JP4451123B2 - 内視鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、挿入部の先端部に、観察光学系の観察窓と、処置具挿通用チャンネルの開口部とを有し、開口部に処置具を移動させる揺動台を配置した内視鏡に関する。
従来より、細長の挿入部を体腔内に挿入することにより、体腔内臓器などを観察したり、必要に応じて処置具チャンネル内に処置具を挿通させて各種治療処置の行える医療用の内視鏡が広く利用されている。
近年、内視鏡の挿入部内に複数の処置具挿通用チャンネルを設け、それぞれの処置具挿通用チャンネルに異なる処置具を挿通させて体腔内の病変部位を内視鏡的に切除する等の手技が有用であると認知されている。
例えば、特開2001−212078号公報には、2つの処置具挿通用チャンネルに、それぞれ方向の異なる向きに処置具を移動可能にする2つの起上機構を設けた内視鏡が示されている。この内視鏡では、体腔内の粘膜を切開・剥離することを容易に行える。また、特開2003−20493O号公報には、目標とする患部に処置具先端を微妙かつレスポンス良く揺動操作することができる処置具揺動台操作装置を備えて、処置具の動きの自由度が増し、より切開・剥離を効果的に行えるようにした内視鏡が示されている。
前記内視鏡では、一方のチャンネルから突出させた把持鉗子などの把持具で粘膜組織を把持し、この把持鉗子で把持した粘膜組織の下層を露出された状態にして、他方のチャンネルから突出させた電気メスなどの切開具によって、前記把持鉗子によって露出された粘膜組織の下層を切除することを目的にしていた。そのため、一方のチャンネルに上下方向に把持具を移動させる起上装置を設け、他方のチャンネルには切開具を左右方向に移動させる揺動装置を設けていた。
特開2001−212078号公報 特開2003−204930号公報
しかしながら、前記特開2001−212078号公報の内視鏡及び特開2003−204930号公報の内視鏡においては、処置具を上下方向に移動させる起上装置を、観察光学系を構成する観察窓に向かって側方である右側に設けていた。このため、図22のそれぞれのチャンネルから処置具を導出させて切除を行っている状態の図及び図23の観察窓を通してとらえた処置具による切除状況の内視鏡画像の図に示すように、起上装置を配置した処置具挿通用チャンネル101から突出させた把持具102で粘膜組織70を把持した場合、その把持部104が揺動装置を配置した処置具挿通用チャンネル105か突出された切開具106の矢印a及び矢印bに示す揺動範囲である切除可能な領域に対して偏った位置になってしまう。
このため、起上装置を動作させて、この把持部104で把持されている粘膜組織70を持ち上げていったとき、この把持部104から離れたところに位置する例えば符号70aに示す吊上対象粘膜に対して前記把持具102からの引上げ力が伝達され難い。
そして、この把持具102で粘膜組織70を把持した状態で、この把持部104付近から切除を開始した場合、切開具106からの引上げ力が十分に伝達されない吊上対象粘膜70a部分の切除を行おうとしたとき、この吊上対象粘膜70aが切開具106に被さって前記切開具106の移動を妨げる。このことによって、切除する箇所が限られるという不具合が生じる。
この不具合を解消するには、切開具106による切除を進めていくにしたがって、把持部104を更に引き上げていく、或いは、予め把持具102によって把持した粘膜組織70を相当量高く持ち上げておく必要がある。そして、それを行うとするには、内視鏡先端部に引き上げるためのスペースを十分に確保しなければならず、そのことによって内視鏡先端部が大径になるという新たな不具合が生じる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、観察光学系による観察下において、起上台を配置した一方のチャンネルから突出させた処置具による粘膜組織の吊り上げを行い、揺動台を配置した他方のチャンネルから突出させた処置具を揺動させて、吊り上げられた状態の粘膜組織の下層の切除を、広範囲に渡ってスムーズに行える内視鏡を提供することを目的にしている。
本発明の内視鏡は、挿入部の先端部先端面に、観察光学系の光学窓と、第1処置具挿通用チャンネルの開口部と、第2処置具挿通用チャンネルの開口部とを有し、
前記第1処置具挿通用チャンネルの開口部内に、前記観察光学系の観察視野上下方向に対して回動して、この開口部から突出された処置具を該観察視野の下方向から上方向に動作させる起上台を配置し、前記第2処置具挿通用チャンネルの開口部内に、前記観察光学系の観察視野左右方向に対して回動して、この開口部から突出された処置具を前記観察視野の左右方向に動作させる揺動台を配置した内視鏡において、
前記起上台が配置される第1処置具挿通用チャンネルの開口部を、前記光学窓を正面視して該光学窓の一側方側に設け、前記揺動台が配置される第2処置具挿通用チャンネルの開口部を、前記光学窓を正面視して該光学窓の下方側に設け、前記第1処置具挿通用チャンネルの開口部から突出される処置具が前記先端部先端面の前方側で前記観察光学系の左右方向中心線を含む平面を通過するように、前記観察光学系の光軸に対して傾斜させて形成するとともに、前記第1処置具挿通用チャンネルの開口部に配置された動作開始前の起上台を介して突出される処置具の突出方向と、前記第2処置具挿通用チャンネルの開口部に配置された揺動台を介して突出される処置具の突出方向とが同一水平面内に位置するように、前記第1処置具挿通用チャンネルの開口部の下端面形成位置と前記第2処置具挿通用チャンネルの開口部の下端面形成位置とを設定している。
また、前記先端部先端面から、動作開始前の下方向に位置する前記起上台を介して前記開口部から前記先端部先端面の前方に突出される処置具が前記観察光学系の左右方向中心線を含む平面を通過する地点までの距離を、前記観察光学系の観察深度を基に設定している。
さらに、前記第1処置具挿通用チャンネルの開口部を前記第2処置具挿通用チャンネルの開口部よりも上方側に設け、当該第1処置具挿通用チャンネルの開口部内に、前記観察光学系の観察視野上下方向に対して回動し、この開口部から突出された処置具を該光学窓の上方向及び下方向に動作させる揺動台を配置し、前記第1処置具挿通用チャンネルの開口部に配置されて下方向に揺動された起上台を介して突出される処置具が、前記第2処置具挿通用チャンネルの開口部に配置された動作開始前の揺動台を介して突出される処置具の突出線上を通過するように下方向の揺動角度を設定している。
また、前記第1処置具挿通用チャンネルの開口部に配置されて下方向に揺動された起上台を介して突出される処置具が前記処置具の突出線上を通過地点から前記先端部先端面までの距離を、前記観察光学系の観察深度に設定している。さらに、前記第1処置具挿通用チャンネルの揺動台を介して開口部から突出される処置具が前記光学窓の左右方向中心線を含む略平面内を移動するように、前記処置具の突出方向が正面前方に向かうように開口を形成している。
また、前記第1処置具挿通用チャンネルの開口部に配置されて上方向に揺動された起上台を介して突出される処置具が、前記第2処置具挿通用チャンネルの開口部より少なくとも上方まで移動するように上方向の揺動角度を設定している。さらに、前記第2処置具挿通用チャンネルの開口部を、前記観察光学系の光学窓より前方側に設けている。
本発明によれば、観察光学系による観察下において、起上台を配置した一方のチャンネルから突出させた処置具による粘膜組織の吊り上げを行い、揺動台を配置した他方のチャンネルから突出させた処置具を揺動させて、吊り上げられた状態の粘膜組織の下層の切除を、広範囲に渡ってスムーズに行える内視鏡を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1ないし図9は本発明の第1実施形態に係り、図1は内視鏡の構成を説明する図、図2は先端硬質部の先端面側の構成を説明する図、図3は先端硬質部を上方向から見たときの図、図4は先端硬質部を側方から見たときの図、図5は観察窓を通して観察光学系でとらえた開口部から処置具を突出させた状態の内視鏡画像を説明する図、図6は表示装置の画面上に表示される把持鉗子の画像を示す図、図7は把持鉗子の先端面からの突出距離と距離Lとの関係を示す図、図8は処置具を先端面から突出させて処置を行う状態を示す図、図9は観察窓を通してとらえた図8の処置状態の内視鏡画像を説明する図である。
なお、図6(a)は把持鉗子の画像が画面の中央より左側に表示されている状態を示す図、図6(b)は把持鉗子の画像が画面の中央に表示されている状態を示す図、図6(c)は把持鉗子の画像が画面の中央より右側に表示されている状態を示す図、図7(a)は把持鉗子の突出距離が距離Lより手前側の状態を示す図、図7(b)は把持鉗子の突出距離が距離Lの状態を示す図、図7(c)は把持鉗子の突出距離が距離Lより奥側の状態を示す図である。
図1及び図2に示すように本実施形態の内視鏡1は、細長な挿入部2と、この挿入部2の基端部に連設する把持部を兼ねる操作部3と、この操作部3の側部から延出するユニバーサルコード部4とで主に構成されている。
前記挿入部2は、先端側から順に硬性な先端部2a、複数の図示しない湾曲駒を連接して湾曲自在な湾曲部2b、柔軟で軟性な可撓管部2cを連設している。この挿入部2内には第1処置具挿通用チャンネル5と第2処置具挿通用チャンネル6とをそれぞれ構成する2本の処置具挿通チャンネルチューブ5a、6aが挿通配置されている。
前記操作部3は挿入部2側である先端側から順に後述する処置具が挿通される処置具挿入口3a、操作者が把持する把持部3b及び操作部本体3cで構成されている。前記処置具挿入口3aには第1処置具挿通用チャンネル5の手元側開口部である第1手元側開口部31と、第2処置具挿通用チャンネル6の手元側開口部である第2手元側開口部32とが設けられている。前記処置具挿入口3aの第1手元側開口部31及び第2手元側開口部32は、前記処置具挿通チャンネルチューブ5a、6aにそれぞれ連通している。
前記先端部2aの先端面2dには前記第1処置具挿通用チャンネル5の先端側の開口部である先端面開口部(以下、第1開口部と記載する)21と、前記第2処置具挿通用チャンネル6の先端側の開口部である先端面開口部(以下、第2開口部と記載する)22とが設けられいてる。
前記第1開口部21には図2中の矢印A方向で示す観察光学系視野方向の上下方向に対して回動して、この第1開口部21を介して導出される処置具を上下方向に動作させる揺動台の1つである起上台23が配置されている。一方、前記第2開口部22には図2中の矢印Bで示す観察光学系視野方向の左右方向に対して回動して、この第2開口部22を介して導出される処置具を左右方向に動作させる揺動台24が配置されている。なお、前記起上台23及び揺動台24は、それぞれ上下方向及び左右方向に対して回動するように図示しないピンによって軸支されている。
前記操作部3の操作部本体3cの一面側には、前記湾曲部2bの湾曲操作を遠隔的に行うための湾曲操作ノブ33、前記起上台23の遠隔的な操作を行う起上操作ノブ34、前記揺動台24の遠隔的な操作を行う揺動操作ノブ35が設けられている。なお、符号36はエンゲージであり、このエンゲージ36によって前記揺動操作ノブ35の回動力量の調整を行えるようになっている。
前記起上操作ノブ34と前記起上台23とは前記挿入部2内に設けられる図示しないワイヤーガイドシース内を挿通する図示しない起上操作ワイヤを介して連結されて起上機構を構成している。また、前記揺動操作ノブ35と揺動台24とは前記挿入部2内に設けられる図示しないワイヤーガイドシース内を挿通する図示しない揺動操作ワイヤを介して連結されて揺動機構を構成している。
前記起上操作ノブ34を操作して前記起上ワイヤを牽引弛緩操作することによって、前記起上台23が上方向に起上する。このとき、この起上台23を介して先端面2dから突出されたに処置具は図中の下方向から上方向に移動していく。一方、前記揺動操作ノブ35を操作して前記揺動ワイヤを牽引弛緩操作することによって、前記揺動台24が左方向又は右方向に揺動する。このとき、この揺動台24を介して先端面2dから突出された処置具は図中の左方向又は右方向に移動される。
つまり、前記起上台23及び前記揺動台24は、それぞれの操作ノブ34、35を操作してそれぞれの操作ワイヤが個別に牽引弛緩操作されることによって独立して動作される。また、前記起上台23による処置具の起上範囲及び前記揺動台24による処置具の揺動範囲は、それぞれ操作ワイヤの牽引量、すなわち、それぞれの操作ノブ34、35の操作量によって決定される。
前記先端部2aの先端面2dには前記第1開口部21及び第2開口部22の他に、観察光学系を構成する観察窓25、照明光学系を構成する照明窓26及び送気送水ノズル27が設けられている。
前記観察光学系は前記観察窓25と、図示しない複数の光学レンズによって構成される結像光学系と、この結像光学系の結像位置に撮像面を配置した撮像素子とで主に構成されている。この撮像素子の撮像面に結像した光学像は、電気信号に変換され、図示しないカメラコントロールユニットに伝送されて映像信号に変換される。この映像信号は、図示しない表示装置に出力される。このことによって、表示装置の表示画面上には内視鏡画像が表示される。
一方、照明光学系は、前記照明窓26と、図示しない1つ又は複数の照明レンズと、この照明レンズの基端面に先端面が臨まれる図示しない光源装置からの照明光を導光するライトガイドファイバー束とで構成されている。
前記送気送水ノズル27の噴出口は、前記観察窓25の外表面に向かって開口している。このことによって、前記観察窓25の外表面に向けて洗浄水を噴き付けての洗浄及び送気を行って水滴の排除等を行えるようになっている。
図2ないし図4を参照して前記第1開口部21と、前記第2開口部22と、前記観察窓25との関係を説明する。
図2に示すように前記観察窓25は、前記先端面2dの例えば略中央に配置されている。前記第1開口部21は、前記観察窓25に向かってこの観察窓25の側方である例えば右側に配置され、前記第2開口部22は前記観察窓25に向かってこの観察窓25の下方に配置されている。
そして、本実施形態においては、前記起上台23及び前記揺動台24が動作されていない状態、即ち、図2に示すように前記起上台23に関しては前記第1開口部21の下側に位置している状態、前記揺動台24に関しては前記第2開口部22の左右略中央に位置している状態のとき、前記第1処置具挿通用チャンネル5の第1開口部21から導出される処置具の突出方向及び前記第2処置具挿通用チャンネル6の第2開口部22から導出される処置具の突出方向が、それぞれ以下のようになるように開口部21、22を形成している。
図3及び図4に示すように前記揺動台24を介して前記第2開口部22から突出される処置具、例えば切開具としての電気メス11は、観察光学系の光軸7に対して略平行に突出される。つまり、この第2開口部22は正面前方に向かって開口するように形成されている。
一方、図3及び図4に示すように前記起上台23を介して前記第1開口部21から突出される処置具、例えば把持具である把持鉗子12は、図3においては前記先端面2dから突出されるにしたがって、観察光学系を構成する観察窓25の左右方向中心線を含む平面25Aに向かって突出され、図4においては前記観察光学系の光軸7に対して略平行に突出される。つまり、前記第1開口部21は、前記観察光学系の光軸7に対して傾斜して形成されている。そして、前記把持鉗子12がさらに延出されることによって、図3に示すように上方向から把持鉗子12を見ると、先端面2dから距離Lの位置で光軸7と角度θで交差する。
前記揺動台24を介して前記第2開口部22から突出された電気メス11は、図3の矢印8に示すように左右方向に回動動作され、前記起上台23を介して前記第1開口部21から突出された把持鉗子12は、図4の矢印9に示すように上下方向に回動動作される。
前記図3で示した距離Lの寸法は、例えば前記観察光学系のベスト深度である。具体的には、前記先端部2aの先端面から10mmから20mmの範囲で設定される。したがって、前記角度θは前記距離Lの設定値によって変化する。
また、本実施形態においては、前記第1開口部21から突出された把持鉗子12の突出距離が前記距離Lを越えると、図5の破線に示すように表示装置の表示画面10の中央より右側に前記把持鉗子12の鉗子画像12aが表示され、前記突出距離が前記距離L以下のときには、図5の実線に示すように前記表示画面10の中央より左側に鉗子画像12aが表示される。
このことによって、図6(a)ないし図6(c)に示すように表示装置の表示画面10上に表示される第1開口部21から突出された把持鉗子12の鉗子画像12aの位置を観察することによって、前記把持鉗子12の前記先端面2dから突出距離が前記距離Lに対して図7(a)ないし図7(c)のうちのどの位置関係であるかを容易に把握することができる。なお、符号70は切除する粘膜組織であり、把持鉗子12によって吊り上げられた状態であって、粘膜下層72が露出した状態になっている。
具体的には、例えば図6(b)に示すように前記第1開口部21から突出された把持鉗子12の鉗子画像12aが表示画面10の中央に位置して観察されるときには、図7(b)に示すように把持鉗子12が観察窓25の左右方向中心線を含む平面25A上に位置する場合であり、前記把持鉗子12の前記先端面2dからの突出距離は距離Lと判断される。
これに対して、図6(a)に示すように前記第1開口部21から突出された把持鉗子12の鉗子画像12aが表示画面10の中央より左側に位置して観察されるときには、図7(a)に示すように把持鉗子12が観察窓25の左右方向中心線を含む平面25Aに到達する前の状態であり、前記把持鉗子12の前記先端面2dからの突出距離は距離LよりX寸法だけ手前側であると判断される。そして、図6(c)に示すように前記第1開口部21から突出された把持鉗子12の鉗子画像12aが表示画面10の中央より右側に位置して観察されたときには、図7(c)に示すように把持鉗子12が観察窓25の左右方向中心線を含む平面25Aを通過した状態であり、前記把持鉗子12の前記先端面2dからの突出距離は距離LよりY寸法だけ奥側であると判断される。
なお、前記図5に示すように前記第1開口部21から突出される把持鉗子12の鉗子画像12aは、前記起上台23が動作開始前の状態のとき、表示画面10の左側より中央に向かって突出されていく。これに対して、前記第2開口部22から突出される電気メス11のメス画像11aは、前記表示画面10の下側より中央に向かって突出され、画面中央より下側に表示される。
また、前記把持鉗子12は前記起上台23を介して突出されているので、前記起上操作ノブ34を適宜操作することによってこの起上台23が動作されて、表示画面10に実線で表示されている鉗子画像12aが矢印Cに示すように上方向に移動する。一方、前記電気メス11は前記揺動台24を介して突出されているので、前記揺動操作ノブ35を適宜操作することによってこの揺動台24が動作されて、表示画面10に実線で表示されているメス画像11aが矢印D又は矢印Eに示すように左方向又は右方向に移動する。
上述のように構成した内視鏡1の作用を図8及び図9を参照して説明する。
まず、内視鏡1の観察窓25の対向する位置に病変部71を含む切除したい粘膜組織70を配置させ、この粘膜組織70に焦点を合わせる。このことによって、表示画面10の中央に切除したい粘膜組織70が表示される。
次に、その観察状態で前記粘膜組織70に向けて、第1開口部21の動作されていない起上台23を介して把持鉗子12を突出させていく。このとき、前記第1開口部21が前記光軸7に対して傾斜して形成されていることによって、把持鉗子12が先端面2dに対して斜めに突き出されていく。そして、表示画面10上では画面左側面から画面中央に向かって突出されていく前記把持鉗子12の鉗子画像12aが表示される。
次いで、前記把持鉗子12が粘膜組織70まで到達したなら、この把持鉗子12で粘膜組織70を把持する。このとき、表示画面10上の画面略中央部に前記粘膜組織70の端部を把持している把持鉗子12の鉗子画像12aが表示される。つまり、この把持状態のとき、切除したい粘膜組織70の端部の中央部を把持していることになる。
次に、前記起上操作ノブ34を操作して起上台23を起上させていく。すると、表示画面10上に表示されている切除したい粘膜組織70が略左右均等に挙上されていく。このことによって、粘膜下層72も中央部を多く露出させた状態で、かつ略左右均等に露出される。
次いで、把持鉗子12で粘膜部72を持ち上げた状態を保持し、第2開口部22の動作されていない揺動台24を介して電気メス11を突出させる。そして、前記湾曲操作ノブ33を操作して先端面2dの位置調整を行いながら、この電気メス11を粘膜下層72に対峙させる。この後、前記揺動操作ノブ35を適宜操作して、電気メス11を揺動させるとともに徐々に先端面2dから突出させて、粘膜組織70の切除を行う。
このとき、把持鉗子12によって粘膜組織70の粘膜下層72が略左右均等に露出されていることによって、電気メス11が揺動を妨げられることなくスムーズに移動して、効果的な切開を行える。
このように、起上台を備えた第1処置具挿通用チャンネルから突出される把持鉗子が、先端面から突出されるにしたがって観察光学系の観察視野の中央に向かっていくように第1処置具挿通用チャンネルの開口部の向きを、観察光学系の光軸に対して傾斜させて形成したことによって、起上台を介して突出される処置具を画面の一側面側から表示画面の中央に向けて突出させることができる。
また、距離Lを観察光学系のベスト深度に設定したことによって、観察窓を粘膜部に対峙させてピント調整を行うことによって、表示画面の中央部に粘膜部が配置された状態で、例えば把持鉗子によって表示画面の中央に位置する粘膜部を把持した後、この把持鉗子を起上台を動作させて起上させることによって、粘膜部を把持鉗子を中心にして略左右均等に挙上させることができる。
このことによって、均等に露出された粘膜下層を電気メスを揺動操作しながら、徐々に突出させて、粘膜部が電気メスに被さって揺動が妨げられることなく、効果的な切除を行うことができる。
さらに、表示画面上に表示される内視鏡画像においては、画面周辺に向かうにしたがって観察光学系のレンズの歪曲収差によって対象部位が小さく見えることが知られているが、本実施形態においては表示画面の中央部に粘膜下層を露出させるので、切除部位の画像が小さくなることなく電気メスによる切除を確実に行うことができる。
又、切除したい粘膜部の把持鉗子による把持箇所を適宜変更することによって、切除時の状況にあわせた切除を行うことができる。
また、表示画面に表示されている鉗子画像の位置を確認することによって、把持鉗子の先端面からの突出量を判断することができる。
なお、本実施形態においては、第1開口部21を前記観察窓25を正面視してこの観察窓25の右側に配置させるとしているが、前記第1開口部21を左側に配置させる構成であってもよい。このことによって、表示画面に表示される鉗子画像の突出方向に変化は生じるが、同様の効果を得ることができる。
図10ないし図15は本発明の第2実施形態にかかり、図10は先端硬質部の先端面側の構成を説明する図、図11は先端硬質部を側方から見たときの図、図12は把持鉗子を突出させた状態及びその内視鏡画像を説明する図、図13は把持鉗子で粘膜組織を挙上させた状態で電気メスを突出させた及びその内視鏡画像を説明する図、図14は先端硬質部の先端面側の他の構成例を説明する図、図15は図14における把持鉗子の揺動範囲を説明する図である。
なお、図12(a)は把持鉗子を先端面から突出させている状態を示す図、図12(b)は観察窓を通してとらえた図12(a)に示す状態の内視鏡画像を説明する図、図13(a)は把持鉗子で粘膜組織を挙上させた状態で先端面から電気メスを突出させている状態を示す図、図13(b)は観察窓を通してとらえた図13(a)に示す状態の内視鏡画像を説明する図である。
本実施形態においては図10に示すように内視鏡1Aの先端面2eに設けられている第1処置具挿通用チャンネル5の第1開口部21aの配置位置が前記第1実施形態に示した内視鏡1の先端面2dに設けられている第1処置具挿通用チャンネル5の第1開口部21の配置位置と異なっている。その他の構成は前記第1実施形態と略同様であり、同部材には同符号を付して説明を省略する。
本実施形態の内視鏡1Aにおいては前記第1開口部21aの配置位置を具体的に以下のように設定している。
図10に示すように前記第1開口部21aの一部が、前記第2開口部22の一端側に配置されている。そして、前記第1開口部21aを形成する際、前記第1開口部21aに配置される起上台23から突出させた把持鉗子12と、前記第2開口部22に配置される揺動台24から突出された電気メス11とが同一水平面内に位置するように、前記第1開口部21aの下端面21bの位置と前記第2開口部22の下端面22aの位置とが所定位置になるように設定されている。
このことによって、図11に示すように前記第1開口部21aに配置される動作状態前の起上台23を介して把持鉗子12を突出させるとともに、前記第2開口部22に配置される動作状態前の揺動台24を介して電気メス11を突出されたとき、この電気メス11と前記把持鉗子12とが同一水平面内に配置される。
上述のように構成した内視鏡1Aの作用を説明する。
まず、内視鏡1Aの観察窓25の対向する位置に切除したい粘膜組織70を配置させ、この粘膜組織70に焦点を合わせる。このとき、表示画面10の中央に切除したい粘膜組織70が表示される。
次に、図12(a)に示すようにその観察状態で前記粘膜組織70に向けて、第1開口部21aの動作されていない起上台23を介して把持鉗子12を突出させていく。このとき、前記第1開口部21aが前記光軸7に対して傾斜して形成されていることによって、把持鉗子12が先端面2dに対して斜めに突き出されていく。そして、表示画面10上には画面左側面から画面中央に向かって突出されていく前記把持鉗子12の鉗子画像12aが表示される。
次いで、前記把持鉗子12が粘膜組織70に到達したなら、この把持鉗子12で粘膜組織70を把持する。このとき、図12(b)に示すように表示画面10の画面略中央に前記粘膜組織70を把持している把持鉗子12の鉗子画像12aが表示される。
次に、図13(a)に示すように前記起上操作ノブ34を操作して起上台23を起上させていく。すると、切除したい粘膜組織70が略左右均等に挙上されていく。このことによって、粘膜下層72も中央部を多く露出させた状態で略左右均等に露出される。
次いで、把持鉗子12で粘膜組織70を持ち上げた状態を保持すると共に、先端部2aの位置調整を行うことなく、第2開口部22の動作されていない揺動台24を介して電気メス11を突出させる。すると、図13(b)に示すように前記電気メス11が粘膜下層72に対峙する。そして、前記揺動操作ノブ35を適宜操作して揺動させるとともに、電気メス11を徐々に先端面2dから突出させて、粘膜組織70の切除を行う。
このとき、把持鉗子12によって粘膜組織70の粘膜下層72が略左右均等に露出されていることによって、電気メス11が揺動を妨げられることなくスムーズに移動して、切開を効果的に行える。
このように、第1開口部の下端面の形成位置と第2開口部の下端面の形成位置とを設定して、第1開口部に配置されている起上台から突出される把持鉗子と、第2開口部に配置されている揺動台から突出される電気メスとが同一水平面内に位置するように設定することによって、第1の開口部から突出させた把持鉗子で粘膜部を把持し、その後に挙上させた状態を保持することにより、第2開口部から突出させた電気メスを粘膜下層に対峙させることができる。このことよって、把持鉗子で粘膜を把持した状態から内視鏡の先端部の位置を変化させることなくスムーズに粘膜組織の切除に移行して、処置時間の短縮を図れる。
なお、前記第1開口部21aを形成して起上台23を配置する代わりに、図14及び図15に示すように第1開口部21に、前記把持鉗子12を実線に示す位置から破線に示す位置まで揺動させる起上台を兼ねる揺動台23aを配置する構成にしてもよい。
すなわち、上下方向において、観察窓中心に向けて傾斜して、把持鉗子12を導くことが可能となる起上台では、片側(上又は下)前記A方向しか把持鉗子12を付勢できないが、この揺動台23aにすることによって前記把持鉗子12を両方向に付勢することができる。
具体的には、第1開口部21から揺動台23aを介して実線に示すように把持鉗子12を突出させた際、この把持鉗子12が突出されるに従って、前記電気メス11と同じ高さ位置になる。そして、先端面から把持鉗子12を突出させて電気メス11と同じ高さ位置になったときの突出長さをL1としたとき、電気メス11を最も効果的に使用することを目的にする場合にはL1≒Lに設定する。
このことによって、前記第2実施形態と同様の作用及び効果を得られる。
図16ないし図19は本発明の第3実施形態にかかり、図16は先端硬質部の先端面側の構成を説明する図、図17は先端硬質部を側方から見たときの図、図18は先端硬質部を上方から見たときの図、図19は把持鉗子で粘膜組織を挙上させた状態で電気メスを突出させた状態の内視鏡画像を説明する図である。
本実施形態においては図16に示すように内視鏡1Bの先端面2fに設けられている第1処置具挿通用チャンネル5の第1開口部21cの配置位置が前記第1実施形態の内視鏡1及び第2実施形態の内視鏡1Aのそれぞれの先端面2d、2eに設けられている第1処置具挿通用チャンネル5の第1開口部21、21aの配置位置と異なっている。その他の構成は前記第1実施形態と略同様であり、同部材には同符号を付して説明を省略する。
本実施形態の内視鏡1Bにおいては前記第1開口部21cの配置位置を具体的に以下のように設定している。
図16に示すように前記第1開口部21cを観察窓25の上方に設けている。また、図17及び図18に示すように前記第1開口部21cに配置される起上台を兼ねる揺動台23aを介して突出される把持鉗子12が観察光学系の観察視野の略中央を通過して電気メス11の突出方向延長線前方近傍に到達する。そして、前記揺動台23aを動作させたとき、前記把持鉗子12は前記観察窓25の左右方向中心線を含む先端側平面内を実線の位置から破線の位置までを揺動するように構成されている。
このことによって、前記第1開口部21cに配置されている揺動台23aを介して把持鉗子12を突出させ、粘膜組織70を把持した後、この揺動台23aを動作させることによって粘膜部が挙上されて粘膜下層が略左右均等な露出状態になる。その後、第2開口部22に配置される揺動台24を介して電気メス11を突出させて切除を行う。このとき、図19に示すように把持鉗子12の鉗子画像12aによって下層粘膜61等が遮られることのない内視鏡画像を得られる。
このように、把持鉗子の揺動範囲を観察窓の左右方向中心線を含む先端側平面内に設定することによって、把持鉗子で粘膜組織を把持して挙上状態にしたとき、把持鉗子による死角のない内視鏡画像を表示画面上に表示させることができる。
ところで、上述した実施形態においては、前記先端面2d、2e、2fから電気メス11が僅かに突出した状態のとき、この電気メス11の先端部が表示画面上に表示されないという不具合が生じる。
この不具合を解消するため、本実施形態においては図20の凸部を有する先端部の構成を説明する図に示すように先端部2aに先端面2gから所定量だけ突出した凸部2hを設け、この凸部2hの先端面2jが観察光学系の観察視野内に位置するように形成している。加えて、その凸部2hに前記揺動台24が配置される第2開口部22bを設けている。
このことによって、図21の先端部に設けた凸部の作用を説明する図に示すように前記凸部2hの先端面2jから電気メス11の先端部が僅かに突出している場合でも、この電気メス11の先端部の画像が表示画面上に確実に表示される。
なお、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
[付記]
以上詳述したような本発明の上記実施形態によれば、以下の如き構成を得ることができる。
(1)挿入部の先端部先端面に、観察光学系の光学窓と、第1処置具挿通用チャンネルの開口部及び第2処置具挿通用チャンネルの開口部とを有し、
前記第1処置具挿通用チャンネルの開口部内に、前記観察光学系の観察視野上下方向に対して回動して、この開口部から突出された処置具を上下方向に動作させる起上台を配置した内視鏡において、
前記起上台が配置される第1処置具挿通用チャンネルの開口部を、この開口部から突出される処置具が、前記先端部先端面の前方側で、前記観察光学系の左右方向中心線を含む平面を通過するように、前記観察光学系の光軸に対して傾斜させて形成した内視鏡。
(2)前記先端部の前方から前記第1処置具挿通用チャンネルの開口部に配置されている起上台を介して突出される処置具が前記観察光学系の左右方向中心線を含む平面を通過する地点までの距離を、前記観察光学系の観察深度を基に設定した付記1記載の内視鏡。
このことによって、目的部位を観察視野の中央に位置させて焦点を合わせることによって、起上台を備えた処置具挿通用チャンネルの開口部から突出されていく処置具は、観察視野の中央に表示されている目的部位に向かって進んでいく。そして、この処置具が把持鉗子であって、この把持鉗子で目的部位である粘膜を把持し、その状態で起上台を起上させていくと、観察視野の中央に位置する粘膜を把持する把持鉗子を中心にして粘膜が略左右均等に挙上される。
(3)挿入部の先端部に、観察窓を備えた観察光学系と、第1処置具挿通用チャンネルの開口部に配置され、前記観察光学系の観察視野上下方向に対して回動して、この第1処置具挿通用チャンネルの開口部から導出される処置具を下方から上方に起上させる起上台と、第2処置具挿通用チャンネルの開口部に配置され、前記観察光学系の観察視野左右方向に対して回動して、この第2処置具挿通用チャンネルの開口部から導出される処置具を左方向又は右方向に移動させる揺動台とを有する内視鏡であって、
前記第1処置具挿通用チャンネルの開口部は、前記観察窓を正面視してこの観察窓の一側方側に備えられ、この開口部から突出される処置具が前記先端部先端面の前方側で前記観察光学系の左右方向中心線を含む平面を通過するように、前記観察光学系の光軸に対して傾斜して形成され、
前記第2処置具挿通用チャンネルの開口部は、前記観察窓を正面視してこの観察窓の下方側に備えられ、前記観察光学系の光軸に対して並行に形成された内視鏡。
このことによって、観察光学系による観察下において、起上台を備えた第1処置具挿通用チャンネルの開口部から処置具を突出させるとき、この開口部から突き出されていく処置具は観察光学系の観察視野外側から観察視野中央に向かっていく。また、起上台を配置した第1処置具挿通用チャンネルから突出させた処置具で観察視野中央の粘膜組織を把持し、この起上台を動作させて粘膜組織を吊り上げたとき、この粘膜組織を把持している処置具を中心にして粘膜組織が略左右均等に持ち上げられた状態になる。さらに、揺動台を配置した第2処置具挿通用チャンネルから処置具を突出させ、この揺動台を動作させて処置具を揺動させることによって、略左右均等に吊り上げて露出された粘膜組織の下層の切除を、広範囲に渡ってスムーズに行える。
(4)前記観察光学系の観察窓の一側方に形成された前記第1処置具挿通用チャンネルの開口部を、さらに、前記第2処置具挿通用チャンネルの開口部の一側方に配置させる構成において、
前記第1処置具挿通用チャンネルの開口部に配置された動作開始前の起上台を介して突出される処置具の突出方向と、前記第2処置具挿通用チャンネルの開口部に配置された揺動台を介して突出される処置具の突出方向とが同一水平面内に位置するように、前記第1処置具挿通用チャンネルの開口部下端面形成位置と前記第2処置具挿通用チャンネルの開口部下端面形成位置とを設定した付記3に記載の内視鏡。
このことによって、それぞれの開口部に配置された起上台及び揺動台が動作開始前の状態において、第1処置具挿通用チャンネルの開口部から突出された処置具と、第2処置具挿通用チャンネルの開口部から突出された処置具とが同一水平面内に位置する。したがって、前記起上台を動作させて処置具を下方向から上方向に移動させることによって、前記第2処置具挿通用チャンネルの開口部から突出される処置具の位置が代わることなく、前記第1処置具挿通用チャンネルの開口部から突出された処置具だけが、前記第2処置具挿通用チャンネルの開口部から突出された処置具より上方向に移動する。したがって、前記第1処置具挿通用チャンネルの開口部から突出させた処置具で粘膜組織を把持し、この状態で起上台を動作させることにより粘膜組織の下層が露出される。その後、第2処置具挿通用チャンネルの開口部から処置具を突出させ、揺動台を動作させて処置具を揺動させることによって、露出された粘膜組織下層の切除を行える。
(5)挿入部の先端部に、観察窓を備えた観察光学系と、第1処置具挿通用チャンネルの開口部に配置される前記観察光学系の観察視野上下方向に対して回動し、この第1処置具挿通用チャンネルの開口部から導出される処置具を上下方向に回動させる第1の揺動台と、第2処置具挿通用チャンネルの開口部に配置される前記観察光学系の観察視野左右方向に対して回動し、この第2処置具挿通用チャンネルの開口部から導出される処置具を左右方向に揺動させる第2の揺動台とを有する内視鏡であって、
前記第1処置具挿通用チャンネルの開口部を、前記第2処置具挿通用チャンネルの開口部より上方に設け、この第1処置具挿通用チャンネルの開口部から突出される処置具の突出方向を前記第2の処置具挿通用チャンネルの開口部前方側に設定した内視鏡。
(6)挿入部の先端部に、観察窓を備えた観察光学系と、第1処置具挿通用チャンネルの開口部に配置される前記観察光学系の観察視野上下方向に対して回動し、この第1処置具挿通用チャンネルの開口部から導出される処置具を下方から上方に起上させる起上台と、第2処置具挿通用チャンネルの開口部に配置される前記観察光学系の観察視野左右方向に対して回動し、この第2処置具挿通用チャンネルの開口部から導出される処置具を左右方向に揺動させる揺動台とを有する内視鏡であって、
前記第1処置具挿通用チャンネルの開口部を、前記観察窓の上方であって、この開口部内に配置された起上台によって移動される処置具が前記観察窓の左右方向中心線を含む略平面内を移動する位置に設けた内視鏡。
(7)前記起上台によって動作される処置具の上下移動範囲は、下方が前記第2の処置具挿通用チャンネルの開口部前方側延長線近傍であって、上方は前記第2の処置具挿通用チャンネルの開口部より少なくとも上方である付記5又は付記6に記載の内視鏡。
(8)挿入部の先端部に、観察窓を備えた観察光学系と、第1処置具挿通用チャンネルの開口部に配置される前記観察光学系の観察視野上下方向に対して回動し、この第1処置具挿通用チャンネルの開口部から導出される処置具を下方から上方に起上させる起上台と、第2処置具挿通用チャンネルの開口部に配置される前記観察光学系の観察視野左右方向に対して回動し、この第2処置具挿通用チャンネルの開口部から導出される処置具を左右方向に揺動させる揺動台とを有する内視鏡であって、
前記第2処置具挿通用チャンネルの開口部を、前記観察光学系の観察窓より前方側に設けた付記1ないし付記7のいずれかに記載の内視鏡。
図1ないし図9は本発明の第1実施形態に係り、図1は内視鏡の構成を説明する図 先端硬質部の先端面側の構成を説明する図 先端硬質部を上方向から見たときの図 先端硬質部を側方から見たときの図 観察窓を通して観察光学系でとらえた開口部から処置具を突出させた状態の内視鏡画像を説明する図 表示装置の画面上に表示される把持鉗子の画像を示す図 把持鉗子の先端面からの突出距離と距離Lとの関係を示す図 処置具を先端面から突出させて処置を行う状態を示す図 観察窓を通してとらえた図8の処置状態の内視鏡画像を説明する図 図10ないし図15は本発明の第2実施形態にかかり、図10は先端硬質部の先端面側の構成を説明する図 先端硬質部を側方から見たときの図 把持鉗子を突出させた状態及びその内視鏡画像を説明する図 把持鉗子で粘膜組織を挙上させた状態で電気メスを突出させた及びその内視鏡画像を説明する図 先端硬質部の先端面側の他の構成例を説明する図 図14における把持鉗子の揺動範囲を説明する図 図16ないし図19は本発明の第3実施形態にかかり、図16は先端硬質部の先端面側の構成を説明する図 先端硬質部を側方から見たときの図 先端硬質部を上方から見たときの図 把持鉗子で粘膜組織を挙上させた状態で電気メスを突出させた状態の内視鏡画像を説明する図 凸部を有する先端部の構成を説明する図 先端部に設けた凸部の作用を説明する図 それぞれのチャンネルから処置具を導出させて切除を行っている状態を示す図 観察窓を通してとらえた処置具による切除状況の内視鏡画像を示す図
符号の説明
1…内視鏡
2a…先端部
2d…先端面
21…第1開口部
22…第2開口部
23…起上台
24…揺動台
25…観察窓
25A…左右方向中心線を含む平面
代理人 弁理士 伊藤 進

Claims (7)

  1. 挿入部の先端部先端面に、観察光学系の光学窓と、第1処置具挿通用チャンネルの開口部と、第2処置具挿通用チャンネルの開口部とを有し、
    前記第1処置具挿通用チャンネルの開口部内に、前記観察光学系の観察視野上下方向に対して回動して、この開口部から突出された処置具を該観察視野の下方向から上方向に動作させる起上台を配置し、前記第2処置具挿通用チャンネルの開口部内に、前記観察光学系の観察視野左右方向に対して回動して、この開口部から突出された処置具を前記観察視野の左右方向に動作させる揺動台を配置した内視鏡において、
    前記起上台が配置される第1処置具挿通用チャンネルの開口部を、前記光学窓を正面視して該光学窓の一側方側に設け、前記揺動台が配置される第2処置具挿通用チャンネルの開口部を、前記光学窓を正面視して該光学窓の下方側に設け、前記第1処置具挿通用チャンネルの開口部から突出される処置具が前記先端部先端面の前方側で前記観察光学系の左右方向中心線を含む平面を通過するように、前記観察光学系の光軸に対して傾斜させて形成するとともに、前記第1処置具挿通用チャンネルの開口部に配置された動作開始前の起上台を介して突出される処置具の突出方向と、前記第2処置具挿通用チャンネルの開口部に配置された揺動台を介して突出される処置具の突出方向とが同一水平面内に位置するように、前記第1処置具挿通用チャンネルの開口部の下端面形成位置と前記第2処置具挿通用チャンネルの開口部の下端面形成位置とを設定したことを特徴とする内視鏡。
  2. 前記先端部先端面から、動作開始前の下方向に位置する前記起上台を介して前記開口部から前記先端部先端面の前方に突出される処置具が前記観察光学系の左右方向中心線を含む平面を通過する地点までの距離を、前記観察光学系の観察深度を基に設定することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  3. 前記第1処置具挿通用チャンネルの開口部を前記第2処置具挿通用チャンネルの開口部よりも上方側に設け、当該第1処置具挿通用チャンネルの開口部内に、前記観察光学系の観察視野上下方向に対して回動し、この開口部から突出された処置具を該光学窓の上方向及び下方向に動作させる揺動台を配置し、
    前記第1処置具挿通用チャンネルの開口部に配置されて下方向に揺動された起上台を介して突出される処置具が、前記第2処置具挿通用チャンネルの開口部に配置された動作開始前の揺動台を介して突出される処置具の突出線上を通過するように下方向の揺動角度を設定したことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  4. 前記第1処置具挿通用チャンネルの開口部に配置されて下方向に揺動された起上台を介して突出される処置具が前記処置具の突出線上を通過地点から前記先端部先端面までの距離を、前記観察光学系の観察深度に設定することを特徴とする請求項3に記載の内視鏡。
  5. 前記第1処置具挿通用チャンネルの揺動台を介して開口部から突出される処置具が前記光学窓の左右方向中心線を含む略平面内を移動するように、前記処置具の突出方向が正面前方に向かうように開口を形成したことを特徴とする請求項3に記載の内視鏡。
  6. 前記第1処置具挿通用チャンネルの開口部に配置されて上方向に揺動された起上台を介して突出される処置具が、前記第2処置具挿通用チャンネルの開口部より少なくとも上方まで移動するように上方向の揺動角度を設定したことを特徴とする請求項3−5の何れか1項に記載の内視鏡。
  7. 前記第2処置具挿通用チャンネルの開口部を、前記観察光学系の光学窓より前方側に設けたことを特徴とする請求項1−6のいずれか1項に記載の内視鏡。
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