JP4451754B2 - 画像データの記憶方法 - Google Patents
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しかし、監視者が24時間ずっとモニタを見ながら監視することは現実的ではない。そこで、複数の監視カメラが撮影した画像データを記憶装置に記憶しておき、記憶されている画像データを再生してモニタに分割表示等させることで、監視者が不在時の監視結果等を確認している。
このような監視装置では、比較的長時間継続して監視カメラからの画像データを記憶する必要があるため、大容量の記憶装置が必要となる。なお、近年では、記憶装置の大容量化とともに、MPEG等の画像データの圧縮技術も進み、長時間の画像データを記憶できるようになってきている。
なお、カメラが出力する画像データの単位はフレーム単位であってもフィールド単位であってもよいが、以下では「フレーム」を画像データの単位(フレーム=画像データ)として説明する。
一般的に動画の圧縮では、所定周期毎(所定数の画像データ毎)にフレーム内圧縮(対象の画像データ(フレーム)をそのまま圧縮)を行って記憶し、その他の画像データはフレーム間圧縮(対象の画像データ(フレーム)と、1つ前の画像データ(フレーム)との差分を求めて差分を圧縮)して記憶することで、記憶容量を大幅に小さくしている。
例えば撮像装置から1秒間に30フレームの画像データ(フレーム)を出力させ、30フレーム毎(1秒毎)にフレーム内圧縮して記憶し、その他の画像データをフレーム間圧縮して記憶している。
また、記憶された画像データを再生する際、「ずれ」が発生していた場合では、あるタイミングでは圧縮された画像データを再生する場合、一部の画像データはフレーム内圧縮に対応する解凍処理を行う必要があり、他の画像データはフレーム間圧縮に対応する解凍処理を行う必要がある、という場合が発生し、処理負荷が大きくなり、好ましくない。
請求項1に記載の画像データの記憶方法は、各々のタイマを基準として所定時間間隔で画像データを互いに非同期で出力する複数の撮像装置を用い、各撮像装置から次々と出力される画像データのそれぞれを、互いに非同期で順次記憶するとともに、記憶の際には、画像データの全体を圧縮するフレーム内圧縮、または対応する撮像装置からの1つ前の画像データとの差分を求めて当該差分を圧縮するフレーム間圧縮、のいずれかに選択して圧縮した圧縮画像データを作成して記憶する、画像データの記憶方法である。
いずれか1つの撮像装置を基準に設定し、基準に設定した撮像装置からの画像データについては、所定数に達する毎に画像データをフレーム内圧縮して記憶するとともに他の画像データについてはフレーム間圧縮して記憶し、基準に設定していないそれぞれの撮像装置からのそれぞれの画像データについては、基準に設定した撮像装置の画像データをフレーム内圧縮した次のタイミングで出力されたそれぞれの撮像装置からのそれぞれの画像データを、それぞれフレーム内圧縮して記憶するとともに他の画像データについてはそれぞれフレーム間圧縮して記憶する、ことを特徴とする画像データの記憶方法である。
このように、複数の非同期の撮像装置から出力される各画像データに対して、フレーム内圧縮を行うタイミングをほぼ同じタイミング(出力周期の1周期以内)にすることで、処理負荷のばらつきを抑制することができる。
●[画像データ記憶装置の構成及び動作(図1)]
画像データ記憶装置1は、複数の撮像装置10a及び10b(例えばCCDカメラであり、以下カメラ10a、カメラ10bと記載する)と、撮像装置毎に設けられた圧縮手段20a及び20b(例えば圧縮用のIC)と、制御手段30(以下、CPU30と記載する)と、記憶手段40(例えばHard Disk Drive)とで構成されている。なお、図1に示す例は、2台の撮像装置で構成した例を示しているが、3台以上の撮像装置で構成してもよい。以下の説明では、2台の撮像装置(カメラ10a、カメラ10b)を用いた例を説明する。
なお、本実施の形態では、カメラ10aとカメラ10bは互いに非同期、すなわち各々が互いに非同期であり、カメラ10aはカメラ10aの内部タイマを基準にして所定時間間隔で画像データ(Da[i]、Da[i+1]、Da[i+2]・・)を圧縮手段20aに出力し、カメラ10bはカメラ10bの内部タイマを基準にして所定時間間隔で画像データ(Db[i]、Db[i+1]、Db[i+2]・・)を圧縮手段20bに出力する。
圧縮手段20a(20b)には、CPU30から圧縮法切替信号22a(22b)と圧縮画像データ出力信号24a(24b)とが入力されている。CPU30は、圧縮法切替信号22a(22b)にて圧縮手段20a(20b)に入力された画像データを、フレーム内圧縮にて圧縮するか、フレーム間圧縮にて圧縮するかを選択することができる。
CPU30は、圧縮手段20a及び20bに、圧縮法切替信号22a及び22bを適切に切り替えて出力するとともに、圧縮画像データ出力信号24a及び24bを許可状態で出力し、圧縮画像データ(Pa[i]、Pa[i+1]、Pa[i+2]・・、及びPb[i]、Pb[i+1]、Pb[i+2]・・)を取り込むとともに記憶手段40に記憶する。
次に図2を用いて、理想状態における画像データの記憶方法について説明する。なお、「理想状態」とは、カメラ10aとカメラ10bの内部タイマが完全に同じ間隔で時を刻んでいる場合(カメラ10aからの画像データの出力周期Ta=カメラ10bからの画像データの出力周期Tb)を示しており、2台のカメラから出力される画像データの時間差(図2中のDLY)は、常時同一の時間差である場合をいう。また、以下では「画像データ」を「フレーム」という。
この例では、周期T[i+n]の先頭のフレーム(図2中のフレーム「1」)をフレーム内圧縮で圧縮し、他のフレーム(図2中のフレーム「2」〜「30」)を、カメラ毎に直前のフレームとの差分を圧縮するフレーム間圧縮で圧縮し、記憶手段40に記憶している。
また、カメラから出力されるフレームの周期をフレーム周期Ta(フレーム周期Tb)と記載し、フレーム内圧縮する周期(フレームが30個毎の周期)を圧縮周期T[i+n]と記載する。
しかし、複数のカメラを非同期で使用して、フレーム周期を同一出力周期に設定しても、各々のカメラの内部タイマは実際には微妙に「ずれ」を有している場合が多い。数時間及び数十時間もの長時間、画像データの記憶を継続すると、その「ずれ」が累積される。そこで、以下に説明する方法にて、その累積された「ずれ」を補正する。
次に図3を用いて、カメラ10aのフレーム周期Taの方が、カメラ10bのフレーム周期Tbよりも短い場合について説明する。
例えば基準となるカメラをカメラ10aに設定する。この場合、フレーム周期Taの方がフレーム周期Tbよりも短いため、各々30フレーム毎にフレーム内圧縮して記憶する処理(その他のフレームをフレーム間圧縮して記憶する処理)を長時間継続していると、図3中の「ずれ(実際)」に示すように、徐々に「ずれ(実際)」が大きくなる(カメラ10aからのフレーム出力タイミングに対して、カメラ10bからのフレーム出力タイミングが徐々に遅れていく)。
そこで、基準に設定したカメラ(この場合、カメラ10a)から出力されるフレームを30個毎(30フレーム毎)のタイミングでフレーム内圧縮して記憶するとともに、基準でないカメラ(この場合、カメラ10b)から出力されるフレームについては、当該タイミングの次に出力されたフレームをフレーム内圧縮して記憶するように補正する。
例えば図3において、圧縮周期T[i+1]では、カメラ10aのフレーム「1」をフレーム内圧縮して記憶し、カメラ10bのフレームについては、カメラ10aのフレーム「1」の開始のタイミングから最初に入力されたフレーム(この場合、補正前におけるカメラ10bのフレーム「30」)をフレーム「1」(補正後)としてフレーム内圧縮して記憶する。
従って、この場合、圧縮周期T[i]では、カメラ10bから出力されて記憶されたフレーム数は、30個でなく29個となるが、1秒間に30フレームで再生している際、ある1秒期間では29フレームになったとしても、ほとんど気付くことはない。従って、1秒間のフレーム数が時々29個となっても特に実質的な問題はない。
次に図4を用いて、カメラ10aのフレーム周期Taの方が、カメラ10bのフレーム周期Tbよりも長い場合について説明する。
例えば基準となるカメラをカメラ10aに設定する。この場合、フレーム周期Taの方がフレーム周期Tbよりも長いため、各々30フレーム毎にフレーム内圧縮して記憶する処理(その他のフレームをフレーム間圧縮して記憶する処理)を長時間継続していると、図4中の「ずれ(実際)」に示すように、徐々に「ずれ(実際)」が大きくなる(カメラ10aからのフレーム出力タイミングに対して、カメラ10bからのフレーム出力タイミングが徐々に進んでいく)。
そこで、上記と同様に、基準に設定したカメラ(この場合、カメラ10a)から出力されるフレームを30個毎(30フレーム毎)のタイミングでフレーム内圧縮して記憶するとともに、基準でないカメラ(この場合、カメラ10b)から出力されるフレームについては、当該タイミングの次に出力されたフレームをフレーム内圧縮して記憶するように補正する。
例えば図4において、圧縮周期T[i+1]では、カメラ10aのフレーム「1」をフレーム内圧縮して記憶し、カメラ10bのフレームについては、カメラ10aのフレーム「1」の開始のタイミングから最初に入力されたフレーム(この場合、補正前におけるカメラ10bのフレーム「2」)をフレーム「1」(補正後)としてフレーム内圧縮して記憶する。なお、直前に位置するカメラ10bのフレーム「1」(補正前)はフレーム「31」(補正後)としてフレーム間圧縮する。
従って、この場合、圧縮周期T[i]では、カメラ10bから出力されて記憶されたフレーム数は、30個でなく31個となるが、1秒間に30フレームで再生している際、ある1秒期間では31フレームになったとしても、ほとんど気付くことはない。従って、1秒間のフレーム数が時々31個となっても特に実質的な問題はない。
また、互いに非同期である複数のカメラを用いても、各々のカメラによるフレームの出力タイミングにおける累積された「ずれ」を適切に補正することができる。これにより、各カメラに対するフレーム内圧縮するフレームの間の時間差を、ほぼフレーム出力周期の1周期以内に収めることができる(図3及び図4)。
これにより、画像データを記憶する場合、及び記憶された画像データを再生する場合において、制御手段の処理負荷のばらつきを抑制することができる。
本実施の形態では、2台のカメラ(互いに非同期のカメラ10a及びカメラ10b)を用いた例にて説明したが、3台以上のカメラ(互いに非同期)を用いた場合にも適用することができる。
また、本実施の形態の説明に用いた数値等は一例であり、この数値等に限定されるものではない。
10a、10b カメラ(撮像装置)
20a、20b 圧縮手段
30 CPU(制御手段)
40 記憶手段
Claims (1)
- 各々のタイマを基準として所定時間間隔で画像データを互いに非同期で出力する複数の撮像装置を用い、各撮像装置から次々と出力される画像データのそれぞれを、互いに非同期で順次記憶するとともに、記憶の際には、画像データの全体を圧縮するフレーム内圧縮、または対応する撮像装置からの1つ前の画像データとの差分を求めて当該差分を圧縮するフレーム間圧縮、のいずれかに選択して圧縮した圧縮画像データを作成して記憶する、画像データの記憶方法であって、
いずれか1つの撮像装置を基準に設定し、
基準に設定した撮像装置からの画像データについては、所定数に達する毎に画像データをフレーム内圧縮して記憶するとともに他の画像データについてはフレーム間圧縮して記憶し、
基準に設定していないそれぞれの撮像装置からのそれぞれの画像データについては、基準に設定した撮像装置の画像データをフレーム内圧縮した次のタイミングで出力されたそれぞれの撮像装置からのそれぞれの画像データを、それぞれフレーム内圧縮して記憶するとともに他の画像データについてはそれぞれフレーム間圧縮して記憶する、
ことを特徴とする画像データの記憶方法。
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