JP4463774B2 - 無線中継システムおよび無線中継方法 - Google Patents
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"無線LAN中継機能"、「online」、「平成18年01月17日検索」、インターネット<URL:http://www.aterm.jp/manual/guide/wireless_cmx/list/7850/m01_m29.html>
従来技術におけるマルチユーザMIMO通信の送信フローを説明すると、まず送信タイミングが来ると(S301)、送信データのある端末局装置を把握し(S302)、これらの端末局装置と基地局装置との間の伝達関数行列を取得する(S303)。この伝達関数行列に関する情報をもとに、マルチユーザMIMO通信として空間多重可能な端末局装置を検索し、グループ化する(S304)。このグループに対し、お互いの信号が干渉とならないように送信ウエイト行列を算出し(S305)、この送信ウエイト行列を用いて信号を送信する(S306)。なお、ここでのグループ化手法や送信ウエイト算出手法は従来から用いられている手法のうち如何なるものを選んでも良い。ただし、限られた時間内に処理を完了できることや、ハードウエアとしての回路規模が膨大になると実装不可能になることがあるため、実際にマルチユーザMIMO技術を搭載した装置の開発は現状では殆ど行われていないようである。
本実施形態による無線中継システムは、エントランス基地局装置1やサテライト基地局装置2−1〜2−5は位置変動がなく、且つ、設置場所の特徴から人の移動等によるチャネル変動の影響を受けにくいシステムであるとする。このような場合、システム設定時に、一旦、精度の高い送受信ウエイト行列の最適解を求めておくと、実際のサービス運用中においても先に求めた送受信ウエイト行列が最適解、ないしはその近似解となっている確率が非常に高い。この様に、事前に様々なパラメータを最適化することで、非常に効率的なマルチユーザMIMO通信を行うことが可能となる。以下に、最適化可能なパラメータの実施例を示す。
エントランス基地局装置1は、ダウンリンクで送信する際に利用する送信ウエイト行列、及び受信時の受信ウエイト行列について、通信に先駆けて、ないしは定期的に最適解の取得処理を行う。この送信ウエイト行列/受信ウエイト行列最適解は、一般には通信を行うサテライト基地局装置の組み合わせ毎に異なる。定常的なトラヒックが各サテライト基地局装置に存在するのであれば、常にサテライト基地局装置の固定的な組み合わせを用いればよいが、実際にはトラヒックの時間変動などから、送信タイミングにおいて送受信すべきデータのないサテライト基地局装置との通信は行わない。この場合には、そのサテライト基地局装置に対して干渉を排除する必要がないので、別の送信ウエイト行列/受信ウエイト行列を用いるのが好ましい。そこで、様々な組み合わせパターンに対して、個別に送信ウエイト行列/受信ウエイト行列の最適解を求めておく。なお、送受信ウエイト行列の最適解ないしは準最適解の取得方法とは一義に決まるものではなく、この分野において利用される様々な方式が利用できる。例えば、『Quentin H. Spencer, A. Lee Swindlehurst and Martin Haardt, “Zero-Forcing Methods for Downlink Spatial Multiplexing in Multiuser MIMO Channels”, IEEE TRANSACTIONS ON SIGNAL PROCESSING, VOL. 52, NO. 2, FEBRUARY 2004』の文献に示すよう方法をはじめ、様々な方法が適用できる。
図2はマルチユーザMIMOシステムの構成例を示す図である。
例として図2に示した条件における送信ウエイトの取得方法を示す。まず図2より、基地局装置101は端末局装置102に対する送信ウエイトベクトルw1〜w3を決定し、順次、端末局装置103に対する送信ウエイトベクトルw4〜w6、端末局装置104に対する送信ウエイトベクトルw7〜w9を決定する。
例えばIEEE802.11系の無線LANの様に、BPSK〜64QAM(さらには256QAMなど)までの変調モードに加え、誤り訂正の符号化率としてR=1/2、2/3、3/4等(さらには5/6や7/8など)を組み合わせて、様々な伝送モードを選択可能である。無線LANの一般端末のように、時間的に変動がある場合には、適応的に変調モードを切り替えて最適な通信を行うことができる。しかしサテライト基地局装置のようにチャネル変動の少ない場所に固定的に設置される場合には、最適な伝送モードの変動も小さい。また、複数のサテライト基地局装置と同時に空間多重を行う際に、各サテライト基地局装置の空間多重数の最適値の変動も小さい。そこで、上記(1)で仮定した送信ウエイト行列または受信ウエイト行列を用い、各サテライト基地局装置間の干渉を排除する形で得られた部分伝達関数、すなわち(式4)ないしは(式9)のH[1]〜H[3]等の行列に対して固有値を求め、それらの固有値に対して注水定理を用いて空間多重する信号系列の数と伝送モードの最適値を定める。この設定を継続的に利用することにより、処理の負荷を大幅に軽減することができる。
多数のサテライト基地局装置を設置する場合には、全てのサテライト基地局装置に対して同時に空間多重を行うことは出来ない。したがってサテライト基地局装置のグループ分けを行い、このグループを単位に同時に空間多重を行う。この空間多重においては、サテライト基地局装置のグループは常に唯一固定のグループに属している必用はなく、複数の異なるグループに属していて構わない。
マルチユーザMIMOの課題のひとつに、アップリンクにおけるサテライト基地局装置(端末局装置)のシンボルタイミングのずれによるシンボル間干渉がある。近年の無線LANシステムがOFDM変調方式を採用しているように、マルチユーザMIMO通信を行うシステムにおいてもOFDM変調方式の適用が予想されるが、その場合にはアップリンクのエントランス基地局装置1において行う受信指向性制御においては、サブキャリア毎に受信ウエイト行列が異なる。つまり、単一の受信ウエイト行列では全サブキャリアにおけるサテライト基地局装置毎の信号分離は出来ない。
シングルユーザMIMO通信においては、空間多重する各信号系列には異なるパターンのチャネル推定用プリアンブルを用いる。マルチユーザMIMO通信においても、各信号系列の信号分離を行う際に、この様なチャネル推定用プリアンブルを用いることになるが、実際に自局装置宛の信号系列にどのプリアンブルパターンが付与されているかを判断する必要がある。事前に上記の学習を実施すると共に、自局装置宛のプリアンブルパターンを固定的に割り付け、以降の通信では全て同一のプリアンブルを利用することで、通信毎のプリアンブルの対応付け処理を省略することが可能となる。
(1)RTS/CTS送信機能
IEEE802.11系の無線LANにおいては、CSMA(Carrier Sense Multiple Access)方式を採用すると共に、隠れ端末問題の回避を主なる目的として、実際に信号の受信がなくてもあたかもキャリアセンスでビジー状態であるかのように振舞うことを約束するRTS/CTS(Request to Send / Clear to Send)信号を送受信する。これらの信号は一種の帯域予約信号であり、通信の送信に先立って送信及びまたは受信をすると、これらの信号の中に規定されていた時間だけは他局装置は送信を禁止するというものである。マルチユーザMIMO通信において行う送信指向性制御においては、指向性ビームを形成して信号送信を行うため、場所によっては隠れユーザ端末が生じる。この様な隠れ端末が中継通信中に信号送信を行うと中継通信の特性が劣化するため、この様な隠れ端末を排除する工夫が求められる。そこで、中継通信に先駆けて、帯域使用の予約のための信号を事前に送受信することで、一般の端末局装置に対する送信を禁止する。なお、この予約信号を利用することで、各サテライト基地局装置は中継通信と一般の配下の端末との時間を明確に分離することが可能となる。この場合、サテライト基地局装置は中継時には信号受信時の受信ビームを固定することで効率的に干渉信号を除去することも可能である。
基地局装置(エントランス基地局装置またはサテライト基地局装置)と端末局装置の間の通信は、既存の標準仕様準拠の無線装置として動作することになるが、エントランス基地局装置1とサテライト基地局装置間の中継通信は、上記の帯域予約信号により任意の仕様での通信であっても既存の標準仕様との共存に矛盾をきたさない。つまり、パラメータの一部を変更した通信や、フレームフォーマット等を任意の仕様にチューンすることが可能である。例えば、マルチユーザMIMO通信のアップリンクでのタイミング誤差を吸収するために、ガードインターバル長を長く拡張することも可能である。また、中継すべきデータを個々のパケット単位で伝送するのではなく、複数個を束ねて送信することが出来る。例えば、Ethernetを用いた通信であれば、Source AddressとDestination Addressが全く異なる複数のパケットを混在させる形で連結させることが出来る。この場合、複数のパケットを終端することなく、中継用のMACフレームのペイロード内に、各パケットの切れ目が分かる形で収容し、MACフレームのヘッダには無線区間の送信局装置と受信局装置(エントランス基地局装置およびサテライト基地局装置)の識別子が含まれる様にする。この様にすることで、中継通信の最適化を図ることができる。
(1)全サテライト基地局装置のマルチキャストデータの中継同報
サテライト基地局装置のタイミング同期が図られていれば、エントランス基地局装置1から受信したマルチキャストデータを、エントランス基地局装置に指示されたタイミングで、一斉にサテライト基地局装置が直前に受信したマルチキャストデータを同時に送信する。この際、中継同報するマルチキャストデータの信号の内容は変更を行わない。例えば、IEEE802.11系の無線LANにおいては、送信局装置と宛先局装置の識別アドレス情報を送信データに付与するため、中継であっても送信する基地局装置が変わると異なるパターンのデータとなっていた。また、変調モードを中継時に変更すれば、その変更により信号の内容が変わることもある。しかし、全く受信した信号をそのまま中継送信することで、同時に送信されるデータの内容は完全に一致し、それらを受信する端末局装置は伝搬遅延の差に依存した受信タイミングのずれ及び伝搬チャネルによる歪みを除き、ほぼ同一の内容を受信することになる。これはあたかも同一局装置からの信号をマルチパス環境で受信することに相当し、OFDM変調方式を採用すれば、このタイミングのズレを簡単に補償することができる。この結果としてダイバシチ利得を期待することができる。
図3は本無線中継システムの実施形態による学習処理フローを示す図である。
図3より、例えば、新規サテライト基地局装置の設置が行われると(S1)、以下の一連の学習処理を実施する。まず、新規に追加したサテライト基地局装置とエントランス基地局装置1との間の伝達関数行列を取得する(S2)。その他の全てのサテライト基地局装置に対する伝達関数行列は取得済みであるものとする。したがって、全てのサテライト基地局装置とエントランス基地局装置1の間の伝達関数行列情報は取得済みとなる。これらの情報を用い、マルチユーザMIMO通信において、お互いの信号が干渉とならずに効率的に空間多重できるサテライト基地局装置の組み合わせを検索する(S3)。組み合わせ、すなわちグループ化を行うと、各グループに対する空間多重の送受信ウエイト行列を演算により求める。さらに、その送受信ウエイト行列を用いた場合に各サテライト基地局装置との通信がどの様な品質になるかを推定し、最適伝送モードを決定する(S5)。ここでの最適伝送モードとは、各サテライト基地局装置とエントランス基地局装置との間の空間多重数の最適値を含めたものである。以上のデータは、データベースとして構築し(S6)、実際にマルチユーザMIMO通信を行う際に参照する。以上が事前に行う学習処理である。なお、処理ステップS3〜ステップS5については全てを実施せずに、部分的に実施することも可能である。また、ステップS3で様々なグループを想定し、それぞれに対してステップS4からステップS6を実施し、その中でシステム全体の容量をランキングし、その後の通信時のグループ選択の優先度に反映することもできる。また、以上の処理は新規サテライト基地局装置の設置が行われた場合の処理として説明していたが、若干ながら時間と共に変動する可能性もあるため、ある程度、定期的にサテライト基地局装置とエントランス基地局装置との間の伝達関数行列を取得および更新し(S2)、最新の伝達関数行列を元に、データベースを逐次アップデートすることも可能である。この処理は、定期的に行っても良いし、各サテライト基地局装置の配下の端末局装置のトラヒックが少ない場合を選んで行っても良い。
次に本発明実施例におけるデータ送信処理について順を追って説明する。図9の場合と異なり、既に本発明の実施例ではマルチユーザMIMO通信に必要となる情報がデータベース化されているので、これを利用して送信処理を行う。まずエントランス基地局装置1において、送信タイミングを判断すると(S11)、ダウンリンクにおいて送信データのあるサテライト基地局装置を把握する(S12)。次にデータベースを参照し、該当するサテライト基地局装置に関する情報を収集する(S13)。この中で、空間多重を行うグループを決定し(S14)、データベースより送信ウエイト行列を決定する(S15)。さらに、データベースより送信に用いる各信号系列の伝送モードおよび空間多重数を決定し(S16)、先ほどの送信ウエイト行列を用いて信号を送信する(S17)。
なお本図に示す実施例とは別に、エントランス基地局装置とサテライト基地局装置の間ではポーリング等の手法により、アップリンクでの送信データの有無、及びその情報量について情報交換を行っているものと仮定する。
エントランス基地局装置内部でアップリンクにおけるデータの受信処理が判断されると(ステップS21)、アップリンクにおいて送信データの存在するサテライト基地局装置を把握する(S22)。送信すべきデータが存在するサテライト基地局装置が複数ある場合には、それらのサテライト基地局装置に関する情報を図3のステップS3で構築したデータベースから取得する(S23)。この情報をもとにグループ化を行い(S24)、さらに受信ウエイト行列を決定する(S25)。その後、各サテライト基地局装置に対して送信指示メッセージ(制御情報)を送信する(S26)。この中で、伝送モード、空間多重数、遅延調整量等の指示を行なっても良いし、事前の学習処理の中でこれらの情報を設定している場合には指示の省略も可能である。その後、ステップS25で求めた受信ウエイトを用いて受信の処理を行う(S27)。その後、サテライト基地局装置毎に個別の信号検出処理を行い(S28)、受信信号を出力する(S29)。
図7は従来技術における中継転送処理フローを示す図である。
図8は本実施形態によるサテライト基地局装置のマルチキャストデータの中継転送処理フローを示す図である。
次に図7を用いて従来のサテライト基地局装置におけるマルチキャストデータの中継転送処理のフローを順を追って説明する。
代表的な無線LANシステムであるIEEE802.11系のシステム(従来技術)によれば、マルチキャスト通信を含めて、送信されるデータには送信局装置の識別アドレスと受信局装置の識別アドレスがMACヘッダに収容される。従って図7に示すようにサテライト基地局装置がデータの中継転送処理を行う場合には、まず信号を受信すると(S311)、受信した信号のMACフレーム内に収容された転送先のアドレス(下りデータの場合)ないしはエントランス基地局装置1のアドレス(上りデータの場合)として、無線中継の宛先局装置の識別アドレスを取得する(S312)。この情報を基に次の無線リンクにおける受信局装置識別アドレスとして自局装置のアドレスを設定する(S314)。このようにしてMACフレームヘッダ情報を決定すると共に、受信したデータのMACフレームのペイロード部に収容されたユーザデータを付与し、更には誤り検出用の符号などを付与することで新規のMACフレームを再構成する(S315)。このようにして生成したMACフレームは、PLCPヘッダと呼ばれるPHYフレームのヘッダ情報等を付与し、選択された伝送モードで送信される(S316)
本実施形態によるサテライト基地局装置は、図8に示すように、まずエントランス基地局装置1より中継すべき信号を受信すると(S311)、MACヘッダを参照することで受信したデータがマルチキャストデータか否かを判断する(S318)。ここでマルチキャストデータであれば、受信した信号のMACフレームをそのままコピーし(S319)、エントランス基地局装置1より指定された伝送モードで且つ規定されたタイミングで送信を行う(S320)。処理S318においてマルチキャストデータでないと判定した場合(Noの場合)には、従来技術の中継と同様の中継を行う。なおS320における指定された伝送モードとは、必ずしもデータごとに個別に伝送モードを指定する必要はなく、一旦、エントランス基地局装置1とサテライト基地局装置との間のネゴシエーションで決定しておけば、その伝送モードを毎回利用してもよい。または、マルチキャストデータの要求品質に合わせて伝送モードを決定することも可能であり、この場合には、伝送モードをマルチキャストデータ毎に規定しても構わない。重要なことは、全てのサテライト基地局装置が同一の伝送モードを用いることであり、これにより、従来であればS312からS315の中でMACフレームの内容に変更があったり、処理S316でPLCPヘッダに変更が加えられたりしていたのに対し、本発明では全てのサテライト基地局装置が全く同一内容の信号を送信することになるので、全サテライト基地局装置による同時同報が可能となる。OFDM変調方式を用いる場合には、各サテライト基地局装置からの信号の微妙な受信タイミングのずれは、通常通信のマルチパスによる遅延波の様にみなすことが可能となり、配下の端末の受信特性が相乗的に向上する。
2−1〜2−5・・・サテライト基地局装置
3−1〜3−6・・・端末局装置
4−1〜4−5・・・サテライト基地局装置
4−6・・・エントランス基地局装置のカバーエリア
101・・・基地局装置
102〜104・・・端末局装置
Claims (10)
- 有線ネットワークに接続されたひとつの基地局装置すなわちエントランス基地局装置と、該エントランス基地局装置と無線回線を介して接続された中継局装置すなわちサテライト基地局装置と、さらに該サテライト基地局装置と無線回線で接続された端末局装置により構成された無線中継システムにおいて、
前記エントランス基地局装置は、
複数の前記サテライト基地局装置のうちの何れか複数のサテライト基地局装置の属するグループを、前記サテライト基地局装置の組み合わせを変更して複数特定し、それらグループそれぞれについて、グループに属する各サテライト基地局装置間の干渉を送信ウエイト行列または受信ウエイト行列を用いて排除して得られた部分伝達関数の固有値から求まる当該グループのチャネル容量のグループ内総和を求めて、前記特定した複数のグループの中から、チャネル容量のグループ内総和の大きな所定の数のグループを事前設定グループとして選択し、当該選択した事前設定グループに対して、それぞれ事前に、送信ウエイト行列およびまたは受信ウエイト行列、伝送モード、送信電力、並びにサテライト基地局装置単位のMIMO(Multiple Input Multiple Output)空間多重数を算出し、これらをデータテーブルに格納して記憶する手段と、
アップリンクまたはダウンリンクの送信タイミングにおいて、送受信すべきデータの通信相手となるサテライト基地局装置を抽出し、当該サテライト基地局装置の全てまたは一部によって構成される前記事前設定グループを選択する手段と、
当該事前設定グループに属するサテライト基地局装置に対して、当該事前設定グループについて前記データテーブルに格納されている送信ウエイト行列または受信ウエイト行列、伝送モード、送信電力、ならびにサテライト基地局装置単位のMIMO空間多重数の設定情報を利用することにより、同時に、空間多重によるマルチユーザMIMO通信を行うMIMO通信手段と、を備え、
前記サテライト基地局装置は、
前記エントランス基地局装置より無線回線を介して受信したデータの全てまたは一部を、自基地局装置の配下の端末局装置に対して転送する手段と、
前記端末局装置より受信したデータの全てまたは一部を前記エントランス基地局装置に転送する手段と、
他のサテライト基地局装置との間で同時に空間多重を行いながら前記エントランス基地局装置との間で通信を行うマルチユーザMIMO通信手段とを備える
ことを特徴とする無線中継システム。 - 前記エントランス基地局装置および前記サテライト基地局装置はそれぞれ固定設置されていることを特徴とする請求項1に記載の無線中継システム。
- 前記エントランス基地局装置は、
前記サテライト基地局装置の設置後ないしは所定の間隔で定期的に、該サテライト基地局装置の備える複数のアンテナと前記エントランス基地局装置との間のアップリンク及びダウンリンクの伝達関数行列をそれぞれ取得する手段と、
複数存在する前記サテライト基地局装置との間でマルチユーザ通信を行う際に必用となる各サテライト基地局装置の信号間の干渉を抑制するための送信指向性制御のための送信ウエイト行列および受信指向性制御のための受信ウエイト行列を、前記サテライト基地局装置の所定の組み合わせ毎に取得する手段と、
を備えることを特徴とする請求項2に記載の無線中継システム。 - 前記エントランス基地局装置は、
前記サテライト基地局装置の設置後ないしは所定の間隔で定期的に、前記エントランス基地局装置が希望のタイミングで各サテライト基地局装置からの信号を受信できるように、各サテライト基地局装置の信号の送信タイミングを前後させる調整量を取得する手段を備え、
前記サテライト基地局装置は、
前記エントランス基地局装置の指示する前記送信タイミングの調整量を記憶する手段と、
前記エントランス基地局装置から信号送信の指示があった場合には、基準となる送信タイミングに前記調整量を付加したタイミングでデータを送信する手段と、
を備えることを特徴とする請求項3に記載の無線中継システム。 - 前記エントランス基地局装置は、
マルチキャスト用のデータを前記サテライト基地局装置に対して送信する手段と、
前記サテライト基地局装置がマルチキャスト用のデータを中継送信するタイミングを指示する手段と、
前記サテライト基地局装置がマルチキャスト用のデータを中継送信する伝送モードを指示する手段と、を備え、
前記サテライト基地局装置は、
前記エントランス基地局装置が送信したマルチキャスト用のデータを受信する手段と、
前記エントランス基地局装置の指示する中継送信のタイミング及び伝送モードを用い受信したデータのMACヘッダを変更することなしに中継送信する手段と
を備えることを特徴とする請求項1から請求項4に記載の無線中継システム。 - 有線ネットワークに接続されたひとつの基地局装置すなわちエントランス基地局装置と、該エントランス基地局装置と無線回線を介して接続された中継局装置すなわちサテライト基地局装置と、さらに該サテライト基地局装置と無線回線で接続された端末局装置により構成された無線中継システムの無線中継方法であって、
前記エントランス基地局装置は、複数の前記サテライト基地局装置のうちの何れか複数のサテライト基地局装置の属するグループを、前記サテライト基地局装置の組み合わせを変更して複数特定し、それらグループそれぞれについて、グループに属する各サテライト基地局装置間の干渉を送信ウエイト行列または受信ウエイト行列を用いて排除して得られた部分伝達関数の固有値から求まる当該グループのチャネル容量のグループ内総和を求めて、前記特定した複数のグループの中から、チャネル容量のグループ内総和の大きな所定の数のグループを事前設定グループとして選択し、当該選択した事前設定グループに対して、それぞれ事前に、送信ウエイト行列およびまたは受信ウエイト行列、伝送モード、送信電力、並びにサテライト基地局装置単位のMIMO(Multiple Input Multiple Output)空間多重数を算出し、これらをデータテーブルに格納して記憶し、
前記エントランス基地局装置は、アップリンクまたはダウンリンクの送信タイミングにおいて、送受信すべきデータの通信相手となるサテライト基地局装置を抽出し、当該サテライト基地局装置の全てまたは一部によって構成される前記事前設定グループを選択し、
前記エントランス基地局装置は、当該事前設定グループに属するサテライト基地局装置に対して、当該事前設定グループについて前記データテーブルに格納されている送信ウエイト行列または受信ウエイト行列、伝送モード、送信電力、ならびにサテライト基地局装置単位のMIMO空間多重数の設定情報を利用することにより、同時に、空間多重によるマルチユーザMIMO通信を行い、
前記サテライト基地局装置は、前記エントランス基地局装置より無線回線を介して受信したデータの全てまたは一部を、自基地局装置の配下の端末局装置に対して転送し、
前記サテライト基地局装置は、前記端末局装置より受信したデータの全てまたは一部を前記エントランス基地局装置に転送し、
前記サテライト基地局装置は、他のサテライト基地局装置との間で同時に空間多重を行いながら前記エントランス基地局装置との間でマルチユーザMIMO通信を行う
ことを特徴とする無線中継方法。 - 前記エントランス基地局装置および前記サテライト基地局装置はそれぞれ固定設置されていることを特徴とする請求項6に記載の無線中継方法。
- 前記エントランス基地局装置は、前記サテライト基地局装置の設置後ないしは所定の間隔で定期的に、該サテライト基地局装置の備える複数のアンテナと前記エントランス基地局装置との間のアップリンク及びダウンリンクの伝達関数行列をそれぞれ取得し、
前記エントランス基地局装置は、複数存在する前記サテライト基地局装置との間でマルチユーザ通信を行う際に必用となる各サテライト基地局装置の信号間の干渉を抑制するための送信指向性制御のための送信ウエイト行列および受信指向性制御のための受信ウエイト行列を、前記サテライト基地局装置の所定の組み合わせ毎に取得する
ことを特徴とする請求項7に記載の無線中継方法。 - 前記エントランス基地局装置は、前記サテライト基地局装置の設置後ないしは所定の間隔で定期的に、前記エントランス基地局装置が希望のタイミングで各サテライト基地局装置からの信号を受信できるように、各サテライト基地局装置の信号の送信タイミングを前後させる調整量を取得し、
前記サテライト基地局装置は、前記エントランス基地局装置の指示する前記送信タイミングの調整量を記憶し、
前記サテライト基地局装置は、前記エントランス基地局装置から信号送信の指示があった場合には、基準となる送信タイミングに前記調整量を付加したタイミングでデータを送信する
ことを特徴とする請求項8に記載の無線中継方法。 - 前記エントランス基地局装置は、マルチキャスト用のデータを前記サテライト基地局装置に対して送信し、
前記エントランス基地局装置は、前記サテライト基地局装置がマルチキャスト用のデータを中継送信するタイミングを指示し、
前記エントランス基地局装置は、前記サテライト基地局装置がマルチキャスト用のデータを中継送信する伝送モードを指示し、
前記サテライト基地局装置は、前記エントランス基地局装置が送信したマルチキャスト用のデータを受信し、
前記サテライト基地局装置は、前記エントランス基地局装置の指示する中継送信のタイミング及び伝送モードを用い受信したデータのMACヘッダを変更することなしに中継送信する
ことを特徴とする請求項6から請求項9に記載の無線中継方法。
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