JP4448083B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、炊飯器や電磁調理器などの誘導加熱調理器に関するものである。
この種の誘導加熱調理器は、誘導加熱コイルと、高周波電圧を前記誘導加熱コイルに印加するインバータ回路と、該インバータ回路の駆動回路と、該駆動回路に制御信号を出力するマイコンとを備えている。このマイコンは、各センサからの検出信号を入力する複数の入力端子と、各負荷部品の駆動回路に制御信号を出力する複数の出力端子とを備え、入力端子に入力された信号に基づいて出力端子から制御信号を出力し、誘導加熱コイルによって非導電性材料からなる隔板を介して調理鍋を誘導加熱して調理を行う。
前記マイコンの入力端子としては、割込入力端子や取込入力端子を有している。割込入力端子は、優先順位が高い処理を行うための信号を入力するもので、常に信号の入力が可能なものであり、また、マイコンは入力された信号に基づいた処理を優先的に行う。取込入力端子は、優先順位が低い処理や入力時間が安定した処理を行うための信号を入力するもので、例えばAD(アナログデジタル)変換入力端子であり、マイコンは予め設定されたプログラムに従って信号が入力されているか否かを取り込んで対応する処理を行う。
本発明の誘導加熱調理器に関連する先行技術文献情報としては次のものがある。
特開平9−7751号公報 特開平成11−76049号公報
この特許文献1には、調理鍋がセットされているか否か、および、調理鍋の代わりにスプーンなどの小物が置かれているか否かを検出するための鍋検知回路が実装された誘導加熱調理器が記載されている。この鍋検知回路は、交流波形を全波波形に整流した状態で電源電圧を検知する電源電圧検知回路と、整流回路の出力側に接続した電圧検知回路とを備え、これらの電圧を比較器で比較することにより、所定時間毎に出力されるパルス信号の有無により、調理鍋の有無を判断するものである。ここで、調理鍋は、調理中にユーザが意図的に取り外して空焚き状態になる可能性も有するものである。そのため、この鍋検知回路は、その鍋無し状態を迅速に検出するため、マイコンにおける割込入力端子に接続されている。
また、特許文献2には、特許文献1と同様に鍋検知回路を実装した炊飯器が記載されている。この鍋検知回路は、電源電流を検知するカレントトランスと、電流を電圧に変換して検知する電流検知回路からなる電源電圧検知回路とを備え、鍋の有無での出力値の違いにより鍋の有無を検出するものである。ここで、この特許文献2では、整流回路の出力側に直流電圧検知回路を接続していないため、インバータ回路の影響を受けることなく、安定して常に出力される。そのため、この鍋検知回路は、マイコンにおける取込入力端子に接続されている。
このような誘導加熱調理器に搭載するマイコンは、常に信号を入力可能な割込入力端子が多いものは高価であるため、割込入力端子数を最小限に抑えて取込入力端子を代用することがコストダウンを図ることができるため好ましい。しかし、引用文献1の構成では、仕向地による商用電源の周波数の相違、および、同一の周波数であっても多少の周波数変動により、鍋検知回路から出力される信号の入力時期が異なるため、取込入力端子を使用することはできない。
また、特許文献2の構成では、取込入力端子によって鍋の有無を確認する信号を入力しているため、特許文献1のような問題は生じることはない。しかし、制御基板にカレントトランスを実装するためのスペースが必要になるため、基板が大型化し、大幅なコストアップになるという問題がある。
本発明は、従来の問題に鑑みてなされたもので、大幅なコストアップにならず、取込入力端子から確実に調理鍋の有無を検出可能な誘導加熱調理器を提供することを課題とするものである。
前記課題を解決するため、本発明の誘導加熱調理器は、調理鍋を誘導加熱する誘導加熱コイルと、該誘導加熱コイルに高周波電圧を印加するインバータ回路と、該インバータ回路を駆動する駆動回路と、該駆動回路に対して制御信号を出力して調理を行うマイコンとを備えた誘導加熱調理器において、前記マイコンの割込入力端子に接続され、商用電源が出力する正弦波形の交流電圧に従ってゼロクロスパルス信号を出力するゼロクロス回路と、前記マイコンの取込入力端子に接続され、調理鍋がセットされた状態では前記インバータ回路への入力電圧に従って鍋有りパルス信号を出力する鍋検知回路とを設け、前記マイコンは、前記割込入力端子から入力されたゼロクロスパルス信号を基準として所定時間後に前記取込入力端子からの鍋有りパルス信号を取り込み、その取込信号に基づく比較値と予め設定した判定値とを比較し、前記調理鍋の有無を判断する構成とし、前記マイコンの取込入力端子と鍋検知回路との間に、鍋有りパルス信号のパルス幅を伸ばすパルス幅伸長回路を更に設け、このパルス幅伸長回路によって伸びた鍋有りパルス信号を、前記ゼロクロスパルス信号を基準とした取込周期内で前記判定値を下回るように放電させる構成としている。
この誘導加熱調理器によれば、ゼロクロス回路から出力されるゼロクロスパルス信号と鍋検知回路から出力される鍋有りパルス信号とが周期的に一致し、互いのパルス幅の中央が常に略一致する。また、ゼロクロスパルス信号のパルス幅および鍋有りパルス信号のパルス幅は、その基準値の変更により異なる。そして、本発明では、鍋有りパルス信号の幅が大きくなるように基準値を設定しておき、前記割込入力端子から入力されたゼロクロスパルス信号を基準として所定時間後に前記取込入力端子からの鍋有りパルス信号を取り込むことにより、仕向地による商用電源の周波数の相違や多少の周波数変動に拘わらず、取込入力端子から鍋有りパルス信号の入力の有無を検出することができる。その結果、高価な割込入力端子の数を削減でき、コストダウンを図ることができる。しかも、カレントトランスは使用しないため、大幅なコストアップは防止できる。
また、マイコンの取込入力端子と鍋検知回路との間に、鍋有りパルス信号のパルス幅を伸ばすパルス幅伸長回路を更に設けているため、高精度な基準値設定をすることなく、確実に鍋有りパルス信号を取込入力端子で検出することが可能になる。しかも、カレントトランスを用いた検知回路と比較すると、そのコストアップは最小限に抑えることができる。さらに、パルス幅伸長回路によって伸びた鍋有りパルス信号は、前記ゼロクロスパルス信号を基準とした取込周期内で前記判定値を下回るように放電する構成としているため、1回の鍋有りパルス信号を2回以上にわたって検出するという誤検出を防止できる。その結果、信頼性を向上することができる。
この誘導加熱調理器では、前記パルス幅伸長回路は、鍋検知回路から鍋有りパルス信号が出力されたオン状態で充電し、オフ状態で放電する充放電回路部を備えることが好ましい。
また、前記マイコンによる取込入力端子への信号の取り込みは、ゼロクロスパルス信号の立上点を計時始点としており、その時間は、ゼロクロスパルス信号のパルス幅を設定可能な範囲で最も広い波形時のセンターに至る時間に設定することが好ましい。
そして、前記判定値は、ゼロクロスパルス信号のパルス幅の許容範囲で最も狭い波形時で、かつ、鍋有りパルス信号のパルス幅を設定可能な許容範囲で最も狭い波形時に、前記パルス幅伸長回路によって生成される鍋有りパルス信号の放電曲線において、前記設定時間が経過した時点の電圧値であることが好ましい。
このようにすれば、確実に鍋有りパルス信号を取込入力端子で検出することができる。
本発明の誘導加熱調理器では、ゼロクロスパルス信号を基準として所定時間後に取込入力端子からの鍋有りパルス信号を取り込むことにより、仕向地による商用電源の周波数の相違や多少の周波数変動に拘わらず、取込入力端子から鍋有りパルス信号の入力の有無を検出することができる。しかも、鍋有りパルス信号のパルス幅を伸ばすパルス幅伸長回路を更に設けることにより、高精度な基準値設定をすることなく、確実に鍋有りパルス信号を取込入力端子で検出することができる。その結果、割込入力端子の数が多い高価なマイコンを使用する必要はないうえ、カレントトランスは使用しないため、コストアップを最小限に抑えることができる。
また、鍋有りパルス信号のパルス幅を伸ばすパルス幅伸長回路を更に設けているため、高精度な基準値設定をすることなく、確実に鍋有りパルス信号を取込入力端子で検出することが可能になる。しかも、鍋有りパルス信号は、ゼロクロスパルス信号を基準とした取込周期内で判定値を下回るように放電する構成としているため、1回の鍋有りパルス信号を2回以上にわたって検出するという誤検出を防止できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る誘導加熱調理器である炊飯器を示す。この炊飯器は、調理鍋である炊飯鍋10を着脱可能に収容する炊飯器本体11と、該炊飯器本体11に回動可能に取り付けられた蓋体20とからなる。
前記炊飯鍋10は、熱伝導率が高いアルミ等からなる鍋母材の外面に、誘導加熱コイル14への高周波電流の通電時に生じる渦電流によって電磁誘導加熱される強磁性材料をコーティングや接合等を施したものである。
前記炊飯器本体11は、有底筒形状をなす胴体12の内部に、前記炊飯鍋10を収容する非導電性材料からなる保護枠13を備えている。これら胴体12と保護枠13との間には、加熱手段である誘導加熱コイル14と、炊飯鍋用温度センサ15と、マイクロコンピュータ(以下、マイコンと略する。)48を実装した制御基板21と、冷却手段であるファン16とが配設されている。なお、前記誘導加熱コイル14は、フェライトコア17によって該フェライトコア17と前記保護枠13との間に位置決めされている。また、前記制御基板21とファン16は、基板ホルダー18によって一体に取り付けられている。さらに、この炊飯器本体11の正面には、表示手段である液晶パネルの周囲に、入力手段である複数のスイッチを配設した操作パネル19が配設されている。
前記蓋体20は、上板と下板からなる外装体の底面に、前記炊飯鍋10の上端開口を密閉する内蓋を配設した周知のものである。
前記制御基板21は、電気回路を構成する多数の電子部品、ヒートシンク、および、制御手段であるマイコン48が実装され、基板ホルダー18によって装着されるものである。具体的には、この制御基板21は、図2に示すように、全波整流回路23と、インバータ回路24と、駆動回路26と、ゼロクロス回路27と、鍋検知回路28と、パルス幅伸長回路37と、マイコン48とを備えている。
前記全波整流回路23は、低周波交流電源である商用電源22から供給された交流電圧を、所定の直流電圧に変換して出力するものである。
前記インバータ回路24は、高周波スイッチング素子としてトランジスタを用いる公知の回路であり、炊飯鍋10を加熱するための前記誘導加熱コイル14が両端に接続されている。また、このインバータ回路24と全波整流回路23とを接続する導電路には入力コンデンサ25が接続され、該入力コンデンサ25の他端が接地されている。
前記駆動回路26は、インバータ回路24のスイッチング素子をオン、オフ制御することにより誘導加熱コイル14への通電をオン、オフ制御するもので、その入力側がマイコン48の出力端子48aに接続され、出力側がインバータ回路24に接続されている。
前記ゼロクロス回路27は、商用電源22が出力する正弦波形の交流電圧に従ってゼロクロスパルス信号を出力するもので、その入力側が商用電源22と全波整流回路23とを接続する導電路に接続される一方、その出力側がマイコン48の割込入力端子48bに接続されている。具体的には、このゼロクロス回路27は、商用電源22が出力する図3(A)に示す正弦波形を図3(B)に示すように全波整流波形とし、第1基準(電圧)値と比較することにより、図3(C)に示すように、交流電圧の電圧値が0となる度に、ゼロクロスパルス信号をマイコン48に送信する。
前記鍋検知回路28は、炊飯鍋10がセットされた状態ではゼロクロスパルス信号の出力に従った時間毎に鍋有りパルス信号を出力するものである。この鍋検知回路28は、全波整流回路23と入力コンデンサ25のプラス側との間に接続された抵抗29と、該抵抗29に直列に接続されるとともに他極が接地された抵抗30とを備えている。また、5Vの直流電源Vccに接続されたダイオード31と、該ダイオード31に直列に接続されるとともに他極が接地されたコンデンサ32とを備えている。そして、これら抵抗29,30の中点およびダイオード31とコンデンサ32との中点が、比較器であるコンパレータ33のプラス側の入力端子に接続されている。さらに、鍋検知回路28は、直流電源Vccに接続された抵抗34と、該抵抗34に直列に接続されるとともに接地された抵抗35を備えている。そして、これら抵抗34,35の中点は、コンパレータ33のマイナス側の入力端子に接続されている。また、コンパレータ33のマイナス側の入力端子と接続する導電路は、コンデンサ36を介して接地されている。
この鍋検知回路28は、図4(A)に示すように、全波整流した直流電源の波形をコンデンサ32によって図4(B)に示すように平滑化する。そして、炊飯鍋10をセットした状態で誘導加熱を実行した正規負荷の場合、図4(C)に示すように、入力コンデンサ25によりゼロクロス点毎に電圧が落ち込む。そのため、図4(B)に示す平滑した波形より低い第2基準(電圧)値を設定することにより、図4(D)に示すように、その第2基準値を下回る場合に鍋有りパルス信号がパルス幅伸長回路37を介してマイコン48の取込入力端子48cに出力される。勿論、炊飯鍋10がセットされていない場合には鍋有りパルス信号は出力されない。また、炊飯鍋10以外の小物が置かれている場合には、第2基準値は下回らない程度で電圧値が落ち込むため、その落ち込みを検出することにより、異物が置かれていることも検出できる。
前記パルス幅伸長回路37は、鍋検知回路28のコンパレータ33から出力された鍋有りパルス信号を、所定電圧(5V)まで昇圧して放電させることにより、図4(E)に示すように、鍋有りパルス信号のパルス幅を伸ばしてマイコン48に出力するものである。具体的には、このパルス幅伸長回路37は、第1トランジスタ38および第2トランジスタ39を備えている。第1トランジスタ38のベースとエミッタとの間には、抵抗40とコンデンサ41とが並列に接続され、さらに直流電源Vccと、抵抗42を介して前記コンパレータ33の出力側とがそれぞれ接続されている。第1トランジスタ38のベースは第2トランジスタ39のコレクタに接続されている。第1トランジスタ38のコレクタは第2トランジスタ39のベースに接続されるとともに、抵抗43を介して充放電回路部44に接続されている。第2トランジスタ39のエミッタは充放電回路部44に接続されている。前記充放電回路部44は、コンデンサ45と抵抗46とを並列に接続したものである。コンデンサ45は第2トランジスタ39のエミッタに接続され、他極が接地されている。また、抵抗46は抵抗43を介して第1トランジスタ38のコレクタおよび第2トランジスタ39のベースに接続され、他極が接地されている。そして、コンデンサ45と第2トランジスタ39との中点、および、抵抗43,46の中点は、抵抗47を介して後述するマイコン48の取込入力端子48cに接続されている。
前記充放電回路部44において、コンデンサ45は、コンパレータ33から鍋有りパルス信号が出力されることによるパルス幅伸長回路37のオン状態であれば充電され、オフ状態であれば放電する。そして、この放電時には、マイコン48の取込入力端子48cに電圧を印加する。このコンデンサ45の充電に要する時間は極めて短い。一方、放電に要する時間は、抵抗47の抵抗値を変更することにより調整可能である。本実施形態では、このパルス幅伸長回路37によって伸ばされる鍋有りパルス信号は、ゼロクロスパルス信号を基準とした検出周期内で後述する判定値を下回るように放電する構成としている。
前記マイコン48は、商用電源22との接続時に、ゼロクロス回路27からの入力信号によって供給される交流電力の周波数が50Hzか60Hzかを判定する周波数判定手段の役割をなす。そして、全波整流回路23から供給される直流電圧によって動作され、予め設定されたプログラムに従って予熱、中ぱっぱ、沸騰維持、炊き上げ、むらし、2度炊きなどの炊飯処理を実行した後、続いて保温処理を実行するものである。
そして、これらの処理中には、割込入力端子48bから入力されたゼロクロスパルス信号を基準として所定時間後に取込入力端子48cに入力される鍋有りパルス信号を取り込み、その取込信号に基づく比較値と予め設定した判定値とを比較し、炊飯鍋10の有無を判断し、炊飯処理または保温処理を続行するか否かを判断する構成としている。
ここで、この種の誘導加熱調理器である炊飯器が使用される家庭は、従来と同様に、仕向地によって商用電源22の周波数が相違するうえ、同一周波数の仕向地であっても多少の周波数変動が存在する。また、入力される交流電圧も100Vを基準として多少の変動が存在する。そして、このような使用環境の下で製品を正常に動作させるためには、動作可能な許容範囲を、電源電圧が85〜115Vの間で、かつ、規定周波数の±3Hz、即ち、50Hz地域では47〜53Hz、60Hz地域では57〜63Hzの間に設定する必要がある。
一方、ゼロクロスパルス信号のパルス幅H1は、商用電源22からの電源電圧および周波数に影響され、電源電圧が高ければ狭くなる一方、電源電圧が低ければ広くなるうえ、周波数が高ければ狭くなる一方、周波数が低ければ広くなる。また、鍋有りパルス信号のパルス幅H2は、商用電源22からの電源電圧に影響され、電源電圧が高ければ狭くなる一方、電源電圧が低ければ広くなる。勿論、これらのパルス幅H1,H2は、各基準値の設定によっても変動する。
そこで、本実施形態では、前記動作可能とする許容範囲内で誤検知することなく正常に動作させるために、ゼロクロスパルス信号のパルス幅H1が、許容範囲1400〜2800μs内、鍋有りパルス信号のパルス幅H2が、許容範囲300〜500μs内になるように、各基準電圧値を設定している。
また、ゼロクロス回路27から出力されるゼロクロスパルス信号は、商用電源22から出力される正弦波形を整流した波形に基づいて出力されるため、図3(B),(C)に示すように、そのパルス幅の中央であるセンター位置C1と全波整流波形の零点(電圧0V)とが一致する。一方、鍋検知回路28から出力される鍋有りパルス信号は、商用電源22から出力された正弦波形を全波整流回路23によって整流した波形に基づいて出力され、入力コンデンサ25によって全波整流波形の零点で電圧が降下する。そのため、図4(C),(D)に示すように、鍋有りパルス信号のセンター位置C2と全波整流波形の零点とが略一致する。従って、ゼロクロスパルス信号のセンターC1と、鍋有りパルス信号のセンターC2とは、略一致する。
そして、前記動作可能とする許容範囲内において、鍋有りパルス信号の出力時期の差が最も大きくなるのは、図5(A)に示す最小設定条件の場合と、図5(C)に示す最大設定条件の場合とである。なお、図5(B)は、最大設定条件および最小設定条件の略中間設定条件の場合の、ゼロクロスパルス信号の波形、および、鍋有りパルス信号の波形である。ここで、最小設定条件とは、パルス幅H1,H2が最も狭くなる商用電源22からの電源電圧が高く、周波数が高い場合である。また、最大設定条件とは、パルス幅H1,H2が最も広くなる商用電源22からの電源電圧が低く、周波数が低い場合である。これら双方の条件では、ゼロクロスパルス信号の始まりである立上点を基準として、鍋有りパルス信号がいずれも出力されている重なり時期が存在しない。
そこで、本実施形態では、マイコン48による取込入力端子48cへの信号の取り込みは、ゼロクロスパルス信号の立上点を計時始点とし、計時する時間、即ち取込設定時間は、ゼロクロスパルス信号のパルス幅H1を設定可能な許容範囲で最も広い波形時(図5(C))のセンターに至る時間(図示では1400μs)に設定している。しかも、鍋有りパルス信号をパルス幅伸長回路37により伸ばし、信号の有無を決定する判定値は、ゼロクロスパルス信号のパルス幅H1の許容範囲で最も狭い波形時で、かつ、鍋有りパルス信号のパルス幅H2を設定可能な許容範囲で最も狭い波形時に、前記パルス幅伸長回路37によって生成される鍋有りパルス信号の放電曲線波形において、前記取込設定時間が経過した時点の電圧値に設定している。しかも、この判定値は、調理時における炊飯器を構成する各部品の温度が平衡状態の環境下で行うことが好ましい。ここで、温度が平衡状態の時には放電曲線波形の立ち下がりが最も速くなる。即ち、鍋有りパルス信号のパルス幅H2が最も狭くなるため、この状態で設定すれば部品温度が変化しても確実に信号の取り込みが可能になる。
また、本実施形態では、マイコン48の取込入力端子48cでの取込信号による鍋有無の検出精度を向上するために、判定値と比較する比較値は、複数の取込信号の平均値としている。具体的には、マイコン48は、内蔵メモリに18回分の取込信号である電圧値を記憶する。そして、最大と最小の電圧値を除く16個の電圧値の平均値と比較値とし、予め設定した判定値と比較することにより、炊飯鍋10の有無を判断(検出)する構成としている。因みに、18回分の取込信号を蓄積するのに要する時間は、商用電源22の周波数が60Hzの場合には約0.15秒で、商用電源22の周波数が50Hzの場合には約0.18秒であり、極めて短時間で炊飯鍋10の有無を検出することができる。
このように構成した炊飯器では、インバータ回路24への入力電圧に従って鍋有りパルス信号を出力する鍋検知回路28をマイコン48の取込入力端子48cに接続しているため、高価な割込入力端子48bの数を削減でき、コストダウンを図ることができる。しかも、鍋有りパルス信号のパルス幅を伸ばすパルス幅伸長回路37を実装しているが、鍋検知回路28をカレントトランスは使用しない構成としているため、コストアップを最小限に抑えることができる。
そして、マイコン48は、炊飯および保温処理中に、ゼロクロスパルス信号を基準として所定時間後に取込入力端子48cからの鍋有りパルス信号を取り込むことにより、仕向地による商用電源22の周波数の相違や多少の周波数変動に拘わらず、取込入力端子48cから鍋有りパルス信号の入力の有無を検出することができる。
特に、本実施形態ではパルス幅伸長回路37を設けている。そして、マイコン48による取込入力端子48cへの信号の取込設定時間は、ゼロクロスパルス信号の立上点からセンターに至るまでの時間に設定している。かつ、判定値は、ゼロクロスパルス信号のパルス幅が最も狭い波形時で、鍋有りパルス信号のパルス幅が最も狭い波形時に、前記設定時間が経過した時点の電圧値としている。そのため、図5(A)〜(C)に示すように、設定可能な許容範囲内であれば、確実に鍋有りパルス信号を取込入力端子48cで検出することができる。
そして、パルス幅伸長回路37によって伸ばされた鍋有りパルス信号は、ゼロクロスパルス信号を基準とした取込周期内で判定値を下回るように放電されるため、1回の鍋有りパルス信号を2回以上にわたって検出するという誤検出を防止できる。さらに、取込入力端子48cからの取込信号に基づく比較値は、複数の取込信号の平均値としているため、調理鍋の有無の判断に係る精度および信頼性を向上することができる。
なお、本発明の誘導加熱調理器は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、仕向地によって相違する周波数(50hzまたは60Hz)に拘わらず判定値を同一に設定しているが、それぞれ異なる判定値を設定しておき、マイコン48がゼロクロス回路27からの入力信号によって判定した周波数により、判定値を選択して適用する構成としてもよい。
さらに、前記実施形態では、本発明の構成を誘導加熱方式の炊飯器に適用したが、電磁調理器に適用しても同様の作用および効果を得ることができる。
本発明の実施形態の誘導加熱調理器である炊飯器を示す断面図である。 炊飯器の構成を示す回路図である。 (A)〜(C)はマイコンに入力されるゼロクロスパルス信号の生成工程を示すグラフである。 (A)〜(E)はマイコンに入力される鍋有りパルス信号の生成工程を示すグラフである。 (A)〜(C)はゼロクロスパルス信号、鍋有りパルス信号および判定値の関係を示すグラフである。
符号の説明
10…炊飯鍋(調理鍋)
11…炊飯器本体(誘導加熱調理器)
14…誘導加熱コイル
22…商用電源
23…全波整流回路
24…インバータ回路
25…入力コンデンサ
26…駆動回路
27…ゼロクロス回路
28…鍋検知回路
37…パルス幅伸長回路
44…充放電回路部
48…マイコン
48a…出力端子
48b…割込入力端子
48c…取込入力端子

Claims (4)

  1. 調理鍋を誘導加熱する誘導加熱コイルと、該誘導加熱コイルに高周波電圧を印加するインバータ回路と、該インバータ回路を駆動する駆動回路と、該駆動回路に対して制御信号を出力して調理を行うマイコンとを備えた誘導加熱調理器において、
    前記マイコンの割込入力端子に接続され、商用電源が出力する正弦波形の交流電圧に従ってゼロクロスパルス信号を出力するゼロクロス回路と、
    前記マイコンの取込入力端子に接続され、調理鍋がセットされた状態では前記インバータ回路への入力電圧に従って鍋有りパルス信号を出力する鍋検知回路とを設け、
    前記マイコンは、前記割込入力端子から入力されたゼロクロスパルス信号を基準として所定時間後に前記取込入力端子からの鍋有りパルス信号を取り込み、その取込信号に基づく比較値と予め設定した判定値とを比較し、前記調理鍋の有無を判断する構成とし、
    前記マイコンの取込入力端子と鍋検知回路との間に、鍋有りパルス信号のパルス幅を伸ばすパルス幅伸長回路を更に設け、このパルス幅伸長回路によって伸びた鍋有りパルス信号を、前記ゼロクロスパルス信号を基準とした取込周期内で前記判定値を下回るように放電させるようにしたことを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 前記パルス幅伸長回路は、鍋検知回路から鍋有りパルス信号が出力されたオン状態で充電し、オフ状態で放電する充放電回路部を備えることを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記マイコンによる取込入力端子への信号の取り込みは、ゼロクロスパルス信号の立上点を計時始点としており、その時間は、ゼロクロスパルス信号のパルス幅を設定可能な範囲で最も広い波形時のセンターに至る時間に設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の誘導加熱調理器。
  4. 前記マイコンによる取込入力端子への信号の取り込みは、ゼロクロスパルス信号の立上点を計時始点としており、その時間は、ゼロクロスパルス信号のパルス幅を設定可能な許容範囲で最も広い波形時のセンターに至る時間に設定され、
    前記判定値は、ゼロクロスパルス信号のパルス幅の許容範囲で最も狭い波形時で、かつ、鍋有りパルス信号のパルス幅を設定可能な許容範囲で最も狭い波形時に、前記パルス幅伸長回路によって生成される鍋有りパルス信号の放電曲線において、前記設定時間が経過した時点の電圧値であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の誘導加熱調理器。
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