JP4473179B2 - 桁部材と床版の接合構造及びその施工方法 - Google Patents

桁部材と床版の接合構造及びその施工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4473179B2
JP4473179B2 JP2005161457A JP2005161457A JP4473179B2 JP 4473179 B2 JP4473179 B2 JP 4473179B2 JP 2005161457 A JP2005161457 A JP 2005161457A JP 2005161457 A JP2005161457 A JP 2005161457A JP 4473179 B2 JP4473179 B2 JP 4473179B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
girder
floor slab
side plate
joining
girder member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005161457A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006336283A (ja
Inventor
良弘 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taisei Corp filed Critical Taisei Corp
Priority to JP2005161457A priority Critical patent/JP4473179B2/ja
Publication of JP2006336283A publication Critical patent/JP2006336283A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4473179B2 publication Critical patent/JP4473179B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Bridges Or Land Bridges (AREA)

Description

本発明は、橋梁や人工地盤等の橋脚等の上に架け渡される桁構造を構成する桁部材と床版の接合構造及びその施工方法に関するものである。
従来から桁構造を構成する桁部材と床版を別々に構築する場合に、桁部材の上端又は下端の表面から床版側に突出するようにせん断伝達性能を有するスタッドジベルを桁部材に埋め込んで、このスタッドジベルによって両者を接合する構造が知られている(特許文献1等参照)。
このスタッドジベルを設ける第一の目的は、橋梁などの桁構造に曲げモーメントの断面力が作用した際に、桁構造を構成する桁部材と床版との間に発生する、ずれせん断力を桁部材と床版の相互間にずれ変形させることなく伝達することである。
また、床版に作用する水平力、又は桁部材の頭部に作用する回転モーメントに対して横ずれや回転を発生させないようにすることがその他の目的である。
特開2005−23726号公報(段落0002乃至段落0005、図11)
しかしながら、1本のスタッドジベルによるせん断耐力及び変形剛性が小さいため、大きなずれせん断力に抵抗させるには太径のスタッドジベルを所定の間隔を置いて多数配置しなければならないことから桁部材の幅が大きくならざるを得ない。
また、桁部材から床版が引き剥がされる方向の力に抵抗させるためには、スタッドジベルの埋込み長さを長くする必要があることから、床版の厚さや桁部材頭部の厚さを厚くしなければならない。
このように床版や桁部材の断面が大きくなると、桁構造を構築する材料費及び工事費が増加するだけでなく、桁構造の重量が大きくなるために橋脚などの下部工の規模も大きくなって全体の工事費が増加する。
そこで、本発明は、桁構造の軽量化が図れると共に所望する接合力を確実に確保できる桁部材と床版の接合構造及びその施工方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明は、間隔を置いて複数並列される桁部材とその上端面間又は下端面間の少なくとも一方に配置される床版とを接合する桁部材と床版の接合構造であって、前記桁部材と前記床版との両側に埋設される接合部材が、前記桁部材の長手方向に延設されると共に穴を開口した桁側板状部と、該桁側板状部と平面視で略直交すると共に穴を開口した床版側板状部とを有する桁部材と床版の接合構造であることを特徴とする。
ここで、前記桁側板状部は前記桁部材の長手直交方向に間隔を置いて複数並列されると共に前記桁部材の長手方向に間隔を置いて複数の穴が開口され、前記床版側板状部は複数の穴が開口されて前記複数の桁側板状部に跨って配設されると共に前記桁部材の長手方向に間隔を置いて複数配設されるように構成することができる。
また、前記桁側板状部又は前記床版側板状部の少なくとも一箇所に略U字型に成形されたU字型鉄筋を取り付けて、前記接合部材と前記U字型鉄筋とによって閉断面を形成してもよい。
さらに、本発明は上記したいずれかに記載の桁部材と床版の接合構造の施工方法であって、前記接合部材の桁側板状部を埋設した桁部材を予め製作し、所定の位置に前記桁部材が並列されるように複数設置し、前記接合部材の床版側板状部と並列されるように床版用の主鉄筋を配置し、セメント系混合材料を打設して床版を構築する桁部材と床版の接合構造の施工方法であることを特徴とする。
また、上記したいずれかに記載の桁部材と床版の接合構造の施工方法であって、前記接合部材の桁側板状部を埋設した桁部材と前記接合部材の床版側板状部が配設される位置に床開口部を設けた床版を予め製作し、所定の位置に前記桁部材が並列されるように複数設置し、前記床版側板状部が前記床開口部に収容されるように前記床版を前記桁部材上に載置し、前記床開口部にセメント系混合材料を充填する桁部材と床版の接合構造の施工方法であることを特徴とする。
ここで、前記桁部材は、セメントと、最大粒度径が2.5mm以下の骨材粒子と、ポゾラン系反応粒子と、分散剤とを含有する組成物を水と混合することにより得られるセメント質マトリックスに、直径が0.1〜0.3mm、長さが10〜30mmの形状の繊維を全容積の1〜4%混入して得られる圧縮強度が150N/mm以上、曲げ引張強度が25N/mm以上、割裂引張強度が10N/mm以上の力学的特性をもつ繊維補強セメント系混合材料によって製作することができる。
このように構成された本発明は、桁側板状部と床版側板状部とが一体になった接合部材を、穴を開口した桁側板状部を桁部材の長手方向に沿って埋設するとともに、それと略直交する方向に向けた穴を開口した床版側板状部材を床版に埋設する。
このため、桁部材の幅方向に占める前記桁側板状部材の割合が小さいので桁部材の幅を小さくすることができる。
また、床版の主鉄筋は、桁部材の長手直交方向に向けて配置されるため、前記床版側板状部材と主鉄筋の干渉を容易に回避することができる。
さらに一箇所の接合部材に複数の桁側板状部を並列させると共に、床版側板状部に複数の穴を開口することで、桁部材の頭部に作用する回転モーメントに対して確実に回転を拘束することができる。
また、U字型鉄筋を前記接合部材に取り付けて閉断面を形成することで、回転モーメント、引抜き力及びずれせん断力などに対する抵抗力を高めることができる。
以下、本発明の最良の実施の形態について図面を参照して説明する。
図2は、橋梁や人工地盤等の橋脚等の上に架け渡される桁構造100の概略斜視図であって、複数並列された桁部材1,1と、その上に載置される床版2と、本実施の形態による桁部材1,1と床版2の接合構造を構成する接合部材3,・・・の配置位置とを示している。
また図1は、この接合部材3の詳細を示した拡大斜視図である。
この接合部材3は、桁部材1に埋設される板状の桁側板状部31,31と、床版2に埋設される板状の床版側板状部32,・・・と、桁側板状部31,31と床版側板状部32,・・・を連結する連結部33,・・・とによって主に構成される。
この桁側板状部31は、例えば鋼板に複数の穴31a,・・・を開口して形成され、桁部材1の長手方向に向けて一方の桁側板状部31を延設すると共に、桁部材1の長手直交方向に間隔を置いて他方の桁側板状部31が並列される。
本実施の形態では、床版側板状部32と連結部33とは断面視略L字型のL字型鋼材34に一体に形成されており、床版側板状部32には間隔を置いて穴32a,32aが複数開口されている。
このL字型鋼材34は、桁側板状部31,31に跨って溶接などで固定され、桁側板状部31,31の延設方向、すなわち桁部材1の長手方向に間隔を置いて複数配置される。
このようにして構成される接合部材3は、本実施の形態では並列された2枚の桁側板状部31,31と4枚の床版側板状部32,・・・とが平面視で略直交しているため、桁側板状部31,31を桁部材1の長手方向に沿って配置すれば、床版側板状部32,・・・は桁部材1の長手直交方向に向くことになる。
また、図2,4に示すように、この接合部材3,・・・は、桁部材1の長手方向に間隔を置いて複数配置される。
ここで、図3は桁構造100の横断方向(桁部材1の長手直交方向)の断面図を示したもので、図4は桁構造100の縦断方向(桁部材1の長手方向)の断面図を示したものである。
これらの図に示されているように、床版2の主鉄筋4,・・・は、桁部材1の長手直交方向に向けて桁部材1の長手方向に間隔を置いて複数配置されている。また、桁部材1と床版2との接合部周辺には斜め鉄筋41が配置されている。
この床版2の主鉄筋4,・・・及び斜め鉄筋41は、接合部材3の床版側板状部32,・・・と同じ方向を向いて配置されるため、床版側板状部32,32の間に主鉄筋4,・・・及び斜め鉄筋41を配置することで、これらとの干渉を容易に回避することができる。
この接合部材3の周囲にはコンクリート等のセメント系混合材料が充填されることになるが、桁部材1を製作する際は、その中でも特に超高強度の繊維補強セメント系混合材料を使用するのが好ましい。
この繊維補強セメント系混合材料は、セメントと、骨材粒子と、ポゾラン系反応粒子と、分散剤とを含有する組成物を水と混合することにより得られるセメント質マトリックスに、金属繊維を混入して製造する。
ここで、前記骨材粒子には、最大粒度径が3.0mm以下、好ましくは2.5mm以下の硅砂等の骨材材料を使用する。また、ポゾラン系反応粒子には、粒子径が15μm以下のものを使用する。例えば、粒子径が0.01〜0.5μmの活性度の高いポゾラン系反応粒子としてシリカヒューム等を使用し、粒子径が0.1〜15μmの活性度の低いポゾラン系反応粒子としてフライアッシュや高炉スラグ等を使用する。これらの活性度の異なるポゾラン系反応粒子は、混合したり、単独で使用したりすることができる。また、前記分散剤は、流動性を高めるために少なくとも1種類使用する。
また、金属繊維には、例えば直径が0.1〜0.3mm程度で、長さが10〜30mm程度の形状の引張り降伏応力度が2600〜2800N/mm2の鋼繊維を使用する。さらに、この鋼繊維は、製造される繊維補強セメント系混合材料の全容積の1〜4%程度の量を混入させる。
このような配合で製造される前記繊維補強セメント系混合材料は、圧縮強度が150〜200N/mm、曲げ引張強度が25〜45N/mm、割裂引張強度が10〜25N/mm、透水係数が4.0×10-17cm/sec、塩分拡散係数が0.0019cm2/年、弾性係数が50〜55GPaの特性を有する。
また、主鉄筋4,・・・を配置して構築する床版2は、セメント系混合材料としてのコンクリートを使用して鉄筋コンクリート又はプレストレストコンクリートを構築するのが経済的であり、好ましい。
次に本実施の形態の桁部材1,1と床版2の接合構造の施工方法について説明する。
まず、工場や現場近くの製作ヤードなどで、繊維補強セメント系混合材料によって桁部材1を製作する。この桁部材1を製作する際には、上端面に長手方向に所定の間隔を置いて複数の接合部材3,・・・が配置されるようにする(図2,4参照)。
この接合部材3は、桁側板状部31及び連結部33が桁部材1の上端面よりも下方に埋設される高さに合わせて固定し、桁部材1用の繊維補強セメント系混合材料を周囲に充填することによって桁部材1と一体化させる。
また、桁部材1と床版2との接合剛性を一層高めるために、桁部材1の養生が終了したら、その上端面にエポキシ系あるいはアクリル系の樹脂などの接着剤を塗布し、その上に細砂や硅砂を散布して上端面の表面に凹凸をつけることが好ましい。
そして、このようにして製作した桁部材1を現地に運搬し、所定の位置に2本の桁部材1,1が並列されるように設置する。ここで、桁部材1は運搬可能なブロック(図示せず)の長さに成形されているので、例えばPC鋼線(図示せず)などを桁部材1の長手方向に貫通させて緊張し、各ブロック間を連結して一体化させる。
現地では、桁部材1,1の上端面間に床版2の下面を形成する型枠5,・・・を図3に示すように設け(型枠5,・・・を支持する支保工は図示省略)、図4に示すように接合部材3,3間及び床版側板状部32,32間に主鉄筋4,・・・及び斜め鉄筋41,・・・又は必要に応じて緊張ストランド(図示せず)を配置する。
また、桁部材1の長手方向に向けて配置される鉄筋(図示せず)は、穴32a,・・・に挿通させて配置することができる。
この状態で、床版2用のコンクリートを充填することによって床版2が完成する。
次に、本実施の形態の桁部材1,1と床版2の接合構造の作用について図7,8を参照しながら説明する。
前記した接合部材3は、桁側板状部31と床版側板状部32に穴31a,32aが開口されており、この穴31a,32aに充填される繊維補強セメント系混合材料又はコンクリートが図7に示すように上下方向のずれせん断力に対する抵抗となる。
さらに、桁側板状部31の穴31a,・・・に充填された繊維補強セメント系混合材料は、図8に示すような桁部材1の長手方向のずれせん断力に対する抵抗となる。
同様にして床版側板状部32の穴32a,32aに充填されたコンクリートは、桁部材1の長手直交方向のずれせん断力に対する抵抗となる。
また、桁側板状部31及び床版側板状部32は、板面に当接する繊維補強セメント系混合材料又はコンクリートの支圧抵抗となるため、面直交方向のずれせん断力に対する抵抗となる。
さらに、桁側板状部31,31を並列させることで、桁部材1の頭部に作用する回転モーメントに対して確実に回転を拘束することができる。また、床版2内では、図7に示すように床版側板状部32に開口された2つの穴32a,32aが上下方向の引抜き力及び押込み力に抵抗して回転を拘束することができる。
このように穴31a,32aに充填された繊維補強セメント系混合材料又はコンクリートの二面せん断抵抗と、桁側板状部31及び床版側板状部32の板状部の支圧抵抗とによって、ずれせん断力、引抜き力及び押込み力に抵抗することができるので、所望する接合力を確実に確保することができる。
また、桁部材1の幅方向に対しては、桁側板状部材31,31はその厚み分を占有するだけなので、桁側板状部材31,31の占める割合が小さくなり桁部材1の断面を小さくできる。
さらに、ずれせん断剛性が高くなれば、桁部材1に曲げが作用した際に桁部材1と床版2とが一体として挙動して発生するたわみを小さくすることができる。
以下、前記した実施の形態の実施例1について説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
図5及び図6は、実施例1の桁部材1,1と床版2の接合構造の施工方法について説明するために示した桁構造100の横断面図と縦断面図である。
前記実施の形態では桁部材1のみを工場などで製作したが、実施例1ではこれに加えて床版としてのプレキャスト床版6も工場などで予め製作する。
このプレキャスト床版6には、桁部材1,1上に載置した際に接合部材3の床版側板状部32,・・・が配設される位置に床開口部6aが設けられている。
さらにこのプレキャスト床版6には、主鉄筋4及び斜め鉄筋41が床開口部6aで切断されることなく配置されているため、床開口部6aでは主鉄筋4及び斜め鉄筋41が露出している。
この床開口部6aに露出している主鉄筋4及び斜め鉄筋41が、桁部材1から突出している床版側板状部32,・・・の間に配置されるようにプレキャスト床版6を桁部材1,1上に載置する。
そして、床開口部6a下縁と桁部材1の上面の間を図5に示すようにゴム等のシール材7,7でシールした後に、床開口部6aにコンクリート、無収縮モルタル又は繊維補強セメント系混合材料などの充填材を充填してプレキャスト床版6と桁部材1,1を接合する。
この場合も、桁部材1,1と床版2との接合剛性を一層高めるために、桁部材1,1の養生が終了したら、その上端面にエポキシ系又はアクリル系の樹脂などの接着剤を塗布し、その上に細砂や硅砂を散布して、上端面の表面に凹凸をつけることが好ましい。
また、床版2の下面で桁部材1,1と接合する部分にエポキシ系又はアクリル系の樹脂などの接着剤を塗布し、そこに細砂や硅砂を散布して表面に凹凸をつけることが好ましい。
このような桁部材1,1と床版2の接合構造の施工方法によれば、別々に製作された桁部材1,1とプレキャスト床版6を確実に接合することができる。
また、プレキャスト床版6の主鉄筋4及び斜め鉄筋41は、床開口部6aにおいて接合部材3と干渉することがないので、切断することなく配置することができ、プレキャスト床版6の強度を床開口部6a周辺で低下させることがない。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態と略同様であるので説明を省略する。
以下、前記した実施の形態の実施例2について説明する。なお、前記実施の形態又は実施例1で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
実施例2では、前記実施の形態又は実施例1で使用した接合部材3に略U字型に成形されたU字型鉄筋8を取り付けた形態について、図7及び図8を参照しながら説明する。
このU字型鉄筋8は、図7に示すように異形鉄筋等の鋼材を2回折り曲げて略平行する脚部8b,8bとその間の中間部8cを形成したものである。
このU字型鉄筋8の脚部8b,8bを、接合部材3の例えば床版側板状部32に中間部8cが突出するようにして溶接で固定すると、床版側板状部3とU字型鉄筋8の間、言い換えると接合部材3とU字型鉄筋8の間に閉断面8aが形成される。
このようにしてU字型鉄筋8を接合部材3に取り付けると、U字型鉄筋8とその周囲に充填されるコンクリートなどの充填材との間の付着抵抗が、床版2と桁部材1との間のずれせん断力、引抜き力などに対する抵抗となるため、接合構造の抵抗力が増加されることになる。
また、このU字型鉄筋8には、図8に示すようにコンクリートの支圧抵抗と鉄筋のダボ効果が期待できることから、桁部材1と床版2の接合構造をより強固な接合とすることができる。
さらに、このようなU字型鉄筋8によって接合力を増加させることで、接合部材3を大きくしなくとも接合構造の接合力を高めることができる。
また、このU字型鉄筋8を取り付けることで、接合部材3の周囲に充填される充填材が普通コンクリートであったとしても、必要な接合力を確実に確保することができる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は実施例1と略同様であるので説明を省略する。
以下、前記した実施の形態の実施例3について説明する。なお、前記実施の形態又は他の実施例で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
図9に実施例3で説明する接合部材9の斜視図を示す。
この接合部材9は、桁部材1に埋設させる桁側板状部91,91と連結部93が一体に成形された断面視略コ字型のコ字型鋼材94に設けられており、連結部93の上面には長手方向に間隔を置いて複数の床版側板状部92,・・・が溶接などによって固定されている。
そして、この桁側板状部91と床版側板状部92にはそれぞれ穴91a,92aが設けられている。
さらに、この接合部材9には、略U字型のU字型鉄筋10A〜10Dが取り付けられている。
ここで、U字型鉄筋10Aは、端部に配置された床版側板状部92に固定されており、このU字型鉄筋10Aとは中間部の形状が異なるU字型鉄筋10Bが他の床版側板状部92に固定されている。
また、U字型鉄筋10Cは桁側板状部91,91間を跨ぐように固定されており、U字型鉄筋10Dは一方の桁側板状部91に両方の脚部が固定されている。
このようにU字型鉄筋10A〜10Dの形状、取付け数又は取付け位置は任意に設定することができる。
特に、桁側板状部91,91にU字型鉄筋10C,10Dを取り付けることで、桁部材1を繊維補強セメント系混合材料でなく普通コンクリートで製作したとしても、必要な接合力を確保することができる。
そして、U字型鉄筋10A〜10Dの取付け数が増えるとその周囲に充填されるコンクリート又は繊維補強セメント系混合材料との間の付着抵抗が増加して、床版2と桁部材1との間のずれせん断力、引抜き力などに対する抵抗力が増すことになる。
また、U字型鉄筋10A〜10Dの取付け位置や向きを変えることによって、抵抗力を増加させる位置や方向を調整することができる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるので説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の最良の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態及び実施例では、桁部材1上に床版2,6を載置した桁構造100について説明したが、これに限定されるものではなく、上床版と下床版によって複数の桁部材の上端面間及び下端面間を連結する箱型の桁構造にも本発明の桁部材1,1と床版2の接合構造を適用することができる。
また、前記実施の形態では、桁側板状部31,31を2枚並列に配置した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、桁側板状部31を1枚にしたり、並列に3枚以上配置したりすることも任意にできる。
さらに、前記実施の形態及び実施例では、桁部材1を繊維補強セメント系混合材料、床版2をコンクリートで構築する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、桁部材1を鉄筋コンクリート又はプレストレストコンクリートで構築したり、床版2を繊維補強セメント系混合材料で構築したりすることは任意に選択できる。
ここで、繊維補強セメント系混合材料で桁部材1や床版2を構築する場合は、通常、鉄筋を配置する必要がない。
本発明の最良の実施の形態の桁部材と床版の接合構造の構成を説明する斜視図である。 桁構造の概略構成を説明する斜視図である。 本発明の最良の実施の形態の桁構造の横断面図である。 本発明の最良の実施の形態の桁構造の縦断面図である。 実施例1の桁構造の横断面図である。 実施例1の桁構造の縦断面図である。 実施例2の桁部材と床版の接合構造の作用を説明する横断面図である。 実施例2の桁部材と床版の接合構造の作用を説明する縦断面図である。 実施例3の接合部材の構成を説明する斜視図である。
符号の説明
1 桁部材
2 床版
3 接合部材
31 桁側板状部
31a 穴
32 床版側板状部
32a 穴
6 プレキャスト床版(床版)
6a 床開口部
8 U字型鉄筋
8a 閉断面
9 接合部材
91 桁側板状部
91a 穴
92 床版側板状部
92a 穴
10A〜10D U字型鉄筋

Claims (6)

  1. 間隔を置いて複数並列される桁部材とその上端面間又は下端面間の少なくとも一方に配置される床版とを接合する桁部材と床版の接合構造であって、
    前記桁部材と前記床版との両側に埋設される接合部材が、前記桁部材の幅方向が板状の板厚方向となり、かつ前記桁部材の長手方向に延設されると共に穴を開口した桁側板状部と、前記桁部材の長手方向が板状の板厚方向となり、かつ前記桁側板状部と平面視で略直交すると共に穴を開口した床版側板状部とを有することを特徴とする桁部材と床版の接合構造。
  2. 前記桁側板状部は前記桁部材の長手直交方向に間隔を置いて複数並列されると共に前記桁部材の長手方向に間隔を置いて複数の穴が開口され、前記床版側板状部は複数の穴が開口されて前記複数の桁側板状部に跨って配設されると共に前記桁部材の長手方向に間隔を置いて複数配設されることを特徴とする請求項1に記載の桁部材と床版の接合構造。
  3. 前記桁側板状部又は前記床版側板状部の少なくとも一箇所に略U字型に成形されたU字型鉄筋を取り付けて、前記接合部材と前記U字型鉄筋とによって閉断面を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の桁部材と床版の接合構造。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の桁部材と床版の接合構造の施工方法であって、
    前記接合部材の桁側板状部を埋設した桁部材を予め製作し、所定の位置に前記桁部材が並列されるように複数設置し、前記接合部材の床版側板状部と並列されるように床版用の主鉄筋を配置し、セメント系混合材料を打設して床版を構築することを特徴とする桁部材と床版の接合構造の施工方法。
  5. 請求項1乃至3のいずれかに記載の桁部材と床版の接合構造の施工方法であって、
    前記接合部材の桁側板状部を埋設した桁部材と前記接合部材の床版側板状部が配設される位置に床開口部を設けた床版を予め製作し、所定の位置に前記桁部材が並列されるように複数設置し、前記床版側板状部が前記床開口部に収容されるように前記床版を前記桁部材上に載置し、前記床開口部にセメント系混合材料を充填することを特徴とする桁部材と床版の接合構造の施工方法。
  6. 前記桁部材は、セメントと、度径が2.5mm以下の骨材粒子と、粒子径が15μm以下のポゾラン系反応粒子と、分散剤とを含有する組成物を水と混合することにより得られるセメント質マトリックスに、直径が0.1〜0.3mm、長さが10〜30mmの形状の引張り降伏応力度が2600〜2800N/mm 2 の鋼繊維を全容積の1〜4%混入して得られる圧縮強度が150N/mm以上、曲げ引張強度が25N/mm以上、割裂引張強度が10N/mm以上の力学的特性をもつ繊維補強セメント系混合材料によって製作されることを特徴とする請求項4又は5に記載の桁部材と床版の接合構造の施工方法。
JP2005161457A 2005-06-01 2005-06-01 桁部材と床版の接合構造及びその施工方法 Expired - Fee Related JP4473179B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005161457A JP4473179B2 (ja) 2005-06-01 2005-06-01 桁部材と床版の接合構造及びその施工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005161457A JP4473179B2 (ja) 2005-06-01 2005-06-01 桁部材と床版の接合構造及びその施工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006336283A JP2006336283A (ja) 2006-12-14
JP4473179B2 true JP4473179B2 (ja) 2010-06-02

Family

ID=37557074

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005161457A Expired - Fee Related JP4473179B2 (ja) 2005-06-01 2005-06-01 桁部材と床版の接合構造及びその施工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4473179B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5399202B2 (ja) * 2009-10-21 2014-01-29 大成建設株式会社 橋梁の架け替え方法
JP6373591B2 (ja) * 2014-01-30 2018-08-15 東日本高速道路株式会社 鋼橋における上下部工の接合構造
CN108330806A (zh) * 2018-03-28 2018-07-27 华侨大学 复合粘结锚固抗剪连接结的钢-混组合梁结构及生产方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006336283A (ja) 2006-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5285305B2 (ja) プレキャスト部材の接合構造
JP5363930B2 (ja) プレキャスト部材の接合構造及びその構築方法
JP5346676B2 (ja) 床版ユニット、床版の接合構造及び床版の構築方法
JP4541916B2 (ja) 合成床版
JP4527011B2 (ja) 桁構造及びその施工方法
JP6338473B2 (ja) プレキャスト構造物の接合方法
JP6652754B2 (ja) 急速施工用プレキャストコンクリート床版の接合構造およびその施工方法
JP4390494B2 (ja) 桁と床版の接合構造及び桁と床版の接合方法
JP5307682B2 (ja) 桁部材とプレキャスト床版の接合構造及び床版の架設方法
KR101353266B1 (ko) 고성능 시멘트 복합체를 이용한 프리캐스트 대각보강 연결보
JP4473179B2 (ja) 桁部材と床版の接合構造及びその施工方法
JP4022205B2 (ja) 部材の接合構造
KR100609184B1 (ko) 프리캐스트 콘크리트 보-기둥 접합부 구조
JP3952449B2 (ja) 橋梁の上部構造
JP5399133B2 (ja) 主桁、橋梁及び橋梁の構築方法
JP2003213623A6 (ja) 橋梁の上部構造
JP2008144459A (ja) スラブ型枠、および合成床版の構築方法
JP5222666B2 (ja) 住宅コンクリート基礎の補強構造
JP5271635B2 (ja) 継手部材、コンクリート材の接合構造、およびコンクリート部材
JP4447632B2 (ja) 梁、および梁と柱の接合構造ならびにその接合方法
JP2007077628A (ja) 接合部継手構造及びその構築方法
JP2002021221A (ja) 接合部の構造及びパネル
JP2006328798A (ja) 複合構造架構
JP2009215774A (ja) ハーフプレキャストコンクリート部材
JP3925860B2 (ja) 接合部の構造及びその構築方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091208

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100302

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100304

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4473179

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160312

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees