JP4462798B2 - フロントローディング式医療用インジェクター及びシリンジ - Google Patents
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Description
発明の背景
この発明は、医療用インジェクター並びに該インジェクターと共に用いられるシリンジ、シリンジインターフェイス、シリンジアダプター及びシリンジプランジャーに関する。より具体的には、本発明は、フロントローディング式の医療用インジェクター並びに新規な又は既存の医療用インジェクターと共に用いられるシリンジ、シリンジインターフェイス、シリンジプランジャー及びシリンジアダプターに関するものであって、特別構造のシリンジは、取外し可能な機構により、インジェクターに装着可能、且つインジェクターから取外し可能である。
【0002】
患者の生物学的像を作成するために、造影剤を注入する医療用インジェクター及びシリンジは当該分野で知られている。例えば、1987年7月7日付でディー.エム.レイリーに付与され、本願と同じ譲受人に譲渡された米国特許第4677980号「血管造影用インジェクター及び該インジェクターと共に用いられる血管造影用シリンジ」には、血管造影用インジェクター装置が開示されている。この装置は、動物の血管系に造影剤を注入する装置であり、シリンジは後方装填式であって、インジェクターの圧力ジャケットの中へ装着される。より具体的に説明すると、この装置は、一対の圧力ジャケットを有する回転可能なタレットを具えており、圧力ジャケットのうち、シリンジが後方から装着されている圧力ジャケットが注入位置にあるとき、他方の圧力ジャケットは、別のシリンジが後方から装着可能な位置となる構成である。第1のシリンジからの造影剤の注入が完了すると、タレットが回転して、第1のシリンジは脱着位置に移動し、それと同時に第2の圧力ジャケットとシリンジは同時に注入位置へ移動する。
【0003】
'980特許に開示された装置では、血管造影用インジェクターの駆動部材は、取外し可能な機構により、シリンジプランジャーの移行路に沿う任意位置にて、シリンジのプランジャーとの接続又は接続解除を行なう。しかしながら、取外し可能な機構を正しく動作させるには、シリンジプランジャーはインジェクターピストンと一致するように適切な向きにせねばならない。また、シリンジプランジャーとインジェクターピストンが互いに接続及び接続解除されるようにするためには、シリンジがインジェクターに装着されている間、シリンジは夫々の圧力ジャケットの中での位置を同一線上に正しく揃えていなければならない。
【0004】
次に、1995年1月24日付でディー.エム.レイリーに付与され、本願と同じ譲受人に譲渡された米国特許第5383858号「フロントローディング式医療用インジェクター及び該インジェクターに使用されるシリンジ」には、'980特許を改良した装置が開示されている。'858特許に記載された装置の少なくとも一実施例では、シリンジは、圧力ジャケットなしのインジェクターに前方装填されており、これは'980特許のインジェクター装置の欠点の1つを解消するものである。
【0005】
'858特許に記載されたインジェクターは、シリンジをインジェクターへ取付け及び取外しを行なう第1着脱機構を有している。装置はまた、インジェクターピストンをインジェクターへ係合及び係合解除を行なう第2着脱機構を含んでいる。シリンジを回転させると、シリンジはインジェクターに取り付けられるか又はインジェクターから取り外され、同時に、ピストンはピストンに取り付けられるか又はピストンから取り外される。開示された構造の場合、シリンジをインジェクターに取外し可能に係合させ、同時にプランジャーをピストンに取外し可能に係合させるには、シリンジをインジェクターへ装着する際、シリンジを特定の向きにせねばならない。さらにまた、'980特許に開示されたシリンジと同様、組立中も、シリンジプランジャーをシリンジ内で正しい向きにせねばならない。
【0006】
1994年4月5日付でシー.ニールらに付与された米国特許第5300031号「流体を動物に注入する装置及び該装置に用いられる使い捨て式フロントローディング可能なインジェクター」には、他のインジェクター装置が開示されている。'031特許は、圧力ジャケット付インジェクターの様々な実施例を開示しており、シリンジは、圧力ジャケットの前端部に設けられた開口を通して、インジェクターの圧力ジャケットへ装着され、該圧力ジャケットから取り外される。例えば、注入動作中、シリンジを圧力ジャケット内で保持するために、シリンジの前端部は圧力ジャケットの前端部にロックされる。シリンジを圧力ジャケットに正しく接続するのに、シリンジを圧力ジャケットに挿入できる向きは唯1つである。
【0007】
前述した各例でシリンジの適切な装着を確実に行なうには、シリンジはインジェクターに対して、シリンジを特定の向きにせねばならない。医療用の像作成中、シリンジの動作を適切に行なうには、シリンジとインジェクターの位置関係が適切であることが必要である。しかしながら、特定の向きにするのが必要なため、シリンジの迅速な取付け及び交換を妨げる。また、特定の向きにすることの必要性は、シリンジ製造時の組立費用の上昇を招き、組立工程がより複雑になる。
【0008】
前述のインジェクター及びシリンジ装置の有用性は認識されたが、より簡素化されたフロントローディング式医療用インジェクターが要請されている。より具体的に説明すると、ローディング操作をより容易に行なうために、シリンジ及び/又はシリンジプランジャーの軸回りの向きの如何に拘わらず、インジェクターへ簡単に接続できるシリンジが要請されている。さらにまた、シリンジ要素の組立を簡素化するために、軸回りの向きがシリンジの胴部又は基部と特定の関係にする必要のないプランジャー付シリンジが要請されている。さらにまた、注入処置用のインジェクターを準備するのに要する時間を最少化するために、自動化された特徴を具えるインジェクターが要請されている。
【0009】
発明の要旨
本発明は、医療用インジェクター、シリンジインターフェイス、シリンジアダプター、シリンジプランジャー及びこれらと用いられるシリンジを提供するもので、より簡素化されたインジェクター及びシリンジシステムに対する要請に応えるものである。特に、本発明は、ある一面では、シリンジインターフェイスとそれに嵌合するシリンジであって、協同作用によって、シリンジを医療用インジェクターへ、容易に、速やかに、しっかりと取り付けることができる。シリンジは、インジェクターへ連結する前に、軸回りの向きを特定の向きに整える必要はない。また、プランジャーについても、軸回りの向きをシリンジの胴部に対して特定の向きに整える必要はない。シリンジとプランジャーには両方とも、着脱機構が配備されており、シリンジのインジェクターへの装着及びインジェクターからの取外し並びに新しいシリンジとの交換を速やかに行なうことができる。
【0010】
これらの目的を達成するために、本発明は、インジェクターと係合するシリンジを提供するものである。望ましい実施例において、シリンジは、流体を流出するためのシリンジ前端部と、インジェクターと係合可能なシリンジ後端部とを含んでいる。プランジャー又はプランジャーカバーは、シリンジ胴部の中を軸方向に往復動可能である。シリンジの後端部にはフランジ部材が配備される。フランジは、インジェクターハウジングのコネクタ機構内部の、又はインジェクターハウジングに接続されたシリンジインターフェイス又はアダプター上の可撓性リングに係合可能である。フランジと可撓性リングの組合せにより、シリンジとインジェクターの係合及び係合解除が行われる。さらにまた、シリンジは、可撓性リングに係合して、シリンジの係合を解除するための1又は2以上の部材を含んでいる。
【0011】
前記実施例に代えて、フランジ部材をシリンジの前端部に配備し、可撓性リングを、インジェクターに接続された圧力ジャケットの前端部に配備することもできる。
他の実施例において、シリンジは、流体を流出するためのシリンジ前端部と、インジェクターと係合可能なシリンジ後端部とを含んでいる。プランジャー又はプランジャーカバーは、シリンジ付胴部の中を軸方向に往復動可能である。シリンジの後端部には、少なくとも1つのタブ又はフランジ部材(弾性であってよい)が配備される。シリンジがインジェクターに係合するとき、少なくとも1つのタブ又はフランジは、インジェクターの壁部、又はインジェクターに接続されたシリンジ用インターフェイス若しくはアダプターに係合可能である。少なくとも1つのタブ又はフランジにより、シリンジとインジェクターの係合及び係合解除が行われる。
【0012】
さらに他の実施例において、シリンジは、流体を流出するためのシリンジ前端部と、インジェクターと係合可能なシリンジ後端部とを含んでいる。プランジャーは、シリンジ胴部の中を軸方向に往復動可能である。シリンジの後端部には、少なくとも1つの弾性タブが配備される。シリンジがインジェクターに係合するとき、少なくとも1つの弾性タブは、インジェクターの壁部、又はインジェクターに接続されたシリンジ用インターフェイス若しくはアダプターに係合可能である。少なくとも1つのタブにより、シリンジとインジェクターの係合及び係合解除が行われる。
【0013】
他の実施例では、シリンジは、シリンジがインジェクターに係合するとき、インジェクターの壁部に係合可能な2以上の弾性タブを含むことができる。さらに他の実施例において、シリンジは、インジェクターにしっかりと係合できるように、その基部の周りに3以上のタブを設けることもできる。
【0014】
本発明はさらにまた、シリンジとインジェクターを組み合わせたインジェクターシステムを提供する。シリンジの全体的な構造は、前述のものと同じである。インジェクターは、シリンジの後端部を受け入れることができるインターフェイスを含んでいる。望ましい実施例において、インジェクターのインターフェイスは、シリンジに設けられたフランジ部材に係合する可撓性リングを含んでいる。他の実施例では、可撓性リングを、インジェクターに接続された圧力ジャケットの前端部に配備することもできるし、フランジ部材を、可撓性リングに係合するために、シリンジの前端部に配備することもできる。
【0015】
他の実施例において、インジェクターの前部は、シリンジ後端部を受け入れることができる第1直径部を有している。インジェクターのインターフェイスの後部は、第1直径部よりも大きな第2直径部を有している。インジェクターのインターフェイスには、前部と後部の間に突出部が設けられており、該突出部により前部と後部は接続される。シリンジ上の少なくとも1つのタブは、シリンジがインジェクターに係合するとき、前記突出部と弾性力で係合可能である。インジェクターのインターフェイスは、壁部に隣接する後端部の内部で往復動可能なカラーを含んでおり、該カラーは少なくとも1つのタブに内向きに作用して、少なくとも1つのタブと突出部との係合を解除することにより、シリンジはインジェクターから取り外し可能とする。
【0016】
本発明はさらにまた、インジェクターピストン、シリンジプランジャー組立体及びピストン/プランジャー組立体を提供する。望ましい実施例において、シリンジプランジャー組立体は、プランジャーカバーと、該プランジャーカバーの支持体と含んでおり、これらはシリンジの内部に配備される。他の実施例では、シリンジプランジャー組立体は、シリンジの内部にプランジャーカバーだけを含むこともできる。インジェクターピストンは、プランジャーカバーの形状と相補的な形状であることが望ましい。さらにまた、インジェクターピストンは、軸方向を前方へ移動するとき、シリンジプランジャーカバーと実際に結合することなく、シリンジプランジャーカバーを押すことができることが望ましい。なお、プランジャーが後退するときは、インジェクターピストンはプランジャー又はプランジャーカバーに連結係合する。
【0017】
一実施例において、ピストン/プランジャー組立体は、インジェクターに連繋したピストンと、該ピストンを取り囲むピストンスリーブと、該ピストンスリーブの一端部に接続され、ピストンが通る開口の輪郭を構成するカラーと、該カラーに接続され、内部空間の輪郭を構成するプランジャーキャップと、該プランジャーキャップの内部空間内にて、ピストンの端部に設けられたグリッパー延長部と、プランジャーキャップの側部を通る複数のスロットと、該スロットを通って配備され、グリッパー延長部と係合可能な複数のグリッパーと、ピストンスリーブと接触する付勢部材とを含んでいる。ピストンがある方向に移動する際、付勢部材は、ピストンスリーブが同じ方向に移動しないようにピストンスリーブの動きを付勢し、グリッパー延長部がプランジャーキャップ内のスロットを通じて複数のグリッパーを押圧して、シリンジ内のプランジャー又はゴムカバーと係合する。
【0018】
他の実施例において、プランジャーとピストンは、電気機械的又は電磁気的に接続してもよい。
本発明はさらにまた、前述の実施例に基づいて、シリンジを受け入れるアダプターを提供するものである。アダプターはインジェクターと係合し、インジェクターとシリンジの間に配備される。アダプターは、シリンジに係合可能な前端部を含んでいる。一実施例において、アダプターの後端部は、インジェクターに係合可能な少なくとも1つの弾性タブを有している。
【0019】
本発明はまた、アダプター組立体を提供する。アダプター組立体は、アダプターと、該アダプターと共に用いられるシリンジを含んでいる。望ましい実施例において、アダプターは、インジェクターの可撓性リングと係合可能なフランジ部材を具える後端部を含んでいる。この実施例では、アダプターにより、本発明に基づいて構成されたインジェクターは従来のシリンジを受け入れることが可能となる。
【0020】
他の実施例では、アダプターの後端部には、既存のインジェクター(例えば、米国特許第4677980号、第5383858号及び第5300031号に開示されたインジェクターであって、これらの引用をもって本願の内容とする)と嵌合できる機構を含むと共に、アダプターの前端部に、本発明に基づいて作られたシリンジと嵌合できる可撓性リング又は突出部若しくは肩部を含めることもできる。この実施例のアダプターにより、既存のインジェクターは、本発明に基づいて構成されたシリンジを受け入れることが可能となる。
【0021】
さらにまた、本発明は、本発明に係るフロントローディング式シリンジ及びアダプター、及び/又は、既存のシリンジを、本発明に係るフロントローディング式インジェクター及び/又は既存のインジェクタへ係合又は装着する方法を提供するものである。
また、本発明は、注入処置の準備を容易に行なうことのできる自動化された特徴を有するインク及びインジェクターシステムを提供するものである。
本発明は、従来技術に比べて多くの利点をもたらす。例えば、本発明が提供するシリンジは、これをインジェクター上に装着する際、インジェクターに対して同一線上に揃える必要はなく、及び/又は軸回りの向きを整える必要はない。さらにまた、本発明が提供するシリンジは、プランジャーとの間で、径方向及び軸方向のどちらの方向にも位置を特定する必要がない。
【0022】
さらにまた、本発明のピストンは、プランジャーと永久的には係合しないように構成される。それゆえ、プランジャーは、注入工程中は、主としてプッシャーとして作用する。例えば、流体をシリンジの中へ吸引するときのように、プランジャーが後退しなければならないときにだけ、係合機構が作動し、ピストンはプランジャーに接続される。このように構成されるので、シリンジがインジェクターシステムから取り外されたとき、プランジャーを任意の位置に残すことができる。
本発明の認識及び理解については、その特性及び利点と共に、添付の図面に基づく以下の詳細な説明によって最も良く得られるであろう。
【0023】
図1は、米国特許第5,383,858号に開示された、動物の脈管系へ液状造影剤を注入するための一般型の注入装置(10)を示している。注入装置(10)はフロントローディング構造をとっている。図1の装置は、第1着脱機構(22)を用いて、インジェクター(20)のハウジング(18)の前壁(16)と関係して、取付用アセンブリ(14)の前方へ装着できるシリンジ(12)を使用している。(シリンジは、下記に図4及び図5に関連して今まで以上に詳しく説明されるように、圧力ジャケットを有するインジェクターにおいて使用できるが、)シリンジ(12)は、注入動作に際して圧力ジャケットを使用することなく機能できる。この開示に矛盾しない範囲で、この出願の譲受人であるメドラッド社へ譲渡されている米国特許第5,383,858号の開示は、引用することを以て本願の内容とする。
【0024】
図1及び第1着脱機構(22)を参照すると、取付用アセンブリ(14)は、シリンジ(12)の後端部を受け入れるための本質的に円筒状のインターフェイス(26)を具えている。インターフェイス(26)は環状面(28)を含んでおり、これは円筒形であるか円錐状にテーパーしている。図6及び図7に最良に示されるように、環状面(28)は末端レッジ(29)を含んでおり、それはシリンジ(12)の後端部でタブ(30)によって係合されている。シリンジ(12)をインジェクター(20)へ固定するために、シリンジ(12)は、タブ(30)がレッジ(29)に係合するまで、円筒状インターフェイス(26)へ挿入される。
【0025】
とりわけタブ(30)は、シリンジ(12)をレッジ(29)へ連結させる力を、シリンジの周囲へ均等に分配する。このことは、使用時の圧力によってシリンジ(12)が変形したり「楕円状」になったとしても、シリンジ(12)とレッジ(29)との連結の維持に役立つ。これにより、従来のフロントローディング式注入システムに含まれる潜在的欠陥、即ち使用時の圧力によってシリンジが楕円状になると、同じ様には機能しなくなる可能性があるという問題を克服する。
【0026】
図1を再び参照すると、シリンジ(12)は、細長い管状胴部又は円筒部(32)及び同軸送出注入部(34)を具えており、これらはその中間にある円錐部分(36)によっって相互に連結している。プランジャー(38)は、管状胴部(32)内に摺動可能に配置されており、インジェクターハウジング(18)内のピストン(42)の第2着脱機構(40)へ連結可能である。第2着脱機構(40)は、下記で詳細に説明されるように、一部はプランジャー(38)、一部はピストン(42)によって形成されている。
【0027】
ピストン(42)及びプランジャー(38)は協働して、シリンジ(12)内に含まれる流体の所望量を所望速度で送出する。第2着脱機構(40)は、作動時にプランジャー(38)が何れの向きにでも軸方向へ容易に移動するように製られている。第2着脱機構(40)は、プランジャー(38)が管状胴部(32)内のどの位置にあっても、プランジャー(38)をピストン(42)に連結したり、外すように製られている。さらにこれに関連して、シリンジの管状胴部(32)内のプランジャー(38)を往復させる作動機構は、ピストン(42)又は往復移動可能な駆動部材を具えている。駆動部材又はピストン(42)は往復移動可能であるが、回転可能である必要はない。
【0028】
図1を参照すると、装着されるシリンジ(32)は、取付用アセンブリ(14)のインターフェイス(26)へ挿入される。図6及び図7に最良に示されるように、タブ(30)は最初に環状面(28)を通過し、そこでこの環状面(28)において、タブ(30)はレッジ(29)に係合して、シリンジ(12)を取付用アセンブリ(14)に確実に固定する。図2及び図7に最良に示されるように、取付用アセンブリ(14)はさらに、前方へ突き出た環状リング又はカラー(44)を含んでおり、これはプランジャー(38)とピストン(42)との間が垂直に連結することを保証するために機能する。上記の如く、前方へ突き出た環状リング又はカラー(44)は、シリンジ(32)のフランジ(46)と取付用アセンブリ(14)との間の封止部としても機能する。
【0029】
弾性環状封止用フランジ(46)は、シリンジ(12)の管状胴部(32)を取り囲んでおり、タブ(30)の前方へ、環状面(28)の幅と略等しい予め決められた離れた位置に配置される。したがって、フランジ(46)が環状リング(44)に係合するまで、シリンジ(12)が取付用アセンブリ(14)のインターフェイス(26)へ挿入されるとき、環状リング(44)及びフランジ(46)は、シリンジ(12)と取付用アセンブリ(14)との間に封止部を形成する。
【0030】
前記の取付方式には多くの利点がある。タブ(30)をシリンジ(12)の後端部分の外周に取り付けることにより、注入動作中のシリンジ(12)のぐらつきを最小限にする。タブ(30)は、ぐらつきを最小限にしながら、シリンジ(12)がインターフェイス(26)内部で自由に回転することも許す。タブ(30)はさらに、シリンジ(12)がインジェクター(20)から外れるのを防止する。環状リング(44)とフランジ(46)との間の封止部は、(図2に示されるような)シリンジ(12)の送出端部(34)から漏れ出た造影剤が、インジェクターハウジングに流入するのを防止し、それぞれの部品を過度に密な許容誤差とする必要を軽減する。フランジ(46)と環状リング(44)との間の封止力を増すために、それらの間に適当なOリング(図示せず)を任意に設けてもよい。
【0031】
さらに図1を参照すると、該装置は、シリンジの情報をシリンジ(12)からインジェクター制御器(51)へ伝送するシステムも含んでいる。シリンジ(12)には、タブ(30)の前方且つフランジ(46)の後方である位置に符号器(48)が配備されている。符号器(48)は、当業者に周知のバーコード又は他の適当な符号器である。シリンジ(12)を取付用アセンブリ(14)に装着する際、タブ(30)がレッジ(29)に係合した後にシリンジ(12)が回転すれば、符号器(48)を読み出すためにセンサー(50)が環状面(28)に配備される。センサー(50)は次に、関連信号をインジェクター制御器(51)へ送る。インジェクター制御器(51)は、信号を解釈し、それに応じてインジェクター(20)の機能に変更を加える。符号器(48)において符号化されうる情報の例には、シリンジ(12)の寸法、シリンジ(12)の容積、(シリンジが予め充填されている場合の)シリンジ(12)の充填量、ロットナンバー、日付及びツールキャビティ番号などの製造情報、推奨される造影剤の流量及び圧力、及び装填/注入順序が含まれる。
【0032】
符号器(48)の代わりになるのはバーコードであるから、符号器(48)は、機械で読取り可能な隆起面又は刻み面を含むこともできる。隆起面又は刻み面は次に、バーコードを読み出すのと同様な方法で、環状面(28)へ取り付けられているインジェクターセンサー(50)によって読み出される。符号器(48)に加えて、機械的に読出し可能な手段(例えば、シリンジ(12)又はプランジャー(38)にあるスロット、孔又は突起)を利用して、取付用アセンブリ(14)にあるスイッチに整合することもできる。或いは、視覚的に読出し可能な手段(例えば、文字、ドット及び他の幾何学的形状)を用いて、インジェクター(20)の論理回路に使用されるシリンジの種類に関する情報を送ることができる。
【0033】
図1では、シリンジ(12)は、圧力ジャケットを用いない実施例において使用するから、シリンジ(12)の強度と、内容物を目視可能にするために、シリンジ(12)は透明なPETポリエステル材で製られている。別の実施例では、シリンジ(12)の壁は、ポリプロピレンで製り、シリンジ(12)の管状胴部(32)上へ、長手方向に間隔をあけ環状リブの列を設けて、補強してもよい。(この配置構成は、米国特許第5,383,858号の図5に示されている)。米国特許第5,383,858号で説明されているように、管状胴部(32)の長さに沿って、適当な間隔、例えば等しい間隔でリブを配置することによって、リブは、シリンジ(12)中の造影剤の量を示すための容量測定の目盛として、二重の機能を果たすこともできる。
【0034】
図1及び図2を参照すると、シリンジ(12)の管状胴部(32)には、シリンジ(12)中の液体状造影剤の有無を容易に検出するための表示機構(52)が設けられてもよい。この例として、表示機構(52)は、シリンジに一体成形で型押加工されたドットを含むことにより、シリンジが液体又は空気を含むか否かを可視表示する。より詳細には、空気を背景にして見るとドット(52)は楕円形状に見えるが、液体状造影剤を背景にして見ると、それは空気とは異なった屈折率を有するから、ドット(52)は円形に見える。表示機構(52)の詳細は、本出願の譲受人であるメドラッド社に譲渡された米国特許第4,452,251号に詳述されている。米国特許第4,452,251号の開示は、本出願の開示に矛盾しない範囲で、引用することを以て本願の内容とする。
【0035】
図3は、シリンジ送出端部(34)の内部構造を示している。特に、送出端部(34)の後方部分(54)の構造はテーパーした円錐状になっており、前方の接続部分(56)は一般的に円筒形状に製られており、これは、連結管を送出端部(34)へ取り付けるための内周ネジ山で形成されている。さらに、直径が小さくなった注入ノズル(60)は、ネジ付き円筒形状連結部(56)の内部に配備されており、ノズル(60)は、テーパー部分と円筒部分が互いに一体となる点付近で、送出端部(34)のテーパーした後方部分(54)と一体となるように成形されている。
【0036】
図4及び図5は、本発明の別の実施例を示しており、ここで、フロントローディング式シリンジ(112)は、望ましくはポリカーボネートなどの強い透明プラスチック製の圧力ジャケット(170)の前部に装着されている。圧力ジャケット(170)は、細長い管状部材の形状に製られており、圧力ジャケット(170)のフランジを取付用アセンブリ(124)のカラーに嵌め込むことによって、ジャケットの後端部で、ハウジングの前壁(116)にある取付用アセンブリ(124)へ適切に装着されている。圧力ジャケット(170)は、シリンジ(112)を受け入れるための前方が開いた端部(172)も有している。
【0037】
この実施例において、末端レッジ(175)を有する環状面(174)が、圧力ジャケット(170)の前方開口端部(172)の近くに設けられている。環状面(174)の構造は、図1及び図7に描かれた実施例の環状面(28)と同様である。同様に、シリンジ(112)の管状胴部(132)は、その前端部に近い位置で、管状胴部(132)が圧力ジャケット(170)へ挿入されるときにレッジ(175)と係合するために、タブ(180)を含んでいる。
【0038】
さらに、シリンジ(112)の前端部において、送出端部(134)の両側に、シリンジ(112)の取扱いを容易にするための一対の強化用ループ型ハンドル(162)があり、これは、送出端部(134)及びテーパーした円錐形の中間部分(136)と共に一体成形されている。その他の点では、詳細に開示及び説明しないが、図1乃至図3、図6及び図7にて開示された発明の実施例の種々な他の特徴は、所望に応じて、図4及び図5の実施例に組み込みできることは理解されるであろう。
【0039】
使用時、図4及び図5のシリンジ(112)が圧力ジャケット(170)に装着されるのは、インジェクター(120)のピストン(142)が、図4に示されるように後退した位置にある状態或いは、図5に示されるように前進した位置にある状態のときである。例えば、図4に示されるようにピストン(142)が後退した位置にあるとき、プランジャー(138)はシリンジ(112)の後端部に配置されている。シリンジ(112)は次に、第2着脱機構(140)がプランジャー(138)に係合するまで、圧力ジャケット(170)の前端部の開口端部(172)へ挿入される。
【0040】
図5において、ピストン(142)は前進した位置にあり、圧力ジャケット(170)へのシリンジ(112)の取付けは、プランジャー(138)もシリンジ(112)内で前方の位置にあることを除けば、図4で示されたものと同様である。その他の点では、圧力ジャケット(170)へのシリンジ(112)の取付けは、図4に関連して先述したのと実質的に同じである。しかしながら、図5に示されるように、シリンジのプランジャー(138)及びピストン(142)が前方位置にあると、図4の後方位置の構成配置に対して幾つかの利点がある。例えば、シリンジのプランジャー(138)及びピストン(142)は既に前方に位置するので、シリンジ充填操作の準備の際、シリンジ(112)から空気を排出するために、それらを前方へ移動させる必要がない。むしろ、プランジャー(138)及びピストン(142)は直ちに後退して、流体をシリンジ(112)へ吸い込むことができる。同様に、注入操作の終了後、次の注入操作の準備のとき、プランジャー(138)及びピストン(142)を後退させる必要がないことにより、余分な時間が節約される。
【0041】
要約すれば、図1乃至図3の実施例のシリンジ(12)の如く、注入シリンジが、インジェクターハウジング(18)へ容易に装着されること及び/又はそこから外されることができる、新規で改良されたシステムが開示されている。このために、第1着脱機構(22)は、シリンジ(12)をインジェクターハウジングへ装着する或いはそこから外すものであって、第2着脱機構(40)は、シリンジ(12)のプランジャー(38)をインジェクター(20)のピストン(42)へ駆動可能に連結する、或いは該ピストン(42)から取り外すものである。第1着脱機構(22)及び第2着脱機構(40)は協働して、それぞれの連結及び連結解除を、同時又は個別に行う。他の利点は、プランジャー(38)は、その通路沿いの任意の位置で、駆動又は被駆動状態で配置されるのが可能なことであって、それにより、ピストン(42)を後退させたり、或いはピストン(42)を後退させる前に、注入される患者からシリンジ(12)をまず最初に外す必要なしに、シリンジ(12)をインジェクター(20)から外すことができる。
【0042】
本発明の他の望ましい特徴には第1着脱機構(22)が含まれており、そこでシリンジ(12)はインジェクターハウジング(18)に完全に嵌めて装着されており、このことは、注入動作中のシリンジ(12)のぐらつき及び外れることを最小限にすること、及び過度に厳しい製造上の許容範囲の必要性を排除する点からも、利点がある。インジェクター(20)のセンサー(50)と協働するシリンジ(12)の符号器(48)は、インジェクター(20)の「カスタム・プログラミング」を提供するという観点からも、利点がある。圧力ジャケットの排除は、シリンジ(12)の内容物の可視性が優れること、シリンジの内容物への熱伝導が優れること、及び圧力ジャケットに関する傷又は造影剤の汚染などにより必要であった洗浄及びメンテナンスを減らす点からも、利点がある。
【0043】
圧力ジャケットの必要性を排除するために、シリンジ(12)は、比較的強い透明プラスチック製であるか、又は環状の補強用リブ(図示せず)が配備されることもでき、該リブは容量測定の目盛として機能するように、離間して設けられてもよい。さらに、シリンジ(12)中の空気の有無の検出は、シリンジの管状胴部(32)へ直接に成形されたドット(52)の形状をした、図1及び図2の表示機構(52)によって容易になる。ドット(52)は、管状胴部が空気を含有するか、或いは液体を含有するかによって、それぞれ楕円形状又は円形状に見える。シリンジ(12)に関する第1着脱機構(22)の一部として機能することに加えて、シリンジの弾性環状フランジ(46)は、図2で示されるように、環状リング(44)と協働して封止部を形成し、シリンジ(12)の注入端部から漏れ出た造影剤がインジェクター(20)に流入するのを防止する。図4及び図5に示される本発明の実施例が提供するシステムによって、インジェクターハウジングの前壁(116)に装着された圧力ジャケット(170)などの圧力ジャケットを使用して、シリンジ充填及びシリンジ交換操作の時間を節約することを含む、様々な他の利点が達成できる。
【0044】
図6はシリンジ(12)の断面図であって、インジェクター(20)への挿入後のものであるから、タブ(30)がレッジ(29)に係合している。タブ(30)は略V字型部材であることが望ましく、該部材は管状胴部(32)の後端部を取り囲むリングを形成することが望ましい。或いは、胴部(32)の後端部の周りに、1個以上のタブが別々に設けられる。リング上の各々のタブ(30)は、第1端部(62)及び第2端部(64)を有する。(図8には、タブ(30)のリングの拡大斜面図が示されている)。図8に示されるように、タブ(30)の第1端部(62)は、シリンジ(12)がインジェクター(20)のインターフェイス(26)へ挿入されるとき、レッジ(29)と係合する。タブ(30)の第1端部(62)は、管状胴部(32)の周りに設けたギャップ(66)によって互いに離れているから、それらは可撓性であって容易に圧縮できる。逆に、タブ(30)の第2端部(64)は、管状胴部(32)に付着するリングを形成する。
【0045】
それゆえに、シリンジ(12)は、管状胴部(32)の後端部を円筒形状のインターフェイス(26)へ挿入するだけで、インジェクター(20)へ容易に連結される。管状胴部(32)を円筒形状のインターフェイス(26)へ挿入する間、環状面(28)は、第1タブ(62)がレッジ(29)を通過するまで、タブ(30)の第1端部(62)を圧縮する。一旦第1端部(62)がレッジ(29)を通過すると、それらは弾性的に開いてレッジ(29)に係合し、管状胴部(32)がインターフェイス(26)から外れるのを防止する。
【0046】
シリンジ(12)は、往復移動するカラー(68)によってハウジング(20)から取り外されることができ、該カラー(68)は、(一旦円筒形状のインターフェイス(26)へ挿し込まれた)インジェクター(20)内のシリンジ(12)の背部位置に設けられている。往復移動するカラー(68)は、図7中の矢印によって示されるように、前後の両方向へ移動することができる円筒形部材であることが望ましい。注入操作の間、往復移動するカラー(68)はタブ(30)の後方の待機位置に存在するから、第1端部(62)は依然としてレッジ(29)に係合したままである。注入操作の完了時、シリンジ(12)をインターフェイス(26)から取り外すために、往復移動するカラー(68)は、作動機構(図示せず)によって或いは手動で、第1端部(62)を圧縮するように、レッジ(29)に向かって前方へ押されるから、レッジ(29)の背面から容易に滑り出すことができる。その時、シリンジ(12)はインジェクター(20)から容易に取り外される。
【0047】
或いは、タブ(30)は、図33中の矢印(1100)の方向へ環状面(28)を後退させることによって、レッジ(29)から外される。このことを行うために、環状面(28)は多くのセグメントで構成されており、それらはシリンジ(32)を解放するために後退されることができるものである。図34に示されるようなもう一つの別の実施例では、内面(1104)の一部は、矢印(1106)によって示されるような方向へ内向きに動かされて、タブ(30)を押し縮めるから、シリンジ(32)はレッジ(29)から外される。これら二種類の配置構成についての他の実施例は、当業者によって容易に理解されるであろう。
【0048】
シリンジ(112)が(図4及び図5に示されるように)圧力ジャケット(170)へ挿入されることになっている場合、タブ(180)はタブ(30)と同様の機能を果たしているが、それらがシリンジ(112)の前端部の方に設置されていることは、勿論タブ(30)とは異なっている。実際、管状胴部(132)におけるタブ(180)位置を別とすれば、本発明に関して、タブ(180)はタブ(30)と同一構造を有していると考えられる。タブ(180)が圧力ジャケット(170)の開口端部(172)へ挿入される時、環状面(174)は、それらがレッジ(175)を通過するまで、タブ(180)の第1端部(62)を圧縮する。その後シリンジ(112)は所定位置にしっかりと保持される。圧力ジャケット(170)からシリンジ(112)を外すことが必要になった場合、往復移動するカラー(68)は、(下記で詳述するように)圧力ジャケット(170)内部で前方へ延びて第1端部(62)を圧縮するから、該端部(62)はレッジ(174)に最早係合しない。その時シリンジ(112)は圧力ジャケット(170)から外されることができる。
【0049】
しかしながら、タブ(30)(180)は、図1及び図4乃至図8で示されるような、外観がV字型である必要はない。タブ(30)の第2実施例として、図9に示されるように、外観がb字型であるものが考えられている。タブ(30)の外観がb字型の場合、それらはシリンジ(412)の端部と一体成形されている。タブ(30)は、外観がb字型の場合、第2端部(72)から外向きに延びた球根状の第1端部(70)を有しており、これらは(図14及び図15に最良に示されるように)隣り合ったタブ(30)とギャップ(71)分だけ離れている。第1端部(62)と同様に、第1端部(70)は、シリンジがインジェクターハウジング(18)へ挿入されている時に、レッジ(29)と係合している。第1端部(62)と同様に、往復移動するカラー(68)は、シリンジ(412)がインジェクター(20)から外されようとする時、第1端部(70)に作用してレッジ(29)から外れるようにする。
【0050】
本発明に意図されるタブ(30)の実施例の各々に関して、本発明の範囲内に留まる範疇で、タブの数は異なることも考えられる。例えば、シリンジ(212)については、図10及び図11に示されるように、シリンジの端部にタブが1つだけ具えられていると場合が考えられる。図10及び図11には、第1端部(62)及び第2端部(64)を有する唯1つのタブ(30)が描かれている。しかしながら、第1端部(62)及び第2端部(64)を有するタブ(30)は、容易に代用物と置き換え得るものと理解されるべきである。
【0051】
単一タブ(30)が使用されることは可能であるが、タブは好ましく機能するために撓まねばならないので、シリンジは少なくとも2個のタブを有することが望ましい。そのようなシリンジ(312)は少なくとも2個のタブを有しており、それは図12及び図13に描かれている。シリンジ(312)に2個のタブが含まれる場合、それらのタブは、シリンジ(312)をインジェクター(312)へ確実に固定するための安定性を加えるために、管状胴部(32)について対向位置に配備することが考えられる。タブは適当な寸法に作られ、円周寸法が随意に異なってもよい。
【0052】
図32に示される圧力ジャケット使用のインジェクターシステムの別の実施例では、圧力ジャケット(1002)の端部にシリンジキャップ(1000)を設けて、そこでシリンジ(1032)を保持すると考えられる。或いは、キャップ(1000)はシリンジ(1032)へ装着される、又はシリンジ(1032)の一部として一体成形されることができ、別々の要素である必要はない。図32に示されるように、圧力ジャケット(1002)は、図4及び図5に描かれた圧力ジャケット(170)の改変構造である。本発明の開示によると、キャップ(1000)はその周縁沿いにタブ(1004)を有している。タブ(1004)は、圧力ジャケット(1002)の端部を取り囲むリッジ(1006)に嵌まり合っている。リッジ(1006)からタブ(1004)を外すために、往復移動するリング(1008)は、圧力ジャケット(1002)の外面に沿って滑動する。リング(1008)は、タブ(1004)をリッジ(1006)から外すのを容易にするために、テーパー面(1010)を具えている。リング(1008)の駆動手段は図示されていない。しかしながら、当該分野の専門家であれば、リング(1008)は、手動で、機械的に、又は電気的に(或いはリッジ(1006)からタブ(1004)を取り外すのに適した任意の他の方法で)操作されるということを、容易に認識するであろう。
【0053】
図32に関連して記載した、装置のもう1つの別の実施例では、タブは、図4及び5に図示した実施例においてタブ(180)が環状部材(174)と係合するのと同じように、(シリンジからの分離、シリンジへの取付け、又はシリンジによる成形が可能な)キャップから伸びて、圧力ジャケット(170)の端部にて環状部材(14)と係合できる。図4及び5と関連して図示し、記載した実施例のように、往復カラーは次に、圧力ジャケット(170)内に配置され、タブを環状部材から外す。
【0054】
着脱機構の要素は、図38及び39に図示している。そこでは、圧力ジャケット(170)内に往復カラー(1402)が示されている。図示した通り、往復カラー(1402)は、同じく圧力ジャケット(170)内にある、少なくとも2つの支持材(1404)の端部に配置される。支持材(1404)を収容するため、圧力ジャケット(170)の内壁(1406)は、少なくとも2つの溝(1408)を有しており、該溝(1408)の中を支持材(1404)がスライドする。シリンジ(1032)を圧力ジャケット(170)から取り外す際、往復カラー(1402)は、圧力ジャケット(170)の内部で前方へ移動し、シリンジ(1032)のタブを、環状部材(174)との係合から解除する。
【0055】
この配置は、図4及び5に関連して図示し、記載した圧力ジャケット装置に関しても用いることができる。シリンジ(132)を圧力ジャケット(170)から取り外す際、往復カラー(1402)は、圧力ジャケット(170)の内部で前方へ移動し、タブ(180)がもはや環状部材(174)と係合しないように該タブを圧縮する。一旦タブ(180)を環状部材(174)から解除すると、シリンジ(132)は、圧力ジャケット(170)から取り外しできる。
【0056】
図4及び5に示す通り、シリンジ(112)を圧力ジャケット(170)に挿入する際、タブ(180)を施したのと同じように、b字形タブ(190)をシリンジ(112)の前方端部に加えてもよい。図16に示す通り、タブ(190)は、本質的にリング(74)を具え、タブ(190)の第2端部(72)は、該リング(74)から後方に伸びている。タブ(190)を具えたリング(74)は、図17に図示する通り、横断面にてV字形構造を形成する。タブ(180)のように、タブ(190)が(図4及び5に図示する通り)圧力ジャケット(170)に挿入される際、それらタブは、環状表面(174)の通過をクリヤーするまで圧縮され、すぐに拡張して突起(175)と係合する。タブ(190)は、往復カラー(68)によって係合が解除されるまで、圧力ジャケット(170)にて強固にシリンジ(112)を保持する。
【0057】
シリンジ(412)の取付けと取外しは、図18−20に図示している。図18では、インジェクタ前壁(16)への挿入前のシリンジ(412)を示している。往復カラー(68)は、タブ(30)の第1端部(70)が環状表面(128)の通過をクリヤーした後に、末端レッジ(129)に対向して静止する位置の後方に、静止状態で描かれている。この実施例では、環状表面(128)は、図7及び9で示す円筒状の横断面ではなく、むしろ先細の横断面によって示されている。先細の横断面は、インターフェイス(26)へのシリンジ(412)の挿入を容易にする。というのは、シリンジ(412)がインジェクタ(20)に挿入される間に、その先細性によって、タブ(30)の第1端部(70)が圧搾されるからである。加えて、環状表面(128)は、先細の場合、シリンジ(412)(又は記載した他の実施例)のガイド表面として作用するので、シリンジ(412)を、更に大きく傾けて前壁(16)に挿入することができる。言い換えれば、インターフェイス(26)の中央軸と厳密には適応していない場合でさえ、シリンジ(412)を容易に前壁(16)に挿入しうるのである。
【0058】
一旦シリンジ(412)が前壁(16)に完全に挿入されると、図19に図示する通り、タブ(30)は、拡張して突起(129)と係合する。次にシリンジ(412)は、適切な場所にてしっかりと保持される。図19に示す通り、往復カラー(68)は、注入操作が完了した後まで、待機位置で止まる。
【0059】
注入操作が完了した後、往復カラー(68)は、前方に移動してタブ(30)の第1端部(70)を圧縮し、タブ(30)を突起(129)から解除する。図20は、往復カラー(68)がこの前位置にある状況を示している。タブ(30)の圧縮についても図示されている。シリンジ(412)は次に、インジェクタ(20)から取り外される。
【0060】
本発明は又、シリンジをインジェクタ(20)に接続する前に、シリンジをアダプタ(500)に接続する方が望ましいことを考慮している。アダプタは、当該技術分野の専門家であれば判るように、使い捨て又は再利用可能である。シリンジは、当該技術分野の専門家であれば判るように、ここで記載されている構造とは異なっていてもよい。シリンジ用のアダプタは、1996年7月16日付でフーヴァー他に付与された米国特許第5535746号に記載されており、それを引用することをもって本願の記載内容とする。典型的なアダプタの特許は他に、米国特許第5520653号及びWO97/36635があり、両者とも本願の譲受人に譲渡されており、それを引用することをもって本願の記載内容とする。
【0061】
図21に図示された実施例において、b字形の外観を有するタブ(30)付きシリンジ(412)は、アダプタ(500)の前方端部(502)にスナップ式に係合する。もちろん、V字形の横断面を有するタブを代用してもよい。アダプタ(500)は、その前方端部(502)の内部に末端レッジ(529)を有する環状表面(528)を有しており、該末端レッジ(529)には、タブ(30)の第1端部(70)が係合して、所定位置にてシリンジ(412)を強固に保持する。造影剤が漏洩した場合に、その造影剤がアダプタ(500)を通ってインジェクタハウジング(18)に浸入することを防ぐために、アダプタ(500)の前端(502)と係合するシリンジ(412)のフランジ(46)は、有っても無くてもよい。アダプタ(500)の後方端部(504)も又、インジェクタ(20)の取付部(14)にある環状リング(44)と結合するフランジ(546)を有している。フランジ(546)は、シリンジ(12)のフランジ(46)と同様の機能を果たす。即ち、造影剤(又はシリンジに含有されるいかなる液体)がインジェクタ(20)に浸入することを防ぐ。
【0062】
アダプタ(500)がシリンジ(32)に取り付けられると、ピストン(42)は、その伸長した全体構造に適合するよう調整する必要があるかもしれない。その場合、当該技術分野の専門家であれば判るように、ピストンエクステンダ又はアダプタ(図示せず)をピストン(42)の端部に取り付けてもよい。或いは、ピストン(42)は、長さが異なるシリンジ(32)に対応できる十分な長さに構成することができる。
【0063】
特にこの実施例では、アダプタ(500)は、米国特許第535746号又は米国特許第5383858号に記載されているような従来型の接続用素子(506)を有している。このように設計されたアダプタ(500)によって、シリンジ(412)は、従来型の接続用素子(506)を有するシリンジしか受け入れないように設計されたインジェクタと接続可能になる。
【0064】
図22に示す通り、アダプタの代替実施例では、本発明のシリンジを受け入れるように設計されたインジェクタでの使用のために、従来型のシリンジに適合することが必要である。ここでは、アダプタ(600)は、その後方端部(604)にタブ(630)を有している。タブ(630)は、タブ(30)のように作用及び機能し、取付部(14)にてレッジ(29)と係合することにより、アダプタをハウジング(18)に固定する。タブ(630)は、往復カラー(68)によってレッジ(29)から外れる。アダプタ(600)は又、前述した他の実施例のように、フランジ(646)を有している。アダプタ(600)は、隆起部付き端部を有するシリンジが挿入された状況を示しているが、該アダプタ(600)は、その前方端部(602)が、米国特許第5535746号又は米国特許第5383858号に記載されているような従来型の接続素子を受け入れることができるように、容易に設計可能であると理解されるべきである。
【0065】
図23及び24は、シリンジ(412)とアダプタ(600)の組合せの2つの斜視図を示している。この実施例では、フランジ(46)は省かれている。しかしながら、図22に図示した通り、フランジ(46)が含まれていてもよい。もちろん、シリンジ(212)(図10及び11に図示)とシリンジ(312)(図12及び13に図示)については、アダプタは、ただ1つのタブ、2つのタブ、又は3つ以上のタブ(630)を有することができる。図23及び24は、複数のタブを有するアダプタ(600)を図示している。
【0066】
シリンジプランジャとインジェクタピストンを係合及び解除するための第2着脱機構(40)の2つの実施例は、図25−29に関して記載されている。図25は、電磁着脱機構を図示している。図26−29は、電気機械着脱機構を図示している。
【0067】
図25に示す通り、プランジャ(738)は、電磁装置によってピストン(742)と着脱可能に接続できる。ピストン(742)の前方端部(702)には、電磁コイル(704)が配備され、該電磁コイル(704)は、ピストン(742)を貫いて伸びるリード(706)に電流を通すことによって作動させることができる。プランジャ(738)は、その前方端部(707)に、例えば鉄製の磁気吸引環(708)を有し、該磁気吸引環(708)は、電磁コイル(704)が作動している時、電磁コイル(704)に引きつけられる。ピストン(742)の前方端部と、プランジャ(738)の後方端部(707)の凹所(710)との横断面は、円筒状である。これにより、シリンジにおけるプランジャ(738)の方向に拘わらず、ピストン(742)とプランジャ(738)が係合することができる。
【0068】
図25に図示する通り、第2着脱機構(40)は、次の通り作動する。シリンジがインジェクタハウジング(18)のインターフェイスに挿入された時、ピストン(742)は、その前方端部(702)がプランジャ(738)の凹所(710)と対向するまで、シリンジ中へ伸ばされる。次に、電磁コイル(704)が作動し、プランジャ(738)を引っ込める。磁気吸引環(708)と電磁コイル(704)の間の引力により、プランジャ(738)は、ピストン(742)の後方移動中、ピストン(742)の端部にて保持される。或いは、電磁コイル(704)は、ピストン(742)がシリンジ(4012)中へ伸ばされる前に作動し、プランジャ(738)と結合してもよい。一旦プランジャ(738)とピストン(742)が電磁的に引き合うと、ピストン(742)は、シリンジ内で所望通りに移動する。プランジャ(738)からピストン(742)を外すため、又はプランジャ(738)を引っ込めることなくピストン(742)を引っ込めるために必要なことは、単に電磁コイル(704)に供給されている電力を切るだけである。もちろん、ピストン(742)は、電磁コイル(704)を作動させることなく、例えば注入中に、プランジャ(738)を前進させることができる。
【0069】
第2着脱機構(40)を考慮した第2実施例は、ピストンとプランジャの電気機械的接続に関するものである。この実施例については、図26−29に図示している。
図26−29では、ピストン(842)は、プランジャ(838)の後方端部(806)に形成された凹所(804)と係合する前方端部(802)を有している。ピストン(842)の前方端部(802)は、そこから引っ込み可能に伸びる突出部(808)を有している。突出部(808)は、図27に図示する通り、プランジャ(838)に形成された凹み又は溝(810)と係合する。部材(812)は、ピストン(842)と前方端部(802)とによって囲まれている。部材(812)は、同じくピストン(842)に含まれている機構(814)によって作動する。機構(814)は、リード(816)を通して電力を受け取る。
【0070】
図28及び29に示す通り、突出部(808)は、本質的に長方形である。それらは、弾性部材(818)によって互いに繋がっている。弾性部材(818)は、図29に示す通り、突出部(808)がピストン(842)の前方端部(802)から突出しないように、突出部(808)にバイアスを掛けている。
第2着脱機構(40)の機能については、図26−29で説明する。シリンジがインジェクタ(20)の前壁(16)に挿入されると、ピストン(842)は、前方に伸びてプランジャ(838)と接触する。ピストン(842)が前方に伸びると、機構(814)は、動作を停止し、図29に示す通り、部材(812)は引っ込み状態になる。言い換えると、部材(812)は、突出部(808)の間に座すことのないように引っ込められるのである。その結果、弾性部材(818)は、図29に示すように、突出部(808)がピストン(842)の前方端部(802)の外側へ伸びることのないように、突出部(808)にバイアスを掛ける。
【0071】
一旦ピストン(842)の前方端部(802)がプランジャ(838)内の凹所(804)と結合すると、部材(812)が前方に伸びて突出部(808)の間に座すように機構(814)が作動し、その結果、突出部(808)が押し出されてピストン(842)の前方端部(802)の外側へ伸びていく。突出部(808)は、一旦伸びると、プランジャ(838)内の溝(810)の中まで伸びる。一旦その様に配置されると、ピストン(842)はプランジャ(838)と接続されて、ピストン(842)の後方移動は、対応するプランジャ(838)の後方移動へ直接的に形を変える。
【0072】
シリンジをインジェクタから外すこと、又はプランジャ(838)を引っ込めずにピストン(842)を引っ込めることが必要となった場合、機構(814)が作動して部材(812)を突出部(808)の間から引き抜く。一旦引き抜かれると、弾性部材(818)は、突出部(808)がこれ以上は溝(810)と係合しないように突出部(808)にバイアスを掛ける。ピストン(842)は次に、プランジャ(838)から引き抜かれる。
2つの追加的な第2着脱機構(40)について、図35−37を参照しながら説明する。
【0073】
図35に図示した実施例では、プランジャ(1238)は、ピストンの前方端部に配置されたエラストマー部材(1202)の拡張によって、ピストン(1242)と着脱可能に接続する。エラストマー部材(1202)は、外壁(1204)と内壁(1206)を有する円筒状要素である。ロッド(1208)は、ピストン(1242)を通って伸び、プランジャ(1238)に最も近いロッド(1208)の前方端部にてアクチュエータ(1210)と接続する。アクチュエータ(1210)は、エラストマー部材(1202)に面する側に円錐台形状を有している。円錐台形状は、アクチュエータ(1210)に傾斜面(1212)を形成している。エラストマー部材(1202)の直径は、プランジャ(1238)の穴(1214)の直径よりも僅かに小さい。又、アクチュエータ(1210)の直径は、穴(1214)の直径よりも小さい。
【0074】
図35に図示した第2着脱機構(40)の機能について説明する。プランジャ(1238)の穴(1214)の直径は、エラストマー部材(1202)とアクチュエータ(1210)の直径よりも大きいため、ピストン(1242)が前方に押し出されると、エラストマー部材(1202)とアクチュエータ(1210)は、容易に穴(1214)に嵌まり込む。プランジャ(1238)は次に、ピストンとの間に結合関係はないが、ピストン(1242)によって前方へ進められる。しかしながら、一旦このように配置されると、プランジャ(1238)と連結して係合する(例えば、プランジャを引っ込める)ため、アクチュエータ(1210)は、図35にて矢印(1216)が示すように、ロッド(1208)によってエラストマー部材(1202)の方向へ引っ張られる。アクチュエータ(1210)の圧力は、エラストマー部材(1202)を圧縮し、外側(1204)は、応力を受けない状態から膨張又は拡張した状態となる。エラストマー部材(1202)の膨張壁(1218)のおおよその形状は、図35に点線形式で示している。膨張壁(1218)は、ピストン(1242)が着脱可能にプランジャ(1238)と係合するように、穴(1214)の壁(1220)と係合する。プランジャ(1238)は、引っ込められ、例えば、液体をシリンジ中に吸引することができる。
【0075】
図36−37に示す第2着脱機構(40)の実施例について、説明する。図36−37に示す通り、プランジャ(1338)は、セグメント部材(1302)を通してピストン(1342)と係合する。セグメント部材(1302)は、図37の端面図で示すように、多数の個別の要素(1304)で作られている。個別の要素(1304)は、エラストマー材など、望ましくはその材料が(1)変形の繰返しに実質的に耐えることができ、(2)変形応力を受けなくなると本来の状態に実質的に戻るものである限り、任意の適当な材料によって作ることができる。セグメント部材(1302)は、ピストン(1342)の前方端部に配置される。ロッド(1306)は、ピストン(1342)の中央を貫いて伸び、セグメント部材(1302)の中心孔(1308)の中へ少なくとも部分的に伸びていく。
【0076】
プランジャ(1338)とピストン(1342)を着脱可能に接続させるため、ピストン(1342)は、セグメント部材(1302)が、プランジャ(1338)に形成された孔(1310)の内側に配置されるまで前方に移動する。ロッド(1306)は次に、ロッド(1306)がセグメント部材(1302)内に少なくとも部分的に配置されるまで、矢印(1312)で示す方向へ前方移動する。ロッド(1306)の直径は、孔(1308)の直径よりも大きいので、ロッド(1306)を孔(1308)の中に挿入すると、図36及び37に点線で示した変形位置(1304)に達するまで、セグメント部材(1302)が外側へ押し出される。変形されると、セグメント部材(1302)は、プランジャ(1338)内の孔(1310)の壁(1316)と係合し、プランジャ(1338)とピストン(1342)の間に着脱可能な係合を形成する。
【0077】
図25−29及び35−37に記載した各々の第2着脱機構に関し、この機構が提供する利点は、ピストンとプランジャの接続を容易にするために、ピストンは、いかなる特定のやり方でも、プランジャに向きを合わせる必要がないということである。ピストンとプランジャの向きに拘わらず、両者は、容易に結合し合い、容易に離脱し合うことができる。
【0078】
加えて、例えば、予め充填された(prefilled)シリンジがインジェクタに取り付けられる場合は、次の注入のためにシリンジ内に液体を引き入れるため、シリンジ内のプランジャを引っ込める必要はない。このような場合、ピストンは、ピストンとプランジャの係合を解除する必要のない“プッシュオンリー”モードで作動している。このように作動している場合、係合機構を作動させる必要は全くない。或いは、予め充填されたシリンジのみを扱うようにインジェクタが設計されている場合、解除が容易な機構を配備する必要はない。
【0079】
本発明のプランジャは又、1998年9月15日付でノーランジュニア他に付与され、本願の譲受人に譲渡された米国特許第5808203号に記載のセンサのような圧力センサを有していてもよい。米国特許第5808203号の内容は、本件の開示と矛盾しない限度において、引用することをもって本願の記載内容とする。
【0080】
図30及び31は、本発明のプランジャに含むことのできるセンサを図示している。プランジャ(938)は、望ましくは、基部(902)と、それを貫く通路(904)とを含んでいる。感知部材(906)は、通路(904)の内側に配置され、接触表面(908)のP部と機能的に接触する。感知部材(906)は、望ましくは、例えばバネ(910)を介して前方に付勢されている。シリンジ(図示せず)内の液体圧が増大するにつれ、接触表面(908)のP部は、図31に示すように変形する。P部のこの変形によって、感知部材(906)は、ピストン(942)中の通路(904)(912)(914)を通って後方へ移動する。感知部材(906)の移動は、望ましくはピストン(942)の内部に配置されたセンサ(916)によって監視される。感知部材(906)の移動の度合いは、シリンジ内の液体媒体の圧力の関数であるため、液体媒体の圧力は、そこから決定することができる。センサ(916)は、望ましくは、リード(918)を介してデータ収集及び/又は制御装置と接続される。
【0081】
図30及び31は、本発明のプランジャに組み込むことのできるセンサの1つの可能な実施例を記載しているが、他の任意の適当なセンサをも含めることができることに留意すべきである。加えて、センサは、液体の圧力のみを感知する必要はない。当該技術分野の専門家であれば判るように、センサは、シリンジ中の液体の量、圧力及び濃度を含む、多くの異なるパラメータを測定する。
【0082】
又、プランジャは、インジェクタ又はインジェクタピストンによって読み取られるか或いは感知される符号化要素を含み、シリンジ及び/又はその内容物を識別する。この実施例では、集積回路のような符号化要素は、シリンジよりもむしろプランジャに含まれている。符号化された要素は次に、プランジャがピストンと接触する際に、電気的に読み取られる。プランジャは、シリンジの内容物と容量などの情報と共に、手続き又は請求書作成目的に必要な他の情報も含んでいる。このような装置の一例は、PCT公開番号第WO99/6558号に記載され、それを引用することをもって本願の記載内容とする。
【0083】
本発明は、ここではしばしば、協働するシリンジインターフェイス及びシリンジという用語で図示され、記載されている。ここで使われている“シリンジインターフェイス”という用語は、新規の医療用インジェクタに組み込む又は一体化するか、或いはシリンジアダプタとして構成することができ、該シリンジアダプタは、既存又は従来型の医療用インジェクタ、例えば、引用することをもって本願の記載内容とする米国特許第5383858号に図示され、記載されているインジェクタなどに取付可能か又はそれに関連付けられており、本発明のシリンジをその上に取り付けることを可能とする。
【0084】
図40A−40Cは、本発明に基づく、フロントローディング式のシリンジインターフェイスとシリンジシステム(1500)の別の実施例を図示している。システム(1500)は、シリンジ(1512)とシリンジインターフェイス(1514)を有している。シリンジ(1512)は、後端部(1520)及び液体送出端部(1518)を形成する前端部(1517)を有する、本体又は胴部(1516)を含んでいる。望ましくは、少なくとも1つのタブ又は取付部材(1522)が、シリンジ(1512)の後端部(1520)又はその近傍で胴部(1516)と連繋している。加えて、フランジ(1524)は、望ましくは、取付部材(1522)の前方に配置され、シリンジ(1512)とシリンジインターフェイス(1514)の係合を容易にし、及び/又は、米国特許第5383858号に更に詳しく記載されている通り、シリンジの送出端部(1518)から流出した液体が、シリンジインターフェイス(1514)とインジェクタ(図示せず)の中に浸入することを防ぐ。
【0085】
取付け部材(1522)は胴部(1516)の周囲に配置し、そして肩部(1528)を形成している傾斜面(1526)を含むことが望ましい。取付け部材(1522)の機能は下記にてさらに詳しく説明する。別の例では、取付け部材(1522)は胴部(1516)周面の一部分にだけ伸びるか、又は個別のセグメントとして形成してもよい。
【0086】
(特に断りのない限り、上記で説明したシリンジ(1512)(及びその構成部品)は、図40A−47Fについて以下に説明され図示される本願発明の残りの実施例にあてはまる。)
図40A及び40Cに最も良く示されるように、シリンジインターフェイス(1514)は、「オープン」の位置にあって、シリンジ(1512)をいつでも受け入れられる。シリンジインターフェイス(1514)は、ベース部材(1530)と、2つの組み合ったシリンジ保持部材(1532)を含む。しかし、別の実施例において、3つ又はそれ以上の保持部材(1532)を配備することができる。各保持部材(1532)は、2つの傾いたレール部材(1534)により、ベース部材(1530)と連繋することが望ましい。しかし、別の実施例において、1つ、3つ又はそれ以上の部材(1534)を用いて、各保持部材(1532)をベース部材(1530)に連繋してもよい。
【0087】
更に、各保持部材(1532)は、接触面(1533)及び溝(1536)を形成して、シリンジ(1512)上の取付け部材(1522)を捕捉及び保持することが望ましい。加えて、保持部材(1532)は、2つのレール部材(1538)によって互いに連繋することが望ましい。再度、別の実施例において、1つ、3つ又はそれ以上のレール部材(1538)を用いて保持部材(1532)を互いに連繋してもよい。
【0088】
シリンジ(1512)をシリンジインターフェイス(1514)へ装着するには、シリンジ(1512)は、保持部材(1532)間に形成された空間へ向け、軸方向(図40Aの矢印Aの方向)へ動かされる。シリンジ(1512)上のフランジ(1524)が保持部材(1532)上の接触面(1533)と係合したとき、保持部材(1532)はレール部材(1534)に沿ってベース部材(1530)に向けて押される。レール部材(1534)は、ベース部材(1530)の中心へ向かって傾いているから、レール部材(1534)は、保持部材(1532)をレール部材(1538)に沿って、互いに相手に向かって移動させ、そしてシリンジ(1512)の後端部材(1520)の周りで「移動終了」(collaps)させる。保持部材(1532)がシリンジ(1512)上で移動終了するとき、保持部材(1532)は互いに働いて、溝(1536)中の取付け部材(1522)を捕捉し、しっかりとシリンジ(1512)をシリンジインターフェイス(1514)に係合する。
【0089】
当業者に知られている様な、任意の適当な形成のロック機構(図示せず)を用いて、保持部材(1532)を互いに固定し、シリンジ(1512)をシリンジインターフェイス(1514)中に保持することが出来る。シリンジ(1512)をシリンジインターフェイス(1514)から取り外すには、先づロックが外されねばならない。そして保持部材(1532)を離間移動して(例えば、手動又はレバー又は他の任意の適切で当業者に知られている操作機器により)、取付け部材(1522)を溝(1536)から解放する。
【0090】
シリンジインターフェイス及びシリンジシステム(1600)の別の実施例は、図41A−41Dに示される。システム(1600)は、シリンジ(1512)及びシリンジインターフェイス(1614)を含む。図41B及び41Cに最も良く示されるように、シリンジインターフェイス(1614)は、「オープン」の位置にあって、シリンジ(1512)をいつでも受け入れられる。シリンジインターフェイス(1614)は、ベース部材(1630)及び2つの組み合うシリンジ保持部材(1632)を含む。保持部材(1632)は、ベース部材(1630)と、ピボットピン(1631)又は他の適切なメカニズム(図41D参照)により一緒に接続され連繋することが望ましい。加えて、保持部材(1632)は、保持部材(1632)と連繋したピン(1629)(図41D参照)によりベース部材(1630)と連繋し、ベース部材(1630)で形成されたスロット(1635)中に捕捉される。
【0091】
更に、各保持部材(1632)は溝(1636)を形成しシリンジ(1512)上の取付け部材(1522)を捕捉し保持することが望ましい。図41B及び41Cに最も良く示されるように、スプリングピン(1637)(又は他の適当なロック機構)が、1つの保持部材(1632)に接続されていて、他の保持部材(1632)にはピン凹部(1640)が形成される。加えて、2つの胴部案内レール(1639)が、ベース部材(1630)に形成されることが望ましい。
【0092】
シリンジ(1512)をシリンジインターフェイス(1614)へ装着するには、シリンジ(1512)は保持部材(1632)間に形成された空間へ向け、下方向(図41Bの矢印Bの方向)へ動かされる。シリンジ(1512)の胴部(1516)は、ベース部材(1630)の胴部案内レール(1639)により保持部材(1632)間の位置へ案内される。シリンジ胴(1516)が保持部材(1632)のピボットエンド(1651)に係合するとき(図41C参照)、保持部材(1632)はシリンジ(1512)の後端部材(1520)の周りで移動終了するよう押される。ベース部材(1630)に形成のスロット(1635)中に乗っているピン(1629)は、保持部材(1632)をアーチ状の動きにコントロールし、シリンジ(1512)の周囲と係合させる。保持部材(1632)がシリンジ(1512)上で移動終了したとき、保持部材(1632)は働き合って溝(1636)中にある取付け部材(1522)を捕捉し、シリンジ(1512)をシリンジインターフェイス(1614)にしっかりと係合する。
【0093】
更に、保持部材(1632)がシリンジ(1512)の周りで移動終了するとき、スプリングピン(1637)は溝に沿って動き、ピン凹部(1640)に嵌ってロックし、シリンジ(1512)をシリンジインターフェイス(1614)に固定する。シリンジ(1512)をシリンジインターフェイス(1614)から外すには、スプリングピン(1637)はピン凹部(1640)から外され、保持部材(1632)をアンロックせねばならない。保持部材(1632)は(例えば、手動又は他のいずれの適当なレバー装置により)シリンジ(1512)との係合から動かされる。この段階では、シリンジ(1512)を上方向(矢印Bと反対方向)又は軸方向(図41Bの矢印Cの方向)へのどちらの動作でも取り外せる。
【0094】
図42A−42Dはシリンジインターフェイスの別の実施例(1700)と図41A−41Dに示された、シリンジシステム(1600)を示している。システム(1700)はシリンジ(1512)及びシリンジインターフェイス(1714)を含む。シリンジインターフェイス(1714)は、図42C及び42Dに最も良く示されるように、保持部材(1732)は、ピボットエンド(1751)をピン(1731)から離れた保持部材(1732)端部に有する点で、図41A−図41Dのシリンジインターフェイス(1614)とは異なる。更に、保持部材(1732)は、「閉じた」又は「係合」された状態のときバネ付勢され、図42Dで最も良く示されるように、シリンジ(1512)をシリンジインターフェイス(1714)中に保持することが望ましい。
【0095】
シリンジ(1512)をシリンジインターフェイス(1714)に装着するには、シリンジ(1512)は下方向(図42Bの矢印Dの方向)へ動かされて保持部材(1732)と係合する。シリンジ胴(1516)が保持部材(1732)のピボットエンド(1751)に係合するとき、保持部材(1732)はスプリング力に抗して押し離され、シリンジ胴(1516)がピボットエンド(1751)の間を通り、保持部材(1732)間に形成にされた空間に入ることを可能にする。シリンジ取付け部材(1522)は、保持部材(1732)中に形成された溝(1736)により案内され、シリンジインターフェイス(1714)中でシリンジ(1512)を正しく配置する。いったんシリンジ(1512)がピボットエンド(1751)を通ると、保持部材(1732)はスプリング力によって押され、シリンジ(1512)の後端部材(1520)の周りで移動終了する。ベース部材(1730)に形成されたスロット(1735)に乗っているピン(1729)は、保持部材(1732)をコントロールしてアーチ状の動きをさせ、シリンジ(1512)の周りに係合させる。保持部材(1732)がシリンジ(1512)上で移動終了すると、保持部材(1732)は働き合って、溝(1736)中の取付け部材(1522)を捕捉し、シリンジインターフェイス(1714)中にてシリンジ(1512)をしっかりと係合する。
【0096】
シリンジ(1512)をシリンジインターフェイス(1714)から外すには、シリンジ(1512)は、保持部材(1732)のピボットエンド(1751)に逆らって上方向(矢印Dとは反対の方向)へ動かされる。シリンジ(1512)に作用する上向きの力が、保持部材(1732)を寄せて保持しているスプリング力を越えたとき、保持部材(1732)は離れる方向に動き、シリンジ(1512)をシリンジインターフェイス(1714)から自由にスライドできるようにする。
【0097】
図43A−43Iはシリンジインターフェイスと図41A−42Dに示すシリンジシステム(1600)(1700)との別の実施例(1800)を示している。システム(1800)はシリンジ(1512)とシリンジインターフェイス(1814)を含む。シリンジインターフェイス(1814)は、図43B及び43Hに最も良く示されるように、保持部材(1832)は延長部材(1855)と切取面(1857)とを含む点で、図41A−42Dのシリンジインターフェイス(1614)(1714)とは異なる。延長部材(1855)は、操作により保持部材(1832)をオープン位置へ動かす(例えば、閉じ状態に保持部材(1832)を維持するスプリング力に抗して)ことが望ましい。切取面(1857)は、シリンジ(1512)の取付け部材(1522)の傾斜面(1526)と作用しあって係合し、保持部材(1832)を開き、そしてシリンジインターフェイス(1814)にシリンジ(1512)を軸方向に取付けることを可能にする(図43Cの矢印Eの方向)。シリンジインターフェイス(1814)のその他の構造は、上記で説明したシリンジインターフェイス(1714)の構造と実質的に同じ又は全く同じである。
【0098】
図43Eで最も良く示されるように、シリンジ(1512)はシリンジインターフェイス(1814)へ装着及び取り外される。図42A−42Dについて上記で説明したとおり実質的に同じ方法である。加えて、しかし、図43A、43C、43F、及び43Gで最も良く示されるように、シリンジ(1512)はシリンジインターフェイス(1814)から軸方向に装着及び取り外しできる。ゆえに、シリンジインターフェイス(1814)は、シリンジ(1512)の二つの装着/取り外し方法に適応する。
【0099】
シリンジ(1512)を軸方向に装着するには、取付け部材(1522)が保持部材(1832)に係合するまで、シリンジ(1512)をシリンジインターフェイス(1814)へ挿入する。取付け部材(1522)の傾斜面(1526)は、保持部材(1832)上の切取面(1857)と係合する。その結果、保持部材(1832)を強制的にスプリング力に抗して離れさせる。取付け部材(1522)が切取面エリアを通過した後、保持部材(1832)は取付け部材(1522)の周りで移動終了し、溝(1836)で取付け部材(1522)を捕捉し、シリンジ(1512)をシリンジインターフェイス(1814)へ固定する。
【0100】
シリンジ(1512)を軸の方向に取り外すには、保持部材(1832)の延長部材(1855)がスプリング力を越えるよう操作(例えば一緒に圧迫)し、保持部材(1832)を押し離す。保持部材(1832)が移動して互いに離れ、シリンジ(1512)の取付部材(1522)が、溝(1836)中での係合が解除されると、シリンジ(1512)は、シリンジインターフェイス(1814)から軸方向に取り外される(矢印Eとは反対の方向)。
【0101】
図44A及び44Bは、図43A−43Iに示すシリンジインターフェイス(1814)について一番目の、わずかに改変された実施例であって、インジェクターヘッドと一体化し、又は取り付けられている。シリンジインターフェイス(1914)の機能は、上記したシリンジインターフェイス(1814)に関しては、殆ど同じ又は同一である。
【0102】
図45A及び45Bは、インジェクターヘッドへ組み込まれた又は取り付けられた、図43A−43Iに示すシリンジインターフェイス(1814)の第二の、わずかに改変された実施例を示す。シリンジインターフェイス(2014)の機能は、上記で説明したシリンジインターフェイス(1814)と実質的に同じ又は全く同じである。
図46A−46Dは、本願発明によって、フロントローディングシリンジインターフェイス及びシリンジ(2100)の第一の望ましい実施例を示す。システム(2100)は、シリンジ(1512)及びシリンジインターフェイス(2114)を含む。図46Aに最も良く示されるように、シリンジインターフェイス(2114)は後板(2152)と前板(2154)間に配置された可撓性の保持リング(2150)を具えている。保持リング(2150)は後レッジ(2160)を形成し、シリンジ(1512)をシリンジインターフェイス(2114)へ装着するとき、シリンジ(1512)の取付け部材(1522)に係合する様に形成されている。
【0103】
リング(2150)は少なくとも1つ、しかし望ましくは2つの解除部材(2156)、及び少なくとも1つ、しかし望ましくは2つの突出部材(2158)を具えている。更に、リング(2150)は楕円形状であり、下記にて更に詳しく説明するとおり、シリンジ(1512)の取付け部材(1522)の係合及び解放を可能にすることが望ましい。図46B−46Dで最も良く示されるように、解除部材(2156)が後板(2152)と前板(2154)から突出していて、例えば操作者がシリンジ(1512)をシリンジインターフェイス(2114)から解放するときに操作する。更に、突出部材(2158)は前板(2154)の後表面(図示せず)に形成されている溝(図示せず)中に捕捉されてスライドし、両方の解除部材(2156)ではなく、1つの解除部材(2156)しか操作できないときでも、シリンジインターフェイス(2114)からシリンジ(1512)が取り外せる様に形成されている。(溝は他の具体例である図47A−47Fに関連していて下記に説明されており、図47Eに図示している。)
【0104】
シリンジ(1512)をシリンジインターフェイス(2114)へ装着するには、シリンジ(1512)は軸方向(図46Cの矢印Fの方向)へ動かされ、シリンジインターフェイス(2114)と係合する。取付け部材(1522)が保持リング(2150)へ係合するとき、取付け部材(1522)は可撓性の楕円形リング(2150)をもっと円形の形にするよう押し付けられる。それによって、取付け部材(1522)はリング(2150)を通って動くことを許容する。取付け部材がリング(2150)をパスした後、リング(2150)はその原型にもどり、それによって、その後レッジ(2160)の後ろで取付け部材(1522)を捕捉し、シリンジ(1512)をシリンジインターフェイス(2114)に固定する。
【0105】
突出部材(2158)と溝(図示せず)は、シリンジ装着及び取り外し時の保持リング(2150)の動きの制御/抑制のために配備される。特にシリンジ装着及び取り外し時のリング(2150)の動作(即ち、実質的な楕円形から実質的な円形へ、そして戻り)は、突出部材(2158)により案内及び制御され、溝中でスライド可能になる。その結果、保持リング(2150)との係合初期の間、シリンジ(1512)の向きに関係なく、シリンジ力がリング(2150)上に働き、その結果生じたリング(2150)の動きは、突出部材(2158)と溝により案内及び抑制される。
シリンジ(1512)をシリンジインターフェイス(2114)から取り外すには、1つ又は両方の解除部材(2156)が内向きに押さえつけられ(即ち、シリンジインターフェイス(2114)の中心へ向かって)、それにより、リング(2150)を押して、シリンジ(1512)の取付け部材(1522)との係合から外す。解除部材(2156)が駆動されたとき、シリンジ(1512)は掴まれて、軸方向へ動き(図46Cの矢印Fと反対方向)、シリンジ(1512)をシリンジインターフェイス(2114)から取り外す。
【0106】
解除部材(2156)が動かされたとき、突出部材(2158)は溝(図示せず)中でスライドし、リング(2150)が、一般的に楕円形の形状から一般的に円形の形状への動きを案内し、リング(2150)の後レッジ(2160)から取付け部材(1522)を取り外す。
以上から判るとおり、本実施例は、シンプルで1動作の軸方向動作で、シリンジ(1512)をシリンジインターフェイス(2114)上へ装着することを可能にする。シリンジ(1512)を取り外すには、1つ又は両方の解除部材(2156)を押圧するだけで、シリンジ(1512)はシリンジインターフェイス(2114)から単に軸方向に取り外される。
【0107】
図47A−47Fは、図46A−46Dに示されたシステム(2100)の別の実施例(2200)を示す。システム(2200)は、解除部材(2256)が実質的に拡大され、簡単にそしてシンプルに操作出来ること以外は、上記図46A−46Dで説明されたシステム(2100)の構造及び機能と、実質的に同じ又は全く同じである。
図46A−46Dについて上記で説明したように、図47Eは前板(2254)に形成した溝(2270)と、溝(2270)中で捕捉された突出部材(2258)を示す。
【0108】
図48A−48Cは、本願発明に係る別の実施例の、フロントローディングシリンジインターフェイス及びシリンジシステム(2300)を示す。システム(2300)は、シリンジ(2312)及びシリンジインターフェイス(2314)を含む。図40A−47Fに示された本願発明のシリンジインターフェイス及びシリンジシステムの他の実施例に関して、上記で説明され図示されたシリンジ(1512)とは異なり、シリンジ(2312)は(シリンジ(1512)の他の構成部材に加えて)、後側に形成にされた2つの切込み(2327)を具えることが望ましい。又は、1つ、3つ又はそれ以上の切込み(2327)が、シリンジ(2312)で形成されてもよい。
【0109】
シリンジインターフェイス(2314)は、ベース部材(2360)と該ベース部材(2360)に回転可能に取付けられたコレット部材(2362)を具えることが望ましい。下記にて更に詳しく説明の通り、ベース部材(2360)は2本の挿入されたダボ(2364)を具えることが望ましい。コレット部材(2362)は、そこに形成された複数のセグメント部材又はタング(2368)を具えており、らせん状溝(2370)がその後端に形成され、シリンジ(2312)の切込み(2327)へ係合可能な少なくとも2つの突起(2372)を具える。下記にて説明する理由で、小さな戻り止め(2374)が、らせん溝(2370)中の適当な位置(例えば未端又はその近く)に形成されることが望ましい。コレット部材(2362)は、ダボ(2364)によってベース部材(2360)内に保持され、ダボはコレット部材中のらせん溝(2370)に捕捉され、溝中に乗る。
【0110】
シリンジ(2312)をシリンジインターフェイス(2314)上へ装着するには、シリンジ(2312)の切込み(2327)を、コレット部材(2362)上の突起(2372)と直線上に位置合わせする。そしてシリンジ(2312)は、切込み(2327)が突起(2372)へ係合されるまで、コレット部材(2362)へ軸方向(図48Bの矢印G方向)に挿入する。次にシリンジ(2312)は最初のシリンジ位置から相対的に回され(望ましくは図48Bの矢印Hに従って時計方向に約90°)、挿入を完全にする。シリンジ(2312)が回転するにしたがって、コレット部材(2362)上の突起(2372)とシリンジ(2312)上の切込み(2327)との係合により、コレット部材(2362)を、ベース部材(2360)中にてシリンジ(2312)と共に回す。
【0111】
コレット部材(2362)がシリンジ(2312)と共に回るとき、らせん溝(2370)に乗っているダボ(2364)は、コレット部材(2362)をベース部材(2360)へ引き込む。コレット部材(2362)がベース部材(2360)へ引き込まれるとき、各タング(2368)は、ベース部材(2360)の傾斜面(2365)により押されて、シリンジ(2312)の取付け部材(2322)へ係合する。それによって、シリンジ(2312)をシリンジインターフェイス(2314)中に固定する。上記から判るとおり「突起とノッチ」との係合は、コレット部材(2362)に対するシリンジの回転を防ぎ、「タングと取付け部材」との係合は、シリンジが軸方向に動くことを防ぐ。
【0112】
シリンジ(2312)(及びコレット部材2362)が十分に回されて、ベース部材(2360)中の位置へ入ったとき、ダボ(2364)は小さな回り止め(2374)とスナップ係合し、シリンジ(2312)がシリンジインターフェイス(2314)へ完全にしっかりと装着したことを操作者に触感及び多分可聴により知らせる。
【0113】
シリンジ(2312)をシリンジインターフェイス(2314)から取り外すには、シリンジ(2312)(及びコレット部材(2362))は、ベース部材(2360)中で回される(矢印Hとは反対方向に反時計方向が望ましい)。回転を始めるには、十分大きな力がシリンジ(2312)(及びコレット部材(2362))に加えられ、ダボ(2364)が回り止め(2374)から抜けるようにし、らせん溝(2370)に一緒に乗っていく。シリンジ(2312)は、ダボ(2364)がらせん溝(2370)の反対端の回り止め(2374)と係合するまで回される。(ダボ(2364)の触感(たぶん可聴でも)により、シリンジ(2312)がコレット(2362)から外れることを操作者に知らせる。)コレット部材(2362)が回転してベース部材(2360)中の「閉じ」位置から外れるとき、タング(2368)はシリンジ(2312)の取付け部材(2322)を解放し、シリンジ(2312)は軸方向(矢印Gの反対方向)にシリンジインターフェイス(2314)から取り外される。
【0114】
図49A−図49Fは、本発明のインジェクタピストン及びシリンジプランジャインターフェイスシステム(2400)の他の実施例である。システム(2400)は、上記シリンジインターフェイス及びシリンジシステムに組み込むことができる。システム(2400)は、ピストンヘッド(2410)を有するインジェクタピストン(2402)と、望ましくはプランジャベース(2406)とプランジャカバー(2408)を具えるシリンジプランジャ(2404)を含んでいる。図49Fに最も良く示されるとおり、プランジャベース(2406)及びプランジャカバー(2408)(ゴムで形成可能である)は、機械的な接続により互いに連結されることが望ましい。
【0115】
以下のように、ピストンヘッド(2410)及びプランジャベース(2406)は、バイオネット型、つまりインターロッキング機構によって互いに係合していることが望ましい。該技術分野で周知であるように、ピストン(2402)は、インジェクタ(図示されていない)内部に配備され、プランジャ(2404)は、シリンジ、例えば上記シリンジ(1512)(2312)内部に配備されるのが望ましい。
【0116】
ピストンヘッド(2410)は、一対の延長フランジ(2412)を具えており、図49Eに最も良く示されるとおり、プランジャベース(2406)は、溝(2416)で分けられた一対の保持フランジ(2414)を具えているのが望ましい。ピストン(2402)とプランジャ(2404)を連結するために、ピストンヘッド(2410)上の延長フランジ(2412)が、溝(2416)に沿ってプランジャー(2404)に挿入される。延長フランジ(2412)が保持フランジ(2414)の通過を終えると、ピストン(2402)上のフランジ(2427)がプランジャ(2404)上の接触面(2430)に係合していることが望ましく、ピストン(242)又はプランジャ(2404)の何れか一方が回されて、保持フランジ(2414)が延長フランジ(2412)の背後で捕捉される。ピストン(2402)をプランジャ(2404)から分離するために、操作者は逆の工程を行うことが望ましい。
【0117】
当該専門家なら理解し得るように、プランジャ(2404)(シリンジ内に配備されている)をピストン(2402)(インジェクタ内に配備されている)に送り込み、回して係合することにより、ピストン(2402)及びプランジャ(2404)を係合してもよい。逆も又同様である。または、プランジャ(2404)とピストン(2402)との間で、2部材を結合するために、送り込みと回転運動は入れ替えることが出来る。
【0118】
図50A及び図50Bは、本発明のインジェクタピストンとシリンジプランジャのインターフェイスシステム(2500)の他の実施例である。システム(2500)は、望ましくはピストン(2502)及びプランジャ(2504)を具えている。プランジャ(2504)は、図49A−図49Fに関して上記例示したように設定されるのが望ましい。ピストン(2502)は、コレットタイプ機構(2530)を有するピストンヘッド(2510)を具え、コレット(2530)は、複数の可撓性セグメント部材即ちタング(2534)を具えていることが望ましい。
【0119】
ピストン(2502)とプランジャ(2504)を連結するためには、コレット機構(2530)をプランジャ(2504)へ挿入する。タング(2534)がプランジャアンダーカット(2536)を通過する際(図50Bに最も良く示されている)、ロッドもしくはピン部材(図示されていない)が、コレット機構(2530) の中心部を通り、タング(2534)を放射状に分離して、該タングをプランジャアンダーカット(2536)へ係合連結する。ピストン(2502)をプランジャ(2504)から分離させるには、ロッドもしくはピン部材(図示されていない)を、コレット部材(2530)の中心部から引っ込める。その結果、タング(2534)がプランジャアンダーカット(2536)から分離する。
【0120】
コレット部材(2530)は対称特性(symmetrical nature)を持っているので、ピストン(2502)とプランジャ(2504)を互いに連結及び/又は分離するのに、ピストン(2502)とプランジャ(2504)の向きを揃えることは特に必要ではない。この特徴は、シリンジをシリンジインターフェイスへ着脱することを容易にする。当該専門家なら理解し得るように、ピストン(2502)とプランジャ(2504)は、プランジャ(2504)(シリンジ内部に配備されている)をピストン(2502)(インジェクタ内部に配備されている)へ送り込むことによって係合可能である。逆も又同様である。
【0121】
図51A−図51Cは、図50A及び図50Bに図示されたインジェクタピストンとシリンジプランジャとのインターフェイスシステム(2500)の別の実施例を示している。システム(2600)の構造及び機能は、コレット機構(2630)は、プランジャカバー(2608)の形状を補完するように形成されていて、注入工程の間プランジャカバー(2608)を支持し、例えばプランジャ(2604)を通じて液体の圧力をチェックする点を除いては、大体は、図50A及び図50Bで示されたシステム(2500)と類似あるいは同一である。このことは、米国特許第5808203号に記述されており、その内容は引用することを以て本願の記載内容とする。
【0122】
図52A−図52Cもまた、本発明のインジェクタピストンとシリンジプランジャとのインターフェイスシステム(2700)の他の実施例を示している。システム(2700)は、ピストン(2702)及びプランジャカバー(2708)を具えている。上記実施例と比較すると、プランジャ(2704)の内部にプランジャベースが具わっていない。もっと正確に言えば、ピストンヘッド(2710)は、プランジャカバー(2708)を形状の点で補完するように形成されているが、それは液体注入の間プランジャカバー(2708)を支持するためである。
【0123】
図52Aに最も良く示されるように、ピストン(2702)は、ベース部材(2760)、スリーブ(2762)、個別に分かれたフラップ部材(2764)及びピストンキャップ(2766)を具えているのが望ましい。ピストン(2702)が前方へ移動する間(例えば液体注入時)、ピストン(2702)は、プランジャ(2708)に係合もしくは連結しないように接触して、該プランジャ(2708)を移動させるのが望ましい。ピストン(2702)(即ちベース部材(2760)、フラップ部材(2764)及びキャップ(2766))が後退する時、スリーブ(2762)は、(図52Bにおける矢印Iの方向へ)移動して、個別に分かれているフラップ部材(2764)に接触する。また、該スリーブ(2762)は、フラップ(2765)を外向きに半径方向へ押し出し、プランジャカバー(2708)内に形成されているアンダーカット(2767)(図52Cに示されている)に係合させ、その結果、ピストン(2702)とプランジャカバー(2708)は連結される。ピストン(2702)とプランジャカバー(2708)の同時後退は、例えば、患者に続けて注射するために液体をシリンジに吸入したい時などに有効である。
【0124】
図53A−図53Dは、図51A−図51C及び図52A−図52Cで示されたインジェクタピストン及びシリンジプランジャシステム(2600)(2700)の別の実施例(2800)である。システム(2800)の機能は、大体は、システム(2600)(2700)と類似又は同一であるが、下記に詳述する構造のコンポーネントが相違している。
図53C及び図53Dに最も良く示されるように、コレット機構(2830)は、ピストン(2802)内部に配備されたアクチュエイター(2870)によって作動し、タング(2834)を、外側へ放射状に押し出し、プランジャカバー(2808)に形成されたアンダーカット(2836)に係合させ、ピストン(2802)とプランジャカバー(2808)を相互に連結する。コレット機構は、O−リングのようなスプリング復帰部材(2872)を含むのが望ましく、それによってタング(2834)を束ね、「係合しない」位置へ該タングをバネ付勢する。
【0125】
図54A及び図54Bは、現在使われているシリンジプランジャ(2980)を示しており、該シリンジプランジャ(2980)は、プランジャベース(2984)及び機械的に結合したプランジャカバー(2982)を具えている。
図54C及び図54Dは、本発明のプランジャ(3080)の実施例を示している。プランジャ(3084)は、(図54A及び図54Bで示されたプランジャカバー(2982)より)大きいシリンジ接触部を有するプランジャカバー(3082)と、少なくとも3つのシーリング部材(3083)を具えている。プランジャベース(3084)は、少なくとも2つの可撓性ピストン保持部材(3085)を具えている。このことは、PCT公報WO98/20920号に記述されており、その内容は引用することを以て本願の記載内容とする。図54Dに最も良く示されるように、プランジャカバー(3082)とプランジャ(3084)は機械的に接続されるのが望ましい。
【0126】
図54E及び図54Fは、本発明のプランジャ(3180)の他の実施例である。プランジャカバー(3182)は、大体は、図54A及び図54Bで示されたプランジャカバー(2982)に類似又は同一である。プランジャベース(3184)は、少なくとも2つの可撓性ピストン保持部材(3185)を具えている。
図54G及び図54Hは、本発明のプランジャ(3280)の別の実施例である。プランジャカバー(3284)は、大体は、図54A及び図54Bで示されたプランジャカバー(2982)に類似又は同一である。プランジャカバー(3284)は、より長いベース部と少なくとも2つの可撓性保持部材(3285)を具えている。
上記例示したプランジャ(2980)(3080)(3180)(3280)は、ここに記載したシリンジ(1512)(2312)に適用できることは、理解し得るであろう。
【0127】
本発明の最も望ましい実施例を、図55−図109に関連して示している。これらの図の中で、図55−図78は、シリンジをインジェクタハウジングに着脱可能に固定するシリンジインターフェイス/着脱機構の2番目に望ましい実施例に関するものである。図79は、関連技術である医療インジェクタ組立体のシリンジに関係したフランジ組立体の有効性を示しており、該フランジ組立体は、本発明のシリンジ上のフランジが持つ機能と同一である。図80−図109は、本発明のインジェクタピストンとシリンジプランジャとのインターフェイスシステム/組立体の最も望ましい実施例であり、該機構はシリンジ内のプランジャを軸方向に移動させる。
特徴の中でもとりわけ(図55−図57に示されるように)、本発明のシリンジインターフェイスの2番目に望ましい実施例は、シリンジ(4012)をインジェクタ(4014)に連結する着脱機構(4010)を含んでいる。
【0128】
特に、本発明の2番目に望ましい実施例は、取り付けに際して、インジェクタ(4014)に対してのシリンジ(4012)の軸回りの向きは特に必要とされることはなく(先行技術では必要とされる)、シリンジ(4012)をインジェクタ(4014)へ速やかに連結することを可能とする機構を具えている。本発明の解放/連結機構(4010)は、シリンジ(4012)が連結/着脱機構(4010)に完全に係合した時には、「カチッ」という音が聞き取れる。加えて、本発明は、シリンジ(4012)が解放/連結機構(4010)からはずされるときにも、「カチッ」という音が聞き取れる。シリンジ(4012)を、解放/連結機構(4010)に連結及び取り外す時に、「カチッ」という音が聞こえるのは、大変有用である。なぜなら、シリンジ(4012)が解放/連結機構(4010)へ正しく係合及び取り外しされたということを、操作者が可聴確認出来るからである。
【0129】
図55は、本発明のシリンジインターフェイス/着脱機構(4010)(解放又は連結機構(4010)は、略して以下に述べる)を大まかに示している。着脱機構(4010)の後面(4016)は、インジェクタ(4014)の前面(4018)に取り付けられている。着脱機構(4010)の前面(4020)は、シリンジ(4012)の後端(4022)を支えるのに適応している。
着脱機構(4010)は、当該専門家に既知である適当な方法であれば、インジェクタ(4014)の前面(4018)に付属することができる。例えば、着脱機構(4010)は、インジェクタ(4014)の前面(4018)から伸びたねじ(図示されていない)によって取り付けられている。当該専門家なら理解し得るとおり、適当な代わりの連結部品であれば、使用可能である。着脱機構(4010)は、タブ又は他の適当な連結具によって、取り付けることが出来、従って着脱機構(4010)をインジェクタ(4014)から外して、インジェクタ中の部品を清拭することが出来る。加えて、着脱機構(4010)が、通常のインジェクタへ取り付けできることで、本発明のシリンジは、該機構と共に使用可能となる。
【0130】
シリンジインターフェイス/着脱機構(4010)の2番目に望ましい実施例は、図55−図78に示されるとおり、コネクタハウジング(4024)を有している。コネクタハウジング(4024)は、シリンジ(4012)をインジェクタ(4014)へ連結することを容易にする少なくとも2つの要素を内部に含んでいる。該二要素のうち第1は、可撓性リング(4026)であって、これは前端(4020)近傍の着脱機構(4010)内部に配備されている。該二要素のうち第2は、回転リング(4028)であって、これは後端(4016)近傍の着脱機構(4010)内部に配備されている。可撓性リング(4026)及び回転リング(4028)は、互いに作用し合う様になっており、以下で詳述するように、シリンジ(4012)を着脱機構(4010)へ連結及び取り外し(従って、インジェクタ(4014)へ連結及び取り外しも同様に)可能とする。
【0131】
図56及び図57は、着脱機構(4010)及びシリンジ(4012)の分解組立図であり、本発明の分解した状態を判り易くしている。シリンジ(4012)は、円筒状本体(4030)を具えており、該円筒状本体は、前端(4034)を具えた傾斜円錐部(4032)を有している。円錐部(4032)は、送出端部(4036)に一体に結合している。送出端部(4036)は、ルアーロック(4038)を有しており、チューブ(図示されていない)に接続可能であり、該チューブは最終的に患者(同様に図示されていない)に繋がれる。
【0132】
当該専門家なら理解し得るように、シリンジ(4012)は、高分子材料などの、適当な素材であれば製造可能である。特に、シリンジ(4012)は、PET(ポリエチレンテレフタレート)によって製造できる。シリンジ(4012)は、PETの代わりに、ポリメチルペンテン(“IPX”という商標で三井プラスチックスによって製造されている)でも製造可能である。
シリンジ(4012)は、後端(4022)のところにフランジ(4042)を有しており、シリンジ(4012)が着脱機構(4010)に接続される際に、例えば、送出端部(4036)又はルアーロック(4038)から漏れ出た造影剤が解放/連結機構(4010)へ流入することを防止するのに有効である。図79は、関連先行技術を示しており、フランジ(4042)が、シリンジ(4012)と一体であることのメリットを示すのに有効である。
【0133】
図55から図57に示されるように、シリンジ(4012)をインジェクターのシリンジ保持機構へ係合させるアタッチメント部材として、隆起部(4044)がフランジ(4042)の後側で、シリンジ(4012)の後端(4022)に向かって、シリンジ(4012)上に一体形成されている。隆起部(4044)は、傾斜部(4046)及び肩部(4048)の2つの部分を含んでおり、該肩部は、基本的に円筒状本体(4030)の外表面に対して垂直である。インジェクターのシリンジ保持機構とシリンジのアタッチメント部材との係合を外す部材として、例えば、少なくとも1つ、望ましくは2つ以上のタブ又は突起(4050)が、シリンジ(4012)の後端(4022)に設けられる。タブ(4050)は、回転リング(4028)に形成された溝(4052)に係合する。代わりに、当該専門家なら理解し得るように、スロット、凹み又はピボットなどを、シリンジ(4012)の後端(4022)に設けることが可能であり、タブ又は突起を回転リング(4028)の内表面に配備することができる。
【0134】
さらに、従来のシリンジを、本発明のシリンジインターフェイス(4010)上へ取り付けるために、シリンジ(4012)の後端(4022)にある構成要素(例えば隆起部(4044)、タブ(4050)及び/又はフランジ(4042))を具えたシリンジアダプタを造り、従来のシリンジに適合する様にして、本発明のインジェクタ上へ取り付けることが出来る。もちろん、従来のシリンジと係合するために、アダプタは従来のシリンジの取付け要素に対応する構成要素を具えることが望ましい。
【0135】
解放/連結機構(4010)は、前板(4054)及び後板(4056)を含んでいる。前板(4054)及び後板(4056)は、弗化高分子(例えばTufram TM 、これはゼネラルマグマプレート社製造の弗化高分子の製品名である)で覆われたアルミニウムで作られるのが望ましい。弗化高分子でコーティングすることにより、摩滅への抵抗力を高め、前板(4054)及び後板(4056)の外表面を滑らかにすることもできる。潤滑性は、特に有効である。なぜなら、造影剤が、前板(4054)及び後板(4056)の外表面で結晶化する際、表面が弗化高分子で覆われていれば、結晶化した造影剤は簡単にはげ落ちるからである。勿論、適当な代わりのコーティング素材であれば、前板(4054)及び後板(4056)の外表面に使用可能である。
【0136】
さらに別の実施例として、前板(4054)及び後板(4056)のいづれかが適当な素材で製造されていれば、該板表面にコーティングを施すには及ばない。例えば、前板(4054)及び後板(4056)が、(アセチルコポリマーなどの)高密度プラスチックで製造されていれば、アルミニウムに弗化高分子をコーティングした時と同様に、素材自体が造影剤の凝固に抵抗することができる。
【0137】
図56及び図57に示すように、前板(4054)は、孔(4058)を有しており、該孔は該前板を貫通している。リップ(4060)は、前板を貫通している孔(4058)の縁部に施されている。望ましい実施例では、シリンジ(4012)が解放/連結機構(4010)に係合する際、フランジ(4042)とリップ(4060)は互いに向き合って、漏れ出た造影剤が、孔(4058)を通り連結機構(4010)内へ流入するのを最小限に抑えている。特に図72は、リップ(4060)とフランジ(4042)の係合連結を示している。あるいは、当該専門家なら理解し得るように、フランジ(4042)を具えていなくても、シリンジ(4012)は形成可能である。さらに、代用可能な構造を、シリンジ(4012)又は前板(4054)のどちらかに施すことによって、解放/連結機構(4010)への造影剤の進入を最小限に抑えることが可能である。
【0138】
図55−図77に図示された実施例において、フランジ(4042)が前板(4054)の前面(4020)と係合するとき、フランジ(4042)は機械的なストッパとしての追加的な役割としても役立つ。
シリンジ(4012)内部で通常使用されるタイプの造影剤は、連結/解放機構(4010)の作動を妨げることがある。そのため、フランジ(4042)(図79参照)のような、なんらかの構造を具えて、コネクタ機構(4010)内部への造影剤の進入を最小限に抑えることは有効なことである。連結/解放機構(4010)は、たとえ造影剤によって汚れたとしても、これは、通常は避け難いことであり、作動に支障はない。
【0139】
可撓性リング(4026)は、略楕円形の部材であって、これは解放/連結機構(4010)の前板(4054)の後ろに配置されている。可撓性リング(4026)は、アセタール高分子樹脂又は他の任意の適当材料によって作られる。図66、図67に最も明快に示されているように、可撓性リング(4026)は、何れかの側に直線状又は平坦な部分(4062)があり、これは、2つの曲線部分(4064)に一体に繋がっている。曲線部分(4064)の略中央部から後板(4056)に向かって、突起(4066)が伸びている。図面に示されるように、可撓性リング(4026)は、貫通孔(4068)を含んでいる。図66に示す通り、可撓性リング(4026)の前側(4080)には切取面(4082)が形成される。以下に説明する通り、切取面(4082)によって、シリンジ(4012)の後端(4022)と隆起部(4044)をそこへ挿入することが容易になる。
【0140】
図56及び57に示す実施例において、可撓性リング(4026)から後方に向かって伸びる突起(4066)には、ベアリング(4070)を具えている(可撓性リング(4026)については、図66及び67に詳細に示している)。ベアリング(4070)は、複合ベアリング(例えば、金属と樹脂)であることが望ましく、内レースと外レースとの間にローラベアリングを具えている。又は、ベアリング(4070)は、突起(4066)を囲み、その周りで回転する樹脂要素としてもよい。ベアリング(4070)は、回転リング(4028)上の溝又はカム面(4072)に係合する。しかしながら、当業者であれば判るように、ベアリングは、解放/連結機構(4010)の作動には必要ではない。図114は、本発明の他の実施例を示しており、この実施例では、ベアリング(4070)は除かれ、連結機構(4402)の構造を単純化することにより、製造コストを軽減している。
【0141】
ハウジング(4024)の内側で可撓性リング(4026)の後ろに配置されている回転リング(4028)は、その前面(4074)上に2つの溝又はカム面(4072)を有する。図61、68、69に示される通り、カム面(4072)の形状は、回転リング(4028)の中心に最も近い点(4076)から、リング(4028)の中心から最も遠い点(4078)の円弧に沿って、外表面(4074)は、直径を増すように形成されている。溝(4072)は、ベアリング(4070)を介して突起(4066)に係合しており、回転リング(4028)と係合しながら、シリンジ(4012)が回された時(即ち解放/連結機構(4010)からシリンジ(4012)を解放する)、突起(4066)を押して可撓性リング(4026)を、図66及び67に矢印(4084)で示される方向へ伸ばす。図面に示される通り、可撓性リング(4026)は、その中央に貫通孔(4068)を有していて、シリンジ(4012)の後端(4022)が孔を通るようにしている。
【0142】
回転リング(4028)は、図68及び69に示されるように、後板(4056)の前面(4088)に形成された凹み(4090)内に配置されている(後板(4056)は、図70及び71に詳細に図示している)。後板(4056)は、貫通孔(4092)を有しており、シリンジ(4012)の後部(4022)がそこを通るようになっている。回転リング(4028)は、凹み(4090)中に配置され、そこで自由回転できる。後板(4056)は、図57及び71に示す通り、背面(4094)を有している。
【0143】
図57、58、64に示す通り、前板(4054)の背面(4096)には、可撓性リング(4026)と略同一形状の凹み(4098)を具えている。同じく、凹み(4098)は、2つの直線状即ち平坦な部分(4100)と2つの曲線部分(4102)を含んでいる(例えば、図58及び64参照)。前板(4054)の背面(4096)の2つのノッチ(4104)が曲線部分(4102)の略中央点に形成される。ノッチ(4104)は、突起(4066)及び突起(4066)を可撓性リング(4026)に連結している連繋構造に対応する。凹み(4098)は、緩み状態の可撓性リング(4026)よりも大きく作られていて、ノッチ(4104)間の距離(4106)は、突起(4066)間の距離(4108)よりも大きい(図66及び67参照)。ノッチ(4104)は、ハウジング(4024)内にて可撓性リング(4026)が回ることを防ぐのに役立ち、回転リング(4028)が回転した時、可撓性リング(4026)が拡がることを許す。
【0144】
解放/連結機構(4010)の動作を図74乃至78及び図55乃至73に図示しており、これらを参照して説明する。
図74−76に示すように、シリンジ(4012)の後端部(4022)は、前板(4054)の孔即ち連結部(4058)を通って、矢印(4110)にて示す方向へ挿入される。可撓性リング(4026)は、前板(4054)の背面(4096)に形成された凹み(4098)内にあり、従って、突起(4066)はノッチ(4104)と係合する。従って、シリンジ(4012)の隆起部(4044)の傾斜面(4046)が、可撓性リング(4026)上の切取面(4082)に係合すると、隆起部(4044)は、可撓性リング(4026)をその緩み距離(4108)から(図77参照)、拡がり距離(4106)(即ち引っ張り状態)(図58及び78参照)の方向(4084)(図66及び67参照)へ押し拡げる。図75は、この特徴を図面で示している。可撓性リング(4026)は、矢印(4112)で示される方向に開く。
【0145】
隆起部(4044)が可撓性リング(4026)の後端部を過ぎると、可撓性リング(4026)の弾性によって、図76に示される矢印(4114)の方向へ向かって緩み状態に戻る。可撓性リング(4026)が緩み状態に戻ると、隆起部(4044)の肩(4048)は、可撓性リング(4026)の後端部に係合する。従って、シリンジ(4012)は、可撓性リング(4026)によってその位置に保持され、解放/連結機構(4010)からは軸方向へ取り外すことはできない。可撓性リング(4026)が緩み状態に戻る時に「カチ」という耳に聞こえる音を発し、シリンジ(4012)はインジェクタへ取り付けられたことを使用者に示すことが望ましい。
シリンジ(4012)を解放/連結機構(4010)から外すには、以下に説明する通り、シリンジ(4012)を4分の1回転、即ち約90度回す必要があることが望ましい。この動作は、図77、78及び55−73に図示され、それらを参照して説明されている。
【0146】
図60及び73に示すように、一旦シリンジ(4012)が可撓性リング(4026)に係合すると、突起(4050)は、回転リング(4028)中の溝(4052)の2つと係合する。図77は、シリンジ(4012)と可撓性リング(4026)が係合した時の断面図である(可撓性リングは、便宜上、完全な楕円構造として図示している)。シリンジ(4012)が回された時、望ましい実施例では、反時計方向に約90度回転すると、溝(4052)に係合している突起(4050)は、回転リング(4028)にも同一方向に略同じ回転を起こさせる。解放/連結機構(4010)は、反時計方向の回転によってシリンジ(4012)を解放するという望ましい構造に作られているが、解放/連結機構(4010)は、特に時計方向の回転によってシリンジ(4012)を解放できることが考慮される(ここで述べる4分の1回転とは、1回転の正確な4分の1という意味ではないことを注意せねばならない。「4分の1回転」とは、1回転の約4分の1の回転であって、望ましくは、シリンジ(4012)の挿入位置から45乃至90度の範囲を意味する。又は、シリンジ(4012)を解放/連結機構(4010)から解放できるように、任意の適当な範囲の回転が許される)。
【0147】
可撓性リング(4026)の突起(4066)(ベアリング(4070)付き)は、回転リング(4028)のカム面(4072)と係合して滑るから、リング(4028)の回転は、可撓性リング(4026)を緩み状態(即ちシリンジとの係合)から開き状態(シリンジの解放)へ移動させる。突起(4066)がカム面(4072)に沿って最も内側位置(4076)から最も外側の位置(4078)へ移動した時、可撓性リング(4026)は、緩み状態の距離(4108)から伸ばされて、開き状態の距離(4106)(矢印(4112)の方向)へ引き伸ばされ、その位置では、可撓性リング(4026)の後端部は、シリンジ(4012)の肩(4048)との係合が外れる。従って、シリンジ(4012)は解放され、可撓性リング(4026)と解放/連結機構(4010)から軸方向へ外される。シリンジ(4012)が解放/連結機構(4010)から外される時、可撓性リング(4026)の弾力によって、突起(4066)がカム面(4072)に沿って最も外側の位置(4078)から最も内側の位置(4076)へ移動し、これによって可撓性リング(4026)は、新たなシリンジを受け入れる緩み状態に戻る。更に、シリンジ(4012)が可撓性リング(4026)から解放される時、シリンジ(4012)が解放/連結機構(4010)(従って、インジェクタ)から解放されたことを示す「カチ」という第2の音が聞こえることが望ましい。
【0148】
他の実施例として、ハウジング(4024)中に復帰用バネ(図示せず)を加え、シリンジ(4012)が解放/連結機構(4010)から解放された後、可撓性リング(4026)と回転リング(4028)を待機状態へ戻すようにすることができる。この実施例では、復帰用バネは、回転リング(4028)とハウジング(4024)(前板(4054)又は後板(4056)の何れか)との間に連結される。シリンジインターフェイスと解放/連結機構(4010)の各部が医療処置の際(又は繰り返し使用後の過度の使用によっても)、造影剤によって汚された時、復帰用バネは特に有効である。
上記した通り、図79は、シリンジ(4012)中の造影剤がシリンジインターフェイスと本発明のインジェクタの間へ浸入することを防止するのに、フランジ(4042)が有効であることを示している。
【0149】
本発明は又、インジェクタ(4014)に対するインジェクタピストンとシリンジプランジャとの連結器(4200)の望ましい第1実施例の構造を含んでおり、これは、解放/連結機構(4010)のシリンジの向き又はシリンジ(4012)内のプランジャの向きと関係なく、シリンジ(4012)内のプランジャと係合する。図80−109は、ピストン−プランジャ連結構造と、その作動を図示している。
【0150】
ピストン−プランジャ連結構造(4200)は、インジェクタ(4014)とシリンジ(4012)に対して軸方向に移動可能に配置される。図85及び86に示す通り、ピストン(4202)は、後端部(4204)と前端部(4206)を具える。ピストン(4202)は、後端部(4204)と前端部(4206)の間を伸びる軸部(4208)も具える。ピストン(4202)の後端部(4204)は、インジェクタ(4014)内にてムーバー又はモーター駆動装置に連結される。ムーバーは、ピストン(4202)をインジェクタ(4014)中へ、そしてインジェクタ(4014)から軸方向へ動かすモーターと駆動機構の組合せを含めて、任意な形式のムーバーである。
【0151】
図80−82に示すように、ピストンスリーブ(4210)がピストン(4202)の軸部(4208)を囲んでいる。ピストンスリーブ(4210)は、ピストン(4202)に対して自由に移動する。言い換えると、ピストンスリーブ(4210)は、ピストン(4202)に連結されていない。ピストンスリーブ(4210)は、要するに、前端部(4212)と後端部(4214)を有する筒状チューブである(図87のピストンスリーブ(4210)の拡大した詳細を参照)。
ピストンスリーブ(4210)の前端部(4212)にカラー(4216)が配置される。図88−92に示す如く、カラー(4216)は、孔(4218)を有しており、ピストン(4202)が貫通して配置される。環状のフランジ(4219)がカラー(4216)の背面(4220)に配備され、ピストンスリーブ(4210)の前端部(4212)と係合する。第2環状フランジ(4122)がカラー(4216)の前面(4224)に形成されている。環状フランジ(4227)は、図97−100に示すプランジャキャップ(4226)と係合する。
【0152】
プランジャキャップ(4226)はその底から外方へ伸びるベース部(4230)を有する(図97−100参照)。ベース部(4230)は、円錐台部(4232)に繋がっている。該円錐台部(4232)は、プランジャキャップ(4226)の中心線に向かって内向きに傾斜している。プランジャキャップ(4226)には、円錐台部(4232)の近くに、円周溝(4234)が形成されている。円周溝(4234)内にはスロット(4236)が形成されており、支持リンググリッパー(4238)を保持する。プランジャキャップ(4226)の頂部(4240)は、円周溝(4234)から上向きに伸びている。頂部(4240)は、円錐形であって、先端(4242)は丸味付けされている。図98に示す通り、プランジャキャップ(4226)は、略中空体であって、内部空間(4244)を形成する。
【0153】
ピストン(4202)の前端部(4206)は、プランジャキャップ(4226)の内部空間(4244)中へ伸びる。図107及び108に示す通り、ピストン(4202)の前端部(4206)は、グリッパー拡げ部(4246)に繋がっている。グリッパー拡げ部(4246)は、グリッパー拡げ部(4246)の中心に伸びる孔(4248)を通って配置されたネジ(図示せず)などの適当な手段によって、ピストン(4202)の前端部(4206)に繋がれる(グリッパー拡げ部(4246)の詳細は図91−93に示されている)。
【0154】
グリッパー拡げ部(4246)は、頂面(4250)と底面(4252)を有する。頂面(4250)からグリッパー拡げ部(4246)は内向きに傾斜し、円錐台部(4254)を形成する。円筒部(4256)が円錐台部(4254)から底面(4252)へ伸びる。図107及び108に示すように、ピストン(4202)の前端部(4206)へ繋がれた時、グリッパー拡げ部(4246)は、ピストン(4202)と共にT形の構造となる。
【0155】
図83、84、94−96、107、108に示すように、支持リンググリッパー(4238)は、プランジャキャップ(4226)の円周溝(4234)中に形成された溝(4236)から伸びる。ピストン−プランジャ組立体(4200)が後方へ移動する時、即ち(インジェクタ(4014)中へ)引き込む時、支持リンググリッパー(4238)は、円周溝(4234)から外方へ伸びるように作られている。図94−96に示す如く、支持リンググリッパー(4238)は、断面L字状の本体(4258)を具える。支持リンググリッパー(4238)の内端部(4260)には、グリッパー拡げ部(4246)の円錐台面(4254)と係合する切取面(4262)が形成されている。グリッパー拡げ部(4246)が、図108の矢印(4264)に示されるように、インジェクタ(4014)の方向に移動すると、支持リンググリッパー(4238)は、プランジャキャップ(4226)から外方へ矢印方向(4266)に移動する(図108にも示している)。
【0156】
ゴムカバー(4268)(詳細は図105及び106)は、通常はシリンジ(4012)と組み合わされ、シリンジ内にあるゴムカバー(4268)の移動により、シリンジ(4012)内の液体は、送出端(4036)から押し出されて患者へ注入される。ゴムカバー(4268)は、円錐形状の先端部(4270)と、そこから後方へ伸びる略円筒形状の円筒部(4272)を具えている。円筒部(4272)は、任意の数の隆起部(4274)と溝(4276)を有している。これは、例えば注入工程の際、液体がプランジャを通ってシリンジ(4012)の外側へ漏れ出ないように確実にするため、特に必要とされている。
ゴムカバー(4268)の内側は中空であって、従って、円錐状の内面(4278)を有している。更に、底部(4280)には、リップ(4282)が形成されており、ゴムカバー(4268)内に開いた円形の開口部を形成する。リップ(4282)は、ゴムカバー支持リング(4286)と係合するように作られている。
【0157】
ゴムカバー支持リング(4286)は、詳細は図101−104に示しており、適当な樹脂材料によって作られる。ゴムカバー支持リング(4286)は、ゴムカバー(4268)の内面に形成されているリップ(4282)と係合し、ゴムカバー(4268)の剛性を高める。ゴムカバー支持リング(4286)は、その底部(4290)に環リング(4288)を含む。環リング(4288)の上へ溝(4292)が形成されて、ゴムカバー(4268)のリップ(4282)と係合する。円錐台部(4294)が溝(4292)から上向きに伸びて、ゴムカバー(4268)の内表面(4278)内で嵌まり合う。孔(4296)がゴムカバー支持リング(4286)を貫通して伸びる。ゴムカバー支持リング(4286)の内表面には、切取面(4300)を有するリップ(4298)を含んでいる。リップ(4298)は、支持リンググリッパー(4238)に係合するための位置決めに役立つ。
【0158】
ゴムカバー(4268)の別の実施例では、ゴムカバー支持リング(4286)を全く無くすことができる。ゴムカバーの別の実施例は、(4306)で示しており、図110−113に図示する。ゴムカバー(4306)は、ゴムカバー支持リング(4286)を含んでいないから、ゴムカバー(4306)の断面は、ゴムカバー(4268)よりも厚い。少なくともインジェクタ(4014)が引き込み動作の時、グリッパー(4238)がゴムカバー(4306)と係合するように、ゴムカバー(4306)は、内表面にリップ(4308)を有する。
【0159】
ゴムカバー(4306)は、ゴムカバー(4268)と殆ど同じ形状である。ゴムカバー(4306)は、丸味のある先端部(4312)を有する円錐形の先端部(4310)を具える。ゴムカバー(4306)の下端部(4314)には、3本のリブ(4316)と2本の溝(4318)を円筒部に沿って具えている。ゴムカバー(4306)の内側は、テーパーの側面(4322)を有する内空間(4320)を形成する。ゴムカバー(4306)は、ゴムカバー(4268)よりも厚さが厚い。従って、それは強さを高め(例えば、シリンジ(4012)の内側に対して)、拡縮機能を持つ。
【0160】
図107−109を参照して、ピストン−プランジャ組立体(4200)の作動を説明する。ピストン−プランジャ組立体(4200)の動作は、(ゴムカバー支持リング(4286)と一緒に)ゴムカバー(4268)又は(4306)がシリンジ(4012)内部に嵌められている時は、実質的な違いは無い。
インジェクタ(4014)の使用者がピストン−プランジャ組立体(4200)を前方へ進める、即ち前へ押すことを望む時、彼は、インジェクタ(4014)上の1つのボタン(4302)を押し、ピストン(4202)の前方移動を作動させる。ピストン(4202)の前方移動によってゴムカバー(4268)を前方へ押す。ゴムカバー(4268)が前方へ向かう前方移動には、ピストン組立体(4202)とゴムカバー(4268)の間に何らかの連結は必要でないから、2つの部材は互いに向かい合う結合に過ぎない。しかしながら、インジェクタの使用者が、引き戻す即ち後方へ向けてゴムカバー(4268)を移動させようとする時は、ピストン−プランジャ組立体(420)は、ゴムカバー(4268)を掴まねばならない。
【0161】
ゴムカバー(4268)上を(そしてそれに関連したゴムカバー支持リング(4286)がある場合はそこを)掴むために、グリッパー(4238)は外側へ拡がり、ゴムカバー支持リング(4286)のリップ(4298)上を掴む。もし別の実施例のゴムカバー(4306)が使われている時は、グリッパー(4238)は、リップ(4308)と係合する。グリッパー(4238)がリップ(4298)(又は他の実施例のリップ(4308))と係合する状況は、以下に説明する。
前述した通り、ピストンスリーブ(4210)は、ピストン(4202)に連結されていない。むしろ、ピストンスリーブは、ピストン(4202)に対して(軸方向に)移動自由である。インジェクタ(4014)内にて、ピストンスリーブ(4210)の外表面と対向した係合関係となるOリング(4304)がある(図107、108参照)。従って、ピストン(4202)がインジェクタ(4014)中へ引き戻される時、ピストンスリーブ(4210)は、Oリング(4304)と摩擦結合を起こし、ピストンスリーブ(4210)の位置を保持する傾向にある。別の言い方をすると、ピストン(4202)が後方向へ引き戻される時、リング(4304)は、ピストンスリーブ(4210)を前方へ付勢する。
【0162】
ピストン(4202)はグリッパー拡げ部(4246)に連結されているから、ピストン(4202)がインジェクタ(4014)中へ移動する時、グリッパー拡げ部(4246)も移動する。しかしながら、ピストンスリーブ(4210)、カラー(4216)、プランジャキャップ(4226)は、互いに連結された要素であって、Oリング(4304)によって前方へ付勢されている。それ故、駆動が起こると、ピストン(4202)とグリッパー拡げ部(4246)は、ピストンスリーブ(4210)、カラー(4216)、プランジャキャップ(4226)に対して後方へ動く。グリッパー拡げ部(4246)の円錐台部(4256)は、切取部(4262)と係合して、グリッパー(4238)を、図108の矢印(4266)に示すように、プランジャキャップ(4226)のスロット(4236)を通って外向きに押して、支持リング(4286)のリップ(4298)(又はリップ(4308))と係合するに到る。グリッパー(4238)をその位置で保持するために、ゴムカバー(図示せず)をプランジャキャップ(4226)上へ配置してもよい。ゴムカバーは、夾雑物がスロット(4236)を通ってプランジャキャップ(4226)中へ浸入することを阻止するのに役立つ。
【0163】
この構成によって、ゴムカバー(4268)は、ピストン(4202)が後退する即ちインジェクター(4014)に向かう後方移動のときにだけ接続したように繋がる。停止時又は前方移動時は、ゴムカバー(4268)は、ピストン(4202)には係合しないから、シリンジ(4012)はシリンジ連結部(10)から容易に取り外される。
これによって分かる通り、本発明のピストン−プランジャー組立体(4200)は、軸周りの向きは特定されていないことが望ましい。即ち、ピストン(4202)とプランジャーカバー(4268)の結合は、シリンジ(4012)内部でのプランジャーの軸周りの向き及び/又はピストン(4202)に対するプランジャーの軸周りの向きとは関係なくできる。本発明に係わる適切なシリンジ連結部について、シリンジをインジェクター上へ取り付けることに関して、使用者はシリンジの向きを何ら特別なやり方で向きを合わせる必要がないインジェクターとシリンジシステムが提供される。本発明は、少なくともある実施例では、シリンジをインジェクター上へ取り付けて装着することを改善し、便利にする。
【0164】
図114は、本発明に係わる着脱機構(4402)の他の実施例を示している。ここで、可撓性リング(4026)は、突起(4066)の周りにベアリング(4070)は含んでいない。上記した通り、これは連結機構(4402)の構成を単純化する。突起(4066)がカム面(4072)へ直接に係合する点を除いては、着脱機構(4402)は、連結機構(4010)と同様に動作する。便宜上、前板(4054)を後板(4056)へ保持するネジ(4404)を示している。
【0165】
図115は、本発明のシリンジ連結部/連結機構(4406)の他の実施例を示している。ここで、回転リング(4028)は、まったく除かれている。この実施例において、可撓性リング(4410)の内面に溝(4408)が形成されていて、シリンジ(4414)上の突起(4412)と係合する(図117参照)。突起(4416)が可撓性リング(4410)の上位置と下位置から延びており、後板(4420)の溝(4418)(又は、他の実施例として、前板に形成する溝(図示せず))に係合する。シリンジ(4414)は、図117に断面図で示しているが、(望ましくは反時計方向)へ回転するとき、突起(4412)は可撓性リング(4410)を回転させ、それによって突起(4416)は溝(4418)中を移動して、可撓性リング(4410)を引き延ばし、シリンジ(4414)を解放する。溝(4408)と係合するための突起(4412)に関して、突起(4412)は、隆起部(4044)とフランジ(4042)との間に配置されている。2つの実施例の形状の違いが理解しやすいように、シリンジ(4414)は、シリンジ(4412)に近づけて図示している(図116及び117参照)。
【0166】
図118には、リング(4028)又は可撓性リング(4410)を回転するために、異なった形状の溝の3つの実施例を示している。溝(4052)の異なった形状は、ここに記載した回転リング又は可撓性リングの何れの実施例にも使用できることを認識されるべきである。まず、溝(4052)の第1例は、図59に見られるものと同じものが描かれている。第1例の溝(4052)は、回転リング(4028)の内面に作られた半円筒状の窪みである。第2例の溝(4052')は三角形の形状である。第3例の溝(4052'')はU字状である。当業者であれば、溝(4052)(4052')(4052'')は、突起(4050)又はその同等物と係合するのに任意の望ましい形状であることを直ちに知るであろう。
【0167】
本発明のシリンジ連結部/連結機構についてのこれまで記載した実施例にありうる1つの問題点は、図77と78の図面によって明らかにされている。ここでは可撓性リング(4026)は、シリンジ(4012)上の隆起部(4044)とは、シリンジ(4012)の円周上で僅か2箇所(4404)において係合するに過ぎない。これは殆どの場合、シリンジ(4012)をその位置に保持する様に働いているけれども、シリンジ(4012)内の造影剤を患者中へ送出させるために高い圧力が加えられることがある。高い圧力(例えば1000psi又はそれ以上)が加えられたとき、領域(4400)は隆起部(4044)がシリンジ(4012)を着脱機構(4010)内へしっかり保持するには、十分な接触面積ではないかも知れない。この様な場合、可撓性リング(4026)は、シリンジ(4012)の周囲にある隆起部(4044)の全部ではなくても、その殆どと接触することが望ましい。
【0168】
図119は、本発明の着脱機構(4440)の実施例を示しており、可撓性リング(4450)は、シリンジ(4012)の周面に沿って、隆起部(4044)の大部分に係合するように環状に形成されている。可撓性リング(4450)は、無負荷の状態では、内径がほぼ完全な円形であり、シリンジ本体(4030)の外周よりも少しだけ大きい。可撓性リング(4450)は、2つの突起を有しており、突起(4452)は、前板(4462)に形成された溝(4460)の穴(4456)に係合し、他方の突起(4454)は、回転リング(4464)に形成された穴(4458)に嵌まる。回転リング(4464)は、後板(4466)に形成された凹み(図示せず)に入れ子式になっている。ネジ(4468)は、着脱機構(4440)の組立てに用いられる。
【0169】
他の実施例では、シリンジ(4012)は、前板(4462)に形成された孔(4470)を通して挿入される。シリンジ(4012)の隆起部(4044)が、可撓性リング(4450)を越えると、可撓性リング(4450)は、シリンジ(4012)の周りの部分に嵌まり、「カチッ」と音を立てる。これによって、シリンジ(4012)の突起(4050)が、回転リング(4464)の内表面に形成された溝(4472)に係合される。
着脱機構(4440)からシリンジ(4012)を取り外すには、シリンジ(4012)を約4分の1周回させる。シリンジ(4012)の回転によって、回転リング(4464)は矢印(4474)の方向に回る。回転リング(4464)が回ると、突起(4454)に圧力が加わり、可撓性リング(4450)は、内径が拡大して、引っ張られた状態になる。可撓性リング(4450)に十分な力が加えられると、可撓性リング(4450)からシリンジ(4012)が解放され、その際に「カチッ」と音を立てる。
【0170】
前記実施例では、可撓性リングは、単一部品から構成したものを示した。しかしながら、可撓性リングを複数の部品から構成することもでき、部品を互いに接続したり、着脱機構のハウジングに接続して分離した部品を無負荷状態及び引っ張られた状態(単一部品構造と同様)を採れるように構成することもできる。
2部品からなる「可撓性リング」の実施例を図120に示している。図示のように、シリンジインターフェイス/接続機構(4480)は、前板(4054)(図56及び図57参照)と同様の形状である前板(4482)を具備している。前板(4482)の後面には、可撓性リング(4486)に対応する大きさの凹み(4484)が形成されている。前板(4482)には、貫通孔(4488)が形成されている。また、切込み(4490)は、可撓性リング(4486)の突起(4492)に対応している。
【0171】
可撓性リング(4486)は、可撓性リング(4026)と同様の形状である。図示のように、可撓性リング(4486)は、2つの分離したアーチ状部材(4494)(4496)を有しており、これらは、各端部で継ぎ目(4498)(4500)に沿って共に接続されている。2つのバネ(4502)(4504)は、可撓性リング(4486)の各側面に配置され、一旦挿入されたシリンジ(4012)の周りで、可撓性リング(4486)を無負荷位置に向けて付勢している。
回転リング(4506)は、可撓性リング(4486)の後方に配置される。回転リング(4506)には貫通する孔(4508)が形成されており、該孔の内面には多数の溝(4510)が形成されている。回転リング(4506)は、(他の実施例のように)可撓性リング(4486)に直接接続はされていない。その代わりに、回転リング(4506)には、後板(4516)を通って後面から突出する2つの突起(4512)(4514)を具備している。他の実施例と同様に、回転リング(4506)は、後板(4516)の内面に形成された凹み(図示せず)に配置されている。
【0172】
半円状アーム(4518)(4520)は、後板(4516)の後方に配置される。各アームには、突起(4522)(4524)が形成されており、可撓性リング(4486)の突起(4492)に係合する。各アームも、夫々、回転リングの突起(4512)(4514)に係合する切込み(4526)(4528)を有している。
着脱機構(4480)の動作は、前記実施例とほぼ同様である。シリンジ(4012)は、可撓性リング(4486)を通って挿入され、シリンジ(4012)の隆起部(4044)が可撓性リング(4486)のセグメント(4494)(4496)の後端縁を通過するまで、可撓性リング(4486)の2つのセグメント(4494)(4496)を引っ張った状態で離れるように付勢しておく。隆起部(4044)が、可撓性リング(4486)を通過すると、スプリング(4502)(4504)は無負荷状態に戻り、セグメント(4494)(4496)を引っ張って、シリンジ(4012)と係合する。セグメント(4494)(4496)が無負荷状態になると、「カチッ」と音を立てる。
【0173】
シリンジ(4012)を着脱機構(4480)から取り外すには、シリンジ(4012)を約4分の1周回転させる。シリンジ(4012)は、回転する前は、突起(4050)が回転リング(4506)の内表面に形成された溝(4510)に係合している。回転リング(4506)を回転させると、アーム(4518)(4520)が、無負荷状態から引っ張られた状態となって外側に移動し、可撓性リング(4486)のセグメント(4494)(4496)を離間させるように突起(4492)に圧力を加える。シリンジを十分な距離回転させると、セグメント(4494)(4496)は、互いに十分に離れてシリンジ(4012)を解放し、望ましくは「カチッ」と音をたてる。
【0174】
図121及び図122は、本発明の開示に基づく着脱機構(4550)の更に異なる実施例を示している。本実施例では、可撓性リングに代えて、4つのセグメント(4552)(4554)(4556)(4558)が、接続機構(4550)を貫通する共通孔(4560)の周囲に配備されている。4つのセグメント(4552)-(4558)は、適当な機構によって付勢することもできる。例えば、セグメント(4552)-(4558)を、接続機構(4480)と同様の要領で、アームによって回転リングに接続することもできる。
【0175】
本発明はまた、操作を容易にするある種の「自動化された」即ち「自動」機構を有するインジェクター及びインジェクターシステムを提供することである。例えば、本発明のインジェクター及びインジェクターシステムは、1又は複数の次の機能、「自動前進(auto advance)」、「自動係合(auto engage)」、「自動充填(auto fill)」、「自動プライム(auto prime)」及び「自動後退(auto retract)」の機能を具備してもよい。これらの各機能については、付随する長所及び利点と共に、空シリンジ、プリロードされたシリンジ及び/又はプリフィルされたシリンジとの関連において、以下でより詳細に説明する。当該技術分野で知られているように、「空」のシリンジとは、注入処置のためにインジェクターに取り付けられるときに、液体が入っていないシリンジである。空シリンジには一般的に、2つの形態がある。「プランジャーが後方」にあるシリンジ(以下「プランジャー後方型シリンジ」という)と、「プランジャーが前方」にあるシリンジ(以下「プランジャー前方型シリンジ」という)である。プランジャー後方型シリンジは、初期状態にてプランジャーが後端即ち末端に配置されているシリンジである。プランジャー前方型シリンジは、初期状態にてプランジャーが前端即ち先端に配置されているシリンジである。「プリロードされた」シリンジ(以下「プリロードシリンジ」という)は、注入処置を行なう前に、空のシリンジを液体で満たしておき(液体は、例えば、手やインジェクターを用いて、シリンジの中に液体を吸引する)、後で注入処置にてインジェクターに用いられるまで保管される。「プリフィルされた」シリンジ(以下「プリフィルシリンジ」)とは、顧客に配達される前に予め液体が充填されたシリンジである。
【0176】
望ましい実施例では、本発明のインジェクター及びインジェクターシステムは、例えば、種類、サイズ、液体の内容(適用な場合)、及び、取り付けられるシリンジの構造を、自動的に識別するように構成されている。適当なセンサやエンコード装置については、上記及び米国特許第5,383,858号及びPCT公報第WO99/65548(これらについては引用をもって記載内容とする)で説明されており、インジェクターに用いられる種々のシリンジ(例えば、プリロードシリンジ又はプリフィルシリンジ)が識別される。これらの検出手法、または、当業者に当該技術分野で公知の適当な代替手法は、以下で説明する自動機構の実施に用いることもできる。
【0177】
「自動係合」機構は、シリンジがインジェクターに装着即ち取り付けられるとき、インジェクターが、駆動ピストンを自動的に前進させ、シリンジプランジャーに係合できるようにしたものである。望ましい実施例では、自動係合機構は、操作者を介入することなく行なわれる。この機構は、通常はプランジャーがシリンジ胴部の基端及び末端部以外の所定位置に配置されているプリロードシリンジ及びプリフィルシリンジ、及び、プランジャー前方型シリンジに特に有用である。プリフィルシリンジの場合、自動係合機構は、次のシリンジの準備(及びチュービングに関連する準備)、及び、次の注入を行なうために、自動的にインジェクターピストンとシリンジプランジャーを接続する。プランジャー前方型シリンジでは、自動係合機構は、ピストンとプランジャーを係合し、続いてプランジャーを後退させて、造影剤のような液体をシリンジ中に吸引する。
【0178】
「自動前進」機構は、自動係合機構に関連するものであり、自動係合機構の一種又は一部であると考えることもできる。自動前進機構では、シリンジをインジェクターに取り付けた後、インジェクターによって、プランジャー後方型シリンジのプランジャーを(インジェクターの駆動ピストンによって)、シリンジの先端に自動的に前進させることができる。この機構では、空のプランジャー後方型シリンジから空気を排出し、そして、シリンジプランジャーを、引き続いて後退させることにより、注射処置のため、造影剤のごとき流体をシリンジ中へ吸い入れる位置へ配置する。望ましい実施例では、インジェクターは、インジェクターへのシリンジの装着即ち取付けを識別し、操作者の介入なしで自動的にピストンを前進させて、プランジャーをシリンジの先端へ駆動する。もちろん、この機構では、シリンジからの液体の排出を防ぐために、一般的に、(プリロードシリンジやプリフィルシリンジと比べて)空シリンジだけが用いられる。
【0179】
上述のとおり、望ましい実施例では、本発明のインジェクター及びインジェクターシステムは、例えば、空シリンジとプリロードシリンジを自動的に識別するように構成している。プリロードシリンジは、空のシリンジに注入処置の前に液体を充填し保管されたものであり、さらに、操作者が、その使用や必要によって、注入処置の前に保管のために、液体を空のシリンジに予め充填したり、又はしないことがあるから、インジェクターが、空のプランジャー後方型シリンジかプリロードシリンジであるかを識別するのは困難である。
【0180】
この問題に対応するために可能な処置として、プランジャー後方型シリンジを、プランジャーの位置がシリンジの最大充填量よりも後方の位置にくるように組み立てることである。判るとおり、この配置にしておくことによって、プリロードシリンジは、(液体を充填した後の)プランジャーの位置が、シリンジの最大充填量と等しい又はそれよりも前方の位置にくることになる。使用の際、シリンジが、インジェクターに配置され、空シリンジとして識別されると、自動係合機構は、ピストンを前方に駆動して、シリンジプランジャーと係合させる。ピストンが、シリンジの最大充填量よりも後方位置でシリンジプランジャーと係合した場合には、インジェクターは、プランジャー後方型シリンジがインジェクターに取り付けられたことを識別し、自動前進機構は、シリンジの先端へプランジャーを駆動して、シリンジから空気を送出させ、シリンジ中に液体を吸引するための位置にプランジャーを配置させる。一方、ピストンが、シリンジの最大充填量と等しい又はそれよりも前方位置でシリンジプランジャーと係合した場合には、インジェクターは、プリロードシリンジがインジェクターに装着されたことを識別する。プリロードシリンジがインジェクターに装着されたことをインジェクターが認識したときに、自動前進機構を無効とすることもできるのは勿論である(即ち、ピストンによってシリンジの先端にプランジャーが前進することを防止し、予め充填された液体がシリンジから排出されることを防止する)。
【0181】
「自動充填」即ち「自動取込」機構によって、インジェクターは、(インジェクターピストンによって)シリンジプランジャーを自動的に後退させることができ、造影剤等の液体の設定量をシリンジに引き込む即ち吸引する。自動充填機構は、操作者の介入なしで行なうことが望ましく、シリンジに液体を充填している間、操作者は、他の仕事(例えば、スキャナーやインジェクターのプログラミング、スキャナーテーブルへの患者の配置、患者にカテーテルを通すなど)を行なうことができる。もちろん、この機構は、液体がすでに入れられているプリフィルシリンジやプリロードシリンジには必要ない。
【0182】
望ましい実施例において、自動充填機構はまた、「取込まれた空気を減じる」機構を含んでおり、液体吸引処置の間に、シリンジ中に吸引された空気の量が減じられる。例えば、自動充填機構によって吸引処置が行われている間、インジェクターピストンは、シリンジプランジャーを後退させ、シリンジ中に液体を吸引する。吸引流速が十分に大きい場合等には、空気が液体と一緒にシリンジの中に吸引されることがある。シリンジ中に吸引される空気量を減じるには、吸引処置の間に、閉じこめられた空気を減じる機構により、1又は複数回インジェクターピストンの動きを逆向きにする(即ち、インジェクターをわずかに前進させる)。充填操作の間にシリンジ中に吸引された空気量を減じることにより、シリンジ及び接続チューブから空気を送出するのに要する時間(即ち、システムの準備にかかる時間)を短くできるだけでなく、シリンジ中に形成される気泡の量と大きさを低減でき、不慮の空気注入の可能性を低くすることができる。
【0183】
「自動プライム」機構により、注入処置の前に、インジェクターは、自動的に液体通路(即ち、シリンジ及び接続されたチューブ)をプライム(prime)することができる。シリンジに用いられる接続チューブ中に入る液体の量は、インジェクターに予めプログラムされていることが望ましい。例えば、60'より低い圧力用の接続チューブ(「LPCT」)は、本出願の譲受人であるMedrad,Inc.,から提供されており、使い捨てシリンジに用いられ、約2.78mlの液体が入る。なお、操作者は、接続チューブに含まれる液体の量をインジェクターにマニュアルでプログラムすることもできる。
【0184】
自動プライム機構は、ある点に関しては、機能的に上述の自動充填機構に依存することは明らかとなるだろう。(自動充填機構によって)シリンジに液体を充填する場合、インジェクターは、注入処置のためにシリンジ中に吸入すべき操作者の所望する液体量に、接続チューブに対応する液体量を追加することによって、接続チューブの分を自動的に補正する。例えば、操作者が、注入処置のために、シリンジに150mlの充填を所望する場合には、自動充填機構は、自動的に2.78mlの液体(例えば、60'LPCTの場合)を追加することによって、接続チューブの液体量を補い、シリンジ中に吸引される総量を152.78mlとする。シリンジに液体が充填されると、自動プライム機構は、インジェクターピストンを、望ましくは操作者の指示なしで、シリンジ及び接続チューブの系から空気を押し出すのに必要な限度まで前進させる。一旦、自動プライム機能が実行されると、液体は、接続チューブの患者側の端部(即ち、カテーテルに接続されている端部)にまで存在することになる。
【0185】
自動プライム機構は、操作者の時間を節約し、廃棄される液体の量を減じることができることは理解されるべきである。接続チューブ内に含まれる液体を自動的に補うことによって、かなりの量の液体が、接続チューブの端部から送出される前に、ピストンの前進を止めるために、操作者が、接続チューブを通ってシリンジからの液体の進み具合を凝視する必要はなくなる。また、一般的なインジェクターの操作者の中には、シリンジ及びチューブの系のプライムに要する時間を短縮するために、ピストンを素早く前進させる者もいるので、操作者がピストンの前進を止める前に、接続チューブの端部から、かなりの量の液体が送出されることがある。かなりの量の造影剤が送出されると、必要な注入処置を行なうには、シリンジに再充填(及び、シリンジとチューブの系への実質的な再プライム)を行なって、十分な量の液体をシリンジに確実に入れておく必要があった。
【0186】
自動プライム機構は、インジェクターの吸引操作によって空シリンジに流体が満たされたものを用いることを予定しているけれども(即ち、プリフィルシリンジやプリロードシリンジではない)、自動プライム機構は、プリフィルシリンジやプリロードシリンジにも使用できる。
【0187】
「自動後退」機構とは、シリンジが、インジェクターから取り去られ即ち取り外された後に、インジェクターによって、インジェクターピストンが自動的に後退するようにしたものである。注入処置の最後には、インジェクターピストンとシリンジプランジャーは、通常、シリンジの先端に位置している。それ故、上述及び米国特許第5,383,858号及び米国特許第5,300,031号(これらは引用することをもって記載内容とする)に記載されているように、シリンジをインジェクターから取り外した後、インジェクターピストンは、インジェクターの前方から(又はインジェクターの前方に取り付られた圧力ジャケットの内で)、突出していることがある。特に、プランジャー後方型シリンジ、プリロードシリンジ及びプリフィルシリンジの場合、ピストンは、次の注入処置で、インジェクターに新たなシリンジを取り付けることができるように、通常、後退させておかなければならない。ピストンの後退に要する操作者の時間を節約するために、自動後退機構では、インジェクターからシリンジが取り去られたことをインジェクターが識別した後(例えば、注入処置の後に)、ピストンを自動的に後退させて、新たなシリンジを受け入れることのできる位置にインジェクターピストンを配置する。プランジャー前方型シリンジをインジェクターに用いた場合には、自動後退機構は、動作を停止して、不要な及び/又は余分なピストンの動きを防止する。自動後退機構は、操作者によってマニュアルで動作を停止させたり、インジェクターによって自動的に動作を停止させることもできる。例えば、プランジャー前方型シリンジがインジェクターに装着され、インジェクターに認識されたときには、インジェクターは、自動的に不作動設定(default setting)を開始し、操作者のオーバーライドが開始されるまで、又はシステムが、プリフィルシリンジ、プリロードシリンジ又はプランジャー後方型シリンジを検知するまで、次のシリンジのための自動後退機構の動作を停止させることができる。インジェクターが、プリフィルシリンジ又はプリロードシリンジを検知した場合には、システムは、導入されるプライム量を調節して、シリンジ中に残っている残留空気を補正することができる。例えば、プリフィルシリンジには、一般的に、約1.2mlの空気、即ち、「デッドスペース」が含まれており、60'LPCT(約2.78mlの液体を収容するスペースがある)に接続されたときに、インジェクターシステムは、シリンジ及び接続チューブシステムから約3.97mlをプライムする。
【0188】
操作者の要望に応じて、インジェクターの使用を容易にするために、上述の自動機構は、独立して又は他と共に用いることができることは理解されるべきである。例えば、上述の自動機構は、次の要領でプランジャー後方型シリンジと共に用いることができる。操作者が、プランジャー後方型シリンジをインジェクターに装着した後、自動前進機構は、シリンジの先端に向かってシリンジプランジャーを前進させる(即ち、シリンジから空気を排出し、シリンジに液体を吸引する位置にプランジャーを配置する)。自動充填機構は、次に、注入処置で、操作者の所望する量、望ましくは、接続チューブの液体量を補なえる量に基づいて、シリンジ中に所定量の液体を吸引する。自動プライム機構は、自動的にインジェクターピストン及びシリンジプランジャーを前進させ、シリンジ及び接続チューブの系から空気を除去する。引き続いて、注入処置が完了し、シリンジをインジェクターから取り去ると、自動後退機構は、インジェクターピストンを後退させ、プランジャー後方型シリンジ、プリロードシリンジ又はプリフィルシリンジを用いて、次の注入処置が行なえる位置にインジェクターを配置する。
【0189】
他の例として、自動機構は、次の要領で、プリフィルシリンジ又はプリロードシリンジに用いることができる。操作者が、プリフィルシリンジ又はプリロードシリンジをインジェクターに配置した後、自動係合機構は、シリンジ中にインジェクターピストンを前進させ、シリンジプランジャーに結合又は係合させる。自動準備機構は、次に、ピストンとプランジャーを前進させて空気を排出し、シリンジと接続チューブの系をプライムする。引き続いて、注入処置が完了し、シリンジをインジェクターから取り去ると、自動後退機構は、インジェクターピストンを後退させ、プランジャー後方型シリンジ、プリロードシリンジ又はプリフィルシリンジを用いて、次の注入処置が行なえる位置にインジェクターを配置する。
【0190】
さらなる他の例として、自動機構は、次の要領で、プランジャー前方型シリンジに用いることもできる。操作者が、プランジャー前方型シリンジをインジェクターに配置した後、自動係合機構は、インジェクターピストンをシリンジ中に前進させ、シリンジプランジャーに結合又は係合させる。自動充填機構は、次に、注入処置のための操作者の所望量を、望ましくは接続チューブの流体量だけ、補正した値を基準にして、シリンジの中に所定量の液体を吸引する。自動プライム機構は、自動的にインジェクターピストン及びシリンジプランジャーを前進させ、シリンジ及び接続チューブの系から空気を除去する。引き続いて、注入処置が完了し、シリンジをインジェクターから取り去ると、自動後退機構は、インジェクターピストンを後退させ(例えば、プランジャー前方型シリンジの自動後退機構の動作を停止するための不作動設定が、操作者によってオーバーライドされた場合)、プランジャー後方型シリンジ、プリロードシリンジ又はプリフィルシリンジを用いて次の注入処置が行なえる位置にインジェクターを配置する。新たなプランジャー前方型シリンジが、インジェクターに用いられた場合(及び、プランジャー前方型シリンジの自動後退機構の動作を停止するための不作動設定が、操作者によってオーバーライドされた場合)には、自動後退機構は操作されず、ピストンは次のシリンジのために突出した位置に放置される。
【0191】
本発明のインジェクター及び注入システムはまた、上述した1又は複数の自動機構に補足的な機構を追加したものを含めて、自動機構の有用性を高めたり、操作者を追加機能の実行から解放することができる。例えば、本発明のインジェクター及びインジェクターシステムには、自動充填機能中に、ボトルやバッグのような液体源を保持する付属装置を配備することができる。自動充填機能中に液体源を保持することによって、シリンジに充填を行っている間に、操作者が液体源を保持する必要がなくなり、操作者は自由になり、他の注入手順の準備活動をすることもできる。もちろん、液体源付属装置により、操作者が、自動充填機構から離れることができる利点もある。例えば、自動充填機構が、特別なインジェクターに利用される場合であっても、液体源付属装置は、操作者による充填操作の間、液体源を保持しておく役割をなす。
【0192】
さらに、本発明のインジェクター、シリンジ及びインジェクターシステムは、プライム機能(例えば、自動プライム又は操作者によるプライム)中に、接続チューブの患者側の端部を保持する付属装置を具備することもできる。接続チューブの患者側の端部を、望ましくは垂直方向に向けて患者側の端部から液体が滴らないように保持すると、接続チューブ付属装置によって、操作者は自由になり、注入処置の準備活動をすることができる。もちろん、その他の種々の注入操作(注入プロトコルのプログラミングや空気のチェックなど)は、種々の自動機能の間に導入することもできる。
【0193】
前述の説明及び添付の図面は、現時点での発明の望ましい実施例を示したものである。当業者であれば、開示された発明の範囲から離れることなく前述の開示から、種々の改変、付加及び設計変更をもちろん行うことができるであろう。本発明の範囲は、前述の説明よりも請求の範囲に示されるものである。請求の範囲と同等の目的及び範囲内にあるすべての変形、変更は、それらの範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
本発明の様々な実施例は、添付図面に関連して説明されている。
【図1】 本発明による注入装置の斜視図であって、インジェクターハウジング及びシリンジの組み立てを分解した状態で示している。
【図2】 図1に示したシリンジをインジェクターハウジングに連結した状態の拡大斜視図であって、漏出する流体がインジェクターハウジングへ流入するのを、シリンジの後端部に設けられたフランジが如何にして防止するかを示している。
【図3】 図1及び図2に示したシリンジの拡大斜視図であって、シリンジの前端部の構造を示している。
【図4】 本発明の他の実施例の斜視図であって、シリンジと圧力ジャケット付きインジェクターの組み合わせを分解した状態で示している。
【図5】 図4に示した実施例の別の斜視図であって、ピストンが図4に描かれた位置より前方に配置された状態を示している。
【図6】 図1及び図2に示したシリンジ及びハウジングの断面図であって、シリンジの後端部に取り付けられたタブによって、シリンジがインジェクターハウジングの前壁へ確実に連結されているのを示している。
【図7】 図6中の円VIIによって囲まれている構造の拡大断面図であって、シリンジがインジェクターハウジングの前壁へ係合することを今まで以上に詳しく示している。
【図8】 図7に示したタブの拡大斜視図であって、該タブは図1中に示されたシリンジの後端部に係合している。
【図9】 インジェクターの前壁と係合するためにシリンジの後端部に取り付けられたタブの別の実施例の拡大断面図であって、図7に描かれた構造と実質的に同じであることを示している。
【図10】 本発明によるシリンジのさらに別の実施例の拡大斜視図であって、インジェクターハウジングのインターフェイスにおいて形成されたレッジと係合するために、少なくとも1つのタブが、シリンジの基部に存在しているのを示している。
【図11】 図10に示したシリンジの拡大斜視図であって、少なくとも1つのタブが、シリンジの後端部(又は基部周辺)から突出しているのを示している。
【図12】 本発明の開示によるシリンジの他の実施例の拡大斜視図であって、インジェクターハウジングと係合するために、2個のタブが、シリンジの基部に存在しているのを示している。
【図13】 図12に示したシリンジの拡大斜視図であって、2個のタブが、シリンジの後端部に存在しているのを示している。
【図14】 本発明によるシリンジのさらに別の実施例の拡大斜視図であって、インジェクターハウジングと係合するために、2個以上のタブが、シリンジの基部に存在しているのを示している。
【図15】 図14に示したシリンジの拡大斜視図であって、複数のタブを有するシリンジの基端部を示している。
【図16】 図1及び図8に示したタブの配置構成に関する、他の実施例の部分拡大斜視図である。
【図17】 図16に示したタブの配置構成の線XVII-XVIIに沿う断面図である。
【図18】 図14及び図15に示したシリンジと、インジェクターハウジングの前壁の一部の断面図であって、シリンジの基部でタブによって確実に係合されるレッジを示し、且つレッジからタブを外す、往復移動するカラーを示している。
【図19】 図18に示した実施例の断面図であって、シリンジがインジェクターハウジングへ確実に係合するように、タブがレッジに係合しているのを示している。
【図20】 図18及び図19に示した実施例の断面図であって、インジェクターハウジングのレッジからタブを外すために、往復移動するカラーがタブと係合しているのを示している。
【図21】 図14及び図15に示したシリンジへ連結されたアダプター組立体の断面図である。
【図22】 図22に示したアダプター組立体に関する他の実施例の断面図であって、該アダプターはインジェクターハウジングと係合するためのタブ付開口を含んでいる。
【図23】 図22に示したアダプター及びシリンジの斜視図である。
【図24】 図21に示したアダプター及びシリンジの別の斜視図である。
【図25】 本発明の開示によるプランジャー及びピストンの断面図であって、装置の作動時に、プランジャー及びピストンが互いに引かれ合うようにさせる、電磁気メカニズムを示している。
【図26】 プランジャー及びピストンに関する別の実施例の部分断面図であって、装置の作動時に、プランジャー及びピストンが互いに着脱可能に引かれ合うようにさせる、電気機械メカニズムを示している。
【図27】 図26に示したピストン及びプランジャーの拡大斜視図であって、ピストンがプランジャーに連繋しているのを示している。
【図28】 図27に示したピストンとプランジャーとの組合せを、線XXVIII−XXVIIIに沿って切断した断面図であって、ピストンがプランジャーに係合するように延びた2つの突起を示している。
【図29】 図26乃至図28に示したピストンとプランジャーとの組合せの断面図であって、ピストンがプランジャーから外れることができるように後退された2つの突起を示している。
【図30】 本発明の開示によるプランジャーの拡大断面図であって、プランジャーにおける圧力感知デバイスの配置を描いている。
【図31】 図30に示したプランジャーの拡大斜視図であって、シリンジに含まれる流体(図示せず)からの圧力を受けているプランジャーを示している。
【図32】 本発明に関する他の実施例を示す側面図であって、圧力ジャケットの端部に係合するシリンジキャップにタブが追加されている。
【図33】 図7に示した装置に関する他の実施例の拡大断面図である。
【図34】 図33に示した装置に関する他の実施例の拡大断面図である。
【図35】 プランジャーとピストンとが互いに着脱可能に連結する装置に関する他の実施例の側面図である。
【図36】 プランジャーとピストンとが互いに着脱可能に連結する装置に関するさらに他の実施例の側面図である。
【図37】 図36に示した分離可能部材の端面図である。
【図38】 本発明の圧力ジャケットの実施例を示す破断透視図であって、圧力ジャケット内に配備された往復移動するカラーを示している。
【図39】 図38に示した圧力ジャケットの実施例を、線XXXIX−XXXIXに沿って切断した断面図である。
【図40】 図40Aは、本発明によるフロントローディング式シリンジのインターフェイス及びシリンジシステムに関する他の実施例の分解斜視図であり、
図40Bは、図40Aに示したシステムを取り付けた状態の斜視図であり、
図40Cは、図40Aに示したシリンジのインターフェイスが開いた状態の斜視図である。
【図41】 図41Aは、本発明によるフロントローディング式シリンジのインターフェイス及びシリンジシステムに関する他の実施例の分解斜視図であり、
図41Bは、図41Aに示したシステムが開いた状態の斜視図であり、
図41Cは、図41Aに示したシリンジのインターフェイスが開いた状態の正面斜視図である。
図41Dは、図41Aに示したシリンジのインターフェイスが開いた状態の背面斜視図である。
【図42】 図42Aは、図41A乃至図41Dに示したフロントローディング式シリンジのインターフェイス及びシリンジシステムに関する他の実施例を組み立てた状態の斜視図であり、
図42Bは、図42Aに示したシステムを取り外した状態の斜視図であり、
図42Cは、図42Aに示したシリンジのインターフェイスが閉じた状態の正面斜視図である。
図42Dは、図42Aに示したシリンジのインターフェイスが閉じた状態の背面斜視図である。
【図43】 図43Aは、図41A乃至図41Dに示したフロントローディング式シリンジのインターフェイス及びシリンジシステムに関する他の実施例の分解斜視図であり、
図43Bは、図43Aに示したシリンジのインターフェイスが閉じた状態の斜視図であり、
図43Cは、図43Aに示したシステムの第1取外し位置に於ける側面斜視図であり、
図43Dは、図43Aに示したシステムを取り付けた状態の斜視図であり、
図43Eは、図43Aに示したシステムの第2取外し位置に於ける斜視図であり、
図43Fは、図43Aに示したシステムを、シリンジの取外しのために、開いた状態にした斜視図であり、
図43Gは、図43Aに示したシステムと、シリンジのインターフェイスが開いた状態の分解斜視図であり、
図43Hは、図43Aに示したシリンジのインターフェイスが開いた状態の正面斜視図であり、
図43Iは、図43Aに示したシリンジのインターフェイスが開いた状態の背面斜視図である。
【図44】 図44Aは、図43A乃至図43Iに示したシリンジのインターフェイスに若干変更を加えたシリンジのインターフェイスを、インジェクターヘッドに組み入れた又は装着した状態で示した斜視図であり、
図44Bは、図44Aに示したシリンジのインターフェイス及びインジェクターヘッドが開いた状態の背面斜視図である。
【図45】 図45Aは、図43A乃至図43Iに示したシリンジのインターフェイスに若干変更を加えた第2シリンジインターフェイスを、インジェクターヘッドに組み入れた又は装着した状態で示した斜視図であり、
図45Bは、図45Aに示したシリンジのインターフェイス及びインジェクターヘッドが開いた状態の背面斜視図である。
【図46】 図46Aは、本発明によるフロントローディング式シリンジのインターフェイス及びシリンジシステムに関する、望ましい実施例の第1例の分解斜視図であり、
図46Bは、図46Aに示したシリンジのインターフェイスを取り付けた状態の斜視図であり、
図46Cは、図46Aに示したシステムを組み立てた状態の斜視図である。
図46Dは、図46Aに示したシステムを取り付けた状態の斜視図である。
【図47】 図47Aは、図46A乃至図46Dに示したフロントローディング式のシリンジのインターフェイス及びシリンジシステムに関する望ましい実施例の第2例の他の実施例を取り付けた状態の斜視図であり、
図47Bは、図47Aに示したシステムを取り外した状態の斜視図であり、
図47Cは、図47Aに示したシステムの分解斜視図であり、
図47Dは、図47Aに示したシリンジのインターフェイスの分解斜視図であり、
図47Eは、図47Aに示したシリンジのインターフェイスを部分的に組み立てて、背後から見た分解斜視図であり、
図47Fは、図47Aに示したシリンジのインターフェイスを背後から見た分解斜視図である。
【図48】 図48Aは、本発明によるフロントローディング式シリンジのインターフェイス及びシリンジシステムに関する、さらに他の実施例の分解斜視図であり、
図48Bは、図48Aに示したシステムを取り外した状態の斜視図であり、
図48Cは、図48Aに示したシステムを取り付けた状態の斜視図である。
【図49】 図49Aは、本発明のインジェクターピストン及びシリンジプランジャーに関する別の実施例を組み立てた状態の斜視図であって、
図49Bは、図49Aに示したピストン/プランジャーシステムの分解斜視図であり、
図49Cは、図49Bに示したピストン/プランジャーシステムの分解斜視図であって、プランジャーの基部はプランジャーカバーから分離され、ピストンに結合した状態であり、
図49Dは、図49Bに示したピストン/プランジャーシステムの分解斜視図であって、プランジャーはプランジャーの基部を含み、プランジャーカバーはピストンから分離された状態であり、
図49Eは、図49Aに示したピストン/プランジャーシステムが取り外された状態を背後から見た分解斜視図である。
【図50】 図50Aは、本発明のインジェクターピストン及びシリンジプランジャーに関する別の実施例の分解斜視図であり、
図50Bは、図50Aに示したプランジャーの基部及びピストンの拡大図であって、断面を部分的に示している。
【図51】 図51Aは、図50A及び図50Bに示したインジェクターピストン及びシリンジプランジャーに関する他の実施例の分解斜視図であり、
図51Bは、図51Aに示したピストン/プランジャーシステムの分解斜視図であって、プランジャーの基部はプランジャーカバーから分離され、ピストンに結合した状態であり、
図51Cは、図51Aに示したプランジャーの基部及びピストンを係合した状態の拡大図であって、断面を部分的に示している。
【図52】 図52Aは、本発明のインジェクターピストン及びシリンジプランジャーに関する、さらに別の実施例の分解斜視図であり、
図52Bは、図52Aに示したピストン/プランジャーシステムの分解斜視図であり、
図52Cは、図52Aに示したピストン/プランジャーシステムが取り外された状態を背後から見た分解斜視図である。
【図53】 図53Aは、図51A乃至図51C及び図52A乃至図52Cに示したインジェクターピストン及びシリンジプランジャーに関する、他の実施例の分解斜視図であり、
図53Bは、図53Aに示したピストン/プランジャーシステムが取り外された状態の拡大斜視図であり、
図53Cは、図53Aに示したピストン/プランジャーシステムの断面図であり、
図53Dは、図53Aに示したピストン/プランジャーシステムの分解斜視図である。
【図54】 図54Aは、現在のシリンジプランジャーの斜視図であり、
図54Bは、図54Aに示したプランジャーの分解斜視図であり、
図54Cは、本発明のシリンジプランジャーに関する一実施例の斜視図であり、
図54Dは、図54Cに示したプランジャーの分解斜視図であり、
図54Eは、本発明のシリンジプランジャーに関する、別の実施例の斜視図であり、
図54Fは、図54Eに示したシリンジプランジャーの分解斜視図であり、
図54Gは、本発明のシリンジプランジャーに関する、さらに別の実施例の斜視図である。
【図55】 本発明によるフロントローディング式シリンジインターフェイス及びシリンジシステムに関する望ましい実施例の第2例の側面概略図であって、シリンジをインジェクターハウジングへ連結するための着脱機構を示している。
【図56】 図55に示したシリンジインターフェイス及びシリンジシステムを正面から見た組立分解等角図である。
【図57】 図56に示したシリンジインターフェイス及びシリンジシステムを背面から見た組立分解等角図である。
【図58】 図55乃至図57に示したシリンジインターフェイス及びシリンジシステムの一部分を背面から見た組立分解等角図である。
【図59】 図55乃至図57に示したシリンジインターフェイス及びシリンジシステムの別の部分を背面から見た組立分解等角図であって、インターフェイス/着脱機構の可撓性リング及び回転リングの一部分の後部を詳細に示している。
【図60】 図55乃至図59に示したシリンジインターフェイス及びシリンジシステムの背面等角図であって、シリンジが着脱機構へ連結するのを詳細に示している。
【図61】 図59に示した本発明の一部分を斜め前から見た組立分解等角図であって、その回転リングの前部、及び可撓性リングの一部分を詳細に示している。
【図62】 本発明の望ましい実施例の第2例に関するシリンジの後部を正面から見た等角斜視図であって、それの隆起部及びフランジ構造を詳細に示している。
【図63】 図59に示したシリンジを背部から見た等角斜視図である。
【図64】 本発明の望ましい実施例の第2例に関する着脱機構の前面プレートを背面から見た等角斜視図である。
【図65】 図64に示した前面プレートを背面から見た等角斜視図である。
【図66】 本発明の望ましい実施例の第2例に関する着脱機構の可撓性リング要素を正面から見た等角斜視図であって、それの幾つかの側面を詳細に示している。
【図67】 図66に示した可撓性リングを背面から見た等角斜視図である。
【図68】 本発明の望ましい実施例の第2例に関する着脱機構の回転リング要素を正面から見た等角斜視図であって、それの幾つかの側面を詳細に示している。
【図69】 図68に示した回転リングを背面から見た等角斜視図である。
【図70】 本発明の着脱機構に関する望ましい実施例の第2例の背面プレートを正面から見た等角斜視図であって、それの幾つかの側面を詳細に示している。
【図71】 図70に示した背面プレートを背面から見た等角斜視図である。
【図72】 本発明の望ましい実施例の第2例に関するシリンジインターフェイス及びシリンジシステムを正面から見た等角斜視図である。
【図73】 図72に示したシリンジインターフェイス及びシリンジシステムを背面から見た等角斜視図である。
【図74】 本発明の望ましい実施例の第2例に関するシリンジインターフェイス/着脱機構の一部分であって、シリンジをシリンジインターフェイス/着脱機構へ挿入する前の状態を示す断面概略図である。
【図75】 図74に示したものと同じ要素を側面から見た断面概略図であって、シリンジはインターフェイス/着脱機構へ部分的に挿入されている。
【図76】 図74及び図75に示した本発明の望ましい実施例の第2例に関する同一な構成を側面から見た断面概略図であって、この図において、シリンジは、インターフェイス/着脱機構へ完全に挿入された状態で示されている。
【図77】 図76に示した本発明のシリンジ及び可撓性リング要素を端面からから見た断面概略図であって、可撓性リングによってシリンジが係合されているのを描いている。
【図78】 本発明の望ましい実施例の第2例に関するシリンジ及び可撓性リングを端面からから見た断面概略図であって、シリンジを1/4回転させた後、可撓性リングからシリンジが外れることを描いている。
【図79】 関連技術のシリンジの斜視図であって、造影剤がインジェクターハウジングへ流入するのを防止するための、シリンジ上のフランジの効果を示している。
【図80】 本発明のインジェクターピストン及びシリンジプランジャーインターフェイスシステムに関する望ましい実施例の第1例を、正面から見た等角斜視図である。
【図81】 図80に示したピストン/プランジャー組立体を背面から見た等角斜視図である。
【図82】 図80及び図81に示したピストン/プランジャー組立体の等角分解斜視図である。
【図83】 本発明のピストン/プランジャー組立体に関する望ましい実施例の第1例の前端部を、背面から見た等角分解斜視図である。
【図84】 図83に示したピストン/プランジャー組立体と同構造のものに関する等角分解図であって、図83に示した図と若干異なった角度からとったものである。
【図85】 図80乃至図82に示したピストン/プランジャー組立体のピストンの正面等角図である。
【図86】 図85に示したピストンの側面等角図である。
【図87】 図80乃至図82に示したピストン/プランジャー組立体のピストンスリーブの正面等角図である。
【図88】 図80乃至図82に示したピストン/プランジャー組立体のカラー要素の正面等角図である。
【図89】 図88に描いたカラーの別の等角図である。
【図90】 図88に描いたカラー要素の第3等角図である。
【図91】 本発明のピストン/プランジャー組立体に関する望ましい実施例の第1例のグリッパー拡げ部の端部を表した等角図である
【図92】 図91に描いたグリッパー拡げ部の第2等角図である。
【図93】 図91及び図92に描いたグリッパー拡げ部の第3等角図である。
【図94】 本発明のピストン/プランジャー組立体に関する望ましい実施例の第1例のグリッパーの1つを表した第1等角図である。
【図95】 図94に示した支持用リンググリッパーの第2等角図である。
【図96】 図94に示した支持用リンググリッパーの別の等角図である。
【図97】 本発明のピストン/プランジャー組立体に関する望ましい実施例の第1例のプランジャーキャップ要素を表した第1等角図である。
【図98】 図97に示したプランジャーキャップの第2等角図である。
【図99】 図97及び図98に示したプランジャーキャップの別の等角図である。
【図100】 図97乃至図99に示したプランジャーキャップ要素の第4等角図である。
【図101】 本発明のピストン/プランジャー組立体に関する望ましい実施例の第1例のゴムカバー支持用リング要素を表した第1等角図である。
【図102】 図101に示したゴムカバー支持用リング要素の第2等角図である。
【図103】 図101及び図102に示したゴムカバー支持用リング要素の第3等角図である。
【図104】 図101乃至図103に示したゴムカバー支持用リング要素の第4等角図である。
【図105】 本発明のピストン/プランジャー組立体に関する望ましい実施例の第1例のプランジャー用ゴムカバーを示す側面等角図である。
【図106】 図105に示したゴムカバーの第2等角図である。
【図107】 本発明のピストン/プランジャー組立体に関する望ましい実施例の第1例の一部分を示す側面概略図であって、該組立体のピストン、グリッパーエキスパンダー、支持用リンググリッパー及びプランジャーキャップの相互関係を示し、且つピストンの停止時又はシリンジの前端部へ向かって移動するときのこれらの要素の関係を示している。
【図108】 図107に示したピストン/プランジャー組立体の一部分の側面概略図であって、この図においては、ピストンがシリンジの後端部へ向かって移動/後退するときの、ピストン、グリッパーエキスパンダー、支持用リンググリッパー及びプランジャーキャップの相互関係を示している。
【図109】 ピストン/プランジャー組立体及びシリンジの一部分の側面概略図であって、ピストンがシリンジの後端部へ向かって移動/後退して、支持用リンググリッパーがゴムカバー支持用リングへ係合するときの、シリンジ、ゴムカバー、支持用リンググリッパー及びゴムカバー支持用リングの相互関係を示している。
【図110】 本発明のプランジャーとともに使用するためのゴムカバーに関する別の実施例の等角分解図である。
【図111】 図110に示したゴムカバーの側面図である。
【図112】 図110に示したゴムカバーの上面図である。
【図113】 図110に示したゴムカバーの断面図である。
【図114】 本発明のシリンジインターフェイス/着脱機構の別の実施例に関する等角分解図である。
【図115】 本発明のシリンジインターフェイス/着脱機構の別の実施例に関する背面概略図である。
【図116】 本発明によるシリンジ望ましい実施例の第2例の端部に関する断面図である。
【図117】 図116に示したシリンジに関する別の実施例の断面図である。
【図118】 本発明によるシリンジ望ましい実施例の第2例について、回転リングへ設けられる溝に関する3つの実施例を表す概略図である。
【図119】 本発明の開示によるシリンジインターフェイス/着脱機構の別の実施例に関する等角分解図である。
【図120】 本発明の開示によるシリンジインターフェイス/着脱機構のさらに別の実施例に関する等角分解図である。
【図121】 本発明の開示によるシリンジインターフェイス/着脱機構のさらに別の実施例に関する等角分解図である。
【図122】 図121に示したシリンジインターフェイス/着脱機構の側面図である。
Claims (17)
- シリンジ保持機構(4010)を有するインジェクター(10)に用いられるシリンジ(12, 4012)であって、
後端部(4022)及び前端部(4034)を有する胴部(32, 4030)と、
胴部の中に移動可能に配備されたプランジャー(38)と、
胴部に関連して設けられ、胴部後端部周囲の少なくとも一部に配置した傾斜面(4046)を含み、インジェクターのシリンジ保持機構に取外し可能に係合できるように取り付けられている少なくとも1つのアタッチメント部材(4044)と、
を具えているシリンジに於て、
胴部(32,4030)に関連して突起(4050)を設け、該突起(4050)は、シリンジ保持機構(4010)中の対応する回転リングに形成された溝(4052)と係合可能であって、シリンジの回転運動によって、インジェクターのシリンジ保持機構(4010)とシリンジのアタッチメント部材(4044)との係合を取り外すシリンジ。 - 前記少なくとも1つのアタッチメント部材(4044)は、胴部上に配置された環状の突条を具えている、請求項1のシリンジ。
- 環状の突条は、傾斜部(4046)及び肩部(4048)を具えている請求項2のシリンジ。
- 突起(4050)は、胴部に関連して1又は2以上設けられている、請求項1〜3の何れかに規定したシリンジ。
- 胴部に関連してフランジ(4042)がさらに設けられており、該フランジは、シリンジがインジェクターと取外し可能に係合しているときに、インジェクターの対応する表面に係合するように構成されている、上記請求項1〜4の何れかのシリンジ。
- フランジ(4042)は、流体がインジェクターの内部へ進入するのを殆ど防ぐ様に構成されている、請求項5のシリンジ。
- 前記少なくとも1つのアタッチメント部材(4044)は、インジェクターの軸方向に移動して、インジェクターに取外し可能に係合できる、上記請求項1〜6の何れかのシリンジ。
- 前記少なくとも1つのアタッチメント部材(4044)は、胴部の後端部に関連して設けられている、上記請求項1〜7の何れかのシリンジ。
- 前記少なくとも1つのアタッチメント部材(4044)は、胴部の前端部に関連して設けられている、上記請求項1〜8の何れかのシリンジ。
- シリンジ情報をインジェクターへ提供できるように機能するエンコード化部材をさらに具えている、上記請求項1〜9の何れかのシリンジ。
- 突起(4050)は、胴部の後端部(4022)と少なくとも1つのアタッチメント部材(4044)との間の位置で、胴部に関連して設けられている、請求項1のシリンジ。
- フランジ(4042)は、前記少なくとも1つのアタッチメント部材(4044)と胴部の前端部(4034)との間の位置で、胴部に関連して設けられている、請求項5のシリンジ。
- 前記少なくとも1つのアタッチメント部材(4044)は、フランジ(4042)と突起(4050)との間の位置で、胴部に関連して設けられている、請求項5のシリンジ。
- 請求項1〜13の何れかのシリンジに使用するためのインジェクター。
- 少なくとも1つのアタッチメント部材(4044)は、肩部(4048)を含んでいる、請求項1のシリンジ。
- 肩部(4048)は、胴部(32,4030)の外表面に略垂直である、請求項15のシリンジ。
- 傾斜面(4046)は、肩部から離れた位置で終わっている、請求項15のシリンジ。
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