JP4467496B2 - コンバイン - Google Patents
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Description
前記無段変速装置のトラニオン軸に前記変速操作体が一体で回動するように取り付けられ、前記トラニオン軸と平行な回動軸芯周りに回動自在なカム式操作部材が設けられて、
前記変速操作体に備えられた被操作用のカムフォロアが前記カム式操作部材に形成されたカム案内部によって案内されて、前記変速操作体が前記中立位置と前記最大速度位置との間で揺動操作されるように、前記アクチュエータにより前記カム式操作部材を中立用操作位置と最大速度用操作位置との間で往復回動操作するように構成し、
前記カム案内部が、前記中立用操作位置から前記最大速度用操作位置側に向かう回動範囲において前記カム式操作部材が回動するときには、前記カム式操作部材が前記最大速度用操作位置側に回動するほど前記変速操作体を前記最大速度位置側に揺動操作すべく前記カムフォロアを案内するように、前記回動軸芯側に中心が位置する円弧状に形成され、かつ、前記最大速度用操作位置から前記中立用操作位置側に向かう最大速度側設定移動範囲において前記カム式操作部材が回動するときには、前記変速操作体を前記最大速度位置に維持させるべく前記カムフォロアを案内するように、前記回動軸芯からの距離が同じ部分で形成された円弧状に形成されている点にある。
従って、静油圧式の無段変速装置をアクチュエータを用いて変速操作する場合において、変速操作体を適切に中立位置に揺動操作することが可能となった。
以下、本発明に係るコンバインの第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1にコンバインの全体側面が示されており、このコンバインは、左右一対のクローラ式の走行装置1R、1Lの駆動で走行する走行機体2の前部に、植立穀稈を刈り取って後方に向けて搬送する刈取部3を昇降可能に連結し、走行機体2に、刈取部3からの刈取穀稈を受け取って脱穀・選別処理を実行する脱穀部4と、脱穀部4からの穀粒を貯留する穀粒タンク5とを搭載するとともに、穀粒タンク5の前方箇所に搭乗運転部6を備えて構成されている。
図2に示すように、走行機体1に搭載されたエンジンEの出力は、脱穀クラッチ6を介して脱穀部4に伝達されるとともに、走行クラッチ7及び走行用の無段変速装置8を介してミッション部9に伝達される。ミッション部9に伝達された出力は、左右の操向用クラッチ10L,10Rにて各別に動力伝達が入り切りされる状態で左右のクローラ走行装置1L,1Rに伝達される一方、刈取変速用の無段変速装置11を介して刈取部3に伝達される。図2のS1は、脱穀クラッチ6が入り状態であるか切り状態であるかを検出する脱穀スイッチである。
前記走行用の無段変速装置8及び刈取変速用の無段変速装置11は、詳述はしないが、夫々、入力軸から供給される動力によって駆動される可変油圧ポンプと、その可変油圧ポンプからの供給油で回転駆動される油圧モータとの対で構成された周知構造の静油圧式無段変速装置(HST)によって構成されている。
すなわち、この変速操作装置は、中立位置と最大速度位置との間で往復移動自在な変速操作体としての操作アーム15の移動により変速自在な前記刈取変速用の無段変速装置11と、操作アーム15を移動操作する変速操作用のアクチュエータとしての電動モータ16とが設けられている。そして、操作アーム15と一体移動する被操作用のカムフォロア17をカム案内部19によって案内することにより、操作アーム15を中立位置と最大速度位置との間で移動操作するカム式操作部材18が、電動モータ16にて中立用操作位置と最大速度用操作位置との間で往復移動操作されるように設けられている。
図3に示すように、刈取変速用の無段変速装置11の外装ケース20に取り付けられる支持枠21に位置固定状態で電動モータ16が支持されている。一方、前記無段変速装置11の可変油圧ポンプの斜板を操作するトラニオン軸22に操作アーム15が取り付けられ、この操作アーム15の回動軸芯と平行な軸芯周りで回動自在に支持枠21に支持される状態で扇形ギア23が設けられ、この扇形ギア23に噛み合う状態で電動モータ16にて回転駆動される小径の駆動ギア24が設けられている。そして、前記軸芯周りで扇形ギア23と一体的に回動するカム式操作部材18が設けられ、このカム式操作部材18には前記カム案内部19としての略円弧状のカム溝19が形成されている。一方、操作アーム15の揺動端側箇所には前記カム溝19に嵌まり合い、カム式操作部材18の回動に伴ってカム溝19に沿って案内されるカムフォロア17が設けられている。
前記カム溝19には、カム式操作部材18が図4に示す中立用操作位置から最大速度用操作位置側に向かって設定範囲にわたって回動操作しても、カムフォロア17が同じ位置を維持するように回動軸芯Xからの距離が同じ部分が形成されている。この設定範囲の領域においては、カム式操作部材18を回動操作しても操作アーム15は同じ位置に維持されることになる。つまり、前記設定範囲の領域が中立側設定移動範囲W1に対応するものである。
以下、本発明に係るコンバインの第2実施形態について説明する。
この第2実施形態では、前記カム式操作部材18によるカムフォロア17の案内の仕方、及び、制御装置Hによる前記アクチュエータの作動を制御するときの制御の仕方が異なる他は、第1実施形態と同じ構成であるから、ここでは異なる点についてのみ説明し、同じ構成については説明は省略する。
以下、別実施形態を列記する。
3 刈取部
11 無段変速装置
15 変速操作体
16 アクチュエータ
17 カムフォロア
18 カム式操作部材
19 カム案内部
22 トラニオン軸
H 制御手段
W1 中立側設定移動範囲
W2 最大速度側設定移動範囲
X 回動軸芯
Claims (4)
- 中立位置と最大速度位置との間で往復移動自在な変速操作体の移動により変速自在な静油圧式の無段変速装置と、前記変速操作体を移動操作する変速操作用のアクチュエータとが設けられて、前記無段変速装置の変速出力を刈取部に伝達するように構成されたコンバインであって、
前記無段変速装置のトラニオン軸に前記変速操作体が一体で回動するように取り付けられ、前記トラニオン軸と平行な回動軸芯周りに回動自在なカム式操作部材が設けられて、
前記変速操作体に備えられた被操作用のカムフォロアが前記カム式操作部材に形成されたカム案内部によって案内されて、前記変速操作体が前記中立位置と前記最大速度位置との間で揺動操作されるように、前記アクチュエータにより前記カム式操作部材を中立用操作位置と最大速度用操作位置との間で往復回動操作するように構成し、
前記カム案内部が、前記中立用操作位置から前記最大速度用操作位置側に向かう回動範囲において前記カム式操作部材が回動するときには、前記カム式操作部材が前記最大速度用操作位置側に回動するほど前記変速操作体を前記最大速度位置側に揺動操作すべく前記カムフォロアを案内するように、前記回動軸芯側に中心が位置する円弧状に形成され、かつ、前記最大速度用操作位置から前記中立用操作位置側に向かう最大速度側設定移動範囲において前記カム式操作部材が回動するときには、前記変速操作体を前記最大速度位置に維持させるべく前記カムフォロアを案内するように、前記回動軸芯からの距離が同じ部分で形成された円弧状に形成されているコンバイン。 - 前記カム案内部が、前記中立用操作位置から前記最大速度用操作位置側に向かう中立側設定移動範囲において前記カム式操作部材が回動するときには、前記変速操作体を前記中立位置に維持させるべく前記カムフォロアを案内するように、前記回動軸芯からの距離が同じ部分で形成された円弧状に形成されている請求項1に記載のコンバイン。
- 前記カム式操作部材の操作位置を検出する操作位置検出手段の検出情報に基づいて、目標変速出力の指令として、変速中立、及び、最大速度が指令されると、前記中立位置、前記最大速度位置の夫々に前記変速操作体を揺動操作すべく、前記アクチュエータの作動を制御する制御手段が設けられ、
その制御手段が、前記変速中立が指令されたときには、前記中立側設定移動範囲における中央位置を目標として前記カム式操作部材を回動操作し、かつ、前記最大速度が指令されたときには、前記最大速度側設定移動範囲における中央位置に前記カム式操作部材を回動操作すべく、前記アクチュエータの作動を制御するように構成されている請求項2に記載のコンバイン。 - 前記カム案内部が、前記中立用操作位置と前記最大速度用操作位置との間における中間設定移動範囲において前記カム式操作部材が回動するときには、前記変速操作体を設定中間速度位置に維持させるべく前記カムフォロアを案内する形態に形成され、
前記制御手段が、前記目標変速出力の指令として、中間速度が指令されると、前記中間設定移動範囲における中央位置を目標として前記カム式操作部材を回動操作すべく、前記アクチュエータの作動を制御するように構成されている請求項3記載のコンバイン。
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