JP4459808B2 - 化粧学及び治療学におけるアスパラギン酸プロテアーゼの利用 - Google Patents
化粧学及び治療学におけるアスパラギン酸プロテアーゼの利用 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4459808B2 JP4459808B2 JP2004520751A JP2004520751A JP4459808B2 JP 4459808 B2 JP4459808 B2 JP 4459808B2 JP 2004520751 A JP2004520751 A JP 2004520751A JP 2004520751 A JP2004520751 A JP 2004520751A JP 4459808 B2 JP4459808 B2 JP 4459808B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- seq
- polypeptide
- sequence
- composition
- saspase
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61Q—SPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
- A61Q19/00—Preparations for care of the skin
- A61Q19/007—Preparations for dry skin
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K8/00—Cosmetics or similar toiletry preparations
- A61K8/18—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
- A61K8/30—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
- A61K8/64—Proteins; Peptides; Derivatives or degradation products thereof
- A61K8/66—Enzymes
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P17/00—Drugs for dermatological disorders
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P17/00—Drugs for dermatological disorders
- A61P17/04—Antipruritics
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P17/00—Drugs for dermatological disorders
- A61P17/06—Antipsoriatics
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P17/00—Drugs for dermatological disorders
- A61P17/12—Keratolytics, e.g. wart or anti-corn preparations
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P17/00—Drugs for dermatological disorders
- A61P17/16—Emollients or protectives, e.g. against radiation
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P31/00—Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P31/00—Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
- A61P31/12—Antivirals
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61Q—SPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
- A61Q19/00—Preparations for care of the skin
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61Q—SPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
- A61Q19/00—Preparations for care of the skin
- A61Q19/08—Anti-ageing preparations
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N9/00—Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
- C12N9/14—Hydrolases (3)
- C12N9/48—Hydrolases (3) acting on peptide bonds (3.4)
- C12N9/50—Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25)
- C12N9/64—Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from animal tissue
- C12N9/6421—Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from animal tissue from mammals
- C12N9/6478—Aspartic endopeptidases (3.4.23)
Description
本発明は、また該アスパラギン酸プロテアーゼ:SASPアーゼ及びその「活性化された」形状をコードするデオキシリボ核酸配列、対応するポリペプチド配列、及び該デオキシリボ核酸配列の使用にも関連する。
表皮は、従来表皮の胚芽性の層を構成する、ケラチノサイトの基底層、該胚芽性層の上に配置された、多面性の細胞を含む幾つかの層からなる、「有棘」層、別々の細胞質封入体、即ちケラトヒアリン顆粒を含有する扁平細胞からなる、1〜3層の「顆粒」層、及び最後に角質層(stratum corneum)と呼ばれ、コルネオサイト(corneocytes)と呼ばれる表皮分化の最終段階における、ケラチノサイトからなる、一組の上部層に分割されている。
コルネオサイトは、ケラチン化皮膜によって包囲された、サイトケラチンを含む繊維物質で主として構成される、徐核細胞である。落屑と呼ばれるメカニズムに従って、該ケラチン化層における表皮細胞の継続的な喪失を補うために、新たなケラチノサイトの永続的な生産が見られる。該基底層における細胞の生産と、落屑速度との間の不釣合いは、特に皮膚表面における鱗屑の生成を結果する恐れがある。
・乾燥症、
・魚鱗癬、
・乾癬、
・ある種の良性又は悪性腫瘍の病巣、及び
・反応性角質増殖症。
逆に、幾つかの病理的な顕示は、表皮及びより具体的には該ケラチン化層の薄化をもたらす。この型の顕示は、次に皮膚被覆の過度の脆弱化をもたらす。これらの状態の表示のために、特に免疫起源の、一般的には1種以上の外因性の薬剤の存在又は該薬剤との接触によって誘発される、様々な反応を挙げることができる。
結局、コルネオサイト間の凝集に関与するポリペプチドに関する知見は、特に皮膚表面における、1種以上のこの種のポリペプチドの過剰さ、又はその欠乏による作用を排除するための製品の開発を可能とする、経路の一つである。
より正確には、本発明は、ヒトケラチノサイトにおける、配列:FLVDSGAQVSVV (SEQ ID NO:1)を、ペプチド配列(SEQ ID NO:5)内に持つ、単離されかつ精製されたポリペプチドの存在を明らかにし、これは「アスパラギン酸」プロテアーゼ群に属するプロテアーゼ活性サイトの、PROSITEサインPS00141に対応する。
以下においてSASPアーゼタンパク(質)とも呼ばれるこのポリペプチドは、さらにそのペプチド配列における、以下の配列の存在によって特徴付けられる:
・AQFLVANASAEEAIIGTDVLQ (SEQ ID NO:2)及び
・ILGVWDTAV (SEQ ID NO:3)。
予想外のことに、本発明者等は、SASPアーゼタンパクとも呼ばれる上記配列:SEQ ID NO:5によって表されるタンパク質が、有意なプロテオリシス活性を有し、また特に、以下の実施例において示すように、カゼイン及びインシュリンに対して活性を示すことを明らかにした。
従って、本発明の一局面は、アスパラギン酸プロテアーゼ群に属する、単離されかつ精製されたポリペプチドに係り、該ポリペプチドは、配列:SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25又はSEQ ID NO:27で表されるペプチド配列を持つことにより特徴付けられる。
SEQ ID NO:6は、SEQ ID NO:5の活性化型に相当する。
SEQ ID NO:16は、初めの2つのアミノ酸が削除された、該配列:SEQ ID NO:6に相当する。
該配列:SEQ ID NO:25は、SEQ ID NO:5の、もう一つの活性化型である。SASPアーゼ(SEQ ID NO:36)から、配列:FANS(SEQ ID NO:29)をコードするサイトが除去された、該SASPアーゼの切頭型から得られる。これは、より詳細には、アセテートバッファー中で、pH 5.00において生成される。
一般に、本発明は、上記の様々なポリペプチド又はペプチド配列の、あらゆる同族体にも拡張される。従来、「ポリペプチド又はペプチド配列の同族体」なる表現は、少なくとも85%、とりわけ少なくとも90%、及び特に少なくとも95%の配列相同性を有し、かつ適当な場合には、該ポリペプチド又は該ペプチド配列と同一の型の生物学的な活性を持つ、任意のポリペプチド又は任意のペプチド配列を意味するものとする。
これらの同族体型は、以下に定義する変異体をも包含する。
本発明は、特に上記ポリペプチドの同族体型、即ち同一の生物学的活性を示し、かつ少なくとも85%、とりわけ少なくとも90%、及び特に少なくとも95%の、配列:SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25又はSEQ ID NO:27との配列相同性を有する形状にも拡張される。
同様に、本発明は、配列:SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25及びSEQ ID NO:27に含まれる、活性サイト:SEQ ID NO:1の配列との相同性が、少なくとも80%であることを条件に、配列:SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:16又はSEQ ID NO:25との、少なくとも30%なる相同性を持つタンパク質に拡張される。
本発明による、突然変異型又は変更とも呼ばれる修飾は、該配列:SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25又はSEQ ID NO:27の、1以上のアミノ酸を除去する(欠失)か、あるいは該配列:SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25又はSEQ ID NO:27に、1以上のアミノ酸を付加することにより、あるいはさらに該配列:SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25又はSEQ ID NO:27に対する、1以上のアミノ酸の置換により導くことができる。これらの対応する配列は、本発明との関連では、「変異型」とも呼ばれる。
欠失変異型の例としては、より具体的には、以下のペプチド配列を挙げることができる:
・該SASPアーゼタンパク(SEQ ID NO:5)のN-末端部分の配列に対応する、配列:SEQ ID NO:7。このフラグメントと生物学的なリガンドとの相互作用は、該SASPアーゼタンパクの活性化のための、また特にその活性化型(SEQ ID NO:6)の生成における重要な段階であると考えられる;
・該SASPアーゼタンパク(SEQ ID NO:5)の「貫膜」部分の配列に対応する、該配列:SEQ ID NO:8;
・該SASPアーゼタンパク(SEQ ID NO:5)のC-末端部分から誘導されるペプチドの配列に相当する、該配列:SEQ ID NO:9;
・2つの活性化サイトに相当する、該配列:SEQ ID NO:29及びSEQ ID NO:30。
同様に、「変異型」なる用語によりカバーされるものは、該SASPアーゼタンパク(SEQ ID NO:5)、又はその活性化型SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25又はSEQ ID NO:27と、他のポリペプチド、親水性又は疎水性ターゲティング剤又は生物転化プリカーサとの融合により得られるタンパク質である。後者は、特に該タンパク質の活性化を制御できるものである。
本発明のポリペプチドは、1以上の翻訳後の修飾を受けることができる。特に、本発明によるポリペプチドは、N-グリコシル化、ホスホリル化、ミリストイル化、アミド化及び/又はシトリリネート化(citrilinated)することができる。
このように、本発明は、また特許請求されたポリペプチドにも係り、これは翻訳後の修飾処理されていても、されていなくても良い。
本発明は、また該ペプチド配列:SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25又はSEQ ID NO:27のマルチマー型、及び好ましくはダイマー型にまで拡張される。該ペプチド配列:SEQ ID NO:6のダイマー型は、特に以下の実施例Vによって特徴付けされる。これは、特にそのモノマー型のものを分子結合することにより、あるいは2つのモノマー部分間に、結合剤によって、2〜6個のアミノ酸で構成される単位を組込んだ、活性ダイマーをコードするcDNAの発現により、得ることができる。
これらは、任意の可能な源、即ち動物、特に哺乳動物又はより一層具体的にはヒト起源から、あるいは植物起源、又は微生物(例えば、特にウイルス、ファージ、バクテリア、酵母)あるいはさらに真菌から誘導でき、又は真核生物系、例えば哺乳動物細胞における過剰発現により誘導でき、該起源生物中に天然に存在するか否かに関しては、如何なる先入観も無関係である。
特に、本発明によるポリペプチドは、天然起源の、哺乳動物組織、より具体的には哺乳動物の皮膚から精製されたものである。
特に、これらポリペプチドは、ヒトの皮膚から精製され、及びより一層具体的にはヒトの表皮から精製されたものである。
従って、本発明の課題は、また上記のようなポリペプチドであって、そこで少なくとも1種のアミノ酸残基が、同様の疎水親水指数を持つ、アミノ酸残基で置換されている該ポリペプチドである。
該ポリペプチドは、またその等電点によって分類することも可能である。
ポリペプチドの理論的な等電点は、そのアミノ酸連鎖から演繹することができる。本発明のポリペプチドは、理論的には酸性ポリペプチドである。
かくして、配列:SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6又はSEQ ID NO:16を持つポリペプチドは、3〜9なる範囲、より詳細には4〜6なる範囲、及び特に約5.8なる等電点を持つ。
一次アミノ酸配列及びポリペプチドに対して行った様々な翻訳後の修飾は、該ポリペプチドが、キロダルトンで表示した見かけ上の分子量によって特徴付けできることも、公知である。
本発明のポリペプチドのアミノ酸連鎖に関する知見は、その理論的な分子量の決定を可能とする。
従って、本発明は、5〜30キロダルトン(kD)、特に9〜15kD、及びより特定的には11〜14kDなる範囲の見かけ上の分子量を持つ、SEQ ID NO:6の配列を持つポリペプチドに関する。特に、本発明のこのポリペプチドは、12kD程度の見かけ上の分子量を持つ。
さらに、SEQ ID NO:5の配列を持つ該SASPアーゼは、落屑のマーカーであるコルネオデスモシン(corneodesmosin)を分解することが認められた。
最後に、該ポリペプチド配列における、タイプ1、2及び9MMPsを活性化することのできる、マトリライシン型のプロテアーゼについて記載された、サイトに対応する、自触媒性サイトの該SASPアーゼ(SEQ ID NO:5)の存在は、該SASPアーゼの、またその活性化された型(SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25又はSEQ ID NO:27)又はそのフラグメントの、内在性の基質に対する潜在的な活性、及びその結果としての、該タンパク質及びその様々な活性化された形状又はフラグメントに関連する、瘢痕化、再度の上皮化、老化、血管形成及び癌発生(侵襲過程)を反映している。
従って、これらの情報全ては、本発明のポリペプチドの、細胞増殖及び/又は分化の過程における関与を確実なものとし、またこれを、新規な皮膚科学的/化粧学的及び治療学的なターゲットであると認識させる。
特に、本発明は、生理的に許容される媒体中に、少なくとも1種の精製された天然又は合成ポリペプチド又はその同族体を含み、該ポリペプチドのペプチド配列が、完全に又は部分的に、配列:SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25又はSEQ ID NO:27によって表されるものであり、及び得に、該配列がSEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25又はSEQ ID NO:27によって表されるものであることを特徴とする、化粧料組成物又は薬理組成物に関連する。
本発明の目的にとって、及び特に述べない限り、該用語「ポリペプチド」とは、該特許請求された組成物において、プロテオリシスによって、又は合成によって得たかとは無関係に、天然又は合成ポリペプチド、その様々な翻訳後の修飾処理に付したもの、特に上記したもの、あるいはまた配列が、完全に又は部分的に上記配列からなる、任意の天然又は合成ポリペプチド、例えば上記の変異型を含むものとする。
さらに、ポリペプチドの一次アミノ酸配列が、プロテアーゼによって特異的に認識されるサイトを決定することも公知であり、該プロテアーゼは、これらサイトの認識が、一旦有効なものとなれば、該ポリペプチドとの結合の有無に拘らず、プロテオリシスによるその開裂を誘発するであろう。
結果的に、本発明は、また生理的に許容される媒体中に、ポリペプチド若しくはその同族体のプロテオリシスによって誘導された、少なくとも1種のポリペプチド混合物を含み、該ポリペプチドの配列は、完全に又は部分的に、配列:SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25又はSEQ ID NO:27によって表されるものであり、及びより具体的には、該配列はSEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25又はSEQ ID NO:27によって表されるものであることを特徴とする、化粧料組成物又は薬理組成物に関連する。
その大きさの程度を与えるとすれば、本発明の組成物は、本発明によるポリペプチドを、該組成物全質量に対して、0.00001〜50%なる範囲の量、及び好ましくは該組成物全質量基準で、0.001〜10%なる範囲の量、及びより一層好ましくは該組成物全質量基準で、0.1〜1%なる範囲の量で含むことができる。
上記の如く、多数の障害が、細胞分化及び/又は細胞増殖状態と関連している。本発明によるポリペプチドが、これら2つの現象の調節に関与している限りにおいて、これらは、細胞増殖又は細胞分化、特に表皮の細胞増殖又は細胞分化に起因するあらゆる障害を治療するための、有利な、潜在的なターゲットとなる。結局、本発明のポリペプチドが、化粧料組成物又は薬理組成物における活性物質として、直接使用できるという事実にも拘らず、これらは、また化粧学的又は薬理的な治療におけるターゲットとして機能し、あるいは診断用の手段としても利用できる。
より正確には、N-末端領域に位置するこれら関連サイトは、F/A及びN/Sであり、またSEQ ID NO:29として言及するFANS配列中に現れる。これらは、特にSEQ ID NO:25で表される、活性化形状の生成に関与するものと考えられる。
該SASPアーゼタンパク質:SEQ ID NO:5の活性化又は不活化のための、第二の有力な領域に関連して、これはより詳しくは、SEQ ID NO:30として示される配列:DLELIEに対応し、また特に該開裂サイトE/Lを含む。
使用できる最小の配列は、明らかにジペプチドであり得る(該開裂サイトの何れかの側のアミノ酸)が、一般的には該開裂サイトが中心位置にある、8〜12アミノ酸を含むペプチドを使用する。例えば、該SASPアーゼは、インシュリンをそのE/A位置において開裂することが知られている。従って、この開裂サイトを組込んだ、ペプチド-型の基質を開発し、これをその各末端において、Abz(NO2)Try (N-末端:アミノ安息香酸;C-末端:ニトロチロシン(アミド))型の抑制された発蛍光団で、化学的に修飾することを想像することができる。このペプチドの該プロテアーゼによる加水分解は、該発蛍光団及びその抑制剤を分離し、かつ結果的に蛍光における増加を伴うであろう。
もう一つの化学的な対、例えばDabcyl/EDANSを、他の型の抑制された基質を生成するのに使用できる。
また、該ペプチドとp-ニトロアニリド基とを結合させて、色素産生の基質を工夫することも可能である。
本発明者等は、特にSEQ ID NO:30によって表されるペプチド基質内に導入した、点修飾が、該酵素に対する該ペプチドのアフィニティーに、多大な効果を及ぼし得ることを明らかにした。
より正確には、この対応する修飾された配列は、有力なSASPアーゼ阻害剤又は活性化剤を構成できることを立証している。
これらの有力なモジュレータを例示するために、より詳しくは、少なくとも以下の配列をもつペプチド基質を、提案することができる:
EFDLDLIEED SEQ ID NO: 32
EFDLDLIEWD SEQ ID NO: 33
EFDLDLIHWD SEQ ID NO: 34
EPNLDLIEED SEQ ID NO: 35
該配列:SEQ ID NO: 31及びSEQ ID NO: 32で表される基質の活性化剤としての効果を、特に注目した。
結果として、本発明は、またポリペプチド及びその同族体と相互作用させるための、組成物の製造における、化学的な又は生物学的な化合物の使用にも関連し、該ポリペプチドのペプチド配列は、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:8、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25、SEQ ID NO:27及びSEQ ID NO:30から選択される少なくとも1種の配列を含み、またより特定的には配列:SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25、SEQ ID NO:27又はSEQ ID NO:30を持つポリペプチドと相互作用させ、あるいはこれらの生物学的な活性を変調するための、上記化合物の使用に関する。
偶然にも、レトロペプシン型のプロテアーゼ阻害剤が、該SASPアーゼタンパクの活性に関連して、ある作用を示すことを見出した。本発明により使用できる阻害剤の例としては、特にレトロペプシン阻害剤、特にバケム(Bachem)によって販売されている阻害剤を挙げることができる。
この阻害剤は、また該SASPアーゼ(SEQ ID NO:5)又はSEQ ID NO:6、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25又はSEQ ID NO:27によって表される、その活性化型の1種の二量体化を、これらがプロテオリシスに対して活性化する前に、妨害するように選択することもできる。この阻害剤は、また該SASPアーゼ又はその自己活性化を特異的に阻害できる内在性の阻害剤であり得る。
同様に、この生物学的な化合物は、活性化剤でもあり得る。その例示のためには、特に以下の実施例VIIIにおいて特徴付けされる、RP3レトロペプシンモジュレータを列挙することができる。
これは、また該ポリペプチドに対して、抗体特異的であり得る。
本発明の課題は、またポリペプチドの、該SASPアーゼの活性を変調するための組成物の製造における使用であり、該ポリペプチドの配列は、少なくともSEQ ID NO:31、SEQ ID NO:32、SEQ ID NO:33、SEQ ID NO:34及びSEQ ID NO:35、SEQ ID NO:8、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25、SEQ ID NO:27及びSEQ ID NO:30から選択される配列を含み、及び特にこれらから選択される配列で表される。
本発明により特許請求され、かつ考察された薬理組成物又は化粧料組成物は、化粧学、皮膚科学、皮膚化粧学及び薬理学の分野において使用される組成物であり得る。
生理的に許容される媒体は、本発明によれば、皮膚、粘膜及びツメ及び/又は毛髪と相溶性の、化粧学的に又は薬学的に許容される媒体である。
本発明の組成物は、ツメ、毛髪、及びより具体的には皮膚並びに粘膜に対して適用できる。
これらは、特に1又はそれ以上の表皮に係るメカニズム、例えばタンパク質の劣化、酵素の活性化、及び/又は表皮の分化/増殖現象に作用させることが有利である。
より正確には、特許請求した組成物は、以下の領域において有利であることが立証されている:
・分化及び増殖と係る、ケラチン生成(角化)状態に関連する皮膚科学的な徴候、疾患の治療、特に尋常性アクネ、コメド型(comedo-type)アクネ、多形性アクネ、シュサ、結節嚢胞性(nodulocystic)アクネ、球状アクネ、老年期のアクネ、及び二次的アクネ、例えば太陽光、薬物-関連又は職業的なアクネの治療;
・他の型のケラチン生成(角化)の治療、特に魚鱗癬、魚鱗癬様状態、ダリエ病、パルモプランタ(palmoplantar)角皮症、白斑症及び白斑症様状態、及び皮膚又は粘膜(口腔)苔癬の治療;
・良性であれ、悪性であれ、ウイルス起源であろうがなかろうが、あらゆる皮膚又は表皮の増殖の処置、例えば尋常性ユウゼイ、扁平性ユウゼイ及びユウゼイ状表皮異形成、口腔又は開花性の乳頭腫症、及び紫外光により誘発される可能性のある細胞増殖、特に基底層細胞及び有棘細胞の上皮腫の治療;
・他の皮膚科学的な諸疾患、例えば水泡性皮膚疾患及び膠原病の治療;
・光誘発性であれ、経年性であれ、皮膚の老化の修復又は除去、あるいは紫外線角化症及び色素沈着の軽減、又は経年性の又は紫外線誘発性の老化に関連するあらゆる病理的な状態の治療;
・局所的な又は全身的なコルチコステロイドによって誘発される、表皮及び/又は皮膚の萎縮の諸徴候の予防又は治癒あるいは皮膚萎縮のあらゆる他の形状の予防又は治癒;
・瘢痕化状態の予防又は治療又は妊娠線の排除又は修復;及び
・皮腺機能状態、例えばアクネの過度の脂漏症(hyperseborrhea)又は単純な脂漏症の排除。
本発明の毛一つの課題は、細胞増殖及び/又は分化の機能不全に関連する皮膚の状態、特に乾燥肌、角質増殖症、錯角化症、脂肪生成状態、新形成及び/又は皮膚老化の徴候を除去することを目的とする、化粧学的処置方法であって、この方法は、少なくとも1種のポリペプチドを含む化粧料組成物、ここでそのペプチド配列はSEQ ID NO:1、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:8、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25及びSEQ ID NO:27から選択される少なくとも1種の配列を含み、及び特に該ポリペプチドの配列は、完全に又は部分的に、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25又はSEQ ID NO:27によって表される配列を持ち、及びより具体的には、配列:SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25又はSEQ ID NO:27を持ち、あるいは該ポリペプチドのプロテオリシスにより誘導される混合物を含む化粧料組成物を、皮膚、粘膜及び/又はケラチン繊維に適用することを特徴とする。
本発明は、またペプチド配列が、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:8、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25及びSEQ ID NO:27から選択される少なくとも1種の配列を含む、及び得に該ペプチド配列が、全体的に又は部分的に、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25又はSEQ ID NO:27によって表されるものであり、及びより具体的には配列:SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25又はSEQ ID NO:27を持つポリペプチドの、又は1種の該ポリペプチドをプロテオリシスに付すことにより誘導された混合物の、皮膚科学的な疾患、及び特に上記した諸疾患を治療するための薬理組成物の製造における使用にも関連する。
特に、本発明は、ポリペプチド又は上記のような混合物の、魚鱗癬、乾癬、又は角質増殖症又は錯角化症を包含する、又は炎症性の成分を含む任意の病理的状態の治療を目的とする薬理組成物の製造における使用に関連する。これらは、また鎮痛性組成物、又はある種の皮膚疾患、例えば湿疹、シュサ、苔癬、掻痒症、又は重度の掻痒症を治療するための組成物でもあり得る。
結果として、本発明の課題は、またペプチド配列が、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:8、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25及びSEQ ID NO:27から選択される少なくとも1種の配列を含むポリペプチド、及びその同族体の、抗-ウイルス性組成物を製造するための使用にも係り、ここで該ポリペプチドの配列は、特に完全に又は部分的に、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25又はSEQ ID NO:27で表され、及びより詳しくは、該ポリペプチドは、配列:SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25又はSEQ ID NO:27を有する。
同様に、このような組成物は、これらウイルス又は他の病理学的なウイルスに対する医薬製品による、内在性SASPアーゼの阻害に関連する副作用を処置する上で、有利であり得る。より具体的には、本発明のポリペプチドのこの特定の用途は、以下の実施例において例示されるように、該SASPアーゼとウイルスのレトロペプシンとの間に観察される、構造上の相同性を利用している。
この治療は、一般的に上記のような組成物を、治療すべき個体の皮膚に適用することを含む。
本発明の課題は、またあるポリペプチドの、診断又はスクリーニング法における手段としての、あるいは診断用の手段を製造するための使用にも係り、ここで該ポリペプチドのペプチド配列は、配列:SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:8、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25又はSEQ ID NO:27から選択されるものである。
さらに、本発明は、ポリペプチド及びその同族体の、そのプロテオリシスにより得たフラグメント又はその配列から演繹された配列を持つ合成ペプチドの、より少ない副作用を持つ、新規な抗-ウイルス分子を選別するための使用を目的とし、ここで該ポリペプチドのペプチド配列は、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:8、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25及びSEQ ID NO:27から選択されるものであり、より具体的には該ポリペプチドは、配列:SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25又はSEQ ID NO:27を持つものである。
拡張により、本発明の課題は、また組換え抗体又は抗体フラグメントを製造するための、該配列の任意の使用に係り、ここで使用した生物学的な系が該抗体又はフラグメントを製造するか否かは無関係である。
本発明は、またこの抗体の、SASPアーゼタンパク(SEQ ID NO:5)の欠乏又は過剰発現の診断を目的とする組成物を製造するための使用をも、目的とする。
本発明は、さらにこの抗体の、SASPアーゼの過剰発現及び/又は病的に過大な活性によって特徴付けられる、病理的状態を治療する際の、該SASPアーゼの活性を遮断し及び/又はその活性化を目的とする、組成物を製造するための使用にも関連する。
タンパク質が、これをコードするデオキシリボ核酸(DNA)マトリックスに基いて、細胞内で合成されることは、公知である。同様に、遺伝子コードが縮重していることも公知である。従って、本発明のポリペプチドのアミノ酸配列は、様々なデオキシリボ核酸配列から誘導でき、該核酸は天然又は合成品何れであっても良い。用語「合成デオキシリボ核酸配列」とは、ここでは化学的に又は遺伝子操作によって得られる、任意の配列を意味する。
該デオキシリボ核酸配列は、任意の可能な起源、即ち動物、特に哺乳動物、及びより一層具体的にはヒト起源の、又は植物起源、又は微生物(特に、ウイルス、ファージ、バクテリア)、あるいはまた真菌から、これらが元々該起源となる生物中に存在するか否かに関する先入観無しに、誘導することができる。
これらの研究中に、本出願人は、配列:SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25又はSEQ ID NO:27をもつポリペプチドの、一次アミノ酸配列をコードする、デオキシリボ核酸フラグメントを、ヒトの皮膚から単離し、かつ精製した。
本発明の課題は、単離され、かつ精製されたデオキシリボ核酸フラグメントを提供することにあり、その核酸配列は、少なくともコードヌクレオチド配列:SEQ ID NO:24を含み、また特にコードヌクレオチド配列:SEQ ID NO:19、SEQ ID NO:20、SEQ ID NO:24、SEQ ID NO:26又はSEQ ID NO:28によって表される。
本発明によるこの核酸配列は、特に対応するセンス又はアンチセンスリボ核酸配列を製造するのに使用できる。
本発明の課題は、また任意のポリヌクレオチド、リボ核酸又はデオキシリボ核酸を提供することにあり、これらはセンス又はアンチセンスの、特に少なくとも該コードヌクレオチド配列:SEQ ID NO:19、SEQ ID NO:20、SEQ ID NO:24、SEQ ID NO:26又はSEQ ID NO:28に対応する、「小さな干渉性RNA」であり得る。
これらのセンス及び/又はアンチセンスオリゴヌクレオチドプライマーは、「PCR」(ポリメラーゼ連鎖反応)技術、あるいはその任意の他の変法に従って、配列:SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:8、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:25又はSEQ ID NO:27によって表されるポリペプチドをクローニングし、同定し、あるいは診断するための、配列決定反応又は特異的増幅反応にとって有用であり得る。
特に、本発明のプローブ又はプライマーは、その使用前に標識される。そのためには、幾つかの技術が、当業者の実施の範囲内にあり、例えば蛍光標識、放射線標識、化学発光標識又は酵素標識がある。
配列:SEQ ID NO:19、SEQ ID NO:20、SEQ ID NO:24、SEQ ID NO:26又はSEQ ID NO:28に対応するDNAフラグメントも、発現ベクターに組込むことができ、かくして対応する「組換え」タンパクの合成が可能となる。
従って、本発明の課題は、また該コードヌクレオチド配列:SEQ ID NO:19、SEQ ID NO:20、SEQ ID NO:24、SEQ ID NO:26又はSEQ ID NO:28の全て又は一部を含む、組換え発現ベクターを提供することにある。
本発明の課題は、さらに生理的に許容される媒体中に、本発明によるポリペプチドの一次アミノ酸配列をコードする、天然又は合成デオキシリボ核酸配列、又は上記配列:SEQ ID NO:19、SEQ ID NO:20、SEQ ID NO:24、SEQ ID NO:26又はSEQ ID NO:28に対応する、センス又はアンチセンスリボ核酸配列、特に干渉性アンチセンスリボ核酸を含む、化粧料組成物又は薬理組成物を提供することにある。
好ましくは、本発明の組成物は、皮膚又は粘膜に適用する。
考察中の投与方法によれば、該組成物は、通常使用されている医薬形状の何れであっても良い。
皮膚に対する局所的な適用のためには、本発明の組成物は、水性又は油性溶液、又はローション又は血清型の分散物、脂肪層を水性層に分散(O/W)させ、あるいはその逆(W/O)によって得られる、ミルク型の液状又は半液状のコンシステンシーを持つエマルション、水性又は無水クリーム若しくはゲル型の柔軟なコンシステンシーを持つ懸濁液又はエマルション、あるいはさらにマイクロカプセル又は微細粒子、あるいはイオン性及び/又は非-イオン性の小胞分散物、又はフォーム等の形状を持つことができる。これらの組成物は、通常の方法で製造できる。
注射のためには、該組成物は、水性又は油性ローション、又は血清形状であり得る。目に対しては、該組成物は、点眼液の状態であり得、また摂取する場合には、カプセル又は顆粒、又はシロップ若しくは錠剤の形状を持つことができる。
化粧料の分野では、これらの組成物は、特にクレンジング、保護、トリートメント又は顔面、手、足、大きな解剖学的なヒダ又は身体用ケアクリーム(例えば、デイクリーム、ナイトクリーム、メークアップ除去用クリーム、ファンデーションクリーム、日焼け防止クリーム)、液状ファンデーション、メークアップ除去用ミルク、保護用ボディーミルク又はボディーケアミルク、日焼け防止ミルク、スキンケアローション、ゲル又はフォーム、例えばクレンジングローション、日焼け防止ローション、人工日焼けローション、浴用組成物、殺菌剤を含むデオドラント(脱臭)組成物、アフターシェービングゲル又はローション、脱毛クリーム、虫除け組成物、鎮痛組成物、又は幾つかの皮膚疾患、例えば湿疹、シュサ、乾癬、苔癬及び重度の掻痒症を治療するための組成物を構成する。
本発明の組成物は、またクレンジング石鹸又はバーを構成する、固体処方物からなっていてもよい。
本発明の組成物は、さらに加圧された噴射剤をも含む、エーロゾルとして包装することもできる。
組成物は、また口腔歯科学的用途、例えば歯磨き粉であってもよい。この場合、該組成物は、口腔用途の組成物にとって有用な、アジュバント及び添加剤、及び特に界面活性剤、増粘剤、湿潤剤、研磨剤、例えばシリカ、様々な活性成分、例えばフッ素化物、特にフッ素化ナトリウム、及び場合によりサッカリンナトリウム等の甘味料を含むことができる。
この組成物が、油性の溶液又はゲルである場合、その脂肪相は、該組成物全質量の90%以上を占めることができる。
公知の方法で、この化粧料組成物は、化粧品の分野において一般的なアジュバント、例えば親水性又は親油性ゲル化剤、親水性又は親油性添加剤、保存剤、酸化防止剤、溶媒、香料、フィラー、遮断剤、脱臭剤及び色素を含むこともできる。これら様々なアジュバントの量は、化粧品の分野において従来使用されている量であり、例えば該組成物全質量に対して、0.01〜10質量%なる範囲にある。その特性に依存して、これらのアジュバントは、脂肪相、水性相及び/又は脂質球状体に導入することができる。
本発明において使用できる溶媒としては、低級アルコール、特にエタノール及びイソプロパノール、並びにプロピレングリコールを挙げることができる。
本発明の組成物は、他の親水性活性剤、例えばタンパク質又はタンパク質水解物、アミノ酸、ポリオール、尿素、アラントイン、糖及び糖の誘導体、水溶性ビタミン、植物抽出物及びオキシ酸を含むことができる。
本発明において使用できる親油性活性剤は、レチノール(ビタミンA)及びその誘導体、トコフェロール(ビタミンE)及びその誘導体、必須脂肪酸、セラミド、精油、及びサリチル酸並びにその誘導体を包含する。
本発明によれば、この組成物は、特に皮膚疾患の予防及び/又は治療を目的とする、少なくとも1種の他の活性薬剤と組み合わせることができる。これら活性薬剤としては、その例として以下に列挙するものを挙げることができる:
・抗菌剤、例えばクリンダマイシンリン酸塩又はエリスロマイシン又は抗生物質であるテトラサイクリン群;
・駆虫薬、とりわけメトロニダゾール、クロタミトン又はピレスリノイド(pyrethrinoids);
・抗-真菌剤、特にイミダゾール群に属する化合物、例えばエコナゾール、ケトコナゾール、又はミコナゾール又はこれらの塩、ポリエン化合物、例えばアンホテリシンB、アリルアミン群の化合物、例えばテルビナフィン、あるいはまたオクトピロックス(Octopirox;ピロクトン);
・抗-ウイルス剤、例えばアシクロビル;
・ステロイド系抗-炎症剤、例えばヒドロコルチゾン、ベータメタゾンバレレート又はプロピオン酸クロベタゾール、又は非-ステロイド系抗-炎症剤、例えばイブプロフェン及びその塩、ジクロフェナク及びその塩、アセチルサリチル酸、アセタミノフェン又はグリチルリチン酸;
・抗-掻痒化剤、例えばテナリジン、トリメプラジン(酒石酸アリメマジン)又はシプロヘプタジン;
・角質溶解剤、例えばα-及びβ-ヒドロキシカルボン酸又はβ-ケトカルボン酸、その塩、アミド又はエステル、及びより具体的にはヒドロキシ酸、例えばグリコール酸、乳酸、サリチル酸、クエン酸及び一般的なフルーツ酸、及び5-n-オクタノイルサリチル酸;
・フリーラジカルスカベンジャー、例えばα-トコフェロール又はそのエステル、スーパーオキシドジスムターゼ、幾つかの金属キレート化剤、又はアスコルビン酸及びそのエステル;
・抗-脂漏剤、例えばプロゲステロン;
・フケ防止剤、例えばオクトピロックス又はピリチオン亜鉛;
・抗-アクネ剤、例えばレチノイン酸又はベンゾイルパーオキシド。
このように、特定の態様によれば、本発明の組成物は、また抗菌剤、駆虫薬、抗-真菌剤、抗-ウイルス剤、抗-炎症剤及び抗-掻痒化剤、麻酔剤、角質溶解剤、フリーラジカルスカベンジャー、抗-脂漏剤、フケ防止剤、抗-アクネ剤及び/又は皮膚の分化及び/又は増殖及び/又は色素沈着を減じるための薬剤から選択される少なくとも1種をも含む。
物質:様々な実験において使用するオリゴヌクレオチドを、以下の表1に与える:
実施例I:二次元電気泳動法及び配列決定法による、SASPアーゼの同定及び単離
a) ヒト表皮からの調製
バッファー:
I:0.3%のSDS、28mMのTris-HCl、22mMのTris塩基
2D:8Mの尿素、2%(w/v)の3-[(3-コラミドプロピル(cholamidopropyl))-ジメチルアンモニオ]-1-プロパンスルホネート(CHAPS)、20mMのジチオスレイトール、アマーシャムファルマーシアバイオテック社により市販されている、0.5%(v/v)のバッファーインモビリン(Imobiline) (pH勾配) (IPG)、pH=3 9-10、18cm。
復元されたヒト表皮の抽出液を、D13エピスキン(Episkin)キット30単位から調製する。15mlのバッファーIを、30個の復元した表皮に添加し、この混合物全体を、ポッター(Potter)ホモジナイザーで均質化し、10分間煮沸させ、次いで再度ポッターホモジナイザーで均質化する。次に、この溶液を10000gにて10分間遠心分離処理する。得られた上澄みを集め、0.22μmのメンブランフィルターを介して濾過する。このようにして12mlの上澄みSIを得る。次に、冷アセトン(10v/2v)を、この上澄みSIに添加する。20分間インキュベートした後、この得られた混合物を、9400gにて10分間遠心分離処理する。次いで、上澄みを除去し、ペレットを周囲温度にて20分間乾燥させる。次に、このペレットを、2mlの2Dバッファーに分散させる。このように、抽出液EIを得る。その最終的なタンパク質濃度は、11mg/mlである。
該抽出液EI中に含まれるタンパク質の二次元分離は、ファルマーシア製のデバイス(モデルマルチフォア(Multiphor) II)で行う。このタンパク質の二次元分離は、該デバイスの供給元の薦めに従って行ったが、一次元方向における移動後の、該IPGゲルの再度の平衡化のために、ヨードアセタミドの使用を省略した。スポットの染色、その回収及びこれらスポットの含有するポリペプチドの配列決定は、Mehul B, Bernard D, Simonetti L, Bernard MA, Schmidt R: ヒト表皮由来の新規カルモジュリン-様タンパクの同定及びクローニング(Identification and cloning of a new calmodulin-like protein from human epidermis), J. Biol. Chem., 2000, 275:12841-12347あるいはまた微量配列決定のための、タンパク及びペプチド精製に関する実務ガイド(A practical guide to protein and peptide purification for micro-sequencing) (Paul Matsudaira編, 第二編, 1993)に記載されている技術に従って行った。対応する電気泳動用ゲルを図1に示した。
該タンパク質は、アミドブラック染色により検出した。エドマン(Edman)配列決定により同定されたタンパク質に対応するスポットは、これらタンパク質の名称と共に、所定の位置におかれる。SASPアーゼと呼ぶスポットは、見かけのMW12kD及び5.8なるpIを持つタンパクの表皮型を探し出すことを可能にする。
得られた結果は、配列:SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:2及びSEQ ID NO:3の特徴付けを可能とした。
a) cDNAの調製
培養13日後の、再生されたヒト表皮由来のケラチノサイトの全RNAを、RNAを製造するための「RNイージーキット(RNeasy kit)」を用いて調製し、キアゲン(Qiagen)社によって市販されている「キアシュレッダーカラム(QIAshredder columnTM)」キットを、該供給元の指示に従って精製した。
このようにして調製したRNAの相補的DNA(cDNA)は、アマーシャムファルマーシアバイオテック社により市販されている「ファーストストランドcDNA合成(First Strand cDNA SynthesisTM)」キットを用いて、該供給元の指示に従って、またプライマーとしてオリゴヌクレオチドNot I-(dT)18を用いて、合成した。
このようにして得た完全なSASPアーゼをコードするcDNAフラグメントを、パーキン-エルマー(Perkin-Elmer)者により市販されている「サーモサイクラー(ThermocyclerTM)」デバイス内で、プロメガ(Promega)社により市販されているDNAポリメラーゼpfu及びプライマーとしてオリゴヌクレオチド対SC140 (SEQ ID NO:10)/SC131 (SEQ ID NO:11)を用いて、以下のような条件下で、ポリメラーゼ連鎖反応(PCRs)によって増幅した:1サイクル(95℃にて2分間)、35サイクル(94℃にて30秒、65℃にて30秒、72℃にて2分間)及び1サイクル(72℃にて7分間)。
b) 組換えSASPアーゼ(rSASPアーゼ)の構築及び発現
上で得たSASPアーゼcDNAを、BamH-1/EcoRI制限サイトにおける開裂/連結によって、アマーシャムファルマーシアバイオテック社により市販されている、プラスミドベクターpGex-4T-3内に導入する。読取り枠の相内に、該SASPアーゼのコード配列(SEQ ID NO:5)及びグルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)のコード配列を含む、この組換えプラスミドを、アマーシャムファルマーシアバイオテック社により市販されている、E.コリ菌株BL21(DE3)に導入する。このバクテリアにより発現される組換え融合タンパクは、穏やかな条件下でトロンビンによって開裂することができ、従ってその構築は、得られる該融合タンパクが、このプロテアーゼにより開裂されるサイトを持つように行われる。
この発現生成物を、グルタチオン-セファロースカラム上でのアフィニティークロマトグラフィーによって精製する。
これらの実験全ては、上記供給元からの様々なプロトコールを、厳密に適用することによって行った。
同様に、十分な量での、該組換え融合タンパクGST-切頭SASPアーゼΔ1-84 (SEQ ID NO:4)の発現が達成された。
実施例III:活性化されたSASPアーゼ(SEQ ID NO:6)の製造
実施例IIで得た、グルタチオン-セファロースカラムから溶出された、該組換え融合タンパクGST-SASPアーゼΔ1-84 (SEQ ID NO:4)を、PBSバッファー中で、トロンビンと共に、pH 8にて、22℃で18時間インキュベートする。このバッファーは、バイオラド(Biorad) G25TMゲルで濾過することによって、pH 4.5の100mMアセテート溶液で置換する。かくして得たこの混合物を、NaCl勾配(0〜1M NaCl)を用いた、カチオン性クロマトグラフィーにかける。該GST及びトロンビンを含む画分を除去し、また750mMのNaCl溶液で溶出した画分を回収する。カゼイン分解(caseinolytic)活性を含む(データは示さず)、750mMのNaCl溶液で溶出した画分について行った、SDS-PAGEゲル電気泳動分析は、分子量マーカーとの比較により、見かけ上の分子量12kDを持つ大きな主バンド、及び該切頭SASPアーゼ型Δ1-84(SEQ ID NO:4)に対応する小さなバンドの存在を示す。
実施例IV:活性化SASPアーゼ(SEQ ID NO:25)の獲得
クイックチェンジサイト-選択性突然変異誘発(Quick Change Site-directed Mutagenesis)キット(ストラタジーヌ(Stratagene))及び適当なプライマーを用いた、該切頭型のSASPアーゼ(SEQ ID NO:4)上のFANS配列をコードするサイトの欠失操作を、DNAマトリックスとして、該SASPアーゼC27配列(SEQ ID NO:4)を用いて、ベクターpGEX-4T3内で行う。
SEQ ID NO:36で表されるタンパク配列を持つタンパク質を得る。
この新規なタンパクを、pH 5.00において、アセテートバッファー中でインキュベートした後に、驚いたことに、低分子量のフラグメント(SDS-PAGE電気泳動分析によれば、約21kD)の生成が見られ、理論的な質量18731.44を持つ、せいぜい配列:SEQ ID NO:25を持つに過ぎない。
理論的な質量16794.43を持つ、SEQ ID NO:27は、SEQ ID NO:6型と同一のC-末端活性化を仮定して、SEQ ID NO:25から得られる。
a) 基質に対する活性
この活性は、以下のプロトコールに従って立証した。
インシュリン(シグマ(Sigma)社)の酸化されたβ-鎖を基質として使用する。濃度は、pH 5.0の0.1Mアセテートバッファー1.5ml中で、50μgである。ゲル濾過により精製された、50μlの12kDのSASPアーゼ(SEQ ID NO:6) (約1 mg/ml)を添加して、この加水分解を開始させる。酵素又は基質のないコントロールを使用する。経時(37℃にて1〜24時間)に従って、HPLCを行って、該加水分解を追跡する。迅速に出現するピークは、主加水分解サイトに対応し、また24時間後においてのみ現れるピークは、二次サイトに対応するものである。これらのピークを、分画終了後に集めたが、N-末端配列である(パスツールインスティチュート(Pasteur Institute)、エドマン(EDMAN)の配列決定)。
FVNQHLCGSHLVEALYLVCGERGFF (SEQ ID NO: 15)
主サイト:E/A (ペプシン-様)
二次サイト:L/Y及びY/L (ペプシン-様)
b) 自触媒活性
この第二のアッセイでは、自身が自触媒作用による基質として利用されるのは、該GST-SASPアーゼタンパク(SEQ ID NO:4)である。
50%のグリセロールを含む、pH 7.0の0.1Mリン酸バッファー中で3mg/mlなる濃度において、該GST-SASPアーゼは、pH 4.5の1Mアセテートバッファーによって、急速にpH 5.0まで酸性化される。37℃にて、各インキュベート時間において、アリコートを採取し、等量のDTTを含まない、ラエムリ(Laemmli)バッファーの添加により、該反応を遮断させる。この反応の終点において、各サンプルをSDS-PAGE電気泳動 (15%アクリルアミドゲル)で分析したが、その結果は、該融合タンパクの消失に引続き、12kDなる見かけのMWにて移動する、主ピークが徐々に出現することを立証している。
このアッセイは、該組換え融合タンパクGST-rSASPアーゼΔ1-84又は実施例Iで得たGST-SASPアーゼを、pH3〜6、好ましくは4〜6の酸性とし、次いでゲル濾過(G75)精製処理することにより、直接該活性化SASPアーゼ(SEQ ID NO:4)を得ることができることをも示している。
F/A (皮膚内の幾つかのメタロプロテアーゼと類似);
N/S (掲載されていない開裂サイト);
E/L (ウロキナーゼ及びMMPs1、2及び9を活性化できる、マトリライシンについてのみ説明されている)。
実施例VI:該SASPアーゼが、アスパラギン酸プロテアーゼ群に属するものであることを立証する、該SASPアーゼの活性サイトにおけるサイト-特異的突然変異
このSASPアーゼの突然変異体を製造するために、クイックチェンジサイト-選択性突然変異誘発キット(ストラタジーヌ製)を使用する。
該SASPアーゼ配列SEQ ID NO:5は、アスパラギン酸No.212、即ちその潜在的な活性サイトにおいて、修飾される。そのために、アミノ酸212が、アラニン(変異体A/D)又はグルタミン酸(変異体E/D)の何れかで置換されるように、2つのオリゴヌクレオチドを合成する。
該SASPアーゼC27及びその突然変異体の自己開裂
これら突然変異組換えタンパク質は、野生型形状のSASPアーゼC27(SEQ ID NO:4)と同様なプロトコールに従って製造する。
次いで、融合タンパク質形状で製造した各組換えタンパク質を、pH4.5の1Mアセテートバッファー中で、37℃にてインキュベートする。経時でサンプルを採取し、SDS-PAGEにより分析する。
GST-SASPアーゼC27の完全型における減少を、経時にて観測し、これは、自己開裂及び結果的に自己活性化であることが明らかとなり、多数の低分子量バンドが出現する。これらの部分である、該突然変異型(A/D)及び(E/D)は自己活性化しない。
この実験は、該SASPアーゼの活性サイトにおける、アスパラギン酸No.212の関与を明らかにしている。
この分析は、市販のpolyA + RNAブロット膜(アンビオン(AmbionTM))を使用して、その製造業者の記載したプロトコールに従って、ノーザンブロッティング法により、及びオリゲンテクノロジーズ社(OriGene Technologies, Inc.)によって市販されている、ヒト「ラピッド-スキャン(rapid-scanTM)」膜のcDNAコレクションを用いて、RT-PCRによって行った。
該ノーザンブロッティング分析は、プローブとして、実施例IIにおいて調製した組換えプラスミドから単離した、該SASPアーゼ(SEQ ID NO:4)の(切頭Δ1-84)型をコードするcDNAを使用し、また様々なRNAサンプルを含有する膜を用いて行った。
このPCRは、プロメガ社によって市販されているTaqポリメラーゼ、及びプライマーとしてオリゴヌクレオチド対SC134 (SEQ ID NO:13)/SC135 (SEQ ID NO:14)を用いて、以下の条件下で行う:
・94℃にて3分間の1サイクル;
・25〜30サイクル(94℃にて30秒、53℃にて30秒、72℃にて60秒);及び
・72℃にて5分間の1サイクル。
これら結果から、該SASPアーゼが、事実上テストした組織全体において実質的に、胎児肝臓、胎児の脳、卵巣、副腎、甲状腺、胎盤、精巣、胃、筋肉、肺、脾臓及び心臓において低レベルにて、及び骨髄、膵臓、唾液及び小腸においてさらに低レベルにて発現されることが明らかとなる。この発現は、他方において、脳において顕著であり及び皮膚内において特に高い。
実施例VIII:架橋剤を用いたSASPアーゼのオリゴマー化
使用するプロトコールは、T.D. Meek等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol.86, pp. 1841-1845, 1989, 3月に記載された技術に基いている。
BS3(ピアース(Pierce))を使用した架橋の研究は、該組換え融合タンパク質GST-SASPアーゼΔ1-84の排除クロマトグラフィー(ゲル濾過)により酸性化しかつ精製することにより得た、活性化SASPアーゼ(SEQ ID NO:6)について行う。
pH 7で、150mMのNaCl、0.1%のTX100及び5mMのEDTAを含む、60μlの50mMリン酸バッファー中の、1μgのBS3を、氷中に置かれた、実施例IIIにおいて得た活性化SASPアーゼ(SEQ ID NO:6)に添加する。BS3を含まないコントロールサンプルも、調製する。90分後に、2μlの1M Tris-HCl(pH 8)を反応媒体中に導入して、該反応を停止させる。次いで、得られた生成物を、ゲル濾過及びSDS-PAGE電気泳動法により分析する。
実施例IX:SASPアーゼのプロテオリシス活性に対するpHの影響
実施例IIで得たGST-SASPアーゼΔ1-84融合タンパク質10μl(約3mg/ml)を、モレキュラープローブズ(Molecular Probes)社により、エンズチェク(EnzchekTM)なる名称の下で市販されているカゼイン基質の存在下で、様々なpHに調節した、0.1Mアセテートバッファー200μl中で、インキュベートし、供給元の推奨する濃度で使用する。
各アッセイは3回繰り返す。
37℃にて20時間インキュベートした後、蛍光を、モレキュラープローブズ社によりバイオルーミン(BioluminTM)なる名称の下で市販されているプレートリーダーで、励起/発光カップル: 485/535 nmを用いて測定する。結果を図2に示す。
該自己活性化に及ぼすpHの影響も測定したが、これは至適pHが3〜6.9なる範囲、及び好ましくは4〜6なる範囲にあることを示す。
実施例X:該アスパラギン酸プロテアーゼ群の様々な阻害剤の、該活性化SASPアーゼ(SEQ ID NO:6)のカゼイン分解活性に及ぼす効果に関する研究
自己活性化されている、10μlの活性化SASPアーゼ(SEQ ID NO:6) (約3mg/ml)を、レトロペプシン阻害剤を含む20μlのDMSOを含有する、200μlの0.1Mアセテートバッファー(pH 5.5)に添加する。コントロールアッセイを、阻害剤の不在下で、同一の条件下で行う。
この混合物を、4℃にて1時間予備インキュベートし、次いでモレキュラープローブズ社により、エンズチェク(登録商標)なる名称の下で市販されているカゼイン基質を十分な量で添加して、供給元により推奨された濃度を達成し、この溶液を予め37℃に加熱する。
得られた結果を、図3に与える。RP1及びRP2レトロペプシン阻害剤の存在下における、カゼインの加水分解の速度は、コントロールにおけるそれよりも遅いことが分かる。従って、該SASPアーゼの活性は、これらの阻害剤により阻害されている。
・RP1は、配列:Ac-Leu-Val-Phe-アルデヒドに相当し、またバケム社から参照番号N 1395.0005の下で市販されており;
・RP2は、配列:Ac-Leu-Leu-Met-アルデヒドに相当し、またバケム社から参照番号N 1315.0005の下で市販されており;また
・RP3は、配列:Ac-Leu-Leu-Nle-アルデヒドに相当し、またバケム社から参照番号N 1320.0005の下で市販されている。
同様に、RP3レトロペプシン阻害剤の存在下における、カゼインの加水分解の速度は、コントロール条件下におけるよりも著しく速いことが分かる。従って、該SASPアーゼの活性は、この阻害剤によって刺激されるものと思われる。
a) 原理
角質結合組織は、落屑のマーカーである。というのは、角質接着斑(corneodesmosomes; コルネオデスモソーム)におけるコルネオサイトの凝集に関与しているからである。このタンパクが分解されればされるほど、該コルネオサイトの脱離がより顕著になる。角質結合組織の劣化は、従って落屑の重要な段階となる。
従って、この研究において使用したテストは、被検物質の存在下で、その劣化を追跡することからなる。
b) サンプルの調製
乾燥肌を患っている志願者の足の下部から採取した、ストリッピングバーニッシュ(stripping varnish)を使用して、角質層のアセトン粉末を調製する(Mehul B, Bernard D, Simonetti L, Bernard MA, Schmidt R:ヒト表皮由来の新規なカルモジュリン-様タンパクの同定及びクローニング(Identification and cloning of a new calmodulin-like protein from human epidermis), J. Biol. Chem., 2000, 275:12841-12347)。角質層粉末2mgからなるアリコート部分を、別々にエッペンドルフ(Eppendorf)チューブに入れ、次いで100μl/mgなる割合で、テスト溶液中に浸漬する。これら溶液は、pH 5のアセテートバッファー中で調製する。角質結合組織の自然な分解を評価するために、プロテアーゼを含まないコントロールを、並行して調製する。各テストに対して、3個のサンプルを調製する。試験用及びコントロール用のこれらサンプルを、撹拌しつつ、30℃にて24時間に渡りインキュベートする。
これらのタンパクを、完全ラエムリバッファーで抽出する。これらタンパクを、ブラッドフォード法(バイオ-ラド(Bio-RadTM)キット)によりアッセイする。各サンプルの濃度を、これらサンプルの比較が可能となるように調節する。これらポリペプチドを、15%アクリルアミドゲル上でのSDS-PAGE電気泳動により分離し、次いでPVDF膜に転写する。1/12,500にて使用した、抗-角質結合組織抗体及びパーオキシダーゼと結合した第二抗体を含む溶液は、該角質結合組織の可視化を可能とする。化学発光により検出されたバンドを、バイオラド(Biorad)社から入手したプログラムクオンティティーワン(Quantity OneTM)を用いて定量化する。次いで、これらの膜を、アミド-ブラックで染色し、次いで走査する。さらに、コルネオサイト抽出液の主なタンパク質であるケラチンを定量して、全てのサンプルが、0.6mg/mlに調節されたことを確認する。
劣化に対する正のコントロール(+)を、5mMのEDTAを用いて調製する。一つの実験を、活性化されたSASPアーゼ60μgの存在下で行う。負のコントロールは、該テストの操作条件下における、角質結合組織の自然の分解を表す。
d) 結果
実施例XII:該SASPアーゼ活性を明らかにするための、基質の検討
Abz/(NO2)Tyr蛍光系を用いて抑制した、考察中のペプチド基質(SEQ ID NO:31、SEQ ID NO:32、SEQ ID NO:33、SEQ ID NO:34又はSEQ ID NO:35)を、DMSO中で、100μMで使用し、次いで10μlのこの基質の母液を、pH 5.00の0.1Mアセテートバッファー100μlにつき添加する。
10μlのGST-C27(PBS中1mg/mlでの融合タンパク質)を添加する。37℃にてインキュベートする。蛍光を、種々の時間において、バイオルーミンプレートリーダーで、340/450 nmにおいて読み取る。得られた結果を図5に示す。
天然ペプチド(wt)は、該SASPアーゼにより効果的に加水分解されるが、このペプチドの配列内における、アミノ酸置換が、該SASPアーゼがより高いアフィニティーを示す、基質を生成し得ることが明らかとなる。
これらの観測は、該SASPアーゼが、皮膚の生理学において重要な役割を演じているという、認識を支持している。
Claims (13)
- 生理的に許容される媒体中に、少なくとも1種の精製された天然又は合成ポリペプチドを含み、該ペプチド配列が、SEQ ID NO:6によって表される少なくとも1種の配列から成る、コルネオデスモシンの劣化をともなう細胞増殖及び/又は分化の機能不全に関連する皮膚の状態を排除するための化粧料組成物又は薬理組成物。
- 該ポリペプチドがマルチマー形状、好ましくはダイマー形状にある、請求項1記載の組成物。
- 該ポリペプチドが、1又はそれ以上の翻訳後の修飾処理に掛けられている、請求項1又は2に記載の組成物。
- 該ポリペプチドが、別のポリペプチド、親水性又は疎水性ターゲティング剤又は生物転化プリカーサと縮合した、配列SEQ ID NO:6を持つポリペプチドの形状にある、請求項1〜3の何れか1項に記載の組成物。
- 生理的に許容される媒体中に、ポリペプチドのプロテオリシスによって誘導された、少なくとも1種のポリペプチド混合物を含み、該ポリペプチドの配列がSEQ ID NO:6から成ることを特徴とする、コルネオデスモシンの劣化をともなう細胞増殖及び/又は分化の機能不全に関連する皮膚の状態を排除するための化粧料組成物又は薬理組成物。
- ペプチド配列がSEQ ID NO:6によって表される少なくとも1種の配列から成る少なくとも1種のポリペプチド、又は該ポリペプチドのプロテオリシスにより誘導される混合物の、コルネオデスモシンの劣化をともなう細胞増殖及び/又は分化の機能不全に関連する皮膚の状態を排除するための化粧料組成物の調製のための使用。
- 乾燥肌、角質増殖症、錯角化症、脂肪生成状態、新形成及び/又は皮膚老化の徴候から選択する、コルネオデスモシンの劣化をともなう皮膚の状態を処置することを目的とする、請求項6記載の使用。
- ペプチド配列が、SEQ ID NO:6によって表される少なくとも1種の配列から成るポリペプチド、又は該ポリペプチドのプロテオリシスにより誘導された混合物の、コルネオデスモシンの劣化をともなう皮膚科学的な感染症を治療するための薬理組成物の製造における使用。
- 該薬理組成物が、魚鱗癬、乾癬、湿疹、シュサ、苔癬、掻痒症、又は角質増殖症又は錯角化症を包含する、又は炎症性の成分を含む任意の病理的状態であって、コルネオデスモシンの劣化をともなう状態の治療を目的とするものである、請求項8記載の使用。
- 生理的に許容される媒体中に、請求項1〜4に定義した如きポリペプチドをコードする、少なくとも1種のヌクレオチド配列、又は該ヌクレオチド配列に対応するセンス又はアンチセンス配列を含むことを特徴とする、化粧料組成物又は薬理組成物。
- 該ヌクレオチド配列が、コードヌクレオチド配列SEQ ID NO:20からなる、請求項10記載の組成物。
- ペプチド配列が、SEQ ID NO:6で表されるポリペプチドの、表皮の細胞分化及び/又は細胞増殖状態をともなう障害を検出することを目的とする診断手段を製造するための使用。
- 配列SEQ ID NO:6を持つポリペプチドの診断用組成物であって、表皮の細胞分化及び/又は細胞増殖状態をともなう障害を検出することを目的とする組成物を製造するための、コードヌクレオチド配列SEQ ID NO:20に少なくとも対応する少なくとも1種のセンス又はアンチセンス配列の使用。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
FR0208613A FR2842209B1 (fr) | 2002-07-09 | 2002-07-09 | Nouvelle protease aspartique dite saspase et son utilisation dans le domaine cosmetique et therapeutique |
PCT/FR2003/002151 WO2004007548A1 (fr) | 2002-07-09 | 2003-07-09 | Utilisation de proteases aspartiques dans le domaine cosmetique et therapeutique |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006511204A JP2006511204A (ja) | 2006-04-06 |
JP4459808B2 true JP4459808B2 (ja) | 2010-04-28 |
Family
ID=29763673
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004520751A Expired - Fee Related JP4459808B2 (ja) | 2002-07-09 | 2003-07-09 | 化粧学及び治療学におけるアスパラギン酸プロテアーゼの利用 |
Country Status (10)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US7521422B2 (ja) |
EP (1) | EP1519952B1 (ja) |
JP (1) | JP4459808B2 (ja) |
AT (1) | ATE459644T1 (ja) |
AU (1) | AU2003264708A1 (ja) |
CA (1) | CA2491080A1 (ja) |
DE (1) | DE60331546D1 (ja) |
ES (1) | ES2340481T3 (ja) |
FR (1) | FR2842209B1 (ja) |
WO (1) | WO2004007548A1 (ja) |
Families Citing this family (24)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2842209B1 (fr) * | 2002-07-09 | 2007-11-23 | Nouvelle protease aspartique dite saspase et son utilisation dans le domaine cosmetique et therapeutique | |
KR101165848B1 (ko) * | 2005-08-18 | 2012-07-13 | (주)아모레퍼시픽 | 효소 및 아미노산을 함유하는 피부 화장료 조성물 |
JP5274015B2 (ja) * | 2005-10-11 | 2013-08-28 | エーザイ・アール・アンド・ディー・マネジメント株式会社 | サスペースノックアウト動物 |
CN101983066B (zh) | 2008-01-30 | 2016-06-29 | 印第安那大学科技研究公司 | 基于酯的胰岛素前药 |
CA2747195A1 (en) * | 2008-12-19 | 2010-07-15 | Indiana University Research And Technology Corporation | Dipeptide linked medicinal agents |
KR20110110174A (ko) | 2008-12-19 | 2011-10-06 | 인디애나 유니버시티 리서치 앤드 테크놀로지 코퍼레이션 | 아미드 기반 글루카곤 슈퍼패밀리 펩티드 프로드럭 |
CA2747490C (en) | 2008-12-19 | 2017-02-14 | Indiana University Research And Technology Corporation | Insulin analogs |
US8697632B2 (en) | 2008-12-19 | 2014-04-15 | Indiana University Research And Technology Corporation | Amide based insulin prodrugs |
US20110076333A1 (en) * | 2009-09-25 | 2011-03-31 | Susan Daly | Method and compositions for selectively treating skin |
EP2582719B1 (en) | 2010-06-16 | 2016-08-10 | Indiana University Research and Technology Corporation | Single chain insulin agonists exhibiting high activity at the insulin receptor |
CA2796894A1 (en) | 2010-06-24 | 2011-12-29 | Indiana University Research And Technology Corporation | Amide based glucagon superfamily peptide prodrugs |
CA2803164C (en) | 2010-06-24 | 2018-08-21 | Indiana University Research And Technology Corporation | Amide-based insulin prodrugs |
FR2968303B1 (fr) | 2010-12-07 | 2013-01-18 | Oreal | Peptides modulateurs du complexe saspase-flg2 |
FR2968201B1 (fr) * | 2010-12-07 | 2017-07-21 | Oreal | Complexe saspase-flg2, agents modulateurs et utilisations |
FR2968200B1 (fr) * | 2010-12-07 | 2013-01-18 | Oreal | Agents modulateurs du complexe saspase-flg2 et utilisations |
FR2968199B1 (fr) * | 2010-12-07 | 2013-01-18 | Oreal | Agents modulateurs du complexe saspase-flg2 et peaux grasses |
CN104114183A (zh) * | 2011-12-20 | 2014-10-22 | 印第安纳大学研究及科技有限公司 | 用于治疗糖尿病的基于ctp的胰岛素类似物 |
FR2991680B1 (fr) * | 2012-06-06 | 2014-09-05 | Oreal | Composes pour application anti-age et peau seche |
AU2013323669B2 (en) | 2012-09-26 | 2018-03-01 | Indiana University Research And Technology Corporation | Insulin analog dimers |
RU2678134C2 (ru) | 2013-03-14 | 2019-01-23 | Индиана Юниверсити Рисерч Энд Текнолоджи Корпорейшн | Конъюгаты инсулин-инкретин |
GB201305023D0 (en) * | 2013-03-19 | 2013-05-01 | Biocant Associa O De Transfer Ncia De Tecnologia | Aspartic proteases |
US10232020B2 (en) | 2014-09-24 | 2019-03-19 | Indiana University Research And Technology Corporation | Incretin-insulin conjugates |
EP3197912B1 (en) | 2014-09-24 | 2023-01-04 | Indiana University Research & Technology Corporation | Lipidated amide-based insulin prodrugs |
EP3655441A4 (en) * | 2017-07-17 | 2021-06-30 | Université Laval | ASPRV1 AS A NEUTROPHILE SPECIFIC MARKER AND THERAPEUTIC TARGET FOR INFLAMMATORY DISEASES |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB9319104D0 (en) | 1993-09-15 | 1993-11-03 | Unilever Plc | Skin care method & composition |
FR2761363B1 (fr) * | 1997-03-28 | 1999-11-26 | Oreal | Polypeptide purifie de l'epiderme et son utilisation |
FR2767833B1 (fr) * | 1997-08-29 | 2001-03-02 | Oreal | Polypeptide isole de l'epiderme et son utilisation |
DE19950020A1 (de) * | 1999-10-16 | 2001-04-19 | Henkel Kgaa | Verwendung von Zusammensetzungen zur pflegenden Behandlung der Haut |
GB0004312D0 (en) | 2000-02-23 | 2000-04-12 | Oxagen Limited | Test and model for inflammatory disease |
CN1454078A (zh) * | 2000-09-13 | 2003-11-05 | 宝洁公司 | 美容方法 |
US20030206896A1 (en) | 2000-09-13 | 2003-11-06 | O'prey Conor James | Cosmetic method |
JP2003088388A (ja) * | 2001-09-14 | 2003-03-25 | Herikkusu Kenkyusho:Kk | 新規な全長cDNA |
FR2842209B1 (fr) * | 2002-07-09 | 2007-11-23 | Nouvelle protease aspartique dite saspase et son utilisation dans le domaine cosmetique et therapeutique |
-
2002
- 2002-07-09 FR FR0208613A patent/FR2842209B1/fr not_active Expired - Fee Related
-
2003
- 2003-07-09 CA CA002491080A patent/CA2491080A1/fr not_active Abandoned
- 2003-07-09 DE DE60331546T patent/DE60331546D1/de not_active Expired - Lifetime
- 2003-07-09 JP JP2004520751A patent/JP4459808B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2003-07-09 WO PCT/FR2003/002151 patent/WO2004007548A1/fr active Application Filing
- 2003-07-09 EP EP03763948A patent/EP1519952B1/fr not_active Expired - Lifetime
- 2003-07-09 ES ES03763948T patent/ES2340481T3/es not_active Expired - Lifetime
- 2003-07-09 AT AT03763948T patent/ATE459644T1/de not_active IP Right Cessation
- 2003-07-09 AU AU2003264708A patent/AU2003264708A1/en not_active Abandoned
- 2003-07-09 US US10/520,521 patent/US7521422B2/en not_active Expired - Fee Related
-
2009
- 2009-02-11 US US12/369,228 patent/US7888315B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP1519952A1 (fr) | 2005-04-06 |
EP1519952B1 (fr) | 2010-03-03 |
JP2006511204A (ja) | 2006-04-06 |
FR2842209A1 (fr) | 2004-01-16 |
US7888315B2 (en) | 2011-02-15 |
AU2003264708A1 (en) | 2004-02-02 |
US20090186821A1 (en) | 2009-07-23 |
CA2491080A1 (fr) | 2004-01-22 |
US7521422B2 (en) | 2009-04-21 |
ES2340481T3 (es) | 2010-06-04 |
DE60331546D1 (de) | 2010-04-15 |
WO2004007548A1 (fr) | 2004-01-22 |
FR2842209B1 (fr) | 2007-11-23 |
ATE459644T1 (de) | 2010-03-15 |
US20060240053A1 (en) | 2006-10-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4459808B2 (ja) | 化粧学及び治療学におけるアスパラギン酸プロテアーゼの利用 | |
US6737055B2 (en) | Isolated cathepsin L type cysteine proteases and reducing intercorneocyte cohesion/promoting desquamation therewith | |
EP1180524B1 (en) | Neuronal exocytosis inhibiting peptides and cosmetic and pharmaceutical compositions containing said peptides | |
RU2160312C2 (ru) | Выделенная нуклеиновая кислота, плазмида, реплицируемый вектор экспрессии, трансформированная линия клеток мыши 127, полипептид, способ получения предшественника полипептида, обладающего активностью scce, фармацевтическая композиция для лечения нарушений, связанных с кератинизацией | |
US8877713B2 (en) | Anti-aging peptides and cosmetic and/or pharmaceutical composition containing same | |
US20070231314A1 (en) | Polypeptides and compositions derived from the horny layer of the epidermis and its use | |
JP3851818B2 (ja) | 角質層の単離ポリペプチドとその使用 | |
JP6300329B2 (ja) | 角質層内で発現されるポリペプチドおよびその使用 | |
FR2904223A1 (fr) | Utilisation de carboxypeptidases dans le domaine cosmetique et therapeutique | |
FR2761362A1 (fr) | Polypeptide purifie de l'epiderme et son utilisation | |
WO2013088368A2 (en) | Use of the mmp-12 protein in the prevention and/or treatment of aged or senescent skin | |
MXPA01010732A (en) | Neuronal exocytosis inhibiting peptides and cosmetic and pharmaceutical compositions containing said peptides |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080414 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20080703 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20080710 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080814 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090209 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20090501 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20090513 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090810 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091207 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091211 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100112 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100210 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4459808 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130219 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130219 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140219 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |