JP4469029B2 - 容器の電子線殺菌方法及び殺菌装置 - Google Patents

容器の電子線殺菌方法及び殺菌装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子線を照射して合成樹脂製の容器等を殺菌する容器の電子線殺菌方法及び殺菌装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、いわゆるPETボトル(ペットボトル)等の合成樹脂製容器の殺菌方法として、電子線を照射して殺菌する方法が公知である。例えば、特開昭60―58666号公報には、重力を利用して円筒状容器を螺旋軌道上に転がすか、あるいは滑らせて電子照射線部分に容器を供給している。
【0003】
また、特開平8―169422号公報には、円筒状容器を回転させながら電子線照射部分に容器を通過させ、容器の断面形状に沿って、至近距離から低エネルギーの電子線を照射する殺菌方法が開示されている。
【0004】
しかしながら、これらの電子線による容器の殺菌方法では、容器を転がす必要があり、構造や容器搬送の制御が複雑になるため、殺菌処理速度に限界がある。
【0005】
これに対して、殺菌処理速度を高めるため、搬送路に容器を正立させた状態のまま容器を電子線の照射領域に搬送することが考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこの場合には、電子線が空気中を通過する際に生じる線量の減衰や、容器の高さ、形状や厚み等により、容器における吸収線量に斑が生じるという不都合がある。
【0007】
このような吸収線量の斑が生じると、吸収線量の少ないところでは、殺菌が不充分になる一方、吸収線量の少ない部分に合わせて電子線の照射出力を大きくすると、吸収線量の多いところでは、容器の損傷や破損が生じるおそれがある。
【0008】
そこで、本発明は、処理速度を向上すると共に吸収線量の斑を低減できる容器の殺菌方法及びその装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、搬送されてくる飲料用ボトル容器に電子線を照射して殺菌を行なう容器の殺菌方法であって、電子線をスキャン軸線に沿って出射し、電子線の照射領域を形成する電子線出射工程と、電子線の照射領域に容器を正立状態で搬送する搬送工程とを備え、前記電子線出射工程では、容器の搬送路における電子線の照射領域面を矩形としてあり、前記搬送工程は、前記照射領域における矩形の対角線上に容器を搬送し且つ照射領域において容器をスキャン軸線に対して鋭角で交差させて搬送することを特徴とする。
【0010】
この請求項1に記載の発明によれば、電子線の照射領域において、電子線のスキャン軸線に対して鋭角を形成する方向に容器が移動する。容器には、電子線が照射されて殺菌(滅菌)される。照射領域における電子線の線量は、スキャン軸線の真下が最も強く、一方、スキャン軸線から離れるに従って弱くなる(図3参照)。従って、照射領域をスキャン軸線を斜めに通過する容器は、図4に示すように、載置された容器の下部から上部にかけて次第に強い線量を受けつつ下部から上部に順次照射され、最も線量の強いスキャン軸線の真下を通過した後、次第に受ける照射線量は少なくなっていくと共に、容器の上部から照射領域を抜け、最後に容器の下部が照射領域を抜ける。
【0011】
特に、容器は、早い搬送速度で搬送しても、その全体に略均等な吸収線量で照射を受けることができ、吸収線量の斑を低減することができる。また、吸収線量の斑を低減できるから、過度に電子線の出力を大きくする必要がなく、装置を小型にすることができる。また、容器は正立させた状態で搬送できるので、搬送速度を高めることができる。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
スキャン軸線の長さに応じて、適正な角度で容器を搬送できるので、容器における吸収線量の斑を容易に低減できる。また、矩形の電子線の照射領域面における通過距離を最も長くできるので、効率よく電子線の照射を受けることができる。尚、照射領域面は、照射線量が電子線のスキャンホーン出口の半値になる領域である。
【0016】
請求項2に記載の発明は、搬送されてくる飲料用ボトル容器に電子線を照射して殺菌を行なう殺菌装置であって、電子線をスキャン軸線に沿って出射し、電子線の照射領域を形成する電子線出射手段と、電子線の照射領域に容器を搬送する搬送手段とを備え、前記搬送手段は、照射領域において容器をスキャン軸線に対して鋭角で交差させて搬送する搬送路を備え、電子線出射手段は前記搬送路における電子線の照射領域面を矩形としてあり、前記搬送路にはベルトコンベアが設けられており、前記搬送手段は、容器をコンベア上に正立状態に載置して且つ前記照射領域における矩形の対角線上に容器を搬送し且つ照射領域において容器をスキャン軸線に対して鋭角で交差させて搬送することを特徴とする。
【0017】
この請求項に記載の発明は、請求項1に記載の発明と同様な作用効果を奏することができるものである。即ち、照射領域をスキャン軸線を斜めに通過する容器は、載置された容器の下部から上部にかけて次第に強い線量を受けつつ順次照射され、最も線量の強いスキャン軸線の真下を通過した後、次第に線量が弱まっていくと共に、容器の上部から照射領域を抜け、最後に容器の下部が照射領域を抜けるので、容器全体に略均等な吸収線量で照射を受けることができ、吸収線量の斑を低減することができる。また、斑を低減できるから、過度に電子線の出力を大きくする必要がなく、装置を小型にすることができる。また、容器は正立させた状態で搬送できるので、搬送速度を高めることができる。
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
スキャン軸線の長さに応じて、適正な角度で容器を搬送できるので、容器における吸収線量の斑を容易に低減できる。また、矩形の電子線の照射領域面における通過距離を最も長くできるので、効率よく電子線の照射を受けることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。まず、図8〜図10を参照して本発明の第1実施の形態に係る電子線殺菌装置全体の構成を説明する。
【0023】
電子線殺菌装置1は、概して、空容器Pの解梱ユニット3、搬入ユニット5、電子線照射ユニット7、搬出ユニット9、後処理ユニット11とから構成されており、空容器Pをこの順序で搬送して順次電子線による殺菌を行なっている。
【0024】
空容器Pは、本実施の形態では、清涼飲料水用などに用いられるPETボトル(ペットボトル)であるが、そのほかの合成樹脂製容器でもよく、また電子線が透過可能な容器であれば、特に材質は限定されない。
【0025】
解梱ユニット3は、放射線管理区域外に設けられており、パレット積みされた空容器Pを解梱し、空容器Pを一列に並べて搬入ユニット5に供給する。
【0026】
搬入ユニット3では、空容器Pを並べた状態で搬送すると共に、空容器Pをエアーリンスして、容器内にある比較的大きなゴミなどを除去する。搬入ユニット3は、強い放射線環境下にはないので、一般に使用されているテーブルトップチェーンコンベアやニューマティックネックハンギングコンベアなどを必要に応じて改造して使用することができる。
【0027】
電子線照射ユニット7は、遮蔽構造体13と、電子線照射装置15と、搬送装置17とから構成されており、電子線を空容器Pに照射して空容器Pの殺菌を行なっている。
【0028】
遮蔽構造体13は、鉄筋コンクリートなどで構成されており、電子線照射装置15からの電子線及び制動X線を放射線管理区域で許容線量以下としている。搬送装置17は、供給機構19とベルトコンベア機構21とを備えており、供給機構19は、ベルトコンベア機構21に空容器Pを供給及び停止するものであり、供給用コンベア25と、左右一対のスクリューフィーダ27とを備えている。尚、供給機構19は、電子線照射の近傍部分にあって、強い放射線雰囲気にあるため、耐放射線性及び耐オゾン性を考慮し、ステンレス製にされている。
【0029】
ベルトコンベア機構21は、供給機構19から直線上に延びており、コンベア駆動部37、ベルトコンベア29と、ベルトコンベア29に設けた空容器固定部31と、除去部33とを備えている。
【0030】
ベルトコンベア機構21と、供給機構19とは、同期して動作するように運転し、ベルトコンベア29に連続して空容器Pが載せられるようになっている。尚、ベルトコンベア機構21は、電子線が直接照射される部分であるため、耐放射線性及び耐オゾン性を考慮し、ベルトコンベア29及び後述するサポートコンベア35などは、ステンレススチール製とされている。
【0031】
コンベア駆動部37は、一定照射条件のもとで所定移動速度、例えば、30m/分以上の高速でベルトコンベア29を駆動する。この移動速度は、電子照射装置15の電流値と同期させて電子線の照射量を常時一定とするようにしている。
【0032】
空容器固定部31における、空容器Pの移動方向左右一対のサポートコンベア35は、ベルトコンベア29の速度に連動させ、空容器Pの転倒を防止している。
【0033】
スクリューフィーダ27によってベルトコンベア29に至った空容器Pは、その両側面部をサポートコンベア35の部分で押圧されて転倒を防止した正立状態に固定され、ベルトコンベア29の駆動にともなってベルトコンベア29上を高速度で移送される。
【0034】
除去部33は、ベルトコンベア機構21から排出機構41への接続部分のわずか上流側にこれを配置し、回動軸43と回動アーム45とを備え、回動アーム45が外方(図中半時計方向)に回動することにより、電子線が照射不良である空容器Pを電子線照射装置15における流れの外部に除去可能としている。
【0035】
電子線照射装置15は、電子線発生部47と、スキャンホーン51と、このスキャンホーン51に張ったチタン薄膜53とを備え、正立した状態の空容器Pを、その上部から所定のエネルギーの電子線を照射し、空容器Pの裏側まで充分に電子線が透過、照射することにより空容器Pを殺菌する。
【0036】
電子線発生部47には、スキャンマグネット部を備えており、図1に示すように、スキャン軸線Xに沿って電子線を走査するようになっている。スキャン軸線Xに沿って走査された電子線は、チタン薄膜53により拡散されて、略四角錘形状の照射領域Aを形成する。この電子線の照射領域Aには、後に詳述するが、スキャン軸線Xと交差する方向に空容器Pが搬送されるようになっている。即ち、電子照射線ユニット7における電子線の照射領域Aは、照射領域面(底面)aが長方形形状の四角錘形状である。図2にも示すように、この照射領域面aにおいて、そのスキャン軸線Xに交差する方向に空容器Pを搬送している。
【0037】
この場合、空容器Pの搬送方向は、相対的にスキャン軸線Xを交差すればよく、搬送装置17のベルトコンベア(搬送路)29に対してスキャン軸線Xを交差させるようにスキャン軸線Xの方向を設定してもよいし、スキャン軸線Xに対して、搬送装置17のベルトコンベア(搬送路)29を交差させる位置に設置してもよい。
【0038】
図10に示すように、電子線の照射領域を覆う真空ブース52は、ベルトコンベア29に沿ってあるいは全体を覆うようにこれを設置すると共に、この真空ブース52に外部からクリーンエアーを供給することにより、ベルトコンベア29上を清潔な環境に保持して、空容器Pへの塵埃や異物の付着を防止してもよい。
【0039】
冷却機構23は、電子線の照射領域Aにおけるベルトコンベア29及びサポートコンベア35の側面部にそれぞれ設けた第1空気吹き出し部55と、第2空気吹き出し部57と、第2空気噴出部59(図9参照)と、送風機61とを備えており、電子線照射にともなうベルトコンベア機構21(特に、ベルトコンベア29及びサポートコンベア35)の温度上昇を防止する。
【0040】
排出機構41は、ベルトコンベア機構21の除去部33からわずかに折れ曲がって直線的に延びており、排出ユニット9側に空容器Pを排出するものであり、排出側コンベア63を備えている。尚、この排出機構41も電子線照射の近傍部分にあって、強い放射線雰囲気にあるため、耐放射線性及び耐オゾン性を有する必要がある。
【0041】
排出ユニット9は、空容器Pを排出機構41から後工程ユニット11に搬送する。この排出ユニット9も搬入ユニット5と同様に、強い放射線環境下にはないので、一般に使用されているテーブルトップチェーンコンベアやニューマティックネックハンギングコンベアなどを使用することができる。
【0042】
後処理ユニット11は、殺菌済みの空容器Pを無菌状態で搬送し、充填装置などにより内容物の充填などを行なう。
【0043】
次に、本実施の形態の作用を説明する。解梱ユニット3において、解梱された空容器Pは、一列に搬入ユニット5に搬送され、供給機構19によってベルトコンベア機構21に供給され、電子線照射ユニット7に搬送される。
【0044】
電子線照射ユニット7では、電子線の照射領域Aにおいて、図1に示すように、電子線のスキャン軸線Xに対して鋭角T(図2参照)を形成する方向に空容器Pが移動する。この場合、電子線の照射領域Aでは、図3に示すように、スキャン軸線Xの真下における照射線の線量が大きく、スキャン軸線Xから離れるに従って次第に程小さくなり、スキャン軸線方向における照射線の線量分布は、(e)に示すように、略円錐略台形を形成している。また、スキャン軸線Xに直交する方向の照射線の線量の分布は、(f)に示すように、スキャン軸線Xに対応する位置をピークとして山形状をなし、スキャン軸線Xから離れるほど序々に小さくなっている。
【0045】
即ち、照射領域Aにおける電子線の線量は、スキャン軸線Xの真下が最も強く、スキャン軸線から離れるに従って弱くなる。また、下よりも上側が照射線の線量が強い。従って、照射領域Aをスキャン軸線Xを斜めに通過する空容器Pは、図4に示すように、載置された容器Pの下部から上部にかけて次第に強い線量を受けつつ順次照射され、最も線量の強いスキャン軸線Xの真下を通過した後、次第に線量が弱まっていくと共に、空容器Pの上部から次第に照射領域を抜け、最後に空容器Pの下部が照射領域Aを抜ける。
【0046】
従って、空容器Pの周囲全体においては、その下部から上部に至る全体において、略等しい吸収線量を受けることができる。
【0047】
また、照射領域Aにおいて、長四角形状の照射領域面aでは、その対角線に沿って空容器Pが移動することにより、照射領域Aの通過距離を最も長くでき、十分な吸収線量を受けることができる。従って、空容器Pの搬送速度を高めることができる。
【0048】
しかも、最も照射の強いスキャン軸線X下を空容器Pが通過する際に、チタン薄膜53に近い空容器Pの上部の通過時間が短いので、上部が照射線量を過剰に受けて容器の破損や損傷を生じることを防止できる。
【0049】
これに対して、電子線のスキャン軸線X方向に平行に空容器Pを移動させた場合には、空容器Pの上下における吸収線量の差は小さいものの進行方向と平行な側面では、電子線のスキャン軸線方向に対して垂直方向への照射幅G(図3参照)が狭いために、充分な吸収線量が得られない。一方、電子線のスキャン軸線Xに直交する方向に空容器Pを搬送した場合には、空容器Pの上部分と下部分とに略同時に電子線が照射されてしまうため、上下部分における吸収線量の差が著しく大きくなってしまう。
【0050】
従って、本実施の形態では、スキャン軸線に交差するように、照射領域面aの対角線上に沿って、空容器Pを搬送しているので、容器の上下全体において、満遍なく電子線を受けることができ、且つ吸収線量の斑を少なくすることができる。
【0051】
本実施の形態において、スキャン軸線Xに対する空容器Pの搬送角度T(図2参照)を種々変えて、一定の電子線を照射させ、且つ一定の搬送速度で空容器Pを電子線照射領域Aに搬送した後、各空容器Pの吸収線量を測定する実験を行なった。その結果を図5乃至図7に示す。
【0052】
尚、この実験において、電子線加速器の照射電圧2MeV、照射電流1mAの条件において、2リットルの空容器(PETボトル)Pの上部から電子線を照射した。吸収線量の測定は、搬送方向におけるボトル側面の外側に測定フィルムを貼付して行なった。
【0053】
図5は、スキャン軸線Xに対する角度Tを6°とした場合であり、図6はスキャン軸線Xに対する角度Tを17°とした場合であり、図7はスキャン軸線Xに対する角度Tを0°とした場合の測定結果である。これらの図では、空容器Pの上部から下部における吸収線量の相対的変化を波形Mで示すと共に各部の吸収線量のうち、最大値Maxと最小値Minとの比をとったマックスミニマム比S(Max/Min)を算出した。このマックスミニマム比Sは、図5に示す6°の場合は、6.85であり、図6に示す17°の場合は、3.11であった。また、図7に示す0°の場合は、10.04であった。
【0054】
この実験から明らかなように、本実施の形態では、図7に示す比較例(スキャン軸線Xに対する搬送角度Tを0°の場合)よりもマックスミニマム比Sを充分に小さくすることができた。また、図5及び図6に示す実験の場合には、最大値Maxは、容器を損傷しない程度の値であり、最小値Minは、殺菌を行なうのに充分な値であった。
【0055】
特に、本実施の形態においては、空容器Pを正立状態で搬送しているので、従来より早い搬送速度で搬送でき、空容器Pの全体に斑の少ない吸収線量を受けることができる。また、吸収線量の斑を低減できるから、過度に電子線の出力を大きくする必要がなく、装置を小型にすることができる。
【0056】
本発明は、上述した実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。
【0057】
【0058】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、容器は、電子線のスキャン軸線に対して鋭角を形成する方向に移動して、電子線が照射されるので、容器の上部から下部に亘って容器全体に略均等な吸収線量で照射を受けることができ、吸収線量の斑を低減することができる。また、吸収線量の斑を低減できるから、過度に電子線の出力を大きくする必要がなく、装置を小型にすることができる。更に、容器は正立させた状態で搬送できるので、容器の搬送速度を高めることができる。
【0059】
【0060】
スキャン軸線の長さに応じて、適正な角度で容器を搬送できるので、容器における吸収線量の斑を容易に低減できる。更に、矩形の電子線の照射領域面における通過距離を最も長くできるので、効率よく電子線の照射を受けることができる。
【0061】
請求項に記載の発明によれば、容器全体に略均等な吸収線量を受けることができ、吸収線量の斑を低減することができる。また、斑を低減できるから、過度に電子線の出力を大きくする必要がなく、装置を小型にすることができる。更に、容器は正立させた状態で搬送できるので、搬送速度を高めることができる。
【0062】
【0063】
矩形の電子線の照射領域面における通過時間距離を最も長くできるので、効率よく電子線の照射を受けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施の形態に係る電子線照射ユニットにおける電子線の照射状態を説明する斜視図である。
【図2】 電子線照射領域面における空容器の搬送方向を示す図である。
【図3】 電子線照射領域における電子線の線量の分布を示す図である。
【図4】 電子線照射領域において、空容器が電子線を受ける過程を説明する側面図である。
【図5】 空容器における吸収線量の分布を示す図である。
【図6】 空容器における吸収線量の分布を示す図である。
【図7】 比較例であって、空容器における吸収線量の分布を示す図である。
【図8】 本実施の形態に係る殺菌装置を概略的に示す縦断面図である。
【図9】 空容器の搬送装置を示す平面図である。
【図10】 電子線照射ユニットの側面図である。
【符号の説明】
1 電子線殺菌装置
7 電子線照射ユニット
15 電子線照射装置
17 搬送装置
29 ベルトコンベア(搬送路)
A 電子線照射領域
a 照射領域面
P 空容器(容器)
X 電子線のスキャン軸線
T スキャン軸線に対する搬送角度

Claims (2)

  1. 搬送されてくる飲料用ボトル容器に電子線を照射して殺菌を行なう容器の殺菌方法であって、電子線をスキャン軸線に沿って出射し、電子線の照射領域を形成する電子線出射工程と、電子線の照射領域に容器を正立状態で搬送する搬送工程とを備え、前記電子線出射工程では、容器の搬送路における電子線の照射領域面を矩形としてあり、前記搬送工程は、前記照射領域における矩形の対角線上に容器を搬送し且つ照射領域において容器をスキャン軸線に対して鋭角で交差させて搬送することを特徴とする容器の電子線殺菌方法。
  2. 搬送されてくる飲料用ボトル容器に電子線を照射して殺菌を行なう殺菌装置であって、電子線をスキャン軸線に沿って出射し、電子線の照射領域を形成する電子線出射手段と、電子線の照射領域に容器を搬送する搬送手段とを備え、前記搬送手段は、照射領域において容器をスキャン軸線に対して鋭角で交差させて搬送する搬送路を備え、電子線出射手段は前記搬送路における電子線の照射領域面を矩形としてあり、前記搬送路にはベルトコンベアが設けられており、前記搬送手段は、容器をコンベア上に正立状態に載置して且つ前記照射領域における矩形の対角線上に容器を搬送し且つ照射領域において容器をスキャン軸線に対して鋭角で交差させて搬送することを特徴とする容器の電子線殺菌装置。
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