JP4464543B2 - 膜厚測定方法および膜厚測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層体からなる帯状試料を長手方向に走行させながら、そのうちの1層の厚さを連続的に求める膜厚測定方法および膜厚測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、長手方向に走行する帯状の高分子フィルム表面に蒸着を施して薄膜を形成させて積層フィルムを製造することが行われており、該薄膜の厚さを制御すべく、その測定を製造と同時に行う技術がいくつか提案されている(例えば、特開平1−208465号公報)。かかる技術は、電子線やX線を蒸着後のフィルムに照射して特性X線を発生させ、その強度から表面に形成された薄膜の厚さを連続的に求め、この結果を元に該薄膜の厚さを制御しようとするものである。
【0003】
上記の如き手法では、正確な膜厚を測定するためには、あらかじめ蒸着前のフィルムの特性X線(蛍光X線)強度を測定しておき、蒸着後のフィルムの特性X線強度からこれを差し引く必要があり、特に、該フィルム中に、蒸着される物質の成分元素と同一の元素が含まれている場合は、この操作が極めて重要となる。
【0004】
ところで、上記蒸着に際し、フィルムはロール状に巻かれた状態で供給されるが、厳密にいえばフィルムはロール巻き毎に異なり、さらにいえば1本のロール巻であっても大抵は異なる複数のフィルムをつないで巻いたものである。従って、フィルム中の上記元素の存在量は、ロールが変われば勿論、1本のロールにおいても、継ぎ目がくる度に不連続に変化する。ところが、従来提案されている上記のような膜厚測定方法のほとんどは、正確な薄膜の厚さを求めるため、フィルムが変わるたびに、蒸着前のフィルムのみから発生する特性X線の強度を測定しておかなければならず、その間、蒸着すなわち薄膜形成が中断されるといった無駄が生じていた。
【0005】
上記の問題を解決し得る技術として、特開平4−354872号公報には、薄膜形成後のフィルムの特性X線強度のみならず、薄膜形成前のフィルムの特性X線強度も測定し、両強度から薄膜の厚さを連続的に求める方法が提案されている。しかし、かかる方法によって薄膜形成前後の特性X線強度を測定するには、X線照射装置と、発生した特性X線を検出する検出装置が夫々複数必要となるため、装置が大掛かりなものとなり、コストも増大する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の課題を解決すべくなされたものであり、その目的は、積層体を長手方向に複数接続した帯状試料が、長手方向に走行する際に、該帯状試料の1層の厚さを、接続部の前後で連続的且つ正確に求め得る、簡便な膜厚測定方法および膜厚測定装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成し得た本発明の膜厚測定方法とは、少なくともa層とb層を有する積層体からなる帯状試料を、長手方向に走行させながら、該帯状試料にX線を照射し、発生する蛍光X線強度を測定することによりa層の厚さを連続的に求める膜厚測定方法において、
予め求めておいたb層の、a層の成分元素と同一の元素に由来する蛍光X線強度と前記帯状試料の前記元素に由来する蛍光X線強度との差からa層の厚さを求めるに際し、b層の前記元素の存在量に不連続な変化が生ずる場合に、その変化前後での帯状試料の前記元素に由来する蛍光X線強度の差、および変化前のb層の前記元素に由来する蛍光X線強度を用いて、前記変化後のb層の前記元素に由来する蛍光X線強度を求め、これにより変化後のa層の厚さを求めるところに要旨を有するものである。
【0008】
上記膜厚測定方法は、上記帯状試料が2層であり、上記b層が長手方向に接続された複数のフィルム、上記a層が該フィルムに形成された蒸着膜であり、上記b層における成分元素の存在量の不連続な変化が接続部を挟んで発生するものである場合にも好ましく用いられるものである。
【0009】
なお、上記膜厚測定方法において、上記変化後のb層の上記元素に由来する蛍光X線強度を求めるにあたり、上記b層から発生する蛍光X線の、該b層以外の層による吸収量をも加味することが好ましい。
【0010】
また、上記目的を達成し得た本発明の膜厚測定装置とは、少なくともa層とb層を有する積層体からなり、長手方向に走行する帯状試料にX線を照射するX線源と、該試料から発生する蛍光X線の強度を検出する検出手段と、該検出結果からa層の厚さを連続的に求める演算手段とを備えた膜厚測定装置において、
前記演算手段が更に以下の機能、すなわち、予め求めておいたb層の、a層の成分元素と同一の元素に由来する蛍光X線の強度と前記帯状試料の前記元素に由来する蛍光X線の強度との差からa層の厚さを求めるに際し、b層の前記元素の存在量に不連続な変化が生ずる場合に、その変化前後での帯状試料の前記元素に由来する蛍光X線強度の差、および変化前のb層の前記元素に由来する蛍光X線強度を用いて、前記変化後のb層の前記元素に由来する蛍光X線強度を求め、これにより変化後のa層の厚さを算出する機能を有するものであるところに要旨を有するものである。
【0011】
上記膜厚測定装置は、上記帯状試料が2層であり、上記b層が長手方向に接続された複数のフィルム、上記a層が該フィルムに形成された蒸着膜であり、上記b層における成分元素の存在量の不連続な変化が接続部を挟んで発生するものである場合にも好ましく用いられるものである。
【0012】
なお、上記膜厚測定装置において、上記変化後のb層の上記元素に由来する蛍光X線強度を求めるにあたり、上記演算手段が、上記b層から発生した蛍光X線の、該b層以外の層による吸収量をも加味するものである場合も好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態および実施例】
以下、本発明の一実施形態を図面に従って説明する。なお、以下の実施形態はいずれも本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0014】
図1は本発明の膜厚測定方法に用いる装置を概略的に示したものである。この装置は、少なくとも層1aと層1bを有する積層体(図示例では、2層構造の積層体を示している)からなる帯状試料1が長手方向Lに走行する際に、X線管などのX線源2からX線3を照射し、発生する蛍光X線の強度をX線検出器などの検出手段5で測定して層1aの厚さを演算手段6で連続的に求める膜厚測定装置である。
【0015】
演算手段6は、予め測定しておいた層1bの、層1aの成分元素と同一の元素に由来する蛍光X線4Abの強度と、帯状試料1(1A+1B)の前記元素に由来する蛍光X線4Aとの差を用いて、層1aの厚さを求め得るものである。そして、さらに演算手段6は、層1bの前記元素の存在量に不連続な変化が生ずる場合には、その変化前後での帯状試料1の前記元素に由来する蛍光X線4A,4Bの差と、変化前の層1bの蛍光X線4Abの強度を用いて、変化後の層1bの前記元素に由来する蛍光X線強度4Bbを求め、これにより変化後の層1aの厚さを求め得るものである(以下、符号Aは上記元素の存在量の不連続な変化が生ずる場合の変化前の状態を、符号Bは変化後の状態を夫々示す)。
【0016】
以下、より具体的な態様で本発明を説明する。
【0017】
上記帯状試料1は2層1a,1bからなり、上記層1bは、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)の厚さ12μm程度のフィルムであり、上記厚さを求める層1aは、例えばSiO2やAl2O3の如きフィルム1b上に形成された厚さ200Å程度の蒸着膜である。そして、層1aの成分元素と同一の元素であって、層1bが含む元素とは、フィルム1b中に含まれるSi,Alなどのことである。
【0018】
また、フィルム1bは複数のフィルムを長手方向に、継ぎ目7を介して接続したものであり、フィルム1bにおける成分元素Si,Alの存在量の不連続な変化は、該継ぎ目7を挟んで発生するものである。フィルム1bは図示しない左方側の送り出しロールから供給され、走行しながらその表面に蒸着膜1aが形成されて製品となる。かかる製品である帯状試料1は、品質管理のために図1における長手方向Lに走行させながら蒸着膜1aの厚さを求め、図示しない右方において巻き取られる。なお、上記フィルム1bの継ぎ目7には、供給側の1本のロール内に存在する継ぎ目の場合と、供給側のロールが切換わった際のフィルム1bの継ぎ目の場合とがある。
【0019】
この装置の演算手段6は、上記変化後のフィルム1Bbの上記元素に由来する蛍光X線4Bbの強度を算出するにあたり、フィルム1Bbから発生する蛍光X線の蒸着膜による吸収量をも加味するものである。
【0020】
本実施形態においては、かかる装置を用いて、演算手段6により、以下の手順で蒸着膜1aの厚さを求める。まず、蒸着膜1a形成前のフィルム1Abのみから発生する蛍光X線の強度IAbiを、成分元素Si,Al毎に、すなわちSi−Kα線,Al−Kα線の強度を測定して記憶しておく。なお、IAbiの添字iは成分元素iについての数値であることを意味する。かかる強度を測定、記憶しておくのは、フィルム1Ab上に蒸着膜1Aaを形成して帯状試料1Aとした後は、帯状試料1Aから発生する蛍光X線4Aの強度しか測定できず、蒸着膜1Aaから発生する蛍光X線4Aaの強度と、フィルム1Abから発生する蛍光X線4Abの強度は夫々単独で測定できないからである。なお、図1においては理解を容易にするために、蛍光X線4Aa,4Abを分けて図示している。
【0021】
次に、蒸着膜1Aa形成後の帯状試料1Aから発生する蛍光X線4Aの強度IAiを測定する。
【0022】
ここで、蒸着膜1Aa形成後のフィルム1Abから発生する蛍光X線4Abは、厚さTAaiの該蒸着膜1Aaに一部吸収される。この場合、蒸着膜1Aaを透過した蛍光X線4Abの強度SIAbi(添字Sは蒸着膜による吸収量を加味したことを意味する)と、蒸着膜1Aa形成前のフィルム1Abから発生する蛍光X線4Abの強度IAbiとは下式(1)の関係がある。ここで、αiは成分元素iの吸収係数である。
SIAbi = exp(−αiTAai) × IAbi ・・・(1)
【0023】
蒸着膜1Aaのみから発生する蛍光X線4Aaの強度IAaiは、下式(2)に示すように、帯状試料1A全体から発生する蛍光X線4Aの強度IAiから、上記蒸着膜1Aaを透過した蛍光X線4Abの強度SIAbiを引くことによって得られる。
IAai = IAi − SIAbi
= IAi − exp(−αiTAai) × IAbi ・・・(2)
【0024】
なお、蒸着膜1Aaが非常に薄い場合は、αiTAai=0として、蒸着膜1Aaによる上記蛍光X線の吸収量を無視することもできる。そして、予め成分元素Si,Al毎の、蒸着膜1Aaから発生する蛍光X線強度IAaiと蒸着膜1Aaの厚さTAaiとの関係を示す検量線を作成、記憶しておき、これに上式(2)により算出した蛍光X線強度IAaiを代入することにより、成分SiO2およびAl2O3毎の蒸着膜1Aaの厚さTAaiを求める。これらの厚さTAaiの総計が蒸着膜1Aa全体の厚さTAaとなる。以上のような測定および演算を、走行する帯状試料1Aに対して連続的に行う。
【0025】
本実施形態において、フィルム1bの継ぎ目7、すなわち、フィルム1Abとフィルム1Bbの接続部が、本装置の検出手段5の検出位置にくるタイミング(時期)は、外部から演算装置6に伝達される。これ以後の帯状試料1Bにおいて、Si,Alの存在量が上記継ぎ目7を挟んでフィルム1Abから1Bbにわたって不連続に変化する場合、該帯状試料1Bから発生する蛍光X線4Bの強度IBi、蒸着膜1Baから発生する蛍光X線4Baの強度IBai、フィルム1Bbから発生する蛍光X線の強度IBbiおよびフィルム1Bbから発生する蛍光X線のうち、蒸着膜1Baに一部吸収された後の透過蛍光X線4Bbの強度SIBbiにも、上式(1),(2)と同様、下式(3),(4)の関係が成立する。なお、TBaiは、蒸着膜1Baの厚さである。
SIBbi = exp(−αiTBai) × IBbi ・・・(3)
IBai = IBi − SIBbi
= IBi − exp(−αiTBai) × IBbi ・・・(4)
【0026】
なお、本実施形態においては、上式(4)に示すように、フィルム1Bbから発生する蛍光X線の強度として、蒸着膜1Baに一部吸収された後の強度SIBbiを採用する。
【0027】
ここで、上記継ぎ目7を挟んで、上記元素の存在量に不連続な変化が生じた場合であっても、蒸着膜1Aaと1Baの厚さは、継ぎ目7の直前と直後ではほとんど変化しないと考えられる。この場合、TAai=TBaiであるので、下式(5),(6)が成立する。
SIBbi = exp(−αiTAai) × IBbi ・・・(5)
IBai = IBi − SIBbi
= IBi − exp(−αiTAai) × IBbi ・・・(6)
【0028】
また、上記元素の存在量の不連続な変化の前後での帯状試料1から発生した蛍光X線強度の差、すなわち、該変化後に帯状試料1Bから発生した蛍光X線4Bの強度IBiと、該変化前に帯状試料1Aから発生した蛍光X線4Aの強度IAiとの差は、下式(7)で表される。
IBi − IAi = IBai + SIBbi − (IAai + SIAbi) ・・・(7)
【0029】
ここで、上記継ぎ目7を挟んで、上記元素の存在量に不連続な変化が生じた場合であっても、蒸着膜1Aaと1Baから発生する蛍光X線の強度Iaiは、継ぎ目7の直前と直後ではほとんど変化しないと考えられ、この場合、IBai = IAai であるので、下式(8)が成立する。
IBi − IAi = SIBbi − SIAbi ・・・(8)
【0030】
かかる上式(8)と、上式(5)および(1)から、下式(9)が導かれる。
IBbi = IAbi+ (IBi − IAi) / exp(−αiTAai) ・・・(9)
【0031】
上式(9)の右辺の各数値は全て既知であるので、左辺の蛍光X線強度IBbiを計算し得る。
【0032】
上記の蛍光X線強度IBbiを、上記元素の存在量の不連続な変化後のフィルム1Bbから発生する蛍光X線4Bbの強度として用いることで、上式(5)によって、フィルム1Bbから発生した蛍光X線4Bbのうち、蒸着膜1Baによって一部吸収されたものを除いた強度SIBbiを計算し得る。
【0033】
フィルム1bにおいて、継ぎ目7を挟んで上記元素の存在量に不連続な変化が発生しても、上述の通り、継ぎ目7の付近では蒸着材料の蒸着量、すなわち蒸着膜1aの厚さはほとんど変化せず、このため蒸着膜1aから発生する蛍光X線の強度もほとんど変化しないと考えられる。しかし、継ぎ目7から遠ざかり、蒸着が長時間にわたることで、蒸着材料の蒸着量、すなわち蒸着膜1Baの厚さは、継ぎ目7付近での上記変化前の蒸着膜1Aaの厚さから変化する場合もあり得る。
【0034】
従って、このような場合、上記変化後の帯状試料1Bから発生する蛍光X線IBi強度を測定し、上式(5)により求めた上記蛍光X線の強度SIBbiを用いて、上式(6)により上記変化後の蒸着膜1Baから発生する蛍光X線の強度IBaiを計算し得る。そして、これらの強度を蛍光X線の成分元素毎の強度と蒸着膜の厚さとの関係を表す前記検量線に当てはめ、成分SiO2,Al2O3毎の蒸着膜1Baの厚さTBaiを求める。これら成分毎の厚さの総計が蒸着膜1Ba全体の厚さTBaとなる。そして、上記変化後の帯状試料1Bから発生する蛍光X線IBi強度測定と、その後の演算を、走行する帯状試料1Bに対して連続的に行うことで、蒸着膜1Baの厚さを正確に測定することができる。
【0035】
再度、フィルム1bの継ぎ目7がきて、フィルム1Bbが次に接続されたフィルム1Cb(図示しない)に変わり、該継ぎ目7を挟んでフィルム1Bbから1Cbにわたって上記成分元素Si,Alの存在量が不連続に変化する場合にも、上記と同様に、かかる変化直前・直後に測定した帯状試料1から発生する蛍光X線4B,4Cの強度IBi,ICiを用いて、変化直後のフィルム1Cbから発生した蛍光X線4Cbのうち、蒸着膜1Caによって一部吸収されたものを除いた強度SICbiを計算し、蒸着膜1Caの厚さTCai,TCaを求め得る。
【0036】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されており、本発明の膜厚測定方法および膜厚測定装置によれば、積層体を長手方向に複数接続した帯状試料が、長手方向に走行する際に、該帯状試料の1層の厚さを、接続部の前後にわたって連続的且つ正確に求め得る。また、本発明の膜厚測定装置は単一のX線源とX線検出手段とを備えるのみで上記の効果を得ることができる点で、従来よりも簡便な装置となる。特に、本発明の膜厚測定方法および膜厚測定装置を、帯状フィルムの表面に蒸着膜を形成させる蒸着装置に用いれば、薄膜形成を中断することなく、迅速且つ正確に蒸着膜の厚さを測定し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である膜厚測定方法に用いる装置を示す正面図である。
【符号の説明】
1 帯状試料
1a 層(蒸着膜)
1b 層(フィルム)
2 X線源
3 X線
4 蛍光X線
5 検出手段
6 演算手段
Claims (6)
- 少なくともa層とb層を有する積層体からなる帯状試料を長手方向に走行させながら、該帯状試料にX線を照射し、発生する蛍光X線の強度を測定することによりa層の厚さを連続的に求める膜厚測定方法において、
予め求めておいたb層の、a層の成分元素と同一の元素に由来する蛍光X線の強度と前記帯状試料の前記元素に由来する蛍光X線の強度との差からa層の厚さを求めるに際し、b層の前記元素の存在量に不連続な変化が生ずる場合に、その変化前後における帯状試料の前記元素に由来する蛍光X線強度の差、および変化前のb層の前記元素に由来する蛍光X線強度を用いて、前記変化後のb層の前記元素に由来する蛍光X線強度を求め、これにより変化後のa層の厚さを求めることを特徴とする膜厚測定方法。 - 前記帯状試料が2層であり、前記b層が長手方向に接続された複数のフィルム、前記a層が該フィルムに形成された蒸着膜であり、前記b層における成分元素の存在量の不連続な変化が接続部を挟んで発生するものである請求項1に記載の膜厚測定方法。
- 前記変化後のb層の前記元素に由来する蛍光X線強度を求めるにあたり、前記b層から発生する蛍光X線の該b層以外の層による吸収量をも加味する請求項1または2に記載の膜厚測定方法。
- 少なくともa層とb層を有する積層体からなり、長手方向に走行する帯状試料にX線を照射するX線源と、該試料から発生する蛍光X線の強度を検出する検出手段と、該検出結果からa層の厚さを連続的に求める演算手段とを備えた膜厚測定装置において、
前記演算手段が更に以下の機能を備えたものであることを特徴とする膜厚測定装置。
予め求めておいたb層の、a層の成分元素と同一の元素に由来する蛍光X線の強度と前記帯状試料の前記元素に由来する蛍光X線の強度との差からa層の厚さを求めるに際し、b層の前記元素の存在量に不連続な変化が生ずる場合に、その変化前後での帯状試料の前記元素に由来する蛍光X線強度の差、および変化前のb層の前記元素に由来する蛍光X線強度を用いて、前記変化後のb層の前記元素に由来する蛍光X線強度を求め、これにより変化後のa層の厚さを算出する機能。 - 前記帯状試料が2層であり、前記b層が長手方向に接続された複数のフィルム、前記a層が該フィルムに形成された蒸着膜であり、前記b層における成分元素の存在量の不連続な変化が接続部を挟んで発生するものである請求項4に記載の膜厚測定装置。
- 前記変化後のb層の前記元素に由来する蛍光X線強度を求めるにあたり、前記演算手段が、前記b層から発生した蛍光X線の該b層以外の層による吸収量をも加味するものである請求項4または5に記載の膜厚測定装置。
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