JP4454180B2 - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数の気筒を有する内燃機関の排気系集合部に取り付けられた空燃比センサの出力値に基づき各気筒の空燃比を検出し、全気筒の空燃比を目標値に均一化制御する内燃機関の空燃比制御装置に関し、特に比較的容易で高精度な判別処理を用い、燃料噴射量のバラツキのある気筒に対して高度な空燃比補正を行うようにした内燃機関の空燃比制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の空燃比制御装置においては、複数気筒からの排気系の集合部に空燃比センサを設けるのが一般的であり、各気筒の排気ガスが排気系集合部を通過するタイミングに合わせてセンサの出力値(空燃比信号)を取り込み、空燃比信号に応じて各気筒の燃料噴射量を補正することにより、各気筒の空燃比を均一化制御する方法がとられている。しかし、このような検出法においては、複数気筒の排気ガスが混合された状態で排気系集合部に設けられた空燃比センサを通過するため、空燃比検出情報は各気筒の空燃比の影響を含んだものになっており、各気筒毎の空燃比を正確に検出することは困難であった。
【0003】
特定気筒の空燃比の検出値に対する他気筒の影響度合いは、内燃機関の運転状態、すなわち、内燃機関の回転数や吸気量などによって変化するものであり、また、空燃比センサは、実際に排気ガスが到達してから検出値として出力するまでに時間遅れ(応答遅れ)が存在するので、このような応答遅れも考慮する必要があり、各気筒に対応した空燃比の検出、特に、特定気筒に対応した空燃比を正確に検出することは極めて困難なものになる。従って、従来の空燃比制御装置では充分に満足できる制御精度を実現することはできなかった。
【0004】
このような課題に対処するものとして、例えば特許番号第2689362号公報や、特許番号第2717744号公報に開示されているような技術が提案されている。これらの特許に開示された技術は、排気系への排気ガスの流通や空燃比センサの出力応答遅れなどの挙動を表現する数値モデルを構築し、この数値モデルに基づいてオブザーバを設計して気筒毎の空燃比を推定し、各気筒の空燃比を均一化しようとするものである。しかし、このように数値モデルを用いた場合、CPUでの演算が複雑になって処理時間が長くなり、ソフトウエアの負荷が非常に大きなものになってしまう。また、各要素の挙動を数式で表現しているので、運転状態の変動や部品製造上のバラツキなどの影響に対しては、充分な制御精度を得ることができないものである。
【0005】
一方、例えば特公平4−8616号公報に開示された技術のように、空燃比の検出条件をアイドル状態のみに限定することにより、空燃比センサの出力値と各気筒の空燃比との対応付けを容易にし、各気筒の空燃比の均一化制御を実現しようとする技術も提案されている。しかし、このようにアイドル状態で空燃比を検出した場合、センサ出力の変動幅が小さくなってしまい、結局、各気筒に対応する空燃比情報を正確に検出することは困難である。
【0006】
図15は所定クランク角毎に空燃比を検出する方法を適用した従来装置による補正対象気筒判別動作を示す説明図であり、横軸は第1〜第4の各気筒(以下、第1、第2、第3、第4を夫々、#1、#2、#3、#4と表示する)に対応した基準クランク角位置(TDC)を示し、縦軸は空燃比センサの出力値(空燃比A/F)の変動を示したものである。図において、破線矢印は各気筒毎の空燃比検出タイミングを示し、空燃比センサの出力値(A/F)は所定クランク角毎に読込まれる。図15の例では、#3気筒の空燃比が他気筒よりもリッチ側にずれている場合を示したものである。
【0007】
このような所定のクランク角毎に空燃比を検出する方法を用いた場合、実際には#3気筒がリッチ側ピーク位相の対応気筒であるにも関わらず、例えば、図15の実線矢印で示すように、#3気筒よりも#4気筒の方がリッチ側にずれているような検出結果となってしまい、#4気筒を空燃比補正対象気筒と誤判定してしまうおそれがあった。これに対して本出願人は、空燃比の変動によってリッチ側、リーン側に最大となるピーク位相を検出し、ピーク位相に基づいて空燃比補正対象となる気筒を特定する方法を提案した。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この方法によれば、一回のピーク位相の検出で空燃比補正対象気筒を決めるには、内燃機関運転上の何らかの原因でピーク位相が大きくずれた場合などにおいては、空燃比補正対象気筒の誤判断を惹き起こす恐れがあり、また、空燃比の補正時には補正速度を速くし、過剰補正にならないように空燃比補正方法を改善する必要があった。
【0009】
この発明はこのような課題を解決するためになされたもので、空燃比センサの出力値の変動に基づいて、他気筒よりも空燃比がずれている気筒を補正対象として特定し、複数回、空燃比補正対象気筒の特定を行うことにより、内燃機関の運転状態の変動などの影響を受けることなく、空燃比補正対象気筒を正確に判別するようにしたものであり、気筒別空燃比補正速度を向上することができ、各気筒の空燃比を高精度に均一化することが可能な内燃機関の空燃比制御装置を得ることを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる内燃機関の空燃比制御装置は、複数の気筒を有する内燃機関の各気筒に個別に設けられた燃料噴射弁と、各気筒の排気ガスを一括に集める排気管に設けられた空燃比センサと、内燃機関のクランク軸の回転位相を検出するクランク角センサと、空燃比センサが全ての気筒の排気行程における空燃比を所定期間において検出するように空燃比検出期間を設定する空燃比検出期間設定手段と、空燃比検出期間中の空燃比センサの出力から空燃比のリッチ側およびリーン側に最大となるピーク位相を検出するピーク位相検出手段と、ピーク位相に対応する気筒を識別する対応気筒識別手段と、空燃比検出期間を複数回含む気筒特定区間を設定する気筒特定区間設定手段と、気筒特定区間において対応気筒識別手段がピーク位相に対応する気筒の識別を複数回行った結果を入力し、空燃比補正対象気筒を判定する空燃比補正気筒判別手段と、空燃比補正対象気筒の燃料噴射量を補正する気筒別空燃比補正手段とを備えるようにしたものである。
【0011】
また、空燃比補正気筒判別手段が、気筒特定区間における対応気筒識別手段の複数回の識別結果を入力し、ピーク位相に対応する気筒であると識別された頻度から空燃比補正対象気筒を判定するようにしたものである。
さらに、対応気筒識別手段がピーク位相に対応する気筒を識別するとき、前記複数回検出した夫々のピーク位相と所定の位相との偏差に対応して与えられた評価関数値の累積に基づいて前記空燃比補正気筒判別手段が空燃比補正対象気筒を判定するようにしたものである。
さらにまた、対応気筒識別手段が空燃比のリッチ側とリーン側とにおいてピーク位相に対応する気筒を識別し、空燃比補正気筒判別手段がそれぞれの側において識別された頻度の大きい気筒を空燃比補正対象気筒として判定するようにしたものである。
【0012】
また、ピーク位相に対応する気筒と識別された頻度が所定値以下の場合、空燃比補正気筒判別手段が空燃比補正対象気筒として判定しないようにしたものである。
さらに、対応気筒識別手段が、空燃比検出期間毎に検出期間中における空燃比センサの出力の平均値と、リッチ側ピーク値およびリーン側ピーク値との偏差を算出し、リッチ側の偏差とリーン側の偏差との間に所定値以上の差があるとき、空燃比補正気筒判別手段が偏差の大きい方の気筒のみをピーク位相に対応する気筒として判別するようにしたものである。
さらにまた、対応気筒識別手段が空燃比検出期間毎に検出期間中における空燃比センサの出力の平均値と、リッチ側ピーク値およびリーン側ピーク値との偏差を算出し、この偏差により気筒特定区間内におけるリッチ側偏差の平均値とリーン側偏差の平均値との差を求め、この差が所定値以下の場合には空燃比補正気筒判別手段が空燃比補正対象気筒と判定しないようにしたものである。
【0013】
また、気筒別空燃比補正手段が、ピーク位相に対応する気筒と識別された頻度に応じて気筒別空燃比補正量を算出するようにしたものである。
さらに、気筒別空燃比補正手段が、空燃比検出期間毎に検出期間中における空燃比センサの出力の平均値と、リッチ側ピーク値およびリーン側ピーク値との偏差の平均値を算出し、気筒特定区間における偏差の平均値に応じて気筒別空燃比補正量を算出するようにしたものである。
さらにまた、気筒別空燃比補正手段が、空燃比検出期間毎の空燃比のピーク値から気筒特定区間内におけるピーク位相に対応する空燃比の平均値を求め、この平均値と目標空燃比との偏差から気筒別空燃比補正量を算出するようにしたものである。
【0014】
また、空燃比補正対象気筒に特定された気筒に対して燃料供給量の補正を行った後、ピーク位相の検出を禁止する検出禁止区間を設けたものである。
さらに、気筒別空燃比補正手段が、気筒特定区間内の終了後の所定の間、空燃比検出期間毎に空燃比補正対象気筒のみに対して一回の空燃比検出周期毎に一回の空燃比補正を行う通常補正を行うようにしたものである。
さらにまた、通常補正の区間長さが、通常補正の基本区間を前記ピーク位相対応気筒として識別された頻度に応じて変化させて決定されるようにしたものである。
また、空燃比検出期間毎の検出期間中における前記空燃比センサの出力の平均値とリッチ側ピーク値およびリーン側ピーク値との偏差から空燃比補正対象気筒として判定された気筒の気筒特定区間内における偏差の平均値を算出し、通常補正の区間長さが、通常補正の基本区間を偏差の平均値に応じて変化させて決定されるようにしたものである。
【0015】
さらに、空燃比検出期間中における空燃比センサの出力値に基づき気筒特定区間内におけるピーク位相に対応する空燃比の平均値を算出し、通常補正の区間長さが、通常補正の基本区間を空燃比の平均値に応じて変化させて決定されるようにしたものである。
また、通常補正の区間中に空燃比補正対象気筒として特定された気筒と気筒特定区間内において空燃比補正対象気筒として特定された気筒とが異なった場合、気筒別空燃比補正手段が空燃比の補正を中止するようにしたものである。
さらに、気筒別空燃比補正手段が空燃比の補正を中止する回数が所定回数継続したとき、通常補正の区間を終了するようにしたものである。
【0016】
さらにまた、通常補正の区間中に空燃比補正対象気筒として特定された気筒と気筒特定区間内において空燃比補正対象気筒として特定された気筒とが異なった場合、通常補正の区間を終了するようにしたものである。
また、通常補正の区間が終了した後、ピーク位相の検出を禁止する検出禁止区間を設けるようにしたものである。
さらに、検出禁止区間の区間長さが内燃機関の運転状態に応じて設定されるようにしたものである。
さらにまた、空燃比検出期間設定手段が複数気筒に対してピーク位相を検出するためのウインドウを設定するウインドウ設定手段を有しており、ウインドウ設定手段が設定するウインドウの中心位置と幅とが内燃機関の運転状態に応じて設定されるようにしたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による内燃機関の空燃比制御装置の構成を示すブロック図であり、四気筒内燃機関の場合の構成例を示すものである。また、図2は全体の流れを示すフローチャートであり、図3は、図2のフローチャートの動作を説明する説明図、図4ないし図7は、図2のフローチャートにおける主要部分の動作を説明するフローチャートである。
【0018】
図1において、内燃機関1には、吸気管2および排気管3が設けられ、内燃機関1と吸気管2との接続部には吸気マニホールド4が形成されて吸入空気を各気筒(#1気筒〜#4気筒)に分配すると共に、内燃機関1と排気管3との接続部には排気マニホールド5が形成されており、排気ガスを一括に集合させて排出するように構成されている。また、吸気管2の上流側にはエアフローセンサ6が設けられ、内燃機関1の吸気量Qaが検出されるように構成されている。
【0019】
内燃機関1の図示しないクランク軸には、クランク角センサ7が設けられており、クランク角センサ7は、内燃機関1の回転に同期したパルスからなるクランク角信号CAを出力する。このクランク角信号CAの各パルスは、各気筒毎の回転位置(回転位相)を示しており、各気筒毎の回転位相の検出や内燃機関1の回転速度の検出などに用いられる。排気マニホールド5を一括に集合する排気管3には、空燃比センサ8が設けられており、空燃比センサ8からはリニアな空燃比信号λが出力される。排気管3の下流側には排気ガスを浄化するための触媒9が設けられており、吸気マニホールド4には複数の気筒(#1気筒〜#4気筒)の各々に対応する燃料噴射弁11〜14が設けられている。
【0020】
各センサ6〜8から出力される吸気量Qaと、クランク角信号CAと、空燃比信号λとは、内燃機関1の運転状態を示す情報としてマイクロコンピュータからなるECU20に入力され、ECU20内に設けられたマイクロコンピュータの制御により、各燃料噴射弁11〜14は内燃機関1の運転状態に応じたタイミングと噴射量とで駆動される。また、ECU20は、ピーク位相検出手段21と、空燃比検出期間設定手段22と、ウィンドウ設定手段23と、対応気筒識別手段24と、空燃比補正気筒判別手段25と、気筒特定区間設定手段26と、通常補正区間設定手段27と、検出禁止区間設定手段28と、#1〜#4の気筒に対応する気筒別空燃比補正手段31〜34とから構成されている。
【0021】
エアフローセンサ6からの吸気量Qaはウィンドウ設定手段23に入力され、クランク角センサ7からのクランク角信号CAはピーク位相検出手段21と、空燃比検出期間設定手段22と、ウィンドウ設定手段23と、気筒特定区間設定手段26と、通常補正区間設定手段27と、検出禁止区間設定手段28とに入力され、空燃比センサ8からの空燃比λはピーク位相検出手段21に入力される。ピーク位相検出手段21は後述するように、空燃比検出期間中に入力されるクランク角信号CA(クランク角の回転位相)と空燃比λとに基づき、空燃比変動がリッチ側、または、リーン側に最大となるピーク位相Pλ(リッチ側ピーク位相、および、リーン側ピーク位相)を検出する。
【0022】
空燃比検出期間設定手段22はクランク角信号CAに基づき、全気筒(#1〜#4)の検出サイクル分に相当する空燃比検出期間Tを設定し、空燃比検出期間Tの終了判定信号を出力する。空燃比検出期間Tは、内燃機関1が四ストロークエンジンの場合、内燃機関1の二回転分(720°)に相当し、各気筒の全ての排気行程が含まれる。ウィンドウ設定手段23は、運転状態(吸気量Qaなど)に基づいて、各気筒毎のピーク位相を検出するためのウィンドウW(各気筒毎に対応してピークが出現すると予想される位相範囲)を設定する。すなわち、ウィンドウWとして、ウィンドウWの中心クランク角PCAおよびウィンドウ幅PCWを設定する。
【0023】
対応気筒識別手段24は、検出禁止区間外であって、空燃比検出期間T内であり、且つ、各気筒毎のウィンドウW内において検出されたピーク位相Pλに基づき、ピーク位相Pλに対応した気筒を識別する。また、空燃比補正気筒判別手段25は、後述する気筒特定区間設定手段26と、通常補正区間設定手段27と、検出禁止区間設定手段28との設定結果に応じ、また、ピーク位相Pλに基づいて対応気筒識別手段24で識別された対応気筒を、空燃比が他の気筒よりもずれていて燃料噴射量を補正すべき気筒(補正対象気筒)として特定する。
【0024】
気筒特定区間設定手段26は、クランク角信号CAに基づき空燃比検出期間Tを複数回含む気筒特定区間(Nkukan)を設定し、通常補正区間設定手段27は、気筒特定区間の終了後、特定された空燃比補正対象気筒に対して空燃比の通常補正を行う期間を設定する。また、検出禁止区間設定手段は28は、内燃機関1の運転状態に基づいて、通常補正終了と次回ピーク位相検出との間に制御動作しない検出禁止区間を設定する。
【0025】
#1〜#4の気筒別空燃比補正手段31〜34は、気筒別の空燃比(燃料噴射量)の補正手段を構成しており、燃料噴射弁11〜14の開弁駆動時間を補正制御して、空燃比補正対象となる気筒の燃料噴射量を補正する。すなわち、#1〜#4の気筒別空燃比補正手段31〜34は、各気筒毎の空燃比を均一化するために、空燃比補正対象となる気筒がリッチ側ピーク位相に対応する場合には、燃料噴射量を減量補正し、リーン側ピーク位相に対応する場合には、燃料噴射量を増量補正する。
【0026】
続いて、図2〜図7によりこの発明の実施の形態1による内燃機関の空燃比制御装置の制御動作を説明する。まず、全体処理ルーチンを示す図2のフローチャートと、このフローの流れを説明する図3の説明図とにより説明するが、図2の処理ルーチンは、所定時間毎に実行される処理ルーチンである。まず、ピーク位相検出手段21が空燃比λを読み込み、ステップS1にてリッチ側のピーク位相を、ステップS2にてリーン側のピーク位相を検出する。このステップS1とステップS2との具体的動作は図4に基づき後述する。リッチ側とリーン側とのピーク位相が検出されるとステップS3に進み、全気筒分の排気行程が終了する区間に相当する空燃比検出期間Tが終了したか否か、空燃比検出期間Tにわたってピーク位相Pλの検出が実行されたかどうかを判定する。
【0027】
ステップS3において空燃比検出期間Tが終了していないと判定されれば、リターンからスタートに戻りピーク位相Pλの検出処理(ステップS1、S2)を繰り返す。このピーク位相検出ステップS1とS2とは気筒別空燃比補正手段31〜34による燃料噴射量の補正制御実行中は常に実行されるものである。ステップS3において、空燃比検出期間Tが終了したと判定された場合には、ステップS4に進み、空燃比検出期間Tを含む回数Niを一回カウントし、続いてステップS5において検出禁止区間内(図3におけるIcomps≦Ni≦Ikinsiの成立区間)か否かを判定する。
【0028】
この実施の形態においては、図3に示したように、空燃比検出期間Tを基準単位として、気筒特定区間の間に空燃比検出期間Tが何回繰り返されたかをカウントすることにより、通常補正期間の終了時点Icomps、および、検出禁止区間の終了時点Ikinsiを判定するものである。ステップS5において検出禁止区間内と判定されればステップS51に進んで検出禁止区間の終了時点Ikinsiであるか否かを判定し、ここで、検出禁止区間の終了時点Ikinsiでないと判定されればリターンに進んでスタートに戻る。
【0029】
ステップS51において、検出禁止区間の終了時点Ikinsiになったと判定されればステップS52に進み、空燃比検出期間Tを含む回数Niを0に初期化して次回のピーク位相検出(S1、S2)に進む。また、ステップS5において、検出禁止区間内でないと判定された場合にはステップS6へ進み、ここではリッチ側のピーク位相に対応した気筒を識別し、続いて、ステップS7に進んでリーン側のピーク位相に対応した気筒を識別する。このステップS6およびステップS7における制御動作は図1の対応気筒識別手段24が実施する制御内容であり、動作の詳細については図5に基づき後述する。
【0030】
続くステップS8では空燃比検出期間Tの間に検出した空燃比センサ8の出力値に基づいて、リッチ側ピークとリーン側ピークとに対応する空燃比と、空燃比検出期間における空燃比平均値との偏差を求める。続いてステップS9に進み、気筒特定区間が終了したか否かを判定する。この制御動作は気筒特定区間設定手段26にて実施され、Nkukanは気筒特定区間の終了時点を表し、このNkukanは空燃比検出期間Tを含む回数Niに基づき設定される。
【0031】
ステップS9において、気筒特定区間が終了していなければ(Ni≧Nkukanが不成立のとき)リターンからスタートに戻ってここまでのルーチンを繰り返し、気筒特定区間が終了したと判定されれば(すなわちNi≧Nkukanが成立のとき)ステップS10に進む。ステップS10ではさらに気筒特定区間の終了時点Nkukanであるか否かを判定する。ここで、気筒特定区間の終了時点Nkukanになったと判定されれば(すなわちNi=Nkukanが成立のとき)ステップS11へ進む。ステップS11では空燃比補正対象となる気筒判別を行うが、この判別は、図1の空燃比補正気筒判別手段25により行われるものであり、動作の詳細は図6に基づき後述する。
【0032】
空燃比補正対象となる気筒が判別されると、ステップS12において通常補正区間設定手段27により、空燃比補正対象気筒に対して補正を行う補正区間を設定し、続いてステップ13において空燃比補正量を演算する。さらに、ステップS14では、各気筒別空燃比補正手段31〜34により空燃比補正対象気筒に対する燃料噴射量の補正を行い、リターンに進んで処理ルーチンを完了し、スタートに戻って次回のルーチンに入る。なお、ステップ13における空燃比補正量の演算は図7に基づき後述する。
【0033】
また、ステップS10において、気筒特定区間の終了時点Nkukanでないと判定されたときには(すなわち、Ni=Nkukanが不成立のとき)ステップS101に進み、通常補正区間が終了か否かの判定を行う。ここで通常補正区間終了と判定されればステップS102に進み、検出禁止区間設定手段28により、内燃機関の運転状態に応じた検出禁止区間の長さNkinsiを設定する。また、ステップS101において通常補正区間が終了していないと判定されればステップ13に進んで空燃比補正量を演算し、続いて、ステップS14にて空燃比補正対象となる気筒の燃料補正を行って処理ルーチンを終了する。
【0034】
次に図4〜7のフロ−チャ−トに基づき、制御の詳細内容について説明する。図4はリッチ側ピーク位相の検出動作である図2のステップS1を具体的に示す処理ルーチンである。図4において、まず、ステップ121にて空燃比センサ8の出力である空燃比λを読み込み、ステップ122にて前回値よりも今回値の方がリッチか否かを判定する。空燃比λの今回値が前回値よりもリッチであると判定された場合にはステップS123に進んでリッチ側への変化フラグFを「1」にセットし、今回値が前回値よりもリッチではないと判定された場合にはステップS124に進んでリッチ側への変化フラグFを「0」にクリアする。
【0035】
続いて、いずれの場合にもステップS125に進み、変化フラグFが「1」から「0」に変化したか否かを判定し、変化フラグFが「1」から「0」に変化しておればステップS126に進んで前回値検出時のクランク角をリッチ側のピーク位相として記憶し、ステップS127にて空燃比λの今回値を前回値として更新記憶する。ステップS125の判定で変化フラグFが「1」から「0」に変化していなければ、ステップS126を実行せず、S127を経由してこの処理ルーチンを終える。
【0036】
以上がメインルーチンのステップS1の動作であり、ステップS2の動作も同様である。ステップS2の場合には図4のルーチンにおいてリッチがリーンに変わるのみであり、ここでの説明を省略する。図5はリッチ側ピーク位相に対応した気筒識別動作(図2のステップS6)を具体的に示す処理ルーチンであり、次にこの動作内容を説明する。
【0037】
まず、ステップS201において、対応気筒識別手段24が内燃機関1の運転状態として、回転速度Neとエンジン負荷(充填効率など)CEとを読み込む。続いて、ステップS202において、内燃機関1の回転速度Neおよび負荷CEに基づくマップ演算により、#1気筒に対応したピーク位相検出用のウィンドウWの中心位相(クランク角位置)PCAを求める。次に、ステップS203に進んで内燃機関1の回転速度Neおよび負荷CEに基づくマップ演算により、#1気筒に対応したピーク位相検出用のウィンドウWの幅(中心位相からの距離)PCWを設定する。
【0038】
次に、ステップS204に進み、今回検出されたリッチ側ピーク位相が#1気筒のウィンドウW内に存在するか否かを判定し、条件(PCA−PCW≦リッチ側ピーク位相≦PCA+PCW)が成立すればステップS205に進んで#1気筒をリッチ側ピーク位相の対応気筒と判定し、続いてステップS206に進んでリッチ側ピーク位相の対応気筒#1の判定回数を一回カウントする。
【0039】
また、ステップS204において、リッチ側ピーク位相が#1気筒のウィンドウW内に存在しないと判定されれば、ステップS207に進んで次の制御気筒である#3気筒のウィンドウW(#1気筒よりもクランク角で180°だけ加算シフトされたウィンドウ)内にリッチ側ピーク位相が存在するか否かを判定する。ここで、条件(PCA−PCW≦リッチ側ピーク位相≦PCA+PCW)が成立すればステップS208にて#3気筒をリッチ側ピーク位相の対応気筒として判別し、続いてステップS209にてリッチ側ピーク位相の対応気筒#3の判定回数を一回カウントする。
【0040】
ステップS207において、リッチ側ピーク位相が#3気筒のウィンドウW内に存在しないと判定されれば、ステップS210に進み、次の制御気筒である#4気筒のウィンドウW(#1気筒よりもクランク角で360°だけ加算シフトされたウィンドウ)を設定し、ステップS211とS212とで#4気筒に対して同様の判定処理を実行する。以下同様に、ステップS210において、リッチ側ピーク位相が#4気筒のウィンドウW内に存在しないと判定されれば、ステップS213〜S215において#2気筒のウィンドウW(#1気筒よりもクランク角で540°加算シフトされたウィンドウ)を設定し、同様の判定処理を実行する。
【0041】
最後に、ステップS213において、リッチ側ピーク位相が#2気筒のウィンドウW内に存在しないと判定されれば、ステップ216にて今回検出されたリッチ側ピーク位相に対応する気筒は無しと判別してこの処理ルーチンを終了する。このようにして、検出されたリッチ側ピーク位相がどの気筒に対応するか、または、対応する気筒が存在しないかを判別することができ、また、各気筒がリッチ側ピーク位相に対応すると判定された回数CNTr(#n)がカウントされることになる。なお、図2のステップS7の動作は以上に説明した図5に対してリッチがリーンに変わるのみで同様の処理が行われるものであり、ここでの説明を省略する。この識別ルーチンは図3の気筒特定区間の間繰り返し行われ、判定回数CNTr(#n)が累積される。
【0042】
続いて図2のステップS11に示した空燃比補正対象気筒の判別動作に関し、具体的動作を図6のルーチンにより説明する。図6のステップS1001においては、図5で説明したルーチンのステップS206、S209、S212、S215でカウントされた、各気筒がリッチ(リーン)側ピークに対応すると識別される回数CNTr(#n)および気筒特定区間の長さNkukanに基づき、各気筒が特定される割合KSPr(#n)、すな わち、ピークに対応すると識別された頻度を次のように演算する。
KSPr1=CNTr1/Nkukan
KSPr2=CNTr2/Nkukan
KSPr3=CNTr3/Nkukan
KSPr4=CNTr4/Nkukan
KSPl1=CNTl1/Nkukan
KSPl2=CNTl2/Nkukan
KSPl3=CNTl3/Nkukan
KSPl4=CNTl4/Nkukan
なお、ここで、KSPr(#n)はリッチ側、KSPl(#n)はリーン側を示すものである。
【0043】
続いて、ステップS1002では上記の各気筒が特定される割合のなかの最大値を求め、ステップS1003に進む。ステップS1003において最大値がKSPr1であると判定されたときにはステップS1004に進み、#1気筒が減量補正対象気筒であると判定される。また、ステップS1003において、最大値がKSPr1ではないと判定されればステップS1005進み、最大値がKSPr2であるか否かを判定し、最大値がKSPr2であると判定されればステップS1006において#2気筒が減量補正対象気筒であると判定される。
【0044】
ステップS1005で最大値がKSPr2でないと判定されればステップS1007に進んで最大値がKSPr3であるか否かを判定し、最大値がKSPr3であると判定されればステップS1008にて#3気筒が減量補正対象気筒であると判定される。ステップS1007で最大値がKSPr3でないと判定されればステップS1009に進み、ステップS1009とS1010とで#4気筒に対して同様の判定処理を実行する。続いて、ステップS1011に進み、最大値がKSPl1であるか否かを判定し、最大値がKSPl1であると判定されればステップS1012にて#1気筒が増量補正対象気筒と判定され、最大値がKSPl1でないと判定されれば、ステップS1013に進み、以下同様な判定処理をステップS1017とステップS1018まで継続する。
【0045】
このようにして、空燃比変動のピークに対応する位相を検出し、そのピーク位相に対応する気筒を識別する制御を複数回行い、ある気筒の空燃比が他の気筒よりずれていると判別される頻度に基づき、空燃比補正対象気筒を最終的に判定するものであり、このようにして空燃比補正対象気筒を判定することにより、内燃機関1の運転状態の影響を受けることなく空燃比補正対象気筒を正確に判定することができることになる。
【0046】
続いて図7のフロ−チャ−トにより、図2のステップS13に示した空燃比補正対象となる気筒に対する空燃比補正制御動作について詳細に説明する。なお、空燃比補正対象気筒は、上記したように、特定された空燃比補正対象気筒の特定頻度に基づき決定されたものである。まず、ステップS701において補正対象気筒に対応するピークがリーン側ピークであるかリッチ側ピークであるかを判別する。ここで、補正対象気筒に対応するピークがリーン側ピークであると判別されればステップS702に、リッチ側ピークであると判別されればステップS704に進む。
【0047】
ステップS702では、図2のステップS11(すなわち、図6)で判別された気筒のリーン側の頻度KSPlに基づき、空燃比補正量の修正量AFSを
AFS=KSPl(#n)
として求め、続いて、ステップS703に進み、空燃比補正量Kを
K=Gain×AFS
として演算する。また、ステップS704に進んだ場合には図2のステップS11で判別された気筒のリッチ側の頻度KSPrに基づき、空燃比補正量の修正量AFSを
AFS=KSPr(#n)
として求め、続いて、ステップS703に進んで、空燃比補正量Kを
K=Gain×AFS
として演算し、図7に示した処理ルーチンを終了する。
【0048】
次に、図2のステップS12に示した通常補正区間の設定に対して制御動作を詳細に説明する。従来の気筒別空燃比制御では、気筒特定区間Nkukan=1であり、一回の空燃比検出周期が終わると気筒特定区間の設定は終了になり、空燃比補正対象気筒の特定を行って一回の空燃比補正を行う。このような空燃比補正を通常補正と称する。この発明においては、図2の処理ルーチンに示したように、複数回の対応気筒識別制御をステップS6とS7とで行い、その識別結果に応じてステップ11にて空燃比補正気筒判別を行う。また、空燃比補正対象気筒に対する補正を行うための通常補正区間を、ステップS12において一回のみならず、ある一定期間を継続して設定するようにしている。
【0049】
まず、通常補正を行う基本区間Ncomps0を設定し、続いて図6のステップS1001にて演算された各気筒が空燃比補正対象気筒と特定される頻度、すなわち、KSPr1〜KSPr4とKSPl1〜KSPl4とに基づいて、通常補正区間Ncompsを求める。例えば、特定された気筒の頻度がKSPr1である場合、通常補正区間は、
Ncomps=Ncomps0×KSPr1
として求め、その気筒の通常補正区間終了時点は、
Icomps=Nkukan+Ncomps
として求める。
【0050】
続いて、図2のステップS101の通常補正区間終了判定の制御動作について詳細説明する。通常補正区間の終了判定条件としては複数あり、一つはNi=Icompsであり、Ni=Icompsになると補正検出区間を終了する。上記の通常補正を実施中、通常補正区間に行った気筒特定が、気筒特定区間に特定された気筒と異なった場合にはその時の空燃比補正を中止する。また、通常補正実施中の空燃比補正を中止する回数が所定回数に達した場合、通常補正区間を終了する。これは第二の通常補正区間の終了判定条件でもある。
【0051】
以上のように精度の高い空燃比補正気筒の特定と、この特定された気筒に対する空燃比補正を繰り返し行うことにより、高精度で収束速度の速い気筒別空燃比を得ることができ、過剰補正などの問題を発生することなく適正な補正ができることになる。なお、以上の空燃比補正対象気筒の判定に際し、ピーク位相に対応する気筒と判定される頻度が所定値を超えた場合にのみ空燃比補正対象気筒と判定することにより、内燃機関1の運転条件に影響されることなく判定することができることになる。
【0052】
次に、図2のステップS102における検出禁止区間の設定に関する制御動作について詳細に説明する。燃料噴射量の補正を行った後、その結果が排気系集合部の空燃比センサ8に検出されるまでには上記した通り所定の時間遅れがある。このために、補正実行後の所定期間にピーク位相の検出を禁止する検出禁止期間を設定する。この検出禁止区間は検出禁止区間設定手段28により、内燃機関1の運転状態に応じて空燃比検出期間Tを基準単位としてNkinsiを設定し、検出禁止区間の終了時点は式、
Ikinsi=Nkukan+Ncomps+Nkinsi
として設定するものである。このように燃料噴射量の補正を行った後、ピーク位相の検出を禁止する制御を行うことにより、検出遅れによる誤判定を防止することができるものである。
【0053】
実施の形態2.
図8と図9とは、この発明の実施の形態2による内燃機関の空燃比制御装置の動作を説明するフローチャートである。実施の形態1においては空燃比補正気筒と特定された気筒の特定頻度を用いて空燃比補正気筒判別を行ったが、実施の形態2においては、評価関数を用いて空燃比補正気筒の判別を行うようにしたもので、実施の形態1で説明した図2のステップS8とステップS11とを図8と図9のフロ−チャ−トに示すような制御に置き換えるものであり、他の制御は実施の形態1の制御内容と同様である。従って、ここでは図2のステップS8とステップS11に該当する部分のみを図8と図9とで説明する。
【0054】
図8は図2のステップS8の制御を評価関数を用いて行うようにしたものであり、まず、ステップS2201においてリッチ側ピーク位相と各気筒の評価関数の中心位相との偏差を求める。この算出は次の通りである。
RPP1=Pr−CCA1
RPP3=Pr−CCA3
RPP4=Pr−CCA4
RPP2=Pr−CCA2
ここに、Prはリッチ側ピーク位相、CCA1〜CCA4は各気筒における評価関数の中心位相、RPP1〜RPP4はリッチ側ピーク位相と各気筒の評価関数中心位相との偏差である。なお、リーン側においてはピーク位相がPlとなるのみで同様に算出される。
【0055】
続いてステップS2202に進み、各気筒のリッチ側ピーク評価関数の累積を求める。ここではピーク位相検出周期Tの複数回の繰り返し毎にステップ2201で求めたリッチ側ピーク位相と各気筒の評価関数中心位相との偏差に対応する評価関数値を、各気筒毎に次式のように累積して、各気筒の評価関数値の累積を求め、この処理ルーチンを終了する。
Σfrn1=Σfrn1+frn1(RPP1)
Σfrn3=Σfrn3+frn3(RPP3)
Σfrn4=Σfrn4+frn4(RPP4)
Σfrn2=Σfrn2+frn2(RPP2)
ここに、frn1〜frn4は各気筒の評価関数値である。なお、リーン側においては評価関数値はfln(#n)として表す以外同様である。
【0056】
リッチ側及びリーン側の評価関数に関しては、一例として、図8の(a)に示したような三角型の評価関数を採用する。図8の(a)はリッチ側の評価関数を示し、横軸はリッチ側ピーク位相(Pr)と、設定された各気筒の評価関数の中心値に対応する位相(CCA#n)との偏差RPPを示し、偏差0の両側の―WfとWfとは評価関数の幅を表すものである。この評価関数は、各気筒に対して夫々設けられる。縦軸は評価関数値frmを示し、評価関数中心値は各気筒ですべて1.0に設定され、−WfとWfでは各気筒ですべて0に設定される。評価関数の中心OからーW及びWの間は、図示のように評価関数値1.0から0まで直線的に評価関数値を変化させる。評価関数の中心Oは、ピーク検出のウインドウW(図3参照)の所定の位相である中心位相PCAに相当させる。尚、リーン側の評価関数についても、リーン側ピーク位相(Pl)と、設定された各気筒の評価関数の中心値に対応する位相(CCA#n)との偏差に応じた評価関数値fln(#n)として、図8の(a)と同様に表わすことができる。このようにして、ピーク位相検出周期を複数回繰り返すことにより、各気筒リッチ側、および、リーン側のピーク位相と評価関数の中心値の位相との偏差に対応するピーク評価関数値の累積を求めることができる。
【0057】
図9は、上記の図8で求めた空燃比検出期間内における評価関数値の累積に基づいて空燃比補正対象となる気筒を最終的に判別する方法を具体的に示す処理ルーチンである。まず、ステップS1301にて各気筒のリッチ側ピーク位相およびリーン側ピーク位相と各気筒の評価関数の中心位相との偏差に対応する評価関数値の累積(Σfrn1〜Σfrn4、および、Σfln1〜Σfln4)の最大値を求める。続いて、ステップS1302において、最大値がΣfrn1であると判定された場合には、ステップS1303にて#1気筒が減量補正対象気筒と判定する。
【0058】
ステップS1302において、最大値がΣfrn1でないと判定されるとステップS1304に進み、最大値がΣfrn2であるか否かを判定し、最大値がΣfrn2であると判定されればステップS1305にて#2気筒が減量補正対象気筒と判定する。また、ステップS1304において、最大値がΣfrn2でないと判定されればステップS1306に進み、最大値がΣfrn3であるかどうかを判定し、最大値がΣfrn3であると判定されればステップS1307にて#3気筒が減量補正対象気筒と判定する。以下#4気筒に対しても同様にステップ1308とS1309にて最大値かどうかを判定して減量補正対象気筒かどうかを判定する。
【0059】
ステップ1308とS1309までの判定が完了すると、続いて、ステップS1310に進み、最大値がΣfln1であるか否かを判定し、最大値がΣfln1であると判定されるとステップS1311にて#1気筒が増量補正対象気筒であると判定する。最大値がΣfln1でないと判定されればステップS1312に進み、#2気筒に対して同様の判定処理を実行し、以下同様に#3気筒と#4気筒についての判定を行い、このルーチンを終了する。
【0060】
以上の制御により、実施の形態1の場合と同様に、内燃機関1の運転状態の変動などの影響を受けることなく空燃比補正対象気筒を正確に判別することができるもので、気筒別空燃比補正速度を向上することができると共に、各気筒の空燃比を高精度に均一化することができるものである。
【0061】
実施の形態3.
図10と図11とは、この発明の実施の形態3による内燃機関の空燃比制御装置の動作を説明するフローチャートであり、この実施の形態における空燃比補正気筒の判別は、実施の形態1の図2に示したステップS8にて演算されたリッチ側およびリーン側ピークに対応する空燃比と空燃比検出期間中における空燃比平均値との偏差の平均値を用い、空燃比補正対象気筒の判別を行うものである。
【0062】
また、この実施の形態における空燃比補正気筒に対する補正量は、空燃比偏差の平均値に基づいて演算するものであり、さらに、空燃比補正気筒に対する補正のための通常補正区間の設定は、空燃比偏差の平均値に応じて設定するものである。これらの空燃比補正対象気筒の判別と、補正量の演算と、補正区間の設定とは、実施の形態1における図2のステップS11と、S13と、S12とに相当するものであり、実施の形態1とはこの部分の制御内容が異なるもので、他の制御は実施の形態1と同様である。
【0063】
図10はリッチ側ピークおよびリーン側ピークに対応する空燃比と空燃比検出期間内の空燃比平均値との偏差及びその偏差の累積を演算する具体的な処理ルーチンである。まず、ステップS61において第Ni回目の空燃比検出期間内の空燃比センサ8の出力AF(Ni)を読み込み、その平均値AFa(Ni)を演算する。ステップS62ではリッチ側ピークに対応する空燃比AFpr(Ni)を読み込み、その空燃比とステップS61で求めた空燃比平均値AFa(Ni)との偏差ΔAFar(Ni)を求め、ステップS63においてはリーン側ピークに対応する空燃比AFpl(Ni)を読み込み、その空燃比と空燃比平均値AFa(Ni)との偏差ΔAFal(Ni)を次式により求める。
ΔAFar(Ni)=AFpr(Ni)−AFa(Ni)
ΔAFal(Ni)=AFpl(Ni)−AFa(Ni)
【0064】
さらに、ステップS64において、リッチ側ピークの空燃比偏差およびリーン側ピークの空燃比偏差の累積を次のように求めてこのルーチンを終了する。
ΣΔAFar=ΣΔAFar+ΔAFar(Ni)
ΣΔAFal=ΣΔAFal+ΔAFal(Ni)
このようにして求めた結果に基づいて、図11に示したルーチンにより空燃比補正気筒判別を行う。
【0065】
図11のステップS1101において、まず、空燃比検出期間T毎に図10にて演算したリッチ側ピークとリーン側ピークとに対応する空燃比と、対応するピーク位相検出周期毎の空燃比センサ8の出力平均値との偏差ΔAFar(Ni)とAFal(Ni)、および、その偏差の累積ΣΔAFarとΣΔAFalに基づき、特定区間内におけるリッチ側ピーク偏差の平均値ΔAFar、および、リーン側ピーク偏差の平均値ΔAFalをそれぞれ次のようにして求める。
ΔAFar=ΣΔAFar/Nkukan
ΔAFal=ΣΔAFal/Nkukan
【0066】
続いて、ステップS1102に進み、上記の特定区間内のリッチ側ピーク偏差の平均値とリーン側ピーク偏差の平均値との差|ΔAFar−ΔAFal|が区間所定値KCkkより大きいか否かを判定する。ステップS1102にて、上記した平均値の差|ΔAFar−ΔAFal|が区間所定値KCkkより小さいと判定された場合、ステップS1103に進み、リッチ側、リーン側それぞれのピークに対し、識別頻度が大きい気筒を補正対象気筒となる判定を行ってこのルーチンを終了する。
【0067】
また、ステップS1102で、平均値の差|ΔAFar−ΔAFal|が区間所定値KCkkより大きいと判定された場合、ステップS1104に進み、リッチ側の偏差平均値|ΔAFar|がリーン側の偏差平均値|ΔAFal|より大きいか否かを判定する。ここでリッチ側の偏差平均値|ΔAFar|がリーン側の偏差平均値|ΔAFal|より大きいと判定された場合、ステップS1105に進み、リッチ側のピークに対し、識別頻度が大きい気筒を補正対象気筒となる判定を行ってこのルーチンを終了する。また、ステップS1104において、リッチ側の偏差平均値|ΔAFar|がリーン側の偏差平均値|ΔAFal|より小さいと判定された場合、ステップS1106に進み、リーン側のピークに対して識別頻度が大きい気筒が補正対象気筒となるように判定を行ってこのルーチンを終了する。
【0068】
この実施の形態における空燃比補正量は、図2に示したステップS13において、上記の方法で求めたリッチ側の偏差平均値ΔAFarおよびリーン側の偏差平均値ΔAFalに基づいて求めるものである。また、この実施の形態における空燃比補正量修正量は、実施の形態1にて示した図7のステップS702とS704にて説明した空燃比補正量の修正量AFSの演算式を変更するものであり、以降、図7を参照しながら制御の詳細を説明する。
【0069】
図7において、まず、ステップS701にて補正対象気筒はリーン側であるかどうかを判別する。補正対象気筒がリーン側であると判別されれば、ステップS702にて図11のステップS1101で求めたリーン側偏差の平均値ΔAFalに基づき、空燃比補正量修正量AFSを、
AFS=ΔAFal
として求める。続いてステップS703では、空燃比補正量を
K=Gain×AFS
として演算する。
【0070】
また、ステップS701において、補正対象気筒がリッチ側であると判別された場合にはステップS704に進み、図11のステップS1101で求めたリッチ側偏差の平均値ΔAFarに基づき、空燃比補正量修正量AFSを、
AFS=ΔAFar
として求めてステップS703に進み、空燃比補正量を
K=Gain×AFS
として演算し、図7に示した処理ルーチンを終了する。
【0071】
この実施の形態における通常補正区間の設定は、次のように特定された気筒の偏差の平均に基づいて行うが、この行程は図2のステップS12に相当するものである。まず、気筒特定区間にて特定された気筒のリッチあるいはリーンのピークに対応する空燃比と、空燃比検出期間中の空燃比平均値との偏差とを読込み、続いて、特定された気筒の偏差平均値に応じて、通常補正の期間Ncompsを設定する。例えば、特定された気筒に対応する空燃比偏差の平均値ΔAFapが所定値ΔAFap0以上の場合、
Ncomps=Ncomps0
として設定する。また、空燃比偏差の平均値ΔAFapが所定値ΔAFap0以下である場合には、
Ncomps=Ncomps0×ΔAFap/ΔAFap0
として設定する。
【0072】
この実施の形態における気筒別空燃比制御の制御動作においては以上に説明したように、リッチ、あるいは、リーンのピークに対応する空燃比と、空燃比検出期間中の空燃比平均値との偏差の平均値に基づいた気筒別空燃比制御を行うようにしたので、実施の形態1、および、実施の形態2の場合と同様に、内燃機関1の運転状態の変動などの影響を受けることなく、空燃比補正対象気筒を正確に判別することができ、気筒別空燃比補正速度を向上することもできるもので、気筒別空燃比制御において各気筒の空燃比を高精度に均一化することができるものである。
【0073】
実施の形態4.
図12は、この発明の実施の形態4による内燃機関の空燃比制御装置の動作を説明するフローチャート、図13は空燃比の挙動を説明する説明図であり、この実施の形態による内燃機関の空燃比制御装置は、リッチ側、あるいは、リーン側のピークに対応する空燃比と、空燃比検出期間中における空燃比の平均値との偏差を用いて、空燃比補正対象気筒を判別するものであるが、実施の形態3とは異なる判別法を用いたものである。以下、図12と図13とにより制御動作についての詳細説明を行うが、この制御の流れは、図2のステップS6〜S8を図12のS1206〜S1210に変更したものであり、他は図2と同様である。従って、ここでは、図12のステップS1206〜S1210の詳細についてのみ説明する。
【0074】
実施の形態1においては、リッチ側ピーク位相対応気筒とリーン側ピーク位相対応気筒との両方をカウントする様にしたが、例えば1気筒のみリッチにずれているような場合には、リッチ側の対応気筒のみをカウントし、リーン側の対応気筒をカウントしない方が制御が容易となる。1気筒のみリッチ側にずれている場合の空燃比A/Fの挙動を図13に示す。この図から、空燃比検出期間中における空燃比平均値とリッチ側ピーク対応A/F値との偏差と、空燃比検出期間中の空燃比平均値とリーン側ピーク対応A/F値との偏差には、明らかな差があることが判る。この点に着目してリッチ側ピーク対応のA/Fと空燃比検出期間中の空燃比平均値との偏差、および、リーン側ピーク対応のA/Fと空燃比検出期間中の空燃比平均値との偏差を求め、それぞれの偏差を比較して、その差が所定値以上であったときには、偏差の大きい方のみをカウントする。
【0075】
すなわち、図12のステップS1206において、リッチ側ピーク空燃比AFpr(Ni)と空燃比検出期間中の空燃比平均値AFa(Ni)との偏差ΔAFar(Ni)、および、リーン側ピーク空燃比AFpl(Ni)と空燃比検出期間中の空燃比平均値AFa(Ni)との偏差ΔAFal(Ni)を求める。続いてステップS1207において、リッチ側ピーク偏差とリーン側ピーク偏差との差である|ΔAFar(Ni)−ΔAFal(Ni)|が所定値AFpより大きいか否かを判定する。
【0076】
ここで、|ΔAFar(Ni)−ΔAFal(Ni)|がAFpより小さいと判定された場合には、図12の処理を終了する。また|ΔAFar(Ni)−ΔAFal(Ni)|がAFpより大きいと判定された場合には、ステップS1208で、|ΔAFar(Ni)|が|ΔAFal(Ni)|より大きいかどうかを判定し、|ΔAFar(Ni)|が|ΔAFal(Ni)|より大きいと判定された場合、ステップS1209でリッチ側のピーク位相に対応した気筒識別制御を行い、そこで、偏差の大きい方(図13の例ではリッチ側)の位相対応気筒のみカウントする。
【0077】
一方、|ΔAFar(Ni)|が|ΔAFal(Ni)|より小さいと判定された場合には、ステップS1210で、リーン側のピーク位相に対応した気筒識別制御を行い、そこで、偏差の大きい方(リーン側)の位相対応気筒のみカウントする。このようにしてカウントされた頻度が実施の形態1のステップS11、すなわち、図6にて説明したKSPr(#n)、あるいは、KSPl(#n)として処理され気筒判別が行われるものである。
【0078】
このように気筒判別を行うことにより、実施の形態1〜実施の形態3の場合と同様に、内燃機関1の運転状態の変動などの影響を受けることなく、空燃比補正対象気筒を正確に判別することができるものであり、また、気筒別空燃比補正速度を向上することができ、気筒別空燃比制御において、各気筒の空燃比を高精度に均一化することができるものである。
【0079】
実施の形態5.
図14はこの発明の実施の形態5による内燃機関の空燃比制御装置の動作を説明するフローチャートであり、この実施の形態による内燃機関の空燃比制御装置は、補正量を求める制御において、気筒特定区間内におけるリッチ側、および、リーン側ピーク空燃比の平均値と目標空燃比との偏差に応じて補正量を求めるものであり、また、補正区間の設定制御においても、気筒特定区間内におけるリッチ側、および、リーン側ピーク空燃比の平均値に基づいて設定するものである。なお、その他の制御については実施の形態1と同様である。
【0080】
まず、空燃比補正量を求める制御(図2におけるステップS13に相当する部分)について説明するが、その制御の詳細は図14のフロ−チャ−トに示した通りである。図14において、まず、ステップS1501にて、目標空燃比AF0を読み込み、続いてステップS1502では、空燃比補正対象気筒の空燃比ピークがリーン側かどうかを判定する。空燃比補正対象気筒の空燃比ピークがリーン側と判定された場合は、ステップS1503へ進み、特定された気筒のリーン側ピークの特定区間空燃比平均値と目標空燃比との偏差に基づき、空燃比補正量修正量AFSを次のように求める。
AFS=ΣAFpl/Nkukan−AF0
続いて、ステップS1504にて、空燃比補正量を次により求める。
K=Gain×AFS
【0081】
また、ステップS1501において、空燃比補正対象気筒のピークがリッチ側であると判定された場合には、ステップS1505に進み、空燃比補正量修正量AFSを次のように求める。
AFS=ΣAFpr/Nkukan−AF0
続いて、ステップS1504にて、空燃比補正量を次により求める。
K=Gain×AFS
【0082】
次に、通常補正区間の設定制御について説明すると、上記した実施の形態1にて説明した図2のステップS12と同一方法で求めた気筒特定区間でのリッチ側およびリーン側ピーク空燃比の平均値に基づき、通常補正区間Ncompsを設定する。ここで、特定された気筒の平均値が所定値AFpkk以上の場合は、
Ncomps=Ncomps0
に設定し、特定された気筒の平均値が所定値AFpkk以下の場合には、
Ncomps=Ncomps0×(|AFpkk−AF0|)/AFS
に設定する。
【0083】
この実施の形態においては以上のような制御を行うものであり、実施の形態1〜実施の形態4の制御と同様に、内燃機関1の運転状態の変動などの影響を受けることなく、空燃比補正対象気筒を正確に判別すると共に、気筒別空燃比補正速度を向上することができ、気筒別空燃比制御において各気筒の空燃比を高精度に均一化することができるものである。
【0084】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明の内燃機関の空燃比制御装置において、請求項1に記載の発明によれば、空燃比センサが全ての気筒の排気行程における空燃比を空燃比検出期間中において検出し、このときの空燃比センサの出力から空燃比のリッチ側およびリーン側に最大となるピーク位相を検出し、ピーク位相に対応する気筒を識別すると共に、この識別動作を気筒特定区間内において複数回行った結果から他の気筒よりも空燃比がずれている気筒を空燃比補正対象気筒としてを判定し、この空燃比補正対象気筒の燃料噴射量を補正するようにしたので、運転状態の変動などの影響を受けることなく、空燃比補正対象気筒を正確に判別することができ、気筒別空燃比補正速度を高めると共に、各気筒の空燃比を高精度に均一化することができるものである。
【0085】
また、請求項2に記載の発明によれば、空燃比補正気筒の判別に際し、気筒特定区間における複数回の識別結果から、ピーク位相に対応する気筒であると識別された頻度により空燃比補正対象気筒を判定するようにしたので、さらに、請求項3に記載の発明によれば、複数回検出した夫々のピーク位相と所定の位相との偏差に対応して与えられた評価関数値の累積に基づいて空燃比補正対象気筒を判定するようにしたので、請求項1と同様に運転状態の変動などの影響を受けることなく、空燃比補正対象気筒を正確に判別して空燃比補正速度を速め、各気筒の空燃比を高精度に均一化できる内燃機関の空燃比制御装置を得ることができるものである。
【0086】
さらにまた、請求項4に記載の発明によれば、空燃比のリッチ側とリーン側とにおいてピーク位相に対応する気筒を識別し、それぞれの側において識別される頻度の大きい気筒を空燃比補正対象気筒として判定するようにしたので、気筒別にリッチ側とリーン側とに空燃比がずれた場合においても上記の請求項1と同様の効果を得ることができるものであり、また、請求項5に記載の発明によれば、ピーク位相に対応する気筒と識別された頻度が所定値以下の場合、空燃比補正対象気筒として判定しないようにしたので、内燃機関の運転状態の変動があっても上記の請求項1の場合と同様の効果を得ることができるものである。
【0087】
さらに、請求項6に記載の発明によれば、空燃比検出期間毎に検出期間中における空燃比センサの出力の平均値と、リッチ側ピーク値およびリーン側ピーク値との偏差を算出し、リッチ側の偏差とリーン側の偏差との間に所定値以上の差があるとき、偏差の大きい方の気筒のみをピーク位相に対応する気筒として識別するようにしたので、容易で高精度な判別処理ができると共に、請求項1と同様の効果を得ることができるものである。さらにまた、請求項7に記載した発明によれば、空燃比検出期間毎に検出期間中における空燃比センサの出力の平均値と、リッチ側ピーク値およびリーン側ピーク値との偏差を算出し、この偏差により気筒特定区間内におけるリッチ側偏差の平均値とリーン側偏差の平均値との差を求め、この差が所定値以下の場合には空燃比補正対象気筒と判定しないようにしたので、内燃機関の運転状態の変動に関わらず上記の請求項1の場合と同様の効果を得ることができるものである。
【0088】
また、請求項8に記載の発明によれば、ピーク位相に対応する気筒と識別された頻度に応じて気筒別空燃比補正量を算出するようにしたので、内燃機関の運転状態の変動を受けることなく、空燃比の補正を精度良く、また、迅速に行うことができ、各気筒の空燃比を高精度に均一化することが可能になるものである。さらに、請求項9に記載の発明によれば、空燃比検出期間毎に検出期間中における空燃比センサの出力の平均値と、リッチ側ピーク値およびリーン側ピーク値との偏差の平均値を算出し、気筒特定区間内における偏差の平均値に応じて気筒別空燃比補正量を算出するようにしたので、請求項8と同様に内燃機関の運転状態の変動を受けることなく空燃比の補正速度を速めることができ、各気筒の空燃比を高精度に均一化することができるものである。
【0089】
さらにまた、請求項10に記載の発明によれば、空燃比検出期間毎の空燃比のピーク値から気筒特定区間内におけるピークに対応する空燃比の平均値を求め、この平均値と目標空燃比との偏差から気筒別空燃比補正量を算出するようにしたので、内燃機関の運転状態の変動を受けることなく空燃比の補正速度を速めることができ、空燃比の過剰補正を避けて各気筒の空燃比を均一化することができるものである。また、請求項11に記載の発明によれば、空燃比補正対象気筒に特定された気筒に対して燃料供給量の補正を行った後、ピーク位相の検出を禁止する検出禁止区間を設けるようにしたので、空燃比センサの応答遅れなどによる誤判定を防止して精度良く気筒判別と補正量の決定ができるものである。
【0090】
さらに、請求項12に記載の発明によれば、補正対象気筒を特定する気筒特定区間内の終了後の所定の間、空燃比補正対象気筒のみに対して一回の空燃比検出周期毎に一回の空燃比補正を行う通常補正を行うようにしたので、過剰補正を避けて各気筒の空燃比を均一化することができるものであり、さらにまた、請求項13に記載の発明によれば、通常補正の区間長さが、通常補正の基本区間を前記ピーク位相対応気筒として識別された頻度に応じて変化させて決定されるようにしたので、内燃機関の運転状態の変動を受けることなく、高精度に空燃比の補正ができるものである。
【0091】
また、請求項14に記載の発明によれば、空燃比検出期間毎の検出期間中における空燃比センサの出力の平均値と、リッチ側ピーク値およびリーン側ピーク値との偏差から前記空燃比補正対象気筒として判定された気筒の前記気筒特定区間内における偏差の平均値を算出し、前記通常補正の区間長さが、前記通常補正の基本区間を前記偏差の平均値に応じて変化させて決定されるようにしたので、さらに、請求項15に記載した発明によれば、前記空燃比検出期間中における前記空燃比センサの出力値に基づき前記気筒特定区間内におけるピーク位相に対応する空燃比の平均値を算出し、前記通常補正の区間長さが、前記通常補正の基本区間を前記空燃比の平均値に応じて変化させて決定されるいずれの場合も請求項13の場合と同様に、内燃機関の運転状態の変動を受けることなく、高精度に空燃比の補正ができるものである。
【0092】
さらにまた、請求項16に記載の発明によれば、通常補正の区間中に空燃比補正対象気筒として特定された気筒と、気筒特定区間内において空燃比補正対象気筒として特定された気筒とが異なった場合に、空燃比の補正を中止するようにしたので、空燃比の誤補正を避けることができ、補正対象気筒を正確に判別することができるものである。また、請求項17に記載の発明によれば、気筒別空燃比補正手段が空燃比の補正を中止する回数が所定回数継続したとき、通常補正の区間を終了するようにしたので、請求項16の場合と同様に空燃比の誤補正を避けることができ、補正対象気筒を正確に判別することができるものである。
【0093】
さらに、請求項18に記載の発明によれば、通常補正の区間中に空燃比補正対象気筒として特定された気筒と気筒特定区間内において空燃比補正対象気筒として特定された気筒とが異なった場合、通常補正を終了するようにしたので、各気筒の空燃比バラツキの変動傾向を早期に知ることができ、誤補正を避けることができ、補正対象気筒を正確に判別することができるものである。さらにまた、請求項19に記載の発明によれば、通常補正の区間が終了した後、ピーク位相の検出を禁止する検出禁止区間を設けるようにしたので、空燃比センサの応答遅れや検出遅れによる誤判定を防止することができ、精度良く気筒判別と補正量の決定ができるものである。
【0094】
また、請求項20に記載の発明によれば、検出禁止区間の区間長さが内燃機関の運転状態に応じて設定されるようにしたので、内燃機関の運転状態の変動による影響を受けることなく補正対象気筒を正確に判別でき、補正速度と精度とを向上させることができるものである。さらに、請求項21に記載の発明によれば、ピーク位相を検出するためのウインドウを設定し、ウインドウの中心位置と幅とが内燃機関の運転状態に応じて設定されるようにしたので、ECUに内蔵するマイクロコンピュータの演算負荷の増大を招くことなく、また、内燃機関の運転状態の変動による影響を受けることなく、補正対象気筒の判別が容易にできるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による内燃機関の空燃比制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1による内燃機関の空燃比制御装置の全体の流れを示すフローチャートである。
【図3】この発明の実施の形態1による内燃機関の空燃比制御装置の動作説明図である。
【図4】この発明の実施の形態1による内燃機関の空燃比制御装置の動作を説明するフローチャートである。
【図5】この発明の実施の形態1による内燃機関の空燃比制御装置の動作を説明するフローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態1による内燃機関の空燃比制御装置の動作を説明するフローチャートである。
【図7】この発明の実施の形態1による内燃機関の空燃比制御装置の動作を説明するフローチャートである。
【図8】この発明の実施の形態2による内燃機関の空燃比制御装置の動作を説明するフローチャートである。
【図9】この発明の実施の形態2による内燃機関の空燃比制御装置の動作を説明するフローチャートである。
【図10】この発明の実施の形態3による内燃機関の空燃比制御装置の動作を説明するフローチャートである。
【図11】この発明の実施の形態3による内燃機関の空燃比制御装置の動作を説明するフローチャートである。
【図12】この発明の実施の形態4による内燃機関の空燃比制御装置の動作を説明するフローチャートである。
【図13】この発明の実施の形態4による内燃機関の空燃比制御装置の空燃比の挙動説明図である。
【図14】この発明の実施の形態5による内燃機関の空燃比制御装置の動作を説明するフローチャートである。
【図15】従来の内燃機関の空燃比制御装置の動作説明図である。
【符号の説明】
1 内燃機関、2 吸気管、3 排気管、4 吸気マニホールド、
5 排気マニホールド、6 エアフローセンサ、7 クランク角センサ、
8 空燃比センサ、9 触媒、11〜14 燃料噴射弁、
20 ECU、21 ピーク位相検出手段、
22 空燃比検出期間設定手段、23ウインドウ設定手段、
24 対応気筒識別手段、25空燃比補正気筒判別手段、
26 気筒特定区間設定手段、27通常補正区間設定手段、
28 検出禁止区間設定手段、31〜34気筒別空燃比補正手段。

Claims (21)

  1. 複数の気筒を有する内燃機関の各気筒に個別に設けられた燃料噴射弁、前記各気筒の排気ガスを一括に集める排気管に設けられた空燃比センサ、前記内燃機関のクランク軸の回転位相を検出するクランク角センサ、前記空燃比センサが全ての気筒の排気行程における空燃比を所定期間において検出するように空燃比検出期間を設定する空燃比検出期間設定手段、前記空燃比検出期間中の前記空燃比センサの出力から空燃比のリッチ側およびリーン側に最大となるピーク位相を検出するピーク位相検出手段、前記ピーク位相に対応する気筒を識別する対応気筒識別手段、前記空燃比検出期間を複数回含む気筒特定区間を設定する気筒特定区間設定手段、前記気筒特定区間において前記対応気筒識別手段が前記ピーク位相に対応する気筒の識別を複数回行った結果を入力し、空燃比補正対象気筒を判定する空燃比補正気筒判別手段、前記空燃比補正対象気筒の燃料噴射量を補正する気筒別空燃比補正手段を備えたことを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
  2. 前記空燃比補正気筒判別手段が、前記気筒特定区間における前記対応気筒識別手段の複数回の識別結果を入力し、前記ピーク位相に対応する気筒であると識別された頻度から空燃比補正対象気筒を判定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  3. 前記対応気筒識別手段が前記ピーク位相に対応する気筒を識別するとき、前記複数回検出した夫々のピーク位相と所定の位相との偏差に対応して与えられた評価関数値の累積に基づいて前記空燃比補正気筒判別手段が空燃比補正対象気筒を判定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  4. 前記対応気筒識別手段が空燃比のリッチ側とリーン側とにおいて前記ピーク位相に対応する気筒を識別し、前記空燃比補正気筒判別手段がそれぞれの側において識別された頻度の大きい気筒を空燃比補正対象気筒として判定することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  5. 前記ピーク位相に対応する気筒であると識別された頻度が所定値以下の場合、前記空燃比補正気筒判別手段が空燃比補正対象気筒として判定しないことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  6. 前記対応気筒識別手段が、前記空燃比検出期間毎に検出期間中における前記空燃比センサの出力の平均値と、リッチ側ピーク値およびリーン側ピーク値との偏差を算出し、リッチ側の偏差とリーン側の偏差との間に所定値以上の差があるとき、前記空燃比補正気筒判別手段が偏差の大きい方の気筒のみを前記ピーク位相に対応する気筒として判定することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  7. 前記対応気筒識別手段が前記空燃比検出期間毎に検出期間中における前記空燃比センサの出力の平均値と、リッチ側ピーク値およびリーン側ピーク値との偏差を算出し、この偏差により前記気筒特定区間内におけるリッチ側偏差の平均値とリーン側偏差の平均値との差を求め、この差が所定値以下の場合には前記空燃比補正気筒判別手段が空燃比補正対象気筒と判定しないことを特徴とする請求項1〜請求項3および請求項6のいずれか一項に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  8. 前記気筒別空燃比補正手段が、前記ピーク位相に対応する気筒と識別された頻度に応じて気筒別空燃比補正量を算出することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  9. 前記気筒別空燃比補正手段が、前記空燃比検出期間毎に検出期間中における前記空燃比センサの出力の平均値と、リッチ側ピーク値およびリーン側ピーク値との偏差の平均値を算出し、前記気筒特定区間における偏差の平均値に応じて気筒別空燃比補正量を算出することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  10. 前記気筒別空燃比補正手段が、前記空燃比検出期間毎の空燃比のピーク値から前記気筒特定区間内におけるピーク位相に対応する空燃比の平均値を算出し、この平均値と目標空燃比との偏差から気筒別空燃比補正量を算出することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  11. 前記空燃比補正対象気筒に特定された気筒に対して燃料供給量の補正を行った後に前記ピーク位相の検出を禁止する検出禁止区間を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  12. 前記気筒別空燃比補正手段が、前記気筒特定区間終了後の所定の間、前記空燃比検出期間毎に前記空燃比補正対象気筒のみに対して一回の空燃比検出周期毎に一回の空燃比補正を行う通常補正を行うことを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  13. 前記通常補正の区間長さが、通常補正の基本区間を前記ピーク位相対応気筒として識別された頻度に応じて変化させて決定されることを特徴とする請求項12に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  14. 前記空燃比検出期間毎の検出期間中における前記空燃比センサの出力の平均値と、リッチ側ピーク値およびリーン側ピーク値との偏差から前記空燃比補正対象気筒として判定された気筒の前記気筒特定区間内における偏差の平均値を算出し、前記通常補正の区間長さが、前記通常補正の基本区間を前記偏差の平均値に応じて変化させて決定されることを特徴とする請求項12に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  15. 前記空燃比検出期間中における前記空燃比センサの出力値に基づき前記気筒特定区間内におけるピーク位相に対応する空燃比の平均値を算出し、前記通常補正の区間長さが、前記通常補正の基本区間を前記空燃比の平均値に応じて変化させて決定されることを特徴とする請求項12に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  16. 前記通常補正の区間中に空燃比補正対象気筒として特定された気筒と、前記気筒特定区間内において空燃比補正対象気筒として特定された気筒とが異なった場合、前記気筒別空燃比補正手段が空燃比の補正を中止することを特徴とする請求項12〜請求項15のいずれか一項に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  17. 前記気筒別空燃比補正手段が空燃比の補正を中止する回数が所定回数継続したとき、前記通常補正の区間を終了することを特徴とする請求項16に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  18. 前記通常補正の区間中に空燃比補正対象気筒として特定された気筒と、前記気筒特定区間内において空燃比補正対象気筒として特定された気筒とが異なった場合、前記通常補正の区間を終了することを特徴とする請求項12〜請求項15のいずれか一項に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  19. 前記通常補正の区間が終了した後、前記ピーク位相の検出を禁止する検出禁止区間を設けたことを特徴とする請求項12〜請求項18のいずれか一項に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  20. 前記検出禁止区間の区間長さが前記内燃機関の運転状態に応じて設定されることを特徴とする請求項11または請求項19に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  21. 前記空燃比検出期間設定手段が前記複数気筒に対して前記ピーク位相を検出するためのウインドウを設定するウインドウ設定手段を有しており、前記ウインドウ設定手段が設定するウインドウの中心位置と幅とが前記内燃機関の運転状態に応じて設定されることを特徴とする請求項1〜請求項20のいずれか一項に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
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