JP4452483B2 - カンゾウ属植物の組織培養方法 - Google Patents

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Description

本発明は、カンゾウ属植物のストロン様組織を誘導する方法、当該方法によって得られたストロン様組織の増殖方法、当該組織を用いたカンゾウ属植物再生方法、及びカンゾウ属植物の形質転換方法に関する。
カンゾウ属植物は、甘味料であるグリチルリチンを成分として含む有用植物であるが、個体によって成分にばらつきが見られる。本属植物は、ごくまれにしか種子結実をしないため、栄養繁殖によって大量に増殖させる技術が切望されていた。従来の技術としては、屋外栽培によって形成される地下走出茎であるストロンを切断し、土中に定植する栄養繁殖法が一般に用いられてきた。しかしながら、カンゾウ属植物は、多年生の草本であり、他の一年生草本に比べて生育が非常に遅いことから、優良個体を定植するために必要なストロンを短期間で大量に得ることが困難であり、種苗の大量生産の大きな妨げとなっていた。
一方、組織培養の手法を使って、カンゾウを増殖させようとする試みが成されてきた。これまでに、地上部シュートの腋芽を材料として、組織培養の手法を用いて、シングルシュート(非特許文献1参照)あるいは、マルチプルシュート(非特許文献2参照)を形成させ、植物個体を増殖させる方法がある。しかしながら、これらの方法では、野外での植物体に比較すると、植物種苗の増殖は早いものの、培養組織が軟質で、かつ非常に乾燥に弱いため、取り扱いが困難であった。また、これらの方法では、種苗形成に至るまでに多大な時間と労力が必要であった。そのため、植物組織培養法により、カンゾウの新たな増殖方法が切望されていた。
CURRENT SCIENCE,第49巻,第69-71,1980年 PLANT TISSUE CULTURE LETTERS,第12巻,第145-149,1995年 Kohjyouma et al., Plant Tissue Culture Letters. 12, 145-149 (1995) Nose et al., Biol. Pharm. Bull. 21, 1110-1112 (1998) Asada et al., Phytochem. 55, 323-326 (2000) Li et al., Phytochem. 55, 447-456 (2000) Li et al., Phytochem. 58, 595-598 (2001) Kimura et al., Plant Cell Physiol. 42, 1169-1173 (2001) Li et al., Phytochem. 60, 351-355 (2002) Hayashi et al., Plant Cell Physiol. 44, 404-411 (2003) 特許第2717964号 グリチルリチンの製造方法 特開平4-11824号公報 カンゾウ属植物の増殖方法 特開平3-47071号公報 カンゾウ根茎細胞のグリチルリチン高生産株取得方法 特開平3-47072号公報 カンゾウ根茎細胞のグリチルリチン高生産株取得方法 特開平4-166096号公報 カンゾウ根茎細胞によるグリチルリチンの生産方法
そこで、本発明は、上述した実状に鑑み、カンゾウ属植物或いはカンゾウ属植物に由来する組織を培養することができる全く新規な方法を提供することを目的としている。また、本発明は、カンゾウ属植物に対して高効率で形質転換することができる形質転換方法を提供することを目的としている。
発明者は、上述した目的を達成するため鋭意努力した結果、カンゾウ属植物の腋芽組織を特定の条件下で組織培養することによって、ストロン様組織を作出できることを見出し本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下を包含する。
(1)カンゾウ属植物の腋芽組織を暗黒下で液体培養する、ストロン様組織の誘導方法。
(2)上記腋芽組織は、カンゾウ属植物の無菌植物の培養系から採取されたものであることを特徴とする(1)記載の誘導方法。
(3)上記カンゾウ属植物はグリチルリーザ・ウラレンシス(Glycyrrhiza uralensis)であることを特徴とする(1)記載の誘導方法。
(4)上記液体培地に0.001〜0.1マイクロモルのオーキシンを含むことを特徴とする(1)記載の誘導方法。
(5)液体培地に1〜10重量%のシュクロースを含むことを特徴とする(1)記載の誘導方法。
(6)(1)乃至(5)いずれか一記載の誘導方法によって得られたストロン様組織を、暗黒下で液体培養する、ストロン様組織の増殖方法。
(7)上記ストロン様組織は腋芽を含むように切断されたものであることを特徴とする(6)記載のストロン様組織の増殖方法。
(8)上記液体培地に0.001〜0.1マイクロモルのオーキシンを含むことを特徴とする(6)記載のストロン様組織の増殖方法。
(9)液体培地に1〜10重量%のシュクロースを含むことを特徴とする(6)記載のストロン様組織の増殖方法。
(10)(6)乃至(9)いずれか一記載の増殖方法によって得られたストロン様組織を明所で培養する、カンゾウ属植物再生方法。
(11)上記ストロン様組織は腋芽を含むように切断されたものであることを特徴とする(10)記載のカンゾウ属植物再生方法。
(12)上記切断したストロン様組織を、植物組織培養用固形培地或いは培養土にて培養することを特徴とする(10)又は(11)記載のカンゾウ属植物再生方法。
(13)(1)乃至(5)いずれか一記載の誘導方法によって得られたストロン様組織に対して外来遺伝子を導入する、カンゾウ属植物の形質転換方法。
(14)上記外来遺伝子はアグロバクテリウム法により導入することを特徴とする(13)記載のカンゾウ属植物の形質転換方法。
(15)上記アグロバクテリウム法は、バイナリベクターを有するアグロバクテリウム・リゾゲネス或いはアグロバクテリウム・ツメファシエンスであることを特徴とする(13)記載のカンゾウ属植物の形質転換方法。
本発明によれば、カンゾウ属植物由来のストロン様組織を誘導することができる。また、本発明によれば、ストロン様組織を大量に培養することができ、カンゾウ属植物の栄養増殖を可能とすることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
1. 植物材料
本発明の対象となる植物は、カンゾウ属(Glycyrrhiza)に含まれる植物(以下、カンゾウ属植物)であれば特に限定されるものではない。カンゾウ属植物としては、例えば、グリチルリーザ・ウラレンシス(Glycyrrhiza uralensis)、グルチルリーザ・グラブラ(G. glabra)、グリチルリーザ・インフラータ(G. inflata)、グリチルリーザ・レピドータ(G. lepidota)、及びこれらカンゾウ属植物の変種等を使用することができる。
本発明において、「ストロン様組織」とは、組織学的に地下走出茎と、実質的に同様の形態を有し、かつ、茎頂分裂組織を有する組織のことを言う。本発明において、「腋芽組織」とは、腋芽を有する茎切片、あるいは、頂端分裂組織を有する茎切片のことを言う。
2. 無菌植物の作出方法
カンゾウ属植物のストロン様組織の誘導には、腋芽組織を材料に用いる。腋芽組織は、野外で栽培しているカンゾウ属植物から採取することができる。腋芽組織を用いる場合には、腋芽組織を通常の無菌処理を施した後、後述する項目3の方法によってストロン様組織を誘導することができる。しかしながら、この方法では、カビ、バクテリア、放線菌などのコンタミネーションが多いため、一度、無菌植物の培養系を作り、無菌状態での腋芽組織を材料に用いることが望ましい。
カンゾウ属植物の無菌植物培養系の作出方法は、例えば、Kohjyouma et al., Plant Tissue Culture Letters. 12, 145-149 (1995)や、特開平4−11824号公報に記載されている方法を適用することができる。すなわち、例えば、野外で栽培しているカンゾウ属植物の腋芽組織を、70%エタノールに3分間、続いて5%の有効塩素濃度の次亜塩素酸ナトリウムに5分間浸漬後、滅菌水で洗浄し、腋芽組織を、0.01〜1mg/lのインドール-3-酢酸及び0〜5mg/Lのゼアチン、2%ショ糖を含むムラシゲ・スクーグ(MS) [PHYSIOLOGIA PLANTRUM,第15巻,第473-479貢(1962年)]寒天培地に置床する。置床した腋芽組織を20〜30度、好ましくは22〜28度、明所下で培養することにより、当該腋芽組織からシュートを形成させ、無菌植物を得ることができる。さらに、得られた無菌植物から腋芽又は頂端分裂組織を有する茎切片を切り出し、同様の新しい培地でこれらを培養することにより、無菌植物を継代培養することができる。
あるいは、カンゾウ属植物の無菌植物を作出するには、例えば、カンゾウ属植物の種子を70%エタノール中に1分、次いで2%の有効塩素濃度の次亜塩素酸ナトリウム中に15分間浸漬した後、滅菌水で洗浄し、3%ショ糖を含むMS寒天培地に置床し、発芽させて無菌植物を得ることができる。なお、上記と同様に、得られた無菌植物を用いて無菌植物を継代培養することができる。
3. ストロン様組織の誘導方法
野外から取得したカンゾウ属植物から採取した後に無菌処理した腋芽組織、又は、上記「2.無菌植物の作出方法」のようにして得られた無菌植物の腋芽組織をストロン様組織の誘導に用いる。具体的には、無菌状態にある腋芽組織を暗黒下で液体培養することにより、ストロン様組織を誘導することができる。腋芽組織を、暗黒下で液体培養することにより、通常20〜40日後にストロン様組織を誘導することができる。
ここで、暗黒下とは、通常、植物組織培養で用いられる暗黒条件と同義であり、完全暗黒である必要はない。すなわち、例えば観察時に通常の光条件に一時的に曝すことがあったとしても暗黒下とする。暗黒条件の作り方としては、特に限定されないが、培養室の明かりを点灯しない方法、培養物の入った容器を木箱又はステンレス箱等に収納する方法及び培養物の入った容器をアルミホイルなどで覆う方法等を例示することができる。
腋芽組織の液体培養としては、ガンボルグB5培地、SH培地、ホワイトの培地、MS培地、LS培地、ヘラー培地等の通常の組織培養用培地を基本培地として用いることができる。特に、液体培地としては、MS培地を用いることが好ましい。
また、液体培地には、基本培地の組成以外に各種の物質を添加してもよい。各種の物質を添加することによって、ストロン様組織の誘導効率を向上させたり、ストロン様組織を短期間に誘導することができる。
例えば基本培地に対して、各種の物質としてオーキシン、サイトカイニン、ジベレリンなどの植物ホルモンを0.001〜10マイクロモルの濃度範囲で添加してもよい。特に、基本培地に対して、オーキシンを添加することが好ましい。なお、オーキシンのなかでも、インドール-3-酢酸、インドール-3-酪酸、ナフタレン酢酸を添加することがより好ましい。これらのオーキシン濃度は、好ましくは、0.001〜0.1マイクロモルである。
さらに、液体培地には、基本培地の組成以外に、ショ糖、グルコースなどの糖類を添加することが好ましい。特に、基本培地に対しては、ショ糖を添加することが好ましい。基本培地に添加する糖類の濃度としては、特に限定されないが1〜10重量%が好ましく、2〜8重量%がより好ましく、3〜6重量%が最も好ましい。
液体培地を用いた液体培養としては、植物組織を培養する際と同様な条件下で行うことができる。具体的に液体培養として旋回培養する場合には、通常の植物組織培養に用いる回転数で行うことができる、また、液体培養として往復振とう培養する場合には、通常の植物組織培養に用いる振とう数で行うことができる。如何なる培養であっても、培養温度としては、特に限定されないが10〜35度が好ましく、20〜30度がより好ましい。
4. ストロン様組織の増殖方法
上述したように誘導されたストロン様組織は、無菌的に増殖させることができる。すなわち、上述したように誘導したカンゾウ属植物のストロン様組織を、上述したような液体培地において更に培養することによってストロン様組織を増殖することができる。また、上述したように誘導されたストロン様組織を、腋芽を含むように無菌的に切断し、切断して得られた切片を上述したような液体培地において更に培養することによってストロン様組織を増殖することができる。
腋芽を含むようにストロン様組織を切断する場合、長さは1〜20cmであることが好ましく2〜10cmであることがより好ましい。上述のように誘導されたストロン様組織或いは切断されたストロン様組織断片は、暗黒下で、上述と同様の液体培養を行うことにより増殖させることができる。
5. ストロン様組織からの植物体再生方法
上述したように増殖したストロン様組織を明所で培養することによって、カンゾウ属植物体に再生することができる。ここで、明所とは、通常、植物が生育しうる明度環境下を意味する。「明所で培養する」とは、一定時間の明度環境下においてストロン様組織を培養する条件であれば良く、例えば、一定時間の明度下と暗黒下とからなるサイクルで培養することも含む。
また、ストロン様組織からの植物体を再生させる場合、上述したように増殖したストロン様組織を、腋芽を含むように無菌的に切断し、切断したストロン様組織断片を用いて培養を行ってもよい。ストロン様組織断片の長さとしては、特に限定されないが、1〜20cmが好ましく、2〜10cmがより好ましい。ストロン様組織断片は、植物組織培養用の固形培地、好ましくは、MS固形培地に置床する。置床した腋芽組織は、20〜30度、好ましくは22〜28度で、明所下で培養することにより、シュート形成、発根を誘発することができる。次に、シュート形成、発根した組織を、植物組織培養用固形培地から取り出し、培養土にて栽培することによって、野外にて栽培することができる。
また、ストロン様組織からの植物体を再生させる場合、無菌的に増殖したストロン様組織を上記固形培地に置床することなく、直接、培養土にて栽培することもできる。すなわち、無菌的に増殖させたストロン様組織を、腋芽を含むように切断し、培養土、好ましくは、滅菌した培養土に置き、通常の栽培条件で栽培することにより、野外にて、シュート形成、発根を誘発することができる。ここでも、ストロン様組織断片の長さとしては、特に限定されないが、1〜20cmが好ましく、2〜10cmがより好ましい。
再生した植物体においては、使用したストロン様組織が残存することとなる。したがって、カンゾウ属植物を組織学的に精査することによって、本発明に係るカンゾウ属植物再生方法を使用したか否かを判定することができる。
6. 利用方法
カンゾウ属植物は、多年生の草本であり、他の一年生草本に比べて生育が非常に遅いことから、有用な植物であるにも拘わらず従来においては種苗を大量に生産することは困難であった。しかしながら、上述した方法によれば、ストロン様組織を短期間で大量に得ることができるため、優良個体の種苗を大量に且つ容易に生産することができる。また、無菌的に継代培養により増殖させているストロン様組織を出発材料とした場合、形質転換カンゾウ属植物を作出することができる。例えば、アグロバクテリウム法(特公平2-58917号公報及び特開昭60-70080号公報参照)、パーティクルガン法(特開平5-508316号公報及び特開昭63-258525号公報参照)等の植物に対する公知の形質転換方法により、カンゾウ属植物由来のストロン様組織に、外来遺伝子を導入することにより形質転換植物を作出することができる。
一般に、カンゾウ属植物は、抗菌作用等に優れた植物であるためアグロバクテリウムの感染率が低く、アグロバクテリウムを用いた形質転換法を通常の方法で適用することは困難であった。しかしながら、上述したように誘導或いは増殖したカンゾウ属植物由来のストロン様組織に対しては、アグロバクテリウムが感染でき、その結果、カンゾウ属植物の形質転換を行うことができる。
さらにまた、上述したように誘導或いは増殖したカンゾウ属植物由来のストロン様組織に対して、重イオンビーム照射、軟X照射などを施すことによって、グリチルリチンなどの有用成分の含量、組成などが変化した突然変異体を得ることも可能である。
7.組換えベクター及び形質転換体の作製
(1)組換えベクターの調製
アグロバクテリウム法を用いる場合、以下のようにして、トランスジェニック・カンゾウ属植物を作製することができる。
(1) 植物導入用組換えベクターの作製及びアグロバクテリウムの形質転換
植物導入用組換えベクターは、導入目的の遺伝子に必要に応じて適切なリンカーを連結後、植物細胞用のクローニングベクターに挿入することにより得ることができる。クローニング用ベクターとしては、pBI101、pBI121、pGA482、pGAH、pBIG等のバイナリーベクター系のプラスミドやpLGV23Neo、pNCAT、pMON200などの中間ベクター系のプラスミドを用いることができる。
バイナリーベクター系プラスミドを用いる場合、上記のバイナリーベクターの境界配列(LB,RB)間に、目的遺伝子を挿入し、この組換えベクターを大腸菌中で増幅する。次いで、増幅した組換えベクターをアグロバクテリウム・ツメファシエンスC58、LBA4404、EHA101、C58C1RifR、EHA105等に、凍結融解法、エレクトロポレーション法等により導入し、該アグロバクテリウムを植物の形質導入用に用いる。また、アグロバクテリウムとしては、アグロバクテリウム・リゾゲネス株を使用することもできる。
上記の方法以外にも、本発明においては、三者接合法[Nucleic Acids Research, 12:8711(1984)]によって本発明の遺伝子を含む植物感染用アグロバクテリウムを調製することができる。すなわち、目的遺伝子を含むプラスミドを保有する大腸菌 、ヘルパープラスミド(例えばpRK2013など)を保有する大腸菌 、及びアグロバクテリウムを混合培養し、リファンピシリン及びカナマイシンを含む培地上で培養することにより植物感染用の接合体アグロバクテリウムを得ることができる。
植物体内で外来遺伝子などを発現させるためには、構造遺伝子の前後に、それぞれ植物用のプロモーターやターミネーターなどを配置させる必要がある。本発明において利用可能なプロモーターとしては、例えばカリフラワーモザイクウイルス(CaMV)由来の35S転写物[Jefferson, R.A. et al.:EMBO J 6:3901-3907(1987)]、トウモロコシのユビキチン[Christensen, A.H. et al.: Plant Mol. Biol. 18:675-689(1992)]、ノパリン合成酵素(NOS)遺伝子、オクトピン(OCT)合成酵素遺伝子のプロモーターなどが挙げられ、ターミネーター配列としては、例えばカリフラワーモザイクウイルス由来やノパリン合成酵素遺伝子由来のターミネーターなどが挙げられる。但し、植物体内で機能することが知られているプロモーターやターミネーターであればこれらのものに限定されるものではない。
また、必要に応じてプロモーター配列と本発明の遺伝子の間に、遺伝子の発現を増強させる機能を持つイントロン配列、例えばトウモロコシのアルコールデヒドロゲナーゼ(Adh1)のイントロン[Genes & Development 1:1183-1200(1987)]を導入することができる。
さらに、効率的に目的の形質転換細胞を選択するために、有効な選択マーカー遺伝子を本発明の遺伝子と併用することが好ましい。その際に使用する選択マーカーとしては、カナマイシン耐性遺伝子(NPTII)、抗生物質ハイグロマイシンに対する抵抗性を植物に付与するハイグロマイシンホスホトランスフェラーゼ(htp)遺伝子及びビアラホス(bialaphos)に対する抵抗性を付与するホスフィノスリシンアセチルトランスフェラーゼ(bar)遺伝子等から選ばれる1つ以上の遺伝子を使用することができる。
(2) 植物宿主への本発明の遺伝子の導入
本発明においては、上述したように誘導或いは増殖されたストロン様組織に対して、アグロバクテリウムを感染させる。次いで、形質転換体を選択するために、適切な抗生物質を加えたMS寒天培地に播種する。この培地で生育したカンゾウ属植物を鉢に移し、生育させることにより、トランスジェニック・カンゾウ属植物を得ることができる。
一般に、導入遺伝子は宿主植物のゲノム中に同様に導入されるが、その導入場所が異なることにより導入遺伝子の発現が異なるポジションイフェクトと呼ばれる現象が見られる。プローブとして導入遺伝子のDNA断片を用いたノーザン法で検定することによって、より導入遺伝子が強く発現している形質転換体を選抜することができる。
トランスジェニック・カンゾウ属植物の確認は、細胞及び組織から常法に従ってDNAを抽出し、公知のPCR法又はサザン分析を用いて導入した遺伝子を検出することにより行うことができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれら実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕 無菌植物の調製方法
本例ではカンゾウ属植物としてグリチルリザ・ウラレンシス(Glycyrrhiza uralensis)を使用した。先ず、グリチルリザ・ウラレンシスの種子を70%エタノール中に1分、次いで2%次亜塩素酸ナトリウム中に15分間浸漬して殺菌を行い、滅菌水で洗浄した。次に、固形培地に上記殺菌処理した種子を無菌的に置床し、発芽させて無菌的に生育させた。なお、シュクロース30g/リットルを加えたムラシゲ・スクーグ(MS)培地[PHYSIOLOGIA PLANTRUM,第15巻,第473-479頁(1962年)]を水酸化カリウム溶液でpH5.8に調整し、固化剤ゲルライト2g/リットルを添加後、120℃で15分間オートクレーブ滅菌したものを固形培地とした。
次に、無菌的に生育させた植物体の腋芽組織を含む茎切片を切り取り、ナフタレン酢酸(α-naphthaleneacetic acid : NAA)0.1マイクロモルを添加したMS固形培地に置床した。23℃、明期16時間、照度4500ルックス、暗期8時間で30日間培養を行い、腋芽組織からシュートを形成させ、クローン無菌植物体を作製した。
〔実施例2〕 ストロン様組織の誘導方法
本例では、実施例1で作製したクローン無菌植物体を用いてストロン様組織を誘導した。先ず、実施例1で用いたMS固形培地の組成からゲルライトのみを除いた組成の液体培地をプラスチック培養容器(径80mm、高さ102mm)に100ml分注した。この液体培地に実施例1で得られたクローン無菌植物体の腋芽組織を含む茎切片を切り取り置床した。この培養容器を暗黒下、26℃、100rpmで振盪培養した。
その結果、培養4週間後にストロン様組織の誘導が観察された。
〔実施例3〕 ストロン様組織の増殖方法
実施例2で誘導されたストロン様組織を5cm程度に切り取り、実施例2と同様の培地に置床し、実施例2と同様にして培養した。その結果、培養一週間で、生重2.7gに増殖した。さらに培養を継続し、培養4週間目に、増殖したストロン様組織を5cm程度に分割し、実施例2と同様の培地に置床し、同様の培養条件で培養することにより、ストロン様組織を増殖させた。
〔実施例4〕 GA3、NAAのストロン様組織誘導における影響
本例では、ストロン様組織の誘導における植物ホルモンの影響を検討した。本例では、植物ホルモンとしてジベレリン(GA3)及びオーキシンの一種であるナフタレン酢酸(NAA)につき検討した。先ず、実施例2で用いた液体培地にGA3或いはNAAをそれぞれ0.01〜10マイクロモルの濃度範囲で加え、実施例2と同様にして、クローン無菌植物体から採取した腋芽組織を4週間培養した。結果を図1に示す。
図1に示すように、GA3を添加した培地を用いた場合には、誘導したストロン様組織の長さは短いが、所定の濃度ではストロン様組織の誘導率を向上できることが明らかとなった。具体的には、GA3を約0.1マイクロモル添加した培地を用いた場合には、GA3無添加と比較して誘導率を向上させることができた。一方、図1に示すように、NAAを添加した培地を用いた場合には、ストロン様組織の誘導率及びストロン様組織の長さともに向上させることができた。特に、NAAを0.01マイクロモル添加にした培地を用いた場合には、ストロン誘導率を40.0%に向上できると同時に、ストロン様組織を9.60cmに向上できることが明らかとなった。
〔実施例5〕 NAAのストロン様組織増殖における影響
実施例4ではオーキシン(NAA)を添加した培地を使用することによって、ストロン様組織の誘導率及びストロン様組織の長さを向上できることが明らかとなったが、本例では、オーキシンを添加した培地を使用した場合における、ストロン様組織の増殖率への影響を検討した。
先ず、実施例3で用いた液体培地にNAAを0.01〜10マイクロモルの濃度範囲で加え、実施例3と同様に4週間培養した。そして培養後、ストロン様組織の重量変化からストロン様組織の増殖率を算出した。結果を図2に示す。
図2から分かるように、オーキシン(NAA)の添加によってストロン様組織の増殖率を向上できることが明らかとなった。具体的には、オーキシン(NAA)の添加濃度を0.1マイクロモル以下とした場合には、ストロン様組織の増殖率を確実に向上できることが明らかとなった。特に、オーキシン(NAA)を0.01マイクロモル添加した場合には、ストロン様組織の増殖率を6.64倍にまで向上できることが明らかとなった。
〔実施例6〕 シュクロースのストロン様組織増殖における影響
本例では、ストロン様組織の増殖におけるシュクロースの影響について検討した。本例では、液体培地に添加するシュクロースを10〜90g/リットルの濃度範囲で加えた以外は実施例3と同様にして、ストロン様組織を4週間培養した。そして培養後、ストロン様組織の重量変化からストロン様組織の増殖率を算出した。その結果を図3に示す。なお図3に示したグラフにおいて横軸は、培地に含まれるシュクロース濃度を重量%で示している。
図3から分かるように、ストロン様組織の増殖率と培地中のシュクロース濃度との間に相関関係があることが分かった。具体的に、培地中のシュクロース濃度が1〜10重量%である場合、ストロン様組織の増殖率を向上できることが明らかととなった。特に、シュクロース濃度を6重量%程度とすることによって、ストロン様組織の増殖率を最も効果的に向上(6.34倍)できることが明らかとなった。
〔実施例7〕 植物体の再生
本例では、実施例3、実施例5及び実施例6で増殖させたストロン様組織を植物体に再生させた。先ず、増殖したストロン様組織を5cm程度に切り取り、実施例1と同様のMS固形培地表面に置床し、実施例1と同様に培養した。その結果、置床したストロン様組織からは約1週間でシュートが形成され始め、約2週間で発根が観察された。最終的に、約4週間で再生植物体を得ることができた。また、ストロン様組織の切片を滅菌培養土内に直接置いても再生植物体を得ることができた。
〔実施例8〕 アグロバクテリウム・リゾゲネスによる毛状根誘導
本例では、カンゾウ属植物の形質転換方法を確立するため、アグロバクテリウム・リゾゲネスを用いる方法を検討した。先ず、GFPマーカー遺伝子を有するバイナリーベクターpTH35(Niwa et al. Plant J. 第18巻、p455-463(1999))をアグロバクテリウム・リゾゲネスATCC15834株(アメリカタイプカルチャーコレクションから購入)に導入した。次に、このアグロバクテリウム・リゾゲネスATCC15834株を100μg/mlのカナマイシンを含むYEB培地で2夜培養した。
次に、得られた培養菌液に、実施例3で増殖させたストロン様組織を5cm長の切片にしたものを加え、数分間インキュベートした。その後、ストロン様組織切片と菌液をペトリディッシュの上に置き、菌液中においてストロン様組織切片を滅菌針で5、6カ所刺した。その後、ろ紙上でストロン様組織切片の余分な水分を除き、1/2MS培地に置床し、26℃、日長16時間で二日培養した。その後、ストロン様組織切片を滅菌1.5%シュクロース液で3回洗浄し、ろ紙上で余分な水分を除き、250μg/mlのクラフォラン(アベンティス・ファーマ株式会社、登録商標)及びNAA 0.01マイクロモルを添加した1/2MS培地に置床し、23℃、日長16時間で培養した。
アグロバクテリウムの感染処理一ヶ月後、ストロン様組織から毛状根が誘発された。この結果より、カンゾウ属植物の形質転換方法として、アグロバクテリウム法をストロン様組織に適用するといった方法を確立できたことを確認した。
〔実施例9〕 アグロバクテリウム・ツメファシエンスによる形質転換
本例では、カンゾウ属植物の形質転換方法を確立するため、アグロバクテリウム・ツメファシエンスを用いる方法を検討した。先ず、実施例8と同様に、GFPマーカー遺伝子を有するバイナリーベクターpTH35(Niwa et al. Plant J.第18巻、p455-463(1999))をアグロバクテリウム・ツメファシエンスLBA4404株に導入した。次に、このアグロバクテリウム・ツメファシエンスLBA4404株を100μg/mlのカナマイシンを含むYEB培地で2夜培養した。
次に、得られた培養菌液に、実施例3で増殖させたストロン様組織を5cm長の切片にしたものを加え、数分間インキュベートした。その後、ストロン様組織切片と菌液をペトリディッシュの上に置き、菌液中においてストロン様組織切片を滅菌針で5,6カ所刺した。その後、ろ紙上でストロン様組織切片の余分な水分を除き、1/2MS培地に置床し、26℃、日長16時間で二日培養した。その後、ストロン様組織切片を滅菌1.5%シュクロース液で3回洗浄し、ろ紙上で余分な水分を除き、250μg/mlのクラフォラン(アベンティス・ファーマ株式会社、登録商標)およびオーキシン及びびサイトカイニンを添加した1/2MS培地に置床し、培養した。
結果としては、培養して得られた植物体におけるGFP活性を測定することで、形質転換の成否を確定することができる。
ストロン様組織の誘導率と植物ホルモンの濃度との関係を示す特性図である。 ストロン様組織の増殖率とNAA濃度との関係を示す特性図である。 ストロン様組織の増殖率とシュクロース濃度との関係を示す特性図である。

Claims (14)

  1. カンゾウ属植物の腋芽組織を暗黒下で、0.001〜0.1マイクロモルのオーキシンを含む液体培地にて培養する、ストロン様組織の誘導方法。
  2. 上記腋芽組織は、カンゾウ属植物の無菌植物の培養系から採取されたものであることを特徴とする請求項1記載の誘導方法。
  3. 上記カンゾウ属植物はグリチルリーザ・ウラレンシス(Glycyrrhiza uralensis)であることを特徴とする請求項1記載の誘導方法。
  4. 上記液体培地に1〜10重量%のシュクロースを含むことを特徴とする請求項1記載の誘導方法。
  5. 請求項1乃至いずれか一項記載の誘導方法によって得られたストロン様組織を、暗黒下で液体培養する、ストロン様組織の増殖方法。
  6. 上記ストロン様組織は腋芽を含むように切断されたものであることを特徴とする請求項記載のストロン様組織の増殖方法。
  7. 上記液体培地に0.001〜0.1マイクロモルのオーキシンを含むことを特徴とする請求項記載のストロン様組織の増殖方法。
  8. 上記液体培地に1〜10重量%のシュクロースを含むことを特徴とする請求項記載のストロン様組織の増殖方法。
  9. 請求項乃至いずれか一項記載の増殖方法によって得られたストロン様組織を明所で培養する、カンゾウ属植物再生方法。
  10. 上記ストロン様組織は腋芽を含むように切断されたものであることを特徴とする請求項記載のカンゾウ属植物再生方法。
  11. 上記切断したストロン様組織を、植物組織培養用固形培地或いは培養土にて培養することを特徴とする請求項又は10記載のカンゾウ属植物再生方法。
  12. 請求項1乃至いずれか一項記載の誘導方法によって得られたストロン様組織に対して外来遺伝子を導入する、カンゾウ属植物の形質転換方法。
  13. 上記外来遺伝子はアグロバクテリウム法により導入することを特徴とする請求項12記載のカンゾウ属植物の形質転換方法。
  14. 上記アグロバクテリウム法は、バイナリベクターを有するアグロバクテリウム・リゾゲネス或いはアグロバクテリウム・ツメファシエンスであることを特徴とする請求項12記載のカンゾウ属植物の形質転換方法。
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