JP4462802B2 - 受信機及びそれに用いるエラーカウントフィードバック方法 - Google Patents

受信機及びそれに用いるエラーカウントフィードバック方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は受信機及びそれに用いるエラーカウントフィードバック方法に関し、特に長距離光伝送システムに導入される誤り訂正処理部で訂正したエラー数を示すエラーカウント値を伝送路または送受信機の状態や特性を示す一つの指標として用いる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、長距離光伝送システムにおいては、伝送距離の拡大、システムマージンの確保、伝送品質の向上等を目的として、誤り訂正処理が導入されている。一般的に、誤り訂正処理部では誤り訂正処理に加え、訂正したエラー数を示すエラーカウント値を出力することが可能である。エラーカウント値は伝送路または送受信機の状態や特性を示す一つの指標となる。
【0003】
よって、エラーカウント情報を基に各種の伝送パラメータを制御することで、環境条件の変化やデバイスの経年劣化による伝送特性の変動等に対して適応的に対応することが可能となる。
【0004】
一般的な光伝送システムの受信機の構成を図12に示す。図12に示す例では、受信した光信号をO/E(Optic/Electro)変換部1にて電気信号に変換した後、クロック再生回路2でクロックを再生して0/1識別回路3で0/1の識別を行うが、0/1の識別閾値は、図13(a)に示すように、固定値が設定されている。誤り訂正回路4は0/1識別回路3で識別された0/1の識別閾値(データ)の誤り訂正処理を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の長距離光伝送システムでは、伝送路や受信機の劣化または環境条件の変化等で、図13(b)に示すように、信号波形が劣化した場合、0/1の識別点が適切な位置からずれているため、誤りが生じる可能性が高くなり、結果として受信機の特性が劣化することになる。
【0006】
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、運用中における伝送パラメータの自動調整を行うことができる受信機及びそれに用いるエラーカウントフィードバック方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明による受信機は、誤り訂正処理部で訂正したエラー数を示すエラーカウント値を伝送路及び送受信機のいずれかの状態や特性を示す一つの指標として用いる光伝送システムの受信機であって、前記エラーカウント値が所定の値を超過した場合に、前記エラーカウント値を用いて制御対象の回路の閾値を所定の値から予め設定された変動幅にて逐次調整する調整手段を備えている。
【0008】
本発明による他の受信機は、受信した光信号が電気信号に変換された信号を分配する分配手段を含む光伝送システムの受信機であって、
各々段階的に異なるバイアス電圧に設定されかつ前記分配手段で分配された信号を増幅する複数の増幅手段と、各々同一の閾値に固定されかつ前記複数の増幅手段で増幅された信号に対する処理を行う複数の制御対象の回路とを有し、
前記複数の制御対象の回路に入力される信号のレベルを前記複数の増幅手段にて上下させている。
【0009】
本発明による別の受信機は、受信した光信号が電気信号に変換された信号を分配する分配手段を含む光伝送システムの受信機であって、
各々同一のバイアス電圧と段階的に異なるゲインとが設定されかつ前記分配手段で分配された信号を増幅する複数の増幅手段と、各々同一の閾値に固定されかつ前記複数の増幅手段で増幅された信号に対する処理を行う複数の制御対象の回路とを備え
前記複数の制御対象の回路に入力される信号のレベルを前記複数の増幅手段にて上下させている。
【0010】
本発明によるエラーカウントフィードバック方法は、誤り訂正処理部で訂正したエラー数を示すエラーカウント値を伝送路及び送受信機のいずれかの状態や特性を示す一つの指標として用いる光伝送システムのエラーカウントフィードバック方法であって、前記エラーカウント値が所定の値を超過した場合に、前記エラーカウント値を用いて制御対象の回路の閾値を所定の値から予め設定された変動幅にて逐次調整するステップを備えている。
【0011】
すなわち、本発明のエラーカウントフィードバック回路は、積算エラーカウント値の差分情報を用いた逐次自動制御、エラー数の閾値判定による無用な調整動作の抑圧、小規模な回路で実現可能な簡潔なロジックとメモリとによる構成をとることで、伝送特性の劣化に対して自動的にかつ安定して動作することが可能となり、また通常運用時における伝送パラメータの制御が現状よりも特性を悪化させる危険性をなくすことが可能になるとともに、装置の小型化の要求(簡潔な構成の要求)を実現することが可能となる。
【0012】
また、本発明のエラーカウントフィードバック回路では、エラーフィードバックの一般的な回路構成であるため、上記の0/1識別の閾値調整以外にも、0/1識別の位相調整、分散補償量調整や送信側のプリエンファシス量調整等、エラーカウント値を必要とするフィードバック系に汎用的に組み込むことが可能となる。
【0013】
つまり、上記のエラーカウント値を用いた制御には、エラーカウント値から制御電圧を生成するエラーカウントフィードバック回路が必要となるので、本発明では伝送路や受信機のパラメータを制御対象としたエラーカウントフィードバック回路の構成を提案している。
【0014】
より具体的に説明すると、本発明のエラーカウントフィードバック回路では、誤り訂正処理部からのエラーカウント値を用いて0/1識別回路の閾値を逐次調整する構成とすることで、初期状態から波形の劣化状態に遷移した場合でも適切な閾値を保つことが可能となる。
【0015】
また、本発明のエラーカウントフィードバック回路では、受信機の識別回路の閾値設定にエラーカウント値のフィードバックを適用した例以外にも、分散補償量や識別回路の位相、送信側のプリエンファシス量の自動調整等も同様に行うことが可能となり、伝送システムにおいてエラーカウントのフィードバック処理を広範囲に渡って適用することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施例による光伝送システムの受信機の構成を示すブロック図である。図1において、本発明の第1の実施例による光伝送システムは、導入される誤り訂正処理部で訂正したエラー数を示すエラーカウント値を伝送路または送受信機の状態や特性を示す一つの指標として用いる長距離光伝送システムを示している。
【0017】
本発明の第1の実施例による光伝送システムの受信機はO/E(Optic/Electro)変換部1と、クロック再生回路2と、0/1識別回路3と、誤り訂正回路4と、エラーカウントフィードバック回路5とから構成されている。
【0018】
O/E変換部1は受信した光信号を電気信号に変換し、クロック再生回路2はO/E変換部1で変換された電気信号からクロックを再生する。0/1識別回路3はクロック再生回路2で再生されたクロックを基にO/E変換部1で変換された電気信号に対して0/1の識別を行う。
【0019】
誤り訂正回路4はクロック再生回路2で再生されたクロックを基に0/1識別回路3で識別された0/1の識別閾値(データ)の誤り訂正処理を行う。エラーカウントフィードバック回路5は誤り訂正回路4からのエラーカウント値を制御電圧値として0/1識別回路3に出力し、0/1識別回路3の閾値設定にエラーカウント値のフィードバックを適用する。
【0020】
図2(a)は本発明の第1の実施例による光伝送システムにおける初期設定時の受信波形と可変閾値との関係を示す図であり、図2(b)は本発明の第1の実施例による光伝送システムにおける劣化時の受信波形と可変閾値との関係を示す図である。
【0021】
上述したように、エラーカウントフィードバック回路5が誤り訂正回路4からのエラーカウント値を用いて0/1識別回路3の閾値を逐次調整する構成とすることで、図2(a)に示す初期状態から図2(b)に示すように波形が劣化した場合でも適切な閾値を保つことが可能となる。
【0022】
図3は図1のエラーカウントフィードバック回路5の構成例を示すブロック図である。図3において、エラーカウントフィードバック回路5はエラーカウントn秒積算部51と、積算値メモリ52と、調整実施判定部53と、差分回路54と、電圧調整方向判定部55と、調整ON/OFFスイッチ56と、制御電圧調整部57と、オフセット調整部58とから構成されている。
【0023】
誤り訂正回路4からのエラーカウント値出力はエラーカウントn秒積算部51の入力に接続され、エラーカウントn秒積算部51で積算される。エラーカウントn秒積算部51の積算値出力は3分岐され、積算値メモリ52と調整実施判定部53と差分回路54とにそれぞれ入力される。
【0024】
積算値メモリ52はエラーカウントn秒積算部51の積算値を一時的に格納し、その出力は差分回路54の入力に接続される。調整実施判定部53はエラーカウントn秒積算部51の積算値から制御電圧の調整のON/OFFを判断し、その制御出力は調整ON/OFFスイッチ56のスイッチ制御信号入力に接続される。
【0025】
差分回路54はエラーカウントn秒積算部51の積算値と積算値メモリ52に一時的に格納された積算値との差分をとり、その差分値出力は電圧調整方向判定部55の入力に接続される。電圧調整方向判定部55は差分回路54の差分値から制御電圧の調整方向を判定し、その電圧調整方向出力は調整ON/OFFスイッチ56に接続される。
【0026】
調整ON/OFFスイッチ56は調整実施判定部53の制御出力を基に、調整実施時に電圧調整方向判定部55の電圧調整方向出力を選択し、未調整時に固定値を選択し、その出力は制御電圧調整部57に接続される。
【0027】
制御電圧調整部57は調整ON/OFFスイッチ56の電圧調整方向を示す値から制御電圧を求め、その出力はオフセット調整部58の入力に接続される。オフセット調整部58は制御電圧調整部57の制御電圧に外部から入力されるオフセット電圧(制御電圧の初期値)を加算し、その出力は最終的な制御電圧値として制御対象の回路(本実施例の場合、0/1識別回路3)へ出力される。
【0028】
図4は本発明の第1の実施例による光伝送システムにおける電圧調整方向V(t)の決定方法の一例を示す図であり、図5は本発明の第1の実施例による光伝送システムにおける電圧調整動作を示すフローチャートである。これら図1〜図5を参照して本発明の第1の実施例による光伝送システムにおける電圧調整動作について説明する。
【0029】
エラーカウントフィードバック回路5は誤り訂正回路4から出力されるエラーカウント値を基に、制御対象の回路(本実施例の場合、0/1識別回路3)のコントロール電圧を生成する機能を有している。
【0030】
まず、エラーカウントn秒積算部51は誤り訂正回路4からのエラーカウント値を積算する(図5ステップS1,S2)。誤り訂正回路4からは誤り訂正の処理周期(一般的に、数十KHzから数十MHz)でエラーカウント値が出力されており、エラーカウントn秒積算部51ではこのエラーカウント値を収集してn秒間の積算を行う。積算秒数nの値は制御対象の要求する時間間隔を考慮して設定するものとする。
【0031】
ここで、時刻tにおける積算値出力をK(t)と呼ぶことにする。K(t)の値は積算間隔n秒毎に更新されるため、tはnの倍数となる。積算値メモリ52ではK(t)を一時的に格納し、n秒間保持した後に出力する。よって、時刻tにおける積算値メモリ52の出力はk(t)に対して、n秒前の(前回処理した)積算値となり、K(t−n)と表せる。
【0032】
差分回路54では時刻tにおける入力K(t)とn秒前の積算値K(t−n)との差分を計算し、差分値ΔK(t)を出力する(図5ステップS3)。つまり、
ΔK(t)=K(t)−K(t−n)
となる。
【0033】
電圧調整方向判定部55では差分値ΔK(t)がプラスの値か、マイナスの値かを判定し、制御電圧を「−ΔV」または「+ΔV」のどちらに変動させるかを決定する(図5ステップS4)。ここで、ΔVは制御電圧の変動幅を表し、制御対象の調整精度に合わせて設定するものとする。エラーが「0」で差分値が「0」の場合には変動幅を「0」とする。
【0034】
時刻tにおける制御電圧の調整方向をV(t)とすれば、V(t)は「−ΔV」、「+ΔV」、「0」の3値のいずれかとなる。電圧調整方向は、図4に示すように、差分値ΔK(t)がプラスの場合には前回(n秒前)の調整方向を反転させ、差分値ΔK(t)がマイナスの場合には前回(n秒前)の調整方向をそのまま保持することとする(図5ステップS5)。
【0035】
つまり、n秒前に制御電圧をある方向に調整した結果、エラーが増加している場合には調整方向を逆へ切り換え、エラーが減少する場合にはそのままの方向を保持することで、制御電圧を適切な値へ収束させる。
【0036】
前回(n秒前)のV(t−n)が「0」の場合には、差分値ΔK(t)がプラス、マイナスにかかわらず、一旦、「+ΔV」方向に調整する。次段の調整ON/OFFスイッチ56は調整実施時にONとなり、電圧調整方向判定部55からのV(t)が制御電圧調整部57に入力されるが、未調整時にOFFとなり、制御電圧調整部57にはV(t)=0の固定値が入力され、制御電圧の調整が抑止される。調整のON/OFFの判断は調整実施判定部53で行う。
【0037】
時刻tのエラー積算値K(t)を常時監視し、設定した閾値Aよりもエラー積算値が上回った際に電圧調整をONとする。電圧調整を継続した結果、エラー数が閾値Bを下回った場合には、再び電圧調整をOFFとする。
【0038】
制御電圧調整部57では電圧調整方向を示すV(t)から制御電圧Vs’(t)を求める(図5ステップS6)。制御電圧Vs’(t)は、
Vs’(t)=Vs’(t―n)+V(t)
として、n秒毎に出力されるV(t)を逐次加算したものが制御電圧となる。尚、Vs’(t)の初期値は「0」とする。
【0039】
最終段のオフセット調整部58に入力するオフセット電圧αは、初期段階で制御対象に対して制御電圧が最適となるように設定しておく。制御対象への最終的な制御電圧出力Vs(t)は、
Vs(t)=Vs’(t)+α
となる。制御対象では、制御電圧の初期値αから逐次更新されるVs(t)の出力に応じてパラメータを変動させる(図5ステップS7,S8)。
【0040】
すなわち、エラーカウントフィードバック回路5では何らかの原因でエラー積算値が増加し、閾値Aを超えた時点で制御電圧Vs(t)の調整が開始される。制御電圧Vs(t)の調整はn秒毎に継続して行われ、それに伴って制御対象のパラメータが変更され、その結果、エラーカウント値が変化する。
【0041】
制御電圧Vs(t)の調整が進み、適切な値に近づくと、エラー積算値が減少し、閾値Bよりも下がった時点で制御電圧Vs(t)の調整が抑止される。調整開始判定の閾値Aと調整停止判定の閾値Bとは、A>Bの関係としてヒステリシスを持たせ、切り換え動作の安定化を図る。エラーカウントフィードバック回路5はこの動作を逐次繰り返すことで、制御対象に対する制御電圧Vs(t)を適正値に保つことができる。
【0042】
このように、本実施例では積算エラーカウント値の差分情報を用いた逐次制御を行うことによって、運用中における伝送パラメータを自動調整することができる。また、本実施例の構成は簡潔なロジックとメモリとで構成することができるため、小規模な回路で実現することができ、搭載する装置の小型化を図ることができる。
【0043】
さらに、本実施例はエラーカウントフィードバックの一般的な回路構成であるため、0/1識別の閾値調整、位相調整、分散補償量調整や送信側のプリエンファシス量調整等、エラーカウント値を必要とする伝送路パラメータ調整フィードバック系に汎用的に組み込むことができる。
【0044】
図6は本発明の第2の実施例によるエラーカウントフィードバック回路の構成例を示すブロック図である。図6において、エラーカウントフィードバック回路6は調整実施判定部61の制御出力を差分回路54のリセット入力に接続するようにし、調整ON/OFFスイッチ56を削除した以外は図3に示す本発明の第1の実施例によるエラーカウントフィードバック回路5と同様の構成となっており、同一構成要素には同一符号を付してある。また、同一構成要素の動作は本発明の第1の実施例と同様である。
【0045】
調整実施判定部61は調整ONと判断した場合、リセット信号を発出せず、本発明の一実施例と同様の動作を行う。調整実施判定部61は調整OFFと判断した場合、差分回路54の出力にリセットをかけ、ΔK(t)=0に固定する。
【0046】
図4に示すように、ΔK(t)=0の場合には、電圧調整方向判定部85の出力V(t)も「0」となるため、結果として制御電圧Vs’(t)及びVs(t)は調整されない。よって、本発明の第2の実施例では、図3に示す本発明の第1の実施例と同等の動作が可能となる。
【0047】
図7は本発明の第3の実施例によるエラーカウントフィードバック回路の構成例を示すブロック図である。図7において、エラーカウントフィードバック回路7は調整実施判定部51及び調整ON/OFFスイッチ56を削除した以外は図3に示す本発明の第1の実施例によるエラーカウントフィードバック回路5と同様の構成となっており、同一構成要素には同一符号を付してある。また、同一構成要素の動作は本発明の第1の実施例と同様である。
【0048】
本発明の第3の実施例ではエラー積算値の閾値判定による調整のON/OFFを行わず、差分回路54の出力のΔK(t)のみを調整条件として制御電圧Vs’(t)、Vs(t)の調整を行う。
【0049】
エラーが発生し、ΔK(t)≠0の時には、図3に示す本発明の第1の実施例と同様の動作を行う。また、制御電圧Vs(t)が適正値に調整され、エラーがない状態になると、エラーカウント値K(t)及びn秒前の積算値K(t−n)がともに「0」となるため、ΔK(t)=0となる。
【0050】
図4に示すように、ΔK(t)=0の際には、電圧調整方向判定部55の出力V(t)も「0」となるため、結果として制御電圧Vs’(t)及びVs(t)は調整されない。よって、本発明の第3の実施例では、図3に示す本発明の第1の実施例と同等の動作が可能となる。
【0051】
図8は本発明の第4の実施例による光伝送システムの受信機の構成を示すブロック図であり、図9は本発明の第4の実施例による光伝送システムにおける受信波形と閾値との関係を示す図である。
【0052】
図8において、受信機8はO/Eコンバータ81と、分配器82と、アンプ83−1〜83−(2n −1)と、高速二値判定回路84−1〜84−(2n −1)とから構成され、FEC回路9に接続されている。
【0053】
上述した本発明の第1〜第3の実施例ではO/E変換部1の出力を分配器(図示せず)によって分岐し、0/1識別回路3に直接入力している。しかしながら、O/E変換処理後にアンプを用いて信号を増幅するケースが多々あり、これらのケースの場合には、図12に示すような従来の構成でも上述した本発明の第1〜第3の実施例と同様の効果が得られる。
【0054】
本実施例ではアンプ及び高速二値判定回路をそれぞれnビット軟判定に必要な閾値の数2n −1個だけ設け、それらアンプ83−1〜83−(2n −1)及び高速二値判定回路84−1〜84−(2n −1)を並列接続している。
【0055】
高速二値判定回路84−1〜84−(2n −1)の閾値は全て同じ値のα’に固定されているが、アンプ83−1〜83−(2n −1)のバイアス電圧Bias_1〜Bias_2n −1はそれぞれ段階的に異なる値に設定されている。
【0056】
本実施例の場合、受信波形と識別閾値α’との関係は図9に示すようになり、固定の識別閾値α’のレベルに対して受信信号のレベルが上下するため、等価的に上述した本発明の第1〜第3の実施例と同様の効果が得られる。
【0057】
図10は本発明の第5の実施例による光伝送システムの受信機の構成を示すブロック図であり、図11は本発明の第5の実施例による光伝送システムにおける受信波形と閾値との関係を示す図である。
【0058】
図10において、本発明の第5の実施例による受信機10は、アンプ91−1〜91−(2n −1)の各バイアス電圧を一定とし、それぞれのゲインGain_1〜Gain_2n −1を段階的に設定するようにした以外は図8に示す本発明の第4の実施例による受信機8と同様の構成となっており、同一構成要素には同一符号を付してある。また、同一構成要素の動作は本発明の第4の実施例と同様である。
【0059】
本実施例の場合、受信波形と識別閾値α’との関係は図11に示すようになり、固定の識別閾値α’のレベルに対して受信信号のレベルは各アンプ91−1〜91−(2n −1)のゲインGain_1〜Gain_2n −1の相違によって変化するため、等価的に上述した本発明の第1〜第3の実施例と同様の効果が得られる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、誤り訂正処理部で訂正したエラー数を示すエラーカウント値を伝送路及び送受信機のいずれかの状態や特性を示す一つの指標として用いる長距離光伝送システムにおいて、エラーカウント値を用いて制御対象の回路の閾値を逐次調整することによって、運用中における伝送パラメータの自動調整を行うことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による光伝送システムの受信機の構成を示すブロック図である。
【図2】(a)は本発明の第1の実施例による光伝送システムにおける初期設定時の受信波形と可変閾値との関係を示す図、(b)は本発明の第1の実施例による光伝送システムにおける劣化時の受信波形と可変閾値との関係を示す図である。
【図3】図1のエラーカウントフィードバック回路の構成例を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施例による光伝送システムにおける電圧調整方向の決定方法の一例を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施例による光伝送システムにおける電圧調整動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施例によるエラーカウントフィードバック回路の構成例を示すブロック図である。
【図7】本発明の第3の実施例によるエラーカウントフィードバック回路の構成例を示すブロック図である。
【図8】本発明の第4の実施例による光伝送システムの受信機の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第4の実施例による光伝送システムにおける受信波形と閾値との関係を示す図である。
【図10】本発明の第5の実施例による光伝送システムの受信機の構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の第5の実施例による光伝送システムにおける受信波形と閾値との関係を示す図である。
【図12】従来例による光伝送システムの受信機の構成を示すブロック図である。
【図13】(a)は従来例による光伝送システムにおける初期設定時の受信波形と固定閾値との関係を示す図、(b)は従来例による光伝送システムにおける劣化時の受信波形と固定閾値との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 O/E変換部
2 クロック再生回路
3 0/1識別回路
4 誤り訂正回路
5〜7 エラーカウントフィードバック回路
51 エラーカウントn秒積算部
52 積算値メモリ
53,61 調整実施判定部
54 差分回路
55 電圧調整方向判定部
56 調整ON/OFFスイッチ
57 制御電圧調整部
58 オフセット調整部
8,10 受信機
81 O/Eコンバータ
82 分配器
83−1〜83−(2n −1),
91−1〜91−(2n −1) アンプ
84−1〜84−(2n −1) 高速二値判定回路

Claims (8)

  1. 誤り訂正処理で訂正したエラー数を示すエラーカウント値を伝送路及び送受信機のいずれかの状態や特性を示す一つの指標として用いる光伝送システムの受信機であって、
    受信した光信号を電気信号に変換するO/E変換部と、
    変換された電気信号からクロックを再生するクロック再生回路と、
    再生されたクロックを基に変換された電気信号に対して0/1の識別を行う0/1識別回路と、
    前記0/1識別回路により識別されたデータの誤り訂正処理を行う誤り訂正回路と、
    前記誤り訂正回路からの前記エラーカウント値が所定の値を超過した場合に、前記エラーカウント値を用いて制御対象の回路の閾値を所定の値から予め設定された変動幅にて逐次調整するエラーカウントフィードバック回路と、を有することを特徴とする受信機。
  2. 前記エラーカウントフィードバック回路は、
    前記誤り訂正部からのエラーカウント値を積算する積算手段と、
    前記積算手段の積算値を一時的に格納する積算値メモリと、
    前記積算手段の積算値と前記積算値メモリに格納された積算値との差分を算出する差分算出手段と、
    前記差分算出手段の差分値から前記制御対象の回路への制御電圧の調整方向を判定する電圧調整方向判定手段と、
    前記電圧調整方向判定手段の判定結果から制御電圧を求める制御電圧調整手段と、
    前記制御電圧調整手段で求めた制御電圧に外部から入力されるオフセット電圧を加算して前記制御対象の回路に出力するオフセット調整手段と、を含むことを特徴とする請求項1記載の受信機。
  3. 前記積算手段の積算値から前記制御電圧の調整の有無を判断する判断手段と、
    前記判断手段の判断結果が調整実施の時に前記電圧調整方向判定手段の電圧調整方向出力を選択しかつ前記判断手段の判断結果が未調整の時に予め設定された固定値を選択するスイッチ手段と、を前記調整手段に含むことを特徴とする請求項2記載の受信機。
  4. 前記積算手段の積算値から前記制御電圧の調整の有無を判断する判断手段と、
    前記判断手段の判断結果が未調整の時に前記差分手段の出力にリセットをかけて予め設定された固定値を出力する手段と、を前記調整手段に含むことを特徴とする請求項2記載の受信機。
  5. O/E変換部、クロック再生回路、0/1識別回路、誤り訂正回路、及び、エラーカウントフィードバック回路を有し、前記誤り訂正回路で訂正したエラー数を示すエラーカウント値を伝送路及び送受信機のいずれかの状態や特性を示す一つの指標として用いる光伝送システムのエラーカウントフィードバック方法であって、
    前記O/E変換部において、受信した光信号を電気信号に変換し、
    前記クロック再生回路において、前記電気信号からクロックを再生し、
    前記0/1識別回路において、前記電気信号に対して0/1の識別を行い、
    前記誤り訂正回路において、前記0/1識別回路により識別されたデータの誤り訂正処理を行い、
    前記エラーカウントフィードバック回路において、前記誤り訂正回路からの前記エラーカウント値が所定の値を超過した場合に、前記エラーカウント値を用いて制御対象の回路の閾値を所定の値から予め設定された変動幅にて逐次調整することを特徴とするエラーカウントフィードバック方法
  6. 前記エラーカウントフィードバック方法は、
    前記誤り訂正部からのエラーカウント値を積算するステップと、
    その積算値を一時的に積算値メモリに格納するステップと、
    前記積算値と前記積算値メモリに格納された積算値との差分を算出するステップと、
    この差分値から前記制御対象の回路への制御電圧の調整方向を判定するステップと、
    その判定結果から制御電圧を求めるステップと、
    この求めた制御電圧に外部から入力されるオフセット電圧を加算して前記制御対象の回路に出力するステップと、を含むことを特徴とする請求項5記載のエラーカウントフィードバック方法。
  7. 前記エラーカウントフィードバック方法は、
    前記積算値から前記制御電圧の調整の有無を判断するステップと、
    この判断結果が調整実施の時に前記電圧調整方向判定手段の電圧調整方向出力を選択しかつ前記判断結果が未調整の時に予め設定された固定値を選択するステップと、を含むことを特徴とする請求項6記載のエラーカウントフィードバック方法。
  8. 前記エラーカウントフィードバック方法は、
    前記積算値から前記制御電圧の調整の有無を判断するステップと、
    この判断結果が未調整の時に前記差分値をリセットして予め設定された固定値を出力するステップと、を含むことを特徴とする請求項6記載のエラーカウントフィードバック方法。
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