JP4450970B2 - 巻きばね製造装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サスペンション装置等に適用される巻ばねを線材から熱間成形する巻きばね製造装置に係り、特に軸方向両端部の巻径が中央部付近の巻径よりも小径とされた所謂、樽形巻ばねの熱間成形に適した巻きばね製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車等のサスペンションに適用される巻ばねとして、搭乗者の乗り心地を良好にするために、非線形のばね特性を有する樽形巻ばねが多く使用されている。このような樽形巻ばねをサスペンションに適用すれば、小さい荷重が入力するときには比較的ばね定数が小さく、大荷重が入力するときには比較的ばね定数が大きくなるようなばね特性を得られるので、任意の位置で巻径が略一定とされ、線形のばね特性を有する巻ばねを用いた場合と比較して搭乗者の乗り心地を良好にできる。
【0003】
上記のような樽形巻ばねを熱間成形する巻きばね製造装置としては、例えば、特開昭55−139136号公報に記載されているものがある。この巻きばね製造装置では、フィードローラから繰り出されるばね素線(線材)を2個の押えロールにより先細の円錐台状に形成された芯金の外周面に押圧し、この線材を芯金の外周面に沿って湾曲させることにより、線材を所要の巻径及びリード角を有する巻線部に成形する。この巻きばね製造装置により樽形巻ばねの先端部及び後端部を成形する際には、芯金を軸方向に沿って所定の方向へ移動させつつ線材を2個の押えローラにより芯金のテーパ部へ押圧する。このとき、テーパ部における線材との接触領域の曲率半径が徐々に増大するように芯金を移動させることにより、巻線部の巻径が徐々に拡大する樽形巻ばねの先端部を成形し、またテーパ部における線材との接触部の曲率半径が徐々に減少するように芯金を移動させることにより、巻線部の巻径が徐々に縮小する樽形巻ばねの後端部を成形する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開昭55−139136号公報の巻きばね製造装置では、巻線部の巻径が芯金の外径(曲率半径)に応じて定まることから、樽形巻ばねにおける最小巻径と最大巻径との差(巻径差)が大きい場合や、巻径が著しく異なる複数種類の巻ばねを同一の製造ラインで成形する場合には、円錐台状の芯金における外径差を十分大きくする必要があるため、芯金が大型化し、あるいは巻ばねの巻径等に応じて芯金を巻径に適応するものに交換しなければならない。
【0005】
また、上記の巻きばね製造装置では、芯金のテーパ部に押圧されて湾曲した巻線部は軸方向に沿って芯金の前方へ送り出され、この芯金の前方では巻線部が芯金の回転速度と等しい速度で自転する。これにより、線材から巻ばねへの成形時には、芯金の前方へ送り出された巻線部が芯金により片持ち状態で支持されると共に、巻線部には自転速度に対応する遠心力が作用する。このとき、巻線部は高温状態(一般的に、鋼では850℃以上)にあり変形抵抗が小さくなっているので、自転により作用する遠心力を十分小さく、すなわち線材から巻線部への成形速度を十分小さくしなければ、芯金の前方へ送り出された巻線部が塑性変形してしまう。このことが、特開昭55−139136号公報に示されるような巻きばね製造装置により樽形巻ばねを実用的に熱間成形することを困難にしている。
【0006】
本発明の目的は、上記事実を考慮して、芯金を大型化したり巻径に応じて交換することなく、線材から熱間成形される巻線部の巻径を広い範囲で変更でき、かつ線材から巻線部への成形速度を大きくしても巻線部の塑性変形を防止できる巻きばね製造装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の巻きばね製造装置によれば、芯金の外周側に設けられた押えローラが、素材供給手段から送り出されてくる線材を芯金の外周面との間で加圧挟持すると共に芯金に従動する方向へ回転して線材を下流側へ送り出し、この成形ローラが、その外周面(ローラ面)を押えローラから送り出されてくる線材に圧接させつつ線材に従動する方向へ回転すると共に、芯金の軸方向及び径方向に沿って巻きばねのリード角及び巻径に対応する位置へ移動することにより、押えローラ及び芯金のニップ部から送り出されてくる線材を成形ローラによって湾曲させ、この線材を成形ローラの位置に対応したリード角及び巻径を有する巻線部に成形できるので、このような巻線部を予め設定された巻数だけ連続的に形成すれば、加熱状態の線材から所要形状の巻ばねを成形(熱間成形)できる。
【0008】
ここで、成形ローラにより湾曲された巻線部のリード角は、成形ローラの押えローラに対する軸方向に沿った変位量に応じて定まる。具体的には、芯金の軸方向に沿って成形ローラの位置と押えローラとの位置を一致させれば、巻線部にはリード角が付与されず、成形ローラを押えローラに対して軸方向に沿って前方へ移動させれば、巻線部には、成形ローラと押えローラとの軸方向に沿った距離に対応するリード角が付与される。
【0009】
また成形ローラにより湾曲された巻線部の巻径は、成形ローラの径方向に沿った芯金の軸心からの距離に応じて定まる。従って、芯金調整手段により芯金における線材との接触領域の外径(曲率半径)が巻線部の内径以下となるように芯金を軸方向へ移動させれば、成形ローラを径方向へ移動させるだけで、線材を任意の巻径を有する巻線部に成形できるので、芯金の外径に影響を受けることなく任意の巻径を有する巻線部に成形できる。
【0010】
また成形ローラは、線材から巻線部への成形中でも軸方向及び径方向に沿って移動可能であるので、例えば、線材から巻線部への成形中に成形ローラの径方向に沿った芯金の軸心からの距離を変化させることにより、先端部と後端部の巻径が中央部の巻径よりも小さい樽形巻ばねの成形も可能になる。このとき、成形ローラにより成形された巻線部は芯金の前方へ送り出されるので、巻ばねを芯金から分離した状態で成形でき、巻ばねから芯金を抜き取る必要もない。
【0011】
また本発明の巻きばね製造装置では、製品支持手段が、成形ローラにより湾曲されて芯金の前方へ送り出されてくる巻線部の径方向への変位を制限し、かつ巻線部との接触部を巻線部の自転運動に連動して巻線部に従動する方向へ移動させることにより、巻線部が自重や遠心力により径方向へ変位し、巻ばねが撓むように巻ばねが塑性変形することを防止でき、さらに製品支持手段における接触部を巻線部との速度差(線速度差)が十分小さくなるように移動させれば、巻線部の自転運動に対する抵抗(回転抵抗)を十分小さくできると共に、巻線部がその自転運動に従って前方へ推進されるので、巻線部の成形時に巻線部のリード角(ピッチ)が変化するように巻ばねが塑性変形することを防止できる。
【0012】
この結果、高温状態の線材を高速で巻線部に熱間成形しても、線材から巻線部への成形時に、巻ばねに塑性変形が生じることを効果的に防止できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る巻きばね製造装置について図面を参照して説明する。
【0014】
(実施形態の構成)
【0015】
図1の斜視図には本発明の実施形態に係る巻きばね製造装置が示されている。この巻きばね製造装置10は、製品素材である線材12を巻線部102が連続して構成された巻ばね100に熱間成形するためのものであり、直線状の線材12を湾曲させて複数の巻線部102を連続成形する製品成形部14、加熱状態の線材12を製品成形部14に供給する素材供給部16、及び製品成形部14により成形された巻ばね100(巻線部102)を支持する製品支持部18を備えている。
【0016】
先ず、巻きばね製造装置10における素材供給部16の構成について説明する。素材供給部16には、図1に示されるようにフィード機構20が設けられている。フィード機構20には、それぞれ線材12の給送方向(図1の矢印F方向)に沿って張設された一対のフィードベルト22,24が設けられている。これら一対のフィードベルト22,24は、そのベルト面26,28が互いに平行となるように支持されており、これらベルト面26,28の間は、線材12を挟持搬送するためのニップ部とされている。またベルト面26,28には、それぞれ幅方向の中央部に断面がV字状又はU字状のガイド溝30,32が全周に亘って形成されている。ここで、フィードベルト22,24は、周方向に沿って多数個のベルト片がヒンジを介して連結(リンク)されて構成されており、これらのベルト片はそれぞれ耐熱合金により形成されている。
【0017】
フィードベルト22,24の内周側には、それぞれ複数個(本実施形態では4個)のロール34,36が配置されており、これらのロール34,36は、それぞれフィードベルト22,24を給送方向に沿って張り渡すと共に、フィードベルト22,24の局部的な変形を制限している。また最も下流側に配置されたロール34,36には、それぞれベルト駆動モータ38(上側のベルト駆動モータ38は図示せず。)が連結されており、これらのロール34,36は、ベルト駆動モータ38からトルクをそれぞれフィードベルト22,24へ伝達し、フィードベルト22,24を長円状の無限軌道に沿って循環的に移動させる。
【0018】
またフィード機構20には、フィードベルト22,24間のニップ部を開閉するためのニップ開閉部(図示省略)が設けられており、このニップ開閉部は、一対のフィードベルト22,24を上下方向に沿って所定のニップ位置と開放位置との何れか移動させる。ここで、フィードベルト22,24は、ニップ位置に移動すると線材12を挟持及び搬送可能になり、また開放位置へ移動するとそれぞれのベルト面26,28を線材12から離間させる。
【0019】
フィード機構20の上流側には加熱炉(図示省略)が配置されており、この加熱炉は、その入口部から搬入された常温状態の線材12を出口部側へ移動させつつ連続的又は段階的に昇温し、出口部から搬出される線材12を所定の目標温度まで加熱する。ここで、線材12の目標温度は、線材12の素材となる鋼(ばね鋼)の焼入温度と加熱炉から製品成形部14までの搬送時間とに応じて設定され、例えば、線材12が製品成形部14に達した時点で、鋼の焼入温度に0〜30℃を加算した温度となるように目標温度が設定される。
【0020】
加熱炉に供給される線材12は、予め巻ばね100の展開長と等しくなるように予め切断加工される。また線材12の形状としては、直径が10〜50mmの丸棒であって直線状のものが用いられる。なお、線材12の両端部は、必要に応じて巻ばねの座巻面が平面状となるようにテーパ状にプレス加工される。また加熱炉内から搬出された線材12は、加熱炉と素材供給部16との間に設けられたローラコンベア等の搬送機構(図示省略)によりフィードベルト22,24のニップ部へ搬送される。
【0021】
素材供給部16には、フィード機構20の下流側にガイドブロック40及び、このガイドブロック40を給送方向に沿って移動させる移動機構(図示省略)が設置されている。ガイドブロック40は給送方向に沿って細長い角柱状に形成されており、このガイドブロック40には、給送方向へ貫通する円形のガイド穴42が穿設され、このガイド穴42の一端はフィードベルト22,24の面して開口している。ここで、ガイドブロック40は素材供給部16に着脱可能に装着されており、素材供給部16には、線材12に対する加工開始前に、ガイド穴42の内径が線材12の直径に対応する長さとされたガイドブロック40が装着される。このとき、ガイドブロック40は、ガイド穴42の内径が線材12の直径よりも僅かに長いものが選択される。
【0022】
ガイドブロック40は、その移動機構により給送方向に沿って略直線的に移動可能に支持されており、移動機構は、ガイドブロック40をフィードベルト22,24に十分接近する受入ガイド位置と製品成形部14に十分接近する成形ガイド位置との間で移動させる。
【0023】
加熱炉から素材供給部16へ線材12を搬送する搬送装置及び素材供給部16が作動すると、加熱炉内から搬出された線材12の先端部が搬送装置によりフィードベルト22,24のニップ部へ挿入され、この線材12はフィードベルト22,24のニップ部から送り出され、ガイドブロック40のガイド穴42内へ挿入される。このとき、ガイドブロック40は、移動機構により受入ガイド位置に移動している。これにより、フィードベルト22,24から送り出された線材12の先端部が確実にガイド穴42内へ挿入される。
【0024】
線材12がガイド穴42内へ挿入されると、ガイドブロック40は、移動機構によりフィードベルト22,24による線材12の給送速度と略等しい速度で、受入ガイド位置から成形ガイド位置へ移動する。フィード機構20は、ガイドブロック40の成形ガイド位置への移動後も、フィードベルト22,24のニップ部から離脱するまでベルト駆動モータ38によりフィードベルト22,24を駆動し続ける。
【0025】
次に、巻きばね製造装置10における製品成形部14の構成について説明する。製品成形部14には、図1に示されるようにガイドブロック40のガイド穴42の他端に面するように芯金44が設けられている。芯金44は耐熱合金を素材として略円柱状に形成されている。この芯金44には、その先端側には芯金44の先端へ向かって縮径する円錐台部46が形成され、この円錐台部46の後端側に外径一定の円柱部48が一体的に形成されている。
【0026】
芯金44の後端面には、軸方向に沿って突出する円柱状の主軸50が同軸的に連結固定されている。主軸50は、複数個(本実施形態では2個)の軸受52を介して主軸台座54上に回転可能に支持されており、主軸50の芯金44と反対側の後端部には、主軸台座54上に固定されたメインモータ56が連結されている。ここで、芯金44及び主軸50の軸心Lは、フィード機構20による線材12の給送方向(矢印F方向)と略直交する方向に延在しており、この軸心Lに沿った方向を装置の主軸方向として以下の説明を行う。またメインモータ56は、その駆動時に装置前方から見て芯金44を反時計方向へ回転させ、この時のメインモータ56の回転速度は、フィード機構20による線材12の給送速度に対応する速度に制御される。
【0027】
主軸台座54は、図1に示されるように給送方向へ長い略長方形のプレート状に形成されており、主軸方向(矢印M方向)及び主軸台座54の厚さ方向と略一致する高さ方向(矢印H方向)へそれぞれ移動可能に支持されている。主軸台座54には、作動量がそれぞれサーボ制御される2個のリニアアクチュエータ58,60が連結されている。ここで、リニアアクチュエータ58,60は、油圧等の流体圧力により作動する流体シリンダや、スッテピングモータとボールねじとが組み合わされたモータユニットを駆動源としており、駆動パルス数等の入力値に比例する出力値(作動量)が得られるようになっている。
【0028】
リニアアクチュエータ58,60は、その作動時に主軸台座54を主軸方向及び高さ方向に沿ってそれぞれ移動させる。ここで、主軸台座54を主軸方向へ移動させるリニアアクチュエータ58は、芯金44の主軸方向に沿った長さと略等しい長さの作動ストロークを有し、また主軸台座54を高さ方向へ移動させるリニアアクチュエータ60は、円錐台部46先端と円柱部48との外径差の1/2と略等しい長さの作動ストロークを有している。
【0029】
芯金44の外周側には、それぞれ肉厚円板状に形成された押えローラ62及び成形ローラ64が配置されている。これらのローラ62,64の外周面はローラ面66,68とされており、ローラ面66,68には、それぞれ断面がV字状又はU字状のニップ溝70,72が全周に亘って形成されている。ここで、押えローラ62は芯金44の略真上に配置されており、押えローラ62に対して、成形ローラ64は芯金44の回転方向に沿って下流側へ偏倚した位置に配置されている。
【0030】
ローラ62,64には、それぞれローラ駆動モータ74,76が同軸的に連結されており、これらのローラ駆動モータ74,76は、その駆動時にローラ62,64をそれぞれ回転させる。このとき、ローラ駆動モータ74,76は、ローラ62,64をメインモータ56による芯金44の回転方向とは反対の方向(時計方向)へ回転させ、この時のローラ駆動モータ74,76の回転速度は、フィード機構20による線材12の給送速度、すなわちメインモータ56の回転速度に対応する速度に制御される。
【0031】
押えローラ62及びローラ駆動モータ74は、プレート状の支持ステー78により支持されており、この支持ステー78は、芯金44の径方向(図3の矢印R方向)及び周方向(図3の矢印C方向)に沿ってそれぞれ移動可能に支持されると共に、押えローラ62の軸心LPを芯金44の軸心Lに対して傾斜させる方向(図1の矢印SP方向)へ揺動(首振り)可能とされている。また押えローラ62には、支持ステー78を介して、径方向、周方向及び揺動方向をそれぞれ作動方向とする3個のアクチュエータ(図示省略)が連結されており、これら3個のアクチュエータは、それぞれサーボ制御により作動量が制御されるようになっている。
【0032】
ここで、押えローラ62に連結された3個のアクチュエータは、芯金44の主軸方向及び高さ方向への移動に連動し、押えローラ62を軸心Lの径方向及び周方向に沿ってそれぞれ移動させると共に、軸心LPの軸心Lに対する傾斜角を変化させる。具体的には、揺動方向を作動方向とするアクチュエータは、押えローラ62の軸心LPが芯金44の外周面と略平行となるように押えローラ62の軸心Lに対する傾斜角をそれぞれ調整する。なお、この揺動方向を作動方向とするアクチュエータは、押えローラ62の軸心LPを軸心Lに対して任意の方向へ揺動できるように構成されており、巻ばね100のリード角(図6参照)に応じて押えローラ62の傾きを調整する機能も有している。
【0033】
また周方向を作動方向とするアクチュエータは、押えローラ62を芯金44の略真上となる第1ニップ位置(図5参照)と、この第1ニップ位置に対して芯金44の回転方向(反時計方向)へ偏倚した第2ニップ位置との何れかに位置調整する。押えローラ62が第1ニップ位置にあると、図5に示されるように押えローラ62の軸心LPと軸心Lとを結んだ直線は成形開始前の線材12の軸直角方向と略一致し、また押えローラ62が第2ニップ位置にあると、図3に示されるように軸心L,LP間を結んだ直線は第1ニップ位置にある場合と比較して反時計方向へ所定の角度θBだけ傾く。
【0034】
また径方向を作動方向とするアクチュエータは、押えローラ62のローラ面66と芯金44の外周面とのクリアランスを押えローラ62のニップ溝70と芯金44の外周面との間に挿入された線材12に対して十分な加圧力を及ぼすように調整する。これにより、芯金44及び押えローラ62の回転時には、ニップ溝70の内面と芯金44の外周面とが線材12に対してスリップしなくなり、押えローラ62と芯金44とにより線材12が十分な拘束力で拘束されつつ、芯金44及び押えローラ62の回転量に対応するだけ成形ローラ64側へ送り出される。
【0035】
一方、成形ローラ64及びローラ駆動モータ76もプレート状の支持ステー80により支持されており、この支持ステー80は、軸心Lの径方向及び主軸向に沿ってそれぞれ移動可能に支持されると共に、支持ステー78と同様に成形ローラ64の軸心LFを芯金44の軸心Lに対して傾斜させる方向へ揺動(首振り)可能とされている。また成形ローラ64には、支持ステー80を介して、芯金44の径方向、主軸方向及び揺動方向をそれぞれ作動方向とする3個のアクチュエータ(図示省略)が連結されており、これら3個のアクチュエータは、それぞれサーボ制御により作動量が制御されるようになっている。
【0036】
ここで、主軸方向を作動方向とするアクチュエータは、巻ばね100における巻線部102のリード角に応じて成形ローラ64に対する主軸方向に沿った相対位置を調整する。また径方向を作動方向とするアクチュエータは、巻線部102の巻径に応じて軸心Lから成形ローラ64のローラ面68までの距離を調整する。また揺動方向(図1の矢印SF方向)を作動方向とするアクチュエータは、芯金44の主軸方向への移動に連動して成形ローラ64を揺動させ、成形ローラ64の軸心LFの軸心Lに対する傾斜角を調整する。
【0037】
次に、巻きばね製造装置10における製品支持部18の構成について説明する。製品支持部18には、図1に示されるように上下一対のローラ台座82,84が設けられている。これら一対のローラ台座82,84は互いに平行となり、かつ主軸方向へ移動可能となるように支持されている。ここで、上側のローラ台座84は、連結部材(図示省略)により下側のローラ台座82に連結され、ローラ台座82と常に一体となって主軸方向へ移動する。
【0038】
下側のローラ台座82には、主軸方向を作動方向とするリニアアクチュエータ86が連結されており、このリニアアクチュエータ86は、サーボ制御により作動量が制御される。リニアアクチュエータ86は、製品成形部14による巻ばね100の成形開始時にはローラ台座82,84を主軸方向に沿って芯金44に最も近接する待機位置へ移動させ、巻ばね100における巻数増加に従って芯金44から徐々に離間させ、巻ばね100が成形完了した時点で芯金44から離脱した巻ばね100を支持ローラ88により安定的に保持できる位置に停止させる。
【0039】
下側のローラ台座82の上側には、それぞれ主軸方向に沿って細長い円柱状とされた2本の支持ローラ88が配置され、上側のローラ台座84の下側には1本の支持ローラ88が配置されている。支持ローラ88は2個の軸受90により回転可能に支持されている。また支持ローラ88を軸支する軸受90とローラ台座82,84との間には、リニアアクチュエータ92が介装されている。このリニアアクチュエータ92は、その作動方向が軸心Lを中心とする径方向と一致しており、リニアアクチュエータ86と同様に、サーボ制御により作動量が制御されるようになっている。
【0040】
ここで、3本の支持ローラ88は、それぞれ芯金44と軸平行となり、かつ軸心Lを中心とする周方向に沿ったピッチが等間隔(120°間隔)となるように配置されている。また各リニアアクチュエータ92は互いに連動して制御され、何れの支持ローラ88についても、軸心Lからの距離が等しくなるように位置調整される。すなわち、3本の支持ローラ88の軸心は、軸方向から見て、軸心Lを中心(重心)とする正三角形の3頂点にそれぞれ位置するように位置調整される。さらに3本の支持ローラ88は、成形される巻ばね100のサイズに応じて軸心Lから支持ローラ88のローラ面までの距離が巻ばね100の最大外径の1/2よりも若干長くなるように位置調整される。
【0041】
3本の支持ローラ88の一端部には、それぞれローラ駆動モータ94が連結されている。ローラ駆動モータ94は芯金44の回転時に支持ローラ88を回転させる。このとき、ローラ駆動モータ94は支持ローラ88を芯金44とは反対の方向(時計方向)へ芯金44の回転速度、すなわち巻ばね100の自転速度に対応する回転速度で回転させる。
【0042】
(実施形態の作用)
【0043】
次に、上記のように構成された本実施形態に係る巻きばね製造装置10の動作及び作用について説明する。なお、ここでは、巻ばね100として軸方向両端部の巻径が中央付近の巻径よりも小さい所謂、樽形巻ばねを成形する際の巻きばね製造装置10の動作及び作用を主として説明する。また本実施形態の巻きばね製造装置10は、巻ばね100の製造ライン全体を制御する上位のプロセスコンピュータに対して各種の情報を入出力可能とされたコントローラ(図示省略)により制御されるものとする。
【0044】
コントローラは、加熱炉から1本の線材12が搬出されると、これに同期させて加熱炉を素材供給部16に結ぶ搬送装置及び素材供給部16をそれぞれ作動開始する。これにより、所定の目標温度に加熱された線材12が搬送装置により素材供給部16のフィード機構20に搬送される。フィード機構20は、一対のフィードベルト22,24により線材12を挟持しつつ、線材12の先端側をガイドブロック40側へ送り出す。これにより、線材12の先端部は受入ガイド位置にあるガイドブロック40のガイド穴42内に挿入される。これに同期して、ガイドブロック40は受入ガイド位置から成形ガイド位置(図2参照)まで移動する。
【0045】
成形ガイド位置にあるガイドブロック40から製品成形部14側へ延出した線材12は、図2に示されるように先端部が芯金44の外周面と押えローラ62のニップ溝70との間に形成されるニップ部N1に挿入される。このとき、ガイドブロック40が芯金44に十分近接した成形ガイド位置に移動していることから、線材12の先端部を確実にニップ部N1に挿入でき、かつニップ部N1による搬送抵抗及びフィードベルト22,24からの搬送力を同時に受ける線材12の座屈を効果的に防止できる。
【0046】
またフィード機構20は、線材12の先端部がニップ部N1に挿入されてから、線材12の後端部が成形ローラ64から離脱するまで、線材12が所定量だけ給送方向へ送り出される毎に、ニップ開閉部によりニップ位置にあるフィードベルト22,24を僅かな時間に亘って開放位置へ移動させる。これにより、巻ばね100の成形中に線材12に作用する捻れ応力を解放し、巻線部102への成形前の線材12に品質上問題となるような大きな捻れが生じることを防止している。
【0047】
線材12の先端部がニップ部N1に挿入される際に、押えローラ62は第2ニップ位置(図3参照)に位置調整されている。これにより、ニップ部N1に挿入される線材12は、図3に示されるように押えローラ62からの加圧力により芯金44の外周面に沿って軸心L側へ湾曲し、成形ローラ64側へ送り出される。このとき、ニップ部N1から成形ローラ64側へ送り出された線材12の曲率半径は、芯金44の外周面の曲率半径と第1ニップ位置から第2ニップ位置までの角度θBとにより定まる。
【0048】
但し、ニップ部N1から送り出された線材12は、その先端部が成形ローラ64の軸心LFに対し軸心L側の領域に当接するように、軸心L側へ僅かに湾曲されていれば良い。このように線材12の先端部を僅かに軸心L側へ湾曲させて成形ローラ64側へ送り出せば、この線材12の先端部が時計方向へ回転する成形ローラ64のローラ面68に接しつつ軸心L側へ湾曲して、ローラ面68と芯金44の外周面との間に挿入される。また線材12の先端部がローラ面68と芯金44の外周面との間に挿入されると、押えローラ62は、第2ニップ位置から第1ニップ位置に位置調整される。
【0049】
一方、リニアアクチュエータ58によりニップ部N1における芯金44外周面の曲率半径が巻ばね100における最初の巻線部102である座巻部102A(図1参照)の内径と略等しくなるか、又は内径に対して僅かに小さくなるように主軸方向に沿って位置調整されている。すなわち、芯金44の円錐台部46の曲率半径が軸方向に沿って連続的に変化することから、押えローラ62を円錐台部46の外周側に位置させつつ、ニップ部N1の空間上における位置が変位しないように、芯金44を主軸方向及び上下方向に沿って移動させれば、ニップ部N1における芯金44の曲率半径を連続的に変化させることができる。
【0050】
また線材12の先端部がニップ部N1に挿入される際に、芯金44は、リニアアクチュエータ60によりニップ部N1が高さ方向に沿ってガイドブロック40のガイド穴42と一致するように位置調整されている。これにより、ガイドブロック40のガイド穴42から延出した線材12が直線性を維持したままで、ニップ部N1へ挿入される。このとき、コントローラは、フィード機構20による線材12の給送速度を適宜設定すると共に、この給送速度に対応させて芯金44、押えローラ62及び成形ローラ64の回転速度をそれぞれ制御する。
【0051】
具体的には、コントローラは、先ず、線材12の直径、材質、巻ばね100のサイズ等に応じて適正な給送速度を設定する。次いで、コントローラは、ニップ部N1における芯金44の線速度が前記給送速度と等しくなるようにメインモータ56の回転速度を制御する。このとき、芯金44の主軸方向における位置に応じて外径が変化することから、芯金44の主軸方向における位置が変化すると、それに対応させてメインモータ56の回転速度をリアルタイムで変化させる必要がある。またコントローラは、押えローラ62及び成形ローラ64における線材12との接触部分の線速度がそれぞれ前記給送速度と一致、又は十分近似するようにローラ駆動モータ74,76の回転速度をそれぞれ制御する。
【0052】
成形ローラ64は、座巻部102Aの成形開始時点では、図3に示されるように押えローラ62と同様に円錐台部46の外周面との間に線材12を挟持するためのニップ部N2を形成している。すなわち、成形ローラ64は、径方向を作動方向とするアクチュエータによりローラ面68と円錐台部46の外周面とのクリアランスが線材12の直径に対応する長さとなるように位置調整されている。また成形ローラ64は、座巻部102Aの成形開始時点では、図2に示されるように軸心LFが円錐台部46の外周面と平行なるように傾きが調整され、かつ主軸方向におけるニップ部N2の位置がニップ部N1の位置と一致するように位置調整されている。
【0053】
ニップ部N1から送り出された線材12は、その先端部が成形ローラ64のニップ溝72内面に接しつつ、成形ローラ64からの加圧力を受けてニップ溝72に沿って軸心L側へ変形し、図2の2点鎖線で示されるようにニップ部N2へ挿入される。これにより、線材12は、ニップ部N1及びニップ部N2で押えローラ62及び成形ローラ64により円錐台部46の外周面へ押圧されて、図5に示されるようにニップ部N1における円錐台部46の曲率半径に対応する曲率半径で湾曲する。すなわち、ニップ部N2から送り出された線材12の曲率半径は、円錐台部46の曲率半径と線材12の半径との和と略等しくなる。なお、線材12の直径等に応じて、ニップ部N2から送り出された線材12が僅かに外周側へ復元する場合がある。このような復元が無視できない場合には、ニップ部N1における円錐台部46の曲率半径が、計算上の値よりも線材12の復元量に対応するだけ小さくなるように、芯金44の主軸方向に沿った位置を補正する。
【0054】
上記したように成形ローラ64を主軸方向に沿って押えローラ62と一致させたままで、線材12を巻線部102の1/2〜3/4周の展開長に等しい長さだけニップ部N2から下流側へ送り出す。これにより、図6に示されるように、リード角が付与されない、すなわちリード角が0°の座巻部102Aが1/2〜3/4周に亘って成形される。
【0055】
座巻部102Aの成形完了と同時に、芯金44を図6の実線で示されるように主軸方向に沿って前進させると共に、成形ローラ64を巻ばね100のリード角Dに対応する距離だけ押えローラ62に対して芯金44先端側へ相対移動させる。また、前述したように芯金44は、主軸方向への位置調整に連動して、ニップ部N1のガイドブロック40に対する相対位置が変化しないように高さ方向へも位置調整される。
【0056】
一方、押えローラ62は、座巻部102Aの成形完了と同時に、揺動方向を作動方向とするアクチュエータによりリード角Dに対応するように軸心Lに対する傾きが調整される。具体的には、押えローラ62は、図7に示されるようにニップ部N1におけるニップ溝70の接線Tが軸心Lの軸直角平面に対してリード角Dだけ傾くように傾きが調整される。但し、このリード角Dに応じた押えローラ62の傾き調整は必須なものではなく、必要に応じて行えば良い。また成形ローラ64の軸心Lに対する傾きをリード角Dに応じて調整するようにしても良い。
【0057】
コントローラは、芯金44の回転に連動して芯金44が主軸方向に沿って一定速度で前進するようにリニアアクチュエータ58を制御する。これにより、ニップ部N1とニップ部N2との間における円錐台部46の曲率半径が芯金44の回転量増加に従って増加する。この結果、図6に示されるように、先端側の巻線部102の巻径に対して中央側の巻線部102の巻径をテーパ状に増大させつつ、巻線部102が芯金44の回転量に相当する巻数だけ螺旋状に成形されて行く。このとき、成形ローラ64の主軸方向に沿った押えローラ62に対する相対位置を変化させれば、各巻線部102におけるリード角Dを調整できる。なお、座巻部102Aの成形開始時に、成形ローラ64を押えローラ62に対して前進させておけば、座巻部102Aについてもリード角を付与できることは言うまでも無い。
【0058】
図7に示されるように、ニップ部N1が押えローラ62と円柱部48とにより形成される位置まで芯金44が主軸方向に沿って前進すると、押えローラ62は、その軸心LPが円柱部48の外周面と平行となるように軸心Lに対する傾きが調整される。同様に、ニップ部N2が成形ローラ64と円柱部48とにより形成される位置まで芯金44が主軸方向に沿って前進すると、成形ローラ64は、その軸心LFが円柱部48の外周面と平行となるように軸心Lに対する傾きが調整される。図7の状態では、巻線部102の巻径は円柱部48の外径に対応する一定長になる。
【0059】
図7の状態から、巻線部102の巻径を更に増大する必要がある場合には、成形ローラ64を芯金44の外周面上から外周側へ移動させる。これにより、線材12の巻径は芯金44の曲率半径に依存しなくなり、線材12の巻径は、軸心Lから成形ローラ64におけるニップ溝70までの距離(図7に示される距離K)により定まる。
【0060】
成形ローラ64が芯金44から離間した状態では、ニップ部N1から送り出された線材12は、ニップ溝70の内面に接しつつ、時計方向へ回転する成形ローラ64からの押圧力及び摩擦力を受けて距離Kに対応する曲率半径で軸心L側へ湾曲する。従って、巻ばね100における先端側テーパ部の形成完了後に距離Kを一定に保てば、巻径一定の巻線部102が芯金44の回転数と等しい巻数だけ成形され、巻ばね100における巻径一定の中間部(円筒部)が成形される。また芯金44の回転に連動して距離Kを変化させれば、巻ばね100における任意の部位にテーパ部を形成することもできる。
【0061】
上記のように成形された巻ばね100の巻線部102は、図8に示されるように芯金44と一体となって自転しつつ芯金44前方へ送り出される。このとき、巻線部102は、1回転毎に巻線部102間のピッチに等しい距離だけ前方へ送り出される。このとき、製品支持部18における3本の支持ローラ88は、リニアアクチュエータ92により待機位置に移動し、それぞれ巻線部102(巻ばね100)の自転速度に対応する速度で巻ばね100とは反対の方向(時計方向)へ回転している。これらの支持ローラ88の回転速度は、そのローラ面における線速度が巻ばね100の最大外径部(円筒部)の外周端における線速度と略等しくなるように制御される。
【0062】
芯金44から前方へ送り出された巻ばね100の先端側テーパ部は、図7に示されるように待機位置にある3本の支持ローラ88の内側へ挿入される。このとき、支持ローラ88は、巻ばね100との間に隙間が生じることから、実質的には巻ばね100の径方向に沿った変位を制限しない。但し、この時点では、巻ばね100の芯金44から送出長が小さく、巻ばね100のテーパ部が十分な剛性を有していることから、巻ばね100のテーパ部には、自重及び遠心力により品質上、問題となるような塑性変形は生じない。
【0063】
次いで、図8に示されるように、巻ばね100の円筒部が3本の支持ローラ88の内側に挿入されると、巻ばね100の円筒部が少なくとも1本の支持ローラ88に接すると共に、巻ばね100に接しない支持ローラ88と巻ばね100とのクリアランスが十分小さくなる。これにより、巻ばね100の径方向の変位が十分小さくなるように支持ローラ88により制限されるので、巻ばね100の自重や遠心力による塑性変形が防止され、さらに支持ローラ88が巻ばね100との接触部における速度差(線速度差)が十分小さくなっているので、巻ばね100の自転運動に対する抵抗(回転抵抗)も十分小さくなる。
【0064】
巻ばね100の円筒部が3本の支持ローラ88の内側に挿入された後、巻ばね100が所定距離だけ前方へ送り出されると、3本の支持ローラ88は、待機位置から巻ばね100の送出速度と略等しい速度で前方へ移動する。このとき、支持ローラ88は、巻ばね100の最後の座巻部102B(図9参照)が成形完了したときに、支持ローラ88の軸方向中心が巻ばね100の軸方向中心と略一致する位置まで移動する。これにより、成形完了して芯金44から離脱した巻ばね100が支持ローラ88により安定的に保持される。
【0065】
芯金44は、図8に示されるように巻ばね100の円筒部の成形時に、主軸方向に沿って2点鎖線で示される位置から実線で示される位置へ後退する。このとき、押えローラ62は、ニップ部N1が維持されるように径方向へ位置調整されると共に、軸心LPが円錐台部46の外周面と平行となるように軸心Lに対する傾きがそれぞれ調整される。一方、成形ローラ64は、軸心Lからニップ溝72までの距離Kが巻線部102の巻径に対応する長さとなるように径方向に沿って位置調整されるが、この時点では、軸心Lに対する傾きが調整されず、軸心LFが軸心Lと平行になり、また主軸方向へは押えローラ62に対してリード角Dに対応する距離だけ前方に位置している。
【0066】
巻ばね100における後端側のテーパ部を成形する際には、芯金44の回転に連動して成形ローラ64が径方向に沿って軸心L側へ移動して行く。このとき、成形ローラ64は、円錐台部46との間にニップ部N2が形成される位置まで軸心L側へ移動すると、図9に示されるように軸心LFが円錐台部46の外周面と平行となるように傾きが調整される。成形ローラ64及び円錐台部46によりニップ部N2が形成されると、線材12は円錐台部46におけるニップ部N1,N2間における曲率半径に対応する曲率半径で湾曲する。従って、この状態で、芯金44の回転に連動して芯金44を主軸方向に沿って後退させれば、巻ばね100における巻径が後端部へ向かって縮径するテーパ部が成形される。
【0067】
また巻ばね100における最後の座巻部102Bを成形する際には、図9に示されるように成形ローラ64を主軸方向に沿って押えローラ62と一致させる。これにより、巻ばね100には、リード角Dが付与されない最後の巻線部102である座巻部102Bが成形される。また押えローラ62は、成形ローラ64の主軸方向に沿った移動に連動し、ニップ部N1におけるニップ溝70の接線Tが軸心Lの軸直角面と平行になるように傾きが調整される。この後、線材12の後端部がニップ部N2を通過すると、巻ばね100が成形完了すると共に芯金44から離脱し、巻ばね100全体が製品支持部18の支持ローラ88上に送り出される。このとき、巻ばね100の成形完了は、例えば、赤外線センサやマイクロスイッチ等のセンサにより線材12の後端がニップ部N2を順次通過したことを検出すれば判断できる。コントローラは、巻ばね100の成形完了を判断すると、押えローラ62及び成形ローラ64をそれぞれ次に成形する巻ばね100の巻径等に対応する初期待機位置(図2参照)に移動させる。
【0068】
なお、本実施形態の巻きばね製造装置10では、芯金44として図1に示されるような軸方向先端側に円錐台部46が、後端側に円柱部48が設けられたものを用いたが、これ以外にも、例えば、図10に示されるような芯金96を用いることもできる。この芯金96には、円錐台部46の先端面から突出するように、円錐台部46の最小径と同径の小径円柱部98が同軸的に設けられている。すなわち、芯金としては、先端部へ向かって縮径する円錐台部46が設けられ、この円錐台部46が巻きばね製造装置10により成形される巻ばね100の最小内径より小径の部分を有していれば良い。
【0069】
また本実施形態の巻きばね製造装置10では、押えローラ62及び成形ローラ64をそれぞれ芯金44の外周面と平行となるように傾き調整しているが、このような押えローラ62及び成形ローラ64の傾き調整は必須なものではなく、例えば、押えローラ62の軸心LP及び成形ローラ64の軸心LFを円錐台部46の外周面と平行としたままでも、樽側の巻ばね100を成形できる。但し、この場合には、例えば、ローラ62,64両端の鍔状部が線材12や円柱部48と干渉(接触)しないようにするため、ローラ62,64に対する形状的な制約が大きくなる。
【0070】
以上説明した本実施形態に係る巻きばね製造装置10によれば、反時計方向へ回転する芯金44の外周側に設けられた押えローラ62が、素材供給部16から送り出されてくる線材12を芯金44の外周面との間で加圧挟持すると共に、時計方向へ回転して線材12を成形ローラ64側へ送り出し、この成形ローラ64がニップ溝72の内面を押えローラ62から送り出されてくる線材12に圧接させつつ時計回転すると共に、芯金44の主軸方向及び径方向に沿って巻ばね100のリード角及び巻径に対応する位置へ移動することにより、ニップ部N1から送り出されてくる線材12を成形ローラ64によって湾曲させ、この線材12を成形ローラ64の位置に対応したリード角及び巻径を有する巻線部102に成形できるので、このような巻線部102を予め設定された巻数だけ連続的に成形すれば、加熱状態の線材12から所要形状の巻ばね100を熱間成形できる。このとき、成形ローラ64により成形された巻線部102は芯金44の前方へ送り出されるので、巻ばね100を芯金44から分離した状態で成形でき、巻ばね100から芯金44を抜き取る必要もない。
【0071】
また巻きばね製造装置10では、製品支持部18における3本の支持ローラ88が成形ローラ64により湾曲されて芯金44の前方へ送り出されてくる巻線部102の径方向への変位を制限し、かつ各支持ローラ88が巻線部102の自転運動に連動して巻線部102に従動する方向(時計方向)へ回転することにより、複数の巻線部102からなる巻ばね100が自重や遠心力により径方向へ変位し、巻ばね100が撓むように塑性変形することを防止できる。さらに支持ローラ88が巻線部102との線速度差が十分小さくなるような速度で回転していることから、巻ばね100の自転運動に対する回転抵抗を十分小さくできると共に、巻ばね100がその自転運動に従って前方へ推進されるので、巻ばね100の成形時に巻線部102のリード角及びピッチが変化するように巻ばね100が塑性変形することも防止できる。この結果、高温状態の線材12を高速で巻線部102に熱間成形しても、線材12から巻線部102への成形時に、巻ばね100に塑性変形が生じることを効果的に防止できる。
【0072】
なお、本実施形態に係る製品支持部18では、巻ばね100の径方向への変位を制限するために3本の支持ローラ88を用いているが、このような支持ローラ88は3本以上であれば良く、例えば、4本の支持ローラ88を巻ばね100の外周側に略等間隔(90°間隔)で配置するようにして良い。また支持ローラ88は、ローラ駆動モータ74からのトルクにより回転する駆動ローラとして構成されているが、こららうち少なくとも1本の支持ローラ88は巻ばね100からのトルクにより従動回転する従動ローラであっても良い。但し、支持ローラ88として従動ローラとする場合には、巻ばね100の変形を防止するために支持ローラ88の回転抵抗を十分小さくする必要がある。
【0073】
また、本実施形態に係る素材供給部16では、線材12を給送方向へ移動させるフィード機構20を一対のフィードベルト22,24により構成したが、このようなフィードベルト22,24の代わりに、搬送用のローラ対を給送方向に沿って複数個配置しても良い。但し、複数のローラ対を用いた場合と比較し、フィードベルト22,24によれば、線材12に有害な変形を生じさせることなく、線材12に対して大きな搬送力を作用できる。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の巻きばね製造装置によれば、芯金を大型化したり巻径に応じて交換することなく、線材から熱間成形される巻線部の巻径を広い範囲で変更でき、かつ線材から巻線部への成形速度を大きくしても巻線部の塑性変形を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る巻きばね製造装置の全体構成を示す斜視図である。
【図2】 本発明の実施形態に係る芯金、押えローラ及び成形ローラの平面図であり、線材を巻ばねに成形開始した直後の状態を示している。
【図3】 本発明の実施形態に係る芯金、押えローラ及び成形ローラを軸方向に沿って装置前方から見た正面図であり、巻ばねを成形開始した直後の状態を示している。
【図4】 本発明の実施形態に係る芯金、押えローラ及び成形ローラを装置上方から見た平面図であり、巻ばねにおける最初の巻線部を成形している状態を示している。
【図5】 本発明の実施形態に係る芯金、押えローラ及び成形ローラを装置前方から見た正面図であり、巻ばねにおける最初の巻線部を成形している状態を示している。
【図6】 本発明の実施形態に係る芯金、押えローラ及び成形ローラを装置上方から見た平面図であり、巻ばねにおける先端側のテーパ部を成形している状態を示している。
【図7】 本発明の実施形態に係る芯金、押えローラ及び成形ローラ並びに支持ローラを装置上方から見た平面図であり、巻ばねにおける円筒部を成形している状態を示している。
【図8】 本発明の実施形態に係る芯金、押えローラ及び成形ローラ並びに支持ローラを装置上方から見た平面図であり、巻ばねにおける後端側のテーパ部を成形している状態を示している。
【図9】 本発明の実施形態に係る芯金、押えローラ及び成形ローラ並びに支持ローラを装置上方から見た平面図であり、巻ばねにおける最後の巻線部を成形している状態を示している。
【図10】 本発明の実施形態に係る巻きばね製造装置における芯金の他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 巻きばね製造装置
12 線材
14 製品成形部
16 素材供給部(素材供給手段)
18 製品支持部(製品支持手段)
20 フィード機構
22 フィードベルト(第1のベルト部材)
24 フィードベルト(第2のベルト部材)
38 ベルト駆動モータ(ベルト駆動部)
40 ガイドブロック(ガイド部材)
44 芯金
46 円錐台部
48 円柱部
62 押えローラ
64 成形ローラ
66 ローラ面
68 ローラ面(外周ローラ面)
88 支持ローラ
94 ローラ駆動モータ(ローラ駆動部)
96 芯金
98 小径円柱部
100 巻ばね
102 巻線部

Claims (2)

  1. 素材供給手段から送り出されてくる加熱状態の線材を巻きばねに成形する巻きばね製造装置であって、
    先端部へ向かって縮径する円錐台部が設けられ、前記素材供給手段による線材の供給時に前記円錐台部の軸心を中心として巻きばねの巻回方向へ回転する芯金と、
    前記芯金の外周側に該芯金の径方向に沿って移動可能となるように設けられ、前記素材供給手段から送り出されてくる線材を前記芯金の外周面との間で加圧挟持すると共に、該芯金に従動する方向へ回転して線材を下流側へ送り出す押えローラと、
    前記芯金の外周側に該芯金の軸方向及び径方向へそれぞれ移動可能となるように設けられ、外周面を前記押えローラから送り出されてくる線材に圧接させつつ該線材に従動する方向へ回転させると共に、前記軸方向及び径方向に沿って巻きばねのリード角及び巻径に対応する位置へ移動する成形ローラと、
    前記芯金における線材との接触領域の曲率半径が巻きばねの巻径に対応する大きさとなるように該芯金をその軸方向に沿って移動させる芯金調整手段と、
    前記成形ローラにより湾曲されて前記芯金の前方へ送り出されてくる巻線部の径方向への変位を制限し、かつ該巻線部との接触部を巻線部の自転運動に連動して該巻線部に従動する方向へ移動させる製品支持手段と、
    有し、前記製品支持手段は、
    前記芯金の前方へ送り出されてくる巻線部の外周側に等間隔に且つ互いに平行に配置された少なくとも3本の支持ローラと、
    前記支持ローラをそれぞれ巻線部に従動する方向へ回転させるローラ駆動部と、
    を有する巻きばね製造装置。
  2. 前記素材供給手段は、
    前記芯金の外周接線方向に沿って張設された無端状の第1ベルト部材と、
    前記芯金の外周接線方向に沿って張設され、前記第1のベルト部材と共に線材を挟持する無端状の第2ベルト部材と、
    前記第1及び第2ベルト部材の少なくとも一方を循環移動させて線材を前記芯金の方向へ送り出すベルト駆動部と、
    前記第1及び第2ベルト部材から送り出されてきた線材の曲げ変形を制限しつつ、該線材を前記芯金と前記押えローラとのニップ部へ案内するガイド部材と、
    を有する請求項1に記載の巻きばね製造装置。
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