JP4469501B2 - 掘削歯及び掘削歯組立体及び掘削歯組立体用アダプタ - Google Patents

掘削歯及び掘削歯組立体及び掘削歯組立体用アダプタ Download PDF

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Description

【0001】
(発明の分野)
本発明は概ね地面係合機器に関し、より詳細には、保持ピン構造によって互いに動作可能に相互接続された掘削歯とアダプタを含んでいる複数部片掘削歯組立体に関する。
【0002】
(発明の背景)
採鉱、建設、およびその他無数の地面係合操作で使用される掘削機器は通常、バケット・リップにわたって横に並ぶ関係で取り付けられた一連の離隔された地面係合歯を含んでいる。歯は、前方に突出して、バケット内に集める材料に係合して粉砕する。当技術分野では、比較的小さな採掘または掘削歯を比較的大きなアダプタまたは支持体に接続し、それをバケットまたは掘削機器に接続することによって得られる利点が長年認識されている。通常、アダプタまたは支持体は、バケットの前方リップおよび自由端鼻部分に取り付けるように構成されたベース部分を含んでいる。多くの適用例で、採掘歯とアダプタの間の連結は、歯の後部に開いており、アダプタの鼻部分の相当な長さにわたって、かつそこに沿って嵌まるポケットまたはめくら穴を採掘または掘削歯に与えることを含んでいる。適切なピンが、歯とアダプタを互いに動作可能な関係で動作可能に相互接続する。
【0003】
通常、特に今日の世界経済では、地面係合複数部片歯組立体を構成する構成要素は、地球上の様々な位置で製造及び/又は組立てられている。すなわち、採掘歯または先端を世界の1カ所、すなわち中国で製造または製作することができ、その歯のためのアダプタまたは支持体を世界の他の場所、すなわちメキシコで別個に製造または製作することができる。採掘歯組立体のこれらの個別部品または構成要素は、それらを配置すべき機械または装置が製造され、組み立てられる場合にのみ集められるのが一般的である。したがって、複数歯組立体の部品または構成要素は、世界の様々な製造施設で製作された部品が互いに嵌まり合い、組み合わさって動作することを可能にする自由公差を必要とする。
【0004】
当業者によって理解されるように、バケットなどに接合されたとき、掘削歯組立体はしばしば厳しい摩耗条件にさらされ、それにより急速に相当な摩耗を受ける。さらに、掘削歯組立体の操作中に発生する比較的高い力がさらに、掘削歯組立体の構成要素部品の急速な摩耗に加担する。通常、各採掘歯は、歯の前方縁部にわたって延在する切削縁部を備えており、地面への貫入およびその粉砕を容易にする。各歯の切削縁部は、歯の横方向に延在するように向けられ、掘削または採掘される作業表面と概ね平行な関係にある。
【0005】
稼働時に、歯に対してその製作中には特定のステップを適用することができるが、採掘操作中には歯の前方切削縁部が摩耗し、急速に鈍く非効率的なものになり、したがって交換を必要とする。歯組立体の複数歯構成により、組立体の採掘または掘削歯をアダプタとは無関係に交換することができるようになることが有利である。関係する掘削のタイプに応じて、所与のアダプタが5〜30のいずれかの交換歯を連続的に備えて、鋭い貫入縁部を維持することができる。当分野では、摩耗した掘削歯部品の交換は一般的であり、時として毎日行われる。
【0006】
理解できるように、掘削、採掘、または積載操作中、極端に高い垂直方向の力が、掘削機器に関連付けられた各掘削歯組立体に分与される。従来のアダプタまたは支持体は通常、平坦な上面および底面を有し、採掘歯の対応する平坦面がそこに載置している。極端な負荷条件下では、採掘または掘削歯は、ピンなどによって相互接続されてはいるが、アダプタの鼻部分に対して前方および下方に移動する傾向がある。構成要素部品間の緩い嵌合がさらに、歯とアダプタまたは支持体との間の相対的な移動に加担する。アダプタに対して歯が動く傾向は、特にポケット領域内で、かつアダプタの鼻部分に沿って、摩耗の問題を悪化させる。採掘歯およびアダプタの摺動対向面間にほこりおよび汚れが存在することが、掘削歯組立体の構成要素部品の劣化にさらに加担する。したがって、採掘歯とアダプタの間の重要な連結が、摩耗を加速させる状態にさらされ、歯ポケットの故障、および/または非常に早い段階でのアダプタ交換をもたらす可能性がある。
【0007】
地面係合操作中に各歯組立体に分与される垂直負荷は重要なものであるが、歯に分与される水平または横方向負荷もまた問題である。例えば、理解できるように、リッパおよび同様の地面係合機器に取り付けられた採掘歯に分与される水平負荷および力が重要である場合がある。したがって、各採掘歯組立体は、通常の操作中にそこに分与される水平負荷と垂直負荷の両方に対処するように構成する必要がある。当然、掘削歯が操作中に破損した場合、破損した歯構成要素が掘削された材料の残りと混ざり合うことが、後の操作、すなわち粉砕操作における重要なマテリアル・ハンドリング上の問題を生じる可能性がある。歯またはポイントが失われた場合、アダプタの鼻部分が厳しい摩耗条件に抵抗できるようになっていないため、アダプタが急速に損壊されることになる。さらに、特に掘削機バケットまたは積載器を考慮するとき、各歯組立体の水平幅を、掘削機器またはバケットの前方縁部またはリップに沿って適切な数の歯を収容できるように調整する必要がある。
【0008】
アダプタへの掘削または採掘歯の固定は、2つの相反する要求の折り合いを必要とする。一方で、アダプタに歯を固定する方法は、掘削操作中に大きな衝撃負荷を受けても、歯とアダプタを動作可能な関係で維持するのに十分強くなければならない。それでも、歯の交換が必要である、または望まれるときに、アダプタに歯を固定するためのピンが簡単に取外し可能でなければならない。しばしば、特に現場条件では、保持ピンの取外し/交換が、比較的原始的な条件下で実施される。典型的には、保持ピンは、ハンマおよびドリフト・ピンのみを用いて取り外せなければならず、これは、きつく保持されたロック係合を克服することを困難にする。
【0009】
これまで、アダプタに掘削歯を固定するための周知のピン留めシステムは、歯およびアダプタにある開口を介して水平方向または垂直方向に1本のピンまたは複数のより短いピンを挿入することを含んでいた。垂直方向に向けられたピン・システムは、ピンへの接近のしやすさを高めることが有利である。保持ピンの垂直方向付けは、ハンマを用いて保持ピンを打つための接近のしやすさを高めはするが、保持ピンを岩および他の採掘される媒介物に露出させ、それによりピンが摩耗し、極端な場合には保持ピンが外れる。さらに、垂直ピン保持システムを用いると、掘削機器の垂直方向移動が、垂直方向に向けられたピン・システムに対して働く傾向があり、それがピン・システムを摩耗させ、極端な場合には外れさせ、それにより歯とアダプタが、掘削操作中に意図的でなく分離される。
【0010】
水平方向ピン留めシステムは、採掘歯とアダプタの固定取付けを可能にするが、それに伴ういくつかの欠点も有する。理解されるように、掘削機器の前縁部またはリップにわたって固定されるとき、隣接する採掘歯組立体および/または摩耗シュラウド間の横方向または水平方向空間が最小限に抑えられる。そのような狭い空間の制約は、採掘歯の設置または取外し中に水平方向に配置される保持ピンを水平方向に打込むことを困難にする。実際、採掘歯組立体に対して水平保持ピンを打込む問題に特に対処する別の産業が知られており、水平ピン留めシステムに備わる問題に対処するために特別なデバイスが提案されている。
【0011】
したがって、掘削操作中に歯組立体に分与される極端な負荷条件に対処することができる高い強度特性を与える採掘歯組立体であって、その構成が、これまでに知られている水平および垂直ピン留めシステムに伴う問題および難点を回避するピン留めシステムに向いている組立体が必要であり、かつ望まれている。
【0012】
(発明の概要)
上述したことを鑑みて、本発明によれば、アダプタと、採掘または掘削歯と、前記アダプタと歯を互いに動作可能な組合せで相互接続するためのピン構造とを含んでいる複数部片掘削歯組立体が提供される。歯とアダプタは、それらの間に独特に構成されたインターフェースまたは連結を有する。さらに、採掘歯とアダプタの間の連結は、有利には、上述した垂直ピン・システムおよび水平ピン・システムに備わる問題を避け、それと共にこれまで知られていない他の利点を生み出すようにピン構造を指向させるように構成されている。
【0013】
本発明の複数部片歯組立体用のアダプタは、長手方向中心線に沿って互いに軸方向に位置合わせされたベース部分と鼻部分とを有する。アダプタのベース部分は、掘削機器へのアダプタの取付けを可能にするように構成されている。本発明の一態様によれば、アダプタの鼻部分が、アダプタの長手方向中心線のそれぞれ上方および下方に配設された上面および底面を有する。少なくともアダプタの鼻部分にある上面は、鼻部分の後端部から前方に、かつ鼻部分のある長さ方向距離にわたって長手方向に延在する共通縁部に沿って互いに接合された2つの側面またはファセットを有する。アダプタの上面を形成する各側面またはファセットは、アダプタの長手方向中心線の対向する横側部に配置される。アダプタはさらに、採掘または掘削歯とアダプタを互いに動作可能な組合せで取外し可能に固定し保持するために使用されるピン構造を収容するように構成されている。本発明の1つの好ましい形態では、同様に、アダプタの鼻部分の底面が、アダプタの鼻部分の後端部から前方に、かつ鼻部分のある長さ方向距離にわたって長手方向に延在する共通縁部に沿って互いに接合された2つの側面またはファセットを有する。アダプタの鼻部分の底面にある側面またはファセットは、上面にあるものと同様に、アダプタの長手方向軸の対向する横側部に配置されている。
【0014】
本発明の掘削歯組立体の採掘歯は、前方端部および後方端部を有する。歯の後方端部は、内部にアダプタの鼻部の主要な長さ方向セクションを収容するように構成されためくら穴またはソケットを画定する。採掘または掘削歯はさらに、ピン構造を収容するためのアダプタにおける構成と協働するように構成されている。
【0015】
アダプタと採掘歯を互いに動作可能な組合せで保持するためのピン構成は、本発明の精神および範囲から逸れるまたは逸脱することなく無数の異なる設計を取ることができる。1つの形態では、保持ピンは、好ましくは細長い構成を有し、それによりアダプタにあるを介して端部方向に進み、採掘歯によって画定された軸方向に位置合わせされた穴に少なくとも部分的に延在することができるようになっている。別法として、ピン構造は、採掘歯にある軸方向に位置合わせされた穴を介して部分的に延在し、その対向する端部の中間で、アダプタに画定された外縁にある開いたチャネルに動作可能に係合する。別の形態では、ピン構造は、アダプタに形成された凹部内に進み、歯にある凹部と取外し可能な関係で延在する移動可能な移動止めまたはピンの形を取ることができ、それにより採掘歯とアダプタを互いに動作可能な関係で維持する。当業者には理解されるように、ピン構造はさらに、アダプタおよび歯に関する保持ピンの意図的でない端部方向での移動を妨げるための何らかの形の機構またはデバイスを含んでいる。
【0016】
掘削歯組立体のアダプタおよび採掘歯は、掘削操作中に歯組立体を安定させるための支持部を備えて構成されることが好ましい。1つの好ましい形態では、歯およびアダプタを安定させるための支持部はそれぞれ、アダプタの上面および底面と、歯の対応する領域とに設けられた概ね水平な面および概ね垂直な面を含んでいる。
【0017】
本発明の好ましい形態では、アダプタの鼻部分にある上面を形成する2つの側面は、下向きに配設されており、または角度を付けられており、歯とアダプタの間の連結に安定性を加えるための概ね平面の構成を有する。さらに、アダプタの鼻部分にある底面の2つの側面は、好ましくは上向きに配設されており、または角度を付けられており、同様に概ね平面の構成を有して、アダプタと採掘歯の間の連結に安定性をさらに加える。典型的には概ねくさび形のプロファイルを取る歯設計に適合するように、上面および底面の側面またはファセットは、アダプタの鼻部分の自由端部に向かって下方向に傾斜し、それにより互いに対してある収束角度で配設される。強度、耐久性、および剛性を加えるために、アダプタは、鍛造操作の結果として形成されることが好ましい。
【0018】
本発明の最も好ましい形態は、アダプタの鼻部分に四辺形断面形状を与える。しかし、これまでに知られている他のアダプタにある鼻部分とは異なり、本発明の好ましい形態の鼻部分の四辺形状もしくは概ね長方形の断面形状または構成は、アダプタのベース部分の向きに対して約25°から約65°の間の範囲内にある角度をなしている。本発明の最も好ましい形態では、アダプタの鼻部分の長方形に構成された断面は、アダプタのベース部分に対して約45℃の角度をなしている。別法として、アダプタの鼻部分の上面と底面の側面を接合する共通縁部を、第1の距離だけ離隔することができ、この第1の距離は、アダプタの長手方向中心線の一方または他方の横側部に配置されたアダプタの鼻部分の上面と底面の側面を接合する、直径方向で対向し、長手方向に延在する共通縁部を離隔する第2の距離よりも大きい。この独特に構成された設計は、アダプタの鼻部分の強度を高め、それによりその耐性および動作可能有用性に加担する。
【0019】
典型的には、掘削歯組立体の先端または歯が、概ねくさび形の側面プロファイルを有する。歯は、その前方端部にわたって横方向に延在して地表面への貫入を向上し、かつそれが接続される掘削機器またはバケットの縁部またはリップに概ね平行に延在する地面貫入縁部を有する。上述したように、採掘歯の後端部は、歯の後端部に開いており、内部にアダプタの鼻部分を摺動可能に収容することを可能にするめくら穴を画定する。
【0020】
本発明の別の態様は、後端部の構成、より具体的には歯とアダプタの間の連結の一部を形成するめくら穴の構成に関する。採掘歯によって画定されるめくら穴は、歯の長手方向中心線の対向する側部に配設された上面および底面を含んでいる。理解されるように、歯の後端部で画定されるめくら穴の断面形状は、アダプタの鼻部分の断面形状に適合する。
【0021】
例示された実施形態では、歯にあるめくら穴の上面は、2つの側面またはファセットによって画定され、各側面またはファセットが、歯の地面貫入縁部に対して約25°と約65°の間の範囲内にある鋭角で延在する。歯によって画定されるめくら穴またはソケットの上面を形成する各側面は、歯の長手方向中心線の対向する横側部に配置され、それらの間に延在する共通縁部を有する。本発明の1つの好ましい形態では、歯にあるめくら穴の底面または下面が、同様に、2つの側面またはファセットによって画定され、各側面またはファセットが、歯の地面貫入縁部に対して約25°と約65°の間の範囲内にある鋭角で延在する。歯によって画定されるめくら穴またはソケットの底面または下面を形成する各側面は、歯の長手方向中心線の対向する横側部に配置され、それらの間に延在する共通縁部を有する。採掘歯はさらに、歯によって画定されためくら穴の上面の側面またはファセットの1つに好ましくは概ね垂直に延在する軸を規定する、保持ピン構造を収容するように構成された凹部を画定する。
【0022】
本発明の1つの好ましい形態では、歯によって画定されためくら穴の上面を形成する2つの側面が、概ね平面の構成を有する。さらに、そのように構成された実施形態では、同様に、歯のめくら穴の底面を画定する各側面が平面構成を有することが好ましい。この好ましい設計では、歯によって画定されるめくら穴が、その主要な長さ方向部分に沿って四辺形断面形状を有する。特に、めくら穴の四辺形状、好ましくは概ね長方形の断面形状が、歯の横方向地面係合縁部に対して約25°と約65°の間の範囲内にある角度をなしている。本発明の最も好ましい形態では、採掘歯は、鍛造処理を使用して製作され、それにより過酷な、かつ要求の厳しい環境での、その強度、剛性、および耐摩耗性が高くなる。
【0023】
本発明の1つの形態では、上述したいくつかのタイプの保持ピン構造を収容するために、アダプタの鼻部分に画定されたと、採掘歯にある位置合わせされた穴とが、互いに相補的に配設されて、細長い保持ピンの端部方向への通過に対処し、その後、そのピンを歯およびアダプタと動作可能な関係で維持する。本発明の別の態様によれば、アダプタの鼻部分画定されるが、アダプタの鼻部分の上面および底面の対向する横側面を横切る軸に沿って配設される。本発明の別の態様によれば、内部に保持ピン構造の少なくとも一部を収容するための、採掘歯によって画定される凹部が、歯にある前方切削縁部に対して約25°と65°の間の範囲内にある角度で配設された軸を規定する。
【0024】
本発明の様々な実施形態では、保持ピン構造の軸が、好ましくは、それぞれアダプタの鼻部分または歯のめくら穴の上面の1つの側面またはファセットに概ね垂直に延在する。この保持ピン構造の傾斜した、または傾けられた方向付けが、いくつかのこれまで知られていない利点を与える。第1に、ピン構造の傾斜した方向付けが、採掘歯の修理および交換中、特に保持ピン構造の挿入および取外しに関わるときに人間工学上の利点を与える。そのような人間工学上の利点は、採掘歯がそこで修理および/または交換されるバケットまたは道具の配設に応じてさらに明白になる。さらに、保持ピン構造の傾斜した方向付けは、採掘歯組立体の組立て中にアダプタに対する採掘歯の適切な方向付けを視覚的に示すことを可能にする。当業者によって理解されるように、いくつかの採掘または掘削歯は、それが取り付けられるバケットまたは地面係合具に対して特定の迎え角で故意に設計されている。しばしば、採掘歯がバケットに不正確に取り付けられ、それにより特に設計された利点を失う。本発明では、ピン構造の傾斜した方向付けが、組立て中に歯およびアダプタの適切な方向付けを与え、それにより使用者が、採掘歯に特に設計された利点を十分活用することができるようになる。
【0025】
本発明を理解すればわかるように、かつ以下さらに詳細に記述するように、間に連結を形成する採掘歯とアダプタの構成要素の角度を付けた方向付けは、以前の採掘歯組立体設計から大幅に変更されており、この設計を従来技術からはっきりと区別し、それと同時に間にある連結に優れた強度を与える。アダプタの鼻部分の上面を形成するファセット、および歯にあるめくら穴を角度をつけて配設することは、有利には、歯とアダプタの間の緩い嵌合に関する自己中心合わせ効果を促進する。さらに、アダプタの鼻部分にある上面、および歯にあるめくら穴の上面を形成するファセットを角度を付けて配設することが、歯組立体の構成要素部品間の連結での表面領域接触の増大(アダプタのベース部分および歯の先端部と並んで指向された、または配設された同様の形状の断面領域に比べて)をもたらし、それにより、より広い領域にわたって地面係合操作中に分与される負荷を分配するというこの部分の能力に加担する。
【0026】
歯とアダプタの間の連結を形成する構成要素部品の角度を付けた変形形態はさらに、有利には、厳しく、制限のある垂直または水平方向付け以外で保持ピン構造を配設する。以前の構成に適合させるのではなく、本発明の連結の構成要素部品に与えられる角度をなす関係により、保持ピンは同様に、水平面に対して約25°と約65°の間の範囲内にある水平方向に対する角度をなし、それにより上述の利点をその他の利点と共に生み出すことが可能になる。すなわち、ピン構造の角度付き方向付けでは、掘削される材料、および垂直方向に向けられたピン構成に通常分与される掘削機器の垂直方向移動または採掘力が、掘削操作中に本発明の保持ピン構成に対して有意な不利益な効果をあまり与えない。本発明によって開示される新たな設計から理解される別の利点は、増大された空間に関し、それが、保持ピンが概ね水平な向きに配設された採掘または掘削歯設計と比べて保持ピンに対する実質的に邪魔されない接近しやすさを与える。
【0027】
本発明のこれらおよび多数の他の目的、狙い、および利点は、以下の詳細な説明、図面、および上記の特許請求の範囲から容易に明らかになろう。
【0028】
(本発明の詳細な説明)
本発明は多数の形態での実施が可能であるが、本明細書の開示は本発明の例を記述するものとみなすべきであり、それらが、例示し説明する特定の実施形態に本発明を限定するものではないことを理解した上で、本発明の様々な好ましい実施形態を図面に示し、本明細書で以後説明する。
【0029】
ここで図面を参照すると、同じ参照番号が複数の図を通じて同じ部分を示し、図1には、本発明の様々な原理および異なる態様を実施する掘削歯組立体10が示されている。図示されるように、掘削歯組立体10は複数部片構成であり、互いに1つの位置または向きで保持されたアダプタまたは支持体12と掘削歯14とを含んでいる。図1に示される実施形態では、保持器ピン装置16が、アダプタ12と掘削歯14を互いに動作可能な組合せで取外し可能に相互接続して維持する。
【0030】
図1では、掘削バケットやその類の前方リップ20など、掘削機器18に取り付けられた掘削歯組立体がただ1つだけ示されているが、掘削機器の典型的な部片では、歯組立体10と実質的に同一な複数の横方向に離隔された歯組立体が地面への係合の向きでバケット・リップ20から前方に延在することを当業者は理解されよう。さらに当業者に理解されるように、掘削歯組立体10が接続されるバケット、ショベル、または掘削機器の他の部片は、掘削操作中に垂直方向と水平方向の両方で移動する。
【0031】
図1〜図4に示されるように、アダプタまたは支持体12は、長手方向中心線22を規定する細長い自由端部構成を有している。アダプタまたは支持体12は、従来のベース部分24と、地面掘削装置またはバケット18の前方縁部またはリップ20から片持ちされた形でベース部分24から前方に延在する、軸方向に位置合わせされた鼻部分26とを含んでいる。アダプタ12のベース部分24は、地面係合装置18に取り付けられるように構成されている。いくらか大きな形態の機器では、アダプタ12のベース部分24が、例えば従来のくさび係止機構(図示せず)によって、地表掘削装置のショベルまたはディッパ・バケット18の前方リップ20に取外し可能に固定されるように構成されている。典型的には、掘削歯14が、アダプタ12の鼻部分26に沿って、かつそのまわりに端部で嵌まる。好ましい形態では、アダプタ12が鍛造操作の結果として形成され、それによりアダプタ12に強度および剛性が加えられる。
【0032】
図3、図4、および図5に示されるように、アダプタ12の鼻部分26は、角度が付いて収束するそれぞれ上面および底面外部表面30および40を含んでいる前方に先細になった構成を有する。上面および底面30および40は、それぞれアダプタ12の長手方向中心線22の概ね上方および下方に配設される。本発明の好ましい形態では、図4、図5、および図7に示されるように、アダプタ12のそれぞれ外部上面および外部底面30、40は、アダプタ12の末端部領域33に向けて配置されたそれぞれの凹部領域32、42をそれぞれ備えている。好ましくは、凹部領域32、42は、表面30、40に、アダプタ12の長手方向中心線22に関して均等に配設される。各凹部領域32、42は、アダプタ12の表面30、40上に安定表面またはランドを画定する。
【0033】
各ランド32、42は、アダプタ12にあるそれぞれの傾斜面30、40から内側に突出して、アダプタ12の長手方向中心線22に概ね平行に延在する概ね平坦なまたは水平な面34、44を画定する。理解されるように、アダプタ12の上面および底面30、40上の平坦部または概ね水平な面34、44間で所定の垂直距離が測定可能である。さらに、各ランド32、42はそれぞれ概ね垂直な安定壁35、45を含んでいる。以下に説明するように、アダプタ12の上面および底面30および32にあるそれぞれのランド32、42は、掘削操作中に歯組立体に通常分与される極端な垂直負荷を吸収するようにより大きな負荷分配を与え、各安定ランド32、42上にあるそれぞれの垂直安定壁35、45は、同様に、掘削操作中に歯組立体に通常分与される極端な水平負荷を吸収する助けをするように追加の垂直支承面を与える。
【0034】
本発明の顕著な特徴の1つは、アダプタ12の鼻部分26の独特な構成に関する。図4、図6、および図7に示されるように、アダプタ12の上面30は、共通上縁部38に沿って互いに接合され、ベース部分24からアダプタ12に沿って前方に延在する2つの下向きに配設された側面またはファセット36および37を有する。図示されるように、アダプタ12の上面30を形成する側面またはファセット36、37は、アダプタ12の長手方向中心線22の対向する横側部に配置される。2つの側面36、37を接合する共通上縁部38は、アダプタ12の主要な長さにわたって延在し、その長手方向中心線22に沿って概ね中心に配設される。本発明の1つの好ましい形態では、アダプタ12の上面30を形成する側面36、37は、アダプタ12の鼻部分26の自由端部に向けて長手方向下向きに傾斜、または勾配が付いている。
【0035】
本発明の1つの好ましい形態では、アダプタ12の上面30を形成する下向きに配設された側面36、37がそれぞれ、概ね平面の構成を有する。本発明のこの形態では、アダプタ12の上面を形成する側面36、37はそれぞれ、水平面に対して約45°の角度で傾斜している。
【0036】
本発明の1つの好ましい形態では、図6に最も良く示されるように、アダプタ12の底面40が、上面30に対して相補的な構成を有する。すなわち、アダプタ12の底面または下面40が、共通底縁部または下縁部48に沿って互いに接合され、ベース部分24からアダプタ12に沿って前方に延在する2つの上向きに配設された側面またはファセット46および47を有する。図示されるように、アダプタ12の底面40を形成する側面またはファセット46、47は、アダプタ12の長手方向中心線22の対向する横側部に配置される。2つの側面46、47を接合する共通下縁部または底縁部48は、アダプタ12の主要な長さにわたって延在し、その長手方向中心線22に沿って概ね中心に配設される。本発明の1つの好ましい形態では、底面40の側面46、47は、アダプタ12の鼻部分26の自由端部に向けて長手方向下向きに傾斜、または勾配が付いている。
【0037】
本発明の1つの好ましい形態では、アダプタ12の底面または下面40を形成する側面46、47がそれぞれ、概ね平面の構成を有する。本発明のこの形態では、アダプタ12の上面を形成する側面46、47はそれぞれ、水平面に対して約45°の角度で傾斜している。
【0038】
アダプタ12の上面30を形成する側面36、37と、下面または底面40を形成する側面46、47とが概ね平面の構成を有して構成されている本発明の実施形態では、図6に示されるように、アダプタ12の鼻部分26が、その主要な長さ方向の長手方向距離にわたって概ね長方形断面構成を備えている。それぞれ上面および底面30および40の側面36、37および46、47がアダプタ12の末端部に向かって収束するため、アダプタ12の鼻部分26の長方形断面形状は、その自由末端部33から後方に向けて距離が測定されるのに応じて増大する。
【0039】
本発明のこの実施形態では、アダプタ12の長手方向中心線22の一方の側に配設された、それぞれ上面および底面30および40を形成する角度が付いて配設された側面36と46が、同様に、アダプタ12のベース部分24から長手方向前方に延在する共通側縁部39に沿って互いに接合されている。同様に、図6に示される本発明の実施形態では、アダプタ12の長手方向軸22の反対の側に配設された、それぞれ上面および底面30および40の角度が付いて配設された側面37と47が、アダプタ12のベース部分24から長手方向前方に延在する共通側縁部49に沿って互いに接合されている。
【0040】
図6に示される本発明の実施形態では、アダプタ12の鼻部分26の主要な長さ方向セクションが、アダプタ12のベース部分24に対して約45°の角度をなしている。したがって、アダプタ12にわたって、かつそれぞれ上面および底面30および40にある共通上縁部および底縁部38と48の間で測定可能な垂直距離VDが、アダプタ12のそれぞれ上面および底面30、40にある2つの対向する側面のいずれかにわたって測定可能な距離よりもかなり大きくなる。同様に、アダプタ12にわたって、かつそれぞれ上面30および底面40にある共通側縁部39と49の間で測定可能な水平距離HDが、アダプタ12のそれぞれ上面30および底面40にある2つの対向する側面のいずれかにわたって測定可能な距離よりもかなり大きくなる。
【0041】
アダプタ12の鼻部分26はさらに、ピン保持装置16を収容するための凹部または50を画定する。図1〜図7に示される本発明の実施形態では、凹部または50が、アダプタ12を通って延在し、対向する開いた端部を有する。図6に示されるように、または凹部50は、アダプタ12の長手方向軸の対向する横側部に配設された、それぞれ上面30および底面40の対向する側面36、47を横切る軸52に沿って配設される。例示されている実施形態では、凹部または50の軸52が、水平面に対して約45°の角度で配設される。本発明の最も好ましい形態では、アダプタ12の製作を容易にするために、凹部または50の軸52が、アダプタ12の上面30および底面40を形成する側面の少なくとも1つに概ね垂直に延在する。当業者に理解されるように、50は、アダプタ12と掘削歯14を互いに動作可能な組合せで取外し可能に保持するように働く細長い固定具16を収容するような大きさにされて構成される。
【0042】
複数部片掘削歯10が組み立てられたとき、掘削歯14は、アダプタ12の鼻部分26の長さ方向セクションに沿って、かつそのまわりに端部で収容されるように構成されている。図1、図2、図8、および図9に示されるように、掘削歯14は、前方端部57にわたって横方向に延在する横方向切削または地面貫入縁部56を有し、かつ中空後方取付け端部58を備えている、中心線54を規定する細長いくさび形状を有する。アダプタ12に組み立てられたとき、切削または地面貫入縁部56は、概ね水平に、したがってそれが動作可能に接続される掘削機器の縁部またはリップ20(図1)と概ね平行に延在する。当業者に理解されるように、中空取付け端部58は、歯14を端部でアダプタ12に嵌め合わせることを可能にする。本発明の1つの好ましい形態では、歯14が鍛造操作の結果として形成され、それによりその強度および剛性が高められている。
【0043】
図示されるように、歯14は、それぞれ前方切削縁部56から後方に延在し、かつ歯14の後端部59に向かって延在する上側外面60および下側外面62を含んでいる。表面60、62は、縁部56から後方に延在するにつれ、互いに角度が付いて分かれ、離れていく。図8、図9、図11および図12に示されるように、歯14の上面または上側外面60は、横縁部56(図1)から後方に延在する特別に構成された凹部64を有して構成され、歯14がそれに対する摩耗により鈍くなるのを防ぐ。図13に示されるように、歯14およびその上面60の断面形状は、その切削縁部56(図1)から後方に向けて測定された距離に応じて大幅に変化する。
【0044】
本明細書で以下考察するタイプの複数部片歯組立体で従来そうであるように、図10に示されるように、歯14の後部58が、歯14の後端部に開いているめくら穴またはソケット68を画定する。本発明の1つの好ましい形態では、図9に示されるように、後端部58に開いているめくら穴68の縁部が、そのまわりに延在する内側に向けられた半径69を有し、端部でのアダプタ12の鼻部分26の挿入を容易にし、雌雄連結関係になるように案内する、または歯14と嵌まり合うようにする。
【0045】
図9および図10に示されるように、歯14によって画定されためくら穴68は、歯14の前方縁部56に向けてめくら穴68の開いた後端部から前方に延在し、アダプタ12の鼻部分26に配設されたそれぞれ上面30および底面40と実質的に同じ角度で互いに向けて角度が付いて収束するそれぞれ上内面70および底内面80を含んでいる。上内面70および底内面80は、端部壁67内で終端する。それぞれ上面70および底面80は通常、歯14の長手方向中心線54のそれぞれ概ね上方および下方に配設される。本発明の1つの好ましい形態では、歯14のめくら穴またはソケット68によって画定されるそれぞれ内部上面70および底面80がさらに、めくら穴68の末端壁67に向けて配置され、そこから後方に延在する一対の安定ランド72および82をそれぞれ含んでいる。安定ランド72、82は、アダプタ12と歯14が互いに動作可能な組合せで配置されたときに、鼻部分26にあるランド32、42とそれぞれ対合するように配設され、構成されている。
【0046】
図9、図10、図14、および図15に示されるように、各安定ランド72、82は、歯14の中心線54に向けてそれぞれ上面70および底面80から内側に突出して、歯14の中心線54に概ね平行に延在する概ね平坦なまたは水平な面74、84を画定する。理解されるように、歯14によって画定されるめくら穴68のそれぞれ上面70および底面80にある平坦または概ね水平な面74、84の間で、所定の垂直距離を測定可能である。さらに、各安定ランド72、82は、それぞれ概ね垂直な安定壁75、85を含んでいる。
【0047】
本発明のこの態様を理解することによりわかるように、歯14にあるランド72、82がアダプタ12の鼻部分26にあるランド32、42と組み合わさり、掘削操作中に歯組立体10に通常分与される極端な垂直負荷を吸収して分配する。さらに、歯14によって画定されるめくら穴68のそれぞれ上面70および底面80にある安定壁75、85が、アダプタ12にある安定壁35、45(図5)と動作可能に組み合わさり、通常の掘削操作中に歯組立体10に通常分与される極端な水平負荷を分配して吸収する助けをするように追加の支承面を与える。
【0048】
本発明の別の顕著な特徴は、歯14によって画定されためくら穴68の独特な構成に関する。図10に示されるように、めくら穴68の一部を画定する上面70は、共通上縁部78に沿って互いに接合され、めくら穴68の開いた端部から前方に延在する2つの下向きに配設された側面76および77を有する。図示されるように、めくら穴68の上面70を画定する側面76、77は、歯14の長手方向中心線54の対向する横側部に配置されている。めくら穴68の上面70の2つの側面76、77を接合する共通上縁部78は、めくら穴68の主要な長さにわたって延在し、歯14の長手方向中心線54に関して概ね中心に配設される。本発明の1つの好ましい形態では、めくら穴の上面70を画定する側面76および77は、長手方向で、めくら穴68の末端壁67に向かって下向きに勾配が付いている、または傾斜している。
【0049】
本発明の1つの好ましい形態では、歯14によって画定されるめくら穴68の上面70を形成する側面76、77がそれぞれ、概ね平面の構成を有する。本発明のこの形態では、めくら穴68の上面70を形成する側面76、77はそれぞれ、歯14の前方切削縁部56に対して約45°の角度で傾斜している。
【0050】
図10に示される本発明の実施形態では、めくら穴68の一部を形成する底面80が、歯14によって画定されためくら穴68の上面70に対して相補的な構成を有する。すなわち、めくら穴68を形成する底面または下面80が、歯14によって画定されためくら穴68の開いた端部から前方に延在する共通底縁部88に沿って互いに接合する2つの上向きに配設された側面86および87を有する。図示されるように、めくら穴68の底面または下面80を形成する側面86、87は、歯14の長手方向中心線54の対向する横側部に配置される。めくら穴68の側面86と87を接合する共通下縁部または底縁部88は、めくら穴の主要な長さにわたって延在し、歯14の長手方向中心線54に対して概ね中心に配設される。
【0051】
本発明の1つの好ましい形態では、歯14によって画定されるめくら穴68の底面または下面80を形成する側面86、87がそれぞれ、概ね平面の構成を有する。本発明のこの形態では、めくら穴68の上面80を形成する側面86、87はそれぞれ、歯14の前方切削縁部56に対して約45℃の角度で傾斜している。
【0052】
めくら穴68の上面70を形成する側面76、77と、めくら穴68の下面または底面80を形成する側面86、87とが概ね平坦な面を有して構成されている本発明の実施形態では、図10に示されるように、めくら穴68が、その主要な長さ方向部分に沿って概ね長方形の断面形状を備えている。上面70の側面76、77と、めくら穴68の底面80を形成する側面86、87とはそれぞれ、末端壁67に向けて勾配が付いているため、めくら穴68の断面形状は、その後方開端部58から前方に測定するとき、面積が減少していく。さらに、図10に例示される本発明の実施形態に示されるように、めくら穴68は、前方切削または貫入縁部に対して約45°の角度をなしている。
【0053】
図10に例示される本発明の実施形態では、めくら穴68のそれぞれ上面70および底面80を部分的に形成し、歯14の長手方向中心線54の一方の側に配設された、角度が付いて配設された側面76および86が、前と同様に、歯14によって画定されためくら穴68の開いた端部から長手方向前方に延在する共通側縁部79に沿って互いに接合されている。同様に、図10に示される実施形態では、めくら穴68のそれぞれ上面70および底面80を部分的に形成し、歯14の長手方向中心線54の反対の側に配設された、角度が付いて配設された側面77および87が、歯14によって画定されためくら穴68の開いた端部から長手方向前方に延在する共通側縁部89に沿って互いに接合されている。
【0054】
アダプタ12と共働するように、掘削または採掘歯14はさらに、保持器ピン装置16の長さ方向部分を収容するように凹部を付けられている。図8、図9、図16、および図17に示される実施形態では、凹部を付けられた歯14が、一対の軸方向に位置合わせされた貫通穴または開口90と92を画定する。図16に示されるように、穴90、92は、上面70および底面80の直径方向で対向する側面76と87を横切り、歯14によって画定されためくら穴68を通過する軸94を中心として位置合わせされている。本発明の例示された形態では、歯14の穴90、92によって規定される軸94が、歯14の地面係合または貫入縁部56に対して約45°の角度で配設される。歯14にある穴または開口90、92は、そこを介してピン保持装置または固定具16が端部方向に通るのに対処するように構成されており、アダプタ12と歯14を互いに動作可能な関係で取外し可能に相互接続することを可能にする。当業者に理解されるように、かつ当業者に知られているように、歯14にある穴90、92と、アダプタ12の鼻部分26にある50との前後関係は、アダプタ12および歯14に対して固定具16が係止された関係で維持されるように配置されており、それにより故意でない固定具16の端部方向への移動を妨げる。
【0055】
アダプタ12と歯14を互いに動作可能な組合せで取外し可能に相互接続し維持するための保持器ピン構造または装置16は、本発明の精神および範囲から逸れるまたは逸脱することなく無数の異なる形態を取ることができる。一形態では、保持器ピン構造16は、共に譲渡された1998年6月16日に付与された米国特許第5765301号に開示されるタイプのものであってよく、その全ての開示を本発明で参照により援用する。図16および図17に示される実施形態では、保持器ピン装置16が、アダプタ12の鼻部分26に画定された50を通って端部方向に進み、少なくとも部分的に、歯14によって画定された各穴または開口90、92内に端部方向に延在し、それによりアダプタ12と歯14を互いに対して動作可能な組合せで固定すると、言うだけで十分である。図16および図17に示される保持器ピン構成16は、アダプタ12の鼻部分26の50内部に収容される細長い中空剛性スリーブ95と、スリーブ94の内部にぴったりとしかし摺動可能に嵌め合わされ、スリーブ94の対向する端部を越えて軸方向に延在して、歯14にある位置合わせされた穴または開口90、92に係合する細長いピン96とを含んでおり、それによりアダプタ12と歯14を互いに動作可能な組合せで取外し可能に相互接続して維持する。
【0056】
アダプタ12と歯14を互いに動作可能な組合せで保持し維持するための保持器ピン構造または固定具16の別の実施形態が図18に示される。保持器ピン構造のこの代替形態は、参照番号116によって一般に示される。上述した保持器ピン構造または固定具16の構成要素と同一の、または機能的に類似する固定具のこの代替形態の要素は、固定具116のこの実施形態が100番台の参照番号を使用するということを除き、上で使用したのと同一の参照番号によって示される。
【0057】
この形態では、固定具116は、従来の設計であり、アダプタ12の鼻部分26にある50を通過し、そこを越えて軸方向に延在する細長いピン組立体194を含んでいる。当技術分野で知られているように、ピン組立体194は通常、結合された、そうでなければ間に弾性エラストマー部材196を挟んだ一対のピン半分195および197を含んでいる。ピン半分195および197は、掘削操作中の端部方向への移動に対してピン組立体194を垂直方向に維持するように、その長さに沿って適切に構成されている。
【0058】
アダプタ12と歯を互いに動作可能な組合せで保持し維持するための固定具の別の実施形態が図19に例示される。固定具のこの代替形態は、参照番号216によって概ね示される。上述した固定具16の構成要素と同一の、または機能的に類似する固定具のこの代替形態の要素は、固定具216のこの実施形態が200番台の参照番号を使用するということを除き、上で使用したのと同一の参照番号によって示される。
【0059】
この形態では、固定具216は、従来の設計であり、アダプタ12の鼻部分26に画定された50を通過し、そこを越えて端部方向に延在する細長いピン294を含んでいる。特に、ピン294の対向する自由端部は、歯14によって画定された軸方向に位置合わせされた穴または開口90、92の周縁を少なくとも部分的に通過し、そこに係合する。この形態では、固定具216がさらに、好ましくは下端部に向かい、50に対して概ね同心円状の関係にある、アダプタ12の鼻部分26によって画定された適切な形状の凹部299内部に運ばれることが好ましい弾性スナップ・リング298を含んでいる。当業者に理解されるように、細長いピン294が付勢されるにつれて、ピン294が軸方向に付勢されたとき、リング298が半径方向に拡張する。保持器ピン294の長さ方向部分がリング298を介して延在した後、ピン294にある環状溝296が、ピンの周りおよび溝296内へリング298が収縮することを再び可能にし、それにより、ピン294がアダプタ12および歯14に対して端部方向へ移動するのを通常妨げる。
【0060】
アダプタと複数部片歯組立体の歯を互いに動作可能な組合せで取外し可能に保持して維持するための保持器ピン構造の別の代替形態が図20に示される。保持器ピン構造または固定具のこの代替形態は、参照番号316によって一般に示される。上述した固定具16の構成要素と同一の、または機能的に類似する固定具のこの代替形態の要素は、固定具316のこの実施形態が300番台の参照番号を使用することを除き、上で使用したのと同一の参照番号によって示される。
【0061】
この形態では、保持器ピン構造316は従来の設計であり、アダプタ12の鼻部分26の上面30にある隆起リッジまたは上縁部38をわたって横方向に進み、そこに動作可能に係合する細長いピン394を含んでいる。本発明のこの形態では、掘削歯14は、上面60の対向する側面に配設された一対の軸方向に位置合わせされた穴または開口390および392を備えている。さらに、本発明のこの形態では、図21に示されるように、アダプタ12の鼻部分26にある上縁部38が、横方向に延在する開いた頂部チャネルまたは凹部350を備えている。特に、凹部またはチャネル350は、横方向にわたって延在し、アダプタ12の長手方向軸322と概ね垂直な軸351を規定する。図示されるように、チャネル350の対向する端部は、上面30の対向する側面36、37に対して開き、アダプタの中心線の対向する横側部にある。理解されるように、チャネル350は、アダプタ12の鼻部分26の長さに沿って軸方向に位置決めされ、それにより、保持器ピン構造316が歯およびアダプタそれぞれを介して挿入された後、歯とアダプタを互いに取外し可能な組合せで保持する際に、歯14にある軸方向に位置合わせされた開口390、392(図20)と共働する。
【0062】
理解されるように、歯14にある軸方向に位置合わせされた穴390、392と、アダプタ12にあるチャネル350は、保持器ピン構造316のピン394をぴったりと収容するような大きさにされている。当技術分野で知られている様式では、固定具ピン394は、好ましくは細長いスプリット構成を有し、自然弾性偏倚力が、ピン394を自然に半径方向外側に拡張するように付勢すると共に、ピン394の半径方向収縮を見込んで、ピンが穴390、392およびチャネル350を介して摺動可能に嵌まることを可能にする傾向がある。歯がアダプタに組み立てられた後、穴390、392がチャネル350と位置を合わせ、それにより保持器ピン394が端部方向に進むことを可能にする。理解されるように、ピン394が通過した後、ピン394の長さ方向部分がチャネル350と係合し、それによりアダプタに対する歯の端部方向への移動を妨げる。本発明のこの実施形態では、チャネル350は、アダプタ12の限られた領域を介してのみ延在し、それによりアダプタ12の鼻部分26に強度を加える。
【0063】
複数部片歯組立体のアダプタと歯を互いに動作可能な組合せで取外し可能に保持して維持するための保持器ピン構造の別の代替形態が図22に示される。保持器ピン構造または固定具のこの代替形態は、参照番号416によって一般に示される。上述した保持器ピン構造16の構成要素と同一の、または機能的に類似する保持器ピン構造のこの代替形態の要素は、固定具416のこの実施形態が400番台の参照番号を使用するということを除き、上で使用したのと同一の参照番号によって示される。
【0064】
この形態では、保持器ピン構造416は、採掘または掘削歯14の一側面に画定された開口490を通過し、アダプタ12の上面430の側面436に画定されためくら凹部または開口450内部に収容されるスタブ固定具494を含んでいる。スタブ固定具494は、ピン半分495および497にある対峙する表面に結合されたエラストマー部材499によって互いに弾性的に接合された一対の半分495および497を含んでいる。好ましい形態では、ピン半分495と497は、互いに前後の関係で配設されており、それにより複数部片掘削歯組立体が組み立てられたとき、ピン構造416が、長さ方向で歯14をアダプタ12の鼻部分26上に偏倚する働きをする。
【0065】
図23に示されるように、めくら凹部450は、スタブ固定具494の自由端部を収容するように構成される。例示されるように、めくら凹部または開口450は、アダプタ12の上面430の側面436に開いており、アダプタ12の上面430の概ね平面の側面436に概ね垂直に延在する軸452に沿って配設されている。理解されるように、複数部片歯組立体の構成要素が互いに接続された後、凹部450は、歯12にある開口490に関して所定の関係で軸方向に配設される。保持器ピン構成416が歯12にある開口490を通過した後、保持器ピン構成416の長さ方向部分が、凹部450内部に収容され、それにより歯12とアダプタ14の互いに対する端部方向への移動を妨げる。さらに、この実施形態では、凹部450がアダプタ12の限られた領域を部分的にのみ介して延在するため、アダプタ12の鼻部分26が追加の強度および剛性を備えている。
【0066】
アダプタと複数部片歯組立体の歯とを互いに動作可能な組合せで取外し可能に保持して維持するための保持器ピン構造の別の代替形態が図24に示される。保持器ピン構造または固定具のこの代替形態は、参照番号516によって一般に示される。上述した保持器ピン構造16の構成要素と同一の、または機能的に類似する保持器ピン構成のこの代替形態の要素は、固定具516のこの実施形態が500番台の参照番号を使用するということを除き、上で使用したのと同一の参照番号によって示される。
【0067】
この形態では、保持器ピン構造516は、1986年9月16日に付与された米国特許第4611418号に開示されているものとほぼ同様であり、その完全な開示を本明細書に参照により組み込む。ここでは、図24および図25に示されるように、保持器ピン構造516が弾性的に偏倚される移動止め594を含んでいると言うだけで十分である。図24に示されるように、移動止め594は、アダプタ12の鼻部分26に画定された凹部または開口550の内部に収容される。凹部または開口590は、協働するように採掘歯12に配置され、移動止め594の自由端部を収容する。図示されるように、保持器ピン構造516を収容するための穴または凹部550は、アダプタの鼻部分26の上面または底面の一方にある側面の平面構成に概ね垂直に配置された軸552を規定する。
【0068】
図24に示されるように、複数の移動止めを、互いに協働する関係で配置することができる。図24および図25に開示されるものと同様の複数の保持器ピン構造516が互いに協働する関係で配置されて、歯とアダプタを互いに動作可能な組合せで取外し可能に固定するとき、移動止め594の軸方向配置は、アダプタ12の鼻部分26の長さに沿った軸方向空間を必要とする場合がある。当業者に理解されるように、歯14によって画定されためくら穴68の先端縁部での湾曲表面が、歯とアダプタの組立て中の弾性固定具594の圧縮を容易にする。
【0069】
図26は、本発明の特徴を実施するアダプタ12に関する他の形態を示す。アダプタのこの代替形態は、参照番号612によって一般に示される。アダプタ12に関して上述した構成要素と同一の、または機能的に類似するアダプタのこの代替形態の要素は、この実施形態が600番台の参照番号を使用することを除き、上で使用したのと同一の参照番号によって示される。
【0070】
本発明のこの実施形態では、アダプタ612は、ベース部分624と鼻部分626を互いに軸方向に位置合わせされた関係で含んでおり、中心線622を規定する。アダプタ12と同様、アダプタ612は、好ましくは鍛造操作から製作されて、アダプタ612の耐久性、したがって寿命を延ばす。上述したように、アダプタ612の鼻部分626は、軸方向に細長い先細構成を有し、それぞれ上面および底面630および640は、鼻部分626の自由端部に向かって勾配が付いており、または傾斜しており、収束する。図示されるように、それぞれ上面630および底面640は、長手方向中心線622のそれぞれ上方および下方に配設される。
【0071】
上面630は、アダプタ612のベース部分624から前方に延在し、長手方向中心線622の対向する横側部に配設され、共通上縁部638に沿って互いに交わる、または合流する2つの側面またはファセット636および637を含んでいる。共通上縁部638は、アダプタ612の鼻部分626の主要な長さにわたって延在し、その長手方向中心線622に沿って概ね中心に合わせられる。
【0072】
本発明のこの実施形態では、アダプタ612の上面630を形成する側面またはファセット636、637がそれぞれ、概ね平面の構成を有する。さらに、本発明のこの形態では、アダプタ612の上面630を形成する側面636、637がそれぞれ、水平面に対して約35°の角度で傾斜している。
【0073】
図26に示されるアダプタの実施形態では、アダプタ612の底面640が、上面630に対して相補的な構成を有する。すなわち、アダプタ612の鼻部分626の下面または底面640が、接合された、または共通底縁部648によって互いに合流された、かつアダプタ612の長手方向中心線622の対向する横側部に配設された2つの側面646、647を有する。2つの下面または底面646、647は、同様に、アダプタ612のベース部分624からその自由端部に向けて前方に延在する。底面640を形成する2つの側面646、647を接合するまたは合流させる共通縁部648は、アダプタの鼻部分626の主要な長さにわたって延在し、長手方向中心線622に対して概ね中心に配設される。
【0074】
本発明のこの例示された形態では、アダプタ612の底面または下面640を形成する2つの側面646、647がそれぞれ概ね平面の構成を有する。さらに、本発明のこの形態では、アダプタ612の鼻部分の下面または底面640を形成する側面646、647がそれぞれ、水平面に対して約35°の角度で傾斜している。
【0075】
図26に示される本発明の実施形態では、それぞれ上面630および底面640を部分的に形成し、アダプタ612の長手方向中心線622の一方の側に配設された、角度が付いて配設された側面636および646が、前と同様に、アダプタ612のベース部分624から長手方向前方に延在する共通側縁部639に沿って互いに接合される。同様に、図26に示される本発明の実施形態では、それぞれ上面630および底面640を部分的に形成し、アダプタ612の長手方向軸622の反対の側に配設された、角度が付いて配設された側面637、647が、アダプタ612のベース部分624から長手方向前方に延在する共通側縁部649に沿って互いに接合される。
【0076】
それぞれ上面630および底面640の側面636、637および646、647の概ね平面の構成が、アダプタ612の鼻部分626に、その前方端部から測定される時、断面積が増大する概ね長方形の断面形状を与える。図26に示される本発明の実施形態では、アダプタ612の鼻部分626の主要な長さ方向セクションが、アダプタ612のベース部分624に対して角度をなしている、または傾けられていると言うだけで十分である。
【0077】
アダプタ612の鼻部分626は、前と同様に、アダプタ612を通って延在し、対向する端部で開いている650または開口を画定して、アダプタ612と歯614を互いに動作可能な組合せで保持して維持するために使用される適切な固定具(図示せず)を収容する。図26に例示されるように、650は、それぞれ上面の側面636、637および底面の側面646、647の少なくとも1つに概ね垂直に配設することができる軸652を規定して、650の製作を容易にする。特に、650は、アダプタ612の鼻部分626のそれぞれ上面630および底面640の直径方向で対向する側面636、647に対して、対向する端部にて開いている。
【0078】
図27は、本発明の特徴を実施するアダプタ12に関する別の形態を示す。アダプタのこの代替形態は、参照番号712によって概ね示される。アダプタ12に関して上述した構成要素と同一の、または機能的に類似するアダプタのこの代替形態の要素は、この実施形態が700番台の参照番号を使用したことを除き、上で使用したのと同一の参照番号によって示される。
【0079】
本発明の好ましい実施形態では、アダプタ712が、ベース部分724と鼻部分726を互いに軸方向に位置合わせされた関係で含んでおり、中心線722を規定する。アダプタ12と同様、アダプタ712は、好ましくは鍛造操作から製作されて、アダプタ712の耐久性を延ばし、したがって寿命を延ばす。上述したように、アダプタ712の鼻部分726は、細長いテーパ付き構成を有し、それぞれ上面730および底面740は、鼻部分726の自由端部に向かって勾配が付いており、または傾斜しており、収束する。図示されるように、それぞれ上縁部730および底縁部740は、長手方向中心線722のそれぞれ上方および下方に配設される。
【0080】
上面730は、アダプタ712のベース部分724から前方に延在し、長手方向中心線722の対向する横側部に配設され、共通上縁部738に沿って互いに交わる、または合流する2つの側面736および737を含んでいる。共通上縁部738は、アダプタ712の鼻部分726の主要な長さにわたって延在し、その長手方向中心線722に沿って概ね中心に合わせられる。
【0081】
本発明のこの実施形態では、アダプタ712の上面730を形成する各側面736、737が、概ね平面の構成を有する。さらに、本発明のこの形態では、アダプタ712の上面730を形成する側面736、737がそれぞれ、水平面に対して約45°の角度で傾斜している。
【0082】
図27に示されるアダプタの実施形態では、アダプタ712の底面740が、上面730に関して同様の構成を有する。すなわち、アダプタ712の鼻部分726の下面または底面740が、接合された、または共通底縁部748によって互いに合流された、かつアダプタ712の長手方向中心線722の対向する横側部に配設された2つの側面746、747を有する。2つの下面または底面746、747が、同様に、アダプタ712のベース部分724からその自由端部へ前方に延びる。底面740を形成する2つの側面746、747を接合する、または合流させる共通縁部748は、アダプタ712の鼻部分726の主要な長さにわたって延在し、長手方向中心線722に対して概ね中心に配設される。
【0083】
本発明のこの例示された形態では、アダプタ712の底面または下面740を形成する各側面746、747が、概ね平面の構成を有する。しかし、特に、本発明のこの形態では、アダプタ712の鼻部分726の下面または底面740を形成する側面746、747が、アダプタ712の鼻部分726の上面730を形成する側面736、737の傾斜配置とは異なる水平面に対する角度で角度が付いて配設されている。図27に示される本発明の実施形態では、アダプタ712の鼻部分726の底面740の側面746、747はそれぞれ、水平面に対して約35°の角度で傾斜している。当業者に理解されるように、アダプタ712の鼻部分726のそれぞれ上面730および底面740を形成する側面736、737および746、747の角度の付いた配置を、所望に応じて逆にすることができる。すなわち、本発明の精神および範囲からずれる、または逸脱することなく、上面730の側面736、737を水平面に対して約35°の角度で配設することができ、アダプタ712の鼻部分726の底面740の側面746、747を水平面に対して45°以上の角度をなすようにすることができる。
【0084】
本発明のこの実施形態では、それぞれ上面730および底面740を部分的に形成し、アダプタ712の長手方向中心線722の一方の側に配置された、角度が付いて配置された側面736および746が、同様に、アダプタ712のベース部分724から長手方向前方に延在する共通側縁部739に沿って互いに接合される。同様に、図27に示される本発明の実施形態では、それぞれ上面730および下面740を部分的に形成し、アダプタ712の長手方向軸722の反対の側に配置された、角度が付いて配置された側面737および747が、アダプタ712のベース部分724から長手方向前方に延在する共通側縁部749に沿って互いに接合される。
【0085】
それぞれ上面730および底面740の側面736、737および746、747の概ね平面の構成が、アダプタ712の鼻部分726に、その前方端部から測定される時、断面積が増大する概ね長方形の断面形状を与える。図27に示される本発明の実施形態では、アダプタ712の鼻部分726の主要な長さ方向セクションが、アダプタ712のベース部分724に対して角度をなしている、または傾けられている。
【0086】
同様に、アダプタ712の鼻部分726は、アダプタ712を通って延在し、適当な形状の採掘または掘削歯にアダプタ712を相互接続するための固定具(図示せず)を収容するようにその対向する端部で開いている750または開口を画定する。図27に示されるように、750は、それぞれ上面の側面736、737および底面の側面746、747の少なくとも1つに概ね垂直に配設された軸752を規定して、750の製作を容易にする。特に、750は、アダプタ712の鼻部分726のそれぞれ上面730および底面740の直径方向で対向する側面736、747に対して、対向する端部で開いている。
【0087】
図28は、本発明の原理を実施するアダプタの別の実施形態を示す。アダプタのこの代替形態は、参照番号812によって一般に示される。図28に示された本発明の実施形態は、アダプタの鼻部分の上面および底面を形成する側面の角度配置がそれぞれずらされており、角度が水平面に対して約55°〜約65°の間の範囲内にあることを除き、図26に関して例示し上述したものと実質的に同様である。
【0088】
本発明の原理を実施するアダプタの別の実施形態が図29に示される。アダプタのこの代替形態は、参照番号912によって一般に示される。アダプタ12に関して上述した構成要素と同一の、または機能的に類似するアダプタのこの代替形態の要素は、この実施形態が900番台の参照番号を使用したことを除き、上で使用したのと同一の参照番号によって示される。
【0089】
本発明のこの実施形態では、アダプタ912は、ベース部分924と鼻部分926を互いに軸方向に位置合わせされた関係で含んでおり、中心線922を規定する。アダプタ12と同様、アダプタ912は、好ましくは鍛造操作から製作されて、アダプタ912の耐久性、したがって寿命を延ばす。アダプタ912の鼻部分926は、細長いテーパ付き構成を有し、それぞれ上面930および底面940は、鼻部分926の自由端部に向かって勾配が付いており、または傾斜しており、収束する。図示されるように、それぞれ上面930および底面940は、長手方向中心線922のそれぞれ上方および下方に配設される。
【0090】
上面930は、アダプタ912のベース部分924から前方に延在し、長手方向中心線922の対向する横側部に配設され、共通上縁部938に沿って互いに交わる、または合流する2つの側面936および937を含んでいる。共通上縁部938は、アダプタ912の鼻部分926の主要な長さにわたって延在し、その長手方向中心線922に沿って概ね中心に合わせられる。
【0091】
本発明のこの実施形態では、アダプタ912の上面930を形成する各側面936、937が、概ね平面の構成を有する。さらに、本発明のこの形態では、アダプタ912の上面930を形成する側面936、937がそれぞれ、水平面に対して約25°の角度をなしている。
【0092】
図29に示されるアダプタの実施形態では、アダプタ912の底面940が、接合された、または共通底縁部948によって互いに合流された、かつアダプタ912の長手方向中心線922の対向する横側部に配設された2つの側面946、947を有する。2つの下側面または底側面946、947が、同様に、アダプタ912のベース部分924からその自由端部に向かって延在する。底面940を形成する2つの側面946、947を接合する、または合流させる共通縁部948は、アダプタ912の鼻部分926の主要な長さにわたって延在し、長手方向中心線922に対して概ね中心に配設される。
【0093】
本発明のこの例示された形態では、アダプタ912の底面または下面940を形成する各側面946、947が、概ね平面の構成を有する。さらに、本発明のこの形態では、アダプタ912の鼻部分の下面または底面940を形成する側面946、947がそれぞれ、水平面に対して約45°の角度で傾斜している。
【0094】
本発明のこの実施形態では、それぞれ上面930および底面940を部分的に形成し、アダプタ912の長手方向中心線922の1つの側に配設された、角度が付いて配設された側面936および946が、前と同様に、アダプタ912のベース部分924から長手方向前方に延在する概ね垂直な側面939に沿って互いに接合されている。同様に、図29に示される本発明の実施形態では、アダプタ912の長手方向軸922の反対の側に配置された、それぞれ上面930および底面940の角度が付いて配設された側面937および947が、アダプタ912のベース部分924から長手方向前方に延在する概ね垂直な側面949に沿って互いに接合されている。
【0095】
アダプタ912の鼻部分926は、同様に、アダプタ912を通って延在し、対向する端部で開いているまたは開口950を画定して、アダプタ912と掘削または採掘歯を互いに動作可能な組合せで保持して維持するために使用される適切な固定具(図示せず)を収容する。図29に示されるように、950は、それぞれ上面930の側面936、937および底面940の側面946、947の少なくとも1つに概ね垂直に配設された軸952を規定して、950の製作を容易にする。
【0096】
本発明の原理を実施するアダプタの別の実施形態が図30に示される。アダプタのこの代替形態は、積載機械適用例で特に有用であり、参照番号1012によって一般に示される。アダプタ12に関して上述した構成要素と同一の、または機能的に類似するアダプタのこの代替形態の要素は、この実施形態が1000番台の参照番号を使用したことを除き、上で使用したのと同一の参照番号によって示される。
【0097】
本発明のこの実施形態では、アダプタ1012が、ベース部分1024と鼻部分1026を互いに軸方向に位置合わせされた関係で含んでおり、中心線1022を規定する。アダプタ1012の鼻部分1026は、細長い先細構成を有し、それぞれ上面1030および底面1040は、鼻部分1026の自由端部に向かって勾配が付いており、または傾斜しており、収束する。図示されるように、それぞれ上面1030および底面1040が、長手方向中心線1022のそれぞれ上方および下方に配設される。
【0098】
上面1030は、アダプタ1012のベース部分1024から前方に延在し、長手方向中心線1022の対向する横側部に配置され、共通上縁部1038に沿って互いに交わる、または合流する2つの側面またはファセット1036および1037を含んでいる。共通上縁部1038は、アダプタ1012の鼻部分1026の主要な長さにわたって延在し、その長手方向中心線1022に沿って概ね中心に合わせられる。
【0099】
本発明のこの実施形態では、アダプタ1012の上面1030を形成する各側面またはファセット1036、1037が概ね平面の構成を有する。さらに、本発明のこの形態では、アダプタ1012の上面1030を形成する側面1036、1037が、水平面に対して約35°と約55°の間の範囲にある角度で傾斜している。
【0100】
図30に示されるアダプタの実施形態では、アダプタ1012の底面1040が、接合された、または共通底縁部1048によって互いに合流された、かつアダプタ1012の長手方向中心線1022の対向する横側部に配設された2つの側面1046、1047を有する。2つの下側面または底側面1046、1047が、同様に、アダプタ1012のベース部分1024からその自由端部へ前方に延在する。底面1040を形成する2つの側面1046、1047を接合する、または合流させる共通縁部1048は、アダプタ1012の鼻部分1026の主要な長さにわたって延在し、長手方向中心線1022に対して概ね中心に配設される。
【0101】
本発明のこの示された形態では、アダプタ1012の底面または下面1040を形成する各側面またはファセット1046、1047が、概ね平面の構成を有する。さらに、本発明のこの形態では、アダプタ1012の鼻部分の下面または底面1040を形成する側面1046、1047がそれぞれ、水平面と約5°から15°の先端角を形成するように下向きに傾斜している。
【0102】
本発明のこの実施形態では、それぞれ上面1030および底面1040を部分的に形成し、アダプタ1012の長手方向中心線1022の一方の側に配設された、角度が付いて配設された側面1036、1046が、同様に、アダプタ1012のベース部分1024から長手方向前方に延在する共通側縁部1039に沿って互いに接合される。同様に、図30に示される本発明の実施形態では、アダプタ1012の長手方向軸1022の反対の側に配置された、それぞれ上面1030および底面1040の角度が付いて配設された側面1037および1047が、アダプタ1012のベース部分1024から長手方向前方に延在する共通側縁部1049に沿って互いに接合されている。
【0103】
アダプタ1012の鼻部分1026が、同様に、アダプタ1012を通って延在し、アダプタ1012と掘削または採掘歯を互いに動作可能な組合せで保持して維持するために使用される適切な固定具(図示せず)を収容するように対向する端部で開いているまたは開口1050を画定する。図30に示されるように、1050は、上面1030の側面またはファセット1036、1037の少なくとも1つに概ね垂直に配設された軸1052を規定して、1050の製作を容易にする。
【0104】
本発明の原理を実施するアダプタの別の実施形態が図31に示されている。アダプタのこの代替形態は、積載機械適用例で特に有用であり、参照番号1112によって一般に示される。アダプタ12に関して上述した構成要素と同一の、または機能的に類似するアダプタのこの代替形態の要素は、この実施形態が1100番台の参照番号を使用したことを除き、上で使用したのと同一の参照番号によって示される。
【0105】
本発明の好ましい実施形態では、アダプタ1112が、ベース部分1124と鼻部分1126を互いに軸方向に位置合わせされた関係で含んでおり、中心線1122を規定する。アダプタ1112の鼻部分1126は、細長いテーパ付き構成を有し、それぞれ上面1130および底面1140は、鼻部分1126の自由端部に向かって勾配が付いており、または傾斜しており、収束する。図示されるように、それぞれ上面1130および底面1140は、長手方向中心線1122のそれぞれ上方および下方に配設される。
【0106】
上面1130は、アダプタ1112のベース部分1124から前方に延在し、長手方向中心線1122の対向する横側部に配置され、共通上縁部1138に沿って互いに交わる、または合流する2つの側面1136と1137を含んでいる。共通上縁部1138は、アダプタ1112の鼻部分1126の主要な長さにわたって延在し、その長手方向中心線1122に沿って概ね中心に合わせられている。
【0107】
本発明のこの実施形態では、アダプタ1112の上面1130を形成する各側面またはファセット1136、1137が概ね平面の構成を有する。さらに、本発明のこの形態では、アダプタ1112の上面1130を形成する側面1136、1137がそれぞれ、水平面に対して約35°と約55°の間の範囲内にある角度で傾斜している。
【0108】
図31に示されるアダプタの実施形態では、アダプタ1112の底面1140は、アダプタ1112の長手方向中心線1122の対向する横側部に配設され、長手方向中心線1122に概ね垂直に、かつ水平面に対して概ね平行に延在するようにアダプタ1112にわたって延在する概ね平坦な面またはファセット1146を有する。下面1146は、アダプタ1112のベース部分1124からその自由端部へ前方に延在する。
【0109】
本発明のこの実施形態では、上面1130を部分的に形成する角度が付いて配置された側面1136が、アダプタ1112のベース部分1124から長手方向前方に延在する共通側縁部1139に沿って底面1140に接合される。同様に、図31に示された本発明の実施形態では、上面1130を部分的に形成する角度が付いて配置された側面1137が、アダプタ1012のベース部分1024から長手方向前方に延在する共通側縁部1149に沿って底面1140に接合される。
【0110】
アダプタ1112の鼻部分1126は、同様に、アダプタ1112を通って延在し、アダプタ1112と掘削または採掘歯を互いに動作可能な組合せで保持して維持するために使用される固定具(図示せず)を収容するようにその対向する端部で開いているまたは開口1150を画定する。図31に示されるように、1150は、上面1130の側面またはファセット1136、1137の少なくとも1つに概ね垂直に配設された軸1152を規定して、1150の製作を容易にする。
【0111】
特には示していないが、アダプタの上面または底面の対向する側面が、必ずしも、互いに対して、または概ね水平な面に対して同じ角度で配設される必要がないことを、当業者には理解されたい。すなわち、本発明の精神および範囲から逸れるまたは逸脱することなく、アダプタの上面または底面の対向する側面間に何らかの角度上の相違が存在することがある。
【0112】
当業者に理解されるように、歯とアダプタの間の連結を高めるために、アダプタの鼻部分と、歯によって画定されためくら穴との断面形状が、互いに概ね対応している。したがって、アダプタの鼻部分が図26に示されるものと同様の断面形状を有する場合、歯の後端部で画定されためくら穴が同様の断面形状を有し、それによりそれらの間の連結を高める。同様に、アダプタの鼻部分が、図29に示されるものと同様の断面形状を有する場合、歯の後端部に対して開いているめくら穴が、それに対応する断面形状を有する。
【0113】
本発明は、従来技術デバイスでこれまで知られていなかったいくつかの明確な特徴を与える。第1に、本発明では、アダプタの鼻部分の断面サイズまたは領域を、これまで知られている対応するアダプタと同じ量の材料から製作すると共に、高い強度および剛性を与えることができる。したがって、材料を増やすことも、アダプタの重量を増すこともなく、その強度および剛性が大幅に高まる。アダプタの鼻部分の断面形状をベース部分に対して傾けることによって、垂直方向と水平方向どちらにおいても材料厚さの大幅な増大が与えられ、それによりアダプタがかなり大きな力に耐えることができるようになる。理解されるように、アダプタの上面および底面を形成する側面の角度に関する方向付けは、様々な操作に合うように製作中に形状を取ることができ、それでも従来構成されている複数部片歯組立体の連結で配設された断面形状を超える高い強度および耐久性を示す。したがって、歯と複数部片歯組立体のアダプタとの間の連結の断面設計は、地面係合ツールに関連して期待される垂直または水平方向の増大に一致するように特に形状を取ることができる。
【0114】
第2に、本発明では、間に連結を形成する採掘歯とアダプタの構成要素の角度上の方向付けは、比較的緩く嵌め合わされたアダプタ上の歯の自己中心合わせを見込んでいる。さらに、複数部片歯組立体の歯およびアダプタ構成要素は、以前の複数部片採掘歯設計から大幅に変更されており、本発明の構成要素部品を従来技術とはっきりと区別する。したがって、ベースまたは取付け部分に対するアダプタの鼻部分の傾けられた、または角度を付けられた構成は、上述した操作上の利点を与えると共に、さらに本発明のアダプタをこれまで知られている他の全ての設計と区別するように働く。同様に、採掘歯の後端部でのめくら穴またはポケットの角度を付けられた、または傾けられた構成も、本発明の掘削歯を他の全てから区別する。
【0115】
さらに、当業者に理解されるように、本発明で実施される保持ピン構造の角度を付けられた方向付けは、垂直または水平に配設された保持ピン・システムに勝る、より良い利点を与える。理解されるように、アダプタの角度を付けられた上面および底面の対向する側面に概ね垂直な角度で保持ピンを収容し保持するようにの軸を配置することが、アダプタの製作を容易にする。また、保持ピンの角度上の方向付けは、採掘歯の修理および/または交換を行うためのピンに対する優れた接近性を見込んでいる。さらに、掘削される材料、および掘削歯組立体の垂直および水平移動、ならびにそこから生じる力は、本発明の角度が付いて配設された保持ピンに対して、これまで知られている保持ピン・システムに比べてあまり影響しなくなる。さらに、保持器ピン構造の傾斜した、または傾けられた方向付けは、採掘歯の修理または交換中に人間工学的な利点を与える。そのような人間工学的な利点は、より低い垂直配置でのバケットまたは積載具を用いるとより十分に実現される。さらに、保持ピン構造の傾けられた方向付けが、アダプタに対する採掘または掘削歯の組立ておよび適切な方向付けを容易にし、それにより使用者が、そのような採掘歯に関連する設計の特徴を十分に利用することができるようになる。
【0116】
前述したことから、本発明の新規な概念の真の精神および範囲を逸脱することなく、多数の修正および変形を行うことができることに気付かれよう。この開示は、本発明の例を述べるためのものであり、本発明を例示された特定の実施形態に限定するためのものではないことを理解されたい。この開示は、上記の特許請求の範囲によってカバーされるものであり、そのような変更および様々な変形例が全て、特許請求の範囲の精神および範囲に入る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の掘削歯組立体の上面図である。
【図2】 図1に示される掘削歯組立体の側面図である。
【図3】 本発明の掘削歯組立体の斜視図である。
【図4】 掘削歯組立体の一部を形成するアダプタの上面図である。
【図5】 図4に示されるアダプタの一部断面側面図である。
【図6】 図5の線6−6に沿って取られた断面図である。
【図7】 図4〜図6に示されるアダプタの斜視図である。
【図8】 本発明の掘削歯組立体の一部を形成する掘削歯の上面図である。
【図9】 図8に示される掘削歯の側面図である。
【図10】 図8に示される掘削歯の背面図である。
【図11】 図1の線11−11に沿って取られた断面図である。
【図12】 図1の線12−12に沿って取られた断面図である。
【図13】 図1の線13−13に沿って取られた断面図である。
【図14】 図1の線14−14に沿って取られた断面図である。
【図15】 図1の線15−15に沿って取られた断面図である。
【図16】 図1の線16−16に沿って取られた断面図である。
【図17】 図1の線17−17に沿って取られた断面図である。
【図18】 図17と同様の図であるが、アダプタと採掘または掘削歯とを互いに動作可能な組合せで取外し可能に保持するための保持器ピン組立体に関する代替断面形状を示す図である。
【図19】 図17と同様の図であるが、掘削歯とアダプタを互いに取外し可能であるが、動作可能な組合せで取外し可能に保持するための保持器ピン組立体の別の代替形状を示す断面図である。
【図20】 本発明の特徴を実施するアダプタの鼻部分の横断面図であって、採掘歯をアダプタと動作可能な関係で取外し可能に固定するための保持器ピン構造の代替形態を示す図である。
【図21】 図20に示された代替ピン保持構造を収容することができる図20に示されたアダプタの鼻部分の斜視図を示す図7と同様の図である。
【図22】 アダプタの鼻部分と、嵌め合わされた採掘歯とを互いに動作可能な組合せで取外し可能に固定するための保持器ピン構造の代替形態を有するアダプタの長手方向断面図である。
【図23】 保持ピン構造の代替形態を収容することができる図22に示されたアダプタの鼻部分の斜視図を示す図21と同様の図である。
【図24】 採掘歯がまわりに嵌め合わせられたアダプタの鼻部分を示し、かつアダプタと採掘歯を互いに動作可能な組合せで取外し可能に保持して維持するための別の代替ピン構造を示す図20と同様の拡大横方向断面図である。
【図25】 図24に示される保持器ピン構造の拡大側面図である。
【図26】 図6と同様の図であるが、アダプタの鼻部分に関する別の代替断面形状を示す断面図である。
【図27】 図6と同様の図であるが、アダプタの鼻部分に関する別の代替断面形状を示す別の断面図である。
【図28】 図6と同様の図であるが、アダプタの鼻部分に関する別の代替断面形状を示す断面図である。
【図29】 図6と同様の図であるが、アダプタの鼻部分に関する別の代替断面形状を示す断面図である。
【図30】 図6と同様の図であるが、アダプタの鼻部分に関する別の代替断面形状を示す断面図である。

Claims (53)

  1. 掘削歯組立体であって、
    前記掘削歯組立体(10)が、アダプタ(12)の長手方向中心線(22)に沿って互いに軸線方向に配置されたベース部分(24)と鼻部分(26)とを有するアダプタ(12)を備えており、
    前記ベース部分(24)が、前記アダプタ(12)を掘削機器(18)に取り付けることを可能にするように構成され、
    前記鼻部分(26)が、自由前方端部で終端していて、前記アダプタ(12)の前記長手方向中心線(22)のそれぞれ概ね上方および下方に配設された上面(30)および底面(40)を有し、
    前記鼻部分(26)の前記上面(30)が、前記長手方向中心線(22)の横方向両側に配置され、前記鼻部分(26)の後端部から前方に、前記鼻部分(26)の長さ方向にわたって延在する2つの傾斜側面(36,37)を有し、
    前記上面(30)の前記2つの傾斜側面(36,37)の各々が水平な面に対して25°から60°の角度で傾斜しており
    前記アダプタ(12)の前記鼻部分(26)の前記上面(30)の前記2つの傾斜側面(36,37)は前記アダプタ(12)の前記ベース部分(24)から長手方向前方に延在している上面側共通縁(38)に沿って互いに結合されていて、
    記鼻部分の前記底面(40)が、前記長手方向中心線(22)の横方向両側に配置された2つの側面(46,47)を有し、
    前記鼻部分(26)が、前記上面(30)の前記2つの傾斜側面(36,37)の1つに開口した凹部(50)をさらに有しており
    前記凹部(50)の軸線(52)が前記アダプタ(12)の前記長手方向中心線(22)を通過していて、ほぼ水平な面に対して25°から60°の角度で傾斜しており
    前記掘削歯組立体(10)がさらに、前方端部(57)と後方端部(58)を有する掘削歯(14)を備えており、
    前記掘削歯(14)、前記後方端部(58)に開口し、内部に前記アダプタ(12)の前記鼻部分(26)を収容するように構成された有底穴(68)掘削歯(14)と前記アダプタ(12)が組み合わされたときに、前記アダプタ(12)にある前記凹部(50)と一致する開口(90,92)有しており、
    前記掘削歯組立体(10)がさらに前記アダプタ(12)にある前記凹部(50)内部に収容され、前記掘削歯(14)にある前記開口(90,92)を部分的に通過し、それにより前記掘削歯(14)と前記アダプタ(12)を互いに対して取外し可能に固定する保持装置(16)を備えている掘削歯組立体。
  2. 前記アダプタ(12)の前記上面(30)の前記2つの傾斜側面(36,37)及び/又は前記アダプタ(12)の前記底面(40)の前記側面(46,47)が概ね平面の形状を有する、請求項1に記載の掘削歯組立体。
  3. 前記アダプタ(12)前記凹部(50)前記軸線(52)が、前記アダプタ(12)の前記上面(30)前記2つの傾斜側面(36,37)の1つに概ね垂直に延在する、請求項1又は2に記載の掘削歯組立体。
  4. 前記アダプタ(12)の前記凹部(50)が、前記アダプタ(12)の前記鼻部分(26)の前記上面(30)の前記2つの傾斜側面(36,37)及び前記底面(40)の前記2つの側面(46,47)の対向した側面に両端が開口したである、請求項1から3のいずれか1項に記載の掘削歯組立体。
  5. 前記アダプタ(12)の前記凹部(50)前記軸線(52)が、前記アダプタ(12)の前記底面(40)前記2つの側面(46,47)の1つに概ね垂直である、請求項1から4のいずれか1項に記載の掘削歯組立体。
  6. 記アダプタ(12)の前記鼻部分(26)の前記底面(40)の前記2つの側面(46,47)のうち前記凹部(50)の前記軸線(52)と交差した側面は、前記軸線(52)と同心に配置されたカウンターボア(299)を有している、請求項1から5のいずれか1項に記載の掘削歯組立体。
  7. 前記アダプタ(12)の前記底面(40)の前記2つの側面(46,47)の各々が、水平な面に対して25°から65°の角度で傾斜している、請求項1から6のいずれか1項に記載の掘削歯組立体。
  8. 前記アダプタ(12)の前記鼻部分(26)前記上面(30)及び底面(40)の前端部(33)と、前記掘削歯(14)の前記有底穴(68)の対応する面(70,80)には、前記掘削歯組立体の運転の際、前記アダプタ(12)と前記掘削歯(14)を安定化する支持体(32,33,35,42;72,74,75,82,84;85)形成されている、請求項1から7のいずれか1項に記載掘削歯組立体。
  9. 前記掘削歯(14)が、前記前方端部(57)を横切って横方向に延在する地面貫入(56)を備えており、
    前記地面貫入(56)が、前記掘削(14)が掘削機器(18)に取り付けられたときに掘削機器(18)の(20)に概ね平行に延在し、
    前記掘削歯(14)前記有底穴(68)が上面(70)および底面(80)を有しており、
    前記有底穴(68)の前記上面(70)および底面(80)がそれぞれ2つの傾斜側面(76,77,86,87)を有しており、
    前記有底穴(68)の前記上面(70)の前記2つの傾斜側面(76,77)の各々が、前記地面貫入(56)に対して25°から60°の角度で傾斜しており、
    前記上面(70)の前記2つの傾斜側面(76,77)および前記底面(80)の前記2つの傾斜側面(86,87)が、前記掘削歯(14)の長手方向中心線(54)の上下両側に配置され、
    前記掘削歯(14)の前記開口(90,92)が、水平面に対して25°から60°の角度で傾斜した軸線(94)であって、前記有底穴(68)の前記上面(70)の前記2つの傾斜側面(76,77)および前記底面(80)の前記2つの傾斜側面(86,87)のうちの対向する傾斜側面を横切る軸線(94)であって前記掘削歯(14)の前記長手方向中心線(54)を通過する軸線(94)を有している、請求項1から8のいずれか1項に記載の掘削歯組立体。
  10. 前記掘削歯(14)前記有底穴(68)の前記上面(70)及び底面(80)が前記掘削歯(14)の前記前方自由端(57)に向かって及び互いに対して収束している、請求項9に記載の掘削歯組立体。
  11. 前記掘削歯(14)前記有底穴(68)の前記上面(70)の前記2つの傾斜側面(76,77)及び/又は前記掘削歯(14)前記有底穴(68)の前記底面(80)の前記2つの傾斜側面(86,87)概ね平らな形状を有している、請求項9又は10に記載の掘削歯組立体。
  12. 前記掘削歯(14)の前記開口(90,92)前記軸線(94)が、前記掘削歯(14)前記有底穴(68)の前記上面(70)の前記2つの傾斜側面(76,77)の一方に概ね直交して延在している、請求項9から11のいずれか1項に記載の掘削歯組立体。
  13. 前記掘削歯(14)前記有底穴(68)の前記上面(70)の前記2つの傾斜側面(76,77)と前記底面(80)の前記2つの傾斜側面(86,87)が、前記掘削歯(14)の後方端部(58)から前方へ前記掘削歯(14)のある長さに沿って延在している横側共通(79,89)に沿って結合されている、請求項9から12のいずれか1項に記載の掘削歯組立体。
  14. 前記アダプタ(12)及び前記掘削歯(14)の各々が、前記掘削歯組立体の運転の際に前記掘削歯(14)及び前記アダプタ(12)を安定化する対応する支持面(32,33,35,42;72,74,75,82,84,85)をしている、請求項9から13のいずれか1項に記載の掘削歯組立体。
  15. 前記アダプタ(12)の前記鼻部分(26)が、該鼻部分の主要長さ部分に沿って概ね菱形の断面形状を有していて、前記アダプタ(12)に強度と剛性を付加している、請求項1から14のいずれか1項に記載の掘削歯組立体。
  16. 前記アダプタ(12)の前記鼻部分(26)の前記菱形断面形状は、前記前方自由端から後方端部に向かって断面の大きさが増加している、請求項15に記載の掘削歯組立体。
  17. 前記アダプタ(12)の前記鼻部分(26)は4つの傾斜側面(36,37,46,47)によって形成されており、
    前記アダプタ(12)の前記鼻部分(26)の前記上面(30)の前記2つの傾斜側面(36,37)は前記アダプタ(12)の長手方向に延在している上面側共通(38)に沿って互いに結合されており、
    前記アダプタ(12)の前記鼻部分(26)の前記底面(40)の前記2つの傾斜側面(46,47)は前記アダプタ(12)の長手方向に延在している底面側共通(48)に沿って互いに結合されている、請求項1から16のいずれか1項に記載の掘削歯組立体。
  18. 前記アダプタ(12)の前記鼻部分(26)の前記上面(30)の前記2つの傾斜側面(36,37)を結合する前記上面側共通(38)は、湾曲した断面形状を有している、請求項17に記載の掘削歯組立体。
  19. 前記アダプタ(12)の前記底面(40)の前記2つの傾斜側面(46,47)を結合する前記底面側共通縁(48)は、湾曲した断面形状を有している、請求項17に記載の掘削歯組立体。
  20. 前記アダプタ(12)の前記鼻部分(26)の前記上面(30)の前記2つの傾斜側面(36,37)と前記底面(40)の前記2つの傾斜側面(46,47は、各横側共通(39,49)に沿って互いに結合されている、請求項17に記載の掘削歯組立体。
  21. 前記アダプタ(12)の前記鼻部分(26)の前記上面(30)の前記2つの傾斜側面(36,37と前記底面(40)の前記2つの傾斜側面(46,47)を結合する前記横側共通(39,49)の各々は、湾曲した断面形状を有している、請求項20に記載の掘削歯組立体。
  22. 前記掘削歯(14)の前記有底穴(68)は4つの傾斜側面(76,77,86,87)によって形成され、
    前記有底穴(68)の前記上面(70)の前記2つの傾斜側面(76,77)が前記掘削歯(14)の長手方向に延在する上面側共通(78)に沿って互いに結合され、
    記有底穴(68)の前記底面(80)の前記2つの傾斜側面(86,87)が前記掘削歯(14)の長手方向に延在する底面側共通(88)に沿って互いに結合されている、請求項1から21のいずれか1項に記載の掘削歯組立体。
  23. 前記有底穴(68)の前記上面(70)の前記2つの傾斜側面(76,77)を結合する上面側共通縁(78)及び前記底面(80)の前記2つの傾斜側面(86,87)を結合する前記底面側共通(88)の各々は、湾曲断面形状を有している、請求項22に記載の掘削歯組立体。
  24. 前記掘削歯(14)前記有底穴(68)の前記上面(70)の前記2つの傾斜側面(76,77)と前記底面(80)の前記2つの傾斜側面(86,87は、各横側共通(79,89)に沿って互いに結合されている、請求項22に記載の掘削歯組立体。
  25. 掘削歯組立体であって、
    該掘削歯組立体(10)が、前方端部(57)において横方向に延在する地面貫入縁部を有する掘削歯(14)を備えており、
    前記掘削歯(14)、前記掘削歯(14)の後方端部(58)に開口した有底穴(68)をし、
    前記有底穴(68)が、互いに対して及び前記前方端部(57)に向かって収束している上面(70)および底面(80)を含んでおり、
    前記有底穴(68)の前記上面(70)が、2つの傾斜側面(76,77)を含み、
    該有底穴(68)の前記上面(70)の各傾斜側面が、前記地面貫入縁部(56)に対して25°から65°の角度で傾斜しており、
    前記有底穴(68)の前記上面(70)の前記2つの傾斜側面(76,77)が、前記掘削歯(14)の長手方向中心線(54)の横方向両側に配置され、
    前記有底穴(68)の前記上面(70)の前記2つの傾斜側面(76,77)が前記有底穴(68)の前記後方端部(58)から長手方向前方に延びる上面側共通縁(78)に沿って互いに結合されていて、
    前記有底穴(68)の前記底面(80)が、前記掘削歯(14)の前記長手方向中心線(54)の横方向両側に配置された2つの傾斜側面(86,87)を含み、
    前記掘削歯(14)が、さらに、前記地面貫入縁部(56)に対して25°から60°の角度で傾斜した軸線(94)であって、前記有底穴(68)の前記上面の前記2つの傾斜側面(76,77)および前記底面の前記2つの傾斜側面(86,87)のうちの対向する傾斜側面を横切る軸線(94)であって、前記掘削歯(14)の前記長手方向中心線(54)を通過する軸線(94)に沿って配設された開口(90,92)をし、
    前記掘削歯組立体(10)が、前記掘削歯組立体(10)が地面係合装置(18)に結合されることを可能にするベース部分(24)を有するアダプタ(12)をさらに備えており、
    前記アダプタ(12)が、前記掘削歯(14)の前記有底穴(68)内に嵌り前記掘削歯(14)の前記有底穴(68)と協働するように形成されると共に前記ベース部分(24)に結合された鼻部分(26)を含み、
    前記鼻部分(26)が、後端部側に凹部(50)をし、
    前記掘削歯(14)と前記アダプタ(12)が組合されたときに、前記凹部(50)と前記掘削歯(14)の前記開口(90,92)が、互いに対して概ね一致し
    前記掘削歯組立体(10)が、前記アダプタ(12)の前記凹部(50)内に少なくとも部分的に収容されるように及び前記掘削歯(14)の前記開口(90,92)を少なくとも部分的に通過するように構成され、前記掘削歯(14)と前記アダプタ(12)を取外し可能に保持する保持装置(16)をさらに備えている、掘削歯組立体。
  26. 前記掘削歯(14)と前記アダプタ(12)とが組み立てられた時、前記掘削歯(14)の前記開口(90,92)は、前記アダプタ(12)前記凹部(50)と概ね一致する、請求項25に記載の掘削歯組立体。
  27. 前記アダプタ(12)の前記鼻部分(26)が、2つの概ね平坦な側面(36,37)によって形成された上面(30)を有し、各側面は前記アダプタ(12)の長手方向軸線(22)の上に配置され、両側面は前記アダプタ(12)の前記ベース部分(24)から前方へ延在している上面側共通縁(38)に沿って互いに結合されている、請求項25又は26に記載の掘削歯組立体。
  28. 前記掘削歯(14)の底面は水平面に概ね平行に延在している概ね平坦な形状を有している、請求項25から27のいずれか1項に記載の掘削歯組立体。
  29. 掘削歯(14)であって、
    該掘削歯(14)がその前方端部(57)概ね横方向に延在する地面貫入縁部(56)を有する細長い概ねくさび形の部材から成り
    前記掘削歯が前記掘削歯の後端部に開口している有底穴(68)をし、
    前記有底穴(68)が、前記掘削歯の長手方向中心線(54)の両側に配置された上面(70)と底面(80)とを含んでおり、
    前記上面(70)と底面(80)の各々が、互いに向けてかつ前記掘削歯の前記前方端部(57)に向けて収束しており、
    前記有底穴(68)の前記上面(70)は2つの傾斜側面(76,77)を含んでおり、
    前記上面(70)の前記2つの傾斜側面(76,77)は、前記掘削歯の前記長手方向中心線(54)の横側にそれぞれ配置されかつ前記地面貫入縁部(56)に対して25°から65°の角度で傾斜しており、
    前記有底穴(68)の前記上面(70)の前記2つの傾斜側面(76,77)が前記掘削歯の長手方向に延びる上面側共通縁(78)に沿って互いに結合されていて、
    前記掘削歯が、前記有底穴(68)の前記上面(70)の前記2つの傾斜側面(76,77)の少なくとも1つに開口している開口(90,92)をさらにしており、
    前記開口(90,92)の軸線(94)が、前記掘削歯の前記長手方向中心線(54)を通過しかつ前記掘削歯の前記地面貫入縁部(56)に対して25°から65°の角度で傾斜している、掘削歯。
  30. 前記有底穴(68)の前記底面(80)は2つの傾斜側面(86,87)を含んでおり、前記2つの傾斜側面(86,87)は前記掘削歯の前記長手方向中心線(54)の横側にそれぞれ配置されている、請求項29に記載の掘削歯。
  31. 前記掘削歯が、前記有底穴(68)の前記上面(70)の前記2つの傾斜側面の一方(76)に開口している開口(90)を、前記有底穴の前記底面(80)の前記2つの傾斜側面の一方(87)であって、前記上面の前記一方の傾斜側面(76)に対向している傾斜側面(87)に開口している開口(92)をし、前記掘削歯の開口(90,92)は互いに対して軸線方向に一致している、請求項29又は30に記載の掘削歯。
  32. 前記有底穴(68)前記上面(70)の前記2つの傾斜側面(76,77)及び/又は前記有底穴(68)前記底面(80)の前記2つの傾斜側面(86,87)の各々は概ね平坦な形状を有している、請求項29から31のいずれか1項に記載の掘削歯。
  33. 前記掘削歯の前記軸線方向に一致した両開口(90,92)が、前記掘削歯の前記有底穴(68)の前記上面(70)前記2つの傾斜側面(76,77)の一方に概ね直交する軸線(94)を有している、請求項29から32のいずれか1項に記載の掘削歯。
  34. 前記有底穴(68)の前記4つ傾斜側面(76,77,86,87)は、前記掘削歯(14)前記有底穴(68)の主要長さ部分にひし形断面形状を提供するように互いに対して配置されている、請求項29から33のいずれか1項に記載の掘削歯。
  35. 前記有底穴(68)の前記ひし形断面形状は、有底穴の前方端部から後方端部に向かって、そ大きさが増加している、請求項34に記載の掘削歯。
  36. 前記有底穴(68)の前記上面(70)の前記2つの傾斜側面(76,77)を結合している前記上面側共通縁(78)は湾曲断面形状を有している、請求項29から35のいずれか1項に記載の掘削歯。
  37. 前記有底穴(68)の前記底面(80)の前記2つの傾斜側面(86,87)は前記掘削歯の長手方向に延在している底面側共通縁(88)に沿って互いに結合されている、請求項29から36のいずれか1項に記載の掘削歯。
  38. 前記有底穴(68)の前記底面(80)の前記2つの傾斜側面(86,87)を結合している前記底面側共通縁(88)は湾曲断面形状を有している、請求項29から37のいずれか1項に記載の掘削歯。
  39. 前記有底穴(68)の前記上面(70)及び底面(80)の前記傾斜側面(76,77,86,87)であって、前記掘削歯の前記長手方向中心線(54)の各横側に配置された傾斜側面は、前記掘削歯の長手方向に延在している横側共通縁(79,89)に沿って互いに結合されている、請求項29から38のいずれか1項に記載の掘削歯。
  40. 前記掘削歯の前記長手方向中心線(54)の各横側に配置された前記傾斜側面(76,86;77,87)を結合する前記横側共通縁(79,89)は湾曲断面形状を有している、請求項29から39のいずれか1項に記載の掘削歯。
  41. 前記有底穴(68)の前記上面(70)及び底面(80)の前記傾斜側面(76,77,86,87)の各々は概ね平坦な形状を有している、請求項29から39のいずれか1項に記載の掘削歯。
  42. 削歯組立体(10)用のアダプタ(12)であって、
    細長い部材の長手方向中心線(22)に沿って互いに軸線方向に配置されたベース部分(24)と鼻部分(26)とを有する細長い部材から成り
    前記ベース部分(24)が、前記アダプタ(12)を掘削機器(18)に取り付けることを可能にするように構成されており、
    前記鼻部分(26)が、前方自由端部で終端していて、前記アダプタの前記長手方向中心線(22)のそれぞれ概ね上方および下方に配設された上面(30)および底面(40)を有し、
    前記鼻部分(26)の前記上面(30)が、前記アダプタの前記長手方向中心線(22)の対向する横に配置された2つの傾斜側面(36,37)を有し、
    前記鼻部分(26)の前記上面(30)の前記2つの傾斜側面(36,37)の各々が、水平面に対して25°から65°の角度で傾斜しており、
    前記アダプタ(12)の前記鼻部分(26)の前記上面(30)の前記2つの傾斜側面(36,37)は前記アダプタ(12)の長手方向に延在している上面側共通縁(38)に沿って互いに結合されていて、
    前記鼻部分が、該鼻部分の後方端部の近くに配置された凹部(50)をさらに有しており、
    前記凹部(50)が、軸線(52)に沿って延在し、前記上面(30)の前記2つの傾斜側面(36,37)の少なくとも一つに開口していて、
    前記凹部(50)の前記軸線(52)前記アダプタの前記長手方向中心線(22)を通過し、水平面に対して25°から65°の角度で傾斜している、アダプタ。
  43. 前記アダプタの前記鼻部分(26)の前記底面(40)が、前記アダプタの前記長手方向中心線(22)の対向する横に配置された2つの傾斜側面(46,47)を有している、請求項42に記載のアダプタ。
  44. 前記アダプタの前記上面(30)の前記2つの傾斜側面(36,37)の各々は概ね平坦な形状を有している、請求項42又は43に記載のアダプタ。
  45. 前記アダプタ(12)の前記鼻部分(26)の前記凹部(50)が、前記アダプタの前記鼻部分(26)の前記上面(30)の前記2つの傾斜側面(36,37)及び前記底面(40)の前記2つの傾斜側面(46,47)のうちの対向する傾斜側面に両端が開口したである、請求項42から44のいずれか1項に記載のアダプタ。
  46. 前記凹部(50)前記軸線(52)は、前記アダプタの前記上面(30)の前記2つの傾斜側面(36,37)の一方に概ね直交して延在し、前記アダプタ(12)の製作を容易にしている、請求項42から45のいずれか1項に記載のアダプタ。
  47. 前記アダプタの前記上面(30)及び前記底面(40)の前記4つの傾斜側面(36,37、46,47)は、前記鼻部分(26)がその主要長さ部分にひし形断を有するように互いに対して配置されている、請求項42から46のいずれか1項に記載のアダプタ。
  48. 前記アダプタの前記鼻部分(26)の前記長手方向中心線(22)の両側の前記底面(40)の前記2つの傾斜側面(46,47)は前記アダプタの長手方向に延在している底面側共通縁(48)に沿って互いに結合されている、請求項42から47のいずれか1項に記載のアダプタ。
  49. 前記上面側及び底面側共通縁(38,48)は前記アダプタの直径方向に対向する前記傾斜側面間の距離より大きな距離に離隔している、請求項42から48のいずれか1項に記載のアダプタ。
  50. 前記アダプタの前記上面(30)の前記2つの傾斜側面(36,37)を結合している前記上面側共通縁(38)が湾曲断面形状を有している、請求項42から49のいずれか1項に記載のアダプタ。
  51. アダプタの前記上面(30)及び底面(40)の前記傾斜側面(36,46;37,47)であって、前記アダプタ前記長手方向中心線(22)の各横側に配置された傾斜側面は前記アダプタの長手方向に延在している横側共通縁(39,49)に沿って互いに結合されている、請求項42から50のいずれか1項に記載のアダプタ。
  52. 前記アダプタの前記横側共通縁(39,49)は湾曲断面形状を有している、請求項42から51のいずれか1項に記載のアダプタ。
  53. 前記アダプタの前記鼻部分(26)の前記上面(30)及び底面(40)が安定化支持部(32,42)を有している、請求項42から51のいずれか1項に記載のアダプタ。
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