JP4450588B2 - 金属面の塗装方法 - Google Patents
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このような防錆処理としては、ケレン等によって錆をある程度除去した後、防錆下塗材を塗付し、さらに上塗材を塗付する方法が一般的である。
このような問題は、高圧水洗時以外に、降雨や結露等の影響によって発生する場合もある。
1.錆面を洗浄し、水分が錆面に残存した状態で、錆面に対し、オルト蟻酸トリメチル、オルト蟻酸トリエチル、オルト蟻酸トリブチル、オルト酢酸トリメチル、オルト酢酸トリエチル、オルト酢酸トリブチルから選ばれる1種以上の脱水剤1〜100重量%、非水系溶剤0〜99重量%からなる表面処理剤(A)を塗付した後、非水分散形樹脂とキレート形成能を有する溶剤可溶型樹脂を固形分重量比率で65/35〜35/65の比率で含む非水系樹脂を含有する下塗材(B−1)を塗装し、次いで上塗材(B−2)を塗装することを特徴とする金属面の塗装方法。
なお、本発明における錆面とは、一部ないし全体に錆が発生している状態の金属面のことである。ケレン等の処理を行った後であっても、錆が残存している場合はすべて本発明の錆面に包含される。
錆面を構成する基材としては、例えば、冷延鋼、アルミニウム鋼、ステンレス鋼、銅鋼、溶融亜鉛メッキ鋼、溶融亜鉛・アルミニウム合金メッキ鋼、電気亜鉛メッキ鋼、電気合金メッキ鋼、合金メッキ鋼、銅メッキ鋼、錫メッキ鋼等の金属基材、あるいはこれらの金属基材にリン酸塩系やクロム酸塩系等の表面処理を施した金属基材等が挙げられる。また、これら金属基材は、アルキッド樹脂系塗料、塩化ゴム系塗料、アクリル樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料、アクリルシリコン樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料等の各種塗膜を有するものであってもよい。
また、前処理として錆面を洗浄することもできる。すなわち、錆面を洗浄した後に表面処理剤(A)を塗付してもよい。このような洗浄工程においては、錆面の付着物等が除去可能な方法を適宜採用すればよい。洗浄方法としては、例えば、水による高圧水洗等が挙げられる。
脱水剤として上述の化合物を使用した場合は、化合物自体が揮発性を有し、さらには残存する水との反応生成物(エステル及びアルコール)も揮発性を有し、大気中に容易に揮発するため、塗料(B)の形成塗膜の物性に悪影響を与えない点で好ましい。
なお、表面処理剤(A)においては、脱水剤と水分との反応を促進させる目的で触媒を混合することもできる。また、必要に応じその他の添加剤等を混合することもできる。
錆面の洗浄を行った場合は、その内部に水が残存した状態であっても、表面が乾燥した状態であれば表面処理剤(A)を塗付することができる。
特に本発明では、下塗材(B−1)と上塗材(B−2)を積層することが望ましい。このような方法によれば、仕上り性、耐久性等を高めることができる。
非水系塗料の媒体としては、例えば、芳香族炭化水素系溶剤を主成分とする強溶剤、脂肪族炭化水素系溶剤を主成分とする弱溶剤等が使用可能である。
非水分散形樹脂と溶剤可溶形樹脂との混合比率は、固形分重量比率(非水分散形樹脂/溶剤可溶形樹脂)が95/5〜5/95とすることが望ましい。より望ましくは85/15〜15/85、さらに望ましくは65/35〜35/65である。このような比率であれば、錆面への浸透性、シール性、仕上り性等のバランスに優れた塗膜を形成することができる。
下塗材(B−1)にキレート形成能を付与するには、非水系樹脂としてキレート形成能を有するものを使用すればよい。このような非水系樹脂は、樹脂の基本骨格や側鎖・末端にキレート形成能を有する官能基を含有するものである。キレート形成能を有する官能基としては、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、水酸基、アミノ基、カルボニル基等の配位能をもつ官能基が挙げられる。具体的には、リン酸変性非水系樹脂、ケトン変性非水系樹脂等を使用することができる。
キレート形成能を有する化合物の混合比率は、非水系樹脂の固形分100重量部に対して、通常0.5重量部〜20重量部程度、好ましくは1重量部〜15重量部程度である。
下塗材の塗回数は、錆面の表面状態等によって適宜設定すればよいが、通常1〜2回である。
上塗材(B−2)としては、化粧性を有するものであれば特に限定されず、各種の塗料を使用することができる。色相、艶、表面パターン等の種類についても特に限定されない。
具体的に、上塗材(B−2)としては、例えばアルキッド樹脂系塗料、アクリル樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料、アクリルシリコン樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料等が挙げられる。樹脂の形態としては、例えば水系樹脂、非水系樹脂、無溶剤型樹脂等が挙げられる。
なお、上塗材(B−2)の塗装には1種の塗料を使用すればよいが、2種以上を積層することも可能である。
JIS G3141「冷間圧延鋼板及び鋼帯」に規定される鋼板SPCC−SBを屋外にて3ヵ月暴露することによって錆を発生させ、これを試験基材とした。
試験基材の表面を十分に水洗いし、標準状態(温度23℃、湿度50%)で2時間放置後、表面処理剤1を塗付量100g/m2でスプレー塗装した。標準状態にて1時間放置後、下塗材1を塗付量150g/m2で刷毛塗りし、3時間乾燥後、さらに上塗材1(商品名「クリーンマイルドウレタン」;エスケー化研株式会社製)を塗付量200g/m2で刷毛塗りして7日間養生した。
なお、実施例1における表面処理剤1は、オルト酢酸トリメチル10重量部、溶剤(エタノール)90重量部からなるものである。
また、下塗材1は、表1に示す配合に従って、下記原料を常法にて混合することにより得たものである。
・樹脂2:リン酸基・水酸基含有溶剤可溶形変性エポキシ樹脂(リン酸変性フェノールノボラック型エポキシ樹脂のジアルカノールアミン付加物、固形分:50重量%、水酸基価:110KOHmg/g、溶剤:HAWS(シェル化学株式会社製品))
・硬化剤:イソシアネート化合物(固形分:80重量%、NCO含有率:15重量%)
但し、MMA:メチルメタクリレート,EA:エチルアクリレート,St:スチレン,2−EHA:2−エチルヘキシルアクリレート,i−BMA:i−ブチルメタクリレート,2−HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
◎:鏡面光沢度70以上
○:鏡面光沢度65以上70未満
△:鏡面光沢度60以上65未満
×:鏡面光沢度60未満
とした。
次いで、碁盤目テープ法(4×4mm・25マス)により密着性を評価した。評価基準は、
◎:剥離なし
○:錆層内破断が2/25未満
△:錆層内破断が2/25以上5/25未満
×:錆層内破断が5/25以上
とした。
試験結果を表2に示す。実施例1では、いずれの試験においても良好な結果を得ることができた。
下塗材1に代えて表2に示す下塗材2を使用した以外は、実施例1と同様の方法で試験を行なった。実施例2では、いずれの試験においても良好な結果を得ることができた。
下塗材1に代えて表2に示す下塗材3を使用した以外は、実施例1と同様の方法で試験を行なった。実施例3では、いずれの試験においても良好な結果を得ることができた。
JIS G3141「冷間圧延鋼板及び鋼帯」に規定される鋼板SPCC−SBを屋外にて3ヵ月暴露することによって錆を発生させ、これを試験基材とした。
試験基材の表面を十分に水洗いし、標準状態(温度23℃、湿度50%)で2時間放置後、下塗材3を塗付量150g/m2で刷毛塗りした。3時間乾燥後、さらに上塗材1(商品名「クリーンマイルドウレタン」;エスケー化研株式会社製)を塗付量200g/m2で刷毛塗りして7日間養生した。
得られた試験体について、実施例1と同様の方法で仕上り性及び密着性を評価した。比較例1では、密着性において不十分な結果となった。
下塗材3に代えて表2に示す下塗材4を使用した以外は、比較例1と同様にして試験を行なった。比較例2では、密着性において不十分な結果となった。
Claims (1)
- 錆面を洗浄し、水分が錆面に残存した状態で、錆面に対し、オルト蟻酸トリメチル、オルト蟻酸トリエチル、オルト蟻酸トリブチル、オルト酢酸トリメチル、オルト酢酸トリエチル、オルト酢酸トリブチルから選ばれる1種以上の脱水剤1〜100重量%、非水系溶剤0〜99重量%からなる表面処理剤(A)を塗付した後、非水分散形樹脂とキレート形成能を有する溶剤可溶型樹脂を固形分重量比率で65/35〜35/65の比率で含む非水系樹脂を含有する下塗材(B−1)を塗装し、次いで上塗材(B−2)を塗装することを特徴とする金属面の塗装方法。
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