JP4473111B2 - イオン発生装置及びこれを備えた空気調節装置 - Google Patents

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Description

本発明は、浮遊細菌の殺菌のためにイオンを発生するイオン発生装置およびこれを備えた空気調節装置に関するものである。
従来のイオン発生装置を備えた空気調和機として、特許文献1には、吹出口の近傍に分岐した通路を設け、この通路にイオンを発生するイオン発生装置を配設することにより、送風機による送風によって室内にプラスイオン及びマイナスイオンをできるだけ早く飛散させ、室内に存在している浮遊細菌を殺菌すると共に、イオン発生素子の上流側と下流側にスリット状の開口部を形成することにより、イオン発生装置に異物を侵入させないようにし、かつ高電圧を使用するイオン発生装置のイオン発生部に使用者が触れないようにした空気調和機が開示されている。
特開2003−120951号(0009〜0020参照)
ところで、特許文献1に示すイオン発生装置においては、イオンを発生するイオン発生素子と、該イオン発生素子に電圧を印加する電圧印加回路を備えた制御基板とを備え、イオン発生素子の表面側に露出した放電電極と内部の誘電電極との間に高電圧を印加することによりプラスイオンとマイナスイオンを発生させている。そのため、電気用品安全法上の観点から、使用者の触れるおそれのある部位から放電電極までの空間距離および沿面距離を確保する必要がある。
しかし、近年、空気調和機本体(室内機)のさらなる薄型化に伴い、特許文献1に示すような従来のイオン発生装置では、使用者の触れるおそれのある部位から放電電極までの空間距離および沿面距離を確保することが困難であり、イオン発生素子の配置にさらなる創意工夫が必要となっている。
本発明は、上記に鑑み、空気中の浮遊細菌を除去できる安全性に優れた空気調節装置の提供を目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明は、空気調節装置の吹出口の近傍に配置されるイオン発生装置であって、イオンを発生するイオン発生素子と、該イオン発生素子に電圧を印加する電圧印加回路を備えた制御基板と、前記イオン発生素子及び制御基板が内装されたケースとを備え、前記ケースは、前記制御基板を内装する基板収容部と、該基板収容部から略水平方向に張り出し前記イオン発生素子を収容する素子収容部とから構成され、前記イオン発生素子が前記制御基板よりも送風方向上流側に配置されるよう構成されたことを特徴とする。
この構成によると、制御基板を収容する位置が限定されたとしてもイオン発生素子の配置を制御基板に対して送風方向上流側に配置されるので、使用者の触れるおそれのある部位からイオン発生素子の放電電極までの空間距離および沿面距離を確保することができる。
この場合、ケースは、制御基板を内装する基板収容部と、基板収容部から略水平方向に張り出しイオン発生素子を収容する素子収容部とから構成し、イオン発生素子を制御基板に対して略水平方向に配置することができる。制御基板とイオン発生素子とを略水平方向で離す場合、イオン発生素子を基板収容部から離された素子収容部の端部側に配置すればよい。
そして、制御基板とイオン発生素子とはリード線により配線接続することになるが、この場合、リード線はケースに内装されるので、制御基板とイオン発生素子を各々分離し、高耐圧のリード線で接続する方法に比べて、外来ノイズの影響を受け難く、また、外部からの力によりリード線が傷つけられるのを防止することができる。
上記イオン発生装置を空気調節装置に組み込むことができる。すなわち、空気調節装置本体内に吸込口より吸込んだ空気を吹出口から吹出す送風通路を備えた空気調節装置において、前記吹出口の近傍に上記イオン発生装置を配置することができる。この場合、前記イオン発生装置は、前記送風通路と分岐する分岐通路に配設され、前記イオン発生素子が前記制御基板よりも前記分岐通路の送風方向上流側で分岐通路に面して配置することができる。
この構成によると、空気調節装置が薄型化され、吹出口の近傍にイオン発生装置を配置しても、イオン発生素子を制御基板よりも分岐通路の送風方向で上流側に配置することができるので、使用者の触れるおそれのある吹出口部位からイオン発生素子の表面電極までの空間距離および沿面距離を確保することができ、安全性を向上させることができる。
この場合、イオン発生装置は、上述のとおり、イオンを発生するイオン発生素子と、該イオン発生素子に電圧を印加する電圧印加回路を備えた制御基板と、前記イオン発生素子及び制御基板が内装されたケースとを備えた構成とし、ケースは、制御基板を内装する基板収容部と、基板収容部から略水平方向に張り出しイオン発生素子を内装する素子収容部とから構成し、素子収容部を分岐通路の送風方向で基板収容部よりも上流側に配置すればよい。
また、分岐通路は、送風通路の送風方向で上流側の空気取入口と下流側の空気送出口とが形成された遮蔽壁で画成し、該遮蔽壁の内面に対向してイオン発生素子を配設する構成を採用することができる。遮蔽壁の内面に対向してイオン発生素子を配設することで、使用者がイオン発生素子に指を触れないようにすることができる。
また、分岐通路に異物が侵入するのを防止するための異物侵入防止手段を設けることができる。この異物侵入防止手段は、分岐通路の空気取入口及び空気送出口に形成された小孔から構成し、該小孔を分岐通路に面したイオン発生素子に指が接触するのを防止する程度の大きさに形成すればよい。これにより、分岐通路内への異物の侵入を防ぎ、かつ高電圧を使用するイオン発生素子に使用者が触れないようにすることができる。
以上のとおり、本発明によると、イオン発生装置を空気調節装置の吹出口の近傍に配置した場合、イオン発生素子を制御基板よりも送風方向で上流側に配置することができるので、使用者の触れるおそれのある吹出口部位からイオン発生素子の放電電極までの空間距離および沿面距離を確保することができ、安全性を向上させることができる。
また、分岐通路にはイオン発生素子に異物が侵入するのを防止する異物侵入防止手段を設けているので、異物の侵入を防ぎ、かつ高電圧を使用するイオン発生素子に使用者が触れないようにすることができる。
図1は本発明に係る空気調節装置の実施形態である空気調和機の室内機の概略斜視図、図2は図1の室内機の側面断面図、図3は図2の室内機の吹出口部分の拡大断面図、図4は同じく吹出口にイオン発生装置を取り付ける際のカバー部の分解斜視図である。
室内機1の外観は、図1に示すように、その背面、下面及び左右側面を覆う筐体である本体ケーシング2と、その前面側に設けられ内部のフィルタ6の汚れを視認可能とするために開閉自在に構成された前パネル3と、冷暖気を吹き出す吹出口4と、室内空気を吸い込む吸込口5とから構成される。
室内機1のベースとなる本体ケーシング2の前面側には、図2に示すように、室外と室内との間で熱交換するために熱交換媒体を内部に流通させ、かつ当該熱交換媒体に効率良く室内の熱を伝達するための拡大伝熱面(フィン)を備える室内熱交換器7と、室内の空気を吸い込んで室内熱交換器7で熱交換することによって冷却又は加熱された空気を本体外に吹出すための室内ファン8が取り付けられる。
また、室内機1の前面側下部に設けた吹出口4には、吹出し空気の左右方向の向きを調節する縦ルーバー9と、吹出し空気の上下方向の向きを調節する横ルーバー10とを備えている。
上記の構成において、室内ファン8を運転すると、室内の空気は吸込口5、フィルタ6、室内熱交換器7、室内ファン8、縦ルーバー9、横ルーバ10、吹出口4の順に空気が通過し(以下、この空気の通過通路を送風通路Aと称する)、室内空気を循環させる。
そして、室内熱交換器7の前面側と背面側の下方には、冷房時に室内空気に含まれている水蒸気が熱交換器7の前面で結露して発生するドレンを受けるための前面側ドレンパン11と背面側ドレンパン12とが配設されており、前面側ドレンパン11の底面は、送風通路Aのうちの室内ファン8と吹出口4との間の上壁13(以下、上壁13と記す)を形成している。そして、図4に示すように、上壁13の左右方向(空気調和機を室内に設置した場合の水平方向に該当する。)の略中央部には、上方向に窪んだ形状の凹部14が形成され、該凹部14にはイオン発生装置15が装着される。
イオン発生装置15の装着にかかる構成は、図3に示すように、イオン発生装置15を収納するために、前記凹部14を囲むように上壁13より送風通路A側に突出するコ字形の遮蔽壁16と、凹部14の前面側を蓋体17と、遮蔽壁16の前後に開口された空気取入口18と空気送出口19とから異物が侵入するのを防止するためのスリット状の小孔20、21を有するカバー22とを備え、これら部材で囲まれた空間内にイオン発生装置15を収納した後、蓋体17を前面側ドレンパン11にネジ等の締結手段によって固定することにより装着する。
そして、遮蔽壁16によって、その内部に送風通路Aと分岐する分岐通路Bが画成される。この分岐通路Bは、送風通路Aの送風方向と略平行な空気の流れとなる。分岐通路Bは、遮蔽壁16の送風方向で上流側(後側)に空気取入口18が形成され、同じく遮蔽壁16の送風方向で下流側(前側)に空気送出口19が形成される。この分岐通路Bでは、イオン発生装置15で発生したイオンが空気取入口18から取り入れた空気と共に空気送出口19から送出される。
カバー22は、前側で左右方向に配列された多数の仕切片22a間にスリット状の小孔20が形成され、この仕切片22aによって空気送出口19が形成されている。また、カバー22の後側で左右方向に配列された多数の仕切片22b間にスリット状の小孔21が形成され、この仕切片22bによって空気取入口18が形成されている。カバー22は、その前後の仕切片22a、22bの左右端部間で差し渡された差渡片22cによって、底部が開口した枠状に形成される。
また、後側の仕切片22bの上端よりも斜め下方に向かって案内片22dが形成され、空気取入口18から流入した空気を案内片22dに沿ってイオン発生装置15のイオン発生部に案内するようになっている。
このカバー22は、遮蔽壁16の空気送出口19側から遮蔽壁16の内側に挿入され、前側の仕切片22aと差渡片22cとの間に形成された段差23によって空気送出口19の口縁に係止され、後方への移動が規制される。また、カバー22は、蓋体17によって前側の仕切片22aの前方への移動が規制される。
上記のようにカバー22が構成されているため、分岐通路Bのイオン発生装置15は、遮蔽壁16によって送風通路Aと分け隔てられ、送風通路Aから空気取入口18を通って取り入れられた空気をイオン発生部(イオン発生素子)に導き、イオン発生部に沿って流れた空気を空気送出口19から送風通路Aに送出することになる。
また、吹出口4の縦ルーバー9及び横ルーバー10は着脱自在な構成とされているが、これらのルーバー9、10を外したときでも、イオン発生装置15が、蓋体17、遮蔽壁16およびカバー22により覆われているので、使用者がイオン発生素子25に触れるようなことが無く、安全性が向上する。
なお、空気取入口18及び空気送出口19の形状は、様々な態様が考えられ、その例として、本実施形態のように、室内ファン8の運転により送風通路Aを空気が流れる方向に対して平行な複数のスリットを設けた形状、送風通路を空気が流れる方向に対して直角な複数のスリットを設けた形状、丸孔を複数個配列した所謂パンチング形状、角孔を複数個配列した所謂メッシュ状等が挙げられるが、いずれの例を用いるにしても、少なくともイオン発生部に人間の指が届かないように、一つの口の大きさが指の入る大きさ以下であることが肝要である。
また、上記の例のうちでは、送風通路を空気が流れる方向に対して平行な複数のスリットを設けた形状とした場合が最も望ましく、このスリットの幅は一例として2mm程度が挙げられる。このような構成によると、送風通路の空気の流れに対して抵抗となる部分が少ないことから、室内ファン8の圧力損失とならず、ファン効率を低下しない。また、同時に騒音の発生も小さいものとなる。そして、空気取入口18は、図3に示すように、上壁13と略平行に配置することで、さらにファン効率の低下及び騒音の発生を防止することができる。
さらに、空気送出口19は、図3に示すように、送風通路Aを流れる風に対して、イオン発生部を通過した後の風がわずかに角度を有して混合されるように構成することにより、イオン発生部を通過した後の風が送風通路Aを流れる風に乗って、より遠くまで放散することができる。
図5はイオン発生装置の分解斜視図、図6はイオン発生装置の側面断面図、図7(a)はイオン発生素子の平面図、同図(b)はその正面断面図である。このイオン発生装置15は、図5〜図7に示すように、イオンを発生するイオン発生素子25と、該イオン発生素子25に電圧を印加する電圧印加回路26を有する制御基板27と、イオン発生素子25と制御基板27とを内装するケース28とを備えている。
制御基板27は、電圧印加回路26を構成する昇圧コイル31、コンデンサ32、サイダックなどと、イオン発生素子25のリード線接続部と、制御回路用接続端子と、昇圧コイル31の上方に相当する部分に穴部33とが形成されている。
ケース28は、ケース本体29とケースカバー30とから構成される。ケース本体29は、制御基板27を内装する基板収容部29aと、基板収容部29aから略水平方向に張り出しイオン発生素子25を収容する素子収容部29bとから構成される。
基板収容部29aは、半円筒型の箱形形状で一方が開口状態とされ、側面には制御回路用接続端子34が複数個形成されている。また、基板収容部29aの内部は昇圧コイル31が挿入される部分とコイル以外とに壁29cによって分割された形状で、開口部の周辺部には複数の係止止めが形成されている。
素子収容部29bは、基板収容部29aの開口側の側方から略水平に張り出し形成された矩形浅皿形状であって、その外端側にイオン発生素子25が配設され、内部にリード線35を内装できるようになっている。
ケースカバー30には、イオン発生素子25を装着するための長方形状の凹部が設けられており、該凹部の底面にはイオン発生素子25のイオン発生部とは相対する側の面に設けられる電極部にリード線を取り付けるための貫通穴36が形成されている。また、制御基板27の穴部33と対向して絶縁材を充填する穴部38が形成されている。
そして、ケース本体29に昇圧コイル31を装着した後、ウレタン樹脂で昇圧コイル31を覆い、その後制御基板27を取り付け、前記穴部33よりエポキシ樹脂からなる絶縁材37を壁29cによって分割された部分に充填することによって昇圧コイル31は絶縁される。
また、ケースカバー30に設けられた穴部38からウレタン樹脂又はエポキシ樹脂といった絶縁材39を更に充填することによって、制御基板27とイオン発生素子25との間も絶縁され、リード線35も充填された樹脂によって固定される。
イオン発生装置15に取付けるイオン発生素子25は、図7(a)(b)に示すように、誘電体40(上部誘電体40aと下部誘電体40b)と、第1放電部41(放電電極41a、誘導電極41b、放電電極接点41c、誘導電極接点41d、接続端子41e、41f、及び接続経路41g、41h)と、第2放電部42(放電電極42a、誘導電極42b、放電電極接点42c、誘導電極接点42d、接続端子42e、42f、及び接続経路42g、42h)と、コーティング層43と、を有して成り、第1の放電電極41aと誘導電極41bとの間、及び第2の放電電極42aと誘導電極42bとの間に後述の電圧印加を行い、放電電極41a、42a近傍において放電を行うことにより、第1放電部41においてプラスイオンを発生させ、第2放電部42においてマイナスイオンを発生させる。
誘電体40は、略直方体状の上部誘電体40aと下部誘電体40bを貼り合わせて成る(例えば縦15[mm]×横37[mm]×厚み0。45[mm])。誘電体40の材料として無機物を選択するのであれば、高純度アルミナ、結晶化ガラス、フォルステライト、ステアタイト等のセラミックを使用することができる。誘電体40の材料として有機物を選択するのであれば、耐酸化性に優れたポリイミドやガラスエポキシなどの樹脂が好適である。
放電電極41a、42aは、上部誘電体40aの表面に該上部誘電体40aと一体的に形成されている。放電電極41a、42aの材料としては、例えばタングステンのように、導電性を有するものであれば、特に制限なく使用することができるが、放電によって溶融等の変形を起こさないことが条件となる。
また、誘導電極41b、42bは、上部誘電体40aを挟んで、放電電極41a、42aと平行に設けられ、誘電電極と放電電極の両電極間の絶縁抵抗を均一化して放電状態を安定させ、プラスイオン及び/またはマイナスイオンを好適に発生させるようにしている。誘導電極41b、42bの材料としては、放電電極41a、42aと同様に、例えばタングステンのように、導電性を有するものであれば、特に制限なく使用することができるが、放電によって溶融等の変形を起こさないことが条件となる。
放電電極接点41c、42cは、放電電極41a、42aと同一形成面(すなわち上部誘電体40aの表面)に設けられた接続端子41e、42e、及び接続経路41g、42gを介して、放電電極41a、42aと電気的に導通されている。従って、放電電極接点41c、42cにリード線35(銅線やアルミ線など)の一端を接続し、該リード線35の他端を電圧印加回路26に接続すれば、放電電極41a、42aと電圧印加回路26を電気的に導通させることができる。
誘導電極接点41d、42dは、誘導電極41b、42bと同一形成面(すなわち下部誘電体40bの表面)に設けられた接続端子41f、42f、及び接続経路41h、42hを介して、誘導電極41b、42bと電気的に導通されている。従って、誘導電極接点41d、42dにリード線35(銅線やアルミ線など)の一端を接続し、該リード線35の他端を電圧印加回路26に接続すれば、誘導電極41b、42bと電圧印加回路26を電気的に導通させることができる。
第1の放電電極41a、第2の放電電極42aは共に鋭角部を持ち、その部分で電界を集中させ、局部的に放電を起こす構成としている。この第1の放電電極41aは、電界集中させ放電を起こす第1放電部位41jと、この周囲もしくは一部を取り囲む第1導電部位41kと、前述の接続端子部41eと、に分類されるが、これらは全て同一パターン上にあり、印加される電圧は等しくなる。第2の放電電極42aも同様に、第2放電部位42j、第2導電部位42k、接続端子部42eを有する。
第1放電部位41jは、プラス電位にてプラスイオンが発生するが、すぐ隣にはマイナス電位の第2放電部位42jが存在する。しかし、第1放電部位41jと同電圧の第1導電部位41kが第1放電部位41jの周囲または一部を取り囲んでいるため、第1放電部位41jから発生したプラスイオンは、逆極性でマイナス電位の第2放電部位42jに達する前に、プラス電位の第1導電部位41kによって反発され、第2放電部位42jに達することを防ぐことができる。第2放電部位42kについても同様である。
したがって、第1放電部41で発生したプラスイオンと第2放電部42で発生したマイナスイオンとが中和されるのを防止して夫々の放電部41、42で発生したイオンを効率良く空気送出口19から吹出口4に導くことができる。
このように、第1放電部41と第2の放電部42を構成する電極間に交流電圧を印加することにより、空気中の酸素ないしは水分が電離によりエネルギーを受けてイオン化し、H+(H2O)m(mは任意の自然数)とO2 -(H2O)n(nは任意の自然数)を主体としたイオンを生成し、これらをファン等により空間に放出させる。これらH+(H2O)m及びO2 -(H2O)nは、浮遊菌の表面に付着し、化学反応して活性種であるH22または(・OH)を生成する。H22または(・OH)は、極めて強力な活性を示すため、これらにより、空気中の浮遊細菌を取り囲んで不活化することができる。ここで、(・OH)は活性種の1種であり、ラジカルのOHを示している。
正負のイオンは浮遊細菌の細胞表面で式(1)〜式(3)に示すように化学反応して、活性種である過酸化水素H22または水酸基ラジカル(・OH)を生成する。ここで、式(1)〜式(3)において、m、m'、n、n'は任意の自然数である。これにより、活性種の分解作用によって浮遊細菌が破壊される。従って、効率的に空気中の浮遊細菌を不活化、除去することができる。
H+(H2O)m+O2 -(H2O)n→・OH+1/2O2+(m+n)H2O … (1)
H+(H2O)m+H+(H2O)m'+O2 -(H2O)n+O2 -(H2O)n'→2・OH+O2+(m+m'+n+n')H2O … (2)
H+(H2O)m+H+(H2O)m'+O2 -(H2O)n+O2 -(H2O)n'→H2O2+O2+(m+m'+n+n')H2O … (3)
以上のメカニズムにより、上記正負イオンの放出により、浮遊菌等の不活化効果を得ることができる。
また、上記式(1)〜式(3)は、空気中の有害物質表面でも同様の作用を生じさせることができるため、活性種である過酸化水素H22または水酸基ラジカル(・OH)が、有害物質を酸化若しくは分解して、ホルムアルデヒドやアンモニアなどの化学物質を、二酸化炭素や、水、窒素などの無害な物質に変換することにより、実質的に無害化することが可能である。
したがって、室内ファン8を駆動することにより、イオン発生素子25によって発生させたプラスイオンとマイナスイオンを本体外に送り出することができる。そして、これらのプラスイオンとマイナスイオンの作用により空気中のカビや菌を不活化し、その増殖を抑制することができる。
その他、プラスイオンとマイナスイオンには、コクサッキーウィルス、ポリオウィルス、などのウィルス類も不活化する働きがあり、これらウィルスの混入による汚染が防止できる。また、プラスイオンとマイナスイオンには、臭いの元となる分子を分解する働きがあることも確かめられており、空間の脱臭にも利用することができる。
そこで、空気調和機の運転を開始し、『空清』ボタン(図示略)を押して運転を指示すると、イオン発生装置15の電圧印加回路26には交流高電圧が印加され、プラスイオンとしては、H+(H2O)、マイナスイオンとして、O2 -(H2O)が主に生成される。
そして、発生したプラスイオンとマイナスイオンは、吸込口5から吸込まれた室内の空気が室内ファン8の運転によって分岐通路Bに送られてくると、その空気流に混入し、該空気流はプラスイオンとマイナスイオンを含んだ空気となって、分岐通路Bの出口である空気送出口19から送出されて、送風通路Aを通過する空気と合流し、吹出口4より室内に吹出され、上述のように、空気中の浮遊細菌を除去することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で修正・変更を加えることができるのは勿論である。例えば、上記実施形態では、室内機と室外機とが分離したセパレート型の空気調和機を例示したが、これに限らず一体型の空気調和機においても本発明を適用することができる。また、イオン発生装置は、例示の空気調和機に搭載する場合に限らず、空気清浄機、加湿器、石油ファンヒータ、電気ファンヒータなどの空気調節装置や冷蔵庫、掃除機などの各種電気機器に搭載することができる。
本発明の実施形態である空気調和機の室内機の概略斜視図 図1の室内機の側面断面図 図2の吹出口部分の拡大断面図 吹出口にイオン発生装置を取り付ける際のカバー部の分解斜視図 イオン発生装置の分解斜視図 イオン発生装置の側面断面図 (a)はイオン発生素子の平面図、(b)はその正面断面図
符号の説明
1 室内機
2 本体ケーシング
3 前面パネル
4 吹出口
5 吸込口
6 フィルタ
7 熱交換器
8 室内ファン
9 縦ルーバー
10 横ルーバー
11 前面側ドレンパン
12 背面側ドレンパン
13 上壁
14 凹部
15 イオン発生装置
16 遮蔽壁
17 蓋体
18 空気取入口
19 空気送出口
20、21 スリット状の小孔
22 カバー
25 イオン発生素子
26 電圧印加回路
27 制御基板
28 ケース
29 ケース本体
30 ケースカバー
31 昇圧コイル
32 コンデンサ
33 穴部

Claims (7)

  1. 空気調節装置の吹出口の近傍に配置されるイオン発生装置であって、
    イオンを発生するイオン発生素子と、該イオン発生素子に電圧を印加する電圧印加回路を備えた制御基板と、前記イオン発生素子及び制御基板が内装されたケースとを備え、
    前記ケースは、前記制御基板を内装する基板収容部と、該基板収容部から略水平方向に張り出し前記イオン発生素子を収容する素子収容部とから構成され、前記イオン発生素子が前記制御基板よりも送風方向上流側に配置されるよう構成されたことを特徴とするイオン発生装置。
  2. 空気調節装置本体内に吸込口より吸込んだ空気を吹出口から吹出す送風通路を備えた空気調節装置において、前記吹出口の近傍に請求項1に記載のイオン発生装置が配置されたことを特徴とする空気調節装置。
  3. 前記イオン発生装置は、前記送風通路と分岐する分岐通路に配設され、前記イオン発生素子が前記制御基板よりも前記分岐通路の送風方向上流側で分岐通路に面して配置されることを特徴とする請求項2に記載に空気調節装置。
  4. 前記制御基板は、さらに前記イオン発生素子に電圧を印加する電圧印加回路を備えたことを特徴とする請求項3に記載の空気調節装置。
  5. 前記分岐通路が、前記送風通路の送風方向で上流側の空気取入口と下流側の空気送出口とが形成された遮蔽壁で画成され、該遮蔽壁の内面に対向して前記イオン発生素子が配設されたことを特徴とする請求項2に記載の空気調節装置。
  6. 前記分岐通路に異物が侵入するのを防止するための異物侵入防止手段が設けられたことを特徴とする請求項5に記載の空気調節装置。
  7. 前記異物混入防止手段は、前記空気取入口及び空気送出口に形成された小孔から成り、該小孔は前記分岐通路に面したイオン発生素子に指が接触するのを防止する程度の大きさに形成されることを特徴とする請求項6に記載の空気調節装置。
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