JP4467164B2 - 太陽電池の形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体基板に電極ペーストを焼き付けて電極を形成する太陽電池の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
太陽電池素子の一般的な構造を図2に示す。1は一導電型(例えばP型)を示す半導体基板、1aは半導体基板1の表面部分にリン原子が高濃度に拡散され他の導電型を呈する領域、2は一主面側の反射防止膜、3は半導体接合部である。この反射防止膜は電極に相当する部分がエッチングされもしくはその上から電極が形成される。4は裏面電極、5は表面電極を示す。
【0003】
従来、この種太陽電池の電極4、5の形成法としては、真空蒸着法、メッキ法、あるいは印刷法が用いられている。
【0004】
真空蒸着法は、生産性が悪く、また製造装置が高価であるという欠点を有するが、半導体基板との接触抵抗は十分低減された電極が形成される。一方、低コストな方法として、メッキ法、印刷法がある。現在ではこれらのうち、量産性および工程の安定化の観点から印刷法が主流となっている。
【0005】
印刷法に用いるペーストには、銀などを主成分とす導電ペーストがある。導電ペーストを用いて形成した電極には、シリコンとの密着強度がよいこと、接触抵抗が小さいこと(オーミック接触をすること)、線抵抗値が低いことが要求される。
【0006】
しかし、印刷法による電極は、有機結合材の分解のために微量の酸素が必要であり、かつ高温で焼成されるので、シリコンと電極との界面に酸化膜が形成されやすく、接触抵抗の低減には限界がある。
【0007】
接触抵抗の低減には銀粉末と4a族、5a族の金属の炭化物、窒化物から選ばれた少なくとも一種の金属化合物と、有機結合材と、有機溶剤と、必要に応じて加えられるガラス粉末とからなる導電ペーストを用いる方法(特公昭59−168668号)などが開示されているが、焼成雰囲気の酸素濃度が低いほどシリコンとの密着強度が低下ずるという問題があり、酸素濃度、接触抵抗、密着強度の間に複雑な関係があった。
【0008】
本発明はこのような従来方法の問題点に鑑みてなされたものであり、電極ペーストを焼き付ける際の雰囲気の酸素濃度が低いと電極の密着強度が低下するという従来の問題を解消した太陽電池の形成方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る太陽電池の製造方法では、一導電型半導体基板の一主面側に逆導電型不純物拡散層を形成するとともに、他の主面側に一導電型不純物の高濃度拡散層を形成し、この逆導電型不純物拡散層と一導電型不純物の高濃度拡散層に電極ペーストを焼き付けて電極を形成する太陽電池の形成方法において、前記逆導電型不純物拡散層側の電極ペースト中の有機結合材としてポリエチレングリコールを用いて非酸化性雰囲気中で焼き付けることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面にもとづき詳細に説明する。
図1は本発明の太陽電池素子の製造方法を素子の断面図で示したものである。まず、半導体基板1を用意する(図2(a)参照)。この半導体基板1は、単結晶または多結晶シリコンなどからなる。このシリコン基板1は、ボロン(B)などの一導電型半導体不純物を1×1016〜1018atoms/cm3程度含有し、比抵抗1.5Ωcm程度の基板である。単結晶シリコン基板の場合は引き上げ法などによって形成され、多結晶シリコン基板の場合は鋳造法などによって形成される。多結晶シリコン基板は、大量生産が可能で製造コスト面で単結晶シリコン基板よりも有利である。引き上げ法や鋳造法によって形成されたインゴットを300〜500μm程度の厚みにスライスして、10cm×10cmもしくは15cm×15cm程度の大きさに切断してシリコン基板とする。
【0011】
次に、シリコン基板1を拡散炉中に配置して、オキシ塩化リン(POCl3)などの中で加熱ずることによって、シリコン基板1の表面部分にリン原子を1×1018〜1×1022atoms・cm-3程度拡散させて他の導電型を呈する領域1aを形成し、半導体接合部3を形成する(図2(b)参照)。この他の導電型を呈する領域1aは、0.2〜0.5μm程度の深さに形成され、シート抵抗が40Ω/□以上になるように形成される。この熱拡散により、シリコン基板1の外表面全体に他の導電型を呈する領域とリン原子を含むリンガラス層(不図示)が、シリコン基板1の一主面側の他の導電型を呈する領域のみを残して他の部分は、フッ酸と硝酸を主成分とするエッチング液に浸漬して除去した後、純水で洗浄する(図2(c))。
【0012】
次に、シリコン基板1の一主面側に反射防止膜2を形成する。(図2(d)参照)。この反射防止膜2はたとえば窒化シリコン膜などからなり、シランとアンモニアとの混合ガスを用いたプラズマCVD法などで形成される。この反射防止膜2は、シリコン基板1の表面で光が反射するのを防止して、シリコン基板1内に光を有効に取り込むために設ける。
【0013】
そして、この反射防止膜2は電極5に相当する部分をエッチングした上で電極ペーストを塗布して焼成する。もしくはこの反射防止膜2上に直接電極ペーストを塗布して焼成する。電極ペーストの塗布と焼成においては、裏面材料4を塗布して乾燥した後、表面電極材料5を塗布して乾燥する。この電極材料4、5は銀粉末と有機結合材であるポリエチレングリコールと有機溶剤とガラスフリットをペースト状にしたものをスクリーン印刷法で印刷して600〜800℃で1〜30分程度で10〜100ppm程度の窒素雰囲気中で焼成することにより焼き付けられる。この場合、有機結合材:有機溶剤:(銀粉末+ガラススフリット)は、20:2:78程度の割合(重量比)で混合される。なお、ガラスフリットは銀粉末100重量%に対して0.05〜5重量%程度添加される。このガラスフリットは、PbO、B2O3、SiO2のうちの少なくとも一種を含む軟化点が500℃以下のものなどからなる。
【0014】
ポリエチレングリコールは酸素がなくても400℃程度の熱で完全に分解するため、非酸化性雰囲気で焼き付ける。本発明では、電極を非酸化性雰囲気で焼き付けることから、シリコン基板と電極材料との界面部分に酸化膜が形成されることが極力回避でき、電極材料とシリコン基板との接触抵抗の低減を図ることができるとともに、電極と基板との密着強度も確保できる。すなわち、ポリエチレングリコールは熱分解性であり、煤が電極とシリコンとの界面に残らないためである。
【0015】
なお、本発明では、電極を窒素雰囲気中で焼き付ける場合に限らず、アルゴン(Ar)などの不活性雰囲気中で焼き付けてもよい。
【0016】
【実施例】
−実施例1−
シリコン基板上に、有機結合材であるポリエチレングリコールと有機溶剤を混合したものを塗布して100リットル/分の窒素中700℃で15分間焼き付けた。
【0017】
比較のために、従来から有機結合材に用いられるエチルセルロースと有機溶剤を混合したものをシリコン基板上に塗布して同一条件の窒素中で焼き付けた。
【0018】
その結果、エチルセルロースは熱のみでは分解しないため、煤となってシリコン基板上に残ったが、ポリエチレングリコールは完全に分解し、シリコン基板上に残らなかった。
【0019】
−実施例2−
抵抗1.5Ωcmのシリコン基板内の一主面側に、リンを1×1017atoms/cm3拡散さぜて厚み850Åの窒化シリコン膜を形成した後、銀粉末と有機結合材であるポリエチレングリコールと有機溶剤とガラスフリットから成る銀ペーストを印刷して窒素中700℃で15分間焼き付けた。比較のために有機結合材にエチルセルロースを用いた通常の銀ペーストを印刷して同一条件の窒素中で焼き付けた。密着強度を測定した。その結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
表1から明らかなように、有機結合材にエチルセルロースを用いた銀ペーストでは、電極の引っ張り強度が0.2kgであるのに対し、有機結合材にポリエチレングリコールを用いた銀ペーストでは、電極の引っ張り強度が0.6kgと大きく向上した。
【0022】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、この発明に係る太陽電池によれぱ、一導電型半導体基板の一主面側の電極ペースト中の有機結合材としてポリエチレングリコールを用いて非酸化性雰囲気中で焼き付けることから、焼成雰囲気が非酸化性雰囲気中であっても形成された電極はシリコンと良好な密着強度を保つことができ、しかも半導体基板と電極との間に酸化膜が形成されにくく、電極の接触抵抗の低減化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る太陽電池の製造方法の一実施形態を示す図である。
【図2】従来の太陽電池素子を示す図である。
【符号の説明】
1:半導体基板、1a:逆導電型を呈する領域、2:反射防止膜、3:半導体接合部、4:裏面材料、5:表面電極材料
Claims (1)
- 一導電型半導体基板の一主面側に逆導電型不純物拡散層を形成するとともに、他の主面側に一導電型不純物の高濃度拡散層を形成し、この逆導電型不純物拡散層と一導電型不純物の高濃度拡散層に電極ペーストを焼き付けて電極を形成する太陽電池の形成方法において、前記逆導電型不純物拡散層側の電極ペースト中の有機結合材としてポリエチレングリコールを用いて非酸化性雰囲気中で焼き付けることを特徴とする太陽電池の形成方法。
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