JP4462314B2 - 光ディスク装置 - Google Patents

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Description

本発明は、未ファイナライズの追記型光ディスクに記録されているファイルシステムに基づいて該追記型光ディスクからデータを読取る光ディスク装置に関するものである。
従来より、光ディスクに対しデータの記録および読取を行う光ディスク装置が一般に普及している。そして、追記記録が可能な光ディスクの一種にDVD+Rがある。
このDVD+Rにおいては、ファイナライズ時に、DVD+Rに録画された映像音声データの先頭に、UDF(Universal Disk Format)と呼ばれるデータが記録される。そして、ファイナライズ後のDVD+Rでは、このUDFによって、ファイナライズ時のデータ領域におけるデータの記録位置を示すようになっている。すなわち、図4に示したように、今、1タイトル分の映像音声データ93Bを記録してファイナライズすると、映像音声データ93Bの先頭にUDF93Fが記録される。そして、光ディスク装置は、UDF93Fに基づいてファイナライズ後のDVD+R100からAVデータ93Bをフロントエンド(FE)側の処理部で読取り、バックエンド(BE)側の処理部で再生する。
一方、ファイナライズ前のDVD+Rにおいては、1タイトル分の映像音声データ(録画開始から録画停止までの期間に記録されたひとまとまりの映像音声データ)を記録する毎に、その後尾に、RSAT(Reserved Space Allocation Table)と呼ばれるデータを記録する。そして、ファイナライズ前のDVD+Rでは、UDFの代わりにRSATを用いて、記録終了時のデータ領域におけるデータの記録位置を示すようになっている。すなわち、図5(A)に示したように、今、1タイトル分の映像音声データ93Bを記録したとすると、記録終了時に、映像音声データ93Bの後尾にRSAT93Cが記録される。そして、光ディスク装置は、RSAT93Cに基づいてファイナライズ前のDVD+R100からAVデータ93BをFE側の処理部で読取り、BE側の処理部で再生する。
なお、ReservedFragment93Aは、ファイナライズ時にUDF93Fを記録するために未記録となっている領域である。
一方、特許文献1では、記録装置が提案されている。
特開2005−196905公報
しかしながら、光ディスク装置では、FE側の処理部が読取る記憶位置を、RSATを参照していないBE側の処理部が指示する。そのため、BE側の処理部が、未記録領域となっているReservedFragmentへの読取をFE側の処理部に指示する場合があった。
そのため、ReservedFragmentへの読取が指示された場合、FE側の処理部は、BE側の処理部が指示する記憶位置の読取に多くの時間を要していた。この時間は、未記録領域における該記憶位置のサーチ等にかかる時間である。よって、その間、ユーザは待たされていた。従って、従来の光ディスク装置は、ユーザの使い勝手が悪かった。
本発明はこのような従来の課題を解決しようとするものであり、コンテンツデータの記録時に確保される未記録領域への読取を禁止し、その読取時間を無くすことでユーザの使い勝手を向上させた光ディスク装置を提供することを目的とする。
本発明の光ディスク装置は、前記課題を解決するために以下の構成を備えている。
(1)未ファイナライズの追記型光ディスクに対してデータの記録を行う時、前記追記型光ディスク上のデータ領域中に一定の未記録領域を確保してからコンテンツデータを前記データ領域中の前記未記録領域の後ろから記録し、その記録終了時、その時の前記データ領域におけるデータの記憶位置を示す第1のファイルシステムを前記コンテンツデータの後ろに記録する記録手段と、
読取る前記追記型光ディスク上の記憶位置を読取要求位置として指示する指示手段と、
前記未ファイナライズの前記追記型光ディスクが前記装置本体にセットされた時、前記第1のファイルシステムを前記追記型光ディスクから読み取り、前記第1のファイルシステムに基づいて、前記指示手段に指示された前記読取要求位置を読取る読取手段と、
前記読取手段によって読取られた前記コンテンツデータを再生する再生手段と、を備える光ディスク装置において、
前記読取手段は、前記指示手段から前記読取要求位置を指示されると、その指示が前記未記録領域への読取りを示す指示であるか否か、前記読取要求位置と前記第1のファイルシステムとに基づいて判定する判定部を有し、
前記判定部を有効とするか無効とするかを切替える切替手段を備え、
前記判定部は、前記指示が前記未記録領域への読取りを示す指示であると判定した時、前記読取手段による前記読取要求位置の読取を禁止し、エラーを前記指示手段に返信し、
前記記録手段は、前記未ファイナライズの前記追記型光ディスクに対しファイナライズを行う時、その時の前記データ領域におけるデータの記憶位置を示す第2のファイルシステムを前記未記録領域に記録するとともに、リードアウト領域を前記データ領域の後ろに形成する。
この構成において、一定の未記録領域は、コンテンツデータの記録時に確保される未記録領域であり、例えばReservedFragmentある。ここで、記録手段、読取手段は、FE側の処理部に相当する。また、指示手段、再生手段は、BE側の処理部に相当する。
この構成では、記録手段によるコンテンツデータの記録終了後に、未ファイナライズの追記型光ディスクを再生する場面を想定している。
コンテンツデータが記録された追記型光ディスクをユーザが光ディスク装置にセットすると、読取手段は、第1のファイルシステムを追記型光ディスクから読取る。そして、指示手段から読取要求位置を指示されると、判定部が、読取要求位置と第1のファイルシステムとに基づいて上記判定を行う。そして、指示手段からの指示が前記未記録領域への読取である場合、判定部は、読取手段による読取を禁止し、エラーを指示手段に返信する。このエラーは、例えば読取要求位置にデータが存在しなかったことを示すエラーである。
以上により、読取手段が前記未記録領域を読取ることがなくなるので、未記録領域における該記憶位置のサーチ等を行う必要がなくなる。そのため、コンテンツデータの記録時に確保される未記録領域の読取に要する読取時間を無くすことができる。よって、ユーザを待たせることを無くすことができる。従って、ユーザの使い勝手を向上させることができる。
また、この構成では、切替手段において判定部が無効にされた場合、指示手段から命令された指示が前記未記録領域への読取りを示す指示であっても、読取手段は、前記未記録領域を読取る。
以上により、ユーザは、前記未記録領域への読取りを禁止して該読取時間を無くすのか、前記未記録領域への読取りを許可して該読取時間を有りにするのか、を自分の使用方法に応じて切替できる。従って、ユーザの使い勝手を一層向上させることができる。
(2)前記読取手段は、ファイナライズ済の前記追記型光ディスクが前記装置本体にセットされた時、前記第2のファイルシステムを前記追記型光ディスクから読み取り、前記第2のファイルシステムに基づいて、前記指示手段に指示された前記読取要求位置を読取る。
この構成において、第2のファイルシステムは、例えばUDFである。
(3)前記追記型光ディスクは、DVD+Rであり、
前記第1のファイルシステムは、RSATであり、
前記第2のファイルシステムは、UDFである。
この発明によれば、コンテンツデータの記録時に確保される未記録領域の読取に要する読取時間を無くすことができる。よって、ユーザを待たせ無くすることができる。従って、ユーザの使い勝手を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態である光ディスク装置について説明する。
図1は、本発明の実施形態である光ディスク装置の主要な構成を示すブロック図である。光ディスク装置10は、所謂DVDレコーダであり、フロントエンド(以後、FEと称する。)側のFE処理装置1と、バックエンド(以後、BEと称する。)側のBE処理装置2と、から構成されている。また、光ディスク装置10には、ディジタルテレビジョンなどの表示器101が接続されている。
再生時には、FE処理装置1は、セットされたDVD+R100から映像音声データを読み取り、デジタルデータとしてBE処理装置2に出力する。そして、BE処理装置2は、内蔵するBEプロセッサ21においてデジタルデータをデコードし、表示器101に出力する。
一方、記録時には、BE処理装置2は、内蔵するチューナ3で受信したテレビ番組の映像音声データを、BEプロセッサ21においてエンコードし、FE処理装置1に送信する。そして、FE処理装置1は、映像音声データをDVD+R100に記録する。
なお、FE処理装置1が、FE側の処理部に相当する。また、BE処理装置2が、BE側の処理部に相当する。
以下、FE処理装置1及びBE処理装置2の構成について詳述する。
FE処理装置1は、DVDドライブ装置で構成される。FE処理装置1は、スピンドルモータ12、PU(ピックアップヘッド)13、記録再生部14、FE(フロントエンド)プロセッサ15、メモリ16、FE側I/F(インターフェース)17を備える。
スピンドルモータ12は、光ディスク装置10にセットされたDVD+R100を回転させる。
PU13は、DVD+R100に対して情報を光学的に記録したり読み出したりする。
記録再生部14は、スピンドルモータ12およびPU13を駆動する。そして、記録再生部14は、DVD+R100に対して情報を記録したり、DVD+R100に記録された情報を再生したりする。
FE(フロントエンド)プロセッサ15は、システムLSIで構成される。また、FEプロセッサ15は、FE処理装置1の各構成要素の制御方法が記述されたFE制御プログラムを記憶するROMと、FE制御プログラムで処理されるデータなどを展開するためのワークフィールドとしてのRAMと、FE処理装置1の各構成要素の動作をFE制御プログラムに従って制御するCPUと、その他、機能ブロックを備える。
メモリ16は、記録データや再生データのバッファ領域と、記録再生部14で使用できるデータに変換する際の中間バッファとして使用される領域と、を有する。
FE側I/F(インターフェース)17は、BE処理装置2のBE側I/F23に対してデータの送受信を行う。ここで、両インターフェース間は、ATAPI規格のケーブルで接続されている。
一方、BE処理装置2は、BEプロセッサ21と、メモリ22と、BE側I/F23と、操作部25等を備えている。
BEプロセッサ21は、光ディスク装置10の全体を統括(制御)するメインプロセッサであり、システムLSIで構成される。BEプロセッサ21は、BE処理装置2の各構成要素の制御方法が記述されたBE制御プログラムを記憶するROM210と、BE制御プログラムで処理されるデータなどを展開するためのワークフィールドとしてのRAMと、BE処理装置2の各構成要素の動作をBE制御プログラムに従って制御するCPUと、各機能ブロック(ATAPIコントローラ217、エンコーダ214、デコーダ215、OSD処理部216)を備える。
デコーダ215は、FE処理装置1から入力した情報である映像データを(例えばMPEGで)デコードし、OSD処理部216を介して表示器101に出力する。一方、デコーダ215は、FE処理装置1から入力した情報である音声データを(例えばAC3で)デコードして、表示器101に出力する。
メモリ22は、映像データや音声データの圧縮/伸張で用いるバッファ領域を有する。
表示器101は、ディジタルテレビジョンで構成される。表示器101は、BEプロセッサ21内のデコーダ215でデコードされた信号を映像や音声として出力する。これにより、ユーザは、表示器101において、映像と音声を視聴できる。
なお、表示器101がアナログ信号を入力する場合には、BEプロセッサ21との間に図示しないD/A変換器を挿入する。
次に、記録時の動作について説明する。
チューナ3は、放送局から送信されてきたテレビ放送信号から、選択されているチャンネルで放送されているテレビ番組の映像音声データを抽出する。そして、チューナ3は、映像音声データを、BEプロセッサ21のエンコーダ214に出力する。
エンコーダ214は、チューナ3から入力した映像データを(例えばMPEGで)エンコードする。また、エンコーダ214は、チューナ3から入力した音声データを(例えばAC3で)エンコードする。そして、エンコードされた映像データ及び音声データは、BE側I/F23からFE側I/F17に送信される。
記録再生部14は、PU13を駆動して、BE側I/F23からFE側I/F17を介して入力されてきた映像データ及び音声データをDVD+R100に記録する。これにより、図2に示すようなDVD+R100が作成される。
図2は、未ファイナライズのDVD+R100の記憶領域を示す図である。未ファイナライズのDVD+R100の記憶領域は、その内周から外周にかけて、PCA90、RMA91、リードイン領域92、データ領域94に分けられている。即ち、図2の記憶領域は、図5(A)の記憶領域と同じ配置となっている。
PCA90は、レーザパワーの校正が行える領域である。RMA91は、光ディスク装置10にとって必要な記録管理情報が記録されている領域である。リードイン領域92は、DVD+R100上のデータ領域94に記録されているAVデータ93BのTOCデータが記録される領域である。このTOCデータには、保存されたデータがファイナライズされているかどうかの情報、データが保存された日付、保存されたデータのタイトル情報などが含まれている。
データ領域94は、録画された映像音声(AV)データ93Bが記録される領域である。ここで、AVデータ93Bは、ReservedFragment93Aの後ろから記録される。ReservedFragment93Aは、ファイナライズ時にUDF93Fを記録するために未記録で確保されている領域である。
なお、ファイナライズ後にデータ領域94の外周に作成されるリードアウト領域95は、録画されたAVデータ93Bがファイナライズされた場合に作成される領域である(図4参照)。このファイナライズとは、他の光ディスク装置と互換性を持つようにするために記録情報を整えるためのプロセスである。ファイナライズを行うことにより、他の光ディスク装置においてもDVD+R100の再生が可能となる。
図1に戻り、ROM210は、記録処理211、再生処理212、UI処理213を行うサブルーチンを記憶している。BEプロセッサ21は、これらのサブルーチンを実行して、BE処理装置2内の各構成要素の動作を制御する。記録処理211には、RSAT記録処理、最新RSAT探索処理が含まれる。RSAT(Reserved Space Allocationtable)とは、DVD+R100に対して、所定の位置に記録されるファイルシステムや当該光ディスクに記録されたタイトルを制御するためのタイトル情報を示すディスク管理情報である。
RSAT記録処理では、BEプロセッサ21は、FE処理装置1に指示して、RSATをDVD+R100に記録する。例えば、タイトルの記録終了時にそのタイトルの後ろに記録する。最新RSAT探索処理では、BEプロセッサ21は、FE処理装置1に指示して、RSATを探索する。この探索方法は、DVD+R100に記録されたAVデータ93Bの終端部分を探索することにより行う。アドレス情報を探索するタイミングは、ディスクのセット時、FE処理装置1の起動時、再生時である。
次に、再生処理212におけるBEプロセッサ21の動作について説明する。再生処理212では、上記の最新RSAT探索処理により、BEプロセッサ21は、FE処理装置1に指示して、RSATを探索する。そして、BEプロセッサ21は、記規定の位置に最新のRSATが見つかった場合、このRSATを用いてDVD+VR100に対する再生動作を行わせるためのファイルシステムおよび制御情報の解析を行って再生を開始させる。
最後に、UI(ユーザインターフェース)処理213におけるBEプロセッサ21の動作について説明する。UI処理213では、BEプロセッサ21は、OSD処理部216にコマンドを出力し、所定のOSD(On-Screen Display)を表示器101に出力する。そして、BEプロセッサ21は、出力しているOSDに応じて、操作部25から種々の操作入力を受け付ける。例えば、録画指示の操作入力を受けた場合、BEプロセッサ21は、チューナ3から入力した映像データをエンコーダ214を用いてエンコードして、エンコードした映像データについて記録処理211のサブルーチンを実行させる。また、再生時には、BEプロセッサ21は、UI処理213により、サムネイル画像を表示して、ユーザが再生するタイトルの案内(ナビゲーション)を行う。また、再生指示の操作入力を受けた場合、BEプロセッサ21は、再生処理212のサブルーチンを実行して、所定のタイトルを再生する。
図1に示すように、FEプロセッサ15は、BEプロセッサ21から読取要求位置を指示されると、その指示がReserved Fragment93Aへの読取りを示す指示であるか否か読取要求位置とRSATとに基づいて判定する判定部15Aを有する。ここで、判定部15Aの詳細については、後述する。
また、ATAPIコントローラ217は、BE側I/F23から、FE側I/F17を介して、DVD+R100からデータを読み出す。また、ATAPIコントローラ217は、BE側I/F23から、FE側I/F17を介して、DVD+R100へのデータの記録を制御する。
OSD(On-ScreenDisplay)処理部216は、UI処理213で指定されたキャラクターやメッセージを出力する。また、OSD処理部216は、デコーダ215から映像データが入力されている場合には、この映像データを合成したり、この映像データの合成を禁止したりする。
BE側I/F23は、FE処理装置1のFE側I/F17にデータの送受信を行う。
操作部25は、ユーザからの入力操作を受付ける複数のキーが設けられている。操作部25は、その入力操作に応じた命令(コマンド)をBEプロセッサ21に入力する。
図3は、本発明の実施形態である光ディスク装置のFEプロセッサ15が行う動作を示すフローチャートである。この動作は、FE処理装置1によってコンテンツデータが記録された後のDVD+R100が光ディスク装置10にセットされた時の場面を想定している。
DVD+R100が光ディスク装置10にセットされると、FEプロセッサ15は、DVD+R100にUDFが構築されているかどうか判定する(S1)。この判定は、例えばDVD+R100のリードイン領域92を記録再生部14に調べさせることにより行われる。リードイン領域92が完成されていれば、その領域に記述されるTOCデータによってDVD+R100がファイナライズされていることが分かる。UDF93Fは、リードイン領域92の後尾、若しくはデータ領域94の先頭に構築されていることになる。
UDFが構築されていれば、FEプロセッサ15は、ファイナライズ後のDVD+R100からUDFを読み取るよう記録再生部14に指示する(S2)。これにより、例えば、UDF93Fが記録再生部14を介してFEプロセッサ15に入力される。そして、FEプロセッサ15は、BEプロセッサ21に指示されたアドレスをUDF93Fに基づいて読取る。この結果、FEプロセッサ15がDVD+R100からAVデータ93Bを読取り、BEプロセッサ21がAVデータ93Bを表示器101で再生する。
S1においてDVD+R100にUDFが構築されていなければ、FEプロセッサ15は、データの最終記録位置を記録再生部14に検出させる(S3)。そして、FEプロセッサ15は、その最終記録位置に基づいて、記録済み領域の後尾に位置するデータがRSATであるかどうか判定する(S4)。即ち、S3及びS4では、FEプロセッサ15は、最新のRSATを探索している(図2、図5参照)。
RSATが無ければ、FEプロセッサ15は、ファイルシステムが構築されていない旨をBEプロセッサ21に返信し(S10)、本処理を終了する。この場合、DVD+R100は、データが何も記録されていない白ディスクの状態であるとして取り扱われる。
一方、RSATがあれば、FEプロセッサ15は、ファイナライズ前のDVD+R100から全てのRSATを記録再生部14に読取らせる(S5)。例えば、図2では、RSAT93CのみがPU13に読取られ、記録再生部14を介してFEプロセッサ15のRAMに記憶される。一方、図5(B)に示したように、1タイトル分の映像音声データ193Bを追記したときには、映像音声データ193Bの後尾にRSAT193Cが記録されるようになっている。この場合、S5において、RSAT193Cとその前回のRSAT93CとがPU13に読取られ、記録再生部14を介してFEプロセッサ15のRAMに記憶される。前回のRSAT93Cの記憶位置はRSAT193Cに記述されており、記録再生部14は、RSAT193Cの前方をサーチすることによりRSAT93Cを発見する。
BEプロセッサ21から読取要求位置を指示されると(S6)、FEプロセッサ15は、その指示がReservedFragment93Aへの読取りを示す指示であるか否か読取要求位置とS5で読取ったRSATとに基づいて判定部15Aで判定する(S7)。例えば、図2の矢印51に示すように、BEプロセッサ21から読取要求位置として「0×1A0005」が指示された場合、ReservedFragment93Aへの読取りを指示しているため、判定は肯定となる。逆に、図2の矢印53に示すように、BEプロセッサ21から読取要求位置として「0×1B0001」が指示された場合、ReservedFragment93AでなくAVデータ93Bへの読取りを指示しているため、判定は否定となる。ここで、AVデータ93Bの、ファイルシステム以外の制御情報については、例えば図2の矢印52に示すように、ファイナライズ後に記録されるアドレスが「0×1A5001」からであると予め決まっている。そして、同制御情報は、ファイナライズ前、図2の矢印54に示すように「0×5B0101」から記録されている。そのため、RSAT93Cには、読取要求位置「0×1A5001」と、その位置の代わりとなる代替位置「0×5B0101」と、を対応付けたアドレス変換テーブルが記述されている。そして、図2の矢印52に示すように、BEプロセッサ21から読取要求位置として「0×1A5001」が指示された場合、FEプロセッサ15は、アドレス変換テーブルに基づいて「0×1A5001」を対応する「0×5B0101」に変換する。そして、FEプロセッサ15は、「0×5B0101」から読取る。この場合、ReservedFragment93AでなくAVデータ93Bへの読取りを指示していることになり、判定は否定となる。
S7において判定部15AがReservedFragment93Aへの読取りを示す指示でないと判定すると、FEプロセッサ15は、読取要求位置(アドレス)を記録再生部14に読取らせる(S8)。例えば図2では、FEプロセッサ15は、BEプロセッサ21に指示されたアドレスをRSAT93Cに基づいて読取る。この結果、光ディスク装置10は、RSAT93Cに基づいてDVD+R100に記録されたAVデータ93BをFE処理装置1で読取り、BE処理装置2で再生する。一方、図5(B)では、光ディスク装置10は、RSAT93C及び193Cに基づいてDVD+R100に記録されたAVデータ93BをFE処理装置1で読取り、BE処理装置2で再生する。
一方、S7において、指示がReservedFragment93Aへの読取りを示す指示であると判定した時、判定部15Aは、記録再生部14による読取要求位置の読取を禁止し、エラーをBEプロセッサ21に返信する(S9)。このエラーは、ATAPIコマンドであり、例えば読取要求位置にデータが存在しなかったことを示すエラーである。
以上により、記録再生部14がReserved Fragment93Aを読取ることがなくなるので、未記録領域における該記憶位置のサーチ等を行う必要がなくなる。そのため、その読取時間を無くすことができる。また、ReservedFragment93Aにはデータが記録されていないので、記録再生部14による読取動作を無くしても問題も起きない。よって、何も問題を生じさせずに、ユーザを待たせることを無くすことができる。従って、ユーザの使い勝手を向上させることができる。
また、本発明の実施形態は、以下の変形例を採用することができる。
操作部25に、判定部15Aを有効とするか無効とするかを切替える切替キーを設けても構わない。判定部15Aが有効となっている場合、FEプロセッサ15は、図3と同じ動作を行う。一方、判定部15Aが無効となっている場合、FEプロセッサ15は、S6の後、S7の判定をスルーして、S8の動作を行う。この場合、BEプロセッサ21から命令された指示がReserved Fragment93Aへの読取りを示す指示であっても、記録再生部14は、S8においてReserved Fragment93Aを読取る。
以上により、ユーザは、ReservedFragment93Aへの読取りを禁止して該読取時間を無くすのか、ReservedFragment93Aへの読取りを許可して該読取時間を有りにするのか、を自分の使用方法に応じて切替できる。従って、ユーザの使い勝手を一層向上させることができる。
本発明の実施形態である光ディスク装置の主要な構成を示すブロック図 未ファイナライズのDVD+R100の記憶領域を示す図 本発明の実施形態である光ディスク装置のFEプロセッサ15が行う動作を示すフローチャート ファイナライズ完了後のDVD+R100の記憶領域を示す図 未ファイナライズのDVD+R100の記憶領域を示す図
符号の説明
1−FE処理装置
2−BE処理装置
3−チューナ
10−光ディスク装置
12−スピンドルモータ
13−PU
14−記録再生部
15−FEプロセッサ
15A−判定部
16−メモリ
17−I/F
21−BEプロセッサ
22−メモリ
23−I/F
25−操作部
101−表示器
210−ROM
211−記録処理
212−再生処理
213−UI処理
214−エンコーダ
215−デコーダ
216−OSD処理部
217−ATAPIコントローラ

Claims (3)

  1. 未ファイナライズの追記型光ディスクに対してデータの記録を行う時、前記追記型光ディスク上のデータ領域中に一定の未記録領域を確保してからコンテンツデータを前記データ領域中の前記未記録領域の後ろから記録し、その記録終了時、その時の前記データ領域におけるデータの記憶位置を示す第1のファイルシステムを前記コンテンツデータの後ろに記録する記録手段と、
    読取る前記追記型光ディスク上の記憶位置を読取要求位置として指示する指示手段と、
    前記未ファイナライズの前記追記型光ディスクが前記装置本体にセットされた時、前記第1のファイルシステムを前記追記型光ディスクから読み取り、前記第1のファイルシステムに基づいて、前記指示手段に指示された前記読取要求位置を読取る読取手段と、
    前記読取手段によって読取られた前記コンテンツデータを再生する再生手段と、を備える光ディスク装置において、
    前記読取手段は、前記指示手段から前記読取要求位置を指示されると、その指示が前記未記録領域への読取りを示す指示であるか否か、前記読取要求位置と前記第1のファイルシステムとに基づいて判定する判定部を有し、
    前記判定部を有効とするか無効とするかを切替える切替手段を備え、
    前記判定部は、前記指示が前記未記録領域への読取りを示す指示であると判定した時、前記読取手段による前記読取要求位置の読取を禁止し、エラーを前記指示手段に返信し、
    前記記録手段は、前記未ファイナライズの前記追記型光ディスクに対しファイナライズを行う時、その時の前記データ領域におけるデータの記憶位置を示す第2のファイルシステムを前記未記録領域に記録するとともに、リードアウト領域を前記データ領域の後ろに形成する光ディスク装置。
  2. 前記読取手段は、ファイナライズ済の前記追記型光ディスクが前記装置本体にセットされた時、前記第2のファイルシステムを前記追記型光ディスクから読み取り、前記第2のファイルシステムに基づいて、前記指示手段に指示された前記読取要求位置を読取る請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 前記追記型光ディスクは、DVD+Rであり、
    前記第1のファイルシステムは、RSATであり、
    前記第2のファイルシステムは、UDFである請求項1又は2に記載の光ディスク装置。
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