JP2007041454A - 画像形成装置用クリーニングブレード - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単に成形加工でき、かつ、摺動振動に基づく鳴きを抑制し、残留トナーが少ない領域でのエッジ部の反転現象の発生を防止し、かつ、高画質化のために球状微細トナーが用いられた場合も感光体表面に残留するトナーを確実に除去できる画像形成装置用クリーニングブレードを提供する。
【解決手段】 少なくともゴム成分(A)と充填剤(B)と架橋剤(C)とからなり、ゴム成分(A)100質量部に対し充填剤(B)を0.1〜80質量部、架橋剤(C)を0.1〜30質量部含んでいる熱硬化性エラストマー組成物から形成されている画像形成装置用クリーニングブレードからなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像形成装置用クリーニングブレードに関するものである。
普通紙を記録紙として用いる静電式写真複写機では、一般に、感光体の表面に放電により静電荷を与え、その上に画像を露光して静電潜像を形成し、次に逆極性を帯びたトナーを静電潜像に付着させて現像し、そのトナー像を記録紙に転写し、最後にトナー像が転写された記録紙を加熱加圧し、トナーを記録紙上に定着させることによって複写を行っている。従って、複数枚の記録紙に順次複写を行うためには、前記工程において、感光体より記録紙にトナー像を転写した後、感光体の表面に残留するトナーを除去する必要がある。 その除去方法の一つとして、クリーニングブレードを感光体表面に圧接し、感光体を摺接してクリーニングするブレード・クリーニング方式が知られている。
当該方法で用いられる画像形成装置用クリーニングブレードとしては、ポリウレタン等の弾性素材からなるブレードが多く用いられているが、下記の問題が指摘されている。
(1)高温高湿時において摺動振動に基づく鳴き現象が生じやすい。
(2)感光体に対しカウンター方式で使用され、残留トナーが少ない領域ではエッジ部が感光体の回転方向に持っていかれるという反転現象が起きやすい。
(3)高画質化のためトナーの球形微細化が進んだ結果、クリーニングブレードの圧接力を大きくしないと残留するトナーの除去が困難となり、感光体の駆動トルク上昇や回転むらが生じやすくなる。
前記問題点を解決するために種々のクリーニングブレードが提案されている。
例えば、特開2000−75743号公報(特許文献1)には、室温状態における硬度と反発性能を調整することによりクリーニング性能を改善させたブレードが記載されている。
しかし、室温状態における硬度と反発性能を調整しただけでは圧接力が大きくならず、その結果、球形で微細なトナーを確実に除去することはできない。さらに、高温高湿時においては硬度が下がり反発弾性が上がるため、摺動振動に基づく鳴き現象を改善するには至っていない。
また、特開2003−103686号公報(特許文献2)には、ポリウレタンゴム製クリーニングブレードのエッジ部にフレキシブル・ダイアモンドライク・カーボンからなる層をプラズマ化学気相蒸着法により形成することで、基材となる弾性体の基本特性を損なうことなく、低摩擦係数を実現し、かつ耐摩耗性に優れたクリーニングブレードが得られることが記載されている。
フレキシブル・ダイアモンドライク・カーボン層により低摩擦係数が実現され、摺動振動に基づく鳴き現象は改善されるが、しかしながら、エッジ部にのみフレキシブルダイアモンドライクカーボンを付着しているだけであるため、耐久性や耐摩耗性は実用的に十分とはいえないと認められる。さらに、基材である弾性体にフレキシブル・ダイアモンドライク・カーボン層を形成するためプラズマ化学気相蒸着を行う必要があり、製造工程管理が複雑となり、製造コストも上昇するという問題がある。
特開2000−75743号公報 特開2003−103686号公報
本発明は、前記問題に鑑みてなされたもので、特に、簡単に成形加工でき、かつ、摺動振動に基づく鳴きを抑制し、残留トナーが少ない領域でのエッジ部の反転現象の発生を防止し、さらに、高画質化のために球状微細トナーが用いられた場合も感光体表面に残留するトナーを確実に除去できるクリーニングブレードを提供することを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、少なくともゴム成分(A)と充填剤(B)と架橋剤(C)とからなり、ゴム成分(A)100質量部に対し充填剤(B)を0.1〜80質量部、架橋剤(C)を0.1〜30質量部含んでいる熱硬化性エラストマー組成物から形成されている画像形成装置用クリーニングブレードを提供している。
従来のクリーニングブレードに多く用いられていたポリウレタンのような熱硬化性樹脂とは異なり、本発明のクリーニングブレードを構成する熱硬化性エラストマー組成物は、ゴム成分(A)と充填剤(B)と架橋剤(C)との配合比を変更することにより様々な物性を作り出すことが可能である。
即ち、摩擦係数を低くコントロールすることにより、従来問題点であった摩擦係数が大きいために起こるエッジ部の反転現象を回避することができる。また、鳴き現象は組成物の制振性をコントロールすることにより抑制することができる。さらに、弾性をコントロールすることにより感光体への圧接力を高めることができ、残留する球状微細トナーをより確実に除去することができる。
充填剤(B)の配合量をゴム成分(A)100質量部に対し0.1〜80質量部としているのは、充填剤(B)の配合量が0.1質量部未満であるとゴム成分が十分に補強されなかったり、加硫されなかったりするおそれがあるからであり、一方、充填剤(B)の配合量が80質量部を超えると硬度が大きくなりすぎ、本発明のクリーニングブレードが感光体を傷つけるおそれがあるからである。
架橋剤(C)の配合量をゴム成分(A)100質量部に対し0.1〜30質量部としたのは、架橋剤(C)の配合量が0.1質量部未満であると加硫密度が小さくなり所望の物性が得られなくなるおそれがあるからであり、一方架橋剤(C)の配合量が30質量部を超えると過剰な架橋反応により硬度が大きくなりすぎ、本発明のクリーニングブレードが感光体を傷つけるおそれがあるからである。
本発明で用いるゴム成分(A)としては、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム(ACM、ANM)、エピクロルヒドリンゴム(ECO)、エチレンプロピレンゴム(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)等が挙げられる。これらは1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
2種類のゴムを混合して用いる場合、ゴム成分の総質量を100質量部とすると一方のゴム(「ゴムa」とする)の配合量を90〜50質量部、好ましくは90〜70質量部とし、他方のゴム(「ゴムb」とする)の配合量を10〜50質量部、好ましくは10〜30質量部とすることが好ましい。
50質量部≦ゴムa≦90質量部としているのは、ゴムaの配合量が50質量部よりも少ないと物理的強度が低下するおそれがある。一方、ゴムaの配合量が90質量部を超えるとゴムbの性能が発揮されないおそれがあることに因る。
10質量部≦ゴムb≦50質量部としているのは、ゴムbの配合量が10質量部よりも少ないとゴムbの性能が発揮されないおそれがある。一方、ゴムbの配合量が50質量部を超えるとゴムaに基づく物理的強度が低下するおそれがあることに因る。
ゴム成分(A)としてはアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)または水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴム(HNBR)を用いることが好ましい。特に、残存二重結合が10%以下である水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴムを用いることが最も好ましい。
NBRまたはHNBRの原料となるNBRとしては、アクリロニトリル含量が25%以下である低ニトリルNBR、アクリロニトリル含量が25〜31%である中ニトリルNBR、アクリロニトリル含量が31〜36%である中高ニトリルNBR、アクリロニトリル含量が36%以上である高ニトリルNBRのいずれを用いてもよい。なかでも、アクリロニトリル含量が31〜36%である中高ニトリルNBRを用いることが好ましい。
また、アクリロニトリルブタジエンゴムまたは水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴム(ゴムa)に所望により他のゴム(ゴムb)を組み合わせてもよい。前記他のゴム(ゴムb)としては先に例示したゴムのいずれを用いてもよいが、なかでもブタジエンゴムまたはスチレンブタジエンゴムを用いることが好ましい。
アクリロニトリルブタジエンゴムまたは水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴム(ゴムa)に他のゴム(ゴムb)を組み合わせて用いる場合は、ゴム成分の総質量を100質量部とするとゴムaが90〜50質量部、好ましくは90〜70質量部、ゴムbが10〜50質量部、好ましくは10〜30質量部となるように混合している。
本発明で用いる充填剤(B)としては、共架橋剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、老化防止剤、軟化剤、補強剤または添加剤等が挙げられる。これらは1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
共架橋剤とは、それ自身も架橋すると共に、ゴム分子とも反応して架橋し全体を高分子化する働きをするものを総称している。
共加硫剤としては、メタクリル酸エステル、メタクリル酸もしくはアクリル酸の金属塩に代表されるエチレン性不飽和単量体、多官能ポリマー類またはジオキシム等を用いることができる。
エチレン性不飽和単量体としては、
(a)アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのモノカルボン酸類、
(b)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのジカルボン酸類、
(c)前記(a)、(b)の不飽和カルボン酸類のエステルまたは無水物、
(d)(a)〜(c)の金属塩、
(e)1,3−ブタジエン、イソプレン、2−クロル−1,3−ブタジエンなどの脂肪族共役ジエン、
(f)スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、ジビニルベンゼンなどの芳香族ビニル化合物、
(g)トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ビニルピリジンなどの複素環を有するビニル化合物、
(h)その他、(メタ)アクリロニトリルもしくはα−クロルアクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物、アクロレイン、ホルミルスチロール、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルブチルケトンなどが挙げられる。
前記(c)の「モノカルボン酸類のエステル」としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、i−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、i−ノニル(メタ)アクリレート、tert−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸のアルキルエステル;
アミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ブチルアミノエチルアクリレートなどの(メタ)アクリル酸のアミノアルキルエステル;
ベンジル(メタ)アクリレート、ベンゾイル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレートなどの芳香族環を有する(メタ)アクリレート;
グリシジル(メタ)アクリレート、メタグリシジル(メタ)アクリレート、エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基を有する(メタ)アクリレート;
N−メチロール(メタ)アクリルアミド、γ−(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシランなどの各種官能基を有する(メタ)アクリレート;
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどの多官能(メタ)アクリレート;
等が挙げられる。
前記(c)の「ジカルボン酸類のエステル」としては、マレイン酸メチルもしくはイタコン酸メチルなどのハーフエステル類、またはジアリルフタレート、ジアリルイタコネート等が挙げられる。
前記(c)の「不飽和カルボン酸類の無水物」としては、例えばアクリル酸無水物、マレイン酸無水物等が挙げられる。
前記(d)の「金属塩」としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸
、マレイン酸もしくはフマル酸等のような不飽和カルボン酸の、アルミニウム塩、カルシウム塩、亜鉛塩またはマグネシウム塩等が挙げられる。
なかでも、本発明において好適に用いられるエチレン性不飽和単量体としては、
メタクリル酸;
トリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPT)、エチレンジメタクリレート(EDMA)、ポリエチレングリコールジメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、アリルメタクリレート、テトラハイドロフルフリルメタクリレートもしくはイソブチレンエチレンジメタクリレートなどのメタクリル酸高級エステル;
アクリル酸アルミニウム、メタクリル酸アルミニウム、アクリル酸亜鉛、メタクリル酸亜鉛、アクリル酸カルシウム、メタクリル酸カルシウム、アクリル酸マグネシウムもしくはメタクリル酸マグネシウム等のメタクリル酸もしくはアクリル酸の金属塩;
トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ジアリルフタレート、ジアリルイタコネート、ビニルトルエン、ビニルピリジンまたはジビニルベンゼン
等が挙げられる。
前記多官能ポリマー類としては、1,2−ポリブタジエンの官能基を利用した多官能ポリマー類が挙げられ、より具体的には、Buton150、Buton100、ポリブタジエンR−15、Diene−35またはHystal−B2000等が挙げられる。
前記ジオキシムとしては、例えばp−キノンジオキシム、p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシムまたはN,N’−m−フェニレンビスマレイミド等が挙げられる。
前記共架橋剤の配合量はゴム成分が加硫されるのに十分な量であればよく、通常はゴム成分100質量部に対して0.1〜10質量部の範囲から選択される。
加硫促進剤としては、無機促進剤または有機促進剤のいずれも用いることができる。
無機促進剤としては、消石灰、MgO等の酸化マグネシウム、酸化チタンまたはリサージ(PbO)等が挙げられる。
有機促進剤としては、チラウム類、チアゾール類、チオウレア類、ジチオカーバミン酸塩類、グアニジン類およびスルフェンアミド類等が例示される。
チラウム類としては、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィドまたはジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等が挙げられる。
チアゾール類としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド、N−シクロヘキシルベンゾチアゾール、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドまたはN,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド等が挙げられる。
チオウレア類としては、N,N’−ジエチルチオウレア、エチレンチオウレアまたはトリメチルチオウレア等が挙げられる。
ジチオカーバミン酸塩類としては、ジメチルジチオカーバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカーバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカーバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカーバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカーバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカーバミン酸銅、ジメチルジチオカーバミン酸鉄(III)、ジエチルジチオカーバミン酸セレン、ジエチルジチオカーバミン酸テルル等が挙げられる。
グアニジン系促進剤としては、ジ−o−トリルグアニジン、1,3−ジフェニルグアニジン、1−o−トリルビグアニド、ジカテコールボレートのジ−o−トリルグアニジン塩等が挙げられる。
スルフェンアミド類としては、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド等が挙げられる。
前記加硫促進剤の配合量はゴム成分の物性が十分発揮される量であればよい。通常は、無機促進剤の場合はゴム成分100質量部に対して0.5〜15質量部の範囲から選択され、有機促進剤の場合はゴム成分100質量部に対して0.5〜3質量部の範囲から選択される。
前記加硫促進助剤としては、亜鉛華等の金属酸化物;ステアリン酸、オレイン酸もしくは綿実脂肪酸等の脂肪酸;その他従来公知の加硫促進助剤が挙げられる。なお、亜鉛華等の金属酸化物は下記の補強剤としての役割も果たす。
当該加硫促進助剤の配合量はゴム成分の物性が十分発揮される量であればよく、通常はゴム成分100質量部に対して0.5〜10質量部の範囲から選択される。
前記老化防止剤としてはアミン類、イミダゾール類またはフェノール類などが挙げられる。
アミン類としては、スチレン化ジフェニルアミン、ジアルキルジフェニルアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミンまたはN,N’−ジ−6−ナフチル−p−フェニレンジアミン等が挙げられる。
イミダゾール類としては、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、2−メルカプトメチルベンズイミダゾール等が挙げられる。
フェノール類としては、2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−tert−アミルハイドロキノン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、スチレン化メチルフェノール、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、モノ(α−メチルベンジル)フェノール、ジ(α−メチルベンジル)フェノール、トリ(α−メチルベンジル)フェノールまたは1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等が挙げられる。
その他、老化防止剤としては、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)、6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン、1−(N−フェニルアミノ)−ナフタレン、ジブチルジチオカーバミン酸ニッケル、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジステアリル等を用いてもよい。
前記老化防止剤の配合量はゴム成分の物性が十分発揮される量であればよく、通常はゴム成分100質量部に対して1〜10質量部の範囲から選択される。
前記軟化剤としてはゴム用軟化剤を用いることが好ましく、具体的には、フタル酸誘導体、イソフタル酸誘導体、アジピン酸誘導体、セバチン酸誘導体、安息香酸誘導体およびリン酸誘導体などが挙げられる。
より具体的には、ジブチルフタレート(DBP)、ジ−(2−エチルヘキシル)フタレート等のジオクチルフタレート(DOP)、ジイソオクチルフタレート(DIOP)、高級アルコール−フタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)セバケート、アジピン酸ポリエステル、ジブチルジグリコール−アジペート、ジ(ブトキシエトキシエチル)アジペート、イソオクチル−トール油脂肪酸エステル、トリブチルホスフェート(TBP)、トリブトキシエチル−フォスフェート(TBEP)、トリクレジルホスフェート(TCP)、クレジル−ジフェニクルホスフェート(CDP)、ジフェニルアルカン等が挙げられる。
前記軟化剤の配合量はゴム成分の物性が十分発揮される量であればよく、通常はゴム成分100質量部に対して0.5〜5質量部の範囲から選択される。
前記補強剤としては、ゴムとの相互作用を導くフィラーとして主にカーボンブラックが使用される他、例えばホワイトカーボン(例えば乾式シリカもしくは湿式シリカなどのシリカ系充填剤、ケイ酸マグネシウムなどのケイ酸塩等)、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、マグネシウム・シリケート、クレー(ケイ酸アルミニウム)、シラン改質クレーもしくはタルクなどの無機補強剤や、クマロンインデン樹脂、フェノール樹脂、ハイスチレン樹脂、木粉等の有機補強剤が使用できる。
なかでも、補強効果、コスト、分散性および耐摩耗性の観点より、カーボンブラックを用いることが好ましい。該カーボンブラックとしては、例えばSAFカーボン(平均粒径18〜22μm)、SAF−HSカーボン(平均粒径20μm前後)、ISAFカーボン(平均粒径19〜29μm)、N−339カーボン(平均粒径24μm前後)、ISAF−LSカーボン(平均粒径21〜24μm)、I−ISAF−HSカーボン(平均粒径21〜31μm)、HAFカーボン(平均粒径26〜30μm)、HAF−HSカーボン(平均粒径22〜30μm)、N−351カーボン(平均粒径29μm前後)、HAF−LSカーボン(平均粒径25〜29μm)、LI−HAFカーボン(平均粒径29μm前後)、MAFカーボン(平均粒径30〜35μm)、FEFカーボン(平均粒径40〜52μm)、SRFカーボン(平均粒径58〜94μm)、SRF−LMカーボン、GPFカーボン(平均粒径49〜84μm)等が例示される。なかでも、FEFカーボン、ISAFカーボン、SAFカーボンまたはHAFカーボンを用いることが好ましい。
前記補強剤の配合量はゴム成分の物性が十分発揮される量であればよく、通常はゴム成分100質量部に対して5〜100質量部の範囲から選択される。
前記添加剤としては、アミド化合物、脂肪酸金属塩またはワックス等が挙げられる。
アミド化合物としては、脂肪族系アミド化合物または芳香族系アミド化合物が挙げられる。脂肪族系アミド化合物としては、具体的にはエチレンビスエルカ酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、べへニン酸アミドなどが挙げられる。
脂肪酸金属塩としては、脂肪酸がラウリル酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ミステリン酸またはオレイン酸であり、金属が亜鉛、鉄、カルシウム、アルミニウム、リチウム、マグネシウム、ストロンチウム、バリウム、セリウム、チタン、ジルコニウム、鉛またはマンガンである塩が挙げられる。
ワックスとしては、パラフィン系ワックス、モンタン系ワックス、アマイド系ワックス等が挙げられる。
前記添加剤の配合量はゴム成分の物性が十分発揮される量であればよく、通常はゴム成分100質量部に対して1〜10質量部の範囲から選択される。
本発明で用いる架橋剤(C)としては、硫黄、有機含硫黄化合物、有機過酸化物、耐熱性架橋剤または樹脂架橋剤等が挙げられる。
硫黄としては、通常回収硫黄を粉砕し微粉としたものが使用される。分散性などを改良した表面処理硫黄も適宜使用することができる。また、未加硫ゴムからのブルームを避けるために不溶性硫黄も使用することができる。
有機含硫黄化合物としてはN,N−ジチオビスモルホリンなどが挙げられる。
有機過酸化物としては、ベンゾイルパーオキシド、1,1−ジ−(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(ベンゾイルパーオキシ)−3−ヘキセン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−tert−ブチルパーオキシジイソプロピルベンゼン、ジ−tert−ブチルパーオキシド、ジ−tert−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキシド、tert−ブチルクミルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルパーオキシ)−3−ヘキセン、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルパーオキシ)バレレート、p−クロロベンゾイルパーオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキシド、tert−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド等が挙げられる。
耐熱性架橋剤としては、1,3−ビス(シトラコンイミドメチル)ベンゼン、ヘキサメチレン−1,6−ビスチオ硫酸ナトリウム・二水和物、1,6−ビス(ジベンジルチオカルバモイルジスルフィド)ヘキサン等が挙げられる。
樹脂架橋剤としては、タッキロール201、タッキロール250−III(以上、田岡化学工業(株)製)、ヒタノール2501(日立化成工業(株)製)などのアルキルフェノール樹脂または臭素化アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂等が挙げられる。
前記した熱硬化性樹脂組成物からなる本発明の画像形成装置用クリーニングブレードは、前記熱硬化性樹脂組成物を、一軸押出機、1.5軸押出機、二軸押出機、オープンロール、ニーダー、バンバリーミキサーまたは熱ロールなどの混練装置を用いて、前記各成分を混合することにより得ることができる。
各成分の混合順序は特に限定されず、全ての成分を一度に混練装置に投入して混合してもよいし、一部の成分を混練装置に投入して予め混練しておき、得られた混合物に残りの成分を添加し混練してもよい。好ましくは、ゴム成分(A)と充填剤(B)を予め混練しておき、得られた混合物に加硫剤(C)を添加し混練するという方法がよい。
本発明の画像形成装置用クリーニングブレードは、以上述べてきた熱硬化性エラストマー組成物を圧縮成形あるいは射出成形などの公知の成形方法を用いて成形することにより得られる。
このようにして得られる本発明の画像形成装置用クリーニングブレードは、硬度がJIS−A 55〜85、より好ましくは65〜85であることが好ましい。
また、引張強度が6.0MPa以上であることが好ましく、より好ましくは7.0以上40.0以下である。
さらに、反発弾性率が20〜60%であることが好ましく、より好ましくは30〜60%である。
前述したように、本発明の画像形成装置用クリーニングブレードは、少なくともゴム成分(A)と充填剤(B)と架橋剤(C)とからなる熱硬化性エラストマー組成物から構成されているため、これら各成分の配合量を変更することにより物性、特に硬度および反発弾性を微妙に調整することができる。これによりクリーニングブレードと感光体との摩擦力を抑えながらクリーニングブレードの感光体への圧接力を高めることができ、感光体の駆動トルク上昇や回転むらを生じずに感光体表面に付着している微細なトナーをより確実に除去できるとともに、残留トナーが少ない領域でのブレード・エッジ部の反転現象の発生を防止できる。さらに、制振性をコントロールすることにより、鳴き現象を抑制することができる。
また、本発明のクリーニングブレードは所定の熱硬化性エラストマー組成物を成形するだけで製造でき、前記特許文献2に記載されている発明のようにエッジ部分に特殊な加工を施す必要がないので、製造工程が簡略化され工程管理が行いやすく、製造コストも安価に抑えられる。
以下、本発明のクリーニングブレードの実施形態について詳述する。
図1に、本発明のクリーニングブレード20および当該クリーニングブレードが装着された画像形成装置を示す。
クリーニングブレード20は、接着剤により支持部材21に接合されている。支持材21は剛体の金属、弾性を有する金属、プラスチックまたはセラミック等で形成されたものが用いられるが、金属製が好ましく、クロムフリーSECC製が特に好ましい。
クリーニングブレード20と支持部材21とを接合するために用いる接着剤としては、ポリアミド系もしくはポリウレタン系ホットメルト接着剤や、エポキシ系もしくはフェノール系接着剤等を用いている。これらのなかではホットメルト接着剤を用いることが好ましい。
図1中において、11は帯電ローラ、12は感光体、13は中間転写ベルト、14は定着ローラ、15a〜15dはトナー、16は鏡、17はレーザー、18は被転写体、19aは一次転写ローラ、19bは二次転写ローラ、22はトナー回収ボックスである。
図1に示す画像形成装置において、以下の工程で画像が形成される。
まず、感光体12が図中の矢印の方向に回転し、帯電ローラ11によって感光体12が帯電された後に、鏡16を介してレーザー17が感光体12の非画像部を露光して除電し、画線部に相当する部分が帯電した状態になる。次に、トナー15aが感光体12上に供給されて、帯電画線部にトナー15aが付着し1色目の画像が形成される。このトナー画像は一次転写ローラ19aを介して中間転写ベルト13上へ転写される。同様にして、感光体12上に形成されたトナー15b〜15dの各色の画像が中間転写ベルト13上に転写され、転写ベルト13上に4色のトナー15(15a〜15d)からなるフルカラー画像が一旦形成される。このフルカラー画像は二次転写ローラ19bを介して被転写体(通常は紙)18上へ転写され、所定の温度に加熱されている定着ローラ14を通過することで被転写体18の表面へ定着される。
前記工程において、複数枚の記録紙に順次複写を行うために、中間転写ベルト13上へ転写されず感光体12上に残留したトナーは、感光体12表面に圧接されたクリーニングブレード20で感光体を摺擦することにより除去され、トナー回収ボックス22で回収される。
本発明のクリーニングブレード20は、少なくともゴム成分(A)と充填剤(B)と架橋剤(C)とからなる熱硬化性エラストマー組成物から構成されている。
ゴム成分(A)としては、アクリロニトリルブタジエンゴム、水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴムとブタジエンゴムとの混合ゴム、またはアクリロニトリルブタジエンゴムとスチレンブタジエンゴムとの混合ゴムを用いている。
アクリロニトリルブタジエンゴムとしては、アクリロニトリル含量が31〜36%である中高ニトリルアクリロニトリルブタジエンゴムを用いることが好ましい。
水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴムとしては、中高ニトリルアクリロニトリルブタジエンゴムに水素添加し、残存二重結合が10%以下としたものが好ましい。
アクリロニトリルブタジエンゴムにブタジエンゴムまたはスチレンブタジエンゴムを組み合わせる場合は、ゴム成分の総質量を100質量部とするとアクリロニトリルブタジエンゴムが90〜50質量部となるように混合する。
なかでも、ゴム成分(A)としては残存二重結合が10%以下である水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴムを用いることが最も好ましい。
充填剤(B)としては、ゴム成分(A)100質量部に対し1〜80質量部、好ましくは10〜80質量部、より好ましくは20〜70質量部の割合で配合している。
充填剤(B)としては、共架橋剤、加硫促進剤、加硫促進助剤または補強剤を用いている。
前記共架橋剤としてはメタクリル酸を用いることが好ましい。メタクリル酸の配合量はゴム成分100質量部に対し5〜10質量部、好ましくは7〜10質量部である。
前記加硫促進剤としては、無機促進剤である酸化マグネシウム、または有機促進剤であるチアゾール類もしくはチラウム類を用いることが好ましい。チアゾール類としてはジベンゾチアジルジスルフィドが最も好ましく、チラウム類としてはテトラメチルチウラムモノスルフィドが最も好ましい。酸化マグネシウムの配合量はゴム成分100質量部に対し5〜10質量部、好ましくは7〜10質量部である。チアゾール類またはチラウム類の配合量はゴム成分100質量部に対し0.5〜3質量部である。
前記加硫促進助剤としては酸化亜鉛またはステアリン酸を用いることが好ましい。加硫促進助剤の配合量はゴム成分100質量部に対し1〜10質量部、好ましくは2〜8質量部である。さらに、加硫促進助剤を2種類以上組み合わせる場合、1種類当たりの配合量はゴム成分100質量部に対し0.5〜5質量部であることが好ましい。
前記補強剤としてはカーボンブラックを用いることが好ましく、なかでもISAFカーボンを用いることがより好ましい。カーボンブラックの配合量はゴム成分100質量部に対し10〜80質量部、好ましくは10〜60質量部である。
充填剤(B)としての前記成分は1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも共架橋剤と加硫促進剤と補強剤の組み合わせ、加硫促進剤と加硫促進助剤と補強剤の組み合わせ、加硫促進助剤と補強剤の組み合わせが好ましい。特に、メタクリル酸と酸化マグネシウムとカーボンブラックの組み合わせ、チアゾール類および/またはチラウム類と酸化亜鉛とステアリン酸とカーボンブラックの組み合わせ、酸化亜鉛とステアリン酸とカーボンブラックの組み合わせが最も好ましい。
架橋剤(C)は、ゴム成分(A)100質量部に対し0.5〜30質量部、好ましくは1〜20質量部の割合で配合している。
架橋剤(C)としては、硫黄、有機過酸化物または樹脂架橋剤を用いている。これらは1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
前記硫黄としては粉末硫黄を用いることが好ましい。硫黄の配合量はゴム成分100質量部に対し0.5〜5質量部、好ましくは1〜3質量部である。架橋剤(C)として硫黄を用いる場合は、充填剤(B)として加硫促進剤と加硫促進助剤を用いることが好ましい。
前記有機過酸化物としてはジクミルパーオキシドを用いることが好ましい。有機過酸化物の配合量はゴム成分100質量部に対し0.5〜10質量部、好ましくは1〜6質量部である。
前記樹脂架橋剤としてはアルキルフェノール樹脂を用いることが好ましい。樹脂架橋剤の配合量はゴム成分100質量部に対し5〜20質量部、好ましくは10〜20質量部である。
本発明で用いる熱硬化性エラストマー組成物は以下のようにして作製している。
まず、ゴム成分(A)と充填剤(B)を一軸押出機、1.5軸押出機、二軸押出機、オープンロール、ニーダー、バンバリーミキサーまたは熱ロールなどの混練装置を用いて混練する。混練温度は80〜120℃、混練時間は5〜6分である。混練温度が80℃未満、混練時間が5分未満ではゴム成分(A)が十分に可塑化せず混練りが不十分となるからであり、混練温度が120℃を超え、混練時間が6分を超えてはゴム成分(A)が分解するおそれがあるからである。
ついで、得られた混合物に架橋剤(C)を添加し、前記のような混練装置を用いて混練する。混練温度は80〜90℃、混練時間は5〜6分である。混練温度が80℃未満、混練時間が5分未満では混合物が十分に可塑化せず混練りが不十分となるからであり、混練温度が120℃を超え、混練時間が6分を超えては加硫剤(C)が分解するおそれがあるからである。
以上のようにして得られた熱硬化性エラストマー組成物より本発明のクリーニングブレード20を成形している。該クリーニングブレード20は、厚さ1〜3mm、幅10〜40mm、長さ200〜500mmの短冊状に成形・加工することが好ましい。
成形方法としては特に限定されず、射出成形や圧縮成形など公知の成形方法を用いればよい。
具体的には、例えば、熱硬化性エラストマー組成物を金型内にセットして、155〜175℃にて10〜30分間プレス加硫するという方法が挙げられる。加硫温度が155℃未満、加硫時間が10分未満では加硫不足になるからであり、加硫温度が175℃を超え、加硫時間が30分をこえてはゴム焼けが発生するおそれがあるからである。
このようにして得られるクリーニングブレード20は、硬度がJIS−A 55〜85、引張強度が10〜35MPa、反発弾性率が25〜45%としている。
前記物性とすることで、クリーニングブレード20は、下記実施例に詳細を示した試験において、鳴きが見られず、反転現象も観察されず、全てのトナーを確実に掻き取ることができる。
(実施例1〜8、比較例1,2)
ゴム成分(A)および充填剤(B)を表1に示す配合量計量し、二軸押出機、オープンロール、バンバリーミキサーまたはニーダーなどのゴム混練装置に投入して、80〜120℃に加熱しながら5〜6分間程度混練りした。
得られた混合物と表1に示す配合量の架橋剤(C)をオープンロール、バンバリーミキサーまたはニーダーなどのゴム混練装置に投入して、80〜90℃に加熱しながら5〜6分間程度混練りした。
得られたゴム組成物を金型内にセットし、155〜175℃にて10〜30分間程度プレス加硫して、2mm厚のシートおよびφ27.5mm×12mm厚さの圧縮玉(成形基材)を成形した。
さらに、前記圧縮玉から2mm厚のシートから幅27mm、長さ320mmのクリーニングブレードを切り出した。当該クリーニングブレードをクロムフリーSECC製の支持部材にホットメルト(ダイヤボンド製材質)を用いて貼り付け、ついで、シート中心部をカットしてクリーニング部材を作製した。
Figure 2007041454
表1に記載の成分のうち下記成分については、具体的に下記製品を用いた。
・NBR;JSR(株)製「N232S」(結合アクリロニトリル量35%)
・HNBR;前記NBRを残存二重結合が10%以下となるように水素添加したもの
・カーボンブラック;東海カーボン(株)製「シーストISAF」
・ステアリン酸;日本油脂(株)製「つばき」
・加硫促進剤A;ジベンゾチアジルジスルフィド(大内新興化学工業(株)製「ノクセラ−DM」)
・加硫促進剤B;テトラメチルチウラムモノスルフィド(大内新興化学工業(株)製「ノクセラ−TS」)
・硫黄;粉末硫黄(「鶴見化学(株)製」)
・有機過酸化物;ジクミルパーオキシド(日本油脂(株)製「パークミルD」)
・樹脂架橋剤;アルキルフェノール樹脂(田岡化学(株)製「タッキロール250−III」)
表1に記載の物性(硬度、引張強度、反発弾性率)は下記の方法で測定した。
(1)硬度;JIS K 6253に従って、作成した圧縮玉を用いてタイプAにて硬度を測定した。
(2)引張強度;作成した2mm厚のシートからダンベル状3号試験片を打ち抜いて作成し、JIS K 6251に従って引張速度500mm/分で引張強度を測定した。
(3)反発弾性率;作成した圧縮玉を用いて、JIS K 6255のリュプケ式により温度23℃での反発弾性を測定した。
クリーニングブレードにおける鳴き、反転現象、クリーニング性能についての評価は下記の方法で行った。
図2に示すように、水平におかれたOPC(自社製のOrganic Photo Conductor)を塗布したガラス23上に粒径10μmの重合トナー(キャノン、富士ゼロックの市販のプリンタより抜きだした市販のトナー)を付着させた。
実施例および比較例で作製したクリーニングブレード20をOPC塗布ガラス23に対し20〜40度の角度で保持し、その角度を保ったままOPC塗布ガラス23を200mm/秒で移動させた。その際、鳴きの有無、反転現象の有無、トナーの掻き取り具合を観察した。
鳴きについては、鳴きが見られなかった場合を「○」、わずかに鳴きが見られる場合を「△」、鳴きがひどかった場合を「×」と評価した。反転現象については、反転現象が観察されなかった場合を「○」、わずかに反転現象が観察される場合を「△」、反転現象が観察された場合を「×」と評価した。
クリーニング性能については、全てのトナーが掻き取れた場合を「○」、わずかでもトナー残が観察された場合を「△」、トナー残が目視で十分確認できる場合を「×」と評価した。
実施例1〜8のクリーニングブレードは、硬度、引張強度および反発弾性率が適切な値となっているために、鳴きが見られず、反転現象も観察されず、全てのトナーを掻き取ることができた。
一方、比較例1、2のクリーニングブレードは、引張強度が小さく、反発弾性率が大きいため、鳴き、反転現象、クリーニング性能の全てにおいて良好な結果が見られなかった。
本発明の画像形成装置用クリーニングブレードを搭載したカラー用画像形成装置の模式図である。 実施例および比較例で作製したクリーニングブレードの試験方法を説明するための図である。
符号の説明
11 帯電ローラ
12 感光体
13 中間転写ベルト
14 定着ローラ
15 トナー
19a、19b 転写ローラ
20 クリーニングブレード
21 支持部材
22 トナー回収容器
23 OPC塗布ガラス

Claims (7)

  1. 少なくともゴム成分(A)と充填剤(B)と架橋剤(C)とからなり、ゴム成分(A)100質量部に対し充填剤(B)を0.1〜80質量部、加硫剤(C)を0.1〜30質量部含んでいる熱硬化性エラストマー組成物から形成される画像形成装置用クリーニングブレード。
  2. 前記ゴム成分(A)が、アクリロニトリルブタジエンゴムまたは水素添加したアクリロニトリルブタジエンゴム(ゴムa)と、所望により他のゴム(ゴムb)を含む請求項1に記載の画像形成装置用クリーニングブレード。
  3. 前記他のゴム(ゴムb)がブタジエンゴムまたはスチレンブタジエンゴムである請求項2に記載の画像形成装置用クリーニングブレード。
  4. 前記充填剤(B)が、共架橋剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、老化防止剤、軟化剤、補強剤および添加剤からなる群から選択される1種以上である請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像形成装置用クリーニングブレード。
  5. 前記充填剤(B)が、カーボンブラック、酸化マグネシウム、チアゾール類、チラウム類、メタクリル酸、酸化亜鉛およびステアリン酸からなる群から選択される1種以上である請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像形成装置用クリーニングブレード。
  6. 前記架橋剤(C)が、硫黄、有機含硫黄化合物、有機過酸化物、耐熱性架橋剤または樹脂架橋剤である請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の画像形成装置用クリーニングブレード。
  7. 硬度がJIS−A 55〜85、引張強度が6.0MPa以上、反発弾性率が20〜60%である請求項1乃至請求項6のいずれか1項の記載の画像形成装置用クリーニングブレード。
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