JP4464346B2 - Pll周波数シンセサイザ - Google Patents

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Description

本発明は、PLL周波数シンセサイザに係り、特にマルチループ構成を持つPLL周波数シンセサイザに関する。
放送用機器や無線通信機器では、ベースバンド信号や中間周波数信号(Intermediate Frequency:以下、IF信号という)を無線周波数帯に変換する、或いはその逆の操作を行なうため、アップコンバータやダウンコンバータなどの周波数変換器を備えている。また、周波数変換器のローカル信号源には、チャンネル設定の容易さからPLL(Phase Locked Loop)周波数シンセサイザが使用されている。
PLL周波数シンセサイザは、チャンネル周波数を柔軟に設定できる特徴を持つが、より細かな周波数に対応する為、PLLの制御ループを2つ用意し、粗調整と微調整とができる回路構成が提案されている(例えば特許文献1,特許文献2参照)。
特許文献1に示されている従来のPLL周波数シンセサイザは、図7に示すように、サブループ10及びメインループ20から成る2つの制御ループを備えている。
サブループ10は、逓倍混合器12,BPF(Band Pass Filter)13,分周器14,位相比較器15,ループフィルタ16,VCXO(Voltage Controlled Crystal Oscillator)17及び逓倍器18から構成されている。サブループ10は、メインループ20に接続される。
メインループ20は、VCO(Voltage Controlled Oscillator)21,混合器22,BPF23,分周器24,位相比較器25及びループフィルタ26から構成されている。この混合器22は、サブループ10の逓倍器18から可変出力される逓倍周波数と、メインループ20のVCO21から出力される可変出力周波数とを混合する。このように、特許文献1に示されている従来のPLL周波数シンセサイザは制御ループを2重構造とし、サブループ10で周波数の微調整を行い、メインループ20で周波数の粗調整を行なうことで、より細かな周波数に対応することができる。
特許文献2に示されている従来のPLL周波数シンセサイザは、図8に示すように、メインループ16及びサブループ17から成る2つの制御ループを備えている。また、それぞれの制御ループの前段には、基準分周器2および基準分周器10を備えている。
特許文献2に示されている従来のPLL周波数シンセサイザは、基準分周器2および基準分周器10の分周比と、メインループ16中の比較分周器8およびサブループ17中の比較分周器15の分周比とを設定して、周波数設定を行なう構成となっている。
特開平9−46227号公報(図1) 特開平11−205137号公報(図1)
PLL周波数シンセサイザを地上デジタルテレビジョン放送用の周波数変換器のローカル信号源に適用する為には、多数の制約条件を満足する必要がある。具体的な制約条件としては以下の5つが挙げられる。
第1の制約条件は、地上デジタルテレビジョン放送のチャンネル間隔6MHzの周波数ステップに対応することである。また、第2の制約条件は「地上デジタル放送用送信設備 共通仕様書(全国デジタル送信設備検討会編、通称オレンジブック)」に規定されているIF信号周波数37.15MHzに対応することである。
第3の制約条件は、アナログ放送との隣接チャンネル干渉を回避する為、1/7(=0.142857...)MHzだけ上側に周波数シフトして配置されるチャンネル周波数に対応することである。また、第4の制約条件は単一周波数ネットワークに適合する為、ルビジウム発振器などの極めて高い周波数精度を持つ10MHzの基準発振器に対応することである。
第5の制約条件はOFDM信号を取り扱う為、非常に低い位相雑音レベル,100Hz offsetにて−85dBc/Hz、300KHz offsetにて−125dBc/Hzおよび10Hz〜1MHzの積分位相雑音が−50dBc以下であることである。
上記5つの制約条件をすべて満足する必要がある為、従来のPLL周波数シンセサイザは制御ループの構成や分周比を決定することが難しかった。このようにPLL周波数シンセサイザを地上デジタルテレビジョン放送用の周波数変換器のローカル信号源に適用することは困難であるという問題があった。
特許文献1に開示されたPLL周波数シンセサイザは、基準発振器11を10MHzにすると、サブループ10の位相比較器15における位相比較周波数fr2が必然的に10MHzとなるため、サブループ10内の周波数ステップを1MHz以下にすることが困難である。
特許文献2に開示されたPLL周波数シンセサイザは、比較的柔軟な周波数設定ができる構成となっているが、上記5つの制約条件をすべて満足するPLLの制御ループを構成することは容易でない。
例えば、メインループ16で第1の制約条件である6MHzの周波数ステップを設定できるように分周比を決定し、サブループ17で第2の制約条件である37.15MHzの周波数オフセットを吸収できるように分周比を決定すると、特許文献2に開示されたPLL周波数シンセサイザでは第3の制約条件である1/7MHzの周波数シフトに対応することができなくなる。第3の制約条件を満足する為には、さらにサブループ17を一系統増やす必要があり、制御ループの構成が複雑になるという問題があった。
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、チャンネル周波数が整数と分数との和で表現される複雑な周波数に適合可能なPLL周波数シンセサイザを提供することを目的とする。
上記課題を解決する為、本発明のPLL周波数シンセサイザは、基準発振周波数を出力する基準発振器と、前記基準発振周波数を第1の比較周波数に変換して出力する第1の逓倍分周器と、前記基準発振周波数を第2の比較周波数に変換して出力する第2の逓倍分周器と、第1の位相比較器,第1のループフィルタ,第1の電圧制御発振器,周波数混合器及び第1の分周器を有するメインループと、第2の位相比較器,第2のループフィルタ,第2の電圧制御発振器,第2の分周器を有するサブループとを有し、前記メインループは、第1の位相比較器が、前記第1の比較周波数及び前記第1の分周器から出力される周波数の位相差に応じた出力電圧を前記第1のループフィルタ経由で前記第1の電圧制御発振器に供給し、前記第1の電圧制御発振器が、供給された前記出力電圧に応じた第1の出力周波数として出力し、前記周波数混合器が、前記第1の出力周波数と前記サブループから出力される第2の出力周波数との差分周波数を出力し、前記第1の分周器が、前記差分周波数を第1の分周数で分周した周波数を出力し、前記サブループは、第2の位相比較器が、前記第2の比較周波数及び前記第2の分周器から出力される周波数の位相差に応じた出力電圧を前記第2のループフィルタ経由で前記第2の電圧制御発振器に供給し、前記第2の電圧制御発振器が、供給された前記出力電圧に応じた前記第2の出力周波数として出力し、前記第2の分周器が、前記第2の出力周波数を第2の分周数で分周した周波数を出力し、前記第1の逓倍分周器のパラメータは、前記基準発振周波数及び前記第1の出力周波数の周波数ステップの最大公約数が前記第1の逓倍分周器から前記第1の比較周波数として出力されるように設定され、前記第1の分周器のパラメータ及び前記差分周波数は、前記メインループが安定に収束したときに、第1の分周器から出力される周波数が前記第1の比較周波数と同じになるように設定され、前記第2の出力周波数は、前記第1の出力周波数から前記差分周波数を減算した周波数に設定され、前記第2の逓倍分周器のパラメータは、整数部分と分数部分とを有する前記第2の出力周波数の分数部分が前記第2の逓倍分周器から前記第2の比較周波数として出力されるように設定され、前記第2の分周器のパラメータは、前記サブループが安定に収束したときに、第2の分周器から出力される周波数が前記第2の比較周波数と同じになるように設定されることを特徴とする。
本発明では、メインループ及びサブループの2つの制御ループを持ち、メインループで整数部分の比較周波数を受け持ち、サブループで分数部分の比較周波数を受け持つことで、チャンネル周波数が整数と分数との和で表現される複雑な周波数に適合可能なPLL周波数シンセサイザを実現できる。
なお、本発明の構成要素、表現、構成要素の任意の組合せを、方法、装置、システム、コンピュータプログラム、記録媒体、データ構造などに適用したものも本発明の態様として有効である。
本発明によれば、チャンネル周波数が整数と分数との和で表現される複雑な周波数に適合可能なPLL周波数シンセサイザを提供できる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を、以下の実施例に基づき図面を参照しつつ説明していく。なお、本実施例ではPLL周波数シンセサイザを地上デジタルテレビジョン放送用の周波数変換器のローカル信号源に適用する例を説明するが、この例に限らない。
地上デジタルテレビジョン放送に適合する為のローカル信号源の周波数は13チャンネルから52チャンネルまでの周波数が以下の表1のようになる。
Figure 0004464346
表1の周波数関係には、第1の制約条件としてのチャンネル間隔6MHz、第2の制約条件としての周波数オフセット37.15MHz、第3の制約条件としての周波数シフト1/7MHzが含まれている。ここでは、13チャンネル(CH13)を例に挙げて具体的に説明する。
表1の13チャンネルのローカル周波数fLO(CH13)は以下の式(1)で表される。
LO(CH13)=473+37.15+1/7[MHz]・・・(1)
ここでは、式(1)の右辺の第2項の37.15MHzについて、1MHz以上の周波数をA、1MHz以下の周波数をBとおき、A+Bの和の形で表せるように分離する。これらA,Bの2項を式(1)の右辺の他の項とそれぞれ結合させると、式(1)は式(2)のように表すことができる。
LO(CH13) =473+37+0.15+1/7
=(473+37)+(0.15+1/7)
=510+41/140[MHz]・・・(2)
PLL周波数シンセサイザは、式(2)の第1項である510MHzをメインループで吸収し、式(2)の第2項である41/140MHzをサブループで吸収するようにメインループおよびサブループのパラメータを決定し、制御ループを構成する。
以上のように、1MHzを単位とすると、ローカル信号源の周波数は整数と分数との和の形で記述することができる。したがって、PLL周波数シンセサイザはメインループでローカル周波数の整数部分を設定し、サブループでローカル周波数の分数部分を設定するようにすればよい。これにより、上記3つの制約条件を2つに縮退させることが可能となった為、2つの制御ループでPLL周波数シンセサイザを構成する準備は整った。
図1は本発明のPLL周波数シンセサイザの一例を示すブロック図である。図1のPLL周波数シンセサイザは、基準発振器1,第1の逓倍分周器2,第2の逓倍分周器3,メインループ10及びサブループ15から構成される。
基準発振器1は、基準周波数を第1の逓倍分周器2,第2の逓倍分周器3に出力する。第1の逓倍分周器2は、基準発振器1の出力を逓倍あるいは分周して入力周波数の(S/R:S,Rは正の整数)倍の周波数を出力する。第2の逓倍分周器3は、第1の逓倍分周器2と同様、基準発振器1の出力を逓倍あるいは分周して入力周波数の(S/R:S,Rは正の整数)倍の周波数を出力する。
メインループ10は、第1の位相比較器4,第1のループフィルタ5,第1のVCO(電圧制御発振器)6,周波数混合器7,ローパスフィルタ8,入力周波数をN(正の整数)分周する第1の分周器9から構成されている。また、サブループ15は、第2の位相比較器11,第2のループフィルタ12,第2のVCO13,入力周波数をN(正の整数)分周する第2の分周器14から構成されている。
次に、本発明のPLL周波数シンセサイザの動作について説明する。水晶発振器またはルビジウム発振器等で構成される基準発振器1は、10MHzの基準発振周波数foscを出力する。10MHzの基準発振周波数foscは2分配され、一方が逓倍分周器2に、もう一方が逓倍分周器3に接続される。
逓倍分周器2は、入力周波数をS/R倍して出力する回路である。したがって、出力周波数fと基準発振周波数foscとの間には式(3)の関係がある。
=(S/R)×fosc・・・(3)
逓倍分周器2の出力はメインループ10に入力される。位相比較器4は周波数f及びf1cの2つの周波数の入力信号の位相差を検出し、その位相差に比例した出力電圧を出力する。位相比較器4の出力はループフィルタ5により平滑化され、VCO6の制御電圧となる。
VCO6は、制御電圧に比例した発振周波数fLOの信号を出力する。周波数混合器7は、VCO6から出力される周波数fLOの出力信号と、サブループ15から出力される周波数fSUBの出力信号とが入力される。周波数混合器7は、周波数fLOと周波数fSUBとの差成分である周波数fIFの信号を出力する。
周波数混合器7から出力される信号はローパスフィルタ8により不要な高周波成分が除去され、分周器9によってN分周されて周波数f1Cの信号となる。分周器9は任意の正の整数Nを設定して、分周比をプログラムすることが可能な機能を持つ。
ここで、メインループ10が安定に収束すると、周波数f及びf1cは同じ周波数となり、周波数fLO及びfSUBと周波数fIFとの間に以下の式(4)の関係が成立する。なお、実際には周波数混合器7から差成分の信号の他に和成分の信号も出力される。しかし、和成分の信号はローパスフィルタ8により除去されるので、ここでは考慮しないこととする。
IF=fLO−fSUB・・・(4)
また、基準発振器1から出力されたもう一方の信号は逓倍分周器3に接続されている。逓倍分周器3は、入力周波数をS/R倍して出力する回路である。したがって、出力周波数fと基準発振周波数foscとの間には、式(5)の関係がある。
=(S/R)×fosc・・・(5)
逓倍分周器3の出力はサブループ15に入力される。位相比較器11は周波数f及びf2cの2つの周波数の入力信号の位相差を検出し、その位相差に比例した出力電圧を出力する。位相比較器11の出力はループフィルタ12により平滑化され、VCO13の制御電圧となる。
VCO13は、制御電圧に比例した発振周波数fSUBの信号を出力する。VCO13から出力される周波数fSUBの出力信号は、一方がメインループ10内の周波数混合器7に、もう一方が分周器14に接続される。分周器14は、VCO13から出力された信号をN分周して周波数f2Cの信号とする。分周器14は任意の正の整数Nを設定して、分周比をプログラムすることが可能な機能を持つ。ここで、サブループ15が安定に収束すると、周波数f及びf2cは同じ周波数となる。
次に、本発明のPLL周波数シンセサイザを地上デジタルテレビジョン放送用の周波数変換器のローカル信号源に適合させる為のパラメータの設定方法について説明する。
図2は、本発明のPLL周波数シンセサイザを地上デジタルテレビジョン放送用の周波数変換器のローカル信号源に適合させる為のパラメータの設定方法を表した一例のフローチャートである。
ステップS1では、第1の制約条件(6MHzの周波数ステップ)及び第4の制約条件(10MHzの基準発振器)からメインループ10の比較周波数fを決定する。第1の制約条件から、比較周波数fは6MHzの約数である必要がある。また、第4の制約条件から比較周波数fは10MHzの約数である必要がある。
したがって、比較周波数fは6MHzと10MHzとの公約数である必要がある。比較周波数fが低いと周波数安定度が劣化するので、ここでは、6MHzと10MHzとの最大公約数である2MHzを比較周波数fに選ぶ。ステップS1で決定されたパラメータは、比較周波数f=2MHz,基準発振周波数fosc=10MHzとなる。
次に、ステップS2では第1の逓倍分周器2の逓倍比S及び分周比Rを決定する。第1の逓倍分周器2の逓倍比S及び分周比Rは、ステップS1で得られた比較周波数f=2MHz,基準発振周波数fosc=10MHzを式(3)に代入して決定される。
このとき、第1の逓倍分周器2の逓倍比S/分周比Rは、約分して出来るだけ簡単な整数比にすると、逓倍比S/分周比R=1/5から逓倍比S=1及び分周比R=5となる。
次に、ステップS3ではメインループ10の分周数N,周波数fIFを決定する。メインループ10が安定に収束すると、比較周波数fと周波数f1cとは同じ周波数となるため、周波数f1c=2MHzである。また、周波数fIFとf1cとはf1C=(1/N)×fIFの関係を成立させる必要がある為、周波数fIF=N×2MHzとなる。
ここで、メインループ10の分周数N及び周波数fIFの決定には、ある程度の自由度があるので、13チャンネルのときの値として分周数N=50及び周波数fIF=100MHzを仮に決める。なお、13チャンネルから52チャンネルまでの全てのチャンネルで、周波数fIF=N×2MHzを満たす分周数Nが存在する必要があるが、これについては後述する。
次に、ステップS4ではサブループ15の出力周波数fSUBを決定する。出力周波数fSUBを決定する為の式(6)は、上記した式(2)を式(4)に代入して整理することにより得られる。
SUB=510+41/140−fIF・・・(6)
以下の式(7)は、式(6)にステップS3で決定した周波数fIF=100MHzを代入することにより得られる。
SUB=410+41/140[MHz]・・・(7)
次に、ステップS5ではサブループ15の比較周波数f,分周数N,第2の逓倍分周器3の逓倍比S及び分周比Rを決定する。上記した式(7)の第2項である41/140MHzをサブループ15で吸収する必要があることからサブループ15の比較周波数fは41/140MHzとする。
比較周波数fは41/140MHzの約数であればよい。比較周波数fが低いと周波数安定度が劣化するので、ここでは、最大数である41/140MHzを比較周波数fに選ぶ。サブループ15が安定に収束すると、比較周波数fと周波数f2cとは同じ周波数となる為、周波数f2c=41/140MHzである。周波数fSUBとf2cとは、f2C=(1/N)×fSUBの関係を成立させる必要がある為、分周数N=1401となる。
次に、第2の逓倍分周器3の逓倍比S及び分周比Rは、比較周波数f=41/140MHz,基準発振周波数fosc=10MHzを式(5)に代入して決定される。ステップS5で、サブループ15の比較周波数fを41/140MHzとしたことにより、上記した式(2)の第2項である41/140MHzはサブループ15で吸収される。
以上、ステップS1〜S5に示したパラメータの設定方法では、4つの制約条件を満足するPLL周波数シンセサイザのパラメータが求まった。以下、13チャンネルを出力するためのパラメータを表2にまとめて示す。
Figure 0004464346
13チャンネル以外のチャンネルについても、上記したパラメータの設定方法により同様に決定することができる。13チャンネル〜52チャンネルまでの全てのチャンネルのパラメータの値を図3に示す。図3は、本発明のPLL周波数シンセサイザを地上デジタルテレビジョン放送用の周波数変換器のローカル信号源に適合させる為のパラメータの設定を表した一例の図である。
なお、図3では表2に示した13チャンネルのパラメータと相違する部分だけを示している。図3から分かるように、チャンネル周波数はメインループ10にある第1の分周器9の分周数N(正の整数)を変更することにより設定する。
以上、地上デジタルテレビジョン放送用の例では1MHzを単位とすることにより、PLL周波数シンセサイザの出力周波数を整数部分と分数部分との和の形式で表現することができた。他の無線通信機器等の機器に適用する場合には1MHzに相当する単位を10MHzや100KHz、10KHzなど、適切な値を選定することにより、所望のチャンネル周波数を整数部分と分数部分との和の形式に変換して、本発明を適用することができる。
実施例1では、サブループ15内の分周数Nを1401と決定したが、分周数Nの値が1401と比較的大きく位相雑音特性が劣化する懸念がある。実施例2では、サブループ15内の分周比を小さくして位相雑音特性を改善した例を説明する。
図4は、本発明のPLL周波数シンセサイザの一部構成を示したブロック図である。図4のPLL周波数シンセサイザは、図1のサブループ15の構成に、分周器16,サンプリングフェーズディテクタ17及びローパスフィルタ18を加えた構成となっている。
次に、本発明のPLL周波数シンセサイザの動作について説明する。なお、図1のPLL周波数シンセサイザと動作が同じ部分は説明を省略する。逓倍分周器3の出力は2分配され、一方が分周器16に、もう一方がサンプリングフェーズディテクタ17に接続される。
分周器16は、逓倍分周器3から出力された信号をN(正の整数)分周して周波数f2の信号を出力する。サンプリングフェーズディテクタ17は、逓倍分周器3から出力された周波数fSUBLの高次モード信号と、VCO13から出力される周波数fSUBの出力信号とを混合し、その差の周波数fSUBIFの信号を出力する。
このように、入力の一方を高次モード信号で動作させる周波数混合器をハーモニックス・ダウンコンバータと呼ぶ。ローパスフィルタ18は、高次モード成分が多重された信号から一番低い周波数成分を通過させるように機能する。ローパスフィルタ18は高次モード成分が多重された信号から一番低い周波数成分(基本波)を抽出して第2の分周器14に入力する。
図4のPLL周波数シンセサイザの特徴は、サンプリングフェーズディテクタ17の出力信号をバンドパスフィルタでなく、ローパスフィルタ18で抽出する点にある。
ローパスフィルタ18はバンドバスフィルタに比べて通過ロスが小さく、優れた広い帯域幅の減衰特性を有するフィルタが容易に実現可能である。この為、本発明のPLL周波数シンセサイザはスプリアス特性が向上する。
次に、図4のサブループ15の構成におけるパラメータの設定方法について説明する。ここでは、サンプリングフェーズディテクタ17を周波数fSUBLの3倍の高調波で動作させることを考える。このとき、周波数fSUBL,周波数fSUB及び周波数fSUBIFとの間には式(8)の関係がある。
SUBIF=fSUB−3・fSUBL・・・(8)
ループの平衡条件から周波数fSUBIFは比較周波数f2C(=41/140MHz)のN倍となることを考慮し、13チャンネルのパラメータを適用すれば以下の式(9)となる。式(9)を整理すると、式(10)が得られる。
(41/140)N=410+41/140−3・fSUBL・・・(9)
=1401−(420/41)・fSUBL・・・(10)
ここで、分周数Nは正の整数であるから、上記した式(10)の右辺も正の整数である。右辺が正の整数となる為には、右辺の第2項も正の整数であり、且つ1400以下の値となる必要がある。この条件を満たす周波数fSUBLは、41,82及び123の3つある。ここで、サブループ15内の分周数Nは出来るだけ小さい方が望ましいので、周波数fSUBLを123MHzに設定し、このときの分周数Nとして141を得る。
周波数fSUBLが123MHzと求まったので、周波数fSUBIFは式(8)から41+41/140MHzと求まる。さらに、分周器16の分周数Nは123MHzと41/140MHzとの比から420と求まる。
以下、13チャンネルを出力するための、第2の逓倍分周器3の分周比およびサブループ15のパラメータを表3にまとめて示す。
Figure 0004464346
13チャンネル以外のチャンネルについても、上記したパラメータの設定方法により同様に決定することができる。13チャンネル〜52チャンネルまでの全てのチャンネルのパラメータの値を図5に示す。図5は、本発明のPLL周波数シンセサイザを地上デジタルテレビジョン放送用の周波数変換器のローカル信号源に適合させる為のパラメータの設定を表した一例の図である。
図5において、サンプリングフェーズディテクタ(SPD)の動作モードの3又は7はサンプリングフェーズディテクタを3倍又は7倍の高調波で動作させることを意味する。なお、図5では表3に示した13チャンネルのパラメータと相違する部分だけを示している。
以上、図4の構成により、本発明のPLL周波数シンセサイザは、分周数Nの値が1401から141に大きく減少したので、位相雑音特性の改善が期待できる。
本発明の効果の一例として、地上デジタルテレビジョン放送の38チャンネルにおける位相雑音特性を図6に示す。図6は、本発明のPLL周波数シンセサイザの位相雑音特性を示す一例の図である。図6には、第5の制約条件の位相雑音レベルを併せて記載しているが、その制約条件を満足していることが分かる。さらに、10Hz〜1MHzの積分位相雑音も−56.09dBcであり、−50dBc以下という制約条件も満足している。
このように、本発明によれば多数の周波数制約条件を分離・統合して、必要最小限の制御ループ数で構成されるPLL周波数シンセサイザを提供することができる。また、本発明によれば制御ループ内をサンプリングフェーズディテクタとローパスフィルタとで構成することにより、制御ループ内における低位相雑音特性と低スプリアス特性とを実現したPLL周波数シンセサイザを提供することができる。
以上、本発明によれば周波数制約条件が厳しい地上デジタルテレビジョン放送用に適合したPLL周波数シンセサイザを提供可能である。本発明は、具体的に開示された実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
本発明のPLL周波数シンセサイザの一例を示すブロック図である。 本発明のPLL周波数シンセサイザを地上デジタルテレビジョン放送用の周波数変換器のローカル信号源に適合させる為のパラメータの設定方法を表した一例のフローチャートである。 本発明のPLL周波数シンセサイザを地上デジタルテレビジョン放送用の周波数変換器のローカル信号源に適合させる為のパラメータの設定を表した一例の図である。 本発明のPLL周波数シンセサイザの一部構成を示したブロック図である。 本発明のPLL周波数シンセサイザを地上デジタルテレビジョン放送用の周波数変換器のローカル信号源に適合させる為のパラメータの設定を表した一例の図である。 本発明のPLL周波数シンセサイザの位相雑音特性を示す一例の図である。 従来のPLL周波数シンセサイザの一例を示すブロック図である。 従来のPLL周波数シンセサイザの一例を示すブロック図である。
符号の説明
1 基準発振器
2 第1の逓倍分周器
3 第2の逓倍分周器
4 第1の位相比較器
5 第1のループフィルタ
6 第1のVCO(電圧制御発振器)
7 周波数混合器
8,18 LPF(ローパスフィルタ)
9 第1の分周器
10 メインループ
11 第2の位相比較器
12 第2のループフィルタ
13 第2のVCO
14 第2の分周器
15 サブループ
16 分周器
17 SPD(サンプリングフェーズディテクタ)

Claims (3)

  1. 基準発振周波数を出力する基準発振器と、
    前記基準発振周波数を第1の比較周波数に変換して出力する第1の逓倍分周器と、
    前記基準発振周波数を第2の比較周波数に変換して出力する第2の逓倍分周器と、
    第1の位相比較器,第1のループフィルタ,第1の電圧制御発振器,周波数混合器及び第1の分周器を有するメインループと、
    第2の位相比較器,第2のループフィルタ,第2の電圧制御発振器,第2の分周器を有するサブループと
    を有し、
    前記メインループは、第1の位相比較器が、前記第1の比較周波数及び前記第1の分周器から出力される周波数の位相差に応じた出力電圧を前記第1のループフィルタ経由で前記第1の電圧制御発振器に供給し、前記第1の電圧制御発振器が、供給された前記出力電圧に応じた第1の出力周波数として出力し、前記周波数混合器が、前記第1の出力周波数と前記サブループから出力される第2の出力周波数との差分周波数を出力し、前記第1の分周器が、前記差分周波数を第1の分周数で分周した周波数を出力し、
    前記サブループは、第2の位相比較器が、前記第2の比較周波数及び前記第2の分周器から出力される周波数の位相差に応じた出力電圧を前記第2のループフィルタ経由で前記第2の電圧制御発振器に供給し、前記第2の電圧制御発振器が、供給された前記出力電圧に応じた前記第2の出力周波数として出力し、前記第2の分周器が、前記第2の出力周波数を第2の分周数で分周した周波数を出力し、
    前記第1の逓倍分周器のパラメータは、前記基準発振周波数及び前記第1の出力周波数の周波数ステップの最大公約数が前記第1の逓倍分周器から前記第1の比較周波数として出力されるように設定され、
    前記第1の分周器のパラメータ及び前記差分周波数は、前記メインループが安定に収束したときに、第1の分周器から出力される周波数が前記第1の比較周波数と同じになるように設定され、
    前記第2の出力周波数は、前記第1の出力周波数から前記差分周波数を減算した周波数に設定され、
    前記第2の逓倍分周器のパラメータは、整数部分と分数部分とを有する前記第2の出力周波数の分数部分が前記第2の逓倍分周器から前記第2の比較周波数として出力されるように設定され、
    前記第2の分周器のパラメータは、前記サブループが安定に収束したときに、第2の分周器から出力される周波数が前記第2の比較周波数と同じになるように設定される
    ことを特徴とするPLL周波数シンセサイザ。
  2. 前記サブループは、更に、第3の分周器,ローパスフィルタ及びサンプリングフェーズディテクタを有し、前記第3の分周器が、前記第2の比較周波数を第3の分周数で分周した周波数を出力し、第2の位相比較器が、前記第3の分周器から出力される周波数及び前記第2の分周器から出力される周波数の位相差に応じた出力電圧を前記第2のループフィルタ経由で前記第2の電圧制御発振器に供給し、前記第2の電圧制御発振器が、供給された前記出力電圧に応じた前記第2の出力周波数として出力し、前記サンプリングフェーズディテクタが、ハーモニックス・ダウンコンバータとして動作し、前記第2の比較周波数の高次モード信号と前記第2の出力周波数とを混合して、その差の信号を出力し、前記ローパスフィルタが、前記サンプリングフェーズディテクタから出力された高次モード成分が多重された信号から一番低い周波数成分を抽出して前記第2の分周器に出力することを特徴とする請求項1記載のPLL周波数シンセサイザ。
  3. 前記基準発振周波数を10MHzとし、前記第1の比較周波数を2MHzとし、前記第2の比較周波数を41/140MHzとすることにより、地上デジタルテレビジョン放送用に適合した周波数を第1の出力周波数として出力することを特徴とする請求項1又は2記載のPLL周波数シンセサイザ。
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