JP3904046B2 - 光読取り方法および光読取り装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、暗号化されてホログラムとして光記録媒体に記録されたデータを光記録媒体から読み出して復号化する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
大容量記録および高速転送が可能な次世代のコンピュータファイルメモリとして、3次元的記録領域に由来する大容量性と2次元一括記録再生方式に由来する高速性とを兼ね備えたホログラムメモリが注目されている。
【0003】
ホログラムメモリでは、同一体積内に多重させて複数のデータページを記録することができ、かつ各ページごとにデータを一括して読み出すことができる。アナログ画像ではなく、二値のデジタルデータ「0,1」を「明、暗」としてデジタル画像化し、ホログラムとして記録再生することによって、デジタルデータの記録再生も可能となる。最近では、このデジタルホログラムメモリシステムの具体的な光学系や、体積多重記録方式に基づくSN比やビット誤り率の評価、または2次元符号化についての提案がなされ、光学系の収差の影響など、より光学的な観点からの研究も進展している。
【0004】
図11に、文献「D.Psaltis,M.Levene,A.Pu,G.Barbastathis and K.Curtis;Opt.Lett.20(1995)782」に示された、体積多重記録方式の一例であるシフト多重記録方式を示す。
【0005】
この文献に示されたシフト多重記録方式では、ホログラム記録媒体91をディスク形状とし、空間光変調器92を介して得られた物体光93を、レンズ94によってフーリエ変換して、ホログラム記録媒体91に照射すると同時に、対物レンズ95を介して得られた球面波の参照光96を、ホログラム記録媒体91に照射して、ホログラム記録媒体91の回転によって同じ領域に複数のホログラムを重ね書きする。例えば、ビーム径を1.5mmφとすると、ホログラム記録媒体91を数十μm移動させるだけで、ほぼ同じ領域に別のホログラムを、クロストークを生じることなく記録することができる。これは、参照光96が球面波であるため、ホログラム記録媒体91の移動によって参照光96の角度が変化したのと等価になることを利用したものである。この方法によれば、CDの100倍以上の記録容量を期待することができる。
【0006】
ところで、現状のCDやDVDなどのディスクパッケージメディアは、ディスクに記録されている情報が全てディスク所有者に開示されているので、ディスク所有者はディスクを入手した時点で、ディスクに記録されている全ての情報を利用することができる。そのため、悪意を持ったディスク所有者による不正使用や不正コピー(いわゆる海賊版の作製)が可能である。
【0007】
この問題を回避し、不正使用や不正コピーを防止する方法として、データの暗号化が有効である。例えば、特開平10−149619号には、DVDなどの光ディスクの不正使用や不正コピーを防止する暗号鍵生成方法や光ディスク再生方法が示されている。今後、ディスクの記録容量が増加し、一枚のディスクの価値が上がると、暗号化による不正防止が益々必要となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したホログラムメモリが普及した際にも、当然、不正使用や不正コピーの問題が生じる。特に、次世代の大容量メモリとして期待されているホログラムメモリは、その記録容量に比例して一枚のディスクの単価が高くなるため、海賊版が横行しやすく、暗号化によるデータの保護が不可欠となる。
【0009】
しかしながら、上記の特開平10−149619号の方法を含めて、現在、DVDなどに対して提案されている暗号化方法は、電気的な逐次処理を行うため、これをホログラムメモリに適用すると、ホログラムメモリの特長の一つである高速転送が不可能になる。したがって、ホログラムメモリに適した高速の暗号化および復号化の方法が必須である。
【0010】
また、ホログラムメモリに複数の情報を、それぞれ暗号化して記録することによって、正しい秘密鍵が入力された情報の再生のみを許可することができるようになる。したがって、デジタル情報の「所有」ではなく、「利用」に対して対価を支払う「超流通システム」用途の記録メディアとして、ホログラムメモリを利用することが可能となる。この場合、利用者は、莫大な情報が記録されたホログラムメモリを非常に安価に入手することができ、必要な情報のみを対価を支払って再生することができるようになる。
【0011】
そこで、この発明は、暗号化されてホログラムとして光記録媒体に記録されたデータを光記録媒体から読み出して復号化する場合に、ホログラムメモリの高速転送という特長を損なうことなく、データを高速に復号化することができるようにしたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明の光読取り方法は、
秘密鍵データによって暗号化された2次元2値デジタルデータ画像の物体光がホログラムとして記録されている光記録媒体に読み出し光を照射して、前記ホログラムから2次元2値デジタルデータの再生画像を回折させると同時に、その再生画像の光路上に当該再生画像の偏光方向と直交する偏光方向の2次元2値デジタルデータの秘密鍵画像を結像させて、前記再生画像と前記秘密鍵画像とを干渉させるステップと、
前記光路上に配置された、透過軸方向が前記再生画像の偏光と前記秘密鍵画像の偏光の合成ベクトルの方向と直交する偏光子によって、当該偏光子を透過した光として、前記再生画像と前記秘密鍵画像との光学的な排他的論理和の、復号化された2次元2値デジタルデータ画像を得るステップと、
を備えるものである。
【0014】
【作用】
暗号化方式は、公開鍵を用いるものと、秘密鍵(共通鍵)を用いるものとに、大別される。特に、後者の秘密鍵は、通信網における印鑑的な役割もあり、今後益々利用されるものである。この秘密鍵を用いる手法として、暗号化するデータ(平文)とランダムな鍵との排他的論理和を演算して、データを暗号化する方法が知られている。しかしながら、ホログラムメモリにおいて、このような排他的論理和演算を電気的な逐次処理によって行うと、ホログラムメモリの特長の一つである高速転送が不可能になる。
【0015】
これに対して、この排他的論理和演算を光学的に行えば、物体光の生成と暗号化を光の進む速さで行うことができ、データを並列に暗号化することができる。したがって、ホログラムメモリの高速転送という特長を損なうことなく、データを高速に暗号化して記録することができる。
【0016】
上記の方法による、この発明の光読取り方法では、復号化のための排他的論理和演算を光学的に行うので、光の進む速さでデータを復号化することができ、データを並列に復号化することができる。したがって、ホログラムメモリの高速転送という特長を損なうことなく、データを高速に復号化して読取ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
〔光記録方法の実施形態〕
図1は、この発明の光記録方法の一例を示し、空間光変調器21および22と偏光板(または1/2波長板)36とによって、暗号化する伝送データ(平文)と暗号化のための秘密鍵データとの光学的な排他的論理和演算を行って、暗号化された物体光1を生成する場合である。
【0018】
空間光変調器21および22は、それぞれ偏光変調可能な、多数の画素を2次元に形成したものとする。空間光変調器21および22の一方、例えば空間光変調器21には、暗号化前の伝送データを入力し、他方、例えば空間光変調器22には、秘密鍵データを入力するが、その暗号化前の伝送データおよび秘密鍵データは、それぞれ多数ビットの2次元の2値デジタルデータとする。ただし、図では便宜上、2×2画素ないし2×2ビットとして示す。
【0019】
このような空間光変調器21,22としては、図2に示すように、液晶などの電気光学変換部材25の両面に電極26,27を形成した、透過型の液晶パネルなどを用いる。ただし、プロジェクタ用の液晶パネルは、電極26,27の外側に偏光板が配されるが、空間光変調器21,22としては、同図に示すように、偏光板が除かれたものを用いる。
【0020】
これによって、空間光変調器21,22は、それぞれ、各画素ごとに入射光の偏光を任意に回転させることができる1/2波長板として機能させることができる。
【0021】
そして、図1に示すように、まず、平行光としたレーザ光などのコヒーレント光5を、偏光板(または1/2波長板)33に透過させて、所定方向(以下では、その方向を0°とする)の直線偏光とし、その直線偏光を、暗号化前の伝送データが入力される空間光変調器21に入射させる。
【0022】
この場合、空間光変調器21のデータ“0”が入力された画素は、図3(A)に示すように、その1/2波長板の方位が入射偏光に対して平行となり、その画素を透過する光の偏光は回転しない。これに対して、空間光変調器21のデータ“1”が入力された画素は、図3(B)に示すように、その1/2波長板の方位が入射偏光に対して45°傾き、その画素を透過する光の偏光は90°回転する。
【0023】
したがって、図1に示すように、空間光変調器21を透過した光として、暗号化前の伝送データに応じた偏光分布7aを有する物体光7が得られる。すなわち、物体光7は、暗号化前の伝送データが“0”の画素では0°(入射偏光の方向)の偏光角を有し、暗号化前の伝送データが“1”の画素では90°の偏光角を有するものとなる。
【0024】
次に、この空間光変調器21からの暗号化前の物体光7を、秘密鍵データが入力される空間光変調器22に入射させる。
【0025】
秘密鍵データは、セキュリティを高めるために、複雑な暗号生成論理(アルゴリズム)に基づいて生成する。暗号化は、DES(Data Encryption Standard),FEAL(Fast Data Encipherment Algorithm),RSA(Rivest−Shamir−Adleman)などの公知の暗号化方法でもよく、任意の暗号化方法を用いることができる。
【0026】
空間光変調器21と同様に、空間光変調器22のデータ“0”が入力された画素は、その1/2波長板の方位が入射偏光に対して平行または垂直となり、その画素を透過する光の偏光は回転しない。これに対して、空間光変調器22のデータ“1”が入力された画素は、その1/2波長板の方位が入射偏光に対して45°傾き、その画素を透過する光の偏光は90°回転する。
【0027】
したがって、空間光変調器22を透過した光として、空間光変調器21からの暗号化前の物体光7が秘密鍵データに応じて偏光変調された物体光、すなわち秘密鍵データによって暗号化された偏光分布8aを有する物体光8が得られる。
【0028】
さらに、この空間光変調器22からの、偏光分布により暗号化された物体光8を、偏光板36に透過させて、90°の偏光角の偏光成分のみを取り出す。
【0029】
したがって、偏光板36を透過した光として、空間光変調器21および22に、それぞれデータ“0”が入力された画素、または、それぞれデータ“1”が入力された画素では、「暗」(光強度がゼロ)となり、空間光変調器21にデータ“1”が入力され、かつ空間光変調器22にデータ“0”が入力された画素、または、空間光変調器21にデータ“0”が入力され、かつ空間光変調器22にデータ“1”が入力された画素では、「明」(所定の光強度)となる、暗号化された物体光1が得られる。
【0030】
すなわち、各画素ごとに並列に、暗号化前の伝送データと秘密鍵データとの光学的な排他的論理和演算が実行され、強度分布により暗号化された物体光1が得られる。
【0031】
そして、図4に示すように、この強度分布により暗号化された物体光1を、光記録媒体10に照射すると同時に、偏光方向が物体光1のそれと平行な、すなわち上記の例では90°の偏光角の参照光2を、光記録媒体10の物体光1が照射される領域に照射して、光記録媒体10中に物体光1の強度分布をホログラムとして記録する。
【0032】
上述した例とは逆に、空間光変調器21に秘密鍵データを入力し、空間光変調器22に暗号化前の伝送データを入力してもよい。この場合でも、空間光変調器22を透過した光として、暗号化された偏光分布を有する物体光8が得られ、偏光板36を透過した光として、暗号化された強度分布を有する物体光1が得られる。
【0033】
以上のように、この発明の光記録方法では、物体光の生成と暗号化を光の進む速さで行うことができ、データを並列に暗号化することができる。したがって、ホログラムメモリの高速転送という特長を損なうことなく、データを高速に暗号化して記録することができる。例えば、空間光変調器21および22を、それぞれ1000×1000画素からなるものとすれば、一度に106ビットのデータにつき物体光の生成および暗号化を行うことができる。
【0034】
〔光読取り方法の実施形態〕
読取り時には、図5に示すように、光記録媒体10の暗号化された物体光1がホログラムとして記録されている領域に読み出し光12を照射する。読み出し光12としては、記録時の参照光2と同じ光を用いる。これによって、ホログラムから物体光1の光路上に、再生画像11が回折される。
【0035】
同時に、この再生画像11と、これに対して逆位相の秘密鍵画像13とを干渉させ、再生画像11と秘密鍵画像13との排他的論理和の画像を得ることによって、伝送データを復号化する。秘密鍵画像13は、記録時の暗号化に用いた秘密鍵データの、データ“0”を光オフ(暗)、データ“1”を光オン(明)としたもので、例えば、偏光変調可能な空間光変調器と偏光板(または1/2波長板)とによって生成することができる。
【0036】
再生画像11と秘密鍵画像13とを互いに逆位相にする方法としては、再生画像11と秘密鍵画像13との間の光路差を調整する方法や、再生画像11または秘密鍵画像13の光路上に位相補償板を配置する方法などがあるが、この例では、偏光を利用する。
【0037】
すなわち、図5に示すように、秘密鍵画像13を再生画像11の光路上に結像させるとともに、秘密鍵画像13の偏光方向を再生画像11の偏光方向と直交させる。後述するように、記録時に用いた空間光変調器21または22と偏光板36を用いて秘密鍵画像13を生成すれば、秘密鍵画像13は、図5のように光記録媒体10を透過して、自動的に再生画像11の光路上に結像され、再生画像11と干渉する。
【0038】
そして、この再生画像11と秘密鍵画像13の共通の光路上に偏光子42を配置することによって、再生画像11と秘密鍵画像13との排他的論理和の画像を得、伝送データを復号化する。
【0039】
すなわち、図6に示すように、再生画像11の偏光方向と秘密鍵画像13の偏光方向は、互いに直交している。再生画像11の偏光の振幅をT1、秘密鍵画像13の偏光の振幅をT2とすると、偏光子42の透過軸方向の再生画像11の偏光方向に対する角度θを0°とし、偏光子42の透過軸方向を再生画像11の偏光方向と一致させたときには、偏光子42を透過する光強度は|T1|2に比例する。
【0040】
角度θを90°とし、偏光子42の透過軸方向を秘密鍵画像13の偏光方向と一致させたときには、偏光子42を透過する光強度は|T2|2に比例する。また、偏光子42の透過軸方向を再生画像11の偏光と秘密鍵画像13の偏光の合成ベクトルの方向に一致させたときには、偏光子42を透過する光強度は|T1+T2|2に比例する。
【0041】
これに対して、図6のように、偏光子42の透過軸方向を上記の合成ベクトルの方向と直交させると、偏光子42を透過する光強度は|T1−T2|2に比例し、偏光子42を透過した光として、図7に示すように、再生画像11と秘密鍵画像13との排他的論理和の画像、すなわち復号化されたデータ画像14が得られる。振幅T1と振幅T2を等しくする場合には、角度θを45°にすることによって、このように光学的な排他的論理和演算によりデータを復号化することができる。
【0042】
この偏光子42を透過した、復号化されたデータ画像14を、光検出器によって検出して、暗号化前の伝送データを読取る。すなわち、復号化されたデータ画像14の暗部をデータ“0”、明部をデータ“1”とすることによって、暗号化前の伝送データを読取ることができる。
【0043】
秘密鍵画像生成用の空間光変調器に記録時の暗号化に用いた秘密鍵データと異なるデータを入力した場合には、図7に示すような秘密鍵画像13および復号化されたデータ画像14は得られず、暗号化前の伝送データを読取ることはできない。すなわち、秘密鍵画像生成用の空間光変調器に記録時の暗号化に用いた秘密鍵データと同じデータを入力した場合にのみ、図7に示すような秘密鍵画像13および復号化されたデータ画像14が得られ、暗号化前の伝送データを読取ることができる。
【0044】
以上のように、この発明の光読取り方法では、光の進む速さでデータを復号化することができ、データを並列に復号化することができる。したがって、ホログラムメモリの高速転送という特長を損なうことなく、データを高速に復号化して読取ることができる。
【0045】
〔光記録装置の実施形態〕
図8は、この発明の光記録装置の一例を示す。光記録媒体10としては、ホログラム記録できるものであれば、どのようなものでもよいが、例えば、フォトポリマーを用いる。この例は、光記録媒体10をディスク形状とした場合である。
【0046】
空間光変調器21および22には、例えば、一画素の大きさが42μm×42μmで640×480画素のプロジェクタ用液晶パネル1.3型を用いる。ただし、上述したように偏光板を除いたものを用いる。
【0047】
光源30としては、光記録媒体10に感度のあるコヒーレント光を発するものであれば、どのようなものでもよいが、例えば、アルゴンイオンレーザの発振線515nmを用いる。
【0048】
この光源30からの光は、ビームスプリッタ31によって2光束に分割し、ビームスプリッタ31を透過した光を、偏光板(または1/2波長板)33によって所定方向の偏光とし、さらにレンズ34および35によって口径の広い平行光6にして、空間光変調器21に入射させる。
【0049】
空間光変調器21には、コンピュータ51から、暗号化前の伝送データを入力し、これによって、図1に示して上述したように、空間光変調器21を透過した光として、暗号化前の伝送データに応じた偏光分布を有する物体光7を得る。
【0050】
この空間光変調器21からの暗号化前の物体光7は、さらに空間光変調器22に入射させる。空間光変調器22には、コンピュータ52から、暗号化のための秘密鍵データを入力し、これによって、図1に示して上述したように、空間光変調器22を透過した光として、秘密鍵データによって暗号化された偏光分布を有する物体光8を得る。
【0051】
さらに、この空間光変調器22からの、偏光分布により暗号化された物体光8を、偏光板(または1/2波長板)36に透過させて、図1に示して上述したように、偏光板36を透過した光として、強度分布により暗号化された物体光1を得る。
【0052】
そして、この強度分布により暗号化された物体光1を、レンズ37によってフーリエ変換して、光記録媒体10に照射する。
【0053】
同時に、ビームスプリッタ31で反射した光を、ミラー38および39で反射させて、参照光2として、光記録媒体10の物体光1が照射される領域に照射する。ただし、参照光2の偏光方向は物体光1のそれと平行にする。これによって、光記録媒体10中に物体光1の強度分布がホログラムとして記録される。
【0054】
この場合、図では省略した駆動モータにより光記録媒体10を回転させることによって、光記録媒体10の周方向に場所を変えて複数のホログラムを記録することができる。このとき、参照光2として球面波を用いることによって、シフト多重記録を行うことができる。さらに、図9の矢印71で示すように、光記録ヘッド70を光記録媒体10の径方向に移動させることによって、同図に示すように、光記録媒体10中に同心円状の記録トラックを形成するようにホログラムを記録することができる。
【0055】
以上のように、この発明の光記録装置では、物体光の生成と暗号化を光の進む速さで行うことができ、データを並列に暗号化することができる。したがって、ホログラムメモリの高速転送という特長を損なうことなく、データを高速に暗号化して記録することができる。上記の例では、640×480ビットのデータを一度に暗号化して記録することができるが、空間光変調器21,22の画素数をさらに増やすことによって、さらに高速化することができる。
【0056】
〔光読取り装置の実施形態〕
図10は、この発明の光読取り装置の一例を示す。この例の光読取り装置は、図8の光記録装置に、逆フーリエ変換のためのレンズ41、排他的論理和演算による復号化のための偏光子42、および復号化されたデータ画像を読取るための光検出器43を追加したものである。
【0057】
読取り時には、記録時の参照光と同じ光を、読み出し光12として光記録媒体10に照射する。これによって、図5に示したように、光記録媒体10に記録されているホログラムから物体光1の光路上に、再生画像11が回折される。回折された再生画像11は、レンズ41によって逆フーリエ変換して取り出す。
【0058】
同時に、読取り時にも、ビームスプリッタ31を透過した光を、偏光板33に透過させ、レンズ34および35によって口径の広い平行光6にして、空間光変調器21に入射させるが、読取り時には、空間光変調器21には、コンピュータ51から、すべてのビットのデータが“0”(または“1”)の2次元データを入力し、空間光変調器22には、コンピュータ52から、記録時の暗号化に用いた秘密鍵データを入力して、偏光板36を透過した光として、図5に示したような秘密鍵画像13を生成する。
【0059】
ただし、秘密鍵画像13の偏光方向が再生画像11の偏光方向と直交するように、偏光板33、空間光変調器21に入力するデータ、および偏光板36を調整する。空間光変調器21に、記録時の暗号化に用いた秘密鍵データを入力し、空間光変調器22に、すべてのビットのデータが“0”(または“1”)の2次元データを入力してもよい。
【0060】
そして、この秘密鍵画像13を、レンズ37によってフーリエ変換し、光記録媒体10を透過させ、レンズ41によって逆フーリエ変換して、再生画像11と干渉させる。
【0061】
したがって、図6および図7において上述したように、偏光子42の透過軸方向を再生画像11の偏光と秘密鍵画像13の偏光の合成ベクトルの方向と直交させることによって、偏光子42を透過した光として、再生画像11と秘密鍵画像13との排他的論理和の、復号化されたデータ画像14が得られる。この復号化されたデータ画像14が光検出器43で検出されて、暗号化前の伝送データが読取られる。
【0062】
以上のように、この発明の光読取り装置では、光の進む速さでデータを復号化することができ、データを並列に復号化することができる。したがって、ホログラムメモリの高速転送という特長を損なうことなく、データを高速に復号化して読取ることができる。上記の例では、640×480ビットのデータを一度に復号化して読取ることができるが、空間光変調器21,22の画素数をさらに増やすことによって、さらに高速化することができる。
【0063】
【発明の効果】
上述したように、この発明によれば、ホログラムメモリの高速転送という特長を損なうことなく、暗号化されたデータを高速に復号化して読取ることができ、大容量記録および高速転送が可能で、かつ不正使用や不正コピーを防止できるホログラムメモリシステムを実現することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の光記録方法の一例を示す図である。
【図2】この発明で用いる空間光変調器の一例を示す図である。
【図3】空間光変調器の画素の機能を説明するための図である。
【図4】暗号化された物体光がホログラム記録される状態を示す図である。
【図5】再生画像と秘密鍵画像とを干渉させる方法の一例を示す図である。
【図6】光学的な排他的論理和演算による復号化の説明に供する図である。
【図7】光学的な排他的論理和演算によりデータが復号化される様子を示す図である。
【図8】この発明の光記録装置の一例を示す図である。
【図9】ディスク形状の光記録媒体中に同心円状の記録トラックを形成してホログラム記録する場合を示す図である。
【図10】この発明の光読取り装置の一例を示す図である。
【図11】文献に示されたシフト多重記録方式を示す図である。
【符号の説明】
1…暗号化された物体光
2…参照光
10…光記録媒体
11…再生画像(回折光)
12…読み出し光
13…秘密鍵画像
14…復号化されたデータ画像
21,22…空間光変調器
30…光源
31…ビームスプリッタ
33,36…偏光板(1/2波長板)
37…フーリエ変換用レンズ
41…逆フーリエ変換用レンズ
42…偏光子
43…光検出器
51,52…コンピュータ
70…光記録ヘッド
80…光読取りヘッド

Claims (6)

  1. 秘密鍵データによって暗号化された2次元2値デジタルデータ画像の物体光がホログラムとして記録されている光記録媒体に読み出し光を照射して、前記ホログラムから2次元2値デジタルデータの再生画像を回折させると同時に、その再生画像の光路上に当該再生画像の偏光方向と直交する偏光方向の2次元2値デジタルデータの秘密鍵画像を結像させて、前記再生画像と前記秘密鍵画像とを干渉させるステップと、
    前記光路上に配置された、透過軸方向が前記再生画像の偏光と前記秘密鍵画像の偏光の合成ベクトルの方向と直交する偏光子によって、当該偏光子を透過した光として、前記再生画像と前記秘密鍵画像との光学的な排他的論理和の、復号化された2次元2値デジタルデータ画像を得るステップと、
    を備える光読取り方法。
  2. 請求項1の光読取り方法において、
    前記物体光は、フーリエ変換されたものであり、
    前記再生画像は、前記光路上に配置されたレンズによって逆フーリエ変換し、
    前記秘密鍵画像は、フーリエ変換して前記光記録媒体を介して前記光路上に結像させ、前記レンズによって逆フーリエ変換することを特徴とする光読取り方法。
  3. 請求項1または2の光読取り方法において、
    前記光記録媒体がディスク形状であり、その光記録媒体を回転させるとともに、
    その光記録媒体に前記読み出し光を照射し、前記光路上に前記秘密鍵画像を結像させる光学系、および前記偏光子を含む光読取りヘッドを、前記光記録媒体の径方向に移動させることを特徴とする光読取り方法。
  4. 秘密鍵データによって暗号化された2次元2値デジタルデータ画像の物体光がホログラムとして記録されている光記録媒体に読み出し光を照射して、前記ホログラムから2次元2値デジタルデータの再生画像を回折させると同時に、その再生画像の光路上に当該再生画像の偏光方向と直交する偏光方向の2次元2値デジタルデータの秘密鍵画像を結像させて、前記再生画像と前記秘密鍵画像とを干渉させる光学系と、
    前記光路上に配置された、透過軸方向が前記再生画像の偏光と前記秘密鍵画像の偏光の合成ベクトルの方向と直交する偏光子によって、当該偏光子を透過した光として、前記再生画像と前記秘密鍵画像との光学的な排他的論理和の、復号化された2次元2値デジタルデータ画像を得る復号化部と、
    を備える光読取り装置。
  5. 請求項4の光読取り装置において、
    前記物体光は、フーリエ変換されたものであり、
    当該光読取り装置は、前記秘密鍵画像をフーリエ変換して前記光記録媒体を介して前記光路上に結像させるレンズと、前記再生画像および前記光路上に結像された秘密鍵画像を逆フーリエ変換するレンズとを備えることを特徴とする光読取り装置。
  6. 請求項4または5の光読取り装置において、
    前記光記録媒体がディスク形状であり、
    当該光読取り装置、前記光記録媒体を回転させる媒体駆動機構と、前記光学系および前記復号化部を含む光読取りヘッドを前記光記録媒体の径方向に移動させるヘッド移動機構とを備えることを特徴とする光読取り装置。
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