JP4463580B2 - スクリュー圧縮機 - Google Patents

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本発明は、外部から気体を取り込み圧縮して吐出するスクリュー圧縮機に関するものである。
従来より、ハウジング内に設けられたスクリューを作動させ、外部から吸入した気体を圧縮して吐出するスクリュー圧縮機が用いられている。
このようなスクリュー圧縮機では、吸入気体に水分が含まれている場合には、停止時にハウジング内部に水分が残留することとなる。このような水分はロータ端面とハウジングとの間の隙間に残留しやすい。圧縮装置の停止時において低温環境下でハウジング内部に残留した水分が凍結した場合、ロータを回転させる際に大きなトルクが必要となる。このため、ロータが回転せず圧縮装置がロックし、圧縮装置が始動できないという問題が生じる。特にスクリュー圧縮機でロータの半径方向に気体を吐出する場合、ロータ端面とハウジングとの間にできる隙間に溜まった水が凍結すると、回転するに従ってロータ端面とハウジングとの間にできた空間が縮小していくため、くさび効果が働きロックする可能性が高くなる。
本発明は、上記点に鑑み、吸入気体に水分が含まれるスクリュー圧縮機において、低温環境下でも容易に始動可能とすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、吸入口(7a)と吐出口(7b)とを有するハウジング(7)と、ハウジング(7)の内部空間に配置され、回転軸を中心に回転させることで、吸入口(7a)から吸入した気体を圧縮し、吐出口(7b)から圧縮された気体を吐出するロータ(1、2)とを備え、ロータ(1、2)には、回転軸方向端面に切り欠き部(1b)が設けられており、ロータ(1、2)の回転軸方向端面には、前記回転軸と歯先を結ぶ部位が前記切り欠き部(1d)が設けられていない残存部として構成され、ロータ(1、2)の回転軸方向端面には、外周縁部にも切り欠き部(1d)が設けられていない残存部が設けられており、切り欠き部(1d)の面積は、ロータ(1、2)の端面とハウジング(7)との間に水分が残留しにくい大きさとなっていることを特徴としている。
これにより、ロータ(1、2)端面とハウジング(7)との接触面積を小さくすることができる。このため、スクリュー圧縮機の停止時にロータ(1、2)端面とハウジング(7)の間に水分が残留して低温環境下で凍結したとしても、始動時に必要となるモータのトルクを小さくすることができる。したがって、吸入気体に水分が含まれる場合において、低温環境下でも容易にスクリュー圧縮機を始動可能とすることができる。
また、請求項に記載の発明では、ハウジング(7)におけるロータ(1、2)の回転軸方向端面に接する部位には撥水処理が施されていることを特徴としている。
このような構成により、吸入気体に水分が含まれており、スクリュー圧縮機を停止する際にハウジング(7)の間に水分が残留して低温環境下で凍結した場合であっても、凍結した氷がハウジング(7)からはがれやすい。このため、スクリュー圧縮機の停止時にロータ(1、2)端面とハウジング(7)の間に水分が残留して低温環境下で凍結したとしても、始動時に必要となるモータのトルクを小さくすることができる。これにより、吸入気体に水分が含まれる場合において、低温環境下でも容易にスクリュー圧縮機を始動可能とすることができる。
撥水処理としては、請求項に記載の発明のように、ハウジング(7)におけるロータ(1、2)の回転軸方向端面に接する部位に撥水性コーティングを行うことができ、請求項に記載の発明のように、ハウジング(7)におけるロータ(1、2)の回転軸方向端面に接する部位に撥水性材料を設けることができる。
また、請求項に記載の発明では、ハウジング(7)におけるロータ(1、2)の回転軸方向端面に接する部位に高吸水性材料を設けることを特徴としている
また、請求項に記載の発明では、ロータ(1、2)を停止させる際に、回転軸方向端面のオスロータ(1)の歯先(1b)とメスロータ(2)の歯元(2c)が各ロータ(1、2)の中心同士を結ぶ中心線上に位置するように、ロータ(1、2)の回転を制御する制御手段(40)を備えることを特徴としている。これにより、オスロータ(1)とメスロータ(2)の間に形成される空間を小さくまたはなくすことができるので、始動時にロータ(1、2)を回転させた際、オスロータ1とメスロータ2の間に形成される空間に残留した水分が凍結してくさび効果が生じることを防止できる。
また、請求項に記載の発明のように、凍結予測手段(30、40)によりハウジング(7)内の水分が凍結すると予測された場合に、回転軸方向端面のオスロータ(1)の歯先(1b)とメスロータ(2)の歯元(2c)が各ロータ(1、2)の中心同士を結ぶ中心線上に位置するように、ロータ(1、2)の回転を制御することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本第1実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。図1はスクリュー圧縮機の断面構成を示す概念図である。図2はスクリュー圧縮機のロータの斜視図であり、図3はロータの端面図である。
図1に示すように、本第1実施形態のスクリュー圧縮機は、ねじ状のオスロータ1およびメスロータ2と、駆動源の回転力によりロータ1、2を回転駆動する回転伝達機構3と、一対のロータ1、2および回転伝達機構3を収納するケーシング4と、駆動源の回転力を受ける入力軸5等から構成されている。なお、図1において一対のロータ1、2は紙面奥側と手前側に並んで配置されている。
オスロータ1およびメスロータ2は、電動式モータ100等の駆動源から回転力を得た回転伝達機構3により回転駆動される。本第1実施形態では、オスロータ1が駆動側、メスロータ2が従動側になっており、それぞれ回転軸1a、2aを中心として回転する。
図2、図3に示すように、オスロータ1およびメスロータ2は、互いに噛合するように螺旋状の突起部が形成された雄ねじ状に形成されている。図3に示すように、オスロータ1の歯先1bとメスロータ2の歯元2cが噛み合い、オスロータ1の歯元1cとメスロータ2の歯先2bが噛み合うように構成されている。
図1に戻り、ケーシング4は、モータ100側から順に、潤滑ボックス6、ロータハウジング7およびカバー8から構成されている。潤滑ボックス6、ロータハウジング7およびカバー8は、ボルト(図示せず。)等の締結手段によって強固に結合されている。ロータ1、2と回転伝達機構3はそれぞれ離隔した状態でケーシング4内に収納されており、一対のロータ1、2はロータハウジング7内に収納され、回転伝達機構3は循環ボックス6内に収納されている。
潤滑ボックス6内には、回転伝達機構3と、回転伝達機構3に供給される潤滑油とが収納された潤滑油空間9が形成されている。潤滑油としては、例えばエンジンオイルと同程度の粘度を有するオイルを用いることができる。回転伝達機構3を構成する歯車等には、潤滑油空間9内の潤滑油がはねかけられることにより潤滑が行われる。
潤滑ボックス6には、モータ100から回転力を受ける入力軸5が設けられている。潤滑ボックス6には、モータ100側に第1ベアリング11が設けられ、潤滑油空間9側に第2ベアリング12が設けられており、入力軸5はこれらのベアリング11、12を介して潤滑ボックス6に支持されている。また、潤滑ボックス6に形成された入力軸5が挿入される挿通穴の内部には、第1、第2ベアリング11、12に供給される潤滑油がケーシング4外に流出するのを阻止するための第1オイルシール13が装着されている。
ロータハウジング7内には一対のロータ1、2が収納されたロータ室10が形成されている。ロータハウジング7には、ロータ室10内に気体を吸入するための吸入口7aと、ロータ室10外に気体を吐出するための吐出口7bが形成されている。吸入口7aはロータハウジング7の軸方向端部のうちカバー8側に設けられており、吐出口7bはロータハウジング7の軸方向端部のうち潤滑ボックス6側に設けられている。
また、ロータ1、2の外周先端とロータ室10の内壁との間は、微小な隙間が形成されたシール構造となっている。ロータ1、2とロータ室10内壁との間には、吸入口7aから吸入された気体を圧縮するための圧縮室10aが形成されている。
ハウジング7におけるロータ1、2の回転軸方向端面と接する面には、所定の面積を有する切り欠き部7cが設けられている。この切り欠き部7cは、ロータ1、2との接触面より若干くぼんだ凹部として形成されている。本第1実施形態の「ハウジング7におけるロータ1、2の回転軸方向端面と接する面」は吐出口7b側の面である。
この切り欠き部7cについて図3、図4に基づいて説明する。図4は、ハウジング7におけるロータ1、2の回転軸方向端面と接する面を示す端面図である。図4では、斜線部分が切り欠き部7cを示している。図4に示すように、切り欠き部7cは、ハウジング7におけるロータ1、2の回転軸方向端面と接する面において、2つのロータ1、2端面に挟まれた領域の下方側に吐出口7bと連通するように形成されている。この切り欠き部7cは、吐出口7bに面する範囲で、ロータ1、2のシール性に影響を与えない領域(図3中の斜線部分)内で形成すればよい。
上述のように、ロータ1、2は回転伝達機構3により回転駆動される。回転伝達機構3は、入力軸5の回転をオスロータ回転軸1aとメスロータ回転軸2aに伝達するとともに、一対のロータ1、2を同期回転させるように構成されている。回転伝達機構3は、モータ100によって駆動される入力軸5の回転をオスロータ回転軸1aに伝える第1、第2ギヤ14、15と、これらのギヤ14、15からオスロータ回転軸1aに伝えられた回転をメスロータ回転軸2aに伝える第3、第4ギヤ16、17等から構成される。なお、第3、第4ギヤ16、17は、一対のロータ1、2を同期回転させるためのタイミングギヤである。
オスロータ回転軸1aとメスロータ回転軸2aは、一端側が第3、第4ベアリング18、19を介してロータハウジング7に回転可能に支持され、他端側が第5、第6ベアリング20、21を介してカバー8に回転可能に支持されている。
また、ロータハウジング7に形成されたロータ回転軸1a、2aが挿入される挿通穴には、第3、第4ベアリング18、19に供給される潤滑油がロータ室10内に漏れるのを阻止するための第2、第3オイルシール22、23が装着されている。さらに、カバー8に形成されたロータ回転軸1a、2aが挿入される挿通穴にも、第5、第6ベアリング20、21に封入されているグリースがロータ室10内に漏れるのを阻止するための第4、第5オイルシール24、25が装着されている。
また、スクリュー圧縮機には、制御装置(ECU)40が設けられている。制御装置40は、CPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータとその周辺回路にて構成されている。そして、制御装置40には、外気温を検出する温度センサ(温度検出手段)30からのセンサ信号が入力される。また、制御装置40は、ROM等に格納された制御プログラムに従って、演算結果に基づき電動モータ100に制御信号を出力するように構成されている。なお、制御装置40は、本発明の制御手段と凍結予測手段に相当している。
次に、本第1実施形態のスクリュー圧縮機の作動について説明する。
一対のロータ1、2が、回転伝達機構3により同期回転されると、ロータハウジング7のカバー8側に設けられた吸入口7aから気体が圧縮室10aに吸い込まれる。このとき、圧縮室10aは、一対のロータ1、2の回転とともに、カバー8側から潤滑油空間9側に移動しながらその体積が縮小していくため、圧縮室10a内の気体は次第に加圧圧縮されながら潤滑油空間9側に移動していく。
そして、一対のロータ1、2の回転角が所定の角度に達すると、圧縮室10aがロータハウジング7の潤滑油空間9側に設けられた吐出口7bに到達し、それまで密閉されていた圧縮室10aが吐出口7bにて開放された状態となるので、圧縮室10a内の圧縮された気体が吐出口7bから吐出される。
吸入気体に水分が含まれている場合、ハウジング7内に水分が残留しやすい。ハウジング7内に水分が残留する場合、ロータ1、2端面とハウジング7との間に形成される隙間に水分が入り込みやすい。本第1実施形態では、ハウジング7におけるロータ1、2の回転軸方向端面と接する面に、吐出口7bと連通する切り欠き部7cが設けられているので、ロータ1、2端面とハウジング7との間の隙間の水分を吐出口7bに排出させることができる。従って、吸入気体に水分が含まれている場合であっても、スクリュー圧縮機を停止する際にロータ1、2端面とハウジング7の間に水分が残留することを抑制できる。
また、ハウジング7に形成された切り欠き部7bにより、ロータ1、2端面とハウジング7との接触面積を小さくすることができるので、スクリュー圧縮機の停止時にロータ1、2端面とハウジング7の間に水分が残留して低温環境下で凍結したとしても、始動時に必要となるモータ100のトルクを小さくすることができる。これにより、吸入気体に水分が含まれる場合において、低温環境下でも容易にスクリュー圧縮機を始動可能とすることができる。
さらに、本第1実施形態のスクリュー圧縮機の制御装置40は、ロータ1、2を停止させる際に、温度センサ30により検出した外気温が凍結が予想される所定温度(例えば0℃)以下である場合には、オスロータ1の歯先1bとメスロータ2の歯元2cが各ロータ1、2の中心同士を結ぶ中心線上に位置した状態(図3に示す状態)でロータ1、2が停止するように電動モータ100を制御する。これにより、オスロータ1とメスロータ2の間に形成される空間を小さくまたはなくすことができる。この結果、始動時にロータ1、2を回転させた際に、オスロータ1とメスロータ2の間に形成される空間に残留した水分が凍結してくさび効果が生じることを防止できる。
なお、ハウジング7におけるロータ1、2の回転軸方向端面に設ける切り欠き部7cが吐出口7bに連通しないように構成してもよい。この場合においても、ロータ1、2端面とハウジング7との接触面積を小さくすることができるので、始動時に必要となるモータ100のトルクを小さくすることができ、低温環境下でも容易にスクリュー圧縮機を始動可能とすることができる。
また、ハウジング7におけるロータ1、2の回転軸方向端面に設ける切り欠き部7cを吐出口7b側ではなく、吸入口7a側(図1中の右側)に設けてもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図5〜図8に基づいて説明する。本第2実施形態では、ロータ1の回転軸方向端面に切り欠き部1bを形成している。本第2実施形態の切り欠き部1bは、ロータ1端面におけるハウジング7との接触面より若干くぼんだ凹部として形成されている。
図5〜図8はオスロータ1に形成された切り欠き部1dを説明するための図であり、図5(a)〜図8(a)はオスロータ1の回転軸方向の端面図であり、図5(b)〜図8(b)はそれぞれ図5(a)〜図8(a)のA−O−A断面図である。
図5に示す例では、オスロータ1の回転軸方向端面において、切り欠き部1dが回転軸1aを中心とする略円形に形成されている。切り欠き部1dは、ハウジング7の吸入口7a側(図1中の左側)あるいは吐出口7b側(図1中の右側)のいずれか一方の端面、あるいは両方の端面に設けることができる。このような切り欠き部1dをオスロータ1の回転軸方向端面に設けることで、ロータ1の端面とハウジング7との接触面積を小さくすることができる。
このような構成によっても、上記第1実施形態と同様、スクリュー圧縮機の停止時にロータ1端面とハウジング7の間に水分が残留して低温環境下で凍結したとしても、始動時に必要となるモータ100のトルクを小さくすることができる。これにより、吸入気体に水分が含まれる場合において、低温環境下でも容易にスクリュー圧縮機を始動可能とすることができる。
また、図5に示す例では、円形の切り欠き部1dは複数に分離されており、それぞれが外部と連通しているので、ロータ1が回転することにより、切り欠き部1dに入り込んだ水分を切り欠き部1dから排出することができる。
図6に示す例では、オスロータ1の回転軸方向端面において、円形の切り欠き部1dが複数形成されている。このような構成によっても、ロータ1の端面とハウジング7との接触面積を小さくすることができ、吸入気体に水分が含まれる場合において、低温環境下でも容易にスクリュー圧縮機を始動可能とすることができる。
図7に示す例では、オスロータ1の回転軸方向端面において、ほぼ全面に切り欠き部1dが形成されており、回転軸1aと歯先の先端部とを結ぶ部位は切り欠き部1dが形成されていない残存部分となっている。このように切り欠き部1dの面積を大きくした場合、ロータ1の端面とハウジング7との間に水分が残留しにくい。また、ロータ1の端面とハウジング7との接触面積をより小さくすることができるので、始動時に必要となるモータ100のトルクをより小さくすることができる。
また、図7に示す例では、ロータ1端面における回転軸1aと歯先の先端部とを結ぶ部位は切り欠き部1dが設けられていない残存部分となっているので、ロータ1とハウジング7との間のシール性を確保でき、隣り合う圧縮室を分離して圧縮室間での漏れを防止できる。
また、図8に示す例では、図7で示した例に加えて、ロータ1端面の外周縁部にも切り欠き部1dが設けられていない残存部分が設けられている。この結果、外部と連通していない複数の切り欠き部1dが形成される。このような構成によれば、図7の構成よりロータ1とハウジング7との間のシール性を向上させることができる。また、図8に示す例においても、図5で示した例のように切り欠き部1dを外部と連通するように構成してもよく、この場合にはロータ1が回転することにより、切り欠き部1dに入り込んだ水分を切り欠き部1dから排出することができる。
なお、図5〜図8に示したような切り欠き部をメスロータ2の軸方向端面に設けた場合にも同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図9に基づいて説明する。
図9は、本第3実施形態のスクリュー圧縮機の断面図である。本第3実施形態では、ハウジング7のロータ室10には、下方側に水貯蔵部7dが設けられている。水貯蔵部7dは、ロータ室10に開口し、所定の体積を有する凹部として形成されている。水貯蔵部7dの大きさは、吸入気体が水分を含んでいる場合に、ハウジング7内に残留する水分量に応じて設定すればよい。
このような構成により、吸入気体が水分を含んでいる場合には、ハウジング7内に残留する水分を水貯蔵部7dに貯蔵することができる。従って、吸入気体に水分が含まれている場合であっても、スクリュー圧縮機を停止する際にロータ1、2とハウジング7の間に水分が残留して低温環境下で凍結することを抑制できる。これにより、吸入気体に水分が含まれる場合において、低温環境下でも容易にスクリュー圧縮機を始動可能とすることができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について図10に基づいて説明する。
図10は、本第4実施形態のハウジング7におけるロータ1、2の回転軸方向端面と接する面を示す端面図である。図10に示すように、本第4実施形態では、ハウジング7におけるロータ1、2の回転軸方向端面と接する面に撥水性材料をコーティングして撥水処理を施している。撥水性材料としては、例えばフッ素樹脂を用いることができる。撥水性コーティングに用いる撥水性材料の材質や厚みは、スクリュー圧縮機の使用条件(使用温度、使用圧力等)の領域において、ロータ1、2とハウジング7との間に微小な隙間を保持してシール性を確保できるように選定する。
このような構成により、吸入気体に水分が含まれており、スクリュー圧縮機を停止する際にハウジング7の間に水分が残留して低温環境下で凍結した場合であっても、凍結した氷がハウジング7におけるロータ1、2の回転軸方向端面と接する面からはがれやすい。このため、スクリュー圧縮機の停止時にロータ1、2端面とハウジング7の間に水分が残留して低温環境下で凍結したとしても、始動時に必要となるモータ100のトルクを小さくすることができる。これにより、吸入気体に水分が含まれる場合において、低温環境下でも容易にスクリュー圧縮機を始動可能とすることができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について図11に基づいて説明する。
図11は、本第5実施形態のスクリュー圧縮機の断面図である。図11に示すように、ハウジング7おけるロータ1、2の回転軸方向端面と接する面に、撥水性部材26を設けている。撥水性部材26は、プラスチック等の撥水性材料から構成され、ハウジング7おけるロータ1、2の回転軸方向端面と接する面に埋め込まれている。撥水性部材26の材質や厚みは、スクリュー圧縮機の使用条件(使用温度、使用圧力等)の領域において、ロータ1、2とハウジング7との間に微小な隙間を保持してシール性を確保できるように選定する。
このような構成によっても、上記第4実施形態と同様の効果を得ることができる。
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態はそれぞれ単独で実施できるとともに、任意に組み合わせて実施することもできる。
また、上記第1実施形態では、制御装置40は外気温に基づいてハウジング7内部での水分凍結が予想されるか否かを判定したが、さらに、制御装置40で日時情報を取得し、時期が冬季であるか、スクリュー圧縮機の停止時刻がその後の気温低下が予想される時刻であるか等を考慮して、ハウジング7内部での水分凍結が予想されるか否かを判定してもよい。
また、上記第5実施形態では、ハウジング7おけるロータ1、2の回転軸方向端面と接する面に撥水性部材26を設けたが、撥水性部材26に代えて、吸水性の高い高吸水性材料を設けてもよい。高吸水性材料としては、例えば燒結金属を用いることができる。このような構成によれば、吸入気体が水分を含んでいる場合には、ハウジング7内に残留する水分を高吸水性材料に吸収させることができる。従って、吸入気体に水分が含まれている場合であっても、スクリュー圧縮機を停止する際にロータ1、2とハウジング7の間に水分が残留して低温環境下で凍結することを抑制できる。これにより、吸入気体に水分が含まれる場合において、低温環境下でも容易にスクリュー圧縮機を始動可能とすることができる。
また、上記第4実施形態ではハウジング7におけるロータ1、2端面と接する面に撥水処理を施したが、これに限らず、ロータ1、2の表面に撥水処理を施してもよい。撥水処理としては、フッ素樹脂のような撥水性材料をコーティングすればよい。撥水処理は、少なくともロータ1、2の回転軸方向端面に施すことが望ましく、ロータ1、2表面の全体に施すことがより望ましい。このような構成によっても、上記第4実施形態と同様の効果を得ることができる。
第1実施形態のスクリュー圧縮機の断面構成を示す概念図である。 スクリュー圧縮機のロータの斜視図である。 ロータの端面図である。 ハウジングにおけるロータの回転軸方向端面と接する面を示す端面図である。 (a)は第2実施形態のオスロータの回転軸方向の端面図であり、(b)は(a)のA−O−A断面図である。 (a)は第2実施形態のオスロータの回転軸方向の端面図であり、(b)は(a)のA−O−A断面図である。 (a)は第2実施形態のオスロータの回転軸方向の端面図であり、(b)は(a)のA−O−A断面図である。 (a)は第2実施形態のオスロータの回転軸方向の端面図であり、(b)は(a)のA−O−A断面図である。 第3実施形態のスクリュー圧縮機の断面図である。 第4実施形態のハウジングにおけるロータの回転軸方向端面と接する面を示す端面図である。 第5実施形態のスクリュー圧縮機の断面図である。
符号の説明
1…オスロータ、1d…切り欠き部、2…メスロータ、4…ケーシング、6…潤滑ボックス、7…ロータハウジング、7c…切り欠き部、7d…水貯蔵部、10…ロータ室、26…撥水性部材、30…温度センサ、40…制御装置、100…電動モータ。

Claims (7)

  1. 吸入口(7a)と吐出口(7b)とを有するハウジング(7)と、
    前記ハウジング(7)の内部空間に配置され、回転軸を中心に回転させることで、前記吸入口(7a)から吸入した気体を圧縮し、前記吐出口(7b)から圧縮された気体を吐出するロータ(1、2)とを備え、
    前記ロータ(1、2)には、回転軸方向端面に切り欠き部(1d)が設けられており、
    前記ロータ(1、2)の回転軸方向端面には、前記回転軸と歯先を結ぶ部位が前記切り欠き部(1d)が設けられていない残存部として構成され、
    前記ロータ(1、2)の回転軸方向端面には、外周縁部にも前記切り欠き部(1d)が設けられていない残存部が設けられており、
    前記切り欠き部(1d)の面積は、前記ロータ(1、2)の端面と前記ハウジング(7)との間に水分が残留しにくい大きさとなっていることを特徴とするスクリュー圧縮機。
  2. 前記ハウジング(7)における前記ロータ(1、2)の回転軸方向端面に接する部位には撥水処理が施されていることを特徴とする請求項に記載のスクリュー圧縮機。
  3. 前記撥水処理として、前記ハウジング(7)における前記ロータ(1、2)の回転軸方向端面に接する部位に撥水性コーティングが行われていることを特徴とする請求項に記載のスクリュー圧縮機。
  4. 前記撥水処理として、前記ハウジング(7)における前記ロータ(1、2)の回転軸方向端面に接する部位に撥水性材料が設けられていることを特徴とする請求項に記載のスクリュー圧縮機。
  5. 記ハウジング(7)における前記ロータ(1、2)の回転軸方向端面に接する部位に高吸水性材料が設けられていることを特徴とする請求項に記載のスクリュー圧縮機。
  6. 前記ロータ(1、2)を停止させる際に、前記吐出口(7b)が設けられた側の回転軸方向端面において、オスロータ(1)の歯先(1b)とメスロータ(2)の歯元(2c)が前記各ロータ(1、2)の中心同士を結ぶ中心線上に位置するように、前記ロータ(1、2)の回転を制御する制御手段(40)を備えることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載のスクリュー圧縮機。
  7. 前記ロータ(1、2)を停止する際に前記ハウジング(7)に水分が残留した場合、前記ロータ(1、2)の停止時に水が凍結するか否かを予測する凍結予測手段(30、40)を備え、
    前記制御手段(40)は、前記凍結予測手段により凍結すると予測された場合に、前記吐出口(7b)が設けられた側の前記回転軸方向端面において、オスロータ(1)の歯先(1b)と前記メスロータ(2)の歯元(2c)が前記各ロータ(1、2)の中心同士を結ぶ中心線上に位置するように、前記ロータ(1、2)の回転を制御することを特徴とする請求項に記載のスクリュー圧縮機。
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