JP4470409B2 - 固体撮像素子の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体撮像素子の製造方法に係わり、いわゆる裏面照射型の固体撮像素子の製造方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】
図8に従来のCMOS型固体撮像素子(CMOSセンサー)の概略断面図を示す。
このCMOS型固体撮像素子50は、シリコン基板51の表面付近に受光センサー部52を構成する半導体領域60が形成され、受光センサー部52の上方に、層間絶縁層61を介して複数層の配線層62が形成された配線部53が形成され、さらにその上に、カラーフィルター63及びオンチップレンズ64を含むレンズ部54が形成されている。
【0003】
そして、光をレンズ部54側から入射させて、受光センサー部52の半導体領域60において、光電変換させて得られる電荷を蓄積した後、受光センサー部52に蓄積された電荷を、図示しない画素選択手段や信号検出手段を用いて、検出する。
【0004】
ところで、半導体デバイスの高集積化に伴い、トランジスタ及び他の半導体素子をより縮小して実装密度をさらに高める傾向にある。
このため、CMOSセンサーにおいても、素子を高集積化することが求められる。
【0005】
しかしながら、図8に示した従来のCMOSセンサーでは、配線部53上に形成されたレンズ部54から、配線部53を通して受光センサー部52に光を照射して検出する構成となっているため、デバイスの高集積化が進むことにより、配線層62等の障害物により入射光のケラレを生じて、充分な光を受光センサー部52に照射することができなくなる。
【0006】
そこで、裏面側(配線部とは反対側)より受光センサー部に光を照射することにより、配線層等の障害物の影響を受けず、実効開口率100%を達成することが可能になり、大幅に感度を上げることができる。
このことから、裏面側(配線部とは反対側)より受光センサー部に光を照射する構成のCMSセンサー、いわゆる裏面照射型CMOSセンサーの開発が行われている(例えば特許文献1参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開2003−31785号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述した裏面照射型のCMOSセンサーでは、光の検出感度を上げるために、なるべく裏面側のシリコン層を薄膜化する必要がある。
【0009】
そして、一般的な半導体装置では、バックグラインダーを使用することにより、シリコン基板のウエハーの裏面を研磨して薄膜化している。
【0010】
これに対して、裏面照射型CMOSセンサーの場合には、充分な感度を得るために、裏面側のシリコン層を残す膜厚を数μm程度とする必要がある。即ち、一般的な半導体と比較して、裏面側のシリコン層をかなり薄くする必要がある。
さらに、裏面側のシリコン層の膜厚の均一性が充分でないと、感度にバラツキが生じるので、シリコン層の膜厚の均一性が要求される。
【0011】
しかしながら、上述したバックグラインダーによる研磨を行う方法では、研磨の厚さの精度や平坦性が充分でなく、750μmのシリコン基板を研磨して、均一に数μmのシリコン層を残すことが困難である。
【0012】
上述した問題の解決のために、本発明においては、感度のバラツキが少なく、充分な感度が得られる固体撮像素子を製造することを可能にする固体撮像素子の製造方法を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の固体撮像素子の製造方法は、半導体基板と中間層と半導体層とを積層させて成る基板のウエハーに対して、半導体層に受光センサー部の半導体領域を形成する工程と、この半導体層の表面上に配線層を形成する工程と、ウエハーの裏面側の半導体基板に溝を形成する工程と、この溝からエッチング液を供給して中間層をエッチングすることにより、中間層及び半導体基板を除去する工程とを有するものである。
【0014】
上述の本発明の固体撮像素子の製造方法によれば、半導体層に受光センサー部の半導体領域を形成し、ウエハーの裏面側の半導体基板に溝を形成し、溝からエッチング液を供給して中間層をエッチングすることにより中間層及び半導体基板を除去するので、受光センサー部の半導体領域が形成された半導体層が残る。
そして、残った半導体層の裏面側に、例えばカラーフィルターやオンチップレンズ等を含むレンズ部を形成することができ、半導体層の裏面側(配線層が形成されている、半導体層の表面側とは反対側)から光を入射させる構成(裏面照射型)の固体撮像素子を製造することができる。
また、エッチング液により中間層を除去して半導体層を残すので、残る半導体層を薄くすることが可能になる。これにより、受光センサー部の半導体領域と、半導体層の裏面との間を薄くすることが可能になる。
さらに、残る半導体層の裏面は、元の積層構造の基板の状態と同様であり、均一な面となるため、受光センサー部の半導体領域と、半導体層の裏面との間の膜厚を均一にすることが可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は、半導体基板と中間層と半導体層とを積層させて成る基板のウエハーに対して、半導体層に受光センサー部の半導体領域を形成する工程と、この半導体層の表面上に配線層を形成する工程と、ウエハーの裏面側の半導体基板に溝を形成する工程と、この溝からエッチング液を供給して中間層をエッチングすることにより、中間層及び半導体基板を除去する工程とを有する固体撮像素子の製造方法である。
【0016】
また本発明は、上記固体撮像素子の製造方法において、溝を、中間層に到達するように形成する。
【0017】
また本発明は、上記固体撮像素子の製造方法において、溝を半導体基板内に形成した後に、半導体基板をエッチングするエッチング液により、溝を中間層まで到達させる。
【0018】
また本発明は、上記固体撮像素子の製造方法において、中間層の膜厚を10μm以下とする。
【0019】
また本発明は、上記固体撮像素子の製造方法において、中間層及び半導体基板を除去する工程の後、半導体層の裏面上に、少なくともオンチップレンズを形成する。
【0020】
また本発明は、上記固体撮像素子の製造方法において、溝をダイサーを用いて形成する。
【0021】
また本発明は、上記固体撮像素子の製造方法において、溝をウエハーの裏面に格子状に形成する。
【0022】
まず、本発明製法を適用する固体撮像素子の一形態の概略構成図を図1に示す。
この固体撮像素子1は、CMOS型固体撮像素子(いわゆるCMOSセンサー)を構成するものである。
この固体撮像素子1は、支持基板2の上に、層間絶縁層12を介して複数層の配線層13が形成されて成る配線部3が配置され、その上の半導体層に受光センサー部4を構成する半導体領域14が形成され、受光センサー部4の上方に、カラーフィルター15及びオンチップレンズ16を含むレンズ部5が形成されている。
支持基板2と配線部3とは、それぞれの界面付近に形成された接着層17,18により接着されている。
そして、光をレンズ部5側、即ち配線部3とは反対の裏面側から入射させるので、いわゆる裏面照射型のCMOSセンサーが構成されている。
【0023】
受光センサー部4を構成する半導体領域14は、例えばフォトダイオードから成り、光が入射する側の方が広くなるように形成されている。これにより、入射光を効率よく取り込める。
【0024】
図8に示した従来の構成では、配線層62を、オンチップレンズ64と受光センサー部52の半導体領域60との間を通る入射光の光路を妨げないように配置形成する必要がある。
これに対して、この図1に示す固体撮像素子1では、レンズ部5と受光センサー部4との間に配線層がなく、配線層による入射光のケラレを生じないため、感度の向上を図ることができる。
そして、図1に示す固体撮像素子1では、レンズ部5と受光センサー部4との距離を短くすることができるため、この点でも感度の向上を図ることができると共に、隣接画素への入射による混色の発生や周辺画素におけるシェーディングの発生を抑制することができる。
【0025】
また、この図1に示す固体撮像素子1では、配線部3に光を通す必要がないため、配線層13の配置レイアウトや設計の自由度が大きくなることから、例えば配線層13の膜厚や抵抗を最適化することができる。
そして、各画素の固体撮像素子1をより縮小化して、高集積化や小型化を図ることができる。
【0026】
次に、本発明の一実施の形態として、本発明の製造方法によって、図1の固体撮像素子1を製造する方法を説明する。
【0027】
本実施の形態では、シリコン基板23に、中間層22としてシリコン酸化膜(SiO2膜)を介してシリコン層21を形成して成るSOI基板24(図2B参照)を使用する。
そして、本実施の形態では、図2Aにウエハーの平面図を示すように、ウエハー20の裏面側に、ダイサーにより、格子状に溝25を形成する。
この溝25は、図2Bに断面図を示すように、SOI基板24のうち、シリコン基板23を貫通して、シリコン酸化膜から成る中間層22に到達するように、形成する。
【0028】
このように、ウエハー20の裏面側に、シリコン基板23を貫通して、シリコン酸化膜から成る中間層22に到達する溝25を形成することにより、その後に溝25を通じてシリコン酸化膜用のエッチング液を供給して、中間層(SiO2膜)22をエッチングすることによって、中間層(SiO2膜)とシリコン基板23とを除去することができる。これにより、受光センサー部4が形成されているシリコン層21のみを残すことができる。
【0029】
SOI基板24の各層の厚さは、シリコン基板23を例えば750μm程度、中間層(SiO2膜)22を例えば10μm以下、シリコン層21を例えば数μm(好ましくは例えば3〜5μm)とすることができる。
【0030】
続いて、図2に示した本発明製法による工程を含んで、図1に示した固体撮像素子1を製造する工程を説明する。
まず、SOI基板24のシリコン層21に、受光センサー部4を構成する半導体領域14を、例えばイオン注入により形成する。
次に、シリコン層21の上に、CVD法等により、層間絶縁層12を介して多層の配線層13が形成されて成る配線部3を形成する(以上図3A参照)。
【0031】
その後に、配線部3の表面側に接着層18を形成し、支持基板2のウエハーにも接着層17を形成する。そして、図3Bに示すように、配線部3側の接着層18と、支持基板2側の接着層17とにより、両者のウエハーを張り合わせる。
【0032】
次に、図4Cに示すように、得られたウエハーを反転させる。
そして、図4Dに示すように、ウエハーの裏面側、即ち配線部3とは反対側にあるシリコン基板23内へ、ダイサーによりSiO2膜から成る中間層22まで到達する格子状の溝25を形成する。
【0033】
その後、ウエハーの裏面側に形成された格子状の溝25へ、シリコンとSiO2の選択比のある薬液を供給することにより、図5Eに示すように、SOI基板24のSiO2膜22をエッチングして、ウエハーの裏面側の余分なシリコン基板23及びSiO2膜22を除去する。
これにより、図5Fに示すように、SOI基板24のうち、受光センサー部4となるシリコン層21のみが残る。
【0034】
その後は、図示しないが、レンズ部5のカラーフィルター15やオンチップレンズ16の形成工程を行うことにより、図1に示した固体撮像素子1を製造することができる。
【0035】
なお、図1に示した固体撮像素子1のようなCMOSセンサーでは、撮像部を構成する固体撮像素子1と共に、固体撮像素子1の駆動や制御等を行うための周辺回路部が同一の半導体チップに形成される。
従って、図示しないが、受光センサー部4の半導体領域14を形成する際に、周辺回路部のトランジスタ等の半導体領域も形成される。同様に、固体撮像素子1の配線層13を形成する際に、周辺回路部の配線層も形成される。
【0036】
上述の本実施の形態によれば、ウエハー20の裏面側のSOI基板24のうち、シリコン基板23内を貫通して、中間層(SiO2膜)22に到達する溝25を形成し、この溝25からエッチング液を供給して中間層(SiO2膜)22をエッチングすることにより、中間層(SiO2膜)22及びシリコン基板23を除去するので、受光センサー部4の半導体領域14が形成されたシリコン層21が残る。そして、この残ったシリコン層21の裏面側に、カラーフィルター15やオンチップレンズ16等を含むレンズ部5を形成することにより、裏面照射型の固体撮像素子1を製造することができる。
【0037】
また、エッチング液により中間層(SiO2膜)22を除去して、受光センサー部4の半導体領域14が形成されたシリコン層21を残すので、残るシリコン層21を数μm程度に薄くすることが可能になる。しかも、残るシリコン層21の裏面は、元のSOI基板24の状態と同様であり、均一な面となる。
従って、受光センサー部4の半導体領域14と、シリコン層21の裏面との間の膜厚を薄くかつ均一にすることができる。これにより、受光センサー部4における感度を良好にかつ均一にすることができるので、画素毎の感度のばらつきやウエハー20内の位置による感度のばらつきを抑制し、良好な感度を有する裏面照射型の固体撮像素子1を製造することができる。
従って、画素を微細化して、集積化や小型化を図った場合でも、充分な感度を有する固体撮像素子1を実現することが可能になる。
【0038】
特に、受光センサー部4のシリコン層21の膜厚を数μm以下とするときには、バックグラインダーによって研磨を行う方法では均一に薄くすることが困難になるので、本実施の形態の製造方法を採用することの有用性が高くなる。
【0039】
また、ウエハー20の状態で、ダイサーにより溝25を形成し、溝25からエッチング液を供給しているので、スループットが早い。
【0040】
また、CMOSセンサーにおいては、固体撮像素子だけでなく、周辺回路部も含めたデバイスが、同じシリコン層に形成される。
ところが、バックグラインダーを用いてウエハーの裏面を研磨する方法は、ウエハーの裏面全体をこするため、デバイスにダメージが与えられる可能性がある。
これに対して、本実施の形態の製造方法によれば、ダイサーで溝25を形成して、湿式エッチングを行っているため、デバイスへのダメージを少なくすることができる。
【0041】
さらに、本実施の形態では、SOI基板24を使用しているため、例えば既存の(市販されている)安価なSOI基板24を用いて、より安いコストで固体撮像素子1を製造することも可能になる。
【0042】
ところで、バックグラインダーによって裏面を研磨する方法において、シリコン基板の裏面を研磨して、シリコン基板のうち受光センサー部の半導体領域が形成された部分が残るように、シリコン基板を薄くする、という工程を行う代わりに、SOI基板を用いて、中間層(SiO2膜)をバッファ層として利用することにより、中間層まで達するように研磨を行い、その後中間層を除去する工程を行うことも考えられる。
しかしながら、バックグラインダーによって裏面を研磨する方法では、研磨の厚さの精度や平坦性が充分に得られないため、バッファ層とするには中間層を厚くする必要がある。このため、既存のSOI基板を用いた場合に充分な膜厚の中間層がなくてシリコン層が一部研磨されてしまうことや、中間層が厚いSOI基板を用意した場合に中間層を除去するのに時間がかかってしまうこと等の問題を生じる。
特に、中間層22の膜厚が10μm以下であるときには、バックグラインダーによって研磨を行う方法では中間層22をバッファ層として使用することが困難になるので、本実施の形態の製造方法を採用することの有用性がさらに高まることになる。
【0043】
なお、上述の実施の形態では、SOI基板24のウエハーを使用したが、本発明製法においては、SOI基板に限定されるものではなく、半導体基板と、中間層と、半導体層とを積層した構造の基板のウエハーを用いればよい。
【0044】
半導体基板には、シリコン基板や、その他の半導体から成る基板を用いることができる。
中間層は、半導体基板に対して湿式エッチングの選択性が取れるように、材料を選定する。シリコン基板に対しては、例えば、SiO2、SiN、Ti、TiN、WN、W、Cu、Al、並びにその合金等を、中間層の材料として用いることができる。
半導体層には、シリコン層や、その他の半導体層を用いることができる。半導体層の結晶状態は、特に限定されるものではなく、3層を積層させたウエハーの製造方法により、半導体基板、単結晶半導体層(半導体エピタキシャル層を含む)、多結晶半導体層のいずれの構成も考えられる。このうち、半導体基板又は単結晶半導体層により半導体層を構成した場合には、例えばイオン注入等によって半導体層に受光センサー部の半導体領域を容易に形成することができる利点を有する。
【0045】
そして、中間層の材料に対応するエッチング液を用いて、溝からエッチング液を供給することにより、中間層を除去すると共に、溝が形成された半導体基板も同時に除去することができる。
【0046】
例えばSOI基板の代わりに、Si/SiN/Siの積層構造の基板を使用した場合には、熱リン酸により中間層のSiNを湿式エッチングする。
同様に、例えば、Si/Ti/Siの積層構造の基板を使用した場合には、APM(アンモニア過水)により中間層のTiを湿式エッチングする。
例えば、Si/TiN/Siの積層構造の基板を使用した場合には、APM(アンモニア過水)により中間層のTiNを湿式エッチングする。
例えば、Si/WN/Siの積層構造の基板を使用した場合には、H2O2により中間層のWNを湿式エッチングする。
【0047】
なお、上述の実施の形態では、格子状に多数の溝25を形成したが、少なくとも1本以上の溝(例えばウエハーの直径に沿った1本の溝)を形成すれば、本発明の効果を得ることができる。
図2Aに示したように、格子状に多数の溝25を形成した場合には、ウエハー20全体の中間層22にすばやくエッチング液を浸透させることができ、エッチング工程に要する時間を短くすることができる利点を有する。
【0048】
また、上述の実施の形態では、中間層22に到達する溝25を形成したが、中間層に到達しない溝を形成した後、湿式エッチングにより溝を中間層に到達させることも可能である。その場合を次に示す。
本発明の製造方法の他の実施の形態として、図1の固体撮像素子1の製造工程の一部の工程図を図6A及び図6Bに示す。
【0049】
まず、図3A〜図4Cに示したと同じ工程を経た後に、図6Aに示すように、ダイサーによりウエハーの裏面側のシリコン基板23に溝31を形成する。このとき、溝31は中間層22に到達していない。
【0050】
次に、シリコン基板23用の湿式エッチング液、例えばHF+HNO3を用いて、図6Bに示すように、シリコン基板23をエッチングして、溝31を中間層22に到達させる。
【0051】
続いて、中間層22用の湿式エッチング液を用いて、図5Eに示したと同様に、溝31からエッチング液を供給することにより、中間層22をエッチングして、中間層22及びシリコン基板23を除去する。
その後は、図5Fに示したと同様の工程、並びにレンズ部5を形成する工程を経て、図1に示した固体撮像素子1を製造することができる。
【0052】
なお、図6Aに示した工程においては、全ての溝31が半導体基板23内にとどまっている場合だけでなく、一部の溝31が中間層22に到達している場合も、以降の工程を問題なく行うことができる。
【0053】
上述の本実施の形態によれば、先の実施の形態と同様に、受光センサー部4の半導体領域14と、シリコン層21の裏面との間の膜厚を薄くかつ均一にすることができる。これにより、受光センサー部4における感度を良好にかつ均一にすることができるので、画素毎の感度のばらつきやウエハー20内の位置による感度のばらつきを抑制し、良好な感度を有する裏面照射型の固体撮像素子1を製造することができる。
従って、画素を微細化して、集積化や小型化を図った場合でも、充分な感度を有する固体撮像素子1を実現することが可能になる。
また、ウエハーの状態で溝31を形成し、溝31からエッチング液を供給するため、スループットが早い。
また、ダイサーで溝31を形成して、湿式エッチングを行っているため、デバイスへのダメージを少なくすることができる。
【0054】
そして、本実施の形態のように、最初の溝31を形成する工程では溝31をシリコン基板23内にとどめて、中間層(SiO2膜)22に到達させないことにより、受光センサー部4が形成されるシリコン層21にまで溝31が到達してしまうことを防ぐことができる。
【0055】
従って、特に、用いたSOI基板24のSiO2膜等の中間層22が薄い場合において有効である。
そして、ダイサー等、溝31を形成する手段のバラツキよりも、中間層22の膜厚が薄い場合には、本実施の形態の方法を採用することが望ましい。
【0056】
なお、上述の各実施の形態では、ダイサーにより溝を形成するとして、説明を行ったが、溝を形成する手段は特に限定されるものではない。ダイサーを用いて溝を形成した場合には、安いコストで、かつ溝の深さのばらつきを比較的少なく(数μmの精度に)することが可能である。
【0057】
また、上述の各実施の形態では、本発明製法をCMOS型固体撮像素子に適用した場合を説明しているが、本発明はその他の構成の固体撮像素子に適用することが可能である。例えば、裏面側から光を入射させる構成としたCCD固体撮像素子にも、同様に適用することが可能である。
上述の各実施の形態に示したように、CMOS型固体撮像素子は、構成上多層の配線層が必要になるので、裏面側から光を入射させる構成として、かつ本発明製法を採用することによる効果が大きい。
【0058】
本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他様々な構成が取り得る。
【0059】
【発明の効果】
上述の本発明によれば、受光センサー部の半導体領域と、半導体層の裏面との間の膜厚を薄くかつ均一にすることができる。これにより、受光センサー部における感度を良好にかつ均一にすることができるため、画素毎の感度のばらつきやウエハー内の位置による感度のばらつきを抑制し、良好な感度を有する裏面照射型の固体撮像素子を製造することができる。
従って、画素を微細化して、集積化や小型化を図った場合でも、充分な感度を有する固体撮像素子を実現することが可能になる。
【0060】
また、本発明によれば、ウエハーの状態で半導体基板に溝を形成し、溝からエッチング液を供給するため、スループットを早くすることができる。
さらに、デバイスへのダメージを少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する固体撮像素子の一形態の概略構成図(断面図)である。
【図2】本発明製法の一実施の形態を示す図である。
A 一製造工程におけるウエハーの平面図である。
B 一製造工程における断面図である。
【図3】A、B 本発明製法による図1の固体撮像素子の製造工程の一形態を示す工程図である。
【図4】C、D 本発明製法による図1の固体撮像素子の製造工程の一形態を示す工程図である。
【図5】E、F 本発明製法による図1の固体撮像素子の製造工程の一形態を示す工程図である。
【図6】A、B 本発明製法による図1の固体撮像素子の製造工程の他の形態を示す工程図である。
【図7】従来のCMOS型の固体撮像素子の概略断面図である。
【符号の説明】
1 固体撮像素子、2 支持基板、3 配線部、4 受光センサー部、5 レンズ部、13 配線層、14 半導体領域、15 カラーフィルター、16 オンチップレンズ、17,18 接着層、20 ウエハー、21 シリコン層、22中間層(SiO2膜)、23 シリコン基板、24 SOI基板、25,31溝
Claims (7)
- 半導体基板と中間層と半導体層とを積層させて成る基板のウエハーに対して、前記半導体層に受光センサー部の半導体領域を形成する工程と、
前記半導体層の表面上に、配線層を形成する工程と、
前記ウエハーの裏面側の前記半導体基板に溝を形成する工程と、
前記溝からエッチング液を供給して前記中間層をエッチングすることにより、前記中間層及び前記半導体基板を除去する工程とを有する
ことを特徴とする固体撮像素子の製造方法。 - 前記溝を、前記中間層に到達するように形成することを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子の製造方法。
- 前記溝を前記半導体基板内に形成した後に、前記半導体基板をエッチングするエッチング液により、前記溝を前記中間層まで到達させることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子の製造方法。
- 前記中間層の膜厚を10μm以下とすることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子の製造方法。
- 前記中間層及び前記半導体基板を除去する工程の後、前記半導体層の裏面上に、少なくともオンチップレンズを形成することを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子の製造方法。
- 前記溝を、ダイサーを用いて形成することを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子の製造方法。
- 前記溝を前記ウエハーの前記裏面に格子状に形成することを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子の製造方法。
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JP2005072060A (ja) | 2005-03-17 |
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