JP4472263B2 - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶表示装置の製造方法に係り、より詳しくは、光重合により形成されたポリマーを利用して液晶分子の配向を制御する液晶表示装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は薄くて軽量であると共に、低電圧で駆動できて消費電力が少ないという長所があり、各種電子機器に広く使用されている。
【0003】
テレビやパーソナルコンピュータに使用される一般的な液晶表示装置は、相互に対向して配置された2枚の透明基板の間に液晶を封入した構造を有している。一方の基板には画素毎に画素電極及びTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)が形成され、他方の基板には画素電極に対向するカラーフィルタと、各画素共通のコモン電極とが形成されている。さらに、各透明基板の対向面と反対面には、それぞれ偏光板が貼り付けられている。
【0004】
このように構成された液晶表示装置において、画素電極とコモン電極との間に電圧を印加すると、画素電極とコモン電極との間の液晶分子の向きが変化し、その結果、光の透過率が変化する。画素毎に光の透過率を制御することにより、液晶表示装置に所望の画像を表示することができる。以下、画素電極及びTFTが形成された基板をTFT基板と呼び、カラーフィルタ及びコモン電極が形成された基板をCF基板と呼ぶ。
【0005】
ところで、通常、TFT基板の表面及びCF基板の表面には配向処理が施された配向膜が形成されており、この配向膜によって電界が印加されていないときの液晶分子の配向方向が決められる。配向処理としては、ナイロンの布などを巻き付けたローラにより配向膜の表面を一方向に擦るラビング処理が一般的である。しかしながら、ラビング処理では、ローラから繊維が脱落してごみが発生したり、静電気によりアクティブ素子が破壊されたりする問題がある。
【0006】
そこで、ラビング処理が不要なポリマースラビライズアライメント法が提案されている。この方法では、一対の基板間にモノマーが混合された液晶を封入する。そして、電極間に電圧を印加して液晶分子を配向させた状態で紫外線を照射してモノマーを高分子化し、液晶内に高分子の構造物を形成する。この高分子の構造物により液晶分子の初期配向の方向が決定される。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−271740号公報 (第24頁〜第26頁)
【特許文献2】
WO96/37807
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、モノマー(重合開始剤を含む)が混合された液晶を一対の基板間に注入する際、モノマー又は重合開始剤の濃度が基板内で局所的に低くなるなどの濃度むらが発生しやすいという問題がある。モノマーの濃度むらが発生すると、液晶分子のプレティルト角がばらつくことに起因して表示品質の低下の要因となる。
【0009】
これは、液晶分子とモノマー又は重合開始剤との分子量の違いによりクロマト的な分離が発生するか、あるいはこれらのもつ極性によって配向膜上にトラップされて濃度むらが発生するものと考えられる。
【0010】
また、上記したモノマーの濃度むらを軽減するために重合開始剤を液晶層内に混合しない方法がある。しかしながら、モノマーの重合を促進させるためのラジカルが発生しなくなるため、モノマーを重合させる際に多量のUV照射が必要となって処理時間が長くなり、製造効率が低下する問題がある。
【0011】
なお、特許文献1には、ガラス基板の配向膜上に液晶分散プレポリマーを形成し、これを露光することにより配向膜としての機能を有する樹脂膜を形成し、液晶分散プレポリマー中に残った液晶で配向された液晶層を形成することが記載されている。
【0012】
また、特許文献2には、配向膜の表面をラビング処理する代わりに、光異性化可能であって二色性を示す構成単位を含む樹脂膜を使用することにより、表面に凹凸が形成された配向膜を形成することが記載されている。
【0013】
特許文献1及び2では、上記したような液晶層に添加されたモノマーを高分子化することにより液晶分子を配向させる方法における問題点は何ら考慮されておらず、本発明を示唆するものでない。
【0014】
本発明は以上の問題点を鑑みて創作されたものであり、液晶層内に形成されるポリマーによって液晶分子の配向を制御する液晶表示装置の製造方法において、何ら不具合が発生することなく、液晶分子を所要のプレティルト角をもった状態で配向させることができる液晶表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、本発明は液晶表示装置の製造方法に係り、液晶層が2つの基板間に挟持されて構成され、該液晶層中に形成されるポリマーにより該液晶層の液晶分子の配向が制御される液晶表示装置の製造方法であって、前記2つの基板の少なくとも一方の基板の面上に重合性モノマー及び重合開始剤のいずれか又は両方を含む部材を形成する工程と、前記2つの基板間に液晶を封入して液晶層を形成する工程と、前記部材に含まれる前記重合性モノマー及び前記重合開始剤のいずれか又は両方を前記液晶層内に流出させる工程と、前記液晶層内に前記重合性モノマーと前記重合開始剤とが存在する状態で前記液晶層の液晶分子の配向を制御しながら前記重合性モノマーをポリマー化して前記ポリマーを形成する工程とを有することを特徴とする。
【0016】
本発明の液晶表示装置の製造方法では、まず、2つの基板に設けられる部材はモノマー及び重合開始剤のいずれか又は両方が混入されて形成される。その後、2つの基板間に液晶層が封入され、所定時間が経過すると部材中のモノマー及び重合開始剤のいずれか又は両方が液晶層に流出する。
【0017】
このとき、最終的に液晶層にモノマー及び重合開始剤が存在するように、部材と液晶層とにそれぞれ混入されるモノマー及び重合開始剤の組み合わせが適宜調整される。例えば、部材に重合開始剤が混入され、かつモノマーが混入されていない場合は、封入される液晶層にモノマーを混入しておく。あるいは、部材にモノマーが混入され、かつ重合開始材が混入されていない場合は、封入される液晶層に重合開始剤を混入しておく。さらには、部材にモノマー及び重合開始剤の両方が混入されている場合は、封入される液晶層にモノマー及び重合開始剤が混入されていてもよいし、混入されないようにしてもよい。
【0018】
次いで、液晶層が電圧を印加された状態でUV照射されてモノマーがポリマー化される。このとき、ポリマーは液晶分子の配向を十分に規制する配向制御機能を有するため、液晶層の液晶分子はこのポリマーにより所要のプレティルト角をもった状態で配向される。
【0019】
このようにすることにより、基板上でのポリマーの濃度むらの発生が抑制されるため、液晶分子のプレティルト角のばらつきに起因する表示品質の低下が防止される。また、モノマーをポリマー化する際の反応促進剤である重合開始剤を所要量添加しても何ら不具合が発生しないので、モノマーをポリマー化する際に膨大なUV照射を必要とせず、量産化に容易に対応できるようになる。
【0020】
上記した発明において、重合性モノマー及び重合開始剤のいずれか又は両方が混入される部材は、液晶層に接触して形成される配向膜、2つの基板の間隔を制御するスペーサ、2つの基板の少なくとも一方に設けられた突起部、2つの基板のいずれかに形成されたカラーフィルタ、及び該カラーフィルタ上に設けられるオーバーコート層の群から選択される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
【0022】
(第1の実施の形態)
図1(a)及び(b)は本発明の第1実施形態の液晶表示装置に係る液晶分子が配向される様子を示す断面図である。
【0023】
第1実施形態の液晶表示装置の製造方法は、まず、図1(a)に示すように、ガラス基板11上にTFT素子12及びTFT素子12のソース電極(不図示)に接続される画素電極14を形成する。その後、溶剤としてNMP(N−メチルピロリドン)を用意し、これに6wt%のモノマー及び0.28wt%の重合開始剤を混合して溶液とする。次いで、この溶液と垂直配向用の配向膜液とを1:3の割合で混合することにより、1.5wt%のモノマーと0.07wt%の重合開始剤(重合開始剤の濃度はモノマーに対して4.6wt%)とを含む配向膜液を作成する。
【0024】
次いで、ガラス基板11のTFT素子12及び画素電極14上に、上記した配向膜液をスピンコートにより塗布して塗布膜を形成した後、塗布膜を焼成することにより、膜厚が10〜100nmの配向膜16(部材)を形成する。これにより、図1(a)に示すように、所要の濃度でモノマー16x及び重合開始剤16yが混入された配向膜16が得られる。このようにして、TFT基板10が作成される。
【0025】
次いで、他のガラス基板11aを用意し、この上にカラーフィルタ18を形成する。カラーフィルタ18には赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の3種類があり、カラーフィルタ18はTFT基板10の赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の画素電極14に対応する位置に配置される。
【0026】
続いて、カラーフィルタ18を被覆するコモン電極22を形成する。その後、上記した方法と同様な方法により、モノマー16x及び重合開始剤16yが混入された配向膜16aをコモン電極22上に形成する。これにより、TFT基板10の対向基板となるCF基板20が得られる。
【0027】
続いて、真空注入法又は滴下注入法により、TFT基板10とCF基板20との間に液晶を封入して液晶層26を形成する。真空注入法を採用する場合は、TFT基板10及びCF基板20のいずれか一方に表示領域を囲むようにしてシール剤(不図示)を塗布する。次いで、TFT基板10及びCF基板20のいずれか一方にビーズ状のスペーサ(不図示)を散布し、TFT基板10とCF基板20との位置合わせを行って重ね合わせ、圧力を加えながら熱処理してシール剤を硬化させる。その後に、予め開口された液晶封入口から液晶を封入する。
【0028】
本実施形態では、液晶層26としてモノマー及び重合開始剤が混入されていない負の誘電異方性を有する液晶が使用される。このとき、液晶層26の液晶分子26aは配向膜16に対して垂直方向に配向される。なお、液晶層26として、モノマー、又はモノマーと重合開始剤とが予め混入されたものを使用しても差し支えない。
【0029】
この状態で所定時間が経過すると、配向膜16内に含まれるモノマー16x及び重合開始剤16yは、配向膜16から液晶層26内に流出し、液晶層26内にほぼ均一な状態で分散される。
【0030】
次いで、画素電極14とコモン電極22との間に所定の電圧を印加しながら、露光機によりUV(紫外線)を液晶層26に照射する。これにより、図1(b)に示すように、液晶層26内に流出したモノマー16xは光重合されてポリマー層15となる。このポリマー層15は液晶層26の液晶分子26aを十分に規制する配向制御機能を有するため、液晶分子26aはポリマーにより規制されて所要のプレティルト角をもった状態で配向される。
【0031】
しかも、配向膜16に混入されたモノマー16xと重合開始剤16yとが液晶層26に流出するようにしたので、予めモノマーと重合開始剤とが混入された液晶層26を封入する場合と違って、重合開始剤の影響による基板上でのモノマーの濃度むらは発生しなくなる。従って、所要濃度の重合開始剤を配向膜16に混入することができるようになることから、モノマーを重合させる際に膨大なUV照射量を必要としないので、液晶表示装置の生産効率を向上させることができる。これにより、従来技術と違って、液晶表示装置を量産化できないといった問題が解消される。
【0032】
このようにして、配向膜16の表面に凹凸を形成することなく、液晶層26の液晶分子26aをTFT基板10に対して所要のプレティルト角をもった状態で配向させることができる。
【0033】
以上により、本実施形態の液晶表示装置1が完成する。
【0034】
以上説明したように、本実施形態の液晶表示装置1では、TFT基板10及びCF基板20にモノマー16x及び重合開始剤16yが混入された配向膜16,16aがそれぞれ形成される。その後、TFT基板10とCF基板20との間に液晶層26が封入され、所定時間が経過すると配向膜16内のモノマー16x及び重合開始剤16yが液晶層26に流出して液晶層26内に均一に分散される。
【0035】
次いで、TFT基板10とCF基板20との間に電圧が印加され、かつ液晶層26に流出したモノマー16xがUV照射により光重合されてポリマー層15が形成される。このとき、液晶層26の液晶分子26aはこのポリマー層15により所要のプレティルト角をもった状態で配向される。
【0036】
このようにすることにより、基板上でのポリマーの濃度むらの発生が抑制されるため、液晶分子26aのプレティルト角のばらつきに起因する表示品質の低下が防止される。また、モノマーをポリマー化する際の反応促進剤である重合開始剤を所要の濃度で混入しても何ら不具合が発生しないので、モノマーをポリマー化する際に膨大なUV照射を必要とせず、量産化に容易に対応できるようになる。
【0037】
(第1実施形態の変形例(1))
図2(a)及び(b)は本発明の第1実施形態の変形例(1)の液晶表示装置に係る液晶分子が配向される様子を示す断面図である。
【0038】
図2(a)に示すように、変形例(1)では、配向膜16にはモノマーが混入されておらず、重合開始剤16yのみが混入されている。その代わり、後で封入される液晶層26にモノマーが予め混入されている。なお、液晶層26としてモノマーと重合開始剤とが混入されているものを使用してもよい。
【0039】
そして、TFT基板10とCF基板20との間に液晶層26が封入されると、配向膜16中の重合開始剤16yが液晶層26内に流出して分散される。
【0040】
続いて、画素電極14とコモン電極22との間に電圧を印加すると共に、液晶層26にUV照射を行うことにより、液晶層26内のモノマー16xを光重合させてポリマー層15を形成する。このとき、液晶層26には、配向膜16から流出した重合開始剤が含まれるため、量産に対応できる程度の比較的少量のUV照射量でモノマー16xがポリマー化される。これにより、前述した形態と同様に、液晶層26の液晶分子26aは、ポリマー層15により規制されてTFT基板10に対して所要のプレティルト角をもった状態で配向される。
【0041】
(第1実施形態の変形例(2))
図3(a)及び(b)は本発明の第1実施形態の変形例(2)の液晶表示装置に係る液晶分子が配向される様子を示す断面図である。
【0042】
図3(a)に示すように、変形例(2)では、変形例(1)と逆に、配向膜16には重合開始剤が含まれておらず、モノマー16xのみが含まれている。その代わり、後で封入される液晶層26に重合開始剤16yが予め混入されている。なお、液晶層26としてモノマーと重合開始剤が混入されているものを使用してもよい。
【0043】
そして、TFT基板10とCF基板20との間に液晶層26が封入されると、配向膜16中のモノマー16xが液晶層26内に流出して分散される。
【0044】
続いて、画素電極14とコモン電極22との間に電圧を印加すると共に、液晶層26にUV照射を行うことにより、液晶層26内のモノマー16xを光重合させてポリマー層15を形成する。これにより、前述した形態と同様に、液晶層26の液晶分子26aは、ポリマー層15により規制されてTFT基板10に対して所要のプレティルト角をもった状態で配向される。
【0045】
本願発明者は、前述した第1実施形態の方法に基づいて実験サンプルを作成して表示特性を確認した。図4(a)は実験サンプルの構造を示す断面図、図4(b)は実験サンプルの発光特性を示すものである。図4(a)に示すように、1対のガラス基板11,11a上に帯状の3本の電極14xをそれそれ形成し、前述した第1実施形態と同様な方法によりモノマーと重合開始剤とが混入された配向膜16bを電極14x上にそれぞれ形成した。このとき、配向膜中のモノマー濃度を2wt%とし、重合開始剤の濃度をモノマー中で5wt%とした。その後、これらの基板をシール剤により貼り合わせた後に、基板間に液晶層26を封入した。このようにして、各電極14xの端部が交差する領域を発光セル部とした。
【0046】
続いて、一対のガラス基板11,11aの各電極14x間に電圧を印加しながら液晶層26に2J/cm2の条件でUV照射した。このとき、3本の電極のうち下側の電極に0V、中央の電極に5V、上側の電極10Vの電圧を印加した。そして、各電極14x間に電圧を印加しない状態で各発光セルの発光状態を確認した。なお、1対のガラス基板11,11aの外側にそれぞれ設けられる偏光板として、お互いの偏光軸が直交になって配置されるクロスニコル偏光板を採用した。
【0047】
図4(b)に示すように、電圧を印加しないで液晶層26にUV照射した条件(0V固化)では、発光は確認されず黒色であった。これは、液晶分子が略垂直な状態で(89.1°)モノマーがポリマー化することから液晶分子がティルト角をもたないこと及び一対の偏光板の偏光軸が直交しているためのである。
【0048】
これに対して、一対の電極14x間に5Vの電圧を印加して液晶層26にUV照射した条件(5V固化)では、若干の発光が確認された。これは、液晶分子が電圧印加により傾いた状態で(85.5°)ポリマーにより規制されることで、入射光の一部が楕円偏光となって偏光板を通過するようになったためである。
【0049】
さらに、一対の電極14x間に10Vの電圧を印加して液晶層26にUV照射した条件(10V固化)では、明るい発光が確認された。これは、液晶分子が高電圧印加によりさらに傾いた状態で(75.7°)ポリマーにより規制されることで、入射光がさらに楕円偏光となって偏光板を通過するようななったからである。
【0050】
このように、2つの電極間に所定の電圧を印加しながら液晶層内のモノマーをポリマー化することにより、ティルト角をもった状態で液晶分子が規制されることを確認することができた。
【0051】
さらに、本願発明者は、液晶分子のプレティルト角における配向膜中の重合開始剤濃度及びモノマー濃度の依存性を調査した。プレティルト角とは、配向膜に対して垂直な軸から液晶分子が何度傾いて配向されているかを示す角度である。
【0052】
図5(a)は液晶分子のプレティルト角における配向膜中の重合開始剤濃度依存性を示すものである(封入される液晶層に予め濃度が0.3wt%のモノマーを混入した場合)。
【0053】
図5(a)に示すように、配向膜中の重合開始剤の濃度を高くしていくと液晶分子のプレティルト角が大きくなることが確認された。これは、重合開始剤の濃度を高くすることにより、モノマーのポリマー化が促進されて液晶分子の配向がさらに規制されたことを意味する。
【0054】
図5(b)は液晶分子のプレティルト角における配向膜中のモノマー濃度依存性を示すものである(封入される液晶層に予めモノマーを混入しない場合)。図5(b)に示すように、配向膜中のモノマー濃度を高くすると液晶分子のプレティルト角が大きくなることが確認された。これは、モノマーの濃度を高くすることにより、液晶分子の配向を規制するポリマーが多く形成されて液晶分子の配向がさらに規制されたことを意味する。
【0055】
また、本願発明者は、液晶層にUV照射して液晶分子の配向制御を行った後に、ポリマー化していないモノマーが光で反応して液晶分子が固まってしまう焼き付きについて調査した。実験サンプルとしては、前述した変形例2で説明したような配向膜に重合開始剤のみを添加する形態のものを使用し、UV照射を追加したものと追加しないものとでの焼き付き率の変化を調査した。追加照射光源としては、市販の健康線用蛍光ランプ(波長:310nm、TOZAI DENSAN製)を使用した。追加のUV照射を行わない場合、焼き付き率が12%であったのに対し、追加のUV照射を行った場合、焼き付き率が2.5%に改善され、10cm間隔に電極を5本並べて発光セル部としたサンプルにおいて、10cm離れた場所で3mW/cm2の発光強度が得られた。
【0056】
また、液晶層に電圧を印加して白表示として2日間放置した後、電圧を切って黒表示に戻かどうかの放置後試験を行ったところ、追加照射しなかったものは黒表示に戻らなかったが、追加照射したものは24時間経過した時点で黒表示に戻った。
【0057】
以上のように、液晶層中のモノマーを十分にポリマー化させることが重要であり、追加のUV照射のUV量を増加させることにより(照射時間を増やすなど)焼き付き率が低減されることが分かった。
【0058】
(第2の実施の形態)
図6(a)及び(b)は本発明の第2実施形態の液晶表示装置に係る液晶分子が配向される様子を示す断面図である。第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、配向膜にモノマーや重合開始剤を混入しておくのではなく、ビーズ状スペーサの表面にモノマー及び重合開始剤を塗布しておくことにある。図6において第1実施形態と同一要素については同一符号を付してその説明を省略する。
【0059】
図6(a)に示すように、まず、第1実施形態と同様な方法により、TFT基板10及びCF基板20を作成する。但し、第2実施形態では、配向膜16,16aとしてモノマー及び重合開始剤を含まないものを使用する。
【0060】
その後、第1実施形態と同様な方法により、TFT基板10及びCF基板20のいずれか一方にビーズ状スペーサ28を散布し、TFT基板10とCF基板とシール剤を介して貼り合わせた後に、液晶層26を封入する。このとき、液晶層26の液晶分子26aはTFT基板10に対して垂直に配向される。また、本実施形態で使用されるビーズ状スペーサ28(部材)の表面には、モノマー16x及び重合開始剤16yが塗布されており、液晶層26を注入した後に所定の熱処理を行うことでビーズ状スペーサ28の表面のモノマー16x及び重合開始剤16yが液晶層26中に流出して浸透する。
【0061】
その状態で、第1実施形態と同様な方法により、画素電極14とコモン電極22との間に電圧を印加しながら液晶層26にUV照射する。これにより、ビーズ状スペーサ28から流出したモノマー16xがポリマー化することにより、第1実施形態と同様に液晶分子26aはポリマー層15により規制されて所要のプレティルト角をもった状態で配向される。
【0062】
(第2実施形態の変形例)
図7(a)及び(b)は本発明の第2実施形態の液晶表示装置に係る液晶分子が配向される様子を示す断面図である。図7(a)に示すように、TFT基板10とCF基板20との間隔を保つためのスペーサとして、上記したようなビーズ状スぺーサ28を用いる代わりに、CF基板20(又はTFT基板10)の所定部に柱状スペーサ28xを規則的に形成するようにしてもよい。この柱状スペーサ28x(部材)は、レジスト材料又はアクリル樹脂などからなり、その中に第1実施形態と同様なモノマー16x及び重合開始剤16yが混入されている。
【0063】
そして、TFT基板10とCF基板20との間に液晶層26が封入された後に、柱状スペーサ28xに混入されたモノマー16x及び重合開始剤16yが液晶層26内に流出する。その後に、画素電極14とコモン電極22との間に電圧を印加しながら液晶層26にUV照射する。これにより、図7(b)に示すように、柱状スペーサ28xから流出したモノマー16xがポリマー化してポリマー層15が形成され、液晶分子26aはポリマー層15により規制されて所要のプレティルト角をもった状態で配向される。
【0064】
第2実施形態は第1実施形態と同様な効果を奏する。
【0065】
第2実施形態においても、第1実施形態の変形例(1)及び(2)の思想と同様に、ビーズ状スペーサ28又は柱状スペーサ28xにモノマー16x及び重合開始剤16yのいずれかを混入させておき、封入される液晶層26にモノマー16xや重合開始剤16yを適宜混入するようにしてもよい。
【0066】
(第3の実施の形態)
図8(a)及び(b)は本発明の第3実施形態の液晶表示装置に係る液晶分子が配向される様子を示す断面図である。第3実施形態は、図8(a)に示すように、MVA(Multi-domain Vertical Alignment)型の液晶表示装置におけるドメイン規制用の突起部(土手)30(部材)にモノマー16x及び重合開始剤16yが混入されている。突起部30はレジスト材料又はアクリル樹脂などからなる。MVA型の液晶表示装置では、TFT基板10及びCF基板20上の所定部に突起部30を形成することにより1画素内で液晶分子の配向方向が異なる複数の領域が設けられる。これにより、液晶表示装置の視野角特性を著しく向上させることができる。
【0067】
そして、第1実施形態と同様な方法によりTFT基板10とCF基板20との間に液晶層26が封入された後、突起部30に混入されたモノマー16x及び重合開始剤16yが液晶層26に流出する。その後に、画素電極14とコモン電極22との間に電圧を印加しながら液晶層26にUV照射する。これにより、突起部30から流出したモノマー16xが光重合されてポリマー層15が形成され、第1実施形態と同様に液晶分子26aはポリマー層により規制されて所要のプレティルト角をもった状態で配向される。
【0068】
第3実施形態は第1実施形態と同様な効果を奏する。
【0069】
第3実施形態においても、第1実施形態の変形例(1)及び(2)の思想と同様に、突起部30にモノマー16x及び重合開始剤16yのいずれかを混入させておき、封入される液晶層26にモノマー16xや重合開始剤16yを適宜混入するようにしてもよい。
【0070】
(第4の実施の形態)
図9(a)及び(b)は本発明の第4実施形態の液晶表示装置における液晶分子が配向される様子を示す断面図である。第4実施形態が第1実施形態と異なる点は、配向膜にモノマーや重合開始剤を添加する代わりに、カラーフィルタにモノマー及び重合開始剤を混入することにある。図9において第1実施形態と同一要素についてはその詳しい説明を省略する。
【0071】
第4実施形態では、図9(a)に示すように、まず、第1実施形態と同様な方法によりTFT基板10を作成する。但し、配向膜16としてモノマー及び重合開始剤が混入されていないものを使用する。
【0072】
その後、ガラス基板11a上にコモン電極22を形成し、この上にカラーフィルタ18(部材)を形成する。第4実施形態では、カラーフィルタ18にモノマー16x及び重合開始剤16yが混入されている。そして、第1実施形態と同様な方法によりTFT基板10とCF基板20との間に液晶層26を封入した後に、カラーフィルタ18に混入されたモノマー16x及び重合開始剤16yが液晶層26内に流出する。その後に、画素電極14とコモン電極22との間に電圧を印加しながら液晶層26にUV照射する。これにより、カラーフィルタ18から流出したモノマー16xが光重合されてポリマー層15が形成され、第1実施形態と同様に液晶分子26aはポリマー層15により規制されて所要のプレティルト角をもった状態で配向される。
【0073】
第4実施形態は第1実施形態と同様な効果を奏する。
【0074】
第4実施形態においても、第1実施形態の変形例(1)及び(2)の思想と同様に、カラーフィルタ18にモノマー16x及び重合開始剤16yのいずれかを混入させておき、封入される液晶層26にモノマー16xや重合開始剤16yを適宜混入するようにしてもよい。
【0075】
(第5の実施の形態)
図10(a)及び(b)は本発明の第5実施形態の液晶表示装置に係る液晶分子が配向される様子を示す断面図である。図10において第1実施形態と同一要素についてはその詳しい説明を省略する。
【0076】
第5実施形態が第1実施形態と異なる点は、配向膜にモノマーや重合開始剤を添加する代わりに、カラーフィルタ上に形成されるオーバーコート層にモノマー及び重合開始剤を混入することにある。図10において第1実施形態と同一要素についてはその詳しい説明を省略する。
【0077】
第5実施形態では、図10(a)に示すように、まず、第1実施形態と同様な方法によりTFT基板10を作成する。但し、配向膜16としてモノマー及び重合開始剤が混入されていないものを使用する。
【0078】
その後、ガラス基板11a上にコモン電極22を形成し、この上にカラーフィルタ18を形成する。次いで、カラーフィルタ18上にオーバーコート層19(部材)を形成する。オーバーコート層19はカラーフィルタ18の段差を平坦化するなどの目的で形成される。第5実施形態では、オーバーコート層19にモノマー16x及び重合開始剤16yが混入されている。
【0079】
そのようなオーバーコート層18を形成する方法としては、まず、溶剤に6wt%のモノマーと0.28wt%の重合開始剤とを混合して溶液を作成する。その後、この溶液とオーバーコート材液とを1:3の割合で混合することにより、1.5wt%のモノマーと0.07wt%の重合開始剤(モノマーに対しては4.6wt%の濃度)を含むオーバーコート層用の塗布液を得る。
【0080】
次いで、この塗布液をスピンコート法でカラーフィルタ18上に塗布して塗布膜を形成し、この塗布膜を焼成することにより、モノマー16x及び重合開始剤16yが混入されたオーバーコート層19を形成する。オーバーコート層19としては、3〜4μmのアクリル樹脂膜など使用される。
【0081】
そして、TFT基板10とCF基板20との間に液晶層26を封入した後に、オーバーコート層19に混入されたモノマー16x及び重合開始剤16yが液晶層26内に流出する。その後に、画素電極14とコモン電極22との間に電圧を印加しながら液晶層26にUV照射する。これにより、液晶層26内のモノマー16xが光重合されてポリマー層15が形成され、第1実施形態と同様に液晶分子26aはポリマー層15により規制されて所要のプレティルト角をもった状態で配向される。
【0082】
第5実施形態は第1実施形態と同様な効果を奏する。
【0083】
第5実施形態においても、第1実施形態の変形例(1)及び(2)の思想と同様に、オーバーコート層19にモノマー16x及び重合開始剤16yのいずれかを混入させておき、封入される液晶層26にモノマー16xや重合開始剤16yを適宜混入するようにしてもよい。
【0084】
(第6の実施の形態)
図11(a)及び(b)は本発明の第6実施形態の液晶表示装置における液晶分子が配向される様子を示す断面図である。第6実施形態が他の実施形態と異なる点は、配向膜を形成する代わりに、2種類のモノマーを液晶表示装置の部材に添加することにある。図10において他の実施形態と同一要素についてはその詳しい説明を省略する。
【0085】
第6実施形態では、図11(a)に示すように、まず、TFT基板10を作成する。第6実施形態では、後述するように配向膜を必要としないが、TFT素子12などを保護するために図11(a)のようにTFT素子12及び画素電極14を被覆する保護膜17を形成するようにしてもよい。あるいは保護膜17を省略しても差し支えない。
【0086】
その後、ガラス基板11a上にコモン電極22、カラーフィルタ18及びオーバーコート層19(部材)を順次形成する。このオーバーコート層19にはモノマー16x及び重合開始剤16yが混入されている。さらに、本実施形態では、モノマー16xとして2官能基のモノマーと単官能基のモノマーとが所定の割合で混合されたものが使用され、単官能のモノマーには液晶分子を垂直配向させる材料が含まれている。
【0087】
そして、第1実施形態と同様な方法によりTFT基板10とCF基板20との間に液晶層26を封入すると、オーバーコート層19に含まれるモノマー16xと重合開始剤16yとが液晶層26内に流出する。このとき、モノマー16xには単官能基のものが含まれているため、液晶層26内の液晶分子26aは、垂直配向用の配向膜なしにTFT基板10に対して垂直方向に配向される。
【0088】
その後に、画素電極14とコモン電極22との間に電圧を印加しながら液晶層26にUV照射する。これにより、液晶層26内のモノマーが光重合されてポリマー層15が形成され、第1実施形態と同様に液晶分子26aはポリマー層15により規制されて所要のプレティルト角をもった状態で配向される。
【0089】
第6実施形態は第1実施形態と同様な効果を奏すると共に、配向膜を形成する必要がないので製造コストを低減させることができる。
【0090】
配向膜を省略するために、2種類のモノマーをオーバーコート層19に混入する形態を例示したが、カラーフィルタ18、ビーズ状スペーサ28、柱状スペーサ又は突起部30に2種類のモノマーを混入するようにしてもよい。
【0091】
第6実施形態においても、第1実施形態の変形例(1)及び(2)の思想と同様に、オーバーコート層19にモノマー16x及び重合開始剤16yのいずれかを混入させておき、封入される液晶層26にモノマー16xや重合開始剤16yを適宜混入するようにしてもよい。
【0092】
(付記1) 液晶層が2つの基板間に挟持されて構成され、該液晶層中に形成されるポリマーにより該液晶層の液晶分子の配向が制御される液晶表示装置であって、
前記基板の前記液晶層側の面上に設けられた部材に含まれる重合性モノマー及び重合開始剤のいずれか又は両方が、前記液晶層が前記基板間に封入された後に、前記液晶層内に流動されて、前記液晶層内に前記重合性モノマーと前記重合開始剤とが存在する状態で前記重合性モノマーがポリマー化されることにより、前記液晶分子の配向が制御されて製造されたことを特徴とする液晶表示装置。
【0093】
(付記2) 前記部材は、前記液晶層に接触して形成される配向膜、前記2つの基板の間隔を制御するスペーサ、前記2つの基板の少なくとも一方に設けられた突起部、前記2つの基板のいずれかに形成されたカラーフィルタ、及び該カラーフィルタ上に設けられるオーバーコート層の群から選択されるいずれかであることを特徴とする付記1に記載の液晶表示装置。
【0094】
(付記3) 前記部材には前記重合性モノマーと前記重合開始剤とが混入され、かつ、前記液晶層が2つの基板間に封入される際に、前記液晶層には前記重合性モノマーと重合開始剤とが混入されていないことを特徴とする特徴とする付記1又は2に記載の液晶表示装置。
【0095】
(付記4) 前記部材には前記重合性モノマーと前記重合開始剤とが混入され、かつ、前記液晶層が2つの基板間に封入される際に、前記液晶層に前記重合性モノマーと前記重合開始剤とが混入されていることを特徴とする特徴とする付記1又は2に記載の液晶表示装置。
【0096】
(付記5) 前記部材には前記重合性モノマーが混入され、かつ、前記液晶層が2つの基板間に封入される際に、前記液晶層には前記重合開始剤が混入されていることを特徴とする付記1又は2に記載の液晶表示装置。
【0097】
(付記6) 前記部材には前記重合開始剤が混入され、かつ、前記液晶層が2つの基板間に封入される際に、前記液晶層には前記重合性モノマー、又は前記重合性モノマーと前記重合開始剤が混入されていることを特徴とする付記1又は2に記載の液晶表示装置。
【0098】
(付記7) 前記部材は配向膜であることを特徴とする付記3又は6に記載の液晶表示装置。
【0099】
(付記8) 前記配向膜は前記液晶分子を垂直配向させる機能を備えていることを特徴とする付記7に記載の液晶表示装置。
【0100】
(付記9) 前記液表示晶装置は配向膜を備えておらず、前記部材に混合される前記重合性モノマーは、単官能基モノマーと2官能基モノマーとを含むことを特徴とする付記1、3乃至6のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
【0101】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、液晶を挟持する2つの基板の部材から液晶層に例えば重合性モノマー及び重合開始剤が流出される。そして、液晶層中の重合性モノマーがポリマー化されて液晶分子が配向される。
【0102】
このようにすることにより、重合性モノマー及び重合開始剤が予め混入された液晶を封入する場合と違って、基板上でのモノマーの濃度むらの発生が抑制されるため、液晶分子のプレティルト角のばらつきに起因する表示品質の低下が防止される。また、モノマーをポリマー化する際の反応促進剤である重合開始剤を所要量添加しても何ら不具合が発生しないので、モノマーをポリマー化する際に膨大なUV照射を必要とせず、量産化に容易に対応できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)及び(b)は本発明の第1実施形態の液晶表示装置に係る液晶分子が配向される様子を示す断面図である。
【図2】図2(a)及び(b)は本発明の第1実施形態の変形例(1)の液晶表示装置に係る液晶分子が配向される様子を示す断面図である。
【図3】図3(a)及び(b)は本発明の第1実施形態の変形例(2)の液晶表示装置に係る液晶分子が配向される様子を示す断面図である。
【図4】図4(a)は実験サンプルの構造を示す断面図、図4(b)は実験サンプルの発光特性を示すものである。
【図5】図5(a)は液晶分子のプレティルト角における配向膜中の重合開始剤濃度依存性を示すもの、図5(b)は液晶分子のプレティルト角における配向膜中のモノマー濃度依存性を示すものである。
【図6】図6(a)及び(b)は本発明の第2実施形態の液晶表示装置に係る液晶分子が配向される様子を示す断面図である。
【図7】図7(a)及び(b)は本発明の第2実施形態の変形例の液晶表示装置に係る液晶分子が配向される様子を示す断面図である。
【図8】図8(a)及び(b)は本発明の第3実施形態の液晶表示装置に係る液晶分子が配向される様子を示す断面図である。
【図9】図9(a)及び(b)は本発明の第4実施形態の液晶表示装置における液晶分子が配向される様子を示す断面図である。
【図10】図10(a)及び(b)は本発明の第5実施形態の液晶表示装置に係る液晶分子が配向される様子を示す断面図である。
【図11】図11(a)及び(b)は本発明の第6実施形態の液晶表示装置における液晶分子が配向される様子を示す断面図である。
【符号の説明】
10…TFT基板、11,11a…ガラス基板、12…TFT素子、14…画素電極、15…ポリマー層、16,16a…配向膜、16x…モノマー、16y…重合開始剤、17…保護膜、18…カラーフィルタ、19…オーバーコート層、20…CF基板、22…コモン電極、26…液晶層、26a…液晶分子、28…ビーズ状スペーサ、28x…柱状スペーサ、30…突起部。

Claims (5)

  1. 液晶層が2つの基板間に挟持されて構成され、該液晶層中に形成されるポリマーにより該液晶層の液晶分子の配向が制御される液晶表示装置の製造方法であって、
    前記2つの基板の少なくとも一方の基板の面上に重合性モノマー及び重合開始剤のいずれか又は両方を含む部材を形成する工程と、
    前記2つの基板間に液晶を封入して液晶層を形成する工程と、
    前記部材に含まれる前記重合性モノマー及び前記重合開始剤のいずれか又は両方を前記液晶層内に流出させる工程と、
    前記液晶層内に前記重合性モノマーと前記重合開始剤とが存在する状態で前記液晶層の液晶分子の配向を制御しながら前記重合性モノマーをポリマー化して前記ポリマーを形成する工程と
    を有することを特徴とする液晶表示装置の製造方法
  2. 前記基板の面上に部材を形成する工程では、前記部材として、前記2つの基板間に液晶層を形成した後に当該液晶層に接触する配向膜、前記2つの基板の間隔を制御するスペーサ、前記2つの基板の少なくとも一方に設けられた突起部、前記2つの基板のいずれかに設けられたカラーフィルタ、及び該カラーフィルタ上に設けられたオーバーコート層の群から選択されるいずれかを形成することを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法
  3. 前記基板の面上に部材を形成する工程では、前記重合性モノマーと前記重合開始剤とが混入された部材を形成し、かつ、前記2つの基板間に液晶層を形成する工程では、前記重合性モノマーと重合開始剤とが混入されていない液晶を封入することを特徴とする特徴とする請求項1又は2に記載の液晶表示装置の製造方法
  4. 前記基板の面上に部材を形成する工程では、前記重合開始剤が混入された部材を形成し、かつ、前記2つの基板間に液晶層を形成する工程では、前記重合性モノマー、又は前記重合性モノマーと前記重合開始剤とが混入された液晶を封入することを特徴とする特徴とする請求項1又は2に記載の液晶表示装置の製造方法
  5. 前記基板の面上に部材を形成する工程では、単官能基モノマーと2官能基モノマーとを含む前記重合性モノマーが混入された部材を形成することを特徴とする請求項1、3又は4に記載の液晶表示装置の製造方法
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