JP2005256207A - 導電性ポリアミドフィラメントヤーンおよびブラシ - Google Patents
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Abstract
【課題】安定した比抵抗値と適度なハリコシを有する導電性ポリアミドフィラメントヤーンを安定に製造することにより、帯電ブラシ、クリーナーブラシに用いた時に高画質印字、長期使用時の画質劣化防止を達成するとともに、帯電ブラシとクリーナーブラシの兼用化による機器の小型化を達成することを課題とする。
【解決手段】導電性カーボンを10〜40重量%含有し、比抵抗値R(Ωcm)が103≦R≦108であるポリアミドマルチフィラメントヤーンであって、カーボン成分が横断面方向に実質的に均一に分布すると共に、単糸繊度D(dtex)、初期モジュラスY(cN/dtex)、相対断面二次モーメントIが次式を満たすことを特徴とする導電性ポリアミドフィラメントヤーン。
2≦D≦10
40≦D1/2×Y×I≦100
および前記導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いた電子写真記録方式の複写機用ブラシ。
【選択図】なし
【解決手段】導電性カーボンを10〜40重量%含有し、比抵抗値R(Ωcm)が103≦R≦108であるポリアミドマルチフィラメントヤーンであって、カーボン成分が横断面方向に実質的に均一に分布すると共に、単糸繊度D(dtex)、初期モジュラスY(cN/dtex)、相対断面二次モーメントIが次式を満たすことを特徴とする導電性ポリアミドフィラメントヤーン。
2≦D≦10
40≦D1/2×Y×I≦100
および前記導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いた電子写真記録方式の複写機用ブラシ。
【選択図】なし
Description
本発明は、電子写真記録方式の乾式複写機やファクシミリ、プリンター等に用いられる導電性を有するポリアミドフィラメントヤーンに関するものである。特に高画質印字、長期使用時の画質劣化防止の達成や、帯電ブラシとクリーナーブラシの兼用として用いた場合には機器の小型化に寄与するものである。さらには前記導電性ポリアミドフィラメントヤーンを電子写真記録方式の乾式複写機やファクシミリ、プリンター等に用いた帯電ブラシ、クリーナーブラシに関するものである。
電子写真記録方式の乾式複写機やファクシミリ、プリンター等に用いられる現像用ブラシ、接触帯電用ブラシ、感光ドラムクリーナー用ブラシ用の繊維としては、比抵抗値が100〜108Ωcmのものが要求されている。従来このような用途における導電性カーボン微粒子を含有するマルチフィラメントは特許文献1〜3に掲載されている様に、セルロース系繊維やビニロン導電糸が用いられている。
従来技術から得られるセルロース系繊維は低湿度(温度20℃、湿度15%RH)での比抵抗値と、高湿度(温度20℃、湿度65%RH)での比抵抗値の比が103Ωcm程度であり、さらなる複写時の温湿度変化のよる画像品質のバラツキを少なくするため導電糸の低湿度および高湿度の比抵抗の比を小さくすることが望まれている。
また、セルロース系繊維およびビニロン導電糸では、単糸繊度が4〜5デシテックス程度であり、製織したときの導電糸のパイル密度が約3万本/inch2程度となりさらなる画像品質を高画質化するために製織したときの高パイル密度化が望まれている。また、ビニロン導電糸は、湿式紡糸のため部分的な繊度斑が発生しやすく、印字において感光体への帯電斑が発生するため、画質の画像品位を得ることが困難であった。
一方ポリアミド、ポリエステルといった熱可塑性繊維においても樹脂繊維中に導電性カーボン粉末を分散させた導電糸が知られている(例えば、非特許文献1)。しかしながら導電性カーボン粉末は、ストラクチャーにより導電性を得ているが、特に二次ストラクチャーの結合強度が弱いため、溶融時にストラクチャーが破壊され、比抵抗が安定せずに導電ブラシとした場合、画像品質が低下するという問題があった。
また、特許文献4では、比抵抗値バラツキが少なく作成時の熱処理工程や長期間の使用における温湿度変化に対して安定したポリエステル、ポリアミド系導電糸について提案がなされている。しかしながら帯電ブラシとして長期使用した際には、ブラシの毛の戻りが悪くなり寝癖がつきやすく、印字品位が悪化するといった問題があった。またクリーナーブラシとして用いた場合には、トナーをこすり落とす物理的な力が小さくなるために、トナーを十分に落とせなくなるといった問題があった。さらには、帯電ブラシとクリーナーブラシをそれぞれ別個に装備していたため、機器の小型化や複数のブラシが必要なカラープリンターには不向きであった。
特開平9−49117号公報([0007]段落)
特開2000−355823号公報([0002]〜[0003]段落)
特開2000−160427号公報([0003]段落)
特開2002−146629号公報([0051]段落)
導電性フィラーの開発と応用(株式会社 技術情報協会 1994)
そこで、本発明では安定した比抵抗値と適度なハリコシを有する導電性ポリアミドフィラメントヤーンを安定に製造することにより、帯電ブラシ、クリーナーブラシとして複写機に搭載した際に高画質印字、長期使用時の画質劣化防止を達成するとともに、帯電ブラシとクリーナーブラシの兼用化による機器の小型化を達成することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の導電性ポリアミドフィラメントヤーンおよびブラシは主として次の構成を有する。すなわち、
(1)導電性カーボンを10〜40重量%含有し、比抵抗値R(Ωcm)が103≦R≦108であるポリアミドマルチフィラメントヤーンであって、カーボン成分が横断面方向に実質的に均一に分布すると共に、単糸繊度D(dtex)、初期モジュラスY(cN/dtex)、相対断面二次モーメントIが次式を満たすことを特徴とする導電性ポリアミドフィラメントヤーン。
(1)導電性カーボンを10〜40重量%含有し、比抵抗値R(Ωcm)が103≦R≦108であるポリアミドマルチフィラメントヤーンであって、カーボン成分が横断面方向に実質的に均一に分布すると共に、単糸繊度D(dtex)、初期モジュラスY(cN/dtex)、相対断面二次モーメントIが次式を満たすことを特徴とする導電性ポリアミドフィラメントヤーン。
2≦D≦10
40≦D1/2×Y×I≦100
(2)ポリアミドがナイロン6であることを特徴とする前記記載の導電性ポリアミドフィラメントヤーン。
40≦D1/2×Y×I≦100
(2)ポリアミドがナイロン6であることを特徴とする前記記載の導電性ポリアミドフィラメントヤーン。
(3)前記記載の導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いてなるブラシであって、電子写真記録方式の複写機に用いられることを特徴とするブラシ。
本発明の導電性ポリアミドフィラメントヤーンは、安定した比抵抗値と適度なハリコシを有する。また、前記導電性ポリアミドフィラメントヤーンを電子写真記録方式の乾式複写機やファクシミリ、プリンター等に用いる帯電ブラシおよび/またはクリーナーブラシに用いることにより、高画質印字、長期使用時の画質劣化防止を達成するとともに、帯電ブラシとクリーナーブラシを兼用化した場合には機器の小型化が達成することができる。
本発明の導電性ポリアミドフィラメントヤーンは、導電性カーボンを全重量に対して10〜40重量%、好ましくは15〜35重量%、さらに好ましくは20〜30重量%含有する必要がある。導電性カーボンの含有量が10重量%未満であると繊維の比抵抗値が高くなりすぎ、印刷した時に印字が出来ないという問題が発生する。また、導電性カーボンの含有量が40重量%を超えると繊維の強度が低下し実用性に欠けるとともに、紡糸時に糸切れが増加し生産性が悪くなる。
ここで用いる導電性カーボンは、例えばファーネスブラックやアセチレンブラック、ケッチェンブラック等、導電性を有する粉末体であれば特に制限はないが、ファーネスブラックが好ましい。また、粒子が大きいと、紡糸時の濾過圧上昇の抑制や、紡糸時の糸切れ、繊維の強度の向上を考慮すると、20〜50μmのものを用いることが好ましい。
導電性カーボンは繊維の横断面方向すなわち繊維軸に垂直な断面方向に均一に分散していることが必要である。導電性カーボンの分散性は、繊維の横断面を光学顕微鏡で観察することにより確認することができるが、具体的には横断面方向に均一に分散するとは、芯鞘複合などの形態によりカーボンブラック成分が含有しない層を有さないことを言うか、もしくは単一成分糸であっても光学顕微鏡で視認できるほどのカーボンの分布ムラが生じていないことを言う。均一に分散した単一繊維とすることにより安定した比抵抗値が得られ、ブラシにした際に良好な印字性能を発揮することができる。
繊維に導電性カーボンを含有せしめる方法としては、ポリアミドペレットへ導電性カーボンをブレンドし溶融する方法、ポリアミドペレットへ高濃度の導電性カーボンを含有するマスタペレットをブレンドし溶融する方法、溶融状態のポリアミドへ導電性カーボンを添加し混練する方法、溶融状態のポリアミドへ溶融状態の高濃度の導電性カーボンを含有するポリアミドを混練する方法などが挙げられる。
本発明の導電性ポリアミドフィラメントヤーンの比抵抗値は103〜108Ωcm(温度20℃、湿度30%RH条件下)である必要がある。比抵抗値が103Ωcm未満では、導電ブラシとし電圧を掛けた時、電子が隣り合う導電糸に移動し、印刷が出来ないという問題が発生する。また、比抵抗値が108Ωcmを超えると、電圧を掛けても繊維中を電子が移動出来ずに複写が出来ないという問題が発生する。なお、比抵抗値は原料のカーボン含有量や紡糸工程における紡糸温度、紡糸速度、あるいは延伸工程における延伸倍率や延伸温度により制御することができる。
本発明の導電性ポリアミドフィラメントヤーンの単糸繊度D(dTex)、初期モジュラスY(cN/dTex)、相対断面二次モーメントIは以下の範囲を満たすことが必要である。
2≦D≦10
40≦D1/2×Y×I≦100
単糸繊度Dが2dtex未満であると、単糸繊度が細くなり過ぎるために製糸工程での糸切れや延伸工程での単糸切れ、毛羽が発生しやすくなり安定した生産性が得られない。また単糸繊度Dが10dtexを超えると、ブラシに仕立てた際のパイル密度が低くなり印字画像の解像度が悪くなる。単糸繊度Dは好ましくは3〜9dtex、さらに好ましくは4〜8dtexである。
40≦D1/2×Y×I≦100
単糸繊度Dが2dtex未満であると、単糸繊度が細くなり過ぎるために製糸工程での糸切れや延伸工程での単糸切れ、毛羽が発生しやすくなり安定した生産性が得られない。また単糸繊度Dが10dtexを超えると、ブラシに仕立てた際のパイル密度が低くなり印字画像の解像度が悪くなる。単糸繊度Dは好ましくは3〜9dtex、さらに好ましくは4〜8dtexである。
つづいて、本発明の導電性ポリアミドフィラメントヤーンをパイル状にして帯電ブラシおよび/またはクリーナーブラシに用いる際にはパイルに適正なハリコシが必要である。すなわち、ハリコシが弱すぎると繰り返し使用することによりパイルが斜毛してしまい、感光体への帯電あるいはトナーの除去が充分できなくなり、印字画質の低下を引き起こす。また、ハリコシが強すぎると繰り返し使用により感光体を傷つけてしまい印字した際にスポットやスジ発生の原因となる。
ここで、繊維のハリコシとは繊維の曲げ剛性とも言い換えることができるが、発明者らは鋭意検討の結果、このハリコシが繊維の単糸繊度D、初期モジュラスY、相対断面二次モーメントIにより制御できることを見いだし、D1/2×Y×Iで算出される値が40〜100の範囲にある時に長期ランニングに耐えうる印字耐久性を有するといった結論に至ったのである。なお、D1/2×Y×Iは好ましくは50〜90、さらに好ましくは60〜80である。
なお、ここで言う断面二次モーメントとはマルチフィラメントを構成する単糸ごとの断面二次モーメントを指す。通常、断面二次モーメントとは断面の重心を通るある直線軸と平行に曲げ応力を加えたときの曲げ易さの指標となるものであるが、感光体とブラシが回転しながら接触して繊維に曲げ応力が加わる場合、断面二次モーメントが最小となるように繊維がねじれて曲げが発生する。具体例を挙げると、断面が楕円形であった場合、断面二次モーメントが最小となるように、すなわち長軸と平行に曲げが生じるように繊維がねじれて曲げが発生するのである。ここで、相対断面二次モーメントとは、断面二次モーメントが最小となる軸における断面二次モーメント(A)を対象となる断面と同面積の円の断面二次モーメント(B)で除した値と定義する。この相対断面二次モーメントにより断面形状による曲げやすさを数値化することができ、例えば楕円断面は丸断面よりも曲げやすく、三角形やH型断面は丸断面より曲げにくいといった事柄に関して数値化できるわけである。
本発明の導電性ポリアミドフィラメントヤーンに用いるポリアミドはいかなるものでもよいが、製造コスト、繊維の強度保持の面からポリカプロラクタム(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)が好ましく、導電性カーボンの分散性の観点からポリカプロラクタムがさらに好ましい。
本発明の導電性ポリアミドフィラメントヤーンは、本発明の効果を損なわない範囲において種々の添加剤を含んでも良い。この添加剤を例示すれば、マンガン化合物などの安定剤、可塑剤、滑剤、難燃剤、繊維状強化剤、酸化防止剤、耐光剤などである。
本発明の導電性ポリアミドフィラメントヤーンは溶融紡糸により得られる。その製糸方法は、原料ポリマーを溶融し、吐出孔から吐出し、冷却、給油の後、1000m/分以下の速度で一旦未延伸糸を巻き取り、巻き取った未延伸糸を延伸機に仕掛けて1.5〜4倍程度延伸して目的の繊維を得る方法が一般的である。
本発明に言う電子写真記録方式の複写機に用いられるブラシとは、非接触コロナ放電にかわって感光体に接触帯電させる印加ブラシや、感光体上に残存した電荷およびトナーを除去するクリーニングブラシなどであり、乾式複写機、ファクシミリ、または、プリンターになどに搭載されるものを言う。いずれもパイルとして製織した後、導電性を有するバッキング剤でバッキングした後、幅10〜30mmにカットしたパイルテープを、円柱の金属棒にバイアスに巻き付けるか、単に板にパイル織物を張り付けてブラシ状に仕立てることにより得られる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。評価方法は、以下の通りである。
A.比抵抗値
超絶縁抵抗計(川口電気製 TERAOHMMETER R−503)を用いて試長10cm間に100(V)の電圧を掛け、温度20℃、湿度30%RHの条件下での電気抵抗値(Ω/cm)を測定し、下式(1)から算出した(測定は10回おこない、その平均値を算出)。尚、表1には比抵抗RSの対数値log10(RS/Ωcm)を示した。
RS=R×D/(10×L×SG)×10-5 (1)
RS:比抵抗(Ωcm)
R:電気抵抗値(Ω)
D:10000m当たりの糸重量(g)
L:試長(cm)
SG:糸密度(g/cm3)。
超絶縁抵抗計(川口電気製 TERAOHMMETER R−503)を用いて試長10cm間に100(V)の電圧を掛け、温度20℃、湿度30%RHの条件下での電気抵抗値(Ω/cm)を測定し、下式(1)から算出した(測定は10回おこない、その平均値を算出)。尚、表1には比抵抗RSの対数値log10(RS/Ωcm)を示した。
RS=R×D/(10×L×SG)×10-5 (1)
RS:比抵抗(Ωcm)
R:電気抵抗値(Ω)
D:10000m当たりの糸重量(g)
L:試長(cm)
SG:糸密度(g/cm3)。
B.初期モジュラスY
オリエンテック(株)社製TENSILON RTC−1210を用い、試料長500mm、引張速度500mm/分で引張試験をおこない、応力−伸び曲線の初期の接線の傾きより算出する(測定は3回おこない、その平均値を算出)。
オリエンテック(株)社製TENSILON RTC−1210を用い、試料長500mm、引張速度500mm/分で引張試験をおこない、応力−伸び曲線の初期の接線の傾きより算出する(測定は3回おこない、その平均値を算出)。
C.相対断面二次モーメントI
導電性フィラメントヤーンを横断面方向に切断し、単糸を光学顕微鏡で観察したものを写真撮影する。そして断面の周を構成する各点を座標に置き換え、この座標をもとに有限要素法により断面二次モーメント(A)を計算する。断面形状が四角形や楕円形など対称軸を持つものについてはいくつかの対称軸における断面二次モーメントを計算し、その中で最小の値を用いる。形状が対称軸を持たない不定形のものについては軸を45℃づつ回転させて断面二次モーメントを計算し、その中で最小の値を用いる。
導電性フィラメントヤーンを横断面方向に切断し、単糸を光学顕微鏡で観察したものを写真撮影する。そして断面の周を構成する各点を座標に置き換え、この座標をもとに有限要素法により断面二次モーメント(A)を計算する。断面形状が四角形や楕円形など対称軸を持つものについてはいくつかの対称軸における断面二次モーメントを計算し、その中で最小の値を用いる。形状が対称軸を持たない不定形のものについては軸を45℃づつ回転させて断面二次モーメントを計算し、その中で最小の値を用いる。
また、断面写真より切り抜き重量法にて断面積(S)を算出し、これと同面積の円の半径(r)をr=(S/π)1/2より求める。つづいてこの円の断面二次モーメント(B)をB=(π/4)×r4より計算し、I=A/Bを相対断面二次モーメントとする。
なお、マルチフィラメント中、任意に選んだ単糸3本について相対断面二次モーメントを計算し、その平均値をマルチフィラメントの相対断面二次モーメントとする。
D.紡糸糸切れ
導電性フィラメントヤーンを巻取速度800m/分にて未延伸糸1t紡糸した時の糸切れ回数を次の基準で評価した。
◎:2回/t未満
○:3回/t未満
△:3〜5回/t未満
×:5回/t以上。
導電性フィラメントヤーンを巻取速度800m/分にて未延伸糸1t紡糸した時の糸切れ回数を次の基準で評価した。
◎:2回/t未満
○:3回/t未満
△:3〜5回/t未満
×:5回/t以上。
E.画像品質
ブラシを帯電ブラシ兼クリーナーブラシとして複写機に組み込み、電子写真学会が発行するテストチャートを複写し、画質品質を10が最も優れているものとして10段階で評価し7以上を合格レベルとした。
ブラシを帯電ブラシ兼クリーナーブラシとして複写機に組み込み、電子写真学会が発行するテストチャートを複写し、画質品質を10が最も優れているものとして10段階で評価し7以上を合格レベルとした。
F.長期使用時の画像品質の変化
電子写真学会が発行するテストチャートを印写回数1回目と2万回複写した後のものとの画像品質を比較し、次の基準で10人に官能評価を行った。
2点:差異なし
1点:やや差異が見られる
0点:差異が見られる
これを10人分合計した点数をもとに、次の基準で分類した。
◎:18〜20点
○:15〜17点
△:10〜14点
×:0〜9点
電子写真学会が発行するテストチャートを印写回数1回目と2万回複写した後のものとの画像品質を比較し、次の基準で10人に官能評価を行った。
2点:差異なし
1点:やや差異が見られる
0点:差異が見られる
これを10人分合計した点数をもとに、次の基準で分類した。
◎:18〜20点
○:15〜17点
△:10〜14点
×:0〜9点
[実施例1]
平均一次粒径が35μmの導電性カーボンファーネスブラックを相対粘度2.5のナイロン6に添加量25重量%となるように練り込みペレットとした。つづいてペレットを270℃で溶融し、スリット巾0.1mm、スリット長0.4mmのスリットが放射状に3本配置されたY孔を24ヶ有する口金から吐出させ、冷却させたあと給油し、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を延伸機に供給し、延伸倍率1.6倍、熱板温度170℃にて延伸し170デシテックス24フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを得た。
平均一次粒径が35μmの導電性カーボンファーネスブラックを相対粘度2.5のナイロン6に添加量25重量%となるように練り込みペレットとした。つづいてペレットを270℃で溶融し、スリット巾0.1mm、スリット長0.4mmのスリットが放射状に3本配置されたY孔を24ヶ有する口金から吐出させ、冷却させたあと給油し、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を延伸機に供給し、延伸倍率1.6倍、熱板温度170℃にて延伸し170デシテックス24フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを得た。
得られた導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いてパイル密度1000本/インチ、パイル長7mmとなるように製織した後、90℃湯浴中で熱水処理をおこない、乾燥してパイルを仕上げた。次にパイルを幅15mmのテープ状にした後、直径6mmの円筒面に螺旋状に巻き付けてブラシを作成した。
[実施例2]
平均一次粒径が35μmの導電性カーボンファーネスブラックを相対粘度2.5のナイロン6に添加量12重量%となるように練り込みペレットとした。このペレットを用いて、あとは実施例1と同じ方法にて170デシテックス24フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを紡糸、延伸し、さらには実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
平均一次粒径が35μmの導電性カーボンファーネスブラックを相対粘度2.5のナイロン6に添加量12重量%となるように練り込みペレットとした。このペレットを用いて、あとは実施例1と同じ方法にて170デシテックス24フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを紡糸、延伸し、さらには実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
[実施例3]
平均一次粒径が35μmの導電性カーボンファーネスブラックを相対粘度2.5のナイロン6に添加量38重量%となるように練り込みペレットとした。このペレットを用いて、あとは実施例1と同じ方法にて170デシテックス24フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを紡糸、延伸し、さらには実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
平均一次粒径が35μmの導電性カーボンファーネスブラックを相対粘度2.5のナイロン6に添加量38重量%となるように練り込みペレットとした。このペレットを用いて、あとは実施例1と同じ方法にて170デシテックス24フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを紡糸、延伸し、さらには実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
[実施例4]
実施例1で用いたペレットと同じペレットを270℃で溶融し、スリット巾0.1mm、スリット長0.4mmのスリットが放射状に3本配置されたY孔を76ヶ有する口金から吐出させ、冷却させたあと給油し、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を実施例1と同様に延伸し170デシテックス76フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを得た。得られた導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いて実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
実施例1で用いたペレットと同じペレットを270℃で溶融し、スリット巾0.1mm、スリット長0.4mmのスリットが放射状に3本配置されたY孔を76ヶ有する口金から吐出させ、冷却させたあと給油し、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を実施例1と同様に延伸し170デシテックス76フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを得た。得られた導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いて実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
[実施例5]
実施例1で用いたペレットと同じペレットを270℃で溶融し、スリット巾0.1mm、スリット長0.4mmのスリットが放射状に3本配置されたY孔を17ヶ有する口金から吐出させ、冷却させたあと給油し、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を実施例1と同様に延伸し170デシテックス17フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを得た。得られた導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いて実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
実施例1で用いたペレットと同じペレットを270℃で溶融し、スリット巾0.1mm、スリット長0.4mmのスリットが放射状に3本配置されたY孔を17ヶ有する口金から吐出させ、冷却させたあと給油し、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を実施例1と同様に延伸し170デシテックス17フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを得た。得られた導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いて実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
[実施例6]
実施例1で用いたペレットと同じペレットを270℃で溶融し、孔径0.3mmの丸孔を24ヶ有する口金から吐出させ、冷却させたあと給油し、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を実施例1と同様に延伸し170デシテックス24フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを得た。得られた導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いて実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
実施例1で用いたペレットと同じペレットを270℃で溶融し、孔径0.3mmの丸孔を24ヶ有する口金から吐出させ、冷却させたあと給油し、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を実施例1と同様に延伸し170デシテックス24フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを得た。得られた導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いて実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
[実施例7]
実施例1で用いたペレットと同じペレットを270℃で溶融し、スリット巾0.08mm、スリット長0.8mmのスリットがH型となるように3本配置されたH孔を48ヶ有する口金から吐出させ、冷却させたあと給油し、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を実施例1と同様に延伸し170デシテックス48フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを得た。得られた導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いて実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
実施例1で用いたペレットと同じペレットを270℃で溶融し、スリット巾0.08mm、スリット長0.8mmのスリットがH型となるように3本配置されたH孔を48ヶ有する口金から吐出させ、冷却させたあと給油し、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を実施例1と同様に延伸し170デシテックス48フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを得た。得られた導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いて実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
[実施例8]
実施例1で用いたペレットと同じペレットを270℃で溶融し、スリット巾0.1mm、スリット長0.6mmのスリットを24ヶ有する口金から吐出させ、冷却させたあと給油し、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を実施例1と同様に延伸し170デシテックス24フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを得た。得られた導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いて実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
実施例1で用いたペレットと同じペレットを270℃で溶融し、スリット巾0.1mm、スリット長0.6mmのスリットを24ヶ有する口金から吐出させ、冷却させたあと給油し、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を実施例1と同様に延伸し170デシテックス24フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを得た。得られた導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いて実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
[実施例9]
平均一次粒径が35μmの導電性カーボンファーネスブラックを相対粘度2.6のナイロン66に添加量25重量%となるように練り込みペレットとした。つづいてペレットを290℃で溶融し、スリット巾0.1mm、スリット長0.4mmのスリットが放射状に3本配置されたY孔を24ヶ有する口金から吐出させ、冷却させたあと給油し、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を実施例1と同様に延伸し170デシテックス24フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを得た。得られた導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いて実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
平均一次粒径が35μmの導電性カーボンファーネスブラックを相対粘度2.6のナイロン66に添加量25重量%となるように練り込みペレットとした。つづいてペレットを290℃で溶融し、スリット巾0.1mm、スリット長0.4mmのスリットが放射状に3本配置されたY孔を24ヶ有する口金から吐出させ、冷却させたあと給油し、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を実施例1と同様に延伸し170デシテックス24フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを得た。得られた導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いて実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
[比較例1]
平均一次粒径が35μmの導電性カーボンファーネスブラックを相対粘度2.5のナイロン6に添加量8重量%となるように練り込みペレットとした。このペレットを用いて、あとは実施例1と同じ方法にて170デシテックス24フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを紡糸、延伸し、さらには実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
平均一次粒径が35μmの導電性カーボンファーネスブラックを相対粘度2.5のナイロン6に添加量8重量%となるように練り込みペレットとした。このペレットを用いて、あとは実施例1と同じ方法にて170デシテックス24フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを紡糸、延伸し、さらには実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
[比較例2]
平均一次粒径が35μmの導電性カーボンファーネスブラックを相対粘度2.5のナイロン6に添加量42重量%となるように練り込みペレットとした。このペレットを用いて、あとは実施例1と同じ方法にて170デシテックス24フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを紡糸、延伸し、さらには実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
平均一次粒径が35μmの導電性カーボンファーネスブラックを相対粘度2.5のナイロン6に添加量42重量%となるように練り込みペレットとした。このペレットを用いて、あとは実施例1と同じ方法にて170デシテックス24フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを紡糸、延伸し、さらには実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
[比較例3]
実施例1で用いた導電性カーボン含有ペレット、および相対粘度2.5のナイロン6をそれぞれ別個に270℃で溶融し、導電性カーボン含有ペレットが芯成分、相対粘度2.5のナイロン6が鞘成分となるように複合し、芯鞘比率60:40で孔径0.3mmの丸孔を24ヶ有する口金から吐出させ、冷却させたあと給油し、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を実施例1と同様に延伸し170デシテックス24フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを得た。得られた導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いて実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
実施例1で用いた導電性カーボン含有ペレット、および相対粘度2.5のナイロン6をそれぞれ別個に270℃で溶融し、導電性カーボン含有ペレットが芯成分、相対粘度2.5のナイロン6が鞘成分となるように複合し、芯鞘比率60:40で孔径0.3mmの丸孔を24ヶ有する口金から吐出させ、冷却させたあと給油し、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を実施例1と同様に延伸し170デシテックス24フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを得た。得られた導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いて実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
[比較例4]
実施例1で用いたペレットと同じペレットを270℃で溶融し、スリット巾0.1mm、スリット長0.4mmのスリットが放射状に3本配置されたY孔を96ヶ有する口金から吐出させ、冷却させたあと給油し、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を実施例1と同様に延伸し170デシテックス96フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを得た。得られた導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いて実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
実施例1で用いたペレットと同じペレットを270℃で溶融し、スリット巾0.1mm、スリット長0.4mmのスリットが放射状に3本配置されたY孔を96ヶ有する口金から吐出させ、冷却させたあと給油し、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を実施例1と同様に延伸し170デシテックス96フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを得た。得られた導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いて実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
[比較例5]
実施例1で用いたペレットと同じペレットを270℃で溶融し、スリット巾0.1mm、スリット長0.4mmのスリットが放射状に3本配置されたY孔を15ヶ有する口金から吐出させ、冷却させたあと給油し、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を実施例1と同様に延伸し170デシテックス15フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを得た。得られた導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いて実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
実施例1で用いたペレットと同じペレットを270℃で溶融し、スリット巾0.1mm、スリット長0.4mmのスリットが放射状に3本配置されたY孔を15ヶ有する口金から吐出させ、冷却させたあと給油し、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を実施例1と同様に延伸し170デシテックス15フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを得た。得られた導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いて実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
[比較例6]
実施例1で用いたペレットと同じペレットを270℃で溶融し、孔径0.3mmの丸孔を34ヶ有する口金から吐出させ、冷却させたあと給油し、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を実施例1と同様に延伸し170デシテックス34フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを得た。得られた導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いて実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
実施例1で用いたペレットと同じペレットを270℃で溶融し、孔径0.3mmの丸孔を34ヶ有する口金から吐出させ、冷却させたあと給油し、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を実施例1と同様に延伸し170デシテックス34フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを得た。得られた導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いて実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
[比較例7]
実施例1で用いたペレットと同じペレットを270℃で溶融し、スリット巾0.08mm、スリット長0.8mmのスリットがH型となるように3本配置されたH孔を34ヶ有する口金から吐出させ、冷却させたあと給油し、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を実施例1と同様に延伸し170デシテックス34フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを得た。得られた導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いて実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
実施例1で用いたペレットと同じペレットを270℃で溶融し、スリット巾0.08mm、スリット長0.8mmのスリットがH型となるように3本配置されたH孔を34ヶ有する口金から吐出させ、冷却させたあと給油し、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を実施例1と同様に延伸し170デシテックス34フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを得た。得られた導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いて実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
[比較例8]
実施例1で用いたペレットと同じペレットを270℃で溶融し、スリット巾0.1mm、スリット長0.6mmのスリットを34ヶ有する口金から吐出させ、冷却させたあと給油し、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を実施例1と同様に延伸し170デシテックス34フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを得た。得られた導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いて実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
実施例1で用いたペレットと同じペレットを270℃で溶融し、スリット巾0.1mm、スリット長0.6mmのスリットを34ヶ有する口金から吐出させ、冷却させたあと給油し、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を実施例1と同様に延伸し170デシテックス34フィラメントの導電性ポリアミドフィラメントヤーンを得た。得られた導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いて実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
[比較例9]
平均一次粒径が35μmの導電性カーボンファーネスブラックを固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレートに添加量25重量%となるように練り込みペレットとした。つづいてペレットを290℃で溶融し、孔径0.3mmの丸孔を24ヶ有する口金から吐出させ冷却させたあと800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を延伸機に供給し、延伸倍率1.6倍、熱板温度170℃にて延伸し170デシテックス24フィラメントの導電性ポリエステルフィラメントヤーンを得た。得られた導電性ポリエステルフィラメントヤーンを用いて実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
平均一次粒径が35μmの導電性カーボンファーネスブラックを固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレートに添加量25重量%となるように練り込みペレットとした。つづいてペレットを290℃で溶融し、孔径0.3mmの丸孔を24ヶ有する口金から吐出させ冷却させたあと800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を延伸機に供給し、延伸倍率1.6倍、熱板温度170℃にて延伸し170デシテックス24フィラメントの導電性ポリエステルフィラメントヤーンを得た。得られた導電性ポリエステルフィラメントヤーンを用いて実施例1と同じ方法によりブラシを作成した。
実施例1〜9および比較例1〜9において導電性フィラメントヤーンを得るときの紡糸糸切れ、および導電性フィラメントヤーンの比抵抗値、初期モジュラス、相対断面二次モーメント、作成したブラシを用いて印刷したときの画像品質を表1、表2に示した。
表1、表2の結果から明らかなように、本発明の導電性ポリアミドフィラメントヤーンおよびブラシは電子写真記録方式の乾式複写機やファクシミリ、プリンター等の高画質印刷および印字耐久性に極めて顕著な効果を奏することが判る。また、帯電ブラシ兼クリーナーブラシとして使用可能であるため、機器の小型化に寄与することができる。
Claims (3)
- 導電性カーボンを10〜40重量%含有し、比抵抗値R(Ωcm)が103≦R≦108であるポリアミドマルチフィラメントヤーンであって、カーボン成分が横断面方向に実質的に均一に分布すると共に、単糸繊度D(dtex)、初期モジュラスY(cN/dtex)、相対断面二次モーメントIが次式を満たすことを特徴とする導電性ポリアミドフィラメントヤーン。
2≦D≦10
40≦D1/2×Y×I≦100 - ポリアミドがナイロン6であることを特徴とする請求項1記載の導電性ポリアミドフィラメントヤーン。
- 請求項1または2記載の導電性ポリアミドフィラメントヤーンを用いてなるブラシであって、電子写真記録方式の複写機に用いられることを特徴とするブラシ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004068016A JP2005256207A (ja) | 2004-03-10 | 2004-03-10 | 導電性ポリアミドフィラメントヤーンおよびブラシ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004068016A JP2005256207A (ja) | 2004-03-10 | 2004-03-10 | 導電性ポリアミドフィラメントヤーンおよびブラシ |
Publications (1)
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JP2005256207A true JP2005256207A (ja) | 2005-09-22 |
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JP2004068016A Pending JP2005256207A (ja) | 2004-03-10 | 2004-03-10 | 導電性ポリアミドフィラメントヤーンおよびブラシ |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009210655A (ja) * | 2008-02-29 | 2009-09-17 | Toray Ind Inc | 導電性ポリアミドマルチフィラメントおよびそのブラシ |
-
2004
- 2004-03-10 JP JP2004068016A patent/JP2005256207A/ja active Pending
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