JP4458617B2 - デジタルガンマ補正回路 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、一般的にデジタル映像信号に対して非線形処理を施す技術に関するものであり、特にカラーテレビジョンカメラから出力されるデジタル3原色信号に対して、非線形処理の一つであるガンマ補正をデジタル的に行う回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、カラーテレビジョンカメラから出力されるデジタル3原色信号のそれぞれのR、G、B信号はガンマ補正回路に通され、モニタのガンマ特性に合うように3原色信号の振幅を非線形に処理している。
【0003】
従来のデジタル映像信号に対するデジタルガンマ補正回路においては、入力されるデジタル映像信号に対応してガンマ補正された値を予めメモリに格納しておき、入力デジタル映像信号をアドレスとしてガンマ補正値を読み出すものが提案されている。しかしながら、メモリに格納すべきガンマ補正値はきわめて膨大な量となり、メモリを含めたガンマ補正回路の規模がきわめて大きなものとなると共に小電力化にも適さないものである。さらに、ガンマ補正特性を変更する場合には、メモリに格納されているすべてのガンマ補正値データを書き換える必要があるが、例えば、ガンマ特性をリアルタイムで変更する場合には、入力デジタル映像信号の量子化ビット数が10ビットであれば、1024個のアドレスの組み合わせがあり、これらのメモリの、ガンマ補正値を書き換える必要があるが、メモリに格納されている大量のガンマ補正用データを短時間に更新することはきわめて困難である。
【0004】
このような欠点を解消するために、擬似的なガンマ補正を行うための複数の折れ線の各境界点を、入力信号データの間隔が2のべき数となるように設定し、順次の折れ線の境界点における入力信号データと、これに対応する補正出力信号データとをメモリに格納し、入力信号データに対応する折れ線近似データをメモリから読み出して所定の演算を行なってガンマ補正された出力映像信号を得るようにしたデジタルガンマ補正回路が提案されている。
【0005】
例えば、特開平3−297278号公報には、折れ線の境界点の入力信号データの間隔が2のべき数となるように設定し、順次の折れ線の境界点における入力信号データと、これに対応する補正出力信号データとをメモリに格納し、入力信号データVinがどの折れ線近似レンジに入るのかをウィンドコンパレータを用いて検出し、該当するレンジの入力信号データXp, Xqと、それらに対応する出力信号データYp, Yqとをメモリから読み出し、第1の減算器でVin−Xpを演算し、第2の減算器で(Xq−Xp)を演算し、第3の減算器で(Yq−Yp)を演算し、さらに乗算器によって(Vin−Xp)×(Yq−Yp)を演算し、除算器においてこの積を(Xq−Xp)で除算して得られる信号にYpを加算してガンマ補正された出力信号データを得るようにしたものが開示されている。
【0006】
このようなガンマ補正回路においては、メモリに格納しておく必要の或るデータが、順次の折れ線の境界点における入力信号データおよびこれに対応する補正出力信号データだけであるので、前述のメモリ利用したガンマ補正によりもデータ量が少なくて済むという利点がある。このようにメモリに格納すべきデータ量が少ないということは、ガンマ特性を変更するとき、少量のデータを書き換えるだけて済むので有利となる。
【0007】
【発明が解決すべき課題】
上述した従来のガンマ補正回路においては、入力信号データがどの折れ線近似レンジに入るのかを検出するためにウィンドコンパレータを使用しているが、このようなウィンドコンパレータ方式では、1個のウィンドコンパレータで1個の折れ線近似範囲をするものであれば、折れ線の本数分のウィンドコンパレータが必要であり、相当構成が複雑なものとなる。さらに、上述したように、従来の折れ線による方式では、(Vin−Xp)×(Yq−Yp)/(Xq−Xp)+Ypを演算しているが、この減算器3つと乗算器と除算器と加算器による演算の構成も相当複雑なものとなる。特に、デジタルでの除算器は回路規模が大きく、演算処理に要する時間も長い。したがって、ガンマ補正回路全体のコストを上昇する欠点があるとともに消費電力も増大する欠点がある。
【0008】
したがって本発明の目的は、入力信号データがどの折れ線近似レンジに入るかをより簡単な構成で実現し、メモリに格納するデータ量を極力少なくして回路規模を小さくすると共にガンマ補正特性を簡単に変更することができ、しかも演算の内の幾つかの減算と除算回路を使わずに、特に除算においては除算値ではなくシフト量を求め、シフト演算で除算ができるようにし、簡単な構成で電力消費が少ないデジタルガンマ補正回路を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、デジタル映像入力信号データを折れ線近似によってガンマ補正するデジタルガンマ補正回路において、
デジタル映像入力信号データの量子化ビット数をnビットとするとき、上位mビットのパターンにより、低いレベルでは狭く、高いレベルであればあるほどより広いレベル幅で分割して任意の数のブロックに分け、さらに各ブロックを上位mビットの下のrビットで分解することで、2の巾乗幅の均等な間隔となるように分割した、折れ線近似レンジの境界点の値(X0,X1, X2, X3---Xp,Xq---Xk-1, Xk)を設定し、これらの折れ線近似データの境界点の値に対応するガンマ補正出力データの値を記憶する記憶手段と、
デジタル映像入力信号データの上位mビットを用いてデジタル映像入力信号データの値がどのブロックに該当するかを識別するブロック番号BRを検出するブロック検出手段と、
このブロック番号BRとデジタル映像入力信号データの値Vinのビット数nの上位mビットの下のrビットを調べることで、デジタル映像入力信号データの値がどのレンジ番号RAに該当しているかを検出し、さらにそのブロックにおいて再分割された各レンジが境界点何ビット置きに細分割されているかを示すレンジ分割ビット数Sfを検出し、さらにレンジ番号RAの境界点の値がXpであるときに、デジタル映像入力信号データの値Vinの下位n−(m+r)ビットをそのままVin−Xpとして出力するレンジ選択手段と、
このレンジ選択手段により検出されたレンジ番号RAにしたがって、当該レンジ番号RAに対応するガンマ補正出力データYpと、レンジ番号RA+1に対応する対応するガンマ補正出力データYqと、レンジ番号RA+1の境界点Xqを、前記記憶手段より読み出すデータ選択手段と、
上記YqからYpを減算してYq−Ypを算出する減算手段と、
Vin−XpとYq−Ypを乗算して(Vin−Xp)×(Yq−Yp)を算出する乗算回路と、
この乗算の結果(Vin−Xp)×(Yq−Yp)をレンジ分割ビット数Sfだけ右シフトして(Vin−Xp)×(Yq−Yp)/(Xq−Xp)を求めるシフト手段と、
このシフト手段でシフトされた結果にガンマ補正出力データYpを加算して、デジタル映像入力信号データVinに対応するガンマ補正されたデジタル映像出力信号Yoを出力する加算手段と、
を具えることを特徴とするものである。
【0010】
このような本発明によるデジタルガンマ補正回路においては、記憶手段には、折れ線近似データの境界点の値およびこれらの境界点の値に対応するガンマ補正出力データの値のみを記憶しているので、記憶すべきデータ量は入力デジタル映像信号のすべてに対応するガンマ補正値データを記憶する場合に比べて大幅に少なくて済み、回路規模を小さくできる共に消費電力を軽減することができ、しかもガンマ特性の変更にも容易に対応することができる。
【0011】
また、デジタル映像入力信号データの値Vinがどの折れ線近似レンジに該当するのかを、ブロック検出手段と、レンジ選択手段の2段構成にしたので、従来方式のようにデジタル映像入力信号データの値Vinと全折れ線近似レンジ{X0〜Xk}をすべて比較しなくても、デジタル映像入力信号データの値Vinの上位mビットのパターンを比較することで、どのブロックのデータ値かがわかり、さらに上位mビットの下のrビットの状態で実際の該当レンジを検出できるようにした。また、演算(Vin−Xp)を行うに当たり、デジタル映像入力信号データの値Vinのビット数nの下位n−(m+r)ビットを検出してそのままVin−Xpとして出力するようにしたのでVin−Xp相当の減算器が不要になった。さらに、従来の方式においては、(Vin−Xp)×(Yq−Yp)/(Xq−Xp)+Ypの演算において(Vin−Xp)×(Yq−Yp)を(Xq−Xp)で割らなければならなかったが、本発明ではレンジ選択手段にてその該当ブロックにおいて境界点が何ビット置きに細分割されているのかを示すレンジ分割ビット数Sfを出力するようにしたので、(Vin−Xp)×(Yq−Yp)>>Sfのごとく右シフト演算により求めるように構成したので、除算の回路が不要となり、演算手段がきわめて簡単になる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明によるガンマ補正回路の全体の構成を示すブロック図である。ガンマ補正すべき入力デジタル映像信号データは入力端子11を経てブロック検出回路12とレンジ選択回路15へ供給する。この入力デジタル映像信号のデータ値をVinとし、nビット(以下の数値例では10ビット)で与えられるものとする。ブロック検出回路12においては、後に詳細に説明するようにデジタル映像入力信号のデータ値Vinが、図2のどのブロックに入るものであるのかを、その上位mビット(m<n)を用いて検出するものである。
【0013】
このブロックはデジタル映像入力信号のレベル方向に均等に分割するのではなく、図2のように黒側(0%に近い方のブロック0)は狭い範囲を、レベルが高くなればなるほど(100%[デジタル値512]を越える方のブロック4)はより広い範囲を受け持つように設定する。これはガンマ特性を表すカーブが、図2のように黒(レベル0%)に近い方は傾きが大きく、白(100%以上)部分では傾きが小さいからである。
【0014】
さらにレンジ選択回路15にて、デジタル映像入力信号データVinがどのレンジに含まれるのかを算出し、レンジ番号RAを出力する。各レンジは図2のように各ブロックを均等に数個に分割したもので、この幅は2の巾乗になるようにする。分割数はブロックにより異なり、例えば黒側のブロックは8分割し、それ以外のブロックは4分割としても良い。図2の例ではデジタル映像入力信号データ値Vinはブロック3に属しており、このブロック3はレンジX16、X17、X18、X19で4分割されている。デジタル映像入力信号データ値VinはレンジX17とX18の間のレベルであることがわかる。これらのX17とX18は、従来の方式の式(Vin−Xp)×(Yq−Yp)/(Xq−Xp)+YpのXpとXqにそれぞれ相当する。
【0015】
実際は、デジタル映像入力信号データの値Vinの上位mビットの下のrビットを調べて各ブロックを細分割するものであるが、ここで例えばr=2とすれば、2ビットの組み合わせによりこのブロックを4分割でき、デジタル映像入力信号データの値Vinの上位mビットの下の2ビットの状態と、当該ブロックの先頭のレンジ番号のオフセット弛がわかれば、どのレンジかがわかることになる。さらにそのレンジの幅、つまりXq−Xpは2の巾乗値になるように設定されているので、この巾乗値をレンジ巾乗値Sfとして出力する。例えば図2において、VinがX17とX18の間であれば、そのレンジが64(2の6乗)の巾で分割されているのであれば、6をレンジ巾乗値Sfとして出力する。
【0016】
また、レンジ選択回路15では、従来の方式の式(Vin−Xp)×(Yq−Yp)/(Xq−Xp)+Ypにおける(Vin−Xp)の部分をも簡単に算出することができる。これはデジタル映像入力信号データVinの下位n−(m+r)ビットをそのまま(Vin−Xp)として出力する。以上のブロック検出回路12およびレンジ選択回路15については後にさらに詳細に説明する。
【0017】
本発明においては図2に示すように、デジタル映像入力信号データの上位mビットにより、デジタル映像入力信号のレベルをブロックの境界が2の巾乗の数値となるような任意のブロックに分け、さらに各ブロックを2の巾乗の間隔となるように任意の個数に細かく分割した、折れ線近似レンジの境界点の値(X0,X1, X2, X3---Xp,Xq---Xk-1, Xk)を設定する。なお、図2はレンジをX0〜X24の25個の境界点を設定する場合である。尚、XkつまりX24のレベルは、例えばデジタル映像入力信号データのビット数nが10の場合、0〜1023までの値しか表現できないが、10ビットで表現できる最大値1023ではなく、その最大値に1を足した1024という値となる。
【0018】
これらの各レンジX0〜Xkに対応するガンマ補正出力データY0〜Ypを格納したメモリ13を設ける。上述したレンジ選択回路15によって識別された折れ線近似レンジを表すレンジ番号RAをデータ選択回路14に供給し、レンジ番号RAに対応するガンマ補正出力データ値Ypとレンジ番号RA+1に対応するガンマ補正出力データ値Yqを選択的に読み出す。
【0019】
このデータ選択回路14によりメモリ13から読み出したガンマ補正出力データ値YqとYpの差(Yq−Yp)を減算回路16で求め、この差(Yq−Yp)と、レンジ選択回路15から出力される(Vin−Xp)とを乗算回路17で乗算し、さらにその結果を、シフト回路18において、レンジ選択回路15から出力されるレンジ巾乗値Sfで右シフト演算を行なって演算し、その結果にガンマ補正出力データ値Ypを加算回路19で加算する。この計算式を以下の式(1)に示す。
Yo=[{(Vin−Xp)×(Yq−Yp)}>>Sf] + Yp (1)
ここで、右シフト演算(記号>>で表す)はレンジ巾乗値Sfに応じて次表1のような演算をするものである。
【0020】
【表1】
Sf 演算
0 ×1/1
1 ×1/2
2 ×1/4
3 ×1/8
4 ×1/16
5 ×1/32
6 ×1/64
7 ×1/128
8 ×1/256
以下省略
【0021】
このような右シフト演算は、従来式の(Vin−Xp)×(Yq−Yp)/(Xq−Xp)+Ypの式の内、(Xq−Xp)の部分が図2で示したように2の巾乗となるように設定されているので、1/(Xq−Xp)という除算をその巾乗値Sfによるシフト演算のみで済ませるようにしたものである。なお、図1では、乗算回路17の後段にシフト回路18を設けたが、演算精度さえ十分であればこれらの処理の順番は逆であっても構わない。
【0022】
次に上述したブロック検出回路12について詳細に説明する。今、入力デジタル映像信号データは10ビットで与えられ、折れ線近似レンジは図2および次表2に示すように、6つのブロックに分けられ、ブロック番号0が付された最初のブロックは8つのレンジに分割され、ブロック番号1〜5が付された他のブロックはそれぞれ4つのレンジに分割されている。
【0023】
【表2】
【0024】
この表2からわかるように、例えば入力レベルが0〜63の範囲ではブロック番号0が該当し、それぞれが8(2の3乗)の巾を有する8個のレンジのどれかに対応し、入力レベルが128〜255の範囲では、ブロック番号2の、それぞれが32(2の5乗)の巾を有する8個のレンジのどれかに対応している。
【0025】
また、本例ではブロック0ではレンジX0〜X7、ブロック1ではレンジX8〜X11、…を受け持つものである。なお、表2のブロック番号5は、レンジX24、つまり入力レベルが1024にのみ対応するものであるが、これはデジタル映像入力信号VinのレベルがレンジX23とX24の間の場合に、レンジ番号RAはX23を示すのでYpをメモリ13から読み出し、レンジ番号RA+1に対応するYqを読み出すが、このYqの為に必要である。なお、図2の例では各レンジは次表3のような値としている。
【0026】
【表3】
X0 0 X14 192
X1 8 X15 224
X2 16 X16 256
X3 24 X17 320
X4 32 X18 384
X5 40 X19 448
X6 48 X20 512
X7 56 X21 640
X8 64 X22 768
X9 80 X23 896
X10 96 X24 1024
X11 112
X12 128
X13 160
【0027】
今、入力デジタル映像信号の値Vinが130(2進数で0010000010)であるとする。先ず、入力デジタル映像信号のデータ値Vinが上述した表2のどのブロックに属するのかをチェックする。以下の表4は、上述した各ブロックがどのように構成されているのか示すものである。
【0028】
【表4】
【0029】
上述した表4から明らかなように、入力データ値の2進数の上位4ビットに注目すると、ブロック0ではすべて「0」、ブロック1では上位から数えて4ビット目が「1」、ブロック2では上位から数えて3ビット目が「1」、というようにブロック番号が1つ増える毎に、「1」となるビットが1ビットづつ上位ビットにシフトしていることがわかる。したがって、入力データ値Vinの上位mビットを調べることによって、入力データ値がどのブロックに属しているのかを知ることができ、そのブロック番号をブロック番号BRとして出力する。
【0030】
例えば、入力値Vinが130であれば、130(10進)=0010000010(2進)なので上位4ビット{0010}に注目すると表3よりブロック番号は「2」となる。
【0031】
なお、実際には表4に示したように、上位4ビットの内、各ブロック番号に応じて、×の部分があるので、実際に調べなければならないビット数mは、表4のmの欄に示すように、ブロック0では上位4ビット、ブロック1では上位4ビット、ブロック2では上位3ビット、ブロック2では上位2ビット、ブロック4では上位1ビットである。
【0032】
次にレンジ選択回路15では、ブロック選択回路12から出力されるブロック番号BRおよびデジタル映像入力信号データの値Vinのビット数nの上位mビットの下のrビットを調べることで、デジタル映像入力信号データ値がどのレンジに属するかを検出する。デジタル映像入力信号データの値に対する、ブロック番号、m、r、選択するビットおよび当該ブロックの先頭のレンジ番号のオフセットをまとめると次表5のようになる。
【0033】
【表5】
【0034】
ここで、デジタル映像入力信号データの値が130の場合には、Vin[a:b]は、次表6のようにして求めることができる。
【0035】
【表6】
【0036】
以下、実際にどのようにレンジ番号RAを算出するかを説明する。デジタル映像入力信号データVinがどのブロックに属するかはブロック選択回路12の出力のブロック番号BRで判定できる。次にデジタル映像入力信号データの値Vinのビット数nの上位mビットの下のrビットを調べるが、これは表5のように設定しておく。例えばブロック0であれば、デジタル映像入力信号データVinの上位mビットの下のrビット、つまり本例では、Vin[5:3]の値にレンジ番号オフセット0を加算したものがレンジ番号RAとなる。同様に、ブロック1であれば、Vin[5:4]の値にレンジ番号オフセット8を加算したものがレンジ番号RAとなる。例えばデジタル映像入力信号データの値Vinが130の場合は、ブロック番号は2であるのでVin[6:5]+12を計算するとレンジ番号RAの値が算出できる。この場合はVin[6:5]=0なのでレンジ番号RAは12となる。
【0037】
また、レンジ選択回路15では、デジタル映像入力信号データの値Vinのビット数nの下位n−(m+r)ビットを検出することによりVin−Xpとして出力する。例えばデジタル映像入力信号データの値Vinが130の場合は、ブロック番号は2で、レンジ番号は12なのでXpはX12=128となるのでVin−Xpは130−128を計算することになる。この計算は以下に示す表7にしたがって行なわれる。
【0038】
【表7】
【0039】
ここでXpは128であるが、この値の下位ビットは00000となっているので、Vin−Xpの結果の下位のビットはデジタル映像入力信号データの値Vinのビット数nビットの上位mビットの下のrビットの下の下位のビットのパターンがそのままの状態であることに注目されたい。すなわちブロック選択回路12で上位ビットを調べ、デジタル映像入力信号データの値Vinが130の場合は上位ビットは0010なので、この時点でブロック番号BRは2となり、ブロック番号を検出する為のビット数mは3となる。さらにブロック番号BRは2なのでレンジ選択回路15においてレンジ番号を検出するためのビット数rは2となる。よってVin−Xpは、デジタル映像入力信号データの値Vinの下位n−(m+r)ビットの状態そのものであるので、デジタル映像入力信号データの値Vinが130の場合は、n−(m+r)=10−(3+2)=5であるので、デジタル映像入力信号データの値Vinの下位5ビット、つまりVin[4:0]であるので、
Vin−Xp=Vin[4:0]={00010}(2進数)=2(10進数)
となる。
【0040】
この計算において、n−(m+r)=5であるので、入力データ値Vinの下位5ビットがそのままVin−Xpの演算結果となっていることがわかる。したがって、ブロック2では、入力データ値の下位5ビットを選択することによって入力データ値から当該レンジの値Xpを減算した値(Vin−Xp)を、実際の減算処理をしなくとも求めることができる。
【0041】
また、レンジ選択回路15では、従来の技術の中で述べた、(Vin−Xp)×(Yq−Yp)/(Xq−Xp)の式の内、1/(Xq−Xp)の部分をシフト演算のみで済ませることができるように、何ビット右シフトすれば良いのかを示すレンジ分割ビット数Sfを算出する。Xq−Xpはレンジ番号RAが示すレンジXpと、レンジ番号RA+1が示すレンジXq間の引き算である。ここでXq−Xpは該当ブロックを再分割したレンジが、どのような境界幅で分割されているのを示すものでもある。つまり表2で示した、該当するレンジの境界幅そのものである。ここで1/(Xq−Xp)は、(Xq−Xp)のビット数がわかれば、そのビット数の右シフト演算を行うのと同意となるので。これをレンジ分割ビット数Sfとして算出すればよい。表2で示したようこの境界幅は2の巾乗になるように設定してあるので、この巾乗値がレンジ分割ビット数Sfとなる。なおこのレンジ分割ビット数Sfはデジタル映像信号入力値Vinのビット数nのうち、上位mビットの下のrビットの下の残りのビットなので次式(2)で計算しても良い。
Sf=n−(m+r) (2)
n:デジタル映像入力信号データの値Vinのビット数
m:ブロック番号検出するためのビット数
r:レンジ番号を検出するためのビット数
【0042】
このように、(Vin−Xp)およびレンジ分割ビット数Sf、レンジ番号RAは、入力データ値Vinの、それぞれのブロックについて予め決められた所定の下位ビットをそのまま選択することによって簡単に求めることができる。次表8は、この操作を示すものである。
【0043】
【表8】
【0044】
また、レンジビット数Sfはブロック番号で決まっているので、この式を予め計算しておいて表8のように求めておいて、ブロック番号に応じて読み出せばよい。例えばブロック0の各レンジの境界幅は8(2の3乗)なので、レンジ分割ビット数Sfは3となる。また、ブロック1の各レンジの境界幅は16(2の4乗)なので、レンジ分割ビット数Sfは4となる。よってデジタル映像入力信号データVinが130であれば、ブロック選択回路15でブロック番号BR=2が検出され、このブロック番号2の各レンジの境界幅は32なので、レンジ分割ビット数Sfは5となる。
【0045】
次に、デジタル映像入力信号データの値Vinが509の場合の、レンジ番号RA、レンジ分割ビット数SfおよびVin-Xpを算出する動作について説明する。この509を2進数で表すと509=0111111101となる。ブロック検出回路12では、表4より、上位2ビットが{01}なのでブロック番号BRは3と判定する。また、レンジ選択回路15では、表5より、レンジ番号RAを検出するためのビットがVin[7:6]でオフセットが16であるので、Vin[7:6]+16を計算する。ここでVin[7:6]={11}=3であるので、レンジ番号RAは19となる。また、レンジ分割ビット数Sfは表8より6、さらにVin−Xpは表8よりVin[5:0]であるのでVin−Xp=Vin[5:0]={111101}=61となる。
【0046】
上述したように、本発明によれば、入力データ値Vinが何れの折れ線近似レンジに属するものであるのかを判断するのに、入力データ値の上位m(m<n)ビットのパターンを比較してどのブロックかを調べ、さらにその下のビットの状態により簡単に求めることができる。
【0047】
次に、上述したようにして求めた折れ線近似レンジ内で直線補間を行なってガンマ補正値を求めるが、本発明ではこの補間演算に必要なVin−XpはVinの下位ビットをそのまま使用し、この補間演算に必要な除算の項1/(Vin−Xp)は上述したようにレンジ選択回路15が出力するレンジ分割ビット数Sfによる右シフト演算によって簡単に求められている。
【0048】
本発明は上述した実施例にのみ限定されるものではなく、幾多の変形や変更が可能である。例えば、本発明のデジタルガンマ補正回路に入力されるデジタル映像信号はデジタルカラーカメラから出力されるだけではなく、種々の記録媒体から読み出されたデジタル映像信号とすることもできる。また、ブロックの分割の仕方、各ブロック内での折れ線近似レンジの配分の仕方などは上述した実施例に限定されるものではなく、所望のガンマ補正特性に応じて任意に設定することができる。
【0049】
上述した説明では、デジタル映像入力信号Vinのビット数nが10ビットで、映像信号レベル200%まで表現している場合の一例である。デジタル映像入力信号Vinのビット数nが10ビットで、映像信号レベル400%まで表現している場合には、映像レベル100%(デジタル値256)以下の黒側については狭く、より高いレベルであればあるほどより広い幅でブロックを分ければ良いので、次表9に示すように設定しても良い。
【0050】
【表9】
上述した実施例ではブロックを表4の如く分割したが次表10に示すような分割方法でも構わない。したがって、mは分割数により一意的に決めなくても良い。
【0051】
【表10】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明によるデジタルガンマ補正回路の基本的な構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明における折れ線近似レンジの割り振りを示すグラフである。
【符号の説明】
Xp,Xq 折れ線近似レンジの境界値、 Yp,Yq 対応するガンマ補正値、Vin 入力データ値、 Y0 ガンマ補正された出力データ値
11 デジタル映像信号の入力端子、 12 レベル識別回路、 13 メモリ、 14 データ選択回路、 15 レンジ選択回路、 16 減算回路、 17 乗算回路、 18 シフト回路、 19 加算回路
Claims (1)
- デジタル映像入力信号データを折れ線近似によってガンマ補正するデジタルガンマ補正回路において、
デジタル映像入力信号データの量子化ビット数をnビットとするとき、上位mビットのパターンにより、低いレベルでは狭く、高いレベルであればあるほどより広いレベル幅で分割して任意の数のブロックに分け、さらに各ブロックを上位mビットの下のrビットで分解することで、2の巾乗幅の均等な間隔となるように分割した、折れ線近似レンジの境界点の値(X0、X1, X2, X3---Xp,Xq---Xk-1, Xk)を設定し、これらの折れ線近似データの境界点の値に対応するガンマ補正出力データの値を記憶する記憶手段と、
デジタル映像入力信号データの上位mビットを用いてデジタル映像入力信号データの値がどのブロックに該当するかを識別するブロック番号BRを検出するブロック検出手段と、
このブロック番号BRとデジタル映像入力信号データの値Vinのビット数nの上位mビットの下のrビットとを調べることで、デジタル映像入力信号データの値がどのレンジ番号RAに該当しているかを検出し、さらにそのブロックにおいて再分割された各レンジが境界点何ビット置きに細分割されているかを示すレンジ分割ビット数Sfを検出し、さらにレンジ番号RAの境界点の値がXpであるときに、デジタル映像入力信号データの値Vinの下位n−(m+r)ビットをそのままVin−Xpとして出力するレンジ選択手段と、
このレンジ選択手段により検出されたレンジ番号RAにしたがって、当該レンジ番号RAに対応するガンマ補正出力データYpと、レンジ番号RA+1に対応する対応するガンマ補正出力データYqと、レンジ番号RA+1の境界点Xqを、前記記憶手段より読み出すデータ選択手段と、
上記YqからYpを減算してYq−Ypを算出する減算手段と、
Vin−XpとYq−Ypを乗算して(Vin−Xp)×(Yq−Yp)を算出する乗算回路と、
この乗算の結果(Vin−Xp)×(Yq−Yp)をレンジ分割ビット数Sfだけ右シフトして(Vin−Xp)×(Yq−Yp)/(Xq−Xp)を求めるシフト手段と、
このシフト手段でシフトされた結果にガンマ補正出力データYpを加算して、デジタル映像入力信号データVinに対応するガンマ補正されたデジタル映像出力信号Yoを出力する加算手段と、
を具えることを特徴とするデジタルガンマ補正回路。
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