JP4454553B2 - 不織布 - Google Patents

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本発明は、不織布に関する。
従来、不織布として、分割型複合繊維を分割して得られる極細繊維からなるものが知られている。
例えば、特許文献1には、分割型複合繊維に由来する、相互に絡合し且つ両繊維間に空隙を有する2種類の極細繊維からなる繊維束を主体として構成された不織布が記載されている。同文献1には、その不織布に関し、柔軟にして充実感に富み、かつ外観風合に優れる旨が記載されている。
また、伸縮性を有する不織布として、螺旋状に捲縮した捲縮繊維を含む不織布が知られている。特許文献2には、分割型複合繊維を分割することによって得られる2種類の極細繊維が、各々熱収縮率が異なる2種類の成分から構成されて潜在捲縮を発現している不織布が記載されている。特許文献2には、その不織布に関し、極細繊維からなる緻密な構造を有し、且つ伸度が高く、伸縮性に富む旨が記載されている。
特許第1054397号公報 特開平5−171555号公報
しかし、特許文献1の不織布のように構成繊維が単一成分からなるような不織布は、伸縮性及び嵩高性に劣る。
また、特許文献2の不織布のような伸縮性を重視した不織布においては、ある程度伸びたところで急に伸びなくなるという伸び止まりが生じにくいため、ハンドリング性に劣る。更に、特許文献2の不織布は、分割型複合繊維を極細繊維に分割させた後、各々の極細繊維を熱処理により捲縮させているため、その製造装置が複雑となり、また、極細繊維の捲縮の径が小さく繊維が嵩高になりにくい。
従って、本発明の目的は、緻密な構造を有し、柔軟性、繊維の嵩高性及びハンドリング性に優れた不織布及びその効率的な製造方法を提供することにある。
本発明は、第1の繊維状要素と、第1の繊維状要素とは構成成分が異なる第2の繊維状要素とからなり、第2の繊維状要素は、第1の繊維状要素の廻りに螺旋状に巻き付いており、第1繊維状要素と第2の繊維状要素との間に空隙を有している繊維を含む不織布を提供することにより前記目的を達成したものである。
本発明は、前記不織布の製造方法であって、請求項1記載の不織布の製造方法であって、熱収縮率が相互に異なる2種類の構成成分からなる複合繊維を含むシート状物に熱処理を施し、前記複合繊維から、熱収縮率が大きい方の構成成分からなる第1の繊維状要素の廻りに熱収縮率が小さい方の構成成分からなる第2の繊維状要素が螺旋状に巻き付いており且つそれら両繊維状要素間に空隙を有しない構成の中間体を生じさせ、更に熱処理を続けて、該中間体から、第1繊維状要素と第2の繊維状要素との間に空隙を有する前記繊維を生じさせることを特徴とする不織布の製造方法を提供することにより前記目的を達成したものである。
本発明の不織布は、緻密な構造を有し、柔軟性、嵩高性及びハンドリング性に優れている。本発明の不織布の製造方法によれば、そのような不織布を容易に製造することができる。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づいて説明する。
本発明の不織布に含まれる繊維は、図1に示す繊維10のように、第1の繊維状要素1と、第1の繊維状要素1とは構成成分が異なる第2の繊維状要素2とからなり、第2の繊維状要素2は、第1の繊維状要素1の廻りに螺旋状に巻き付いており、第1繊維状要素1と第2の繊維状要素2との間に空隙3を有している(以下、本発明の不織布に含まれる、このような構成を有する繊維を、便宜的に「部分捲縮繊維」ともいう)。
図1に示す繊維10は、本発明における部分捲縮繊維の典型例を模式的に示すものであり、繊維10における第1の繊維状要素1は、繊維10が延びる方向と略平行に延びており、第2の繊維状要素2が、第1の繊維状要素1の廻りに螺旋状に巻き付いている。即ち、第2の繊維状要素2は、第1の繊維状要素1の廻りを螺旋状に1回転する部分21(以下、「単位螺旋部分」という)を少なくとも一以上有しており、そのような単位螺旋部分21を複数有していることが好ましい。単位螺旋部分21が複数という場合、図1に示すように、螺旋の巻き方向が逆になる反転部22を挟んで、その前後における単位螺旋部分21の数の合計数が複数であっても良いし、そのような反転部22を挟まずに単位螺旋部分21が連続して複数並んでいても良い。図1に示す繊維10においては、巻き方向が逆になる反転部22を挟んで、その前後にそれぞれ複数の単位螺旋部分21を有しており、そのような反転部22が、繊維10の長手方向に複数形成されている。第2の繊維状要素2の単位螺旋部分21の個数は、例えば、繊維10の長さ1mm当たり2〜100個程度とすることができ、好ましくは5〜20個程度である。
本発明の不織布における部分捲縮繊維は、図1に示す繊維10のように、第1の繊維状要素1と第2の繊維状要素2との間に間隙3を有している。間隙3は、図1に示す繊維10のように、長手方向に間欠的に多数形成されていることが好ましい。
図1に示す繊維10においては、第1の繊維状要素1と第2の繊維状要素2との間が、繊維10の長手方向において間欠的に多数の箇所において接触している。第1の繊維状要素1と第2の繊維状要素2とが接触する箇所において、第1の繊維状要素1と第2の繊維状要素2との間は接合されていなくても良いが、部分捲縮繊維の長手方向に、第1の繊維状要素1と第2の繊維状要素2とが熱融着した部分が間欠的に形成されていることが、第2の繊維状要素2が、空隙3を形成しつつ第1の繊維状要素1の廻りに巻き付いている構造が固定されて、両者がばらばらにならないので好ましい。
本発明の不織布の形態は、上述した構成の部分捲縮繊維を含む限り特に制限されるものではないが、好ましい形態としては、上述した構成の部分捲縮繊維を含む単一の繊維層からなる不織布(以下、単層不織布という)や、厚み方向に積層されて一体化された複数の層からなる不織布であって、いずれか一層以上が、上述した部分捲縮繊維を含む繊維層である不織布(以下、多層不織布という)等を挙げることができる。
単層不織布の例としては、部分捲縮繊維同士が絡合していることによってシート状の形態を維持している不織布を挙げることができる。また、そのような不織布、あるいは部分捲縮繊維を含んでいるがその繊維同士が絡合していない繊維ウエブに、平面方向に分散した状態に多数の熱融着部を形成してなる不織布(以下、不織布Aという)等を挙げることができる。
前記熱融着部を形成した不織布においては、該熱融着部において、第1及び第2の繊維状要素1,2のうちの融点が低い方が溶融固化して複数本の部分捲縮繊維同士が一体化しており、第1及び第2の繊維状要素1,2のうちの融点が高い方の少なくとも一部が繊維状の形態を維持した状態で、前記融点が低い方の前記溶融固化部分に固定されていることが好ましい。そのような不織布は、一方の繊維状要素の溶融固化部分に他方の繊維状要素が繊維状の形態を維持した状態で固定されていることによって強度的に優れている。また、部分捲縮繊維同士は相互に絡合しなくても良いが、相互に絡合していることが好ましい。
多層不織布の例としては、互いに積層された少なくとも2層の繊維層からなり、いずれか一方又は双方の繊維層に上述した構成の部分捲縮繊維が含まれており、これら両繊維層間が部分的に又は全体的に接合されているもの等を挙げることができる。このような多層不織布としては、両繊維層間が、第1及び第2の繊維状要素1,2のうちの融点が低い方や、その他の構成繊維の溶融固化により生じた熱融着部により接合されているもの(以下、不織布Bという)や、両繊維層間が接着剤等の他の接合方法により形成されているもの等を挙げることができる。熱融着部で接合されているものは、第1及び第2の繊維状要素1,2のうちの融点が低い方又はその他の構成繊維の溶融固化部分に、第1及び第2の繊維状要素1,2のうちの融点が高い方又はその他の構成繊維が繊維状の形態を維持した状態で固定されていることが好ましい。そのような不織布は、一方の繊維状要素の溶融固化部分に他方の繊維状要素が繊維状の形態を維持した状態で固定されていることによって強度的に優れている。多層不織布中の部分捲縮繊維同士も相互に絡合しなくても良いが、相互に絡合していることが好ましい。
本発明における不織布は、例えば、同温度での熱収縮率が相互に異なる2以上の構成成分からなる複合繊維を用いて製造することができる。本発明の不織布の製造に用いる複合繊維は、本発明の不織布を製造し得る限り制限されるものではないが、図2に示すようなサイド・バイ・サイド型の複合繊維又は図3に示すような偏心芯鞘型の複合繊維であることが好ましい。図2及び図3に示す複合繊維においては、横断面が熱収縮率の相互に異なる2種類の構成成分1A,1Bから構成されており、それらの各構成成分1A,1Bが、それぞれ複合繊維の長手方向に沿って延びている。
図2及び図3に示す複合繊維においては、各複合繊維を構成する一方の構成成分1Aと他方の構成成分1Bとで、樹脂(重合体)が異なり、その結果として、両者の熱収縮率が異なっている。
図2及び図3に示す複合繊維のように、熱収縮率の相互に異なる2種類の構成成分1A,1Bからなる複合繊維における、両構成成分1A,1Bの樹脂(重合体)の好ましい組み合わせの例としては、熱収縮率が高い方、熱収縮率が低い方の順に組み合わせを記述すると、L−LDPE/PP,L−LDPE/PET,Co−PET/PET,EP/PP,EP/PET,その他の組み合わせを挙げることができる。また、L−LDPE/EPという組み合わせも可能である。なお、L−LDPEは、直鎖状低密度ポリエチレンであり、それら中でも、メタロセン触媒で重合され、単鎖分岐が比較的均一に配置されたものが収縮が大きく好適である。Co−PETは、ポリエチレンテレフタレート中のテレフタル酸(パラ−ジカルボネートベンゼン)由来の成分の一部が、オルト−ジカルボネートベンゼンや、メタ−ジカルボネートベンゼンに置き換わった一次構造のものを指す。
本発明の不織布の製造方法に用い得る複合繊維は、潜在捲縮性繊維として従来公知のものも好ましく用いることができる。潜在捲縮性繊維とは、加熱される前は、従来の不織布用の繊維と同様に取り扱うことができ、且つ所定温度での加熱によって螺旋状の捲縮が発現して収縮する性質を有する繊維である。潜在捲縮性繊維の例としては、特開平9−296325号公報や特許2759331号明細書等に記載のものが挙げられる。
本発明の不織布の製造に用いる複合繊維は、従来の分割型複合繊維とは異なり、複合繊維を構成する2種類の構成成分の樹脂(重合体)が、相溶性があまり高くないものであることが好ましく、この点から、上述した組み合わせが好ましい。
本発明の不織布の製造方法においては、熱収縮率が異なる2種類の構成成分を含む複合繊維、好ましくはサイド・バイ・サイド型又は偏心芯鞘型の複合繊維を含むシート状物を用いて不織布を製造する。
単層不織布を製造する場合のシート状物としては、各種の製法により得られる不織布を好ましく用いることができる。不織布としては、エアースルー法、ポイントボンド(ヒートロール)法などの熱融着法によって形成された不織布、水流交絡法によって形成された不織布、ニードルパンチ法によって形成された不織布、溶剤接着法によって形成された不織布、スパンボンド法によって形成された不織布、メルトブローン法によって形成された不織布等が挙げられる。
多層不織布を製造する場合のシート状物としては、不織布同士の積層体、不織布と不織布化されていないウエブとの積層体、ウエブ同士の積層体等が挙げられる。部分捲縮繊維を生じさせるための複合繊維は、多層の少なくとも1層以上に含まれていればよいが、肌触りの良い多層不織布を得る観点からは、シート状物の表面又は裏面を形成する層に含まれていることが好ましい。シート状物を構成する不織布としては、上述したような各種の製法により得られる不織布を用いることができ、不織布化されていないウエブとしては、カード法によって形成されたウェブを用いることができる。不織布化されていないウエブは、不織布上に、短繊維を積繊させて形成されたものであっても良い。シート状物としての積層体は、層間が接合されていないものでも、層間が全面的あるいは部分的に接合されているものであっても良い。
本発明の不織布の製造方法においては、このようなシート状物に対し熱処理を施し、複合繊維から、図1に示すような部分捲縮繊維を生じさせる。
熱処理の方法としては、シート状物に熱風を貫通させる方法、シート状物に熱風を吹き付ける方法、熱ロールに接触させる方法、赤外線や電磁波を与えて、熱する方法等があるが、ランニングコストが低く、高速生産性に優れる観点から、シート状物に熱風を貫通させる方法が好ましい。
熱処理は、熱収縮率の相互に異なる2種類の構成成分からなる複合繊維の2種類の構成成分のうちの熱収縮率が高い方1Aが、2種類の構成成分のうちの熱収縮率が低い方1Bよりも大きく収縮し、それにより、図4に示すような中間体10Aを経て、図1に示す繊維10のような部分捲縮繊維が生じるまで行う。図1に示す繊維10における、第1の繊維状要素1は、複合繊維の2種類の構成成分のうち、熱収縮率が高い方1Aからなるものであり、第2の繊維状要素2は、複合繊維の2種類の構成成分のうち、熱収縮率が低い方1Bからなるものである。
従来、潜在捲縮性繊維に熱処理を施し、螺旋状に捲縮した繊維を得ることは既に知られていたが、そのような繊維を、従来とは異なり、螺旋状に変形させた後も更に熱処理を継続し、一方の繊維が溶融しないところで処理を停止することにより、図4に示すような中間体10Aを経て、図1に示す繊維10のような部分捲縮繊維を生じさせることができる。
本発明の不織布の製造方法における熱処理は、複合繊維を、図4に示すような中間体10A、即ち、熱収縮率が大きい方の構成成分からなる第1の繊維状要素1の廻りに熱収縮率が小さい方の構成成分からなる第2の繊維状要素2が螺旋状に巻き付いており且つそれら両繊維状要素1,2間に空隙を有しない構成の中間体10Aに変化させ、更に、図1に示す繊維10のような部分捲縮繊維に変化させ得るような条件に設定する。熱処理の条件は、使用する複合繊維に応じて、温度及び時間を変えて複合繊維の加熱試験を行い、そのそれぞれにおける複合繊維の形態の変化を観察することにより容易に決定することができる。
熱処理における加熱温度は、複合繊維の収縮開始温度(温度を徐々に昇温していき繊維が収縮を開始する温度)よりも10〜30℃程度高い温度であることが好ましく、融点が低い方の構成成分の融点よりも低い温度であることが好ましい。また、加熱時間は、熱処理の風速や電熱効率やシートの目付に応じて適宜決定する。
本発明の不織布の製造方法によれば、熱収縮率の相互に異なる2種類の構成成分からなる複合繊維を含むシート状物に所定の熱処理を施すだけで、本発明の不織布を容易に製造することができる。尚、上述した不織布Aや不織布Bは、熱処理を施した後のシート状物に対し、ヒートエンボス加工等の公知の手法により、部分的な加熱及び加圧を施すことにより容易に得ることができ、また、そのような部分的な加熱及び加圧を施した後に上述した熱処理を施しても製造することができる。
本発明の不織布は、効果がより確実に奏されるようにする観点から、部分捲縮繊維を、該部分捲縮繊維を含む層中に20%以上含むことが好ましく50%以上含むことがより好ましく、さらに、70%以上含むことがより好ましい。前記繊維を含む層とは、本発明の不織布が単一の繊維層からなる不織布である場合には、当該繊維層であり、複数の層が積層された構造の不織布である場合には、複数の層のなかで、前記部分捲縮繊維(繊維)を含む層である。
部分捲縮繊維を含む層中における該繊維の前記割合(%)は、以下のようにして測定する。
走査型電子顕微鏡(日立製作所製の走査型電子顕微鏡「S−4300SE/N」)を用いて、サンプルを50倍にて観察し、部分捲縮繊維の本数/全本数をカウントし、不織布中で3〜5視野を観察した平均値で、繊維の割合量をカウントする
また、単層不織布を製造する場合のシート状物又は多層不織布を製造する場合の部分捲縮繊維を含む層となるべき層中に含有させる、部分捲縮繊維の元になる複合繊維の含有量は、前記シート状物又は前記部分捲縮繊維を含む層となるべき層中、30重量%以上であることが好ましく、70〜100重量%であることがより好ましい。
尚、本発明の不織布における、部分捲縮繊維を含む層中には、部分捲縮繊維及びその元になる繊維(中間体も含む)以外に、部分捲縮繊維による効果を実質的に阻害しない程度に他の繊維、単一成分からなる繊維、コットン等の天然繊維等を含ませることができる。
本発明の不織布では、従来の不織布にくらべ、細孔径が30〜10μmの比較的孔径が小さい領域において存在分率が多くなっている。
毛管径の分布は、以下のようにして測定する。
米国のPorous Materials Inc.製のAutomated Perm Porometerを用いて細孔径分布を求めた。同じ圧力においてサンプルが濡れているときと乾いているときの透過流量を比較することにより、特定の細孔径に等しいか、それ以上の大きさの細孔を透過する流量の百分率が圧力と細孔径の関係式より計算できる。所定のサンプルを用い、室温20度、試液は純水により測定した。
本発明の不織布は、複合繊維の構成成分が分離して生じた細くて柔軟な第1及び第2の繊維状要素からなる部分捲縮繊維を含むため、緻密な構造を有し、柔軟である。また、第2の繊維状要素が第1の繊維状要素の廻りに空間を形成しつつ螺旋状に巻きついているため、繊維が嵩高であり、また、1の繊維状要素の廻りに第2繊維状要素が巻き付いて両者がばらばらにならない。更に、第2の繊維状要素が捲縮して伸縮する一方、第1の繊維状要素が伸び止まりを生じさせるため、ハンドリング性にも優れている。
このように、本発明の不織布は、緻密な構造を有し、柔軟性、繊維の嵩高性及びハンドリング性に優れている。
本発明の不織布は、このような性質を活かして多様な用途に使用され、さまざまな場面において優れた効果を生じる。
例えば、本発明の不織布は、一例を挙げれば、生理用ナプキンや使い捨ておむつ、パンティライナー、失禁パッドなどの吸収性物品の各部の構成材料や、スキンケアシート等の清拭シートや清掃用シート等として用いることができるが、吸収性物品の表面シートや吸収体、表面シートと吸収体との間に配するセカンドシート、液を吸い取る清掃用シート等として用いた場合、緻密な構造を有し、且つ第1の繊維状要素の廻りに第2繊維状要素が巻き付いて両者がばらばらにならないため、優れた液の吸い込み性が安定して発現される。また、吸収体やセカンドシートとした場合、繊維の嵩高性もあって液保持性も良好である。また、表面シートやセカンドシートとして用いた場合、吸収体等に吸収された経血等の色の隠蔽性に優れている。
また、吸収性物品の表面シートや清拭シート等の肌に触れる場所に用いる場合、柔軟で繊維が嵩高であるため、肌触りが良好で風合いに優れる。また、使い捨ておむつのファスニングテープやパネル材、生理用ナプキンのウイング材等、引き伸ばして止めつける部材に用いた場合、良好な伸縮性を有しながら伸び止まりを生じるため、引き伸ばし及び止着操作を安定して的確に行うことができる。
また、吸収性物品等の構成材料として用いられる場合に限らず、本発明の不織布に印刷を施して用いる場合や接着剤や粘着剤を塗工して用いる場合、不織布が緻密な構造を有し、その緻密な構造が安定しているためインクや接着剤等の乗りが良好である。
図1は、本発明の不織布に含まれる繊維(部分捲縮繊維)の例を示す模式図である。 図2は、本発明の不織布の製造に使用し得るサイド・バイ・サイド型複合繊維の例を示す横断面図である。 図3は、本発明の不織布の製造に使用し得る偏芯芯鞘型複合繊維の例を示す横断面図である。 図4は、本発明の不織布の製造方法の途中に生じる中間体を示す模式図である。
符号の説明
10 部分捲縮繊維(繊維)
1 第1の繊維状要素
2 第2の繊維状要素
3 空隙
10A 中間体

Claims (4)

  1. 第1の繊維状要素と、第1の繊維状要素とは構成成分が異なる第2の繊維状要素とからなり、第2の繊維状要素は、第1の繊維状要素の廻りに螺旋状に巻き付いており、第1繊維状要素と第2の繊維状要素との間に空隙を有している繊維を含む不織布。
  2. 前記繊維は、熱収縮率が相互に異なる2種類の構成成分からなる複合繊維が、一方の構成成分からなる第1の繊維状要素と他方の構成成分からなる第2の繊維状要素とに分割されてなる請求項1記載の不織布。
  3. 前記繊維の長手方向に、第1繊維状要素と第2の繊維状要素とが熱融着した部分が間欠的に形成されている請求項1又は2記載の不織布。
  4. 請求項1記載の不織布の製造方法であって、
    熱収縮率が相互に異なる2種類の構成成分からなる複合繊維を含むシート状物に熱処理を施し、前記複合繊維から、熱収縮率が大きい方の構成成分からなる第1の繊維状要素の廻りに熱収縮率が小さい方の構成成分からなる第2の繊維状要素が螺旋状に巻き付いており且つそれら両繊維状要素間に空隙を有しない構成の中間体を生じさせ、更に熱処理を続けて、該中間体から、第1繊維状要素と第2の繊維状要素との間に空隙を有する前記繊維を生じさせることを特徴とする不織布の製造方法。

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