JP4456530B2 - 基板収納ユニット及びこれを備えた遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ店などの遊技場に設置して使用される基板収納ユニット及びこれを備えた遊技機に関するものである。
パチンコ店などの遊技場に設置して使用される遊技機であるパチンコ機やスロットマシンは、パチンコ球やメダルに一定の価値が与えられて、遊技を行って獲得したパチンコ球やメダルを種々の景品に交換することができる。パチンコ機は、遊技盤の背面や遊技盤を装着させる本体基部に、パチンコ球の供給に基づいて作動させる各種駆動装置及びこれら駆動装置を制御させるために対応させた制御回路装置を備えており、遊技者が遊技を行う際にこれらを適宜作動させることによって遊技を興趣に溢れたものとしている。
最近のパチンコ機の内部に配設されている制御回路装置は、CPU(central processing unit)、マスクROM(read only memory)といった電子回路部品が組み込まれた回路基板を備え、該CPUが、該マスクROMにデータとして記憶されている制御プログラムのデータを逐次読み出して実行することによって、電子制御を行うものが一般的である。
これらの電子回路部品は、処理能力の高まりにつれて発熱量も増大し、その熱によって破損や性能低下などの問題が生じてしまうことがある。この問題に対して、発熱量の大きな部品にはヒートシンクと呼ばれる放熱部材をネジや接着剤を用いて取り付けることが一般的となっている。
また、収容ケースに収容された回路基板の放熱の問題を解決するために、特許文献1には、収容ケースから突出する架台に回路基板を装着するとともに、該架台を介して熱が収容ケース側に伝導するようにした構成が記載されている。
特開2002−331136号公報
しかしながら、特許文献1に記載された構成では、回路基板の放熱は行うが、個々の電子回路部品から発せられる熱を回路基板及び架台を介して放熱しており、発熱量の大きい電子回路部品が回路基板に設けられている場合には、放熱しきれないという問題があった。この対策としては、ヒートシンクを直接電子回路部品に取り付けることが考えられるが、この場合でも、ヒートシンクは、収容ケースに収容されており、熱が収容ケース内部で滞留するため、ヒートシンクによる放熱効率が悪いという問題があった。そこで、ヒートシンクの放熱フィンを収容ケースの外部に突出させることが考えられるが、放熱フィンを収容ケースの外部に突出させるために放熱フィンを長くすることは、ヒートシンクのコストアップになるという問題があった。
本発明は、放熱フィンを長くすることなく、効率よくヒートシンクによる電子回路部品の放熱を行うことができる基板収納ユニット及びこれを備えた遊技機を提供する。
上記の目的を達成するために、本発明の基板収納ユニットは、電子回路部品が組み込まれた回路基板と、前記電子回路部品の上面に対面し当接する板状の当接部、及び前記当接部の上面の外周端よりも内側の範囲に立設される放熱部を有する放熱部材と、前記電子回路部品の上面を上側にして前記回路基板を保持する下ケースと、前記下ケースに被さることによって前記回路基板を覆う上ケースと、を備えた基板収納ユニットであって、前記上ケースの前記当接部上面に対面する上面の前記当接部に対面する位置に、前記放熱部の上面の外周端よりも大きいサイズで形成され、前記放熱部を外部に露呈する露呈開口と、前記当接部の上面に載せられる緩衝部材と、前記上ケースの上内面に、前記露呈開口の外周端に沿うとともに前記当接部に向けて筒状に立設され、前記放熱部の側面を取り囲むとともに、立設方向先端面が前記緩衝部材を押圧して前記当接部を前記電子回路部品に当接する方向に押さえつける筒部と、を備え、前記筒部を、上方から下方に向かうにつれて内側方向に傾斜し、立設方向の先端開口が、前記放熱部を挿通可能で且つ前記当接部を挿通不能となるように形成したことを特徴とする。なお、前記電子回路部品としては、CPU、IC、LSI等が挙げられる。また、前記放熱部材としては、ヒートシンク等が挙げられる。さらに、前記放熱部としては、放熱フィン、放熱ピン等が挙げられる。
また、前記当接部の上面の外周端に、前記筒部の立設方向先端部の側面を取り囲む凸部を形成することが好ましい。
さらに、本発明の遊技機は、上記基板収納ユニットを備えたことを特徴とする。なお、前記回路基板としては、CPU及びROM等が搭載され、遊技時の当りの抽選を行う当り抽選部及び抽選部の駆動を制御する制御部を有する主制御基板や、抽選部の抽選結果に応じてスピーカやランプ等の駆動装置の駆動を制御する副制御基板等が挙げられるが、主制御基板であることが好ましく、前記電子回路部品としては、前記抽選部または前記制御部として機能するCPUであることが好ましい。
本発明の基板収納ユニットによれば、電子回路部品が組み込まれた回路基板と、電子回路部品の上面に対面し当接する板状の当接部、及び当接部の上面の外周端よりも内側の範囲に立設される放熱部を有する放熱部材と、電子回路部品の上面を上側にして回路基板を保持する下ケースと、下ケースに被さることによって回路基板を覆う上ケースと、上ケースの当接部上面に対面する上面の当接部に対面する位置に、放熱部の上面の外周端よりも大きいサイズで形成され、放熱部を外部に露呈する露呈開口と、上ケースの上内面に、露呈開口の外周端に沿うとともに当接部に向けて筒状に立設され、放熱部の側面を取り囲む筒部と、を備え、筒部を、上方から下方に向かうにつれて内側方向に傾斜し、立設方向の先端開口が、放熱部を挿通可能で且つ当接部を挿通不能となるように形成したから、放熱部を長くすることなく、放熱部の基板収納ケース外部の空気に接する面積を多くすることができ、放熱部材による電子回路部品の放熱を効率よく行うことができる。
また、当接部の上面の外周端に、筒部の立設方向先端部の側面を取り囲む凸部を形成したから、ゴト(不正)行為を行う者が、露呈開口から針金等のゴト具を挿入し、電子回路部品にゴト行為を行う場合に、その行為を手間のかかるものにすることができ、ゴト行為による被害を軽減することができる。
さらに、当接部の上面と筒部の立設方向先端面とに当接して密着する緩衝部材を設けたから、当接部を電子回路部品に確実に当接させることができる。また、緩衝部材を、当接部が電子回路部品に当接して密着するように放熱部材を付勢するバネ部材から構成したから、より一層確実に当接部を電子回路部品に確実に当接させることができる。
さらに、本発明の遊技機によれば、上記基板収納ユニットを備えたから、電子回路部品の過熱による遊技機の誤作動を低減することができる。
図1に示すように、遊技機の1実施例であるパチンコ機2は、本体枠3の内部に遊技盤4が配設されており、本体枠3の前面には前面扉5が開閉自在に取り付けられている。前面扉5の下方には、打球供給用の供給皿6、及びパチンコ球7の打ち出し強さを調節する操作ハンドル8が設けられている。遊技盤4のパチンコ球7が打ち出される遊技領域4aの略中央には、始動入賞口10へパチンコ球7を入賞させるなどの所定入賞条件に基づいて遊技中に様々な図柄を液晶画面に所定時間内において変動表示させた後に停止表示させる図柄可変表示装置9が設けられている。図柄可変表示装置9の周りには、始動入賞口10、通常入賞口11、通過入賞口12、アタッカ13、アウト口14が遊技盤4に一体的に組み付けられている。また、遊技盤4の略中央には、センター役物15が一体的に組み付けられており、センター役物15に形成された開口15aを介して、図柄可変表示装置9を視認することができる。
各入賞口10〜12内には、各入賞口10〜12に入ったパチンコ球7を検知する入賞球検知センサ16(図7参照)が設けられている。遊技者は、供給皿6にパチンコ球7を投入してパチンコ球7を供給皿6内に設けられた誘導路を介して球発射装置17(図7参照)へと導き、回動式の操作ハンドル8を所定量回動して球発射装置17の駆動を制御することで、遊技盤4の遊技領域4aの上方に向けてパチンコ球7を打ち出す。打ち出されたパチンコ球7は遊技領域4aの上方から流下する途中で各入賞口10〜11のいずれかまたはアタッカ13に入るか、あるいはアウト口14から回収される。アタッカ13の奥には大入賞口(図示せず)が可動扉に覆われて設けられており、大入賞口内には、大入賞口に入ったパチンコ球7を検知する大入賞球検知センサ19(図7参照)が設けられている。アタッカ13は大入賞口を開放する開き位置と大入賞口を閉じる閉じ位置との間で回動自在に取り付けられている。なお、パチンコ機2の遊技領域4aに設けられている複数の釘、風車などの構造物は公知であるので説明は省略する。
図2にパチンコ機2の背面側の外観を示す。パチンコ機2の本体枠3には、遊技を行う際に球払出装置18等の各種装置を作動させるための主制御を行う主制御基板(回路基板)21の他に、副制御基板22、球発射装置17、球払出装置18等がそれぞれ組み付けられている。これら制御基板及び装置は、図示しないケーブル等を介して電気的に接続されている。また、本体枠3の内部にはスピーカ等の音声発生装置26(図7参照)や、本体枠3及び遊技盤4上の様々な位置にランプ27(図7参照)が設けられており、音声発生装置26から演出効果を持たせた音声を発生させたり、ランプ27の点灯制御によって演出効果を出すといったことを行う。
主制御基板21は、基板収納ケース30に収納されており、基板収納ケース30は、本体枠3に取り付けられている。
図3に示すように、基板収納ケース30は、上ケース31と下ケース32とを備え、下ケース32は、本体枠3に組み付けられている。上ケース31と下ケース32とは、主制御基板21、ヒートシンク(放熱部材)35(図4参照)を収納した状態で取り付けられており、これにより、主制御基板21に対して何人も接触できないよう防護している。上ケース31及び下ケース32は、透明な樹脂から構成されており、基板収納ケース30の内部を視認可能になっている。
なお、上ケース31及び下ケース32は、上ケース31が図3における前側に、下ケース32が図3における後側に、それぞれ位置するように本体枠3に取り付けられているが、本実施形態では、図5及び図6に示す基板収納ケース30の状態に基づき、上ケース31及び下ケース32と称している。また、図5または図6に示す基板収納ケース30の状態で、本体枠3に取り付けるようにしてもよい。
図4及び図5に示すように、側面視コ字状の上ケース31は、長板状の本体部31a、本体部31aの図4における上側の先端部を90°の角度で折り曲げられた形状で形成された上曲げ部31b、本体部31aの図4における下側の先端部を90°の角度で折り曲げられた形状で形成された下曲げ部31cから構成されている。本体部31aの図4における右側の端部には、下ケース32を取り付けるための取付孔31dが所定のピッチで6個形成されている。上曲げ部31b及び下曲げ部31cには、図4における左側端部と略中央部と右側端部との3箇所に下ケース32の係合突起32fを挿入するための係合孔31eがそれぞれ形成されている。なお、図5(B)は、図5(A)におけるA−A断面図であり、図5(C)は、図5(A)におけるB−B断面図である。
本体部31aの略中心部には、ヒートシンク35の放熱フィン35bを外部に露呈するための矩形状の露呈開口31fが形成されている。露呈開口31fは、8個の放熱フィン35bの上面の外周端よりも大きいサイズで形成されている。
本体部31aの上内面には、ヒートシンク35のベース35aをメインCPU21aに当接する方向に押さえつけるための筒状の押さえリブ(筒部)33が形成されている。押さえリブ33は、露呈開口31fの外周端に沿うとともにベース35aに向かうように形成されている。押さえリブ33は、図5(A)における左右方向に対向して形成され、突出方向(図5における下方)に向かうにしたがい内側に傾斜する左傾斜部33a及び右傾斜部33bと、図5(A)における上下方向に対向して形成され、突出方向(図5における下方)に向かうにしたがい内側に傾斜する上傾斜部33c及び下傾斜部33dと、を備える。これら各傾斜部33a〜33dは、すり鉢状に連続して一体的に形成されている。各傾斜部33a〜33dは、各傾斜部33a〜33dの下側先端により形成される挿通開口(立設方向の先端開口)34のサイズが、ヒートシンク35の放熱フィン35bが挿通可能で、且つヒートシンク35のベース35aが挿通不能なサイズとなるように形成されている。また、各傾斜部33a〜33dの下側先端には、鉛直方向に立ち上がる直線部33eがそれぞれ一体的に連設して形成されている。この直線部33eは、後述する放熱フィン35bと凸部35cとの間に挿入される。
下ケース32は、上部が開口する箱状に形成された本体部32a、本体部32aの図4における右側の開口縁部に一体に形成され、上ケース31を取り付けるための円筒状の取付部32bから構成されている。取付部32bは6個形成されており、それぞれに取付孔32cが形成されている。本体部32aの図4における上外面32d及び下外面32eには、左側端部と略中央部と右側端部とに上ケース31の係合孔31eに対応して挿入するための凸状の係合突起32fがそれぞれ形成されている。係合突起32fは、図4に示す拡大図のように背面側から前面側に向けて肉厚が薄くなるような三角柱状に形成されている。
主制御基板21には、メインCPU(電子回路部品)21aが組み込まれている。このメインCPU21aは、多量の電気的処理を行うものであり、熱を発する。ヒートシンク(放熱部材)35は、メインCPU21aが発する熱を放熱させるものであり、基板収納ケース30に収納されている。ヒートシンク35は、平板状のベース(当接部)35aと、ベース35aの上面の外周端よりも内側の範囲に立設される8個の放熱フィン(放熱部)35bと、ベース35aの上面の外周端に形成された凸部35cと、を備える。凸部35cは、押さえリブ33の直線部33eの側面を取り囲む長さで形成されている。そして、直線部33eは、放熱フィン35bの側面と凸部35cとによって、ほぼ隙間なく挟持される嵌合状態となる。主制御基板21は、メインCPU21aの上面を上側にして下ケース32に取り付けられている。なお、本実施形態では、放熱フィン35bを板状に形成しているが、放熱フィン35bの形状は適宜変更されるものである。
図5及び図6に示すように、ベース35aの上面における放熱フィン35bと凸部35cとの間には、バネ部材としての弾性変形可能な薄板金属製の板バネ36が取り付けられている。板バネ36は、断面が略く字状に形成されている。板バネ36は、上ケース31を下ケース32に組み付けると、押さえリブ33の直線部33eが板バネ36の上側部36aに当接して上側部36aが下方に変形するようにされている。板バネ36は、弾性変形するものであり、上側部36aが下方に変形すると、上側部36aは上方に、下側部36bは下方に、それぞれ弾性変形しようとする。これにより、ヒートシンク35をメインCPU21aに当接して密着する方向(図6における下方向)の付勢力が発生する。この付勢力により、ヒートシンク35は常にメインCPU21aに当接して密着する状態となる。
主制御基板21を、メインCPU21aの上面を上側にして下ケース32の底内面にビス固定等により取り付け、主制御基板21のメインCPU21aの上面に、ヒートシンク35のベース35aの底面を当接させる。このとき、メインCPU21aの上面に、メインCPU21aからヒートシンク35への熱伝導率を高めるための塗布材(例えば、シリコングリス)を塗布しておく。そして、上ケース31を下ケース32に取り付けてビス38により固定すると、ヒートシンク35は、板バネ36によりベース35aがメインCPU21aに当接して密着する方向(図6における下方向)に付勢される。すなわち、ベース35aはメインCPU21aに強固に当接した状態となる。これにより、メインCPU21aから発せられる熱は、ベース35aに伝わり、放熱フィン35bから基板収納ケース30の外部に放出される。本実施形態では、基板収納ユニットは、基板収納ケース30、主制御基板21、ヒートシンク35を備えて構成されている。なお、上ケース31と下ケース32とを、ワンウェイネジによって取り外し不能に封印固定するようにしてもよい。
図7に示すように、パチンコ機2の作動は基本的に主制御基板21と副制御基板22とによって管制される。主制御基板21と副制御基板22とには、それぞれ接続端子が設けられ、接続ケーブル等で接続端子を接続することにより主制御基板21と副制御基板22とは電気的に接続される。
主制御基板21は、メインCPU(central processing unit)21a及びメインROM(read only memory)21b及びメインRAM(random access memory)21cを備える。メインCPU21aは、入賞球検知センサ16から入力される入力信号に応じて、メインROM21bに記憶されている遊技制御プログラムを読み込んでパチンコ機の遊技状態を制御する命令を生成すると共に、副制御基板22に命令情報を送信して所定の遊技状態となるように実行させる。メインROM21bには、遊技制御プログラムが所定の領域に格納されているとともに、大当り抽選部21dが設けられており、この大当たり抽選部21dには、乱数生成処理プログラム及び乱数テーブルなどが格納されている。これら遊技制御プログラム、乱数生成処理プログラム及び乱数テーブルは、メインCPU21aによって読み出され、演算処理されるように適宜用いられる。メインRAM21cは、ワーキングエリアとなっており、遊技において利用されるデータなどの一時的保管や書き換えなどに用いられる。
メインCPU21aは、入賞球検知センサ16からの信号が入力されると、メインROM21bに記憶されている遊技制御プログラムに基づいて、球払出装置18を駆動して所定個数の賞球を供給皿6上に払い出す。なお、賞球の個数は、遊技球が入った各入賞口10、11の種類に応じて適宜設定して良い。また、球発射装置17は、操作ハンドル8に接続されており、操作ハンドル8の回転操作により駆動が制御される。
副制御基板22は、サブCPU22a、サブROM22b及びサブRAM22cを備える。サブCPU22aは、サブROM22bに格納された副制御装置用制御プログラムを適宜読み出し、主制御基板21から命令情報として入力される制御信号に応じて定められる副制御用制御プログラムに従って、図柄可変表示装置9の駆動制御を行う。サブRAM22cはワーキングエリアとなっており、図柄可変表示装置9の制御において利用されるデータなどの一時的保管や書き換えなどに用いられる。
始動入賞口10に入ったパチンコ球7が入賞球検知センサ16により検知されると、メインCPU21aにスタート信号が入力される。メインCPU21aはスタート信号に応答して大当り抽選部21dを作動させる。
大当り抽選部21dは、乱数発生器、乱数サンプリング回路、大当り決定テーブルを含んでおり、始動入賞口10の入賞球検知センサ16によりパチンコ球7の入賞が検知されるたびに1つの乱数値を抽選する。抽選された乱数値は大当りテーブルと照合され、大当りモードに移行させるか否かが抽選判定の結果として決定され、該決定に係る情報(例えばコマンド)が生成される。
大当り決定テーブルでは、乱数値がその大きさに応じて3つのグループにグループ分けされている。3つの乱数値グループには、ハズレ、通常大当たりモードに移行させる「通常大当たり」、通常時とは大当たり確率が異なる(例えば、大当たり確率が高い)確率変動大当たり(以下、確変大当り)モードに移行させる「確変大当り」がそれぞれ割り当てられており、サンプリングされた乱数値がいずれのグループに属する値であるかによって、ハズレ及び大当りのいずれかにするかを決定する当選判定が行われる。抽選が終了すると抽選結果信号がメインCPU21aにフィードバックされる。メインCPU21aは、抽選結果信号をサブCPU22aに送る。
メインCPU21aは、大当り抽選部21dで「通常大当たり」または「確変大当たり」が抽選されると、アタッカ13を開き位置まで回動し、アタッカ13が30秒開放されるか、または大入賞口にパチンコ球7が10個入賞される(大入賞球検知センサ19によりパチンコ球7が10個検知される)かを1ラウンドとして、所定ラウンド(例えば、15ラウンド)を継続して実行する。また、「確変大当たり」が抽選されると、大当たり状態の終了後、次回大当たりが抽選されるまで、通常時より大当たり確率の高い確変大当り決定テーブルが抽選時に用いられる。
副制御基板22のサブROM22bには、各特別図柄のグラフィックデータ、停止図柄用乱数サンプリング回路、停止図柄テーブルが格納されている。サブCPU22aは、抽選結果信号が入力されると、サブROM22bに格納させた停止図柄用乱数サンプリング回路に基づいて乱数値のサンプリングを行わせ、サンプリングされた乱数値を停止図柄テーブルと比較させる。停止図柄テーブルはハズレ用、大当り用、確変大当たり用の3種類設けられており、サンプリングされた乱数値は大当り抽選部21dでの抽選結果に対応する停止図柄テーブルと照合される。ぞれぞれの停止図柄テーブルには、グループ分けされた乱数値に入賞有効ライン上に停止させる特別図柄の組み合わせが割り当てられており、サンプリングされた乱数値がいずれのグループに属する値であるかによって、入賞有効ライン上に停止される特別図柄の組み合わせが決定される。サブCPU22aは、決定された特別図柄の組み合わせに基づき、図柄可変表示装置9での特別図柄の変動表示及び停止表示の制御を行う。なお、停止図柄テーブルには、例えば入賞有効ライン上に特別図柄が2個停止したときに特定の特別図柄が揃った状態、つまりはリーチ状態となったときの特別図柄の変動態様、図柄可変表示中に行われるリーチ予告での特別図柄の変動態様、大当り予告での特別図柄の停止態様など、様々なバリエーションの特別図柄の変動態様を行わせるか否かのデータも含まれている。
上記のように構成されたパチンコ機2の作用について説明する。主制御基板21のメインCPU21aは、上記したような多量の電気的処理を行うものであり、熱を発する。ヒートシンク35のベース35aは、メインCPU21aに当接しており、メインCPU21aから発せられる熱は、ベース35aに伝わり、放熱フィン35bから基板収納ケース30の外部に放熱される。上ケース31には、露呈開口31f及び押さえリブ33が形成され、押さえリブ33はすり鉢状に形成されているため、放熱フィン35bの上面及び側面の基板収納ケース30外部の空気に接する面積が大きくなり、放熱フィン35bの先端面及び側面から効率よく放熱される。
このように、上ケース31に露呈開口31f及びすり鉢状の押さえリブ33を形成したから、放熱フィン35bの上面及び側面を、基板収納ケース30の外部に露呈させて基板収納ケース30内部に比べて低温の空気に多く触れさせることができる。これにより、効率よくヒートシンク35による放熱を行うことができる。
また、上ケース31の露呈開口31fの外周端に沿って押さえリブ33を形成し、ヒートシンク35のベース35aに凸部35cを形成し、押さえリブ33の直線部33eを、放熱フィン35bと凸部35cとの間に挿入し、さらには、直線部33eの下面とベース35aの上面とに当接する板バネ36を配設し、密閉状態となるようにしたから、ゴト(不正)行為を行う者が、露呈開口31fから針金等のゴト具を挿入し、メインCPU21aにゴト行為を行う場合に、その行為を手間のかかるものにすることができ、ゴト行為による被害を軽減することができる。
さらに、板バネ36により、ヒートシンク35をメインCPU21aに当接して密着する方向に付勢することができ、この付勢力により、ヒートシンク35を強固にメインCPU21aに当接して密着させることができる。
なお、上記実施形態では、ヒートシンク35を1個設けた実施形態について説明したが、その個数は限定されることなく、電子回路部品の個数に応じて適宜変更されるものである。
また、上記実施形態では、ヒートシンク35を、ベース35a上に放熱フィン35bを配列した形状のものから構成したが、ヒートシンク35の形状としてはこれに限定されることなく、電子回路部品と当接することのできる形状であればよく、ベース35a上に放熱ピンを配列したものなど適宜変更可能である。
さらに、上記実施形態では、パチンコ機2を例に挙げて説明したが、スロットマシンなどの各種遊技機についても本発明は適用することができる。
本発明を実施したパチンコ機の外観を示す斜視図である。 パチンコ機の背面側からの外観を示す斜視図である。 基板収納ケースを示す斜視図である。 基板収納ケースを示す分解斜視図である。 主制御基板と基板収納ケースとヒートシンクと板バネとを示す下側面断面図である。 主制御基板と上ケースと下ケースとヒートシンクと板バネとを示す下側面断面図である。 パチンコ機内部の電気的構成を示す機能ブロック図である。
符号の説明
2 パチンコ機(遊技機)
21 主制御基板(回路基板)
21a メインCPU(電子回路部品)
22 副制御基板
30 基板収納ケース
31 上ケース
31a 本体部
31f 露呈開口
32 下ケース
33 押さえリブ(筒部)
33a 左傾斜部
33b 右傾斜部
33c 上傾斜部
33d 下傾斜部
33e 直線部
34 挿通開口(立設方向の先端開口)
35 ヒートシンク(放熱部材)
35a ベース(当接部)
35b フィン(放熱部)
35c 凸部
36 板バネ(緩衝部材)

Claims (3)

  1. 電子回路部品が組み込まれた回路基板と、前記電子回路部品の上面に対面し当接する板状の当接部、及び前記当接部の上面の外周端よりも内側の範囲に立設される放熱部を有する放熱部材と、前記電子回路部品の上面を上側にして前記回路基板を保持する下ケースと、前記下ケースに被さることによって前記回路基板を覆う上ケースと、を備えた基板収納ユニットであって、
    前記上ケースの前記当接部上面に対面する上面の前記当接部に対面する位置に、前記放熱部の上面の外周端よりも大きいサイズで形成され、前記放熱部を外部に露呈する露呈開口と、
    前記当接部の上面に載せられる緩衝部材と、
    前記上ケースの上内面に、前記露呈開口の外周端に沿うとともに前記当接部に向けて筒状に立設され、前記放熱部の側面を取り囲むとともに、立設方向先端面が前記緩衝部材を押圧して前記当接部を前記電子回路部品に当接する方向に押さえつける筒部と、を備え、
    前記筒部を、上方から下方に向かうにつれて内側方向に傾斜し、立設方向の先端開口が、前記放熱部を挿通可能で且つ前記当接部を挿通不能となるように形成したことを特徴とする基板収納ユニット。
  2. 前記当接部の上面の外周端に、前記筒部の立設方向先端部の側面を取り囲む凸部を形成したことを特徴とする請求項1記載の基板収納ユニット。
  3. 請求項1または2記載の基板収納ユニットを備えたことを特徴とする遊技機。
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