JP4466633B2 - パンチプレス - Google Patents
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Description
この構成によれば、殴打手段(29)の昇降でパンチ工具(7)を殴打して板材(W)をパンチ加工する繰り返し過程で、作動部材(47)の状態が検知手段(56)で検知される。作動部材(47)は、殴打手段(29)がパンチ工具(7)の上部と当接することにより上方へ移動し、殴打手段(29)の上昇復帰により、パンチ工具(7)による押し上げ状態が解消されて下降復帰する。そのため、所定の機械異常があった場合、殴打手段(29)の昇降位置と作動部材(47)との関係にずれが発生する。例えば、殴打手段(29)が上昇復帰してもパンチ工具(7)の上昇復帰が適正に行われなかった場合は、作動部材(47)の適正なタイミングの下降復帰が行われず、殴打手段(29)の昇降位置と作動部材(47)との関係にずれが発生する。上記のパンチ工具(7)の上昇復帰の不良は、ストリップミス時に発生する。このようなずれが、検知手段(56)による作動部材(47)の検知結果と、監視手段(58)で得られる殴打手段(29)の昇降位置と
から判定手段(59)で判定され、機械異常の判定が行われる。
この場合に、殴打手段(29)とパンチ工具(7)との間に電気回路を構成することなく機械異常の有無を判定するようにしたため、これら殴打手段(29)とパンチ工具(7)との間に通電を確保する必要がなく、パンチ工具(7)がどるような形状や材質のものであっても、殴打手段(29)がパンチ工具(7)の上面に当接する構成であれば、異常判定が行える。例えば、パンチ工具(7)にエアブローのための電気絶縁性のパッキングが上面に突出しているような場合にも、問題なく異常判定が行える。また、電気的絶縁処理を行うことが不要で、これらのため、簡単な構成で機械異常の検出が確実に行える。
前記殴打手段(29)は、前記作動本体収容溝(48)の上面から上方へ延びて検出用のエア供給源(55)に接続される検出用のエア経路(50)を有し、このエア経路(50)の途中には前記殴打手段(29)の外周面に開口する排気経路(52)が連通させてあり、前記作動部材(47)の上端から上方へ延びて前記検出用のエア経路(50)に入る弁体(47c)を設け、この弁体(47c)は、前記殴打手段(29)が前記パンチ工具(7)の上部と当接することにより前記作動部材(47)が上方へ移動した状態で前記排気経路(52)を閉じ、前記殴打手段(29)がパンチ工具(7)と当接せず前記作動部材(47)が下方へ移動した状態で前記排気経路(52)を開くものとし、前記検知手段(56)は前記検出用のエア経路(50)とエア供給源(55)との間に設けられた空気圧センサとする。
また、前記構成において、前記異常の判定手段(59)は、前記殴打手段(29)が上昇復帰する際に前記検知手段(56)により接触していないことが検知された場合にストリップミスと判定するストリップミス判定手段としてある。この構成の場合、次のようにストリップミスの判定が行われる。殴打手段(29)の昇降によるパンチ動作の繰り返し過程で、ストリップが適正に行われていると、パンチ工具(7)は殴打手段(29)と共に所定の上昇復帰高さまで上昇復帰し、その後、殴打手段(29)から離れることになる。ストリップミスが生じていた場合は、パンチ工具(7)に噛み込んだワーク(W)の重量等によりパンチ工具(7)は上昇できなくなる。一方、殴打手段(29)はこの状態でも下死点から上昇しようとするので、パンチ工具(7)から殴打手段(29)が離れる。したがって、殴打手段(29)の上昇復帰の際に前記検知手段(56)により接触していないことが検知された場合は、ストリップミスが生じた場合であり、このストリップミスが異常の判定手段(59)で検出される。
この構成において、前記作動部材が、殴打手段の下部にパンチ工具を殴打する部分と独立して部分的に設けられたものである場合は、作動部材が殴打されないので寿命が向上する。
また、これらの構成において、前記異常判定手段は、殴打手段の上昇復帰の際に前記検知手段により接触していないことが検知された場合にストリップミスと判定するストリップミス判定手段であるため、簡単な構成でストリップミスを確実に検知できる。
ワーク送り機構5は、テーブル17上に載せられた板材からなるワークWの任意箇所をラム位置Pへ送る手段である。ワーク送り機構5は、前後(Y方向)移動するキャリッジ18に、左右(X方向)移動可能にクロススライド19を設置し、ワークWの端部を把持するワークホルダ20をクロススライド19に取付けたものとしてある。
第2の復帰ばね28は、第1の復帰ばね27よりもばね定数が小さいものであり、パンチ工具7がラム12で上面から押されると、まず第2の復帰ばね28が圧縮されてパンチ工具7の全体が下降し、ガイド部材25の下面でワークWを押さえる。この後、第1の復帰ばね27が圧縮されてガイド部材25に対して剪断刃体26が下降し、ワークWにパンチ孔を明ける。ラム12が下死点に達して上昇に転じると、上記と逆に第1の復帰ばね27の復元力で剪断刃体26が上昇し、剪断刃体26がワークWのパンチ孔から抜けた後、第2の復帰ばね28の復元力でパンチ金型7の全体が上昇する。そのため、ガイド部材25と第1の復帰ばね27とにより、剪断刃体26をパンチ孔から抜き出すときのストリッパの役目が果たされる。
殴打位置選択手段16は、ラム本体12aの下端に設けたストライカガイド31に殴打手段であるストライカ29を横移動自在に設置し、ストライカ進退手段となるセレクト用シリンダ32でストライカ29を進退させるものとしてある。ストライカ29の横移動の方向は、この例ではタレット半径方向としてある。セレクト用シリンダ32のシリンダ本体は、支持部材33を介してストライカガイド31に取付けられている。ストライカ29は、ストライカガイド31によってガイドされる被ガイド体34と、この被ガイド体34の下端に固定されて直接、パンチ工具7の上面を殴打するストライカ本体35とからなる。
エア供給手段38は、ラム12におけるストライカ本体35の中心部に形成されて出口が殴打時にパンチ工具7の流路36に連通する流路39と、この流路39の入口とエア供給源37の間を接続するエア供給路40と、このエア供給路40に介在させたバルブ41とで構成される。エア供給路40のバルブ41とストライカ29との間の部分は、フレキシブルな配管40aが用いられる。
第1の判定手段59は、監視手段58から得られるラム昇降位置と、空気圧センサ56の検出信号とから、所定の設定条件で機械異常の有無を判定する手段である。この実施形態では、判定手段59は、ラム12が上昇復帰する際に作動部材47がパンチ工具7に接触していない状態となったことを空気圧センサ56が検知した場合にストリップミスと判定するストリップミス判定手段としてある。 第2の判定手段59Aは、検知機能の異常を検出する手段となるものであり、ラム12がパンチ工具7の上昇復帰高さと対応する所定高さから上死点までの間に位置するときに、パンチ工具7とストライカ29とが接触していることを検知手段である空気圧センサ56が検知すると、検知機能に故障があると判定する。
すなわち、作動部材47は、ストライカ29によるパンチ工具7の非殴打時は図4(D)のように下降位置にあり、エア経路50の排気経路52を開いており、ストライカ29でパンチ工具7を押し付けている殴打時は、パンチ工具7に当たって図4(A)のように上昇し、排気経路52を閉じている。そのため、ストリップが適正に行われた場合は、パンチ工具7の所定の上昇復帰位置までストライカ29が上昇したときに作動部材47がストライカ29に対して下降し、排気経路52を開くことになるが、ストリップミスが生じた場合は、ストライカ29が下死点から上昇しようとしたときに、パンチ工具7から離れて作動部材47が下降し、排気経路52を開くことになる。
排気経路52が開かれると、エア経路50の空気圧が低下し、この低下が空気圧センサ56で検知される。
判定手段59は、この空気圧センサ56の圧力低下の検出が、適正時よりも早く、すなわちラム12がパンチ工具7の上昇復帰高さと対応する高さに戻るまでの間に行われたときに、ストリップミスが生じたものと判定する。
なお、パンチ工具7の上部中心の殴打部分には、その流路36とストライカ本体35側の流路39とが図5に示す殴打時に気密状に連通するように、シール用のパッキングが配置される場合がある。しかし、この実施形態では、上記のように作動部材47がストライカ本体35の中心から離れた位置に配置されるので、上記パッキング等に妨げられることなくストライカ本体35に対し作動部材47が出没可能に作動できる。
パンチプレスの動作として、ラム12がパンチ工具7の上昇復帰高さと対応する高さから上死点までの間に位置するときに、パンチ工具7とストライカ29とが接触していることはあり得ず、この間にパンチ工具7とストライカ29とが接触していることを空気圧センサ56が検知すると、検知異常が生じた場合である。このように、検知異常判定手段59Aを設けることで、ストリップミス検知機能に障害が生じた場合に、オペレータがその障害の発生を知ることができ、ストリップミス検出機能を信頼性を向上させることができる。
また、上記各実施形態は、タレットパンチプレスに適用した場合につき説明したが、この発明は、タレット2,3の代わりにカートリッジやその他の工具保持体を使用したパンチプレスに適用することができる。
29…ストライカ(殴打手段)
35…ストライカ本体
46…ばね
50…エア経路
52…排気経路
56…空気圧センサ(検知手段)
58…監視手段
59…判定手段(ストリップミス判定手段)
Claims (1)
- 板材に加工を行うパンチ工具と、このパンチ工具を殴打する殴打手段と、この殴打手段に設けられて常に下方に付勢され、前記殴打手段がパンチ工具の上部と当接することにより上方へ移動する作動部材と、この作動部材の状態を検知する検知手段と、前記殴打手段の昇降位置を監視する監視手段と、前記殴打手段の昇降位置と前記検知手段の検知結果に基づき機械異常を判定する判定手段とを備え、前記パンチ工具は中心部にスラグを落下させるエアを流す流路を有し、前記殴打手段は出口が殴打時にパンチ工具の前記流路に連通する流路を中心部に有し、前記作動部材は前記殴打手段に前記流路が形成された位置から所定距離だけ離れた位置に形成された作動本体収容溝内に、前記殴打手段の下面から出没自在に配置されたものであり、前記殴打手段は、前記作動本体収容溝の上面から上方へ延びて検出用のエア供給源に接続される検出用のエア経路を有し、このエア経路の途中には前記殴打手段の外周面に開口する排気経路が連通させてあり、前記作動部材の上端から上方へ延びて前記検出用のエア経路に入る弁体を設け、この弁体は、前記殴打手段が前記パンチ工具の上部と当接することにより前記作動部材が上方へ移動した状態で前記排気経路を閉じ、前記殴打手段がパンチ工具と当接せず前記作動部材が下方へ移動した状態で前記排気経路を開くものとし、前記検知手段は前記検出用のエア経路とエア供給源との間に設けられた空気圧センサとし、前記機械異常の判定手段は、前記殴打手段が上昇復帰する際に前記検知手段により接触していないことが検知された場合にストリップミスと判定するストリップミス判定手段であるパンチプレス。
Priority Applications (1)
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JP2006274827A JP4466633B2 (ja) | 2006-10-06 | 2006-10-06 | パンチプレス |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP4466633B2 (ja) |
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2006
- 2006-10-06 JP JP2006274827A patent/JP4466633B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2007038300A (ja) | 2007-02-15 |
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