JP4459913B2 - コネクタの仮止め構造 - Google Patents

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Description

この発明は電子部品の仮止め構造に関し、より詳しくは電子部品をプリント基板に仮止めする構造に関する。
コネクタなどの比較的大きな電子部品をプリント基板に組み付ける場合、一般に電子部品をプリント基板に仮止め(仮固定)し、その後半田付けして固定している。そこで、従来より電子部品をプリント基板に仮止めする電子部品の仮止め構造が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1記載の技術にあっては、所定の方向に弾性変形可能な弾性部材を電子部品の下面、正確には、電子部品が実装されるプリント基板の実装面に当接する部位に埋設して固定し、弾性部材をプリント基板に穿設された係合孔に係合させることで電子部品をプリント基板に仮止めすると共に、電子部品のリード端子と弾性部材を共に半田付けし、電子部品をプリント基板に固定している。尚、弾性部材は、前記所定の方向が電子部品の長手方向、正確には、電子部品においてプリント基板と当接する部位(固定部)の長手方向と直交になるように配置される。
特開2004−39742号公報(段落0011から0013、図2,3など)
ところで、近年、環境への配慮から無鉛半田が普及している。無鉛半田は、従来の共晶半田に比して一般に溶融温度が高いため、無鉛半田を用いて半田付けする際、従来の共晶半田を用いた場合に比してプリント基板と電子部品がより高温となる。
そのため、電子部品とプリント基板の線膨張係数の相違に起因するそれらの変形量(膨張量)の差が増大する。具体的には、電子部品の弾性部材が係合孔の径内を電子部品とプリント基板の変形量の差分だけ移動し、よって弾性部材と係合孔の相対位置が変化する。
この状態で弾性部材に塗布された半田が凝固すると、弾性部材がプリント基板に固着することから、プリント基板と電子部品が室温に戻されて収縮しても弾性部材と係合孔の相対位置は変化しない。そのため、冷却過程において、電子部品とプリント基板のうち、線膨張係数が大きいもの(即ち、収縮量が大きいもの)の収縮力によって他方が圧縮方向の圧力を受け、反り(撓み)が生じるという不具合があった。
尚、弾性部材を半田付けせずに移動自在とすることで、上記した不具合を解消することも考えられる。しかしながら、特許文献1記載の弾性部材にあっては、前記所定の方向が熱膨張による影響が最も大きい電子部品の長手方向と直交になるように配置されるため、半田付けの際、弾性部材が係合孔の径内を長手方向に移動する恐れがあり、電子部品をプリント基板に確実に仮固定することができないという不都合が生じ得る。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、電子部品をプリント基板に確実に仮止めし、その後半田付けして電子部品をプリント基板に組み付ける際、電子部品やプリント基板に反りが発生するのを防止するようにした電子部品の仮止め構造を提供することにある。
上記の目的を解決するために、請求項1にあっては、コネクタをプリント基板に仮止めするコネクタの仮止め構造において、前記コネクタの線膨張係数が前記プリント基板の線膨張係数より3倍程度大きく、前記コネクタにおける熱膨張による影響が最も大きい長手方向の両端部に、前記コネクタと前記プリント基板の熱膨張量および収縮量の差を許容するように所定の方向に弾性変形可能な弾性部材をそれぞれ一体的に形成し、前記弾性部材が係合されるべき係合孔を前記プリント基板に穿設し、前記所定の方向を前記コネクタの長手方向と平行にすると共に、前記弾性部材が、前記所定の方向に弾性変形可能な第1の足部と、前記第1の足部に連続して形成された第1の爪部と、前記第1の足部に背中合わせに形成されて前記所定の方向に弾性変形可能な第2の足部と、前記第2の足部に連続して形成された第2の爪部とからなり、前記弾性部材は前記コネクタの長手方向の両端部に突出させられた腕部に形成されると共に、前記腕部はその内部が中空で、かつ肉厚が均一に形成されて弾性変形可能な弾性変形部からなるように構成した。
請求項にあっては、前記第1および第2の爪部は、前記係合孔の所定の部位に所定の角度をなして接するように傾斜させて形成された傾斜面を備えるように構成した。
請求項にあっては、前記弾性部材は、前記コネクタの平面視において対角線上に位置させられるように構成した。
請求項1に係るコネクタの仮止め構造にあっては、コネクタの線膨張係数がプリント基板の線膨張係数より3倍程度大きく、前記コネクタにおける熱膨張による影響が最も大きい長手方向の両端部に、前記コネクタと前記プリント基板の熱膨張量および収縮量の差を許容するように所定の方向に弾性変形可能な弾性部材をそれぞれ一体的に形成し、弾性部材が係合されるべき係合孔をプリント基板に穿設し、前記所定の方向をコネクタの長手方向と平行にすると共に、前記弾性部材が、前記所定の方向に弾性変形可能な第1の足部と、前記第1の足部に連続して形成された第1の爪部と、前記第1の足部に背中合わせに形成されて前記所定の方向に弾性変形可能な第2の足部と、前記第2の足部に連続して形成された第2の爪部とからなり、前記弾性部材は前記コネクタの長手方向の両端部に突出させられた腕部に形成されると共に、前記腕部はその内部が中空で、かつ肉厚が均一に形成されて弾性変形可能な弾性変形部からなるように構成したので、コネクタをプリント基板に確実に仮止めでき、その後半田付けしてコネクタをプリント基板に組み付ける際、コネクタやプリント基板に反りが発生するのを防止することができる。また、コネクタとプリント基板の収縮量の差が、弾性部材の弾性変形によって許容される値を超えた場合であっても、腕部(弾性変形部)が弾性変形することで、その超えた分の収縮量を許容することができる。
具体的には、弾性部材を、前記所定の方向(伸縮方向)がコネクタの長手方向と平行になるように形成すると共に、コネクタをプリント基板に組み付ける際、弾性部材を半田付けしないように構成することで、膨張時および収縮時におけるコネクタとプリント基板の熱膨張量および収縮量の差を弾性部材の弾性変形(伸縮)によって許容でき、よってコネクタやプリント基板に反りが発生するのを防止することができる。また弾性部材を、コネクタにおいて熱膨張量あるいは収縮量の差が大きい長手方向の両端部に形成するように構成したので、熱膨張あるいは収縮によるコネクタとプリント基板の変形量の差を効率よく許容(吸収)することができる。
さらに、請求項に係るコネクタの仮止め構造にあっては、膨張時および収縮時におけるコネクタとプリント基板の熱膨張量および収縮量の差を第1、第2の足部の弾性変形によって許容でき、よってコネクタやプリント基板に反りが発生するのを一層防止することができる。
請求項に係るコネクタの仮止め構造にあっては、第1および第2の爪部は、係合孔の所定の部位に所定の角度をなして接するように傾斜させて形成された傾斜面を備える、具体的には、所定の部位と傾斜面が所定の角度をなして線接触する、即ち、傾斜面と所定の部位の接線が、傾斜面の範囲内において可変となるように構成したので、請求項で述べた効果に加え、係合孔などの成形誤差を許容することができる。
請求項に係るコネクタの仮止め構造にあっては、弾性部材は、コネクタの平面視において対角線上に位置させられるように構成したので、上記した効果に加え、コネクタをプリント基板上に複数個並列に配置する場合であっても、弾性部材同士が干渉することなく配置することが可能となり、よってプリント基板の実装効率を向上させることができる。
以下、添付図面に即してこの発明に係る電子部品の仮止め構造の最良の形態について説明する。
図1は、この発明の実施例に係る電子部品の仮止め構造を備えた電子部品とプリント基板を示す外観斜視図である。図2は電子部品とプリント基板の部分平面図、図3は電子部品とプリント基板の部分断面側面図である。
図1から3において符号10はプリント基板を示す。プリント基板10は一般的な熱可塑性の有機樹脂から形成され、線膨張係数はおよそ16〔ppm/℃〕程度である。プリント基板10の実装面10Aには、電子部品、具体的にはコネクタ12が搭載される。コネクタ12は、PBT(ポリブチレンテレフタレート)から形成され、線膨張係数はおよそ55〔ppm/℃〕程度である。コネクタ12は、図示しない外部機器と相手側コネクタなどを介して機械的および電気的に接続される。尚、プリント基板10に搭載されるコンデンサなどの残余の電子部品については、図示を省略する。
図2および3によく示すように、コネクタ12の外壁、正確にはコネクタ12を矢印A(図2に示す)から見たときにコネクタ12の側面となる両側の側壁12a,12bにはそれぞれ、略直方体を呈する腕部14が一体的に形成される。即ち、腕部14は、コネクタ12の長手方向(図2,3に矢印Bで示す)の両端部に突出させられて形成される。
また腕部14は、図2に示す如く、コネクタ12の平面視において対角線上に位置させられる。正確には、腕部14aは側壁12aの図2において上方付近に形成される一方、腕部14bは側壁12bの下方付近に形成される。
腕部14は、図3に示すように、その内部が中空に形成され、そこに空間16が形成される。さらに、腕部14は、その肉厚(図3に符号dで示す)が均一となるように形成される。
腕部14の下面(正確には、腕部14のプリント基板10に対向する面)には、所定の方向に弾性変形可能な弾性部材20が一体的に形成される。この弾性部材20の形状などについては、後に詳説する。
コネクタ12には、さらにプリント基板10の実装面10Aに当接させられるべき当接部22が複数個、具体的には2個形成される。また、プリント基板10において前記した弾性部材20に対応する位置には、弾性部材20が係合されるべき係合孔24が複数個(2個)穿設される。
次いで、この発明の特徴部である弾性部材20の形状、および弾性部材20を備えたコネクタ12とプリント基板10の組み付けについて詳しく説明する。
図4はコネクタ12をプリント基板10に組み付ける前の状態を示す拡大部分断面図、図5はコネクタ12の弾性部材20をプリント基板10の係合孔24に挿入した状態を示す拡大部分断面図である。図6はコネクタ12の弾性部材20をプリント基板10の係合孔24に完全に挿入して係合させた状態を示す拡大部分断面図である。
図4に示すように、弾性部材20は、所定の方向、具体的には図4において左右方向に弾性変形可能な第1の足部20a1と、第1の足部20a1に連続して形成された第1の爪部20b1と、第1の足部20a1の右側に所定の距離離間して形成される、換言すれば、第1の足部20a1に背中合わせに形成されて所定の方向に弾性変形可能な第2の足部20a2と、第2の足部20a2に連続して形成された第2の爪部20b2とからなる。このように、第1、第2の足部20a1,20a2の弾性変形可能な方向(所定の方向)、別言すれば、弾性部材20の弾性変形可能な方向は、コネクタ12の長手方向B(図3などに示す)と平行になるように形成される。
図4に示す自由状態において弾性部材20の幅方向の外形寸法、より具体的には第1と第2の爪部20b1,20b2の外形寸法Wは、プリント基板10の係合孔24の孔径Dよりも若干大きくなるように形成される。
また、第1,第2の爪部20b1,20b2において、弾性部材20を係合孔24に挿入する際、最初に接する面20cは、プリント基板10の挿入方向に対してなす角度が略45度となるようにテーパ状に形成され、係合孔24への挿入を容易にする。
そして、コネクタ12をプリント基板10に仮止めするときには、コネクタ12の弾性部材20を、プリント基板10の係合孔24の上に位置させ、その後弾性部材20を係合孔24内に挿入する。
弾性部材20の第1,第2の爪部20b1,20b2を、図5に示すように、各足部20a1,20a2の間隔(間隙)を狭めさせながら、即ち、弾性部材20(足部20a1,20a2)を紙面左右方向に弾性変形させながら係合孔24内に挿入する。次いで、図6に示す如く、第1,第2の爪部20b1,20b2を係合孔24の下端24aに達するように移動させると、係合孔24によって規制されて狭められていた、別言すれば、係合孔24の内方に向けて弾性変形していた各足部20a1,20a2が、弾性部材20の持つ弾性力によって図示のように広がり、第1,第2の爪部20b1,20b2は係合孔24の下端(所定の部位)24aに係合される。このようにしてコネクタ12をプリント基板10に仮止めする。
このとき、第1,第2の爪部20b1,20b2において、係合孔24の下端24aと接する面(傾斜面)20dは、図6に示すように、プリント基板10の半田面10Bとのなす角度が所定の角度、具体的には、略60度となるように、テーパ状に傾斜させて形成される。このように、第1および第2の爪部20b1,20b2は、係合孔24の所定の部位24aに所定の角度をなして接するように傾斜させて形成された傾斜面20dを備える。
上記においてコネクタ12の腕部14bに形成された弾性部材20について説明したが、左右の弾性部材は左右対称のため、上記説明は腕部14aに形成された弾性部材20にも妥当する。
尚、コネクタ12がプリント基板10に仮固定された状態では、図6に示すように、コネクタ12の当接部22はプリント基板10の実装面10Aに当接させられ、よってコネクタ12は安定に仮固定される。
次いで、コネクタ12のリード端子とプリント基板10とを半田付けによって固定する。これについて、図7以降を参照しながら説明する。
図7はコネクタ12のリード端子とプリント基板10とを半田付けし、それによってコネクタ12とプリント基板10が膨張した状態を示す、図3と同様な部分断面側面図である。図8は半田付けが終了し、コネクタ12とプリント基板10が室温に戻されて収縮した状態を示す、図3と同様な部分断面側面図である。
図7および図8の説明に入る前に、理解の便宜のため、図11を参照して従来技術に係るプリント基板とコネクタの半田付けについて説明する。
図11は、従来技術に係るプリント基板とコネクタの半田付けについて説明するための模式図である。
従来技術にあっては、先ず図11の(a)に示す如く、プリント基板10にコネクタ12の弾性部材200を挿入して仮止めする。次いで、コネクタ12のリード端子(図示せず)を例えば無鉛半田によってフロー半田付けする。このとき、図11の(b)に示す如く、弾性部材200も無鉛半田(符号30で示す)によって半田付けする。そして、無鉛半田30が凝固することにより、弾性部材200がプリント基板10に固着されてロックされる。
前述したように、コネクタ12の線膨張係数は、プリント基板10のそれよりも大きい(具体的には、3倍程度である)。従って、半田付けに伴ってプリント基板10とコネクタ12が加熱されると、コネクタ12の変形量(膨張量)がプリント基板10のそれを上回る。特に、従来の共晶半田よりも溶融温度の高い無鉛半田を使用した場合は、変形量の差異が顕著となる。尚、無鉛半田の溶融温度は、近年主流になりつつあるSn-Ag-Cuの3元系でおよそ220℃である。
そのため、図11の(b)に示すように、コネクタ12に取り付けられた複数個の弾性部材200同士の離間距離の増加量が、プリント基板10に穿設された複数個の係合孔24同士の離間距離の増加量よりも増大する。即ち、コネクタ12の弾性部材200は、係合孔24の径内を移動し、よって弾性部材200と係合孔24の相対位置が変化する。
この状態でプリント基板10およびコネクタ12を室温まで冷却させる、即ち、弾性部材200に塗布された半田を凝固させると、弾性部材200は半田30によってプリント基板10にロックされていることから、プリント基板10とコネクタ12が室温に戻されて収縮しても、弾性部材200と係合孔24の相対位置は変化しない。そのため、図11の(c)に示す如く、冷却過程において、線膨張係数が大きい(即ち、収縮量が大きい)コネクタ12の収縮力によってプリント基板10が圧縮方向の圧力を受け、反り(撓み)を生じてしまう。また、プリント基板10に反りが生じることにより、それに固定されたコネクタ12自身にも反りが生じてしまう。
そこで、この発明に係るコネクタ12の仮止め構造にあっては、コネクタ12の長手方向Bの両端部に、所定の方向に弾性変形可能な弾性部材20をそれぞれ一体的に形成すると共に、前記所定の方向がコネクタ12の長手方向Bと平行になるようにすることで、プリント基板10やコネクタ12に反りが発生するのを防止するようにした。
以下、コネクタ12のリード端子とプリント基板10との半田付けについて図7以降を参照して詳説する。
先ず図7に示す如く、コネクタ12のリード端子32を無鉛半田30によってフロー半田付けする。具体的には、局部噴流半田によってそれらを半田付けする。この半田付けの際、コネクタ12の弾性部材20およびプリント基板10の係合孔24の部分は半田付けされないように、適宜なマスキング処理が行われる。尚、無鉛半田30は、前記したSn-Ag-Cuの3元系(溶融温度220℃程度)のものが使用される。
上記した半田付けによってプリント基板10とコネクタ12は高温に加熱される。具体的には、プリント基板10は無鉛半田30の溶融温度に略等しい220℃程度、コネクタ12はおよそ160℃程度まで温度が上昇する。
従って、プリント基板10よりも線膨張係数が3倍近く大きいコネクタ12は、プリント基板10よりも変形量(膨張量)が大きくなる。具体的には、プリント基板10に穿設された2個の係合孔24同士の離間距離の増加量よりも、コネクタ12に形成された2個の弾性部材20同士の離間距離の増加量が大きくなる。このように、プリント基板10とコネクタ12は膨張するが、弾性部材20は半田付けされないことから、図示の如く、弾性部材20は紙面左右方向に弾性変形しつつ、具体的には、第1、第2の足部20a1,20a2が、それぞれ左右方向に弾性変形しつつ係合孔24に係合され、よって前記増加量(膨張量)の差を許容する。
次いで、図8に示す如く、プリント基板10とコネクタ12を所定の温度(室温。例えば20℃)まで冷却させると、プリント基板10に穿設された2個の係合孔24同士の離間距離の減少量(収縮量)よりも、コネクタ12に形成された2個の弾性部材20同士の離間距離の減少量が大きくなる。このように、プリント基板10とコネクタ12が収縮するが、上記した膨張時と同様、弾性部材20は半田付けされないことから、図示の如く、弾性部材20は紙面左右方向に弾性変形しつつ係合孔24に係合され、よって前記減少量(収縮量)の差を許容する。
上記において弾性部材20の弾性変形によって収縮量の差を許容したが、コネクタ12の収縮量がプリント基板10のそれより比較的大きくなると、弾性部材20のみでは許容できなくなるという不都合が生じことも考えられる。
しかしながら、弾性部材20が形成される腕部14は、前述したように、その内部が中空で、かつ肉厚dが均一に形成されるため、弾性変形が可能である。即ち、図9に示す如く、弾性部材20からの応力が腕部14に作用すると、腕部(弾性変形部)14が弾性変形し、より正確には、腕部14の側壁14cが紙面上方に押し上げられるように変形し、よって前記した弾性部材20のみでは許容することができなかった収縮量の差を許容する。
このように、この実施例に係る電子部品の仮止め構造にあっては、コネクタ12の長手方向B、換言すれば、コネクタ12において熱膨張による影響が最も大きい方向の両端部に、所定の方向に弾性変形可能な弾性部材20をそれぞれ一体的に形成し、弾性部材20が係合されるべき係合孔24をプリント基板10に穿設すると共に、前記所定の方向がコネクタ12の長手方向Bと平行になるように構成したので、コネクタ12をプリント基板10に確実に仮止めでき、その後半田付けしてコネクタ12をプリント基板10に組み付ける際、コネクタ12やプリント基板10に反りが発生するのを防止することができる。
具体的には、弾性部材20を、前記所定の方向(伸縮方向)がコネクタ12の長手方向Bと平行になるように形成すると共に、コネクタ12をプリント基板10に組み付ける際、弾性部材20を半田付けしないように構成することで、膨張時および収縮時におけるコネクタ12とプリント基板10の熱膨張量および収縮量の差を弾性部材20の弾性変形(伸縮)によって許容でき、よってコネクタ12やプリント基板10に反りが発生するのを防止することができる。また弾性部材20を、コネクタ12において熱膨張量あるいは収縮量の差が大きい長手方向Bの両端部に形成するように構成したので、熱膨張あるいは収縮によるコネクタ12とプリント基板10の変形量の差を効率よく許容(吸収)することができる。
また、弾性部材20は、所定の方向に弾性変形可能な第1の足部20a1と、第1の足部20a1に連続して形成された第1の爪部20b1と、第1の足部20a1に背中合わせに形成されて所定の方向に弾性変形可能な第2の足部20a2と、第2の足部20a2に連続して形成された第2の爪部20b2とからなるように構成、即ち、第1、第2の爪部20b1,20b2をプリント基板10の係合孔24に係合させてコネクタ12をプリント基板10に仮止めするように構成したので、膨張時および収縮時におけるコネクタ12とプリント基板10の熱膨張量および収縮量の差を第1、第2の足部20a1,20a2の弾性変形によって許容でき、よってコネクタ12やプリント基板10に反りが発生するのを一層防止することができる。
また、第1および第2の爪部20b1,20b2は、係合孔24の所定の部位24aに所定の角度(具体的には、略60度)をなして接するように傾斜させて形成された傾斜面20dを備える、具体的には、所定の部位24aと傾斜面20dが所定の角度をなして線接触する、即ち、傾斜面20dと所定の部位24の接線が、傾斜面20dの範囲内において可変となるように構成したので、係合孔24の孔径Dなどに成形誤差が生じた場合であっても、それを許容することができる。
また、弾性部材20は、コネクタ12の長手方向Bの両端部に突出させられた腕部14に形成されると共に、腕部14はその内部が中空で、かつ肉厚dが均一に形成されて弾性変形可能な弾性変形部からなるように構成したので、コネクタ12とプリント基板10の収縮量の差が、弾性部材20の弾性変形によって許容される値を超えた場合であっても、腕部(弾性変形部)14が弾性変形することで、その超えた分の収縮量を許容することができる。
また、弾性部材20は、コネクタ12の平面視において対角線上に位置させられるように構成したので、図10に示す如く、コネクタ12をプリント基板10上に複数個並列に配置する場合であっても、弾性部材20が形成される腕部14同士が干渉することなく配置することが可能となり、よってプリント基板10の実装効率を向上させることができる。また、コネクタ12を1個のみプリント基板10に配置する場合であっても、上下方向に弾性部材20が配置されるため、安定して仮止めすることができる。
以上の如く、この発明の実施例にあっては、コネクタ12をプリント基板10に仮止めするコネクタの仮止め構造において、前記コネクタの線膨張係数が前記プリント基板の線膨張係数より3倍程度大きく、前記コネクタにおける熱膨張による影響が最も大きい長手方向Bの両端部(側壁12a,12b)に、前記コネクタと前記プリント基板の熱膨張量および収縮量の差を許容するように所定の方向に弾性変形可能な弾性部材20をそれぞれ一体的に形成し、前記弾性部材が係合されるべき係合孔24を前記プリント基板に穿設し、前記所定の方向を前記コネクタの長手方向と平行にすると共に、前記弾性部材20が、前記所定の方向に弾性変形可能な第1の足部20a1と、前記第1の足部に連続して形成された第1の爪部20b1と、前記第1の足部に背中合わせに形成されて前記所定の方向に弾性変形可能な第2の足部20a2と、前記第2の足部に連続して形成された第2の爪部20b2とからなり、前記弾性部材20は前記コネクタ12の長手方向の両端部に突出させられた腕部14に形成されると共に、前記腕部はその内部が中空で、かつ肉厚dが均一に形成されて弾性変形可能な弾性変形部からなるように構成した。
また、前記第1および第2の爪部20b1,20b2は、前記係合孔24の所定の部位24aに所定の角度をなして接するように傾斜させて形成された傾斜面20dを備えるように構成した。
また、前記弾性部材20は、前記コネクタ12の平面視において対角線上に位置させられるように構成した。
尚、上記において、コネクタ12に形成される弾性部材20を2個としたが、3個以上であってもよい。
また、プリント基板10やコネクタ12の線膨張係数などを具体的な値で示したが、それらは例示であって限定されるものではない。
この発明の実施例に係る電子部品の仮止め構造を備えた電子部品とプリント基板を示す外観斜視図である。 図1に示す電子部品とプリント基板の部分平面図である。 図1に示す電子部品とプリント基板の部分断面側面図である。 図3に示すコネクタをプリント基板に組み付ける前の状態を表す拡大部分断面図である。 図3に示すコネクタの弾性部材をプリント基板の係合孔に挿入した状態を表す、図4と同様な拡大部分断面図である。 図3に示すコネクタの弾性部材をプリント基板の係合孔に完全に挿入して係合させた状態を表す、図4と同様な拡大部分断面図である。 図1に示すコネクタとプリント基板が膨張した状態を表す、図3と同様な部分断面側面図である。 図1に示すコネクタとプリント基板が収縮した状態を表す、図3と同様な部分断面側面図である。 図8に示す腕部が弾性変形した状態を表す、図6と同様な拡大部分断面図である。 図1に示すコネクタをプリント基板上に複数個並列に配置した状態を表す部分平面図である。 従来技術に係るプリント基板とコネクタの半田付けについて説明するための模式図である。
符号の説明
10 プリント基板、12 コネクタ(電子部品)、12a,12b 側壁(両端部)、14 腕部(弾性変形部)、20 弾性部材、20a1 第1の足部、20b1 第1の爪部、20a2 第2の足部、20b2 第2の爪部、20d 傾斜面、24 係合孔、24a (係合孔の)所定の部位、B 長手方向

Claims (3)

  1. コネクタをプリント基板に仮止めするコネクタの仮止め構造において、前記コネクタの線膨張係数が前記プリント基板の線膨張係数より3倍程度大きく、前記コネクタにおける熱膨張による影響が最も大きい長手方向の両端部に、前記コネクタと前記プリント基板の熱膨張量および収縮量の差を許容するように所定の方向に弾性変形可能な弾性部材をそれぞれ一体的に形成し、前記弾性部材が係合されるべき係合孔を前記プリント基板に穿設し、前記所定の方向を前記コネクタの長手方向と平行にすると共に、前記弾性部材が、前記所定の方向に弾性変形可能な第1の足部と、前記第1の足部に連続して形成された第1の爪部と、前記第1の足部に背中合わせに形成されて前記所定の方向に弾性変形可能な第2の足部と、前記第2の足部に連続して形成された第2の爪部とからなり、前記弾性部材は前記コネクタの長手方向の両端部に突出させられた腕部に形成されると共に、前記腕部はその内部が中空で、かつ肉厚が均一に形成されて弾性変形可能な弾性変形部からなることを特徴とするコネクタの仮止め構造。
  2. 前記第1および第2の爪部は、前記係合孔の所定の部位に所定の角度をなして接するように傾斜させて形成された傾斜面を備えることを特徴とする請求項1記載のコネクタの仮止め構造。
  3. 前記弾性部材は、前記コネクタの平面視において対角線上に位置させられることを特徴とする請求項1または2記載のコネクタの仮止め構造。
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