JP4467696B2 - Cosmetic material - Google Patents
Cosmetic material Download PDFInfo
- Publication number
- JP4467696B2 JP4467696B2 JP2000008585A JP2000008585A JP4467696B2 JP 4467696 B2 JP4467696 B2 JP 4467696B2 JP 2000008585 A JP2000008585 A JP 2000008585A JP 2000008585 A JP2000008585 A JP 2000008585A JP 4467696 B2 JP4467696 B2 JP 4467696B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- pattern
- curable resin
- ionizing radiation
- cured
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Printing Methods (AREA)
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は表面に模様が形成され、模様に応じた艶差もしくは凹部を有することにより凹凸感を有し、かつ模様を含めた表面の耐久性が優れた化粧材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
工業的に生産される化粧材は、一般的には、基材に印刷、塗装、凹凸の付与等を行なって得られるものであり、建築物内外の仕上げや、家具の表面材等に使用されている。基材としては、木の板、金属板、スレート板等の板状のものや、紙、プラスチックフィルム等のシート状のものが、用途によって使い分けられている。
印刷により模様の付与を行なう際には、後者のシート状である基材に印刷した方が印刷効果が上がり、また、シート状の基材の方が大量に扱っても、板のようにかさばらないため、シート状の基材を使用することが多く、化粧材と言うよりは、化粧シートと言う方が一般的であるが、原則的には、基材がシート状でも板状でも化粧の方法が大きく変わることはない。ここでは、板状の基材を使用した化粧板、およびシート状の基材を使用した化粧シートの両方の意味を含めて化粧材と称するものとする。
【0003】
化粧材の製造法においては、質感の付与も重要であり、そのため、模様の特定の部分に合わせて艶消しや凹凸を付与する方法が種々提案されており、これらの方法を利用することで、よりリアルな化粧材が得られる。
例えば、特公昭51−41364号公報には、艶差のある表面を持った木目化粧材の製造法として、任意の基体シート上に、粒状固形分の含有量を順次に増加させた3種類以上のインキを調製して、粒状固形分の少ない方から順に、木目の冬目模様、夏目模様、および導管模様を形成した後、全面に表面保護層を設けることにより、艶差のある表面を持った木目化粧材を得ることが開示してある。
ただ、上記公報に開示されている製造法においては、表面保護層形成用として硬化型のポリウレタン樹脂を使用しているものの、模様を形成するためのインキとしては、ニトロセルロースアルキッド樹脂やポリアミド樹脂をバインダーとするものを使用している程度であって、絵柄を含めた耐溶剤性についての考慮がなされていない。このように格別、耐溶剤性についての考慮がなされていない場合には、溶剤をしみ込ませた布等で拭くと、最表面から各層が次第に取り除かれると、やがては露出した模様が消失してしまう恐れがある。
また、従来から、シリコーン等の撥液性を利用して、撥液性模様を形成しておき、その上に塗装を行なうことにより、部分的に表面保護層形成用の塗料をはじかせて、凹部を形成することも行なわれている。このケースでは凹部の際の耐溶剤性、耐汚染性が低いことが知られている。
化粧材の分野においては、種々の物理的、または化学的な要求性能があるが、例えば、溶剤に弱い化粧材は、溶剤に触れる度に、模様が失われ、やがて模様が消失してしまうと、基体シートが残っていたとしても、対象物に貼って、表面を化粧するという化粧材の本来的な機能を果たさなくなる。
このほか、化粧材においては、使用条件に合った表面の耐摩耗性も必要で、不足すると模様が速く消失するし、層間強度等も化粧の維持という点では重要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明においては、上記の従来技術を踏まえ、表面に凹凸感を形成した化粧材において、耐溶剤性、耐摩耗性、あるいは層間強度の優れた化粧材を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決する手段】
本発明においては、得られる化粧材の表面の物理的、化学的性状の優れた電離放射線硬化性樹脂組成物を用いて表面保護層を形成するが、電離放射線硬化性樹脂組成物の下層に、表面保護層の電離放射線硬化性樹脂組成物と密着性が高く、硬化性樹脂が架橋硬化した一様均一な塗膜層を形成し、その上に、電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性がより高い模様を形成することにより、課題を解決することができた。
【0006】
第1の発明は、基材の表面に、電離放射線硬化性樹脂組成物が架橋硬化した表面保護層を有しており、前記基材と前記表面保護層との間に、基材側より、硬化性樹脂が架橋硬化したものからなる一様均一な塗膜層、および硬化性樹脂が架橋硬化したものからなる前記電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性が前記塗膜層よりも高い模様層とが順に積層され、且つ、前記塗膜層がOH基を有するバインダー樹脂としてポリビニルブチラール樹脂を含むバインダー樹脂がイソシアネート化合物で架橋硬化していると共に、OH基を利用して上層の表面保護層形成用の電離放射線硬化性樹脂組成物との間で反応していることを特徴とする化粧材に関するものである。
第2の発明は、基材の表面に、電離放射線硬化性樹脂組成物が架橋硬化した表面保護層を有しており、前記基材と前記表面保護層との間に、基材側より、硬化性樹脂が架橋硬化したものからなる一様均一な塗膜層、および硬化性樹脂が架橋硬化したものからなる前記電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性が前記塗膜層よりも高い模様層とが順に積層され、且つ、前記塗膜層がポリエステルポリオールとイソシアネートからなるポリウレタン形成用成分と多官能モノマーであるトリメチロールプロパントリアクリレートをバインダー樹脂として含有する組成物から形成されていることを特徴とする化粧材に関するものである。
第3の発明は、基材の表面に、電離放射線硬化性樹脂組成物が架橋硬化した表面保護層を有しており、前記基材と前記表面保護層との間に、硬化性樹脂が架橋硬化したものからなる一様均一な塗膜層からなるパターンと前記パターンとはネガとポジの関係にあって、硬化性樹脂が架橋硬化したものからなる前記電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性が前記塗膜層よりも高い模様層とが積層され、且つ、前記塗膜層がOH基を有するバインダー樹脂としてポリビニルブチラール樹脂を含むバインダー樹脂がイソシアネート化合物で架橋硬化していると共に、OH基を利用して上層の表面保護層形成用の電離放射線硬化性樹脂組成物との間で反応していることを特徴とする化粧材に関するものである。
第4の発明は、基材の表面に、電離放射線硬化性樹脂組成物が架橋硬化した表面保護層を有しており、前記基材と前記表面保護層との間に、硬化性樹脂が架橋硬化したものからなる一様均一な塗膜層からなるパターンと前記パターンとはネガとポジの関係にあって、硬化性樹脂が架橋硬化したものからなる前記電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性が前記塗膜層よりも高い模様層とが積層され、且つ、前記塗膜層がポリエステルポリオールとイソシアネートからなるポリウレタン形成用成分と多官能モノマーであるトリメチロールプロパントリアクリレートをバインダー樹脂として含有する組成物から形成されていることを特徴とする化粧材に関するものである。
第5の発明は、第1〜第4いずれかの発明において、前記模様層に添加する充填剤の添加量が、前記塗膜層に添加する充填剤の添加量よりも多いことを特徴とする化粧材に関するものである。
第6の発明は、第1〜第5いずれかの発明において、前記塗膜層は、艶消し性であることを特徴とする化粧材に関するものである。
第7の発明は、第1〜第6いずれかの発明において、前記基材は、別の模様層が表面に積層されたものであることを特徴とする化粧材に関するものである。
第8の発明は、第1〜第7いずれかの発明において、前記基材は、一様均一な着色層と別の模様層とがこの順に積層されているものであることを特徴とする化粧材に関するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の化粧材の典型的な構造を図1および図2を引用して説明する。
まず、図1に示す例では、基材2上に一様均一な着色層3が積層され、着色層3上に模様層4が積層されており、模様層4上には、硬化性樹脂が架橋硬化した一様均一な塗膜層5が積層され、さらにその上に、下層の塗膜層5よりも電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性が高い、即ち、浸透しやすい、硬化性樹脂が架橋硬化した模様層6が塗膜層5の露出部を残して積層されていて、最上層には、電離放射線硬化性樹脂組成物が架橋硬化した表面保護層7が全面を覆って積層されている。そして、表面保護層7の上面の、下層の模様層6に応じた位置には、電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透により生じた、艶が相対的に消えた艶消部8を有している。
【0008】
次に、図2に示す例では、基材2上に一様均一な着色層3が積層され、着色層3上に模様層4が積層されており、模様層4上には、硬化性樹脂が架橋硬化した塗膜層5がパターン状に積層され、この塗膜層5とは、ネガとポジの関係にあって、塗膜層5よりも電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性が高い、即ち、浸透しやすい、硬化性樹脂が架橋硬化した模様層6が層5の間を埋めて積層されていて、最上層には、電離放射線硬化性樹脂組成物が架橋硬化した表面保護層7が全面を覆って積層されている。そして、表面保護層7の上面の、下層の模様層6に応じた位置には、電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透により生じた、艶が相対的に消えた艶消部8を有している。
【0009】
以下に、図1および図2に示すような化粧材について、各層の詳細、加工法等について説明する。
【0010】
基材2としては、通常、化粧材に用いられている素材であれば、いずれも使用可能であり、大別すれば、各種の紙類、プラスチックフィルム又はプラスチックシート、金属箔、金属シート、又は金属板、木材などの木質系の板、各種の窯業系素材等の各群である。
これら各群に含まれる素材は単独で使用してもよいが、紙同士の複合体や紙とプラチスチックフィルムの複合体等、これら素材の任意の組合わせによる積層体も利用できる。これらの基体は、色彩を整える意味で塗装を施されていたり、デザイン的な観点で通常の模様が予め形成されていてもよい。塗装や通常の模様形成に先立って表面が平滑化されていたり、模様の密着度を上げるために、必要に応じて、接着性を向上させるために、コロナ放電処理等の物理的な処理のほか、プライマー層を形成する等の処理を行なってもよい。塗装や通常の模様形成後にも、後の加工を容易にするための接着性改善処理を施して差し支えない。
【0011】
各種の紙類としては、以下のものが代表的なものとして例示される。即ち、薄葉紙、クラフト紙、チタン紙、予め紙間の強化の目的で樹脂を含侵してある樹脂含浸紙も使用できる。これらの他、リンター紙、板紙、石膏ボード用原紙、又は紙の表面に塩化ビニル樹脂層を設けたビニル壁紙原反等、建材分野で使われることの多い原反が挙げられる。更には、事務分野や通常の印刷、包装などに用いられる次の紙類も使用可能である。即ち、コート紙、アート紙、硫酸紙、グラシン紙、パーチメント紙、パラフィン紙、又は和紙等である。又、これらの紙とは区別されるが、紙に似た外観と性状を持つ次のような各種繊維の織布や不織布も基材2として使用できる。各種繊維とは即ち、ガラス繊維、石綿繊維、チタン酸カリウム繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、若しくは炭素繊維等の無機質繊維、又はポリエステル繊維、若しくはビニロン繊維などの合成繊維である。
【0012】
プラスチックフィルム又はプラスチックシートとしては、次に例示するような各種の合成樹脂からなるものが挙げられる。各種の合成樹脂とは、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート−イソフタレート共重合樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリメタクリル酸エチル樹脂、ポリアクリル酸ブチル樹脂、ナイロン6又はナイロン66等で代表されるポリアミド樹脂、三酢酸セルロース樹脂、セロファン、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、又はポリイミド樹脂等である。
【0013】
金属箔、金属シート、又は金属板としては次に例示するような金属からなるものである。即ち、アルミニウム、鉄、ステンレス鋼、又は銅等である。しばしばめっき等を施して使用することがある。各種の木質系の板としては、木材の板、合板、パーチクルボード、又はMDFと呼ばれる中密度繊維板等が挙げられる。窯業系素材としては、石膏ボード、珪酸カルシウム板、木片セメント板などの窯業系建材、陶磁器、ガラス、ホウロウ、焼成タイル等が例示される。これらの他、繊維強化プラスチックの板、ペーパーハニカムの両面に鉄板を貼ったもの、2枚のアルミニウム板でポリエチレン樹脂をサンドウィッチしたもの等、各種の素材の複合体も基材2として使用できる。
【0014】
一様均一な着色層3と模様層4とは、いずれも基材2に装飾性をもたらす手段である。
着色層3の役割は、基材2上の表面の色を整えることで、基材2自身が着色していたり、色ムラがあるときに形成して、基材2の表面に意図した色彩を与えるものである。不透明色で形成してあることが多いが、着色した透明色で形成し、下地が持っている模様を活かす場合もある。
本やポスター等を製作する際に、印刷対象となるのは紙であり、それらの紙は多少の相違はあっても、いずれも白色であるものが多く、印刷濃度の薄い部分では、白色の下地が見えて、ハイライト部を形成するのて、むしろ、着色層3は形成しないのが普通である。一般的に言って、基材2が白色であることを活かす場合や、基材2自身が適切に着色されているか、または自身がもともと着色している場合には、着色層3の形成は省略できる。
【0015】
模様層4は基材2に装飾性を与える主要な手段である。種々の模様をインキと印刷機を使用して印刷することにより形成されたものである。
模様としては、木目模様、大理石模様等の岩石の表面を模した模様、布目や布上の模様を模した布地模様、もしくはタイル模様等があり、これらを複合した寄木、パッチワーク等の模様もある。これらの模様は、既に存在するものをベースとするが、かなり自由な発想により作り変えたものである。あるいは、人為的にデザインされた模様も使用できる。更には、上記した模様から出発して、これを素材として、拡大・縮小、回転、切り抜き、繰り返し、合成、特徴点の抽出もしくは間引き、またはデフォルメ等を単独または組み合わせて使用し、新たな模様を創出することもできる。
これらの模様は通常の黄色、赤色、青色、および黒色のプロセスカラーによる多色印刷によって形成される他、模様を構成する個々の色の版を用意して行なう特色による多色印刷等によっても形成される。
なお、本発明の化粧材においては、表面保護層7の艶消部8または凹部8’により、化粧を施すことができるので、着色層3または模様層4のいずれかがあればよく、着色層3および模様層4の両方を省くこともできる。
【0016】
着色層3および模様層4は、いずれも、ほぼ同様の塗料組成物またはインキ組成物を使用して形成することができる。
使用する塗料組成物またはインキ組成物中の樹脂成分としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性または電離放射線硬化性のもののいずれも適しているが、熱可塑性樹脂のバインダーを使用して作成した化粧材でも、通常の使用であれば十分な物性を発揮することができる。
熱可塑性樹脂としては、ロジン変成マレイン酸樹脂、ニトロセルロース、酢酸セルロース、酪酢酸セルロース、エチルセルロース、ポリアミド樹脂、塩化ゴム、環化ゴム、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン/酢酸ビニル共重合樹脂、塩素化ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、もしくはスチレンマレイン樹脂等が使用できる。
熱硬化性樹脂としては、種々のものがあり、原則的にいずれも使用できるが、本発明の大半を占めるシート状の化粧材においては、シートのフレキシビリティーを維持する意味で、熱硬化性樹脂としても、フレキシビリティーを有するものが望ましく、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等、特にポリウレタン樹脂が好ましい。
【0017】
着色層3および模様層4を形成する際の塗料組成物またはインキ組成物中の樹脂成分としての電離放射線硬化性樹脂組成物としては、分子中に重合性不飽和結合または、エポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマー、及び/又はモノマーを適宜に混合したものを用いる。
電離放射線硬化性樹脂組成物中のプレポリマー、オリゴマーの例としては、不飽和ジカルボン酸と多価アルコールの縮合物等の不飽和ポリエステル類、ポリエステルメタクリレート、ポリエーテルメタクリレート、ポリオールメタクリレート、メラミンメタクリレート等のメタクリレート類、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリオールアクリレート、メラミンアクリレート等のアクリレート、カチオン重合型エポキシ化合物が挙げられる。
電離放射線硬化性樹脂組成物中のモノマーの例としては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー、アクリル酸メチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸ブトキシエチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸メトキシブチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸エトキシメチル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル類、アクリル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル、アクリル酸−2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル、アクリル酸−2−(N,N−ジベンジルアミノ)メチル、アクリル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル等の不飽和置換の置換アミノアルコールエステル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等の不飽和カルボン酸アミド、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート等の化合物、ジプロピレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート等の多官能性化合物、及び/又は分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物、例えばトリメチロールプロパントリチオグリコレート、ジエチレングリコールジメタクリレート等の多官能性化合物、及び/又は分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物、例えばトリメチロールプロパントリチオグリコレート、トリメチロールプロパントリチオプロピレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート等が挙げられる。
【0018】
通常、電離放射線硬化性樹脂組成物中のモノマーとしては、以上の化合物を必要に応じて1種若しくは2種以上を混合して用いるが、電離放射線硬化性樹脂組成物に通常の塗布適性を与えるために、前記のプレポリマー又はオリゴマーを5重量%以上、前記モノマー及び/又はポリチオール化合物を95重量%以下とするのが好ましい。
電離放射線硬化性樹脂組成物を塗布し、硬化させたときのフレキシビリティーが要求されるときは、モノマー量を減らすか、官能基の数が1又は2のアクリレートモノマーを使用するとよい。電離放射線硬化性樹脂組成物を塗布し、硬化させたときの耐摩耗性、耐熱性、耐溶剤性が要求されるときは、官能基の数が3つ以上のアクリレートモノマーを使う等、電離放射線硬化性樹脂組成物の設計が可能である。ここで、官能基が1のものとして、2−ヒドロキシアクリレート、2−ヘキシルアクリレート、フェノキシエチルアクリレートが挙げられる。官能基が2のものとして、エチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレートが挙げられる。官能基が3以上のものとして、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクレリート等が挙げられる。
電離放射線硬化性樹脂組成物を塗布し、硬化させたときのフレキシビリティーや表面硬度等の物性を調整するため、電離放射線硬化性樹脂組成物と、電離放射線照射では硬化しない樹脂を併用することもできる。具体的な樹脂の例としては次のものがある。ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル等の熱可塑性樹脂である。中でも、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等と併用がフレキシビリティーの向上の点で好ましい。
電離放射線硬化性樹脂組成物の塗布後の硬化が紫外線照射により行われるときは、光重合開始剤や光重合促進剤を添加する。光重合開始剤としては、ラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合は、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等を単独又は混合して用いる。また、カチオン重合性官能基を有する樹脂系の場合は、光重合開始剤として、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタセロン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等を単独又は混合物として用いる。光重合開始剤の添加量は、電離放射線硬化性樹脂組成物100重量部に対し、0.1〜10重量部である。
【0019】
上記の樹脂成分には、着色剤として顔料や染料、その他の添加剤、溶剤、希釈剤等を添加し、混練して塗料組成物またはインキ組成物を調製する。
着色層3または模様層4の形成は、上記の塗料組成物またはインキ組成物を使用して、公知の塗装方法ないし印刷方法により行なう。例えば、ロールコーティング、グラビアコーティング、スプレイコーティング等の塗装方法、グラビア印刷、オフセット印刷、凸版印刷、またはスクリーン印刷等が利用できる。
乾燥はこれらの手法を実施する際に使用する機械に付属しているものを使用して行なえばよいが、熱硬化性の樹脂成分を使用するときは、加熱、比較的低い温度での長時間加温、または常温での放置により硬化させ、電離放射線硬化性の樹脂成分を使用するときは、紫外線または電子線の照射を行なう。
【0020】
塗膜層5は、表面保護層7を構成する電離放射線硬化性樹脂組成物と密着性がある、硬化性樹脂が架橋硬化した一様均一な層である。
塗膜層5の機能は、一つは、後述する表面保護層形成用の電離放射線硬化性組成物を基材2中に浸透させることを適度に制御する機能である。塗膜層5が無いと、表面保護層7を形成するための電離放射線硬化性組成物を塗工した際に、下層の模様層4中に、着色層3がある場合には着色層3中に、あるいは基材が浸透性を有していれば、基材2中に、塗工された組成物のかなりの部分が浸透し、表面保護層7の厚みが減るために、必要な表面性能を得ることが出来なくなるからである。
また、塗膜層5は、基材2上に着色層3、模様層4等がある場合には、それらの表面をならし、それらに接着し、かつ後述する電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性が低い模様層6、および表面保護層7との接着性を確保する役割をも有している。
【0021】
塗膜層5を形成するには、熱硬化性または電離放射線硬化性の塗料組成物ないしインキ組成物を用いるが、これら組成物の樹脂成分は、前記した着色層3および模様層4形成用の塗料組成物またはインキ組成物の説明において挙げたものと同様である。
ただ、この塗膜層5を形成する際には、下層の模様層4(着色層3を伴なう場合には着色層3も)が、基材に対して色彩や模様を与えているので、塗膜層形成用の塗料組成物またはインキ組成物には、顔料や染料を添加して着色する必要は本質的にはない。
塗膜層5には、充填剤を配合することにより、電離放射線硬化性樹脂組成物の適度な浸透性を有することが、接着性の点で好ましい。充填剤としては、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の無機質粒子、プラスチックのビーズの細かいもの、とりわけシリカを使用するが、塗膜層5の電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性が、後述する模様層6が有する浸透性よりも低いことが好ましいので、塗膜層5中の充填剤としては未処理のもの、好ましくは未処理シリカを用い、模様層6中の充填剤としては、有機処理を施したもの、好ましくは有機処理シリカを用いる。
また、使用する充填剤の粒径は、後述する模様層6との関係があるので、一概には言えないが、模様層6に配合する充填剤にくらべて小さいものを使用し、配合量も少なくして、表面保護層形成用の電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性を最低限確保し、浸透性を大きくしないようにする。後にも述べるが、充填剤の粒径と配合量の例としては、粒径が1〜3μmであり、また塗膜層形成用インキ組成物100重量部に対する配合量は、5〜8重量部である。
なお、充填剤の中には、塗膜層6を白色化させるものがあり、その意味では、微粉シリカと呼ばれるものを使用する事がより好ましい。
なお、外観の艶をどのように設定するかにもよるが、この充填材を艶消し剤して利用し、化粧材の艶を調整してもよい。
ポリビニルブチラール樹脂のように、OH基を有しているものを塗膜層5の素材として使用し、イソシアネート化合物で架橋させると共に、OH基を利用して、上層の表面保護層形成用の電離放射線硬化性樹脂組成物との間で反応を起こさせると、密着強度の改善ができ、好ましい。
塗膜層5を形成するバインダーとして、ポリエステルポリオール、およびイソシアネートからなるポリウレタン形成用成分と電離放射線硬化性化合物であるトリメチロールプロパントリアクリレート等の多官能モノマーとをほぼ1/1に配合したものは、熱硬化性を有しながらも、表面保護層を紫外線又は電子線の照射により硬化させる際に、表面保護層との間で架橋が生じるため、化粧材の耐久性、特に耐溶剤性を、より一層向上させることができて好ましい。
塗膜層5の厚みは、充填剤の添加量によっても多少異なるが、1〜5μm程度であり、均一性が要求されるときは、塗布手段または印刷手段を2回使用して連続的に2回形成するのがよい。
塗膜層5を形成する際の乾燥、硬化は前に述べた着色層3、模様層4の形成の際と同様である。
【0022】
塗膜層5上には、充填剤を含む硬化性樹脂が架橋硬化したものからなる電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性が前記塗膜層5より高い模様層6を形成する。
ここで用いる塗料組成物またはインキ組成物は、前記した塗膜層5形成用の塗料組成物またはインキ組成物と、架橋硬化した後の電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性を除けば、同様であり、また、模様層6の形成方法も、着色層3、模様層4の形成方法と同様である。
模様層6の電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性を、前記塗膜層5よりも高くするには、幾つかの方法があり、例えば、(1)塗膜層5におけるよりも、模様層6中の充填剤の配合割合を増やす。具体的には、模様層6を形成する際に用いる塗料組成物もしくはインキ組成物中の樹脂成分100重量部に対する充填剤の添加割合を、塗膜層5を形成するときにくらべて多くする。あるいは、(2)使用する充填剤の粒径を大きくしてもよい。
前に述べた塗膜層5の形成時と比較すると、例えば、塗膜層5の場合には、シリカを使用するとすれば、シリカの粒径が1〜3μm、また塗膜層形成用インキ組成物100重量部に対する配合量は、5〜8重量部である。極端な場合として、充填剤を全く使用しない場合には、接着性がもっと増す。
これに対し、模様層6の場合は、シリカの粒径が3〜5μm、また模様層形成用インキ組成物100重量部に対する配合量は、5〜20重量部である。
浸透性を制御するもう一つの方法が、(3)充填剤の表面状態の差を利用する方法である。例えば、塗膜層5中の充填剤としては未処理のもの、好ましくは未処理シリカを用い、模様層6中の充填剤としては、有機処理を施したもの、好ましくは有機処理シリカを用いる。
層5および層6における充填材の粒径、配合比は、相対的なものであり、粒径の比が、「模様層形成用インキ組成物中のシリカ」/「塗膜層形成用インキ組成物中のシリカ」=2/1以上、および/または配合量の比が、「模様層形成用インキ組成物中のシリカ」/「塗膜層形成用インキ組成物中のシリカ」=2/1以上であることが好ましい。
なお、充填剤の粒径が4μm以上の場合は、添加量を塗料組成物もしくはインキ組成物中の樹脂成分100重量部に対して100重量部以下にした方が、模様層6の白色化が過大とならず好ましい。
なお、充填剤の中には、浸透性が高い模様層6を形成したときに、模様層6を白色化させるものがあり、その意味では、微粉シリカと呼ばれるものを使用する事がより好ましい。
浸透性が高い模様層6の模様としては、前記した装飾の意味の模様層4が表現しようとしている模様のうち、艶を消したい部分を抽出したものを、模様層4と同調させて形成するとよいが、あるいは下層の模様層4と必ずしも同調しないこともあり得る。木目模様のうちでも板目模様の導管等は同調させた方がよい。タイルの目地の模様も同様である。同調させてもまずくはないが、必ずしも同調させなくても違和感の生じないものとして、皮革の表面の凹凸、木目模様のうちの柾目模様の凹凸、布目模様の凹凸等がある。重要なことは、模様層6の積層されていない部分が艶差を生じる部分となることである。つまり、模様層6のパターンは、艶差を生じさせたい部分のパターンのポジパターン(同じパターン)である。
一般的に言って、化粧材の模様が細かく、しかも繰り返し模様である場合には、浸透性が高い模様層6を必ずしも下層の模様層4と同調させなくてよいが、模様が大きく、繰り返し模様ではない場合には、同調させた方がよい。
【0023】
表面保護層7は、本発明の化粧材の最表面に被覆されたものであり、電離放射線硬化性樹脂組成物が架橋硬化したものであって、表面保護層7を形成するための素材は、今までの説明で出てきたものと同様である。なお、この表面保護層7は化粧材の表面の艶を調整する意味で、艶消し剤を含んでいてよい。
表面保護層7の厚みは、表面保護の目的から厚い方がよいが、要求される性能や、経済性、基材がシート状である場合に必要なフレキシビリティー等の観点から、基材がシート状であれば、2〜10μmが厚みとして好ましく、基材が板状であれば、5〜100μm程度の厚みが好ましい。
表面保護層7を形成する手法、乾燥、硬化等に関しても、前に述べた着色層3、および模様層4の形成の際と同様である。
【0024】
表面保護層7には、その形成時に、下層に模様層6のある部分において、周囲よりも艶消しとなった艶消部8が形成されるので、相対的に艶のある表面保護層7の表面に、相対的に艶が消えている艶消部8のパターンを有している。下層に模様層6がある部分の方が、模様層6のない部分にくらべて、電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性が大きいことに起因している。
浸透が完全に近いときは、模様層6の充填剤を多く含んだことによる凹凸状態が露出し、かなりの艶消しになるが、浸透がそれほどではないときは、それよりも艶のある艶消部8が生じる。
【0025】
【実施例】
(実施例1)
基材として、60g/m2 の含浸用紙(興人(株)製、GF−601)を用い、その片面に、アクリル樹脂とニトロセルロース樹脂とをバインダーとするインキを用いて、着色ベタ層を施し、その上に、ニトロセルロース樹脂をバインダーとするインキを用いて、模様を形成した。
次に、ポリオールとイソシアネートからなるウレタン系樹脂とポリエステルアクリレートとを配合してバインダーとした塗料組成物を使用して、グラビア印刷によりベタ印刷を行なって、浸透性が比的低い層を形成した。
その後、ポリウレタン樹脂をバインダーとする透明インキ100重量部に対し、粒径3〜5μmのシリカを10重量部配合した浸透性インキ組成物を使用して、木目導管のポジパターンに相当するパターン(=木目模様そのもの)をベタ印刷層上に形成した。これにより、木目導管パターン部分が浸透性が高い状態となり、木目導管パターン以外の部分が浸透性の低い状態となる。
最後に、透明ベタ層および木目導管のポジパターンが印刷された全面に、電子線硬化型塗料をグラビア印刷にて5g/m2 塗工し、加速電圧175KV、照射線量3Mradの電子線を照射して塗料を硬化させ、化粧シートを得た。
得られた化粧シートは最上層の表面保護層が、下層の導管パターンに相当した位置上で、下層の透明ベタ層に電子線硬化型塗料が浸透したことによって微細な凹凸状態が形成されて、周囲とくらべて艶消し状態となったことにより、凹凸感が形成された化粧材であり、表面保護層の密着性、耐溶剤性、密着性(常態および碁盤目、後述する。)、耐摩耗性(=ホフマンスクラッチ)、および耐溶剤性のいずれも問題がなかった。
【0026】
(実施例2)
被印刷基材として、一般紙(三興製紙(株)製、ハイプリント)に変更した以外は実施例と同様にして行なった。
【0027】
(実施例3)
実施例1でベタ印刷に用いたのと同じ塗料組成物を使用して、ベタ印刷の代わりに木目導管のネガパターンを印刷した以外は、木目導管のポジパターンの印刷およびその他の工程も実施例1と同様に行なって、化粧シートを得た。
【0028】
(比較例1)
木目導管のポジパターンをポリエステル系樹脂をバインダーとするインキで形成し、その他は実施例1と同様にして、化粧シートを得た。
【0029】
(比較例2)
木目導管のポジパターンを、ポリウレタン樹脂をバインダーとする透明インキ100重量部に対し、粒径1〜3μmのシリカを10重量部配合したインキ組成物を使用して形成し、その他は実施例1と同様にして、化粧シートを得た。
【0030】
上記の実施例1〜3、および比較例1〜2で得られた化粧シートの評価結果を次表の「表1」に示す。
各評価項目の内容は次のとおりである。
凹凸感;目視で観察し、凹凸感の有無を判定し、良好なものを○、乏しいものを△、ないものを×とする。
耐溶剤性;1Kgのおもりにコットンを巻き付けたものを使用し、コットンにメチルエチルケトンをしみ込ませて往復させ、模様が消失したときの回数を示す。
密着性;表面に2mm間隔の碁盤目状にカッターナイフで切り目を入れたものと、切り目を入れないものの2とおり準備し、セロハンテープを使用して繰り返し剥離試験を行ない、異常の生じない回数を調べた。「表1」中の試験項目名においては、切り目のあるものについては「碁盤目」、切り目のないものについては「常態」と記入する。
ホフマンスクラッチ;米国ビーワイケー・ガードナー社(BYK−Gardner USA)製のホフマン引っ掻き硬度計(Hoffman ScratchHardness Tester)を使用し、荷重を測定毎に増やしながら、引っ掻き具で表面を引っ掻き、傷の付きはじめたときの荷重をもって、引っ掻き硬度とする。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】
第1〜第2の発明によれば、下層への浸透差を利用して形成された艶差による凹凸感を有する表面保護層が、架橋硬化した塗膜層上に形成されるため、耐溶剤性、密着性、耐磨耗性が優れた化粧材を提供できる。
第3〜第4の発明によれば、塗膜層と浸透性が高い模様とは平面的に並ぶため、表面の物理的・化学的性状の点では不利な構成であるが、いずれも架橋硬化しているため、第1〜第2の発明の化粧材と比較しても、表面の物理的・化学的性状の点で差のない化粧材を提供できる。
第5の発明によれば、第1〜第4いずれかの発明の効果に加え、電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性が塗膜層よりも高い模様層を有する化粧材を提供できる。
第6の発明によれば、第1〜第5いずれかの発明の効果に加え、下層が艶消し性であるために表面が艶消し性となっており、表面保護層のみを艶消しとする場合にくらべて、表面のざらつきやすべりの悪さがない化粧材を提供できる。
第7の発明によれば、第1〜第6いずれかの発明の効果に加え、基材自身が模様を有しているために、様々なパターンや色彩を付与することができる。
第8の発明によれば、第1〜第7いずれかの発明の効果に加え、模様層の下層に着色層を有しているので、基材を隠蔽し、より一層、意図通りの意匠を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】化粧材の実施例の断面図である。
【図2】化粧材の他の実施例の断面図である。
【符号の説明】
1 化粧材
2 基材
3 着色層
4 模様層
5 架橋硬化塗膜層
6 浸透性が高い架橋硬化模様層
7 表面保護層
8 艶消部(または凹部)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a cosmetic material in which a pattern is formed on the surface, has a gloss difference or a concave portion corresponding to the pattern, has a feeling of unevenness, and has excellent durability on the surface including the pattern.
[0002]
[Prior art]
Industrially produced decorative materials are generally obtained by printing, painting, and applying irregularities to a base material, and are used for finishing inside and outside buildings, and for furniture surface materials. ing. As the base material, a plate-like material such as a wooden plate, a metal plate, or a slate plate, or a sheet-like material such as paper or a plastic film is properly used depending on the application.
When applying a pattern by printing, printing on the latter sheet-like substrate improves printing effect, and even if a large amount of sheet-like substrate is handled, it is bulky like a plate Therefore, a sheet-like base material is often used, and a decorative sheet is more common than a decorative material. The method will not change significantly. Here, the decorative material including both a decorative board using a plate-like base material and a decorative sheet using a sheet-like base material is referred to as a decorative material.
[0003]
In the manufacturing method of the decorative material, it is also important to impart a texture, and therefore various methods for imparting matte or unevenness to a specific part of the pattern have been proposed, and by using these methods, A more realistic makeup material can be obtained.
For example, in Japanese Examined Patent Publication No. 51-41364, as a method for producing a wood grain decorative material having a glossy surface, three or more types in which the content of granular solid is sequentially increased on an arbitrary base sheet. After preparing the ink of, and forming the winter grain pattern, the Natsume pattern, and the conduit pattern in order from the one with the smallest solid solid content, by providing a surface protective layer on the entire surface, it has a glossy surface It is disclosed to obtain a wood grain decorative material.
However, in the manufacturing method disclosed in the above publication, a curable polyurethane resin is used for forming a surface protective layer, but as an ink for forming a pattern, a nitrocellulose alkyd resin or a polyamide resin is used. It is the extent to which what is used as a binder is used, and the solvent resistance including the pattern is not considered. In this way, if no consideration is given to solvent resistance, wipe with a cloth soaked in solvent, etc., and each layer will be gradually removed from the outermost surface, eventually the exposed pattern will disappear There is a fear.
In addition, conventionally, by using a liquid repellent property such as silicone, a liquid repellent pattern is formed, and by applying a coating thereon, a paint for forming a surface protective layer is partially repelled, A recess is also formed. In this case, it is known that the solvent resistance and contamination resistance at the time of the recess are low.
In the field of cosmetic materials, there are various physical or chemical performance requirements. For example, a cosmetic material that is weak against a solvent loses its pattern every time it touches the solvent, and eventually the pattern disappears. Even if the base sheet remains, it does not fulfill the original function of the cosmetic material, which is applied to the object to make up the surface.
In addition, the cosmetic material also needs to have surface wear resistance that matches the usage conditions, and if it is insufficient, the pattern disappears quickly, and the interlayer strength and the like are important in terms of maintaining makeup.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
In the present invention, an object of the present invention is to provide a cosmetic material excellent in solvent resistance, wear resistance, or interlayer strength in a cosmetic material having a textured surface formed on the surface, based on the above-described conventional technology.
[0005]
[Means for solving the problems]
In the present invention, the surface protective layer is formed using an ionizing radiation curable resin composition having excellent physical and chemical properties on the surface of the resulting cosmetic material, but in the lower layer of the ionizing radiation curable resin composition, The surface protective layer has a high adhesion with the ionizing radiation curable resin composition, and the curable resin forms a uniform and uniform coating layer in which the curable resin is cross-linked and cured. The problem could be solved by forming a higher pattern.
[0006]
1st invention has the surface protection layer which the ionizing radiation curable resin composition bridge | crosslinked and hardened | cured on the surface of the base material, Between the said base material and the said surface protection layer, from a base material side, Uniform and uniform coating layer made of a curable resin crosslinked and cured, and a pattern layer having a higher permeability of the ionizing radiation curable resin composition made of a curable resin crosslinked and cured than the coating layer Are laminated in order, and a binder resin containing a polyvinyl butyral resin as a binder resin having an OH group is crosslinked and cured with an isocyanate compound, and an upper surface protective layer is formed using an OH group. The present invention relates to a cosmetic material characterized by reacting with an ionizing radiation curable resin composition.
2nd invention has the surface protection layer which the ionizing radiation curable resin composition bridge | crosslinked and hardened | cured on the surface of the base material, Between the said base material and the said surface protection layer, from the base material side, Uniform and uniform coating layer made of a curable resin crosslinked and cured, and a pattern layer having a higher permeability of the ionizing radiation curable resin composition made of a curable resin crosslinked and cured than the coating layer And the coating layer is formed from a composition containing, as a binder resin , a polyurethane-forming component comprising a polyester polyol and an isocyanate and a polyfunctional monomer , trimethylolpropane triacrylate. It is related to the cosmetic material .
3rd invention has the surface protection layer which the ionizing radiation curable resin composition bridge | crosslinked and hardened | cured on the surface of the base material, and curable resin bridge | crosslinked between the said base material and the said surface protection layer. The pattern consisting of a uniform uniform coating layer made of a cured product and the pattern are in a negative and positive relationship, and the penetrability of the ionizing radiation curable resin composition consisting of a cured and cured curable resin Are laminated with a pattern layer higher than the coating layer, and the binder resin containing polyvinyl butyral resin as the binder resin having an OH group is crosslinked and cured with an isocyanate compound, and has an OH group. The present invention relates to a cosmetic material characterized in that it reacts with an ionizing radiation curable resin composition for forming an upper surface protective layer.
4th invention has the surface protection layer which the ionizing radiation-curable resin composition bridge | crosslinked and hardened | cured on the surface of the base material, and curable resin bridge | crosslinked between the said base material and the said surface protection layer. The pattern consisting of a uniform uniform coating layer made of a cured product and the pattern are in a negative and positive relationship, and the penetrability of the ionizing radiation curable resin composition consisting of a cured and cured curable resin Is a composition in which a pattern layer higher than the coating layer is laminated, and the coating layer contains a polyurethane-forming component consisting of polyester polyol and isocyanate and trimethylolpropane triacrylate which is a polyfunctional monomer as a binder resin. The present invention relates to a cosmetic material characterized by being formed from a product .
A fifth invention is characterized in that, in any one of the first to fourth inventions, the amount of filler added to the pattern layer is larger than the amount of filler added to the coating layer. It relates to cosmetic materials.
A sixth invention relates to a cosmetic material according to any one of the first to fifth inventions, wherein the coating layer has a matte property.
A seventh invention relates to a cosmetic material according to any one of the first to sixth inventions, wherein the base material is obtained by laminating another pattern layer on the surface.
An eighth invention is a makeup according to any one of the first to seventh inventions, wherein the base material comprises a uniform and uniform colored layer and another pattern layer laminated in this order. It relates to materials.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
A typical structure of the decorative material of the present invention will be described with reference to FIGS.
First, in the example shown in FIG. 1, a uniform and uniform colored
[0008]
Next, in the example shown in FIG. 2, the uniform
[0009]
Below, the details of each layer, the processing method, etc. are demonstrated about a decorative material as shown in FIG. 1 and FIG.
[0010]
As the
The materials included in each of these groups may be used alone, but a laminate of any combination of these materials such as a composite of paper or a composite of paper and a plastic film can also be used. These substrates may be coated in the sense of adjusting the color, or a normal pattern may be formed in advance from a design viewpoint. In addition to physical treatment such as corona discharge treatment, the surface has been smoothed prior to painting and normal pattern formation, and in order to improve the adhesion as necessary to improve the degree of adhesion of the pattern. A treatment such as forming a primer layer may be performed. Even after painting and normal pattern formation, an adhesion improving treatment for facilitating subsequent processing may be performed.
[0011]
As various papers, the following are exemplified as typical ones. That is, thin paper, kraft paper, titanium paper, and resin-impregnated paper impregnated with a resin for the purpose of strengthening the paper can be used. In addition to these, raw materials often used in the field of building materials such as linter paper, paperboard, base paper for gypsum board, or a vinyl wallpaper raw material in which a vinyl chloride resin layer is provided on the surface of the paper can be mentioned. Furthermore, the following papers used in the office field, normal printing, packaging, etc. can also be used. That is, coated paper, art paper, sulfate paper, glassine paper, parchment paper, paraffin paper, or Japanese paper. Further, although distinguished from these papers, woven fabrics and nonwoven fabrics of various fibers having the appearance and properties similar to paper can be used as the
[0012]
Examples of the plastic film or plastic sheet include those made of various synthetic resins as exemplified below. Various synthetic resins include polyethylene resin, polypropylene resin, polymethylpentene resin, polyvinyl chloride resin, polyvinylidene chloride resin, polyvinyl alcohol resin, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer resin, ethylene-vinyl acetate copolymer resin, ethylene -Vinyl alcohol copolymer resin, polyethylene terephthalate resin, polybutylene terephthalate resin, polyethylene naphthalate-isophthalate copolymer resin, polymethyl methacrylate resin, polyethyl methacrylate resin, polybutyl acrylate resin, nylon 6 or nylon 66, etc. And a polyamide resin, a cellulose triacetate resin, a cellophane, a polystyrene resin, a polycarbonate resin, a polyarylate resin, or a polyimide resin.
[0013]
The metal foil, metal sheet, or metal plate is made of a metal as exemplified below. That is, aluminum, iron, stainless steel, or copper. Often used with plating. Examples of the various wooden boards include wood boards, plywood, particle boards, or medium density fiber boards called MDF. Examples of the ceramic material include ceramic building materials such as gypsum board, calcium silicate board, and wood cement board, ceramics, glass, enamel, and fired tile. In addition to these, composites of various materials such as a fiber reinforced plastic plate, a paper honeycomb having both sides coated with iron plates, and a polyethylene resin sandwiched between two aluminum plates can also be used as the
[0014]
The uniform and uniform
The role of the
When producing books, posters, etc., paper is the target of printing, and even though there are some differences, these papers are often white. In general, the
[0015]
The
There are patterns such as grain patterns, marble patterns and other patterns simulating the surface of rocks, fabric patterns simulating the texture and patterns on the cloth, and tile patterns, etc. is there. These patterns are based on what already exists, but have been recreated with a fairly free idea. Alternatively, artificially designed patterns can be used. Furthermore, starting from the pattern described above, using this as a material, enlargement / reduction, rotation, clipping, repetition, synthesis, extraction or thinning of feature points, or deformation, etc., can be used alone or in combination to create a new pattern. It can also be created.
These patterns are formed by multicolor printing with normal yellow, red, blue, and black process colors, as well as by multicolor printing with special colors prepared by preparing individual color plates that make up the pattern. Is done.
In the cosmetic material of the present invention, makeup can be applied by the
[0016]
Both the
As the resin component in the coating composition or ink composition to be used, any of thermoplastic resins, thermosetting or ionizing radiation curable materials is suitable, but a decorative material prepared using a thermoplastic resin binder. However, sufficient physical properties can be exhibited for normal use.
Thermoplastic resins include rosin modified maleic acid resin, nitrocellulose, cellulose acetate, cellulose butylacetate, ethyl cellulose, polyamide resin, chlorinated rubber, cyclized rubber, polyamide resin, polyvinyl chloride resin, vinyl chloride / vinyl acetate copolymer resin Ethylene / vinyl acetate copolymer resin, chlorinated polypropylene, acrylic resin, polyurethane resin, styrene male resin, or the like can be used.
There are various types of thermosetting resins, and in principle, any of them can be used. However, in the case of sheet-like decorative materials that occupy most of the present invention, thermosetting resin is meant to maintain sheet flexibility. As the resin, those having flexibility are desirable, and unsaturated polyester resins, polyurethane resins, etc., particularly polyurethane resins are preferred.
[0017]
The ionizing radiation curable resin composition as the resin component in the coating composition or ink composition when forming the
Examples of prepolymers and oligomers in the ionizing radiation curable resin composition include unsaturated polyesters such as unsaturated dicarboxylic acid and polyhydric alcohol condensates, polyester methacrylate, polyether methacrylate, polyol methacrylate, melamine methacrylate, etc. Examples include methacrylates, polyester acrylates, epoxy acrylates, urethane acrylates, polyether acrylates, polyol acrylates, acrylates such as melamine acrylate, and cationic polymerization type epoxy compounds.
Examples of the monomer in the ionizing radiation curable resin composition include styrene monomers such as styrene and α-methylstyrene, methyl acrylate, 2-ethylhexyl acrylate, methoxyethyl acrylate, butoxyethyl acrylate, acrylic acid Acrylic esters such as butyl, methoxybutyl acrylate, phenyl acrylate, methyl methacrylate, ethyl methacrylate, propyl methacrylate, methoxyethyl methacrylate, ethoxymethyl methacrylate, phenyl methacrylate, lauryl methacrylate, etc. Esters, 2- (N, N-diethylamino) ethyl acrylate, 2- (N, N-dimethylamino) ethyl acrylate, 2- (N, N-dibenzylamino) methyl acrylate, acrylic acid -2- (N, N-diechi Unsaturated substituted amino alcohol esters such as amino) propyl, unsaturated carboxylic acid amides such as acrylamide and methacrylamide, ethylene glycol diacrylate, propylene glycol diacrylate, neopentyl glycol diacrylate, 1,6-hexanediol di Compounds such as acrylate, triethylene glycol diacrylate, polyfunctional compounds such as dipropylene glycol diacrylate, ethylene glycol diacrylate, propylene glycol dimethacrylate, diethylene glycol dimethacrylate, and / or two or more thiol groups in the molecule Polythiol compounds having polyfunctional compounds such as, for example, trimethylolpropane trithioglycolate, diethylene glycol dimethacrylate, and / or Includes polythiol compounds having two or more thiol groups in the molecule, such as trimethylolpropane trithioglycolate, trimethylolpropane trithiopropylate, pentaerythritol tetrathioglycolate, and the like.
[0018]
Usually, as the monomer in the ionizing radiation curable resin composition, one or two or more of the above compounds are mixed and used as necessary, but the ionizing radiation curable resin composition is given a normal coating suitability. Therefore, the prepolymer or oligomer is preferably 5% by weight or more, and the monomer and / or polythiol compound is preferably 95% by weight or less.
When flexibility is required when an ionizing radiation curable resin composition is applied and cured, it is preferable to reduce the amount of monomer or use an acrylate monomer having 1 or 2 functional groups. When wear resistance, heat resistance, and solvent resistance are required when an ionizing radiation curable resin composition is applied and cured, ionizing radiation such as using an acrylate monomer with three or more functional groups A curable resin composition can be designed. Here, 2-hydroxy acrylate, 2-hexyl acrylate, and phenoxyethyl acrylate are exemplified as those having one functional group. Examples of those having 2 functional groups include ethylene glycol diacrylate and 1,6-hexanediol diacrylate. Examples of the functional group having 3 or more include trimethylolpropane triacrylate, pentaerythritol triacrylate, pentaerythritol tetraacrylate, and dipentaerythritol hexaacrylate.
To adjust the physical properties such as flexibility and surface hardness when an ionizing radiation curable resin composition is applied and cured, use an ionizing radiation curable resin composition and a resin that is not cured by ionizing radiation irradiation. You can also. Specific examples of the resin include the following. Thermoplastic resins such as polyurethane resin, cellulose resin, polyvinyl butyral resin, polyester resin, acrylic resin, polyvinyl chloride resin, and polyvinyl acetate. Of these, combined use with a polyurethane resin, a cellulose resin, a polyvinyl butyral resin, or the like is preferable in terms of improving flexibility.
When hardening after application | coating of an ionizing radiation curable resin composition is performed by ultraviolet irradiation, a photoinitiator and a photoinitiator are added. As the photopolymerization initiator, in the case of a resin system having a radical polymerizable unsaturated group, acetophenones, benzophenones, thioxanthones, benzoin, benzoin methyl ether and the like are used alone or in combination. In the case of a resin system having a cationic polymerizable functional group, an aromatic diazonium salt, an aromatic sulfonium salt, an aromatic iodonium salt, a metatheron compound, a benzoin sulfonic acid ester or the like is used alone or as a mixture as a photopolymerization initiator. . The addition amount of a photoinitiator is 0.1-10 weight part with respect to 100 weight part of ionizing radiation-curable resin compositions.
[0019]
A pigment or dye, other additives, a solvent, a diluent or the like is added as a colorant to the resin component, and kneaded to prepare a coating composition or an ink composition.
The
Drying may be performed using the equipment attached to the machine used to carry out these methods, but when using a thermosetting resin component, heating is performed for a long time at a relatively low temperature. When using an ionizing radiation-curable resin component that is cured by heating or standing at room temperature, irradiation with ultraviolet rays or electron beams is performed.
[0020]
The
One of the functions of the
Further, when the
[0021]
In order to form the
However, when the
It is preferable in terms of adhesiveness that the
Moreover, since the particle size of the filler used has a relationship with the pattern layer 6 to be described later, it cannot be generally stated. The minimum is to ensure the permeability of the ionizing radiation curable resin composition for forming the surface protective layer, and not to increase the permeability. As will be described later, as an example of the particle size and blending amount of the filler, the particle size is 1 to 3 μm, and the blending amount with respect to 100 parts by weight of the coating layer forming ink composition is 5 to 8 parts by weight. is there.
Some fillers whiten the coating layer 6, and in that sense, it is more preferable to use what is called finely divided silica.
Depending on how the gloss of the appearance is set, this filler may be used as a matting agent to adjust the gloss of the cosmetic material.
A material having an OH group, such as a polyvinyl butyral resin, is used as a material of the
As a binder for forming the
The thickness of the
Drying and curing when forming the
[0022]
On the
The coating composition or ink composition used here is the same except for the penetrability of the coating composition or ink composition for forming the
There are several methods for making the permeability of the ionizing radiation curable resin composition of the pattern layer 6 higher than that of the
For example, in the case of the
On the other hand, in the case of the pattern layer 6, the amount of silica is 3 to 5 μm, and the blending amount with respect to 100 parts by weight of the pattern layer forming ink composition is 5 to 20 parts by weight.
Another method for controlling the permeability is (3) a method using the difference in the surface state of the filler. For example, as the filler in the
The particle diameters and blending ratios of the fillers in the
When the particle size of the filler is 4 μm or more, the pattern layer 6 is whitened when the addition amount is 100 parts by weight or less with respect to 100 parts by weight of the resin component in the coating composition or ink composition. It is preferable not to be excessive.
Some fillers whiten the pattern layer 6 when the pattern layer 6 having high permeability is formed. In that sense, it is more preferable to use what is called finely divided silica.
As the pattern of the pattern layer 6 having high penetrability, when the
Generally speaking, if the pattern of the decorative material is fine and is a repetitive pattern, the pattern layer 6 having high permeability does not necessarily have to be synchronized with the
[0023]
The surface
The thickness of the surface
The method for forming the surface
[0024]
When the surface
When the penetration is almost complete, the uneven state due to the inclusion of a large amount of filler in the pattern layer 6 is exposed, resulting in a considerable matte, but when the penetration is not so much, a matte that is more glossy than that
[0025]
【Example】
Example 1
As a base material, an impregnated paper of 60 g / m 2 (manufactured by Kojin Co., Ltd., GF-601) is used, and an ink having an acrylic resin and a nitrocellulose resin as a binder on one side thereof, a colored solid layer is formed. Then, a pattern was formed thereon using an ink having a nitrocellulose resin as a binder.
Next, solid printing was performed by gravure printing using a coating composition comprising a urethane-based resin composed of polyol and isocyanate and polyester acrylate as a binder to form a layer with relatively low permeability.
Then, using a permeable ink composition in which 10 parts by weight of silica having a particle size of 3 to 5 μm is blended with 100 parts by weight of transparent ink using a polyurethane resin as a binder, a pattern corresponding to a positive pattern of a wood grain conduit (= The wood grain pattern itself) was formed on the solid print layer. As a result, the wood conduit pattern portion is in a highly permeable state, and portions other than the wood conduit pattern are in a low permeable state.
Finally, 5 g / m 2 of an electron beam curable coating is applied by gravure printing to the entire surface on which the transparent solid layer and the positive pattern of the wood grain conduit are printed, and an electron beam with an acceleration voltage of 175 KV and an irradiation dose of 3 Mrad is irradiated. The paint was cured to obtain a decorative sheet.
In the obtained decorative sheet, the uppermost surface protective layer is on the position corresponding to the lower conduit pattern, and a fine uneven state is formed by the penetration of the electron beam curable paint into the lower transparent solid layer, It is a decorative material with a sense of unevenness due to the matte state compared to the surroundings, and the adhesion, solvent resistance, adhesion (normal and grid pattern, described later), abrasion resistance of the surface protective layer. There was no problem in both the property (= Hoffman scratch) and solvent resistance.
[0026]
(Example 2)
The same procedure as in Example was performed except that the substrate to be printed was changed to general paper (manufactured by Sanko Paper Co., Ltd., high print).
[0027]
(Example 3)
Example of printing the positive pattern of the wood grain conduit and other steps, except that the same coating composition used for the solid printing in Example 1 was used to print the negative pattern of the wood grain conduit instead of the solid printing. A decorative sheet was obtained in the same manner as in No. 1.
[0028]
(Comparative Example 1)
A positive pattern of the wood grain conduit was formed with ink using a polyester resin as a binder, and the rest was the same as in Example 1 to obtain a decorative sheet.
[0029]
(Comparative Example 2)
A positive pattern of the wood grain conduit is formed using an ink composition in which 10 parts by weight of silica having a particle diameter of 1 to 3 μm is blended with 100 parts by weight of transparent ink having a polyurethane resin as a binder. Similarly, a decorative sheet was obtained.
[0030]
The evaluation results of the decorative sheets obtained in Examples 1 to 3 and Comparative Examples 1 and 2 are shown in “Table 1” in the following table.
The contents of each evaluation item are as follows.
Uneven feeling; visually observed to determine the presence or absence of unevenness.
Solvent resistance: The number of times when the pattern disappeared by using cotton with a 1 kg weight wrapped with cotton, soaked with methyl ethyl ketone, and reciprocated.
Adhesiveness: Prepare two types, one with a 2 mm spacing grid cut with a cutter knife and one with no cut, repeat the peel test using cellophane tape, and determine the number of times that no abnormality occurs Examined. For the test item names in “Table 1”, enter “cut grid” for those with cuts and “normal” for those with no cuts.
Hoffman Scratch: When using the Hoffman ScratchHardness Tester manufactured by BYK-Gardner USA, scratching the surface with a scratching tool while increasing the load for each measurement, and scratching begins. The scratch hardness is defined as
[0031]
[Table 1]
[0032]
【The invention's effect】
According to the first and second inventions, since the surface protective layer having a concavo-convex sensation due to the difference in gloss formed by utilizing the difference in penetration into the lower layer is formed on the cross-linked cured coating layer, the solvent resistance Can provide a decorative material having excellent properties, adhesion, and abrasion resistance.
According to the third to fourth inventions, since the coating layer and the pattern having high permeability are arranged in a plane, the configuration is disadvantageous in terms of the physical and chemical properties of the surface. Therefore, even when compared with the cosmetic materials of the first and second inventions, a cosmetic material having no difference in physical and chemical properties on the surface can be provided.
According to the fifth invention, in addition to the effects of any one of the first to fourth inventions, a cosmetic material having a pattern layer in which the permeability of the ionizing radiation curable resin composition is higher than that of the coating layer can be provided.
According to the sixth invention, in addition to the effects of any one of the first to fifth inventions, the surface is matte because the lower layer is matte, and only the surface protective layer is matte. Compared to the case, it is possible to provide a cosmetic material that does not have a rough surface or poor slip.
According to the seventh aspect , in addition to the effects of any one of the first to sixth aspects, since the base material itself has a pattern, various patterns and colors can be imparted.
According to the eighth invention, in addition to the effects of any one of the first to seventh inventions, since the colored layer is provided in the lower layer of the pattern layer, the base material is concealed, and the design as intended is further enhanced. Can be granted.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of an embodiment of a decorative material.
FIG. 2 is a cross-sectional view of another embodiment of a decorative material.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (8)
且つ、前記塗膜層がOH基を有するバインダー樹脂としてポリビニルブチラール樹脂を含むバインダー樹脂がイソシアネート化合物で架橋硬化していると共に、OH基を利用して上層の表面保護層形成用の電離放射線硬化性樹脂組成物との間で反応していることを特徴とする化粧材。The surface of the substrate has a surface protective layer obtained by crosslinking and curing the ionizing radiation curable resin composition, and the curable resin is crosslinked and cured from the substrate side between the substrate and the surface protective layer. A uniform uniform coating layer composed of the above and a pattern layer in which the penetrability of the ionizing radiation curable resin composition composed of a cross-linked curable resin is higher than that of the coating layer, are sequentially laminated.
In addition, the binder resin containing polyvinyl butyral resin as the binder resin having an OH group is crosslinked and cured with an isocyanate compound, and ionizing radiation curable for forming an upper surface protective layer using the OH group. A decorative material characterized by reacting with a resin composition.
且つ、前記塗膜層がポリエステルポリオールとイソシアネートからなるポリウレタン形成用成分と多官能モノマーであるトリメチロールプロパントリアクリレートをバインダー樹脂として含有する組成物から形成されていることを特徴とする化粧材。The surface of the substrate has a surface protective layer obtained by crosslinking and curing the ionizing radiation curable resin composition, and the curable resin is crosslinked and cured from the substrate side between the substrate and the surface protective layer. A uniform uniform coating layer composed of the above and a pattern layer in which the penetrability of the ionizing radiation curable resin composition composed of a cross-linked cured curable resin is higher than that of the coating layer.
And the said coating-film layer is formed from the composition which contains the component for polyurethane formation which consists of polyester polyol and isocyanate, and the trimethylol propane triacrylate which is a polyfunctional monomer as binder resin, The cosmetics characterized by the above-mentioned.
且つ、前記塗膜層がOH基を有するバインダー樹脂としてポリビニルブチラール樹脂を含むバインダー樹脂がイソシアネート化合物で架橋硬化していると共に、OH基を利用して上層の表面保護層形成用の電離放射線硬化性樹脂組成物との間で反応していることを特徴とする化粧材。The surface of the substrate has a surface protective layer in which the ionizing radiation curable resin composition is crosslinked and cured, and the curable resin is crosslinked and cured between the substrate and the surface protective layer. The pattern consisting of a uniform coating layer and the pattern are in a negative and positive relationship, and the penetrability of the ionizing radiation curable resin composition consisting of a cross-linked curable resin is greater than that of the coating layer. With a higher pattern layer,
In addition, the binder resin containing polyvinyl butyral resin as the binder resin having an OH group is crosslinked and cured with an isocyanate compound, and ionizing radiation curable for forming an upper surface protective layer using the OH group. A decorative material characterized by reacting with a resin composition.
且つ、前記塗膜層がポリエステルポリオールとイソシアネートからなるポリウレタン形成用成分と多官能モノマーであるトリメチロールプロパントリアクリレートをバインダー樹脂として含有する組成物から形成されていることを特徴とする化粧材。The surface of the substrate has a surface protective layer in which the ionizing radiation curable resin composition is crosslinked and cured, and the curable resin is crosslinked and cured between the substrate and the surface protective layer. The pattern consisting of a uniform coating layer and the pattern are in a negative and positive relationship, and the penetrability of the ionizing radiation curable resin composition consisting of a cross-linked curable resin is greater than that of the coating layer. With a higher pattern layer,
And the said coating-film layer is formed from the composition which contains the component for polyurethane formation which consists of polyester polyol and isocyanate, and the trimethylol propane triacrylate which is a polyfunctional monomer as binder resin, The cosmetics characterized by the above-mentioned.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000008585A JP4467696B2 (en) | 2000-01-18 | 2000-01-18 | Cosmetic material |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000008585A JP4467696B2 (en) | 2000-01-18 | 2000-01-18 | Cosmetic material |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001199028A JP2001199028A (en) | 2001-07-24 |
JP4467696B2 true JP4467696B2 (en) | 2010-05-26 |
Family
ID=18536833
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000008585A Expired - Fee Related JP4467696B2 (en) | 2000-01-18 | 2000-01-18 | Cosmetic material |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4467696B2 (en) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4504133B2 (en) * | 2004-08-11 | 2010-07-14 | 大日本印刷株式会社 | Cosmetic material and method for producing the same |
JP4532203B2 (en) * | 2004-08-11 | 2010-08-25 | 大日本印刷株式会社 | Cosmetic material and method for producing the same |
US7968174B2 (en) | 2004-09-30 | 2011-06-28 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | Decorative material having low-gloss pattern ink layer formed on part of a substrate and a surface protective layer on the pattern in K layer, and decorative plate including such material |
JP4978226B2 (en) * | 2006-02-28 | 2012-07-18 | 大日本印刷株式会社 | Decorative sheet |
JP5145645B2 (en) * | 2006-03-30 | 2013-02-20 | 大日本印刷株式会社 | Decorative sheet and decorative board using the same |
JP5187340B2 (en) * | 2010-03-30 | 2013-04-24 | 大日本印刷株式会社 | Manufacturing method of cosmetic material |
JP5703659B2 (en) * | 2010-09-27 | 2015-04-22 | 大日本印刷株式会社 | Decorative sheet |
-
2000
- 2000-01-18 JP JP2000008585A patent/JP4467696B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001199028A (en) | 2001-07-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4268261B2 (en) | Cosmetic material and method for producing the same | |
KR101165111B1 (en) | Dressed lumber | |
JP4945902B2 (en) | Cosmetic material | |
JP2009298164A (en) | Decorative material | |
JP6476680B2 (en) | Cosmetic sheet | |
JP2006239954A (en) | High gloss decorative sheet | |
JP6221288B2 (en) | Decorative sheet and decorative board using the same | |
JP4858053B2 (en) | Decorative sheet | |
JP6582380B2 (en) | Decorative sheet | |
JP2008247016A (en) | Mirror surface decorative sheet and decorative plate using the same | |
JP4289527B2 (en) | Cosmetic material | |
JP4467696B2 (en) | Cosmetic material | |
JP4270651B2 (en) | Cosmetic material | |
JP5119637B2 (en) | Decorative sheet | |
JP4725067B2 (en) | Cosmetic material | |
JP4417474B2 (en) | Cosmetic material | |
JP4440431B2 (en) | Cosmetic material | |
JP2008087158A (en) | Decorative sheet | |
JP7279321B2 (en) | Embossed wood grain decorative material | |
JP5028932B2 (en) | Decorative sheet | |
JP4899999B2 (en) | Mirror surface decorative sheet and decorative plate using the same | |
JP4467679B2 (en) | Cosmetic material | |
JP2002086658A (en) | Decorative material | |
JP4983515B2 (en) | Decorative sheet, method for producing decorative sheet, decorative material | |
JP2007270508A (en) | High-gloss decorative sheet and decorative laminate using the same |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20061130 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090512 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090519 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090713 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090818 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091013 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100216 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100224 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4467696 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130305 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130305 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140305 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |