JP4448713B2 - 希土類永久磁石 - Google Patents

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Description

本発明は、希土類永久磁石に関し、特に均質組織を有する希土類永久磁石に関する。本発明に係る希土類永久磁石は、電子機器、電装用のモータやアクチュエータ、耐熱性を要する同期モータや電装用途の位置センサー、回転センサーなどに好適に用いることができる。
2−17型Sm−Co系磁石(代表的な構成;Sm(CoFeCuT)7.5,T=Zr,Tiなど)は、高磁気特性と良好な温度特性、耐食性を示し、NdFeB系磁石とともに広く利用されている希土類磁石である。
2−17型Sm−Co系磁石は磁壁ピンニング型保磁力機構(図1a)を示し、核発生成長型保磁力機構(図1b)を示す1−5型Sm−Co系磁石やNdFeB系磁石とは異なる保磁力機構を有する。磁壁ピンニング型磁石とは、二相に分離した一方の相の磁気モーメントが、微細に析出した相との磁壁の至る所でピン止めされるため、一定以上の磁場を印加しない限り磁壁を移動させる事ができず、このため、大きな保磁力が得られるようなタイプの磁石を言う。その特徴は、図1aのような初磁化曲線に現れる。一定以上の外部磁場(H)を印加しなければ磁化(M)が増加せず、磁化が増加し始めると急激に飽和に近づくような初磁化曲線を示す。
図2の写真に示すように、2−17型Sm−Co系磁石は、CuリッチなSm(CoCuFe)5粒界相とFeリッチなSm2(CoFeCu)17相がコヒーレンシーを持って2相分離した微細組織を有する。微細組織の大きさは組成により異なるが、2−17相の大きさは概ね数十nm〜300nm程度、それを分割する1−5境界相の大きさは概ね10nm以下である。該磁石のローレンツ電子顕微鏡(ローレンツTEM)観察から、磁壁は1−5相に存在していることが分かっている。
この観察結果と1−5相/2−17相の間の磁壁エネルギーに差がある事から、1−5相/2−17相の磁壁エネルギーの差により磁壁が1−5相にピン止めされていると考えられ、一般的には、保磁力Hciの大きさを見積もるため下記の式が用いられる。
Hci=(γ2-17−γ1-5)/Msδ
(γ;磁壁エネルギー、Ms;磁壁部の飽和磁化、δ;磁壁幅)
磁壁エネルギーの差分に相当する値だけ、外部から磁場を印加しなければ磁壁のピンニングは解消されない。これが保磁力に相当する。したがって、従来の解釈では磁壁ピンニング型保磁力機構においては、磁壁エネルギーの差や磁壁エネルギーの不均一を生じるような組織の分離や不均質組織、不純物析出が必要不可欠で、これらがなければ保磁力が得られないと考えられてきた。上記2−17型Sm−Co系磁石では、2−17相と1−5相の2相分離により実現されていると一般的に考えられている。
しかし、前記のようなピンニング型保磁力への一般的な認識に対して、Sm(CoCu)5やCe(CoCo)5やCe(CoFeCu)5磁石は、2−17型Sm−Co系磁石と同様に初磁化曲線がピンニング型の特徴を示すにも関わらず、明確な2相分離組織が観察されていない。透過電子顕微鏡(TEM)による幾つかの観察結果でも、2相分離組織が見出されていない。
これに対し、Lectardらは、10nm以下の濃度揺らぎ、すなわちCoリッチなSm(CoCu)5とCuリッチなSm(CoCu)5が微細に揺らいでいる状態であって、結晶構造が同じで僅かの格子定数の差しかないため2相分離組織が観察されないような状態が磁壁ピンニングの原因であろうと推測している(非特許文献1参照)。ピンニング型保磁力に対するこの推測は、2相分離組織を保磁力の起源とはしないものの、濃度揺らぎに起因する磁壁エネルギーの差がピンニング型保磁力の起源であるとする考え方であり、基本的な点では従来の考え方と同じである。
E. Lectard, C. H. Allibert, J. Applied Physics, 75, (1994), 6277 X. Y. Xiong, K. Hono, K. Ohashi and Y. Tawara, Proc. 17th Int. Workshop on RE Magnets and Their Applications, (2002), 893 G. T. Trammell Physical Review, 131, (1963), p932
Cuを添加した1−5型SmCo磁石に対し、本発明者を含めた宝野のグループは3次元アトムプローブ法により10nm以下の領域で微細組織や元素の濃度揺らぎを解析した(非特許文献2参照)。該解析法は、磁石の針状試料の先端に高電圧をかけて元素を1つ1つ剥ぎ取りながら質量分析し、空間的な分布まで含めた元素分析と分布再構成が可能な強力な分析法であり、TEM観察より空間分解能に優れている。したがって、該解析法によれば、10nm以下の元素の濃度揺らぎが存在していても、観測できるはずである。しかしながら、該解析手段でCoとCuの濃度分布を詳細に調べたが、原子レベルでも明確な濃度揺らぎは見出せなかった。この解析結果より、本発明者は本質的に均質な組織であってもピンニング型保磁力機構が生じ得るとの見解に達した。
2相分離や析出物にかかわらず保磁力を得られる機構として、イントリンシックピンニング(Intrinsic Pinning)機構が知られている。本機構は、アトムオーダーのスピン配置の差により、薄い磁壁が至るところでピン止めされるため保持力が生じるというものである。例えばDy3Al2において、Liq.He温度(4.2K)で保磁力20kOeが報告されている(非特許文献3参照)。また、Sm(Co0.5Cu0.55やSm(CoNi0.45において、Liq.He温度(4.2K)で30〜40kOeの高い保磁力が得られている。しかし、イントリンシックピンニングによる保磁力は温度による変化が大きく、温度が上昇するとともに急速にこの保磁力は低下する。
これらの測定結果から、従来はイントリンシックピンニングに基づく保磁力では、室温まで有意な保磁力を保持することは難しいと考えられ、また、該保磁力機構は薄い磁壁幅が実現できる低温のみの現象で、室温以上で使用される実用磁石には適用できないと考えられていた。しかし、定量的にはどの程度の磁壁幅を薄いと判断するのか、どの程度の結晶磁気異方性であれば十分高いと判断するのか、保磁力の温度変化の大きさはキュリー点の低さに起因するものであって本質的なイントリンシックピンニングの問題であるのか否か、等はっきりとした解析は未だなされていない。
本発明は、微細組織が観察されず、均一組織に見える磁石であって、ピンニング型初磁化曲線を示す永久磁石を提供することを目的とする。
本発明は、Sm(CoCu)5に対する本発明者らの解析結果を基に、均質で微細組織や本質的な濃度揺らぎを有しない(ただしnm以上で)希土類磁石において、Sm(CoCu)5磁石以外にもピンニング型保磁力機構を有する希土類磁石を見出し発明したものである。
具体的には、本発明によると、Yを含めた希土類元素の1種以上であるRと、FeおよびCoを主とする2種以上の遷移金属元素Tと、不可避の不純物とからなる磁性金属間化合物を含む永久磁石であって、該磁性金属間化合物は、原子比で、Rを1としたとき、Tが6〜14であり、該磁性金属間化合物の結晶磁気異方性エネルギーが1MJ/m3以上であり、該磁性金属間化合物のキュリー点が100℃以上であり、該磁性金属間化合物が平均粒径3μm以上の粒子であり、該磁性金属間化合物が実質的に均一な組織であり、初磁化曲線がピンニング型を与える構造を有し、さらに該磁性金属間化合物がTbCu7型構造を有する希土類永久磁石が提供される。
以下に詳細に説明するように、本発明によると、微細組織が観察されず、均一組織に見える磁石であって、ピンニング型初磁化曲線を示す永久磁石が提供される。背景で記述したような二相分離組織は、複雑な熱処理により形成されるので、焼結だけでは作製することができない。一方で、本願発明によると、微細構造を有しない均質組織で永久磁石が構成できるため、複雑な熱処理を必要とせず、比較的簡単な工程で磁石を製作できる。また、微細構造を有しない均質組織で永久磁石が構成できると、均質磁石の保持力機構がピンニング機構であるのため、保磁力の温度変化の小さい磁石が得られる。
本発明は、一見均質で微細組織を有しない希土類磁石において、ピンニング型保磁力機構を有する磁石を開発できる事を見出し、そのモデルとなる永久磁石を発明したものである。その詳細を以下で述べる。
Sm(Co1-xCux5合金(0<x<0.5)をTEM観察しても2相分離組織が見えない(図3)ことは既に述べた通りである。CoとCuの濃度揺らぎも観測されていないが、原子番号が近いために観測できないと考えられていた。そこで発明者は、3次元アトムプローブ装置を用いて、アトムオーダーでの元素マッピングを行うことにより、Co/Cuの濃度揺らぎを観察することを試みた。3次元アトムプローブ装置はField Ion Microscopy(FIM)と基本構造は同じで、先端を尖らせた被測定試料に高電界を印加することにより、その先端から原子を剥ぎ取り、さらにそれを質量分析器またはTOF法による2次元PSD(Position Sensitive Detector)にかけることで、3次元実空間の元素分布をアトムオーダーで測定する器械である。
2−17 Sm−Co系磁石は、2相間(2−17 Sm−Co系では1−5相/2−17相)の磁壁エネルギーの差により磁壁が1−5相にピン止めされている(図4参照)と従来考えられていた。しかし、従来の説明は矛盾を抱えている。何故なら、1−5境界相は2−17主相よりはるかに大きな結晶磁気異方性を有しており、CoサイトをCuが置換してその濃度が高まったとしても、計測されているCu量(20atomic%程度)で結晶磁気異方性の逆転はおき得ない。それにも関わらず、ローレンツTEM観察から、1−5相に磁壁がピンニングされていると見える。保磁力に関する「磁壁エネルギーの差モデル」では、磁壁エネルギーの低い相に磁壁がピン止めされるはずであるから、本来は2−17相にピン止めされているべきである。
従来のモデルは前述のような矛盾を抱えているが、1−5境界相に磁壁が、イントリンシックピンニングされると考えるならこの矛盾は解消される。しかし2−17Sm−Co系磁石における1−5境界相は5nm以下の非常に狭い幅しか有しておらず、この仮説を実測で裏付けることは現在のところできていない。
一見磁壁の移動を妨げる組織や揺らぎがないにも関わらず、磁壁がピンニングされる機構に関して、本発明者は、イントリンシックピンニングと呼ばれる保磁力機構が1−5 Sm−Co系磁石の保磁力を説明できると考える。磁壁の幅が非常に薄い場合、もはや磁壁内部のスピン回転を連続体モデルで扱うことはできない。イントリンシックピンニングモデルによると、磁壁内部のスピン回転のアトムオーダーの揺らぎにより磁壁幅や磁壁エネルギーが分布を持ち、このため、このアトムオーダーの揺らぎが磁壁の移動を妨げ、保磁力を生じる原因となる。
従来イントリンシックピンニングが磁石保磁力を生じさせる原因として考えられてこなかったのは、該モデルは低温で希土類元素が大きな結晶磁気異方性を有する場合しか適応できないと考えられていたためである。しかし、SmCo5化合物は室温で18MJ/m3の非常に大きな結晶磁気異方性を有し、CeCo5化合物はそれより小さいとはいえ3MJ/m3の結晶磁気異方性を有している。SmCo5の磁壁幅は、測定者により異なるが2〜5nmの間の値に納まっており、この磁壁幅は、SmCo5ユニットセルの個数で5ユニットから10ユニット強に相当する。該ユニット数は磁壁幅の観点から十分厚いものではなく、離散的な取扱いが必要になる。したがって、イントリンシックピンニングは本系の保磁力機構として十分成り立ち得るものである。
イントリンシックピンニングが成立するには、どのような要件が必須かを考察すると、1)薄い磁壁幅、2)アトムオーダーでの磁壁エネルギーの揺らぎが必要である。
1)「薄い磁壁幅」はどの程度の磁壁幅まで薄いと言えるのか、定量性については理論が固まっていないためはっきりしないが、概ね10nm以下で結晶磁気異方性定数は1〜2MJ/m3以上と考えられる。したがって、このような条件を満足できる磁性化合物は概ね希土類−遷移金属金属間化合物である。
また、2)「アトムオーダーでの磁壁エネルギーの揺らぎ」を満たすためには、下記式(1)で示される磁壁エネルギーの分布を大きくする必要がある。
Figure 0004448713
{ただし、A(r);交換定数(場所rの関数)、K(r);結晶磁気異方性定数(場所rの関数)}
A(r)は主に遷移金属により決まっており、ほぼ2体間の相互作用で決まるため、遷移金属サイトを主に非磁性元素で置き換えたときに一番ばらつきを大きくできる。
このような観点からイントリンシックピンニングモデルが成り立ちえる磁性化合物系を探索し、次の化合物系を見出した。
すなわち、本発明は、Yを含めた希土類元素の1種以上であるRと、FeおよびCoを主とする2種以上の遷移金属元素Tと、不可避の不純物とからなる磁性金属間化合物を含む永久磁石であって、該磁性金属間化合物は、原子比で、Rを1としたとき、Tが6〜14であり、該磁性金属間化合物の結晶磁気異方性エネルギーが1MJ/m3以上であり、該磁性金属間化合物のキュリー点が100℃以上であり、該磁性金属間化合物が平均粒径3μm以上の粒子であり、該磁性金属間化合物が実質的に均一な組織であり、初磁化曲線がピンニング型を与える構造を有し、さらに該磁性金属間化合物がTbCu7型構造を有する希土類永久磁石を提供する。
希土類元素RはYを含む希土類元素である。また、遷移金属元素Tは、Co、Fe、Cu、Zr、Ti、V、Mo、Nb、W、Hf、Mn、Cr等を含む。ここで、「FeおよびCoを主とする」とは、遷移金属元素Tの総量に対して、FeとCoの合計の含有量が50atomic%(原子百分率)以上であることをいう。また、不可避の不純物として、C、O、N、Si等が挙げられ、これらが不純物として混入する場合、その含有量は、一般的に、1重量%以下である。
また、「磁性金属間化合物を含む永久磁石」は、永久磁石中に、当該化合物が好ましくは50体積%以上含まれる永久磁石であって、その他の成分として、樹脂、ゴム等を含んでもよい。
なお、該磁性金属間化合物は、原子比で、Rを1としたとき、Tが6〜14である。Tが6に満たないとき、またはTが14を超えるとき、TbCu7型構造が安定しない場合がある。
また、磁性金属間化合物の結晶磁気異方性エネルギーは、1MJ/m3以上である。このとき、イントリンシックピンニング機構により、微細構造を有しない均質組織で、高い保持力を有する永久磁石が構成できる。また、結晶磁気異方性エネルギーが大きいほど、一般的にイントリンシックピンニング機構により高い保持力が得られやすくなるため好ましい。
また、磁性金属間化合物のキュリー点は、100℃以上である。キュリー点が100℃未満のとき、磁気特性の温度変化が大きく高温での特性低下が大きくなる場合がある。また、キュリー点が高い程、一般的に高温での磁気特性低下が小さく、高い温度で使用可能であり好ましい。
本発明にかかる希土類永久磁石は、ボンド磁石にも焼結磁石にも適用できるが、本発明にかかる希土類永久磁石を、ボンド磁石に適用する場合、その磁性金属間化合物の粒子(磁性粉)の平均粒径は、3μm以上、好ましくは3〜6μmである。ここで、磁性粉とは、該磁石を製造する工程において、Yを含めた希土類元素の1種以上であるRと、FeおよびCoを主とする2種以上の遷移金属元素Tと、不可避の不純物とからなる合金を粉砕する工程により得られる粉末である。なお、磁性粉の平均粒径が3μm未満のとき、微粉の酸化による特性劣化という不利益を生じる場合がある。
また、本発明にかかる希土類永久磁石を、焼結磁石に適用する場合、その焼結体の焼結体形成粒子の平均粒径は、3μm以上、好ましくは3〜6μmである。ここで、焼結体とは、磁性粉を磁界中で加圧成形する成形工程により得られる成形体を、焼結することにより得られるものであり、焼結体形成粒子とは、磁性粉に由来し、焼結体を形成する粒子をいう。焼結体形成粒子の平均粒径は、TEMを用いて焼結体を観察し、測定することができる。
また、該磁性金属間化合物は、実質的に均一な組織である。好ましくは、該磁性金属間化合物の内部には、1nm以上の微細組織が存在しない。これは、TEMや3次元アトムプローブ法によっても、微細組織や濃度揺らぎが見出せない程度に均一な組織を有することを意味する。
なお、上記したように、3次元アトムプローブ法とは、先端を尖らせた被測定試料に高電界を印加することにより、その先端から原子を剥ぎ取り、さらにそれを質量分析器またはTOF法による2次元PSD(Position Sensitive Detector)にかけることで、3次元実空間の元素分布をアトムオーダーで測定する方法であり、この方法によると、アトムオーダー、すなわち約1オングストローム(0.1nm)の精度で元素の分布を測定できる。
また、初磁化曲線は、ピンニング型である。初磁化曲線がピンニング型とは、核発生成長型のものと異なり、図1(a)のように初磁化曲線が、一定以上の外部磁場を印加しなければ磁化が増加せず、磁化が増加し始めると急激に飽和に近づくという特徴を有することをいう。
また、好ましくは、前記金属間化合物の組成式は、下記式(I)で表される。
R'(Co1-x-y-aFexCuyT'az ・・・式(I)
(式中、R'は、SmまたはCeを主とするYを含めた希土類元素の1種以上である。T'は、Zr、Ti、V、Mo、Nb、W、Hf、Mn、Crからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の遷移金属元素である。x、y、a、zは、0.05≦x≦0.30、0.15≦y≦0.35、0.001≦a≦0.05、6.0≦z≦9.0を満たす数である。)
ここで、「R'は、SmまたはCeを主とする」とは、希土類元素R'の総量に対して、SmとCeの合計の含有量が50重量%以上であることをいう。
R'(CoFeCuT')z合金(6.0<z<9.0、T'=Zr,Ti,V,Mo,Nb,W,Hf,Mn,Crなど1種以上)は、高温安定相としてTbCu7構造を有する相である。TbCu7構造は例えば菱面体晶Sm2Co17構造で、CoダンベルペアをRサイトに対してA,B,C,A,B,Cと規則正しく置換するのではなく、無秩序に置換したものである。
すなわち、希土類元素RとCoの組成比が1:5の金属間化合物は、広くR元素につき存在し、これらは図5(a)に示すCaCu5型と呼ばれる、六方晶系の結晶構造をとる。この構造はCoのカメノコ格子の中心にRが配置された格子面と、Coのみからなるカゴメ様の格子面を、交互に積層したものとの見方ができる。積み重ねの位置関係は、R元素が上下のカゴメ格子のつくる六角形の中心になり、かつカメノコ格子の六角形とカゴメ格子の六角形が相互に30°の角度をなしている。
2Co17化合物はRCo5化合物と近縁の結晶構造と有している。すなわち、3個のRCo5単位胞から1個のRを抜き、その位置に2個のCoを入れるとR2Co17が得られる。Coペアはc軸に沿ってダンベル状に配置し、Coを結ぶ線の中心が置換されたRの元いた位置となる。R原子のCoペアによる置換の仕方は複数通りある。RCo5の基本格子においてRにのみ直目すれば、R副格子は三角格子を層状に積み上げた単純六方晶である。Rの作る三角格子を図5(a)にA,B,Cと示したように3つの三角副格子に分解する。この副格子の1つをCoペアで置換する。Coペアでの置換位置がc軸に沿ってA,B,C,A,B,Cであると、図5(b)のTh2Zn17型と呼ばれる菱面体晶となる。また、1:5化合物のRを、Rの特定の位置でなく、ランダムにCo原子のペアに置換すると、TbCu7型と呼ばれる構造となる。
例えば、実用化されている2−17 Sm−Co系磁石では、焼結温度領域かそれより少し下の溶体化温度領域では安定なTbCu7構造となり、焼結温度領域まで加熱した焼結体や、溶体化温度領域まで加熱した合金を溶体化温度領域より速やかに冷却する事により、室温でTbCu7相を有する合金を製造することができる。
このような系1−7相は、R=Smのとき1MJ/m3以上の結晶磁気異方性を有し、Coサイトを非磁性Cuで適当量置換する事が可能である。もちろんRはSmまたはCeを主体としてYを含む希土類の2種以上でもよい。
実用化されている2−17型SmCo系磁石では、焼結後もしくは溶体化後に全て1−7相が出現している。それでは何故、今まで1−7相で保磁力が得られることが見出されなかったのか、という疑問が生じる。
実用磁石の開発においては、飽和磁化を上昇させ高い(BH)maxを得るために、Cuを減少させFeを増やす方向でのみ組成が検討されて来たためである。わざわざ飽和磁化を低下させるような高いCu量の領域は検討されて来なかったため、1−7相自体でピンニング型保磁力が得られる事を本発明によるまで誰も見出さなかったのである。室温以上の温度領域で全く新しくイントリンシックピンニング機構に基づく1−5系以外の永久磁石を見出したものである。
このような合金系で1−7相を安定化する事により、焼結、熱処理を行わなくても800 kA/m以内の保磁力を得る事ができた。もちろん、磁気特性を向上させるためには、磁場中配向を行って異方性焼結磁石にすることが好ましい。
Cuの含量は、15〜35at%(at%はatomic%の略である)が好ましく、15〜30at%が特に好ましい。CoのCuによる置換はR'(CoFeCuT')zの表式で、遷移金属中の10at%以上、好ましくは15at%以上置換されているとよい。CoのCuによる置換が、10at%以下では十分な保磁力が得られない場合がある。また、特に、1.6MA/m以上の保磁力を得るためには、25at%以上のCu置換が好ましい。Cuを置換し過ぎると飽和磁化が低下する場合があるため、該表式で35at%置換までに留めるのが好ましい。
また、Feの含量は、5〜30at%が好ましく、5〜20at%が特に好ましい。Feが多いほど飽和磁化が上昇するが、20at%以上では1−7相が安定化される領域が狭くなるため、20at%以下が特に好ましく、5at%以下では飽和磁化が低下しすぎるためそれ以上が好ましい。
また、T'の含量は、0.1〜5at%が好ましく、1〜5at%が特に好ましい。T'は該組成式中で1−7相を安定化するために1at%以上あると好ましく、5at%以上では飽和磁化が低下しすぎるために好ましくない。T'は、1−7相を安定化するためには単独の遷移金属元素を用いても良いし、2種以上の遷移金属元素を用いてもよい。
また、本発明にかかる磁性金属間化合物を含む永久磁石は、例えば、以下のように製造することができる。すなわち、焼結磁石を製造する場合、主に、Yを含めた希土類元素の1種以上であるRと、FeおよびCoを主とする2種以上の遷移金属元素Tと、不可避の不純物とからなる合金を粉砕することにより磁性粉を得る粉砕工程と、該磁性粉を磁界中で加圧成形することにより成形体を得る成形工程と、該成形体を焼結することにより焼結体を得る焼結工程とにより、本発明にかかる永久磁石を製造することができる。このとき、焼結体に対して時効処理を行う時効工程を行わなくても、高い保持力を得ることができる。
粉砕工程では、原料となる各金属からなる合金の粉砕を行い、磁性粉を得る。粉砕は段階的に道具をかえて行うことができる。第1段階は「叩き割る」で、スタンプミルやジョークラッシャーなどによって行うことができる。第2段階はひき臼の原理でブラウンミルなどにより「磨り潰す」ことができる。ここまでで数100μm程度の粗粉が得られる。この粗粉をさらに細かく粉砕し、平均粒径が、好ましくは2〜10μm、さらに好ましくは3〜5μmである単結晶微粉とする。微粉化のため、ボールミルやジェットミルなどを用いることができる。ジェットミルは、N2ガス等の不活性ガスに高圧をかけ狭いノズルより開放して高速のガス流を発生させ、この高速のガス流により粉体の粒子を加速する。粉体の粒子同士の衝突やターゲットあるいは容器壁との衝突を発生させて、破砕する方法である。
成形工程では、粉砕工程により得た磁性粉を電磁石に抱かれた金型内に充填し、磁場印可によってその結晶軸を配向させた状態で加圧成形する。好ましくは、微粉末の充填密度を真密度に対して10〜30%程度とし、8〜20kOeの磁場中で、0.5〜2ton/cm2前後の圧力で成形して成形体密度を真密度に対して30〜50%程度の成形体を得ることができる。磁場は当然高いほうがよいが、電磁石の製作上制約をうける。微粉末の充填密度を高くすると、粉末同士の摩擦のため上述の配向が阻害さえて、配向度が低くなる場合がある。粉末配向度や成形体密度の向上のため有機系の減摩剤を用いることができる。また、成形体の強度を上げるため有機系のバインダーを用いることもできる。このような有機物は酸化、炭化の原因となり磁石の特性に悪い影響を与える場合がある。それゆえ、焼結に入る前に、好ましくは100〜300℃前後で分解揮発させて除去することができる。これを脱ワックスという。磁場の印可方向は、当然最終的に製品が着磁されるべき方向である。
焼結工程では、成形工程により得た成形体を焼結することで焼結体を得る。焼結は、好ましくは、真空またはアルゴンガス中で行われる。焼結は、好ましくは、1100〜1250℃で、0.5〜3時間行う。この焼結温度は目安であり、組成、粉砕方法、粒度と粒度分布の違い、同時焼成の量などもろもろの条件で加減する必要がある。
なお、時効工程とは、保磁力を制御するための工程であり、例えば、段階的に順次低い温度で熱処理する多段時効や、比較的低い温度から比較的速い冷却速度で行う予備時効の後に800〜900℃の温度で保持してから、ゆっくりと連続冷却を行う本時効を行う2回時効などをいう。本発明によると、時効処理を行わなくても保持力の高い永久磁石が構成できるため、この工程をする必要がなく、より簡単な工程で磁石を製作できる。
また、例えば、ボンド磁石を製造する場合、主に、Yを含めた希土類元素の1種以上であるRと、FeおよびCoを主とする2種以上の遷移金属元素Tと、不可避の不純物とからなる合金を粉砕することにより磁性粉を得る粉砕工程と、該磁性粉を樹脂等と混合し、硬化させる樹脂成形工程とにより、本発明にかかる永久磁石を製造することができる。
粉砕工程は、上記焼結磁石の場合と同様に行うことができる。樹脂成形工程では、磁性粉と樹脂等を混合もしくは混練してペレット化した原料を用いることができる。これを圧縮、射出、押出しなどの手段により成形し、その後硬化させる。射出成形や押出し成形では、加熱して軟化し流動状態となったものを成形し、冷却して硬化させると好ましい。樹脂としては圧縮成形では熱硬化、射出成形では熱可塑性のものを用いると好ましい。前者ではエポキシ系のものが後者ではナイロン系のものが主として用いられる。
樹脂等として、エポキシ樹脂等が好ましい。また、樹脂の量は、ボンド磁石の全量に対して、好ましくは50体積%以下である。
純度99.9%のSm,Co,Fe,Cu,ZrをSm(CoresFe0.20Cu0.15Zr0.0257.5となるように秤量して、高周波炉においてAr減圧雰囲気において溶解し、水冷鋳型に鋳込んで合金を作製した。該合金をN2ガスを使用したジェットミルで微粉砕し、平均粒径4μmの微粉とした。該微粉を15kOeの磁場中で磁場配向させながら、1ton/cm2の圧力で圧粉成形して成形体とした。該成形体をArガス雰囲気中で、1210℃で1時間焼結し、引続き1195℃で2時間溶体化処理を行って焼結体を製作した。一般的な2−17 SmCo系磁石のような時効熱処理は一切行わなかった。
該焼結体をBHトレーサーでヒステリシス曲線を測定したところ、図6に示すようにピンニング型の初磁化曲線を示し、Hci=7.5kOeの保磁力を有していた(図6中、Hextは外部磁場の強さ、4πImは磁束密度を示す)。また、該焼結体の一部を使用して、粉末X線回折、EPMA観察、TEM観察を行った。
X線回折による回折パターンのピークは、全てTbCu7構造で指数付けでき、ピークも細く鋭い形状をしていて1−7相が安定していることを示している。また、EPMA観察により磁性主相を構成する成分はほぼ均一な元素分布を示して、特に特定元素の偏りなどは観察されなかった。2次電子像(組成像)を図7に示すが、Sm23の酸化物相と幾分見られるZrCo相を除いて、組成の偏りを示す濃淡は観察されていない。図8にTEM観察により100万倍に拡大した写真を示すが、特定の微細組織は見出せなかった。双晶の境界は存在するが、C面方向に拡がっているのみでこれは保磁力に関係しないため、組織は均質である。
これらの観察結果から、該磁石焼結体は微細構造を有しないにも関わらず、ピンニング型の保磁力機構を有する磁石であることが分かった。なお、本発明の組成は当然この実施例に限定されるものではない。
希土類永久磁石の2つ保磁力機構を示すグラフである。(a)ピンニング型の初磁化曲線(b)核発生成長型の初磁化曲線 従来の2−17型Sm−Co磁石のTEMによる微細組織写真(約7万倍)である。 Sm(CoCu)5磁石のTEMによる微細組織写真(約11万倍)である。 2−17Sm−Co系磁石における従来の磁壁ピンニングモデルの模式図である。 (a)RCo5の結晶構造(六方晶)を示す模式図である。(b)R2Co17の結晶構造(菱面体晶)を示す模式図である。 本発明の一例にかかる合金のヒステリシス曲線を示すグラフである。 本発明の一例にかかる合金のEPMAによる2次電子像(約300倍)である。 本発明の一例にかかる合金のTEMによる組織拡大写真(約15万倍)である。

Claims (4)

  1. Yを含めた希土類元素の1種以上であるRと、FeおよびCoを主とする2種以上の遷移金属元素Tと、不可避の不純物とからなる磁性金属間化合物を含む永久磁石であって、
    該磁性金属間化合物は、原子比で、Rを1としたとき、Tが6〜14であり、
    該磁性金属間化合物の結晶磁気異方性エネルギーが1MJ/m3以上であり、
    該磁性金属間化合物のキュリー点が100℃以上であり、
    該磁性金属間化合物が平均粒径3μm以上の粒子であり、
    該磁性金属間化合物がTEM観察によって微細組織が観察されず、実質的に均一な組織であり、
    初磁化曲線がピンニング型を与える構造を有し、さらに
    該磁性金属間化合物がTbCu7型構造を有する希土類焼結磁石。
  2. 前記磁性金属間化合物の粒子が焼結体形成粒子である、請求項1に記載の希土類焼結磁石。
  3. 前記磁性金属間化合物の内部に、1nm以上の微細組織が存在しないことを特徴とする、請求項1または2に記載の希土類焼結磁石。
  4. 前記金属間化合物の組成式が下記式(I)で表される、請求項1〜3のいずれかに記載の希土類焼結磁石。
    R'(Co1-x-y-aFexCuyT'a)z ・・・式(I)
    (式中、R'は、SmまたはCeを主とするYを含めた希土類元素の1種以上である。T'は、Zr、Ti、V、Mo、Nb、W、Hf、Mn、Crからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の遷移金属元素である。x、y、a、zは、0.05≦x≦0.30、0.15≦y≦0.35、0.001≦a≦0.05、6.0≦z≦9.0を満たす数である。)
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