JP4467097B2 - ポリアミド/セルロース複合繊維用染色助剤、染色方法及び繊維製品 - Google Patents
ポリアミド/セルロース複合繊維用染色助剤、染色方法及び繊維製品 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリアミド/セルロース複合繊維用染色助剤、それを用いる染色方法及びそれにより染色されたポリアミド/セルロース複合繊維製品に関する。特に、本発明は、ポリアミド繊維とセルロース繊維とからなる複合繊維製品を直接染料単独で又は酸性染料と直接染料とを併用して染色する際に用いられる染色助剤、それを用いる染色方法及びそれにより染色されたポリアミド/セルロース複合繊維製品に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリアミド繊維とセルロース繊維とからなる複合繊維製品を染色するに際して、ポリアミド繊維を染色するための酸性染料とセルロース繊維を染色するための直接染料とを用いて同じ染色浴中で染色しようとする場合や直接染料のみを用いてセルロース繊維だけを染色しようとする場合において、ポリアミド繊維側が直接染料によって汚染される問題が生ずる。これは、直接染料のスルホン基がポリアミド分子末端に存在するアミノ基とイオン結合を生じやすいことに起因する。この汚染を防止するために、従来は、合成タンニンと称されるジヒドロキシジフェニルスルホンとフェノールスルホン酸塩とをホルムアルデヒドで縮合した化合物、又はジヒドロキジフェニルスルホンとその硫酸化物とをホルムアルデヒドで縮合した化合物を染色浴に併用しており、ポリアミド繊維のアミノ基を上記の合成タンニンで封鎖した後に染色を進行させる方法をとっている。この場合、合成タンニン、酸性染料、直接染料とポリアミドとの親和性(直接性)の差により、ポリアミド繊維へは合成タンニンとともに酸性染料が染着し、直接染料の汚染が防止される。
【0003】
しかし、これらの合成タンニンは天然タンニン酸より耐光堅牢度は良好ではあるが、やはり日光により変色しやすい性質を有しており、さらに繊維を染色後、水洗やソーピング処理を行ってもポリアミド繊維から脱落し難いために、特に染色物が淡色である場合やセルロース繊維の片染めの場合にはポリアミド繊維部分の耐光堅牢度が不良となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ポリアミド繊維とセルロース繊維との複合繊維製品を染色するに際して、染料によるポリアミド繊維の汚染を防止し、耐光堅牢度も低下させないポリアミド/セルロース複合繊維用染色助剤、それを用いた染色方法及びそれにより得られる繊維製品を提供することを目的としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、ポリアミド/セルロース複合繊維を染色するに際し、メタクリル酸ホモポリマー又はメタクリル酸コポリマーと合成タンニンとを染色浴中に併用すると、染料による汚染を防止し、耐光堅牢度も低下させないことを見出し、この知見に基づき本発明を完成させた。
【0006】
すなわち、本発明は、下記(1)〜(3)の染色助剤を提供する。
(1)下記(A)及び(B)を90:10〜50:50の重量比で含有するポリアミド/セルロース複合繊維用染色助剤。
(A)メタクリル酸ホモポリマー及び/又はメタクリル酸を50重量%以上含有するメタクリル酸コポリマー
(B)合成タンニン
(2)合成タンニンが、下記(C)、(D)及び(F)の縮合反応物、下記(C)、(E)及び(F)の縮合反応物、下記(E)及び(F)の縮合反応物、及び下記(C)、(D)、(E)及び(F)の縮合反応物からなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記(1)の染色助剤。
【0007】
(C)4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン
(D)フェノールスルホン酸のアルカリ金属塩
(E)硫酸化された4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンのアルカリ金属塩
(F)ホルムアルデヒド
(3)(A)メタクリル酸ホモポリマー及び/又はメタクリル酸を50重量%以上含有するメタクリル酸コポリマーの重量平均分子量が5,000〜100,000である、上記(1)又は(2)の染色助剤。
【0008】
本発明は、また、下記(4)の染色方法を提供する。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかの染色助剤の存在下にポリアミド/セルロース複合繊維を染色することを含む、ポリアミド/セルロース複合繊維の染色方法。
さらに、本発明は、下記(5)の繊維製品を提供する。
【0009】
(5)上記(4)の染色方法により染色されたポリアミド/セルロース複合繊維製品。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、ポリアミド/セルロース複合繊維を染色する際に、日光による構造変化つまり変色を生じない、(A)メタクリル酸ホモポリマー及び/又はメタクリル酸を50%以上含有するメタクリル酸コポリマーと(B)合成タンニンとを染色浴中で併用することによって、直接染料で被染色物中のポリアミド繊維が汚染されること、耐光堅牢度が低下することを防止しようとするものである。
【0011】
本発明に用いられる(A)のメタクリル酸ホモポリマー及びメタクリル酸を50重量%以上含有するメタクリル酸コポリマーは、従来公知のラジカル重合開始剤を用いて、従来公知の方法で得ることができる。ここで、メタクリル酸を50重量%以上含有するメタクリル酸コポリマーとは、メタクリル酸をメタクリル酸と共重合可能な不飽和二重結合を有するモノマーの1種以上とを共重合したポリマーであって、メタクリル酸と他のモノマーとの総和に占めるメタクリル酸の量が50重量%以上であることを意味する。メタクリル酸と共重合可能な不飽和二重結合を有するモノマーには特に制限はなく、メタクリル酸の占める量が50重量%以上であれば本発明の効果を奏する。この量は、好ましくは70重量%以上であり、50%未満であると直接染料によるポリアミド繊維の汚染を防止する効果が低下する。メタクリル酸と共重合可能な不飽和二重結合を有するモノマーとしては、例えば、アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドキシプロピル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸エチルカルビトールなどの(メタ)アクリル酸エステル類、イタコン酸、シトラコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、桂皮酸、ビニルスルホン酸、ビニルホスホン酸、オレイン酸、パルミトレイン酸及びこれらの酸のメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステル、2−エチルヘキシルエステル、ヒドロキシエチルエステル、ヒドロキシプロピルエステル、ヒドロキシブチルエステル、シクロヘキシルエステルなどの酸やエステル類、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、1,1−ジメチルスルホエチルアクリルアミドなどのアミド類、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのニトリル類、スチレン、α−メチルスチレン、p−ヒドロキシスチレン、クロロスチレン、スルホスチレンなどのスチレン類、ビニルアルコール、N−ビニルピロリドン、ビニルアセテート、ビニルクロライド、ビニルエーテル、ビニルサルファイド、ビニルトルエンなどのビニル化合物、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、エチレン、イソブチレン、ビニリデンクロライドなどのオレフィン類、硫酸化ひまし油、硫酸化鯨油、硫酸化大豆油、スルホン化脱水ひまし油などが挙げられる。なお、上記において(メタ)アクリル酸はアクリル酸またはメタクリル酸を意味する。
【0012】
本発明に用いられる(A)のメタクリル酸ホモポリマー及びメタクリル酸を50重量%以上含有するメタクリル酸コポリマーの重量平均分子量は、好ましくは5,000〜100,000であり、より好ましくは10,000〜50,000である。重量平均分子量が5,000未満であるか、または100,000を超える場合には、直接染料によるポリアミド繊維の汚染を防止する効果が低下する傾向にある。重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフ法(GPC)などにより測定できる。
【0013】
本発明に用いられる(B)合成タンニンも、従来公知の方法で得ることができる。例えば、水溶媒中で水酸化ナトリウム等のアルカリを触媒として、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、フェノールスルホン酸のアルカリ金属塩及びホルムアルデヒドとの混合物を100〜130℃で4〜10時間縮合反応することにより得られる。
【0014】
また、無水酢酸中で4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンと硫酸とを反応させて得られる、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンの硫酸化物にアルカリ剤を加えてアルカリ金属塩とする。次に、水溶媒中で水酸化ナトリウム等のアルカリを触媒として、上記の硫酸化物のアルカリ金属塩とホルムアルデヒドとの混合物又は硫酸化物のアルカリ金属塩、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン及びホルムアルデヒドとの混合物を100〜130℃で4〜10時間縮合反応することにより得られる。
【0015】
本発明に用いる合成タンニンを縮合反応で合成する際の(C)4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、(D)フェノールスルホン酸のアルカリ金属塩、(E)硫酸化された4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンのアルカリ金属塩、(F)ホルムアルデヒドの好ましい比率については、縮合する原料の構成とも関連があって一概にはいえないが、(C)、(D)及び(F)の縮合反応の場合には、(C)1モルに対して(D)0.2〜2.0モルが好ましく、(F)は(C)と(D)との合計モル数の60〜120モル%が好ましく、(C)、(E)及び(F)の縮合反応の場合には、(C)0〜0.8モルに対して(E)1.0〜0.2モルで、(F)は(C)と(E)との合計モル数の60〜120モル%が好ましい。(C)、(D)、(E)及び(F)の縮合反応の場合には、(C)1モルに対して(D)と(E)との合計モル数が0.2〜1.0モルで、(F)は(C)、(D)、(E)の合計モル数の60〜120モル%が好ましい。
【0016】
また、上記の(D)フェノールスルホン酸のアルカリ金属塩や(E)4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンの硫酸化物のアルカリ金属塩のアルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウムなどが挙げられるが、ナトリウムが経済面などで好ましい。
本発明において、(A)メタクリル酸ホモポリマー及び/又はメタクリル酸を50重量%以上含有するメタクリル酸コポリマーと(B)合成タンニンとの重量比は、90:10〜50:50であり、好ましくは80:20〜60:40である。(B)合成タンニンの量が10重量%未満であると、ポリアミド繊維への汚染防止性が低下し、50重量%を超えると耐光堅牢度の低下が大きくなる。
【0017】
ポリアミド/セルロース複合繊維を染色する際に、本発明の染色助剤を用いる方法としては、従来の染色助剤を用いる方法と同様でよく、例えば、本発明の染色助剤を0.1〜5.0%o.w.f.、均染剤及び必要に応じて酢酸等の酸や分解酸を溶解した染色浴で、最初に被染色物を室温〜80℃で5〜20分間浸漬処理した後、次いで染色浴中に酸性染料、直接染料を投入し、80〜100℃で10〜60分間染色する方法などが挙げられる。
【0018】
本発明において、ポリアミド/セルロース複合繊維製品としては、ナイロン66、ナイロン6などの脂肪族ポリアミド繊維、キシリレンジアミン系ポリアミド繊維、その他の芳香族系ポリアミド繊維などのポリアミド繊維と、綿、麻などのセルロース繊維との混紡、交織製品であってよく、その形態としては糸、織物、編物、不織布などが挙げられる。
【0019】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
なお、重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフ法(GPC)[測定装置:HCL−8120型GPC(東ソー製)、カラム:TSK−gel G3000PWXL及びG5000PWXL(東ソー製)、溶媒:10%アセトニトリル/0.2モルリン酸緩衝液(pH6.9)、流速:1ml/分、温度:40℃、標準物質:ポリエチレングリコール]で測定を行った。
【0020】
合成例1
イオン交換水150g、イソプロパノール200g、メタクリル酸300gをフラスコに取り、窒素ガス雰囲気下に、攪拌しながら70℃に昇温する。反応開始剤として過硫酸アンモニウム15gをイオン交換水100gに溶解したものを2時間を要して滴下後、75℃で2時間反応を継続させた。その後、水250gで希釈してメタクリル酸ホモポリマーの30重量%溶液を得た。重量平均分子量は21,000であった
合成例2
イオン交換水150g、イソプロパノール200g、メタクリル酸300gをフラスコに取り、窒素ガス雰囲気下に、撹拌しながら70℃に昇温する。反応開始剤として過硫酸アンモニウム6gをイオン交換水100gに溶解したものを3時間を要して滴下後、75℃で2時間反応を継続させた。その後、水250gで希釈してメタクリル酸ホモポリマーの30重量%溶液を得た。重量平均分子量は46,000であった。
【0021】
合成例3
イオン交換水150g、イソプロパノール200g、メタクリル酸210g、アクリル酸90gをフラスコに取り、窒素ガス雰囲気下に、撹拌しながら70℃に昇温する。反応開始剤として過硫酸アンモニウム15gをイオン交換水100gに溶解したものを2時間を要して滴下後、75℃で2時間反応を継続させた。その後、水250gで希釈してメタクリル酸/アクリル酸(70/30)コポリマーの30重量%溶液を得た。重量平均分子量は23,000であった。
【0022】
合成例4
イオン交換水150g、イソプロパノール200g、メタクリル酸240g、メタクリル酸メチル60gをフラスコに取り、窒素ガス雰囲気下に、撹拌しながら70℃に昇温する。反応開始剤として過硫酸アンモニウム15gをイオン交換水100gに溶解したものを2時間を要して滴下後、75℃で2時間反応を継続させた。その後、水250gで希釈してメタクリル酸/メタクリル酸メチル(80/20)コポリマーの30重合%溶液を得た。重量平均分子量は46,000であった。
【0023】
合成例5
イオン交換水150g、イソプロパノール200g、メタクリル酸210g、スチレンスルホン酸90gをフラスコに取り、窒素ガス雰囲気下に、撹拌しながら70℃に昇温する。反応開始剤として過硫酸アンモニウム15gをイオン交換水100gに溶解したものを2時間を要して滴下後、75℃で2時間反応を継続させた。その後、水250gで希釈してメタクリル酸/スチレンスルホン酸(70/30)コポリマーの30重量%溶液を得た。重量平均分子量は18,000であった。
【0024】
比較合成例1
イオン交換水150g、イソプロパノール200g、アクリル酸300gをフラスコに取り、窒素ガス雰囲気下に、撹拌しながら70℃に昇温する。反応開始剤として過硫酸アンモニウム15gをイオン交換水50gに溶解したものを2時間を要して滴下後、75℃で2時間反応を継続させた。その後、水300gで希釈してアクリル酸ホモポリマーの30重合%溶液を得た。重量平均分子量は25,000であった。
【0025】
比較合成例2
イオン交換水150g、イソプロパノール200g、メタクリル酸60g、アクリル酸240gをフラスコに取り、窒素ガス雰囲気下に、撹拌しながら70℃に昇温する。反応開始剤として過硫酸アンモニウム15gをイオン交換水100gに溶解したものを2時間を要して滴下後、75℃で2時間反応を継続させた。その後、水250gで希釈してメタクリル酸/アクリル酸(20/80)コポリマーの30重合%溶液を得た。重量平均分子量は27,000であった。
【0026】
比較合成例3
イオン交換水150g、イソプロパノール200g、スチレンスルホン酸300gをフラスコに取り、窒素ガス雰囲気下に、撹拌しながら70℃に昇温する。反応開始剤として過硫酸アンモニウム15gをイオン交換水100gに溶解したものを2時間を要して滴下後、75℃で2時間反応を継続させた。その後、水250gで希釈してスチレンスルホン酸ホモポリマーの30重量%溶液を得た。重量平均分子量は42,000であった。
【0027】
合成例6
オートクレーブの反応容器に、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン250g、パラフェノールスルホン酸ナトリウム98g、水酸化ナトリウム24g、37%ホルムアルデヒド水溶液100g、水298gを仕込み、130℃で4時間加熱撹拌し、反応させた後、水490gで希釈して合成タンニンの30%溶液を得た。
【0028】
合成例7
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン500g、無水酢酸250gをフラスコに取り、窒素ガス雰囲気下に、120℃で溶解して均一とした後冷却し、次いで100℃で98%硫酸100gを滴下し、その後110℃で6時間反応させた。反応後、40℃に冷却して水312gで希釈した後、37%ホルムアルデヒド水溶液162gを加え、105℃で10時間縮合反応を行った。その後、得られた縮合体の溶液を減圧し、蒸発乾固させて縮合体610gを得、これを水1420gに溶解して合成タンニンの30%溶液を得た。
【0029】
実施例1
合成例1のメタクリル酸ホモポリマーの溶液80gと合成例6の合成タンニンの溶液20gを混合して染色助剤を得た。
実施例2
合成例2のメタクリル酸ホモポリマーの溶液80gと合成例6の合成タンニンの溶液20gを混合して染色助剤を得た。
【0030】
実施例3
合成例1のメタクリル酸ホモポリマーの溶液60gと合成例7の合成タンニンの溶液40gを混合して染色助剤を得た。
実施例4
合成例3のメタクリル酸/アクリル酸(70/30)コポリマーの溶液80gと合成例6の合成タンニンの溶液20gを混合して染色助剤を得た。
【0031】
実施例5
合成例4のメタクリル酸/メタクリル酸メチル(80/20)コポリマーの溶液80gと合成例6の合成タンニンの溶液20gを混合して染色助剤を得た。
実施例6
合成例5のメタクリル酸/スチレンスルホン酸(70/30)コポリマーの溶液80gと合成例6の合成タンニンの溶液20gを混合して染色助剤を得た。
【0032】
比較例1
合成例1のメタクリル酸ホモポリマーの溶液をそのまま染色助剤とした。
比較例2
合成例6の合成タンニンの溶液をそのまま染色助剤とした。
比較例3
合成例1のメタクリル酸ホモポリマーの溶液30gと合成例6の合成タンニンの溶液70gを混合して染色助剤を得た。
【0033】
比較例4
比較合成例1のアクリル酸ホモポリマーの溶液60gと合成例6の合成タンニンの溶液40gを混合して染色助剤を得た。
比較例5
比較合成例2のメタクリル酸/アクリル酸(20/80)コポリマーの溶液60gと合成例6の合成タンニンの溶液40gを混合して染色助剤を得た。
【0034】
比較例6
比較合成例3のスチレンスルホン酸ホモポリマーの溶液60gと合成例6の合成タンニンの溶液40gを混合して染色助剤を得た。
比較例7
染色助剤未使用
処理1
染色助剤として上記の実施例1〜6および比較例1〜7を用いて下記の条件で染色を行い、染色終了後、流水で1分間水洗いした後脱水し、その後100℃で3分間乾燥した。
【0035】
試料 :ナイロンタフタと綿ブロードを重量比90:10で用いた。
均染剤 :ニューボンD−100(日華化学(株)製) 1.0%o.w.f.
酸 :90%酢酸 0.2g/リットル
無水硫酸ナトリウム:10g/リットル
染色助剤: 3%o.w.f.
浴比 : 1:20
染色温度:98℃×30分(30℃から2℃/分で昇温)
処理2
染色助剤として上記の実施例1〜6および比較例1〜7を用いて下記の条件で染色を行い、染色終了後、流水で1分間水洗いした後脱水し、その後100℃で3分間乾燥した。
【0036】
試料 :ナイロンタフタと綿ブロードを重量比90:10で用いた。
供試染料:C.I.Direct Blue 108 0.1%o.w.f.
均染剤 :ニューボンD−100(日華化学(株)製) 1.0%o.w.f.
酸 :90%酢酸 0.2g/リットル
無水硫酸ナトリウム:10g/リットル
染色助剤: 1.0%o.w.f.(見かけ濃度)
浴比 : 1:20
染色温度:98℃×30分(30℃から2℃/分で昇温)
評価試験
耐光堅牢度
処理1により処理されたナイロンタフタ布をフェード・オ・メーター(スガ試験機(株)製)を用いて63℃で40時間照射した後、変色の度合を汚染用グレースケール(JIS L 0805)により判定した結果を表1に記す(級数の大きいほど耐光堅牢度が良い)。
【0037】
汚染防止性
処理2により処理されたナイロンタフタ布の汚染度合いを汚染用グレースケール(JIS L 0805)により判定した結果を表1に記す(級数の大きいほど汚染防止性が良い)。
【0038】
【表1】
【0039】
実施例1〜6で処理されたナイロンタフタ布は、耐光堅牢度の低下が非常に少なく、直接染料の汚染防止性に優れていることがわかる。
【0040】
【発明の効果】
ポリアミド/セルロース複合繊維製品を直接染料で染色する際に、本発明の染色助剤を用いれば、ポリアミド繊維への直接染料の汚染防止性に優れ、かつ、耐光堅牢度の低下が非常に少ない染色物が得られる。
Claims (4)
- (A)メタクリル酸ホモポリマー及び/又はメタクリル酸を50重量%以上含有するメタクリル酸コポリマー及び(B)合成タンニンを90:10〜50:50の重量比で含有するポリアミド/セルロース複合繊維用染色助剤であって、合成タンニンが下記(C)、(D)及び(F)の縮合反応物、下記(C)、(E)及び(F)の縮合反応物、下記(E)及び(F)の縮合反応物、及び下記(C)、(D)、(E)及び(F)の縮合反応物からなる群から選ばれる少なくとも1種である染色助剤。
(C)4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン
(D)フェノールスルホン酸のアルカリ金属塩
(E)硫酸化された4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンのアルカリ金属塩
(F)ホルムアルデヒド - (A)メタクリル酸ホモポリマー及び/又はメタクリル酸を50重量%以上含有するメタクリル酸コポリマーの重量平均分子量が5,000〜100,000である、請求項1記載の染色助剤。
- 請求項1又は2に記載の染色助剤の存在下にポリアミド/セルロース複合繊維を染色することを含む、ポリアミド/セルロース複合繊維の染色方法。
- 請求項3に記載した染色方法により染色されたポリアミド/セルロース複合繊維製品。
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