JP4453600B2 - ホログラム記録再生装置およびホログラム記録再生方法 - Google Patents

ホログラム記録再生装置およびホログラム記録再生方法 Download PDF

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Description

本発明は、ホログラムを用いて記録を行うホログラム記録再生装置に係り、特に参照光と信号光を同軸な一本の光束として扱うコリニア方式のホログラム記録再生装置およびホログラム記録再生方法に関する。
ホログラフィを使ってデータを記録するホログラム記録再生装置の開発が進められている。ホログラム記録再生装置では、変調された(データが重畳された)信号光、変調されない参照光の2つを1つのレーザ光から分割し、これらをホログラム記録媒体の同一場所に照射する。その結果、ホログラム記録媒体上で信号光と参照光が干渉して照射点に回折格子(ホログラム)が形成され、ホログラム記録媒体にデータが記録される。
記録済みのホログラム記録媒体に参照光を照射することで、記録時に形成された回折格子から回折光(再生光)が発生する。この再生光は記録時の信号光に重畳されたデータを含んでいるので、これを受光素子で受光して記録した信号を再生できる。
ホログラム記録媒体に多くの情報を記録するために、ホログラム記録媒体に多数のホログラムを形成する場合がある。この場合、ホログラム記録媒体上の異なる箇所にホログラムを形成するとは限らず、ホログラム記録媒体の同一箇所(または、互いに重なり合う領域)にホログラムを形成することも可能である。これが、いわゆる多重記録であり、角度多重方式、波長多重方式、回転多重方式、シフト多重方式など、種々の方式が提案されている。
これらの方式は、いずれも2本の光束を干渉させる方式であり、参照光と信号光を2つの異なる光軸で構成するので光学系が複雑化する。光学系の構成を簡素化できる方式として、参照光と信号光を同軸な一本の光束として扱うコリニア方式がある。
典型的なコリニア方式では、空間光変調器上の中央に二次元バーコード状の信号光のパターンが配置し、その周りを囲むような形で参照光用のパターンが配置される。記録時は信号光と参照光の両方を空間光変調器に表示させた状態で光を照射して、ホログラム記録媒体に干渉縞を記録する。再生時には参照光用のパターンのみを空間光変調器に表示させて光を照射する。ホログラム記録媒体の反射層から戻ってきた光には、記録した信号光のパターンが再現されているので、これをもとにデータが復元される。
特開2004−177958号公報(段落178) 特開2003−178461号公報(段落229−231)
ホログラム記録媒体に記録された情報の保護のために、位相板などで位相に変調を加える手法(例えば特許文献1を参照)や、参照光と信号光を同軸なコリニア方式において、個人情報に基づいて生成された位相変調パターン情報から記録用参照光を生成し、情報光と記録用参照光とをこれらの光軸を同一線上に配置して記録層に照射する手法(例えば特許文献2を参照)などがある。
しかしながら、前者の位相板などで位相に変調を加える手法は、位相板の位置合わせに非常に高い精度が求められるとともに、位相板の保持構造も大掛かりになり、小型化が困難になるなどの問題がある。
また、後者のコリニア方式では、中央に信号光のパターンを配置し、その周りを囲むような形で参照光用のパターンを配置した空間変調パターンが用いられるが、このような空間変調パターンを用いた場合、干渉し合うピクセル間の空間光変調器上での距離の大きさに起因して、信号光と参照光との干渉がホログラム記録媒体における記録層の下部つまり焦点側の領域(フーリエ領域)のみで起こり、記録層の上部つまり対物レンズ側の領域(フレネル領域)はホログラム記録に寄与されない現象が起こる。したがって、信号光と参照光との干渉効率が低く、このことがホログラム記録の多重数増加の妨げとなる。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、記録情報の著作権保護を位相板などの新たな光学部品を追加することなく実現すると同時に、記録層での信号光と参照光との干渉効率を高めて記録多重数の増加を図ることのできるホログラム記録再生装置およびホログラム記録再生方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、この発明のホログラム記録再生装置は、空間的に変調された信号光および参照光を表示する空間光変調器と、記録すべき機密情報を入力する機密情報入力手段と、機密情報を利用するために必要な認証情報を取得する認証情報取得手段と、機密情報入力手段により入力された機密情報を信号光、認証情報取得手段により取得された認証情報を参照光として、それぞれ空間光変調器の二次元空間に領域を分けずに混在しかつ共通の周波数で空間的に変調し、記録時にそれぞれの空間変調パターンを空間光変調器に供給し、再生時に参照光の空間変調パターンを空間光変調器に供給する空間変調パターン供給手段と、ホログラム記録媒体から再生された、信号光および参照光が混在する空間変調パターンの情報から、再生に用いた参照光の空間変調パターンの情報を論理減算して前記信号光の空間変調パターンの情報を復元する復元手段とを具備することを特徴とする。
この発明によれば、機密情報を信号光、認証情報を参照光として、それぞれ空間光変調器の二次元空間に領域を分けずに混在しかつ共通の周波数で空間的に変調して、記録を行うことによって、空間光変調器の二次元空間全体にわたり、干渉ピクセル間距離の値が小さくなり、ホログラム記録媒体の記録層においてホログラム記録に寄与する厚みが増大し、ホログラム記録の多重数の増加を図れる。
また、機密情報である信号光の空間変調パターンと、認証情報である参照光の空間変調パターンとを空間光変調器の二次元空間に領域を分けずに混在させて記録を行うことによって、認証情報を暗号解読のためのキーとする、機密情報の暗号化を実現することができる。
また、本発明のホログラム記録再生装置において、認証情報取得手段は、ネットワークを通じて認証情報を取得するようにしてもよい。これにより、認証情報を提供するサーバ側で、コンテンツの利用に対する課金処理を行うことができる。
さらに、認証情報取得手段は、ホログラムの記録再生が行われるホログラム記録媒体とは別の記憶媒体より認証情報を取得するものとしてもよい。これにより、認証情報を記憶した記憶媒体を利用する購入する形態で、コンテンツの利用に対する課金を行うことができる。
記憶媒体は、ホログラム記録媒体に埋め込まれた半導体チップとすることができる。これにより、ホログラム記録媒体の購入と同時に認証情報をユーザに提供することができる。
ホログラム記録媒体がチャッキング用の穴部を有するディスクであり、穴部に半導体チップのリード用の端子が露出して設けられているものとしてもよい。
さらに、記憶媒体は、ホログラム記録媒体を回転自在に収容するカートリッジに埋め込まれた半導体チップであってもよい。
本発明の別の観点に基づくホログラム記録再生方法は、機密情報入力手段によって、記録すべき機密情報を入力するステップと、認証情報取得手段によって、機密情報を利用するために必要な認証情報を取得するステップと、記録時に、情報入力手段により入力された機密情報を信号光、認証情報取得手段により取得された認証情報を参照光として、それぞれ空間光変調器の二次元空間に領域を分けずに混在しかつ共通の周波数で空間的に変調し、それぞれの空間変調パターンを空間光変調器に供給するステップと、再生時に、認証情報取得手段により取得された認証情報を参照光として空間的に変調して、この参照光の空間変調パターンを空間光変調器に供給して信号光および参照光が混在する空間変調パターンを再生するステップと、再生された信号光および参照光が混在する空間変調パターンの情報から、再生に用いた参照光の空間変調パターンの情報を論理減算して信号光の空間変調パターンの情報を復元するステップとを具備することを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、記録情報の著作権保護を位相板などの新たな光学部品を追加することなく実現すると同時に、記録層での信号光と参照光との干渉効率を高めて記録多重数の増加を図ることのできるホログラム記録再生装置およびホログラム記録再生方法を提供できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るコリニア方式のホログラム記録再生装置の光学ユニットの構成を示す図である。
このコリニア方式のホログラム記録再生装置は、光源系1、偏光ビームスプリッタ2、空間光変調器3(SLM:Spatial Light Modulator)3、フーリエ変換レンズ4、アイリス5、フーリエ逆変換レンズ6、1/4波長板7、対物レンズ8、受光素子9、およびホログラム記録媒体10を有する。
光源系1は、たとえば波長405nmのレーザダイオード(LD)や波長532nmのNd−YAGレーザなどのシングルモードレーザ、シングルモードレーザ1から照射されたレーザ光を平行光に変換するコリメートレンズ、戻り光を防ぐためのアイソレータ、レーザの開閉を行うメカニカルシャッター、ビーム形状を整形するアナモプリズム、レーザパワーを監視するパワーモニタなどを備えている。
偏光ビームスプリッタ2は、光源系1より入射した光のp偏光成分のみを空間光変調器3に入射し、空間光変調器3からの光を反射する光学素子である。
空間光変調器3は、信号を空間的に(ここでは2次元的に)変調して、信号光および参照光のパターンを表示する空間光変調器3である。空間光変調器3としては、反射型液晶、DMD(Digital Micro Mirror)、透過型の素子である透過型液晶素子を用いることも可能である。
フーリエ変換レンズ4は、偏光ビームスプリッタ2より入射した空間光変調器3からの光をフーリエ変換する光学素子である。
アイリス5は、フーリエ変換像から高周波数成分をカットするための光学素子である。
フーリエ逆変換レンズ6は、フーリエ変換像を逆変換する光学素子である。
1/4波長板7は、フーリエ逆変換レンズ6より入射した光を円偏光にするための光学素子である。
対物レンズ8は、信号光および参照光をホログラム記録媒体10に集光するための光学素子である。
受光素子9は、再生光の画像を入力する素子であり、CMOSセンサ、CCDなどが用いられる。
ホログラム記録媒体10は、保護層11、記録層12、ギャップ層13および反射層14で構成される。保護層11は、記録層12を外界から保護するための層である。記録層12は、信号光と参照光との干渉により生じる干渉縞を屈折率の変化として記録する層であり、例えば、光重合型フォトポリマーなどが用いられる。ギャップ層13は記録層12と反射層14との間に所定のギャップを確保するための光透過材料からなる層である。反射層14は光を反射させるための層である。
ホログラム記録媒体10は、図示しないスピンドルモ−タで回転される。ホログラム記録媒体10が移動することから、ホログラム記録媒体10上への記録・再生は移動方向に形成されたトラックに沿って行われる。
制御コンピュータ15は、ホログラム記録再生装置の全体的な制御を行うコンピュータであり、各種の演算処理を実行するための演算ユニット16と、ホログラム記録媒体10に記録すべき機密情報を外部より入力する機密情報入力部17と、外部より認証情報を入力する認証情報入力部18と、ホログラム記録媒体10から再生した機密情報を外部に出力する機密情報出力部19とを備えている。ここで、機密情報入力部17および認証情報入力部18はユーザよりキーボードなどを介して入力される情報を受け付けるものであったり、ネットワークや記録媒体などの伝送媒体より情報を取得するものであってよい。機密情報出力部19は、ユーザに表示画面を通して情報を出力したり、ネットワークや記録媒体などの伝送媒体に情報を転送するものであってもよい。
SLM制御部20は、空間光変調器3の表示を制御するコントローラであり、制御コンピュータ15の演算ユニット16にて生成された信号光および参照光の空間変調パターンの情報を受信して、それらの空間変調パターンを空間光変調器3上に表示させる。
再生信号処理部21は、受光素子9より出力された再生像の信号を時系列2値化デ−タに変換して制御コンピュータ15に出力する。
次に、このホログラム記録再生装置の基本的な動作を説明する。
光源系1から出射した光は、偏光ビームスプリッタ2を反射して空間光変調器3に入射される。ここで、空間光変調器3には、信号光と参照光とが近接する空間変調パターンが投影される。このパターンについては後で説明する。
空間光変調器3によって変調された光は、偏光が90°回転するために偏光ビームスプリッタ2を透過し、フーリエ変換レンズ4、アイリス5、フーリエ逆変換レンズ6にて不要な高周波数成分が除かれた後、1/4波長板7にて円偏光の光とされて、対物レンズ8によってホログラム記録媒体10に照射される。その結果、ホログラム記録媒体10の記録層12に信号光と参照光との干渉による干渉縞がホログラムとして記録される。
再生時には、空間光変調器3上に参照光に相当するパタ−ンのみを表示させ、その参照光成分のみをホログラム記録媒体10に入射する。これにより、ホログラム記録媒体10に記録されたホログラムから回折光(再生光)が発生する。この再生光は、対物レンズ8、1/4波長板7、フーリエ逆変換レンズ6、アイリス5、フーリエ変換レンズ4、偏光ビームスプリッタ2を通して受光素子9に入射し、ここで空間的な2次元デ−タに対応する電気信号に変換される。受光素子9からの出力は、再生信号処理部21によって2値化され、時系列2値化デ−タに変換される。
図2は空間光変調器3からホログラム記録媒体10への光の伝播を示す図である。
ここで、空間光変調器3上で光軸から距離bだけずれた位置のピクセルの光と、その位置からさらにaの距離だけ外側にあるピクセルの光とが干渉する範囲は、反射面から下記の式(1)で求められる距離zまでの範囲となる。
z=2λf/da ・・・(1)
ここで、λは光の波長、fは対物レンズ8の焦点距離、dはピクセルサイズ、aは干渉ピクセル間距離である。
たとえば、光の波長λを0.4μm、ピクセルサイズdを15.6μm、対物レンズ8の焦点距離fを4mmとすると、信号光を参照光で取り囲んだ典型的な空間変調パターンでは、参照光の一番内側の光軸側の距離aを1.75mmとした場合、光軸中心のピクセルの信号光が参照光と干渉する距離zは547μmとなる。すなわち、ホログラム記録媒体10において反射面から記録層12までの距離(ギャップ層13の厚み)を100μm、記録層12の厚みを600μmとすると、記録層12の厚みにおける対物レンズ8側の153μm(25%)はホログラム記録に寄与しないことになる。
そこで、この実施形態では、信号光と参照光とを近接してかつ混在して配置した空間変調パターンを採用している。この空間変調パターンでは、信号光と参照光とが空間光変調器3の共通の二次元空間にて領域を分けることなく混在しており、かつそれぞれの空間周波数も共通とされている。
次に、このように信号光と参照光とが近接しかつ混在して配置された空間変調パターンを用いた機密情報の記録および再生について説明する。
図3は機密情報の記録時の動作を示すフローチャートである。
機密情報入力部17を通じて外部たとえばユーザより制御コンピュータ15に機密情報が入力される(ステップS301)。制御コンピュータ15は、入力した機密情報を記憶部に保存する(ステップS302)。この後、制御コンピュータ15は、認証情報入力部18を通じて認証情報を入力する(ステップS303)。この認証情報は、たとえばユーザより直接キーボードなどから入力されてもよいし、ネットワークや記録媒体などの伝送媒体を通じて外部から取得するようにしてもよい。この後、制御コンピュータ15は、演算ユニット16によって、認証情報から、決められた規則に従って、機密情報を暗号化するための参照光の空間変調パターンを作成し(ステップS304)、この参照光の空間変調パターンの情報を保存する(ステップS305)。
続いて、制御コンピュータ15は、記憶部から、記録する機密情報のブロックを読み出し、これを空間変調して信号光の空間変調パターンを作成し(ステップS306)、SLM制御部20を通じて空間光変調器3に転送する(ステップS307)。この信号光の空間変調パターンの例を図4に示す。さらに、制御コンピュータ15は、保存しておいた参照光の空間変調パターンをSLM制御部20を通じて空間光変調器3に転送する(ステップS308)。この参照光の空間変調パターンの例を図5に示す。
ここで、図4および図5に示したように、信号光の空間変調パターンおよび参照光の空間変調パターンは空間光変調器3の二次元空間に領域を分けずに混在(近接)して配置される。言い換えれば、信号光および参照光のそれぞれの空間変調は空間光変調器3の全体の二次元空間を用いて行われる。また、信号光と参照光はともに、双方の空間変調パターンの形成のためのピクセルサイズ(周波数)が共通化されている。この例では、縦横1×1ピクセルから縦横3×3ピクセルまでのピクセルサイズが採用されている。
上記のように信号光の空間変調パターンと参照光の変調空間パターンが空間光変調器3に転送されることで、空間光変調器3上でそれらの空間変調パターンはピクセルの単位で論理和演算で重ね合わされ、結果的に図6に示すような記録用の空間変調パターンが生成される。ここで、空間変調パターンは反射状態の論理値を「真」とし、遮断状態の論理値を「偽」とする。
このように信号光と参照光とが混在して配置された空間変調パターンを用いてホログラム記録媒体10にホログラムが記録される(ステップS309)。この記録用の空間変調パターンでは、信号光と参照光とが近接しているので、上記(1)式における干渉ピクセル間距離aの値が小さくなり、記録層12においてホログラム記録に寄与する厚みを、中央に信号光のパターンを配置し、その周りを囲むような形で参照光用のパターンを配置した典型的なパターンを用いた場合に比べ増大させることができる。
次に、再生時の動作を説明する。
図7は機密情報の再生時の動作を示すフローチャートである。
再生時には、まず、制御コンピュータ15は、認証情報入力部18を通じて認証情報を入力する(ステップS701)。この認証情報は、たとえばユーザより直接キーボードなどから入力されてもよいし、ネットワークや記録媒体などの伝送媒体を通じて外部から取得するようにしてもよい。この後、制御コンピュータ15は、演算ユニット16によって、認証情報から、決められた規則に従って、機密情報を暗号化するための参照光の空間変調パターンを作成するとともに(ステップS702)、この参照光の空間変調パターンの情報を暗号解除キーとして保存する(ステップS703)。
この後、制御コンピュータ15は、参照光の空間変調パターンをSLM制御部20を通じて空間光変調器3に転送して(ステップS704)、ホログラム記録媒体10に参照光を照射する(ステップS705)。
ホログラム記録媒体10に参照光が照射されると、上記したように、ホログラムから回折光が発生し、この回折光が受光素子9に入射される。一方、参照光は、ホログラム記録媒体10の反射層14によって反射され、受光素子9に入射される。
つまり、記録時に用いた空間変調パターンと同じパターンの参照光がホログラム記録媒体10に照射されることで、図6に示した信号光と参照光の各空間変調パターンが重ね合わされた再生像の情報が受光素子9の出力として得られ、再生信号処理部21によってデジタルデ−タに変換されて制御コンピュータ15に転送される(ステップS706)。
続いて制御コンピュータ15は、演算ユニット16にて、再生像のデジタルデ−タから、ステップS703で保存しておいた暗号解除キーの情報を論理減算する。この結果、図4に示した元の信号光の空間変調パターンに対応する情報すなわち機密情報が復元される(ステップS708)。復元された機密情報は、この後、冗長ビットを用いた誤り訂正などのデータ処理を経て、再生機密情報として出力される(ステップS709)。

図4および図5に示した信号光および参照光の各空間変調パターンの例では、反射状態(論理値が「真」)のピクセルの位置が信号光と参照光との間ですべて異なっているが、参照光の空間変調パターンは認証情報に依存して作成される、すなわち信号光の空間変調パターンとは無関係に生成されるので、必ずしもそうならない。信号光と参照光との間で反射状態である同一のピクセルが存在する場合、再生像から暗号解除キーの情報を論理減算すると、そのピクセルの値が「偽」になり、もとの信号光の空間変調パターンに対応する情報が完全には復元されない。このため、後段の誤り訂正が重要な要素となる。この場合、冗長ビットを増やして符号化率を小さくすることで誤り訂正能力を高くする対策などが一般的に採られるが、空間光変調器3上に参照光専用の領域を確保して、ここに一部の参照光またはすべての参照光を配置するようにすれば、誤り訂正の負担を軽くすることが可能である。
図8に示すように、認証情報はインターネットなどのネットワーク23を通じて、コンテンツ供給者24からユーザ25に配布するようにしてもよい。この場合、コンテンツ供給者24がユーザ25にホログラム記録再生装置とホログラム記録媒体を貸し出し、コンテンツの利用状況を監視して課金を行うようにしてもよい。
ホログラム記録媒体に記録されたコンテンツのユーザによる利用を、そのホログラム記録媒体に記録された全体のコンテンツを分割する単位であるページ単位で管理する場合には、次のようにすることができる。
図9は、コンテンツの利用をページ単位で管理する場合にホログラム記録再生装置26およびコンテンツ供給者のサービスサーバ27に組み込まれるソフトウェアの構成を示す図であり、ページごとの再生のために異なる参照光を必要とする場合の構成である。
コンテンツ供給者のサービスサーバ27は、ホログラム記録再生装置26にIDを配布するID応答部31と、コンテンツにおける個々のページごとの再生に必要な参照光に対応する認証情報が登録された認証情報テーブル32と、ユーザのコンテンツの利用状況を管理して課金のための処理を行う利用状況管理部33とを備えている。
一方、ホログラム記録再生装置26に組み込まれるプログラムは、ID取得部28、認証情報検索部29、利用ページ数通知部30で構成される。
ID取得部28は、コンテンツ供給者のサービスサーバ27のID応答部31にID取得要求を出して、認証情報を取得するために必要なIDをコンテンツ供給者のサービスサーバ27より取得する。このIDの取得のためにユーザは本人の認証情報をサービスサーバ27に送信して本人認証を行う必要がある。ID取得後、認証情報検索部29は、このIDを用いてサービスサーバ27の認証情報テーブル32にアクセスし、そこから利用したいページに対応する認証情報を検索して取得する。利用ページ数通知部30は、取得した認証情報の数すなわち利用するページ数の情報をネットワークを通じてサービスサーバ27に通知する。サービスサーバ27は受信した利用ページ数情報をIDと対応付けて利用状況管理部33に保存し、定期的にコンテンツの利用に対する課金処理を行う。
このように、ホログラム記録再生装置とホログラム記録媒体をユーザにたとえば無料で貸し出して、ユーザが利用したページ数に対してのみ課金処理を行うことによって、ユーザの初期導入コストを抑えることができ、また、コンテンツの利用に対してのみ課金を行うことができる。
また、上記では、ユーザのホログラム記録再生装置にてホログラム記録媒体を再生するように構成したが、図10に示すように、コンテンツ供給者のサービスサーバなどのネットワーク34上のサーバ35で動作するホログラム記録再生装置にてホログラム記録媒体を再生するように構成してもよい。この場合、ユーザ36は、コンテンツを利用するために必要な認証情報を郵送などネットワーク以外の伝送媒体を通じて入手し、入手した認証情報を自分のIPアドレスなどのアドレス情報とともに、ユーザのPCなどの機器からネットワーク34を通じてサーバ35に送信する。サーバ35は受信した認証情報から参照光の空間変調パターンを作成してホログラム記録媒体からコンテンツを再生し、アドレス情報に基づいて要求元のユーザ36に再生情報をネットワーク34を通じて配信する。
ディスク状のホログラム記録媒体を想定した場合、ホログラム記録媒体の複製を防止するために、ホログラム記録媒体に認証情報を記録したICチップを埋め込んでおき、このICチップから認証情報を取得して参照光の空間変調パターンを作成するようにようにしてもよい。
この場合、図11および図12に示すように、認証情報を記録したICチップ37をディスク状のホログラム記録媒体38におけるチャッキング用の穴39の内周面にリード用の端子40が露出するように組み込む方法が考えられる。したがって、ホログラム記録再生装置側には、ICチップ37のリード用の端子40と接する端子41を、チャッキング部42の周面に配置しておく。端子41の先には、ICチップ37の記憶内容を読み込んで上位回路に転送するリード回路が接続されている。
また、図13に示すように、ディスク状のホログラム記録媒体38がカートリッジ44に収容されて利用される場合には、カートリッジ44の、ホログラム記録媒体38のチャッキング用の穴39に対応する位置にICチップ37を取り付けることが可能である。この場合、ICチップ37のリード用の端子40はチャッキング部42の端面に面して配置できるので、チャッキング部42の端面にホログラム記録再生装置側の端子41を配置しておく。
本発明の一実施形態に係るコリニア方式のホログラム記録再生装置の光学ユニットの構成を示す図である。 空間光変調器からホログラム記録媒体への光の伝播を示す図である。 図1のホログラム記録再生装置での機密情報の記録時の動作を示すフローチャートである。 信号光の空間変調パターンの例を示す図である。 参照光の空間変調パターンの例を示す図である。 信号光と参照光を重ね合わせた空間変調パターンの例を示す図である。 図1のホログラム記録再生装置での機密情報の再生時の動作を示すフローチャートである。 ネットワークを通じた認証情報の取得方法を示す図である。 ホログラム記録再生装置およびコンテンツ供給者のサービスサーバに組み込まれるソフトウェアの構成を示す図である。 サーバ上で動作するホログラム記録再生装置にてホログラム記録媒体を再生してコンテンツをユーザに提供するシステムを示す図である。 認証情報をディスク状のホログラム記録媒体に埋め込められたICチップから取得する方法を示す図である。 図11のICチップをアクセスする構造を示す断面図である。 ホログラム記録媒体を収容したカートリッジに埋め込められたICチップをアクセスする構造を示す断面図である。
符号の説明
1 光源系
2 偏光ビームスプリッタ
3 空間光変調器3
4 フーリエ変換レンズ
5 アイリス
6 フーリエ逆変換レンズ
7 1/4波長板
8 対物レンズ
9 受光素子
10 ホログラム記録媒体
11 保護層
12 記録層
13 ギャップ層
14 反射層
15 制御コンピュータ
16 演算ユニット
17 機密情報入力部
18 認証情報入力部
19 機密情報出力部
20 SLM制御部
21 再生信号処理部

Claims (7)

  1. 空間的に変調された信号光および参照光を表示する空間光変調器と、
    記録すべき機密情報を入力する機密情報入力手段と、
    前記機密情報を利用するために必要な認証情報を取得する認証情報取得手段と、
    前記機密情報入力手段により入力された前記機密情報を前記信号光、前記認証情報取得手段により取得された前記認証情報を前記参照光として、それぞれ前記空間光変調器の二次元空間に領域を分けずに混在しかつ共通の周波数で空間的に変調し、記録時にそれぞれの空間変調パターンを前記空間光変調器に供給し、再生時に前記参照光の空間変調パターンを前記空間光変調器に供給する空間変調パターン供給手段と、
    ホログラム記録媒体から再生された、前記信号光および前記参照光が混在する空間変調パターンの情報から、再生に用いた前記参照光の空間変調パターンの情報を論理減算して前記信号光の空間変調パターンの情報を復元する復元手段と
    を具備することを特徴とするホログラム記録再生装置。
  2. 前記認証情報取得手段が、ネットワークを通じて前記認証情報を取得することを特徴とする請求項1に記載のホログラム記録再生装置。
  3. 前記認証情報取得手段が、ホログラムの記録再生が行われるホログラム記録媒体とは別の記憶媒体より前記認証情報を取得することを特徴とする請求項1に記載のホログラム記録再生装置。
  4. 前記記憶媒体が、前記ホログラム記録媒体に埋め込まれた半導体チップであることを特徴とする請求項3に記載のホログラム記録再生装置。
  5. 前記ホログラム記録媒体がチャッキング用の穴部を有するディスクであり、前記穴部に前記半導体チップのリード用の端子が露出して設けられていることを特徴とする請求項4に記載のホログラム記録再生装置。
  6. 前記記憶媒体が、前記ホログラム記録媒体を回転自在に収容するカートリッジに埋め込まれた半導体チップであることを特徴とする請求項3に記載のホログラム記録再生装置。
  7. 機密情報入力手段によって、記録すべき機密情報を入力するステップと、
    認証情報取得手段によって、前記機密情報を利用するために必要な認証情報を取得するステップと、
    記録時に、前記情報入力手段により入力された前記機密情報を前記信号光、前記認証情報取得手段により取得された前記認証情報を前記参照光として、それぞれ前記空間光変調器の二次元空間に領域を分けずに混在しかつ共通の周波数で空間的に変調し、それぞれの空間変調パターンを前記空間光変調器に供給するステップと、
    再生時に、前記認証情報取得手段により取得された前記認証情報を前記参照光として空間的に変調して、この参照光の空間変調パターンを前記空間光変調器に供給して前記信号光および前記参照光が混在する空間変調パターンを再生するステップと、
    前記再生された前記信号光および前記参照光が混在する空間変調パターンの情報から、再生に用いた前記参照光の空間変調パターンの情報を論理減算して前記信号光の空間変調パターンの情報を復元するステップと
    を具備することを特徴とするホログラム記録再生方法。
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