JP4451725B2 - ロボット動作計画方法、ロボット動作計画装置、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

ロボット動作計画方法、ロボット動作計画装置、プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、冗長軸を有するロボットに対してより最適化された動作計画を作成することができるロボット動作計画方法、ロボット動作計画装置、プログラムおよび記録媒体に関する。
産業用ロボットは、スポット溶接、穴あけ、アーク溶接、レーザ加工など幅広い用途に用いられるロボットであり、たとえば、6軸多関節型ロボットのように基台、アーム、および手首を含んで構成されている。産業用ロボット(以下、ロボットという)に対する動作計画は、作業対象であるワークに対して作業を行う複数の教示点および各教示点におけるロボットの姿勢と位置を教示する教示作業によってロボットに設定されるが、昨今は、ティーチペンダントから教示するティーチングプレイバック、あるいは、実際のロボットを用いずに、コンピュータによるシミュレーションを利用して教示するオフラインティーチングが行われている。
冗長軸、すなわち、姿勢および位置の決め方に冗長性のある軸を有するロボットに装着されたツールが複数の教示点を通過して移動する際に、冗長軸の姿勢および位置が一意に決まっていないと、教示点間を移動する時間は、冗長軸の姿勢および位置によって変化する。ロボットの動作を設定する場合に、サイクルタイム、つまり、作業を開始してから、各教示点を通過して、すべての作業が終了するまでの時間を最小にする動作計画を自動的に作成する技術はなく、教示作業者が経験的により短いサイクルタイムになる冗長軸の姿勢および位置を教示している。
サイクルタイムを短縮化する従来技術として、まず、各教示点において、初期値として与えられた冗長軸の軸値、具体的には、冗長軸が回転する角度に対するサイクルタイムと、初期値から上方に微小な調整値だけ変化させた軸値に対するサイクルタイムと、初期値から下方に微小な調整値だけ変化させた軸値に対するサイクルタイムとを求め、求めた3つのサイクルタイムの中で最小のサイクルタイムである軸値を、その教示点での新たな軸値とする。次に、新たな軸値に対してさらに微小な調整値だけ変化させて、繰り返し最小のサイクルタイムを求めることによって、より短いサイクルタイムで動作する動作プログラムを自動的に作成する動作プログラムの最適化方法がある(たとえば、特許文献1参照)。
SA(Simulated Annealing)およびGA(Generic Algorithm)などの手法は、解が初期値に依存するために最適値を見落としやすく、さらに、精度の高い最適値を求めるためには、計算時間が長くかかる。
特開平9−128024号公報
しかしながら、上述した従来技術は、解が初期値に大きく依存するので、各教示点における冗長軸の軸値(冗長軸値)として、局所解を見つけてしまうことがあり、サイクルタイムが最適値とは程遠い値になっていることがあるという問題がある。
本発明の目的は、ロボットの移動時間がほぼ最短になるロボットの姿勢を教示点毎に求めることができるロボット動作計画方法、ロボット動作計画装置、プログラムおよび記録媒体を提供することである。
本発明は、冗長軸を有するロボットに装着されたツールが複数の目標点間を移動する動作を計画するロボット動作計画方法において、
前記冗長軸に対して軸周りに予め定める角度間隔で離散的な複数の冗長軸値を設定する冗長軸設定工程と、
1つの移動元目標点における前記冗長軸設定工程で設定された冗長軸値のうちの1つの移動元冗長軸値から、前記冗長軸設定工程で設定された移動先目標点における冗長軸値のうちの1つの移動先冗長軸値に変化するまで、ツールが目標点間を移動する移動時間を求める第1の時間算出工程と、
最初の目標点における初期冗長軸値から、各目標点における冗長軸値を経て、前記移動元冗長軸値に変化するまでの移動時間のうちで最小の移動時間を求める第2の時間算出工程と、
前記初期冗長軸値から前記移動先冗長軸値に変化するまでの移動時間を、前記移動元目標点における冗長軸値毎に、前記第1の時間算出工程で求めた移動時間と前記第2の時間算出工程で求めた移動時間との和として求める移動時間算出工程と、
各移動先目標点における前記冗長軸設定工程で設定された冗長軸値毎に、前記移動時間算出工程で求めた移動時間のうちで最小の移動時間を、前記初期冗長軸値から移動先冗長軸値に変化するまでの最短移動時間として求める最短移動時間算出工程と、
前記最短移動時間算出工程で求めた最後の移動先目標点における冗長軸値に対応する最短移動時間に対応する経路を、最初の目標点から最後の目標点に移動する最短経路とする最短経路決定工程と、
前記最短経路決定工程で求めた最短経路に含まれる各目標点における冗長軸値に基づいて、各目標点におけるロボットの姿勢を決定する姿勢決定工程とを有することを特徴とするロボット動作計画方法である。
また本発明は、前記ロボット動作計画方法は、ロボットおよびツールが干渉するか否かを確認する干渉確認工程を有し、
前記干渉確認工程は、前記移動時間算出工程が移動元冗長軸値から移動先冗長軸値に変化するまでの移動時間を求める毎に、ロボットおよびツールが干渉するか否かを確認し、確認結果が干渉することを示しているときは、前記移動時間算出工程で求めた移動元冗長軸値から移動先冗長軸値に変化するまでの移動時間を無限大の時間に設定することを特徴とする。
また本発明は、前記ロボット動作計画方法は、ロボットおよびツールが干渉するか否かを確認する干渉確認工程を有し、
前記干渉確認工程は、前記最短経路決定工程が最短経路を決定した後に、ロボットおよびツールが干渉するか否かを確認し、確認結果が干渉することを示しているときは、移動元冗長軸値から移動先冗長軸値に変化するまでの移動時間のうちで、干渉を生じた移動時間を無限大の時間に設定し、
目標点間の経路にて干渉が生じた際の、当該経路の移動先目標点およびその移動先目標点に続く目標点での冗長軸値に対して、移動時間、最短移動時間、および最短経路を新たに求めことを特徴とする。
また本発明は、前記冗長軸設定工程は、前記最短経路決定工程が最短経路を決定した後に、最短経路に含まれる各目標点における冗長軸値の近傍において変化させた冗長軸値を、各目標点における新たな冗長軸値として設定し、
前記ロボット動作計画方法は、前記冗長軸設定工程によって設定された新たな冗長軸値に対して、移動時間、最短移動時間、および最短経路を求めことを特徴とする。
また本発明は、前記冗長軸設定工程は、前記ロボットが有する複数の冗長軸に対して冗長軸値を設定するときは、各冗長軸の冗長軸値のすべての組合せを、各目標点における冗長軸値として設定することを特徴とする。
また本発明は、冗長軸を有するロボットに装着されたツールが複数の目標点間を移動する動作を計画するロボット動作計画装置において、
前記冗長軸に対して軸周りに予め定める角度間隔で離散的な複数の冗長軸値を設定する冗長軸設定手段と、
1つの移動元目標点における前記冗長軸設定手段で設定された冗長軸値のうちの1つの移動元冗長軸値から、前記冗長軸設定手段で設定された移動先目標点における冗長軸値のうちの1つの移動先冗長軸値に変化するまで、ツールが目標点間を移動する移動時間を求める第1の時間算出手段と、
最初の目標点における初期冗長軸値から、各目標点における冗長軸値を経て、前記移動元冗長軸値に変化するまでの移動時間のうちで最小の移動時間を求める第2の時間算出手段と、
前記初期冗長軸値から前記移動先冗長軸値に変化するまでの移動時間を、前記移動元目標点における冗長軸値毎に、前記第1の時間算出手段で求めた移動時間と前記第2の時間算出手段で求めた移動時間との和として求める移動時間算出手段と、
各移動先目標点における前記冗長軸設定手段で設定された冗長軸値毎に、前記移動時間算出手段で求めた移動時間のうちで最小の移動時間を、前記初期冗長軸値から移動先冗長軸値に変化するまでの最短移動時間として求める最短移動時間算出手段と、
前記最短移動時間算出手段で求めた最後の移動先目標点における冗長軸値に対応する最短移動時間に対応する経路を、最初の目標点から最後の目標点に移動する最短経路とする最短経路決定手段と、
前記最短経路決定手段で求めた最短経路に含まれる各目標点における冗長軸値に基づいて、各目標点におけるロボットの姿勢を決定する姿勢決定手段とを有することを特徴とするロボット動作計画装置である。
また本発明は、前記ロボット動作計画装置は、ロボットおよびツールが干渉するか否かを確認する干渉確認手段を有し、
前記干渉確認手段は、前記移動時間算出手段が移動元冗長軸値から移動先冗長軸値に変化するまでの移動時間を求める毎に、ロボットおよびツールが干渉するか否かを確認し、確認結果が干渉することを示しているときは、前記移動時間算出手段で求めた移動元冗長軸値から移動先冗長軸値に変化するまでの移動時間を無限大の時間に設定することを特徴とする。
また本発明は、前記ロボット動作計画装置は、ロボットおよびツールが干渉するか否かを確認する干渉確認手段を有し、
前記干渉確認手段は、前記最短経路決定手段が最短経路を決定した後に、ロボットおよびツールが干渉するか否かを確認し、確認結果が干渉することを示しているときは、移動元冗長軸値から移動先冗長軸値に変化するまでの移動時間のうちで、干渉を生じた移動時間を無限大の時間に設定し、
目標点間の経路にて干渉が生じた際の、当該経路の移動先目標点およびその移動先目標点に続く目標点での冗長軸値に対して、移動時間、最短移動時間、および最短経路を新たに求めことを特徴とする。
また本発明は、前記冗長軸設定手段は、前記最短経路決定手段が最短経路を決定した後に、最短経路に含まれる各目標点における冗長軸値の近傍において変化させた冗長軸値を、各目標点における新たな冗長軸値として設定し、
前記ロボット動作計画装置は、前記冗長軸設定手段によって設定された新たな冗長軸値に対して、移動時間、最短移動時間、および最短経路を求めことを特徴とする。
また本発明は、前記冗長軸設定手段は、前記ロボットが有する複数の冗長軸に対して冗長軸値を設定するときは、各冗長軸の冗長軸値のすべての組合せを、各目標点における冗長軸値として設定することを特徴とする。
また本発明は、コンピュータに前記工程を実行させるためのプログラムである。
また本発明は、前記プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体である。
本発明によれば、冗長軸を有するロボットに装着されたツールが複数の目標点間を移動する動作を計画するにあたって、まず、冗長軸設定工程で、前記冗長軸に対して軸周りに予め定める角度間隔で離散的な複数の冗長軸値を設定し、第1の時間算出工程で、1つの移動元目標点における前記冗長軸設定工程で設定された冗長軸値のうちの1つの移動元冗長軸値から、前記冗長軸設定工程で設定された移動先目標点における冗長軸値のうちの1つの移動先冗長軸値に変化するまで、ツールが目標点間を移動する移動時間を求め、第2の時間算出工程で、最初の目標点における初期冗長軸値から、各目標点における冗長軸値を経て、前記移動元冗長軸値に変化するまでの移動時間のうちで最小の移動時間を求め、移動時間算出工程で、前記初期冗長軸値から前記移動先冗長軸値に変化するまでの移動時間を、前記移動元目標点における冗長軸値毎に、前記第1の時間算出工程で求めた移動時間と前記第2の時間算出工程で求めた移動時間との和として求める。
次に最短移動時間算出工程で、各移動先目標点における前記冗長軸設定工程で設定された冗長軸値毎に、前記移動時間算出工程で求めた移動時間のうちで最小の移動時間を、前記初期冗長軸値から移動先冗長軸値に変化するまでの最短移動時間として求める。次に最短経路決定工程で、前記最短移動時間算出工程で求めた最後の移動先目標点における冗長軸値に対応する最短移動時間に対応する経路を、最初の目標点から最後の目標点に移動する最短経路とし、姿勢決定工程で、前記最短経路決定工程で求めた最短経路に含まれる各目標点における冗長軸値に基づいて、各目標点におけるロボットの姿勢を決定する。
このように、各教示点での冗長軸の冗長軸値を軸周りに予め定める角度間隔で離散的に変化させて、各移動先教示点における各冗長軸値について、最初の教示点における冗長軸値から最短時間で移動できる移動元の冗長軸値を順次求めることによって、最後の移動先の教示点における冗長軸値に最短時間で移動できる各教示点における冗長軸値を求めることができるので、ロボットの移動時間がほぼ最短になるロボットの姿勢を教示点毎に求めることができ、初期値を設定する必要がないので、局所的な解ではなく全体の中での最適解に近い姿勢を求めることができる。
また本発明によれば、ロボットおよびツールが干渉するか否かを、教示点間の1つの移動時間を計算する毎に確認しているので、干渉のないほぼ最適な姿勢を求めることができ、ロボットの移動時間がほぼ最短になるロボットの姿勢を教示点毎に求めることができる。
また本発明によれば、ロボットおよびツールが干渉するか否かを、サイクルタイムがほぼ最短になる移動時間を求めた後に確認しているので、比較的短時間に干渉のないほぼ最適なロボットの姿勢を求め、ロボットのサイクルタイム短縮を図ることができ、さらに、ロボットの移動時間がほぼ最短になるロボットの姿勢を教示点毎に求めることができる。
また本発明によれば、一旦求めたほぼ最適な姿勢の近傍に新たに離散的な姿勢を設定して、より短い移動時間になる姿勢を求めているので、ロボットの移動時間がより短くなるロボットの姿勢を教示点毎に求めることができる。
また本発明によれば、冗長軸が複数ある場合には、複数の冗長軸の姿勢のすべての組合せを各教示点における姿勢として設定して、移動時間を求めているので、冗長軸が複数であっても、ロボットの移動時間がほぼ最短になるロボットの姿勢を教示点毎に求めることができる。
本発明によれば、冗長軸を有するロボットに装着されたツールが複数の目標点間を移動する動作を計画するにあたって、まず、冗長軸設定手段によって、前記冗長軸に対して軸周りに予め定める角度間隔で離散的な複数の冗長軸値が設定され、第1の時間算出手段によって、1つの移動元目標点における前記冗長軸設定手段で設定された冗長軸値のうちの1つの移動元冗長軸値から、前記冗長軸設定手段で設定された移動先目標点における冗長軸値のうちの1つの移動先冗長軸値に変化するまで、ツールが目標点間を移動する移動時間が求められ、第2の時間算出手段によって、最初の目標点における初期冗長軸値から、各目標点における冗長軸値を経て、前記移動元冗長軸値に変化するまでの移動時間のうちで最小の移動時間が求められ、移動時間算出手段によって、前記初期冗長軸値から前記移動先冗長軸値に変化するまでの移動時間が、前記移動元目標点における冗長軸値毎に、前記第1の時間算出手段で求めた移動時間と前記第2の時間算出手段で求めた移動時間との和として求められる。
次に最短移動時間算出手段によって、各移動先目標点における前記冗長軸設定手段で設定された冗長軸値毎に、前記移動時間算出手段で求めた移動時間のうちで最小の移動時間が、前記初期冗長軸値から移動先冗長軸値に変化するまでの最短移動時間として求められる。次に最短経路決定手段によって、前記最短移動時間算出手段で求めた最後の移動先目標点における冗長軸値に対応する最短移動時間に対応する経路が、最初の目標点から最後の目標点に移動する最短経路とされ、姿勢決定手段によって、前記最短経路決定手段で求めた最短経路に含まれる各目標点における冗長軸値に基づいて、各目標点におけるロボットの姿勢が決定される。
このように、各教示点での冗長軸の冗長軸値を軸周りに予め定める角度間隔で離散的に変化させて、各移動先教示点における各冗長軸値について、最初の教示点における冗長軸値から最短時間で移動できる移動元の冗長軸値を順次求めることによって、最後の移動先の教示点における冗長軸値に最短時間で移動できる各教示点における冗長軸値を求めることができるので、ロボットの移動時間がほぼ最短になるロボットの姿勢を教示点毎に求めることができ、初期値を設定する必要がないので、局所的な解ではなく全体の中での最適解に近い姿勢を求めることができる。
また本発明によれば、ロボットおよびツールが干渉するか否かを、教示点間の1つの移動時間を計算する毎に確認しているので、干渉のないほぼ最適な姿勢を求めることができ、ロボットの移動時間がほぼ最短になるロボットの姿勢を教示点毎に求めることができる。
また本発明によれば、ロボットおよびツールが干渉するか否かを、サイクルタイムがほぼ最短になる移動時間を求めた後に確認しているので、比較的短時間に干渉のないほぼ最適なロボットの姿勢を求め、ロボットのサイクルタイム短縮を図ることができ、さらに、ロボットの移動時間がほぼ最短になるロボットの姿勢を教示点毎に求めることができる。
また本発明によれば、一旦求めたほぼ最適な姿勢の近傍に新たに離散的な姿勢を設定して、より短い移動時間になる姿勢を求めているので、ロボットの移動時間がより短くなるロボットの姿勢を教示点毎に求めることができる。
また本発明によれば、冗長軸が複数ある場合には、複数の冗長軸の姿勢のすべての組合せを各教示点における姿勢として設定して、移動時間を求めているので、冗長軸が複数であっても、ロボットの移動時間がほぼ最短になるロボットの姿勢を教示点毎に求めることができる。
また本発明によれば、ロボットの移動時間をほぼ最短にできるロボット動作計画方法の工程をコンピュータに実行させるためのプログラムとして提供できる。
また本発明によれば、ロボットの移動時間をほぼ最短にできるロボット動作計画方法の工程をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータで読取り可能な記録媒体として提供できる。
また本発明によれば、従来人手で行っていた動作計画の教示作業を自動化でき、人手による教示の手間を減らすことができる。あらゆる冗長軸を有するロボットに適用可能であり、穿孔およびスポット溶接などさまざまな用途に適用可能である。
図1は、本発明の実施の一形態であるロボット動作計画方法によって作成されたロボット動作計画を適用するロボット10の動作を説明するための概観図である。ロボット10は、スポット溶接、穿孔、あるいは、ねじ止めなどの作業を行う産業用ロボットであり、たとえば、ロボット10の基台11が建物の天井に固定されている、いわゆる天つり型の6軸多関節型ロボットであり、作業対象であるワーク20に対して、ねじ止め作業を行っているところを示している。
ロボット10は、基台11、第1アーム12、第2アーム13、第3アーム14、第4アーム15、第5アーム16、および第6アーム(フランジ)17を含んで構成され、第6アームにツール18が装着される。第1アーム12は基台11によって決まる第1軸J1を中心軸として回転し、第2アーム13は第1アーム12によって決まる第2軸J2を中心軸として回転し、第3アーム14は第2アーム13によって決まる第3軸J3を中心軸として回転し、第4アーム15は第3アーム14によって決まる第4軸J4を中心軸として回転し、第5アーム16は第4アーム15によって決まる第5軸J5を中心軸として回転し、第6アーム17は第5アーム16によって決まる第6軸J6を中心軸として回転する。ツール18は、第6アーム17に固定して取り付けられており、軸Jtは、ツール軸周りの軸である。
ロボット10に装着されたツール18の先端は、作業を行っていないときは、退避点Pに位置付いており、作業を開始すると、ツール18は、ロボット動作計画によって指示されたm個の教示点(目標点)、つまり、教示点P〜Pの各教示点を通過する際に、順次ねじ止め作業を行った後、退避点Pに戻る。教示点間の移動は、各軸補間によって、すなわち、教示点における各軸の位置から移動先の教示点の各軸の位置への移動を各軸毎に計算する点間制御によって行われる。
冗長自由度とは、ロボットの自由度と作業に必要な自由度との差で決まる自由度である。図1の場合、ロボット10の自由度は、第1軸J1〜第6軸J6の6自由度であるのに対して、ツール軸Jt周りにはどの姿勢をとっても作業が可能であるので、作業に必要な自由度は5自由度であり、冗長自由度は1である。ロボット10の部位の空間的位置を規定する因子、たとえば、ツール周りの回転量、あるいはロボット10の1つの関節の軸値などについて、その因子と作業に必要な自由度分の情報が与えられたとき、演算によってロボット10の姿勢が一意に決定される場合、その因子を冗長軸という。冗長軸は、その演算を簡単にできるように選べばよい。図1の場合、第1軸J1〜第6軸J6のどの可動軸でも冗長軸に選ぶことができるが、ツール周りの概念的な回転軸Jtを選択すると演算が簡単になるので、この回転軸Jtを冗長軸とする。ロボット10の姿勢とは、第1アーム12〜第6アーム17、およびツール18のそれぞれの姿勢の組合せで決まる姿勢である。
図2は、本発明の実施の一形態であるロボット動作計画方法によって作成されたロボット動作計画を適用する冗長軸の各教示点における姿勢間の移動を経路として示した図である。P〜Pは、各教示点を示しており、冗長軸は、各教示点において、離散的に設定された冗長軸値の値をとる。Q1,1〜Qm,nは、各教示点において離散的に設定された冗長軸値毎のロボットの姿勢を示しており、たとえば、姿勢Q1,1〜Q1,nは、教示点Pにおいて冗長軸値を離散的に変化させたときの各冗長軸値に対応するロボットの姿勢を、それぞれ姿勢番号j=1〜nに対応付けて示している。この場合、冗長軸値、つまり、ツール18周りの角度を10度間隔で離散的に変えた37個の姿勢があり、姿勢Q1,1は冗長軸値の値が0度、姿勢Q1,2は10度、姿勢Q1,3は20度、および姿勢Q1,nは360度であることを示している。
教示点Pには、37個の姿勢があるので、退避点Pから教示点Pへは37個の経路がある。教示点Pから教示点Pへの経路については、教示点PとPにそれぞれ37個の姿勢があるので、経路の数は、その組合せになり37×37=1369個の経路がある。同様に、各教示点間の経路は、それぞれ1369個の経路がある。
サイクルタイム、すなわち、退避点Pから出発して、教示点P〜Pを通過した後、退避点Pまで戻る時間は、各教示点における冗長軸の冗長軸値が変化すると、ロボットの姿勢も変化するので一意に決まらない。つまり、退避点Pから退避点Pまでの各教示点P〜Pにおいて、どの冗長軸値を通る経路であるかによって、サイクルタイムが変化し、この場合、太い矢印で示した経路が最小の移動時間の最短経路であることを示している。
図3は、本発明の実施の一形態であるロボット動作計画方法の手順を示すフローチャートであり、サイクルタイムが最短時間になる各教示点における冗長軸の姿勢を求めるためのロボットの動作計画を行うときにこの処理が開始される。以下の手順で処理が行われる前に、各教示点における離散的な冗長軸値を決定しておく。この冗長軸値によってロボットの姿勢が決まり、冗長軸の姿勢番号によって、冗長軸値が識別される。
ステップS1では、教示点Pから処理を行うために教示点番号iをi=1と設定する。ステップS2では、冗長軸の各教示点における最初の姿勢から、姿勢チェックおよび隣り合う教示点間の移動時間の計算を行うために冗長軸の姿勢番号jをj=1と設定する。
ステップS3では、移動先の教示点Pにおける冗長軸の姿勢番号がjの場合のロボットの姿勢Qi,jを求める。ステップS4では、その姿勢Qi,jがとり得る姿勢であるか否かの確認、たとえば、ツール18がワーク20に届く姿勢であるか否かの確認を行う。とり得る姿勢のときは、ステップS5に進み、とり得ない姿勢のときは、その教示点におけるその姿勢番号の姿勢を、最短時間となる経路選択から除外してステップS16に進む。
ステップS5では、移動元の教示点、つまり、1つ前の教示点Pi−1からの移動時間を求めるために、1つ前の教示点Pi−1における冗長軸の姿勢番号kをk=1とする。ステップS6では、1つ前の教示点Pi−1における姿勢Qi−1,kから教示点Pにおける姿勢Qi,jへの移動時間tk,jを求める。各軸補間の場合は、この移動時間は、移動前の姿勢と移動後の姿勢のみを引数とする関数で表される。
ステップS7では、退避点Pから姿勢Qi,jへの最新の最短移動時間fi,jが、退避点Pから姿勢Qi−1,kへの最短移動時間fi−1,kと移動時間tk,jとの和より大きいか否かを確認する。大きいときは、ステップS8に進み、大きくないときは、ステップS9に進む。k=1の場合は、最短移動時間fi,jは、初期値になるので、退避点Pから姿勢Qi−1,1への最短移動時間fi−1,1と、姿勢Qi−1,1から姿勢Qi,jへの移動時間t1,jとの和とする。ステップS8では、最短移動時間fi−1,kと移動時間tk,jとの和を、退避点Pから姿勢Qi,jへの新たな最短移動時間fi,jとし、姿勢番号kとともに記憶する。
ステップS9では、1つ前の教示点Pi−1に対する姿勢番号kについて、最後の姿勢番号nまでの移動時間の計算を完了したか否かを確認する。完了していないときは、ステップS15に進み、完了したときは、ステップS10に進む。ステップS10では、教示点Pに対する姿勢番号jについて、最後の姿勢番号nまでの移動時間の計算を完了したか否かを確認する。完了していないときは、ステップS16に進み、完了したときは、ステップS11に進む。ステップS11では、教示点Pの教示点番号iについて、最後の教示点番号mまでの移動時間の計算を完了したか否かを確認する。完了していないときは、ステップS17に進み、完了したときは、ステップS12に進む。ステップS12では、各教示点について得られた姿勢番号kを順次たどることによって、全体の移動時間がほぼ最小になる最短経路を求める。
ステップS13では、従来技術で行っている経路全体での干渉チェックシミュレーション、すなわち、移動中にロボット10およびツール18がワーク20などの周囲の物体と接触しないか、ロボットの動作シミュレーションを実行する。ステップS14では、干渉が発生しているか否かを確認し、干渉が発生していないときは、終了する。干渉が発生しているときは、たとえば、最初の干渉が教示点Pc−1とPとの区間で発生しているときは、ステップS18に進む。
ステップS15では、1つ前の教示点Pi−1に対する姿勢番号kについて、次の姿勢番号の計算を行うために、姿勢番号kをk=k+1と設定し、ステップS6に戻る。ステップS16では、教示点Pに対する姿勢番号jについて、次の姿勢番号の計算を行うために、姿勢番号jをj=j+1と設定し、ステップS3に戻る。ステップS17では、次の教示点について計算するために、教示点番号iをi=i+1と設定し、ステップS2に戻る。
ステップS18では、干渉の発生した経路を、最短時間を求める対象の経路から除外するために、これ以降の計算では教示点Pc−1における姿勢番号iから教示点Pにおける姿勢番号jに至る時間ti,j=∞として扱う。この場合、実際の計算は、たとえば、無限大に相当する値を時間ti,jに代入して計算するか、あるいは、特定の値を「∞」として取り扱うことと規定しておいて、時間ti,jにその特定の値を代入して計算することによって計算することができる。ステップS19では、教示点Pからの計算をやり直すために、教示点番号iをi=cと設定し、ステップS2に戻る。ステップS4での姿勢チェックにおいて、とり得ない姿勢の場合に、とり得ない姿勢を、最短時間となる経路選択から除外しているが、この場合も、その教示点の姿勢番号に至る最短移動時間を∞として扱うことによって除外することができる。
教示点番号iがi=1の場合、Pi−1は、Pの退避点となり、この場合、冗長軸のとり得る姿勢は、1つであるので、姿勢番号kは、k=1についてのみ計算する。教示点Pまでの作業が終了すると、次に退避点Pに戻るが、この場合は、退避点PをPm+1として扱い、この場合も、とり得る姿勢が1つであるので、姿勢番号jについて、j=1のみ計算する。
以上の処理によって、最短経路が決定され、この最短経路に含まれる各教示点における姿勢番号で決まる冗長軸値からロボットの姿勢が決まり、ロボットの動作計画が決定される。
上述した実施の形態では、干渉チェックシミュレーションを、すべての移動時間を計算して最短移動時間を求めた後で行っているが、1つ前の教示点Pi−1における姿勢Qi−1,kから教示点Pにおける姿勢Qi,jへの移動時間tk,jを求めるステップS6の処理を行う毎に、干渉チェックシミュレーションを行っても良い。この場合、干渉があると、求めた移動時間を∞の時間に設定することにより、ステップS7での判定が、大きくないという判定になり、ステップS8を実行することなく、ステップS9に進む。
干渉の発生しないことがわかっている場合には、ステップS13とS14の処理を省略してもよい。
作業上教示点における姿勢が制約されている場合は、たとえば、ワーク20の形状によってツール18とワーク20が干渉することがある場合は、離散的な姿勢を可能な範囲の姿勢で変化させて、動作計画を行えばよい。
8自由度のロボットなど、軸数が6軸より多い多関節型ロボットにおいて、2軸以上の冗長軸がある場合、それらの冗長軸の姿勢の組合せを探索空間として、上述した実施の形態における冗長軸の探索空間である姿勢の数nに置き換えることによって、すなわち、それらの冗長軸の離散的な姿勢のすべての組合せを、各教示点において変化させた離散的な姿勢とすることによって、上述した実施の形態を用いて最短の移動時間を求めることができる。たとえば、1つの冗長軸の姿勢が37個、他の冗長軸の姿勢が20個とした場合、各教示点での姿勢は、それらの組合せの数である、37×20=740個になり、動作計画では、各教示点における冗長軸の姿勢を740個として計算すればよい。
上述した実施の形態を用いて求めたロボットの動作計画は、冗長軸の姿勢を離散的な姿勢に対して求めているので、必ずしも最短のサイクルタイムになる動作計画を求められるとは限らない。この場合、冗長軸の姿勢を変化させる間隔を狭くすれば、より最適な解、つまり、より短い時間のサイクルタイムを求めることができる。
上述した実施の形態を用いて求めたロボットの動作計画に対して、各教示点での冗長軸の姿勢を、求めた姿勢の近傍で離散的に変化させて、その近傍で変化させた姿勢を新たな離散的な姿勢として、新たに動作計画を行うことによって、さらに短い移動時間を求めることができる。たとえば、動作計画によって、最短時間になる各教示点の姿勢、つまり、冗長軸の角度が、教示点Pで30度、教示点Pで120度、教示点Pで150度、および教示点Pで270度として求まった場合、それぞれ前後に1度づつ変化させた姿勢、たとえば、教示点Pにおいて25度、26度、27度、・・・35度の角度について、新たに動作計画を行うことによって、さらに短い移動時間を求めることができる。
図4は、本発明の実施の他の形態であるロボット動作計画装置30の構成を説明するための図である。ロボット動作計画装置30は、ロボット10の動作計画をオフラインで行うための装置であり、演算処理部31とシミュレータ32を含んで構成される。
演算処理部31は、与えられた教示点に対して、サイクルタイムが最短時間になる各教示点における冗長軸の姿勢を演算によって求める処理を行う部位である。シミュレータ32は、演算処理部31からの指示によって、指定された経路においてロボットの干渉、すなわち、ロボット10およびツール18がワーク20と接触しないか、あるいは、ロボット10がとり得ない姿勢になっていないかといったロボットの干渉チェックを、ロボットの動作シミュレーションによって行う部位であり、従来技術で行われている干渉チェックシミュレーションに相当する処理を行う。
ロボット動作計画装置30は、演算処理部31とシミュレータ32の処理を行うプログラムをコンピュータに実行させることで実現可能である。この場合、演算処理部31とシミュレータ32は、上述した実施の一形態であるロボット動作計画方法の手順を実行するプログラムによって実現される。コンピュータは、種々の制御を行う図示していないCPU(Central Processing Unit)と、CPUで処理が行われるために用いられる図示していないメモリ、たとえば、ROM(Read Only Memory)またはRAM(Random Access
Memory)とを含んで構成され、プログラムはROMに格納される。
演算処理部31は、求めたロボットの動作計画を、ロボットプログラムとして、取り外し可能な記録媒体40に出力する。取り外し可能な記録媒体40に出力されたロボットプログラムは、ロボット10を制御するロボットコントローラ50に入力され、ロボットコントローラ50は、入力されたロボットプログラムに従って、実際のロボットを動作させて、作業を行う。
演算処理部31とシミュレータ32の処理を行うプログラムは、コンピュータで読取り可能な記録媒体に格納されており、上述した実施の形態では、記録媒体として、ROMを用いたが、外部記憶装置としてプログラム読取装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することによって読取り可能となるような記録媒体であってもよい。
記録媒体に格納されているプログラムは、CPUがアクセスして実行可能な構成であればよい。あるいは、プログラムを読出し、読出したプログラムを図示されていないプログラム記録エリアにダウンロードして、プログラムを実行する構成であればよい。このダウンロード用のプログラムは、予めROMに格納しておく。
記録媒体がロボット動作計画装置30と分離可能に構成される場合、記録媒体は、磁気テープ/カセットテープなどのテープ系、フレキシブルディスク/ハードディスクなどの磁気ディスクおよびCD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)/MO(Magneto
Optical Disk)/MD(Mini Disk)/DVD(Digital Versatile Disk)などの光ディスクのディスク系、IC(Integrated Circuit)カード(メモリカードを含む)/光カードなどのカード系、あるいは、マスクROM/EPROM(Erasable Programmable Read
Only Memory)/フラッシュROMなどによる半導体メモリを含め、固定的にプログラムを担持する記録媒体であればよい。
表1は、本発明の実施の形態によって求めたロボットの動作計画を用いた作業のサイクルタイムの改善例を示す図である。6種類のスポット溶接作業A〜Fについて、人手による教示によって求めた動作計画に基づいて実施したときのサイクルタイムと、本発明の実施の形態によって求めた動作計画に基づいて実施したときのサイクルタイムとを比較したものである。
それぞれのサイクルタイムは、作業Aについて67.49秒と61.43秒、作業Bについて117.47秒と109.53秒、作業Cについて98.82秒と67.96秒、作業Dについて84.25秒と80.26秒、作業Eについて82.62秒と71.78秒、作業Fについて94.79秒と78.94秒であり、本発明の実施の形態によって求めた動作計画のサイクルタイムの方が、約5〜30%改善されている。
Figure 0004451725
表2は、本発明の実施の形態によって求めるロボットの動作計画の計算時間を方法毎に比較した図である。ロボットの動作計画を作成するのに要する時間について、No.1〜3の3種類の方法毎に、理論上の計算式と概算の計算時間を示したものである。No.1〜3の方法の違いは、干渉チェックシミュレーションを行う時点と経路が異なる。一般に、干渉チェックシミュレーションを行う時間は、移動時間の計算時間に比べると多大の時間を要するので、どの時点でどの経路に対して干渉チェックシミュレーションを行うかによって、全体の計算時間が大幅に異なる。
No.1の方法は、すべての組合せの経路について干渉チェックシミュレーションを行う方法であり、教示点の数をm、冗長軸の姿勢の数をn、教示点間を移動する時間を求める計算時間をt、教示点間の干渉チェックシミュレーションを行う計算時間をTとすると、経路のすべての組合せは、nとなるので、理論上の計算時間は、n(t+T)となる。
No.2の方法は、教示点間の1つの移動時間を計算する毎に干渉チェックシミュレーションを行う方法であり、教示点間での計算回数が、n回であるので、理論上の計算時間は、nm(t+T)となる。No.3の方法は、最短のサイクルタイムを求めた後で、最短時間の経路についてのみ干渉チェックシミュレーションを行う方法であり、この場合、移動時間の計算回数がmn回、干渉チェックシミュレーションの計算回数が最短時間の経路のみについて行うのでm回であり、さらに、干渉が発生したことによる再計算があるので、理論上の計算時間は、およそ2m(nt+T)になる。この場合、干渉の発生は、確率p=1/2の幾何分布に従い、発生箇所は、一様分布とする。
たとえば、教示点の数m=20、冗長軸の姿勢の数n=30、教示点間を移動する時間を求める計算時間t=1msec、教示点間の干渉チェックシミュレーションを行う計算時間T=100msecとすると、No.1の概算の計算時間は、3.5×1028秒、No.2の概算の計算時間は、1800秒(30分)、No.3の概算の計算時間は、40秒となり、最短のサイクルタイムを求めた後で干渉チェックシミュレーションを行うNo.3の方法の場合、1分以内に動作計画を作成することができる。
Figure 0004451725
本発明の実施の一形態であるロボット動作計画方法によって作成されたロボット動作計画を適用するロボット10の動作を説明するための概観図である。 本発明の実施の一形態であるロボット動作計画方法によって作成されたロボット動作計画を適用する冗長軸の各教示点における姿勢間の移動を経路として示した図である。 本発明の実施の一形態であるロボット動作計画方法の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の他の形態であるロボット動作計画装置30の構成を説明するための図である。
符号の説明
10 ロボット
11 基台
12 第1アーム
13 第2アーム
14 第3アーム
15 第4アーム
16 第5アーム
17 第6アーム
18 ツール
20 ワーク
30 ロボット動作計画装置
31 演算処理部
32 シミュレータ
40 記録媒体
50 ロボットコントローラ

Claims (12)

  1. 冗長軸を有するロボットに装着されたツールが複数の目標点間を移動する動作を計画するロボット動作計画方法において、
    前記冗長軸に対して軸周りに予め定める角度間隔で離散的な複数の冗長軸値を設定する冗長軸設定工程と、
    1つの移動元目標点における前記冗長軸設定工程で設定された冗長軸値のうちの1つの移動元冗長軸値から、前記冗長軸設定工程で設定された移動先目標点における冗長軸値のうちの1つの移動先冗長軸値に変化するまで、ツールが目標点間を移動する移動時間を求める第1の時間算出工程と、
    最初の目標点における初期冗長軸値から、各目標点における冗長軸値を経て、前記移動元冗長軸値に変化するまでの移動時間のうちで最小の移動時間を求める第2の時間算出工程と、
    前記初期冗長軸値から前記移動先冗長軸値に変化するまでの移動時間を、前記移動元目標点における冗長軸値毎に、前記第1の時間算出工程で求めた移動時間と前記第2の時間算出工程で求めた移動時間との和として求める移動時間算出工程と、
    各移動先目標点における前記冗長軸設定工程で設定された冗長軸値毎に、前記移動時間算出工程で求めた移動時間のうちで最小の移動時間を、前記初期冗長軸値から移動先冗長軸値に変化するまでの最短移動時間として求める最短移動時間算出工程と、
    前記最短移動時間算出工程で求めた最後の移動先目標点における冗長軸値に対応する最短移動時間に対応する経路を、最初の目標点から最後の目標点に移動する最短経路とする最短経路決定工程と、
    前記最短経路決定工程で求めた最短経路に含まれる各目標点における冗長軸値に基づいて、各目標点におけるロボットの姿勢を決定する姿勢決定工程とを有することを特徴とするロボット動作計画方法。
  2. 前記ロボット動作計画方法は、ロボットおよびツールが干渉するか否かを確認する干渉確認工程を有し、
    前記干渉確認工程は、前記移動時間算出工程が移動元冗長軸値から移動先冗長軸値に変化するまでの移動時間を求める毎に、ロボットおよびツールが干渉するか否かを確認し、確認結果が干渉することを示しているときは、前記移動時間算出工程で求めた移動元冗長軸値から移動先冗長軸値に変化するまでの移動時間を無限大の時間に設定することを特徴とする請求項1記載のロボット動作計画方法。
  3. 前記ロボット動作計画方法は、ロボットおよびツールが干渉するか否かを確認する干渉確認工程を有し、
    前記干渉確認工程は、前記最短経路決定工程が最短経路を決定した後に、ロボットおよびツールが干渉するか否かを確認し、確認結果が干渉することを示しているときは、移動元冗長軸値から移動先冗長軸値に変化するまでの移動時間のうちで、干渉を生じた移動時間を無限大の時間に設定し、
    目標点間の経路にて干渉が生じた際の、当該経路の移動先目標点およびその移動先目標点に続く目標点での冗長軸値に対して、移動時間、最短移動時間、および最短経路を新たに求めことを特徴とする請求項1記載のロボット動作計画方法。
  4. 前記冗長軸設定工程は、前記最短経路決定工程が最短経路を決定した後に、最短経路に含まれる各目標点における冗長軸値の近傍において変化させた冗長軸値を、各目標点における新たな冗長軸値として設定し、
    前記ロボット動作計画方法は、前記冗長軸設定工程によって設定された新たな冗長軸値に対して、移動時間、最短移動時間、および最短経路を求めことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のロボット動作計画方法。
  5. 前記冗長軸設定工程は、前記ロボットが有する複数の冗長軸に対して冗長軸値を設定するときは、各冗長軸の冗長軸値のすべての組合せを、各目標点における冗長軸値として設定することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のロボット動作計画方法。
  6. 冗長軸を有するロボットに装着されたツールが複数の目標点間を移動する動作を計画するロボット動作計画装置において、
    前記冗長軸に対して軸周りに予め定める角度間隔で離散的な複数の冗長軸値を設定する冗長軸設定手段と、
    1つの移動元目標点における前記冗長軸設定手段で設定された冗長軸値のうちの1つの移動元冗長軸値から、前記冗長軸設定手段で設定された移動先目標点における冗長軸値のうちの1つの移動先冗長軸値に変化するまで、ツールが目標点間を移動する移動時間を求める第1の時間算出手段と、
    最初の目標点における初期冗長軸値から、各目標点における冗長軸値を経て、前記移動元冗長軸値に変化するまでの移動時間のうちで最小の移動時間を求める第2の時間算出手段と、
    前記初期冗長軸値から前記移動先冗長軸値に変化するまでの移動時間を、前記移動元目標点における冗長軸値毎に、前記第1の時間算出手段で求めた移動時間と前記第2の時間算出手段で求めた移動時間との和として求める移動時間算出手段と、
    各移動先目標点における前記冗長軸設定手段で設定された冗長軸値毎に、前記移動時間算出手段で求めた移動時間のうちで最小の移動時間を、前記初期冗長軸値から移動先冗長軸値に変化するまでの最短移動時間として求める最短移動時間算出手段と、
    前記最短移動時間算出手段で求めた最後の移動先目標点における冗長軸値に対応する最短移動時間に対応する経路を、最初の目標点から最後の目標点に移動する最短経路とする最短経路決定手段と、
    前記最短経路決定手段で求めた最短経路に含まれる各目標点における冗長軸値に基づいて、各目標点におけるロボットの姿勢を決定する姿勢決定手段とを有することを特徴とするロボット動作計画装置。
  7. 前記ロボット動作計画装置は、ロボットおよびツールが干渉するか否かを確認する干渉確認手段を有し、
    前記干渉確認手段は、前記移動時間算出手段が移動元冗長軸値から移動先冗長軸値に変化するまでの移動時間を求める毎に、ロボットおよびツールが干渉するか否かを確認し、確認結果が干渉することを示しているときは、前記移動時間算出手段で求めた移動元冗長軸値から移動先冗長軸値に変化するまでの移動時間を無限大の時間に設定することを特徴とする請求項6記載のロボット動作計画装置。
  8. 前記ロボット動作計画装置は、ロボットおよびツールが干渉するか否かを確認する干渉確認手段を有し、
    前記干渉確認手段は、前記最短経路決定手段が最短経路を決定した後に、ロボットおよびツールが干渉するか否かを確認し、確認結果が干渉することを示しているときは、移動元冗長軸値から移動先冗長軸値に変化するまでの移動時間のうちで、干渉を生じた移動時間を無限大の時間に設定し、
    目標点間の経路にて干渉が生じた際の、当該経路の移動先目標点およびその移動先目標点に続く目標点での冗長軸値に対して、移動時間、最短移動時間、および最短経路を新たに求めことを特徴とする請求項6記載のロボット動作計画装置。
  9. 前記冗長軸設定手段は、前記最短経路決定手段が最短経路を決定した後に、最短経路に含まれる各目標点における冗長軸値の近傍において変化させた冗長軸値を、各目標点における新たな冗長軸値として設定し、
    前記ロボット動作計画装置は、前記冗長軸設定手段によって設定された新たな冗長軸値に対して、移動時間、最短移動時間、および最短経路を求めことを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のロボット動作計画装置。
  10. 前記冗長軸設定手段は、前記ロボットが有する複数の冗長軸に対して冗長軸値を設定するときは、各冗長軸の冗長軸値のすべての組合せを、各目標点における冗長軸値として設定することを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載のロボット動作計画装置。
  11. コンピュータに請求項1〜5に記載した工程を実行させるためのプログラム。
  12. 請求項11に記載のプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。
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