JP4461246B2 - 豆類の発酵副産物素材とそれを用いた食品 - Google Patents

豆類の発酵副産物素材とそれを用いた食品 Download PDF

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本発明は、豆類からデンプン、糖類、タンパク質及び脂質等を抽出した副産物を糸状菌により発酵した豆類の発酵副産物素材と、本素材を用いて製造される菓子類及び肉類加工食品に関するものである。
豆類の処理過程で出る副産物は、日本国内においても多量に発生しており、大工場からまとまって発生するものだけでも、優に20万トン以上が発生している。これら豆類の副産物は、その種類によって含まれる栄養成分は異なるが、通常粗繊維(セルロース、ヘミセルロース、ペクチン等)、デンプン、粗タンパク質、ミネラル等の豊富な栄養源を含んでいる。これらの副産物については、おからドーナツ、おからコロッケ等の開発や特許文献1、特許文献2等に開示されているように、豆類副産物を発酵して有効利用する種々の試み、検討が行われている。しかしながら、その大部分が飼料、堆肥化及び焼却処理されており、食品としてほとんど有効利用されていないのが現状である。その理由としては、これらの副産物の嗜好性が低く、また、一度に多量に発生し、保存中に腐敗等により品質が劣化すること、菓子類や肉類加工食品等にこれらの副産物を添加した場合、著しく菓子類、肉類加工食品の品質を低下させ、その利用が非常に制限されること等が挙げられる。
特開昭60−164451号公報 特開昭62−285771号公報
このような状況から、上記の豆類副産物を有効利用法する方法として、一度に多量に発生する副産物の保存安定性の向上と生産量の多い菓子類、肉類加工品への有効利用法の開発が強く求められている。
本発明者らは、上記の問題を解決するため上記の豆類副産物を微生物発酵によって処理し、副産物中の多糖類を適度に分解することによってこれらの副産物の特性を改質、向上できるのではないかと考え、鋭意研究した結果、本発明を完成した。
一般的に、豆類副産物中に残存する澱粉質、粗繊維質等の多糖類を適度に分解し、乳酸発酵させれば保存性及び嗜好性が向上すると共に、菓子類や肉類加工食品の製造上悪い影響を与えると考えられる多糖類が減少し、これらの特性が改善することが期待される。乳酸発酵は、ラクトバチルス属あるいはストレプトコッカス属などの乳酸菌で行うのが一般的である。
しかし、豆類副産物には、しばしば一般的細菌の乳酸菌の生育に必須のアミノ酸やビタミン類が少ないことがあり、乳酸菌増殖が限られて、乳酸発酵がわずかしか進まないことがある。ここで注目されるのが、乏しい栄養源でも旺盛に増殖する糸状菌である。中国のコウリャン酒やインドネシアの大豆発酵食品テンペ、米発酵食品タペに利用されているアミロマイセス糸状菌、リゾプス属糸状菌にはフマール酸や乳酸を生成する菌株があり、特にその中で、アミロマイセス糸状菌には長い食経験があり、好気条件下で大量の乳酸をつくる有用な菌株が多いことが知られている。
そこで、本発明者らは、鋭意研究した結果、豆類副産物をアミロマイセス・ルキシ(Amylomyces rouxii)、リゾプス・オリゼ(Rhizopus oryzae)のような乳酸生成能の高い糸状菌によって乳酸発酵することにより、旺盛な発酵が速やかに起こり好ましい風味と食感を備えた食品素材へと加工できることを明らかにした。また、これらの発酵生産物を菓子類、肉類加工食品に添加した結果、未発酵副産物に比べ製品品質の低下がないか向上し、製品に良好な発酵風味を付与できることを発見し本発明を完成させた。
本発明の豆類の発酵副産物素材とそれを用いた食品製造技術により、これまでほとんど有効利用されていなかった各種豆類副産物の菓子類、肉類加工食品への有効利用が可能になる。これにより、豆類副産物には多量の食物繊維が含まれていることから、現代人に不足がちな食物繊維を菓子類や肉類加工食品から簡単、効率的に摂取することが可能になる。また、これまでほとんど廃棄処分になっていた副産物の有効利用により循環型社会への多大な寄与も期待できる。以上のように、本発明により、現代人の健康維持に寄与できる高品質の食品を安価に提供できると共に、豆類副産物の廃棄コストの低下、環境汚染の低減等食品産業の振興、環境保全に多大な寄与が期待できる。
本発明でいう糸状菌とは、菌体外のデンプン類、粗繊維類等を分解し、これを乳酸に変換する能力を備えた菌であれば特に限定はしない。好ましくは、乳酸生成能の高いアミロマイセス・ルキシ、リゾプス・オリゼであり、特に好ましくは、豆類副産物発酵物がマイルドで爽やかな風味を呈するアミロマイセス・ルキシである。また、本発明でいう豆類とは、大豆、小豆、緑豆、黒目豆、レンズ豆、ひよこ豆、空豆、隠元豆、虎豆、金時豆、うずら豆、なた豆、四角豆、藤豆等であり、好ましくは大豆、小豆である。
通常は、滅菌した豆類副産物に糸状菌の菌体、胞子懸濁液を添加し、ポリエチレン袋に入れて25℃で3日間発酵させる。発酵物は、もとの副産物よりも色が少し濃くなっており、わずかに酸味のきいた好ましい香りになる。添加する菌体量、胞子量は、菌体の場合副産物に対して0.1%〜5%が好ましく、さらに好ましくは0.5%〜2%である。胞子の場合、副産物1g当たり10から10個が好ましく、さらに好ましくは10個である。発酵温度は20〜30℃が好ましく、この範囲以下では乳酸生成量が低く、これ以上では、糸状菌の菌糸が発酵物表面を覆い、香味が悪化する場合がある。いずれにしろ、発酵温度、時間などの条件は使用する副産物や糸状菌の添加量などを勘案し、適当に決定すればよい。
本発明の菓子類とは、小麦粉あるいは一部に穀物類(例えば、大麦粉、ライ麦粉、そば粉、米粉、大豆粉、小豆粉等)を小麦粉にブレンドした混合粉に菓子類の製造に従来から用いられている各種添加剤(例えば、食塩、ベーキングパウダー、砂糖、蜂蜜、水飴、その他の糖類;牛乳、脱脂粉乳、コンデンスミルク、その他の乳製品;ショートニング、バター、マーガリン、ラード、植物油、その他の動植物性油脂類;全卵、卵白、卵黄等の卵製品;香辛料;ガム類などの保水剤;乳化剤;活性グルテンなどのタンパク質強化剤;ビタミン、ミネラル、アミノ酸などの栄養強化剤;保存剤など)の内1種又は2種以上を用いて常法によって生地を作り、それを焼く、揚げる、蒸す、煮る等の加熱調理することによって得られる菓子類のことである。具体的菓子類の例としては、パウンドケーキ、ホットケーキ、パンケーキ、チーズケーキ、パイ、ビスケット、クッキー、クラッカー、蒸しケーキ、ドーナツ等を挙げることができる。
本発明の肉類加工食品とは、鳥獣魚介肉類、特に挽肉状の肉類に、玉葱、ネギ、ジャガイモ、人参、ニラ、しょうが、キャベツ等の野菜、塩、砂糖、胡椒、酒、醤油等の調味料、大豆タンパク質、グルテン、カゼイン、ポテトタンパク質等の各種タンパク質原料、小麦粉、デンプン、パン粉等の粉類、バター、マーガリン、ショートニング、胡麻油、サラダ油等の油脂類、牛乳、全脂粉乳、脱脂粉乳等の乳製品類、全卵、卵黄、卵白、粉末乾燥卵等の各種卵類、エビ、かに、たこ、イカ、各種魚肉等の魚介類の1種又は2種以上を使用して、常法により混合後成形した成型物及びその混合物や成形物を1部利用した加工物を焼く、揚げる、蒸す、煮る等の加熱調理することによって得られる肉類加工食品のことである。具体的な肉類加工食品としては、ミートボール、餃子、ハンバーグ、ソーセージ、ウインナー、ミンチカツ、サラミ、肉コロッケ、ロールキャベツ、つみれ、薩摩揚げ等を挙げることができる。
次に以下に示す実施例(比較例を含む)に基づいて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
乳酸生成能の高い糸状菌アミロマイセス・ルキシ(Amylomyces rouxii)、リゾプス・オリゼ(Rhizopus oryzae)、比較としてテンペ製造用糸状菌リゾプス・ミクロスポルス(Rhizopus microsporus)、米麹製造用糸状菌アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)をポテトデキストロース寒天培地プレート上で、25℃、3日間培養した。得られた菌体、胞子全量を、121℃、15分間高圧滅菌しておいた水分含量約75%の大豆おから1kgに接種し、ポリエチレン袋に入れて25℃、4日間培養した。得られた発酵物は過度の発酵を停止させるため121℃、1分間高圧加熱を行った。次に、作成した発酵おからと未発酵おからを用い表1に示す配合でクッキーを作成し、クッキー評価を行った。なお、本発明のすべての実施例においてすべての配合は、重量(g)で示した。クッキー評価は、5人のパネラーによってクッキー作成時の生地の状態(主に生地のつながり具合)、得られたクッキーの外観、ボリューム、食感、風味によって評価した。以下にクッキーの製造法を示す。ショートニングに砂糖を入れ混合し、次に卵黄を入れ良く混合する。その後、更に各種おから、小麦粉、粉チーズを入れ十分に混合する。得られた生地を平たく伸ばしラップで包み冷蔵庫で1時間休ませる。この生地を厚さ5mmに伸ばし、直径3cmの丸型で型抜きし、その後180℃、14分焼成する。
その結果を表1に示す。これより、アミロマイセス・ルキシ、リゾプス・オリゼで発酵させた発酵おからを添加した試験例1、試験例2では、比較例に比べクッキー製造時の生地のつながり具合が良好で作業性が良く、また、得られたクッキーの官能評価結果も総合的に良好であった。特に、試験例1のアミロマイセス・ルキシ発酵物添加のクッキーは、さくさくした良好な食感を示し、マイルドで爽やかな風味を呈し良好であった。
以上の結果から、本発明の効果は明らかであり、大豆副産物である大豆おからを上記2種の糸状菌特にアミロマイセス・ルキシにより発酵させることによって、クッキー生地添加適性の高い発酵物が得られる。本発酵物をクッキー生地に添加利用することによって、その他の糸状菌で発酵させた発酵おからや未発酵おからに比べ、良好なクッキーが得られることが判る。
実施例1と同条件で培養されたアミロマイセス・ルキシが水分含量約80%の高圧滅菌済みの大豆おから、小豆のあんこ製造時の副産物(小豆副産物)に同様に接種され、ポリエチレン袋中で25℃で4日及び8日培養され副産物発酵物が調製された。次に、これらの副産物発酵物、未発酵おからと小豆副産物を用い表2に示す粉チーズを添加しないシンプルな配合でクッキーを作成し、実施例1と同様にクッキー評価を行った。なお、評価は、実施例1と同様に行い、クッキーの製造条件は粉チーズ無添加以外同様に行った。
その結果を表2に示す。これより、副産物発酵物を添加した試験例ではいずれも比較例に比べクッキー製造時の生地のつながり具合が良く総合的作業性が良好であった。また得られたクッキーの評価でも比較例に比べ試験例ではいずれも良好な結果であり、特におから8日発酵物、小豆副産物4日発酵物を添加した試験例4、5のクッキーの品質が総合的に良好であった。
Figure 0004461246
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以上の結果から、発酵時間を変えて調製した大豆おから、小豆副産物発酵物にも実施例1の試験例同様にクッキー添加適性があることが判る。特に、官能評価結果から、未発酵小豆副産物にはクッキーの食感を極端に悪くする繊維質が含まれていると推定され、これが発酵によって適度に分解されるためか、小豆副産物発酵物添加クッキーの食感は飛躍的に向上した。この結果は、これまで大豆おから以上に食品への有効利用が行われていない小豆副産物の食品利用に途を開くものであり、この点からも本発明の有効性が高いことが理解できる。
実施例2と同様の未発酵、発酵副産物を用い表3に示す配合でパウンドケーキを作成し、ケーキの品質評価を行った。なお、ケーキ評価は、5人のパネラーにより表3に示す項目について行った。以下にパウンドケーキの製造法を示す。室温で柔らかくしたバターに砂糖を加え白くなるまで混合する。これに卵を少しずつ加え混合後副産物を加え、更に良く混合する。その後、牛乳を加え攪拌し、それに更に薄力粉を一度に加え良く混合する。得られた生地を型に流し入れ、軽くたたいて空気を抜き、170℃、40分焼成する。
その結果を表3に示す。これより、アミロマイセス・ルキシを用いて発酵させた大豆おから、小豆副産物を添加した試験例では、それぞれの比較例に比べパウンドケーキのボリュームが大きく総合的に良好なケーキが得られた。特に、おから4日発酵物と小豆副産物8日発酵物を添加した試験例7、10のケーキはほのかな発酵風味があり、食感もソフトで良好であった。
以上の結果から、パウンドケーキのようなリッチな配合のケーキにおいても本発明の効果が十分に発揮され、豆類の副産物を適当に発酵させることによって多量にケーキに添加することが可能になることが判る。また、発酵副産物を添加することによって、外観、ボリューム等の総合的品質の改善によりケーキの高付加価値化が期待できる。
実施例2と同様の未発酵、発酵副産物を用い表4に示す配合でドーナツを作成し、ドーナツの品質評価を行った。なお、ドーナツ評価は、5人のパネラーにより表4に示す項目について行った。以下にドーナツの製造法を示す。室温で柔らかくしておいたバターに砂糖を入れ混合し、その後卵、牛乳を少しずつ加え良く混合する。これに更に副産物、薄力粉を入れ十分に混合する。得られた生地をラップに包み冷蔵庫で1時間休ませた後6mm程度に伸ばし直径3cmの丸型で型抜きする。これを170℃のサラダ油で3分間揚げてドーナツを作成した。
その結果を表4に示す。これより、アミロマイセス・ルキシを用いて発酵させた大豆おから、小豆副産物を添加した試験例ではそれぞれの比較例に比べ総合的に良好なドーナツが得られた。特に、おから4日発酵物、小豆副産物発酵物を添加した試験例11、13、14のドーナツはボリューム感があり、ソフトでさくさくした食感で適度な発酵風味があり良好であった。
以上の結果から、揚げ菓子であるドーナツにおいても、本発明の効果が発揮され、適当に発酵させた豆類副産物を添加することによってドーナツの品質を顕著に向上させることができることが判る。従来から、大豆おからを添加したドーナツは種々の方法で製造されているが、おからを多量に添加した場合、表4の比較例に見られるようにボリューム低下や食感の劣化等の問題が生じ、その添加量には限界があった。しかしながら、本発明の発酵副産物の場合、この点が飛躍的に改善され、副産物の多量添加によっても非常に良好なドーナツが得られることが判る。
Figure 0004461246
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実施例2と同様の未発酵、発酵副産物を用い表5に示す配合でハンバーグを作成し、ハンバーグの品質評価を行った。なお、ハンバーグの評価は、5人のパネラーにより表5に示す項目について行った。以下にハンバーグの製造法を示す。玉葱をフードプロセッサーにかけみじん切りした後、バターで軽く炒める。次に、ボールに挽肉、卵、牛乳、牛乳に浸したパン粉、副産物、炒めた玉葱、塩、胡椒を入れ十分に混合する。得られた生地を50gに分割し、空気を抜きながら成形する。これをフライパンで最初片面約5分、裏返して更に4分焼成し、最後に2分程度蓋をした状態で蒸し焼きにして焼成する。
その結果を表5に示す。これより、アミロマイセス・ルキシを用いて発酵させた大豆おから、小豆副産物を添加した試験例では、それぞれの比較例に比べ総合的に良好なハンバーグが得られた。
以上の結果から、肉類加工食品の代表であるハンバーグにおいても、本発明の効果が発揮され、適当に発酵させた豆類副産物を添加することによってハンバーグの品質が向上することが判る。従来から、大豆おからを添加したハンバーグは一部では開発の検討が行われているが、食感がぼそぼそする等の品質の低下が大きく、その点が大きな問題として残されている。しかしながら、本発明の発酵副産物添加ハンバーグの場合、この点が飛躍的に改善され副産物の添加によっても、生地のつながりの低下、食感の劣化等がほとんど無く、逆に、近年好まれているソフトでしっとりとした食感のハンバーグとなり、総合的に良好なハンバーグが得られることが判る。
実施例2と同様の未発酵、発酵副産物を用い表6に示す配合で揚げミートボールを作成し、品質評価を行った。なお、ミートボールの評価は、5人のパネラーにより表6に示す項目について行った。以下にミートボールの製造法を示す。ボールに挽肉、加熱処理したみじん切りのキャベツ、ネギ、片栗粉、卵黄、醤油、しょうが、胡椒、食塩を添加し良く混合する。得られた生地を分割し、直径3cm程度の球状に成形する。これを170℃のサラダ油中で3分間揚げ、ミートボールを作成した。
その結果を表6に示す。これより、アミロマイセス・ルキシを用いて発酵させた大豆おから、小豆副産物を添加した試験例ではそれぞれの比較例に比べ総合的に良好なミートボールが得られた。
以上の結果から、揚げ物肉類加工食品である揚げミートボールにおいても、本発明の効果が発揮され、適当に発酵させた豆類副産物を添加することによってミートボールの品質が向上することが判る。従来から、大豆おからを添加したミートボールは一部では検討が行われているが、生地のつながりの低下や食感がぼそぼそする等の品質の低下が大きく、その点が大きな問題として残されていた。しかしながら、本発明の発酵副産物添加ミートボールの場合、この点が飛躍的に改善され副産物の多量添加によっても、生地のつながりの低下、食感の劣化等がほとんど無く、逆に、ソフトでしっとりとした食感となり、非常に良好なミートボールが得られることが判る。
本発明の豆類の発酵副産物素材とそれを用いた食品により、現代人の健康維持に寄与できる高品質の食品を安価に提供できる共に、副産物の廃棄コストの低下、環境汚染の低減等、食品産業の振興、環境保全に多大な寄与が期待できる。
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Claims (3)

  1. 豆類の処理過程で出る副産物を、アミロマイセス・ルキシーにより発酵させたことを特徴とする豆類の発酵副産物素材。
  2. 豆類からの副産物が大豆、小豆からの副産物であることを特徴とする請求項1記載の豆類の発酵副産物素材。
  3. 請求項1又は2記載の豆類の発酵副産物素材を含有することを特徴とする菓子類、肉類加工食品。
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