以下に、本発明に係る遊技設備の実施例を図1乃至図12に基づいて説明する。
先ず、図1は本発明を適用した一例としての遊技設備(遊技システム)の全体構成を例示するもので、1は遊技設備(遊技システム)、2は中央管理装置、3は遊技店の島設備、4はカード発行機兼金額加算機、6は景品交換機、10は封入球式遊技機である。
遊技システム全体としての遊技設備1は、複数台の封入球式遊技機10,10,…が取り付けられた島設備3、前記封入球式遊技機10により遊技を行うためのカード(図略)を発行し、且つそのカードに金額を加算等するカード発行機兼金額加算機4と、遊技価値情報と景品との交換を行う景品交換機6と、前記各封入球式遊技機10,10,…等を集中的に管理する中央管理装置2とから全体の概略が構成されている。
前記カード発行機兼金額加算機4は、投入された金額に応じて遊技価値情報記憶媒体としての磁気カードやICカード等の前記カードを発行し、また、前記封入球式遊技機10により遊技を行うための有価価値情報(金額データ)を、前記カードに記憶ないしは加算するものである。
前記封入球式遊技機10は、前記カードに記憶されている金額データから変換される遊技球数データに基づき遊技が行えるもので、所定数の遊技球が封入されている。そのような封入球を遊技領域内へ順次発射するとともに、回収することにより、これらの封入球を循環使用して遊技を行うようにしたものである。
即ち、封入球式遊技機10は、図2に示すように、遊技機の基体を構成する後枠11の前部に前枠12を取り付けて、この前枠12に、遊技領域Gを構成する遊技盤(図略)を取り付けている。さらに、前枠12の前部に、遊技盤の前部を覆う透明板13を装着した透明板支持枠14と、この透明板支持枠14の下方に配設した開閉パネル15とをそれぞれ回動可能に取り付けている。
透明板支持枠14は、その中央上部に、遊技者の喫煙時の煙を回収する排煙口16を有している。また、前枠12の側部には、透明板支持枠14の開閉を閉状態に拘束する錠機構17が設けられている。そして、開閉パネル15には、上部左側に、遊技のための遊技価値情報が記憶されたカードが挿入されるカード挿入口18が設けられており、また、その右側に操作パネル19が設けられている。
この操作パネル19には、発射調整釦21,22、停止釦23、購入釦24、中断釦25および精算釦26がそれぞれ設けられている。即ち、発射調整釦21,22は、遊技球の発射の強弱を調整するもので、停止釦23は、発射を中断するためのものであり、購入釦24は、カード挿入口18に挿入されたカードの有価価値情報(金額データ)を遊技価値情報(遊技球数データ、即ち、実施例では持ち球数)に変換するものである。また、中断釦25は、遊技を中断する際に一次的に遊技を中断するとともにカードを排出させるものであり、精算釦26は、遊技を終了する際に未使用分の金額データや終了時における持ち球数をカードに記憶させてから排出させるものである。
さらに、これらの各釦の側部には、残高表示器27および持ち球数表示器28が設けられている。即ち、残高表示器27は、金額データの残高を表示するもので、持ち球数表示器28は、遊技球数データを表示するものである。また、開閉パネル15の略中央部には、赤外線センサ等からなる人体検出センサ29が設けられている。この人体検出センサ29により、遊技者の有無が検出される。即ち、この人体検出センサ29は、遊技を継続した状態で遊技者が封入球式遊技機10から離れてしまった際に、遊技を強制的に停止させるために設けられたものである。これにより、一人の遊技者が封入球式遊技機10を複数台使用することが防止される。なお、開閉パネル15の人体検出センサ29の下方には、灰皿31とトレイ32が設けられている。
そして、図示例では、前記透明板支持枠14の右側上部に、封入球式遊技機10に使用できるカードの種別を表示する使用可能カード表示部33を設けている。この使用可能カード表示部33は、図示例では、上下方向に4個並んだものであり、例えば、上方から下方に、女性用表示部34、老人(高齢者)用表示部35、メンバー用表示部36、ゴールド(顧客)用表示部37が順に並べられている。
なお、この使用可能カード表示部33の表示は、以上のような女性用表示部34、老人用表示部35、メンバー用表示部36、ゴールド用表示部37にそれぞれ内蔵された図示しないランプの点灯や点滅等により行われる。従って、封入球式遊技機10は、例えば、女性用表示部34が点灯または点滅状態の場合には女性専用台となり、老人用表示部35が点灯または点滅状態の場合には老人専用台となる。また、メンバー用表示部36が点灯または点滅状態の場合には顧客専用台または顧客優先台となり、ゴールド用表示部37が点灯または点滅状態の場合には顧客専用台または顧客優先台等となる。
ここで、前記遊技領域G内に発射された遊技球のうち、その遊技領域Gに設けられている特定部位を通過ないしはその特定部位に入賞した遊技球をセーフ球と呼ぶ。また、遊技領域Gの特定部位を避けて前記遊技盤の下方まで落下させられた遊技球をアウト球と呼ぶ。さらに、発射された遊技球が遊技領域Gに至らずに戻ってきた場合の遊技球をファール球と呼ぶ。
ところで、以上の封入球式遊技機10においては、図示しないが、前記カード挿入口18に合致するカードリーダ・ライタが内蔵されるとともに、その側部に、遊技球を発射するための発射装置が内蔵されている。さらに、図示しないが、遊技制御装置、カード制御装置、発射制御装置、封入球制御装置も内蔵されている。
カード制御装置は、購入釦24、中断釦25および精算釦26からの信号が入力されるとともに、残高表示器27や持ち球数表示器28を制御し、且つカードリーダ・ライタにおける有価価値情報や遊技球数データあるいは中断情報等の読み書きを制御する。そして、カードリーダ・ライタへのカードの挿入により、そのカードに記憶されている有価価値情報に基づいて、残高表示部27に残高を表示し、また、購入釦24からの信号に基づき購入信号(例えば、1信号に対し25個として)を封入球制御装置へ出力する。また、中断釦25からの信号に基づき中断信号を封入球制御装置へ出力し、さらに、精算釦26からの信号に基づき精算信号を封入球制御装置へ出力する。
また、カード制御装置は、封入球制御装置からの賞球数信号(例えば、7個あるいは13個等)に基づいて、持ち球数表示器28において加算表示を行い、発射信号(この信号は、発射球1個について1信号が出力される)に基づき持ち球数表示器28において減算表示を行う。さらに、ファール信号(この信号は、ファール球1個について1信号が出力される)に基づき持ち球数表示器28において加算表示を行う。さらに、カード制御装置においては、封入球制御装置から精算許可信号が入力された際に、カードに残高および持ち球数を書き込んだ後、そのカードを排出し、封入球制御装置から精算不許可信号が入力された場合には、カードを保持した状態で警告を発する。
従って、以上のカード制御装置を備える封入球式遊技機10において、遊技機内に読み込んだカードデータの記憶部が、遊技機の遊技可能条件としての遊技価値情報を記憶する遊技価値情報記憶手段となっているとともに、カードの使用状態を記憶する使用履歴記憶手段となっており、さらに、カードの識別情報を記憶する記憶媒体識別情報記憶手段(以下、カード識別情報記憶手段と呼ぶ)ともなっている。
そして、カード制御装置には、カード識別情報記憶手段に記憶された識別可能な情報に基づきカードを識別する遊技価値情報記憶媒体識別手段(以下、カード識別手段と呼ぶ)が含まれるとともに、そのカード識別手段により識別された特定識別情報に基づき遊技を許可する特定記憶媒体遊技許可手段(以下、特定カード遊技許可手段と呼ぶ)も含まれている。さらに、特定カード遊技許可手段による遊技許可状態において、カード識別手段による特定のカードであることの識別情報に基づき報知を行う特定遊技価値情報記憶媒体遊技報知手段(以下、特定カード遊技報知手段と呼ぶ)も含まれている。即ち、この特定カード遊技報知手段は、実施例では、前記使用可能カード表示部33である。
また、前述したようにカード制御装置に電気的に接続されている封入球制御装置には、他に、遊技制御装置と、遊技店に設置されている前記中央管理装置2とが電気的に接続されている。そして、封入球制御装置には、ファールセンサからのファール信号、発射センサからの発射信号、セーフセンサからのセーフ信号、アウトセンサからのアウト信号、遊技制御装置からのセーフ球に対して設定された賞球数データ信号、カード制御装置からの精算信号、購入信号、中断信号、中央管理装置2の適宜箇所に設けられた解除スイッチからの解除信号がそれぞれ入力される。また、この封入球制御装置は、カード制御装置へ、精算許可信号、精算不許可信号、発射信号、ファール信号、賞球数信号、購入球数信号を出力し、また、中央管理装置2に対して、管理データとしての賞品球数信号や、回収球数信号を出力する。
また、以上のように構成された遊技設備1において遊技を行うために使用される前記カードには、金額データ記憶領域、球貸し球数データ記憶領域、賞球球数データ記憶領域、景品専用データ記憶領域および貯球データ記憶領域がそれぞれ設けられており、これらの各領域には、最終記録がなされた日付を記憶する日付記憶領域がそれぞれ設けられている。
なお、金額データ記憶領域には、前記カード発行機兼金額加算機4において、投入された金額に基づいて有価価値情報(金額データ)が加算・記録される。球貸し球数データ記憶領域には、前記封入球式遊技機10に挿入された状態において、前記購入釦24が操作されることにより前記金額データから変換された遊技価値情報、即ち、遊技球数データが記憶される。賞球球数データ記憶領域には、遊技の結果付与された(払い出された)遊技球数データが記憶される。景品専用データ記憶領域には、所定の条件のもとに、前記球貸し球数データ記憶領域および/または前記賞球球数データ記憶領域のデータが移動記憶される。貯球データ記憶領域には、前記景品交換機8に挿入された状態において、その貯球釦が操作されることにより前記景品専用データ記憶領域のデータが移動記憶される。
従って、以上のカードの記憶部は、遊技機の遊技可能条件としての遊技価値情報を記憶する遊技価値情報記憶手段となっているとともに、カードの使用状態を記憶する使用履歴記憶手段となっており、さらに、カードの識別情報を記憶する記憶媒体識別情報記憶手段(以下、カード識別情報記憶手段と呼ぶ)ともなっている。
次に、前記カード発行機兼金額加算機4は、図3に示すように、投入金額表示部41、サブカード選択釦42、メインカード選択釦43、女性カード選択釦44、老人カード選択釦45、メンバーズカード選択釦46、金額選択釦群47、硬貨投入口48、カード発行釦51、金額加算釦52、カード加算釦53、紙幣挿入口54、紙幣返却口55、硬貨返却口56、カード挿入・排出口57、識別情報入力部58を備えている。
即ち、図示例において、カード発行機兼金額加算機4には、最上部左側に、投入された金額を表示する投入金額表示部41が設けられ、その右側に、補助的な遊技価値情報記憶媒体としてのサブカードの発行を選択するためのサブカード選択釦42が設けられ、さらにその右側に、遊技価値情報記憶媒体としてのメインカードの発行を選択するためのメインカード選択釦43が設けられている。
そして、図示例では、メインカード選択釦43の下方に、横一列に並べて左から右へ女性カード選択釦44、老人カード選択釦45、メンバーズカード選択釦46が順に設けられている。なお、女性カード選択釦44を押すことで、女性カードの発行要求が出され、老人カード選択釦45を押すことで、老人カードの発行要求が出され、メンバーズカード選択釦46を押すことで、メンバーズカードの発行要求が出される。
これら最上部の投入金額表示部41、サブカード選択釦42およびメインカード選択釦43(その下方に並ぶ前記女性カード選択釦44、老人カード選択釦45、メンバーズカード選択釦46も含む)の下方に沿うようにして、加算する金額を選択するための横一列状態で複数(図示では6個)並んだ金額選択釦群47が設けられている。
そして、この金額選択釦群47の下方には、左側に、投入する硬貨を入れる硬貨投入口48が設けられ、その右側には、選択したカードを発行するためのカード発行釦51と、投入金額を加算するための金額加算釦52と、後述するようにしてカードデータを加算するためのカード加算釦53とが順に設けられている。また、硬貨投入口48の下方には、投入する紙幣を入れる紙幣挿入口54と、投入した紙幣を返却するための紙幣返却口55と、投入した硬貨を返却するための硬貨返却口56とが順に設けられている。
さらに、前記金額加算釦52およびカード加算釦53の下方には、カードの挿入および排出を行うためのカード挿入・排出口57が設けられており、その下方に、発行するカードの識別情報を入力するためのテンキー形式等による識別情報入力手段としての識別情報入力部58が設けられている。
従って、以上のカード発行機兼金額加算機4は、メインカード選択釦43およびサブカード選択釦42に加えて、特定の識別情報を持った女性カード、老人カードおよびメンバーズカードの発行を選択するための女性カード選択釦44、老人カード選択釦45およびメンバーズカード選択釦46を有して、各種カードを発行できる遊技価値情報記憶媒体発行手段(以下、カード発行手段と呼ぶ)を備えたものである。そして、カードの識別情報等を記憶する記憶媒体識別情報記憶手段(以下、カード識別情報記憶手段と呼ぶ)も備えている。
さらに、このカード発行機兼金額加算機4は、カード加算釦53を有することから、後述するようにカード加算機能も持ったものであり、即ち、メインカードおよびサブカードに記憶された遊技価値情報を読み取る遊技価値情報読み取り手段と、その読み取られた複数の遊技価値情報を加算する遊技価値情報加算手段とを含むとともに、その加算された遊技価値情報をメインカードに記憶させて、遊技価値情報を統合したメインカードを排出する一方、使用済みのサブカードを回収する遊技価値情報記憶媒体統合手段を備えたものである。遊技価値情報読み取り手段は、メインカードに記憶された遊技価値情報とサブカードに記憶された遊技価値情報を読み取るものである。この遊技価値情報加算手段は、メインカードおよびサブカードの使用状態を記憶する使用履歴記憶手段の記憶内容も加算するものである。
そして、カード発行機兼金額加算機4は、カード識別情報記憶手段に記憶された識別可能な情報に基づきカードを識別する遊技価値情報記憶媒体識別手段(以下、カード識別手段と呼ぶ)を備えるとともに、このカード識別手段により識別された特定識別情報に基づき遊技者に付与する特典を複数段階に変化させる特典変化手段を備えている。また、所定の遊技履歴に基づきカードの識別情報を変更する記憶媒体識別情報変更手段(以下、カード識別情報変更手段と呼ぶ)も備えている。
次に、前記景品交換機6は、図4に示すように、景品表示部61、景品種別選択釦62、景品選択釦63、カード情報表示部64、景品数量表示部65、不足表示部66、補填確認釦67、カード挿入・排出口68、貯球釦69、景品交換釦71、景品交換終了釦72、第1変換釦73、第2変換釦74、第3変換釦75、景品数量選択釦76、景品排出口77、レシート発行口78を備えている。
即ち、図示例において、景品交換機6には、最上部に複数(図示では上下2段でAからJまでの10個)の景品表示部61が設けられ、その下方に沿うようにして、左端の景品種別選択釦62と、その右側に一列状態となる複数(図示では前記AからJまでの10個)の景品選択釦63が設けられている。そして、これらの下方には、後述するカード挿入・排出口68に挿入されたカードに記憶されている景品交換に供される遊技価値情報を表示するカード情報表示部64が左側に設けられ、その右隣に、景品数量を表示する景品数量表示部65が設けられている。
さらに、この景品数量表示部65の右側には、選択された景品との交換に要する遊技価値情報と前記カードに記憶されている遊技価値情報との比較により、カードに記憶されている遊技価値情報が少ない場合にその結果を表示する不足表示部66が設けられ、その右隣に、景品交換時の不足分をカードに記憶されている他の遊技価値情報から補填させるための補填確認釦67が設けられている。また、前記カード情報表示部64の下方には、前記カードが挿入・排出されるカード挿入・排出口68が設けられて、その右側に、前記カードに記憶されている遊技価値情報を景品交換せずに後日の遊技のために貯留する処置を行うための貯球釦69と、景品交換を実行させるための景品交換釦71と、景品交換を終了するための景品交換終了釦72が順に設けられている。
そして、前記カード挿入・排出口68の下方には、景品交換用の遊技価値情報の選択を行うためのものであって、全数交換用の第1変換釦73と、景品専用データと賞球によって得られた遊技価値情報とを交換する第2変換釦74と、景品専用データのみの交換を行うための第3変換釦75が左から順に設けられている。さらに、これらの右側であって、前記貯球釦69、景品交換釦71、景品交換終了釦72の下方には、横1列状態となって景品数を指定する複数(図示では1から10までの10個)の景品数量選択釦76が設けられている。また、以上の景品交換機6の下部には、交換した景品を取り出す景品排出口77が設けられており、図示例ではその左端部側の上方に、選択された景品がこの景品交換機6によっては取り扱えない物品である場合に、景品に代えてレシートを発行するレシート発行口78が設けられている。
以上の景品交換機6は、カードの識別情報を記憶する記憶媒体識別情報記憶手段(以下、カード識別情報記憶手段と呼ぶ)を備えるとともに、そのカード識別情報記憶手段に記憶された識別可能な情報に基づきカードを識別する遊技価値情報記憶媒体識別手段(以下、カード識別手段と呼ぶ)を備えている。そして、カード識別手段により識別された特定識別情報に基づき遊技者に付与する特典を複数段階に変化させる特典変化手段も備えている。
図5は遊技設備1において行われる各処理を示すゼネラルフローチャートであり、遊技設備1による制御が開始されると、サブルーチンとして設定されている以下の各制御が、リセット割り込み動作による時分割処理によって実行される。
即ち、前記各サブルーチンは、前記カード発行機兼金額加算機4におけるカード発行についての制御を行うカード発行制御(ステップS1)、同じく前記カード発行機兼金額加算機4におけるカードデータの金額加算についての制御を行うカード金額加算制御(ステップS2)、遊技開始条件の判断や前記封入球式遊技機10の遊技を制御する遊技機制御(ステップS3)、前記景品交換機6による景品交換時におけるカードデータの制御を行う景品交換制御(ステップS4)、管理情報についての制御を行う管理制御(ステップS5)である。
以上の各サブルーチンとして設定された各制御について以下に詳細に説明する。始めに、前記カード発行機兼金額加算機4の前記遊技価値情報記憶媒体発行手段および前記カード識別情報記憶手段によるカード発行制御(ステップS1)については、図6に示したフローチャートのように、先ず、ステップS101において、所定金額が投入されたか否かが判断される。ここで、所定金額とは、カード発行のための保証金である。
このステップS101において、前記硬貨投入口48、紙幣挿入口54に投入された金額が、カード発行のための保証金としての所定金額、例えば、1000円に満たないと判断された場合には、メインルーチンへ戻り、また、1000円であると判断された場合には、ステップS102へ進む。このステップS102においては、前記メインカード選択釦43の選択操作と前記女性カード選択釦44の選択操作および前記カード発行釦51の操作を条件とする女性カード(メインカード)発行要求の有無が判断される。
このステップS102において、女性カード発行要求が無し(メインカード選択釦43およびカード発行釦51は押されているが、女性カード選択釦44が押されていない)と判断された場合には、次のステップ103において、前記メインカード選択釦43と前記老人カード選択釦45および前記カード発行釦51の操作の有無を条件とする老人カード(メインカード)発行要求の有無が判断される。このステップ103において、老人カード発行要求が無し(メインカード選択釦43およびカード発行釦51は押されているが、老人カード選択釦45が押されていない)と判断された場合には、次のステップS104において、前記メインカード選択釦43と前記メンバーズカード選択釦46および前記カード発行釦51の操作の有無を条件とするメンバーズカード(メインカード)発行要求の有無が判断される。
このステップ104において、メンバーズカード発行要求が無し(メインカード選択釦43およびカード発行釦51は押されているが、メンバーズカード選択釦46が押されていない)と判断された場合には、一般カードの発行要求があることであり、次のステップS107において、一般カードの発行が指令される。即ち、このステップS107においては、発行日を入力してから、一般カード発行を指令した後、メインルーチンへ戻る。こうして、前記カード挿入・排出口57から一般カード(メインカード)が発行される。
また、前記ステップS102において、女性カード発行要求が有る(メインカード選択釦43、女性カード選択釦44およびカード発行釦51が押されている)と判断された場合には、ステップS105において、女性カードの発行承認の有無が判断される。即ち、このステップS105においては、誤ってカードを発行しないように、予め遊技店へ申請しておくことを条件として、例えば、前記中央管理装置2からの許可信号や、店でデータを書き込んだカードを渡して前記カード挿入・排出口57に挿入しておいたり、あるいは、店で渡された特殊コインを前記硬貨投入口48に投入する等して、女性カードの発行承認の有無が判断される。
このステップS105において、女性カードの発行承認が有ると判断された場合には、次のステップS106において、前記識別情報入力部58の操作によるカード識別情報やカードを購入する女性の生年月日等の所定情報を、前記カード識別情報記憶手段により書き込む。そして、前記ステップS107に進んで、前述と同様に、発行日を入力してから、カード発行を指令した後、メインルーチンへ戻る。こうして、前記カード挿入・排出口57から女性カード(メインカード)が発行される。
また、前記ステップS103において、老人カード発行要求が有る(メインカード選択釦43、老人カード選択釦45およびカード発行釦51が押されている)と判断された場合には、前記ステップS105において、老人カードの発行承認の有無が判断される。このステップS105において、前述と同様に、例えば、前記中央管理装置2からの許可信号や、店でデータを書き込んだカードや、店で渡された特殊コイン等の有無を条件として、老人カードの発行承認が有ると判断された場合には、前記ステップS106において、前記識別情報入力部58の操作によるカード識別情報やカードを購入する老人の生年月日等の所定情報を、前記カード識別情報記憶手段により書き込む。そして、前記ステップS107に進んで、前述と同様に、発行日を入力してから、カード発行を指令した後、メインルーチンへ戻る。こうして、前記カード挿入・排出口57から老人カード(メインカード)が発行される。
また、前記ステップS104において、メンバーズカード発行要求が有る(メインカード選択釦43、メンバーズカード選択釦46およびカード発行釦51が押されている)と判断された場合には、前記ステップS105において、メンバーズカードの発行承認の有無が判断される。このステップS105において、前述と同様に、例えば、前記中央管理装置2からの許可信号や、店でデータを書き込んだカードや、店で渡された特殊コイン等の有無を条件として、メンバーズカードの発行承認が有ると判断された場合には、前記ステップS106において、前記識別情報入力部58の操作によるカード識別情報やカードを購入する顧客の生年月日等の所定情報を、前記カード識別情報記憶手段により書き込む。そして、前記ステップS107に進んで、前述と同様に、発行日を入力してから、カード発行を指令した後、メインルーチンへ戻る。こうして、前記カード挿入・排出口57からメンバーズカード(メインカード)が発行される。
また、前記ステップS105において、前記女性カードの発行承認が無し、前記老人カードの発行承認が無し、メンバーズカードの発行承認が無しとそれぞれ判断された場合には、ステップS108において、そのエラー内容の報知を行う。このエラー報知は、前記カード発行機兼金額加算機4に備えた図示しないスピーカーやランプ等の表示部によって、音声合成音の発生やランプの点灯・点滅等により行う。その後、次のステップS109に進んで、前記紙幣返却口55、硬貨返却口56から投入金額(例えば、前記1000円等)を返却した後、メインルーチンへ戻る。
次に、前記カード発行機兼金額加算機4の前記遊技価値情報読み取り手段、前記遊技価値情報加算手段、前記カード識別情報記憶手段、前記カード識別手段および前記カード識別情報変更手段等によるカード金額加算制御(ステップS2)については、図7に示したフローチャートのように、先ず、ステップS201において、前記カード挿入・排出口57にカードが挿入された時か否かが判断される。
このステップS201において、前記カード挿入・排出口57にカードが挿入された時ではないと判断された場合には、メインルーチンへ戻り、また、前記カード挿入・排出口57にカードが挿入された時であると判断された場合には、ステップS202において、前記遊技価値情報読み取り手段によって、挿入されたカードのデータの読み込みが行われる。なお、このデータの読み込みの際、カードに記憶された識別情報等も前記カード識別情報記憶手段に記憶される。そして、次のステップS203において、そのカードが一般カードであるか否かが判断される。なお、カードの識別は、前記カード識別手段により行われる。
このステップS203において、一般カードではないと判断された場合には、次のステップS204において、前記カード識別手段により老人カードであるか否かが判断される。このステップS204において、老人カードではないと判断された場合には、次のステップS205で、前記カード識別情報記憶手段に記憶された生年月日に基づく老人判定を行う。この老人判定は、例えば、65才以上を老人と判定するものである。この判定に基づいて、次のステップS206において、老人であると判断された場合には、ステップS207に進んで、前記カード識別情報変更手段によって、前記カード識別情報記憶手段に老人であることの識別情報を書き込んでから、ステップS208へ進む。
また、前記ステップS206において、老人ではないと判断された場合にも、次のステップS208へ進む。このステップS208においては、前記カード識別手段により顧客(メンバーズ)カードであるか否かが判断され、顧客カードであると判断された場合には、ステップS209へ進んで、顧客の資格に適合しているか否かが判断される。即ち、このステップS209においては、顧客の資格に適合しているか否かがカードの使用履歴(例えば、月間来店日数、月間球貸し金額等)に基づき判定される。
また、前記ステップS208において、前記カード識別手段により顧客カードではないと判断された場合には、そのカードは女性カードであり、次のステップS211へ進んで、前述と同様に、例えば、月間来店日数、月間球貸し金額等、カードの使用履歴に基づいて、顧客の資格に適合しているか否かが判断される。このステップS211において、顧客資格に適合していないと判断された場合には、次のステップS213において、その女性カードに所定の金額加算処理を行った後、メインルーチンへ戻る。
また、前記ステップS211において、顧客資格に適合していると判断された場合には、ステップS212へ進んで、前記カード識別情報変更手段によって、前記カード識別情報記憶手段に顧客であることの識別情報を書き込む。その後、前述と同様に、前記ステップS213へ進んで、その変更された顧客カードに所定の金額加算処理を行った後、メインルーチンへ戻る。
また、前記ステップS209において、顧客資格に適合していると判断された場合には、前述と同様に、前記ステップS213へ進んで、その顧客カードに所定の金額加算処理を行った後、メインルーチンへ戻る。
また、前記ステップS209において、顧客資格に適合していないと判断された場合には、次のステップS210へ進んで、前記カード識別情報変更手段によって、前記カード識別情報記憶手段から顧客であることの識別情報を削除する。これにより、通常のメンバーズカードとなる。その後、前述と同様に、前記ステップS213へ進んで、その変更された通常のメンバーズカードに所定の金額加算処理を行った後、メインルーチンへ戻る。なお、このようなステップS209〜S212における顧客資格の処理について、基準顧客識別情報を削除する基準よりも、顧客資格に適合する基準を高くした方が良い。
また、前記ステップS204において、老人カードであると判断された場合には、前記ステップS208へ進んで、以下、前述と同様の処理を行う。また、前記ステップS203において、一般カードであると判断された場合には、前述と同様に、前記ステップS213へ進んで、その一般カードに所定の金額加算処理を行った後、メインルーチンへ戻る。なお、以上のカード金額加算制御は、前記封入球式遊技機10側においても同様に行える。
次に、前記封入球式遊技機10の前記カード識別情報記憶手段、前記カード識別手段、前記特定カード遊技許可手段、特定カード遊技報知手段等による遊技機制御(ステップS3)については、図8に示したフローチャートのように、先ず、ステップS301において、カードが前記カード挿入口18に挿入されたときか否かが判断される。
このステップS301において、カードが前記カード挿入口18に挿入された時であると判断された場合には、ステップS302において、そのカードデータの読み込みを行ってから、次のステップS303へ進む。このステップS303においては、使用カードの限定中であるか否かが判断される。即ち、このステップS303において、使用カードの限定中ではないと判断された場合には、ステップS304へ進み、また、使用カードの限定中であると判断された場合には、ステップS312へ進む。
また、前記ステップS301において、カードが前記カード挿入口18に挿入された時ではないと判断された場合には、次のステップS304において、今度は、カードが挿入中であるか否かが判断される。このステップS304において、カードが挿入中ではないと判断された場合には、次のステップS305において、使用カードの限定中であるか否かが判断される。
このステップS305において、使用カードの限定中ではないと判断された場合には、前記特定カード遊技許可手段によって全てのカードによる遊技の開始が可能となる。即ち、次のステップS308において、遊技球(封入球)の発射に関する発射処理の制御を行う。続いて、次のステップS309において、遊技開始条件の判断や遊技を制御する遊技処理を行う。そして、次のステップS310において、カードに記憶されている各種データを変更するカードデータ変更(例えば、球貸し、発射、入賞(賞球)に基づく変化等)処理の制御を行い、引き続き、次のステップS311において、管理情報について制御する管理情報処理を行った後、メインルーチンへ戻る。
また、前記ステップS305において、使用カードの限定中であると判断された場合には、ステップS307において、使用可能カードの報知を行う。この使用可能カードの報知は、前記使用可能カード表示部33において、使用が限定されたカード部分、即ち、女性用表示部34、老人用表示部35、メンバー用表示部36、ゴールド用表示部37の何れか一つまたは複数のランプを点灯または点滅させることによって行う。その後、前述と同様に、前記特定カード遊技許可手段によって特定カードによる遊技の開始が可能となり、即ち、前記ステップS308に進んで、前記発射処理、前記遊技処理(ステップS309)、前記カードデータ変更処理(ステップS310)、前記管理情報処理(ステップS311)を行った後、メインルーチンへ戻る。
また、前記ステップS304において、カードが挿入中であると判断された場合には、ステップS306において、その挿入中のカードの種別の報知を行う。この挿入中のカードの種別の報知は、使用カードが周囲から分かるようにするためであり、前記特定カード遊技報知手段である前記使用可能カード表示部33において、女性用表示部34、老人用表示部35、メンバー用表示部36、ゴールド用表示部37のうち、使用されたカードに対応する表示部のランプを点灯または点滅させることによって行う。さらに、管理情報処理(ステップS311)により中央管理装置2へ使用されるカードの識別を送信する情報を設定(送信指令)する。
このような使用カードの報知によって、例えば、男性が女性カードを使用した場合等に、その不正使用が判別できるようになる。その後、前述と同様に、前記特定カード遊技許可手段によって遊技の開始が可能となり、即ち、前記ステップS308に進んで、前記発射処理、前記遊技処理(ステップS309)、前記カードデータ変更処理(ステップS310)、前記管理情報処理(ステップS311)を行った後、メインルーチンへ戻る。
また、前記ステップS312において、前記カード識別手段によって、そのカードが許可カードではないと判断された場合には、次のステップS313において、そのエラー内容の報知を行う。このエラー報知は、前記封入球式遊技機10に備えた図示しないスピーカーやランプ等の表示部によって、音声合成音の発生やランプの点灯・点滅等により行う。その後、次のステップS314において、カード排出を指令して、前記カード挿入口18から使用が許可されないカードを排出した後、メインルーチンへ戻る。
また、前記ステップS312において、前記カード識別手段によって、そのカードが許可カードであると判断された場合には、前記ステップS304へ進んで、以下、前述と同様の処理を行う。
次に、前記景品交換機6の前記カード識別情報記憶手段、前記カード識別手段および特典変化手段等による景品交換制御(ステップS4)については、図9に示したフローチャートのように、先ず、ステップS400において、前記カード挿入・排出口68にカードが挿入されているか否かが判断される。
このステップS400において、前記カード挿入・排出口68にカードが挿入されていないと判断された場合には、メインルーチンへ戻り、また、カードが挿入されていると判断された場合には、次のステップS401へ進んで、カードデータを読み込む。そして、次のステップS402において、前記カード識別手段によって、そのカードが一般カードであるか否かが判断され、一般カードではないと判断された場合には、次のステップS403へ進み、また、一般カードであると判断された場合には、ステップS413(図10参照)へ進む。
ステップS403においては、前記カード識別手段によって、カードに記憶された生年月日から、その来店日が誕生日であるか否かが判断され、誕生日ではないと判断された場合には、次のステップS404へ進み、また、誕生日であると判断された場合には、ステップS405へ進む。ステップ404においては、前記カード識別手段によって、後述する管理制御によるラッキーカード設定(図12のステップS518参照)に基づいて、ラッキーカードであるか否かが判断され、ラッキーカードではないと判断された場合には、次のステップS407へ進み、また、ラッキーカードであると判断された場合には、ステップS405へ進む。
ステップS405においては、特典の付与が済んでいるか否かが判断され、特典付与が済んでいると判断された場合には、ステップS407へ進み、また、特典付与が済んでいないと判断された場合には、ステップS406へ進む。そして、このステップS406において、前記特典変化手段によって、球数データを1割加算した後、ステップS407へ進む。なお、前記ステップS405において、特典の付与が済んでいるか否かを判断するのは、特典付与を1日1回に限定するためである。また、前記ステップS406において、球数データを1割加算した際には、前記景品交換機6に備えた図示しないスピーカーやランプ等の表示部によって、音声合成音の発生やランプの点灯・点滅等により報知を行った方がよい。
また、ステップS407においては、前記カード識別手段によって、そのカードが女性カードであるか否かが判断され、女性カードではないと判断された場合には、次のステップS408へ進み、また、女性カードであると判断された場合には、ステップS409へ進む。そして、ステップS408において、前記カード識別手段によって、そのカードが老人カードであるか否かが判断され、老人カードではないと判断された場合には、次のステップS412(図10参照)へ進み、また、老人カードであると判断された場合には、ステップS411へ進む。
また、ステップS409においては、来店日が優待日であるか否かが判断され、優待日ではないと判断された場合には、そのままステップS412(図10参照)へ進み、また、優待日であると判断された場合には、次のステップ410において、前記特典変化手段によって、球数データの端数を切り上げる処理を行った後、ステップS412(図10参照)へ進む。同様に、ステップS411においても、来店日が優待日であるか否かが判断され、優待日ではないと判断された場合には、そのままステップS412(図10参照)へ進み、また、優待日であると判断された場合には、前記ステップ410で、前述と同様に、前記特典変化手段によって、球数データの端数を切り上げる処理を行った後、ステップS412(図10参照)へ進む。
さらに、図10に示したフローチャートのように、ステップS412においては、前記カード識別手段によって、そのカードが顧客(メンバーズ)カードであるか否かが判断され、顧客カードではないと判断された場合には、次のステップS413へ進み、また、顧客カードであると判断された場合には、ステップS414へ進む。そして、ステップS413において、通常の交換率を設定してから、次のステップS415において、所望の景品交換処理を行う。続いて、次のステップS416において、カードの排出を指令して、前記カード挿入・排出口68からメインカード(一般カード、メンバーズカード)を排出した後、メインルーチンへ戻る。
また、ステップS414においては、前記特典変化手段によって、特別の交換率を設定し、即ち、景品交換レートを遊技者に有利な側に変化する。このように特典付与を行った後、前記ステップS415へ進んで、前述と同様に、所望の景品交換処理を行って、前記ステップS416でのカード排出指令により、前記カード挿入・排出口68からカード(顧客カード)を排出した後、メインルーチンへ戻る。
次に、前記中央管理装置2による管理制御(ステップS5)については、図11に示したフローチャートのように、先ず、ステップS501において、前記封入球式遊技機10の使用限定が設定されているか否かが判断される。
このステップS501において、前記封入球式遊技機10の使用限定を設定しない若しくは現在の設定を変更しないと判断された場合には、次のステップS511(図12参照)へ進み、また、前記封入球式遊技機10の使用限定を設定すると判断された場合には、ステップS502へ進む。このステップS502においては、前記封入球式遊技機10の使用が女性の限定であるか否かが判断され、女性限定ではないと判断された場合には、次のステップS505へ進み、また、女性限定であると判断された場合には、ステップS503へ進む。そして、このステップS503で、女性限定を行う遊技台(女性専用台)の番号を設定してから、続いて、次のステップS504で、その限定期間(時間等)を設定した後、ステップS505へ進む。
このステップS505においては、前記封入球式遊技機10の使用が老人の限定であるか否かが判断され、老人限定ではないと判断された場合には、次のステップS508へ進み、また、老人限定であると判断された場合には、ステップS506へ進む。そして、このステップS506で、老人限定を行う遊技台(老人専用台)の番号を設定してから、続いて、次のステップS507で、その限定期間(時間等)を設定した後、ステップS511(図12参照)へ進む。
また、ステップS508においては、前記封入球式遊技機10の使用がメンバーの限定であるか否かが判断され、メンバー限定ではないと判断された場合には、そのままステップS511(図12参照)へ進み、また、メンバー限定であると判断された場合には、ステップS509へ進む。そして、このステップS509で、メンバー限定を行う遊技台(メンバー専用台)の番号を設定してから、続いて、次のステップS510で、その限定期間(時間等)を設定した後、ステップS511(図12参照)へ進む。なお、図11には記載されていないが、前記封入球式遊技機10の使用を顧客(メンバーズ)に限定する処理を行っても良い。
さらに、図12に示したフローチャートのように、ステップS511においては、特典の設定をするか否かが判断され、特典を設定しない若しくは現在の設定を変更しないと判断された場合には、そのまま次のステップS522へ進んで、所定の管理処理を行った後、メインルーチンへ戻る。また、前記ステップS511において、特典の設定をすると判断された場合には、ステップS512において、顧客(メンバーズ)カードへの特典を設定するか否かが判断される。
このステップS512において、顧客カードへの特典を設定しない若しくは現在の設定を変更しないと判断された場合には、次のステップS514へ進み、また、顧客カードへの特典を設定すると判断された場合には、ステップS513で、メンバーズカードに付与するための所定の特典の設定処理を行ってから、ステップS514へ進む。そして、このステップS514においては、女性カードへの特典を設定するか否かが判断される。
このステップS514において、女性カードへの特典を設定しない若しくは現在の設定を変更しないと判断された場合には、次のステップS516へ進み、また、女性カードへの特典を設定すると判断された場合には、ステップS515で、女性カードに付与するための所定の特典の設定処理を行ってから、ステップS516へ進む。そして、このステップS516においては、老人カードへの特典を設定するか否かが判断される。
このステップS516において、老人カードへの特典を設定しない若しくは現在の設定を変更しないと判断された場合には、次のステップS518へ進み、また、老人カードへの特典を設定すると判断された場合には、ステップS517で、老人カードに付与するための所定の特典の設定処理を行ってから、ステップS518へ進む。そして、このステップS518においては、ラッキーカードを設定するか否かが判断される。
このステップS518において、ラッキーカードを設定しない若しくは現在の設定を変更しないと判断された場合には、次のステップS520へ進み、また、ラッキーカードを設定すると判断された場合には、ステップS519で、ラッキーカードに付与するための所定の特典の設定処理を行ってから、ステップS520へ進む。ここで、ステップS519で行うラッキーカードに付与するための所定の特典の設定処理については、カードナンバーと特典内容とを対応させた処理であり、例えば、カードナンバーの末尾二桁が「77」のカードには球数データを1割加算する等の処理を行う。なお、ラッキーナンバーの設定はランダムに行ってもよい。
さらに、ステップS520においては、誕生日の特典の設定をするか否かが判断される。即ち、このステップS520において、誕生日の特典の設定をしない若しくは現在の設定を変更しないと判断された場合には、そのまま前記ステップS522へ進んで、前述と同様に、所定の管理処理を行った後、メインルーチンへ戻る。また、前記ステップS520において、誕生日の特典の設定をすると判断された場合には、ステップS521で、来店日がカード所有者の誕生日であるカードに付与するための所定の特典の設定処理を行ってから、前記ステップS522へ進んで、前述と同様に、所定の管理処理を行った後、メインルーチンへ戻る。
以上のように、遊技設備1において、一般カード、女性カード、老人カード、メンバーズカード、ゴールド(顧客)カード等の各種カードを発行して、その各種別カードを識別し、特定のカードにより所定の遊技機での遊技を許可し、さらに、カードの種類等によって特典を付与したり、特典を変化させたり、遊技履歴によってカードの種類を変化させたり、また、使用しているカードの種類を表示することで、カードの不正使用対策も図っている。
以上の通り、本発明を適用した実施例では、複数種類のカード、例えば、一般カード、女性専用カード、老人(高齢者)カード、メンバーズカード、ゴールド(顧客)カード等の種別カードを設定して、その各種別カードの識別を可能なものとしている。そして、特定のカードにより遊技を許可する遊技機、例えば、女性専用台や老人専用台等を設けるようにしている。さらに、カードによって特典の付与を異ならせるようにしている。また、カードの種類により遊技許可や特典を変化させるようにしている。あるいは、カードのシリアルナンバーにより遊技許可や特典を変化させるようにもしている。さらに、遊技履歴によって、例えば、球貸し累計金額や遊技店への来店日数等に基づいて、カードの種類をメンバーズからゴールド等へと変化させるようにしている。また、使用しているカードの種類を表示するようにしている。
以上のような本発明を適用した実施例によれば、以下の効果を発揮することができる。
(1)遊技機に使用するカードを複数種類設けることによって、遊技機や景品交換機等でカードを識別して、特典を与えることが可能になる。
(2)特定のカードにより遊技を許可することによって、遊技者が使用するカードに付加価値を与えることができる。即ち、前述したように遊技店には、従来から、女性やお年寄り専用コーナーがあったが、そのことを知らずに、または、故意に遊技を行っても、店員から注意等、何も言われない限り、遊技が可能であったが、本実施例のように、カードの種類により遊技を許可する方式になれば、専用台において、間違って遊技を行ったり、不正に遊技を行うことが防止できる。また、登録したメンバーズカードの番号により遊技を許可するようにすれば、例えば、混雑する夕方等にメンバー優先コーナーを設けておくことで、メンバーは混雑時に優先的に遊技が行える可能性が高くなる。なお、メンバーを登録制としておけば、不正に複数のカードを所有するようなことも抑制される。
(3)カードの種別により景品交換時等に特典を与えるようにすることによって、メンバーの登録がさらに促進でき、また、カードの種類により特典が異なるようにすることで、遊技者にとっては、より高い特典が与えられるカードを得ようとするようになる。
(4)高い特典が付与されるカードは、そのカードの使用来歴により自動的に特典が変化するようにしておくことによって、遊技者にとっては、1枚のカードを使用して遊技を行い、その使用履歴を増やそうとするために、複数のカードを使用するようなことが抑制される。
(5)カードが挿入された際に、その挿入されたカードを周囲や管理装置に報知するようにすることによって、本来使用できないカードを不正に使用することが抑制される。即ち、例えば、拾った老人用カードで遊技すること等が周囲から分かってしまう。
ところで、カードの発行時には、実施例のように、前記カード発行機兼金額加算機4により誤ってカードを発行しないように、予め遊技店へ申請しておくことを条件として、例えば、前記中央管理装置2からの許可信号や、店でデータを書き込んだカードや、店で渡された特殊コイン等により、特定カードの発行承認を得るようにしたが、特定カードを店側から直接発行するようにしても良い。
なお、本実施例においては、カードのランクを、一般とメンバーおよびゴールド(顧客)としたが、さらに細かいランクを設定しても良い。また、本実施例では、カードの種別を変更する処理は、金額加算を行うことにより行っているが、これに限定されるものではなく、遊技機にカードを挿入した状態で変更基準に達した場合に変化させるようにしても良い。
さらに、本実施例においては、カードの種別を、記憶された識別情報だけにより識別されるようにしたが、カードの種別が変化した際には、異なる種類のカード、例えば、デザインが異なるカード等に変えるようにしても良い。また、少なくとも金額データは他店でも使用可能なカードとして考えた場合には、遊技店毎の独自のデザインにして、他の遊技店ではなく、当店における遊技を促すようにしても良い。
そして、例えば、メンバーズカードを紛失し、再発行する場合には、前のカードの識別情報を基に遊技設備で使用できないように制御することによって、一人で複数のカードを所有するようなことが防止できる。また、紛失した古いカードが見つかった場合には、遊技店側で新しいカードに古いカードのデータを加算するような処理を行っても良い。
なお、以上の実施例においては、金額データ(有価価値情報)や遊技球数データによる遊技価値情報に基づき遊技(発射)が行える封入球式のパチンコ遊技機としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、他の弾球遊技機としてのアレンジボール遊技機や雀球遊技機、メダル数データ等の遊技価値情報に基づく遊技が可能なパチスロ遊技機や、映像を用いた遊技機等、カードに記憶された遊技価値情報を基に遊技を行う所謂カード式の遊技機であってもよい。さらに、本発明は、以上のような各種遊技機を備える遊技設備のシステム全体について適用可能である。また、遊技価値情報を記憶する遊技価値情報記憶媒体としてはカードのみに限らず任意であり、その他、具体的な細部の構成等についても適宜に変更可能であることは勿論である。