JP4460910B2 - ベーキング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、メッキ処理後にベーキング処理を実施するうえで採用可能なベーキング装置に関するものである。
ボルトやナットなど、高炭素鋼によって製作された物品に亜鉛メッキなどの表面処理を施す場合では、酸洗い工程やメッキ工程で水素の収蔵が起こり、この収蔵された水素をそのままにしておくと物品に脆性が現れるため、表面処理後の物品を可及的速やかにベーキング処理(加熱処理)して、収蔵された水素を追い出すようにするのが一般的である。このような場合に使用するベーキング装置にはバッチ式のものや連続式のものがある。
このうち、連続式のベーキング装置としてメッキ工程を終えてバレルからバスケットへと移し換えられた被処理物品(ボルトなどの物品)を、このバスケットごとコンベヤで炉本体の内部へ搬入し、所定の処理時間(200℃以上で4〜5時間程度)を経た後に炉本体から搬出するというものが知られている(例えば、特許文献1や2等参照)。この種の連続式ベーキング装置では、炉本体に対してバスケットを搬入したり搬出したりするための開口部に機械的に開閉するシャッターが設けられており、炉本体内の熱が外部へ逃げるのを防止している。機械的に開閉するシャッターの他、エアーカーテンを用いるものもあった。
なお、これらの連続式ベーキング装置では、炉本体内でのバスケットの滞留時間を確保しつつ処理能率を高めるため種々の構成が採用されている。例えば、上下多段構造とされた2基のターンテーブルを所定間隔で設置し、それらの間に各段ごとに一段ズラシ(傾斜)状態で往路用及び復路用のローラコンベアを架設し、両ターンテーブル間に対してバスケットを最上段から順次下方段へと押せ押せ状態で螺旋状に搬送してゆく方式(特許文献1)や、直線型にした炉本体内に対し、バスケットを多数段に直積みさせた状態で搬送させる方式(特許文献2)がある。
実公平2−631号公報 特許第2576966号公報
従来の連続式ベーキング装置において2基のターンテーブルを設置するもの(特許文献1)では、構造の複雑化や大型化を免れることはできず、敷地面積の限られたメッキ工場内では、設置できないことが少なくないという問題があった。また2基のターンテーブルやそれらの間に架設されるローラコンベアを取り囲む必用から炉本体が長大となるため、この炉本体内で温度ムラが起こりやすいということがあった。温度ムラは被処理物品の品質に直接影響を及ぼすため、看過できない重大問題に繋がる。
一方、複数のバスケットを直積みするもの(特許文献2)では、バスケットがパンチングメタルによって製作された(外面に通気孔が多数設けられている)構造であるとしても、最も熱気の出入り口として活用できる筈のバスケットの上部開口(被処理物品の出し入れ口)が段積みされるバスケットによって塞がれてしまうため、この上部開口を介しての熱気の流入が阻まれ、結果として被処理物品によっては加熱不足が起こって、やはり温度ムラの原因となるということがあった。
のみならず、これら従来の連続式ベーキング装置において、炉本体のバスケット搬入搬出用開口部に対し、機械的に開閉するシャッターを設けた場合には、構造的に複雑なものとなり、それによる装置コストの高騰化が避けられなかった。またこのシャッターの開閉に伴う時間的ロスや熱エネルギーの漏洩ロスなども大きな問題となっていた。
これに対し、シャッターをエアカーテン方式に置換した場合には、言うまでもなく、エアーカーテン自体でバスケットを搬入・搬出する開口部を閉鎖させなければならないため、エアー噴出圧を相当に高圧とせざるを得ず、このため噴出エアーによって炉内温度を低下させてしまうといった問題を招来することもあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、炉本体内での温度ムラの解消を図り、被処理物品に対して高品質且つ均一なベーキング処理を可能にすると共に、装置としての構造面での大型化及び複雑化を防止して、設置の容易化及び低廉化を可能にすることができるベーキング装置を提供することを目的とする。
また本発明は、炉本体に対する被処理物品(バスケットに入った状態を含む)の搬入及び搬出に関して、時間的ロス及び熱エネルギーの漏洩ロスを防止できるようにしたベーキング装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は次の手段を講じた。
即ち、本発明に係るベーキング装置は、旋回軸を中心にそのまわりに複数且つ上下方向に複数段の棚部が設けられている旋回棚と、この旋回棚を旋回自在に保持させた状態で旋回用の動力を伝える旋回駆動手段と、旋回棚が旋回可能なスペースを確保しつつこの旋回棚まわりを取り囲むと共に周方向の少なくとも一箇所に旋回棚に対する物品出し入れ用の開口部が設けられた炉本体と、前記旋回棚に周方向で隣接する棚部相互間を熱気の横流通を阻止するように仕切る仕切り壁と、前記炉本体内を加熱する加熱手段と、上記炉本体内でその開口部に正対して停止される上下方向に複数の旋回棚の各棚部に対して炉外側から個々に被処理物品を出し入れする物品受け渡し装置とが設けられており、
前記加熱手段には、熱気が供給される熱気誘導室と、当該熱気誘導室を前記炉本体の下部に区画形成する中底と、当該中底に形成されて少なくとも炉本体の開口部正対位置で停止した棚部を除く他の棚部に対して停止位置下方から上方へ向けて熱風を噴出する熱風噴出部とが設けられ、
前記炉本体の開口部は旋回棚において周方向で隣接する一組の仕切り壁相互間に対応する開口幅で形成されており、この開口部の幅方向両側には炉本体内で当該開口部に正対して停止される旋回棚の各仕切り壁の壁端との間で熱気の流通を防止する遮熱手段が設けられており、
前記遮熱手段は、開口部の開口縁部から旋回棚へ向けて突出したブレード状突起と、当該ブレード状突起に対して微小なギャップを介して設けられると共に旋回軸を中心として旋回自在な旋回棚に設けられた仕切り壁の壁端とから構成されている
このような構成を具備する本発明に係るベーキング装置においてその作動状況の一例を挙げると、旋回駆動手段は、旋回棚を所定角度だけ旋回させることでその周方向に設けられた棚部を順々に炉本体の開口部に正対して停止させ、その後、また旋回棚を所定角度だけ旋回させて各棚部と開口部との正対及び停止を繰り返させるという間欠的な動きをすることになる。そして物品受け渡し装置は、この旋回棚の停止時間を利用して稼働する(被処理物品の出し入れをする)ことになる。
そのため、旋回棚に対してそのまわりを取り囲むかたちで炉本体を形成させることで、この炉本体の大型化を抑制する構成としても、旋回棚の各棚部上に載せられた被処理物品について炉本体内での滞留時間を十分に確保することができる。すなわち、わざわざターンテーブルを2基設定したり、これらの間にローラコンベアを架設したりするといったことをしなくてもよい
のような仕切り壁を設けることで、旋回棚においてその周方向で隣接する棚部上の被処理物品に対し、熱気の横流動を抑えて変動しにくくでき、温度分布を均一化させることに有益となる。また棚部の一つを炉本体の開口部に正対して停止させた場合(物品受け渡し装置による被処理物品の出し入れを行わせている場合)、この開口部から炉本体内の熱気を逃げ難くできる。
加えて、開口部の幅方向両側に設ける遮熱手段は、旋回棚側の仕切り壁が間近になるため、仮にエアーカーテンを採用するとしても小型で低圧のものでよくなり、結果として構造の簡潔化が図れると共に炉内温度の低下を防止できる利点がある。
なお、この遮熱手段は耐熱性及び可撓性を有するブレードによって形成することも可能となり、装置コストとして究極のコストダウンが図れる。
旋回棚の各棚部は、被処理物品の支承状態にあるときも、この被処理物品の外面に沿って上下方向の通気を可能とさせる通気性構造としておくのが好適である。
このようにすることで、加熱手段は、炉本体内において旋回棚の下方(又は上方)から熱気を縦に送って棚部上の被処理物品へ吹き付けさせるように構成することができる。好ましくは、旋回棚の棚部が停止した位置の下方から上方へ向けて熱風を噴出する熱風噴出部を設けるようにすればよい。なお、この場合、少なくとも炉本体の開口部に正対する位置で停止した棚部に関しては熱気を送る必要がないので、この位置での熱風噴出部の設置は除くのがよい。
このような加熱手段であれば構造的な簡潔化が図れ、炉本体の大型化を抑制するうえでも好適なものと言える。また熱気の供給方法としても、炉本体内での温度分布を均一にさせるうえで有益なものと言うことができる。
旋回棚は各棚部が上下に複数段設けられたものとするのが好適である。このようにすると、炉本体内へ搬入する被処理物品の量を一気に多くでき、装置としての稼働効率(処理能率)を飛躍的に高めることができる。またこの場合、旋回棚において上下複数段にする棚部の上下間隔は、被処理物品の高さ寸法より高背な物品支承スペースを介したものとするのが好適である。このようにすると、これらの各棚部に対してそれぞれ被処理物品を載せたときにはその全周面を熱気に晒すことができるものとなる。
そのため、被処理物品の外形がバスケットによって形成されているものとすると、このバスケット相互を直接段積みしたときと異なって、各バスケットの上部開口を解放させる状態に保つことができる。すなわち、バスケット内に対して効率的に熱気の出入りをさせることができるので、バスケット内に入れられた物品(ボルトやナット等)が加熱不足を原因として品質低下を起こすこともなくなる。
この場合、隣接する棚部相互間を仕切る仕切り壁が上下方向の各棚部に対応して一連に繋がったものとすることで、熱気の通りも良好となる。
本発明に係るベーキング装置では、炉本体内での温度ムラの解消を図り、被処理物品に対して高品質且つ均一なベーキング処理が可能になる。また装置としての構造面での大型化及び複雑化が防止され、設置の容易化及び低廉化が可能になっている。更にまた、炉本体に対する被処理物品の搬入及び搬出に関して、時間的ロス及び熱エネルギーの漏洩ロスが防止される。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
図1乃至図7は、本発明に係るベーキング装置1の第1実施形態を示している。この第1実施形態のベーキング装置1は、旋回駆動手段2によって旋回可能とされた旋回棚3を有している。この旋回棚3のまわりは、周方向及び上下方向の全域にわたり炉本体4によって囲まれている。またこの炉本体4には、その内部を加熱するための加熱手段5が設けられている。
この炉本体4には周壁の少なくとも一箇所に被処理物品Wを出し入れするための開口部7が設けられており、例えば開口部7の外側正面位置には被処理物品W用の中継台8が設けられ、被処理物品Wは、メッキ処理などの上流側工程から搬入用コンベヤ9Aによってこの中継台8まで搬入されたり、またこの中継台8から搬出用コンベア9Bによってクロム処理などの下流工程へ向け搬出されたりする。
そして炉本体4の開口部7に対応する配置(上記のように中継台8が設けられる場合はこれに並設される配置)で、炉本体4に対して被処理物品Wを出し入れする物品受け渡し装置10が設けられている。
なお「被処理物品W」とは、本来、ボルトやナットなどの高炭素鋼により製作され、メッキ処理された後の物品(製品にされる物品)のことであるが、以下の説明ではこの物品だけでなく、ベーキング処理のためにこの物品を収納したバスケットをも含んだ全体を指すものとする。
旋回棚3は、旋回軸15を中心として旋回自在となるように設けられるもので、旋回軸15のまわりに、その周方向に並んで複数の棚部16を有している。またこれら各棚部16は、上下方向に複数段設けられている。図例(図1及び図5参照)では、周方向では8つの棚部16が設けられ、また上下方向では10段の棚部16が設けられ、結果として旋回端3の全体として合計80の棚部16が設けられているものとした。
一つ一つの棚部16は、平面的に見て被処理物品Wを完全収容できる大きさで設けられている。また、各棚部16が上下方向で設けられる間隔は、それぞれの棚部16に被処理物品Wの高さ寸法より高背な物品支承スペースを介したものとなっている。すなわち、棚部16上に被処理物品Wを支承させたときこの被処理物品Wの上部とそのすぐ上位となる棚部16との上下間には多少のゆとり(空間)ができる。そのため各棚部16に支承された被処理物品Wの外形がバスケットとされているとき、このバスケットの上部開口は熱気の出入り可能な解放状態を保つものとなる。
各棚部16は、被処理物品Wを支承した状態にあるときも、この被処理物品Wの外面に沿って上下方向の通気を可能とさせる通気性構造となっている。この通気性構造としては例えばパンチングメタルや網によって形成された目皿的なものでもよいが、本実施形態の棚部16は、図5及び図6から明らかなように棒材を巧みに連結することで、旋回棚3の外周面側を開放させた平面コ字状の枠型に形成されたものを示している。
このため本実施形態の棚部16は、上下方向の空気の流れに対して、いわゆるスカスカの状態にあり、棚部16に支承される被処理物品Wは、その外面の全周が上下方向の空気の流れに晒されることになる。また被処理物品Wの底面も、下から上へ流れる空気の流れに晒されることになる。
なお、棚部16がその外方側を開放させた平面コ字状を呈しているため、物品受け渡し装置10において、被処理物品Wを棚部16へ載せたり取り出したりするのにこの被処理物品Wの底面中央を下から掬い上げるといった簡潔構造を採用可能となる。
この旋回棚3には更に、周方向で隣接する棚部16の相互間に対し、それらを仕切る仕切り壁17が設けられている。この仕切り壁17は、上下方向に設けられた棚部16に対応して一連に繋がって設けられている。換言すれば、上下一列の棚部16に対しその両脇を挟むように仕切り壁17が設けられていることになる。そのため、相互隣接する棚部16の相互間での熱気の横流通は阻止されながら、上下方向に設けられた棚部16の相互間では熱気の通りが良好になる。
炉本体4は、旋回棚3が旋回するとき、旋回棚3と接触干渉することがないという条件のもとで、この旋回棚3のまわりにできる空間を広くさせすぎないように(むしろこの空間を可及的に狭くするように)取り囲んでいる。勿論、炉壁は耐熱性及び保温性の豊富な材料で形成されている。
この炉本体4の内部には、旋回棚3の旋回軸15が通る高さ位置に中床20が設けられている。この中底20には、旋回軸15の通る部分を逃げるようにして軸通口21が設けられている。図7に示すように、この軸通口21は炉本体4に設けられた開口部7へ向けて開放し相互連通するようになった切欠として形成されている。すなわち、中底20は平面コ字状に形成されている。
中底20の下部には軸通口21の開口形状に合わせるように中仕切り壁23が設けられており、またこの中底20には、軸通口21内で旋回軸15が通る位置を中心とした放射状配置で、スリット状に貫通する複数の熱風噴出部24が設けられている。これによってこの中底20の下部に、後述する加熱手段5用の熱気誘導室25が区画形成されている。これに対し、軸通口21内には中仕切り壁23で熱的に遮断された機械室26が区画形成されており、この機械室26内には、旋回駆動手段2が収納されるようになっている。
なお、この中底20の上面では、旋回棚3の下面に設けられたキャスター27を受けて転動させ、これによって旋回棚3の旋回を安定化させると共に、個々の棚部16の水平移動状況下での高さの一定化(高精度化)を図るようになっている。
図1から明らかなように炉本体4の開口部7は、上下方向の開口寸法が旋回棚3の高さ寸法よりやや大きめとされ、また図5から明らかなように、幅方向の開口寸法が旋回棚3において周方向で隣接する一組の仕切り壁17相互間に対応させて形成されている。
そしてこの開口部7の幅方向両側には、その上下方向全部にわたり、遮熱手段30が設けられている。この遮熱手段30は、旋回棚3に設けられた仕切り壁17の壁端との間で熱気を遮断するものである。本実施形態の遮熱手段30は、開口部7の開口縁部から旋回棚3へ向けてブレード状突起31を突出させ、仕切り壁17の壁端とのギャップを微小にさせただけのものとした。
なお、この開口部7には、機械的に開閉するシャッター32を設けておいてもよい。このシャッター32は省略することもできる。
旋回駆動手段2は、旋回棚3を旋回自在に保持する旋回基部36と、旋回棚3に旋回用動力を伝える駆動部37とを有している。少なくとも旋回基部36は上記したように炉本体4の機械室26内に設けられている。駆動部37はギヤードモータ、電磁ブレーキ付きモータ等であり、間欠回動性(小角度回転と停止とを繰り返し行う動作性)と停止精度に優れたものを採用するのが好適である。これら旋回基部36と駆動部37とは、エンドレスチェーンなどの伝動手段38で連動可能となっている。
加熱手段5は、加熱源40と、この加熱源40で発生された熱気を炉本体4内へ誘導する熱気路41とを有している。本実施形態において加熱源40はガス又は石油燃焼式のバーナーとした。また熱気路41は炉本体4と加熱源40との間で熱気を循環させる構造とし、炉本体4の外部に設けたダクト43により加熱源40に附属させたブロワー42を介して炉本体4の下部内部へ熱気を打ち込み誘導すると共に、炉本体4の上部内部からブロワー42へと排熱を回収できるようにしている。
従って、加熱源40で発生される熱気は、炉本体4内をその下方から上方へと縦に送られ、途中、旋回棚3の下位側の棚部16から上位側の棚部16へと通過し、各棚部16に支承された被処理物品Wへ吹き付けられることになる。
上記したように、炉本体4には中底20に対して熱風噴出部24が放射状配置で設けられ、この中底20の下部に熱気誘導室25が設けられている。ダクト43はこの熱気誘導室25へ加熱源40からの熱気を供給することになる。
中底20は軸通口21内で開口部7へ連通する機械室26を形成させているため、当然に、この機械室26に対応する部分では熱風噴出部24は設けられておらず、また熱気誘導室25も及んでいないことになる。従って、旋回棚3が停止しているとき、開口部7に正対している棚部16(即ち、炉本体4に対して出し入れしようとする被処理物品Wを支承した棚部16)に対して対応する熱風噴出部24は無く、熱気が供給されないことになる。その他の熱風噴出部24は、停止した旋回棚3における周方向の各棚部16(勿論、開口部7に正対している棚部16を除く)に対応した位置付けになっている。
物品受け渡し装置10は、炉本体4内においてその開口部7に正対して停止される旋回棚3の棚部16に対し、それぞれ被処理物品Wを出し入れできるものであれば、特にその構成や構造が限定されるものではない。
本実施形態では、一つの被処理物Wを出し入れするという動作を上下方向の棚部16に対して繰り返すタイプとした。そのため、一つの被処理物品Wを取り上げたり降ろしたりできるハンドリング部45と、このハンドリング部45を旋回棚3の高さ分に相当させて上下動させる昇降機構部46と、ハンドリング部45を炉本体4の内外で伸縮させるスライド機構部47とを有したものとした。上記したように炉本体4では、開口部7に連通するかたちで中底20の軸通口21を切欠状にしてあり(図7参照)、また旋回棚3では棚部16がその外方側を開放させた平面コ字状に形成してある(図5参照)ので、ハンドリング部45では、被処理物品Wをその底面中央の下から掬い上げる構造としてある。
このような構成を具備するベーキング装置1においてその作動状況の一例を挙げる。いま、炉本体4内では旋回棚3が旋回を停止し、これによって上下1列分(10段)の棚部16が開口部7に正対して停止しているとする。この開口部7に正対して停止している棚部16に支承された被処理物品Wは、既にベーキング処理の終わったものとする。そしてこの状況でシャッター32が開かれたとする。
加熱手段5は常に炉本体4内を加熱状態にしているが、開口部7の幅方向両側に設けられた遮熱手段30(ブレード状突起31)が旋回棚3において上下一列の棚部16の両脇を挟むように設けられた仕切り壁17の壁端との間で熱気を逃げ難くしているため、炉内温度がいたずらに低下することはない。また熱エネルギー的に甚だしい損失が発生することもない。
ここでまず、物品受け渡し装置10は空の状態で動作を開始し、炉本体4の開口部7から所定の棚部16へ向けてハンドリング部45を差し入れ、この棚部16上で支承された被処理物品Wを取り上げて、これを炉本体4内から中継台8へ取り出す。
中継台8上へ取り出された被処理物品Wが搬出用コンベア9Bへと移載され、代わりにこの中継台8上へ搬入用コンベヤ9Aによって新たな(ベーキング処理が未処理の)被処理物品Wが搬入されると、物品受け渡し装置10はこの中継台8上の被処理物品Wを掬い上げてこれを空状態になった元の棚部16へ運び入れる。
物品受け渡し装置10がこの動作を、旋回棚3において設けられた上下の全棚部16に対して一通り繰り返すと、炉本体4のシャッター32が閉まり、旋回駆動手段2の作動により、旋回棚3が周方向に並ぶ棚部16の1ピッチ分に相当する所定角度だけ部分旋回(間欠回動)される。これにより旋回棚3は、次の上下一列分の棚部16を炉本体4の開口部7に正対して停止させる。これを1サイクル動として、以後、上記の動きが繰り返される。
なお、炉本体4内において、旋回棚3の各棚部16に支承された被処理物品Wは、その上部(バスケットとしての上部開口)が上位の被処理物品Wに邪魔されることなく解放されている。そのため、被処理物品W全体(バスケット内に入れられている製品とされるべき物品)に対して効率的に熱気が供給され、加熱不足を原因とした品質低下を起こすことはない。
ところで、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施の形態に応じて適宜変更可能である。
例えば、炉本体4の開口部7においてその幅方向両側に設ける遮熱手段30は、炉壁構造自体に設けるブレード状突起31に代え、図8に示すように、耐熱性及び可撓性を有するブレード50を取り付けることによって形成することも可能である。このようにすることで、装置コストとして究極のコストダウンが図れる。
更に遮熱手段30は、図9に示すように、旋回棚3の仕切り壁17へ向けてノズル端が向くように配管されたエア配管51を介して、開口部7の幅方向両側と旋回棚3の仕切り壁17との間にエアーカーテンを発生させるようにしたものでもよい。このようにエアーカーテンを採用するとしても、旋回棚3における仕切り壁17の壁端が間近になっているので、小型で低圧のものでよいため、結果として構造の簡潔化が図れると共に炉内温度の低下を防止できる。
図2のA−A線拡大断面図である。 本発明に係るベーキング装置の第1実施形態を示した平面図である。 図2のB−B線に相当する矢視図である。 図2のC−C線に相当する矢視図である。 図1のD−D線に相当する断面図である。 図1のE部拡大図である。 図1のF−F線に相当する断面図である。 本発明に係るベーキング装置の第2実施形態(遮熱手段の別例)についてその要部を示した平面図(図5と同じ視角で描いた図)である。 本発明に係るベーキング装置の第3実施形態(遮熱手段の別例)についてその要部を示した平面図(図5と同じ視角で描いた図)である。
符号の説明
1 ベーキング装置
2 旋回駆動手段
3 旋回棚
7 開口部
4 炉本体
5 加熱手段
10 物品受け渡し装置
15 旋回軸
16 棚部
17 仕切り壁
24 熱風噴出部
30 遮熱手段
50 ブレード
W 被処理物品

Claims (4)

  1. 旋回軸(15)を中心にそのまわりに複数且つ上下方向に複数段の棚部(16)が設けられている旋回棚(3)と、この旋回棚(3)を旋回自在に保持させた状態で旋回用の動力を伝える旋回駆動手段(2)と、旋回棚(3)が旋回可能なスペースを確保しつつこの旋回棚(3)まわりを取り囲むと共に周方向の少なくとも一箇所に旋回棚(3)に対する物品出し入れ用の開口部(7)が設けられた炉本体(4)と、前記旋回棚(3)に周方向で隣接する棚部(16)相互間を熱気の横流通を阻止するように仕切る仕切り壁(17)と、前記炉本体(4)内を加熱する加熱手段(5)と、上記炉本体(4)内でその開口部(7)に正対して停止される上下方向に複数の旋回棚(3)の各棚部(16)に対して炉外側から個々に被処理物品(W)を出し入れする物品受け渡し装置(10)とが設けられており、
    前記加熱手段(5)には、熱気が供給される熱気誘導室(25)と、当該熱気誘導室(25)を前記炉本体(4)の下部に区画形成する中底(20)と、当該中底(20)に形成されて少なくとも炉本体(4)の開口部(7)正対位置で停止した棚部(16)を除く他の棚部(16)に対して停止位置下方から上方へ向けて熱風を噴出する熱風噴出部(24)とが設けられ、
    前記炉本体(4)の開口部(7)は旋回棚(3)において周方向で隣接する一組の仕切り壁(17)相互間に対応する開口幅で形成されており、この開口部(7)の幅方向両側には炉本体(4)内で当該開口部(7)に正対して停止される旋回棚(3)の各仕切り壁(17)の壁端との間で熱気の流通を防止する遮熱手段(30)が設けられており、
    前記遮熱手段(30)は、開口部(7)の開口縁部から旋回棚(3)へ向けて突出したブレード状突起(31)と、当該ブレード状突起(31)に対して微小なギャップを介して設けられると共に旋回軸(15)を中心として旋回自在な旋回棚(3)に設けられた仕切り壁(17)の壁端とから構成されていることを特徴とするベーキング装置。
  2. 前記遮熱手段(30)は耐熱性及び可撓性を有するブレード(50)によって形成されていることを特徴とする請求項1記載のベーキング装置。
  3. 前記旋回棚(3)の各棚部(16)は、被処理物品(W)の支承状態にあるときも当該被処理物品(W)の外面に沿って上下方向の通気を可能とさせる通気性構造とされていることを特徴とする請求項1または2に記載のベーキング装置。
  4. 前記旋回棚(3)は、各棚部(16)が被処理物品(W)の高さ寸法より高背な物品支承スペースを介して上下に複数段設けられており、周方向で隣接する棚部(16)相互間を仕切る仕切り壁(17)が上下方向の各棚部(16)に対応して一連に繋がったものとされていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のベーキング装置。
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