JP4462534B2 - 肝臓組織生検器具 - Google Patents

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Description

本発明は、急性肝不全などの症例に対して、肝臓組織の一部を採取して検査を行うための肝臓組織生検器具に関する。
肝臓の一部を採取して、その組織や細胞の様子を検査するための肝臓の生検(以下、肝生検)は、慢性肝炎や肝硬変の確定診断の目的で広く行われる検査手技であるが、より重症で、肝炎ウイルスあるいは薬剤等による劇症肝炎に由来するものが多い、急性肝不全などにおいても、その肝臓組織の状態を把握して、治療などへの判断とするためこの肝生検が必要となっている。
従来の肝生検は、局所麻酔下に超音波画像などを指標とし、経皮的に170mm程度の生検針を穿刺し、胸郭または腹壁を貫通させて肝臓内部まで針先を到達させ、該生検針により所望部位の検査用の標本を採取するもので、その生検針の代表的な形態として一つには、例えば、先端部に組織採取のための切断刃が形成された外針と、該外針に摺動自在に挿入され、内部に組織を収納採取するための切り欠け部(スペースメンノッチ)を有した内針、及び前記外針及び内針に各々接続されたハブにより構成し、ハブの相互の往復動作により、内針は外針の先端開口部から進出後退する構造となっており、内針を外針に収納した状態で、経皮的に所望臓器直前まで穿刺したのち、内針を突出させると切り欠け部に組織が収納され、この状態で外針を押し出すことにより該外針の切断刃により組織を押し切り採取するようなカットタイプの生検針がある。(特許文献1参照)
また、もう一つの代表的な生検針として、例えば、シリンダーの先端に固定された外径を先端側より段階的に太くした管状の外針と、プランジャーの先端に固定されて該プランジャーの前記シリンダー内の移動に基づいて前記外針の中を移動する内針とを備え、前記外針と前記内針の相対的位置関係によって前記シリンダー内に形成される吸引空間に密封状態(内針が外針の細径部に位置し、外針の内腔に内針が密着している吸引初期段階の状態)と非密封状態(内針が外針の太径部に位置し、外針の内腔に内針が密着していない吸引後期段階の状態)を提供する生検針で、経皮的に所望組織直前まで針管を挿入し、プランジャーを引き、シリンダー内の陰圧を針先に生じさせた状態で、針を前後させて吸引圧により組織を採取するような吸引生検針がある。(特許文献2参照)
特公昭47−8913号公報 特公平1−54058号公報
しかし、経皮的に肝生検を行う場合、超音波画像下に穿刺経路を定めているとはいえ、患者の呼吸などによる臓器の位置ずれや、不意の体動による穿刺経路のぶれなどにより発生する、生検針の刃先による肺など他の組織への接触や穿刺の可能性を完全に排除することはできず、また、穿刺による体内での内出血の確認も確実とはいえないことから、術後に、感染や腹腔内出血などの重篤な合併症をきたすことがある。
また、本発明が好適となる急性肝不全などの重症例においては、腹水貯留や出血傾向を示す高度肝機能低下例も多く、これらの症例では始めから前記リスクのある経皮的肝生検の実施が困難である場合が多々あった。
そこで、本発明は、前記したような重篤な合併症を来すことが少なく、高度肝障害例であっても安全な肝生検が可能な手段として、従来の経皮的ではなく経頸静脈的アプローチにより該肝生検を行うための最適な器具を提供することを課題とした。
本発明の肝臓組織生検器具は、頸部右内頸静脈より挿入して、右肝静脈を経由して肝臓に到達させ、肝生検を行うための器具であって、先端部位を湾曲形状に癖付けした長軸の管状体、及び、該管状体の基端部に設ける逆流防止手段を備えたガイド基よりなるガイドチューブと、前記ガイドチューブの内腔に摺動可能に挿入される、先端に組織を採取するための刃面を備えたステンレスパイプよりなる外針と、該外針の内腔と隙間を有する外径であって、外針に摺動自在に挿入される先端部に刃先を備えたステンレス棒状体の内針と、前記外針の基端部に設けるシリンジ、及び、前記内針の基端部に設けるプランジャーでなる吸引手段よりなる吸引生検針と、前記ガイド基より分岐して設けられ、端部に逆流防止手段を備えた造影剤注入用チューブより構成する。
また、前記手段と別の吸引生検針の構成として、先端に組織を採取するための切断刃を備え、先端側が所定の長さ減径されたステンレスパイプよりなる外針と、前記外針の減径部の内腔に密着される外径であって、該外針に摺動自在に挿入される先端部に刃先を備えたステンレス棒状体の内針と、該外針及び内針の基端部に設ける吸引手段として、外針の基端部にはシリンジを、内針の基端部にはプランジャーを備えて構成し、外針及びシリンジの内部に内針及びプランジャーを挿入して一体化したとき、プランジャーがシリンジの最先端に位置する状態では、内針の先端は外針の先端より突出した位置にあり、プランジャーをいっぱいに引いた状態では、内針の先端は外針の減径部より僅かに後退した非減径部に位置するように形成する。
一方、前記ガイドチューブは、基端部に外筒基を備えた可撓性樹脂よりなる外筒と、前記外筒の内腔に挿入され、基端部に前記吸引生検針の針管が挿通可能な逆流防止弁と造影剤注入チューブを接続する分岐部を備えた内筒基を有する金属あるいは硬性樹脂のパイプよりなる内筒より構成し、外筒内腔に内筒を挿着し、前記外筒基の後端と内筒の先端を接続して一体化したとき、内筒の先端と外筒の先端がほぼ同じ長さとなるように形成する。
また、好ましくは、前記ガイドチューブはX線不透過な素材か、X線不透過な造影剤を含む素材により形成する。
更に本器具は、経頸静脈的な手技に適用して、人体頸部から肝臓までの解剖学的な長さに適合して、前記ガイドチューブの有効長は、400mm以上、700mm以下、吸引生検針の有効長は、500mm以上、800mm以下とする。尚、有効長とは、基部等を除く、チューブ及び針管のみの人体に挿入可能な長さのことを示す。
本構成の肝臓組織生検器具によれば、頸部右内頸静脈より経頸静脈的にガイドチューブを刺入し、肝臓内の右肝静脈までガイドチューブを誘導挿管し、造影剤注入チューブより造影剤を注入し肝静脈内での該ガイドチューブの正確な位置を確認しながら所望組織に近づけ、該ガイドチューブのガイド基後端部の逆流防止手段から吸引生検針をガイドチューブ内腔に沿って挿入して、肝臓の所望組織の部位で針先端を突出させて穿刺、吸引手段により吸引して目的組織を採取するといった手技により肝生検が達成できる。
これにより経皮的な生検で問題となった他臓器への針先の接触や穿刺といった問題を回避することができ、また、出血に関しても、穿刺が頸静脈を通しての肝臓内部だけに限定されるため、頸部頸静脈の穿刺部の止血処理のみを注意すれば体腔内部での内出血を心配する必要がない。
この作用により、生検による感染症や内出血といった合併症の発生を少なくすることができ、また、高度肝障害例であっても適用可能とすることができる、安全で禁忌の少ない経頸静脈的肝生検の手技に最適な生検器具を提供することができる。
また、ガイドチューブにX線不透過な材質を用いると、体内での該ガイドチューブの位置確認を容易にすることができる。
また、前記手段の具体的な構成のガイドチューブによれば、該ガイドチューブの先端部位が湾曲していることにより、大静脈から肝静脈への分岐部で、該ガイドチューブの右肝静脈側への誘導を容易にすることができ、管状体を可撓性樹脂とステンレスパイプの2重管としたことにより、血管に接触する外筒は柔軟な樹脂のため血管壁を傷つけることがなくスムーズな挿入が可能で、吸引生検針の通路となる内筒は硬質な金属パイプのため針管の挿入時に針先による引っかかりや外筒の突き破りを防止することができると共に、適度なコシがあるため、血管内への挿入がしやすいといった作用を両立することができる。
更には、ガイド基に吸引生検針の針管が挿通可能な逆流防止弁を設けたことにより、ガイドチューブの血管挿入時には血液の逆流を防止し、吸引生検針挿入時にはそのままは針管を挿入することを可能にしている。
一方、前記具体的な構成の吸引生検針によれば、あらかじめ外針及び内針に吸引手段を設けていることからワンタッチで吸引生検操作を行うことが可能で、外針の内腔と内針とを密着せずに隙間を設けていることにより、プランジャーを引くことで生じる陰圧が隙間を通して針先に伝わり組織を吸引することができる。尚、経皮的な穿刺においては、この内外針に隙間があることは、穿刺性の悪化を招き、組織への悪影響につながる問題となるが、本手技においては、生検針は穿刺部直前まで前記ガイドチューブ内に挿入されているため大きな問題とはならない。
更に、外針に減径パイプを用い、かつ、内外針の先端位置の関係を前記した、プランジャーがシリンジの最先端にあるときは、内針の先端は外針の先端より突出した位置にあり、プランジャーをいっぱいに引いた状態では、内針の先端は外針の減径部より僅かに後退した非減径部に位置するようにした吸引生検針を用いると、前記作用に加え、プランジャーの引き始めの吸引初期では針先に吸引力が伝わらず組織は採取されず、いっぱいに引いた段階において外針の内面と内針との間に隙間が生じ、始めてシリンジ内の陰圧が針先に伝わり、強い吸引力が一気に発生する構成となっているため、吸引初期の吸引力が弱い段階で組織が針先に詰まり目詰まりを生じるなどの不都合が生じることなく、一層安定した確実な組織採取を期待することができる。
また、生検針を吸引生検針としたことで、カットタイプの生検針に比較し肝臓組織や採取組織に与えるダメージを少なく抑えるこが可能となり、更に、生検針を湾曲させて使用することを考慮すると、カットタイプでは内外針の摺動性が悪くなることで生検しづらいことが予想されることから、吸引生検針を選択したことにより一層安全で安定した生検器具とすることができる。
以上、前記した作用、効果、及びガイドチューブ及び吸引生検針を人体頸部から肝臓までの解剖学的な長さに適合した前記寸法に形成することにより、経頸静脈的肝臓生検に最適な肝臓組織生検器具を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態の一例につき図面を参考にしながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態を示す経頸静脈的肝臓組織生検器具の全体の構成図を示し、Aがガイドチューブ及び造影剤注入用チューブ、Bが吸引生検針を示している。
ガイドチューブ1は、経頸静脈的に肝臓まで組織採取のための生検針を挿入するのに先立ち、該生検針を血管内へ安全、確実に目的部位まで誘導するために、その通路にガイドとして挿入される誘導管で、外筒チューブ111と該外筒チューブ111の基端部に接続される筒基112よりなる筒11(図2参照)、及び前記外筒チューブ111の内腔に挿着される内筒管121と内筒管の基端部に接続される内筒基122よりなる内筒12(図2参照)より基本構成され、前記内筒基122の後端部には、吸引生検針3の挿入部であり、かつ、人体挿入時に血液の逆流を防止するための逆止弁13を内部に保持している逆止弁キャップ124と、該内筒基122の内腔を分岐させた、後記する造影剤注入用チューブ2の端部23を接続するチューブ取り付け部125(図2参照)を備えている。また、外筒の内腔に内筒を挿着して一体化すると、外筒チューブ111の先端と内筒管121の先端は一致するか、わずかに内筒管121の先端が突出する長さとし、先端部は血管内に挿入していくさいに大静脈から肝静脈への分岐部で容易に右肝静脈が選択できるように、先端部の適当な長さを湾曲形状に癖付けした湾曲部115を設けて構成している。
造影剤注入用チューブ2は、前記ガイドチューブ1が肝静脈内に到達した後、該ガイドチューブ1の正確な位置を把握するため、X線により血管の状況を映し出すための造影剤を血管内に注入するチューブで、前記ガイドチューブ1に設けたチューブ取り付け部125に一方端部23を接続したチューブ21と、該チューブ21の他端部に設けるチューブ基22及び該チューブ基22に接続される逆流防止手段とした。尚、本例においては、逆流防止手段として、汎用の二方(あるいは三方)活栓24を用い、ロックリング25で前記チューブ基22と接続して構成した。
吸引生検針3は、前記ガイドチューブ1の内腔をガイドとして、先端部を肝静脈まで挿入して、肝臓の目的部位の組織を穿刺、吸引して組織採取するための生検針で、先端に刃面311を備えた外針31と、先端に刃先341を備え、前記外針31の内腔と隙間37を有して摺動自在に挿入される内針34、及び吸引手段となる、前記外針31と外針基32を介して接続されるシリンジ33と、該シリンジ33内部に挿着され前記内針34と接続されるプランジャー35より基本構成され、加えて、前記外針基32とシリンジ33の接続を確実にするためシリンジ33先端にはロックリング331を設け、また、プランジャー35にはシリンジ33の内面と確実に密着させるためのゴム弾性を有するガスケット36が設けられる。
図2は、本発明の実施の形態のガイドチューブの構成図で、Aが外筒、Bが内筒を示している。
外筒11は前記したとおり外筒チューブ111と外筒基112より構成されており、外筒チューブ111は、血管内に挿入することを考慮して血液との滑りがよく安全な可撓性樹脂から選択されるが、本例においては、挿入時のX線に対する視認性も考慮し、造影剤(硫酸バリウム、酸化ビスマス、タングステン、酸化タングステンのような金属または金属酸化物等)を含有したフッ素系樹脂により形成した。また、長さは、人体頸部より肝臓までの解剖学的な距離を考慮して400mm以上、700mm以下に設定されるが、本例においては一般的な大人の体型を考慮して550mmとした。また、先端部114は血管内に挿入し易いようにテーパー状に形成し、前記したとおり先端部位の適当位置を湾曲形状に癖付けした湾曲部115を設けて形成した。
内筒12は、内筒管121と内筒管基122、及び内部に逆止弁13を保持する逆止弁キャップ124より構成しており、内筒管121は、ステンレスパイプよりなり、長さは前記外筒11に挿着されたさい先端部126が同じか、あるいは僅かに突出する長さに形成し、先端部は挿入血管内壁を傷つけないように面取りして、前記したとおり先端部位の適当位置を湾曲形状に癖付けした湾曲部127を設けて形成している。また、内筒基122は後端部近傍で分岐して側方側を前記造影剤注入チューブ2のチューブ取り付け部125とし、後端部は逆止弁キャップ124の接続部としている。逆止弁キャップ124は内部に配置する逆止弁13を保持するキャップで、該逆止弁13を装着して前記内筒基122の後端部とネジ留めにより接続され、端部は吸引生検針3の挿入部として逆止弁13の中心部を露出させるように開口している。
逆止弁13は前記内筒基122の後端部と逆止弁キャップ124に挟持されてなる、円形の弾性ゴム(本例においてはシリコンゴム)により形成され、中心部に、血管内に挿入したさいに血液の逆流の心配のない程度の、吸引生検針3挿入のための小さな切れ込みを備えて構成される。
以上の、外筒11及び内筒12を、外筒11内腔に内筒12を挿入し、外筒基112の後端部113のメステーパー部と内筒基122の先端部123のオステーパーで嵌合すると共にロックし一体化させガイドチューブ1として構成している。
図3は本発明の吸引生検針の針管先端部分の拡大図を示している。吸引生検針3の外針31の先端は組織採取に好適となるように斜め切断した後切断面を面取りして形成された刃面311とし、内針34の先端は穿刺性を考慮して鋭利な円錐状の刃先341として、内針34の刃先341に外針の先端がかからないように内針34を突出して形成される。また、内針34は、外針31の内面と隙間37を有して挿着されており、該隙間が、吸引生検のさいにシリンジ33内の陰圧を針先に伝えるための通路となっている。尚、本例においては、外針31の内径0.9mmに対し、内針の外径を0.7mmに設定した。
図4は、本発明の吸引生検針の構成図で、Aが外針及びシリンジ、Bが内針及びプランジャーを示している。
外針31は、前記したように先端に刃面311を形成したステンレスパイプよりなり、長さは、人体頸部より肝臓までの解剖学的な距離を考慮して500mm以上、800mm以下となるが、前記ガイドチューブ1に挿着したさい、該ガイドチューブ先端より50mmから100mm程度突出する長さに設定され、本例においては、一般的な大人の体型を考慮して650mmとし、前記ガイドチューブ1の先端より最大100mm突出可能に形成した。また、外針31の基端部にはメステーパーが形成された内針基32が設けられ、シリンジ33の先端部となるオステーパーが形成される筒先(図面では見えない)と接続すると共にロックリング331により固定され分離自在に接続される。また、本例のシリンジ33は、前記したように先端部には筒先を囲繞してロックリング331を、後端部には、吸引操作のさいに第一指を掛けシリンジ33を押えるためのシリンジキャップ333を設け、更に、該シリンジ33の中途部より後半部の軸対称の位置に、後記するプランジャー35の把持部351の軸352を突出、摺動させるための切り欠け部334(図面では側面に表れる)を、また該切り欠け部334の最後部にはプランジャー35の後退を抑止すると共に一時固定可能な嵌合部332(図面では側面に表れる)を設けて構成している。
内針34は、前記したように先端に刃先341を形成したステンレス棒状体よりなり、前記外針31内腔に挿着されたさいに、外針31より刃先341部が突出する長さに形成され、基端部でガスケット36を取り付けたプランジャー35に接続されている。また、本例のプランジャー35は、前記したとおり先端部にシリンジ33の内面に密着して摺動するガスケット36を被覆して設け、後端部には前記シリンジ33に挿着したさい、該シリンジ33の切り欠け部334より突出して、吸引操作のさいに第二指及び第三指を掛けて吸引操作する部位となる把持部351及び両翼となる該把持部351を繋ぐ軸352を設けて構成している。
以上の、外針31及びシリンジ33内に、内針34及びプランジャー35を装着し一体化させ吸引生検針として構成した。
ここで、本例の吸引生検針の吸引操作に付き、前記内容をまとめて簡単に説明すると、プランジャー35のガスケット36がシリンジ33の最先端部にある状態から、第二指及び第三指をプランジャーの把持部351に掛け、第一指でシリンジのシリンジキャップ333を押さえ、把持部の軸352をシリンジの切り欠け部334に沿って、該切り欠け部334の嵌合部332まで一気にプランジャー35を後退させ、前記把持部の軸352を前記嵌合部332に嵌合して固定すると、シリンジ33内が吸引真空状態となる。尚、シリンジ内の陰圧を解除するには、シリンジ33の先端に設けたロックリング331を緩め、外針基32とシリンジ33の筒先とに隙間を設け空気の流通を許容すればよい。
図5は、吸引生検針の別の形態の外針及び内針の先端部分の吸引操作前後の位置関係を示し、Aが吸引前、Bが吸引後の状態を示している。
本例の吸引生検針の内外針は、外針31は絞り部312で先端側が減径されており、内針34の外径は、外針31の減径部314の内腔に摺動可能に密着される径とし、非減径部315においては、該外針31の内面と内針34は隙間を有して挿着され構成されている。
吸引前(プランジャー35のガスケット36がシリンジ33の最先端部にあるとき)は、前記したとおり、内針34の先端部341は外針31の先端部311より突出した状態となっており、吸引後(プランジャー35を一杯に後退しシリンジ33の嵌合部332に固定されたとき)は、内針34の先端部341は、絞り部312より僅かに後退した位置、即ち、外針31の減径部314を離れ、外針31の内面との間に隙間のある非減径部315に入った部位に位置している。よって、外針31の減径部314の長さはプランジャー35の摺動距離よりも5mm程度短く設定される。
これにより、前述されたように吸引前半の陰圧の弱い段階での組織の入り込みによる目詰まりを防止し、吸引後期に一気にシリンジ内の高い陰圧が針先に伝わる構成となっている。
以下、本発明の肝臓組織生検器具を用いての経頸静脈的肝生検の方法を説明する。尚、図6、図7は本説明の中での、図6は、肝静脈へのガイドチューブ挿入段階、図7は、吸引生検針挿着後の目的物穿刺段階を示している。
1.公知の穿刺針で右内頸静脈4を穿刺し、穿刺針の内腔に公知のガイドワイヤーを挿入し大静脈5内を進め、穿刺針を抜去する。
2.ガイドワイヤーに公知の先端を湾曲させたカテーテルを被せ挿入していき、肝静脈の分岐部で右肝静脈6を選択し、更に該右肝静脈内に進めておき、該カテーテルをガイドとしガイドワイヤーを右肝静脈6内に挿入し、挿入後カテーテルは抜去する。
3.ガイドワイヤーにガイドチューブ1を被せて右内頸静脈4の刺入部9(穿刺針の穿刺部)から右肝静脈6まで挿入し、挿入後にガイドワイヤーを抜去する。(図6参照)
4.造影剤注入チューブ2より造影剤を注入して、ガイドチューブ1の右肝静脈6内での正確な位置を把握して肝臓7の目的部8に先端部を近づける。
5.吸引生検針3をガイドチューブ1の逆止弁13から挿入し、該ガイドチューブ1内腔に沿って先端部まで進める。
6.吸引生検針3を更に進め、ガイドチューブ1の先端より突出させ肝臓7の目的部8に穿刺する。(図7参照)
7.前記吸引生検針3の操作で説明したとおり、プランジャーを一気に引き吸引操作を行うと同時に、吸引生検針3を数回前後に往復運動させ組織を採取する。
8.組織採取後、前記したように吸引生検針3のロックリングを緩めて陰圧を解除した後、吸引生検針3及びガイドチューブ1を抜去し、穿刺部の止血を行い、手技を終了する。
本発明の実施の形態を示す全体構成図 本発明の実施の形態のガイドチューブ(A外筒、B内筒)を示す構成図 本発明の実施の形態の吸引生検針の先端部分を示す拡大図 本発明の実施の形態の吸引生検針(A外針、B内針)を示す構成図 本発明の別の実施の形態の吸引生検針の外針及び内針の位置関係を示す説明図 本発明の使用方法を説明する模式図(ガイドチューブ挿入段階) 本発明の使用方法を説明する模式図(吸引生検針挿着段階)
符号の説明
1. ガイドチューブ
11. 外筒
111.外筒チューブ
112.外筒基
115.外筒湾曲部
12. 内筒
121.内筒管
122.内筒基
124.逆止弁キャップ
125.チューブ取り付け部
127.内筒湾曲部
13. 逆止弁
2. 造影剤注入チューブ
21. チューブ
22. チューブ基
24. 活栓
25. ロックリング
3. 吸引生検針
31. 外針
311.刃面
312.絞り部
314.減径部
315.非減径部
32. 外針基
33. シリンジ
331.ロックリング
34. 内針
341.刃先
35. プランジャー
36. ガスケット
37. 隙間
4. 右内頸静脈
5. 大静脈
6. 右肝静脈
7. 肝臓
8. 目的部
9. 刺入部

Claims (5)

  1. 頸部頸静脈より挿入し、肝静脈を経由して先端を肝臓に到達させ、肝臓組織を採取するための生検器具であって、
    先端部位を湾曲形状に癖付けし、基端部に逆流防止手段を設けたガイド基を備えた長軸のガイドチューブと、
    前記ガイドチューブのガイド基より分岐して設けられ、端部に逆流防止手段を備えた造影剤注入用チューブと、
    前記ガイドチューブの内腔に摺動可能かつ先端部より突出可能に挿入される、先端に組織を採取するための刃面を備えたステンレスパイプよりなる外針と、該外針の内腔と隙間を有する外径であって、外針に摺動自在に挿入される先端部に刃先を備えたステンレス棒状体の内針と、前記外針の基端部に設けるシリンジ、及び、前記内針の基端部に設けるプランジャーよりなる吸引手段からなる吸引生検針と、により構成することを特徴とする肝臓組織生検器具。
  2. 頸部頸静脈より挿入し、肝静脈を経由して先端を肝臓に到達させ、肝臓組織を採取するための生検器具であって、
    先端部位を湾曲形状に癖付けし、基端部に逆流防止手段を設けたガイド基を備えた長軸のガイドチューブと、
    前記ガイドチューブのガイド基より分岐して設けられ、端部に逆流防止手段を備えた造影剤注入用チューブと、
    前記ガイドチューブの内腔に摺動可能かつ先端部より突出可能に挿入される、先端に組織を採取するための刃面を備え、先端側が所定の長さ減径されたステンレスパイプよりなる外針と、該外針の減径部の内腔に密着する外径であって、外針に摺動自在に挿入される先端部に刃先を備えたステンレス棒状体の内針と、前記外針の基端部に設けるシリンジ、及び、前記内針の基端部に設けるプランジャーよりなる吸引手段からなり、外針内腔に内針を挿着したさい、プランジャーがシリンジの最先端に位置するときは、内針の先端は外針の先端より突出した位置にあり、プランジャーをいっぱいに引いた状態では、内針の先端は外針の減径部より僅かに後退した非減径部に位置するように形成した吸引生検針と、により構成することを特徴とする肝臓組織生検器具。
  3. 前記ガイドチューブはX線不透過な材料または、X線不透過な造影剤を含有する材料より形成される請求項1あるいは2の肝臓組織生検器具。
  4. 前記ガイドチューブは、可撓性樹脂チューブよりなる外筒、該外筒内腔に挿入される金属管よりなる内筒、及び該外筒及び内筒の基端部に設ける、前記吸引生検針の針管を挿通可能な逆流防止弁及び前記造影剤注入用チューブとの分岐部を備えるガイド基より構成し、前記先端部位を湾曲形状に癖付けすると共に、外筒内腔に内筒を挿着したさい、内筒の先端と外筒の先端がほぼ同じ長さとなるように形成した請求項1乃至3のいずれかの肝臓組織生検器具。
  5. 人体頸部より肝臓までの解剖学的な長さに適合して、前記ガイドチューブの有効長は、400mm以上、700mm以下、前記吸引生検針の有効長は、500mm以上、800mm以下である請求項1乃至4のいずれかの肝臓組織生検器具。
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