JP4469325B2 - 熱変位補正装置 - Google Patents

熱変位補正装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4469325B2
JP4469325B2 JP2005320476A JP2005320476A JP4469325B2 JP 4469325 B2 JP4469325 B2 JP 4469325B2 JP 2005320476 A JP2005320476 A JP 2005320476A JP 2005320476 A JP2005320476 A JP 2005320476A JP 4469325 B2 JP4469325 B2 JP 4469325B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tool
temperature
spindle
thermal displacement
estimated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005320476A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007125648A (ja
Inventor
伸彦 家藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DMG Mori Co Ltd
Original Assignee
DMG Mori Co Ltd
Mori Seiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DMG Mori Co Ltd, Mori Seiki Co Ltd filed Critical DMG Mori Co Ltd
Priority to JP2005320476A priority Critical patent/JP4469325B2/ja
Priority to DE102006051988A priority patent/DE102006051988A1/de
Priority to US11/556,705 priority patent/US7354386B2/en
Publication of JP2007125648A publication Critical patent/JP2007125648A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4469325B2 publication Critical patent/JP4469325B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23QDETAILS, COMPONENTS, OR ACCESSORIES FOR MACHINE TOOLS, e.g. ARRANGEMENTS FOR COPYING OR CONTROLLING; MACHINE TOOLS IN GENERAL CHARACTERISED BY THE CONSTRUCTION OF PARTICULAR DETAILS OR COMPONENTS; COMBINATIONS OR ASSOCIATIONS OF METAL-WORKING MACHINES, NOT DIRECTED TO A PARTICULAR RESULT
    • B23Q11/00Accessories fitted to machine tools for keeping tools or parts of the machine in good working condition or for cooling work; Safety devices specially combined with or arranged in, or specially adapted for use in connection with, machine tools
    • B23Q11/0003Arrangements for preventing undesired thermal effects on tools or parts of the machine
    • B23Q11/0007Arrangements for preventing undesired thermal effects on tools or parts of the machine by compensating occurring thermal dilations
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23QDETAILS, COMPONENTS, OR ACCESSORIES FOR MACHINE TOOLS, e.g. ARRANGEMENTS FOR COPYING OR CONTROLLING; MACHINE TOOLS IN GENERAL CHARACTERISED BY THE CONSTRUCTION OF PARTICULAR DETAILS OR COMPONENTS; COMBINATIONS OR ASSOCIATIONS OF METAL-WORKING MACHINES, NOT DIRECTED TO A PARTICULAR RESULT
    • B23Q3/00Devices holding, supporting, or positioning work or tools, of a kind normally removable from the machine
    • B23Q3/155Arrangements for automatic insertion or removal of tools, e.g. combined with manual handling
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T409/00Gear cutting, milling, or planing
    • Y10T409/30Milling
    • Y10T409/303752Process
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T483/00Tool changing
    • Y10T483/10Process
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T483/00Tool changing
    • Y10T483/13Tool changing with control means energized in response to activator stimulated by condition sensor
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T483/00Tool changing
    • Y10T483/13Tool changing with control means energized in response to activator stimulated by condition sensor
    • Y10T483/136Responsive to tool
    • Y10T483/138Responsive to tool including means to monitor and control, i.e., adaptive machining
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T483/00Tool changing
    • Y10T483/15Tool changing with means to condition or adjust tool or tool support

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Automatic Control Of Machine Tools (AREA)
  • Numerical Control (AREA)

Description

本発明は、工作機械の主軸に装着された工具の前記主軸軸線方向の熱変位を補正する熱変位補正装置に関する。
マシニングセンタなどの工作機械では、主軸を回転自在に支持する軸受が発熱して、この発熱により生じた熱が主軸及びこれに装着された工具に伝導し、当該工具が伸張する。そして、このような工具の伸張により加工精度が低下する。
そこで、このような加工精度の低下を防止すべく、従来、例えば、特開2004−148443号公報に開示されたような、工具の主軸軸線方向の熱変位を補正する補正方法が提案されている。
この補正方法は、主軸の軸受近傍の第1工作機械温度と、ベッドなど工作機械の熱安定性の高い部位の第2工作機械温度とを測定し、測定した第1工作機械温度と第2工作機械温度との温度差を基に所定の算出式から工具の主軸軸線方向の熱変位量(補正量)を推定して、推定した熱変位量(補正量)を基に主軸軸線方向における工具位置を補正するというものであり、このようにして補正を行うことで、工具の熱変位量を打ち消し、加工精度の低下を防止しつつワークを加工することができる。
特開2004−148443号公報
ところで、工作機械には、工具が格納される工具マガジンを有し、当該工具マガジンに格納された工具と前記主軸に装着された工具とを交換する工具交換装置が付設され、ワークの加工は、この工具交換装置によって工具マガジン側の工具と主軸側の工具とが交換されつつ各種の工具を用いて行われる。
また、主軸から取り外され工具マガジンに格納された工具は、徐々に冷却され、やがては室温と同程度の温度になるが、室温と同程度になるには一定の時間がかかるため、工具マガジンに格納された工具は、主軸に装着されていない未使用のものであるか、工具マガジンに格納されてから一定時間が経過し、室温と同程度にまで低下したものであるか、工具マガジンに格納されてから前記一定時間が経過しておらず、温度低下中のものであるかによって、それぞれその温度が異なる。
このため、工具交換によって主軸に装着される工具の主軸装着当初の温度は、工具によって異なることとなり、主軸装着当初の工具温度が異なれば、その後の工具の温度変化(熱変位量)も変わってくる。
したがって、熱変位補正をより厳密に行うには、工具の熱変位量を算出するに当たり、主軸装着当初の工具温度を考慮する必要があるが、上記従来の熱変位補正方法のように、主軸の軸受近傍の第1工作機械温度と工作機械の熱安定性の高い部位の第2工作機械温度とを測定して工具の熱変位量を推定する方法では、この点が考慮されておらず、高精度な補正を行うことができない。
また、第1工作機械温度や第2工作機械温度を測定するためのセンサが必要であり、製造コストが上昇したり、装置構成が複雑になるという問題もある。
本発明は、以上の実情に鑑みなされたものであって、工作機械の主軸に装着された工具の前記主軸軸線方向の熱変位を打ち消すための補正量をより高精度に設定して、より精度の高い加工を行うことができる熱変位補正装置の提供をその目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、
工具が装着される主軸を有し、該主軸を軸線中心に回転させるとともに、該主軸の軸線方向に相対移動自在に設けられる主軸装置と、前記主軸装置を前記主軸の軸線方向に相対移動させる送り装置と、工具が格納される工具マガジンを有し、該工具マガジンに格納された工具と前記主軸装置の主軸に装着された工具とを交換する工具交換装置と、前記主軸装置,送り装置及び工具交換装置の作動を制御するとともに、前記送り装置については、前記主軸装置の目標移動位置に関するデータを基に制御して該主軸装置を前記目標移動位置に相対移動させるように構成され、前記工具交換装置については、前記工具マガジンに格納された交換対象の工具に関する識別データを基に制御して、該識別データに対応した工具と前記主軸の工具とを交換させるように構成された制御装置とを備える工作機械に設けられ、
前記主軸に装着された工具に生じる前記主軸軸線方向の熱変位を補正する装置であって、
前記制御装置から得られる前記識別データを基に、該識別データに対応した交換対象の工具を認識し、認識した工具の使用直前の温度を、該工具の使用履歴に関する情報を基に推定する処理と、
前記推定した使用直前の工具温度と前記主軸の温度とを基に、使用中の工具温度を推定する処理と、
前記推定した使用中の工具温度を基に、前記工具の主軸軸線方向の熱変位量を推定し、これを打ち消すための補正量を設定する処理と、
前記設定した補正量を基に前記目標移動位置を補正する処理とを行うように構成されてなることを特徴とする熱変位補正装置に係る。
この発明によれば、まず、制御装置から得られる識別データを基に、当該識別データに対応した交換対象の工具を認識し、認識した工具の使用直前(主軸装着直前)の温度を、当該工具の使用履歴に関する情報を基に推定する処理が行われた後、推定した使用直前の工具温度と主軸の温度とを基に、使用中(主軸装着中)の工具温度を推定する処理が行われ、次に、推定した使用中の工具温度を基に、工具の主軸軸線方向の熱変位量を推定し、これを打ち消すための補正量を設定する処理が行われ、そして、設定した補正量を基に、送り装置によって相対移動せしめられる主軸装置の主軸軸線方向における目標移動位置を補正する処理が行われる。
このように、本発明に係る熱変位補正装置によれば、工具交換によって主軸に装着される工具の使用直前の温度を推定して、推定した使用直前の工具温度などを基に使用中の工具温度を推定し、推定した使用中の工具温度を基に工具の主軸軸線方向の熱変位量(補正量)を推定しているので、より高精度に熱変位量(補正量)を推定することができ、これにより、より精度の高い加工を実現することができる。
尚、前記熱変位補正装置は、前記工具マガジンに格納される工具毎に、その使用直後の温度を前記使用履歴に関する情報として記憶する履歴情報記憶部と、前記制御装置から得られる前記識別データを基に、該識別データに対応した工具を認識して、認識した工具の使用直後の温度を前記履歴情報記憶部から読み出し、読み出した工具温度と、前記制御装置から得られる、前記識別データに対応した工具の前回使用時からの経過時間とを基に、使用直前の工具温度を推定する処理と、前記推定した使用直前の工具温度と前記主軸の温度とを基に、使用中の工具温度を推定する処理と、前記工具交換装置による工具交換直前の、前記主軸に装着された工具の温度を、前記使用直後の温度として前記履歴情報記憶部に格納する処理とを実行する工具温度推定部と、前記工具温度推定部によって推定された使用中の工具温度を基に、前記工具の主軸軸線方向の熱変位量を推定し、これを打ち消すための補正量を設定する補正量設定部と、前記補正量設定部によって設定された補正量を基に前記目標移動位置を補正する補正実行部とから構成されていても良い。
この場合、熱変位補正は、次のようにして行われる。即ち、まず、工具温度推定部において、制御装置から得られる識別データを基に、当該識別データに対応した工具が認識されて、認識された工具の使用直後の温度が履歴情報記憶部から読み出され、読み出された工具温度と、制御装置から得られる、識別データに対応した工具の前回使用時からの経過時間とを基に、使用直前の工具温度が推定された後、推定された使用直前の工具温度と主軸の温度とを基に、使用中の工具温度が推定される。
この後、補正量設定部において、工具温度推定部により推定された使用中の工具温度を基に、工具の主軸軸線方向の熱変位量が推定されて、これを打ち消すための補正量が設定され、設定された補正量を基に、目標移動位置が補正実行部により補正される。尚、履歴情報記憶部には、工具交換装置によって工具交換が行われる際に、工具交換直前の、主軸に装着された工具の温度が、工具温度推定部により、使用直後の工具温度として格納される。
また、前記熱変位補正装置は、上記構成に代えて、前記工具マガジンに格納される工具毎に、その使用直後の温度、前回使用時からの経過時間、及び一定時間おきに更新される工具の実温度を前記使用履歴に関する情報として記憶する履歴情報記憶部と、前記工具マガジンに格納されている各工具について、前記履歴情報記憶部に格納された前回使用時からの経過時間を更新するとともに、該履歴情報記憶部に格納された前記使用直後の温度及び前回使用時からの経過時間を基に、前記工具の実温度を推定して、推定した実温度で前記履歴情報記憶部に格納された実温度を更新する履歴情報更新部と、前記制御装置から得られる前記識別データを基に、該識別データに対応した工具を認識して、認識した工具の実温度を前記履歴情報記憶部から読み出し、読み出した実温度と前記主軸の温度とを基に、使用中の工具温度を推定する処理と、前記工具交換装置による工具交換直前の、前記主軸に装着された工具の温度を、前記使用直後の温度として前記履歴情報記憶部に格納する処理とを実行する工具温度推定部と、前記工具温度推定部によって推定された使用中の工具温度を基に、前記工具の主軸軸線方向の熱変位量を推定し、これを打ち消すための補正量を設定する補正量設定部と、前記補正量設定部によって設定された補正量を基に前記目標移動位置を補正する補正実行部とから構成されていても良い。
この場合、熱変位補正は、次のようにして行われる。即ち、まず、工具温度推定部において、制御装置から得られる識別データを基に、当該識別データに対応した工具が認識されて、認識された工具の実温度が履歴情報記憶部から読み出され、読み出された実温度と主軸の温度とを基に、使用中の工具温度が推定される。
この後、補正量設定部において、工具温度推定部により推定された使用中の工具温度を基に、工具の主軸軸線方向の熱変位量が推定されて、これを打ち消すための補正量が設定され、設定された補正量を基に、目標移動位置が補正実行部により補正される。
尚、履歴情報記憶部には、工具交換装置によって工具交換が行われる際に、工具交換直前の、主軸に装着された工具の温度が、工具温度推定部により、使用直後の工具温度として格納される。また、履歴情報更新部によって、履歴情報記憶部に格納された前回使用時からの経過時間が更新されるとともに、履歴情報記憶部に格納された使用直後の温度及び前回使用時からの経過時間を基に、工具の実温度が推定されて、推定された実温度で履歴情報記憶部に格納された実温度が更新される。
また、前記工具温度推定部及び補正量設定部は、前記工具によって異なる推定条件に基づいて、前記使用直前の工具温度、前記使用中の工具温度、及び前記工具の主軸軸線方向の熱変位量をそれぞれ推定するように構成されていたり、前記履歴情報更新部,工具温度推定部及び補正量設定部は、前記工具によって異なる推定条件に基づいて、前記工具の実温度、前記使用中の工具温度、及び前記工具の主軸軸線方向の熱変位量をそれぞれ推定するように構成されていても良く、このようにすれば、工具毎に、長さや径、材質、線膨張係数などが異なって工具の示す挙動がそれぞれ異なっても、より正確に、使用直前の工具温度、工具の実温度、使用中の工具温度、工具の主軸軸線方向の熱変位量を推定することができる。
また、前記熱変位補正装置は、前記制御装置から得られる主軸装置の稼働状況を基に前記主軸の温度を推定する主軸温度推定部を更に備え、前記工具温度推定部は、前記主軸温度推定部により推定された主軸の温度に基づいて前記使用中の工具温度を推定するように構成されていても良く、このようにすれば、主軸の温度を測定するためのセンサを不要にすることができるので、製造コストを低く抑えたり、装置構成が複雑になるのを防止することができる。
以上のように、本発明に係る熱変位補正装置によれば、工具交換によって主軸に装着される工具の使用直前の温度を推定して、推定した使用直前の工具温度などを基に使用中の工具温度を推定し、推定した使用中の工具温度を基に工具の主軸軸線方向の熱変位量(補正量)を推定しているので、より正確な熱変位量(補正量)を推定してより高精度に加工することができる。また、制御装置から得られる主軸装置の稼働状況を基に主軸の温度を推定すれば、主軸の温度を測定するためのセンサを不要にして、製造コストを低く抑えたり、装置構成が複雑になるのを防止することができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について添付図面に基づき説明する。尚、図1は、本発明の一実施形態に係る熱変位補正装置などの概略構成を示したブロック図である。
図1に示すように、本例の熱変位補正装置1は、履歴情報記憶部11,主軸温度推定部12,主軸温度記憶部13,工具温度推定部14,工具温度記憶部15,補正量設定部16及び補正実行部17から構成されており、例えば、鉛直方向(Z軸方向)に移動自在に配設される主軸装置31と、水平面内で直交する2軸方向(X軸方向及びY軸方向)に移動自在に配設され、ワークが載置されるテーブル(図示せず)と、主軸装置31をZ軸方向に、テーブル(図示せず)をX軸方向及びY軸方向に移動させる送り装置32と、工具交換を行う工具交換装置33と、主軸装置31,送り装置32及び工具交換装置33の作動を制御する制御装置20などを備えた工作機械の前記制御装置20内に設けられる。
まず、前記制御装置20,主軸装置31,送り装置32及び工具交換装置33について説明する。
前記制御装置20は、熱変位補正装置1の他、プログラム記憶部21,動作指令生成部22,駆動制御部23,使用実績蓄積処理部24及び工具使用実績記憶部25などを備える。
前記プログラム記憶部21には、適宜作成された加工プログラムが予め格納され、前記動作指令生成部22は、前記プログラム記憶部21に格納された加工プログラムを解析して、主軸装置31の主軸の回転速度などに関する指令信号、主軸装置31及びテーブル(図示せず)の移動位置などに関する指令信号、交換対象となる工具を特定するための工具番号データ(識別データ)などを含んだ、工具交換に関する指令信号を抽出し、抽出した指令信号などを基に、主軸の目標回転速度に関するデータ(動作指令信号)、主軸装置31及びテーブル(図示せず)の目標移動位置に関するデータ(動作指令信号)、工具交換に係る動作指令信号を生成して、生成した動作指令信号を駆動制御部23に送信する。尚、工具交換に係る動作指令信号は、前記使用実績蓄積処理部24及び熱変位補正装置1にも送信される。
前記駆動制御部23は、動作指令生成部22から受信した動作指令信号(主軸の目標回転速度データ)、及び主軸装置31からフィードバックされる信号(主軸回転速度に係る信号)を基に駆動指令信号を生成し、生成した駆動指令信号を主軸装置31に送信する処理と、動作指令生成部22から受信した動作指令信号(主軸装置31及びテーブル(図示せず)の目標移動位置データ)、及び送り装置32からフィードバックされる信号(主軸装置31のZ軸方向における移動位置、並びにテーブル(図示せず)のX軸方向及びY軸方向における移動位置に係る信号)を基に駆動指令信号を生成し、生成した駆動指令信号を送り装置32に送信する処理と、動作指令生成部22から受信した工具交換に係る動作指令信号を基に駆動指令信号を生成し、生成した駆動指令信号を工具交換装置33に送信する処理とを行う。
前記使用実績蓄積処理部24は、動作指令生成部22から受信した工具交換に係る動作指令信号を基に、工具交換の行われる時間や、工具交換により主軸装置31の主軸に装着される工具の工具番号を認識し、これらを、図2に示すように工具の使用実績として前記工具使用実績記憶部25に格納する処理を行う。
前記主軸装置31は、軸線がZ軸と平行に配置された、工具が装着される主軸を備え、当該主軸をその軸線中心に回転させるように構成される。また、主軸装置31は、主軸回転速度を検出し、検出した主軸回転速度に関する信号をフィードバック信号として制御装置20(駆動制御部23及び主軸温度推定部12)に送信する検出センサを備えている。尚、主軸回転速度は、駆動制御部23から受信した駆動指令信号に従って制御され、これにより、主軸は、目標回転速度で回転する。
前記送り装置32は、主軸装置31をZ軸方向に、テーブル(図示せず)をX軸方向及びY軸方向に移動させて、工具とワークとを直交3軸方向に相対移動させるように構成される。また、送り装置32は、主軸装置31のZ軸方向における移動位置、並びにテーブル(図示せず)のX軸方向及びY軸方向における移動位置をそれぞれ検出し、検出した移動位置に関する信号をフィードバック信号として制御装置20(駆動制御部23)に送信する検出センサを備えている。
尚、主軸装置31のZ軸方向における移動位置、テーブル(図示せず)のX軸方向及びY軸方向における移動位置は、駆動制御部23から受信した駆動指令信号に従って制御され、これにより、主軸装置31及びテーブル(図示せず)は、Z軸方向の目標移動位置や、X軸方向及びY軸方向の目標移動位置に移動する。
前記工具交換装置33は、各種の工具が格納される工具マガジンを備え、当該工具マガジンに格納された工具と主軸装置31の主軸に装着された工具とを交換するように構成される。尚、工具交換装置33は、駆動制御部23から受信した駆動指令信号に従って動作し、工具マガジンに格納された複数の工具の内、工具交換指令の工具番号データに対応した工具番号の工具と主軸装置31側の工具とを交換する。
次に、前記熱変位補正装置1について説明する。上記のように、当該熱変位補正装置1は、履歴情報記憶部11,主軸温度推定部12,主軸温度記憶部13,工具温度推定部14,工具温度記憶部15,補正量設定部16及び補正実行部17の各部を備えて構成される。
前記履歴情報記憶部11には、工具交換装置33の工具マガジンに格納されるすべての工具について、その使用直後の温度が少なくとも当該各工具の履歴情報として格納される。具体的には、図3に示すように、工具番号と、当該工具番号に対応した工具の使用直後の温度とが関連付けられて格納される。尚、この工具温度は、後述のように、前記工具温度推定部14によって格納される。
前記主軸温度推定部12は、主軸装置31から駆動制御部23にフィードバックされる信号(主軸回転速度に係る信号)を受信して、主軸装置31の稼働状況(主軸の回転動作状況)を収集し、収集した主軸の回転動作状況を基に、主軸の動作実績(主軸回転速度や主軸回転時間など)を認識して、認識した主軸動作実績を基に主軸の温度を推定して前記主軸温度記憶部13に格納する処理を行う。
尚、この主軸温度の推定は、例えば、経験的に得られた関係や、実験的に得られた関係などに基づいて行われる。また、主軸の動作時間と温度との関係は、例えば、図4に示すようなものとなっており、同図の実線で示すように、主軸回転後の時間経過に伴って主軸の温度が上昇し、一定時間が経過すると、定常状態となる。また、二点鎖線で示すように、主軸の回転が停止すると、その後の時間経過に伴い、主軸の温度は低下する。
前記工具温度推定部14は、図5に示すような一連の処理を行って、主軸装置31の主軸に装着された工具の温度を推定する処理を行う。具体的には、動作指令生成部22から工具交換に係る動作指令信号を受信して一連の処理を開始し、まず、受信した工具交換に係る動作指令信号の工具番号データを基に、当該工具番号データに対応した工具番号の工具を交換対象の工具として認識する(ステップS1)。
ついで、前記認識した工具番号の工具の使用直後の温度を履歴情報記憶部11から読み出し(ステップS2)、次に、工具使用実績記憶部25に格納された、前記認識した工具番号の工具の使用実績を読み出して、前記認識した工具番号の工具の前回使用時からの経過時間(工具交換後の経過時間(工具マガジン格納後の経過時間))を認識する(ステップS3)。
この後、前記読み出した使用直後の温度と、前記認識した前回使用時からの経過時間とを基に、使用直前(主軸装着直前)(現在)の工具温度を推定し(ステップS4)、主軸温度記憶部13に格納された主軸の温度を読み出す(ステップS5)。尚、ステップS4における工具温度の推定は、例えば、経験的に得られた関係や、実験的に得られた関係であり、工具毎に設定された関係などに基づいて行われる。
そして、前記推定した使用直前の工具温度と、前記読み出した主軸の温度とを基に、使用中(主軸装着中)の工具温度を推定して前記工具温度記憶部15に格納する(ステップS6)。尚、この工具温度の推定も、例えば、経験的に得られた関係や、実験的に得られた関係であり、工具毎に設定された関係などに基づいて行われる。また、工具温度の推定は、簡易的には、例えば、図6に示すように、主軸の温度変化と、これに装着された工具の温度変化とが略同様の温度上昇曲線及び温度低下曲線を示し、工具の温度が主軸の温度に対し一定時間t遅れて変化するものとして行うことができる。
ついで、運転継続中であるか否かを確認して(ステップS7)、運転停止となった場合には、一連の処理を終了し、運転継続中である場合には、ステップS8に進んで、動作指令生成部22から工具交換に係る動作指令信号を受信したか否かを確認し、受信していない場合には、上記ステップS5以降の処理を繰り返して実行する。
一方、ステップS8で、受信したと判断した場合には、上記ステップS6で推定された工具温度の内、最新のものを、即ち、工具交換装置33による工具交換直前の、主軸に装着された工具の温度を、前記使用直後の工具温度として履歴情報記憶部11に格納した後(ステップS9)、上記ステップS1以降の処理を実行する。
前記補正量設定部16は、工具温度記憶部15に格納された使用中の工具温度を基に、当該工具に生じる主軸軸線方向の熱変位量を推定し、これを打ち消すための補正量を設定する。尚、この熱変位量の推定は、例えば、経験的に得られた関係や、実験的に得られた関係であり、工具毎に設定された関係などに基づいて行われる。
前記補正実行部17は、補正量設定部16によって設定された補正量を駆動制御部23に送信することにより、主軸装置31のZ軸方向における目標移動位置を補正する処理を行う。これにより、駆動制御部23では、補正実行部17から送信された補正量を基に、主軸装置31のZ軸方向における目標移動位置が補正され、補正後の目標移動位置などに基づいて駆動指令信号が生成される。
以上のように構成された本例の熱変位補正装置1によれば、工具温度推定部14において、動作指令生成部22から受信した動作指令信号を基に交換対象となる工具の工具番号が認識された後、認識された工具番号の工具の使用直後の温度と、認識された工具番号の工具の前回使用時からの経過時間とを基に、使用直前の工具温度が推定され、推定された使用直前の工具温度と、主軸装置31の稼働状況を基に主軸温度推定部12によって推定された主軸の温度とを基に、使用中の工具温度が推定される。
そして、工具温度推定部14により使用中の工具温度が推定されると、推定された使用中の工具温度を基に、補正量設定部16により、当該工具に生じる主軸軸線方向の熱変位量が推定されてこれを打ち消すための補正量が設定され、設定された補正量を基に、補正実行部17によって主軸装置31のZ軸方向における目標移動位置が補正される。
このように、本例の熱変位補正装置1によれば、工具交換によって主軸に装着される工具の使用直前の温度を推定して、推定した使用直前の工具温度などを基に使用中の工具温度を推定し、推定した使用中の工具温度を基に工具の主軸軸線方向の熱変位量(補正量)を推定しているので、より高精度に熱変位量(補正量)を推定することができ、これにより、より精度の高い加工を実現することができる。
また、前記使用直前の工具温度、前記使用中の工具温度、及び前記工具の主軸軸線方向の熱変位量を、工具毎に設定された関係に従ってそれぞれ推定しているので、工具によって長さや径、材質、線膨張係数などが異なり、工具の示す挙動がそれぞれ異なっても、前記使用直前の工具温度、前記使用中の工具温度、及び前記工具の主軸軸線方向の熱変位量を、より正確に推定することができる。
また、主軸装置31の稼働状況を基に主軸の温度を推定しているので、主軸の温度を測定するためのセンサを不要にすることができ、製造コストを低く抑えたり、装置構成が複雑になるのを防止することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の採り得る具体的な態様は、何らこれに限定されるものではない。
上例では、熱変位補正装置1を、履歴情報記憶部11,主軸温度推定部12,主軸温度記憶部13,工具温度推定部14,工具温度記憶部15,補正量設定部16及び補正実行部17から構成したが、これに限られるものではなく、例えば、図7に示すように、履歴情報記憶部41,履歴情報更新部42,主軸温度推定部12,主軸温度記憶部13,工具温度推定部43,工具温度記憶部15,補正量設定部16及び補正実行部17を備えた熱変位補正装置40として構成することもできる。
この場合、当該熱変位補正装置40は、プログラム記憶部21,動作指令生成部22及び駆動制御部23などを備えた制御装置29内に設けられる。尚、上記熱変位補正装置1や制御装置20の構成と同じ構成部分については同一の符号を付して、その詳しい説明を省略する。また、動作指令生成部22からの、工具交換に係る動作指令信号は、前記履歴情報更新部42にも送信されるようになっている。
前記履歴情報記憶部41には、工具交換装置33の工具マガジンに格納されるすべての工具について、その使用直後の温度、前回使用時からの経過時間(工具交換後の経過時間(工具マガジン格納後の経過時間))、及び工具の実温度(現在温度)が少なくとも当該各工具の履歴情報として格納される。具体的には、図8に示すように、工具番号と、当該工具番号に対応した工具の使用直後の温度、前回使用時からの経過時間、実温度とが関連付けられて格納される。
前記履歴情報更新部42は、履歴情報記憶部41に格納された履歴情報(前回使用時からの経過時間及び工具の実温度)を更新する処理を行う。具体的には、動作指令生成部22から受信した工具交換に係る動作指令信号の工具番号データを基に、当該工具番号データに対応した工具番号の工具を交換対象の工具として認識し、主軸に装着された工具と、工具マガジンに格納された工具とをそれぞれ認識する。
そして、前記認識した、工具マガジンに格納された各工具について、履歴情報記憶部41に格納された前回使用時からの経過時間を更新するとともに、履歴情報記憶部41に格納された使用直後の温度及び前回使用時からの経過時間を基に、工具の実温度を推定して、推定した実温度で履歴情報記憶部41に格納された実温度を更新する。尚、この経過時間及び実温度の更新は、一定時間おきに実行される。また、工具実温度の推定は、例えば、経験的に得られた関係や、実験的に得られた関係であり、工具毎に設定された関係などに基づいて行われる。
前記工具温度推定部43は、図9に示すような一連の処理を行って、主軸装置31の主軸に装着された工具の温度を推定する処理を行う。具体的には、動作指令生成部22から工具交換に係る動作指令信号を受信して一連の処理を開始し、まず、受信した工具交換に係る動作指令信号の工具番号データを基に、当該工具番号データに対応した工具番号の工具を交換対象の工具として認識する(ステップS11)。
ついで、前記認識した工具番号の工具の実温度を履歴情報記憶部41から読み出し(ステップS12)、主軸温度記憶部13に格納された主軸の温度を読み出した後(ステップS13)、前記読み出した工具の実温度及び主軸の温度を基に、使用中(主軸装着中)の工具温度を推定して前記工具温度記憶部15に格納する(ステップS14)。尚、この工具温度の推定は、上記と同様に、例えば、経験的に得られた関係や、実験的に得られた関係であり、工具毎に設定された関係などに基づいて行われる。また、工具温度の推定は、簡易的には、例えば、図6に示すように、主軸の温度変化と、これに装着された工具の温度変化とが略同様の温度上昇曲線及び温度低下曲線を示し、工具の温度が主軸の温度に対し一定時間t遅れて変化するものとして行うことができる。
この後、運転継続中であるか否かを確認して(ステップS15)、運転停止となった場合には、一連の処理を終了し、運転継続中である場合には、ステップS16に進んで、動作指令生成部22から工具交換に係る動作指令信号を受信したか否かを確認し、受信していない場合には、上記ステップS13以降の処理を繰り返して実行する。
一方、ステップS16で、受信したと判断した場合には、上記ステップS14で推定された工具温度の内、最新のものを、即ち、工具交換装置33による工具交換直前の、主軸に装着された工具の温度を、前記使用直後の温度として履歴情報記憶部41に格納した後(ステップS17)、上記ステップS11以降の処理を実行する。
このように熱変位補正装置40を構成しても、工具交換によって主軸に装着される工具の実温度を推定して、推定した実温度などを基に使用中の工具温度を推定し、推定した使用中の工具温度を基に工具の主軸軸線方向の熱変位量(補正量)を推定しているので、より正確な熱変位量(補正量)を推定してより高精度に加工することができるなど、上記と同様の効果を得ることができる。
また、上例では、工具の熱変位量のみを推定し、これを打ち消すための補正量を設定するようにしたが、これに限られるものではなく、主軸の熱変位量についても、これを適宜推定したり、適宜算出し、主軸の熱変位量及び工具の熱変位量を打ち消すための補正量を設定するようにしても良い。尚、主軸の熱変位量は、例えば、主軸装置31の稼働状況を基に推定した主軸温度から主軸の伸びを推定し、推定した主軸の伸びを基に推定することができる。
また、上例では、主軸装置31の稼働状況を基に主軸の温度を推定したが、主軸装置31に温度を測定するためのセンサを設けて、このセンサにより主軸の温度を測定するようにしても良い。
また、工具温度の具体的な推定手法は、上述のものに限られず、どのような手法を採用しても良い。
本発明の一実施形態に係る熱変位補正装置などの概略構成を示したブロック図である。 本実施形態に係る工具使用実績記憶部に格納されるデータの構成を示した説明図である。 本実施形態に係る履歴情報記憶部に格納されるデータテーブルを示した説明図である。 主軸の温度と時間との関係を示したグラフである。 本実施形態に係る工具温度推定部の一連の処理を示したフローチャートである。 主軸及び工具の温度と時間との関係を示したグラフである。 本発明の他の実施形態に係る熱変位補正装置などの概略構成を示したブロック図である。 本発明の他の実施形態に係る履歴情報記憶部に格納されるデータテーブルを示した説明図である。 本発明の他の実施形態に係る工具温度推定部の一連の処理を示したフローチャートである。
符号の説明
1 熱変位補正装置
11 履歴情報記憶部
12 主軸温度推定部
13 主軸温度記憶部
14 工具温度推定部
15 工具温度記憶部
16 補正量設定部
17 補正実行部
20 制御装置
21 プログラム記憶部
22 動作指令生成部
23 駆動制御部
24 使用実績蓄積処理部
25 工具使用実績記憶部
31 主軸装置
32 送り装置
33 工具交換装置

Claims (6)

  1. 工具が装着される主軸を有し、該主軸を軸線中心に回転させるとともに、該主軸の軸線方向に相対移動自在に設けられる主軸装置と、前記主軸装置を前記主軸の軸線方向に相対移動させる送り装置と、工具が格納される工具マガジンを有し、該工具マガジンに格納された工具と前記主軸装置の主軸に装着された工具とを交換する工具交換装置と、前記主軸装置,送り装置及び工具交換装置の作動を制御するとともに、前記送り装置については、前記主軸装置の目標移動位置に関するデータを基に制御して該主軸装置を前記目標移動位置に相対移動させるように構成され、前記工具交換装置については、前記工具マガジンに格納された交換対象の工具に関する識別データを基に制御して、該識別データに対応した工具と前記主軸の工具とを交換させるように構成された制御装置とを備える工作機械に設けられ、
    前記主軸に装着された工具に生じる前記主軸軸線方向の熱変位を補正する装置であって、
    前記制御装置から得られる前記識別データを基に、該識別データに対応した交換対象の工具を認識し、認識した工具の使用直前の温度を、該工具の使用履歴に関する情報を基に推定する処理と、
    前記推定した使用直前の工具温度と前記主軸の温度とを基に、使用中の工具温度を推定する処理と、
    前記推定した使用中の工具温度を基に、前記工具の主軸軸線方向の熱変位量を推定し、これを打ち消すための補正量を設定する処理と、
    前記設定した補正量を基に前記目標移動位置を補正する処理とを行うように構成されてなることを特徴とする熱変位補正装置。
  2. 前記工具マガジンに格納される工具毎に、その使用直後の温度を前記使用履歴に関する情報として記憶する履歴情報記憶部と、
    前記制御装置から得られる前記識別データを基に、該識別データに対応した工具を認識して、認識した工具の使用直後の温度を前記履歴情報記憶部から読み出し、読み出した工具温度と、前記制御装置から得られる、前記識別データに対応した工具の前回使用時からの経過時間とを基に、使用直前の工具温度を推定する処理と、前記推定した使用直前の工具温度と前記主軸の温度とを基に、使用中の工具温度を推定する処理と、前記工具交換装置による工具交換直前の、前記主軸に装着された工具の温度を、前記使用直後の温度として前記履歴情報記憶部に格納する処理とを実行する工具温度推定部と、
    前記工具温度推定部によって推定された使用中の工具温度を基に、前記工具の主軸軸線方向の熱変位量を推定し、これを打ち消すための補正量を設定する補正量設定部と、
    前記補正量設定部によって設定された補正量を基に前記目標移動位置を補正する補正実行部とから構成されてなることを特徴とする請求項1記載の熱変位補正装置。
  3. 前記工具マガジンに格納される工具毎に、その使用直後の温度、前回使用時からの経過時間、及び一定時間おきに更新される工具の実温度を前記使用履歴に関する情報として記憶する履歴情報記憶部と、
    前記工具マガジンに格納されている各工具について、前記履歴情報記憶部に格納された前回使用時からの経過時間を更新するとともに、該履歴情報記憶部に格納された前記使用直後の温度及び前回使用時からの経過時間を基に、前記工具の実温度を推定して、推定した実温度で前記履歴情報記憶部に格納された実温度を更新する履歴情報更新部と、
    前記制御装置から得られる前記識別データを基に、該識別データに対応した工具を認識して、認識した工具の実温度を前記履歴情報記憶部から読み出し、読み出した実温度と前記主軸の温度とを基に、使用中の工具温度を推定する処理と、前記工具交換装置による工具交換直前の、前記主軸に装着された工具の温度を、前記使用直後の温度として前記履歴情報記憶部に格納する処理とを実行する工具温度推定部と、
    前記工具温度推定部によって推定された使用中の工具温度を基に、前記工具の主軸軸線方向の熱変位量を推定し、これを打ち消すための補正量を設定する補正量設定部と、
    前記補正量設定部によって設定された補正量を基に前記目標移動位置を補正する補正実行部とから構成されてなることを特徴とする請求項1記載の熱変位補正装置。
  4. 前記工具温度推定部及び補正量設定部は、前記工具によって異なる推定条件に基づいて、前記使用直前の工具温度、前記使用中の工具温度、及び前記工具の主軸軸線方向の熱変位量をそれぞれ推定するように構成されてなることを特徴とする請求項2記載の熱変位補正装置。
  5. 前記履歴情報更新部,工具温度推定部及び補正量設定部は、前記工具によって異なる推定条件に基づいて、前記工具の実温度、前記使用中の工具温度、及び前記工具の主軸軸線方向の熱変位量をそれぞれ推定するように構成されてなることを特徴とする請求項3記載の熱変位補正装置。
  6. 前記制御装置から得られる主軸装置の稼働状況を基に前記主軸の温度を推定する主軸温度推定部を更に備え、
    前記工具温度推定部は、前記主軸温度推定部により推定された主軸の温度に基づいて前記使用中の工具温度を推定するように構成されてなることを特徴とする請求項2乃至5記載のいずれかの熱変位補正装置。
JP2005320476A 2005-11-04 2005-11-04 熱変位補正装置 Expired - Fee Related JP4469325B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005320476A JP4469325B2 (ja) 2005-11-04 2005-11-04 熱変位補正装置
DE102006051988A DE102006051988A1 (de) 2005-11-04 2006-11-03 Einrichtung zum Korrigieren thermischer Verlagerung
US11/556,705 US7354386B2 (en) 2005-11-04 2006-11-06 Thermal displacement correcting device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005320476A JP4469325B2 (ja) 2005-11-04 2005-11-04 熱変位補正装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007125648A JP2007125648A (ja) 2007-05-24
JP4469325B2 true JP4469325B2 (ja) 2010-05-26

Family

ID=37989711

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005320476A Expired - Fee Related JP4469325B2 (ja) 2005-11-04 2005-11-04 熱変位補正装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7354386B2 (ja)
JP (1) JP4469325B2 (ja)
DE (1) DE102006051988A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102020200610A1 (de) 2019-01-21 2020-07-23 Okuma Corporation Thermische-Verschiebung-Korrekturverfahren und Thermische-Verschiebung-Korrekturgerät einer Werkzeugmaschine

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4289420B2 (ja) 2007-05-10 2009-07-01 セイコーエプソン株式会社 画像処理装置および画像処理方法
DE102007038269B4 (de) * 2007-08-14 2013-11-21 Gebr. Heller Maschinenfabrik Gmbh Thermisch kompensierte Werkstückbearbeitung
JP5127603B2 (ja) * 2008-07-04 2013-01-23 キヤノン株式会社 加工方法及び加工装置
TW201021959A (en) * 2008-12-11 2010-06-16 Ind Tech Res Inst A thermal error compensation method for machine tools
JP2011140098A (ja) * 2010-01-08 2011-07-21 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 工作機械の機械変位補正システム
JP4917665B1 (ja) * 2010-11-11 2012-04-18 ファナック株式会社 工作機械の熱変位補正方法及び熱変位補正装置
DE102010054393A1 (de) * 2010-12-07 2012-06-14 Chiron-Werke Gmbh & Co. Kg Verfahren zur Bestimmung der Position eines Werkzeuges
JP5502912B2 (ja) * 2012-01-19 2014-05-28 ファナック株式会社 工作機械の熱変位補正装置
JP5846400B2 (ja) * 2012-06-14 2016-01-20 村田機械株式会社 工作機械とその熱変形の補正方法
FR3004975B1 (fr) * 2013-04-30 2015-08-21 Peugeot Citroen Automobiles Sa Procede de correction d'une position d'une piece a travailler par rapport a un outil d'une machine-outil
KR101521387B1 (ko) * 2014-04-29 2015-05-18 현대위아 주식회사 공작기계 주축의 예열 방법
JP6280078B2 (ja) * 2015-05-11 2018-02-14 ファナック株式会社 工作機械の熱変位補正訓練装置
US11467066B2 (en) * 2019-01-31 2022-10-11 Dalian University Of Technology Method for determining the preload value of the screw based on thermal error and temperature rise weighting
JP6908645B2 (ja) * 2019-03-04 2021-07-28 ファナック株式会社 管理装置及び管理システム
JP7339055B2 (ja) 2019-07-31 2023-09-05 ファナック株式会社 工作機械
CN111168457B (zh) * 2019-12-31 2021-12-21 瓦特创新科学技术(深圳)有限公司 数控机床主轴预热控制方法及装置

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BE895347A (fr) * 1982-12-14 1983-06-14 Rech S Et De Dev Ind S A Soc D Appareil a profiler une meule abrasive
JPS61209853A (ja) * 1985-03-13 1986-09-18 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 熱変位補正装置付工作機械
JPS62248009A (ja) * 1986-04-22 1987-10-29 Mitsubishi Electric Corp 数値制御装置
IT1240531B (it) * 1990-08-07 1993-12-17 Pluritec Italia Metodo e dispositivo di controllo della profondita' di lavorazione per una macchina utensile a controllo numerico
US5444640A (en) * 1993-01-13 1995-08-22 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Numerical control method for controlling various kinds of machine tools by correcting for thermal displacement
JP3327655B2 (ja) * 1993-12-27 2002-09-24 ブラザー工業株式会社 Nc工作機械の変位補正装置
JP2706420B2 (ja) * 1993-12-27 1998-01-28 村田機械株式会社 Nc工作機械の工具刃先位置補正方法及びその装置
JPH08141883A (ja) * 1994-11-24 1996-06-04 Toyoda Mach Works Ltd 工作機械の熱変位補正方法
JPH08215983A (ja) * 1995-02-12 1996-08-27 Hitachi Seiki Co Ltd 工作機械の熱変位補正方法及びその装置
JP3136464B2 (ja) * 1995-09-22 2001-02-19 オークマ株式会社 工作機械の熱変位補正方法
JP3389417B2 (ja) * 1996-05-29 2003-03-24 大阪機工株式会社 ロストモーションの補正方法
JP3405965B2 (ja) * 2000-07-06 2003-05-12 ファナック株式会社 工作機械の熱変位補正方法
JP2002224926A (ja) * 2001-01-30 2002-08-13 Mori Seiki Co Ltd 熱変位による加工誤差是正方法及び加工誤差是正装置
JP2004148443A (ja) * 2002-10-30 2004-05-27 Okuma Corp 工具の熱変位補正方法
JP4299761B2 (ja) * 2004-10-22 2009-07-22 ヤマザキマザック株式会社 工作機械の熱変位補正方法及び熱変位補正装置
JP4359573B2 (ja) * 2005-03-31 2009-11-04 オークマ株式会社 工作機械の熱変位補正方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102020200610A1 (de) 2019-01-21 2020-07-23 Okuma Corporation Thermische-Verschiebung-Korrekturverfahren und Thermische-Verschiebung-Korrekturgerät einer Werkzeugmaschine
US11666999B2 (en) 2019-01-21 2023-06-06 Okuma Corporation Thermal displacement correction method and thermal displacement correction apparatus of machine tool

Also Published As

Publication number Publication date
US7354386B2 (en) 2008-04-08
DE102006051988A1 (de) 2007-05-24
JP2007125648A (ja) 2007-05-24
US20070105697A1 (en) 2007-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4469325B2 (ja) 熱変位補正装置
JP5905158B2 (ja) 数値制御装置
JP4959508B2 (ja) 工作機械のワーク加工方法及び挙動計測装置
US9811073B2 (en) Machine tool with thermal displacement correction
US9235199B2 (en) Warm-up control device for machine tool
JP6299184B2 (ja) 工作機械および工作機械における加工制御方法
JP5673855B2 (ja) 工作機械
JP2010120150A (ja) 工作機械の熱変形補正のための推定方法
JP2011118840A (ja) モータ負荷トルク測定機能を有する数値制御装置
JP2011161519A (ja) 工作機械の制御方法および制御装置
JP4245375B2 (ja) 工作機械の制御方法及び工作機械
JP6738859B2 (ja) 工作機械、算出方法、および算出プログラム
JP5846400B2 (ja) 工作機械とその熱変形の補正方法
JP2566345B2 (ja) 加工機械
JP6842146B2 (ja) 工作機械の加工誤差の補正方法
JP7103136B2 (ja) 工作機械及び加工方法
JP2005202844A (ja) 数値制御装置
JP2004148443A (ja) 工具の熱変位補正方法
JP4781781B2 (ja) 工作機械及び工作機械におけるプログラムデータ作成方法
JP2005034929A (ja) 工作機械制御装置、工作機械制御方法、工作機械制御プログラム及び工作機械制御プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体
JP2007007752A (ja) 主軸工具先端の変位補正方法
JP2017144527A (ja) 工作機械の熱変位の補正方法
JP2022042825A (ja) 工作機械の制御装置
JP3160246B2 (ja) 工作機械の熱変位補正方法及び熱変位補正を行う工作機械
WO2020090030A1 (ja) 数値制御装置、学習装置および学習方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081031

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100208

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130305

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160305

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees