JP4459409B2 - 真空成膜装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空成膜装置に関し、特に板状の基材の片面に所定温度で蒸着膜を形成するものに関する。
【0002】
【従来の技術】
真空成膜装置は、真空チャンバ内に基材ホルダと蒸着膜形成材料からなる蒸発源とが対向するように配置され、蒸発源から蒸着膜形成材料を蒸発させながらそれを基材ホルダに保持された基材の表面に凝縮させて蒸着膜を形成するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、真空成膜工程を経て完成される製品の中には、保護膜を有するレンズ、ミラーのように、板状の基材の片面に所定温度下で蒸着膜を形成するものがある。このような製品用の真空成膜装置では、基材ホルダの背後に加熱ヒータが設けられ、その加熱ヒータで板状の基材の背面(蒸着膜を形成する側と反対側の面)を加熱して、その基材を所定の温度に維持しながら蒸着膜を形成する。
【0004】
しかし、基材の厚みが厚い場合には、該基材の厚み方向の温度勾配が大きくなって、蒸着膜を形成する側の面の温度上昇が不十分となり、蒸着された膜の基材への付着力が弱くなるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、板状の基材に所定温度で蒸着膜を形成する場合に、基材に対する蒸着膜の付着力低下を防止することが可能な真空成膜装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る真空成膜装置は、板状の基材の一方の主面に蒸着膜を形成する真空成膜装置であって、真空チャンバと、該真空チャンバ内に配設された、上記基材を保持するための基材ホルダと、上記真空チャンバ内に、該基材ホルダに保持される上記基材の上記一方の主面を望むように配置された、蒸着膜形成材料を蒸発させるための蒸発装置と、上記基材ホルダに保持される上記基材の他方の主面を加熱するための加熱装置と、上記基材ホルダに保持される基材の上記一方の主面にビーム状の加熱光を照射するための加熱光照射装置とを備え、上記加熱光がレーザ光であり、上記加熱光照射装置は、上記レーザ光を、上記真空チャンバの壁部に配設されたレーザ光を透過可能な窓を通じて照射し、上記レーザ光の横断面における出力密度を略均一にするように構成された出力密度補正レンズが上記加熱光照射装置と上記窓との間に配置されている(請求項1)。ここで、本明細書では、加熱光とは対象物に照射してそれを加熱するための光を意味し、また、光とは可視光のみならず赤外光(赤外線)や紫外光(紫外線)等の非可視光をも含む意味である。かかる構成とすると、板状の基材を、背面側からだけでなく、蒸着膜形成面側からも加熱光で加熱することができるので、蒸着膜形成面を容易に所要の温度に維持することができるため、基材に対する蒸着膜の膜特性の悪化、例えば付着力低下等を防止することができる。また、加熱光がビーム状であるので光源からの距離が大きくなっても光強度の低下が少なく、遠くから対象物を加熱することができるため、蒸着膜形成材料の加熱光照射装置への付着や二次蒸発をほとんど生じることなく、蒸着膜形成を行うことができる。その結果、良質な蒸着膜を得ることができる。
【0007】
また、かかる構成とすると、容易にビーム状の加熱光を得ることができ、かつ容易に加熱容量の大きな加熱光照射装置を得ることができる。
【0009】
また、かかる構成とすると、基材の主面のレーザ光照射部分における出力密度が略均一になるため、基材を略均一に加熱することができる。
【0010】
さらに、かかる構成とすると、加熱光照射装置を真空チャンバ外に配置することができるため、蒸着膜形成材料の加熱光照射装置への付着や二次蒸発を確実に防止することができる。
【0011】
この場合、上記窓の上記真空チャンバの内外を仕切る仕切部材が、上記出力密度補正レンズ又は集光レンズで構成されてなるものとしてもよい(請求項2)。かかる構成とすると、所要のレンズが窓の仕切部材を兼ねるので、構成を簡素化することができる。
【0013】
また、上記基材ホルダは、ある回転軸の周りに回転可能に構成され、上記加熱光照射装置は、上記レーザ光の光軸を上記基材ホルダの回転の半径方向に揺動可能に構成されてなるものとしてもよい(請求項)。かかる構成とすると、レーザ光のスポット径を小さくすることができ、より均一に多数の基材を加熱することができる。
【0014】
この場合、上記加熱光照射装置は、上記レーザ光の光路中に配置されたミラーを所定の回転軸の周りに回動させることにより、上記レーザ光の光軸を上記基材ホルダの回転の半径方向に揺動するものとしてもよく(請求項)、また、上記加熱光照射装置は、上記レーザ光の光路中に配置されたレンズを所定の回転軸の周りに回動させることにより、上記レーザ光の光軸を上記基材ホルダの回転の半径方向に揺動するものとしてもよい(請求項)。
【0015】
また上記の場合、上記加熱光照射装置は、上記レーザ光を、上記真空チャンバの内面に配設されたミラーで反射させて上記基材の一方の主面に照射するものとしてもよい(請求項)。かかる構成とすると、レーザ光を基材に最適に照射するための選択の余地を広げることができる。
【0016】
また、上記の場合、上記加熱光が赤外線であるものとしてもよい(請求項)。かかる構成とすると、加熱光照射装置の構成を簡素化することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0018】
図1は本実施の形態に係る真空成膜装置の構成を模式的に示す縦断面図である。図2は集光レンズの収束光を揺動せしめる構成を示す図であって、(a)は側面図、(b)は(a)のA矢視図である。
【0019】
本実施の形態では、真空成膜工程を経て得られる最終製品は、平板状のミラーであり、平板状のガラス基材の片面に、酸化アルミ、フッ化マグネシウム等からなる蒸着膜が形成されてなるものである。
【0020】
図1において、真空成膜装置1は、真空チャンバ2及び加熱光照射装置105を含んで構成されている。
【0021】
真空チャンバ2の内部の上部には基材ホルダ3が配設されている。基材ホルダ3は、水平方向に延在する円板状の保持部4の上面中央部に真空チャンバ2の天井壁を貫通して上方に延びるように回転軸5が配設され、該回転軸5が軸受け6によって真空チャンバ2の天井壁に回動自在に取り付けられている。回転軸5の上端は該回転軸を回転駆動するモータ7に接続されている。基材ホルダ3の保持部4には円形の貫通孔4aが周方向に所定の間隔で複数穿設され、この貫通孔4a上に板状の基材8が載置されるようになっている。この基材8は、上述のように平板状のガラス基材からなっている。また、基材ホルダ3の保持部4の材質はレーザ光を吸収可能でかつ熱伝導率の悪いものが好ましい。具体的には、例えば、ステンレス、チタン等が用いられる。
【0022】
基材ホルダ3の保持部4の上方には加熱ヒータ20が配設されている。加熱ヒータ20は真空チャンバ2の上部の壁の内面に沿って配設されている。
【0023】
真空チャンバ2の内部の下部には、蒸発装置9が配設されている。蒸発装置9は、本実施の形態では抵抗方式によって構成されている。すなわち、容器9の中に蒸発源10たる蒸着膜形成材料が収容され、図示されない加熱コイルによって加熱溶融されるように構成されている。蒸発源10は基材8の下面を望むように配置されている。つまり、蒸発源10と基材8の下面との間には他の物が介在しないように構成されている。これは、他の物が介在すると、その物に蒸着膜形成材料が付着してそこから二次蒸発し、基材8の下面に形成される蒸着膜に悪影響を及ぼすからである。
【0024】
また、真空チャンバ2の側壁内面には、該側壁内面と基材ホルダ4の保持部の外周部との隙間を覆うように遮蔽部材11が配設されている。これは、蒸発源10から蒸発した蒸着膜形成材料が基材ホルダ3の保持部4の背後に回り込んで基材8の背面に蒸着されるのを防止するためである。
【0025】
加熱光照射装置105は、レーザ発振器19、案内筒12を含んで構成されている。真空チャンバ2の側壁の下部には貫通孔2aが穿設され、該貫通孔2aにレーザ光14の案内筒12の一端が接続され、該案内筒12の他端がレーザ発振器19に接続されている。案内筒12の途中には、ミラー18,17、出力密度補正レンズ21、集光レンズ16、及び仕切板13が配設されている。なお、真空チャンバ2の貫通孔2aの断面積は可能な限り小さくするのが望ましい。断面積が大きいと、後述する仕切板13に付着する蒸着膜形成材料が多くなるからである。
【0026】
レーザ発振器19は、本実施の形態では、CO2レーザで構成されている。CO2レーザで発生したレーザ光は殆どの材質のものに吸収され、それを加熱することが可能であるからである。また、レーザ発振器19は、略平行光からなるレーザ光14を出射する。ミラー18は、レーザ発振器19から出射されたレーザ光14をミラー17に向けて反射するよう配置され、ミラー17は、ミラー18で反射されたレーザ光14を基材ホルダ3の保持部4の貫通孔4aに向けて反射するよう配置されている。符号15はレーザ光14の光軸を示している。案内筒12はこのようなレーザ光14の経路に沿うように配設されている。出力密度補正レンズ21は、後述するようにレーザ光14の横断面における出力密度を均一にするものである。
【0027】
集光レンズ16は、ミラー17で反射されたレーザ光14を集光して収束光14aに変えるとともに、後述するように、その収束光14aの光軸15aを揺動するように構成されている。
【0028】
仕切板13は、ZnSe等のCO2レーザによるレーザ光を透過可能な材料で構成され、案内筒12に気密に取り付けられている。従って、仕切板13の真空チャンバ側は真空に維持され、仕切板13のレーザ発振器側は大気圧になっている。換言すれば、仕切板13は真空チャンバ2の内外を仕切っている。また、この仕切板13が真空チャンバ2のレーザ光照射用の窓を構成している。また、仕切板13は、真空チャンバ2の側壁の貫通孔2aから案内筒12側に少し引っ込んだ位置に配設されている。これは、真空チャンバ2の側壁の貫通孔2aの下側部分2bを蒸発源10に対する遮蔽部として利用し、仕切板13に蒸着膜形成材料が付着して二次蒸発するのを低減するためである。
【0029】
次に、集光レンズ1の収束光14aの光軸15aを揺動せしめる構成を説明する。図1、図2において、本実施の形態では、基材ホルダ4の回転軸5の軸芯とレーザ光14の光軸15とは同一の鉛直面内に位置するよう構成されている。また、集光レンズ16は、片面が凸状に形成された円板形状を有し、基準状態において、その中心軸101がミラー17から反射されるレーザ光の光軸15に一致するように配設されている。そして、集光レンズ16は、図示されない支持機構によって、その平坦面近傍にて中心軸101に水平に直交する回転軸102の回りに回動自在に支持され、かつ図示されない駆動機構によって回動するよう構成されている。この回動の範囲は、図2(a)に示すように、集光レンズ16の中心軸101が所定角度θ1の範囲に亘って揺動し、それにより、図1に示すように、収束光14aの光軸15aが揺動して、収束光14aが、基材ホルダ3の保持部4の半径方向に所定距離Dの範囲に亘って往復動するように設定されている。
【0030】
次に、出力密度補正レンズ21の機能を図3を用いて説明する。図3はレーザ光の横断面における径方向の位置に対する出力の変化、すなわち出力密度を示す図である。
【0031】
図3において、符号31はレーザ発振器19で発生したままの状態のレーザ光14の出力密度を、符号32は出力密度補正レンズ21で補正されたレーザ光14の出力密度を示している。レーザ発振器19で発生したままの状態のレーザ光14の出力密度31は、図示するように、概ね中心部から遠ざかるに連れてなだらかに出力密度が減少する。一方、出力密度補正レンズ21で補正されたレーザ光14は、中心部からある距離までは出力密度が一定であり、そこを過ぎると出力密度が略ゼロになる。つまり、径方向における出力密度が均一である。従って、このようなレーザ光14を照射することにより、基材8をより均一に加熱することができる。
【0032】
なお、真空チャンバ2及びレーザ発振器19は図示されない制御部によって自動運転されるように構成されている。
【0033】
次に、以上のように構成された真空成膜装置の動作を説明する。
【0034】
図1、図2において、まず、真空チャンバ2の基材ホルダ3の保持部4の貫通孔4a上に基材8を載置する。
【0035】
次いで、真空チャンバ2及びレーザ発振器19を起動する。すると、真空チャンバ2の内部が排気されるとともに基材ホルダ3が回転し、基材8が該基材ホルダ3の回転軸5の回りに回転する。また、加熱ヒータ20が動作して基材8の上面を加熱する。そして、その状態で真空チャンバ2内の圧力及び基材8の温度が安定するまで待機し、安定すると、レーザ発振器19からレーザ光14が出射され、基材8の下面に照射される。そして、その状態で基材8の温度が安定するまで待機し、安定すると、蒸発装置9が動作し、蒸発源10から蒸着膜形成材料が蒸発する。ここで、基材8の温度は、例えば300℃程度に維持される。これにより、蒸発した蒸着膜形成材料が基材8の下面に凝縮して付着し、蒸着膜が形成される。この際、基材8は背面及び蒸着膜形成面の双方から加熱されるので、蒸着膜形成面を容易に所要の温度に維持することができる。そのため、蒸着膜の基材8への付着力の低下を防止することができる。また、真空チャンバ2の外部からレーザ光14を照射して基材8を加熱するので、蒸発源10と基材8との間に介在する物が存在せず、そのため、蒸着膜形成材料のその介在物への付着や二次蒸発をほとんど生じることがなく、良質な蒸着膜を得ることができる。
【0036】
図4は基材に照射するレーザ光を揺動する構成の変形例を模式的に示す図であって、(a)は縦断面図、(b)はミラーの側面図、(c)は(b)のB矢視図である。
【0037】
図4に示すように、本変形例では、ミラー17が回動するように構成されている。詳しく説明すると、案内筒12の途中には、ミラー18、コリメータレンズ33、出力密度補正レンズ21、及びミラー17が配設されている。ミラー18でミラー17に向けて反射された略平行光のレーザ光14は、コリメータレンズ33でより小さな径の略平行光に変換され、ミラー17で基材8に向けて反射される。
【0038】
ミラー17は、円板形状を有し、基準状態において、その中心軸103が鉛直平面内に位置するように配設されている。そして、ミラー17は、図示されない支持機構によって、中心軸103に水平に直交する回転軸104の回りに回動自在に支持され、かつ図示されない駆動機構によって回動するよう構成されている。この回動の範囲は、図4(b)に示すように、ミラー17で反射されたレーザ光14bの光軸15bが所定角度θ2の範囲に亘って揺動し、それにより、図4(a)に示すように、ミラー17で反射されたレーザ光14bが、基材ホルダ3の保持部4の半径方向に所定距離Dの範囲に亘って往復動するように設定されている。
【0039】
このような構成としても、図1の場合と同様に、基材8に照射されるレーザ光14bが基材ホルダの保持部4の半径方向に揺動し、それにより、基材8がより均一に加熱される。
【0040】
図5は仕切部材の変形例を示す縦断面図である。本変形例では、図5に示すように、集光レンズ41が図1の仕切板13を兼ねている。集光レンズ41は、案内筒12に気密に固定されており、従って、基材に照射される収束光14aは、本変形例では揺動しない。このような構成とすると、真空チャンバ2の窓部の構成を簡素化することができる。なお、本変形例では集光レンズ41が仕切板を兼ねたが、図1の出力密度補正レンズ21が仕切板を兼ねるようにしてもよい。
【0041】
図6は基材へのレーザ光照射方法の変形例を示す縦断面図である。本変形例では、図6に示すように、真空チャンバ2の底壁の内面にミラー34を配設し、レーザ光14bを、該ミラー34で反射させて、基材ホルダ3の保持部4の基材8に照射するよう構成されている。レーザ光14bは、図4の場合と同様にミラー17(図4参照)で揺動させるように構成されている。もちろんレーザ光14bを揺動しないよう構成してもよく、また、レーザ光14bは図1の場合のように収束光であってもよい。このような構成とすると、レーザ光14bを基材8に最適に照射するための選択の余地を広げることができる。
【0042】
次に、基材8の下面を加熱する手段の変形例を説明する。本変形例では、基材8の下面を加熱する手段として、ビーム状に形成した赤外線が用いられる。例えば、赤外線をセラミックヒータで発生させ、その発生した赤外線をセラミックヒータの背後に設けた反射板で反射する構成とするとともに、その反射板を適宜な形状に形成することにより、赤外線をビーム状に形成することができる。この場合、赤外線の出力密度を充分高くすることができるので、離れた位置から基材8の下面を照射してこれを加熱することができ、従って、図1の場合と同様の効果を得ることができる。
【0043】
なお、本実施の形態では、蒸発装置9を抵抗加熱方式で構成したが、これを電子ビーム方式、レーザ方式、アーク方式で構成してもよい。
【0044】
また、本実施の形態では、平板ミラーに本発明を適用する場合を説明したが、保護膜を有するレンズ等、板状基材の片面に蒸着膜を有する他の製品に対しても同様に本発明を適用することができる。
【0045】
また、本実施の形態では、CO2レーザを用いたが、他のレーザ、例えばYAGレーザを用いても構わない。
【0046】
【発明の効果】
本発明は、以上に説明したような形態で実施され、以下のような効果を奏する。
(1)蒸着膜形成面を容易に所要の温度に維持することができるので、基材に対する蒸着膜の膜特性の悪化、例えば付着力低下等を防止することができる。また、遠くから対象物を加熱することができるため、蒸着膜形成材料の加熱光照射装置への付着や二次蒸発をほとんど生じることなく、蒸着膜形成を行うことができる。その結果、良質な蒸着膜を得ることができる。
(2)加熱光がレーザ光であるものとすると、容易にビーム状の加熱光を得ることができ、かつ容易に加熱容量の大きな加熱光照射装置を得ることができる。
(3)レーザ光がCO2レーザにより発生させたレーザ光であるものとすると、広範囲の基材を加工することができ、かつ基材ホルダへの放熱による基材温度の不均一化を防止することができる。
(4)レーザ光が、横断面における出力密度が略均一なものであるものとすると、基材を略均一に加熱することができる。
(5)加熱光照射装置が、レーザ光を、真空チャンバの壁部に配設されたレーザ光を透過可能な窓を通じて照射するものとすると、蒸着膜形成材料の加熱光照射装置への付着や二次蒸発を確実に防止することができる。
(6)窓の真空チャンバの内外を仕切る仕切部材が、レーザ光の性状を変化させるレンズで構成されてなるものとすると、構成を簡素化することができる。
(7)窓が、蒸発装置の蒸着膜形成材料蒸発部から遮蔽されるように配設されてなるものとすると、窓の仕切部材の交換頻度を低減することができる。
(8)基材ホルダが、ある回転軸の周りに回転可能に構成され、加熱光照射装置が、レーザ光の光軸を基材ホルダの回転の半径方向に揺動可能に構成されてなるものとすると、より均一に多数の基材を加熱することができる。
(9)加熱光照射装置が、レーザ光を、真空チャンバの内面に配設されたミラーで反射させて基材の一方の主面に照射するものとすると、レーザ光を基材に最適に照射するための選択の余地を広げることができる。
(10)加熱光が赤外線であるものとすると、加熱光照射装置の構成を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る真空成膜装置の構成を模式的に示す縦断面図である。
【図2】集光レンズの収束光を揺動せしめる構成を示す図であって、(a)は側面図、(b)は(a)のA矢視図である。
【図3】レーザ光の横断面における出力密度を示す図である。
【図4】基材に照射するレーザ光を揺動する構成の変形例を模式的に示す図であって、(a)は縦断面図、(b)はミラーの側面図、(c)は(b)のB矢視図である。
【図5】仕切部材の変形例を示す縦断面図である。
【図6】基材へのレーザ光照射方法の変形例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 真空成膜装置
2 真空チャンバ
2a 貫通孔
3 基材ホルダ
4 保持部
4a 貫通孔
5 回転軸
6 軸受け
7 モータ
8 基材
9 蒸発装置
10 蒸着源
11 遮蔽部材
12 案内筒
13 仕切部材
14,14a,14b レーザ光
15,15a,15b 光軸
16 集光レンズ
17,18 ミラー
19 レーザ発振器
20 加熱ヒータ
21 出力密度補正レンズ
31,32 出力密度
33 コリメータレンズ
34 ミラー
41 集光レンズ
101 中心軸
102 回転軸
103 中心軸
104 回転軸
D 所定距離
θ1,θ2 所定角度

Claims (7)

  1. 板状の基材の一方の主面に蒸着膜を形成する真空成膜装置であって、
    真空チャンバと、
    該真空チャンバ内に配設された、上記基材を保持するための基材ホルダと、
    上記真空チャンバ内に、該基材ホルダに保持される上記基材の上記一方の主面を望むように配置された、蒸着膜形成材料を蒸発させるための蒸発装置と、
    上記基材ホルダに保持される上記基材の他方の主面を加熱するための加熱装置と、
    上記基材ホルダに保持される基材の上記一方の主面にビーム状の加熱光を照射するための加熱光照射装置とを備え
    上記加熱光がレーザ光であり、
    上記加熱光照射装置は、上記レーザ光を、上記真空チャンバの壁部に配設されたレーザ光を透過可能な窓を通じて照射し、
    上記レーザ光の横断面における出力密度を略均一にするように構成された出力密度補正レンズが上記加熱光照射装置と上記窓との間に配置されている、真空成膜装置。
  2. 上記窓の上記真空チャンバの内外を仕切る仕切部材が、上記出力密度補正レンズ又は集光レンズで構成されてなる請求項1記載の真空成膜装置。
  3. 上記基材ホルダは、ある回転軸の周りに回転可能に構成され、
    上記加熱光照射装置は、上記レーザ光の光軸を上記基材ホルダの回転の半径方向に揺動可能に構成されてなる請求項に記載の真空成膜装置。
  4. 上記加熱光照射装置は、上記レーザ光の光路中に配置されたミラーを所定の回転軸の周りに回動させることにより、上記レーザ光の光軸を上記基材ホルダの回転の半径方向に揺動するものである請求項記載の真空成膜装置。
  5. 上記加熱光照射装置は、上記レーザ光の光路中に配置されたレンズを所定の回転軸の周りに回動させることにより、上記レーザ光の光軸を上記基材ホルダの回転の半径方向に揺動するものである請求項記載の真空成膜装置。
  6. 上記加熱光照射装置は、上記レーザ光を、上記真空チャンバの内面に配設されたミラーで反射させて上記基材の一方の主面に照射するものである請求項ないしのいずれか1つの項に記載の真空成膜装置。
  7. 上記加熱光が赤外線である請求項1記載の真空成膜装置。
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