JP4454895B2 - ロールの振分け供給装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、供給コンベヤによって搬送されるロール原紙のようなロールを複数の平行に配置された搬送コンベヤに振分けて送り込むロールの振分け供給装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、段ボールシートを形成するコルゲータは複数のミルロールスタンドを有している。このミルロールスタンドは、ロール原紙を両端から支持する一対のスイングアームを両側に有し、一方のスイングアームで支持されたロール原紙から紙が引き出されているとき、他方のスイングアーム間に次に使用されるロール原紙を供給して、原紙交換の準備を行なうようにしている。
【０００３】
上記のようなミルロールスタンドに対するロール原紙の供給装置として、ミルロールスタンドの両側のそれぞれに１本の搬送コンベヤを設け、これら２本の搬送コンベヤと単一の供給コンベヤとの間に振分けコンベヤを設け、この振分けコンベヤを供給コンベヤに接続した状態で供給コンベヤから振分けコンベヤにロール原紙を搬送、供給し、ロール原紙が供給されたその振分けコンベヤをロール原紙の搬送方向と交差する方向に移動させ、前記振分けコンベヤを２本の搬送コンベヤの一方に接続して、その接続した搬送コンベヤにロール原紙を送り込むようにしたものが従来から知られている。
【０００４】
上記のようなロール原紙の供給装置においては、床面にピットを形成し、そのピット内においてロール原紙の搬送方向と交差する方向に移動可能な搬送台車で振分けコンベヤを支持し、上記搬送台車の移動により、振分けコンベヤを供給コンベヤに接続される位置あるいは搬送コンベヤに搬送される位置に移動させるようにしている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のロール原紙の供給装置においては、搬送台車が収納されたピットの上部が開口する状態であるため、作業者が誤ってピット内に落下するおそれがあり、作業環境の安全性を高めるうえにおいて改善すべき点が残されていた。
【０００６】
この発明の課題は、ピット内に収納された振分けコンベヤをロール原紙の搬送方向と交差する方向に移動させて供給コンベヤから送り出されるロール原紙を複数の搬送コンベヤに振分けて供給するようにしたロール原紙の振分け供給装置において、ピット内に作業者が落下するのを防止することができるようにして作業環境の安全性を高めることである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、この発明においては、ロールを一方向に搬送する供給コンベヤの排出端と複数の平行に配置された搬送コンベヤの供給端間に振分けコンベヤを設け、その振分けコンベヤを床面に形成されたピット内において前記ロールの搬送方向と交差する方向に移動可能な搬送台車で支持し、その搬送台車を移動して、供給コンベヤから振分けコンベヤ上に送り込まれたロールを複数の搬送コンベヤのいずれかに振分けて供給するロールの振分け供給装置において、前記ピットの上部開口に、ピットの両側面間にほぼ渡る長さの多数の板状体を屈曲自在に連結したシャッタを、板状体の連結方向が搬送台車の移動方向に向くようにして設け、そのシャッタの両端部を固定し、前記搬送台車には、振分けコンベヤの位置においてシャッタに下向きのループを形成する複数のループガイドを設けた構成を採用したのである。
【０００８】
上記のように構成すると、搬送台車の移動時、搬送台車の移動方向前側のほぼ水平に保持された複数の板状体は、搬送台車に最も近い位置の板状体から順に下方に垂れ下がってループの一方の立ち上がり壁を形成すると共に、ループの他方の立ち上がり壁を形成する複数の板状体は上部の板状体から順に上方に引き上げられてほぼ水平状態となり、搬送台車を移動可能とする状態でシャッタによりピットの上部開口を閉塞することができる。
【０００９】
このため、ピット内に作業者が落下するという不都合の発生は皆無であり、作業環境の安全性を向上させることができる。
【００１０】
この発明に係るロール振分け供給装置において、前記ピットの両側上部に搬送台車の移動方向に長く延びるレール部材を設け、前記シャッタにおける各板状体の両端部にはそのレール部材によって先端部が支持される支持片の後端部を回動自在に支持し、各支持片の先端部がレール部材で支持される状態に保持するスプリングを設け、前記搬送台車には、移動時に、その移動方向前側の支持片を押圧して搬送台車の移動方向に揺動させるガイド板を設けると、ほぼ水平に保持された板状体をその状態に確実に保持することができ、作業者の落下をより確実に防止することができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図１に示すように、ミルロールスタンド１はロール原紙Ａを軸方向の両端から支持する一対のスイングアーム２を二組有している。
【００１２】
ロール原紙Ａは、コンベヤ装置１０によって一対のスイングアーム２間に供給される。コンベヤ装置１０は、供給コンベヤ１１と、その供給コンベヤ１１の下流側に設けられた振分けコンベヤ１２と、その振分けコンベヤ１２の下流側に設けられた平行２条の第１搬送コンベヤ１３ａおよび第２搬送コンベヤ１３ｂから成り、前記供給コンベヤ１１は床面に形成されたコンベヤ収納溝１４内に設けられている。
【００１３】
また、振分けコンベヤ１２は床面に形成されたピット１５内に組込まれ、さらに第１搬送コンベヤ１３ａおよび第２搬送コンベヤ１３ｂはミルスタンド１の両側において床面に形成されたコンベヤ収納溝１６内に組込まれている。
【００１４】
供給コンベヤ１１はロール原紙Ａを振分けコンベヤ１２に向けて搬送し、その搬送路の途中にロール原紙Ａの梱包を解く解梱機１７が設けられている。
【００１５】
図２乃至図４に示すように、振分けコンベヤ１２のコンベヤフレーム１２ａは、ピット１５内に設けられた搬送台車１８によって支持されている。搬送台車１８はピット１５の底面に敷設された平行２条のレール１９に沿って移動自在とされ、図示省略した移動装置によってロール原紙Ａの搬送方向と交差する方向に往復動されるようになっている。
【００１６】
ピット１５の上側開口にはシャッタ２０が設けられている。シャッタ２０は、２条のチェーン２１と、その２条のチェーン２１のチェーンリンク２１ａによって両側端部が支持された多数の板状体２２とから成り、各板状体２２はピット１５の両側面（図１における左右の面）間にほぼ渡る長さとされている。
【００１７】
上記シャッタ２０は、チェーン２１の長さ方向（図２における左右方向）が搬送台車１８の移動方向に向くようにしてピット１５の上側開口部に設けられ、その長さ方向の両端部はピット１５の両端上部に固定の支持とされている。
【００１８】
搬送台車１８には振分けコンベヤ１２の位置においてシャッタ２０に下向きのループ２３を形成するループガイド２４が設けられている。ループガイド２４は、搬送台車１８の両側部に一対設けられた回転可能なスプロケット２４ａと、一対のスプロケット２４ａ間の下方に設けられた回転可能なターンローラ２４ｂとから成り、前記スプロケット２４ａにシャッタ２０のチェーン２１が係合し、その一対のスプロケット２４ａ間においてシャッタ２０はループ２３を形成している。また、ループ２３の下側反転部はターンローラ２４ｂの外周下部にかかり、シャッタ２０は全長にわたって弛みのない状態とされている。
【００１９】
図３に示すように、振分けコンベヤ１２におけるコンベヤフレーム１２ａには、ループ２３の上側開口を閉じる一対の板状のカバー２５が取付けられている。
【００２０】
図４乃至図７に示すように、２条のチェーン２１における一対のチェーンリンク２１ａにはそれぞれ外側方に向く上下一対の突片２６が設けられ、その一対の突片２６によって上下両端部が支持されたピン２７を中心として、支持片２８が揺動自在に支持されている。
【００２１】
支持片２８はピン２７に支持されたスプリング２９によってチェーン２１の外側方に延びる状態に保持され、その支持片２８の先端部を支持するレール部材３０がピット１５の両側面上部に設けられている。
【００２２】
なお、支持片２８は板状体２２の下面両端部に取付けるようにしてもよい。
【００２３】
搬送台車１８の両側部には、その搬送台車１８の移動時に、移動方向前側の支持片２８を押圧してピン２７を中心にほぼ９０°回動させると共に、回動させた状態に保持するガイド板３１が設けられている。
【００２４】
実施の形態で示すロール原紙の振分け装置は上記の構造から成り、この振分け装置は、搬送台車１８の移動によって振分けコンベヤ１２を供給コンベヤ１１の排出端に接続させた状態において、供給コンベヤ１１の排出端から送り出されるロール原紙Ａを受け取り、その受け取り後、搬送台車１８をロール原紙Ａの送り出された方向と直交する方向に移動させ、振分けコンベヤ１２を第１搬送コンベヤ１３ａ又は第２搬送コンベヤ１３ｂに接続させて、その接続された搬送コンベヤ上にロール原紙Ａを供給する。
【００２５】
上記のようなロール原紙Ａの振分け供給において、搬送台車１８をピット１５内で移動させると、その搬送台車１８に設けられたガイド板３１はその移動方向前側の支持片２８を順に押圧してピン２７を中心にその先端部を後側にほぼ９０°向かせる状態に回転させる。
【００２６】
このため、チェーン２１におけるチェーンリンク２１ａは図３に示すように、屈曲自在となり、搬送台車１８の移動方向前側のほぼ水平に保持された複数の板状体２２は搬送台車１８に最も近接する板状体２２から順に下方に垂れ下がってループ２３の一方の立ち上がり壁を形成する。また、ループ２３の他方の立ち上がり壁を形成する複数の板状体２２は引き上げられて、上端の板状体２２から順にほぼ水平の状態となる。
【００２７】
このため、ピット１５の上側開口を閉じるシャッタ２０は搬送台車１８の移動を阻害することはなく、ピット１５の上側開口はシャッタ２０によって常に閉じられた状態に保持され、そのシャッタ２０により作業者がピット１５内に誤って落下するのを防止することができる。
【００２８】
実施の形態では、チェーン２１のチェーンリンク２１ａに支持片２８を設け、その支持片２８をレール部材３０で支持してほぼ水平の状態とされた板状体２２の下方向への移動を防止するようにしたが、図２に示すように、シャッタ２０は長さ方向の両端がピット１５の両端上部に固定されて弛みのない状態とされているため、そのシャッタ２０によって作業者を充分に受け止めることができるので、支持片２８とこれを支持するレール部材３０を省略してもよい。
【００２９】
上記支持片２８をチェーンリンク２１ａや板状体２２に設け、その支持片２８をレール部材３０で支持することによってほぼ水平に保持された板状体２２をその状態に確実に保持することができ、作業者の落下をより確実に防止することができる。
【００３０】
【発明の効果】
以上のように、この発明においては、多数の板状体を屈曲自在に連結したシャッタをピットの上部開口に設け、そのシャッタの両端を固定し、ピット内において移動可能な搬送台車には、その搬送台車に支持された位置においてシャッタに下向きのループを形成するループガイドを設けたことにより、シャッタが搬送台車の移動を阻害することはなく、そのシャッタによってピットの上部開口は常に閉塞されるため、ピット内に作業者が落下するのを防止することができ、作業環境の安全性を向上することができる。
【００３１】
また、板状体の両端部に支持片の後端部を回動自在に支持し、ピットの両側上部にはその支持片の先端部を支持するレール部材を設けることによって、ほぼ水平に保持された板状体をその状態に確実に保持することができ、作業者の落下をより確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明に係るロール振分け装置の実施の形態を示す平面図
【図２】図１のII−II線に沿った断面図
【図３】図２の搬送台車部を拡大して示す断面図
【図４】図３のIV−IV線に沿った断面図
【図５】図４の平面図
【図６】図４の一部分を拡大して示す一部切欠平面図
【図７】図６のVII −VII 線に沿った断面図
【符号の説明】
１１ 供給コンベヤ
１２ 振分けコンベヤ
１３ａ 第１搬送コンベヤ
１３ｂ 第２搬送コンベヤ
１５ ピット
１８ 搬送台車
２０ シャッタ
２２ 板状体
２３ ループ
２４ ループガイド
２８ 支持片
２９ スプリング
３０ レール部材
３１ ガイド板
【発明の属する技術分野】
この発明は、供給コンベヤによって搬送されるロール原紙のようなロールを複数の平行に配置された搬送コンベヤに振分けて送り込むロールの振分け供給装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、段ボールシートを形成するコルゲータは複数のミルロールスタンドを有している。このミルロールスタンドは、ロール原紙を両端から支持する一対のスイングアームを両側に有し、一方のスイングアームで支持されたロール原紙から紙が引き出されているとき、他方のスイングアーム間に次に使用されるロール原紙を供給して、原紙交換の準備を行なうようにしている。
【０００３】
上記のようなミルロールスタンドに対するロール原紙の供給装置として、ミルロールスタンドの両側のそれぞれに１本の搬送コンベヤを設け、これら２本の搬送コンベヤと単一の供給コンベヤとの間に振分けコンベヤを設け、この振分けコンベヤを供給コンベヤに接続した状態で供給コンベヤから振分けコンベヤにロール原紙を搬送、供給し、ロール原紙が供給されたその振分けコンベヤをロール原紙の搬送方向と交差する方向に移動させ、前記振分けコンベヤを２本の搬送コンベヤの一方に接続して、その接続した搬送コンベヤにロール原紙を送り込むようにしたものが従来から知られている。
【０００４】
上記のようなロール原紙の供給装置においては、床面にピットを形成し、そのピット内においてロール原紙の搬送方向と交差する方向に移動可能な搬送台車で振分けコンベヤを支持し、上記搬送台車の移動により、振分けコンベヤを供給コンベヤに接続される位置あるいは搬送コンベヤに搬送される位置に移動させるようにしている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のロール原紙の供給装置においては、搬送台車が収納されたピットの上部が開口する状態であるため、作業者が誤ってピット内に落下するおそれがあり、作業環境の安全性を高めるうえにおいて改善すべき点が残されていた。
【０００６】
この発明の課題は、ピット内に収納された振分けコンベヤをロール原紙の搬送方向と交差する方向に移動させて供給コンベヤから送り出されるロール原紙を複数の搬送コンベヤに振分けて供給するようにしたロール原紙の振分け供給装置において、ピット内に作業者が落下するのを防止することができるようにして作業環境の安全性を高めることである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、この発明においては、ロールを一方向に搬送する供給コンベヤの排出端と複数の平行に配置された搬送コンベヤの供給端間に振分けコンベヤを設け、その振分けコンベヤを床面に形成されたピット内において前記ロールの搬送方向と交差する方向に移動可能な搬送台車で支持し、その搬送台車を移動して、供給コンベヤから振分けコンベヤ上に送り込まれたロールを複数の搬送コンベヤのいずれかに振分けて供給するロールの振分け供給装置において、前記ピットの上部開口に、ピットの両側面間にほぼ渡る長さの多数の板状体を屈曲自在に連結したシャッタを、板状体の連結方向が搬送台車の移動方向に向くようにして設け、そのシャッタの両端部を固定し、前記搬送台車には、振分けコンベヤの位置においてシャッタに下向きのループを形成する複数のループガイドを設けた構成を採用したのである。
【０００８】
上記のように構成すると、搬送台車の移動時、搬送台車の移動方向前側のほぼ水平に保持された複数の板状体は、搬送台車に最も近い位置の板状体から順に下方に垂れ下がってループの一方の立ち上がり壁を形成すると共に、ループの他方の立ち上がり壁を形成する複数の板状体は上部の板状体から順に上方に引き上げられてほぼ水平状態となり、搬送台車を移動可能とする状態でシャッタによりピットの上部開口を閉塞することができる。
【０００９】
このため、ピット内に作業者が落下するという不都合の発生は皆無であり、作業環境の安全性を向上させることができる。
【００１０】
この発明に係るロール振分け供給装置において、前記ピットの両側上部に搬送台車の移動方向に長く延びるレール部材を設け、前記シャッタにおける各板状体の両端部にはそのレール部材によって先端部が支持される支持片の後端部を回動自在に支持し、各支持片の先端部がレール部材で支持される状態に保持するスプリングを設け、前記搬送台車には、移動時に、その移動方向前側の支持片を押圧して搬送台車の移動方向に揺動させるガイド板を設けると、ほぼ水平に保持された板状体をその状態に確実に保持することができ、作業者の落下をより確実に防止することができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図１に示すように、ミルロールスタンド１はロール原紙Ａを軸方向の両端から支持する一対のスイングアーム２を二組有している。
【００１２】
ロール原紙Ａは、コンベヤ装置１０によって一対のスイングアーム２間に供給される。コンベヤ装置１０は、供給コンベヤ１１と、その供給コンベヤ１１の下流側に設けられた振分けコンベヤ１２と、その振分けコンベヤ１２の下流側に設けられた平行２条の第１搬送コンベヤ１３ａおよび第２搬送コンベヤ１３ｂから成り、前記供給コンベヤ１１は床面に形成されたコンベヤ収納溝１４内に設けられている。
【００１３】
また、振分けコンベヤ１２は床面に形成されたピット１５内に組込まれ、さらに第１搬送コンベヤ１３ａおよび第２搬送コンベヤ１３ｂはミルスタンド１の両側において床面に形成されたコンベヤ収納溝１６内に組込まれている。
【００１４】
供給コンベヤ１１はロール原紙Ａを振分けコンベヤ１２に向けて搬送し、その搬送路の途中にロール原紙Ａの梱包を解く解梱機１７が設けられている。
【００１５】
図２乃至図４に示すように、振分けコンベヤ１２のコンベヤフレーム１２ａは、ピット１５内に設けられた搬送台車１８によって支持されている。搬送台車１８はピット１５の底面に敷設された平行２条のレール１９に沿って移動自在とされ、図示省略した移動装置によってロール原紙Ａの搬送方向と交差する方向に往復動されるようになっている。
【００１６】
ピット１５の上側開口にはシャッタ２０が設けられている。シャッタ２０は、２条のチェーン２１と、その２条のチェーン２１のチェーンリンク２１ａによって両側端部が支持された多数の板状体２２とから成り、各板状体２２はピット１５の両側面（図１における左右の面）間にほぼ渡る長さとされている。
【００１７】
上記シャッタ２０は、チェーン２１の長さ方向（図２における左右方向）が搬送台車１８の移動方向に向くようにしてピット１５の上側開口部に設けられ、その長さ方向の両端部はピット１５の両端上部に固定の支持とされている。
【００１８】
搬送台車１８には振分けコンベヤ１２の位置においてシャッタ２０に下向きのループ２３を形成するループガイド２４が設けられている。ループガイド２４は、搬送台車１８の両側部に一対設けられた回転可能なスプロケット２４ａと、一対のスプロケット２４ａ間の下方に設けられた回転可能なターンローラ２４ｂとから成り、前記スプロケット２４ａにシャッタ２０のチェーン２１が係合し、その一対のスプロケット２４ａ間においてシャッタ２０はループ２３を形成している。また、ループ２３の下側反転部はターンローラ２４ｂの外周下部にかかり、シャッタ２０は全長にわたって弛みのない状態とされている。
【００１９】
図３に示すように、振分けコンベヤ１２におけるコンベヤフレーム１２ａには、ループ２３の上側開口を閉じる一対の板状のカバー２５が取付けられている。
【００２０】
図４乃至図７に示すように、２条のチェーン２１における一対のチェーンリンク２１ａにはそれぞれ外側方に向く上下一対の突片２６が設けられ、その一対の突片２６によって上下両端部が支持されたピン２７を中心として、支持片２８が揺動自在に支持されている。
【００２１】
支持片２８はピン２７に支持されたスプリング２９によってチェーン２１の外側方に延びる状態に保持され、その支持片２８の先端部を支持するレール部材３０がピット１５の両側面上部に設けられている。
【００２２】
なお、支持片２８は板状体２２の下面両端部に取付けるようにしてもよい。
【００２３】
搬送台車１８の両側部には、その搬送台車１８の移動時に、移動方向前側の支持片２８を押圧してピン２７を中心にほぼ９０°回動させると共に、回動させた状態に保持するガイド板３１が設けられている。
【００２４】
実施の形態で示すロール原紙の振分け装置は上記の構造から成り、この振分け装置は、搬送台車１８の移動によって振分けコンベヤ１２を供給コンベヤ１１の排出端に接続させた状態において、供給コンベヤ１１の排出端から送り出されるロール原紙Ａを受け取り、その受け取り後、搬送台車１８をロール原紙Ａの送り出された方向と直交する方向に移動させ、振分けコンベヤ１２を第１搬送コンベヤ１３ａ又は第２搬送コンベヤ１３ｂに接続させて、その接続された搬送コンベヤ上にロール原紙Ａを供給する。
【００２５】
上記のようなロール原紙Ａの振分け供給において、搬送台車１８をピット１５内で移動させると、その搬送台車１８に設けられたガイド板３１はその移動方向前側の支持片２８を順に押圧してピン２７を中心にその先端部を後側にほぼ９０°向かせる状態に回転させる。
【００２６】
このため、チェーン２１におけるチェーンリンク２１ａは図３に示すように、屈曲自在となり、搬送台車１８の移動方向前側のほぼ水平に保持された複数の板状体２２は搬送台車１８に最も近接する板状体２２から順に下方に垂れ下がってループ２３の一方の立ち上がり壁を形成する。また、ループ２３の他方の立ち上がり壁を形成する複数の板状体２２は引き上げられて、上端の板状体２２から順にほぼ水平の状態となる。
【００２７】
このため、ピット１５の上側開口を閉じるシャッタ２０は搬送台車１８の移動を阻害することはなく、ピット１５の上側開口はシャッタ２０によって常に閉じられた状態に保持され、そのシャッタ２０により作業者がピット１５内に誤って落下するのを防止することができる。
【００２８】
実施の形態では、チェーン２１のチェーンリンク２１ａに支持片２８を設け、その支持片２８をレール部材３０で支持してほぼ水平の状態とされた板状体２２の下方向への移動を防止するようにしたが、図２に示すように、シャッタ２０は長さ方向の両端がピット１５の両端上部に固定されて弛みのない状態とされているため、そのシャッタ２０によって作業者を充分に受け止めることができるので、支持片２８とこれを支持するレール部材３０を省略してもよい。
【００２９】
上記支持片２８をチェーンリンク２１ａや板状体２２に設け、その支持片２８をレール部材３０で支持することによってほぼ水平に保持された板状体２２をその状態に確実に保持することができ、作業者の落下をより確実に防止することができる。
【００３０】
【発明の効果】
以上のように、この発明においては、多数の板状体を屈曲自在に連結したシャッタをピットの上部開口に設け、そのシャッタの両端を固定し、ピット内において移動可能な搬送台車には、その搬送台車に支持された位置においてシャッタに下向きのループを形成するループガイドを設けたことにより、シャッタが搬送台車の移動を阻害することはなく、そのシャッタによってピットの上部開口は常に閉塞されるため、ピット内に作業者が落下するのを防止することができ、作業環境の安全性を向上することができる。
【００３１】
また、板状体の両端部に支持片の後端部を回動自在に支持し、ピットの両側上部にはその支持片の先端部を支持するレール部材を設けることによって、ほぼ水平に保持された板状体をその状態に確実に保持することができ、作業者の落下をより確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明に係るロール振分け装置の実施の形態を示す平面図
【図２】図１のII−II線に沿った断面図
【図３】図２の搬送台車部を拡大して示す断面図
【図４】図３のIV−IV線に沿った断面図
【図５】図４の平面図
【図６】図４の一部分を拡大して示す一部切欠平面図
【図７】図６のVII −VII 線に沿った断面図
【符号の説明】
１１ 供給コンベヤ
１２ 振分けコンベヤ
１３ａ 第１搬送コンベヤ
１３ｂ 第２搬送コンベヤ
１５ ピット
１８ 搬送台車
２０ シャッタ
２２ 板状体
２３ ループ
２４ ループガイド
２８ 支持片
２９ スプリング
３０ レール部材
３１ ガイド板
Claims (2)
- ロールを一方向に搬送する供給コンベヤの排出端と複数の平行に配置された搬送コンベヤの供給端間に振分けコンベヤを設け、その振分けコンベヤを床面に形成されたピット内において前記ロールの搬送方向と交差する方向に移動可能な搬送台車で支持し、その搬送台車を移動して、供給コンベヤから振分けコンベヤ上に送り込まれたロールを複数の搬送コンベヤのいずれかに振分けて供給するロールの振分け供給装置において、前記ピットの上部開口に、ピットの両側面間にほぼ渡る長さの多数の板状体を屈曲自在に連結したシャッタを、板状体の連結方向が搬送台車の移動方向に向くようにして設け、そのシャッタの両端部を固定し、前記搬送台車には、振分けコンベヤの位置においてシャッタに下向きのループを形成する複数のループガイドを設けたことを特徴とするロールの振分け供給装置。
- 前記ピットの両側上部に搬送台車の移動方向に長く延びるレール部材を設け、前記シャッタにおける各板状体の両端部にはそのレール部材によって先端部が支持される支持片の後端部を回動自在に支持し、各支持片の先端部がレール部材で支持される状態に保持するスプリングを設け、前記搬送台車には、移動時に、その移動方向前側の支持片を押圧して搬送台車の移動方向に揺動させるガイド板を設けた請求項１に記載のロールの振分け供給装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001251380A JP4454895B2 (ja) | 2001-08-22 | 2001-08-22 | ロールの振分け供給装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001251380A JP4454895B2 (ja) | 2001-08-22 | 2001-08-22 | ロールの振分け供給装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003063703A JP2003063703A (ja) | 2003-03-05 |
| JP4454895B2 true JP4454895B2 (ja) | 2010-04-21 |
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