JP4471544B2 - コジェネレーションシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地域又は集合住宅に設けられ電力及び熱を発生するコジェネレーション装置を備えたコジェネレーションシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、複数の住居からなるマンション等の集合住宅又は地域におけるコジェネレーションシステムの導入が増えてきている。このようなコジェネレーションシステムは、電力及び熱を出力するコジェネレーション装置として、ガスエンジン又はガスタービン等の原動機を駆動源として利用する発電機や燃料電池等を備え、出力した電力を、電力供給業者から受電した電力と合わせて各住居に供給すると共に、出力した熱を各住居に供給するように構成することができる。
そして、コジェネレーションシステムを地域又は集合住宅に設けることで、電力負荷が高いピーク時間帯における電力負荷の一部を、コジェネレーション装置の電力出力で補うことができ、電力供給業者との契約電力負荷を低く押えることができる上に、そのときに出力する熱をも利用することができるため、省エネルギ性及び経済性の点で有効である。
【0003】
コジェネレーションシステムにおいて、コジェネレーション装置で発生した熱を各住居に供給する場合には、その熱を熱回収用水との熱交換により回収し、熱を回収して生成された湯水を貯湯槽に貯留し、貯湯槽の湯水を循環経路及び給水ポンプ等により各住居に供給する。
【0004】
このようにコジェネレーション装置で発生した熱により生成された湯水を各住居に供給する場合において、その集合住宅等の管理組合又は管理組合に委託された管理業者等が、各住居に夫々設けられた、湯水の供給量を計測する水量メータ及びその湯水の熱量を計測する熱量メータを検針し、その検針結果と、水道業者等が予め設定した水の従量単価、及び管理組合等が予め設定した熱の従量単価とから計算される水道料金と熱料金を、各住居に課金する場合がある。そして、このように収集した水道料金は、熱回収用水の供給を受けた水道業者に支払われ、熱料金は、コジェネレーション装置の運転費用又は設備費用や、湯水をボイラ等で再加熱する場合には、そのボイラの運転費用及び設備費用等に割り当てられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、熱の従量単価から計算した熱料金を各住居に課金すると、各住居側においてコジェネレーション装置で発生した熱により生成された湯水の消費を節約しようとする作用が働く可能性がある。特に、コジェネレーション装置で発生した熱をボイラで再加熱して常時一定温度に保った湯水を各住居に供給するようにしたものであって、熱量メータの計測値等に基づき発生した熱の料金とボイラのガス量金とを含む一括料金を各住居に課金するものでは、各住居では、この一括料金を低減するようになって、結果的にコジェネレーション装置で発生した熱の利用が抑制される。しかし、このコジェネレーション装置で発生した熱は、電力を発生するコジェネレーション装置から発電の副産物して発生した熱であるので、湯水の消費を節約しても、実質的に省エネルギにはつながらない。さらには、熱料金により回収できなかったコジェネレーション装置の運転費用等が、熱料金に上乗せされることになり、各住居に課金される熱料金の増加につながり、コジェネレーションシステム設置による経済性の向上を阻害する原因となる。
【0006】
従って、上記のような事情に鑑みて、地域又は集合住宅にコジェネレーションシステムを導入する場合において、コジェネレーション装置で発生した熱を有効に消費して経済性を向上させながら、各住居や管理組合等がメリットを享受できるように料金課金を行なうことができるコジェネレーションシステムを実現することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
〔構成1〕
本発明に係るコジェネレーションシステムは、請求項1に記載したごとく、地域又は集合住宅に設けられ電力及び熱を発生するコジェネレーション装置と、
前記コジェネレーション装置で発生した熱を、熱回収用水との熱交換により回収する熱回収手段と、
前記熱回収用水を貯留する貯湯槽と、
前記貯湯槽に貯留されている前記熱回収用水を、前記コジェネレーション装置以外の熱源により再加熱することなく、前記地域又は集合住宅に含まれる各住居の給湯器に供給する熱回収用水供給手段と、
前記熱回収用水供給手段により前記各住居の給湯器へ供給された水量を各別に計測する水量計測手段とを備えたコジェネレーションシステムであって、
前記熱回収用水の供給に対する対価として、前記水量計測手段の計測結果を用いて算出した請求温水料金の前記各住居への課金処理を行なう課金手段と、
前記熱回収用水供給手段により前記各住居の給湯器へ供給された前記熱回収用水の熱量を検知して、前記検知された熱量に基づいて前記各住居の給湯器におけるガスの節約量を算出し、前記節約量に関する節約情報を、前記各住居毎に出力する節約情報出力手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
〔作用効果〕
本構成のコジェネレーションシステムによれば、上記熱回収用水供給手段は、熱回収用水を、ボイラ等のコジェネレーション装置以外の熱源により再加熱することなく、各住居に供給すると共に、この熱回収用水を各住居の給湯器に供給することができる。よって、各住居において、高温の湯水を必要とする場合には、その熱回収用水を給湯器により再加熱して利用することができるので、各住居の給湯器で消費されるガス量は、低温の給水を加熱する場合と比較して、節約することができる。
【0009】
さらに、本構成のコジェネレーションシステムには、この熱回収用水の供給に対する対価を各住居に対して課金するために、コンピュータ等で構成された課金手段が設けられている。即ち、この課金手段は、上記水量計測手段により計測された各住居への熱回収用水の供給流量を用いて、所定の計算方法により請求温水料金を算出すると共に、その計算した請求温水料金を各住居に対して課金する課金処理を行なう。尚、この課金処理とは、各住居に送られる請求書等に印字出力したり、銀行側のサーバにおいて前記請求料金の自動引き落としを行なうための請求データを銀行側のサーバに送信するなどの処理である。
【0010】
また、本構成のコジェネレーションシステムは、地域又は集合住宅に含まれる各住居群に対して同時刻においてほぼ同一温度の湯水を供給することができ、各住居に対して公平な熱供給ができるものとなり、各住居に対して排熱利用の動機付けができる。また、本構成のコジェネレーションシステムは、熱回収用水を他の熱源で再加熱することなく湯水として各住居の給湯器に供給するので、各住居側に課金される上記請求温水料金の全てがコジェネレーション装置の排熱利用に対する対価であると認識することができ、各住居に排熱利用の対価そのものである請求温水料金を提示することで、排熱利用を促進することができる。
【0011】
尚、各住居において、このように供給された湯水を、その住居の用途に合わせてその温度のまま又は給湯器で再加熱して又は給湯器で水を混合して温度を下げて消費することができる。そして、この給湯器で再加熱した住居側には、再加熱した際に消費されたガスの料金が課金され、再加熱せずに消費した住居側にはそのようなガス料金が課金されないので、各住居に公平感を与えることができる。尚、湯水を温度調整せずにそのまま消費する用途としては、その湯水を洗濯用の水として用いることが考えられ、このように洗濯用の水として湯水を用いると、洗濯用洗剤の使用量を低減することができ、対環境負荷を低減することができる。
【0012】
さらに、本構成のコジェネレーションシステムによれば、各住居に供給した熱回収用水の流量及びその温度等から、又は熱量計等により、前記各住居の給湯器に供給した熱回収用水の熱量を検知し、上記節約情報出力手段により、この検知した熱回収用水の熱量に基づいて、この熱回収用水を各住居の給湯器に供給したことにより、各住居の給湯器で節約することができるガスの節約量を算出して、その節約量自身又はその節約量とガスの従量単価等とから算出できるガスの節約料金等の節約情報を各住居毎に出力することができる。そして、各住居側においては、その出力された節約情報を認識して、上記定額の熱利用料金を支払っても、熱回収用水を利用することで、それ以上の経済的な効果があることを認識することができ、各住居に対して熱回収用水の消費を更に動機付けることができる。
【0013】
〔構成2〕
本発明に係るコジェネレーションシステムは、請求項2に記載したごとく、上記構成1のコジェネレーションシステムの構成に加えて、前記請求温水料金が、前記水量計測手段の計測結果に基づいて算出した請求水料金と、予め定額に設定されている請求熱利用料金とであることを特徴とする。
【0014】
〔作用効果〕
本構成のコジェネレーションシステムによれば、この課金手段は、上記熱回収用水を各住居に供給したときに、水道業者が設定した、又は集合住宅の管理組合が設定した水の従量単価等を用いて請求水料金を計算すると共に、その計算した請求水料金に定額の請求熱利用料金を加算した請求温水料金を、各住居に対して課金する課金処理を行なう。
【0015】
このような課金手段によって、一般的な水の従量単価等で計算される請求水料金に加えて、定額の請求熱利用料金を各住居側に請求することができ、従量的に計算された熱料金を各住居側に請求する場合よりも、各住居に対して熱回収用水の消費の動機付けを更に行なうことができ、コジェネレーション装置が発生した熱を有効利用することができる。
【0016】
〔構成
本発明に係るコジェネレーションシステムは、請求項に記載したごとく、上記構成1又は2のコジェネレーションシステムの構成に加えて、前記コジェネレーション装置で消費されたガス量と、前記コジェネレーション装置で発生した電力量及び熱量とを含む運転データを収集する運転データ収集手段と、
前記運転データ収集手段で収集した運転データに基づいて、前記コジェネレーション装置で発生した電力及び熱に代えて、前記各住居に商用電源からの受電電力とガスとを供給する場合における、前記各住居へ供給される受電電力量及びガス量の増加量を算出し、前記増加量に関する効果情報を出力する効果情報出力手段を備えたことを特徴とする。
【0017】
〔作用効果〕
本構成のコジェネレーションシステムによれば、上記運転データ収集手段により、コジェネレーション装置に供給されたガス量と、コジェネレーション装置で発生した電力量及び熱量とを含むコジェネレーション装置の入出力に関する運転データを収集することができる。そして、上記効果情報出力手段により、このように収集した運転データから、コジェネレーション装置を運転せずに、コジェネレーション装置で発生していた電力及び熱に代えて、各住居に商用電源からの受電電力とガスとを供給した場合に、コジェネレーション装置で発生した電力及び熱を各住居に供給した場合を基準とした、各住居に供給される受電電力及びガスの増加量を算出して、その増加量自身又はその増加量と電力及びガスの従量単価等とから算出できる増加料金等の効果情報を出力することができる。
そして、各住居及び管理組合は、その出力された効果情報を認識して、上記コジェネレーションシステムを運転したことによる経済効果を確実に認識することができる。
【0018】
〔構成
本発明に係るコジェネレーションシステムは、請求項に記載したごとく、地域又は集合住宅に設けられ電力及び熱を発生するコジェネレーション装置と、
前記コジェネレーション装置で発生した熱を、熱回収用水との熱交換により回収する熱回収手段と、
前記熱回収用水を貯留する貯湯槽と、
前記貯湯槽に貯留されている前記熱回収用水を、前記コジェネレーション装置以外の熱源により再加熱することなく、前記地域又は集合住宅に含まれる各住居の給湯器に供給する熱回収用水供給手段と、
前記熱回収用水供給手段により前記各住居の給湯器へ供給された水量を各別に計測する水量計測手段と、を備えたコジェネレーションシステムであって、
前記熱回収用水の供給に対する対価として、前記水量計測手段の計測結果を用いて算出した請求温水料金の前記各住居への課金処理を行なう課金手段を備え、
前記コジェネレーション装置が発生した電力が、商用電源から一括受電した電力と合わせて前記各住居に供給されるように構成され、
前記各住居へ供給された電力量を各別に計測する電力計測手段を備え、
前記課金手段が、前記電力の供給に対する対価として、前記電力計測手段の計測結果に基づいて算出した電力料金の前記各住居への課金処理を行なうように構成されていることを特徴とする。
【0019】
〔作用効果〕
本構成のコジェネレーションシステムによれば、商用電源から一括受電した電力を、各住居に供給することができるので、その商用電源から一括受電する電力を、例えば比較的安価に購入することができる高圧電力として、各住居或いは管理組合側において電力料金の節約によるコストメリットを享受することができる。
【0020】
〔構成
本発明に係るコジェネレーションシステムは、請求項に記載したごとく、地域又は集合住宅に設けられ電力及び熱を発生するコジェネレーション装置と、
前記コジェネレーション装置で発生した熱を、熱回収用水との熱交換により回収する熱回収手段と、
前記熱回収用水を貯留する貯湯槽と、
前記貯湯槽に貯留されている前記熱回収用水を、前記コジェネレーション装置以外の熱源により再加熱することなく、前記地域又は集合住宅に含まれる各住居の給湯器に供給する熱回収用水供給手段とを備えたコジェネレーションシステムであって、
前記コジェネレーション装置の運転時間帯を設定する運転時間帯設定手段と、
前記運転時間帯における前記地域又は集合住宅の電力需要が前記コジェネレーション装置の定格電力出力よりも小さいと予測される低需要時間帯の一部又は全部を、電力単価の割引対象である割引時間帯に設定する割引時間帯設定手段と、
前記各住居へ供給された電力量を各別に計測すると共に、前記割引時間帯の電力量をその他の通常時間帯の電力量とは区別して計測可能な電力計測手段と、
前記電力の供給に対する対価として、前記電力計測手段の計測結果である前記割引時間帯の電力量と通常電力単価よりも安く設定されている割引電力単価とから算出した割引電力料金と、前記電力計測手段の計測結果である前記通常時間帯の電力量と前記通常電力単価とから算出した通常電力料金との前記各住居への課金処理を行なう課金手段を備えたことを特徴とする。
【0021】
〔作用効果〕
本構成のコジェネレーションシステムによれば、前述のコジェネレーションシステムと同様に、上記熱回収用水供給手段は、熱回収用水を、ボイラ等のコジェネレーション装置以外の熱源により再加熱することなく、各住居に供給すると共に、この熱回収用水を各住居の給湯器に供給することができる。よって、各住居において、高温の湯水を必要とする場合には、その熱回収用水を給湯器により再加熱して利用することができるので、給湯器で消費されるガス量は、低温の給水を加熱する場合と比較して、節約することができる。
【0022】
さらに、本構成のコジェネレーションシステムには、地域又は集合住宅において電力需要及び熱需要が比較的大きく、コジェネレーション装置を比較的高効率で運転することができると予測される運転時間帯を設定する運転時間帯設定手段が設けられ、コジェネレーション装置は一日のうちその運転時間帯において運転される。
しかし、このように設定された運転時間帯には、地域又は集合住宅における電力需要がコジェネレーション装置の定格電力出力以下となってしまい、コジェネレーション装置の運転状態を高効率な定格運転状態とすることができないと予測される低需要時間帯が存在する場合がある。
そこで、本構成のコジェネレーションシステムは、上記割引対象時間帯設定手段により、その低需要時間帯の一部又は全部を上記割引時間帯に設定すると共に、上記電力計測手段により各住居に供給されたその割引対象時間帯の電力量を、他の通常時間帯の電力量とは区別して計測して、上記課金手段により、その割引対象時間帯における電力の供給の対価としての割引電力料金を算出するための割引電力単価を、通常時間帯における電力の供給の対価としての通常電力料金を算出するための通常電力単価よりも安く設定して、算出した割引電力料金及び通常電力料金の各住居への課金処理を行なうことができる。尚、この課金処理とは、各住居に送られる請求書等に印字出力したり、銀行側のサーバにおいて前記請求料金の自動引き落としを行なうための請求データを銀行側のサーバに送信するなどの処理である。
【0023】
よって、割引対象時間帯において適用される割引電力単価が、その他の通常時間帯において適用される通常電力単価よりも安く設定されている旨を各住居側に伝えることで、各住居に対して割引対象時間帯における電力消費の促進を行なうことができ、割引対象時間帯におけるコジェネレーション装置の運転状態を高効率な定格運転状態又はそれに近い運転状態とすることができる。
【0024】
また、上記のように電力消費を促進して、コジェネレーション装置を運転時間帯においてできるだけ定格運転状態に近い状態で運転させることができるので、コジェネレーション装置は安定して且つ多くの排熱を発生させることができ、熱回収用水を他の熱源で再加熱することなく湯水として各住居の給湯器に供給した場合でも、その湯水の温度を安定したものとし、できるだけ多くの湯水を各住居に供給することができる。
【0025】
〔構成
本発明に係るコジェネレーションシステムは、請求項に記載したごとく、上記構成のコジェネレーションシステムの構成に加えて、前記割引時間帯設定手段が、前記運転時間帯において、前記コジェネレーション装置を定格運転可能と予測される定格運転時間帯の前の時間帯を、前記割引時間帯に設定する手段であることを特徴とする。
【0026】
〔作用効果〕
本構成のコジェネレーションシステムによれば、前記割引対象時間帯が、前記コジェネレーション装置を定格運転可能と予測される定格運転時間帯の前の時間帯に設定されているので、その割引対象時間帯において、地域又は集合住宅の電力消費を促進させて、コジェネレーション装置が多くの排熱を発生させることができるので、比較的熱需要が大きいと予測される定格運転時間帯の前に、充分の湯水を貯湯槽に貯留しておくことができ、例えば、定格運転時間帯等において予測以上に熱需要が増加しても、余裕を持って各住居に湯水を供給することができる。
【0027】
〔構成
本発明に係るコジェネレーションシステムは、請求項に記載したごとく、上記構成1からの何れかのコジェネレーションシステムの構成に加えて、前記貯湯槽が、低温槽と高温槽とを備えると共に、前記低温槽の上層に形成される高温層水が前記高温槽にオーバーフロー状態にて供給されるように構成され、
前記低温槽に給水する給水手段を備え、
前記熱回収手段は、前記低温槽及び前記高温槽の内の少なくとも前記低温槽から取出した前記熱回収用水を再び前記低温槽に循環させる熱回収用循環経路と、前記コジェネレーション装置で発生した熱と、前記熱回収用循環経路を流通する前記熱回収用水との熱交換を行なう熱回収用熱交換器とを備え、
前記熱回収用水供給手段は、前記高温槽から取出した前記熱回収用水を再び前記低温槽に循環させ、内部に流通する熱回収用水が前記各住居の給湯器に供給される供給用循環経路を備えることを特徴とする。
【0028】
〔作用効果〕
本構成のコジェネレーションシステムによれば、熱回収手段により、貯湯槽の熱回収用水は、低温槽から取り出されて、又は低温槽と高温槽とから所定の比率で取出されて、熱回収用熱交換器を通って低温槽に戻る熱回収用循環経路にて循環され、熱回収用水供給手段により、貯湯槽の熱回収用水は、高温槽から取り出されて供給対象の各住居を巡って低温槽に戻る供給用循環経路にて循環される。そして、熱回収用循環経路を循環する熱回収用水は、熱回収用熱交換器にて加熱されて低温槽に戻されることにより、低温槽の熱回収用水が加熱され、低温槽の上層の高温層水がオーバーフローして高温槽に供給されて、高温槽に貯留され、その高温槽の熱回収用水が各住居にわたって循環して、各住居の給湯器に供給されることになり、さらに、各住居で消費された熱回収用水に相当する水が、給水手段により前記低温槽に供給される。
【0029】
つまり、貯湯槽が低温槽と高温槽とに分けられていて、高温槽の熱回収用水が各住居に循環されるので、各住居における熱回収用水の使用量の変動が高温槽にて吸収されることから、低温槽には、温度成層が安定して形成される状態で熱回収用水が貯留され、高温槽に対しては、そのように温度成層が安定して形成される状態で熱回収用水が貯留される低温槽の上層に形成される高温層水がオーバーフロー状態で供給されるので、高温槽には、深さ方向において温度偏差が無いあるいは小さくなる状態で熱回収用水が貯留されることになる。そこで、高温槽の底部から湯水を取り出して各住居の給湯器へ供給するにしても、高温槽には、深さ方向において温度偏差が無いあるいは小さくなる状態で湯水が貯留されているので、住居に対する熱回収用水の供給温度が安定する。
【0030】
従って、熱回収用水をボイラ等の他の熱源により再加熱しなくても、各住居における熱回収用水の消費状態が変動しても、各住居に対して温度が安定した熱回収用水を供給することができるので、各住居に対して公平に定額の熱利用予料金を請求することができる。
【0031】
〔構成8〕
本発明に係るコジェネレーションシステムは、請求項8に記載したごとく、地域又は集合住宅に設けられ電力及び熱を発生するコジェネレーション装置と、
前記コジェネレーション装置で発生した熱を、熱回収用水との熱交換により回収する熱回収手段と、
前記熱回収用水を貯留する貯湯槽と、
前記貯湯槽に貯留されている前記熱回収用水を、前記コジェネレーション装置以外の熱源により再加熱することなく、前記地域又は集合住宅に含まれる各住居の給湯器に供給する熱回収用水供給手段と、
前記熱回収用水供給手段により前記各住居の給湯器へ供給された水量を各別に計測する水量計測手段と、を備えたコジェネレーションシステムであって、
前記熱回収用水の供給に対する対価として、前記水量計測手段の計測結果を用いて算出した請求温水料金の前記各住居への課金処理を行なう課金手段を備え、
前記貯湯槽が、低温槽と高温槽とを備えると共に、前記低温槽の上層に形成される高温層水が前記高温槽にオーバーフロー状態にて供給されるように構成され、
前記低温槽に給水する給水手段を備え、
前記熱回収手段は、前記低温槽及び前記高温槽の内の少なくとも前記低温槽から取出した前記熱回収用水を再び前記低温槽に循環させる熱回収用循環経路と、前記コジェネレーション装置で発生した熱と、前記熱回収用循環経路を流通する前記熱回収用水との熱交換を行なう熱回収用熱交換器と、を備え、
前記熱回収用水供給手段は、前記高温槽から取出した前記熱回収用水を再び前記低温槽に循環させ、内部に流通する熱回収用水が前記各住居の給湯器に供給される供給用循環経路を備えていることを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
図1に示すように、コジェネレーションシステムは、地域又は集合住宅を電力供給対象として発電機1(コジェネレーション装置の一例)を設け、並びに、地域又は集合住宅を対象として、その発電機1が発生した熱が供給される熱回収用熱交換器2と、貯湯槽3と、その貯湯槽3に給水する槽用給水手段Wbと、熱回収用熱交換器2と貯湯槽3とにわたって熱回収用水としての湯水を循環させる熱回収手段Ceと、貯湯槽3と地域又は集合住宅に含まれる複数の住居Hとにわたって湯水を循環させる熱回収用水供給手段としての湯水供給手段Csと、コジェネレーションシステムの各種制御を司る制御部5と、コンピュータからなる後述の課金処理装置80とを設け、並びに、地域又は集合住宅に含まれる複数の住居H夫々に、湯水供給手段Csを通じて供給される湯水を加熱して住居Hにおける各湯水需要部に供給する給湯器Kを設けて構成してある。
尚、上記湯水供給手段Csは、上記湯水を、ボイラ等の発電機1以外の熱源により再加熱することなく各住居Hの給湯器Kに供給するように構成されている。
【0033】
更に、コジェネレーションシステムには、商用電源62からの比較的安価な高圧電力を一括して受電する受変電設備61と、発電機1を商用電源62と系統連系させる連系装置63と、受変電設備61にて受電した交流電力及び発電機1からの交流電力を直流電力に変換する交直変換装置64と、その交直変換装置64にて変換された直流電力を蓄電する蓄電部65と、その蓄電部65の直流電力を交流電力に変換する直交変換装置66を設けてある。
そして、直交変換装置66から出力される交流電力を、地域又は集合住宅に含まれる各住居H及び地域又は集合住宅における共用電力消費機器67に供給するように給電線68を配線してある。以下、地域又は集合住宅に含まれる複数の住居Hにおける電力消費機器及び地域又は集合住宅における共用電力消費機器67をまとめて外部電力負荷と称する場合がある。
又、受変電設備61にて受電する電力を計測する一括受電電力計M6を設け、各住居Hへの給電線68には、各住居Hにて受電する電力を計測する住居用電力計M7(電力計測手段の一例)を設けてあり、さらに、発電機1が発電した電力を計測する発電電力計M8が設けてある。
【0034】
発電機1は、発電機用ガス供給路6を通じて供給される都市ガスを燃料とするガスエンジン(図示省略)を備えて、そのガスエンジンにて駆動する回転式に構成してある。図中のM1は、発電機用ガス供給路6に設けた共用部ガス流量計であり、発電機1におけるガス消費量が計測される。
そして、ガスエンジンを冷却するエンジン冷却水が、冷却水循環路7にてガスエンジンと熱回収用熱交換器2とにわたって循環させるように構成してある。図中の8は、冷却水循環路7に設けた冷却水循環ポンプである。
【0035】
図3にも示すように、本発明においては、貯湯槽3は、槽用給水手段Wbにて給水される低温槽3Lと、その低温槽3Lからオーバーフロー状態にて湯水が供給される高温槽3Hとを備えた構成であり、熱回収手段Ceは、低温槽3Lから湯水を取り出して再び低温槽3Lに戻す熱回収用循環経路11にて湯水を循環させるように構成し、湯水供給手段Csは、高温槽3Hから湯水を取り出して低温槽3Lに戻す給湯用循環経路14にて湯水を循環させるように構成してある。
【0036】
図3に基づいて、貯湯槽3について説明を加えると、上部が開口されると共にその開口部を開閉自在な蓋を備えた箱状の槽本体部3mの内部を、上縁部が槽本体部3mの上部よりも下方に位置する状態で設けた隔壁3wにて、2分して、2分した一方を低温槽3Lとし、他方を高温槽3Hとして、低温槽3Lの湯水が隔壁3wの上縁部を越えてオーバーフローして、高温槽3Hに供給されるように構成してある。
高温槽3Hには、高温槽3Hの水位を検出する水位検出手段としての水位センサ9を設けてある。尚、この貯湯槽3は上記蓋を閉じた状態で大気開放型となるように構成されている。
又、低温槽3Lの湯水の温度(以下、低温槽温度と称する場合がある)を検出する低温槽温度センサ10Lと、高温槽3Hの湯水の温度(以下、高温槽温度と称する場合がある)を検出する高温槽温度センサ10Hを設けてある。
【0037】
図1に示すように、各住居Hに対して、給湯用循環経路14を流れる湯水を供給する住居用湯水供給路19、都市ガスを供給する住居用ガス供給路20、水道水を供給する住居用給水路21を設け、住居用湯水供給路19には湯水供給手段Csにて供給される湯水の流量を計測する湯水流量計M3(水量計測手段の一例)を設け、住居用ガス供給路20には住居用ガス流量計M4を設け、住居用給水路21には住居用水道水流量計M5を設けてある。
住居用湯水供給路19は、給湯器Kに接続し、住居用給水路21は、給湯器K及び洗面所や台所の給水栓等の水消費部に接続し、住居用ガス供給路20は、給湯器K及びガスコンロ等のガス消費部(図示せず)に接続してある。
【0038】
上述のように構成したコジェネレーションシステムでは、各住居Hにおける湯水流量計M3及び住居用電力計M7の指針値を、地域又は集合住宅に含まれる複数の住居Hを管理する管理組合又はその管理組合が委託した管理業者が、目視にて又は自動的に検針して、その検針結果から夫々の料金を算出し、その料金を各住居Hに課金する課金処理を行なう。
そして、本実施形態のコジェネレーションシステムは、図2に示すように、上記課金処理を自動的に行うコンピュータからなる課金処理装置80が設けられている。
【0039】
課金処理装置80は、管理組合又は水及び電力の供給業者等により設定され操作部88から入力された水及び電力の従量単価を格納する記憶手段86が設けられ、さらに、1月毎等に、上記湯水流量計M3及び住居用電力計M7の指針値を自動検針する検針手段81が設けられている。
【0040】
また、課金処理装置80には、各住居Hへ各種料金の課金処理を行なう課金手段82が設けられている。詳しくは、課金手段82は、先ず、上記電力供給の対価として、検針手段81により検針された住居用電力計M7の指針値と、上記記憶手段86に格納された電力の従量単価とから、各住居Hに課金する請求電力料金を算出し、その請求電力料金を、課金処理装置80に接続されたプリンタ87から出力される各住居H毎の請求書に印字して、請求電力料金の課金処理を行なう。
【0041】
さらに、課金手段82は、上記湯水供給の対価として、検針手段81により検針された湯水流量計M3の指針値と、上記記憶手段86に格納された水の従量単価とから、各住居Hに課金する請求水料金を算出し、さらに、この請求水料金と、予め定額に設定され記憶手段86に格納されている熱利用料金とを、請求温水料金として、上記した各住居H毎の請求書に別々に印字して、請求温水料金の課金処理を行なう。
また、本実施形態のコジェネレーションシステムにおいては、湯水供給手段Csで各住居Hに供給する湯水をボイラ等で再加熱せずに、発電機1が発生した熱でのみ加熱した湯水を各住居Hに供給するので、その湯水の消費量が増加してもそれにかかる費用が増加しないので、各住居H側に対して、定額の熱利用料金を課金することを容易に理解してもらうことができる。
【0042】
そして、このような課金手段82によって、各住居H側には、通常の水の従量単価等で計算される請求水料金に加えて、定額の請求熱利用料金が課金されることになるので、各住居において、住居用給水路21から供給される水道水よりも、できるだけ湯水供給手段Csから供給される湯水を消費した方が得であることを印象づけることができ、湯水供給手段Csで供給される湯水の消費の動機付けを行なうことができる。よって、発電機1が発生した熱を、外部等に排出することを抑制して、有効に利用することができる。
尚、請求温水料金における上記熱利用料金を、湯水の消費量が多いほど段階的に安くなるように設定して、各住居Hに対して湯水の消費促進を図っても構わない。また、管理組合等により予め設定された温水の従量単価に従って、湯水流量計M3の指針値から算出される料金のみを、上記請求温水料金としても構わない。
【0043】
また、課金処理装置80には、上記湯水流量計M3から各住居Hへの湯水の供給量が入力される以外に、高温槽温度センサ10Hから、高温槽3Hの湯水の温度が入力される。そして、課金処理装置80は、予め設定された標準的な水道水の温度、又は温度センサ(図示せず)により計測した水道水の温度に対する、上記高温槽温度センサ10Hで計測した湯水の温度差と、上記各住居Hへの湯水の供給量とから、湯水供給手段Csにより各住居Hへ供給された湯水の熱量を各別に検知することができる。
尚、住居用湯水供給路19に、湯水供給手段Csにて供給される湯水の熱量を計測する熱量計を設けて、この熱量計により上記湯水の熱量を検知しても構わない。
【0044】
そして、課金処理装置80には、熱量計測手段の計測結果に基づいて、各住居Hの給湯器におけるガスの節約量を算出し、節約量に関する節約情報を、プリンタ87から出力される各住居H毎の請求書の参考欄等に印字する節約情報出力手段83が設けられている。
このような節約情報は、発電機1が発生した熱により、各住居Hで節約することができるガスの節約量、又はその節約量とガスの従量単価等とから算出できるガスの節約料金等であり、このような節約情報を各住居H側で認識することで、定額の熱利用料金を支払っても、湯水を利用することで、それ以上の経済的な効果があることを認識することができる。
【0045】
尚、上記のように各住居H側に課金される定額の上記熱料金は、上記の節約情報出力手段83により算出される各住居Hにおけるガスの節約料金以下となるように設定されている。
また、この熱料金は、コジェネレーション装置の運転費用及び設備管理費等を住居Hの数で割った額よりも大き目に設定されている。また、熱料金を上記運転費用及び設備管理費等を住居Hの数で割った額よりも小さ目に設定して、その不足分を、一括受電により大幅にコスト低減された請求電力料金に上乗せしても構わない。
このように設定されている熱料金を各住居Hに課金することで、各住居及び管理組合側の両方においてコジェネレーションシステム設置による利益を得ることができる。
【0046】
さらに、課金処理装置80には、発電機1で消費されたガス量と、発電機1が発生した電力量及び熱量とを含む運転データを収集する運転データ収集手段84が設けられている。詳しくは、運転データ収集手段84は、発電電力計M8から発電機1が発電した電力量を収集し、その電力量から、発電機1が消費したガス量及び発電機1が発生した熱量とを算出する。尚、このように発電機1が消費したガス量及び発電機1が発生した熱量は、夫々を直接計測しても構わない。
【0047】
さらにまた、課金処理装置80には、上記運転データ収集手段84で収集した運転データに基づいて、発電機1を運転しなかった場合、即ち、発電機1にガスが供給されず、さらに発電機1が電力及び熱を発生しなかった場合において、発電機1を運転した場合を基準として、各住居Hに供給される受電電力及びガスの増加量、即ち、発電機1が発生していた電力及び熱の代わりに消費される電力量及びガス量を算出して、その増加量自身、又はその増加量と電力及びガスの従量単価等とから算出できる増加料金等の効果情報を、上記プリンタ87から出力される地域又は集合住宅における収支結果報告書等の参考欄等に印字出力する効果情報出力手段85が設けられている。
そして、管理組合は、その出力された効果情報を認識して、発電機1を運転したことによる経済効果を確実に認識することができる。
【0048】
図1及び図3に基づいて、熱回収手段Ceについて説明を加える。
熱回収手段Ceは、低温槽3Lの底部から取り出した湯水を熱回収用熱交換器2を経由して低温槽3Lの上部から戻すように流すべく配管した熱回収用循環経路11と、その熱回収用循環経路11にて低温槽3Lから取り出される湯水量に対して設定比率の量の湯水を高温槽3Hの底部から取り出して熱回収用循環経路11に供給するように配管した高温槽湯水取り出し路12と、熱回収用循環経路11に設けた熱回収用循環ポンプ13を備えて構成してある。
低温槽3Lからの湯水取り出し量と高温槽3Hからの湯水取り出し量の比率は、低温槽3Lの湯水を昇温することができ、高温槽3Hの湯水は保温できるような比率に設定してあり、熱回収用循環経路11を形成する管及び高温槽湯水取り出し路12を形成する管夫々の径を調整することにより、低温槽3Lからの湯水取り出し量と高温槽3Hからの湯水取り出し量が設定比率となるようにしてある。
【0049】
つまり、低温槽3L及び高温槽3H夫々の底部から設定比率で湯水を取り出して、熱回収用熱交換器2で加熱した後、低温槽3Lに戻すことにより、低温槽3Lには温度成層が安定して形成される状態で湯水が貯留され、その低温槽3Lの上層の温度が安定した高温層の湯水(高温層水)をオーバーフローさせて高温槽3Hに供給することにより、高温槽3Hには、深さ方向において温度偏差が無い又は小さくなる状態で且つ所定の温度範囲内に保温される状態で、湯水が貯留されるように構成してある。ちなみに、詳細は後述するが、制御部5により、低温槽3Lの湯水の温度は例えば65°C以下になるように制御される。その場合、高温槽3Hの湯水の温度は、例えば、50〜60°Cの範囲に維持されるようになる。
尚、高温槽湯水取り出し路12には、高温槽3H側から熱回収用循環経路11側への湯水の流れのみを許容する逆止弁(図示省略)が設けられており、水位が高い低温槽3Lの湯水が、熱回収用循環経路11及び高温槽湯水取り出し路12を介して、水位が低い高温槽3H側への逆流することが防止されている。また、このような逆流を防止するためには、温槽湯水取り出し路12を、上記熱回収用循環経路11とは別の循環経路により構成しても構わない。
【0050】
槽用給水手段Wbは、給水源としての水道と貯湯槽3の低温槽3Lとに接続した槽用給水路4と、その槽用給水路4に設けて低温槽3Lへの給水を断続する槽用給水路開閉弁V1とを備えて構成してある。
【0051】
図1及び図3に基づいて、湯水供給手段Csについて説明を加える。
湯水供給手段Csには、高温槽3Hの底部から取り出した湯水を複数の住居Hを経由して低温槽3Lの上部に戻すように流すべく配管した給湯用循環経路14と、その給湯用循環経路14における住居経由箇所よりも上流側に設けた給湯用循環ポンプ15を備え、給湯用循環経路14における給湯用循環ポンプ15の設置箇所よりも上流側に、上流側開閉弁V2を設け、給湯用循環経路14における住居経由箇所よりも下流側に下流側開閉弁V3を設けてある。
【0052】
更に、貯湯槽迂回路16を、給湯用循環経路14における、上流側開閉弁V2の設置箇所及び給湯用循環ポンプ15の設置箇所の両者の間の箇所と、住居経由箇所及び下流側開閉弁V3の設置箇所の両者の間の箇所とに接続して、その貯湯槽迂回路16を通して、貯湯槽3を迂回させる状態で給湯用循環経路14にて湯水を循環させることができるようにしてある。その貯湯槽迂回路16には、逆止弁17と貯湯槽迂回路開閉弁V4を設けてある。
更に、給水源としての水道に接続した循環用給水路18を、給湯用循環経路14における、上流側開閉弁V2の設置箇所と給湯用循環ポンプ15の設置箇所との間の箇所に接続して、水道水を給湯用循環経路14に供給するように構成し、その循環用給水路18には、循環用給水路開閉弁V5を設けてある。従って、循環用給水手段Wcは、循環用給水路18と循環用給水路開閉弁V5にて構成してある。尚、前述の槽用給水路4及び循環用給水路18夫々の通水量を合わせた通水量を計測する共用部水道水流量計M2を設けてある。
【0053】
つまり、給湯用循環ポンプ15を作動させ、上流側開閉弁V2及び下流側開閉弁V3を開弁し、貯湯槽迂回路開閉弁V4及び循環用給水路開閉弁V5を閉弁した状態では、図3に示すように、湯水は、高温槽3Hから取り出され、給湯用循環経路14を流れて低温槽3Lに戻る状態、つまり、貯湯槽3を通して給湯用循環経路14にて湯水を循環させる通常循環状態となる。
又、給湯用循環ポンプ15を作動させ、上流側開閉弁V2及び下流側開閉弁V3を閉弁し、貯湯槽迂回路開閉弁V4及び循環用給水路開閉弁V5を開弁した状態では、湯水は給湯用循環経路14と貯湯槽迂回路16とを流れる状態となるので、貯湯槽迂回路16を通して給湯用循環経路14にて湯水を循環させ且つ給湯用循環経路14に循環用給水路18を通じて水道水が供給される給水循環状態となる。
つまり、湯水供給手段Csは、通常循環状態と給水循環状態とに切り換え自在なように構成してある。
【0054】
次に、制御部5の制御動作を説明する。
先ず、発電機1及び商用電源62により住居H及び共用電力消費機器67に給電する給電制御について説明する。
【0055】
制御部5は、1日に対して発電機1の運転時間帯(例えば、電力需要の多い時間帯として定めた14時から24時までの10時間)を設定し、その運転時間帯において発電機1を運転し、その他の時間帯は発電機1を停止させるように、発電機1を毎日自動運転する。尚、このように発電機1の運転時間帯を設定する手段を運転時間帯設定手段と呼ぶ。また、この運転時間帯設定手段は、地域又は集合住宅における過去の電力需要実績を収集して、その電力需要実績を用いて、高効率に発電機1を運転させることができる時間帯を導出し、その時間帯を運転時間帯に設定するように構成することもできる。
【0056】
そして、発電機1の運転中は、外部電力負荷に対して発電機1及び蓄電部65から給電され、外部電力負荷に対して発電機1の出力が余るときは、その余剰電力が蓄電部65に蓄電される状態となり、制御部5は、そのように発電機1の運転中は、外部電力負荷に対して発電機1及び蓄電部65の出力が不足する場合には、その不足分が商用電源62にて補われるように連系装置63を制御する。
又、発電機1の停止中は、外部電力負荷に対して蓄電部65から給電される状態となり、制御部5は、そのように発電機1の停止中は、外部電力負荷に対して蓄電部65の出力が不足する場合には、その不足分が商用電源62にて補われるように連系装置63を制御する。
【0057】
更に、制御部5は、商用電源62からの供給電力が深夜電力となる時間帯においては、蓄電部65の蓄電容量を監視して、蓄電部65の蓄電容量が設定上限値となるように、蓄電部65への蓄電を制御する。ちなみに、蓄電部65の蓄電容量の監視は、蓄電部65の電圧等に基づいて、制御部5に内蔵の蓄電容量演算部にて蓄電部65の蓄電容量を演算して行うことになる。
つまり、蓄電部65には、発電機1における外部電力負荷に対する余剰電力、及び、商用電源62の深夜電力が蓄電されることになる。
【0058】
次に、貯湯槽3の湯水を複数の住居Hに供給する給湯制御について、図3に基づいて説明する。
制御部5には、水位センサ9、低温槽温度センサ10L及び高温槽温度センサ10H夫々の検出情報が入力され、冷却水循環ポンプ8、熱回収用循環ポンプ13及び給湯用循環ポンプ15夫々の発停制御、槽用給水路開閉弁V1、上流側開閉弁V2、下流側開閉弁V3、貯湯槽迂回路開閉弁V4及び循環用給水路開閉弁V5夫々の開閉制御を行うように構成してある。
又、制御部5には、設定上限温度及び設定下限温度を予め設定して記憶させてある。ちなみに、設定上限温度としては、熱回収用熱交換器2において貯湯槽3からの湯水にて発電機1のガスエンジンの冷却水を冷却できてガスエンジンの過熱を防止できるように、貯湯槽3の低温槽3Lに貯留される湯水の温度の上限値として設定するものであり、例えば65°Cに設定する。
又、湯は温度が低くなると水質を維持し難いので、設定下限温度としては、各住居Hに供給される湯の水質を維持できるように、貯湯槽3の高温槽3Hに貯留される湯水の温度の下限値として設定するものであり、例えば50°Cに設定する。
【0059】
そして、制御部5は、低温槽温度センサ10Lにて検出される低温槽温度及び高温槽温度センサ10Hにて検出される高温槽温度に基づいて、低温槽温度が設定上限値よりも低く且つ高温槽温度が設定下限値よりも高いときは、熱回収用循環ポンプ13を作動させて熱回収手段Ceを湯水循環作動させ且つ湯水供給手段Csを通常循環状態にする通常運転制御を実行し、低温槽温度が設定上限値以上で且つ高温槽温度が設定下限値よりも高いときは、熱回収用循環ポンプ13を停止させて熱回収手段Ceの湯水循環作動を停止させ且つ湯水供給手段Csを通常循環状態にする熱回収停止運転制御を実行し、低温槽温度が設定上限値よりも低く且つ高温槽温度が設定下限値以下のときは、熱回収手段Ceを湯水循環作動させ且つ湯水供給手段Csを給水循環状態にする給水循環運転制御を実行する。
制御部5は、通常運転制御、熱回収停止運転制御及び給水循環運転制御夫々の運転制御の実行中は、水位センサ9の検出水位に基づいて、高温槽3Hの水位が設定水位になるように、槽用給水路開閉弁V1を開閉制御する。
つまり、制御部5を用いて、制御手段を構成してある。
【0060】
又、制御部5は、発電機1の運転を停止させている時間帯においては、低温槽温度センサ10L及び高温槽温度センサ10Hの検出情報に関係なく、熱回収手段Ceの湯水循環作動を停止させ且つ湯水供給手段Csを通常循環状態とする発電機停止時運転制御を実行する。
制御部5は、発電機停止時運転制御の実行中は、水位センサ9の検出水位に基づいて、高温槽3Hの水位が設定水位になるように、槽用給水路開閉弁V1を開閉制御する。
【0061】
又、制御部5は、操作部22から点検用運転制御の実行が指示されると、低温槽温度センサ10L及び高温槽温度センサ10Hの検出情報に関係なく、熱回収手段Ceの湯水循環作動を停止させ且つ湯水供給手段Csを給水循環状態にする点検用運転制御を実行する。
【0062】
以下、図3に基づいて、通常運転制御おける制御部5の制御動作について説明を加える。尚、図3では、夫々の開閉弁において、開弁状態を白抜き状態にて、閉弁状態を塗りつぶし状態にて示す。
【0063】
通常運転制御においては、冷却水循環ポンプ8、熱回収用循環ポンプ13及び給湯用循環ポンプ15を作動させ、上流側開閉弁V2及び下流側開閉弁V3を開弁し、貯湯槽迂回路開閉弁V4及び循環用給水路開閉弁V5を閉弁する。つまり、熱回収手段Ceは湯水循環作動され、湯水供給手段Csは、貯湯槽3を通して給湯用循環経路14にて湯水を循環させる通常循環状態に切り換えられる。
すると、エンジン冷却水は熱回収用熱交換器2を通って循環し、貯湯槽3の湯水は、熱回収用循環経路11にて、低温槽3L及び高温槽3Hから設定比率で取り出されて熱回収用熱交換器2を通って低温槽3Lの上部から戻るように循環し、給湯用循環経路14にて、高温槽3Hから取り出されて複数の住居Hを巡って低温槽3Lの上部に戻るように循環する。
つまり、低温槽3L及び高温槽3Hから設定比率で取り出された湯水が熱回収用熱交換器2におけるエンジン冷却水との熱交換作用にて加熱されて、低温槽3Lに戻されることにより、低温槽3Lの湯水が加熱され、その低温槽3Lの上層の温度が安定した高温層の湯水がオーバーフローして高温槽3Hに供給されるので、高温槽3Hには温度が安定する状態で湯水が貯留され、その高温槽3Hの温度が安定した湯水が複数の住居Hにわたって循環して、そのように循環する湯水が各住居Hで消費されることになる。
【0064】
次に、図4に基づいて、各住居Hに設ける給湯器Kについて説明する。
給湯器Kは、住居用湯水供給路19から供給される湯水と住居用給水路21から供給される水とを混合する混合部Kmと、その混合部Kmから湯水が加熱対象として供給される加熱部Khと、給湯目標温度を設定する給湯温度設定部等を備えたリモコン操作部31を備えて構成してある。
【0065】
加熱部Khは、混合部Kmから給水路32を通じて供給される湯水を加熱して、加熱後の湯水を給湯路33に供給する給湯用熱交換器34と、追焚用循環路35を通流する浴槽(図示省略)の湯水を加熱する追焚用熱交換器36と、それら給湯用熱交換器34及び追焚用熱交換器36を加熱するガスバーナ37と、加熱部Khの作動を制御する加熱制御部38等を備えて構成してある。
【0066】
ガスバーナ37には、住居用ガス供給路20を接続し、その住居用ガス供給路20には、ガス供給を断続するガス断続弁39、及び、ガス供給量を調整するガス比例弁40を設けてある。
【0067】
給水路32には、供給される湯水の温度を検出する給水温度センサ41、供給される湯水の流量を検出する給水量センサ42を設け、給水路32と給湯路33とを給水バイパス路43にて接続してある。
給湯路33には、上流側から順に、給湯用熱交換器34からの湯水と給水バイパス路43からの水との混合比を調整するミキシング弁45、湯水の量を調整する水比例弁50と、ミキシング弁45にて混合された湯水の温度を検出する給湯温度センサ44を設け、給湯路33の先端には、給湯栓49を接続してある。
給湯路33から分岐した湯張り路46を追焚用循環路35における往路部分に接続し、湯張り路46には湯張り用開閉弁47を設けてある。
又、追焚用循環路35における復路部分には、浴槽水を循環させる浴槽用循環ポンプ48を設けてある。
【0068】
混合部Kmは、住居用湯水供給路19(即ち、湯水供給手段Cs)から供給される湯水と住居用給水路21から供給される水との混合比を調整するミキシング弁51と、住居用湯水供給路19からミキシング弁51への湯水供給を断続する湯水供給路開閉弁52と、住居用湯水供給路19からミキシング弁51へ供給される湯水の温度(以下、循環湯水温度と称する場合がある)を検出する循環湯水温度センサ53と、住居用給水路21からミキシング弁51へ供給される水の温度(混合部給水温度と称する場合がある)を検出する給水温度センサ54と、ミキシング弁51から流出した湯水の温度(以下、混合湯水温度と称する場合がある)を検出する混合温度センサ55と、混合部Kmの作動を制御する混合制御部56等を備えて構成してある。
【0069】
そして、給湯器Kは、上記加熱制御部38及び上記混合制御部56にて構成される給湯器制御部を備え、この給湯器制御部は、循環湯水温度センサ53で検出された湯水供給手段Csからの湯水の温度が給湯目標温度以上のときは、混合温度センサ55で検出される混合後の湯水の温度が給湯目標温度になるように、ミキシング弁51を働かせて、湯水供給手段Csからの湯水と給水源からの水との混合比率を調整し、そのように混合された湯水が加熱部Khにて加熱されずに出湯されるので、給湯目標温度又は略給湯目標温度の湯水が得られる。
【0070】
一方、給湯器制御部は、循環湯水温度センサ53で検出された湯水供給手段Csからの湯水の温度が給湯目標温度よりも低いときは、混合温度センサ55で検出される混合後の湯水の温度が、給湯目標温度への温度調節が安定して行えるような混合目標温度になるように、ミキシング弁51を働かせて、湯水供給手段Csからの湯水と給水源からの水との混合比率を調整し、給湯温度センサ44で検出される湯水の温度が給湯目標温度になるように、ガス比例弁40を働かせて、加熱部Khの加熱量を調整するので、湯水供給手段Csからの湯水の温度と給湯目標温度との差が小さいときでも、給湯目標温度又は略給湯目標温度の湯水が得られる。つまり、ガスバーナ37の燃焼安定性を確保するために、ガスバーナ37の燃焼量は所定の最小燃焼量よりも小さくは絞れないようにしてある。 要するに、湯水供給手段Csにて供給される湯水の温度は、供給対象住居群における湯水使用量により変動するが、湯水供給手段Csにて供給される湯水の温度が給湯目標温度以上のとき及び給湯目標温度よりも低いときのいずれにおいても、各住居Hでは、給湯目標温度又は略給湯目標温度の湯水を得ることができる。
【0071】
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ) 上記実施の形態においては、蓄電部65を設けて発電機1が発生した電力を蓄電可能に構成したが、この蓄電部65を設けない場合には、制御部5は、設定した運転時間帯において、夫々の住居用電力計M7で計測された電力及び共用電力の和(電力需要)が発電機1の定格運転時の定格電力出力よりも充分大きい場合には定格運転を行ない、それ以外の場合には常に電力出力が電力需要よりも所定量小さくなる電力追従運転を行なう、所謂電主運転を行なうように、発電機1に投入するガス流量等を調整し、発電機1の運転を制御する。そして、このように発電機1を電主運転することで、商用電源62への逆潮流が防止される。また、このように電力需要を計測する場合には、夫々の住居用電力計M7を用いる以外に、適当な設置箇所に設置された電力計測計を用いることができ、例えは、給電線68の各住居H及び共用電力消費機器67に分岐する手前に設置した電力計を用いて電力需要を計測することができる。
【0072】
しかし、運転時間帯において発電機1を電主運転する場合において、例えば、予想よりも電力負荷が小さくて、発電機1から充分な排熱を得ることができない場合がある。
そこで、本コジェネレーションシステムは、各住居Hに対して運転時間帯において電力消費の促進を行なって、コジェネレーション装置の運転状態を高効率な定格運転状態又はそれに近い運転状態とすることができ、その詳細の構成について以下に説明する。
【0073】
地域又は集合住宅において、過去の電力需要実績から予測される予測電力需要、及びこの予測電力需要に対して発電機1を電主を行なった場合の電力出力が、図5に示すような状態であり、制御部5において設定された発電機1の運転時間帯が14時から24時までの10時間であったとすると、この運転時間帯において、予測電力需要が発電機1の定格電力出力よりも大きく発電機1を定格運転することができると予測される定格運転時間帯が18時から24時までの6時間となり、予測電力需要が発電機1の定格電力出力よりも小さいと予測される低需要時間帯が14時から18時までの4時間となる。
そして、本コジェネレーションシステムは、このような低需要時間帯において各住居Hにおける電力消費の促進を行なうべく、課金処理装置80には、この14時から18時までの4時間である低需要時間帯を、電力単価の割引対象である割引対象時間帯に設定する割引対象時間帯設定手段89を備える。
【0074】
さらに、検針手段81は、住居用電力計M7の指針値を自動検針するに、上記割引対象時間帯の開始時である14時と終了時である18時の住居用電力計M7の指針値を記憶手段86に格納し、その格納された夫々の指針値から、割引対象時間帯において各住居Hに供給された電力量と、その他の通常時間帯(即ち、0時から14時までの14時間と、18時から24時までの6時間)において各住居Hに供給された電力量とを区別して得るように構成されている。
また、課金処理装置80の記憶手段86には、通常時間帯において適用される通常電力従量単価と、その通常電力従量単価より安く設定され、割引対象時間帯において適用される割引電力単価とが格納されている。
【0075】
そして、課金手段82は、電力の供給に対する対価として、上記のようにして得た割引対象時間帯の電力量と上記割引電力従量単価とから割引電力料金を算出し、上記のようにして得た通常時間帯の電力量と上記通常電力従量単価とから通常電力料金を算出し、その割引電力料金と通常電力料金とを請求電力料金として、課金処理装置80に接続されたプリンタ87から出力される各住居H毎の請求書に印字して、請求電力料金の課金処理を行なう。
【0076】
即ち、割引対象時間帯において適用される割引電力単価が、その他の通常時間帯において適用される通常電力単価よりも安く設定されている旨を、例えば通信回線を介して各住居H側に設けられた表示部等に表示することで、各住居Hに対して割引対象時間帯における電力消費の促進を行なうことができ、割引対象時間帯における発電機1の運転状態を高効率な定格運転状態又はそれに近い運転状態とすることができる。よって、この割引対象時間帯において発電機1は安定して且つ多くの排熱を発生するようになり、本コジェネレーションシステムのごとく、湯水を他の熱源で再加熱することなく各住居Hの給湯器Kに供給した場合でも、その湯水の温度を安定したものとし、できるだけ多くの湯水を各住居Hに供給することができる。
さらに、上記割引対象時間帯設定手段89は、上記割引対象時間帯を、運転時間帯において発電機1を定格運転可能と予測される定格運転時間帯の前の時間帯に設定するように構成されており、各住居Hで熱需要が大きくなる時間帯の前に、充分の湯水を貯湯槽3に貯留しておくことができ、例えば、定格運転時間帯等において予測以上に熱需要が増加しても、余裕を持って各住居Hに湯水を供給することができる。
尚、上記の割引対象時間帯は、上記定格運転時間帯の前であることが好ましいが、別に後でも構わない。また、割引対象時間帯と定格運転時間帯とは連続していなくても構わず、例えば、図5に示すような予測電力需要の場合においては、9時から13時までの4時間を割引対象時間帯としても構わない。
【0077】
(ロ) 上記の実施形態においては、熱回収手段Ceを、低温槽3Lと高温槽3Hから設定比率で湯水を取り出すように構成する場合について例示したが、低温槽3Lのみから湯水を取り出すように構成しても良い。
【0078】
(ハ) 上記の実施形態においては、給湯器Kは、混合部Km及び加熱部Khの両方を備えて構成する場合について例示したが、混合部Kmを省略しても良い。
【0079】
(ニ) 槽用給水手段Wbの具体構成は、上記の実施形態において例示した構成に限定されるものではない。例えば、槽用給水路4を熱回収用循環経路11における熱回収用熱交換器2の設置箇所よりも上流側部分に接続して、熱回収用循環経路11を通じて低温槽3Lに給水するように構成しても良い。この場合、槽用給水路4を熱回収用循環経路11に直接接続して、常時、槽用給水路4が熱回収用循環経路11に連通する状態としても良いし、あるいは、槽用給水路4を三方弁を介して熱回収用循環経路11に接続して、三方弁により、槽用給水路4を熱回収用循環経路11に対して連通させる状態と連通を断つ状態とに切り換えて、低温槽3Lへの給水を断続するように構成しても良い。
【0080】
(ホ) 低温槽3Lと高温槽3Hとの間の湯水の温度の関係は、供給対象住居群における湯水使用量の変動、発電機1から供給される熱量の変動等に伴い変化するものであり、低温槽3Lの湯水の温度が高温槽3Hの湯水の温度よりも低い場合が多いが、低温槽3Lの湯水の温度が高温槽3Hの湯水の温度以上になる場合もある。
【0081】
(へ) 上記の実施形態のように、発電機1をガスエンジン等のエンジンにて駆動されるエンジン駆動の回転式にて構成する場合、熱回収用熱交換器2に供給する発電機1が発生する熱としては、上記の実施形態において例示したエンジン冷却水以外に、エンジンの排ガスを供給したり、エンジン冷却水と排ガスの両方を供給したりするように構成しても良い。尚、発電機1をエンジン駆動の回転式にて構成する場合、エンジンとしては、上記の実施形態において例示した都市ガスを燃料とするもの以外に、LPガス、石油、ガソリン等種々の燃料を用いるものを使用することができる。
又、発電機1は、上記の実施形態において例示した如きエンジン駆動の回転式にて構成する以外に、ガスタービンにて駆動するガスタービン駆動の回転式にて構成しても良い。発電機1をガスタービン駆動の回転式にて構成する場合、熱回収用熱交換器2には発電機1が発生する熱としてガスタービンの排ガスを供給するように構成する。
又、発電機1としては、上記の如き回転式に限定されるのではなく、例えば、各種の燃料電池にて構成することができる。発電機1を燃料電池にて構成する場合は、熱回収用熱交換器2には発電機1が発生する熱として燃料電池の冷却水を供給するように構成する。
【0082】
(ト) 上記の実施形態においては、1台の貯湯槽3に対して発電機1を1台設ける場合について例示したが、1台の貯湯槽3に対して発電機1を複数台設けても良い。この場合、例えば、複数台の発電機1夫々に熱回収用熱交換器2を1台ずつ設けて、それら複数の熱回収用熱交換器2を並列状態にて貯湯槽3に接続する構成を採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 コジェネレーションシステムの全体構成を示すブロック図
【図2】 コジェネレーションシステムに設けられた課金処理装置の構成を示すブロック図
【図3】 コジェネレーションシステムにおける通常運転制御での湯水流動状態を示すブロック図
【図4】 コジェネレーションシステムの給湯器の構成を示すブロック図
【図5】 地域又は集合住宅における予測電力需要と発電機の電力出力との変化状態を示すグラフ図
【符号の説明】
1 発電機(コジェネレーション装置)
2 熱回収用熱交換器
3 貯湯槽
3H 高温槽
3L 低温槽
5 制御手段
9 水位検出手段
10H 高温槽温度検出手段
10L 低温槽温度検出手段
11 熱回収用循環経路
14 給湯用循環経路
16 貯湯槽迂回路
82 課金手段
83 節約情報出力手段
84 運転データ収集手段
85 効果情報出力手段
89 割引対象時間帯設定手段
M3 湯水流量計(水量計測手段)
M7 住居用電力計(電力計測手段)
Ce 熱回収手段
Cs 湯水供給手段(熱回収用水供給手段)
H 住居
K 給湯器
Wb 給水手段

Claims (8)

  1. 地域又は集合住宅に設けられ電力及び熱を発生するコジェネレーション装置と、
    前記コジェネレーション装置で発生した熱を、熱回収用水との熱交換により回収する熱回収手段と、
    前記熱回収用水を貯留する貯湯槽と、
    前記貯湯槽に貯留されている前記熱回収用水を、前記コジェネレーション装置以外の熱源により再加熱することなく、前記地域又は集合住宅に含まれる各住居の給湯器に供給する熱回収用水供給手段と、
    前記熱回収用水供給手段により前記各住居の給湯器へ供給された水量を各別に計測する水量計測手段とを備えたコジェネレーションシステムであって、
    前記熱回収用水の供給に対する対価として、前記水量計測手段の計測結果を用いて算出した請求温水料金の前記各住居への課金処理を行なう課金手段と、
    前記熱回収用水供給手段により前記各住居の給湯器へ供給された前記熱回収用水の熱量を検知して、前記検知された熱量に基づいて前記各住居の給湯器におけるガスの節約量を算出し、前記節約量に関する節約情報を、前記各住居毎に出力する節約情報出力手段と、を備えたコジェネレーションシステム。
  2. 前記請求温水料金が、前記水量計測手段の計測結果に基づいて算出した請求水料金と、予め定額に設定されている請求熱利用料金とである請求項1に記載のコジェネレーションシステム。
  3. 前記コジェネレーション装置で消費されたガス量と、前記コジェネレーション装置で発生した電力量及び熱量とを含む運転データを収集する運転データ収集手段と、
    前記運転データ収集手段で収集した運転データに基づいて、前記コジェネレーション装置で発生した電力及び熱に代えて、前記各住居に商用電源からの受電電力とガスとを供給する場合における、前記各住居へ供給される受電電力量及びガス量の増加量を算出し、前記増加量に関する効果情報を出力する効果情報出力手段を備えた請求項1又は2に記載のコジェネレーションシステム。
  4. 地域又は集合住宅に設けられ電力及び熱を発生するコジェネレーション装置と、
    前記コジェネレーション装置で発生した熱を、熱回収用水との熱交換により回収する熱回収手段と、
    前記熱回収用水を貯留する貯湯槽と、
    前記貯湯槽に貯留されている前記熱回収用水を、前記コジェネレーション装置以外の熱源により再加熱することなく、前記地域又は集合住宅に含まれる各住居の給湯器に供給する熱回収用水供給手段と、
    前記熱回収用水供給手段により前記各住居の給湯器へ供給された水量を各別に計測する水量計測手段と、を備えたコジェネレーションシステムであって、
    前記熱回収用水の供給に対する対価として、前記水量計測手段の計測結果を用いて算出した請求温水料金の前記各住居への課金処理を行なう課金手段を備え、
    前記コジェネレーション装置が発生した電力が、商用電源から一括受電した電力と合わせて前記各住居に供給されるように構成され、
    前記各住居へ供給された電力量を各別に計測する電力計測手段を備え、
    前記課金手段が、前記電力の供給に対する対価として、前記電力計測手段の計測結果に基づいて算出した電力料金の前記各住居への課金処理を行なうように構成されているコジェネレーションシステム。
  5. 地域又は集合住宅に設けられ電力及び熱を発生するコジェネレーション装置と、
    前記コジェネレーション装置で発生した熱を、熱回収用水との熱交換により回収する熱回収手段と、
    前記熱回収用水を貯留する貯湯槽と、
    前記貯湯槽に貯留されている前記熱回収用水を、前記コジェネレーション装置以外の熱源により再加熱することなく、前記地域又は集合住宅に含まれる各住居の給湯器に供給する熱回収用水供給手段とを備えたコジェネレーションシステムであって、
    前記コジェネレーション装置の運転時間帯を設定する運転時間帯設定手段と、
    前記運転時間帯における前記地域又は集合住宅の電力需要が前記コジェネレーション装置の定格電力出力よりも小さいと予測される低需要時間帯の一部又は全部を、電力単価の割引対象である割引対象時間帯に設定する割引対象時間帯設定手段と、
    前記各住居へ供給された電力量を各別に計測すると共に、前記割引対象時間帯の電力量をその他の通常時間帯の電力量とは区別して計測可能な電力計測手段と、
    前記電力の供給に対する対価として、前記電力計測手段の計測結果である前記割引対象時間帯の電力量と通常電力単価よりも安く設定されている割引電力単価とから算出した割引電力料金と、前記電力計測手段の計測結果である前記通常時間帯の電力量と前記通常電力単価とから算出した通常電力料金との前記各住居への課金処理を行なう課金手段を備えたコジェネレーションシステム。
  6. 前記割引時間帯設定手段が、前記運転時間帯において、前記コジェネレーション装置を定格運転可能と予測される定格運転時間帯の前の時間帯を、前記割引時間帯に設定する手段である請求項に記載のコジェネレーションシステム。
  7. 前記貯湯槽が、低温槽と高温槽とを備えると共に、前記低温槽の上層に形成される高温層水が前記高温槽にオーバーフロー状態にて供給されるように構成され、
    前記低温槽に給水する給水手段を備え、
    前記熱回収手段は、前記低温槽及び前記高温槽の内の少なくとも前記低温槽から取出した前記熱回収用水を再び前記低温槽に循環させる熱回収用循環経路と、前記コジェネレーション装置で発生した熱と、前記熱回収用循環経路を流通する前記熱回収用水との熱交換を行なう熱回収用熱交換器とを備え、
    前記熱回収用水供給手段は、前記高温槽から取出した前記熱回収用水を再び前記低温槽に循環させ、内部に流通する熱回収用水が前記各住居の給湯器に供給される供給用循環経路を備える請求項1からの何れか1項に記載のコジェネレーションシステム。
  8. 地域又は集合住宅に設けられ電力及び熱を発生するコジェネレーション装置と、
    前記コジェネレーション装置で発生した熱を、熱回収用水との熱交換により回収する熱回収手段と、
    前記熱回収用水を貯留する貯湯槽と、
    前記貯湯槽に貯留されている前記熱回収用水を、前記コジェネレーション装置以外の熱源により再加熱することなく、前記地域又は集合住宅に含まれる各住居の給湯器に供給する熱回収用水供給手段と、
    前記熱回収用水供給手段により前記各住居の給湯器へ供給された水量を各別に計測する水量計測手段と、を備えたコジェネレーションシステムであって、
    前記熱回収用水の供給に対する対価として、前記水量計測手段の計測結果を用いて算出した請求温水料金の前記各住居への課金処理を行なう課金手段を備え、
    前記貯湯槽が、低温槽と高温槽とを備えると共に、前記低温槽の上層に形成される高温層水が前記高温槽にオーバーフロー状態にて供給されるように構成され、
    前記低温槽に給水する給水手段を備え、
    前記熱回収手段は、前記低温槽及び前記高温槽の内の少なくとも前記低温槽から取出した前記熱回収用水を再び前記低温槽に循環させる熱回収用循環経路と、前記コジェネレーション装置で発生した熱と、前記熱回収用循環経路を流通する前記熱回収用水との熱交換を行なう熱回収用熱交換器と、を備え、
    前記熱回収用水供給手段は、前記高温槽から取出した前記熱回収用水を再び前記低温槽に循環させ、内部に流通する熱回収用水が前記各住居の給湯器に供給される供給用循環経路を備えるコジェネレーションシステム。
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