JP4463798B2 - 画像形成装置用クリーニングブレード - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置用クリーニングブレードに関し、詳しくは、ゴム成分に充填剤を配合した熱硬化性エラストマー組成物から成形しているものである。
普通紙を記録紙として用いる静電式写真複写機では、一般に、感光体の表面に放電により静電荷を与え、その上に画像を露光して静電潜像を形成し、次に逆極性を帯びたトナーを静電潜像に付着させて現像し、そのトナー像を記録紙に転写し、最後にトナー像が転写された記録紙を加熱加圧し、トナーを記録紙上に定着させることによって複写を行っている。従って、複数枚の記録紙に順次複写を行うためには、上記工程において感光体より記録紙にトナー像を転写した後、感光体の表面に残留するトナーを除去する必要がある。その除去方法の一つとして、クリーニングブレードを感光体表面に圧接し、感光体を摺接してクリーニングするブレード・クリーニング方式が知られている。
当該方式で用いられる画像形成装置用クリーニングブレードとしては、従来より、ポリウレタンゴム製のクリーニングブレードが用いられ、これにより感光体上の粉砕トナーや異形化処理された重合トナーのクリーニングを行なっていた。ウレタンゴム製のクリーニングブレードは耐熱性が低く、感光体との摩擦によりクリーニングに重要なクリーニングブレードのエッジ部分が磨耗して丸くなりトナーが除去できなくなるという問題を有していたが、従来の粉砕トナーや異形化処理された重合トナーではクリーニングブレードと感光体との接地圧(以下、線圧という。)が低くてもクリーニングが可能であったため、ポリウレタンゴム製クリーニングブレードに勝る耐摩耗性を有する材料の開発は進んでいなかった。
しかし、近年、省エネルギー、低コスト、高画質化のトレンドにより、小粒径、球形重合トナーが開発された結果、クリーニングブレードの線圧を上げないと残留するトナーの除去が困難となってクリーニング不良が生じやすくなる一方、従来のポリウレタンゴム製のクリーニングブレードで線圧を上げようとすると摩擦力が大きくなってエッジ部分の磨耗が激しくなるため、ポリウレタンゴム製のクリーニングブレードでは線圧を上げることが難しいという問題がある。
そこで、特開2003−248404号公報(特許文献1)では、耐熱性が低く高温領域での機械的物性が劣化するというポリウレタンゴム製のクリーニングブレードの問題を解消するものとして、水素化ニトリルゴムと水素化ニトリルゴムにメタクリル酸亜鉛を微分散させたポリマーアロイとを配合して形成されたクリーニングブレードが提案されている。また、両側の面をステンレス箔で被覆することにより、金型離型性の向上や引張弾性率の補強が可能になるとされている。
しかし、特許文献1において作製されるクリーニングブレードはゴム弾性を持たない未加硫ゴムであり、クリーニングブレードに成形すると成形品表面に細かい凹凸が発生してしまうため、クリーニング性能などに悪影響を及ぼすという問題がある。また、ステンレス箔で両面を被覆すると、摩擦によりステンレス箔の剥がれを生じ、剥がれたステンレス箔の粒子によって感光体表面を傷つけてしまうという問題もある。
さらに、特許文献1では、水素化ニトリルゴムに微分散させるメタクリル酸亜鉛の量なども規定されておらず、メタクリル酸亜鉛の量によってはクリーニングブレードとして適した物性を有する製品を得ることができない場合がある。
特開2003−248404号公報
本発明は、高い機械的物性を有し、エッジ部分の耐摩耗性を向上させることにより、小粒径・球形重合トナーのクリーニング性能を向上させた画像形成装置用クリーニングブレードを提供することを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、第1に、ゴム成分(1)としてアクリロニトリルブタジエンゴムを含むと共に、前記ゴム成分(1)100質量部のうち、充填剤(2)としてメタクリル酸亜鉛を分散させた水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴム(1a)を10質量部〜75質量部配合している熱硬化性エラストマー組成物であって、前記充填剤(2)のメタクリル酸亜鉛を分散させた水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴム(1a)では水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴム100質量部に対してメタクリル酸亜鉛を91質量部〜115質量部で配合し、該水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴムは、結合アクリロニトリル量が21%〜46%で、かつムーニー粘度ML1+4(100℃)が20〜160としている熱硬化性エラストマー組成物から成形されていることを特徴とする画像形成装置用クリーニングブレードを提供している。
第2に、ゴム成分(1)としてアクリロニトリルブタジエンゴムを含むと共に、前記ゴム成分(1)100質量部のうち、充填剤(2)としてアクリル酸亜鉛が1〜60質量%の割合で導入された水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム(1b)を5質量部〜60質量部配合している熱硬化性エラストマー組成物から成形されていることを特徴とする画像形成装置用クリーニングブレードを提供している。
第3に、ゴム成分(1)としてアクリロニトリルブタジエンゴムを含むと共に、前記ゴム成分(1)100質量部のうちカルボキシル基の含有率が0.5〜30質量%であるカルボキシル基を導入したアクリロニトリルブタジエンゴムまたはカルボキシル基を導入した水素添加アクリロニトリルブタジエンゴムが40〜100質量部配合されており、該ゴム成分(1)100質量部に充填剤(2)として酸化亜鉛または酸化マグネシウムを0.1質量部〜20質量部配合している熱硬化性エラストマー組成物から成形されていることを特徴とする画像形成装置用クリーニングブレードを提供している。
填剤(2)のメタクリル酸亜鉛を分散させた水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴム(1a)を、ゴム成分に10質量部〜75質量部で配合した熱硬化性エラストマー組成物(B)からクリーニングブレーを成形してもよい。
即ち、ベースポリマーである水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴム(HNBR)にメタクリル酸亜鉛を高度に微分散させることにより、微分散したメタクリル酸亜鉛が架橋時に重合・グラフト反応を起こして微細構造を形成し、より高い機械的物性を実現することができる。
メタクリル酸亜鉛を分散させた水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴム(1a)では、該HNBR100質量部に対してメタクリル酸亜鉛を91質量部〜115質量部で配合している。
このように、HNBRに対してメタクリル酸亜鉛を91質量部〜115質量部で配合したゴム成分(1a)を、ゴム成分100質量部中に10〜75質量部配合しているのは、配合量が10質量部未満である場合には、ゴム成分100質量部に対するメタクリル酸亜鉛の量が5質量部より少なくなり、メタクリル酸亜鉛の共架橋効果が発揮されず、機械的物性の低下や磨耗を進行させてしまうおそれがあることに因る。一方、配合量が75質量部を超えると、ゴム成分100質量部に対するメタクリル酸亜鉛の量が60質量部より多くなり、メタクリル酸亜鉛の過剰な量によりゴム用混練機で混練できなくなったり、未反応物の分散不良や凝集塊が発生して耐磨耗性に悪影響を及ぼしたりするおそれがあることに因る。
好ましくは、ベースポリマーであるHNBRにメタクリル酸亜鉛を微分散させたものの配合量は、ゴム成分100質量部中に30質量部〜60質量部である。
また、前記HNBRは結合アクリロニトリル量が21%〜46%で、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が20〜160である。
ベースポリマーであるHNBRの結合アクリロニトリル量を21%〜46%としているのは、結合アクリロニトリル量が21%未満であると機械的物性が低下するためであり、結合アクリロニトリル量が46%を超えると、熱硬化性エラストマーのガラス転移温度Tgが高くなり、低温低湿時のクリーニング性能が悪くなりやすいためである。より好ましくは、ベースポリマーであるHNBRの結合アクリロニトリル量が21%〜44%である。
また、ベースポリマーであるHNBRのムーニー粘度ML1+4(100℃)を20〜160としているのは、HNBRのムーニー粘度ML1+4(100℃)が20未満であると、分子量が低下し、耐摩耗性が悪くなりやすいためであり、HNBRのムーニー粘度ML1+4(100℃)が160を超えると過剰な分子量分布から混練や成形が困難となることに因る。
より好ましくは、ベースポリマーであるHNBRのムーニー粘度ML1+4(100℃)が40〜150である。
なお、メタクリル酸亜鉛を分散させた水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴム(1a)を得るには、HNBRにメタクリル酸亜鉛を混入して微分散させてもよいし、HNBRにメタクリル酸と酸化亜鉛とを混入し、混合によって生成されるメタクリル酸亜鉛をHNBRに微分散させるようにしてもよい。さらに、予めHNBRにメタクリル酸亜鉛が混合され微分散された市販品を用いることもできる。
さらに、本発明のクリーニングブレードは、前述したように、ゴム成分(1)100質量部のうち、カルボキシル基を導入したアクリロニトリルブタジエンゴムまたはカルボキシル基を導入した水素添加アクリロニトリルブタジエンゴムが40〜100質量部配合されており、該ゴム成分(1)100質量部に、前記充填剤(2)として酸化亜鉛または酸化マグネシウムを0.1質量部〜20質量部配合している熱硬化性エラストマー組成物(C)、あるいはゴム成分100質量部(1)のうち、前記充填剤のアクリル酸亜鉛が導入された水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム(1b)を5質量部〜60質量部配合している熱硬化性エラストマー組成物(D)から形成することができる。
前記(C)のカルボキシル基を導入したアクリロニトリルブタジエンゴムあるいは/及びカルボキシル基を導入し水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴムは、アクリロニトリルブタジエンゴムの第三成分としてアクリル酸もしくはメタクリル酸を三元共重合し、側鎖もしくは末端にカルボキシル基を導入したものである。
下記化学式1に、水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴム(HNBR)の化学構造式(ただし、ブタジエン単位の二重結合は一部水素添加されている)を示し、下記化学式2に、HNBRの第三成分としてアクリル酸(R=H)もしくはメタクリル酸(R=CH)を三元共重合してカルボキシル基を導入したHNBRの化学構造式(ただし、ブタジエン単位の二重結合は一部水素添加されている)を示す。
Figure 0004463798
(式中、n1およびm1は、1以上の整数を表す。)
Figure 0004463798
(式中、n2、m2及びl2は、1以上の整数を表し、Rは、Hまたはメチル基(CH)を表す。)
前記化学式2のようにカルボキシル基を導入したNBRまたはHNBRは、該カルボキシル基と酸化亜鉛あるいは酸化マグネシウムがイオン結合することができる。カルボキシル基とイオン結合した酸化亜鉛(亜鉛イオン)あるいは酸化マグネシウム(マグネシウムイオン)は、さらに他の主鎖のカルボキシル基とイオン結合することもできるため、擬似架橋の役割も担うことができる。さらに、カルボン酸の水素結合が導入されることで、高強度材料NBRまたはHNBRを実現することができる。
前記(C)におけるカルボキシル基を導入したアクリロニトリルブタジエンゴムあるいは/及び前記カルボキシル基を導入し水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴムは、前記ゴム成分(1)100質量部中に40〜100質量部の割合で配合されるものとしている。これは、ゴム成分(1)100質量部中に40質量部未満の配合量であると、カルボン酸による橋架け反応が少なく、機械的物性の低下を招くおそれがあるからである。好ましくは、前記ゴム成分(1)100質量部中に50〜100質量部である。
また、前記(C)においては、ゴム成分(1)100質量部に対して、前記充填剤(2)として酸化亜鉛あるいは/及び酸化マグネシウムを0.1質量部〜20質量部配合している。好ましくは、ゴム成分(1)100質量部に対して、1質量部〜10質量部である。
これは、ゴム成分(1)100質量部に対する酸化亜鉛あるいは/及び酸化マグネシウムの配合量が0.1質量部未満であると、橋架け反応が促進せず機械的物性の低下を招くおそれがあり、20質量部を超えると反応残渣が発生して機械的物性を低下させるおそれがあるからである。
前記カルボキシル基を導入したアクリロニトリルブタジエンゴムあるいは/及びカルボキシル基を導入し水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴムにおけるカルボキシル基の含有率が0.5〜30質量%である。より好ましくは、10〜20質量%である。
これは、0.5質量%未満であると、橋架けの反応性が低く、機械的物性が悪化するおそれがあり、30質量%を超えるとカルボキシル基が反応し過ぎてゴム焼けし機械的物性が低下するおそれがあるからである。
カルボキシル基を導入したアクリロニトリルブタジエンゴム、カルボキシル基を導入し水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴムとしては、既に共重合された市販品を使用することができる。例えば、Bayer社製のKyynacシリーズやTherbanシリーズを用いることができる。
また、前記(D)は、ゴム成分(1)に、アクリル酸亜鉛を導入した水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴム(1b)を配合するものである。該アクリル酸亜鉛を導入した水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴム(1b)は、下記化学式3に示されるように、アクリロニトリルブタジエンゴムの第三成分としてアクリル酸亜鉛を三元共重合したものである。ただし、ブタジエン単位の二重結合は一部水素添加されている。
Figure 0004463798
(式中、n3、m3及びl3は、1以上の整数を表す。)
前記化学式3に示されるように、水素添加アクリロニトリルブタジエンゴムにアクリル酸亜鉛を三元共重合することにより水素添加アクリルロニトリルブタジエンゴムの側鎖もしくは末端にアクリル酸由来のビニル基が導入されている。該ビニル基により、第三成分のアクリル酸亜鉛と他の主鎖のNBRまたはHNBRとの架橋反応が確実に発生するため、耐磨耗性の向上を実現することができる。
アクリル酸亜鉛を導入した水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴム(1b)としては、通常、既に共重合された市販品を用いることができ、例えば、Bayer社製のTherban(登録商標)シリーズを用いることができる。
また、(D)において、前記ゴム成分(1)100質量部のうち、水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴムにアクリル酸亜鉛を導入したもの(1b)を5質量部〜60質量部を含むとしているのは、5質量部未満であると橋架け反応が促進せず機械的物性の低下を招くおそれがあり、60質量部を超えると反応残渣が発生して機械的物性を低下させるおそれがあるからである。水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴムにアクリル酸亜鉛を導入したもの(1b)は、ゴム成分(1)100質量部のうち、5質量部〜50質量部配合することがより好ましい。
前記水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴムにアクリル酸亜鉛を導入したもの(1b)は、前記アクリル酸亜鉛を1〜60質量%の割合で含有している。より好ましくは、1〜50質量%である。
これは、前記水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴムにアクリル酸亜鉛を導入したもの(1b)に含まれるアクリル酸亜鉛が1質量%未満であると、橋架けの反応性が低く、機械的物性が低下するおそれがあり、60質量%を超えると反応残渣が発生し、機械的物性が低下するおそれがあるからである。
前記(C)(D)の熱硬化性エラストマー組成物と、前記(A)(B)の熱硬化性エラストマー組成物では、次の点が異なる。
前記(A)(B)では、アクリル酸、メタクリル酸、酸化亜鉛や酸化マグネシウム等の金属酸化物、アクリル酸金属酸化物、メタクリル酸金属酸化物等を添加剤や補強剤として配合している。そのため、アクリル酸やメタクリル酸は、NBRまたはHNBR主鎖とは反応しておらず、未反応物として組成物中に残留して存在している。
これに対し、前記(C)(D)の構成の熱可塑性エラストマーでは、アクリル酸、メタクリル酸、あるいはアクリル酸亜鉛を、NBRあるいは/及びHNBRに反応させてNBRあるいは/及びHNBRにカルボキシル基や末端ビニル基を導入しているので、アクリル酸やメタクリル酸が未反応物として残留することがない。
さらに、カルボキシル基やビニル基が積極的に反応し、機械的強度や耐磨耗性を大幅に向上させることができる。そのため、前記(C)(D)の熱硬化性エラストマー組成物を用いることにより、画像形成装置用クリーニングブレードの機械的物性のバラツキをさらに低減することができ、機械的強度や耐磨耗性等の物性を大幅に向上させることができる。
本発明のクリーニングブレードを構成する熱硬化性エラストマー組成物の主体となるゴム成分(1)としては、前記アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)のほか、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム(ACM、ANM)、エピクロルヒドリンゴム(ECO)、エチレンプロピレンゴム(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)等が挙げられる。これらは1種類を単独に用いてもよいし、2種類以上混合して用いてもよい。
なお、前記アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)に関しては、水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴム(HNBR)、カルボキシル基を導入したアクリロニトリルブタジエンゴム、カルボキシル基を導入した水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム、さらには、前記のように前記充填剤(2)のメタクリル酸亜鉛を分散させた水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴム(1a)、充填剤(2)のアクリル酸亜鉛が導入された水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム(1b)も含まれる。
記(B)のゴム成分(1)としては水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴム(HNBR)を用いる。特に、残存二重結合が10%以下である水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴム(HNBR)を用いることが最も好ましい。
また、前記水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴムに所望により他のゴムを組み合わせてもよい。他のゴムとしては先に例示したゴムのいずれを用いてもよい。他のゴム(ゴムb)を組み合わせて用いる場合には、ゴム成分(1)の総重量を100質量部とすると、充填剤(2)としてメタクリル酸亜鉛を分散させた水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴム(1a)の配合量を10質量部〜75質量部とする。
さらに、本発明のクリーニングブレートを成形する熱硬化性エラストマー組成物(A)〜(D)には、充填剤(2)として、前記アクリル酸亜鉛、メタクリル酸亜鉛、メタクリル酸、酸化亜鉛、酸化マグネシウム以外に、共架橋剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、老化防止剤、ゴム用軟化剤、補強剤、その他の添加剤からなる充填剤(2b)の群から選択される1種または1種以上のものを配合することが好ましい。
さらに、架橋剤が、硫黄、有機硫黄化合物、有機過酸化物、耐熱性架橋剤または樹脂架橋剤からなる架橋剤を配合していることが好ましい。
すなわち、本発明のクリーニングブレートを成形する前記熱硬化性エラストマー組成物は、少なくとも前記ゴム成分(1)と、前記充填剤(2)と、架橋剤(3)を含み、
ゴム成分(1)100質量部に対し、充填剤(2)は前記(2a)以外の前記充填剤(2b)を0.1質量部〜20質量部、架橋剤(3)を0.1質量部〜30質量部で配合していることが好ましい。
本発明においては、前記したように、充填剤(2)として、アクリル酸亜鉛、メタクリル酸亜鉛、メタクリル酸、酸化亜鉛、酸化マグネシウムの少なくとも一種を配合して共架橋効果を発揮させて機械的物性を向上させていると共に、充填剤(2b)も、前記のように0.1質量部〜20質量部配合することが好ましい。これは0.1質量部未満であると、材料の補強効果が得られにくくなり、機械的物性が向上しない一方、20質量部を超えると、過剰な補強効果により、高硬度、低引張伸びなど機械的物性に弾性機能が失われることに因る。
また、前記のように、架橋剤(3)の配合量が0.1質量部〜30質量部であることが好ましいのは、架橋剤(3)の配合量が0.1質量部未満であると加硫密度が小さくなり所望の物性が得られなくなるおそれがあるからであり、一方、架橋剤(3)の配合量が30質量部を超えると過剰な架橋反応により硬度が大きくなりすぎ、本発明のクリーニングブレードが感光体を傷つけるおそれがあるからである。
前記充填剤(2)の共架橋剤とは、それ自身も架橋すると共に、ゴム分子とも反応して架橋し全体を高分子化する働きをするものを総称している。
共架橋剤としては、一般的に、メタクリル酸エステル、メタクリル酸もしくはアクリル酸の金属塩に代表されるエチレン性不飽和単量体、多官能ポリマー類またはジオキシム等が挙げられる。
エチレン性不飽和単量体としては、
(a)アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのモノカルボン酸類、
(b)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのジカルボン酸類、
(c)前記(a)、(b)の不飽和カルボン酸類のエステルまたは無水物、
(d)(a)〜(c)の金属塩、
(e)1,3−ブタジエン、イソプレン、2−クロル−1,3−ブタジエンなどの脂肪族共役ジエン、
(f)スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、ジビニルベンゼンなどの芳香族ビニル化合物、
(g)トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ビニルピリジンなどの複素環を有するビニル化合物、
(h)その他、(メタ)アクリロニトリルもしくはα−クロルアクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物、アクロレイン、ホルミルスチロール、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルブチルケトンなどが挙げられる。
前記(c)の「モノカルボン酸類のエステル」としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、i−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、i−ノニル(メタ)アクリレート、tert−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸のアルキルエステル;
アミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ブチルアミノエチルアクリレートなどの(メタ)アクリル酸のアミノアルキルエステル;
ベンジル(メタ)アクリレート、ベンゾイル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレートなどの芳香族環を有する(メタ)アクリレート;
グリシジル(メタ)アクリレート、メタグリシジル(メタ)アクリレート、エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基を有する(メタ)アクリレート;
N−メチロール(メタ)アクリルアミド、γ−(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシランなどの各種官能基を有する(メタ)アクリレート;
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどの多官能(メタ)アクリレート;
等が挙げられる。
前記(c)の「ジカルボン酸類のエステル」としては、マレイン酸メチルもしくはイタコン酸メチルなどのハーフエステル類、またはジアリルフタレート、ジアリルイタコネート等が挙げられる。
前記(c)の「不飽和カルボン酸類の無水物」としては、例えば、アクリル酸無水物、マレイン酸無水物等が挙げられる。
前記(d)の「金属塩」としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸もしくはフマル酸等のような不飽和カルボン酸のアルミニウム塩、カルシウム塩、亜鉛塩またはマグネシウム塩等が挙げられる。
共架橋剤として好ましく用いられるエチレン性不飽和単量体としては、
メタクリル酸;
トリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPT)、エチレンジメタクリレート(EDMA)、ポリエチレングリコールジメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、アリルメタクリレート、テトラハイドロフルフリルメタクリレートもしくはイソブチレンエチレンジメタクリレートなどのメタクリル酸高級エステル;
アクリル酸アルミニウム、メタクリル酸アルミニウム、アクリル酸亜鉛、メタクリル酸亜鉛、アクリル酸カルシウム、メタクリル酸カルシウム、アクリル酸マグネシウムもしくはメタクリル酸マグネシウム等のメタクリル酸もしくはアクリル酸の金属塩;
トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ジアリルフタレート、ジアリルイタコネート、ビニルトルエン、ビニルピリジンまたはジビニルベンゼン
等が挙げられる。
また、前記多官能ポリマー類としては、1,2−ポリブタジエンの官能基を利用した多官能ポリマー類が挙げられ、より具体的には、Buton150、Buton100、ポリブタジエンR−15、Diene−35またはHystal−B2000等が挙げられる。
前記ジオキシムとしては、例えばp−キノンジオキシム、p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシムまたはN,N’−m−フェニレンビスマレイミド等が挙げられる。
本発明においては、前記した共架橋剤のうち、メタクリル酸亜鉛を主要な共架橋剤として機能させているが、必要に応じて他の共架橋剤を併用してもよい。
前記加硫促進剤としては、無機促進剤または有機促進剤のいずれを用いることが可能である。
無機促進剤としては、消石灰、MgO等の酸化マグネシウム、酸化チタンまたはリサージ(PbO)等が挙げられる。
有機促進剤として、チウラム類、チアゾール類、チオウレア類、ジチオカーバミン酸塩類、グアニジン類およびスルフェンアミド類等が例示される。
チウラム類としては、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィドまたはジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等が挙げられる。
チアゾール類としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド、N−シクロヘキシルベンゾチアゾール、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドまたはN,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド等が挙げられる。
チオウレア類としては、N,N’−ジエチルチオウレア、エチレンチオウレアまたはトリメチルチオウレア等が挙げられる。
ジチオカーバミン酸塩類としては、ジメチルジチオカーバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカーバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカーバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカーバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカーバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカーバミン酸銅、ジメチルジチオカーバミン酸鉄(III)、ジエチルジチオカーバミン酸セレン、ジエチルジチオカーバミン酸テルル等が挙げられる。
グアニジン系促進剤としては、ジ−o−トリルグアニジン、1,3−ジフェニルグアニジン、1−o−トリルビグアニド、ジカテコールボレートのジ−o−トリルグアニジン塩等が挙げられる。
スルフェンアミド類としては、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド等が挙げられる。
前記加硫促進剤の配合量はゴム成分の物性が十分発揮される量であればよく、本発明においては、必要に応じてゴム成分100質量部に対して0〜3質量部の範囲から選択することができる。
加硫促進助剤としては、亜鉛華等の金属酸化物;ステアリン酸、オレイン酸もしくは綿実脂肪酸等の脂肪酸;その他従来公知の加硫促進助剤等が挙げられる。なお、亜鉛華等の金属酸化物は下記の補強剤としての役割も果たす。可塑剤としては、例えば、フタル酸系、アジピン酸系、セバチン系、安息香酸系などの化合物が用いられ、具体的には、ジブチルフタレート(DBP)、ジオクチルフタレート(DOP)、トリクレジルフォスフェート(TCC)などが挙げられる。
特に、本発明においては、ゴム成分に酸化亜鉛とメタクリル酸を混合したものを配合することにより、ゴム中でメタクリル酸亜鉛を生成させ、このメタクリル酸亜鉛の共架橋効果を発揮させているが、酸化亜鉛以外の金属酸化物または金属塩も必要に応じて配合することができ、その配合量はゴム成分100質量部に対して0〜30質量部の範囲から選択することができる。
また、前記老化防止剤とは、老化と呼ばれる酸化劣化、熱劣化、オゾン劣化、疲労劣化などの一連の劣化を防止する配合剤のことをいい、アミン類やフェノール類からなる一次老化剤と、硫黄化合物やフォスファイト類からなる二次老化防止剤とに分類される。一次老化防止剤は各種ポリマーラジカルに水素を供与して自動酸化の連鎖反応を停止させる機能を有し、二次老化防止剤はヒドロキシペルオキシドを安定なアルコールに変えることにより安定化作用を示すものである。
近年の画像形成装置用クリーニングブレードはあらゆる環境にさらされるため、クリーニングブレードには老化に対する防止対策が必要となる。まず、感光体とクリーニングブレードとの摩擦によりポリマーが破壊されポリマーの破壊によって発生したラジカルが自動酸化反応を促進し、酸化劣化として磨耗が促進されるため、クリーニングブレードには酸化劣化の防止対策が必要である。また、クリーニングブレードは高温環境にさらされるため、熱劣化の防止対策も重要である。さらに、帯電機構によりオゾンが発生するため、オゾン劣化の防止対策も必要である。そのため、数種の老化防止剤を組み合わせることにより、前記の各劣化を防止することができる。特に、酸化劣化によるクリーニングブレードのエッジ磨耗を防止するための老化防止剤を配合することは重要である。
前記老化防止剤としては、アミン類、フェノール類、イミダゾール類、リン類またはチオウレア類等が挙げられる。
アミン類としては、フェニル−α−ナフチルアミン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンポリマー、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、p,p’−ジオクチルジフェニルアミン、p,p’−ジクミルジフェニルアミン、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン等が挙げられる。
フェノール類としては、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、スチレン化メチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−tert−アミルハイドロキノン等が挙げられる。
イミダゾール類としては、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル等が挙げられる。
その他、トリス(ノニル化フェニル)フォスファイトなどのリン類、1,3−ビス(ジメチルアミノプロピル)−2−チオウレア、トリブチルチオウレアなどのチオウレア類、オゾン劣化防止用ワックス等を用いてもよい。
前記老化防止剤の配合量はゴム成分100質量部に対して0.1質量部〜15質量部であることが好ましい。ゴム成分100質量部に対する老化防止剤の配合量を0.1質量部〜15質量部としているのは、配合量が0.1質量部未満であると、老化防止の効果が発揮されず、機械的物性の低下や磨耗が激しく進行してしまうおそれがあるためであり、配合量が15質量部を超えると、過剰な配合により分散不良が生じ、機械的物性の低下を招くおそれがある。
好ましくは、ゴム成分100質量部に対する老化防止剤の配合量が0.5質量部〜10質量部である。
前記ゴム用軟化剤としては、具体的には、フタル酸誘導体、イソフタル酸誘導体、アジピン酸誘導体、セバチン酸誘導体、安息香酸誘導体およびリン酸誘導体などが挙げられる。
より具体的には、ジブチルフタレート(DBP)、ジ−(2−エチルヘキシル)フタレート等のジオクチルフタレート(DOP)、ジイソオクチルフタレート(DIOP)、高級アルコール−フタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)セバケート、アジピン酸ポリエステル、ジブチルジグリコール−アジペート、ジ(ブトキシエトキシエチル)アジペート、イソオクチル−トール油脂肪酸エステル、トリブチルフォスフェート(TBP)、トリブトキシエチル−フォスフェート(TBEP)、トリクレジルフォスフェート(TCP)、クレジル−ジフェニクルフォスフェート(CDP)、ジフェニルアルカン等が挙げられる。
前記ゴム用軟化剤の配合量はゴム成分の物性が十分発揮される量であればよく、必要に応じてゴム成分100質量部に対して0質量〜5質量部の範囲から選択することができる。
前記補強剤としては、ゴムとの相互作用を導くフィラーとして主にカーボンブラックが使用される他、例えばホワイトカーボン(例えば乾式シリカもしくは湿式シリカなどのシリカ系充填剤、ケイ酸マグネシウムなどのケイ酸塩等)、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、マグネシウム・シリケート、クレー(ケイ酸アルミニウム)、シラン改質クレーもしくはタルクなどの無機補強剤や、クマロンインデン樹脂、フェノール樹脂、ハイスチレン樹脂、木粉等の有機補強剤が挙げられる。
なかでも、補強効果、コスト、分散性および耐摩耗性に優れたカーボンブラックとしては、例えばSAFカーボン(平均粒径18〜22nm)、SAF−HSカーボン(平均粒径20nm前後)、ISAFカーボン(平均粒径19〜29nm)、N−339カーボン(平均粒径24nm前後)、ISAF−LSカーボン(平均粒径21〜24nm)、I−ISAF−HSカーボン(平均粒径21〜31nm)、HAFカーボン(平均粒径26〜30nm)、HAF−HSカーボン(平均粒径22〜30nm)、N−351カーボン(平均粒径29nm前後)、HAF−LSカーボン(平均粒径25〜29nm)、LI−HAFカーボン(平均粒径29nm前後)、MAFカーボン(平均粒径30〜35nm)、FEFカーボン(平均粒径40〜52nm)、SRFカーボン(平均粒径58〜94nm)、SRF−LMカーボン、GPFカーボン(平均粒径49〜84nm)等が例示される。
本発明においては、メタクリル酸亜鉛あるいはアクリル酸亜鉛の共架橋効果により熱硬化性エラストマー組成物の機械的物性を大幅に向上させることができるため、前記補強剤は必ずしも必要ではないが、必要に応じて前記補強剤をゴム成分100質量部に対して0質量部〜100質量部の範囲から選択して配合することができる。
その他の添加剤としては、アミド化合物、脂肪酸、脂肪酸金属塩またはワックス等が挙げられる。
アミド化合物としては、脂肪族系アミド化合物または芳香族系アミド化合物が挙げられる。脂肪族系アミド化合物の脂肪酸としては、オレイン酸、ステアリン酸、エルカ酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、アラキジン酸、ベヘニン酸、パルミトレイン酸、エイコセン酸、エルシン酸、エライジン酸、トランス−11−エイコセン酸、トランス−13−ドコセン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノール酸が挙げられる。脂肪族系アミド化合物としては、具体的にはエチレンビスエルカ酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、ベヘニン酸アミドなどが挙げられ、特に、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、エルカ酸アミドが好ましい。
脂肪酸としては、ラウリル酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ミステリン酸またはオレイン酸が挙げられ、脂肪酸金属塩としては、前記脂肪酸と亜鉛、鉄、カルシウム、アルミニウム、リチウム、マグネシウム、ストロンチウム、バリウム、セリウム、チタン、ジルコニウム、鉛またはマンガンとの金属塩が挙げられる。
ワックスとしては、パラフィン系ワックス、モンタン系ワックス、アマイド系ワックス等が挙げられる。
これらの添加剤の配合量はゴム成分の物性が十分発揮される量であればよく、本発明においては、ゴム成分100質量部に対して0質量部〜10質量部の範囲から選択することができる。
本発明のクリーニングブレードを構成する熱硬化性エラストマー組成物に用いられる前記架橋剤(3)としては、前記したように、硫黄、有機含硫黄化合物、有機過酸化物、耐熱性架橋剤または樹脂架橋剤等が挙げられる。
硫黄としては、通常回収硫黄を粉砕し微粉としたものが使用される。分散性などを改良した表面処理硫黄も適宜使用することができる。また、未加硫ゴムからのブルームを避けるために不溶性硫黄も使用することができる。
有機含硫黄化合物としては、例えば、N,N’−ジチオビスモルホリン、ジフェニルジスルフィド、ペンタブロモジスルフィド、ペンタクロロチオフェノール、ペンタクロロチオフェノール亜鉛塩などが挙げられる。
有機過酸化物としては、ベンゾイルパーオキシド、1,1−ジ−(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(ベンゾイルパーオキシ−3−ヘキセン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−tert−ブチルパーオキシジイソプロピルベンゼン、ジ−tert−ブチルパーオキシド、ジ−tert−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキシド、tert−ブチルクミルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルパーオキシ)−3−ヘキセン、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルパーオキシ)バレレート、p−クロロベンゾイルパーオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキシド、tert−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド等が挙げられる。
耐熱性架橋剤としては、1,3−ビス(シトラコンイミドメチル)ベンゼン、ヘキサメチレン−1,6−ビスチオ硫酸ナトリウム・二水和物、1,6−ビス(ジベンジルチオカルバモイルジスルフィド)ヘキサン等が挙げられる。
樹脂架橋剤としては、タッキーロール201、タッキーロール250−III(以上、田岡化学工業(株)製)、ヒタノール2501(日立化成工業(株)製)などアルキルフェノール樹脂または臭素化アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂等が挙げられる。
前記架橋剤の配合量はゴム成分の物性が十分発揮される量であればよく、通常は前記したように、ゴム100質量部に対して0.1質量部〜30質量部の範囲から選択される。
記熱硬化性エラストマー組成物一軸押出機、1.5軸押出機、二軸押出機、オープンロール、ニーダー、バンバリーミキサーまたは熱ロールなどの混練装置を用いて前記各成分を混合することにより得ることができる。
各成分の混合順序は特に限定されず、全ての成分を一度に混練装置に投入して混合してもよいし、一部の成分を混練装置に投入して予め混練しておき、得られた混合物に残りの成分を添加し混練してもよい。好ましくは、ゴム成分(1)と充填剤(2)を予め混練しておき、得られた混合物に架橋剤(3)を添加し混練する方法がよい。
本発明の画像形成装置用クリーニングブレードは、以上述べてきた熱硬化性エラストマー組成物を圧縮成形あるいは射出成形などの公知の成形方法を用いて成形することにより得られる。
このようにして得られる本発明の画像形成装置用クリーニングブレードは、引張強度が10MPa以上であることが好ましい。引張強度が10MPa未満であると、ブレードがもろくなり磨耗が激しくなる恐れがあるためであり、より好ましくは、20MPa程度である。
また、本発明の画像形成装置用クリーニングブレードの体積膨潤率は200%以下であることが好ましい。体積膨潤率が200%を超えると、ゴム弾性が得られなくなり、より好ましくは150%程度である。
前述したように、本発明の画像形成装置用クリーニングブレードは、メタクリル酸亜鉛、アクリル酸亜鉛の共架橋効果により、架橋時に重合・グラフト反応を起こして微細構造を形成し、一般的なカーボンブラックによる補強よりも高い機械的物性が得られ、耐摩耗性を向上させることができる。したがって、小粒径・球形重合トナーのクリーニング性能に優れたクリーニングブレードを得ることができる。
また、前記(C)(D)の熱硬化性エラストマー組成物は、アクリロニトリルブタジエンゴムの側鎖に(C)はカルボキシル基、(D)は末端ビニル基を導入したゴム成分を各々配合しているので、ゴム成分の側鎖が架橋反応を起こすことができる。そのため、機械的物性、耐磨耗性を更に向上させたクリーニングブレードを形成することができる。したがって、小粒径・球形重合トナーのクリーニング性能に特に優れたクリーニングブレードを得ることができる。
以下、本発明の画像形成装置用クリーニングブレードの実施形態について詳述する。
図1に、本発明のクリーニングブレード20および当該クリーニングブレードが装着された画像形成装置を示す。
クリーニングブレード20は、通常、接着剤により支持部材21に接合されている。支持部材21は剛体の金属、弾性を有する金属、プラスチックまたはセラミック等で形成されたものが用いられるが、金属製が好ましく、クロムフリーSECC製が特に好ましい。
クリーニングブレード20と支持部材21とを接合するために用いる接着剤としては、ポリアミド系もしくはポリウレタン系ホットメルト接着剤や、エポキシ系もしくはフェノール系接着剤等が挙げられる。これらのなかではホットメルト接着剤を用いることが好ましい。
図1に示す画像形成装置において、以下の工程で画像が形成される。
まず、感光体12が図中の矢印の方向に回転し、帯電ローラ11によって感光体12が帯電された後に、鏡16を介してレーザー17が感光体12の非画像部を露光して除電し、画線部に相当する部分が帯電した状態になる。次に、トナー15aが感光体12上に供給されて、帯電画線部にトナー15aが付着し1色目の画像が形成される。このトナー画像は一次転写ローラ19aを介して中間転写ベルト13上へ転写される。同様にして、感光体12上に形成されたトナー15b〜15dの各色の画像が中間転写ベルト13上に転写され、転写ベルト13上に4色のトナー15(15a〜15d)からなるフルカラー画像が一旦形成される。このフルカラー画像は二次転写ローラ19bを介して被転写体(通常は紙)18上へ転写され、所定の温度に加熱されている定着ローラ14を通過することで被転写体18の表面へ定着される。
前記工程において、複数枚の記録紙に順次複写を行うために、中間転写ベルト13上へ転写されず感光体12上に残留したトナーは、感光体12表面に圧接されているクリーニングブレード20が感光体12を摺擦することにより除去され、トナー回収ボックス22に回収される。
他の充填剤(2b)となる老化防止剤としては、p、p’−ジクミルジフェニルアミン、2−メルカプトベンゾイミダゾールを用いることが好ましく、老化防止剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対し0.1質量部〜15質量部で配合している。
架橋剤(3)は、ゴム成分(1)100質量部に対し0.5質量部〜30質量部で配合している。
架橋剤(3)として、硫黄化合物、有機過酸化物または樹脂架橋剤を用いている。これらは1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
前記硫黄化合物としてはジフェニルジスルフィドを用いることが好ましい。硫黄化合物の配合量はゴム成分100質量部に対し0.1質量部〜20質量部で配合している。
前記有機過酸化物としてはジクミルパーオキシドを用いることが好ましい。有機過酸化物の配合量はゴム成分100質量部に対し0.5質量部〜10質量部、好ましくは1質量部〜6質量部である。
前記樹脂架橋剤としてはアルキルフェノール樹脂を用いることが好ましい。樹脂架橋剤の配合量はゴム成分100質量部に対し5質量部〜20質量部、好ましくは10〜20質量部である。
本発明で用いる熱硬化性エラストマー組成物は以下のようにして作製している。
まず、ゴム成分(1)と充填剤(2)を一軸押出機、1.5軸押出機、二軸押出機、オープンロール、ニーダー、バンバリーミキサーまたは熱ロールなどの混練装置を用いて混練する。混練温度は80℃〜120℃、混練時間は5〜6分である。混練温度が80℃未満、混練時間が5分未満ではゴム成分(1)が十分に可塑化せず混練りが不十分となりやすいからであり、混練温度が120℃を超え、混練時間が6分を超えてはゴム成分(1)が分解するおそれがあるからである。
ついで、得られた混合物に架橋剤(3)を添加し、前記のような混練装置を用いて混練する。混練温度は80℃〜90℃、混練時間は5分〜6分である。混練温度が80℃未満、混練時間が5分未満では混合物が十分に可塑化せず混練りが不十分となりやすいからであり、混練温度が90℃を超え、混練時間が6分を超えては架橋剤(3)が分解するおそれがあるからである。
以上のようにして得られた熱硬化性エラストマー組成物より本発明のクリーニングブレード20を成形している。該クリーニングブレード20は、厚さ1mm〜3mm、幅10mm〜40mm、長さ200mm〜500mmの短冊状に成形・加工することが好ましい。
成形方法としては特に限定されず、射出成形や圧縮成形など公知の成形方法を用いればよい。
具体的には、例えば、熱硬化性エラストマー組成物を金型内にセットして、160℃〜170℃にて20分〜40分間プレス加硫するという方法が挙げられる。加硫温度が160℃未満、加硫時間が20分未満では加硫不足になるからであり、加硫温度が170℃を超え、加硫時間が40分を超えてはゴム成分が分解するおそれがあるからである。
このようにして得られるクリーニングブレード20は、引張強度が10MPa以上、体積膨潤率が200%以下である。
前記物性とすることにより、耐摩耗性に優れ、小粒径・球形重合トナーのクリーニング性能を向上させることができる。
本発明の第三実施形態の画像形成装置用クリーニングブレード20は、前記(B)の熱硬化性エラストマー組成物から成形している。
第三実施形態では、ゴム成分(1)100質量部のうち、前記充填剤(2)のメタクリル酸亜鉛を微分散させた水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴム(1a)を10質量部〜75質量部配合している熱硬化性エラストマー組成物を上述したように作製し、得られた熱硬化性エラストマー組成物を用いて上述したようにクリーニングブレードを作製する
前記充填剤(2)のメタクリル酸亜鉛を分散させた水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴム(1a)に分散させるメタクリル酸亜鉛の量は、HNBR100質量部に対して91質量部〜110質量で配合している。
また、ベースポリマーであるHNBRの結合アクリロニトリル量は21%〜44%であり、さらに、ベースポリマーであるHNBRのムーニー粘度ML1+4(100℃)は40〜150である。
このようにして得られるクリーニングブレード20も、第1、第2実施形態と同様な引張強度および体積膨潤率を備え、耐摩耗性に優れ、小粒径・球形重合トナーのクリーニング性能を向上させることができる。
第四実施形態では、第一実施形態のゴム成分(1)100質量部のうち、40〜100質量部をカルボキシル基を導入したアクリロニトリルブタジエンゴムまたはカルボキシル基を導入した水素添加アクリロニトリルブタジエンゴムとしている。該カルボキシル基を導入したアクリロニトリルブタジエンゴムまたはカルボキシル基を導入した水素添加アクリロニトリルブタジエンゴムは、アクリロニトリルブタジエンゴムあるいは/及び水素添加アクリロニトリルブタジエンゴムにアクリル酸あるいはメタクリル酸を三元共重合し、側鎖もしくは末端にカルボキシル基を導入したものである。
そのため、本実施形態では、第一乃至第三実施形態のように、充填剤としてメタクリル酸亜鉛やメタクリル酸と酸化亜鉛を混合したものを添加せず、酸化亜鉛または酸化マグネシウムを配合している。
前記酸化亜鉛または酸化マグネシウムは、該ゴム成分(1)100質量部に対して、0.1質量部〜20質量部配合している。
架橋剤(3)としては、硫黄または有機過酸化物を用いている。さらに、架橋剤(3)として硫黄を用いる場合は、他の充填剤(2b)として、加硫促進剤を用いている。
硫黄としては、粉末硫黄を用いている。有機過酸化物としては、ジクミルパーオキシドを用いている。
架橋剤(3)の配合量はゴム成分(1)に対し、0.1〜30質量部としている。
加硫促進剤としては、ジベンゾチアジルスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィドを用いている。加硫促進剤の配合量は、ゴム成分(1)100質量部に対して、0.5〜3質量部としている。
加硫促進剤以外の他の充填剤(2b)としては、ステアリン酸、及び老化防止剤、カーボンブラックを用いている。
ステアリン酸は、ゴム成分(1)に対し、0.5〜10質量部としている。
老化防止剤としては、p、p’−ジクミルジフェニルアミン、2−メルカプトベンゾイミダゾールを用いることが好ましく、老化防止剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対し0.1質量部〜15質量部で配合している。
その他は第一実施形態と同様にしてクリーニングブレードを作製する。
なお、前記カルボキシル基を導入したアクリロニトリルブタジエンゴムあるいは/及びカルボキシル基を導入し水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴムにおけるカルボキシル基の含有率は0.5〜30質量%としている。
このようにして得られるクリーニングブレード20は、アクリロニトリルブタジエンゴム、水素添加アクリロニトリルブタジエンゴムの第三成分としてアクリル酸あるいはメタクリル酸を三元共重合し、側鎖もしくは末端にカルボキシル基を導入しているので、前記第1乃至第3実施形態よりも確実に架橋反応を起こすことができる。そのため、さらに優れた引張強度と体積膨潤率を備え、かつ、耐摩耗性にも優れ、小粒径・球形重合トナーのクリーニング性能を向上させることができる。
第五実施形態では、ゴム成分100質量部のうち、充填剤(2)のアクリル酸亜鉛が導入された水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム(1b)を5質量部〜60質量部配合し、酸化亜鉛または酸化マグネシウムを配合していない点以外は第四実施形態と同様にしてクリーニングブレードを作製している。
即ち、ゴム成分(1)100質量部のうち、5質量部〜60質量部はアクリル酸亜鉛が導入された水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム(1b)を用いていると共に、該アクリル酸亜鉛が導入された水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム(1b)以外のゴム成分(1)をNBR、HNBR、カルボキシル基を導入したアクリロニトリルブタジエンゴム及びカルボキシル基を導入した水素添加アクリロニトリルブタジエンゴムのいずれか1種以上としている。
前記充填剤のアクリル酸亜鉛が導入された水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム(1b)は、前記アクリル酸亜鉛を1〜60質量%の割合で含有している。
このようにして得られる第五実施形態のクリーニングブレード20は、ゴム成分の第三成分としてアクリル酸亜鉛を導入しているので、前記第1乃至第3実施形態よりも確実に架橋反応を起こすことができる。そのため、第1乃至第3実施形態と同様あるいはそれ以上の引張強度と体積膨潤率が得られ、耐摩耗性に優れ、小粒径・球形重合トナーのクリーニング性能を向上させることができる。
以下、本発明の実施例および比較例について説明する。
本発明の実施例1〜7、参考実施例1〜11及び比較例1〜8を示す。
ゴム成分(1)及び充填剤(2a,2b)を表1〜表3に示す配合量計量し、二軸押出機、オープンロール、バンバリーミキサーまたはニーダーなどのゴム混練装置に投入して80℃〜120℃に加熱しながら5分〜6分間混練りした。
得られた混合物と表1〜表3に示す配合量の架橋剤(3)をオープンロール、バンバリーミキサーまたはニーダーなどのゴム混練装置に投入して、80℃〜90℃に加熱しながら5分〜6分間程度混練りした。
得られたゴム組成物を金型内にセットし、160℃〜170℃にて20分〜40分間程度プレス加硫して、2mm厚のシートを作製した。
さらに、2mm厚のシートから幅27mm、長さ320mmのクリーニングブレードを切り出し、当該クリーニングブレードをクロムフリーSECC製の支持部材にホットメルト(ダイヤモンド製材質)を用いて貼り付け、シート中心部をカットしてクリーニング部材を作製した。
Figure 0004463798
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なお、表1〜表3のゴム成分(1)、充填剤(2a,2b)、架橋剤(3)の配合量の単位は質量部であり、ZDMA含有HNBRのメタクリル酸亜鉛(2a)量は、ゴム成分(1)のZDMA含有HNBRに含有されているメタクリル酸亜鉛(2a)量(質量部)である。
表1〜表3に示す「全ゴム成分100質量部に対する充填剤(2a)の質量」は、ZDMA含有HNBR以外のゴム成分とZDMA含有HNBR中のベースポリマーであるHNBRの総質量で示される全ゴム成分100質量部に対する前記ZDMA含有HNBR中のメタクリル酸亜鉛(2a)量を含めた充填剤(2a)の総質量を示している。
表1〜表3に記載の成分のうち下記成分については、具体的に下記製品を用いた。
・NBR(アクリロニトリルブタジエンゴム);JSR(株)製「N232S(商品名)」(結合アクリロニトリル量35%)
・HNBR(水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム);ベースポリマーであるHNBRは、日本ゼオン(株)製「Zetpol2010H(商品名)」(結合アクリロニトリル量36% ムーニー粘度145)
・ZDMA含有HNBR−A(ベースポリマーであるHNBRにメタクリル酸亜鉛を微分散させたもの);日本ゼオン(株)製「Zeoforte ZSC 2195H(商品名)」(メタクリル酸亜鉛の含有量:50質量%)
・ZDMA含有HNBR−B(ベースポリマーである日本ゼオン(株)製「Zetpol 2020L 結合アクリロニトリル量36% ムーニー粘度57.5」にメタクリル酸亜鉛を微分散させたもの);日本ゼオン(株)製「Zeoforte ZSC 2295L(商品名)」(メタクリル酸亜鉛の含有量:50質量%)
・メタクリル酸亜鉛;三新化学工業(株)製「サンエステルSK−30(商品名)」
・メタクリル酸;三菱レイヨン(株)製「MAA(商品名)」
・酸化亜鉛;三井金属(株)製「酸化亜鉛2種(商品名)」
・酸化マグネシウム;協和化学工業(株)製「150ST(商品名)」
・カーボンブラック;東海カーボン(株)製「シーストISAF(商品名)」
・老化防止剤A(p,p’−ジクミルジフェニルアミン);大内新興化学(株)製「ノクラックCD(商品名)」
・老化防止剤B(2−メルカプトベンゾイミダゾール);大内新興化学(株)製「ノクラックMB(商品名)」
・硫黄化合物(ジフェニルジスルフィド);住友精化(株)製「DPDS(商品名)」
・有機過酸化物(ジクミルパーオキシド);日本油脂(株)製「パークミルD(商品名)」
前記表1〜表3に記載の物性は下記の方法で測定した。
(1)引張強度;作製した2mm厚のシートからダンベル状3号試験片を打ち抜いて作製し、JIS K 6251に従って引張速度500mm/分で引張強度を測定した。
(2)体積膨潤率;JIS K 6258に従い、20mm×20mm×2mm厚シートを用いて40℃、24時間、トルエン膨潤により体積膨潤率を算出した。
(3)クリーニング性能評価;図2に示すように、水平におかれたOPC(自社製のOrganic Photo Conductor)を塗布したガラス23上に小粒径・球形重合トナー(キャノン、富士ゼロックの市販のプリンターより抜きだした市販のトナー)を付着させた。実施例および比較例で作製したクリーニングブレード20を支持部材21に接着し、OPC塗布ガラス23に対し10〜50度の角度で保持し、その角度を保ったまま水平に200mm/secでスライドさせた。その際、トナーの掻き取り具合を観察した。なお、本試験は常温23℃、相対湿度55%で行なった。
表1〜表3においては、全てのトナーが掻き取れた場合を「○」、わずかでも残トナーが観察される場合を「×」とした。
(4)耐摩耗性評価;実施例および比較例で作製したクリーニングブレード20を支持部材21に接着し、画像形成装置に装着する。感光体の回転速度200mm/sec〜500mm/sec、4%の印字濃度で10万枚通紙し、通紙後のクリーニングブレード20のエッジを観察する。耐摩耗性評価は、エッジの磨耗した面(Ws部)の断面長さを測定し、その大小で評価した。なお、本試験は常温23℃、相対湿度55%で行なった。
表1においては、断面長さが0〜5μmである場合は「◎」、5μm〜10μmである場合は「○」、10μm〜50μmである場合には「△」、50μm以上である場合は「×」とした。
参考実施例1〜6、比較例1,2)
表1に示すように、充填剤(2)として、メタクリル酸亜鉛をゴム成分(1)100質量部に対し4質量部配合した比較例1はクリーニング性能、耐磨耗性に問題があるクリーニングブレードであった。また、メタクリル酸亜鉛をゴム成分(1)100質量部に対し65質量部配合した比較例2は、体積膨潤率が200%を超えてしまい、クリーニング性能、耐磨耗性にも問題があるクリーニングブレードであった。
一方、充填剤(2)として、メタクリル酸亜鉛をゴム成分(1)100質量部に対し5〜60質量部配合した参考実施例1〜6はいずれも引張強度が10MPaを上回ると共に、体積膨潤率が200%を大きく下回り、クリーニング性能、耐摩耗性ともに優れたクリーニングブレードであった。
参考実施例7〜11、比較例3〜6)
表2に示すように、充填剤(2)として、メタクリル酸と酸化亜鉛を1:1の比率で混合したものをゴム成分(1)100質量部に対し4質量部配合した比較例3は、体積膨潤率が200%を超えてしまい、クリーニング性能、耐磨耗性にも問題があるクリーニングブレードであった。また、メタクリル酸と酸化亜鉛を1:1の比率で混合したものをゴム成分(1)100質量部に対し70質量部配合した比較例4は、クリーニング性能、耐磨耗性に問題があるクリーニングブレードであった。
さらに、メタクリル酸亜鉛を共架橋剤として機能させなかった比較例5および比較例6については、比較例5では引張強度測定中に破断してしまう一方、比較例6では体積膨潤率が200%を超えてしまい、いずれも耐摩耗性に問題のあるクリーニングブレードであった。
一方、充填剤(2)として、メタクリル酸と酸化亜鉛を1:1の比率で混合したものをゴム成分(1)100質量部に対して5〜60質量部配合した参考実施例7〜11はいずれも引張強度が10MPaを上回ると共に、体積膨潤率が200%を大きく下回り、クリーニング性能、耐摩耗性ともに優れたクリーニングブレードであった。
(実施例1〜7、比較例7,8)
表3に示すように、ベースポリマーであるHNBRにメタクリル酸亜鉛を微分散させたもの(ZDMA含有HNBR)をゴム成分(1)の100質量部中に7質量部配合した比較例7は、体積膨潤率が200%を超えてしまい、クリーニング性能、耐磨耗性にも問題のあるクリーニングブレードであった。また、ゴム成分(1)の100質量部中にHNBRにメタクリル酸亜鉛を微分散させたもの(ZDMA含有HNBR)を80質量部配合した比較例8は、クリーニング性能、耐磨耗性に問題のあるクリーニングブレードであった。
一方、ベースポリマーであるHNBRにメタクリル酸亜鉛を微分散させたもの(ZDMA含有HNBR)をゴム成分(1)の100質量部中に10〜75質量部配合した実施例〜実施例は、いずれも全ゴム成分100質量部に対するメタクリル酸亜鉛の配合量が5〜60質量部となり、引張強度が10MPaを上回ると共に、体積膨潤率が200%を大きく下回り、クリーニング性能、耐摩耗性ともに優れたクリーニングブレードであった。
次に、本発明の実施例8〜19及び比較例9〜15を示す。
ゴム成分(1)及び充填剤(2)を表4及び表5に示す配合量計量し、二軸押出機、オープンロール、バンバリーミキサーまたはニーダーなどのゴム混練装置に投入して80℃〜120℃に加熱しながら5分〜6分間混練りした。
得られた混合物と表4,5に示す配合量の架橋剤(3)をオープンロール、バンバリーミキサーまたはニーダーなどのゴム混練装置に投入して、80℃〜90℃に加熱しながら5分〜6分間程度混練りした。
得られたゴム組成物を金型内にセットし、160℃〜170℃にて20分〜40分間程度プレス加硫して、2mm厚のシートを作製した。
さらに、2mm厚のシートから幅27mm、長さ320mmのクリーニングブレードを切り出し、当該クリーニングブレードをクロムフリーSECC製の支持部材にホットメルト(ダイヤモンド製材質)を用いて貼り付け、シート中心部をカットしてクリーニング部材を作製した。
Figure 0004463798
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なお、表4,5のゴム成分(1)、充填剤(2)、架橋剤(3)の配合量の単位は質量部である。
表4,表5に記載の成分のうち下記成分については、具体的に下記製品を用いた。
・NBR(アクリロニトリルブタジエンゴム);JSR(株)製「N232S(商品名)」(結合アクリロニトリル量35%)
・HNBR(水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム);ベースポリマーであるHNBRは、日本ゼオン(株)製「Zetpol2010H(商品名)」(結合アクリロニトリル量36% ムーニー粘度145)
・XNBR(カルボキシル化アクリロニトリルブタジエンゴム);Bayer社製「Kryrac X7.50(商品名)」
・HXNBR(カルボキシル化水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム);Bayer社製「Therban XT VPKA8889(商品名)」
・ART(アクリル酸亜鉛が導入された水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム);Bayer社製「Therban ART VPKA8796(商品名)」
・メタクリル酸;三菱レイヨン(株)製「MAA(商品名)」
・ステアリン酸:日本油脂(株)製「つばき(商品名)」
・酸化亜鉛;三井金属(株)製「酸化亜鉛2種(商品名)」
・酸化マグネシウム;協和化学工業(株)製「150ST(商品名)」
・カーボンブラック;東海カーボン(株)製「シーストISAF(商品名)」
・老化防止剤A(p,p’−ジクミルジフェニルアミン);大内新興化学(株)製「ノクラックCD(商品名)」
・老化防止剤B(2−メルカプトベンゾイミダゾール);大内新興化学(株)製「ノクラックMB(商品名)」
・加硫促進剤A(ジベンゾチアジルスルフィド);大内新興化学(株)製「ノクセラーDM(商品名)」
・加硫促進剤B;(テトラメチルチウラムモノスルフィド);大内新興化学(株)製「ノクセラーTS(商品名)」
・硫黄;鶴見化学工業(株)製、粉末硫黄
・有機過酸化物(ジクミルパーオキシド);日本油脂(株)製「パークミルD(商品名)」
前記表4,5に記載の物性のうち、引張強度、体積膨潤率、耐磨耗性は前記実施例1〜及び比較例1〜8と同様の方法で測定した。但し、耐磨耗性試験における印刷枚数は150,000枚(150k枚)とした。
クリーニング性能評価については下記の方法で測定した。
クリーニング性能評価;前記2mm厚シートからブレード状の大きさを打ち抜き、支持体に装着させることによりクリーニング部材を作製し、該クリーニング部材を感光体ドラムが回転し画像形成可能な画像形成装置(自社製)に装着する。
あらかじめ感光体ドラムへの単位面積あたりトナー量を計算しておき(すり抜け前トナー量)、4%印字濃度で150,000枚(150k枚)印刷後、感光体ドラムを回転させ、クリーニングブレードにトナーをクリーニングさせた時のクリーニングブレード後方の感光体ドラム上に存在するトナー量(すり抜け後トナー量)を単位面積に換算し、下記条件式によりクリーニング性能値を算出した。
本試験は常温23℃、相対湿度55%で行い、トナーとして体積平均粒径が5〜10μmm、球形化度0.90〜0.99の真球重合トナーを用いた。
(クリーニング性能)=(すり抜け後トナー量)/(すり抜け前トナー量)
クリーニング性能は0.5以下であれば、良好である。
表4,5においては、クリーニング性能が0.3以下の場合を「◎」、0.3を越えて0.5以下の場合を「○」、0.5を超えて0.7以下の場合を「×」、0.7を超える場合を「××」とした。
(実施例8〜13、比較例9〜11)
表4に示すように、カルボキシル基を導入したNBR(XNBR)、カルボキシル基を導入し水素添加したNBR(HXNBR)を配合せず、かつ、メタクリル酸、酸化亜鉛、酸化マグネシウムを配合しなかった比較例9,10は、引張強度が10MPaを大幅に下回り、体積膨潤率も200%を超え、クリーニング性能、耐磨耗性も問題のあるクリーニングブレードであった。また、カルボキシル基を導入し水素添加したNBR(HXNBR)を配合しているが、ゴム成分(1)100質量部中の配合量が3質量部と少なく、かつ、酸化亜鉛、酸化マグネシウムを配合しなかった比較例11も引張強度が10MPaを下回り、体積膨潤率が200%を上回り、クリーニング性能、耐磨耗性にも問題があった。
一方、カルボキシル基を導入したアクリロニトリルブタジエンゴムまたはカルボキシル基を導入した水素添加アクリロニトリルブタジエンゴムがゴム成分(1)100質量部中に、40〜100質量部配合されており、かつ、該ゴム成分(1)100質量部に、酸化亜鉛または酸化マグネシウムを5質量部〜60質量部配合している実施例8〜13は、引張強度が10MPaを大幅に上回り、体積膨潤率が150%以下となり、クリーニング性能、耐磨耗性においても極めて優れていた。
(実施例14〜19、比較例12〜15)
表5に示すように、XNBRまたはHXNBRを配合し、メタクリル酸、酸化亜鉛と共に配合した比較例1,1は、ゴム焼けが発生し、混練することができず、クリーニングブレードを作製することができなかった。充填剤のアクリル酸亜鉛が導入された水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム(ART)を配合しているが、ゴム成分(1)100質量部中の配合量が3質量部と少ない比較例14は、引張強度が10MPaを下回り、体積膨潤率が200%を上回り、クリーニング性能、耐磨耗性にも問題があった。また、ARTの配合量がゴム成分(1)100質量部中に65質量部と多い比較例15は、引張強度が3MPaと極めて低く、体積膨潤率も200%を超えてしまい、クリーニング性能、耐磨耗性にも問題があった。
一方、充填剤のアクリル酸亜鉛が導入された水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム(ART)をゴム成分(1)100質量部中に10質量部〜60質量部配合している実施例14〜19は、引張強度が10MPaを上回り、体積膨潤率が160%以下と小さく、クリーニング性能、耐磨耗性においても極めて優れていた。
本発明の画像形成装置用クリーニングブレードを搭載したカラー用画像形成装置の模式図である。 実施例におけるクリーニング性能の試験方法を説明するための図である。
符号の説明
11 帯電ローラ
12 感光体
13 中間転写ベルト
14 定着ローラ
15 トナー
16 鏡
17 レーザー
18 被転写体
19a、19b 転写ローラ
20 クリーニングブレード
21 支持部材
22 トナー回収ボックス
23 OPC塗布ガラス

Claims (8)

  1. ゴム成分(1)としてアクリロニトリルブタジエンゴムを含むと共に、前記ゴム成分(1)100質量部のうち、充填剤(2)としてメタクリル酸亜鉛を分散させた水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴム(1a)を10質量部〜75質量部配合している熱硬化性エラストマー組成物であって、前記充填剤(2)のメタクリル酸亜鉛を分散させた水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴム(1a)では水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴム100質量部に対してメタクリル酸亜鉛を91質量部〜115質量部で配合し、該水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴムは、結合アクリロニトリル量が21%〜46%で、かつムーニー粘度ML1+4(100℃)が20〜160としている熱硬化性エラストマー組成物から成形されていることを特徴とする画像形成装置用クリーニングブレード。
  2. ゴム成分(1)としてアクリロニトリルブタジエンゴムを含むと共に、前記ゴム成分(1)100質量部のうち、充填剤(2)としてアクリル酸亜鉛が1〜60質量%の割合で導入された水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム(1b)を5質量部〜60質量部配合している熱硬化性エラストマー組成物から成形されていることを特徴とする画像形成装置用クリーニングブレード。
  3. ゴム成分(1)としてアクリロニトリルブタジエンゴムを含むと共に、前記ゴム成分(1)100質量部のうちカルボキシル基の含有率が0.5〜30質量%であるカルボキシル基を導入したアクリロニトリルブタジエンゴムまたはカルボキシル基を導入した水素添加アクリロニトリルブタジエンゴムが40〜100質量部配合されており、該ゴム成分(1)100質量部に充填剤(2)として酸化亜鉛または酸化マグネシウムを0.1質量部〜20質量部配合している熱硬化性エラストマー組成物から成形されていることを特徴とする画像形成装置用クリーニングブレード。
  4. 前記ゴム成分(1)は、前記アクリロニトリルブタジエンゴムのほか、天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム、またはこれら2種以上を混合したものからなる請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置用クリーニングブレード。
  5. 前記熱硬化性エラストマー組成物は、
    前記充填剤(2)として、さらに、共架橋剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、老化防止剤、ゴム用軟化剤、補強剤およびその他の添加剤からなる充填剤(2b)の群から選択される1種あるいは1種以上を含み、かつ、
    硫黄、有機硫黄化合物、有機過酸化物、耐熱性架橋剤または樹脂架橋剤からなる架橋剤(3)を含んでいる請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置用クリーニングブレード。
  6. 前記ゴム成分(1)100質量部に対し、前記充填剤(2b)を0.1質量部〜20質量部、前記架橋剤(3)を0.1〜30質量部で配合している請求項5に記載の画像形成装置用クリーニングブレード。
  7. 前記熱硬化性エラストマー組成物は、老化防止剤を前記ゴム成分(1)100質量部に対して0.1〜15質量部の割合で含有している請求項5または請求項6に記載の画像形成装置用クリーニングブレード。
  8. 引張強度が10MPa以上、体積膨潤率が200%以下である前記熱硬化性エラストマー組成物から成形されている請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の画像形成装置用クリーニングブレード。
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