JP4475036B2 - 導電性マルチフィラメントおよびそれからなるブラシ - Google Patents

導電性マルチフィラメントおよびそれからなるブラシ Download PDF

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本発明は、電子写真記録方式の乾式複写機やファクシミリ、プリンター等に用いられる導電性を有するポリアミドマルチフィラメントに関するものである。更に、ポリアミドマルチフィラメントを電子写真記録方式の乾式複写機やファクシミリ、プリンター等に用いられる帯電ブラシ、クリーナーブラシに関するものである。
電子写真複写機等に静電潜像形式に重要な要素の帯電および感光体に残った残トナーを除去するクリーニングについては、近年、オゾンレスで、低電圧印加のブラシ帯電やローラー帯電の接触帯電方式およびクリーニングブラシが用いられている。接触帯電用ブラシおよび感光体クリーニングブラシ用の繊維としては、感光体の寿命やピンホール対策のために比抵抗が10〜10Ωcmのものが要求される。従来から、このような用途にはセルロース系繊維やポリアミド繊維などに導電性微粒子を含有する導電繊維が多く提案されている。
セルロース系導電糸は、比抵抗のバラツキを低減するために、例えば特許文献1に記載されているとおり、2種類以上の導電性微粒子を繊維に添加する方法が知られている。しかしながら、これらの方法では、湿度に対する比抵抗の変化や、各繊維間の比抵抗のバラツキの改善が十分ではなく、また、温度や湿度変化の大きい環境下で帯電ブラシとして使用したときに、印字の濃度が変化したり、印字にムラが発生する問題があった。
また、環境変化に対し、比抵抗の変化の小さいポリアミド導電糸は、安定、かつ良好な画像を得るために、例えば特許文献2に記載されているとおり、マルチフィラメントの熱水処理前後の電気抵抗値の対数値の変化率を30%以下にする方法が知られている。しかしながら、これらの方法では抵抗値の異なるブラシを作成する場合は、導電性カーボンを含むポリアミドマルチフィラメントの比抵抗値を変更する必要がある。
特開平9−49116号公報([0012]段落) 特開2003−105623号公報([0046]段落)
そこで、本発明では導電性カーボンを含むポリアミドマルチフィラメントの比抵抗値を変更することなく、帯電ブラシ、クリーナーブラシなどの目的に応じた抵抗値のブラシを作成し、複写機に搭載した場合、高画質な印字を可能にすることを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明のポリアミドマルチフィラメントは主として次の構成を有する。すなわち、
(1)導電性カーボンを含有し、比抵抗値が10〜1012Ωcmであり、熱水処理前後の比抵抗値の対数値の変化率が40〜60%であるポリアミドマルチフィラメントヤーンであって、乾熱処理前の比抵抗値の対数値の標準偏差(S1)が0.1〜1.0であるとともに、S1と乾熱処理後の比抵抗値の対数値の標準偏差(S2)との比(S2/S1)が0.5〜0.8であり、120〜190℃の乾熱セットを施して用いられることを特徴とする導電性マルチフィラメント。
(2)前記記載の導電性マルチフィラメントを用いてパイル状に製織後、120〜190℃の乾熱セットを施して得られることを特徴とするブラシ。
(3)帯電ブラシおよび/またはクリーナー用ブラシとして、電子写真記録方式の乾式複写機、ファクシミリ、または、プリンターに用いられることを特徴とする前記記載のブラシ。
本発明では導電性カーボンを含む導電性マルチフィラメントを電子写真記録方式の乾式複写機やファクシミリ、プリンター等に用いる帯電ブラシおよび/またはクリーナーブラシに用いることにより、高画質印字を達成するとともに、熱水収縮率前後の比抵抗の対数値の変化率および乾熱処理前後の比抵抗のバラツキの標準偏差の比を制御することにより、目的に応じて抵抗値の異なるブラシを容易に作成することが可能である。
本発明を構成するポリアミドは、いわゆる炭化水素基が主鎖にアミド結合を介して連結された高分子量体であって、特にナイロン6、ナイロン66が好ましい。
本発明の導電性マルチフィラメント中の導電性カーボンの含有量は10〜40重量%が好ましい。導電性カーボンの含有量が10%未満であると、ポリアミドマルチフィラメントの比抵抗値が低下し、印刷した時に印字が出来ないという問題が発生する。また、導電性カーボンの含有量が40%を超えるとポリアミドマルチフィラメントの強度が低下し、操業性が不調となることがある。
本発明で用いる導電性カーボンは、例えばアセチレンブラック等、導電性を有する粉末体であれば特に制限はないが、粒子が大きいと、紡糸時の濾過圧上昇の抑制や、紡糸時の糸切れ、繊維の強度の向上を考慮すると、20μm以下のものを用いることが好ましい。ポリアミドマルチフィラメント内の導電性カーボンを含有せしめる方法としては、ポリアミドペレットへ導電性カーボンをブレンドし溶融する方法、ポリアミドペレットへ高濃度の導電性カーボンを含有するマスタペレットをブレンドし溶融する方法、溶融状態のポリアミドへ導電性カーボンを添加し混練する方法、溶融状態のポリアミドへ溶融状態の高濃度の導電性カーボンを含有するポリアミドを混練する方法などが挙げられる。
また、大日本インキ化学工業製の導電性カーボン粒子分散ナイロンペレット”CARBOREX NYRON YT-01”のように、すでに顔料メーカーで分散調合ナイロンペレット中の導電性カーボン粒子を用いても良い。
本発明の、導電性マルチフィラメントの比抵抗値は10〜1012Ωcmである必要がある。比抵抗値が10Ωcm未満では、ブラシ作成時における熱処理で比抵抗値が10Ωcm未満となり、導電ブラシとし電圧を掛けた時、電子が隣り合う導電糸に移動し複写が出来ないという問題が発生する。比抵抗値が1012Ωcmを超えると、ブラシ作成の熱処理を施しても10Ωcmまで低下せずに、ブラシに電圧を掛けても繊維中を電子が移動できずに複写出来ないという問題が発生するからである。
発明の導電性マルチフィラメントは熱水処理前後の比抵抗値の対数値の変化率が40〜60%であることが必要である。ここで、熱水処理前後の比抵抗値の対数値の変化率とは、
RX={(logRb−logRa)}/logRb×100
RX:熱水処理前後の比抵抗値の対数値の変化率
Ra:熱水処理後の比抵抗値
b:熱水処理前の比抵抗値
で定義されるものである。また、熱水処理とはフィラメントを80℃の熱水中で30分間浸漬させることをいう。熱水処理前後の比抵抗値の対数値の変化率が30%以下ではブラシにしてヒートセットした場合も比抵抗値の変化が少ないために、例えば帯電用のブラシやクリーニング用のブラシといった用途に応じた比抵抗値への変更を行う場合は、導電性マルチフィラメントの製造方法を変更し、使用用途に合わせた比抵抗を持つ導電性マルチフィラメントを製造する必要がある。熱水処理前後の比抵抗値の変化率が60%を超える場合では、繊維自体の収縮率が大きくなりすぎて収縮ムラによる繊度バラツキが発生する場合があり、ブラシにした際に寸法安定性が悪いなどといった問題が発生し、結果として印字画像の悪化を招く。また、繊維の結晶構造の形成が不充分であるために長期保管による物性の経時変化が生じやすく実用に適さない。
本発明の導電性マルチフィラメントは、乾熱処理前の比抵抗値の対数値の標準偏差(S1)が0.1〜1.0である必要がある。なお、標準偏差を算出する場合、測定するサンプル数は20ヶ以上であることが好ましい。標準偏差が1.0を超えるようなバラツキがある場合、乾熱処理によりバラツキを低減したとしても不充分であり、印字画質の悪化が発生する。また、標準偏差を0.1未満とすることは実質的に不可能であり、製造した導電性マルチフィラメントを選別するなどしなければならないためコストが上がってしまい実用的ではない。
本発明のポリアミド導電性マルチフィラメントは、乾熱処理前の比抵抗値の対数値の標準偏差(S1)と乾熱処理後の比抵抗値の対数値の標準偏差(S2)との比(S2/S1)が0.5〜0.8である必要がある。なお、乾熱処理とは熱風乾燥機中などで160℃、1分間処理することを言う。S2/S1が0.8を超える場合、乾熱処理による比抵抗値バラツキの低減効果が不充分であり、印字画質の悪化が発生する。また、S2/S1が0.5未満では乾熱処理による繊維の構造変化が大きくなりすぎて収縮ムラによる繊度バラツキが発生する。なお、比抵抗値のバラツキは原料のカーボン含有量や紡糸工程における紡糸温度、紡糸速度、あるいは延伸工程における延伸倍率や延伸温度により変化する。一例を挙げると、カーボン含有量15〜25重量%の領域では比抵抗値の変曲点が存在するため、バラツキが増大する傾向にある。さらには、紡糸速度が大きく、延伸温度が高い方が繊維構造が均一性が向上してバラツキが減少する。
本発明の導電性マルチフィラメントの単糸繊度は0.5〜8デシテックスであることが製糸性や製織したときのパイル密度などの観点から好ましい。
本発明の導電性マルチフィラメントは、本発明の効果を損なわない範囲において種々の添加剤を含んでも良い。この添加剤を例示すれば、マンガン化合物などの安定剤、可塑剤、滑剤、難燃剤、繊維状強化剤、酸化防止剤、耐光剤などである。
本発明の導電性マルチフィラメントは溶融紡糸により得られる。その製糸方法は、原料ポリマーを溶融し、吐出孔から吐出し、冷却、給油の後、1000m/分以下の速度で一旦未延伸糸を巻き取り、巻き取った未延伸糸を延伸機に仕掛けて1.5〜4倍程度延伸して目的の繊維を得る方法が一般的である。
本発明の導電性マルチフィラメントを用いてブラシとする場合は、パイル状に製織後、120〜190℃の乾熱セットを施したものを使用することが好ましい。乾熱セットは一般にトリコット等をプリセットする時に用いるセット機、例えば株式会社オノモリ製“乾太郎(形式:KT−I)”等を使用すると、布帛の乾熱セットが均一に行える。この時、120℃以下の乾熱セットを施したものを使用すると、ポリアミドマルチフィラメントの収縮が低く、比抵抗のバラツキが低下せず複写したときの画像品位が悪くなる。190℃以上の乾熱セットを施こすと、ポリアミドマルチフィラメントの軟化が始まり、単糸間の融着が発生する。また、乾熱セットは1〜5分間施すことが好ましい。
電子写真記録方式の乾式複写機用ブラシとは、非接触コロナ放電にかわって感光体に接触帯電させる印加ブラシや、感光体上に残存した電荷およびトナーや紙粉等のゴミを除去するクリーニングブラシである。いずれも円柱の金属棒に導電性能を有する繊維からなるパイル織物をバイアスに巻き付けるか、単に板にパイル織物を張り付けてブラシ状に仕立てて出来る。
本発明における各種物性値の測定方法は次の通りである。
A.比抵抗値
超絶縁抵抗計(川口電気製 TERAOHMMETER R-503)を用いて導電性マルチフィラメントの試料の試長10cm間に100(V)の電圧を掛け、温度20℃、湿度30%RHの条件下での電気抵抗値(Ω/cm)を測定し、下式(1)から算出した(測定は10回おこない、その平均値を算出)
RS=R×D/(10×L×SG)×10−5(1)
RS:比抵抗値(Ωcm)
R:電気抵抗値(Ω)
D:10000m当たりの糸重量
L:試長(cm)
SG:糸密度(g/cm)。
B.熱水処理
JIS−L−1042熱水浸漬法に準じ、得られた導電性カーボン含有ポリアミドマルチフィラメントを80℃の熱水に30分間浸漬させた後、遠心脱水機で脱水乾燥(105℃)させ評価した。
C.乾熱処理
熱風循環式恒温器(田葉井製作所製 PS−2FT)を用いて、周長1mの検尺器で5周カセ取りした導電性カーボン含有ポリアミドマルチフィラメントを160℃、1分間の乾熱処理を施した。
D.熱水処理前後の比抵抗値の対数値の変化率
上記A方法にて比抵抗値を測定し、下式(2)から算出した。
RX={(logRb−logRa)}/logRb×100 (2)
RX:熱水収縮前後の比抵抗の対数値の変化率
Ra:熱水処理後の比抵抗
Rb:熱水処理前の比抵抗。
E.比抵抗値の対数値の標準偏差
上記A方法にて20ヶのサンプル糸の比抵抗値RSを測定し、その対数値部分a
(a=logRS)について標準偏差を算出した。
F.乾熱セット
導電性マルチフィラメントをパイル織りし、ベルベット状に加工した布帛を、熱セット機(株式会社オノモリ製 “乾太郎” KT−I)を用いて1分間乾熱セットを行い評価した。
G.画像品位
電子写真学会が発行するテストチャート(No1R)を乾式複写機(セイコーエプソン(株)製)で複写し、画像品質を官能評価値(100点満点での満足度)にて求め、次の基準で評価した。
◎:満足度75以上
○:満足度50以上75未満
△:満足度25以上50未満
×:満足度0以上25未満。
実施例1
相対粘度2.7のナイロン6に導電性ファーネスブラックを添加量25重量%となるように練り込みペレットとした(CARBOREX NYLON YT-01(大日本インキ化学工業(株)製))。つづいてペレットを270℃で溶融し、孔径0.3mmの丸孔口金から吐出させ冷却させた後、濃度10%の含水油剤を用い油剤供給ローラ回転数11rpm、引取速度800m/分で未延伸糸を巻取った。つづいて引伸室の温度25℃、湿度60%RHの環境下で、延伸速度500m/分、倍率2.95、熱板温度180℃で延伸し、170デシテックス24フィラメントの導電性マルチフィラメントを得た。得られた導電性マルチフィラメントの比抵抗値は108.6Ωcm、熱水処理前後の比抵抗値の対数値の変化率は40%、乾熱処理前の比抵抗値の対数値の標準偏差(S1)は0.62、S1と乾熱処理後の比抵抗値の対数値の標準偏差(S2)との比(S2/S1)は0.65であった。得られた導電性マルチフィラメントを密度6万本/inch2のパイル状に製織した後に160℃で乾熱セットして帯電ブラシとした。また、得られた導電性マルチフィラメントをパイル状に製織後に180℃で乾熱セットしてクリーナーブラシとした。得られた帯電ブラシおよびクリーナーブラシを複写機に搭載し印字評価を行った。この時の画像品位は◎であった。このことより、乾熱処理条件を変えることにより、帯電ブラシとクリーナーブラシといった目的の異なるブラシを同一の導電性マルチフィラメントを用いて作成することができ、かつ高画質な印字を得ることが確認できた。
実施例2
導電性ファーネスブラックの添加量を30重量%とした以外は上記実施例1の方法で紡糸、延伸し、170デシテックス24フィラメントの導電性マルチフィラメントを得た。得られた導電性マルチフィラメントの比抵抗値は106.3Ωcm、熱水処理前後の比抵抗値の対数値の変化率は33%、乾熱処理前の比抵抗値の対数値の標準偏差(S1)は0.45、S1と乾熱処理後の比抵抗値の対数値の標準偏差(S2)との比(S2/S1)は0.77であった。得られた導電性マルチフィラメントをパイル状に製織後に140℃で乾熱セットして帯電ブラシとした。また、得られた導電性マルチフィラメントをパイル状に製織した後に160℃で乾熱セットしてクリーナーブラシとした。得られた帯電ブラシおよびクリーナーブラシを複写機に搭載し印字評価を行った。この時の画像品位は◎であった。
実施例3
延伸時の熱板温度を140℃とした以外は上記実施例1の方法で紡糸、延伸し、170デシテックス24フィラメントの導電性マルチフィラメントを得た。得られた導電性マルチフィラメントの比抵抗値は1011.2Ωcm、熱水処理前後の比抵抗値の対数値の変化率は56%、乾熱処理前の比抵抗値の対数値の標準偏差(S1)は0.68、S1と乾熱処理後の比抵抗値の対数値の標準偏差(S2)との比(S2/S1)は0.52であった。得られた導電性マルチフィラメントをパイル状に製織した後に170℃で乾熱セットして帯電ブラシとした。また、得られた導電性マルチフィラメントをパイル状に製織後に190℃で乾熱セットしてクリーナーブラシとした。得られた帯電ブラシおよびクリーナーブラシを複写機に搭載し印字評価を行った。この時の画像品位は○であった。
実施例4
導電性ファーネスブラックの添加量を15重量%とした以外は上記実施例1の方法で紡糸、延伸し、170デシテックス24フィラメントの導電性マルチフィラメントを得た。得られた導電性マルチフィラメントの比抵抗値は109.8Ωcm、熱水処理前後の比抵抗値の対数値の変化率は43%、乾熱処理前の比抵抗値の対数値の標準偏差(S1)は0.95、S1と乾熱処理後の比抵抗値の対数値の標準偏差(S2)との比(S2/S1)は0.58であった。得られた導電性マルチフィラメントをパイル状に製織した後に160℃で乾熱セットして帯電ブラシとした。また、得られた導電性マルチフィラメントをパイル状に製織後に180℃で乾熱セットしてクリーナーブラシとした。得られた帯電ブラシおよびクリーナーブラシを複写機に搭載し印字評価を行った。この時の画像品位は○であった。
比較例1
導電性ファーネスブラックの添加量を30重量%、延伸時の熱板温度を200℃とした以外は上記実施例1の方法で紡糸、延伸し、170デシテックス24フィラメントの導電性マルチフィラメントを得た。得られた導電性マルチフィラメントの比抵抗値は105.6Ωcm、熱水処理前後の比抵抗値の対数値の変化率は26%、乾熱処理前の比抵抗値の対数値の標準偏差(S1)は0.43、S1と乾熱処理後の比抵抗値の対数値の標準偏差(S2)との比(S2/S1)は0.83であった。得られた導電性マルチフィラメントをパイル状に製織した後に150℃で乾熱セットして帯電ブラシとした。また、得られた導電性マルチフィラメントをパイル状に製織後に170℃で乾熱セットしてクリーナーブラシとした。得られた帯電ブラシおよびクリーナーブラシを複写機に搭載し印字評価を行った。この時の画像品位は、クリーナーブラシの性能は充分であったものの、帯電ブラシの抵抗値が低すぎて均一な帯電ができなかったため△であった。
比較例2
延伸時の熱板温度を120℃とした以外は上記実施例1の方法で紡糸、延伸し、170デシテックス24フィラメントの導電性マルチフィラメントを得た。得られた導電性マルチフィラメントの比抵抗値は1012.4Ωcm、熱水処理前後の比抵抗値の対数値の変化率は65%、乾熱処理前の比抵抗値の対数値の標準偏差(S1)は0.61、S1と乾熱処理後の比抵抗値の対数値の標準偏差(S2)との比(S2/S1)は0.47であった。得られた導電性マルチフィラメントをパイル状に製織後に170℃で乾熱セットして帯電ブラシとした。また、得られた導電性マルチフィラメントをパイル状に製織した後に190℃で乾熱セットしてクリーナーブラシとした。得られた帯電ブラシおよびクリーナーブラシを複写機に搭載し印字評価を行った。この時の画像品位は、特にクリーナーブラシにおいて乾熱処理による繊維構造変化が大きくブラシが均一性に欠けるものであったため×であった。
比較例3
導電性ファーネスブラックの添加量を15重量%、延伸時の熱板温度を160℃とした以外は上記実施例1の方法で紡糸、延伸し、170デシテックス24フィラメントの導電性マルチフィラメントを得た。得られた導電性マルチフィラメントの比抵抗値は1010.6Ωcm、熱水処理前後の比抵抗値の対数値の変化率は52%、乾熱処理前の比抵抗値の対数値の標準偏差(S1)は1.05、S1と乾熱処理後の比抵抗値の対数値の標準偏差(S2)との比(S2/S1)は0.53であった。得られた導電性マルチフィラメントをパイル状に製織後に170℃で乾熱セットして帯電ブラシとした。また、得られた導電性マルチフィラメントをパイル状に製織した後に190℃で乾熱セットしてクリーナーブラシとした。得られた帯電ブラシおよびクリーナーブラシを複写機に搭載し印字評価を行った。この時の画像品位は、乾熱処理前の比抵抗値バラツキが大きすぎ、乾熱処理によるバラツキ低減効果が不充分であったため×であった。
Figure 0004475036

Claims (3)

  1. 導電性カーボンを含有し、
    比抵抗値が10〜1012Ωcmであり、
    熱水処理前後の比抵抗値の対数値の変化率が40〜60%である
    ポリアミドマルチフィラメントヤーンであって、
    乾熱処理前の比抵抗値の対数値の標準偏差(S1)が0.1〜1.0であるとともに、
    S1と乾熱処理後の比抵抗値の対数値の標準偏差(S2)との比(S2/S1)が0.5〜0.8であり、
    120〜190℃の乾熱セットを施して用いられることを特徴とする導電性マルチフィラメント。
  2. 請求項1の導電性マルチフィラメントを用いてパイル状に製織後、120〜190℃の乾熱セットを施して得られることを特徴とするブラシ。
  3. 帯電ブラシおよび/またはクリーナー用ブラシとして、電子写真記録方式の乾式複写機、ファクシミリ、または、プリンターに用いられることを特徴とする請求項2記載のブラシ。
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