JP4455518B2 - ヒートポンプ式給湯機 - Google Patents

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Description

本発明は,圧縮機や膨張器などが設けられたヒートポンプサイクル内に循環する冷媒との熱交換によって水を加熱して給湯するヒートポンプ式給湯機に関し,特に,二つのヒートポンプサイクルを具備するヒートポンプ式給湯機に関するものである。
従来から,圧縮機や膨張器などが設けられたヒートポンプサイクル内に循環する冷媒との熱交換によって水を加熱して給湯するヒートポンプ式給湯機が周知である。前記冷媒は,例えば炭酸ガス冷媒やHFC冷媒などである。
例えば特許文献1には,CO2冷媒(炭酸ガス冷媒の一例)が用いられたヒートポンプサイクル(以下「CO2サイクル」という)と,R410A冷媒(HFC冷媒の一例)が用いられたヒートポンプサイクル(以下「R410Aサイクル」という)とを併せ持つヒートポンプ式給湯システムが示されている。前記ヒートポンプ式給湯システムでは,高温の温水が必要な場合にCO2サイクルが用いられ,低温の温水でよい場合にはR410Aサイクルが用いられて水が加熱される。
ところで,前記炭酸ガス冷媒は,その冷媒の特性として水を高温(例えば90℃程度)まで加熱することができるため,一般に,90℃程度の高温の温水を貯留タンクに貯湯する貯湯運転に用いられる。ここで,前記貯留タンクの上層には60〜90℃程度の高温の温水が貯留され,該貯留タンクの下層には前記高温の温水が冷まされた40〜50℃程度の温水(以下「中温水」という)や水道などから供給された15℃程度の冷水が貯留される。そして,前記貯湯運転では,前記貯留タンクの下層から供給された水が,前記炭酸ガス冷媒と水との間で熱交換を行う水熱交換器で加熱された後,該貯留タンクの上層に流入される。
特開2005−83585号公報
しかしながら,前記炭酸ガス冷媒が循環されるヒートポンプサイクルを用いる場合,前記水熱交換器に流入する水の温度が15℃程度であるときには,その水を該水熱交換器において90℃程度の高温まで効率よく加熱することができるが,前記水熱交換器に流入する水の温度が40〜50℃程度である場合には,該水熱交換器における前記炭酸ガス冷媒と水との熱交換効率が悪くなり,当該ヒートポンプ式給湯機のエネルギ消費効率が低下するという問題が生じる。
一方,前記HFC冷媒は,冷媒の特性上比較的低温(例えば65℃程度)までしか水を加熱することができないが,40〜50℃程度の中温水を加熱する場合の熱交換効率は,前記炭酸ガス冷媒に比べて高いという特性を有している。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,冷媒と水との間で熱交換を行う水熱交換器に流入する水の温度に応じてヒートポンプサイクルを切り替えることにより,エネルギ消費効率の低下を防止することのできるヒートポンプ式給湯機を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は,炭酸ガス冷媒が少なくとも圧縮機及び膨張器を経て循環される第一のヒートポンプサイクルと,HFC冷媒が少なくとも圧縮機及び膨張器を経て循環される第二のヒートポンプサイクルと,前記炭酸ガス冷媒と水との間び前HFC冷媒と水との間で熱交換を行う水熱交換器と,を備えてなるヒートポンプ式給湯機に適用されるものであって,前記水熱交換器に流入される水の温度を検出し,その検出された水の温度に基づいて,前記第一のヒートポンプサイクル及び前記第二のヒートポンプサイクルのいずれか一方又は両方を選択して稼働させることを特徴とするヒートポンプ式給湯機として構成される。特に,前記水温検出手段により検出された水の温度が第一の所定温度未満である場合に前記第一のヒートポンプサイクルを稼働させ且つ前記第二のヒートポンプサイクルを停止させ,前記水温検出手段により検出された水の温度が第二の所定温度以上である場合に前記第二のヒートポンプサイクルを稼働させ且つ前記第一のヒートポンプサイクルを停止させる。そして,前記第一のヒートポンプサイクルを停止させる前に前記第二のヒートポンプサイクルを予め稼働させ,前記第二のヒートポンプサイクルを停止させる前に前記第一のヒートポンプサイクルを予め稼働させる。但し,前記第一の所定温度は前記第二の所定温度以下である。
本発明によれば,前記水熱交換器に流入する水の温度に適したヒートポンプサイクルを選択して稼働させることにより,当該ヒートポンプ式給湯機におけるエネルギ消費効率の低下を防止して効率の良い運転を行うことができる。
さらに,本発明によれば,前記第一(第二)のヒートポンプサイクルが停止される前に予め前記第二(第一)のヒートポンプサイクルが稼働されるため,該第一(第二)のヒートポンプサイクルから前記第二(第一)のヒートポンプサイクルへの切り替え時の時間差を防止することができる。
また,前記第一の所定温度が前記第二の所定温度よりも低い温度である場合には,前記選択稼働手段が,前記水温検出手段により検出された水の温度が前記第一の所定温度よりも高い第三の所定温度以下である場合に前記第一のヒートポンプサイクルを予め稼働させるものであり,前記水温検出手段により検出された水の温度が前記第三の所定温度以上且つ前記第二の所定温度未満の第四の所定温度以上である場合に前記第二のヒートポンプサイクルを予め稼働させるものであることが考えられる。
本発明によれば,前記水熱交換器に流入する水の温度に適したヒートポンプサイクルを選択して稼働させることにより,当該ヒートポンプ式給湯機におけるエネルギ消費効率の低下を防止して効率の良い運転を行うことができる。
また,前記第一のヒートポンプサイクルを停止させる前に前記第二のヒートポンプサイクルを予め稼働させ,前記第二のヒートポンプサイクルを停止させる前に前記第一のヒートポンプサイクルを予め稼働させるため,該第一(第二)のヒートポンプサイクルから前記第二(第一)のヒートポンプサイクルへの切り替え時の時間差を防止することができる。
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本発明の実施の形態に係るヒートポンプ式給湯機Xの概略構成図,図2は前記ヒートポンプ式給湯機Xの制御部により実行されるサイクル切替処理の手順の一例を説明するフローチャートである。
まず,本発明の実施の形態に係るヒートポンプ式給湯機Xの概略構成及び基本動作について説明する。なお,前記ヒートポンプ式給湯機Xは,冷媒と水との間の熱交換を行う水熱交換器に流入する水の温度に基づいてヒートポンプサイクルを選択して稼働させる点に特徴を有しており,この点については後段において詳説する。
図1に示すように,前記ヒートポンプ式給湯機Xは,冷媒が循環される二つのヒートポンプサイクル1(第一のヒートポンプサイクルの一例),2(第二のヒートポンプサイクルの一例),流水経路30a〜30d,貯留タンク31,水熱交換器32,水温センサ81(水温検出手段の一例),循環ポンプ34,切換弁41〜45,及び床暖房サイクル6(加熱サイクルの一例)を備えて概略構成されている。また,前記ヒートポンプ式給湯機Xは,CPUやRAM,ROMなどを有する不図示の制御部を備えており,該制御部によって統括的に制御される。
前記水熱交換器32は,前記ヒートポンプサイクル1及び2に共通しており,前記ヒートポンプサイクル1に接続された配管14に流れる冷媒や,前記ヒートポンプサイクル2に接続された配管25に流れる冷媒と,給水口から給湯口への流水経路30b又は前記貯留タンク31の下層から該貯留タンクの上層に戻る流水経路30a上に配置された配管33を流れる水との間で熱交換を行うものである。ここに,前記流水経路30aは,前記給水口から前記貯留タンク31の下層,循環ポンプ34,切換弁45,水熱交換器32,切換弁43,貯留タンク31の上層が順に接続された水の流水経路(実線矢印)である。なお,前記貯留タンク31の上層には前記水熱交換器32で加熱された高温の温水が貯留され,前記貯留タンク31の下層には前記給水口から供給された低温の水が貯留される。
また,前記流水経路30bは,前記給水口から切換弁45,水熱交換器32,切換弁43,前記給湯口が順に接続された水の流水経路(破線矢印)である。なお,前記流水経路30cは,前記貯留タンク31の上層から前記切換弁44を経て前記給湯口に続く温水の流通経路(破線矢印),前記流水経路30dは,前記給水口から前記切換弁44を経て前記給湯口に続く水の流通経路(破線矢印)である。
前記水温センサ81は,前記流水経路30a及び前記流水経路30b上に流通されて前記水熱交換器32に流入される水の温度を検出するサーミスタ等を有する水温検出手段の一例である。前記水温センサ81により検出された水温は,前記制御部に入力されて,後述するサイクル切替処理(図2のフローチャート参照)において判断指標に用いられる。
当該ヒートポンプ式給湯機Xでは,前記制御部(不図示)によって前記各構成要素が制御されることにより,給水口から供給された水を前記流水経路30b上で前記水熱交換器32によって加熱して給湯口から直接給湯する瞬間給湯運転や,給水口から供給された水を前記流水経路30a上で前記水熱交換器32によって加熱して前記貯留タンク31に貯留する貯湯運転などが行われる。
ここで,前記瞬間給湯運転では,前記切換弁43及び45が前記制御部によって制御されることにより,前記給水口から供給された水が前記流水経路30bに沿って破線矢印方向に流通することとなる。但し,前記瞬間給湯運転が開始してからの一定時間は,前記水熱交換器32による加熱量が十分得られない。そのため,瞬間運転開始後の一定時間は,前記貯留タンク31に貯留された高温の温水が,前記流水経路30cを経て切換弁44において,前記給水口から前記流水経路30dを経て供給される水と混合されて温度調節された後,前記給湯口に供給される。これにより,前記給湯口から瞬時に給湯することが可能である。そして,前記水熱交換器32によって給水口から供給された水を十分に加熱することが可能となった時点で,前記貯留タンク31の給水は停止され,その後は,前記給水口から前記水熱交換器32を経て前記給湯口に続く流水経路30bを用いて瞬間給湯が行われる。なお,前記貯留タンク31に貯留された高温の温水を前記給水口から供給される水と混合することなく,そのまま給湯することも可能である。
一方,前記貯湯運転では,前記循環ポンプ34が駆動されることにより,前記貯留タンク31の下層に貯留した水が前記流水経路30aに沿って実線矢印方向に流通することにより,前記水熱交換器32において加熱された高温の温水が前記貯留タンク31の上層に流入して貯留される。ここに,前記貯留タンク31に貯留された水を前記水熱交換器32で再加熱させるときの前記循環ポンプ34が再加熱手段の一例である。なお,前記ヒートポンプ式給湯機Xでは,前記床暖房サイクル6によって前記貯留タンク31内の温水が熱媒体として用いられる。
前記床暖房サイクル6は,前記貯留タンク31の上層,循環ポンプ61,温水熱交換器62,前記貯留タンク31の下層が順に接続された温水経路6aと,循環ポンプ63,床暖房装置64,前記温水熱交換器62が順に接続されたブライン(不凍液)経路6bとを有している。なお,前記床暖房装置64は,床暖房パネルや輻射パネル,温風機等(不図示)を有する従来周知の床暖房装置であり,ここではその説明を省略する。
前記床暖房サイクル6では,前記制御部によって前記循環ポンプ61及び前記循環ポンプ63の駆動が開始されると,前記貯留タンク31内に貯留された温水が前記温水経路6a上に循環され,前記ブライン経路6bにブラインが循環される。これにより,前記温水熱交換器62において温水とブラインとの間で熱交換が行われ,該ブラインが加熱される。即ち,前記床暖房サイクル6では,前記貯留タンク31に貯留された温水が熱媒体として用いられる。そして,前記温水熱交換器62で加熱されたブラインは,前記床暖房装置64に流入して放熱した後,再度前記温水熱交換器62に流入する。これにより前記床暖房装置64における床暖房が実現される。
一方,前記温水熱交換器62で前記ブラインとの熱交換により温度が下げられた温水は,前記貯留タンク31の下層に還流される。したがって,前記床暖房サイクル6の稼働時,前記貯留タンク31の下層から前記流水経路30aに供給される水には,前記温水熱交換器62において温度が下げられた温水が含まれる場合がある。
前記ヒートポンプサイクル1(以下,「CO2サイクル」という)は,圧縮機11,前記水熱交換器32,膨張器12及び室外空気熱交換器13が順に接続された循環経路10を有している。前記循環経路10では,前記制御部(不図示)によって前記圧縮機11が駆動されることにより,炭酸ガス冷媒の一例であるCO2冷媒(第一の冷媒の一例)が図示する矢印方向に循環される。
ここに,前記CO2冷媒は,後述するR410A冷媒と異なる特性を持ち,冷媒の特性として水を高温(90℃程度)まで加熱することができるが,エネルギ消費効率が比較的低い。そのため,前記CO2サイクル1は,当該ヒートポンプ式給湯機Xにおいて主に前記貯湯運転に用いられる。但し,前述したように,前記CO2冷媒は,15℃程度の低温の水を90℃程度まで加熱する際の熱交換効率は良いが,40〜50℃程度の中温水を加熱する際の熱交換効率は,後述するR410A冷媒に比べて悪いという特性を有している。
前記CO2サイクル1では,前記圧縮機11において圧縮して吐出された高温高圧の前記CO2冷媒が,前記水熱交換器32において前記流水経路30aまたは30b上を流れる水と熱交換されて冷却された後,前記膨張器12において膨張する。その後,前記膨張器12で膨張した低温低圧の前記CO2冷媒は,前記室外空気熱交換器13において室外の空気と熱交換されて吸熱し気化した後,再度前記圧縮機11に流入する。
前記CO2サイクル1では,前記のように前記CO2冷媒が前記循環経路10に循環されることにより,前記流水経路30aまたは30b上を矢印方向に流れる水が,前記水熱交換器32における前記CO2冷媒との熱交換によって90℃程度まで加熱される。なお,前記水熱交換器32における前記CO2冷媒と水との流通方向が反対であるため,該CO2冷媒と水との熱交換は効率的に行われる。
これにより,前記貯湯運転においては,前記流水経路30aを通るよう前記制御部(不図示)によって前記切換弁45が制御され,前記制御部(不図示)によって前記切換弁43が制御されることにより前記水熱交換器32において加熱された温水が前記貯留タンク31に貯留される。また,前記瞬間給湯運転においては,前記流水経路30bを通るよう前記制御部(不図示)によって前記切換弁45が制御され,前記制御部(不図示)によって前記切換弁43が制御されることにより前記水熱交換器32において加熱された温水が前記給湯口に供給される。
一方,前記ヒートポンプサイクル2(以下,「R410Aサイクル」という)は,HFC冷媒の一例であるR410A冷媒(第二の冷媒の一例)が循環される循環経路20(第一の循環経路の一例)及び循環経路40(第二の循環経路の一例)を有している。ここに,前記R410A冷媒は,前記CO2冷媒と異なる特性を持ち,CO2冷媒に比べて水を低温(65℃程度)までしか加熱することができないが,エネルギ消費効率(COP)は高いので,比較的低い沸上げ温度に適している。そのため,前記R410Aサイクル2は,当該ヒートポンプサイクルXにおいて主に前記瞬間給湯運転に用いられる。また,前記R410A冷媒は,40〜50℃程度の中温水を加熱する際の熱交換効率が前記CO2冷媒に比べて良いという特性を有している。なお,前記R410A冷媒の他の例としては,例えばR407C/E,R404A,R507A,R134a等がある。また,前記ヒートポンプ式給湯機Xに用いられる二つの異なる冷媒は,炭酸ガス冷媒及びHFC冷媒に限られるものではなく,熱交換効率やエネルギ消費効率などの特性が異なる二つの冷媒を用いればよい。
前記循環経路20は,圧縮機21,四方弁24,切換弁41,水熱交換器32,切換弁42,膨張器(例えば膨張弁)22,室外空気熱交換器23及び前記四方弁24が順に接続されて構成されている。
前記循環経路20では,前記制御部(不図示)によって制御されて前記圧縮機21が駆動されることにより,前記R410A冷媒が図示する実線矢印方向に循環される。具体的には,前記圧縮機21において圧縮して吐出された高温高圧の前記R410A冷媒が,前記四方弁24及び前記切換弁41を経て前記水熱交換器32に達する。そして,前記R410A冷媒は,前記水熱交換器32において前記流水経路30aまたは30b上を流れる水と熱交換されて冷却される。その後,前記R410A冷媒は,前記切換弁42を経て前記膨張器22において膨張される。そして,前記膨張器22で膨張した低温低圧の前記R410A冷媒は,前記室外空気熱交換器23において室外空気と熱交換されて吸熱し気化した後,前記四方弁24を経て再度前記圧縮機21に流入する。
前記R410Aサイクル2では,前記のように前記R410A冷媒が前記循環経路20において実線矢印方向に循環されることにより,前記流水経路30aまたは30b上を矢印方向に流れる水が,前記水熱交換器32における前記R410A冷媒との熱交換によって65℃程度まで加熱される。なお,前記水熱交換器32における前記R410A冷媒と水との流通方向が反対であるため,該R410A冷媒と水との熱交換は効率的に行われる。
また,前記水熱交換器32は,前記CO2サイクル1及び前記R410Aサイクル2に共通するものであり,これらに循環される前記CO2冷媒及び前記R410A冷媒と,前記流水経路30a又は前記流水経路30b上を流れる水とを同時に熱交換させることが可能である。具体的には,前記水熱交換器32が,該水熱交換器32内に設けられた前記CO2冷媒の配管14と前記流水経路30a,30b上の前記配管33,前記R410A冷媒の配管25と前記流水経路30a,30b上の前記配管33が共に接触するように構成することが考えられる。なお,前記水熱交換器32は前記構成に限られない。
このように構成された前記ヒートポンプ式給湯機Xでは,前記CO2サイクル1及び前記R410Aサイクル2を同時に稼働して用いることにより,個々の熱交換効率以上の熱交換効率で水を加熱することができる。これにより,前記瞬間給湯運転時における給湯量を増加させることが可能である。
他方,前記循環経路40は,圧縮機21,四方弁24,切換弁41,室内空気熱交換器4,切換弁42,膨張器22,室外空気熱交換器23及び四方弁24が順に接続されて構成されている。
ここに,前記室内空気熱交換器4は,室内の冷暖房を行う空気調和機(不図示)に設けられ,前記循環経路40内に循環される前記R410A冷媒と室内空気との間で熱交換を行うことにより室内空気を加熱或いは冷却するものである。
ここで,前記ヒートポンプ式給湯機Xの前記R410Aサイクル2において実現される暖房運転及び冷房運転について説明する。
(1)暖房運転について
ユーザにより前記ヒートポンプ式給湯機Xに対して,不図示の操作部から暖房運転の開始が要求されると,該ヒートポンプ式給湯機Xでは,前記制御部(不図示)によって前記圧縮機21及び前記四方弁24が制御され,前記R410Aサイクル2の循環経路40において前記R410A冷媒の実線矢印方向の循環が開始される。このとき,前記四方弁24内部では図示する実線経路が確立されている。
これにより,前記循環経路40では,図示する実線矢印方向に前記R410A冷媒が循環される。具体的には,前記圧縮機21において圧縮して吐出された高温高圧の前記R410A冷媒が,前記四方弁24及び前記切換弁41を経て前記室内空気熱交換器4に達する。そして,前記R410A冷媒は,前記室内空気熱交換器4において室内の空気と熱交換されて冷却される。その後,前記R410A冷媒は,前記切換弁42を経て前記膨張器22において膨張される。そして,前記膨張器22において膨張した低温低圧の前記R410A冷媒は,前記室外空気熱交換器23において室外の空気と熱交換されて吸熱し気化した後,前記四方弁24を経て再度前記圧縮機21に流入する。
前記R410Aサイクル2では,前記のように前記R410A冷媒が前記循環経路40において実線矢印方向に循環されることにより,室内の空気が,前記室内空気熱交換器4における前記R410A冷媒との熱交換によって加熱される。即ち,前記ヒートポンプ式給湯機Xによって暖房が実現される。
また,前記R410Aサイクル2において前記R410A冷媒を前記循環経路20及び40に分配して瞬間給湯と暖房とを同時に行うことも考えられる。但し,この場合には十分な給湯温度や給湯量が得ることができないことがある。しかし,前記ヒートポンプ式給湯機Xでは,瞬間給湯と暖房とを同時に行う際,前記水熱交換器32において,前記CO2サイクル1に循環する前記CO2冷媒と,前記R410Aサイクル2に循環するR410A冷媒とで同時に水を加熱することが可能である。これにより,瞬間給湯と暖房とを同時に行う際に,十分な給湯温度や給湯量を得ることができる。
例えば,前記ヒートポンプ式給湯機Xにおいて前記R410Aサイクル2によって暖房運転が行われているときに,ユーザによって不図示の操作部に対して瞬間給湯の要求が行われると,該ヒートポンプ式給湯機Xでは,前記切換弁41,42が前記制御部(不図示)によって制御され,前記R410Aサイクル2において前記循環経路20及び40に分配して循環される。そして,このとき同時に前記制御部(不図示)によって前記CO2サイクル1の圧縮機11の駆動が制御されて,前記CO2サイクル1における前記CO2冷媒の循環が開始される。
これにより,前記水熱交換器32では,前記R410A冷媒と前記CO2冷媒との両方で水が加熱されることとなる。即ち,前記R410Aサイクル1における瞬間給湯と暖房の同時運転時の水の加熱能力の低下は,前記CO2サイクル1を循環する前記CO2冷媒と水との熱交換によって補われる。したがって,前記R410Aサイクル2において瞬間給湯と暖房とを同時に行う際に,十分な給湯温度や給湯量を得ることができる。
(2)冷房運転について
一方,ユーザにより前記ヒートポンプ式給湯機Xに対して,不図示の操作部から冷房運転の開始が要求されると,該ヒートポンプ式給湯機Xでは,前記制御部(不図示)によって前記圧縮機21及び前記四方弁24が制御され,前記R410Aサイクル2の循環経路40において前記R410A冷媒の破線矢印方向の循環が開始される。このとき,前記四方弁24内部では図示する破線経路が確立されている。
これにより,前記循環経路40では,図示する破線矢印方向に前記R410A冷媒が循環される。具体的には,前記圧縮機21において圧縮して吐出された高温高圧の前記R410A冷媒が,前記四方弁24を経て前記室外空気熱交換器23に達する。そして,前記R410A冷媒は,前記室外空気熱交換器23において室外空気と熱交換されて冷却される。その後,前記R410A冷媒は,前記膨張器22において膨張される。そして,前記膨張器22において膨張した低温低圧の前記R410A冷媒は,前記切換弁42を経て前記室内空気熱交換器4において室内空気と熱交換されて吸熱し気化した後,前記切換弁41及び前記四方弁24を経て再度前記圧縮機21に流入する。
前記R410Aサイクル2では,前記のように前記R410A冷媒が前記循環経路40において破線矢印方向に循環されることにより,室内の空気が,前記室内空気熱交換器4における前記R410A冷媒との熱交換によって冷却される。即ち,前記ヒートポンプ式給湯機Xによって冷房が実現される。
なお,このとき前記ヒートポンプ式給湯機Xでは,前記切換弁41及び42が前記制御部(不図示)によって制御されることにより,前記循環経路20における前記R410A冷媒の循環は阻止される。したがって,前記R410Aサイクル2によって冷房が行われている場合であっても,前記CO2サイクル1を用いる前記瞬間給湯運転や前記貯湯運転に支障はない。
以上説明したように,前記ヒートポンプ式給湯機Xでは,前記CO2サイクル1や前記R410Aサイクルが稼働されることにより,前記瞬間給湯運転や前記貯湯運転が行われる。しかしながら,前記CO2サイクル1に循環される前記CO2冷媒は,前述したように40〜50℃程度の中温水との熱交換効率が,前記R410Aサイクル2に循環される前記R410A冷媒に比べて悪い。そのため,例えば前記水熱交換器32に流入される水の温度が40℃以上である場合に前記CO2サイクル1を用いて貯湯運転を行うと,当該ヒートポンプ式給湯機Xのエネルギ消費効率が低下するという問題が生じる。特に,前記ヒートポンプ式給湯機Xのように,前記貯留タンク31に貯留された高温の温水を熱媒体として用いる床暖房サイクル6を有する構成では,該床暖房サイクル6から中温水が還流されて,前記水熱交換器32に流入される可能性が高い。
そこで,本発明の実施の形態に係る前記ヒートポンプ式給湯機Xでは,前記制御部により後述するサイクル切替処理(図2のフローチャート参照)が実行されることによって,前記水熱交換器32に流入される水の温度に基づいて,前記CO2サイクル1及び前記R410Aサイクル2のいずれか一方又は両方が選択されて稼働される。ここに,かかる処理を実行するときの前記制御部が選択稼働手段に相当する。
以下,図2のフローチャートに従って,本発明の実施の形態に係る前記ヒートポンプ式給湯機Xにおいて前記制御部により実行されるサイクル切替処理の手順の一例について説明する。ここに,図中のS1,S2,…は処理手順(ステップ)番号を示している。
当該サイクル切替処理は,前記CO2サイクル1を用いて実行される貯湯運転中に実行されるものであって,例えば前記R410Aサイクル2による暖房運転や冷房運転が実行されている場合や大量の瞬間給湯が必要な場合など,水の加熱能力を向上させるべく前記CO2サイクル1及び前記R410Aサイクル2が同時に稼働される場合には実行される必要はない。
ここでは,前記CO2冷媒と水との間の熱交換効率が低下する水の温度が40℃(第二の所定温度の一例)以上であると仮定して説明を続けるが,この温度は用いる冷媒の特性などに応じて予め設定すればよい。
前記制御部によって前記CO2サイクル1が稼働されて前記貯湯運転が開始されると,まず,ステップS1では,前記水温センサ81によって検出された水温(以下「検出水温」という)が35℃(第四の所定温度の一例)以上であるか否かが前記制御部によって判断される。当該ステップS1の処理では,前記検出水温が40℃に達するおそれがあるか否か,即ち前記水熱交換器32における前記CO2冷媒と水との熱交換効率,即ち当該ヒートポンプ式給湯機Xにおけるエネルギ消費効率が低下するおそれがあるか否かが判断される。
ここで,前記検出水温が35℃未満であると判断された場合(S1のNo側),即ち前記水熱交換器32における前記CO2冷媒と水との熱交換効率が低下するおそれがない場合には,処理は後述するステップS11を経由して前記ステップS1に移行し,前記CO2サイクル1を用いた貯湯運転が継続される。
一方,例えば前記床暖房サイクル6の稼働により該床暖房サイクル6から前記貯留タンク31の下層に還流された中温水が前記水熱交換器32に流入される場合など,前記ステップS1において前記検出温度が35℃以上であると判断された場合(S1のYes側)には,処理はステップS2に移行する。
前記ステップS2では,前記CO2サイクル1を用いた貯湯運転が継続された状態で,前記R410Aサイクル2の稼働が前記制御部によって開始される。これにより,前記ヒートポンプ式給湯機Xは,前記CO2サイクル1及び前記R410Aサイクル2が共に稼働された状態になる。そして,前記R410Aサイクル2が正常に稼働されると処理はステップS3に移行する。具体的には,前記R410Aサイクル2の稼働によって前記水熱交換器32に循環される前記R410A冷媒が水を十分に加熱することができる状態になったことを条件にステップS3に移行する。
続くステップ3では,前記検出温度が40℃以上であるか否かが前記制御部によって判断される。当該ステップS3の処理では,前記検出水温が40℃以上であり前記水熱交換器32における前記CO2冷媒と水との熱交換効率,即ち当該ヒートポンプ式給湯機Xにおけるエネルギ消費効率が低下している状態であるか否かが判断される。
ここで,前記検出水温が40℃未満であると判断された場合(S3のNo側),即ち前記水熱交換器32における前記CO2冷媒と水との熱交換効率が低下していない場合には,処理はステップS1に戻る。なお,前記ステップS1に戻った後,前記検出水温が35℃未満であると判断された場合(S1のNo側)には,ステップS11において前記R410Aサイクル2の稼働が前記制御部によって停止される。
一方,前記ステップS3において検出水温が40℃以上であると判断された場合には,処理はステップS4に移行する。
前記ステップS4では,前記制御部によって前記CO2サイクル1の稼働が停止される。換言すれば,前記CO2サイクル1から前記R410Aサイクル2に切り替えられる。これにより,前記給湯運転では,前記水熱交換器32において,前記R410Aサイクル2に循環される前記R410A冷媒によって水が加熱される。ここで,当該サイクル切替処理では,前記R410Aサイクル2の稼働が前記ステップS2で事前に開始されているため,前記CO2サイクル1の稼働が停止された後,瞬時に前記R410Aサイクル2による貯湯運転に移行することができる。
このように,前記ヒートポンプ式給湯機Xでは,前記水熱交換器32に流入する水の温度(検出水温)が40℃以上である場合には,前記R410Aサイクルが選択されて稼働され,前記水熱交換器32では前記R410A冷媒と40℃以上の中温水との間で熱交換が行われる。したがって,前記CO2冷媒と40℃以上の中温水との間で熱交換を行う場合に比べて熱交換効率が良く,当該ヒートポンプ式給湯機Xのエネルギ消費効率の低下が防止される。
そして,前記ステップS4において前記CO2サイクル1から前記R410Aサイクル2に切り替えられると,処理はステップS5に移行する。
前記ステップS5では,前記検出水温が35℃以下であるか否かが前記制御部によって判断される。当該ステップS5では,前記水熱交換器32における前記CO2冷媒と水との熱交換効率,即ち当該ヒートポンプ式給湯機Xにおけるエネルギ消費効率が低下しない状態であるか否かが判断される。
ここで,前記検出水温が35℃以下でないと判断された場合(S5のNo側),即ち前記CO2冷媒と水との熱交換効率が悪い状態が解消されていない場合には,処理は後述するステップS51を経由して前記ステップS5に移行し,前記R410Aサイクル2を用いた貯湯運転が継続される。
一方,前記ステップS5において前記検出温度が35℃(第三の所定温度の一例)以下であると判断された場合(S5のYes側)には,処理はステップS6に移行する。
前記ステップS6では,前記R410Aサイクル2を用いた貯湯運転が継続された状態で,前記CO2サイクル1の稼働が前記制御部によって開始される。これにより,前記ヒートポンプ式給湯機Xは,前記CO2サイクル1及び前記R410Aサイクル2が共に稼働された状態になる。
そして,前記CO2サイクル1が正常に稼働されると処理はステップS7に移行する。具体的には,前記CO2サイクル1の稼働によって前記水熱交換器32に循環される前記CO2冷媒が水を十分に加熱することができる状態になったことを条件にステップS7に移行する。
続くステップS7では,前記検出温度が30℃(第一の所定温度の一例)未満であるか否かが前記制御部によって判断される。当該ステップS7の処理では,前記検出水温が30℃未満であり前記水熱交換器32に流入される水の温度が十分に低いものであるか否かが判断される。
ここで,前記検出水温が30℃未満でないと判断された場合(S7のNo側)には,前記水熱交換器32に流入される水の温度が十分に低いものではなく,前記検出水温が再度40℃に達する可能性が高いため,処理はステップS5に戻る。なお,前記ステップS5に戻った後,前記検出水温が35℃以下でないと判断された場合(S5のNo側)には,ステップS51において前記CO2サイクル1の稼働が前記制御部によって停止される。
一方,前記ステップS7において検出水温が30℃未満であると判断された場合には,処理はステップS8に移行する。
前記ステップS8では,前記制御部によって前記R410Aサイクル2の稼働が停止される。換言すれば,前記R410Aサイクル2から前記CO2サイクル1に切り替えられる。これにより,前記給湯運転では,前記水熱交換器32において,前記CO2サイクル1に循環される前記CO2冷媒によって水が加熱される。ここで,当該サイクル切替処理では,前記CO2サイクル1の稼働が前記ステップS6で事前に開始されているため,前記R410Aサイクル2の稼働が停止された後,瞬時に前記CO2サイクル1による貯湯運転に移行することができる。
このように,前記ヒートポンプ式給湯機Xでは,前記水熱交換器32に流入する水の温度(検出水温)が30℃未満である場合には,前記CO2サイクル1が選択されて稼働され,前記水熱交換器32では前記CO2冷媒と水との間で熱交換が行われる。このとき,前記貯留タンク31の下層から前記水熱交換器32に流入された水は30℃未満であるため,前記熱交換器32における前記CO2冷媒と水との間で高い熱交換効率が得られる。
また,本実施の形態では,前記検出温度が30℃未満であることを条件に前記CO2サイクル1が選択され,前記検出温度が40℃以上であることを条件に前記R410Aサイクル2が選択されて稼働される例について説明したが,例えば前記検出温度40℃(第一の所定温度,第二の所定温度に相当)を境界温度として前記CO2サイクル1と前記R410Aサイクル2とが切り替えられるように制御することも他の実施例として考えられる。具体的には,前記検出温度が40℃未満である場合に前記CO2サイクル1が選択され,前記検出温度が40℃以上である場合に前記R410Aサイクル2が選択されて稼働されるように制御することが考えられる。
ここに,図3は,本発明の実施例1に係るヒートポンプ式給湯機X1の概略構成図である。なお,前記実施の形態で説明した前記ヒートポンプ式給湯機Xと同様の構成要素については,同じ符号を付してその説明を省略する。
図3に示すように,前記ヒートポンプ式給湯機X1は,前記貯留タンク31内において上層から下層に亘って所定間隔毎に設けられた水温センサ82a〜82dを備えている点で前記ヒートポンプ式給湯機Xと構成を異にする。前記水温センサ82a〜82dは,前記貯留タンク31内の水の温度を各々の配設位置において検出するサーミスタ等を有するタンク水温検出手段の一例である。例えば,前記水温センサ82dは,前記貯留タンク31の最下層であって,前記流水経路30aへの水の流出口近傍に配置されている。なお,前記水温センサ82a〜82d各々により検出された水温は前記制御部に入力される。
前記サイクル切替処理(図2のフローチャート参照)では,前記水温センサ81による検出水温に基づいて前記CO2サイクル1や前記R410Aサイクル2が選択されていたが,前記のように構成された本実施例1に係る前記ヒートポンプ式給湯機X1では,前記ヒートポンプ式給湯機Xにおいて前記制御部によって実行される前記サイクル切替処理において,前記水温センサ82a〜82dのいずれか一又は複数による検出水温を判断指標として用いることができる。このとき,前記サイクル切替処理において判断指標として用いられる前記水温センサ82a〜82dのいずれか一又は複数が,本発明に係る水温検出手段に相当する。
例えば,前記水温センサ82dの検出水温を判断指標として用いる場合には,前記水温センサ82dの検出水温が35℃以上である場合(図2のS1のYes側に相当)に前記CO2サイクル1及び前記R410Aサイクルが共に稼働され,40℃以上である場合(図2のS3のYes側に相当)に前記CO2サイクル1が停止される。その後,前記貯留タンク31の最下層に配置された前記水温センサ82dの検出水温が35℃以下である場合(図2のS5のYes側に相当)に前記CO2サイクル1及び前記R410Aサイクルが共に稼働され,30℃未満である場合(図2のS7のYes側に相当)に前記R410A2が停止される。
もちろん,前記水温センサ82a〜82dのいずれか一又は複数による検出水温と前記水温センサ81による検出水温との両方に基づいて,前記CO2サイクル1や前記R410Aサイクル2が選択されてもかまわない。この場合,例えば,前記水温センサ81による検出温度と前記水温センサ82dによる検出温度が共に40℃以上である場合に,前記前記CO2サイクル1から前記R410Aサイクル2に切り替えるように制御される。これにより,前記水温センサ81又は前記水温センサ82a〜82dによる一時的な検出誤差などによるサイクルの不要な切替動作を防止することができる。
また,前記水温センサ82a〜82dのうちの少なくとも二つ以上による検出温度の平均値を用いてもかまわない。
さらに,前記水温センサ82a〜82dの一又は複数による検出温度に基づいて前記サイクル切替処理の実行の有無を制御することも考えられる。
ここに,図4は,本発明の実施例2に係るヒートポンプ式給湯機X2の概略構成図である。なお,前記実施の形態で説明した前記ヒートポンプ式給湯機X(X1)と同様の構成要素については,同じ符号を付してその説明を省略する。
図4に示すように,前記ヒートポンプ式給湯機X2は,前記ヒートポンプ式給湯機X(X1)に設けられた前記床暖房サイクル6に換えて,風呂の追焚きを行うための風呂追焚用サイクル7が設けられている。
前記風呂追焚用サイクル7は,前記貯留タンク31の上層,循環ポンプ71,温水熱交換器72,前記貯留タンク31の下層が順に接続された温水経路7aと,循環ポンプ73,風呂74,前記温水熱交換器72が順に接続された風呂水経路7bとを有している。
前記風呂追焚用サイクル7では,前記制御部によって前記循環ポンプ71及び前記循環ポンプ73の駆動が開始されると,前記温水経路7aに温水が循環され,前記風呂水経路7bに前記風呂74内の風呂水が循環される。これにより,前記温水熱交換器72において温水と風呂水との間で熱交換が行われ,該風呂水が加熱される。そして,前記温水熱交換器72で加熱された風呂水は,前記風呂74に還流される。一方,前記温水熱交換器72で前記風呂水との熱交換により温度が下げられた温水は,前記貯留タンク31の下層に還流される。即ち,前記風呂追焚用サイクル7の稼働時,前記貯留タンク31の下層から前記流水経路30aに供給される水には,前記温水熱交換器72において温度が下げられた温水が含まれる場合がある。
したがって,このような構成においても,前記実施の形態で説明したサイクル切替処理(図2のフローチャート参照)と同様の処理を実行することにより,当該ヒートポンプ式給湯機X2のエネルギ消費効率の低下を防止して効率の良い運転を行うことが望ましい。
ここに,図5は,本発明の実施例3に係るヒートポンプ式給湯機X3の概略構成図である。なお,前記実施の形態で説明した前記ヒートポンプ式給湯機X(X1)と同様の構成要素については,同じ符号を付してその説明を省略する。
図5に示すように前記ヒートポンプ式給湯機X3では,前記ヒートポンプ式給湯機X(X1)の床暖房サイクル6に設けられた前記温水経路6aに換えて,前記貯留タンク31内の温水を利用しない新たな温水経路9bが設けられている。
前記温水経路9aは,前記循環ポンプ61,前記温水熱交換器62,サポートタンク91,前記水熱交換器32が順に接続されて形成された水の循環経路である。なお,前記サポートタンク91は,前記床暖房サイクル6の非稼働時に加熱された温水を予め貯留するものである。
前記温水経路9aでは,前記制御部によって前記循環ポンプ61が駆動されると,前記水熱交換器32において前記R410Aサイクル2に循環するR410A冷媒との熱交換により加熱された温水が前記温水熱交換器62に流入する。これにより,前記温水熱交換器62においてブラインと温水との熱交換により該ブラインが加熱され,前記床暖房装置64における床暖房が実現される。
ここに,図6は,本発明の実施例4に係るヒートポンプ式給湯機X4の概略構成図である。なお,前記実施の形態で説明した前記ヒートポンプ式給湯機X2と同様の構成要素については,同じ符号を付してその説明を省略する。
図6に示すように前記ヒートポンプ式給湯機X4では,前記ヒートポンプ式給湯機X2の風呂追焚用サイクル7に設けられた前記温水経路7aに換えて,前記実施例3で説明した前記温水経路9aと同様に温水経路9bが設けられている。
前記温水経路9bは,前記循環ポンプ71,前記温水熱交換器72,サポートタンク91,前記水熱交換器32が順に接続されて形成された水の循環経路である。なお,前記サポートタンク91は,前記床暖房サイクル6の非稼働時に加熱された温水を予め貯留するものである。
前記温水経路9bでは,前記制御部によって前記循環ポンプ91が駆動されると,前記水熱交換器32において前記R410Aサイクル2に循環するR410A冷媒との熱交換により加熱された温水が前記温水熱交換器72に流入する。これにより,前記温水熱交換器72において風呂水と温水との熱交換により加熱された風呂水が前記風呂74に還流される。
本発明の実施の形態に係るヒートポンプ式給湯機の概略構成図。 本発明の実施の形態に係るヒートポンプ式給湯機において実行されるサイクル切替処理の手順の一例を説明するフローチャート。 本発明の実施例1に係るヒートポンプ式給湯機の概略構成図。 本発明の実施例2に係るヒートポンプ式給湯機の概略構成図。 本発明の実施例3に係るヒートポンプ式給湯機の概略構成図。 本発明の実施例4に係るヒートポンプ式給湯機の概略構成図。
符号の説明
1…ヒートポンプサイクル(第一のヒートポンプサイクルの一例)
2…ヒートポンプサイクル(第二のヒートポンプサイクルの一例)
4…室内空気熱交換器
6…床暖房サイクル(加熱サイクルの一例)
7…風呂追焚用サイクル(加熱サイクルの一例)
11,21…圧縮機
12,22,22a,22b…膨張器
13,23…室外空気熱交換器
14,25,33…配管
20…循環経路
40…循環経路
24…四方弁
30a〜30d…流水経路
31…貯留タンク
41〜45,51〜56…切換弁
S1,S2,,,…処理手順(ステップ)番号

Claims (2)

  1. 炭酸ガス冷媒が少なくとも圧縮機及び膨張器を経て循環される第一のヒートポンプサイクルと,HFC冷媒が少なくとも圧縮機及び膨張器を経て循環される第二のヒートポンプサイクルと,前記炭酸ガス冷媒と水との間び前HFC冷媒と水との間で熱交換を行う水熱交換器と,を備えてなるヒートポンプ式給湯機であって,
    前記水熱交換器に流入される水の温度を検出する水温検出手段と,
    前記水温検出手段により検出された水の温度に基づいて,前記第一のヒートポンプサイクル及び前記第二のヒートポンプサイクルのいずれか一方又は両方を選択して稼働させる選択稼働手段と,
    を具備してなり,
    前記選択稼働手段が,
    前記水温検出手段により検出された水の温度が第一の所定温度未満である場合に前記第一のヒートポンプサイクルを稼働させ且つ前記第二のヒートポンプサイクルを停止させるものであり,前記水温検出手段により検出された水の温度が第二の所定温度以上である場合に前記第二のヒートポンプサイクルを稼働させ且つ前記第一のヒートポンプサイクルを停止させるものであって,
    前記第一のヒートポンプサイクルを停止させる前に前記第二のヒートポンプサイクルを予め稼働させ,前記第二のヒートポンプサイクルを停止させる前に前記第一のヒートポンプサイクルを予め稼働させるものであることを特徴とするヒートポンプ式給湯機。
    但し,前記第一の所定温度は前記第二の所定温度以下である。
  2. 前記第一の所定温度が前記第二の所定温度よりも低い温度であり,
    前記選択稼働手段が,前記水温検出手段により検出された水の温度が前記第一の所定温度よりも高い第三の所定温度以下である場合に前記第一のヒートポンプサイクルを予め稼働させるものであり,前記水温検出手段により検出された水の温度が前記第三の所定温度以上且つ前記第二の所定温度未満の第四の所定温度以上である場合に前記第二のヒートポンプサイクルを予め稼働させるものである請求項1に記載のヒートポンプ式給湯機。
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