JP4453302B2 - 無電極放電灯点灯装置、照明装置 - Google Patents

無電極放電灯点灯装置、照明装置 Download PDF

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Description

本発明は、バルブ内に封入された放電ガスに高周波電磁界が印加されることで光を出力する無電極放電灯を点灯させる無電極放電灯点灯装置及び照明装置に関する。
従来、バルブ内に封入された放電ガスと、高周波電圧が供給される誘導コイルとを備え、高周波電圧の供給によって前記誘導コイルに発生する電磁界により、前記放電ガスが電離及び励起し、この電離及び励起によって生じる光を光源として利用した無電極放電灯が知られている(例えば、下記特許文献1)。
この無電極放電灯の点灯動作を制御する放電灯点灯回路は、例えば、交流電源から出力される交流電圧を直流電圧に変換する直流電源回路と、直流電源回路の出力を高周波電圧に変換し、この高周波電圧を無電極放電灯の誘導コイルに供給するインバータ回路と、誘導コイルとインバータ回路との間に配設される共振回路とを備えて構成されている。
このような構成を備えた放電灯点灯回路による無電極放電灯の調光(発光光量の調節)の方法の1つとして、図17に示すような方法がある。すなわち、図17に示すように、誘導コイルに高い高周波電圧を印加する期間T1と低い高周波電圧を印加する期間T2とを交互に設けて、誘導コイルに印加される高周波電圧(以下、コイル電圧という)を周期的に変化させることで、無電極放電灯は点灯動作(高いコイル電圧の印加時)と消灯動作(低いコイル電圧の印加時)とを繰り返す。これにより、無電極放電灯は、点灯期間と消灯期間との比率に応じた発光光量となる。
このようなコイル電圧の変化をより詳細に表したものを図18に示す。図18(a)は、インバータ回路の動作周波数finvの時間変化を示し、図18(b)は、コイル電圧Vcoilの時間変化を示す。なお、図18(b)において、白黒の縞模様に描いた部分は、高周波電圧の波形を示し、この高周波電圧の波形のピークを結ぶ線は振幅の変化を示している。
インバータ回路の動作周波数finvに対するコイル電圧Vcoilの特性は、無電極放電灯の放電ガスが安定してアーク状放電状態となる点灯期間(時刻T=t2〜t3)と、誘導コイルに始動電圧Viを印加して前記アーク状放電状態に安定するまでの始動期間(時刻T=t1〜t2)とで異なるものとなり(図3参照)、この特性に基づき、無電極放電灯を点灯させる場合、始めに比較的高い電圧(始動電圧)Viが必要となる始動期間においては、インバータ回路の動作周波数finvを周波数f1に設定してコイル電圧Vcoilを電圧Viとする。なお、一般的に、この始動電圧Viは無電極放電灯を点灯させるのに必要な最低限の電圧Vst(図3参照)より大きい値に設定される。そして、無電極放電灯が点灯すると、コイル電圧Vcoilは電圧Viから低下する。このとき、無電極放電灯の点灯後においてもインバータ回路の動作周波数finvを周波数f1に維持すると、無電極放電灯の発光光量を所望の値まで低下させることができない場合が生じることから、無電極放電灯が点灯すると、直ちにインバータ回路の動作周波数finvを周波数f1から周波数f2(図3参照、f2>f1)に切り換える。以上の動作により、コイル電圧Vcoilは電圧Vaとなる。その後、無電極放電灯を消灯させるべきタイミング(時刻T=t3)に達するまで、インバータ回路の動作周波数を周波数f2に維持することにより、コイル電圧を一定値Vaに維持する。
この点灯期間と消灯期間の時間比率を変えることによって、無電極放電灯の調光を行う調光方式は、時分割調光制御方式と呼ばれており、直流電源回路の出力電圧を昇降圧することで無電極放電灯の調光を行う直流電圧調光制御方式や、インバータ回路のスイッチング素子の周波数を制御することで無電極放電灯の調光を行う周波数調光制御方式に比して優れた特性を有している。
すなわち、無電極放電灯の調光の範囲、特に、無電極放電灯の発光光量を小さくする場合において、調光の下限が低ければ低いほど無電極放電灯としての性能が高いとされ、調光の範囲を広げるために調光の下限をより低く設定できるようにすることが望まれている。このような要求に対し、直流電圧調光制御方式を採用する場合、無電極放電灯の調光を行うために直流電源回路の出力電圧を下げていくと、交流電源のピーク電圧付近から入力電流の歪みが大きくなってくるため、調光の下限を低く設定するのが困難で調光範囲が狭くなる場合がある。また、無電極放電灯の始動性を考慮して始動時にはコイル電圧を高くする必要がある旨前述したが、その高いコイル電圧を生成するために、共振回路の共振の鋭さQを高く設定すると、周波数調光制御方式を採用した場合、微小な周波数の変化に対しても、誘導コイルの両端の電圧が大きく変化することとなり、調光の下限を低く設定しようとする場合は、精度の高い周波数調整技術が必要となる。このように精度よく周波数を調整することは、無電極放電灯や放電灯点灯回路を構成する各種電子部品の特性のばらつきを考慮すると非常に困難である。
これに対し、前述の時分割調光制御方式を採用する場合には、無電極放電灯を交互に点灯・消灯させており、無電極放電灯からの平均の出力を低下させることで調光を行うものであるから、直流電圧調光制御方式や周波数調光制御方式の場合に生じる前記不具合が発生することがなく、調光の下限を低く設定することができる。
特開2002−334797号公報
しかしながら、時分割調光制御方式において、前述のように無電極放電灯を消灯させるべきタイミングに達するまで誘導コイルの電圧を一定値に維持して無電極放電灯を点灯する方法では、調光の下限に限界があった。すなわち、無電極放電灯の調光を低くするため点灯時間を短くする(消灯時間を長くする)と、点灯期間に対する始動期間の割合が大きくなる。点灯期間に対する始動期間の割合が大きくなると、その比較的高い始動電圧Viによって無電極放電灯から出力される光が人間の目に目立って映ることとなり、無電極放電灯の光の強さが人間の目から見てそれほど小さくなっているとは感じず、これにより、調光の下限をより低く設定することが困難であった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、無電極放電灯の調光の下限をより低く設定できる無電極放電灯点灯装置及び照明装置を提供することを目的とする。
本発明に係る無電極放電灯点灯装置は、無電極放電灯の誘導コイルに印加すべく高周波電圧を出力する無電極放電灯点灯装置であって、直流電源と、前記直流電源に接続され前記直流電源の直流電圧をスイッチング素子のオンオフ動作により高周波電圧に変換する電力変換回路と、前記電力変換回路に接続され、無電極放電灯の誘導コイルに印加される高周波電圧を発生する共振回路と、前記誘導コイルに印加される高周波電圧を周期的にオンオフすることによって、前記無電極放電灯に点灯及び消灯の動作を周期的に行わせる電力制御回路とを備える無電極放電灯点灯装置において、前記電力制御回路は、前記無電極放電灯の点灯期間において、前記誘導コイルに印加される電圧を漸減させる期間を備え、調光の際、前記オンオフのデューティを小さくすることにより前記無電極放電灯の出力を低下させ、さらに当該無電極放電灯の出力を、前記誘導コイルに電圧を印加してアーク状放電状態に安定するまでの始動時間と前記点灯期間とが略一致するときの無電極放電灯の出力よりも小さくするとき、前記点灯期間における前記電力変換回路のスイッチング素子の動作周波数を増大させることにより当該無電極放電灯の出力を低下させる。
また、本発明に係る無電極放電灯点灯装置は、無電極放電灯の誘導コイルに印加すべく高周波電圧を出力する無電極放電灯点灯装置であって、直流電源と、前記直流電源に接続され前記直流電源の直流電圧をスイッチング素子のオンオフ動作により高周波電圧に変換する電力変換回路と、前記電力変換回路に接続され、無電極放電灯の誘導コイルに印加される高周波電圧を発生する共振回路と、前記誘導コイルに印加される高周波電圧を周期的にオンオフすることによって、前記無電極放電灯に点灯及び消灯の動作を周期的に行わせる電力制御回路とを備える無電極放電灯点灯装置において、前記電力制御回路は、前記無電極放電灯の点灯期間において、前記誘導コイルに印加される電圧を漸減させる期間を備え、調光の際、前記オンオフのデューティを小さくすることにより前記無電極放電灯の出力を低下させ、さらに当該無電極放電灯の出力を、前記誘導コイルに電圧を印加してアーク状放電状態に安定するまでの始動時間と前記点灯期間とが略一致するときの無電極放電灯の出力よりも小さくするとき、前記直流電源の直流電圧を低下させることにより当該無電極放電灯の出力を低下させる。
また、上述の無電極放電灯点灯装置において、前記電力制御回路は、前記スイッチング素子の動作周波数を変化させることにより、前記誘導コイルに印加される高周波電圧を漸減させる。
また、上述の無電極放電灯点灯装置において、前記電力制御回路は、前記直流電源の直流電圧を変化させることにより前記誘導コイルに印加される高周波電圧を漸減させる。
また、上述の無電極放電灯点灯装置において、前記電力制御回路は、前記スイッチング素子のオンオフ動作におけるデューティを変化させることにより、前記誘導コイルに印加される高周波電圧を漸減させる。
また、上述の無電極放電灯点灯装置において、前記電力制御回路は、前記無電極放電灯の消灯期間において、前記誘導コイルに印加される高周波電圧を漸増させる期間をさらに備える。
また、前記電力制御回路は、前記スイッチング素子の動作周波数を変化させることにより、前記誘導コイルに印加される高周波電圧を漸増させる。
本発明の第1の手段に係る照明装置は、少なくとも水銀及び希ガスを含む放電ガスと、前記放電ガスを封入するバルブと、高周波電圧を生成する高周波電源回路と、前記バルブに設けられた断面凹形状の空洞部内に配設され、前記高周波電源回路から供給される高周波電圧により前記放電ガスに高周波電磁界を供給する誘導コイルと、磁気性材料からなり、前記誘導コイルが巻回される円筒形状のコアと、熱伝導性材料からなり、前記コアの内側で該コアに接触する部材とを備える照明装置において、前記高周波電源回路は、請求項1ないし6のいずれかに記載の無電極放電灯点灯装置である。
本発明によれば、電力制御回路は、無電極放電灯の点灯期間において、前記誘導コイルに印加される電圧を漸減させる期間を備えたので、無電極放電灯の発光光量が低下する。これにより、無電極放電灯の調光の下限をより低く設定することができる。
以下、本発明に係る照明装置の第1の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、照明装置の構成を示す図である。図1に示すように、照明装置1は、無電極放電灯2と、この無電極放電灯2の点灯動作を制御する放電灯点灯回路3とを有する。
図2は、無電極放電灯2の断面図である。図2に示すように、無電極放電灯2は、バルブ4と、誘導コイル5と、コア6と、熱伝導体7と、基台8とを有する。
バルブ4は、石英ガラス等の透光性を有する材料で略球形状の周面と内部に断面凹形状の空洞部9を形成してなる部材である。バルブ4の内部には、少なくとも金属蒸気(例えば水銀蒸気等)及び希ガスを含む放電ガスが封入されている。バルブ4の内壁には、蛍光体10及び保護膜11が塗布されている。
蛍光体10は、水銀から放射される紫外線を可視光に変換するものであり、ハロ燐酸カルシウム、赤色蛍光体である(Y、Gd)BO3:Eu、緑色蛍光体であるCaPO4、青色蛍光体であるBaMgAll4O23:Eu等の材料が用いられる。保護膜11は、水銀蒸気と石英ガラス(バルブ4の材質)との反応を抑制して、バルブ4の光束維持率を向上させるためのものであり、アルミナ(Al2O3)、シリカ(SiO2)、チタニア(TiO2)、セリア(CeO2)、イットリア(Y2O3)、マグネシア(MgO)等の微粒子が用いられる。保護膜11は、バルブ4の透過率を向上するため、蛍光体10に比して薄膜とされている。
誘導コイル5は、銅又は銅合金からなる条材が所定回数巻回されて形成されたものである。誘導コイル5は、巻回された部位がコア6に外嵌される一方、端部は、放電灯点灯回路3(後述の共振回路14)の出力端子に接続されており、放電灯点灯回路3から供給される高周波電圧により所定の周波数(例えば13.56kHz)で高周波電磁界を 発振し、その高周波電磁界をバルブ4の内部に封入された放電ガスに付与する。なお、放電ガスに付与する高周波電磁界の周波数は、13.56MHzに限られず、放射雑音による他の電気機器への悪影響を少なくできる2.6MHzから15MHz程度であれば他の周波数でもよい。
ここで、無電極放電灯2の発光の原理について説明する。放電灯点灯回路3からの高周波電圧の供給により誘導コイル5の周囲に高周波電磁界が発生すると、この高周波電磁界によりバルブ4内部の電子が加速して放電ガスの原子に衝突することにより、放電ガスが電離して新たな電子が発生する。発生した電子は、前記高周波電磁界によりエネルギーを受け取り、放電ガスの原子に衝突してエネルギーを付与する。エネルギーが付与された原子は電離したり励起したりする結果、プラズマが生じ、励起した原子が基底状態に戻るときに発光する。無電極放電灯2は、この光を光源として利用したものである。
コア6は、円筒状に形成された部材であり、一端が空洞部9の内部に向かうように他端が基台8に固定立設されている。コア6は、透磁率が略150の軟磁性体であるニッケル亜鉛(NiZn)フィライト等の材料が用いられるが、マンガン亜鉛(Mn−Zn)フェライト等、軟磁性金属を含むものであればどのようなものでもよい。また、軟磁性金属単体をコア6の材料として用いてもよい。なお、軟磁性体とはバルク状態での保磁力Hcが100e程度以下のものである。
熱伝導体7は、径の異なる円筒部を有する断面略凸状の 長尺部材である。熱伝導体7は、大径側の円筒部の下端において基台に支持されている一方、小径側の円筒部の周面がコア6の内周面に接触する。
基台8は、アルミダイキャストにより形成され、上面に開口を有する有底の略円筒状部材である。
図1に戻り、放電灯点灯回路3は、交流電源ACと、直流電源回路12と、インバータ回路13と、共振回路14と、駆動回路15と、変換回路16とを有してなる。
交流電源ACは、商用の交流電源であり、その電圧は、例えば100V、200Vあるいは240Vである。
直流電源回路12は、整流回路17と昇圧チョッパ回路18とを備えて構成されており、交流電源ACから供給される交流電圧を所定の直流電圧VDCに変換するものである。
整流回路17は、例えばダイオードブリッジ等からなり、交流電源ACから出力される交流電圧を脈状の直流電圧に整流して出力するものである。なお、交流電源ACの電圧が100Vの場合、ダイオードブリッジの代わりに、例えば倍電圧整流回路を用いてもよい。倍電圧整流回路を用いると、交流電源ACの電圧が実質的に200Vと同等とみなすことができ、倍電圧整流回路以後に接続されている回路に流れる電流が、ダイオードブリッジを用いた場合と比べて約半分となるので、放電灯点灯回路3の効率を上げることができる。
昇圧チョッパ回路18は、インダクタL1と、スイッチング素子Q1と、制御回路19と、コンデンサC1と、ダイオードDとを備えて構成されている。インダクタL1は、整流回路17の出力端子とスイッチング素子Q1のドレイン端子に接続されており、スイッチング素子Q1がオンのときエネルギーを蓄え、スイッチング素子Q1がオフすると蓄えたエネルギーを放出する。スイッチング素子Q1は、例えばFET(Field-Effect-Transistor)からなる素子であり、ドレイン端子がインダクタL1に、ソース端子が整流回路17の出力端子に接続されている。制御回路19は、その出力がスイッチング素子Q1のゲート端子に接続されており、スイッチング素子のオンオフ動作を制御するものである。コンデンサC1は、ダイオードDのカソードと回路グランドとに接続されており、スイッチング素子Q1がオフのとき充電し、スイッチング素子Q1がオンのとき放電することにより、インダクタL1の出力電圧を直流電圧VDCに平滑化するものであり、例えば、電解コンデンサである。ダイオードDは、アノードがインダクタL1に、カソードがコンデンサC1に接続されており、コンデンサC1からの放電電流がインダクタL1側に流れる(逆流)のを防止するものである。
このような構成を有する昇圧チョッパ回路18においては、コンデンサC1の両極に、整流回路17により出力される直流電圧が常時印加されている。また、スイッチング素子Q1がオンされている間、整流回路17から供給される電流がインダクタL1及びスイッチング素子Q1を流れ、インダクタL1にはその電流値に応じたエネルギーが蓄積される。そして、スイッチング素子Q1がオフされると、インダクタL1に蓄えられたエネルギーがコンデンサC1に与えられる。これにより、コンデンサC1の両極には、インダクタL1により与えられたエネルギーによる電圧が整流回路17の直流電圧に重畳して印加されることとなり、これにより、整流回路17により出力される脈状の直流電圧が昇圧された直流電圧VDCが生成される。
なお、本実施形態では、昇圧チョッパ回路を採用したが、降圧チョッパ回路を用いてもよい。要は、ある直流電圧を別の直流電圧に変換して出力するものであれば、どのような回路構成でもよい。また、図示しないが、昇圧チョッパ回路18の後段に降圧チョッパ回路をさらに接続し、交流電源AC、整流回路17、昇圧チョッパ回路18及び降圧チョッパ回路によって直流電源回路を構成してもよい。昇圧チョッパ回路18の後段に降圧チョッパ回路を接続していると、例えば交流電源ACが100Vから242Vのマルチ電源で、かつ定格消費電力の異なる複数の無電極放電灯にも、1の放電灯点灯回路で対応できることとなる。すなわち、昇圧チョッパ回路18によってマルチ電源を直流電圧の一定とし、降圧チョッパ回路によって無電極放電灯に供給する電力を調整し、複数の交流電源及び種類の異なる無電極放電灯にも、1の放電灯点灯回路で対応することができる。
インバータ回路13は、例えば電界効果トランジスタで構成されるスイッチング素子Q2とスイッチング素子Q3との直列回路を備えて構成されており、スイッチング素子Q2は、ドレイン端子がコンデンサC1の一方の電極(陽極)に、ゲート端子が後述する駆動回路15のHout端子に、ソース端子が駆動回路15のH−GND端子に接続されている一方、スイッチング素子Q3は、ドレイン端子がH−GND端子に、ゲート端子が駆動回路15のLout端子に、ソース端子が駆動回路15のコンデンサC1の他方の電極(陰極)に接続されている。なお、電界効果トランジスタは、そのドレイン端子がその内蔵ダイオードのカソードと接続されるように、ソース端子とドレインとの間に並列にダイオードが内蔵されているので、別途ダイオードを外付けする必要がない。電界効果トランジスタに代えて、トランジスタとトランジスタに逆並列に接続されるダイオードとの組合せを用いてもよい。また、本実施形態では、所謂ハーフブリッジ型のインバータ回路を用いているが、フルブリッジ型、あるいはプッシュプル型であってもよい。
インバータ回路13は、スイッチング素子Q2、Q3を数十kHzから数百MHzの周波数で交互にオンオフすることで、昇圧チョッパ回路18の出力電圧VDCを数十kHzから数百MHzの高周波電圧に変換し、この高周波電圧を誘導コイル5に供給することで、誘導コイル5に高周波電磁界を発生させて、無電極放電灯2に高周波電圧を供給する。なお、インバータ回路13は、特許請求の範囲における電力変換回路を構成するものである。
共振回路14は、インダクタLsとコンデンサCpとが直列に接続されてなる直列共振回路を備えて構成されており、インバータ回路13から出力される高周波電圧からその共振特性を用いて数kV〜数十kVの高電圧を生成し、この高電圧を誘導コイル5に印加して無電極放電灯2を点灯させる。なお、共振回路14は、インダクタLsに対してコンデンサCpと並列接続されたコンデンサCsを備え、このコンデンサCsによりインバータ回路13と誘導コイル5との間のインピーダンスを整合し、インバータ回路13からの高周波電力を効率よく誘導コイル5に供給するインピーダンスマッチングの機能も果たす。
ここで、インバータ回路13から供給される高周波電圧の周波数(誘導コイル5に発生させる高周波電磁界の周波数、以下、動作周波数という)finvに対する誘導コイル5に印加する電圧Vcoil(以下、コイル電圧Vcoilという)の特性について、図3に示す共振曲線を参照して説明する。
図3に示すように、インバータ回路13の動作周波数finvに対するコイル電圧Vcoilの特性は、誘導コイル5への高周波電圧の印加を開始してからバルブ4内に一定量以上のプラズマが速やかに生じてアーク状放電状態となるまでの始動期間と、アーク状放電状態を維持する点灯期間とで異なる。
すなわち、始動期間における共振曲線L1は、動作周波数finvが共振回路14のインピーダンスが最小となる共振周波数fQと一致するときコイル電圧Vcoilは理論上無限大となり、周波数finvが周波数fpから離れるにしたがって低下していく。一方、点灯期間においては、始動期間に比して放電ガスのインピーダンスが小さくなるため、点灯期間における共振曲線L2は、始動期間の共振曲線L1に比してコイル電圧Vcoilが全体的に低いものとなり、コイル電圧Vcoilは前記共振周波数fQで最大となり、動作周波数finvが周波数fpから離れるにしたがって低下していく。
本実施形態では、無電極放電灯2に点灯と消灯とを非常に短い時間で複数回交互に行わせ、その点灯時間と消灯時間との比率により無電極放電灯2の出力を決定する所謂時分割調光方式を採用している。すなわち、点灯時間の割合が大きくなるほど無電極放電灯2の発光光量が大きくなる。なお、後述するように、この点灯時間と消灯時間との比率は、後述の変換回路16に入力されるPWM信号(調光信号)のデューティにより決定する。
そして、無電極放電灯2を点灯状態から消灯状態に移行させるためには、誘導コイル5に印加する電圧を所定の閾値Voff(以下、消灯電圧Voffという)以下の電圧に設定する必要がある。このようなコイル電圧Vcoilの制御を行うため、本実施形態では、図3に示すように、インバータ回路13の動作周波数finvを周波数f3に設定することで、コイル電圧Vcoilを前記消灯電圧Voff以下の電圧Vcに設定する(点a)。
また、消灯状態からバルブ4内部の放電ガスをアーク状放電状態にするためには、誘導コイル5への電圧の印加を開始する時のコイル電圧Vcoilを所定の閾値Vst以上に設定する必要がある。このようなコイル電圧Vcoilの制御を行うため、図3に示すように、誘導コイル5に電圧の印加を開始するときのインバータ回路13の動作周波数finvを例えば周波数f1に設定することで、コイル電圧Vcoilを前記閾値Vst以上の電圧Viに設定する(点b)。また、無電極放電灯2が点灯する(放電ガスがアーク状放電状態となる)と、コイル電圧Vcoilの特性は共振曲線L2に示す特性に移行し、周波数がf1に維持されているとき、コイル電圧Vcoilは点cに対応する電圧に低下する。
なお、図3に示す共振特性において、共振周波数fQを通る直線Xの右側の領域A、すなわちコイル電圧Vcoilの位相に対して誘導コイル5に流れる電流の位相が遅れる遅相領域Aを利用して、コイル電圧Vcoilの制御を行うのは、共振周波数fQを通る直線Xの左側の進相領域Bを利用してコイル電圧Vcoilの制御を行った場合に、スイッチング素子Q2、Q3が同時にオンするタイミングが生じることで、非常に大きな電流が誘導コイル5に流れる虞があるためである。
以上の構成に加えて、本実施形態では、無電極放電灯2の発光光量の調節(以下、調光という)の範囲を広げる、特に調光の下限をより低く設定する(無電極放電灯2の発光光量をより小さくする)ことができるように、無電極放電灯2の点灯期間におけるコイル電圧Vcoilを、インバータ回路13の動作周波数finvを変えることで制御するようにしている。なお、この点については後述する。
変換回路16は、図略のPWM制御信号発生装置から出力されるPWM信号(調光信号)Vpwm及びコイル電圧Vcoilに基づき、インバータ回路13の動作周波数finvを制御するための制御信号(出力電圧)Vfを生成するものである。この出力電圧Vfについては後述する。変換回路16は、誘導コイル5の端子に接続されており、コイル電圧Vcoilを検出するようになっている。本実施形態では、コイル電圧Vcoilを検出することで、主に放電ガスがアーク状放電状態になったか否かを検出する。
なお、PWM信号の周波数は、小さいほうが1周期(点灯期間+消灯期間)における前記始動期間の割合が小さくなり、始動期間の大きなコイル電圧Vcoilによる無電極放電灯2の発光が目立つのが抑制されることにより、調光下限を低く設定することができるが、PWM信号の周波数が小さ過ぎて消灯期間が長くなると、人間の目にちらつき感を与えることから、それらのバランスを考えて120kHz程度に設定されている。
駆動回路15は、変換回路16の出力電圧Vfに応じた周波数で、Hout端子とH‐GND端子との間、及びLout端子とL‐GND端子との間に、それぞれ位相差が略180°の矩形波状の駆動信号を出力するものである。これにより、スイッチング素子Q2,Q3が交互にオンオフする。なお、本実施形態では、Hout端子とH‐GND端子との間、及びLout端子とL‐GND端子との間に出力される各駆動信号のデューティは略同一とされている。
図4(a)は、PWM信号Vpwmを示す図、図4(b)は、変換回路16の出力電圧Vfを示す図、図4(c)は、インバータ回路13の動作周波数finvを示す図、図4(d)は、コイル電圧Vcoilの波形を示す図である。
まず、時刻T=t1で、PWM信号VpwmがH(ハイ)からL(ロー)に切り換わると、変換回路16は、出力電圧Vfを瞬間的にV3からV1に下げることで、インバータ回路13の動作周波数finvを、瞬間的に周波数f3から周波数f1まで下げる。これにより、コイル電圧Vcoilは、前述の電圧Vst(図3参照)以上の電圧Viとなる。周波数f1,f3及び電圧Viは、図3に示す「f1」,「f3」及び「Vi」に相当するものである。
そして、時刻T=t2で、無電極放電灯2が点灯開始する(アーク状放電状態となる)と、コイル電圧Vcoilは低下し、また、これを検出した変換回路16は、出力電圧Vfを瞬間的に電圧V1から電圧V2(V2<V3)に上げることで、インバータ回路13の動作周波数finvを、瞬間的に周波数f1から周波数f2(f2<f3)に瞬間的に上げる。これにより、前述の始動電圧Vstより小さく消灯電圧Voff(図3参照)より大きな電圧Vaとなる。なお、周波数f2は、図3に示す「f2」に相当するものである。
次に、PWM信号がH(ハイ)に時刻T=t3で切り換わるまでの期間、従来では、コイル電圧Vcoilを電圧Vaで一定にしていたところ、本実施形態では、変換回路16が出力電圧Vfを電圧V2から電圧V4(V4<V3)まで逓増することにより、インバータ回路13の動作周波数finvを、周波数f2から周波数f4(f4<f3)まで逓増させる。これにより、コイル電圧Vcoilが電圧Vaから電圧Vb(Vb>Voff)まで逓減する。なお、時刻T=t1からT=t3までの期間が無電極放電灯2の点灯期間Tonとなる。
その後、時刻T=t3でPWM信号がL(ロー)からH(ハイ)に切り換わると、変換回路16は、出力電圧Vfを瞬間的にV4からV3に上げることで、インバータ回路13の動作周波数finvを瞬間的に周波数f4から周波数f3に上げる。これにより、コイル電圧Vcoilは、前記消灯電圧Voff以下の電圧Vcとなり、無電極放電灯2は消灯する。なお、電圧Vcは、図3に示す「Vc」に相当するものである。また、時刻T=t3から次にPWM信号VpwmがH(ハイ)からL(ロー)に切り換わる時刻T=t4までの期間が、無電極放電灯2の消灯期間Toffとなる。
以降、時刻T=t1から時刻T=t4までの動作が繰り返し行われることで、無電極放電灯2は点灯と消灯を繰り返し、点灯期間Tonと消灯期間Toffとの比率に応じた光量が無電極放電灯2から出力される。
このように、無電極放電灯2の点灯期間Tonにおいて、コイル電圧Vcoilを逓減するようにしたから、従来に比して、調光の下限をより低く設定することができる。その結果、発光光量が比較的小さい範囲で無電極放電灯2の調光を行う場合でも、無電極放電灯2の出力(発光光量)を所望の出力に近づけることができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
本実施形態においては、第1の実施形態と無電極放電灯2の点灯期間Tonにおけるコイル電圧Vcoilの制御が異なるだけで、放電灯点灯回路3を始めとするその他の点については第1の実施形態と略同様であるから、相違点についてのみ説明する。
図5(a)は、PWM信号Vpwmを示す図、図5(b)は、変換回路16の出力電圧Vfを示す図、図5(c)は、インバータ回路13の動作周波数finvを示す図、図5(d)は、コイル電圧Vcoilの波形を示す図である。
前記第1の実施形態においては、無電極放電灯2の点灯期間Tonにおいて、コイル電圧Vcoilを逓減するように制御した。
これに対し、本実施形態においては、図5に示すように、時刻T=t2から点灯期間Tonにおける途中の時刻T=t5までの期間だけ、変換回路16は出力電圧Vfを逓増(電圧V2から電圧V5に逓増)することで、インバータ回路13の動作周波数finvを周波数f2から周波数f5に逓増させる。これにより、コイル電圧Vcoilが電圧Vdから電圧Veに逓減する。
また、時刻T=t5からPWM信号がL(ロー)からH(ハイ)に切り換わる時刻T=t3までの期間は、変換回路16は、出力電圧Vfを一定の電圧V5に維持することで、インバータ回路13の動作周波数finvを周波数f5に維持する。これにより、コイル電圧Vcoilを一定の電圧値Veに維持する。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
本実施形態においても、第1の実施形態と無電極放電灯2の点灯期間Tonにおけるコイル電圧Vcoilの制御が異なるだけで、放電灯点灯回路3を始めとするその他の点については第1の実施形態と略同様であるから、相違点についてのみ説明する。
図6(a)は、PWM信号Vprmを示す図、図6(b)は、変換回路16の出力電圧Vfを示す図、図6(c)は、インバータ回路13の動作周波数finvを示す図、図6(d)は、コイル電圧Vcoilの波形を示す図である。
前記第2の実施形態においては、無電極放電灯2の点灯が開始すると、点灯期間Tonの途中の時刻(時刻T=t5)までコイル電圧Vcoilを逓減し、その後、コイル電圧Vcoilを一定値に維持するように制御した。
これに対し、本実施形態においては、図6に示すように、時刻T=t2から点灯期間Tonにおける途中の時刻T=t6までの期間は、変換回路16は、出力電圧Vfを一定の電圧V6に維持することで、インバータ回路13の動作周波数finvを周波数f6に維持する。これにより、コイル電圧Vcoilを一定の電圧値Vgに維持する。
また、時刻T=t6からPWM信号がL(ロー)からH(ハイ)に切り換わる時刻T=t3までの期間は、変換回路16は、出力電圧Vfを電圧V2から電圧V6に逓増することで、インバータ回路13の動作周波数finvを周波数f2から周波数f6に逓増させる。これにより、コイル電圧Vcoilを電圧Vgから電圧Vhまで逓減するようにしている。
前記第2、第3の実施形態のように、無電極放電灯2の点灯期間Tonに、コイル電圧Vcoilを逓減する期間と一定に維持する期間とを任意の比率で設ける制御によっても、前記第1の実施形態と同様、調光の下限をより低く設定することができ、発光光量が比較的小さい範囲で無電極放電灯2の調光を行う場合でも、無電極放電灯2の出力(発光光量)を所望の出力に近づけることができる。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
本実施形態においても、第1の実施形態と無電極放電灯2の点灯期間Tonにおけるコイル電圧Vcoilの制御が異なるだけで、放電灯点灯回路3を始めとするその他の点については第1の実施形態と略同様であるから、相違点についてのみ説明する。
図7(a)は、PWM信号Vpwmを示す図、図7(b)は、変換回路16の出力電圧Vfを示す図、図7(c)は、インバータ回路13の動作周波数finvを示す図、図7(d)は、コイル電圧Vcoilの波形を示す図である。
前記第1の実施形態においては、無電極放電灯2の点灯期間Tonにおいて、コイル電圧Vcoilを逓減するように制御した。
これに対し、本実施形態においては、図7に示すように、無電極放電灯2の点灯期間Tonにおいて、コイル電圧Vcoilを段階的に低下させるようにしている。
すなわち、図7においては、無電極放電灯2の点灯期間Tonにおいて、コイル電圧Vcoilを途中で切換える時刻T=t7,t8を設定し、時刻T=t2から時刻T=t7までの期間、変換回路16は出力電圧VfをV2に維持することで、インバータ回路13の動作周波数finvを周波数f2に維持する。これにより、コイル電圧Vcoilを一定の電圧Vjに維持する。
また、時刻T=t7から時刻T=t8までの期間、変換回路16は出力電圧Vfを電圧V2から電圧V6(V6<V3)に上げることで、インバータ回路13の動作周波数finvを周波数f2から周波数f6に上げる。これにより、コイル電圧Vcoilを電圧Vjから電圧Vkに低下させる。
さらに、時刻T=t8から時刻T=t3までの期間、変換回路16は出力電圧Vfを電圧V6から電圧V7(V7<V3)に上げることで、インバータ回路13の動作周波数finvを周波数f6から周波数f7(f7<f3)に上げる。これにより、コイル電圧Vcoilを電圧Vkから電圧Vmに低下させる。
このように、コイル電圧Vcoilを点灯期間Tonにおいて段階的に低下させる制御によっても、前記第1の実施形態と同様、調光の下限をより低く設定することができ、発光光量が比較的小さい範囲で無電極放電灯2の調光を行う場合でも、無電極放電灯2の出力(光量)を所望の出力に近づけることができる。
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
本実施形態においては、前述の第1〜第4の実施形態における放電灯点灯回路3に対し、さらに変換回路16と制御回路19とが接続されている点が異なり、それ以外の構成については第1〜第4の実施形態における照明装置と略同様であるから、相違点についてのみ説明する。
図8は、第5の実施形態に係る照明装置の構成を示す図である。
図8に示すように、本実施形態においては、前述したように変換回路16と制御回路19とを接続し、制御回路19を介してスイッチング素子Q1によるスイッチング動作の周波数(またはデューティ)を制御することで直流電源回路12の出力電圧VDCを制御可能に構成するとともに、前記第1の実施形態においては、変換回路16から駆動回路15への出力電圧Vfを制御することでコイル電圧Vcoilを制御したが、本実施形態では、直流電源回路12の出力電圧VDCを制御することでコイル電圧Vcoilを制御するようにしている。
図9(a)は、PWM信号Vpwmを示す図、図9(b)は、変換回路16から制御回路19への出力電圧Vt(または直流電源回路12の出力電圧VDC)を示す図、図9(c)は、インバータ回路13の動作周波数finvを示す図、図9(d)は、コイル電圧Vcoilの波形を示す図である。
まず、時刻T=t1でPWM信号VpwmがH(ハイ)からL(ロー)に切り換わると、第1の実施形態と同様に、変換回路16は、出力電圧Vfを瞬間的に電圧V3から電圧V1に下げる(図4(b)参照)ことで、インバータ回路13の動作周波数finvを瞬間的に周波数f3から周波数f1に下げる。これにより、コイル電圧Vcoilは、前述の電圧Vst以上の電圧Viとなる。
そして、時刻T=t2で無電極放電灯2が点灯開始する(アーク状放電状態となる)と、コイル電圧Vcoilは低下し、また、これを検出した変換回路16は、出力電圧Vfを瞬間的に電圧V1から電圧V2(V2<V3)に上げる(図4参照)ことで、インバータ回路13の動作周波数finvを瞬間的に周波数f1から周波数f2に上げる。これにより、前述の始動電圧Vstより小さく消灯電圧Voff(図3参照)より大きな電圧Vaとなる。なお、時刻T=t2まで、変換回路16から制御回路19への出力電圧VtはVt1に維持されるため、直流電源回路12の出力電圧VDCが電圧VDC1に維持される。
次に、PWM信号がH(ハイ)に時刻T=t3で切り換わるまでの期間、前記第1の実施形態では、変換回路16から駆動回路15への出力電圧Vfを逓増することで、コイル電圧Vcoilを逓減するようにしたが、本実施形態では、この出力電圧Vfを電圧V2に維持しておき、代わりに変換回路16から制御回路19への出力電圧Vtを電圧Vt1から電圧Vt2に逓減することで、直流電源回路12の出力電圧VDCを電圧VDC1から電圧VDC2に逓減させる。これにより、コイル電圧Vcoilは電圧Vaから電圧Vbに逓減する。なお、変換回路16は、出力電圧Vfを電圧V2に維持するため、インバータ回路13の動作周波数finvは一定の周波数f2に維持される。
その後、PWM信号がL(ロー)からH(ハイ)に時刻T=t3で切り換わると、変換回路16は、駆動回路15への出力電圧Vfを瞬間的に電圧V2から電圧V3に上げるとともに、制御回路19への出力電圧Vtを瞬間的に電圧Vt2から電圧Vt1に上げる。これにより、インバータ回路13の動作周波数finvは、瞬間的に周波数f2から周波数f3に上昇するとともに、直流電源回路12の出力電圧VDCが瞬間的に電圧VDC2から電圧VDC1に上昇する。この結果、コイル電圧Vcoilは、前記消灯電圧Voff以下の電圧となり、無電極放電灯2は消灯する。
このように、直流電源回路12の出力電圧VDCを制御することでコイル電圧Vcoilを制御することによっても、前記第1の実施形態と同様、調光の下限をより低く設定することができ、発光光量が比較的小さい範囲で無電極放電灯2の調光を行う場合でも、無電極放電灯2の出力(発光光量)を所望の出力に近づけることができる。
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。
本実施形態においては、変換回路16が前述の第1〜第4の実施形態における出力電圧Vfに加えて出力電圧Vpを生成し、これら2種類の出力電圧Vf,Vpを駆動回路15に出力するように構成している点が異なり、それ以外の構成については第1〜第4の実施形態における放電灯点灯回路3と略同様であるから、相違点についてのみ説明する。
図10は、第6の実施形態に係る照明装置の構成を示す図である。
図10に示すように、本実施形態においては、前述したように変換回路16から2種類の出力電圧Vf,Vpが駆動回路15に出力されるようになっており、この2種類の出力電圧Vf,Vpによりコイル電圧Vcoilを制御するようにしている。すなわち、出力電圧Vfは、スイッチング素子Q2,Q3によるスイッチング動作の周波数を制御するものであり、前述したように、この周波数を大きくすることで、コイル電圧Vcoilは低下し、無電極放電灯2の出力が低下する。一方、出力電圧Vpは、スイッチング素子Q2,Q3によるスイッチング動作のデューティを制御するものであり、このデューティを小さくすることで、コイル電圧Vcoilは低下し、無電極放電灯2の出力が低下する。なお、スイッチング素子Q3,Q4によるスイッチング動作のデューティは、その1周期に対する、スイッチング素子Q2,Q3のゲート・ソース間電圧VGS(Q3),VGS(Q4)がH(ハイ)レベルとなる時間の割合を変えることで制御することができる。
図11(a)は、PWM信号Vpwmを示す図、図11(b)は、変換回路16の駆動回路15への出力電圧Vp(またはスイッチング素子Q3,Q4のデューティDUTY)を示す図、図11(c)は、インバータ回路13の動作周波数finvを示す図、図11(d)は、コイル電圧Vcoilの波形を示す図である。
まず、時刻T=t1でPWM信号VpwmがH(ハイ)からL(ロー)に切り換わると、第1の実施形態と同様に、変換回路16は出力電圧Vfを電圧V3から電圧V1に下げる(図4参照)ことで、インバータ回路13の動作周波数finvを瞬間的に周波数f3から周波数f1に下げる。これにより、コイル電圧Vcoilは、前記電圧Vst以上の電圧Viとなる。
そして、時刻T=t2で無電極放電灯2が点灯開始すると、コイル電圧Vcoilは低下し、また、それを検出した変換回路16は、出力電圧Vfを電圧V1から電圧V2(V2<V3)に瞬間的に上げる(図4参照)ことで、インバータ回路13の動作周波数finvを瞬間的に周波数f1から周波数f2に上げる。これにより、コイル電圧Vcoilは、前記始動電圧Vstより小さく消灯電圧Voffより大きな電圧Vaとなる。
次に、PWM信号がH(ハイ)に時刻T=t3で切り換わるまでの期間、前記第1の実施形態では、変換回路16から駆動回路15への出力電圧Vfを逓増することで、コイル電圧Vcoilを逓減するようにしたが、本実施形態では、この出力電圧Vfを電圧V2に維持しておき、代わりに出力電圧Vpを電圧Vp1から電圧Vp2に逓減する。これにより、スイッチング素子Q2,Q3によるスイッチング動作のデューティDUTYはDUTY1からDUTY2に逓減し、その結果、コイル電圧Vcoilは電圧Vaから電圧Vbに逓減する。なお、変換回路16は、出力電圧Vfを電圧V2に維持するため、インバータ回路13の動作周波数finvは一定の周波数f2に維持される。
その後、PWM信号がL(ロー)からH(ハイ)に時刻T=t3で切り換わると、変換回路16は、出力電圧Vfを瞬間的に電圧V2から電圧V3に上げる一方、出力電圧Vpを瞬間的に電圧Vp2から電圧Vp1に上げる。これにより、インバータ回路13の動作周波数finvは、瞬間的に周波数f2から周波数f3に上昇するとともに、スイッチング素子Q2,Q3によるスイッチング動作のデューティDUTYが瞬間的にDUTY2からDUTY1まで上昇する。この結果、コイル電圧Vcoilは、前記消灯電圧Voff以下の電圧Vcとなり、無電極放電灯2は消灯する。
このように、スイッチング素子Q2,Q3によるスイッチング動作のデューティDUTYを変えることでコイル電圧Vcoilを制御することによっても、前記第1の実施形態と同様、調光の下限をより低く設定することができ、発光光量が比較的小さい範囲で無電極放電灯2の調光を行う場合でも、無電極放電灯2の出力(発光光量)を所望の出力に近づけることができる。
次に、本発明の第7の実施形態について説明する。
本実施形態においては、前述の第1〜第4の実施形態の照明装置とコイル電圧Vcoilの制御方法が異なり、放電灯点灯回路3や無電極放電灯2を始めとする他の構成については第1〜第4の実施形態と略同様であるから、相違点についてのみ説明する。
本実施形態においては、無電極放電灯2の始動性を向上する(できるだけ速やかにアーク状放電状態にする)等のため、コイル電圧Vcoilに始動電圧Viを印加するまでに、コイル電圧Vcoilを所定の電圧まで逓増するようにしている。
図12(a)は、PWM信号Vpwmを示す図、図12(b)は、変換回路16から駆動回路15への出力電圧Vfを示す図、図12(c)は、インバータ回路13の動作周波数finvを示す図、図12(d)は、コイル電圧Vcoilの波形を示す図である。
図12(a)に示すように、PWM信号VpwmがH(ハイ)からL(ロー)に時刻T=t1で切り換わると、変換回路16は、出力電圧Vfを電圧V6(V1<V2<V6<V4<V3)から電圧V1に下げることで、インバータ回路13の動作周波数finvを、瞬間的に周波数f6から周波数f1に下げる(f1<f2<f6<f4<f3)。これにより、コイル電圧Vcoilは、前記電圧Vst以上の電圧Viとなる。
そして、時刻T=t2で、無電極放電灯2が点灯開始する(アーク状放電状態となる)と、コイル電圧Vcoilは低下し、また、これを検出した変換回路16は、出力電圧Vfを瞬間的にV1からV2(V2<V3)に上げることで、インバータ回路13の動作周波数finvは、瞬間的に周波数f1からf2(f2<f3)に上げる。これにより、コイル電圧Vcoilは、前述の始動電圧Vstより小さく消灯電圧Voff(図3参照)より大きな電圧Vaとなる。
次に、時刻T=t3でPWM信号がH(ハイ)に切り換わるまでの期間、変換回路16は、出力電圧Vfを逓増することにより、インバータ回路13の動作周波数finvを、周波数f2からf4(f4<f3)まで逓増させる。これにより、コイル電圧Vcoilが電圧Vaから電圧Vbまで逓減する。
その後、PWM信号がL(ロー)からH(ハイ)に時刻T=t3で切り換わると、変換回路16は、出力電圧Vfを瞬間的にV4から電圧V3に上げることで、インバータ回路13の動作周波数finvを瞬間的に周波数f4から周波数f3に瞬間的に上げる。これにより、コイル電圧Vcoilは、前記消灯電圧Voff以下の電圧Vcとなり、無電極放電灯2は消灯する。
また、PWM信号がH(ハイ)からL(ロー)に切り換わる時刻T=t4までの途中の時刻T=t9までは、変換回路16は、駆動回路15への出力電圧Vfを電圧V3で一定とすることで、インバータ回路13の動作周波数finvを、周波数f3に維持する。これにより、コイル電圧Vcoilが電圧Vcに維持される。
さらに、本実施形態では、時刻T=t9から時刻T=t4までの期間、変換回路16は、駆動回路15への出力電圧Vfを電圧V3から電圧V6に逓減することで、インバータ回路13の動作周波数Vinvは周波数f3から周波数f6に逓減する。これにより、コイル電圧Vcoilは、電圧Vcから電圧Vaまで逓増する。なお、このときに上昇させるコイル電圧Vcoilの目標値は、電圧Vaに限られず、始動電圧Viより小さい電圧であれば適宜設定可能である。
このように、消灯期間Toffにおいて予めコイル電圧Vcoilを上昇させておくことで、消灯期間Toffに、プラズマが生成される前の一定量のエネルギーが無電極放電灯2の放電ガスに蓄積されることとなる。これにより、始動電圧Viを第1の実施形態に比して低く設定することができ、その結果、低温時や暗黒状態における始動時の始動性を向上することができるとともに、始動電圧Viが低く設定できる分、放電灯点灯回路3からの出力電圧に生じるノイズを低減することができる。
次に、本発明の第8の実施形態について説明する。
本実施形態においては、前述の第1〜第4の実施形態における照明装置とコイル電圧Vcoilの制御方法が異なり、放電灯点灯回路3や無電極放電灯2を始めとする他の構成については第1〜第4の実施形態と略同様であるから、相違点についてのみ説明する。
本実施形態においては、前記第7の実施形態と略同様の目的のため、消灯期間Toffの一部を利用してコイル電圧Vcoilを一定の割合で始動電圧Viまで逓増させ、無電極放電灯2を点灯させるようにしている。
図13(a)は、PWM信号Vpwmを示す図、図13(b)は、変換回路16から駆動回路15への出力電圧Vfを示す図、図13(c)は、インバータ回路13の動作周波数finvを示す図、図13(d)は、コイル電圧Vcoilの波形を示す図である。
まず、時刻T=t10でPWM信号がH(ハイ)からL(ロー)に切り換わると、変換回路16は、無電極放電灯2が点灯するまで(時刻T=t11まで)駆動回路15への出力電圧Vfを周波数V3から所定の割合で低下することで、インバータ回路13の動作周波数finvを周波数f3から下げる。これにより、コイル電圧Vcoilは、電圧Vcから上昇する。
そして、時刻T=t12でコイル電圧Vcoilが始動電圧Viとなり無電極放電灯2が点灯開始する(アーク状放電状態となる)と、コイル電圧Vcoilは低下し、また、無電極放電灯2が点灯したとき(時刻T=t12)の出力電圧Vfが電圧V1、インバータ回路13の動作周波数finvがf1となったものとすると、無電極放電灯2の点灯開始を検出した変換回路16は、駆動回路15への出力電圧Vfを瞬間的にV1からV2に上げることで、インバータ回路13の動作周波数finvを、瞬間的に周波数f1からf2に上げる。これにより、コイル電圧Vcoilは、瞬間的に前記始動電圧Viより小さく消灯電圧Voffより大きい電圧Vaに下がる。
さらに、時刻T=t11からPWM信号がL(ロー)からH(ハイ)に切り換わる時刻T=t12までの期間、変換回路16は、駆動回路15への出力電圧Vfを電圧V2から電圧V4(<V3)まで逓増することで、インバータ回路13の動作周波数finvを、周波数f2から周波数f4に逓増させる。これにより、コイル電圧Vcoilは、前記電圧Vaから電圧Vb(Vb>Voff)まで逓減する。
そして、時刻T=t12でPWM信号がL(ロー)からH(ハイ)に切り換わると、変換回路16は、駆動回路15への出力電圧Vfを瞬間的にV4からV3に上げることで、インバータ回路13の動作周波数finvを、瞬間的に周波数f4から周波数f3に上げる。これにより、コイル電圧Vcoilは、前記消灯電圧Voff以下の電圧Vcとなり、無電極放電灯2は消灯する。
このように、コイル電圧Vcoilが始動電圧Viとなるまで、消灯期間Toffの一部を利用して一定の割合でコイル電圧Vcoilを上昇させるようにしたから、無電極放電灯2の点灯開始直前におけるコイル電圧Vcoilは、前記第7の実施形態の場合に比して高い電圧となる。したがって、第7の実施形態に比して電圧Viをより低く設定することができ、その結果、低温時や暗黒状態における始動時の始動性を向上することができるとともに、始動電圧Viをより低く設定できる分、放電灯点灯回路3からの出力電圧に発生するノイズを低減することができる。
また、誘導コイル5から無電極放電灯2を見たときのインピーダンスが、無電極放電灯2の周囲の環境(周辺温度や無電極放電灯2の周囲にある構造体)の影響により変動した場合であっても、無電極放電灯2を安定して始動することができる。
次に、本発明の第9の実施形態について説明する。
本実施形態においては、前述の第1〜第4の実施形態における照明装置とコイル電圧Vcoilの制御方法が異なり、放電灯点灯回路3や無電極放電灯2を始めとする他の構成については第1〜第4の実施形態と略同様であるから、相違点についてのみ説明する。
本実施形態では、変換回路16がコイル電圧Vcoilを検出する構成を利用して、無電極放電灯2の消灯期間Toffにおけるコイル電圧Vcoilを、前述の消灯電圧Voffに非常に近い電圧値に設定するようにしている。
図14(a)は、PWM信号Vpwmを示す図、図14(b)は、変換回路16から駆動回路15への出力電圧Vfを示す図、図14(c)は、インバータ回路13の動作周波数finvを示す図、図14(d)は、コイル電圧Vcoilの波形を示す図である。
PWM信号VpwmがH(ハイ)からL(ロー)に切り換わる時刻T=t1から、PWM信号がL(ロー)からH(ハイ)に切り換わる時刻T=t3までの変換回路16から駆動回路15への出力電圧Vf、インバータ回路13の動作周波数finvの変化、コイル電圧Vcoilの変化は前記第1の実施形態と略同様であるから説明は省略する。
そして、時刻T=t3でPWM信号がL(ロー)からH(ハイ)に切り換わると、本実施形態では、変換回路16は、駆動回路15への出力電圧Vfを瞬間的に電圧V4から電圧V3に上げることで、インバータ回路13の動作周波数finvを、周波数f4から周波数f8に上げる。これにより、コイル電圧Vcoilは、前記消灯電圧Voffを超えない範囲で該消灯電圧Voffに非常に近い電圧値となる。
すなわち、前記第1の実施形態では、無電極放電灯2を確実に消灯させるため、インバータ回路13の動作周波数finvを、照明装置内の回路素子の特性が照明装置ごとにばらつくことを考慮して高めに設定する必要があり、そのため、消灯期間Toffにおけるコイル電圧Vcoilは前記消灯電圧Voffを大きく下回る電圧値に設定されていた。
これに対し、本実施形態では、無電極放電灯2の消灯を検出してインバータ回路13の動作周波数finvを設定するようにしたから、回路素子の特性のばらつきを考慮してインバータ回路13の動作周波数finvを高めに設定する必要がない。これにより、コイル電圧Vcoilが消灯電圧Voffを超えないように監視しながらインバータ回路13の動作周波数finvを適当な値(周波数f8)に設定することで、前述のように、無電極放電灯2の消灯期間Toffにおいて、コイル電圧Vcoilを、前記消灯電圧Voffに非常に近い電圧値に設定することができる。この結果、前述の第7の実施形態と同様に、始動電圧Viを第1の実施形態に比して低く設定することができ、低温時や暗黒状態における無電極放電灯2の始動性を向上することができる。
なお、無電極放電灯2の点灯期間Tonにおけるコイル電圧Vcoilを逓減すれば、無電極放電灯2が消灯したときのコイル電圧Vcoilを検出しやすくなるとともに、消灯期間Toffにおけるコイル電圧Vcoilを、消灯電圧Voffを超えない範囲でより高い電圧に設定することができる。
次に、本発明の第10の実施形態について説明する。
本実施形態においては、前記第1〜第9の実施形態に係る照明装置に、さらに以下の構成を備えたものである。
無電極放電灯2の調光の下限は、スイッチング素子Q2,Q3によるスイッチング動作のデューティを小さくする(スイッチング素子Q2,Q3のオン時間を短くする)ことによっても低く設定することが可能である。しかし、前記第1〜第9の実施形態に係る照明装置において、スイッチング素子Q2,Q3によるスイッチング動作のデューティを小さくすることで、無電極放電灯2の出力を点灯期間Tonと始動時間とが略一致するときの無電極放電灯2の出力THからさらに小さくする(さらに無電極放電灯2の調光の下限を低く設定する)と、点灯時間Tonが始動時間よりも短くなることにより、無電極放電灯2が立ち消えすることがある。
この問題を解消するため、本実施形態においては、図15(a)に示すように、前記第1〜第9の実施形態に係る照明装置において、無電極放電灯2の出力を前記出力THからさらに小さくするにあたり、スイッチング素子Q2,Q3によるスイッチング動作のデューティを前記出力THのときのデューティからさらに小さくする制御は行わず、代わりに、図15(b)に示すように、前記出力THと無電極放電灯2の所望の出力との差に応じて、点灯期間Tonにおけるインバータ回路13の動作周波数finvを全体的に大きくすることで、コイル電圧Vcoilをさらに下げるようにしている。
例えば、前記第1の実施形態におけるコイル電圧Vcoilの制御方法とスイッチング素子Q2,Q3によるスイッチング動作のデューティを小さくする制御方法とを併用することにより、無電極放電灯2の出力が前記閾値THになった(無電極放電灯2の出力を点灯期間Tonと始動時間とが略一致する)とし、図15(b)に示すように、さらにその無電極放電灯2の調光の下限を低く設定したい場合、スイッチング素子Q2,Q3によるスイッチング動作のデューティを小さくすることでさらにその出力THから小さくすると、無電極放電灯2が立ち消えする虞があるので、図4における時刻T=t2から時刻T=t3におけるインバータ回路13の動作周波数finvを、前記出力THと無電極放電灯2の所望の出力との差Δxに対応する分Δfだけ全体的にさらに大きくする。
これにより、無電極放電灯2の立ち消えを防止又は抑制しつつ、無電極放電灯2の調光の下限をより低く設定することができる。
次に、本発明の第11の実施形態について説明する。
前記第10の実施形態においては、無電極放電灯2の発光光量を前記出力THからさらに小さくするにあたり、前記出力THと無電極放電灯2の所望の出力との差に応じた分だけ、点灯期間Tonにおけるインバータ回路13の動作周波数finvを全体的に大きくすることで、コイル電圧Vcoilをさらに下げるようにしたが、本実施形態においては、無電極放電灯2の調光の下限を、直流電源回路12の出力電圧VDCを小さくすることによって低く設定するようにしている。
すなわち、本実施形態においては、図16(a)に示すように、前記第1〜第9の実施形態に係る照明装置において、無電極放電灯2の出力を前記出力THからさらに小さくするにあたり、スイッチング素子Q2,Q3によるスイッチング動作のデューティを前記出力THのときのデューティからさらに小さくする制御は行わず、代わりに、図16(b)に示すように、前記出力THと無電極放電灯2の所望の出力との差に応じて、点灯期間Tonにおける直流電源回路12の出力電圧VDCを全体的に小さくすることで、コイル電圧Vcoilをさらに下げるようにしている。
例えば、前記第1の実施形態におけるコイル電圧Vcoilの制御方法とスイッチング素子Q2,Q3によるスイッチング動作のデューティを小さくする制御方法とを併用することにより、無電極放電灯2の出力が前記閾値THになった(無電極放電灯2の出力を点灯期間Tonと始動時間とが略一致する)とし、さらにその無電極放電灯2の調光の下限を低く設定したい場合に、図16(a)に示すように、スイッチング素子Q2,Q3によるスイッチング動作のデューティを小さくすることでさらにその出力THから小さくすると、無電極放電灯2が立ち消えする虞がある。そこで、図16(b)に示すように、図4における時刻T=t2から時刻T=t3における直流電源回路12の出力電圧VDCを、前記出力THと無電極放電灯2の所望の出力との差Δxに対応する分ΔVDCだけ全体的にさらに小さくする。
これにより、前記第10の実施形態と同様、無電極放電灯2の立ち消えを防止又は抑制しつつ、無電極放電灯2の調光の下限をより低く設定することができる。
本発明の照明装置の構成を示す図である。 無電極放電灯の断面図である。 インバータ回路の動作周波数finvに対するコイル電圧Vcoilの特性を示す図である。 第1の実施形態において、(a)は、PWM信号Vpwmを示す図、(b)は、変換回路の出力電圧Vfを示す図、(c)は、インバータ回路の動作周波数finvを示す図、(d)は、コイル電圧Vcoilの波形を示す図である。 第2の実施形態において、(a)は、PWM信号Vpwmを示す図、(b)は、変換回路の出力電圧Vfを示す図、(c)は、インバータ回路の動作周波数finvを示す図、(d)は、コイル電圧Vcoilの波形を示す図である。 第3の実施形態において、(a)は、PWM信号Vprmを示す図、(b)は、変換回路の出力電圧Vfを示す図、(c)は、インバータ回路の動作周波数finvを示す図、(d)は、コイル電圧Vcoilの波形を示す図である。 第4の実施形態において、(a)は、PWM信号Vpwmを示す図、(b)は、変換回路の出力電圧Vfを示す図、(c)は、インバータ回路の動作周波数finvを示す図、(d)は、コイル電圧Vcoilの波形を示す図である。 第5の実施形態に係る照明装置の構成を示す図である。 第5の実施形態において、(a)は、PWM信号Vpwmを示す図、(b)は、変換回路の出力電圧Vfを示す図、(c)は、インバータ回路の動作周波数finvを示す図、(d)は、コイル電圧Vcoilの波形を示す図である。 第6の実施形態に係る照明装置の構成を示す図である。 第6の実施形態において、(a)は、PWM信号Vpwmを示す図、(b)は、変換回路の出力電圧Vfを示す図、(c)は、インバータ回路の動作周波数finvを示す図、(d)は、コイル電圧Vcoilの波形を示す図である。 第7の実施形態において、(a)は、PWM信号Vpwmを示す図、(b)は、変換回路の出力電圧Vfを示す図、(c)は、インバータ回路の動作周波数finvを示す図、(d)は、コイル電圧Vcoilの波形を示す図である。 第8の実施形態において、(a)は、PWM信号Vpwmを示す図、(b)は、変換回路の出力電圧Vfを示す図、(c)は、インバータ回路の動作周波数finvを示す図、(d)は、コイル電圧Vcoilの波形を示す図である。 第9の実施形態において、(a)は、PWM信号Vpwmを示す図、(b)は、変換回路の出力電圧Vfを示す図、(c)は、インバータ回路の動作周波数finvを示す図、(d)は、コイル電圧Vcoilの波形を示す図である。 本発明の第10の実施形態の照明装置における調光制御の説明図である。 本発明の第11の実施形態の照明装置における調光制御の説明図である。 従来の照明装置における調光制御の説明図である。 従来の照明装置における調光制御の説明図である。
符号の説明
1 照明装置
2 無電極放電灯
3 放電灯点灯回路
4 バルブ
5 誘導コイル
6 コア
7 熱伝導体
12 直流電源回路
13 インバータ回路
14 共振回路
15 駆動回路
16 変換回路
17 整流回路
18 昇圧チョッパ回路
19 制御回路

Claims (8)

  1. 無電極放電灯の誘導コイルに印加すべく高周波電圧を出力する無電極放電灯点灯装置であって、直流電源と、前記直流電源に接続され前記直流電源の直流電圧をスイッチング素子のオンオフ動作により高周波電圧に変換する電力変換回路と、前記電力変換回路に接続され、無電極放電灯の誘導コイルに印加される高周波電圧を発生する共振回路と、前記誘導コイルに印加される高周波電圧を周期的にオンオフすることによって、前記無電極放電灯に点灯及び消灯の動作を周期的に行わせる電力制御回路とを備える無電極放電灯点灯装置において、
    前記電力制御回路は、前記無電極放電灯の点灯期間において、前記誘導コイルに印加される電圧を漸減させる期間を備え、調光の際、前記オンオフのデューティを小さくすることにより前記無電極放電灯の出力を低下させ、さらに当該無電極放電灯の出力を、前記誘導コイルに電圧を印加してアーク状放電状態に安定するまでの始動時間と前記点灯期間とが略一致するときの無電極放電灯の出力よりも小さくするとき、前記点灯期間における前記電力変換回路のスイッチング素子の動作周波数を増大させることにより当該無電極放電灯の出力を低下させること
    を特徴とする無電極放電灯点灯装置。
  2. 無電極放電灯の誘導コイルに印加すべく高周波電圧を出力する無電極放電灯点灯装置であって、直流電源と、前記直流電源に接続され前記直流電源の直流電圧をスイッチング素子のオンオフ動作により高周波電圧に変換する電力変換回路と、前記電力変換回路に接続され、無電極放電灯の誘導コイルに印加される高周波電圧を発生する共振回路と、前記誘導コイルに印加される高周波電圧を周期的にオンオフすることによって、前記無電極放電灯に点灯及び消灯の動作を周期的に行わせる電力制御回路とを備える無電極放電灯点灯装置において、
    前記電力制御回路は、前記無電極放電灯の点灯期間において、前記誘導コイルに印加される電圧を漸減させる期間を備え、調光の際、前記オンオフのデューティを小さくすることにより前記無電極放電灯の出力を低下させ、さらに当該無電極放電灯の出力を、前記誘導コイルに電圧を印加してアーク状放電状態に安定するまでの始動時間と前記点灯期間とが略一致するときの無電極放電灯の出力よりも小さくするとき、前記直流電源の直流電圧を低下させることにより当該無電極放電灯の出力を低下させること
    を特徴とする無電極放電灯点灯装置。
  3. 前記電力制御回路は、前記スイッチング素子の動作周波数を変化させることにより、前記誘導コイルに印加される高周波電圧を漸減させることを特徴とする請求項1又は2に記載の無電極放電灯点灯装置。
  4. 前記電力制御回路は、前記直流電源の直流電圧を変化させることにより前記誘導コイルに印加される高周波電圧を漸減させることを特徴とする請求項1又は2に記載の無電極放電灯点灯装置。
  5. 前記電力制御回路は、前記スイッチング素子のオンオフ動作におけるデューティを変化させることにより、前記誘導コイルに印加される高周波電圧を漸減させることを特徴とする請求項1又は2に記載の無電極放電灯点灯装置。
  6. 前記電力制御回路は、前記無電極放電灯の消灯期間において、前記誘導コイルに印加される高周波電圧を漸増させる期間をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の無電極放電灯点灯装置。
  7. 前記電力制御回路は、前記スイッチング素子の動作周波数を変化させることにより、前記誘導コイルに印加される高周波電圧を漸増させることを特徴とする請求項6に記載の無電極放電灯点灯装置。
  8. 少なくとも水銀及び希ガスを含む放電ガスと、前記放電ガスを封入するバルブと、高周波電圧を生成する高周波電源回路と、前記バルブに設けられた断面凹形状の空洞部内に配設され、前記高周波電源回路から供給される高周波電圧により前記放電ガスに高周波電磁界を供給する誘導コイルと、磁気性材料からなり、前記誘導コイルが巻回される円筒形状のコアと、熱伝導性材料からなり、前記コアの内側で該コアに接触する部材とを備える照明装置において、
    前記高周波電源回路は、請求項1ないし7のいずれかに記載の無電極放電灯点灯装置であることを特徴とする照明装置。
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