JP7056061B2 - 液晶媒体及び液晶表示素子の製造方法 - Google Patents

液晶媒体及び液晶表示素子の製造方法 Download PDF

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本発明は、液晶媒体及び液晶表示素子の製造方法に関する。
液晶表示素子では基板に配向膜を設けたりラビングを施したりすることによって、液晶セル中の液晶性化合物を配向させる。
これに対して、このような配向処理を施さなくても液晶媒体に極性化合物等を添加することによって液晶性化合物を配向させる技術は報告されている(特許文献1)。ここで報告されているのはホメオトロピック配向(垂直配向)させる技術である。
一方、液晶媒体をホモジニアス配向させる技術としては、カルコン骨格をもつ重合性化合物を用いる技術(特許文献3)があり、これらは配向膜及びラビング処理を用いず、偏光紫外線照射によって配向方向を規定している。しかし、その際に加熱処理が必要である。
特表2013-543526号公報 特開2003-287755号公報 国際公開第2015/146369号
本発明は上記状況に鑑みてなされたものであり、従来用いられてきた液晶性化合物を配向させるための配向膜の使用、ラビング等の配向処理や、加熱処理等を必要とすることなく、基板の中に封入された液晶性化合物を所望の方向に配向させることができる液晶媒体と、その液晶媒体を含む液晶表示素子の製造方法を提供する。
本発明者らは、上記課題を解決すべく種々検討した結果、配向処理または配向膜が施されておらず、かつ少なくとも一方に透明電極が形成された一対の基板の間に封入される液晶媒体に、液晶性化合物と、その液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する化合物からなる成分を特定量で含有させることで、前記液晶性化合物が、当初は基板に対して自発的にホメオトロピック配向し、前記液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する化合物からなる成分の重合に伴ってホモジニアス配向することを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の以下の各態様に関するものである。
[1] 配向処理または配向膜が施されておらず、かつ少なくとも一方に透明電極が形成された一対の基板の間に封入される液晶媒体であって、
当該液晶媒体は液晶性化合物と、液晶性化合物を配向させるための重合性基を有する化合物からなる成分とを含み、液晶媒体における液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する化合物からなる成分の含有量が、液晶媒体全量に対して0.01~10重量%であり、
前記液晶性化合物は、基板に対して自発的にホメオトロピック配向し、前記液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する化合物からなる成分の重合に伴ってホモジニアス配向する、液晶媒体。
[2] 前記液晶媒体が、偏光吸収性化合物をさらに含む、[1]に記載の液晶媒体。
[3] 前記偏光吸収性化合物が、以下の式(1)で表される化合物である、[2]に記載の液晶媒体。
Figure 0007056061000001

式(1)において、
環A、A、AおよびAは独立して、1,4-シクロへキシレン、1,4-シクロヘキセニレン、1,4-フェニレン、ナフタレン-2,6-ジイル、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル、テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル、ピリミジン-2,5-ジイル、ピリジン-2,5-ジイル、フルオレン-2,7-ジイル、フェナントレン-2,7-ジイル、アントラセン-2,6-ジイル、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン-3,17-ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17-テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン-3,17-ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から12のアルキル、炭素数2から12のアルケニル、炭素数1から11のアルコキシ、または炭素数2から11のアルケニルオキシで置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも一つの炭素はケイ素で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、-CH、-OCHで置き換えられてもよく、aまたはbが2のとき、任意の2つのAまたはAは異なっていてもよく;
、Z、Z、ZおよびZは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-、-CO-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく、aまたはbが2のとき、任意の2つのZまたはZは、異なっていてもよく;
SpおよびSpは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-、-CO-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンまたは-OHで置き換えられてもよく;
及びPは独立して、式(1a)~式(1i)のいずれかで表される基であり;
Figure 0007056061000002

式(1a)~式(1i)において、MおよびMは独立して、水素、ハロゲン、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキルであり;
は式(2a)、式(2b)または式(2c)のいずれかであり、
Figure 0007056061000003

は水素、ハロゲン、炭素数1から5のアルキル、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキル、式(2a)、式(2b)または式(2c)のいずれかであり、
、RおよびRは独立して、水素、または炭素数1から15の直鎖状、分岐状または環状のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-または-S-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく:
式(2a)、式(2b)、および式(2c)において、SpおよびSpは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-、-NH-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく;
は、>CH-、>SiH-または>N-であり;
は、>C<または>Si<であり;
は独立して、-OH、-NH、-OR、-N(R)、-COOH、-SH、-B(OH)、または-Si(Rで表される基であり、ここで、Rは独立して、水素または炭素数1から10のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は、-CH=CH-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく、;
aおよびbは0、1または2であるが、0≦a+b≦3である。
[4] 前記液晶媒体における、前記式(1)で表される化合物の含有量が、液晶媒体全
量に対して0.01~10重量%である、[3]に記載の液晶媒体。
[5] 液晶媒体を配向させるための配向膜を有さない又は配向処理を施していない一対の透明基板と、
互いに対向する該透明基板の面の少なくとも一方に配置された透明電極と、
該一対の透明基板の間に封入された液晶性化合物と、
を含む液晶表示素子の製造方法であって、
前記一対の透明基板の間に、前記液晶性化合物と、前記液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する化合物からなる成分を含む液晶媒体を封入する工程と、
前記基板に対してホメオトピック配向していた液晶性化合物が、前記基板に対してホモジニアス配向するように、前記液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する化合物からなる成分を光重合する工程を含む、
液晶表示素子の製造方法。
[6] 前記液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する化合物からなる成分が、下記一般式(L1)、(L2)及び(L3)で表される少なくとも1つの低分子極性化合物である、[5]に記載の液晶表示素子の製造方法。
Figure 0007056061000004

上記式(L1)および式(L2)中、
は水素、ハロゲンまたは炭素数1~20のアルキルであり、このRにおいて、少なくとも1つの-CH-は独立して-O-または-S-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は-CH=CH-で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく、
Figure 0007056061000005

、P、PおよびPは、独立して、上記一般式(Q-0)で表される基、または、炭素数1~25の直鎖状、分岐状または環状のアルキルであり、このP、P、PおよびPにおいて、少なくとも1つの隣接していない-CH-は、独立して、N、Oおよび/またはS原子が互いに直接連結しないようにして、-N(-P)-、-O-、-S-、-CO-、-CO-O-、-O-CO-または-O-CO-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの第3級炭素(CH基)はNで置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素は独立してFまたはClで置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は独立して-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、ただし、P、P、PおよびPはN、Sおよび/またはOより選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、
は、独立して炭素数1~25の直鎖状、分岐状または環状のアルキルであり、この
において、少なくとも1つの隣接していない-CH-は、独立して、N、Oおよび/またはS原子が互いに直接連結しないようにして、-N(-P)-、-O-、-S-、-CO-、-CO-O-、-O-CO-または-O-CO-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの第3級炭素(CH基)はNで置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素は独立してFまたはClで置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は独立して-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、ただし、PはN、Sおよび/またはOより選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、
上記式(Q-0)中、R、RおよびRは、独立して、水素、ハロゲンまたは炭素数1~20のアルキルであり、このR、RおよびRにおいて、少なくとも1つの-CH-は独立して-O-または-S-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は-CH=CH-で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよい。
Figure 0007056061000006

上記式(L3)中、
は炭素数1~15のアルキルであり、このRにおいて、少なくとも1つの-CH-は独立して-O-または-S-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は独立して-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
環Aおよび環Aは、独立して、1,4-シクロへキシレン、1,4-シクロヘキセニレン、1,4-フェニレン、ナフタレン-2,6-ジイル、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル、テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル、ピリミジン-2,5-ジイル、ピリジン-2,5-ジイル、フルオレン-2,7-ジイル、フェナントレン-2,7-ジイル、アントラセン-2,6-ジイル、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン-3,17-ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17-テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン-3,17-ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、独立して、フッ素、塩素、炭素数1~12のアルキル、炭素数2~12のアルケニル、炭素数1~11のアルコキシ、または炭素数2~11のアルケニルオキシで置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素は独立してフッ素または塩素で置き換えられてもよく;
は独立して単結合または炭素数1~10のアルキレンであり、このZにおいて、少なくとも1つの-CH-は、独立して、-O-、-CO-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は独立して-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
Spは単結合または炭素数1~10のアルキレンであり、このSpにおいて、少なくとも1つの-CH-は、独立して、-O-、-CO-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は独立して-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
およびMは独立して、水素、ハロゲン、炭素数1~5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1~5のアルキルであり;
aは0、1、2、3、または4であり;
は、下記一般式(1a)または一般式(1b)で表される基であり:
Figure 0007056061000007

上記式(1a)および式(1b)中、
SpおよびSpは独立して単結合または炭素数1~10のアルキレンであり、このSpおよびSpにおいて、少なくとも1つの-CH-は、独立して、-O-、-NH-、-CO-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は独立して-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
は、>CH-または>N-であり;
Figure 0007056061000008

は、独立して、-OH、-NH、-OR、-N(R、上記一般式(x1)で表される基、-COOH、-SH、-B(OH)、または-Si(Rで表される基であり、ここでRは水素または炭素数1~10のアルキルであり、このRにおいて、少なくとも1つの-CH-は-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は-CH=CH-で置き換えられてもよく、Xにおいて少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく、上記一般式(x1)中のwは1、2、3または4である。
[7] 前記液晶媒体における液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する化合物からなる成分の含有量が、液晶媒体全量に対して0.01~10重量%である、[5]または[6]に記載の液晶表示素子の製造方法。
[8] 前記光重合が、光源として偏光紫外線を用いて行うものである、[5]~[7]のいずれかに記載の液晶表示素子の製造方法。
[9] 前記液晶媒体が、以下の式(1)で表される偏光吸収性化合物をさらに含む、[5]~[8]のいずれかに記載の液晶表示素子の製造方法。
Figure 0007056061000009

式(1)において、
環A、A、AおよびAは独立して、1,4-シクロへキシレン、1,4-シク
ロヘキセニレン、1,4-フェニレン、ナフタレン-2,6-ジイル、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル、テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル、ピリミジン-2,5-ジイル、ピリジン-2,5-ジイル、フルオレン-2,7-ジイル、フェナントレン-2,7-ジイル、アントラセン-2,6-ジイル、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン-3,17-ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17-テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン-3,17-ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から12のアルキル、炭素数2から12のアルケニル、炭素数1から11のアルコキシ、または炭素数2から11のアルケニルオキシで置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも一つの炭素はケイ素で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、-CH、-OCHで置き換えられてもよく、aまたはbが2のとき、任意の2つのAまたはAは異なっていてもよく;
、Z、Z、ZおよびZは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-、-CO-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく、aまたはbが2のとき、任意の2つのZまたはZは、異なっていてもよく;
SpおよびSpは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-、-CO-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンまたは-OHで置き換えられてもよく;
及びPは独立して、式(1a)~式(1i)のいずれかで表される基であり;
Figure 0007056061000010

式(1a)~式(1i)において、MおよびMは独立して、水素、ハロゲン、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキルであり;
は式(2a)、式(2b)または式(2c)のいずれかであり、
Figure 0007056061000011

は水素、ハロゲン、炭素数1から5のアルキル、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキル、式(2a)、式(2b)または式(2c)のいずれかであり、
、RおよびRは独立して、水素、または炭素数1から15の直鎖状、分岐状または環状のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-または-S-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく:
式(2a)、式(2b)、および式(2c)において、SpおよびSpは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-、-NH-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく;
は、>CH-、>SiH-または>N-であり;
は、>C<または>Si<であり;
は独立して、-OH、-NH、-OR、-N(R)、-COOH、-SH、-B(OH)、または-Si(Rで表される基であり、ここで、Rは独立して、水素または炭素数1から10のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は、-CH=CH-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく、;
aおよびbは0、1または2であるが、0≦a+b≦3である。
[10] 前記液晶媒体が、式(2)から式(4)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの液晶性化合物をさらに含有する、[5]~[9]のいずれかに記載の液晶表示素子の製造方法。
Figure 0007056061000012

式(2)から式(4)において、
11およびR12は独立して、炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10
のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの-CH-は-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
環B、環B、環B、および環Bは独立して、1,4-シクロヘキシレン、1,4-フェニレン、2-フルオロ-1,4-フェニレン、2,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン、またはピリミジン-2,5-ジイルであり;
11、Z12、およびZ13は独立して、単結合、-CHCH-、-CH=CH-、-C≡C-、または-COO-である。
[11] 前記液晶媒体が、式(5)から式(7)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの液晶性化合物をさらに含有する、[5]~[10]のいずれかに記載の液晶表示素子の製造方法。
Figure 0007056061000013

式(5)から式(7)において、
13は炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの-CH2-は-O-で置き換え
られてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
11は、フッ素、塩素、-OCF3、-OCHF2、-CF3、-CHF2、-CH2
、-OCF2CHF2、または-OCF2CHFCF3であり;
環C、環C、および環Cは独立して、1,4-シクロヘキシレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4-フェニレン、テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル、またはピリミジン-2,5-ジイルであり;
14、Z15、およびZ16は独立して、単結合、-CHCH-、-CH=CH-、-C≡C-、-COO-、-CFO-、-OCF-、-CHO-、-CF=CF-、-CH=CF-または-(CH-であり;
11およびL12は独立して、水素またはフッ素である。
[12] 前記液晶媒体が、式(8)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの液晶性化合物をさらに含有する、[5]~[11]のいずれかに記載の液晶表示素子の製造方法。
Figure 0007056061000014

式(8)において、
14は炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの-CH2-は-O-で置き換え
られてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
12は-C≡Nまたは-C≡C-C≡Nであり;
環Dは独立して、1,4-シクロヘキシレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4-フェニレン、テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル、またはピリミジン-2,5-ジイルであり;
17は独立して、単結合、-CHCH-、-C≡C-、-COO-、-CFO-、-OCF-、または-CHO-であり;
13およびL14は独立して、水素またはフッ素であり;
iは、1、2、3、または4である。
[13] 前記液晶媒体が、式(9)から式(15)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの液晶性化合物をさらに含有する、[5]~[12]のいずれかに記載の液晶表示素子の製造方法。
Figure 0007056061000015

式(9)から式(15)において、
15およびR16は独立して、炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10
のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの-CH2-は-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられて
もよく;
17は、水素、フッ素、炭素数1から10のアルキル、または炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの-CH2
は-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
環E、環E、環E、および環Eは独立して、1,4-シクロヘキシレン、1,4-シクロヘキセニレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4-フェニレン,テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、またはデカヒドロナフタレン-2,6-ジイルであり;
環Eおよび環Eは独立して、1,4-シクロヘキシレン、1,4-シクロヘキセニレン、1,4-フェニレン,テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、またはデカヒドロナフタレン-2,6-ジイルであり;
18、Z19、Z20、およびZ21は独立して、単結合、-CHCH-、-COO-、-CHO-、-OCF-、または-OCFCHCH-であり;
15およびL16は独立して、フッ素または塩素であり;
11は、水素またはメチルであり;
Xは、-CHF-または-CF-であり;
j、k、m、n、p、q、r、およびsは独立して、0または1であり、k、m、n、およびpの和は、1または2であり、q、r、およびsの和は、0、1、2、または3であり、tは、1、2、または3である。
[14] 前記液晶媒体が、式(16)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの重合性化合物を含有する、[5]~[13]のいずれかに記載の液晶表示素子の製造方法。
Figure 0007056061000016

式(16)において、
環Fおよび環Iは独立して、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、テトラヒドロピラン-2-イル、1,3-ジオキサン-2-イル、ピリミジン-2-イル、またはピリジン-2-イルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、ハロゲン、炭素数1から12のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から12のアルキルで置き換えられてもよく;
環Gは独立して、1,4-シクロへキシレン、1,4-シクロヘキセニレン、1,4-フェニレン、ナフタレン-1,2-ジイル、ナフタレン-1,3-ジイル、ナフタレン-1,4-ジイル、ナフタレン-1,5-ジイル、ナフタレン-1,6-ジイル、ナフタレン-1,7-ジイル、ナフタレン-1,8-ジイル、ナフタレン-2,3-ジイル、ナフタレン-2,6-ジイル、ナフタレン-2,7-ジイル、テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル、ピリミジン-2,5-ジイル、またはピリジン-2,5-ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、ハロゲン、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から12のアルキルで置き換えられてもよく;
22およびZ23は独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-、-CO-、-COO-、または-OCO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-CHCH-は、-CH=CH-、-C(CH)=CH-、-CH=C(CH)-、または-C(CH)=C(CH)-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
11、P12、およびP13は独立して、重合性基であり;
Sp11、Sp12、およびSp13は独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-CHCH-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
uは、0、1、または2であり;
f、g、およびhは独立して、0、1、2、3、または4であり、そしてf、g、およびhの和は2以上である。
[15] 前記式(16)において、P11、P12、およびP13が独立して式(P-1)から式(P-13)で表される基の群から選択された重合性基である、[14]に記載の液晶表示素子の製造方法。
Figure 0007056061000017

式(P-1)から式(P-13)において、M11、M12、およびM13は独立して、水素、フッ素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキルである。
[16] 前記液晶媒体が、式(16-1)から式(16-27)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの重合性化合物を含有する、[5]~[15]のいずれかに記載の液晶表示素子の製造方法。
Figure 0007056061000018

Figure 0007056061000019

Figure 0007056061000020

式(16-1)から式(16-27)において、
11、P12、およびP13は独立して、式(P-1)から式(P-3)で表される基の群から選択された重合性基であり、ここでM11、M12、およびM13は独立して、水素、フッ素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキルであり:
Figure 0007056061000021

Sp11、Sp12、およびSp13は独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-CHCH-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
[17] 前記液晶媒体が、重合開始剤、重合禁止剤、光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、および消泡剤の少なくとも1つをさらに含有する、[5]~[16]のいずれかに記載の液晶表示素子の製造方法。

特定の組成を有する液晶媒体を用いることで、液晶媒体中の液晶性化合物を所望の方向、特に当初はホメオトロピック配向していたものを、ホモジニアス配向させることができる技術はこれまでになく、本願発明の好ましい態様によれば、従来の液晶を配向させるための配向膜や配向処理や加熱処理を用いることなく、液晶媒体中の液晶性化合物を所望の方向、例えばホモジニアス配向させることができる。
この明細書における用語の使い方は次のとおりである。「液晶媒体」とは、液晶表示素子または装置に用いられる液晶または液晶性のものであり、以下に限定されるわけではないが、例えば液晶性化合物、液晶組成物、高分子液晶等と、当該液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する化合物からなる成分を含むものである。「液晶組成物」および「液晶表示素子」の用語をそれぞれ「組成物」および「素子」と略すことがある。「液晶表示素子」は液晶表示パネルおよび液晶表示モジュールの総称である。「液晶性化合物」は、ネマチック相、スメクチック相などの液晶相を有する化合物および液晶相を有しないが、ネマチック相の温度範囲、粘度、誘電率異方性のような特性を調節する目的で組成物に混合される化合物の総称である。この化合物は、例えば1,4-シクロヘキシレンや1,4-フェニレンのような六員環を有し、その分子構造は棒状(rod like)である。「重合性化合物」は、組成物中に重合体を生成させる目的で添加する化合物である。「低分子」とは、「高分子」でないものをいう。「高分子」とは、重合反応が可能な構造を持つ化合物が、重合反応によって生成したモノマー単位の繰り返し構造を持つものである。重合反応ではない反応で合成され、モノマー単位の繰り返し構造を待たない高分子量の化合物は低分子である。また、重合反応が可能な構造を持つ化合物であって、重合前の化合物は低分子である。
液晶組成物は、複数の液晶性化合物を混合することによって調製される。液晶性化合物の割合(含有量)は、この液晶組成物の重量に基づいた重量百分率(重量%)で表される。この液晶組成物に、重合性化合物、重合開始剤、重合禁止剤、光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、消泡剤、色素のような添加物が必要に応じて添加される。添加物の割合(添加量)は、液晶性化合物の割合と同様に、液晶組成物の重量に基づいた重量百分率(重量%)で表される。重量百万分率(ppm)が用いられることもある。重合開始剤および重合禁止剤の割合は、例外的に重合性化合物の重量に基づいて表される。
例として式(X)で表される化合物は、式(X)で表される1つの化合物、2つの化合物の混合物、または3つ以上の化合物の混合物を意味する。六角形で囲んだB、C、Fなどの記号はそれぞれ環B、環C、環Fなどに対応する。六角形は、シクロヘキサン環やベンゼン環のような六員環またはナフタレン環のような縮合環を表す。この六角形を横切る斜線は、環上の任意の水素が-Sp-Qなどの基で置き換えられてもよいことを表す。eなどの添え字は、置き換えられた基の数を示す。添え字が0のとき、そのような置き換えはない。
末端基の記号(例えばRに上付き添え字)を複数の成分化合物に用いた。これらの化合物において、任意の2つの同記号の末端基が表す2つの基は、同一であってもよいし、または異なってもよい。例えば、化合物(Y)の末端基がエチルであり、化合物(Z)の同記号の末端基がエチルであるケースがある。化合物(Y)の末端基がエチルであり、化合物(Z)の同記号の末端基がプロピルであるケースもある。このルールは、他の末端基、環、結合基などの記号にも適用される。式(8)において、iが2のとき、2つの環D
が存在する。この化合物において、2つの環Dが表す2つの基は、同一であってもよいし、または異なってもよい。このルールは、iが2より大きいときの任意の2つの環Dにも適用される。このルールは、他の環、結合基などの記号にも適用される。
「少なくとも1つの‘X’」の表現は、‘X’の数は任意であることを意味する。「少なくとも1つの‘X’は、‘Y’で置き換えられてもよい」の表現は、‘X’の数が1つのとき、‘X’の位置は任意であり、‘X’の数が2つ以上のときも、それらの位置は制限なく選択できる。このルールは、「少なくとも1つの‘X’が、‘Y’で置き換えられた」の表現にも適用される。「少なくとも1つのXが、Y、Z、またはWで置き換えられてもよい」という表現は、少なくとも1つのXがYで置き換えられた場合、少なくとも1つのXがZで置き換えられた場合、および少なくとも1つのXがWで置き換えられた場合、さらに複数のXがY、Z、Wの少なくとも2つで置き換えられた場合を含むことを意味する。例えば、少なくとも1つの-CH-(または、-(CH-)が-O-(または、-CH=CH-)で置き換えられてもよいアルキルには、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルケニル、アルケニルオキシアルキルが含まれる。なお、連続する2つの-CH-が-O-で置き換えられて、-O-O-のようになることは好ましくない。液晶性化合物においては、アルキルなどにおいて、メチル部分(-CH-H)の-CH-が-O-で置き換えられて-O-Hになることは好ましくない。
ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を意味する。好ましいハロゲンは、フッ素または塩素である。さらに好ましいハロゲンはフッ素である。アルキルは、直鎖状または分岐状であり、断りがない限りは環状アルキルを含まない。直鎖状アルキルは、一般的に分岐状アルキルよりも好ましい。これらのことは、アルコキシ、アルケニルなどの末端基についても同様である。1,4-シクロヘキシレンに関する立体配置は、ネマチック相の上限温度を上げるためにシスよりもトランスが好ましい。2-フルオロ-1,4-フェニレンは、下記の2つの二価基を意味する。化学式において、フッ素は左向き(L)であってもよいし、右向き(R)であってもよい。このルールは、テトラヒドロピラン-2,5-ジイルのような、環から水素を2つ除くことによって生成した非対称な二価基にも適用される。
Figure 0007056061000022
<液晶媒体>
本発明の実施形態にかかる液晶媒体は、配向処理または配向膜が施されておらず、かつ少なくとも一方に透明電極が形成された一対の基板の間に封入される液晶媒体である。
本発明の実施形態の液晶媒体が封入された液晶表示素子を構成する基板は、ガラス、ITOその他の透明基板を用いることができ、そこに絶縁膜(例えばポリイミド)などが形成されていてもよい。用いる一対の基板の少なくともどちらか一方には、透明電極を形成しておく必要がある。本発明の極性化合物がその効果を発揮するためには、基板には所定の凹凸構造があってもよく、その構造パターンに沿って液晶性化合物を配向させることも出来る。凹凸構造のパターン間隔は1~20μmが好ましく、1~10μmがより好ましく、5μm程度が特に好ましい。
基板上の凹凸構造は電極によって形成されていてもよく、使用する電極はITOなどの
透明電極が好ましい。
本発明の実施形態にかかる液晶媒体は、液晶性化合物と、液晶性化合物を配向させるための重合性基を有する化合物からなる成分とを含み、液晶媒体における液晶性化合物を配向させるための重合性基を有する化合物からなる成分の含有量が、液晶媒体全量に対して0.01~10重量%である。
液晶性化合物を配向させるための重合性基を有する化合物からなる成分と、液晶性化合物については後述する。液晶媒体における液晶性化合物を配向させるための重合性基を有する化合物からなる成分の含有量が、液晶媒体全量に対して0.01~10重量%であることで、液晶性化合物を配向させるための重合性基を有する化合物からなる成分を重合させるまで、液晶媒体中の液晶性化合物がホメオトロピック配向している。ホメオトロピック配向している状態とは、液晶媒体が基板面と垂直に配向することに加えて、基板面と垂直な面内においても液晶媒体が配向している状態である。
そして、液晶性化合物を配向させるための重合性基を有する化合物からなる成分を重合させると、液晶性化合物はホモジニアス配向する。
なお、本明細書において、ホモジニアス配向とは、液晶表示素子の基板に対して水平であり、且つ向きも揃っていることを意味する。
このような配向をより確実に行わせるために、液晶媒体における液晶性化合物を配向させるための重合性基を有する化合物からなる成分のより好ましい含有量は、液晶媒体全量に対して1~10重量%であり、3~6重量%であることが特に好ましい。
本発明の実施形態にかかる液晶媒体は、さらに偏光吸収性化合物を含むことが好ましい。この偏光吸収性化合物の具体例などについては後述する。
この偏光吸収性化合物は、液晶性化合物の配向方向を規定する成分である。この偏光吸収性化合物が含まれる液晶媒体は、これを液晶表示素子に封入した後に偏光を照射することで重合を開始し、液晶性化合物の配向方向が規定され、ホモジニアス配向がより高秩序で起こる。
液晶表示素子における面内配向の向きは、以下に限定されるわけではないが、電極等によって形成される凹凸構造や、偏光紫外線を照射する場合、その際の偏光軸に沿って配向する。
<液晶表示素子の製造方法>
本発明の実施形態にかかる液晶表示素子の製造方法は、
液晶媒体を配向させるための配向膜を有さない又は配向処理を施していない一対の透明基板と、
互いに対向する該透明基板の面の少なくとも一方に配置された透明電極と、
該一対の透明基板の間に封入された液晶性化合物と、
を含む液晶表示素子の製造方法であって、
前記一対の透明基板の間に、前記液晶性化合物と、前記液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する化合物からなる成分を含む液晶媒体を封入する工程と、
前記基板に対してホメオトピック配向していた液晶性化合物が、前記基板に対してホモジニアス配向するように、前記重合性基を有する化合物からなる成分を光重合する工程を含む。
本発明の実施形態にかかる液晶表示素子の製造方法では、液晶媒体を配向させるための配向膜を有さない又は配向処理を施していない一対の透明基板は、前述した<液晶媒体>が封入された液晶表示素子を構成する基板と同じものを用いることができる。
また、液晶表示素子に封入される液晶媒体は、上記で説明したものを用いることができる。
本発明の実施形態にかかる液晶表示素子の製造方法において、光重合を行わせる際の光照射は非偏光でも偏光でもよいが、偏光を用いることが好ましく、直線偏光を用いることがより好ましい。直線偏光を得る手段としては、偏光板を用いる方法、プリズム系素子若しくはブリュースター角を利用した反射型偏光子を用いる方法、又は偏光を有するレーザー光源から出射される光を用いる方法が採用できる。また、フィルターや波長変換素子等を用いて必要とする波長の光のみを選択的に照射してもよい。
本発明では偏光紫外線を用いることが特に好ましく、直線偏光紫外線を用いることが最も好ましい。
特許文献3に記載された発明では、上記で例示した極性化合物を用いてないので、液晶性化合物を液晶表示素子に注入した時点では、液晶性化合物はランダムのホモジニアス配向となっている。ホモジニアス配向しているということは、基板との相互作用が強く、言い換えれば液晶表示素子の基板に強く吸着していることになる。その状態で液晶性化合物を配向させようとすると、障壁が大きく且つ履歴が残りやすくなる。また、液晶性化合物がランダムな配向状態で偏光紫外線を照射すると、液晶表示素子の内部を通過中に液晶性化合物の屈折率によって偏光が乱されてしまう。特許文献3に記載の技術では、それを避けるために加熱によって液晶性化合物を等方相とし、屈折率を無くし、かつ基板との相互作用も小さい状態にしている。
本発明の実施形態では、液晶性化合物を配向させるための重合性基を有する化合物からなる成分として、上記で例示した極性化合物を用いることにより、液晶性化合物と基板との相互作用を小さくすることができる。さらに、液晶性化合物はホメオトロピック配向となる(基板との相互作用を小さくすることによる2次的な効果)。相互作用が小さくなると、配向の障壁は小さくなり履歴も残りにくくなる。また、液晶性化合物がホメオトロピック配向すると、液晶表示素子に対して真正面の方向(立っている液晶性化合物を上から見る方向)からは、液晶性化合物の屈折率はなく、等方相と同じになる。それにより、液晶状態のままで偏光紫外線を照射しても、液晶表示素子の通過中に偏光が乱されることがない。よって加熱の必要がない。
本発明の実施形態において、光照射に用いる光源として偏光紫外線を用いる場合には、液晶表示素子に封入する液晶媒体に、上記式(1)で表される化合物を含有させることが特に好ましい。
なお、光の照射量には特に限定はないが、0.1μW/cm~100mW/cmの強度で光を照射することが好ましく、0.5μW/cm~30mW/cmの強度で光を照射することがより好ましい。
<液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する化合物からなる成分>
液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する化合物からなる成分は、光照射により重合する成分である。上記の工程において、光照射による重合性基を有する化合物からなる成分の重合が起こることにより、ホメオトロピック配向していた液晶性化合物が、ホモジニアス配向する。
液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する化合物からなる成分は、重合性基を有する化合物から構成される。重合性基を有する化合物としては、例えば重合性基を有する低分子極性化合物を挙げることができる。
液晶媒体を基板に対して、当初は好ましくはホメオトロピック配向させる極性化合物であり、低分子である。ここで液晶表示素子は液晶媒体を配向させるための配向処理または配向膜を施していない2枚の基板(少なくとも一方の基板には透明電極が形成されている)とその間に挟持された液晶媒体とから構成され、液晶媒体に添加された極性化合物により当該液晶媒体中の液晶性化合物は当該基板に対して当初は好ましくはホメオトロピック
配向する。ホメオトロピック配向とは、液晶媒体が基板面と垂直に配向することに加えて、基板面と垂直な面内においても液晶媒体中の液晶性化合物が配向していることを意味する。本発明の極性化合物の化学構造は好ましくは無極性基と極性基とから構成され、本発明は特定の原理に拘束されるわけではないが、当該極性基は基板や基板上に形成された電極と相互作用し、当該無極性基は液晶媒体と相互作用することで、液晶媒体を基板に対して当初は好ましくはホメオトロピック配向させるものと考えられる。極性化合物は重合性基を有していてもよく、重合性基を有する極性化合物は液晶媒体を配向させると共に、紫外線照射等により重合および他の重合性化合物と共重合する。これによって、重合後の配向を安定化することができる。
前記重合性基を有する低分子極性化合物は、下記一般式(L1)、(L2)及び(L3)で表される少なくとも1つを挙げることができる。
一般式(L1)、(L2)で表される低分子極性化合物
Figure 0007056061000023
上記式(L1)および式(L2)中、
は水素、ハロゲンまたは炭素数1~20のアルキルであり、このRにおいて、少なくとも1つの-CH-は独立して-O-または-S-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は-CH=CH-で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく、
、P、PおよびPは、独立して、上記一般式(Q-0)で表される基、または、炭素数1~25の直鎖状、分岐状または環状のアルキルであり、このP、P、PおよびPにおいて、少なくとも1つの隣接していない-CH-は、独立して、N、Oおよび/またはS原子が互いに直接連結しないようにして、-N(-P)-、-O-、-S-、-CO-、-CO-O-、-O-CO-または-O-CO-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの第3級炭素(CH基)はNで置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素は独立してFまたはClで置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は独立して-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、ただし、P、P、PおよびPはN、Sおよび/またはOより選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、
は、独立して炭素数1~25の直鎖状、分岐状または環状のアルキルであり、このPにおいて、少なくとも1つの隣接していない-CH-は、独立して、N、Oおよび/またはS原子が互いに直接連結しないようにして、-N(-P)-、-O-、-S-、-CO-、-CO-O-、-O-CO-または-O-CO-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの第3級炭素(CH基)はNで置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素は独立してFまたはClで置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は独立して-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、ただし、PはN、Sおよび/またはOより選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、
上記式(Q-0)中、R、RおよびRは、独立して、水素、ハロゲンまたは炭素数1~20のアルキルであり、このR、RおよびRにおいて、少なくとも1つの-CH-は独立して-O-または-S-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は-CH=CH-で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよい。
上記式(L1)におけるP~P、上記式(L2)におけるP~Pは、好ましくは、アクリレートまたはメタクリレートであり、上記式(L2)におけるRは、好ましくはアルキル、炭素数1~30のアルキル、炭素数1~20のアルキル、炭素数2~10のアルキルである。
上記式(L1)または(L2)の極性化合物の中でも以下の化学構造を有する極性化合物が好ましい。
Figure 0007056061000024
上記一般式(L1-1)におけるRは炭素数1~4の直鎖状または環状のアルキルであり;
上記一般式(L1-2)および式(L2-1)におけるR、R、RおよびRは、独立して、水素、ハロゲンまたは炭素数1~20のアルキルであり、このR、R、RおよびRにおいて、少なくとも1つの-CH-は独立して-O-または-S-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は-CH=CH-で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよい。
さらに好ましくは以下の化学構造を有する極性化合物である。
Figure 0007056061000025
一般式(L3)で表される低分子極性化合物
Figure 0007056061000026
上記式(L3)中、
は炭素数1~15のアルキルであり、このRにおいて、少なくとも1つの-CH
-は独立して-O-または-S-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は独立して-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
環Aおよび環Aは、独立して、1,4-シクロへキシレン、1,4-シクロヘキセニレン、1,4-フェニレン、ナフタレン-2,6-ジイル、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル、テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル、ピリミジン-2,5-ジイル、ピリジン-2,5-ジイル、フルオレン-2,7-ジイル、フェナントレン-2,7-ジイル、アントラセン-2,6-ジイル、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン-3,17-ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17-テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン-3,17-ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、独立して、フッ素、塩素、炭素数1~12のアルキル、炭素数2~12のアルケニル、炭素数1~11のアルコキシ、または炭素数2~11のアルケニルオキシで置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素は独立してフッ素または塩素で置き換えられてもよく;
は独立して単結合または炭素数1~10のアルキレンであり、このZにおいて、少なくとも1つの-CH-は、独立して、-O-、-CO-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は独立して-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
Spは単結合または炭素数1~10のアルキレンであり、このSpにおいて、少なくとも1つの-CH-は、独立して、-O-、-CO-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は独立して-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
およびMは独立して、水素、ハロゲン、炭素数1~5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1~5のアルキルであり;
aは0、1、2、3、または4であり;
は、下記一般式(1a)または一般式(1b)で表される基であり:
Figure 0007056061000027
上記式(1a)および式(1b)中、
SpおよびSpは独立して単結合または炭素数1~10のアルキレンであり、このSpおよびSpにおいて、少なくとも1つの-CH-は、独立して、-O-、-NH-、-CO-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は独立して-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
は、>CH-または>N-であり;
は、独立して、-OH、-NH、-OR、-N(R、上記一般式(x1)で表される基、-COOH、-SH、-B(OH)、または-Si(Rで表される基であり、ここでRは水素または炭素数1~10のアルキルであり、このRにおいて、少なくとも1つの-CH-は-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は-CH=CH-で置き換えられてもよく、Xにおいて少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく、上記一般式(x1)中のwは1、2、3ま
たは4である。
式(L3)中、好ましい環Aまたは環Aは、1,4-シクロへキシレン、1,4-フェニレン、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン-3,17-ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17-テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン-3,17-ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素はフッ素、または炭素数1から5のアルキルで置き換えられてもよい。さらに好ましい環Aまたは環Aは、1,4-シクロへキシレン、1,4-フェニレン、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン-3,17-ジイルであり、これらの環において、例えば、1-メチル-1,4-シクロへキシレン、2-エチル-1,4-シクロへキシレン、2-フルオロ-1,4-フェニレンのように、少なくとも1つの水素はフッ素、メチル、またはエチルで置き換えられてもよい。
式(L3)中、好ましいZは、単結合、-(CH-、-CH=CH-、-C≡C-、-COO-、-OCO-、-CFO-、-OCF-、-CHO-、-OCH-、または-CF=CF-である。さらに好ましいZは、単結合、-(CH-、または-CH=CH-である。特に好ましいZは、単結合である。
式(L3)中、好ましいSpは、単結合、炭素数1~5のアルキレン、または1つの-CH-が-O-で置き換えられた炭素数1~5のアルキレンである。さらに好ましいSpは、単結合、炭素数1~3のアルキレン、または1つの-CH-が-O-で置き換えられた炭素数1~3のアルキレンである。
式(L3)中、好ましいMまたはMは、水素、フッ素、メチル、エチル、またはトリフルオロメチルである。さらに好ましいMまたはMは水素である。
式(L3)中、好ましいaは、0、1、2、または3である。さらに好ましいaは、0、1、または2である。
式(1a)および式(1b)中、好ましいSpまたはSpは、炭素数1~7のアルキレン、または1つの-CH-が-O-で置き換えられた炭素数1~5のアルキレンである。さらに好ましいSpまたはSpは、炭素数1~5のアルキレン、または1つの-CH-が-O-で置き換えられた炭素数1~5のアルキレンである。特に好ましいSpまたはSpは、-CH-である。
式(1a)および式(1b)中、好ましいXは独立して、-OH、-NH、-OR、-N(R、一般式(x1)で表される基、または-Si(Rで表される基であり、ここで、Rは水素または炭素数1~5のアルキルであり、このRにおいて、少なくとも1つの-CH-は-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は-CH=CH-で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく、上記一般式(x1)におけるwは1、2、3または4である。さらに好ましいXは独立して、-OH、-NH、または-N(Rである。特に好ましいXは-OHである。
一般式(L3)のより具体的な極性化合物として以下が挙げられる。
Figure 0007056061000028
式(L3-1)~式(L3-10)中、
は、炭素数1~10のアルキルであり;
Spは単結合または炭素数1~5のアルキレンであり、このSpにおいて少なくとも1つの-CH-は-O-で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
Spは炭素数1~5のアルキレンであり、このSpにおいて少なくとも1つの-CH-は-O-で置き換えられてもよく;
、L、L、LおよびLは独立して、水素、フッ素、メチル、またはエチルであり;
およびYは独立して水素またはメチルである。
一般式(L3)のより具体的な極性化合物として以下が挙げられる。
Figure 0007056061000029
式(L3-11)~式(L3-20)中、
は、炭素数1~10のアルキルであり;
Spは単結合または炭素数1~5のアルキレンであり、このSpにおいて少なくとも1つの-CH-は-O-で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
Spは炭素数1~5のアルキレンであり、このSpにおいて少なくとも1つの-CH-は-O-で置き換えられてもよく;
、L、L、LおよびLは独立して、水素、フッ素、メチル、またはエチルであり;
およびYは独立して水素またはメチルであり;
は、水素、メチルまたはエチルである。
さらに好ましくは以下の化学構造を有する極性化合物である。
Figure 0007056061000030
上記式(L1)~(L3)で表される化合物は無極性基と極性基との結合体であり、当業者に公知の有機合成の知見を利用すれば容易に合成することができる。
液晶媒体における、液晶性化合物を配向させるための重合性基を有する化合物からなる成分、好ましくは一般式(L1)、(L2)、(L3)で表される化合物の少なくとも1つの含有量は、各成分の種類にもよるが、1~10重量%である態様をあげることができ、2~9重量%であることが好ましく、3~6重量%であることがより好ましい。
<液晶性化合物の配向の方向を規定するための成分>
前記液晶媒体は、さらに、重合性基を有する化合物からなる成分とは異なる液晶性化合物の配向方向を規定するための成分を含むことが好ましい。
前記液晶性化合物の配向の配向方向の規定を行うための成分として、偏光吸収性化合物を挙げることができる。偏光吸収性化合物とは、偏光を吸収することにより、その偏光軸に対して一定の方向性を持ちながら異性化、2量化、転位または重合等の反応を開始する化合物のことである。
そのような偏光吸収性化合物の具体例として、以下の式(1)で表される化合物を挙げることができる。
偏光吸収性化合物に代表される、液晶性化合物の配向の方向を規定するための成分が反応する際に、液晶媒体における液晶性化合物の配向が促進される。
Figure 0007056061000031
式(1)において、
環A、A、AおよびAは独立して、1,4-シクロへキシレン、1,4-シクロヘキセニレン、1,4-フェニレン、ナフタレン-2,6-ジイル、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル、テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル、ピリミジン-2,5-ジイル、ピリジン-2,5-ジイル、フルオレン-2,7-ジイル、フェナントレン-2,7-ジイル、アントラセン-2,6-ジイル、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン-3,17-ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17-テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン-3,17-ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から12のアルキル、炭素数2から12のアルケニル、炭素数1から11
のアルコキシ、または炭素数2から11のアルケニルオキシで置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも一つの炭素はケイ素で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、-CH、-OCHで置き換えられてもよく、aまたはbが2のとき、任意の2つのAまたはAは異なっていてもよく;
、Z、Z、ZおよびZは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-、-CO-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく、aまたはbが2のとき、任意の2つのZまたはZは、異なっていてもよく;
SpおよびSpは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-、-CO-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンまたは-OHで置き換えられてもよく;
及びPは独立して、式(1a)~式(1i)のいずれかで表される基であり;
Figure 0007056061000032
式(1a)~式(1i)において、MおよびMは独立して、水素、ハロゲン、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキルであり;
は式(2a)、式(2b)または式(2c)のいずれかであり、
Figure 0007056061000033
は水素、ハロゲン、炭素数1から5のアルキル、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキル、式(2a)、式(2b)または式(2c)のいずれかであり、
、RおよびRは独立して、水素、または炭素数1から15の直鎖状、分岐状または環状のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-または-S-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく:
式(2a)、式(2b)、および式(2c)において、SpおよびSpは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-、-NH-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく;
は、>CH-、>SiH-または>N-であり;
は、>C<または>Si<であり;
は独立して、-OH、-NH、-OR、-N(R)、-COOH、-SH、-B(OH)、または-Si(Rで表される基であり、ここで、Rは独立して、水素または炭素数1から10のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は、-CH=CH-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく、;
aおよびbは0、1または2であるが、0≦a+b≦3である。
式(1)で表される化合物のうち、好ましい化合物として式(1-1)~(1-5)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 0007056061000034
(式(1-1)~(1-5)において、式中の環A、A、AおよびA、Z、Z、Z、ZおよびZ、P、P、Sp、Spの定義は、式(1)と同じである。
また、式(1)で表される化合物の具体例として、以下の式(1-6-1)~(1-6-93)を挙げることができる。
Figure 0007056061000035
Figure 0007056061000036
Figure 0007056061000037
Figure 0007056061000038
Figure 0007056061000039
Figure 0007056061000040
Figure 0007056061000041
Figure 0007056061000042
化合物(1)の合成法について説明する。化合物(1)は、有機合成化学の方法を適切に組み合わせることにより合成できる。合成法を記載しなかった化合物は、「オーガニック・シンセシス」(Organic Syntheses, John Wiley & Sons, Inc)、「オーガニック・リアクションズ」(Organic Reactions, John Wiley & Sons, Inc)、「コンプリヘンシブ・オーガニック・シンセシス」(Comprehensive Organic Synthesis, Pergamon Press)、「新実験化学講座」(丸善)などの成書に記載された方法によって合成する。
液晶媒体における、偏光吸収性化合物のような、液晶性化合物の配向の方向を規定させるための成分、好ましくは一般式(1)で表される化合物の含有量は、各成分の種類にもよるが、0.01~10重量%である態様をあげることができ、0.05~5重量%であることが好ましく、0.1~3重量%であることがより好ましい。
<液晶性化合物>
本発明の実施形態にかかる液晶表示素子の製造方法に用いることができる液晶性化合物について説明する。液晶性化合物としては、一般式(2)~(15)のいずれかで表される液晶性化合物を挙げることができる。これらの化合物を適切に組み合わせることによって、高い上限温度、低い下限温度、小さな粘度、適切な光学異方性、正または負に大きな誘電率異方性、大きな比抵抗、紫外線に対する高い安定性、熱に対する高い安定性、大き
な弾性定数などの特性の少なくとも1つを充足する液晶組成物を調製することができる。必要に応じて、これらの化合物とは異なる液晶性化合物を添加してもよい。
式(2)~(4)で表される液晶性化合物
Figure 0007056061000043
式(2)から(4)において、
11およびR12は独立して、炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの-CH-は-O-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
環B、環B、環B、および環Bは独立して、1,4-シクロヘキシレン、1,4-フェニレン、2-フルオロ-1,4-フェニレン、2,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン、またはピリミジン-2,5-ジイルであり;
11、Z12、およびZ13は独立して、単結合、-COO-、-CHCH-、-CH=CH-、または-C≡C-である。
式(2)から(4)で表される液晶性化合物は、2つの末端基がアルキルなどである化合物である。式(2)から(4)で表される液晶性化合物の好ましい例として、化合物(2-1)から(2-11)、化合物(3-1)から(3-19)、および化合物(4-1)から(4-7)を挙げることができる。これらの化合物において、R11およびR12は独立して、炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの-CH-は-O-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよい。
Figure 0007056061000044
式(2)から(4)で表される液晶性化合物は、小さな誘電率異方性を有する。式(2)から(4)で表される液晶性化合物は中性に近い。化合物(2)は、粘度を下げるまたは光学異方性を調整する効果がある。化合物(3)および(4)は、上限温度を上げることによってネマチック相の温度範囲を広げる、または光学異方性を調整する効果がある。
式(2)から(4)で表される液晶性化合物の含有量を増加させるにつれて組成物の粘度は小さくなるが誘電率異方性が小さくなる。そこで、素子のしきい値電圧の要求値を満たす限り、含有量は多いほうが好ましい。IPS、VAなどのモード用の組成物を調製す
る場合には、式(2)から(4)で表される液晶性化合物の含有量は、液晶媒体の重量に基づいて、好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは40重量%以上である。
式(5)から式(7)で表される液晶性化合物
Figure 0007056061000045
式(5)から式(7)において、
13は炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの-CH2-は-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
11は、フッ素、塩素、-OCF3、-OCHF2、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF2CHF2、または-OCF2CHFCF3であり;
環C、環C、および環Cは独立して、1,4-シクロヘキシレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4-フェニレン、テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル、またはピリミジン-2,5-ジイルであり;
14、Z15、およびZ16は独立して、単結合、-CHCH-、-CH=CH-、-C≡C-、-COO-、-CFO-、-OCF-、-CHO-、-CF=CF-、-CH=CF-または-(CH-であり;
11およびL12は独立して、水素またはフッ素である。
式(5)~(7)で表される液晶性化合物は、右末端にハロゲンまたはフッ素含有基を有する化合物である。好ましい例として、化合物(5-1)~(5-16)、化合物(6-1)~(6-113)、化合物(7-1)~(7-57)を挙げることができる。これらの式において、R13およびX11は式(5)~(7)と同一の定義である。
Figure 0007056061000046
Figure 0007056061000047
Figure 0007056061000048
Figure 0007056061000049
Figure 0007056061000050
Figure 0007056061000051
式(5)~(7)で表される液晶性化合物は、誘電率異方性が正であり、熱、光などに対する安定性が非常に優れているので、IPS、FFS、OCBなどのモード用の組成物を調製する場合に用いられる。これらの化合物の含有量は、液晶媒体の重量に基づいて1~99重量%の範囲が適しており、好ましくは10~97重量%の範囲、さらに好ましくは40~95重量%の範囲である。これらの化合物を誘電率異方性が負である組成物に添加する場合、その含有量は液晶媒体の重量に基づいて30重量%以下が好ましい。これらの化合物を添加することにより、液晶媒体の弾性定数を調整し、素子の電圧-透過率曲線を調整することが可能となる。
式(8)で表される液晶性化合物
Figure 0007056061000052
上記式(8)中、
14は炭素数1~10のアルキルまたは炭素数2~10のアルケニルであり、このR14において、少なくとも1つの-CH-は-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
12は-C≡Nまたは-C≡C-C≡Nであり;
環Dは独立して、1,4-シクロヘキシレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4-フェニレン、テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル、またはピリミジン-2,5-ジイルであり;
17は独立して、単結合、-(CH-、-C≡C-、-COO-、-CFO-、-OCF-、または-CHO-であり;
13およびL14は独立して水素またはフッ素であり;
iは、1、2、3、または4である。
式(8)で表される液晶性化合物は、右末端基が-C≡Nまたは-C≡C-C≡Nである化合物である。好ましい例として、化合物(8-1)~(8-64)を挙げることができる。これらの式において、R14およびX12は、式(8)と同一の定義である。
Figure 0007056061000053
Figure 0007056061000054
式(8)で表される液晶性化合物は、誘電率異方性が正であり、その値が大きいので、TNなどのモード用の組成物を調製する場合に主として用いられる。この化合物を添加することにより、組成物の誘電率異方性を大きくすることができる。この化合物は、液晶相の温度範囲を広げる、粘度を調整する、または光学異方性を調整する、という効果がある。この化合物は、素子の電圧-透過率曲線の調整にも有用である。
TNなどのモード用の組成物を調製する場合には、式(8)で表される液晶性化合物の含有量は、液晶媒体の重量に基づいて1~99重量%の範囲が適しており、好ましくは10~97重量%の範囲、さらに好ましくは40~95重量%の範囲である。この化合物を誘電率異方性が負である組成物に添加する場合、その含有量は液晶媒体の重量に基づいて30重量%以下が好ましい。この化合物を添加することにより、組成物の弾性定数を調整し、素子の電圧-透過率曲線を調整することが可能となる。
式(9)から式(15)で表される液晶性化合物
本発明の実施形態にかかる液晶媒体は、以下で示す式(9)から式(15)で表される液晶性化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有することが好ましい。
Figure 0007056061000055
式(9)から式(15)において、
15およびR16は独立して、炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの-CH2-は-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
17は、水素、フッ素、炭素数1から10のアルキル、または炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの-CH2-は-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
環E、環E、環E、および環Eは独立して、1,4-シクロヘキシレン、1,4-シクロヘキセニレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4-フェニレン,テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、またはデカヒドロナフタレン-2,6-ジイルであり;
環Eおよび環Eは独立して、1,4-シクロヘキシレン、1,4-シクロヘキセニレン、1,4-フェニレン,テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、またはデカヒドロナフタレン-2,6-ジイルであり;
18、Z19、Z20、およびZ21は独立して、単結合、-CHCH-、-COO-、-CHO-、-OCF-、または-OCFCHCH-であり;
15およびL16は独立して、フッ素または塩素であり;
11は、水素またはメチルであり;
Xは、-CHF-または-CF-であり;
j、k、m、n、p、q、r、およびsは独立して、0または1であり、k、m、n、およびpの和は、1または2であり、q、r、およびsの和は、0、1、2、または3であり、tは、1、2、または3である。
式(9)から(15)で表される液晶性化合物は、2,3-ジフルオロ-1,4-フェニレンのように、ラテラル位が2つのハロゲンで置換されたフェニレンを有する。
式(9)から(15)で表される液晶性化合物の好ましい例として、化合物(9-1)から(9-8)、化合物(10-1)から(10-17)、化合物(11-1)、化合物(12-1)から(12-3)、化合物(13-1)から(13-11)、化合物(14-1)から(14-3)、化合物(15-1)から(15-3)を挙げることができる。式(9)から(15)で表される化合物において、R15およびR16は独立して、炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの-CH2-は-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;R17は、水素、フッ素、炭素数1から10のアルキル、または炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの-CH2-は-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよい。
Figure 0007056061000056
Figure 0007056061000057
式(9)から(15)で表される化合物は、誘電率異方性が負に大きい。式(9)から(15)で表される化合物は、IPS、VA、PSAなどのモード用の組成物を調製する場合に用いられる。式(9)から(15)で表される化合物の含有量を増加させるにつれて組成物の誘電率異方性が負に大きくなるが、粘度が大きくなる。そこで、素子のしきい値電圧の要求値を満たす限り、含有量は少ないほうが好ましい。誘電率異方性が-5程度であることを考慮すると、充分な電圧駆動をさせるには、液晶媒体における含有量が40重量%以上であることが好ましい。
式(9)から(15)で表される化合物のうち、化合物(9)は二環化合物であるので、主として、粘度の減少、光学異方性の調整、または誘電率異方性の増加に効果がある。化合物(10)および(11)は三環化合物であるので、上限温度を高くする、光学異方性を大きくする、または誘電率異方性を大きくするという効果がある。化合物(12)から(15)は、誘電率異方性を大きくするという効果がある。
IPS、VA、PSAなどのモード用の組成物を調製する場合には、式(9)から(15)で表される化合物の含有量は、液晶媒体の重量に基づいて、好ましくは40重量%以上であり、さらに好ましくは50重量%から95重量%の範囲である。式(9)から(15)で表される化合物を誘電率異方性が正である液晶媒体に添加する場合は、式(9)から(15)で表される化合物の含有量が液晶媒体の重量に基づいて30重量%以下が好ましい。式(9)から(15)で表される化合物を添加することにより、組成物の弾性定数を調整し、素子の電圧-透過率曲線を調整することが可能となる。
式(16)で表される化合物
本発明の実施形態にかかる液晶媒体は、以下の式(16)で表される化合物の少なくとも1つの重合性化合物を含有することが好ましい。
Figure 0007056061000058
式(16)において、
環Fおよび環Iは独立して、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、テトラヒドロピラン-2-イル、1,3-ジオキサン-2-イル、ピリミジン-2-イル、またはピリジン-2-イルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、ハロゲン、炭素数1から12のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から12のアルキルで置き換えられてもよく;
環Gは独立して、1,4-シクロへキシレン、1,4-シクロヘキセニレン、1,4-フェニレン、ナフタレン-1,2-ジイル、ナフタレン-1,3-ジイル、ナフタレン-1,4-ジイル、ナフタレン-1,5-ジイル、ナフタレン-1,6-ジイル、ナフタレン-1,7-ジイル、ナフタレン-1,8-ジイル、ナフタレン-2,3-ジイル、ナフタレン-2,6-ジイル、ナフタレン-2,7-ジイル、テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル、ピリミジン-2,5-ジイル、またはピリジン-2,5-ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、ハロゲン、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から12のアルキルで置き換えられてもよく;
22およびZ23は独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-、-CO-、-COO-、または-OCO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-CHCH-は、-CH=CH-、-C(CH)=CH-、-CH=C(CH)-、または-C(CH)=C(CH)-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
11、P12、およびP13は独立して、重合性基であり;
Sp11、Sp12、およびSp13は独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-CHCH-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
uは、0、1、または2であり;
f、g、およびhは独立して、0、1、2、3、または4であり、そしてf、g、およびhの和は2以上である。
式(16)において、P11、P12、およびP13が独立して式(P-1)から式(P-5)で表される基の群から選択された重合性基であることがより好ましい。
Figure 0007056061000059
式(P-1)から式(P-13)において、M11、M12、およびM13は独立して、水素、フッ素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキルである。
液晶媒体が、式(16-1)から式(16-27)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの重合性化合物を含有することが好ましい。
Figure 0007056061000060
Figure 0007056061000061
Figure 0007056061000062
式(16-1)から式(16-27)において、
11、P12、およびP13は独立して、式(P-1)から式(P-3)で表される基の群から選択された重合性基であり、ここでM11、M12、およびM13は独立して、水素、フッ素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキルであり:
Figure 0007056061000063
Sp11、Sp12、およびSp13は独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-CHCH-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
液晶媒体がさらに、重合開始剤、重合禁止剤、光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸
収剤、光安定剤、熱安定剤および消泡剤から選択される少なくとも1つを含有することが好ましい。
<添加剤>
重合開始剤
重合性化合物は、重合開始剤を添加することによって、速やかに重合させることができる。反応温度を最適化することによって、残存する重合性化合物の量を減少させることができる。光ラジカル重合開始剤の例は、BASF社のダロキュアシリーズからTPO、1173、および4265であり、イルガキュアシリーズから184、369、500、651、784、819、907、1300、1700、1800、1850、および2959である。
光ラジカル重合開始剤のさらなる例は、4-メトキシフェニル-2,4-ビス(トリクロロメチル)トリアジン、2-(4-ブトキシスチリル)-5-トリクロロメチル-1,3,4-オキサジアゾール、9-フェニルアクリジン、9,10-ベンズフェナジン、ベンゾフェノン/ミヒラーズケトン混合物、ヘキサアリールビイミダゾール/メルカプトベンズイミダゾール混合物、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、ベンジルジメチルケタール、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノプロパン-1-オン、2,4-ジエチルキサントン/p-ジメチルアミノ安息香酸メチル混合物、ベンゾフェノン/メチルトリエタノールアミン混合物である。
液晶組成物に光ラジカル重合開始剤を添加したあと、紫外線を照射することによって重合を行うことができる。しかし、未反応の重合開始剤または重合開始剤の分解生成物は、素子に画像の焼き付きなどの表示不良を引き起こすかもしれない。これを防ぐために重合開始剤を添加しないまま光重合を行ってもよい。照射する光の好ましい波長は150~500nmの範囲である。さらに好ましい波長は250~450nmの範囲であり、最も好ましい波長は300~400nmの範囲である。
重合禁止剤
重合性化合物を保管するとき、重合を防止するために重合禁止剤を添加してもよい。重合性化合物は、通常は重合禁止剤を除去しないまま組成物に添加される。重合禁止剤の例は、ヒドロキノン、メチルヒドロキノンのようなヒドロキノン誘導体、4-t-ブチルカテコール、4-メトキシフェノ-ル、フェノチアジンなどである。
光学活性化合物
光学活性化合物は、液晶分子にらせん構造を誘起して必要なねじれ角を与えることによって逆ねじれを防ぐ、という効果を有する。光学活性化合物を添加することによって、らせんピッチを調整することができる。らせんピッチの温度依存性を調整する目的で2つ以上の光学活性化合物を添加してもよい。光学活性化合物の好ましい例として、下記の化合物(Op-1)~(Op-18)を挙げることができる。化合物(Op-18)において、環Jは1,4-シクロへキシレンまたは1,4-フェニレンであり、R28は炭素数1~10のアルキルである。
Figure 0007056061000064
酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、消泡剤
酸化防止剤は、大きな電圧保持率を維持するために有効である。酸化防止剤の好ましい例として、下記の化合物(AO-1)および(AO-2);IRGANOX 415、I
RGANOX 565、IRGANOX 1010、IRGANOX 1035、IRGANOX 3114、およびIRGANOX 1098(商品名:BASF社)を挙げることができる。紫外線吸収剤は、上限温度の低下を防ぐために有効である。紫外線吸収剤の好ましい例は、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾエート誘導体、トリアゾール誘導体などである。具体例として下記の化合物(AO-3)および(AO-4);TINUVIN 329、TINUVIN P、TINUVIN 326、TINUVIN 234、TINUVIN 213、TINUVIN 400、TINUVIN 328、およびTINUVIN 99-2(商品名:BASF社);および1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)を挙げることができる。
立体障害のあるアミンのような光安定剤は、大きな電圧保持率を維持するために好ましい。光安定剤の好ましい例として、TINUVIN 144、TINUVIN 765、およびTINUVIN 770DF(商品名:BASF社)を挙げることができる。熱安定剤も大きな電圧保持率を維持するために有効であり、好ましい例としてIRGAFOS
168(商品名:BASF社)を挙げることができる。消泡剤は、泡立ちを防ぐために有効である。消泡剤の好ましい例は、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどである。
液晶表示素子
本発明の実施形態にかかる液晶媒体は、PC(phase change)、TN(twisted nematic)、STN(super twisted nematic)、ECB(electrically controlled birefringence)、OCB(optically compensated bend)、IPS(in-plane switching)、FFS(fringe field switching)、FPA(field-induced photo-reactive alignment)などのモードの、アクティブマトリックス方式で駆動する液晶表示素子に使用できる。この液晶媒体は、PC、TN、STN、ECB、OCB、IPS、FFS、FPAなどの動作モードの、パッシブマトリクス方式で駆動する液晶表示素子にも使用することができる。これらの素子は、反射型、透過型、半透過型のいずれのタイプにも適用ができる。
この液晶媒体は、ネマチック液晶をマイクロカプセル化して作製したNCAP(nematic curvilinear aligned phase)素子、液晶中に三次元網目状高分子を形成して作製したポリマー分散型液晶表示素子(PDLCD)、そしてポリマーネットワーク液晶表示素子(PNLCD)にも使用できる。重合性化合物の添加量が液晶媒体の重量に基づいて約10重量%以下であるとき、PSモードの液晶表示素子が作製される。好ましい割合は約0.1~約2重量%の範囲である。さらに好ましい割合は、約0.2~約1.0重量%の範囲である。PSモードの素子は、アクティブマトリックス、パッシブマトリクスのような駆動方式で駆動させることができる。このような素子は、反射型、透過型、半透過型のいずれのタイプにも適用ができる。重合性化合物の添加量を増やすことによって、高分子分散(polymer dispersed)モードの素子も作製することができる。
高分子支持(PS;polymer sustained)型の液晶表示素子では、重合体を含有する液晶媒体が用いられる。まず、少量の液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する化合物からなる成分を添加した液晶媒体を素子に注入する。次に、液晶媒体に紫外線を照射する。液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する化合物からなる成分は重合して、液晶媒体中に重合体の網目構造を生成する。この液晶媒体では、重合体によって液晶分子の配向を制御することが可能になるので、素子の応答時間が短縮され、画像の焼き付きが改善される。上記で挙げた極性化合物は、液晶分子が配列するのを促す。
本発明の実施形態にかかる液晶表示素子の製造方法では、上記の極性化合物で例示される、液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する化合物からなる成分は、配向処理の代わりに用いられるものである。
上記で説明した手順を経ることで、光照射によって、液晶性化合物の配向に用いられる
重合性基を有する化合物からなる成分を重合させて重合体を含む液晶媒体が生成し、高分子支持配向型を有する素子が作製される。
この手順において、上記で例示した極性化合物の極性基が基板表面と相互作用するので、基板上に偏在する。この極性化合物が、液晶分子をホメオトロピック配向させる。この状態で上記で説明した重合性基を有する化合物からなる成分が紫外線によって重合し、その重合体が生成する。この重合体の効果によって、液晶分子がホモジニアス配向し安定化するので、素子の応答時間が短縮される。画像の焼き付きは、液晶分子の動作不良であるから、この重合体の効果によって焼き付きも同時に改善されることになる。特に本発明の実施形態のように、極性化合物が重合性基を有する化合物からなる成分であり、他にも重合性化合物を含有させた場合、液晶分子を配向させると共に、他の重合性化合物と共重合する。これによって極性化合物が液晶媒体中に漏れ出す事が無くなるため、電圧保持率の大きな液晶表示素子が得られる。
上記極性化合物で例示される、液晶性化合物の配向に用いられる成分により液晶性化合物が配向する原理は、以下に限定されるわけではないが、液晶媒体を液晶表示素子に注入した際に極性化合物が有する極性基により基板表面に極性化合物が偏在し、液晶性化合物に作用する基板側の表面張力を操作することによるものと考えられる。
<実施例1>
液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する化合物からなる成分として、化合物(A)が5重量%、液晶性化合物の配向の方向を規定するための化合物として、化合物(B)が1重量%となるように液晶組成物(a)に溶解させ、本発明の液晶媒体(1)を得た。
NI=74.8℃;η=14.1mPa・s;Δn=0.101;Δε=-2.8
Figure 0007056061000065
Figure 0007056061000066
得られた液晶媒体(1)をセル(上面:ベアガラス、下面:ITOパターニングガラス、セルギャップ3.2μm、)に毛管力で注入した。なお、セルのガラス基板は配向処理を施していない。このセルをクロスニコルにした2枚の偏光板に挟み、セルを回転させながら目視および偏光顕微鏡で観察した。その結果、いずれも暗視野で観察され、セル内の液晶組成物はホメオトロピック配向であることを確認した。
このセルを室温で、7mW/cmの偏光紫外線を照射しセル内の化合物(A)及び化合物(B)を重合させポリマーとした。紫外線の照射には、ウシオ電機株式会社製のUV-ランプ250BYを用いた。
このセルをクロスニコルにした2枚の偏光板に挟み、セルを回転させながら目視および偏光顕微鏡で観察した。その結果、45度周期で明暗を繰り返すことからホモジニアス配向であることを確認した。
<実施例2~16>
下記表1に示すように化合物(B)の添加量を変える又は他の化合物に変更したこと以外は、実施例1に準じて、本発明の液晶媒体(2)~(16)を調製した。各液晶媒体に
ついて、実施例1と同様に偏光顕微鏡で観察した結果、ホモジニアス配向であることを確認した。
Figure 0007056061000067
<比較例1~16>
実施例1~16において、化合物(A)を添加せず液晶媒体を調製し、その後の操作はすべて同様に行った。これらの液晶媒体のセルに注入した後の偏光顕微鏡での観察結果は、ランダムな水平配向(ポリドメイン配向)となっていた。さらに偏光紫外線を照射後の偏光顕微鏡での観察結果は、ランダムの水平配向のままであった。
実施例1~16においては、当初の配向をホメオトロピック配向にすることにより、その後の紫外線照射により、ホモジニアス配向となった。一方、比較例1~16においては、当初の配向がランダムな水平配向であるため、その後の紫外線照射においても配向の変化は無かった。以上の結果より、本発明における方法を用いれば、紫外線照射時に加熱処理等をしなくてもホモジニアス配向を得ることが出来る。

Claims (16)

  1. 配向処理または配向膜が施されておらず、かつ少なくとも一方に透明電極が形成された一対の基板の間に封入される液晶媒体であって、
    当該液晶媒体は液晶性化合物と、液晶性化合物配向に用いられる重合性基を有する化合物からなる成分とを含み、液晶媒体における液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する化合物からなる成分の含有量が、液晶媒体全量に対して0.01~10重量%であり、
    前記液晶性化合物は、基板に対して自発的にホメオトロピック配向し、前記液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する化合物からなる成分の重合に伴ってホモジニアス配向し、
    前記液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する化合物が、以下の式Aで表される化合物である、液晶媒体。
    Figure 0007056061000068
  2. 前記液晶媒体が、偏光吸収性化合物をさらに含む、請求項1に記載の液晶媒体。
  3. 前記偏光吸収性化合物が、以下の式(1)で表される化合物である、請求項2に記載の液晶媒体。
    Figure 0007056061000069
    式(1)において、
    環A、A、AおよびAは独立して、1,4-シクロへキシレン、1,4-シクロヘキセニレン、1,4-フェニレン、ナフタレン-2,6-ジイル、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル、テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル、ピリミジン-2,5-ジイル、ピリジン-2,5-ジイル、フルオレン-2,7-ジイル、フェナントレン-2,7-ジイル、アントラセン-2,6-ジイル、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン-3,17-ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17-テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン-3,17-ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から12のアルキル、炭素数2から12のアルケニル、炭素数1から11のアルコキシ、または炭素数2から11のアルケニルオキシで置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも一つの炭素はケイ素で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、-CH、-OCHで置き換えられてもよく、aまたはbが2のとき、任意の2つのAまたはAは異なっていてもよく;
    、Z、Z、ZおよびZは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-、-CO-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく、aまたはbが2のとき、任意の2つのZまたはZは、異なっていてもよく;
    SpおよびSpは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-、-CO-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンまたは-OHで置き換えられてもよく;
    及びPは独立して、式(1a)~式(1i)のいずれかで表される基であり;
    Figure 0007056061000070
    式(1a)~式(1i)において、MおよびMは独立して、水素、ハロゲン、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキルであり;
    は式(2a)、式(2b)または式(2c)のいずれかであり、
    Figure 0007056061000071
    は水素、ハロゲン、炭素数1から5のアルキル、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキル、式(2a)、式(2b)または式(2c)のいずれかであり、
    、RおよびRは独立して、水素、または炭素数1から15の直鎖状、分岐状または環状のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-または-S-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく:
    式(2a)、式(2b)、および式(2c)において、SpおよびSpは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-、-NH-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく;
    は、>CH-、>SiH-または>N-であり;
    は、>C<または>Si<であり;
    は独立して、-OH、-NH、-OR、-N(R)、-COOH、-SH、-B(OH)、または-Si(Rで表される基であり、ここで、Rは独立して、水素または炭素数1から10のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は、-CH=CH-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく、;
    aおよびbは0、1または2であるが、0≦a+b≦3である。
  4. 前記液晶媒体における、前記式(1)で表される化合物の含有量が、液晶媒体全量に対して0.01~10重量%である、請求項3に記載の液晶媒体。
  5. 液晶媒体を配向させるための配向膜を有さない又は配向処理を施していない一対の透明基板と、
    互いに対向する該透明基板の面の少なくとも一方に配置された透明電極と、
    該一対の透明基板の間に封入された液晶性化合物と、
    を含む液晶表示素子の製造方法であって、
    前記一対の透明基板の間に、前記液晶性化合物と、前記液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する化合物からなる成分を含む液晶媒体を封入する工程と、
    前記基板に対してホメオトピック配向していた液晶性化合物が、前記基板に対してホモジニアス配向するように、前記液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する化合物からなる成分を光重合する工程を含み、
    前記液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する化合物が、以下の式Aで表される化合物である、
    液晶表示素子の製造方法。
    Figure 0007056061000072


  6. 前記液晶媒体における液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する化合物からなる成分の含有量が、液晶媒体全量に対して0.01~10重量%である、請求項5に記載の液晶表示素子の製造方法。
  7. 前記光重合が、光源として偏光紫外線を用いて行うものである、請求項5または6に記載の液晶表示素子の製造方法。
  8. 前記液晶媒体が、以下の式(1)で表される偏光吸収性化合物をさらに含む、請求項5~のいずれか一項に記載の液晶表示素子の製造方法。
    Figure 0007056061000073
    式(1)において、
    環A、A、AおよびAは独立して、1,4-シクロへキシレン、1,4-シクロヘキセニレン、1,4-フェニレン、ナフタレン-2,6-ジイル、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル、テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル、ピリミジン-2,5-ジイル、ピリジン-2,5-ジイル、フルオレン-2,7-ジイル、フェナントレン-2,7-ジイル、アントラセン-2,6-ジイル、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン-3,17-ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17-テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン-3,17-ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から12のアルキル、炭素数2から12のアルケニル、炭素数1から11のアルコキシ、または炭素数2から11のアルケニルオキシで置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも一つの炭素はケイ素で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、-CH、-OCHで置き換えられてもよく、aまたはbが2のとき、任意の2つのAまたはAは異なっていてもよく;
    、Z、Z、ZおよびZは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-、-CO-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく、aまたはbが2のとき、任意の2つのZまたはZは、異なっていてもよく;
    SpおよびSpは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-、-CO-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンまたは-OHで置き換えられてもよく;
    及びPは独立して、式(1a)~式(1i)のいずれかで表される基であり;
    Figure 0007056061000074
    式(1a)~式(1i)において、MおよびMは独立して、水素、ハロゲン、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキルであり;
    は式(2a)、式(2b)または式(2c)のいずれかであり、
    Figure 0007056061000075
    は水素、ハロゲン、炭素数1から5のアルキル、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキル、式(2a)、式(2b)または式(2c)のいずれかであり、
    、RおよびRは独立して、水素、または炭素数1から15の直鎖状、分岐状または環状のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-または-S-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく:
    式(2a)、式(2b)、および式(2c)において、SpおよびSpは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-、-NH-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく;
    は、>CH-、>SiH-または>N-であり;
    は、>C<または>Si<であり;
    は独立して、-OH、-NH、-OR、-N(R)、-COOH、-SH、-B(OH)、または-Si(Rで表される基であり、ここで、Rは独立して、水素または炭素数1から10のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH-は、-CH=CH-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく、;
    aおよびbは0、1または2であるが、0≦a+b≦3である。
  9. 前記液晶媒体が、式(2)から式(4)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの液晶性化合物をさらに含有する、請求項5~のいずれか一項に記載の液晶表示素子の製造方法。
    Figure 0007056061000076
    式(2)から式(4)において、
    11およびR12は独立して、炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの-C -は-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
    環B、環B、環B、および環Bは独立して、1,4-シクロヘキシレン、1,4-フェニレン、2-フルオロ-1,4-フェニレン、2,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン、またはピリミジン-2,5-ジイルであり;
    11、Z12、およびZ13は独立して、単結合、-CHCH-、-CH=CH-、-C≡C-、または-COO-である。
  10. 前記液晶媒体が、式(5)から式(7)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの液晶性化合物をさらに含有する、請求項5~のいずれか一項に記載の液晶表示素子の製造方法。
    Figure 0007056061000077
    式(5)から式(7)において、
    13は炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの-CH2-は-O-で置き換え
    られてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
    11は、フッ素、塩素、-OCF3、-OCHF2、-CF3、-CHF2、-CH2
    、-OCF2CHF2、または-OCF2CHFCF3であり;
    環C、環C、および環Cは独立して、1,4-シクロヘキシレン、少なくとも1
    つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4-フェニレン、テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル、またはピリミジン-2,5-ジイルであり;
    14、Z15、およびZ16は独立して、単結合、-CHCH-、-CH=CH-、-C≡C-、-COO-、-CFO-、-OCF-、-CHO-、-CF=CF-、-CH=CF-または-(CH-であり;
    11およびL12は独立して、水素またはフッ素である。
  11. 前記液晶媒体が、式(8)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの液晶性化合物をさらに含有する、請求項5~10のいずれか一項に記載の液晶表示素子の製造方法。
    Figure 0007056061000078
    式(8)において、
    14は炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの-CH2-は-O-で置き換え
    られてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
    12は-C≡Nまたは-C≡C-C≡Nであり;
    環Dは独立して、1,4-シクロヘキシレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4-フェニレン、テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル、またはピリミジン-2,5-ジイルであり;
    17は独立して、単結合、-CHCH-、-C≡C-、-COO-、-CFO-、-OCF-、または-CHO-であり;
    13およびL14は独立して、水素またはフッ素であり;
    iは、1、2、3、または4である。
  12. 前記液晶媒体が、式(9)から式(15)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの液晶性化合物をさらに含有する、請求項5~11のいずれか一項に記載の液晶表示素子の製造方法。
    Figure 0007056061000079
    式(9)から式(15)において、
    15およびR16は独立して、炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの-CH2-は-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられて
    もよく;
    17は、水素、フッ素、炭素数1から10のアルキル、または炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの-CH2
    は-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
    環E、環E、環E、および環Eは独立して、1,4-シクロヘキシレン、1,4-シクロヘキセニレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4-フェニレン,テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、またはデカヒドロナフタレン-2,6-ジイルであり;
    環Eおよび環Eは独立して、1,4-シクロヘキシレン、1,4-シクロヘキセニレン、1,4-フェニレン,テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、またはデカヒドロナフタレン-2,6-ジイルであり;
    18、Z19、Z20、およびZ21は独立して、単結合、-CHCH-、-COO-、-CHO-、-OCF-、または-OCFCHCH-であり;
    15およびL16は独立して、フッ素または塩素であり;
    11は、水素またはメチルであり;
    Xは、-CHF-または-CF-であり;
    j、k、m、n、p、q、r、およびsは独立して、0または1であり、k、m、n、およびpの和は、1または2であり、q、r、およびsの和は、0、1、2、または3であり、tは、1、2、または3である。
  13. 前記液晶媒体が、式(16)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの重合性化合物を含有する、請求項5~12のいずれか一項に記載の液晶表示素子の製造方法。
    Figure 0007056061000080
    式(16)において、
    環Fおよび環Iは独立して、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、テトラヒドロピラン-2-イル、1,3-ジオキサン-2-イル、ピリミジン-2-イル、またはピリジン-2-イルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、ハロゲン、炭素数1から12のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から12のアルキルで置き換えられてもよく;
    環Gは独立して、1,4-シクロへキシレン、1,4-シクロヘキセニレン、1,4-フェニレン、ナフタレン-1,2-ジイル、ナフタレン-1,3-ジイル、ナフタレン-1,4-ジイル、ナフタレン-1,5-ジイル、ナフタレン-1,6-ジイル、ナフタレン-1,7-ジイル、ナフタレン-1,8-ジイル、ナフタレン-2,3-ジイル、ナフタレン-2,6-ジイル、ナフタレン-2,7-ジイル、テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル、ピリミジン-2,5-ジイル、またはピリジン-2,5-ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、ハロゲン、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から12のアルキルで置き換えられてもよく;
    22およびZ23は独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-、-CO-、-COO-、または-OCO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-CHCH-は、-CH=CH-、-C(CH)=CH-、-CH=C(CH)-、または-C(CH)=C(CH)-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
    11、P12、およびP13は独立して、重合性基であり;
    Sp11、Sp12、およびSp13は独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-CHCH-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
    uは、0、1、または2であり;
    f、g、およびhは独立して、0、1、2、3、または4であり、そしてf、g、およびhの和は2以上である。
  14. 前記式(16)において、P11、P12、およびP13が独立して式(P-1)から式(P-13)で表される基の群から選択された重合性基である、請求項13に記載の液晶表示素子の製造方法。
    Figure 0007056061000081
    式(P-1)から式(P-13)において、M11、M12、およびM13は独立して、水素、フッ素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキルである。
  15. 前記液晶媒体が、式(16-1)から式(16-27)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの重合性化合物を含有する、請求項5~14のいずれか一項に記載の液晶表示素子の製造方法。
    Figure 0007056061000082
    Figure 0007056061000083
    Figure 0007056061000084
    式(16-1)から式(16-27)において、
    11、P12、およびP13は独立して、式(P-1)から式(P-3)で表される基の群から選択された重合性基であり、ここでM11、M12、およびM13は独立して、水素、フッ素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキルであり:
    Figure 0007056061000085
    Sp11、Sp12、およびSp13は独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの-CH-は、-O-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-CHCH-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
  16. 前記液晶媒体が、重合開始剤、重合禁止剤、光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、および消泡剤の少なくとも1つをさらに含有する、請求項5~15のいずれか一項に記載の液晶表示素子の製造方法。
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