JP4465572B2 - 漂白したメカニカルおよびケミサーモメカニカルパルプの製造方法 - Google Patents

漂白したメカニカルおよびケミサーモメカニカルパルプの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、漂白したメカニカルもしくはケミサーモメカニカルパルプの製造方法に関する。メカニカルパルプとは、主として入って来るリグノセルロース材料が例えばサーモメカニカルパルプ製造法に従って一以上のリファイナーによって解繊されるパルプを意味する。ケミサーモメカニカルパルプの製造法の大部分はサーモメカニカルパルプの製造法と類似である。主要な違いは、第1段階においてリグノセルロース材料、通常木材チップを亜硫酸ナトリウム溶液で例えば所定温度で所定時間処理することにある。従ってパルプ収率はサーモメカニカルパルプよりも通常1または数パーセント低いであろう。出発原料としてどんなリグノセルロース材料も使用することができる。そのような材料の例は、竹、わら、バガス、ケナフ、および樹木である。樹木が好ましい出発原料であり、軟木および硬木の両方を別々にまたは組合せて有利に使用することができる。木材はパルプ製造プロセスにおいて最初に無数のチップに細断される。
【0002】
繊維の解繊するためどのような既知のリファイナーも使用することができる。リファイナーの多くは二つのリファイナーディスクを含み、その間を処理すべき材料が通過させられる。普通一方のディスクは静止し、他方は高速で回転する。リファイナーの他のタイプにおいては、二つのリファイナーディスクは反対回転する。リファイナーの第3のタイプは4個のディスクを含み、中心に位置するロータがその両側に装着されたリファイナーディスクを持つ。
【0003】
パルプはどのような既知の還元漂白剤でも漂白することができる。そのような漂白剤の例は、亜ジチオン酸塩(これはしばしばハイドロサルファイトと呼ばれ、そしてこれが好ましい)、ボロハイドライド、ヒドラジンおよびホルムアミジンスルフィン酸である。
【0004】
本発明によれば、パルプを還元漂白剤による処理のほかに漂白することは必要ないが、パルプは一以上の段階においてある種の過酸化物のような酸化漂白剤または亜ジチオン酸塩のような還元漂白剤の助けによりさらに漂白することができる。
【0005】
【背景技術】
漂白したメカニカルパルプ、例えばサーモメカニカルパルプの製造において酸化漂白剤、主にある種の過酸化物を、そして還元漂白剤、主に亜ジチオン酸塩を使用することは既知である。また、一つの同じパルプを両方のタイプの漂白剤で、すなわち酸化漂白段階に続く還元漂白段階、あるいはその逆に漂白することも既知である。
【0006】
これはケミサーモメカニカルパルプの製造についてもあてはまる。過酸化物、通常過酸化水素はパルプを高白色度へ漂白する高度に効率的な漂白剤である。しかしながら過酸化物漂白は通常別の漂白塔および他の漂白プラント設備の使用を必要とし、高い資本投下コストを招来する。
【0007】
還元漂白剤、そしてその時の亜ジチオン塩酸、通常亜ジチオン酸ナトリウムに関しては、漂白塔の使用のほかに、漂白剤は例えば貯蔵塔中のパルプ懸濁液へ直接加えることができ、それにより漂白塔および他の漂白設備の使用を回避できる。この後者の代替法は資本投下コストの低減へ導く。そのような既知の亜ジチオン酸塩漂白は通常40−60℃の温度範囲において実施される。漂白応答すなわち漂白効率を向上するため、亜ジチオン酸塩をリファイナーへ直接仕込むことが示唆されている(Joachimidesら所有の米国特許5,129,987およびTappi Pulping Conference 1998,pp.509−515,“Reductive Bleaching in Refiners”と題する講演を参照)。この操作方法は典型的な亜ジチオン酸塩漂白プロセスに比較して増大した漂白効率へ導くが、しかしやはりリファイナー内のスケーリングおよび腐食損傷の傾向の形の欠点を示した。
【0008】
パルプを例えば亜ジチオン酸塩で漂白する時成功であるためには、パルプ懸濁液のpH値、最大限可能な範囲へ制限しなければならないパルプへの空気のアクセス、およびパルプ懸濁液中の有害な望ましくない金属例えば遷移金属の存在をチェックし、そしてコントロールすることが必要である。
【0009】
遷移金属、特に鉄およびマンガンは、例えば亜ジチオン酸塩のみならず過酸化水素によるメカニカルパルプの漂白にとって有害である。有意量のマンガンの存在は過酸化水素でパルプを漂白する時特に重大であり、一方亜ジチオン酸塩でパルプを漂白する時特に有害なのは鉄である。これらの遷移金属は、通常例えばエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)および/またはジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)の形の錯化剤で遷移金属を錯塩結合することにより、パルプから除去またはパルプ懸濁液中で中和される。例えばナトリウムハイドロサルファイトまたは亜硫酸ナトリウムのような還元薬品を錯化剤のほかにパルプ懸濁液へ添加することも示唆されている。木材チップを錯化剤単独でおよび前記薬品の両方で処理することによって成功が得られている。
【0010】
【本発明の開示】
【技術的課題】
漂白プロセスの資本投下コストを有意に削減するために還元漂白剤が使用可能であることは既知であるが、これらの漂白剤は典型的には限られた漂白効果しか発揮しない事実は有意義な総漂白コストを招来する。限られた漂白効果はまた、漂白したメカニカルまたはケミサーモメカニカルパルプに望まれる非常に高い白色度の達成に困難を招来する。
【0011】
【解決法】
本発明はこれらの課題を解決し、そして漂白したメカニカルおよびケミサーモメカニカルパルプの製造方法に関し、該製造方法は、リグノセルロース材料、好ましくはチップの形の木材を少なくとも一つの予熱器または化学的処理システムと、水蒸気分離機と、そしてリグノセルロース材料がパルプ懸濁液へ変換されるリファイナーを通過させ、パルプ懸濁液は水蒸気抽出後少なくとも一つの貯蔵タンク(潜在チェスト)およびスクリーニング部へ送られ、そこからパルプ懸濁液の大部分は実質上最終製品として取出されるか、または取出されそしてさらなる処理段階へ送られ、そして還元漂白剤が前進するパルプ懸濁液へ漂白塔および類似物の助けなしに添加されることを含み、そして還元漂白剤はリファイナーの下流でスクリーニング部の上流の位置において添加されること、およびパルプは温度面から与えられた劇的な条件下そして前記位置および前記位置の直ぐ下流に関して与えられた最小の酸素アクセスのもとに漂白されることを特徴とする。
【0012】
本発明の好ましい一具体例においては、リグノセルロース材料へ錯化剤がリファイナーの上流および/またはリファイナー内へ添加される。どのような既知の錯化剤も使用することができる。好ましい錯化剤は前に述べたEDTAとDTPAおよびニトリロ酢酸(NTA)である。錯化剤は混合物で使用することができる。さらに錯化剤は分割し、リグノセルロース材料へ二以上の位置において添加することができる。通常ある種のサイクロンの形の水蒸気分離機およびリファイナーが錯化剤を添加することができる位置の例である。適切な錯化剤の仕込み量は乾燥出発原料例えば木材に対して計算して0.04〜1重量%である。
【0013】
錯化剤は、漂白液がパルプ懸濁液へ導入される同じ位置において任意に漂白液との混合物としてパルプ懸濁液へ加えることも可能である。
【0014】
本発明の好ましい一具体例においては、好ましくはある種のサイクロンの助けにより実施される水蒸気分離の後、パルプ懸濁液はパルプのさらなるリファイニング(解繊)のため第2のリファイナーへ送られ、その後ある種のサイクロンの助けにより実施されるさらなる水蒸気分離段階へ送られる。錯化剤を第2のリファイナーの直ぐ上流および/または第2のリファイナーにおいてパルプ懸濁液へ加えるのが好ましい。適切な錯化剤および適切な仕込み量に関しては、この点に関し前に述べたところが参照される。錯化剤を二つのバッチで添加する時は、めいめいの機会に添加される仕込み量もしくは量は、全部の錯化剤をパルプ懸濁液へ1回だけ添加する時よりも通常低いであろう。
【0015】
例えば漂白したサーモメカニカルパルプの製造においては、パルプ懸濁液を貯蔵タンク(潜在チェスト)の直ぐ上流に位置するスラッシャー(潜在パルパー)において処理するのが非常に普通である。この場合は、パルプ懸濁液は第1の単独のリファイナーの下流の水蒸気分離段階から、または第2のリファイナーの下流の水蒸気分離段階から前記スラッシャーへ運ばれる。
【0016】
パルプ懸濁液は通常スラッシャーの直ぐ下流に配置されたポンプの助けにより貯蔵タンクへ導く導管を通って輸送される。
【0017】
本発明によれば、還元漂白剤をこのポンプにおいて精密にパルプ懸濁液へ加えるのが好ましい。しかしながら、漂白剤は非常に良好な漂白効果を達成しつつ、いくつかの他の代りの位置においてパルプ懸濁液へ加えても良い。
【0018】
スラッシャーへ導く導管はスクリューコンベアを含むことができ、そして漂白剤は前記コンベア中でパルプ懸濁液へ加えることができる。希釈水が通常スラッシャーへ放出され、そして漂白剤をこの水へ添加し、その後にパルプ懸濁液へ添加することができる。さらに漂白剤はスラッシャーへ直接放出してもよい。漂白剤仕込みを分割し、そして例えば前述した二以上の位置においてパルプ懸濁液へ添加することができることが理解されるであろう。
【0019】
これまでおよび特許請求の範囲において使用される“前進するパルプ懸濁液”なる語には広い意味が与えられるであろう。この語はパルプ懸濁液が導管もしくはパイプ中を前方へ流れる時ばかりでなく、パルプ懸濁液が例えばスラッシャーおよび貯蔵タンクの形のタンクおよび容器に保持される時を意味することが見られるであろう。これは後者の場合でもパルプ懸濁液はタンクへ一つの位置において供給され、そして他の位置においてタンクを出て行く意味でそれはなお前方へ動くからである。
【0020】
使用に適した還元漂白剤の例は本明細書において既に述べたが、亜ジチオン酸塩が好ましい漂白剤であることは明らかであろう。亜ジチオン酸塩は商業的には亜ジチオン酸ナトリウム、すなわちNa2 2 4 として主に入手し得る。関心ある漂白剤は水溶液の形でパルプ懸濁液へ導入され、その濃度は好適には20〜120g/Lの範囲内にある。パルプ懸濁液へ添加される漂白剤の量は、中でも問題のパルプの漂白困難性および望むパルプ白色度に依存するであろう。
【0021】
温度、時間、パルプ濃度、pH等のパルプ漂白パラメータは、記載した場合のようにサーモメカニカルパルプ(TMP)を製造する時自然に占める条件によって主に決定される。パルプ懸濁液へ漂白剤が添加される前記した位置において、温度は勿論非常に高く、例えば80〜90℃であり、パルプ濃度は低く、例えば2〜4%である。漂白時間は中でもこの非常に高い温度の結果短く、そして多分数秒から数分までの間であろう。漂白時間はまた、多分漂白剤が添加される位置においてパルプ懸濁液が流れる速度に一部依存するであろう。pH値は自然に4〜7の範囲内にあるであろう。ある場合には、関心ある位置においてパルプ懸濁液へ酸かまたはアルカリを添加することによって調節することが推奨されよう。亜ジチオン酸塩を漂白剤として使用する時、pH値は最適な漂白効果を得るため4.5以上でなければならない。漂白目的のため8.5もの高いpHを使用することができるけれども、この高さのpHは他の理由によりあまり適切ではない。
【0022】
漂白したパルプ懸濁液は潜在チェストからスクリーニング部へ直接輸送される。パルプスクリーニングはアクセプトパルプの流れと、リジェクトパルプの流れを生ずるであろう。二つのパルプの流れの間の重量分布は、中でもパルプがどのように製造されたか、例えば一または二段階リファイニング段階が使用されたかによって変動するであろう。スクリーニング部へ入って行くパルプの約40%がリジェクトパルプとして取出されることもまれではない。
【0023】
アクセプトパルプは脱水フィルターを通過し、そこから貯蔵塔へ、そしてそこからパルプは例えば製紙機械へ運搬される。
【0024】
リジェクトパルプは懸濁液の形でプロセスへ戻され、そしてリファイナー、そして次にスラッシャーを通され、その後それはパルプ懸濁液の主流へ好ましくは貯蔵タンク(潜在チェスト)の上流近くにおいて、または直接貯蔵タンク(潜在チェスト)自体へ最終的に導入される。
【0025】
本発明の好ましい具体例においては、漂白剤はリジェクトパルプ懸濁液へ回路中のリファイナーの下流位置において、そしてリジェクトパルプ懸濁液を主パルプ懸濁液へ導入する前に添加される。
【0026】
漂白剤は還元漂白剤、例えば亜ジチオン酸塩であることが好ましいけれども、この漂白剤は酸化漂白剤、例えば過酸化水素のような過酸化物でも良い。この漂白剤は、リジェクトパルプ懸濁液へ好ましくは回路中のスラッシャーの直ぐ下流に位置するポンプ内で放出される。代って漂白剤は、リファイナーとスラッシャーとの間の導管中で、またスラッシャー自体において添加しても良い。
【0027】
【利益】
本発明に従った漂白剤の使用は、非常に良好な漂白応答、換言すれば非常に高い漂白効率へ導く。これらいくつかの態様で利用することができる。例えば与えられた白色度を得るために最少量の漂白剤を加えれば良い。これは低い漂白コストをもたらし、これは全体のパルプ製造コストを低く保つことに貢献する。これは与えられた漂白剤仕込みが慣用技術を採用する時よりも高い白色度のパルプをもたらすことも意味する。比較的非常に高いパルプ白色度は高い漂白剤仕込みで得られ、これはいくつかのタイプの紙の製造に関して望ましい。本発明に従って製造したパルプを例えば酸化漂白剤によってさらに漂白することにより、驚くほど高い最終白色度を有するメカニカルパルプを製造することが可能である。
【0028】
【最良の形態】
今や図1のフローシートを参照して、一部は既知の技術に従った漂白サーモメカニカルパルプの製造と、一部はその好ましい具体例を含んでいる本発明に従った漂白サーモメカニカルパルプの製造が記載される。本記載の終りに6実施例が与えられ、一つは既知技術に従い、残りは本発明に従った実施例である。
【0029】
適当なリグノセルロース材料、例えばチップ形の木材は導管1を通って予熱器2へ供給される。出発原料、すなわちある種の樹木は適当な長さ(丸太)に切断され、次に例えば皮剥ぎドラムにおいて皮剥ぎされ、その後丸太が細断されるチッパーへ送られる。チップは次に適切なサイズのチップを得るためスクリーニングされ、その後チップはパルプを形成するために処理される。チップは任意にスチーミングされ、洗浄されることができる。直前に述べたこれら製造段階は添付のフローシートには示されていない。
【0030】
木材チップは、かま2内において例えば僅かに100℃より高い温度へ、そして例えば50kPaの水蒸気圧力と、例えば3分の流れ時間にわたって予熱される。
【0031】
予熱したチップは導管3を通ってサイクロン4へ供給され、そこで余分の水蒸気がチップから除去され、そしてチップは次に導管5を通ってリファイナー6へ供給される。本明細書の序論で商業的に入手し得るリファイナーを記載した。チップはリファイナー5内で高圧、例えば300〜600kPaおよび高温、例えば130〜160℃へかけられる。チップが例えば一方が静止し、他方が高速で回転しているリファイナーディスクの間のスペース(隙間)を通過させられる時、木材繊維はパルプ懸濁液の形のパルプを生ずるように実質的に解繊される。パルプ濃度は約40%であり得る。パルプの粗大さはチップがかけられる解繊エネルギーによって決定される。第1のリファイナーへの特定のエネルギー入力は乾燥リグノセルロース材料、この場合木材のトンあたり700〜1200kWhの範囲内であろう。パルプが与えられた粗大さを有すると呼ばれる時、それは繊維が100%解繊されておらず、そしてパルプが完全に解繊されていない材料の有意な量を含有することを意味し、この材料はノットおよび変動する数の相互連結した繊維を含有する他の繊維塊の形にある。パルプの粗大さはフリーネス数で決定され、与えられる。最も普通のフリーネス数はCSF数であり、CSFは“Canadian Standard Freeness”を表す。
【0032】
パルプ懸濁液は導管7を通ってサイクロン8へ送られ、そこでパルプ懸濁液は余分な水蒸気を除去される。約40%のパルプ濃度を有するパルプ懸濁液は次に導管9を通って第2のリファイナー10へ送られる。このリファイナーの圧力も300〜600kPaおよび温度130〜160℃でよい。第2のリファイナー10のエネルギー入力は通常第1のリファイナーの場合よりも低く保たれ、通常乾燥パルプトンあたり500〜1000kWhの範囲内で良い。第2の段階で解繊されたパルプ懸濁液は導管11を通ってサイクロン12へ送られ、そこで懸濁液は余分の水蒸気を除去される。このパルプは第1の解繊段階を離れるパルプよりもより粗大でなく、このためもっと低いフリーネス数を持っている。パルプ懸濁液は次にスクリューコンベアよりなることができる導管13を通ってスラッシャー(潜在パルパー)14へ送られる。スラッシャーへ供給されるパルプ懸濁液は約40%のパルプ濃度を持つことができ、これは例えば導管15を通って送られる白水で約2〜4%へスラッシャー中で減らされる。スラッシャー14内の温度は普通80ないし90℃であり、そして滞留時間は普通2〜5分である。パルプ懸濁液は前記パルプ濃度においてスラッシャー14から導管16を通って貯蔵タンク(潜在チェスト)へ送られる。パルプ濃度を例えば0.5〜1%さらに減らすように、記載した位置(図面には示されていない)においてパルプ懸濁液へさらなる白水を放出することができる。潜在チェスト17中の温度は普通70〜80℃であり、滞留時間はスラッシャーの滞留時間より長い、普通10〜30分であろう。パルプ繊維は潜在チェスト17内で真直ぐになることが許容される。
【0033】
パルプ懸濁液は潜在チェスト17から例えばパルプ濃度2.5%において導管18を通ってスクリーニング部19へ供給される。スクリーニング部においてはパルプ濃度は非常に低い、例えば1%以下の濃度であることが好ましく、それ故パルプ懸濁液へさらなる白水を加えることが必要である。白水の添加は導管18中で、またはスクリーニング部19で(図面には示さない)実施することができる。スクリーニングプロセスにおいてアクセプトされたパルプ、すなわちアクセプトパルプ懸濁液は導管20を通って1%のパルプ濃度で脱水フィルター21へ送られ、フィルター21においてパルプ濃度は例えば10%へ高められる。パルプ懸濁液は脱水フィルター21から導管22を通って貯蔵塔23へ送られる。図面には示さないが、パルプ懸濁液は貯蔵塔23への通過時、または貯蔵塔内で例えばパルプ濃度4〜5を得るように白水で希釈される。パルプ懸濁液は貯蔵塔から必要な時導管24を通って例えば製紙機械へ送られる。
【0034】
ある種のプラントは、脱水フィルター21と貯蔵塔23の間のどこかに配置された最終パルプタンク(図面には示さない)を含んでいる。そのような場合においては、パルプ懸濁液は前記位置で二段階において、すなわち約5〜6%の一時的パルプ濃度を得るように最終パルプタンクの上流またはその中で、そして貯蔵塔23において約4〜4.5%のパルプ濃度を得るように前記パルプタンクの下流または貯蔵塔23自体の中で、白水で希釈することができる。貯蔵塔23内の温度は約60℃であり得る。
【0035】
リジェクトパルプ懸濁液は約4%のパルプ濃度において導管25を経由してスクリーニング部19からスクリュープレス26へ送られる。このパルプ懸濁液流がそのような比較的高いパルプ濃度を持つ理由は、リジェクトパルプは例えば最後のスクリーニング段階でカーブしたスクリーン(図面に示さず)を通過させられ、それによりパルプ濃度は1%以下から約4%へ上昇するからである。リジェクトパルプ懸濁液のパルプ濃度はスクリュープレス26内で約30%へ、そして例えば35%の高濃度へ高められる。
【0036】
リジェクトパルプ懸濁液はこの高いパルプ濃度で導管27を経由してリファイナー28へ供給される。このリファイナーにおける圧力は比較的低く、例えば水蒸気圧150kPaであり、支配的なりリファイナー温度は約110℃である。リジェクトリファイナー28のエネルギー入力は、普通乾燥リジエクトパルプトンあたり1000〜1400kWhの範囲内であろう。解繊の後、リジェクトパルプ懸濁液は導管30を通ってスラッシャー31へ送られる。入って来るパルプ懸濁液は約35%のパルプ濃度を有し、これは導管32を通って白水を加えることによって例えば約3%へ低められる。スラッシャー31内の温度は約85〜90℃であり、流れ時間もしくは滞留時間は例えば2〜4分である。リジェクトパルプ懸濁液は次に導管33を通って潜在チェスト17へ送られる。代ってリジェクトパルプ懸濁液の流れを導管16へ供給することができる。
【0037】
これまでサーモメカニカルパルプの漂白は述べていなかった。既知の技術によれば、そのような漂白は少なくとも二通りの方法で実施することができる。一既知方法においては、還元漂白剤、例えば亜ジチオン酸ナトリウムは水溶液の形で最終パルプタンク(そのようなタンクが使用される時)の直ぐ上流もしくはその中で、または貯蔵塔23の直ぐ上流もしくはその中でパルプ懸濁液へ添加される。この位置においては、温度は普通例えば40〜60℃の範囲内にあり、これは良好な漂白結果のために最適範囲であるとこれまで考えられていた。貯蔵塔はさらにその名の示すとおり大きな容積容量を有し、そして慣用の漂白プロセスにおいてしばしば使用されていた漂白塔といくつかの類似点を持っている塔である。そのような漂白プロセスにおいてシステムへ錯化剤を添加すること、およびそのような添加を排除することが知られている。漂白プロセスが錯化剤添加を含む時、錯化剤は第1のリファイナー6の直ぐ上流またはその中で、または第2のリファイナー10のすぐ上流またはその中で、またはこれら位置の両方において添加することができる。
【0038】
既知技術とは違って、本発明方法に従って、任意の既知の還元漂白剤(亜ジチオン酸塩が好ましい漂白剤であるが)を位置10,すなわち第2のリファイナーと、そして位置19,すなわちスクリーニング部19の間のどこかでパルプ懸濁液へ加えることができる。解繊が一段階だけで実施される時は、漂白剤はパルプ懸濁液へ位置6,すなわち第1のリファイナーと、そして位置19,すなわちスクリーニング部の間のどこかで放出される。
【0039】
多数の好ましい添加位置が存在する。最も好ましくは、漂白剤は水溶液の形でスラッシャー14の出口に位置するパルプポンプ(図面には示さない)内で添加され、このポンプは例えば2〜4%のパルプ濃度を有するパルプ懸濁液を導管16を通って潜在チェスト17へ供給するように機能する。このシステム位置において、パルプ懸濁液は普通80〜95℃の温度を持ち、この高い温度は多分漂白剤を記載した位置において添加する時極めて良好な漂白結果が何故得られるかについての説明の一つである。他の理由は、ポンプは良いミキサーとして機能すること、すなわち漂白剤をパルプ懸濁液全体に急速にそして均一に分布させることである。さらに漂白剤がパルプ懸濁液へ繊維解繊後比較的急速に添加され、それによりパルプ中のある種の発色団基に対する大気酸素の負の効果を最小化するという理論がある。換言すれば、漂白剤はこれらの基を大気酸素によって浸透される前に無害とすることができる。このことは前記から明瞭なように本発明方法について正確にそのとおりである。
【0040】
他の好ましい追加の位置は、スラッシャー14の上流の導管もしくはスクリューコンベア、スラッシャー14へ直接、または普通導管15を経由してスラッシャー14へ放出される白水と混合することである。
【0041】
還元漂白剤は、好ましい添加位置ではないけれども、代って潜在チェスト17中で、そして例えば潜在チェスト17の直ぐ右に位置し、パルプ懸濁液をスクリーニング部へ輸送するために機能するポンプ(図面に示していない)中で添加しても良い。還元漂白剤は、代って例えば一つだけのリファイナーが使用される時導管7中へ、または二つのリファイナーが使用される時導管11中へ既に添加されても良い。
【0042】
漂白剤は、前進するパルプ懸濁液を輸送するために本質的に遠心力ポンプが必要なことを意味する、パルプ濃度が低い、例えば2〜4%である位置において添加されるのが好ましいけれども、記載した添加位置においてパルプ濃度が15%またはそれ以上であることを許容することも完全に可能であり、その間パルプ懸濁液は中パルプ濃度のためのポンプによって前進させられる。良好な漂白応答はそのような本発明方法によっても得られる。
【0043】
本発明の好ましい一具体例によれば、錯化剤が一以上の位置においてリグノセルロース材料(木材)および/またはパルプ懸濁液へ添加される。例えば、錯化剤は関心ある薬品をサイクロン4中に供給することによって木材へ添加することができる。サイクロン8は他の一つの好適な添加位置である。当然、錯化剤はこれらの位置の両方またはパルプ懸濁液へ漂白液が放出される同じ位置で添加しても良い。好適な錯化剤および好適な仕込みもしくは量は前に記載した。例えば漂白したサーモメカニカルパルプの製造において錯化剤の添加はこの分野において知られている。
【0044】
本発明によれば、パルプの漂白をこれまで記載した限定に制限すること、すなわち導管25を経てスクリーニング部から取られ、そしてこのリジェクトパルプを導管33を経由して例えば潜在チェスト17中の主パルプ流へ返還されるリジエクトパルプの流れを漂白しないことが完全に可能である。
【0045】
しかしながらリジェクトパルプは、その代りにその主パルプ流への導入前に漂白しても良い。この漂白プロセスは酸化漂白剤と還元漂白剤の両方で行うことができる。
【0046】
漂白を還元漂白剤、例えば亜ジチオン酸塩を実施することが特に好ましい。漂白剤添加位置の最も好ましい位置は、パルプ懸濁液のスラッシャー31からの取出し位置に位置するポンプ(図面に示さず)である。他の好ましい漂白剤添加位置は、スラッシャー31上流の導管30中、直接スラッシャー31中、および普通導管32を通って放出される白水中に漂白剤を混合することである。
【0047】
真に高い最終白色度を得るためには、三位置において、すなわち主パルプ懸濁液の前進において比較的早く前に述べた位置において還元漂白剤を、そしてリジェクトパルプ懸濁液流へ還元もしくは酸化漂白剤を、そして例えば最終パルプタンクおよび貯蔵塔において主パルプ懸濁液の前進において遅くに還元もしくは酸化漂白剤を添加するのが適当である。
【0048】
本発明にやはり含まれる漂白したケミサーモメカニカルパルプの製造は、大部分前述したところと一致する。最大のそして実際上唯一の相違点は、チップ予熱タンク2を含浸装置、例えばいわゆるPREX含浸装置で置換することにある。この中では溶液リットルあたり比較的低いNa2 SO3 含量を有する亜硫酸ナトリウムが普通チップへ供給される。このシステム位置において多数の他の薬品、例えば錯化剤もチップへ供給することができる。チップは前記薬品と比較的短い時間高温度においてそして水蒸気雰囲気中で反応することが許され、その後チップは例えばサイクロンへ送られ、そしてそこからチップが解繊されるリファイナー等へ送られる。このタイプCTMPのパルプは、本発明に従って前記した態様で漂白される。
【0049】
実施例1
スカンジナビア産の剥皮したトウヒ木材をチップに細断し、スクリーンし、水蒸気処理し、洗浄し、そして導管1を通って予熱器2へ送った。50kPaの水蒸気が予熱器を支配していた。次に木材チップを予熱器2からサイクロン4、すなわち水蒸気分離機を経由して第1のリファイナー6へ送った。サイクロン4中で乾燥木材トンあたり0.4kgに相当する量(仕込み)の錯化剤EDTAをチップへ放出した。この薬品は400g/Lを含有する水溶液で添加され、そして溶液は前記仕込みに相当する流量で添加された。
【0050】
リファイナー6はJylhavaara SD62リファイナーであった。リファイナー中の圧力は450kPaであり、エネルギー入力は1100kWh/t乾燥木材であった。リファイニングもしくは解繊の後、パルプ懸濁液は約40%の濃度を持ち、そしてパルプフリーネスは約400CSFと決定された。パルプ懸濁液は、余分の水蒸気が除去されるサイクロン8を経由して第2のJylhavaara SD62タイプのリファイナー10へ送られた。このリファイナーも450kPaの圧力と、730kWh/t乾燥パルプのエネルギー入力を持っていた。リファイナー10から供給されたパルプ懸濁液は約40%の濃度と、130CSFのフリーネスを持っていた。
【0051】
パルプ懸濁液はスラッシャー14へ送られ、そしてパルプ濃度3%を得るように白水が添加された。スラッシャー14内部の温度は85〜90℃であり、そしてパルプ懸濁液の流れ時間もしくは滞留時間は3分であった。
【0052】
パルプ懸濁液は次に潜在チェスト17へ輸送(ポンプ)された。潜在チェスト17においてパルプ濃度を2.5%へ下げるようにさらなる白水が添加された。温度は僅かに下降し、そして70〜75℃の範囲であった。パルプ懸濁液の流れ時間もしくは滞留時間は20分であった。パルプ懸濁液の温度は第2の解繊段階、すなわちリファイナー10の解繊からの距離および経過時間に応じて自然に降下する。
【0053】
パルプ懸濁液は次にスクリーニング部19へ輸送(ポンプ)された。パルプ懸濁液は二つの流れに分割された。アクセプトパルプ懸濁液は0.5%のパルプ濃度において脱水フィルター21へ送られ、そこで濃度は10%へ高められた。このパルプ懸濁液は次に最終パルプタンクへ輸送された。最終パルプタンク内で5.5%のパルプ濃度を得るように白水が懸濁液へ添加された。温度は60〜65℃の範囲内であった。パルプ懸濁液は次に貯蔵塔23へポンプされ、そしてパルプ濃度を4%へ下げるようにさらなる白水が添加された。貯蔵塔23内の温度は約60℃であった。
【0054】
最終パルプタンクからの出口にあるポンプへ、乾燥パルプtあたり6kgの漂白剤仕込みに相当する流量において60g/Lの濃度を有する亜ジチオン酸ナトリウムの水溶液が放出された。この位置においてパルプ懸濁液の温度は約60℃であり、そしてそのpHは5.0であった。リジェクトパルプの流れへは漂白剤を添加しなかった。その代り、リジェクトパルプの流れは図1のフローチャートから見ることができる処理に完全に従って処理され、そして前に述べたような漂白剤添加なしに潜在チェスト17へ最終的に供給された。
【0055】
位置10の直ぐ下流において、パルプの白色度はSCAN P3:93の測定方法に従って決定して61%ISOであった。貯蔵塔23を離れる時、漂白したパルプは67%ISOの白色度を持っていた。このようにパルプの白色度は、記載した位置において乾燥パルプtあたり6kgの亜ジチオン酸ナトリウムの添加の結果として、6%ISO白色度単位増加した。
【0056】
この実施例は慣用技術の適用を例証し、参照実施例を構成する。
【0057】
実施例2
二つの相違点を除いて、前記したテストを繰り返した。
【0058】
第1の相違点は、最終パルプタンクの直ぐ下流のポンプ中で亜ジチオン酸ナトリウム溶液を添加する代りに、スラッシャー14の直ぐ下流のポンプ中で同様な溶液を添加することよりなっていた。この位置におけるパルプ懸濁液の温度は87℃であり、そのpHは4.6であった。亜ジチオン酸ナトリウムは乾燥パルプtあたり4kgに相当する量で仕込まれた。
【0059】
第2の相違点は、位置4において木材チップへ錯化剤を添加しないことからなっていた。
【0060】
このテストにおいて、位置10の直ぐ下流でパルプの白色度は59%ISOであり、最終パルプ(すなわちパルプが貯蔵塔23を離れた時)の白色度は67%ISOであった。このように、乾燥パルプtあたり4kgの低い亜ジチオン酸塩の仕込みが驚くほど白色度の増加をもたらし、詳しくは8%ISO白色度単位の増加をもたらした。
【0061】
実施例3
実施例2に従ったテストを繰り返したが、チップへ位置4において乾燥木材tあたり1kgに相当する量の錯化剤EDTAを添加した点が相違していた。
【0062】
この錯化剤添加剤の結果、位置10の直ぐ下流のパルプの白色度は60%ISOへ1%増加した。最終パルプは68.8%ISOの白色度、すなわち漂白剤だけによりそしてその時乾燥パルプtもあたり4kgの低い漂白剤仕込みで生じた8.8%ISO白色度単位のパルプ白色度の増加を持っていた。
【0063】
実施例4
本発明の好ましい実施態様に従ってテストを実施した。亜ジチオン酸ナトリウム漂白剤を主パルプ流の40%を構成するリジェクトパルプ流へも添加する追加のステップを除いて、実施例3に従ったテストを完全に繰り返した。亜ジチオン酸ナトリウム溶液は、60g/Lの濃度で乾燥パルプtあたり亜ジチオン酸ナトリウム6kgの仕込みを達成するような流量において、スラッシャー31の出口にあるポンプへ放出された。この位置におけるパルプ懸濁液の温度は85℃であり、そのpHは5.1であった。パルプ濃度は3%であった。位置10の直ぐ下流のパルプ白色度は62.5%ISOであった。
【0064】
最終パルプ、すなわち導管24中の白色度は72.3%ISOであった。パルプ白色度は、乾燥パルプtあたり亜ジチオン酸ナトリウム6.4kgの総添加で9.8%ISO白色度単位増加した。
【0065】
実施例5
位置14の直ぐ下流における亜ジチオン酸ナトリウム仕込みを乾燥パルプtあたり4kgから2kgへ減らしたことを除きと、実施例4によるテストを繰り返した。位置10の直ぐ下流のパルプの白色度は62.5%ISOであった。最終パルプの白色度は69.2%ISOであった。パルプtあたり4.4gの低い漂白剤亜ジチオン酸ナトリウムの総仕込みは6.7%ISO白色単位の増加をもたらした。
【0066】
実施例6
水溶液の形で60kg/LのNa2 2 4 を含有する漂白剤亜ジチオン酸ナトリウムを最終パルプタンクからのポンプへもこの位置において乾燥パルプtあたり4kgの漂白剤仕込みを得るような流量で添加した相違点を除き、実施例4に従ったテストを繰り返した。
【0067】
位置10の直ぐ下流のパルプの白色度は60.5%ISOであった。
【0068】
最終パルプ、すなわち導管24中の白色度は74.5%ISOであり、これは亜ジチオン酸ナトリウムだけで漂白したサーモメカニカルパルプに関しては高い程度の白色度である。パルプの白色度は、スラッシャー14の直ぐ下流のポンプと、スラッシャー31の出口のポンプと、そして最終パルプタンクの直ぐ下流のポンプの三つの添加位置に分割した、乾燥パルプtあたり亜ジチオン酸ナトリウム10.4kgの総仕込みにより14%ISO白色度単位増加した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 漂白したサーモメカニカルパルプの製造を示すフローシートである。

Claims (12)

  1. リグノセルロース材料であるチップの形の木材が少なくとも一つの予熱器または化学的処理システムと、水蒸気分離機と、そしてリグノセルロース材料がパルプ懸濁液へ変換されるリファイナーを通過させられ、パルプ懸濁液は水蒸気分離後少なくとも一つの貯蔵タンク(潜在チェスト)およびスクリーニング部へ送られ、そこからパルプ懸濁液の大部分は実質上最終製品として取出されるか、または取出されそしてさらなる処理段階へ送られ、そして還元漂白剤が前進するパルプ懸濁液へ漂白塔または類似手段の使用なしに添加されることを含む漂白したメカニカルおよびケミサーモメカニカルパルプの製造方法であって、
    該漂白剤はリファイナーの下流でそしてスクリーニン部の上流の位置で添加されること、および前記パルプを80〜95℃の温度においてそして前記位置および前記位置の直ぐ下流において与えられた最小化された酸素アクセス下で漂白することを特徴とする方法。
  2. 前記リファイナーの上流および/またはその中においてリグノセルロース材料へ錯化剤を添加することを特徴とする請求項1の方法。
  3. 前記水蒸気分離の後、パルプ懸濁液をパルプのさらなる解繊のための第2のリファイナーへ送り、そしてそこからさらなる水蒸気分離へ送ることを特徴とする請求項1または2の方法。
  4. パルプ懸濁液へ前記第2のリファイナーの直ぐ上流および/またはその中において錯化剤を添加することを特徴とする請求項3の方法。
  5. パルプ懸濁液を貯蔵タンク(潜在チェスト)の直ぐ上流に位置するスラッシャー(潜在パルパー)へ送ることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかの方法。
  6. スラッシャーへ接続され、パルプ懸濁液を貯蔵タンクへ輸送するパイプ中のポンプにおいて、漂白剤をパルプ懸濁液へ添加することを特徴とする請求項5の方法。
  7. スクリーニング部からのリジェクトパルプ懸濁液をリファイナーおよびその後でスラッシャーを通過させ、その後リジェクトパルプ懸濁液を主パルプ懸濁液へ貯蔵タンク(潜在チェスト)の上流またはその中で供給することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかの方法。
  8. リジェクトパルプ懸濁液へ漂白剤を回路中のリファイナーの下流位置において、そしてリジェクトパルプ懸濁液を主パルプ懸濁液流へ導入する前に添加することを特徴とする請求項7の方法。
  9. 漂白剤は還元漂白剤であることを特徴とする請求項8の方法。
  10. リジェクトパルプ懸濁液へ漂白剤をこの回路中のスラッシャーに接続されて位置するポンプ内において添加することを特徴とする請求項8または9の方法。
  11. 漂白剤が添加される位置および該位置の直ぐ下流において、パルプ懸濁液の温度は80〜90℃であり、そして固形分もしくは濃度は低く、前記位置において2〜4%であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれかの方法。
  12. 漂白剤は亜ジチオン酸塩であることを特徴とする請求項1ないし11のいずれかの方法。
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